◆-小説もどきリスト(最新版)-投稿者:松原ぼたん(1/13-00:03)No.785
 ┣┳小説もどき『鉱脈くえすと』-投稿者:松原ぼたん(1/13-00:11)No.786
 ┃┣┳Re:鉱脈くえすと 感想ですぅ。-投稿者:あいる(1/13-14:47)No.789
 ┃┃┗━あいるさん有り難う御座います-投稿者:松原ぼたん(1/13-18:49)No.793
 ┃┣┳Re:小説もどき『鉱脈くえすと』-投稿者:えれな(1/13-14:59)No.791
 ┃┃┗━えれなさん有り難う御座います-投稿者:松原ぼたん(1/13-18:52)No.794
 ┃┣┳『鉱脈くえすと』読ませていただきました。-投稿者:むつみ(1/17-23:56)No.874
 ┃┃┗━むつみさん有り難う御座います-投稿者:松原ぼたん(1/18-00:35)No.881
 ┃┗┳Re:小説もどき『鉱脈くえすと』-投稿者:ブラントン(1/18-10:32)No.892
 ┃ ┗━ブラントンさん感想有り難う御座います-投稿者:松原ぼたん(1/18-15:19)No.903
 ┣┳Re:小説もどきリスト(最新版)-投稿者:えれな(1/13-14:51)No.790
 ┃┗━えれな様へ-投稿者:松原ぼたん(1/13-19:05)No.795
 ┣┳小説もどき『夢見ても遠からず』(1)-投稿者:松原ぼたん(1/14-22:19)No.811
 ┃┣┳Re:小説もどき『夢見ても遠からず』(1)-投稿者:アレックス=ギアヤ(1/15-23:28)No.822
 ┃┃┗━アレックス=ギアヤさん有り難う御座います-投稿者:松原ぼたん(1/15-23:47)No.823
 ┃┣┳Re:小説もどき『夢見ても遠からず』(1)-投稿者:えれな(1/17-06:17)No.838
 ┃┃┗━えれなさん有り難う御座います-投稿者:松原ぼたん(1/17-18:56)No.859
 ┃┗┳ゼルアメだあ。(1)-投稿者:むつみ(1/17-23:45)No.871
 ┃ ┗━むつみさん有り難う御座います-投稿者:松原ぼたん(1/18-00:40)No.883
 ┣┳小説もどき『夢見ても遠からず』(2)-投稿者:松原ぼたん(1/16-14:32)No.828
 ┃┣┳Re:小説もどき『夢見ても遠からず』(2)-投稿者:えれな(1/17-06:11)No.837
 ┃┃┗━えれなさん有り難う御座います-投稿者:松原ぼたん(1/17-19:01)No.860
 ┃┗┳読ませていただきました。-投稿者:むつみ(1/18-00:07)No.876
 ┃ ┗━むつみさん有り難う御座います-投稿者:松原ぼたん(1/18-00:46)No.885
 ┣┳小説もどき『夢見ても遠からず』(3)-投稿者:松原ぼたん(1/18-19:54)No.931
 ┃┗┳Re:小説もどき『夢見ても遠からず』(3)-投稿者:むつみ(1/19-08:15)No.945
 ┃ ┗━むつみさん有り難う御座います-投稿者:松原ぼたん(1/20-00:37)No.956
 ┣━小説もどき『ガウリイの過去』sideA-投稿者:松原ぼたん(1/22-00:46)No.1013
 ┣┳小説もどき『いつか安らげる場所を』ガウリイの過去si-投稿者:松原ぼたん(1/23-02:03)No.1031
 ┃┗┳Re:小説もどき『いつか安らげる場所を』ガウリイの過去si-投稿者:御茶らちゃ(1/23-15:19)No.1038
 ┃ ┗━御茶らちゃさん有り難う御座います-投稿者:松原ぼたん(1/23-18:46)No.1043
 ┣┳小説もどき『過去の因縁』ガウリイの過去 other side-投稿者:松原ぼたん(1/24-21:36)No.1060
 ┃┗┳ガウリィの過去!-投稿者:むつみ(1/27-10:01)No.1081
 ┃ ┗━むつみさん有り難う御座います-投稿者:松原ぼたん(1/27-17:18)No.1084
 ┣┳小説もどき『暴走!? お宝争奪戦』(前編)-投稿者:松原ぼたん(1/27-20:06)No.1087
 ┃┣┳Re:小説もどき『暴走!? お宝争奪戦』(前編)-投稿者:さぼてん(1/27-22:10)No.1089
 ┃┃┗━さぼてんさん有り難う御座います-投稿者:松原ぼたん(1/27-23:39)No.1091
 ┃┗┳読ませていただきました。-投稿者:むつみ(1/28-08:01)No.1098
 ┃ ┗━むつみさん有り難う御座います-投稿者:松原ぼたん(1/28-14:09)No.1106
 ┗━小説もどき『暴走!? お宝争奪戦』(後編)-投稿者:松原ぼたん(1/30-23:33)No.1171


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785小説もどきリスト(最新版)松原ぼたん E-mail 1/13-00:03

 どうも松原です。容量の喰うものをたびたび入れてすみません。
 自分のツリーが過去記事以外の場所にないなんて我慢できなかったの(爆)。・・・・冗談だって。引かないでよぉぉ(泣)。
 前回リスト漏れした作品があったもので。一応新しく書いたヤツも入れてます。あわせて10個ぐらいしか増えてないけど(核爆)。
 と、言うわけですので前回のを見た人にはあまり意味がありません。

