◆-ここは正義館-投稿者:えれな(1/9-05:26)No.611
 ┣┳Re:ここは正義館-投稿者:松原ぼたん(1/9-12:50)No.618
 ┃┗━Re:ここは正義館-投稿者:えれな(1/9-16:19)No.629
 ┣┳Re:ここは正義館-投稿者:にゃーにゃ(1/9-13:38)No.621
 ┃┗━Re:ここは正義館-投稿者:えれな(1/9-16:31)No.631
 ┣┳ここは正義館(1.悩み多き青少年)前編-投稿者:えれな(1/9-16:09)No.628
 ┃┣┳おもろいっ!!-投稿者:もーたん(1/9-18:12)No.635
 ┃┃┗━Re:おもろいっ!!-投稿者:えれな(1/10-04:47)No.660
 ┃┗┳Re:ここは正義館(1.悩み多き青少年)前編-投稿者:松原ぼたん(1/9-18:34)No.637
 ┃ ┗━Re:ここは正義館(1.悩み多き青少年)前編-投稿者:えれな(1/10-04:54)No.661
 ┗┳はい☆提案です☆-投稿者:YUKARI(1/9-18:30)No.636
  ┗━Re:はい☆提案です☆-投稿者:えれな(1/10-14:07)No.682


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611ここは正義館えれな E-mail 1/9-05:26

はじめまして。えれなと申します。
これは、予告です。本編は次回から書きます。めちゃ長いんだけど、話はできてる
んで、すぐにまた投稿しますので、読んでくださいね。


ここは正義館



世界設定


時ははるかな未来。最終戦争とよばれた戦争が起こり、人類は滅亡の危機なあった
が、奇跡的にも数万人生き残り、新たなる力、つまり、魔道の発展により、再び範
栄期を迎えつつあった。しかし、人類は地球を独占することはできなかった。
そこにはいままで存在しなかった生物が台頭しつつあったからである。
その生物とは、すなわち、魔族。
この物語は、そんな未来の地球を舞台に、おなじみスレイヤーズのみんながS高
と、その寮である正義館を舞台にして、ドタバタを繰り広げるというハードアク
ション未来転生ファンタジー恋愛学園ドラマです。(なんじゃそりゃ)



用語説明


正義館・・・・S高特待生の寮。住居費免除だが、それ以外のことは、すべて学生
がやらなくてはならない。正式名、S高第4ドミトリーだが、正義館という愛称で
呼ばれている。ばーい、アメリア。住人は、リナ、ガウリイ、ゼルガディス、アメ
リア、ルーク、ミリーナ、ゼロスの6人と一匹。

リナ・・・・高1。16才。大坂出身。魔道士コース。正義館のボスで会計を握っ
ている。横浜のヤンキー界の裏番。

ガウリイ・・・22才だが高3。アメリカ出身。剣士コース。元国際軍の大尉。
正義館の寮長だが、実質ただのパシリ。剣道部部長。

ゼルガディス・・20才だが高3。ドイツ出身。魔道士コースと剣士コース両方に
所属する異例のエリート。料理担当。

アメリア・・・15才。高1。イギリス王家から留学。巫女コース。掃除係。
体操部だが、ほけつ。

ルーク・・・17才。高2.オーストラリア出身。魔道士コース。正義館では、買
い物担当でリナとの喧嘩が絶えない。

ミリーナ・・・17才。高2.オーストラリア出身。魔道士コース。正義館では、
洗濯担当。おそらく、一番マトモな精神の持ち主。

ゼロス・・・S高の生物教師で、正義館の担当指導員。白衣のスマイルで女性徒を
メロメロにしてる悪いやつ。



とまあ、こんなんでましたけど。
では、次回乞うご期待!!!
ああっ!!石を投げないでええ!!

