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Re: ドラスレ! 23
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ここの『投稿小説』は小学生の方も来てるので、アダルト向けの小説はご遠慮下さい。
場合によっては承諾なしに削除します。
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元記事
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>第二十三話
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>
>「奢るな! お前が時間の裏側に封印されていた間、人間も進歩している!
> 旧時代の魔王など、このゾルフが片付けてくれる!」
>
>
>事態をさっぱり理解していないらしいゾルフが、果敢にも――
>いや、この場合は無謀にも俺たちより一歩前に出て叫んだ。
>思わず溜息をつこうとした俺。
>だが、その後に続いた言葉に息を呑んだ。
>
>
>「黄昏よりも昏きもの 血の流れより紅きもの――」
>
>
>――ドラグ・スレイブだと!?
>
>黒魔術の中では最強とされる攻撃魔術。
>対ドラゴン用として造られた魔法で、小さな城くらいならば
>軽く消し去ることが出来る。
>まさかこのゾルフがドラグ・スレイブを使えるとは……。
>言っちゃ悪いが、何でゾルフ程度の男がゼルガディスの直属を
>やっているのか不思議だったが、ようやく謎が解けたとゆーもんだ。
>
>しかし――ドラグ・スレイブでは奴を倒すことは出来ない。
>
>
>「やめろ! ムダだ!」
>
>
>
>ドゴゴリュッ!
>
>
>
>俺の渾身の蹴りがゾルフの背中に決まり、地面にめり込む。
>危ない危ない……。
>あと少し遅かったら、結界が強まって介入出来なくなった所だ。
>
>
>「ほう……」
>
>「あ……」
>
>
>魔王は関心したように頷く。
>唖然としていたゼルガディスは目を見開いた。
>
>気づいたのだ、俺が何故止めたのか。
>
>
>ドラグ・スレイブは黒魔術であり、しかも力の源となっているのは
>今目の前にいる“赤眼の魔王”なのだ。
>お前を殺すのを手伝ってくれ、なんて、ナンセンスすぎる。
>
>
>「ロディマス、ゾルフを連れて逃げなさい!」
>
>「わ、分かりました」
>
>
>自分では手が出せないことを悟ったのだろう。
>ゾルフはゼルガディスの言葉に素直に従い、気絶したゾルフを
>しっかりと背負って前線を離脱する。
>
>それが戦闘の始まりだと、魔王も受け取った。
>
>手にした杖でトンと軽く地面を突く。
>すると、無数の蛇となった木々の根が這い出てきた。
>
>
>「……意外とつまんない芸だな。ほい、ゼルガディス」
>
>「ダグ・ハウト!!」
>
>
>ゼルガディスは瞬時に俺の意図を汲み取り、地面を揺らす。
>ダグ・ハウトで、木の根が這い回る地面にズレを生じさせて
>断ち切ったのだ。
>
>俺は片手に光の球を生み出し、魔王に向かって放る。
>周りを不規則に飛び回っている光球を気にする様子もなく、
>魔王は落ち着いた声で言う。
>
>
>「アレンジされているのか。だがファイアー・ボールなど、
> 直撃されたとて痛くもかゆくもないぞ」
>
>「ブレイク!」
>
>「なにっ!」
>
>
>魔王が杖を振りかざすと同時に、俺は指を鳴らす。
>光球が分裂し、螺旋を描いて魔王の周りに降り注ぐ。
>さしもの魔王も予想していなかったらしく、俺の攻撃をまともに受けた。
>炎と砂塵とが一瞬その姿を覆い隠す。
>
>
>「ガウリイ、お前の番だぞ!」
>
>「ええっ!」
>
>
>ガウリイお嬢ちゃんが光の剣を携え、走る。
>
>
>「滅びなさい!魔王!」
>
>
>“赤眼の魔王”は小さく笑った。
>
>
>「光の剣――か。まさかこんな所にあるとは思ってもいなかったが、
> 衰えたりとはいえ、この魔王に通用すると思わないでいただきたい。
> さすがに少し熱いがな……」
>
>
>魔王はあろうことか、光の剣を素手でにぎりしめていた。
>ある程度の魔族なら一撃で滅ぼせるはずの伝説の剣を、
>素手で止めた上に、しかも少し熱いだけで終わらせるのか。
>
>多少魔王の言い方に対して俺は引っかかりを感じたが、
>そんなことは気にしていられない。
>
>
>「剣の腕は達者のようだが……こんなものか」
>
>「くっ――きゃああっ!」
>
>
>魔王が横なぎに手を振るう。
>お嬢ちゃんが吹っ飛んで、地面に叩きつけられた。
>
>
>「ガウリイッ!!」
>
>「――だ……大丈夫よ……」
>
>
>どう見ても無事には見えない格好で地面に這いつくばったまま、
>お嬢ちゃんは弱々しく答える。
>すると俺の後ろからゼルガディスがアメリアが駆け抜け、
>二人同時に叫んだ。
>
>
>「「ラ・ティルト!!」」
>
>
>
>ゴウっ!
>
>
>
>まばゆく青い火柱が魔王を包みこむ。
>
>ラ・ティルトは精霊魔術で最強の攻撃呪文だ。
>アルトラル・サイドから相手を滅ぼす技で、生き物に対しての
>攻撃力はドラグ・スレイブにも匹敵する。
>
>それをダブルでなんて、一体いつのまにタイミングを合わせたのやら。
>
>
>
>
>
>NEXT.

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