タイトル             初回掲示場所  MEMO
『コントラスト』              猫南蛮亭
『キツイ一言』               猫南蛮亭
『記憶』                 書き殴り     『キツイ一言』の続き
『創造りし手』              猫南蛮亭     『創造』シリーズ
『創造られしもの』            猫南蛮亭    『創造』シリーズ
『創造られし世界』            猫南蛮亭    『創造』シリーズ
『創造られし意志』          猫南蛮亭    『創造』シリーズ
『創造られし命』            猫南蛮亭    『創造』シリーズ
『創造られし宿命』          子猫南蛮亭   『創造』シリーズ
『独白』                 猫南蛮亭
『ガウリイの受難』            猫南蛮亭    『受難』シリーズ
『ゼルガディスの受難』         猫南蛮亭    『受難』シリーズ
『アメリアの受難』            猫南蛮亭    『受難』シリーズ
『口は災いのモト』            猫南蛮亭    「混沌からの復活」
『歌姫の友情』             猫南蛮亭    「混沌からの復活」
『ぷろぽおず』             猫南蛮亭    「混沌からの復活」
『狂月夜』               猫南蛮亭    「混沌からの復活」
『シチュー日和』             猫南蛮亭    「混沌からの復活」
『カバンの中身はなんですか?』  猫南蛮亭    「混沌からの復活」
『依頼騒動』               猫南蛮亭    「混沌からの復活」
『中間管理職の憂鬱』         猫南蛮亭    「混沌からの復活」
『ゼフィーリア日記』            猫南蛮亭    「混沌からの復活」
『フィリアの育児日記』         猫南蛮亭    「混沌からの復活」
『存在意義』               猫南蛮亭    「混沌からの復活」
『存在意義―other side―』      猫南蛮亭    「混沌からの復活」
『アメリア漫遊記』           猫南蛮亭
『キャラクター行動パターン講座』    子猫南蛮亭   その他
『もしゼラス様が同人女だったら+α』 子猫南蛮亭   子猫の道草
『リナの休日』             魔道士暴走組合
『雨の日には・・・・』         書き殴り
『大雨の日には・・・』         書き殴り
『幽霊の宿る石』            子猫南蛮亭
『カタートのおとぎ話』         魔道士暴走組合
『夢か現か・・・』           ZODIACAUX
『喪失感』               魔道士暴走組合
『群狼の島にて』            子猫南蛮亭
『忘れ物』               魔道士暴走組合
『喜劇 白雪姫』            子猫南蛮亭   子猫の道草
『色彩』                書き殴り
『日常の終焉』             書き殴り
『最後の一葉』             子猫南蛮亭
『眠れない夜に』            魔道士暴走組合
『あっけない幕切れ』          子猫南蛮亭   子猫の道草
『silent night』            魔道士暴走組合
インタラクティプ『ゼロスの日常』1   子猫南蛮亭   第1話『群狼の島にて』(一部改変)
インタラクティプ『ゼロスの日常』2   子猫南蛮亭   第2話『薬の行方』
インタラクティプ『ゼロスの日常』3   子猫南蛮亭   第3話『使用方法』
インタラクティプ『ゼロスの日常』4   子猫南蛮亭   第4話『薬の効き目』
インタラクティプ『ゼロスの日常』5   子猫南蛮亭   第5話『ゼラスの真意』
インタラクティプ『ゼロスの日常』6   子猫南蛮亭   第6話『ゼラスの結論』
インタラクティプ『ゼロスの日常』7   子猫南蛮亭   最終話『ゼロスの日常』
『最後の一葉』             子猫南蛮亭
『残光』                メール配布   『光闇』シリーズ第1話
『薄闇』                メール配布   『光闇』シリーズ第2話
『朧』                 メール配布   『光闇』シリーズ第3話
『暁光』                メール配布   『光闇』シリーズ第4話
『光闇』                メール配布   『光闇』シリーズ最終話
『翼』                 書き殴り
『素直なキモチ』            子猫南蛮亭
『旅の行方』              魔道士暴走組合
『リナ時々猫!?』           書き殴り
『初詣』                年賀メール
『新年会』               子猫南蛮亭   子猫の道草
『月の魔力』              書き殴り
『リナの結婚騒動』           魔道士暴走組合

 どうもご迷惑をおかけしました。
 ではまた、ご縁がありましたなら。

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786小説もどき『鉱脈くえすと』松原ぼたん E-mail 1/13-00:11
記事番号785へのコメント
 どうも松原です。いや、ほら一つじゃツリーと言わないから(爆)。
 よろしければどうぞ。

 『鉱脈くえすと』

「なあ、リナ。ほんっとうにその話当てになるのか?」
 ガウリイが何度目かのその問いを発した。
「だからそれを確かめに来たんでしょ」
 あたしも何度目かの答えを返す。
「しかし、ガウリイさんじゃないですけど本当に当てになるんですか」
「もー、アメリアまでそんなこと言い出すの? 大体疑うんならどうしてついてきたのよ!!」
「それは・・・・」
 口の中でもごもご言いながらアメリアがちらっと後ろのゼルガディスを見たのをあたしは見逃さなかった。
「はいはい、分かったわよ」
 あー、ばからし。。
「とにかく忘れやすいガウリイの為にもっかい説明しとくけど、魔道士協会の話だとこの辺りでは術が使えないの。あたし達はその調査にきたのよ」
「この辺りにオリハルコンの鉱脈があるのではないかと予想をつけてな」
 ゼルガディスが口を挟む。
「そこまでいちいち説明する必要はないでしょーが」
 ・・・・その通りだったりするけど。
「大体ゼルだって、オリハルコンが魔道の研究に役に立つとでも思ったからこんなところまで来たんでしょうが」
「それはそうだが・・・・」
 ふっ、勝った。
 とにかくオリハルコンなわけである。
 オリハルコンと言うのは術がある程度遮られるという鉱石である。
 だからこそ、此処に鉱脈があるのでは無いかと予想をつけたのだ。
 オリハルコンを見つけて売ったら大儲け・・・・ではなく、魔道の研究に役たつ。
 ・・・・・そりゃあ、証拠は無いわけだけど。
 今までに見つかったって話は聞かないし・・・・・。
 しかぁし。
 その分もし見つかったら独り占めである。
「さあ、張り切って探すわよ」