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618Re:ここは正義館松原ぼたん E-mail 1/9-12:50
記事番号611へのコメント
 すごくおもしろそうですね。
 しかし・・・・ゼロス・・・・白衣・・・・・いいかも(爆)。
 期待してます。頑張ってください。
 できまた、ご縁がありましたなら。

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629Re:ここは正義館えれな E-mail 1/9-16:19
記事番号618へのコメント

> すごくおもしろそうですね。
はい、期待に添えるようがんばります。気合入っとります。
> しかし・・・・ゼロス・・・・白衣・・・・・いいかも(爆)。
残念ながら、今回は白衣のスマイルでメロメロの話は入ってないのです。
しかあし!!話はばっちり出来てるので、気長によんでくださったら、
高・校・教・師なゼロスに会えますので。

松原さま。あなたのようなすごいお方に読んでもらえるなんて大感激です。
まだまだ、未熟者ですが、これからよろしくお願いします。

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621Re:ここは正義館にゃーにゃ E-mail 1/9-13:38
記事番号611へのコメント
> はじめまして。えれなと申します。
> これは、予告です。本編は次回から書きます。めちゃ長いんだけど、話はできてる
>んで、すぐにまた投稿しますので、読んでくださいね。

楽しみに待っていますぅ。


>呼ばれている。ばーい、アメリア。住人は、リナ、ガウリイ、ゼルガディス、アメ
>リア、ルーク、ミリーナ、ゼロスの6人と一匹。

ええっ!?ルークとミリーナ出してくれるんですかぁ!?
とっても楽しみですぅ!
なぜなら、にゃーにゃは、誰かに
『投稿小説にルークとミリーナ、一度でいいから出して・・・・』
・・・・って、言おうと思ってたからですぅ!


> ゼロス・・・S高の生物教師で、正義館の担当指導員。白衣のスマイルで女性徒を
>メロメロにしてる悪いやつ。
わぁ〜い(はぁと)ゼロス様ぁ〜(はぁと)


> とまあ、こんなんでましたけど。
> では、次回乞うご期待!!!
> ああっ!!石を投げないでええ!!

石投げる人はいませんよ。
期待してます!

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631Re:ここは正義館えれな E-mail 1/9-16:31
記事番号621へのコメント
>
>ええっ!?ルークとミリーナ出してくれるんですかぁ!?
>とっても楽しみですぅ!
>なぜなら、にゃーにゃは、誰かに
>『投稿小説にルークとミリーナ、一度でいいから出して・・・・』
>・・・・って、言おうと思ってたからですぅ!

はいはい。わたしはルークとミリーナ大好きなんで、かなり出します。
ただ、えれなのかくミリーナはだいぶ壊れつつあるんでイメージ壊しちゃうかも・・
まあ、読めば分ります。だんだん壊れてくから。やっぱリナ達の影響か?

>
>> ゼロス・・・S高の生物教師で、正義館の担当指導員。白衣のスマイルで女性徒を
>>メロメロにしてる悪いやつ。
>わぁ〜い(はぁと)ゼロス様ぁ〜(はぁと)

ゼロスはこの話の後半めちゃめちゃ壊れる予定です。ふふふふふ。
ただ、話が長いので、だいぶ先になりますが。

>
>石投げる人はいませんよ。
>期待してます!

にゃーにゃさん。
ありがとうございます!(涙)なんていいヒトなんだ!!
がんばって書きますので、ひまつぶしでもなんでもいいので、読んでください。

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628ここは正義館(1.悩み多き青少年)前編えれな E-mail 1/9-16:09
記事番号611へのコメント
ここは正義館