「なあ、リナぁ」
 ガウリイがうんざりしたように言う。
「その話、ほんっとーに当てになるのか?」
「えーっと・・・・」
 あたしは冷や汗をかいた。 
「術も使わないでこの辺りをやみくもに掘るだなんて無茶もいいところですよ」
「アメリアまでそんなことを言うわけ?」
「いいますよ、当たり前じゃ無いですか」
「けっ、けど、術が使えないのは事実なんだから、この辺りに何かあるのは間違いないんだし・・・・・、ろくに掘りもしないであきらめられるもんですか」
「そーゆーセリフは」
 ゼルが渋い顔をする。
「自分で掘ってから言え」
 言うなりスコップを放り出す。
 いや、スコップ3つしか無かったもんだから・・・・。
「分かったわよ」
 あたしはスコップを手に取った。
 オリハルコンかも知れないものをこんなところであきらめたりするもんですかぁぁっ!!
「おや?」
 その時どこかから聞き覚えのある声が聞こえた。
「皆さんお揃いでどうしたんです?」
「ゼロス」
 突然現れたのは、予想通りというか何というか、ゼロスだった。
「ちょうどいいところに、はい」
「はい?」
 ゼロスがあたしの渡した物を見つつ怪訝そうな表情をする。
「何です、これ?」
「スコップ(はぁと)」
「いえ、それは分かるんですけど・・・・」
「この辺り掘るの手伝ってね(はぁと)」
「手伝うって・・・・何でです?」
「あたしのむ予想だとこの辺りにオリハルコンの鉱脈があるのよ」
「はぁ?」
 あたしの言葉にゼロスはますます怪訝そうな表情になる。
「そんな話初耳ですが・・・・何を根拠に?」
「この辺りでは術が使えないから」
 いきなりゼロスが笑い出した。
「それはまた面白いことを言いますね」
「面白いって・・・・どういう意味よ!?」
「いやー、あまりに的外れな事を言うもので」
「的外れって・・・・」
「大体、術が使えないわけじゃないですよ」
「はあ?」
 だって現に術使えなかったのに?
「使え無かったのって『明かり』か何かでしょう?」
「そうだけど・・・・」
 実験にはその辺りが手頃なのである。
「そう言う術は結界の影響で発動しないのですよ」
「結界の影響?」
「なあ、リナ。結界って何だ?」
 ガウリイが口を挟む。
 が、無視である。
「結界ってあんたの上司様達が張ってる?」
「そうですよ。最もリナさん達が冥王様を倒したせいで結界自体は今はありませんけど」
「だったら何でそれが影響するのよ?」
「結界自体は無いんですけど、破れた拍子に力が変な風にわだかまったらしくて、他の力が遮られる場所があるんですよ」
「それが此処ってわけ?」
「そう言うことになりますね」
 ・・・・つまり。
「・・・・オリハルコンは無いわけね」
 あたしは呆然と呟いた。
「まあ、そんなもんだろうな」
「元々空論だったんですよ」
「腹減ったなー」
 えーい、裏切り者っ。
「・・・・で、何の力がわだかまってるんですって?」
「獣王様の力がですが・・・・。運が良かったですね。もしわだかまってるのが覇王様の力でうろついてるが覇王様の部下でしたら今頃大変な事に・・・・って、聞いてます? 何をぶつぶつ・・・・」
 つまり獣王の力を借りた術なら使えるわけよね。
「獣王牙操弾!!」
 光がゼロスに向かって行く。
 おっし、成功。
「八つ当たりしないで下さい」
 言うなりゼロスの姿がかき消えた。
 うーん、多少物足りないが・・・・。
「取り合えずすっきりした、かな?」
「リナさんはすっきりしたかも知れませんけど・・・・」
 恨めしそうなアメリアの声にあたしは振り返った。
「あたし達の苦労はどうなるんです?」
「えっと、その・・・・」
 ゼルとガウリイも同じ事を思っているらしい。
 そう目が語っている。
 かくて、あたしは途方に暮れたのだった。
 ・・・・笑って誤魔化すしかないかな・・・・?

 この話は最初ガウリナにする予定だったんですね。
 リナの魔力が使えない状況で何らかの事故にあい、アメリアたちとはぐれて2人きりになったリナとガウリイ。そこでリナは・・・・・・、と言う予定でしたが・・・・・書けなかったのね、要するに(爆)。
 仕方ないのでガウリナとしては新しく『リナの結婚騒動』を書いて、その話の初期設定だけ持ってきてこの話を書いたわけです。
 ・・・・・しかし、ものの見事なワンパターンな展開ですね。誰か小説の書き方教えてほしい(爆)。

 お付き合い有り難う御座いました。
 ではまた、ご縁がありましたなら。

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789Re:鉱脈くえすと 感想ですぅ。あいる 1/13-14:47
記事番号786へのコメント
どうも、どうもです。
 お読みしましたぁ〜面白かったですぅ !!
 りすとも、拝見させて頂いたです。

 “オリハルコン鉱脈” という言葉に目が眩んだリナさんが、魔法が使えない事を
  よく確かめずに‥おぉっ、りありてぃのある設定! (笑)
  毎回、いろいろあって楽しいです♪
 りすとで‥ “最後の一葉” がダブっていたのですが‥加筆されたとかですか?

 シリーズものをまとめて数えると、 “鉱脈くえすと”を入れて 全部で49タイトル。
  すごい数字です。
 これからも、追っかけをさせて頂いちゃいマス〜。(笑笑笑)
ではでは。

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793あいるさん有り難う御座います松原ぼたん E-mail 1/13-18:49
記事番号789へのコメント
 感想有り難う御座います。

> りすとで‥ “最後の一葉” がダブっていたのですが‥加筆されたとかですか?
 単なるミスです(爆)。すみません。
> これからも、追っかけをさせて頂いちゃいマス〜。(笑笑笑)
 ありがとう御座います。

 本当にありがとう御座いました。
 ではまた、ご縁がありましたなら。

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791Re:小説もどき『鉱脈くえすと』えれな E-mail 1/13-14:59
記事番号786へのコメント
おもしろかったですー。
やっぱりみんな、リナにふりまわされてて。
そのリナもゼロスにふりまわされてて。(笑)

>「なあ、リナ。結界って何だ?」
> ガウリイが口を挟む。
> が、無視である。

最近、ガウリイってよく無視されてるよね・・
どこでも・・
原作でも、アニメでも、同人でも。
ふびんなやつ・・・くくく。

ではでは。えれなでしたー。

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794えれなさん有り難う御座います松原ぼたん E-mail 1/13-18:52
記事番号791へのコメント
 感想有り難う御座います。

>最近、ガウリイってよく無視されてるよね・・
>どこでも・・
>原作でも、アニメでも、同人でも。
>ふびんなやつ・・・くくく。
 うっ、確かに不憫かも。
 けど無視って便利なんだもん(爆)。

 本当に有り難う御座いました。
 ではまた、ご縁がありましたなら。

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874『鉱脈くえすと』読ませていただきました。むつみ E-mail 1/17-23:56
記事番号786へのコメント
松原ぼたんさん。面白かったです。

>「とにかく忘れやすいガウリイの為にもっかい説明しとくけど、魔道士協会の話だとこの辺りでは術が使えないの。あたし達はその調査にきたのよ」
>「この辺りにオリハルコンの鉱脈があるのではないかと予想をつけてな」
いいな〜。この導入部。リナの考えそうなことだよなあ。

> ・・・・笑って誤魔化すしかないかな・・・・?
・・・他にどうしようもないよな。でも、文句いいながらも肉体労働しちゃう三人もいいぞ。
>
> この話は最初ガウリナにする予定だったんですね。
> リナの魔力が使えない状況で何らかの事故にあい、アメリアたちとはぐれて2人きりになったリナとガウリイ。そこでリナは・・・・・・、と言う予定でしたが・・・・・書けなかったのね、要するに(爆)。
> 仕方ないのでガウリナとしては新しく『リナの結婚騒動』を書いて、その話の初期設定だけ持ってきてこの話を書いたわけです。
あはは。わかります。リナをどうにかしようとしたら、あのたぐいまれな(はためーわくとも言う)魔法力を何とかしないとお話にならないんですよね。

> ・・・・・しかし、ものの見事なワンパターンな展開ですね。誰か小説の書き方教えてほしい(爆)。
私も知りたいです。
>
> お付き合い有り難う御座いました。
> ではまた、ご縁がありましたなら。
楽しみに、お待ち申し上げております。

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881むつみさん有り難う御座います松原ぼたん E-mail 1/18-00:35
記事番号874へのコメント
 お読みくださってありがとう御座います。

>・・・他にどうしようもないよな。でも、文句いいながらも肉体労働しちゃう三人もいいぞ。
 ガウリイだけなら何かおごれば誤魔化されるでしょう。もっともリナなら笑う方を選びそうですが(笑)。肉体労働は一応理由があったわけですし・・・・・(爆)。
>あはは。わかります。リナをどうにかしようとしたら、あのたぐいまれな(はためーわくとも言う)魔法力を何とかしないとお話にならないんですよね。
 うーん、他にどうしたらいいだろう(笑)。

 本当にありがとう御座いました。
 ではまた、ご縁がありましたなら。

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892Re:小説もどき『鉱脈くえすと』ブラントン 1/18-10:32
記事番号786へのコメント
 というわけで、松原様の小説に感想を書くのは初めてですね。
 ……すみません……今までの全部読んではいるんですけど……
 しかもちょっと辛口かも……

 えーっと、私の場合今回の作品は書き回しと設定でおもいっきり評価が分かれます。

 まず、書き回しですが、これはすごくおもしろいです!
 話の始め方、地の文、映像かをあらかじめ意識したような書き方等。
 具体的に言いますと、

 >「とにかく忘れやすいガウリィのために……」

 >ふっ、勝った。
  とにかくオリハルコンなわけである。

 >「そーゆーセリフは」
  ゼルが渋い顔をする。
  「自分で掘ってから言え」
  言うなりスコップを放り出す。

 のシーンですね。
 もちろん、これ以外にもキャラクターが「らしく」動いているのも、ちゃっかりゼルアメ入ってるのも(ここかなり個人的に)、とにかく文句なしです。

 あと、

 >「まあ、そんなもんだろうな」
  「元々空論だったんですよ」
  「腹減ったなー」
   えーい、裏切り者っ。

 ここも好きです。


 ……でも、設定に関してはあまり納得がいきません。
 ゼロスが語る真相というか、種明かし。
 これは無理がありすぎです。展開がとことん強引で。
 しかも、伏線が全くない。(……あったとしたらすみません!)
 なんか、無理矢理終わらせました、って感じがかなり出てると思います。

 まあ、まえがきとあとがきで理由書いてるから、わかるんですよね。
 とりあえず早く完成させなきゃいけなかったわけですし、一からプランたてて書いた話じゃないんですから。

 それで、私にはその『リナの結婚騒動』の方がすごくいい作品だと思ったのです。
 ……たしかに展開はワンパターンでしたけど……
 最後のゼルが神父やるシーン。あれで転びました。
 あれだけで、評価がぐぐぐぐっと上がったのです。

 最後に、松原様の作品って頭の中で実際のシーンを浮かべやすいと思うんです。
 雰囲気がアニメ的っていいますか、話の流れるタイミングが。
 ……すみません、書いてて自分でよくわかってないです。

 とにかく、文章はすごくいいのですから、あとはあっと驚くようなストーリーを考えてみればどうですか?
 前から書いてますけど、長編に挑戦してみるとか。

 それでは、長々とすみませんでした。

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903ブラントンさん感想有り難う御座います松原ぼたん E-mail 1/18-15:19
記事番号892へのコメント
 お読みくださって有り難う御座います。

> しかもちょっと辛口かも……
 ありがたいです。
> しかも、伏線が全くない。(……あったとしたらすみません!)
 ・・・・・その通りです(爆)。
> なんか、無理矢理終わらせました、って感じがかなり出てると思います。
 おっしゃる通りです。すみません。
> 最後に、松原様の作品って頭の中で実際のシーンを浮かべやすいと思うんです。
 それに関してはきっぱりはっきり誤解だと思います。
 スレイヤーズはアニメとしての世界観が確立していますから、多少言葉か足りなくともそれを読む人が想像力や知識という形で補ってくれるからこそ、想像が出来るのです。
 その証拠にオリジナルなんか「180枚かけても世界観が分からない」ですから(しかも言われたのって、現代物・・・・爆)。
> とにかく、文章はすごくいいのですから、あとはあっと驚くようなストーリーを考えてみればどうですか?
> 前から書いてますけど、長編に挑戦してみるとか。
 善処するよう心がけます(爆)。

 本当に有り難う御座いました。
 ではまた、ご縁がありましたなら。

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790Re:小説もどきリスト(最新版)えれな E-mail 1/13-14:51
記事番号785へのコメント
松原ぼたんさん!!
いつもお世話になっとりますー。
ちょっと、お聞きしたいんですけど。
魔道士暴走協会のホームページどこにあるんですー?
ここだけ、たどりつけないんですー。
ぼたんさんの読みにいきたいのにー。
よければ、アドレス教えてください・・

では。えれなでしたー。

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795えれな様へ松原ぼたん E-mail 1/13-19:05
記事番号790へのコメント
>松原ぼたんさん!!
>いつもお世話になっとりますー。
 こちらこそお世話になってます(ってPTAの会話か・爆)。
 魔道士暴走協会さんの方いけたみたいですね、よかったです(^^)。
>では。えれなでしたー。
 でままた、ご縁がありましたなら。

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811小説もどき『夢見ても遠からず』(1)松原ぼたん E-mail 1/14-22:19
記事番号785へのコメント
 どうも松原です。某所で予告したようにゼルアメらしいです(爆)。
 いちおう連載で3回を予定しています。
 なおタイトルについて文法上どうこうは言わないでください(笑)。
 よろしければどうぞ。

 『夢見ても遠からず』(1)

  プロローグ

 聖王都に鐘の音が響く。
 鎮魂も祝祭も鐘の音はいつも同じ。
 なのに悲しげに聞こえるのは何故だろう。
 街も心なしか沈んでいる。
 まるで彼女の心のように。

* * *

「国王が・・・・おじいさまが亡くなったというのは本当でした」
 帰ってきたアメリアは独り言のように呟いた。
「・・・そう」
 リナの呟きが沈黙の中に落ちる。
 重苦しい空気が辺りに立ちこめた。

 そもそもの事の起こりは町で聞いた噂だった。
 セイルーンの国王が亡くなったというのだ。
 セイルーンはリナ達にとってもなじみの深い町だったが、国王よりも『おうぢさま』であるフィルオネルのインパクトが強いせいで、最初はピンと来なかった。
 アメリアが顔色を変え問い合わせに行くまでは。