1.悩み多き青少年 前編


―――触られている−――
リナはそのことに気づきながらも、そのまま動かずにいた。
正確にいうならば、動けずにいたのだ。
朝の通勤ラッシュはすざましい。20世紀には、ラッシュで死亡者が出た例もあったらし
いが、リナの乗っている車両もまた、それにひけをとらないほど混雑していた。
いつもなら、炎の矢(フレア・アロー)の一発でもぶちかますところだが、そんなわけにはいか
ない。こんな密室でそんなことしたら、周りの人をまきこんでしまうし、自分も火傷して
しまう。それに、あまりの混雑に誰が触っているのかわからないのだ。
とはいえ、このまま触られっぱなしというのは、耐え難い。
犯人が誰かさえ分ればまだなんとかなる。
―――くそーっ!乙女のお尻をただでさわるなんて許せん!!誰よっ!見つけたらけちょ
んけちょんにしてやるっ!!―――
何とか首をまわしてみるが、誰なのかわからない。リナの周りにいる男は3人。
1人はサラリーマン風のおやじ。もう1人は、背の低い西洋人の老人。
あとの1人は・・・自称リナの保護者、『正義館』の寮長こと、ガウリイくんだが、こい
つは問題外。
彼は今、立ちながら睡眠中なのだ。
まあ、睡眠中でなくても、リナの恐ろしさを身をもって知り尽くしている彼は、絶対に痴
漢などするわけはないが。
リナはとりあえず手近にいるサラリーマンのおやじを睨み付ける。
ぎょっとした顔をするおやじ。しかし、手ははなれない。
犯人がこいつだと断定はできないが、否定もできない。
次に西洋人の老人をにらみつけてやる。
リナはそーとー怖い顔だったらしく、怯えて目をそらす老人。まるで、見てはいけないも
のを見てしまった、というリアクションだった。
失敬な。仮にも女子高生にみつめられたとゆーのに、そんなにびびるとは。
そんなことを考えている間にも、リナに触れる犯人の手はややこしいところを触りつづけ
ている。
その場から逃げられればいいのだが、車内は混む一方。身動きどころか、リナの身長では
息するのも苦しいくらいである。逃げれるはずはない。
ざわわわわわわっ。
全身に悪寒がはしる。犯人は朝から大胆にもとんでもないところを触ってくる。
だめだ。これ以上は、一秒だって我慢できない。
そう思った瞬間。
「どうしたんだ?リナ。変な顔して。」
いつのまに目覚めたのか、ガウリイが怪訝な顔でリナを見る。
すがる想いでガウリイを見つめるリナ。声を出したら泣いてしまいそうで出せない。
―――頼むから、気づいて―――
リナの目は如実にそう語っていた。
しかし。
「ああ、わかった、わかった。もう少しだから我慢しろよ。それとも、もう限界?」
薄情なセリフをはくガウリイ。リナは泣きそうになりながらも、首をかくかく縦に振る。
「もー。しょうがないなー。ほら、降りるぞ。」
ガウリイはそう言って、リナの手をつかみ、ぐいぐいひっぱって、いとも簡単に下車した
のだった。
駅に降りた瞬間。

ばきいいいいいいいいっ。

リナのコークスクリューパンチをまともに受けて、ホームに吹っ飛ぶガウリイ。
その彼の前方にせまる特急列車。
「どひいいいいいいいいっ!!!」
それでも、何とか紙一重で体勢をたてなおし、列車の一歩手前で着地する。
「なにすんだあああああ!!いまのとことんこわかったぞっ!!」
「何いってんのよ。あんた、ヒトが苦しんでるってのに、ぐーぐーいびきかいて寝てる
し、起きたかと思えば我慢しろなんて殴られて当然よ。このくらいで済んだんだから、感
謝しないよっ!!」
「感謝って・・・それよりお前、大丈夫なのか?」
「は・・?なにが・・・?」
「なにがって・・いきたかったんだろ。トイレ。」

ばきいいいいいいっ!!!すぱああああああああん!!