「それで」
 沈黙を破ったのはアメリアだった。
「近く葬儀と、父さんの王位継承式があるから帰ってこいって言われました」
 口調は明るいが無理をしているのが分かる分、返って痛々しい。
「そっ、そうなんだ」
 リナはそれに気づかないフリをしようとしたが明らかに失敗だった。
 もっとも、今それを責める人は独りもいないのだが。
「それで今度は何時こっちにこれ・・・・・・」
「リナ!!」
 リナのセリフをゼルガディスが遮った。
「一体な・・・・」
「そうなんです」
 リナの抗議を今度はアメリアが遮る。
「あたしの王位継承順位も上がります。今までほどには自由に出来なくなるでしょうね」
「えっと・・・・その」
 リナが困惑する。
 再び辺りに沈黙が満ちた。
「あたし準備とかありますから先に部屋に戻ってますね」
 アメリアはそう言うと勢い良く2階に上がっていった。
 ガウリイが追いかけようかどうか迷う素振りを見せたが、結局その場にとどまる。
「リナ」
 ゼルガディスが責めるような口調でリナの名を口にする。
「ごめん・・・・あたしが悪かったわ」
 その会話をガウリイはわけの分からないという風に聞いていた。
 が、何か思い出しでもしたのかすぐに表情を変える。
「ゼル、いいのか?」
「何がだ?」
 ガウリイの言葉にゼルガディスが怪訝そうな表情をする。
「お前、アメリアのこと好きなんじゃ無かったのか?」
 次の瞬間、ゼルガディスは香茶を吹き出し、リナは目を丸くした。
「何でそう・・・・」
「どうしてあんたがそんなことに気づいてるのよ!?」
 ゼルガディスのセリフをリナが遮る。
「・・・・ちょっと待て」
 ゼルガディスが言った。
「そう言うセリフが出るって事は、リナ、お前さんもそう思ってるってことか?」
「そうよ」
 リナがあっさりと肯定する。
「知らぬは当人ぱかりなりってヤツじゃない?」
「そう言うもんなのか?」
 と、ガウリイ。
 人のことが言えるのかとゼルガディスは心の中で思ったが、分が悪そうなので口には出さなかった。
 ゼルガディスが黙ったのをいいことにリナが言葉を続ける。
「いいの? 下手したら二度とあえなくなるかも知れないのよ」
「そんなことないだろ。遊びに行けばアメリアだって追い返したりはしないとおもうぞ」
 ガウリイは場違いな言葉を挟む。
「・・・・いいからガウリイは黙ってて。ゼル、あんたどうする気なの?」
「どうもしない」
 言うなりゼルは立ち上がった。
「ちょっとゼル、本当にそれでいいの?」
「だったら!!」
 ゼルガディスが怒鳴る。
「・・・・・俺にどうしろと言うんだ」
 幾分冷静さを取り戻したゼルガディスの声に、答えるものは居なかった。
 それを確かめてから2階に上がる。
 やるせないのは彼も同じだった。

 アメリアは部屋で独り泣いていた。
 祖父が死んだから悲しいのか、仲間との別れが悲しいのか。
 既にアメリアは認識していなかった。
 ただ泣くためだけに泣いていた。

     『夢見ても遠からず』(2)に続く

 しょっぱなからアメリア不幸です(爆)。
 一応ゼルアメのはずだよなぁ、これ(爆)。
 続きは・・・・・どうしましょう?
 いえ、完結はしてるんですけどね。
 出し惜しみと言うヤツです(爆)。

 お付き合い有り難う御座いました。
 ではまた、ご縁がありましたなら。

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822Re:小説もどき『夢見ても遠からず』(1)アレックス=ギアヤ E-mail 1/15-23:28
記事番号811へのコメント
ぼたんさんの小説 よかったですぅ・・・
>
>「お前、アメリアのこと好きなんじゃ無かったのか?」
> 次の瞬間、ゼルガディスは香茶を吹き出し、リナは目を丸くした。

あの沈着冷静のゼルが紅茶を吹き出すなんて・・・かなり同様している様子・・・(爆)

> 言うなりゼルは立ち上がった。
>「ちょっとゼル、本当にそれでいいの?」
>「だったら!!」
> ゼルガディスが怒鳴る。
>「・・・・・俺にどうしろと言うんだ」
> 幾分冷静さを取り戻したゼルガディスの声に、答えるものは居なかった。
> それを確かめてから2階に上がる。
> やるせないのは彼も同じだった。

その光景が目に浮かぶな・・・

> アメリアは部屋で独り泣いていた。
> 祖父が死んだから悲しいのか、仲間との別れが悲しいのか。
> 既にアメリアは認識していなかった。
> ただ泣くためだけに泣いていた。

どっちが悲しいのでしょう・・・?

俺の小説をいつも読んでくれてありがとうこざいます。
このつづきが出来たら また読ませてもらいます♪

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823アレックス=ギアヤさん有り難う御座います松原ぼたん E-mail 1/15-23:47
記事番号822へのコメント
 お読みくださり有り難う御座います。

>あの沈着冷静のゼルが紅茶を吹き出すなんて・・・かなり同様している様子・・・(爆)
 してますね(笑)。このシーンは結構気に入ってます(爆)。
>俺の小説をいつも読んでくれてありがとうこざいます。
 いつもおもしろいのを読ませていただいて有り難う御座います。

 本当に有り難う御座いました。
 ではまた、ご縁がありましたなら。

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838Re:小説もどき『夢見ても遠からず』(1)えれな E-mail 1/17-06:17
記事番号811へのコメント
いやー。いいですねえ。よかったですー。
この辺好きです。
> その会話をガウリイはわけの分からないという風に聞いていた。
> が、何か思い出しでもしたのかすぐに表情を変える。
>「ゼル、いいのか?」
>「何がだ?」
> ガウリイの言葉にゼルガディスが怪訝そうな表情をする。
>「お前、アメリアのこと好きなんじゃ無かったのか?」
> 次の瞬間、ゼルガディスは香茶を吹き出し、リナは目を丸くした。
>「何でそう・・・・」
>「どうしてあんたがそんなことに気づいてるのよ!?」

なんだかんだいっても、ガウリイって見ると見てますよね。
アニメはいざ知らず。

> ゼルガディスのセリフをリナが遮る。
>「・・・・ちょっと待て」
> ゼルガディスが言った。
>「そう言うセリフが出るって事は、リナ、お前さんもそう思ってるってことか?」
>「そうよ」
> リナがあっさりと肯定する。
>「知らぬは当人ぱかりなりってヤツじゃない?」
>「そう言うもんなのか?」
> と、ガウリイ。
> 人のことが言えるのかとゼルガディスは心の中で思ったが、分が悪そうなので口には出さなかった。

このゼルガディスの判断は、的確だと思います。(笑)
はなしがよけいにややこしくなるし。

次回が気になります。今からよんできまーす。
ワープ!!えれなでした。

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859えれなさん有り難う御座います松原ぼたん E-mail 1/17-18:56
記事番号838へのコメント
 感想有り難う御座います。

>なんだかんだいっても、ガウリイって見ると見てますよね。
 友人曰く「記憶力はないが、観察力、判断力までがないわけではない」そうですから。
> はなしがよけいにややこしくなるし。
 端から見てるとおもしろいだろうけど(笑)。

 本当に有り難う御座いました。
 ではまた、ご縁がありましたなら。

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871ゼルアメだあ。(1)むつみ E-mail 1/17-23:45
記事番号811へのコメント
松原ぼたんさん。ふふふ。ゼルアメですね。うれしいな。もしかして、私のリクエストに応えてくださったんですか?
・・・違うかもしんないけど、勝手にそう思いこませていただきますね。


> アメリアは部屋で独り泣いていた。
> 祖父が死んだから悲しいのか、仲間との別れが悲しいのか。
> 既にアメリアは認識していなかった。
> ただ泣くためだけに泣いていた。
>
・・・泣いてますね。やっぱり。私、アメリアは秘かに泣いてるんじゃないかといつも思ってたんです。
そうか。やっぱり泣くか。う〜ん。好きだなぁ、アメリア。(何言ってるんだか)
 続くんですね。楽しみにお待ち申し上げております。それでは。

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883むつみさん有り難う御座います松原ぼたん E-mail 1/18-00:40
記事番号871へのコメント
 お読みくださり有り難う御座います。

>松原ぼたんさん。ふふふ。ゼルアメですね。うれしいな。もしかして、私のリクエストに応えてくださったんですか?
>・・・違うかもしんないけど、勝手にそう思いこませていただきますね。
 半分はそうかも。言われなきゃ考えなかっただろうから(爆)。
>・・・泣いてますね。やっぱり。私、アメリアは秘かに泣いてるんじゃないかといつも思ってたんです。
>そうか。やっぱり泣くか。う〜ん。好きだなぁ、アメリア。(何言ってるんだか)
 何となく人前では泣かないイメージがあるんですよね。

 本当にありがとう御座いました。
 ではまた、ご縁がありましたなら。

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828小説もどき『夢見ても遠からず』(2)松原ぼたん E-mail 1/16-14:32
記事番号785へのコメント
 どうも松原です。一応第2回ということになります。
 よろしければどうぞ。

 『夢見ても遠からず』(2)

「またセイルーンにも遊びに来て下さいね」
 気持ちの整理がついたのか、それとも無理をしているのか。
 普段通りの明るい声でアメリアが言った。
「そうね」
 応じるリナの声もいつも通りに聞こえる。
「近くに言ったときはよらせてもらうわ。ごちそう用意して待ってなさいよ」
「そうそう」
 分かっているのかいないのか、ガウリイが同意する。
 アメリアの視線がゼルガディスの方に動く。
 しばらくの無言。
 言おうか言うまいか・・・・。
 そんな感じだった。
 アメリアが小さく首を振る。
「さようなら」
 何かを吹っ切る様にそう言って、くるっと背を向けた。
 そのとき、今まで黙っていたゼルガディスが口を開いた。
「セイルーンまで送る」
 と。
「えっ!?」
 アメリアが驚いたように振り返る。
「そうね、それがいいわ」
 リナが妙に明るい声を出す。
「ゼル、ちゃんと送るのよ!?」
「ああ」
 言うなりゼルガディスは歩き出した。
「え、あの・・・・」
 困惑しているアメリアの横をすり抜ける。
「行くぞ」
「はっ、はいっ」
 一礼するとアメリアはゼルの後を追いかける。
 それをリナは笑顔で見送っていた。
「ずいぶん嬉しそうだな、リナ」
 ガウリイが尋ねる。
「まあね。他人の恋愛ほど、首つっこんで楽しいことはないもの」
 リナの口から出たのは照れ隠しの言葉だった。
 他人のことを我が身のように感じていたのが、たまらなく恥ずかしかったのだ。
「そう言うものなのか」
 ・・・・最もガウリイがそこまで理解できたのかどうかは不明だが。

 風が木々をそよそよと揺らしている。
 ゼルガディスとアメリアはその音を聞きながら無言で歩いていた。
 何時までもそんな時間が続くかと錯覚しかけた時――。
「ゼルガディスさん」
 風と同じ様な調子で、アメリアが言葉を紡いた。
「有り難う御座います」
 ゼルガディスが訝しげな視線を向ける。
 それに答えずアメリアは続けた。
 さっき言えなかった言葉を。
「あたしは・・・・ゼルガディスさんが好きです」
 ゼルガディスの足が止まる。
 一瞬、風の音が大きくなる。
「俺は・・・・」
 ゼルは言いよどんだ。
 何と言っていいか分からなかったのだ。
「いいんです」
 アメリアが首を振った。
「今此処で答えを聞いてもどうしようもありませんから」
 ゼルガディスはアメリアが何が言いたいのか分からなかった。
「ゼルガディスさん行って下さい」
 アメリアが言った。
「自分の身体を元に戻すという目的があるんですから」
「しかし・・・・」
 ゼルガディスが的外れな事を言う。
「セイルーンまで独りで帰るのは危険だぞ」
 アメリアが笑った。
「大丈夫です。実は次の町まで迎えが来ることになってますから」
 だからと、アメリアは続けた。
「行って下さい。ゼルガディスさん」
 同じ意味合いの言葉を繰り返す。
「もし此処で答えを聞いて、望んでいた結果だったら。もしセイルーンまで送ってもらったら。あたしはきっと引き留めてしまいます」
 ゼルガディスはアメリアが今にも泣き出すのではないかと思った。
「そのかわり」
 しかし、アメリアは明るい口調で言った。
「身体がもとに戻ったとき、あたしの事を覚えていたら一度会いに来て下さい」
「あ、ああ」
「約束ですよ」
 言って、アメリアは笑った。
 その笑顔は、今まで見た中で一番大人びており、ゼルガディスはこの少女が自分が思っていたほど子供では無いことを悟った。
「さようなら、ゼルガディスさん」
「・・・・アメリア」
 ゼルガディスが言った。
「ちょっと目を瞑れ」
「何でです?」
「いいから」
 ぶっきらぼうとも言えるゼルガディスの口調を訝しみなからもアメリアは目を閉じた。
 不意に額にひんやりとした感触を感じる。
「またいつか」
 次に聞こえたささやきに、アメリアが慌てて目を開けたときには・・・・。
 既にゼルガディスの姿は視界にはなく、木の葉のざわめきが聞こえるだけだった。
「ゼルガディスさん・・・・」
 額には未だ唇の感触が残っていた。

 そして・・・・数年の月日が流れた。

 ・・・・・いひのか、こんなん書いて(爆)。
 M(仮名)曰く「アメリア、結構ひどい」だそうです(笑)。「ゼルにとったら生殺しじゃないか」って(笑)。どこまで本気で言ってるんだろう?