今度こそ。ガウリイは、特急に弾かれて、空高く飛んだのだった・・・・




「死ぬかと思った・・・」
「ふつう、死んでますよ。あれで生きてられるのは、ガウリイさんとわたしの家族とゴキ
ブリくらいです。」
「ゴキブリとならべるなよ・・・・」
「いいから、ちょっと黙っててください。」
言って、復活(リザレクション)を唱え出したのは、アメリアだった。
あの後、ガウリイはびくとも動かないわ、列車はとまるわ、野次馬はあつまるわで大騒ぎ
だった。
途方にくれてるところに、ちょうど何事かと思って見物しにきたアメリアとゼルガディス
にでくわしたおかげで、ガウリイのほうはどうにかなったのだが・・・
「喧嘩なさるのは勝手ですが、ホームでは困ります。今日は数分停車しただけだったかれ
よかったですけど、そうでなければ、あなた方が一生働いても返せないほどの損害賠償を
請求されるところだったんですよ。」
さっきから、ねちねちねちねち説教たれているのは駅長さん。
「はい・・・すいません・・・」
リナは反省した顔でしゅんと謝る。
もちろん、演技だが。さっきからずっとこの調子で受け流している。
「まあ、僕からもよーく言って聞かせますし、彼女も反省しているようですので、もうそ
ろそろ学校の方に行かせてもよろしいでしょうか?」
永遠に続くかと思われた説教に割って入ったのは、連絡をうけてすぐさますっ飛んでき
た、正義館の担当者でS高生物教師であるゼロスだった。
一見誠実そうなゼロスに騙されてか、リナの演技に騙されてか、はたまた説教にあきたの
か、駅長はためいきひとつついて、
「まあ、過ぎた事を言っても始りませんし、今日はこのくらいにしておきますが・・
くれぐれも。このようなことが2度とないようにお願いしますよ。」
そう言うと、くるりと背を向けて去って行った。
その後ろ姿に深々とおじぎするゼロス。こーしてみると、この男もまともに見えるから不
思議である。
「さて・・・と。俺達も学校に行くか・・・アメリア、ガウリイはいけそうか?」
立ち上がって言ったのは、さっきからずっと沈黙していたゼルガディスだった。
「はい。ガウリイさん、生命力だけはすごいから、あれだけだくだく流血しても、もうピ
ンピンしてます。」
「いやあ、トカゲも真っ青の再生力ですねえ。今度研究させてくださいね。」
そんけーの眼差しで見るゼロスに、ガウリイは頭を掻きながら答える。
「いや、オレでよければ・・」
そこで照れるな。
などと思いつつ、リナはいつもと変わらぬガウリイに小さく安心のため息をついたのだっ
た。





「ん・・・?なにこれ。」
リナがそれに気づいたのは、昼休みカフェテラスに行こうと上靴をはきかえた時だった。
小さな3cm四方のルーズリーフの切れ端。
あまりに小さくて、今まで気づかなかったが、どうやら朝から上靴の中に入っていたらし
い。
その紙には鉛筆で書かれた小さな文字がびっしり並んでいる。今まで踏んでいたせいも
あってか、かすれて読みづらいが、リナは目を凝らして読んでみた。




リナ:インバースさま


僕のリナの御尻の感触はsoftかつhardful.
君と僕がつきあいだしてもう半年がたとうというのに、こんな事しか出来ない僕を頼りな
いと思うかもそれないけど大丈夫。僕はまだ恥ずかしがりやで君にさみしい想いばかりさ
せて罪深い。君がポニーテールをはずさなければ、僕はミトコンドリアになるよ。
僕はちょっと怒ってるんだよ。わかったかい?