 お付き合い有り難う御座いました。
 ではまた、ご縁がありましたなら。

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837Re:小説もどき『夢見ても遠からず』(2)えれな E-mail 1/17-06:11
記事番号828へのコメント
読みました読みましたあああ!!
いい!!一話もよかったが、さらにいいです!!
とくにこのへん。
>「あたしは・・・・ゼルガディスさんが好きです」
> ゼルガディスの足が止まる。
> 一瞬、風の音が大きくなる。

この、風の音ってのが・・・うまいですねえ。

> 既にゼルガディスの姿は視界にはなく、木の葉のざわめきが聞こえるだけだった。
>「ゼルガディスさん・・・・」
> 額には未だ唇の感触が残っていた。
>

木の葉とともに、消えていったんですか・・ゼル、すごい。
忍者みたい・・


生殺し・・・的を得た表現ですねえ。
考えてみたら、ガウリナよりも、ゼルアメのが、障害が多いですよね。
でも、がんばれ、ゼル!!負けるな、アメリア!!です。

ではでは。えれなでした。


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860えれなさん有り難う御座います松原ぼたん E-mail 1/17-19:01
記事番号837へのコメント
 お読みくださって有り難う御座います。

>この、風の音ってのが・・・うまいですねえ。
 友人に「沈黙って言葉使いすぎ」と言われたんで書き換えたんです(^^;)。
>木の葉とともに、消えていったんですか・・ゼル、すごい。
>忍者みたい・・
 その辺の木のかげに隠れていたという説もあります(爆)。
>生殺し・・・的を得た表現ですねえ。
 うっ、やっぱり・・・・(^^;)

 本当にありがとう御座いました。
 ではまた、ご縁がありましたなら。

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876読ませていただきました。むつみ E-mail 1/18-00:07
記事番号828へのコメント
 松原ぼたんさん。いいムードですね。そうなんです。アメリア、「来て!」って、言わない子なんだよな。
だからかわいそうで。いい子なのに。


> そのとき、今まで黙っていたゼルガディスが口を開いた。
>「セイルーンまで送る」
> と。
よっしゃあ!よく言ったゼル!


>「いいんです」
> アメリアが首を振った。
>「今此処で答えを聞いてもどうしようもありませんから」
ここいらが「生殺し」?

> そして・・・・数年の月日が流れた。
どうなるのかな〜。わくわく。
>
> ・・・・・いひのか、こんなん書いて(爆)。
いいんです。ラスト、楽しみに待ってます。それでは。

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885むつみさん有り難う御座います松原ぼたん E-mail 1/18-00:46
記事番号876へのコメント
 お読みくださり有り難う御座います。

> 松原ぼたんさん。いいムードですね。そうなんです。アメリア、「来て!」って、言わない子なんだよな。
>だからかわいそうで。いい子なのに。
 うーん、あたしが書くとそうなりやすいらしい(爆)。木に登って口上述べるアメリアも好きなんだけど。
>よっしゃあ!よく言ったゼル!
 ここで言わなきゃちょっとね・・・・・。
>ここいらが「生殺し」?
 らしいです。もっともゼルが両思いになったからってらぶらぶしたかったりするかどうかは・・・・・謎です(爆)。

 本当に有り難う御座いました。
 ではまた、ご縁がありましたなら。

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931小説もどき『夢見ても遠からず』(3)松原ぼたん E-mail 1/18-19:54
記事番号785へのコメント
 どうも松原です。一応最終回と言うことになります。
 友人M(仮名)曰く「ご都合主義、あるいは無理のある展開」だそうです。
 その通りだったりします(^^;)。
 それでもよろしければどうぞ。

 『夢見ても遠からず』(3)

「アメリア様。いい加減真面目に結婚を考えてくれませんか」
 アメリアは毎日その言葉を聞かされていた。
 過去の継承者争いのせいでこの王家は多い継承者が極端に少ないのだ。
 アメリアを結婚させ子供をと考える気持ちも分からなくはない。
 だからといって今のアメリアに結婚する気があるかと言われると、そう言うわけにはいかないのである。
 アメリアは・・・・まだゼルガディスの事を思っていた。

「アメリア」
「父さん」
 父親に呼ばれアメリアは振り返った。 
 今やセイルーンの国王であり、名君と歌われるフィルオネルだが、私的にはさほど変わったようには思えない。
「アメリア・・・・父を恨んでいるか?」
「どうして?」
 唐突な父の言葉にアメリアは首を傾げた。
「この間魔法娘が来たな」
「リナさんもガウリイさんも相変わらずでしたね」
 思い出してアメリアはくすりとわらう。
 あの二人はやはりあの調子で・・・・本当に懐かしかった。
「お前を旅から連れ戻した父を恨んでいるか?」
 再び問われた言葉にアメリアはゆっくりと首を振った。
 伸びた髪が緩やかな弧を描く。
「まさか。こうなることははじめから分かっていたのに」
「しかし、グレイシアは未だ好き勝手やっておる。なのに・・・・」
「いいんです」
 アメリアは再び首を振る。
「ほんの少し夢を見ただけなんです。夢はいつか覚めると決まっているでしょう」
「ならば何故、結婚を渋る?」
「別問題ですっ」
 父親に問われ、見透かされた気がして、それを誤魔化そうとアメリアは勢い良く切り返した。
「別に貴族や王族で無ければいかんとはいわん。わしの例もあるしな」
「父さん・・・・?」
「結果的にはあれには悪いことになったが、それでもわしはあれと過ごした日々は幸せだった」
 アメリアは父の言わんとする事を理解した。
「いいんです」
 同じ言葉を繰り返す。
 今更ながらアメリアは、あの時ゼルガディスが自分と同じ気持ちだったのでは無かろうかと思い始めていた。
 しかし・・・・。
「あれは、あたしの見た夢なんですから」
 ゼルガディスと一緒に居ること。それは確かにアメリアの夢だった。
 しかし、ゼルガディスの夢は自分の身体をもとに戻すこと。
 それは相容れないもの。
「本当にいいのか?」
 アメリアは無言で頷いた。
 いい加減、夢から覚めないといけないのかも知れない。
「父さん、結婚の話、ちゃんと考えてみる」