イッソンより


「わかるかああああああ!!!」
リナは思わず絶叫した。下駄箱にいた人々が一斉にこちらを向く。
はっ!っと我に返りダッシュでカフェに走る。
混乱でどーにかなりそうだったが、わかったことはただ一つ。
今朝の痴漢はこのイッソンとかゆーやつの仕業だということ!
「どーしたんだ、リナ。そんなに息きらして走ってこなくても、ちゃんと席はとってある
ぞ。」
ノーテンキな声はガウリイ。すでに席にはみんなそろっていた。
はー。はー。はー。はー。
「まったく、食い物がからむとなりふりかまわずだな。いやしいやつ。」
すでに席について、ラーメンをすすりながら呟くルークに蹴りを一発。
はー。はー。はー。はー。
「リナさん、どうしたの?何かありました?」
食ってかかろうとするルークを手で制して、リナの異変に気がついたのはミリーナだっ
た。
「これ、見て。」
リナは肩で息をしながら、バン!とテーブルの上に例の紙をたたきつけた。
顔をみあわせて、まずミリーナが手紙を手に取る。
「・・・・・・・・・・・・・・・」
思わず絶句するミリーナ。
「な、なんて書いてあるんだ・・?」
ミリーナは無言でゼルガディスに手紙を渡す。
「・・・・・・・・ぶっ・・・ぷぷぷぷ・・いや、悪い、しかし、これは・・・」
そこで言葉を切って、こらえきれず大爆笑するゼル。
アメリア、ルークも紙を手に取り・・・
「なんなんですかあー。これえー!」
「イってやがるー!イってやがるー!!」
やっぱり大爆笑する二人。
「わらうなああああああ!!他人事だと思ってあんたらねえええ!!」
叫ぶリナの声もどこ吹く風、で転がりながら笑い続ける三人。
しかし、それとはうらはらに、渋い顔しているのはガウリイとミリーナ。
「なあ、リナ。ひとつ聞いていいか?」
「朝の痴漢のことでしょ?やっぱりこいつだと思う?」
まじめに考えてくれてるガウリイにちょっとリナはうれしく思う。やっぱり自称保護者を
名乗ることだけはある。腐っても鯛、ってところか。
「いや、オレが聞きたいのはそうじゃなくて、だな。ミトコンドリアってなんだっけ?」
前言撤回。腐ったサンマ以下だ。
「やっかましい!!炎の矢(フレア・アロー)!!!」
リナの問答無用の攻撃にみんなは少し静かになった。




「けど、実際気をつけたほうがいいわ。」
まじめな顔でいったのは、ほかでもない、ミリーナである。
「このイッソンってやつ、冗談抜きでイってるのよ。去年、私同じクラスだったから知っ
てるんだけだ、ひどい妄想癖でね。たぶん、あいつのなかではリナさんはもう・・・」
気の毒そーに言うミリーナにみんな絶句する。
「そう言えば、20世紀にそうゆうのがはやったらしいな。ストーカーってやつだな。」
さらりとへヴィなことをぬかすゼルガディス。
「なんだ?そのストーカーって。」
と、これはガウリイ。
「日本史で習いましたよー。変質者ですよ。好きな人をおっかけまわして、それがだんだ
んエスカレートして・・・・」
「相手の心が自分にあると錯覚し、相手に同じ感情を強要し・・・・」
「現実に気づいたある日、報われぬ愛に絶望し・・・」
アメリア、ルーク、ゼルガディスと続いて、
「最後にはおかしくなって犯罪なんかに走るのよ・・・・」
最後にリナが語る。その口調が重いのは否めない。
「・・・・・・そいつ、どんなやつなんだ?強いのか?ミリーナ」
しばらく沈黙した後、ガウリイが口を開く。
「身長が2mくらいの大男よ。腕力は相当なものでしょうね。魔道の腕は知らないけど。
ただ・・・・」
「ただ?」
「元軍人だったそうだから弱くはないでしょ?」
「軍人か・・・・」
ガウリイは誰にいうともなしに呟いた。彼はこう見えても、元国際軍の大尉だったりす
る。軍に入るには、かなりの実力が要る。魔族相手にけんかするのだから、それ相応の魔
力なり武器なり持っていなければならない。
そして、軍の人間はいつも殺戮に身を置いているためか、気性の荒い者が多いという事実
をガウリイは思い出していた。
「でも、少なくとも。頭はよくない様だな。」
ゼルガディスはフォークで紙を指し、
「hardfulなんて単語存在しないし、この要点を絞れてない文章。こんなもん、文と呼ぶの
もおこがましいな。」
完全に馬鹿にしきった表情で言う。
「ところでリナさん。どうするんですか。髪型。変えないとミトコンドリアになるんで
しょ?」
アメリアは興味津々で聞く。
正直言ってリナはこんなやつ相手にするつもりはなかった。
最近のリナは初夏のせいもあって、ずっとポニーテールにしているのだが、イッソンのた
めにわざわざその髪型を変えるのもなんか腹の立つ話である。
「変えないわよ。そんなやつ、ミトコンドリアでも、アメーバでもなればいいのよ。」
そう言って、リナはトレーを持って立ち上がる。
「まあ、いいわ。あたしそろそろ行かなきゃ。」
「おい、リナ。オレ今日部活だけど、お前どーすんだ?」
立ち去ろうとしたリナにガウリイが声をかける。
「んー。じゃあ終わるまで待ってる。一人で帰るのやばそうだし、ね。じゃ、いつものと
こで。つぎは水泳なの。」
「水泳って・・・のぞきに気をつけろよー。」
「わかってるー。」
「ほんとに、大丈夫なのかな・・・・・」
ガウリイは走り去るリナのセーラー服姿を眺めつつ、ぽつりとつぶやいたのだった。







けだるい午後の数学の授業。起きている者など数えるほどもいない。
現に、隣の席に座っているミリーナまでも、うとうとしている。
―――うーん。かわいいなあ・・・・ミリーナのやつ・・・―――
そんなミリーナを横目で見つめているのは、言うまでもないがルークである。
ルークとミリーナは同じ2年で、こういった一般の授業のクラスは今年は同じなのだ。
余談だが、S高は、午前は実技、午後は一般の授業を行っている。
ともあれ、ルークはめずらしく居眠りしているミリーナが気になってしょうがない。
こっくりこっくり揺れるたびに、ミリーナのおでこが机にぶつからないかと、気をもむ。
見かねたルークはミリーナの頭をそっと自分の肩にもたれかけさせる。
ルーク達は、大教室の一番後ろの窓際に座っているので、先生には見つからない。
「ん・・ルーク・・・・?」
半分寝ぼけた様子で、ミリーナはつぶやく。
「いいから、寝てろって・・・」
そう言うと、ルークはミリーナを軽く抱き寄せる。
「ん・・・・・」
やはり、寝ぼけているのかそのままルークによりかかるミリーナ。
あまりにも幸せそうに眠る彼女にルークは苦笑する。
ミリーナがこんな姿を見せるのはめずらしい。
だが、時々みせるその無防備な素顔はルークにとっては、たまらなく魅力的だった。
―――こいつは知らないんだろな・・・この素顔が俺を熱くするってこと・・・―――
思わず強く抱きしめたい衝動にかられてしまう。
だが、そんなことをすればミリーナが目覚めてしまう。
ルークが理性と欲望の間で葛藤していたその時。
「きゃああああああああああっ!!」
突如響いた悲鳴は学校中を目覚めさせた。
「なにっ!?・・・って・・・・・え・・・?」
目を覚ましたミリーナは、なぜか自分がルークに抱き寄せられていることに気づき、あわ
てて身を離して、ルークをジト目で見る。
「ち、ちがうっ!!そんな顔すんなっ!!」
「なにが、ちがうの?それより、今の悲鳴は・・・?」
「ああ、プールの方から聞こえたけど・・・ってプール!?まさか!」
あわてて窓を開けてプールを見ると。
「な、なんだありゃあ・・・」
プールには50人くらいの女生徒がキャーキャー言いながら戦っている。
緑色した、そう、ちょうどアメーバのような物体と。
「行くぞっ!!ミリーナ!」
頷くミリーナ。そして二人の呪文は同時に完成した。
『封翔界(レイ・ウィング)!!』




後編へ続く。


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635おもろいっ!!もーたん E-mail 1/9-18:12
記事番号628へのコメント
おもろいっ!!
他の方々に失礼だが  今まで私が読んできた中のスレイヤーズ小説でいっちばん
おもろいっ!!
いや〜私はこーゆーストーリーを夢見ていたんですよ。
お願い、このシリーズ長く続けて下さいね。(はぁと)

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660Re:おもろいっ!!えれな E-mail 1/10-04:47
記事番号635へのコメント
読んでいただいてありがとうございます。

>他の方々に失礼だが  今まで私が読んできた中のスレイヤーズ小説でいっちばん
>おもろいっ!!
>いや〜私はこーゆーストーリーを夢見ていたんですよ。
>お願い、このシリーズ長く続けて下さいね。(はぁと)

もーそこまで言ってもらえるなんて感激です。
長々としつこく書きますので、よろしく。

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637Re:ここは正義館(1.悩み多き青少年)前編松原ぼたん E-mail 1/9-18:34
記事番号628へのコメント
 おもしろかったです。

> 僕のリナの御尻の感触はsoftかつhardful.
> 君と僕がつきあいだしてもう半年がたとうというのに、こんな事しか出来ない僕を頼りな
>いと思うかもそれないけど大丈夫。僕はまだ恥ずかしがりやで君にさみしい想いばかりさ
>せて罪深い。君がポニーテールをはずさなければ、僕はミトコンドリアになるよ。
> 僕はちょっと怒ってるんだよ。わかったかい?
 ある意味すげー怖いぞこれ。
 確かに他人事なら笑えるかもしれないけど(笑)。
>―――うーん。かわいいなあ・・・・ミリーナのやつ・・・―――
 ルーク、ミリーナにらぶらぶですね(笑)。
> 緑色した、そう、ちょうどアメーバのような物体と。
 ・・・・ミトコンドリア・・・・・は緑色じゃないよなぁ、たぶん。
 続きが気になります。

 楽しみにしてます。頑張ってください。
 ではまた、ご縁がありましたなら。

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661Re:ここは正義館(1.悩み多き青少年)前編えれな E-mail 1/10-04:54
記事番号637へのコメント
> ある意味すげー怖いぞこれ。
> 確かに他人事なら笑えるかもしれないけど(笑)。

じ、実はこの文、実際にイッソンが書いた文をちょこっと変えただけなんです。
そうです。イッソンは実在します。
日本ってやばいよね・・・
私は他人事だったので笑ってましたけど、本人は真っ青でした。本人は私の友人。
いまごろ、イッソンどーしているのやら・・・

> 楽しみにしてます。頑張ってください。
> ではまた、ご縁がありましたなら。
>
頑張って続き書きます。読んでくださってありがとう。

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636はい☆提案です☆YUKARI 1/9-18:30
記事番号611へのコメント
自分乱入おっけーーー!!っていうのはどうです?
リナ達と知り合うために自分をめちゃくちゃ強いヤツにしてもよし!
乱入者同士でファン倶楽部を作るのもよし!
影ながら見守るわ・・・などとほざいて脇役で出てもよし!


楽しそうだけど・・・

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682Re:はい☆提案です☆えれな E-mail 1/10-14:07
記事番号636へのコメント
コメントありがとうございます。

>自分乱入おっけーーー!!っていうのはどうです?

知り合いはすでに登場してるんですが・・・そうです。イッソンです。
言っときますが、知り合いですよ。友達じゃありません。(爆)

>リナ達と知り合うために自分をめちゃくちゃ強いヤツにしてもよし!
>乱入者同士でファン倶楽部を作るのもよし!
>影ながら見守るわ・・・などとほざいて脇役で出てもよし!
>
>
>楽しそうだけど・・・

楽しそうですね(笑)
参考にします。えれなは出るかも。(ほんとか?)
でわ。できれば続きも読んでやってくださいね。