「姫様、また姫様にお会いしたいと言う殿方が・・・・」
「またですか?」
 侍女の言葉にアメリアは正直うんざりしていた。
 今までは約束も無く客が来ると言うことは無かったのだ。
 あるとすればあの大切な仲間ぐらいなのだが、彼女は侍女など通さずに直接会いに来る。
 しかしこのところ、例の結婚についての発言、しかもフィリオネルが「身分は問わず」などど言ったせいでたびたびこんな事がある。
 我ながらとんでもないことを言ったと、正直思っていた。
「どんな人です?」 
 それでも一応尋ねる。
 それが義務と言うものだ。
「わりとかっこいい方でしたよ。名前は・・・・ゼガルディスとかゼルディガスとか・・・・」
「ゼルガディスさん!?」
「ああ、確かそう・・・・姫様!?」
 侍女の言葉を皆まで聞かずアメリアは走り出した。
「何処にいるか、分かってらっしゃるんですか?」
 そんな言葉を聞き流し、アメリアは走った。
 確かに場所は知らないのだが。
 しかし予感があった。
 巫女の直感かもしれないし、或いは・・・・。
 アメリアは中庭に続く扉を開けた。
 考えたなら客が居るのは不自然な場所なのだが、アメリアは予感にしたがった。
 扉を閉めてやっと立ち止まった。
 辺りを見回す。
 逆光の中で独りの青年が立っていた。
 一瞬、昔の姿を思い出し、次に今の姿を見る。
 愛おしい面影を持った――人間だった。
 青年がこちらに気づく。
「アメリア?」
 その言葉に誘われるように側に行き、それが幻で無いことを確かめたとたん――。
 アメリアは彼に抱きついた。
「・・・・中身はあまり変わってない様だな」
 しがみつかれ、困惑したように彼が言う。
「変わってません。あたしは昔のままです」
 言うだけ言って、アメリアはゆっくりと彼から離れた。
 改めて彼を眺める。
「その姿も素敵です。お帰りなさい、ゼルガディスさん」
 にっこり笑う。
 その言葉はこの場にそぐわなかったかも知れない。
 しかしゼルガディスはこう答えた。
「ただいま」
 と。

* * *

 エピローグ

 聖王都に鐘の音が響く。
 鎮魂も祝祭も鐘の音はいつも同じ。
 なのに朗らかに聞こえるのは何故だろう。
 街も喜びにあふれている。
 まるで彼女の心のように。

 あははははははははははは(笑って誤魔化そうとしている)。
 プロローグの鐘は葬儀のエピローグの鐘は結婚式を連想・・・・・してください(爆)。
 しかしこれってゼルがどうやって人間に戻ったかとか、あの後どういう展開になったかとか完全に略してるんですね。機会があったら書いてみたいとは思いますけど・・・・・蛇足になるでしょうか。
 第一項ではアメリアは結婚を考えるとは言わなかったんですね。けど最終稿では言ってます。そう言う状況の時にゼルが来たほうがいいかなーっと(そう言う対象になるのを分かってて避けずに来たんだから)思ったもので・・・・。
 どっちがよかったでしょうね。

 お付き合いありがとう御座いました。
 ではまた、ご縁がありましたなら。

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945Re:小説もどき『夢見ても遠からず』(3)むつみ E-mail 1/19-08:15
記事番号931へのコメント
松原ぼたんさん。読ませていただきました。
「ご都合主義、あるいは無理のある展開」・・・う〜ん。そうかもしれない。でも、これはこれでいいと思うのですが。
アメリアさえ幸せなら全てよしっ!
「人間に戻るとキャラが立たなくなる男」ゼルガディス。セイルーンの婿養子は悪くないと思うぞ。アメリアをサポートしてあげなさいね。
(第一王女があとを継いだら、セイルーンは滅亡してしまうし。)
妙な感想ですいません。ドリーム入ってますね。
それでは。次の作品にお目にかかれるのを楽しみに待っています。



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956むつみさん有り難う御座います松原ぼたん E-mail 1/20-00:37
記事番号945へのコメント
 お読みくださり有り難う御座います。

>アメリアさえ幸せなら全てよしっ!
 それはよかった}(笑)。
>「人間に戻るとキャラが立たなくなる男」ゼルガディス。セイルーンの婿養子は悪くないと思うぞ。アメリアをサポートしてあげなさいね。
 キャラが成り立たなくなるかどうかはさておき、ゼルがアメリアをサポートするというのは国にとっても悪くないことだと思いますね。
 アメリアは正義一直線でほんの少し悪いことをする人の気持ちを考えるのが後になる事もありますし、きっかけさえあれば誰よりも他人の身になってあげられる子なんですけど。ゼルはそのきっかけになりますね。なにせ前には悪事を働いていた事もあるんですから、悪いことをする人の気持ちがよく分かる(笑)。そのバランスがきちんととれているのがいい国だとあたしは思います。・・・・・戯言です。
>(第一王女があとを継いだら、セイルーンは滅亡してしまうし。)
 万一滅亡はしなくても別物にはなるでしょう(笑)

 本当に有り難う御座いました。
 ではまた、ご縁がありましたなら。

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1013小説もどき『ガウリイの過去』sideA松原ぼたん E-mail 1/22-00:46
記事番号785へのコメント
 どうも松原です。SPのパロも書いてみたんだけどタイトルが決まってない上、時間がかかりそうなのでまだ打ち込んでいないのでこっちを先にアップします。
 タイトルは『ガウリイの過去』sideAとなっていますが、実際のところ今回は序章みたいなものですね。
 よろしければどうぞ。

 『ガウリイの過去』sideA

「・・・・なにか、大切なことを忘れている気がする」
 ガウリイがまじめな顔で呟いた。
「え、なに?」
 突然の言葉にリナが怪訝そうに反応を返す。
「あんたが忘れてるなんていつものことでしょ?」
 やや不安げに付け加えた。
「そうじゃなくて・・・・もっと大切な・・・・」
 その言葉が聞こえているのかいないのか、ガウリイが続ける。
「ガウリイ・・・・」
 リナが呟いた。
 急にガウリイが知らない人になったような気がしたのだ。
「・・・・思い出した」
 ガウリイのハッとした表情にリナは胸が突かれたような思いにかられる。
「俺、昔・・・・」
 耳をふさぎたい衝動を、必死で押さえる。
「迷子になって、家を探すために旅をしてたんだった」
「んなこと」
 リナが言った。
「忘れるんじゃないっ!!」

 あああ、おこんないでおこんないでおこんないでぇぇぇ(泣)。
 だから序章見たいなものなんだってば。
 この後にsideBとother sideがあるんですぅぅ。
 M(仮名)に「莫迦」とか「アップするんならこれ単独はしないほうがいい」とか言われました。
 しかし、続きはまた今度です。スランプ中に作品の無駄使い(どーゆー日本語だよ)は出来ませんもの。
 ・・・・・しかし、次も無茶苦茶な話なんだよなぁ、はぁ。

 お付き合い有り難う御座いました。
 ではまた、ご縁がありましたなら。

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1031小説もどき『いつか安らげる場所を』ガウリイの過去si松原ぼたん E-mail 1/23-02:03
記事番号785へのコメント
 どうも松原です。さすがにあのままだと意味不明なのでちょっとアップを予定より早めました。
 この話はできればsideAを読んだ後に読んでください。一応多少は関連性ありますから。
 よろしければどうぞ。

 『いつか安らげる場所を』ガウリイの過去sideB

「これが『光の剣』だよ」
 その言葉と共に少年は目を輝かせた。
「これが?」
「そう、ご先祖様が使ったという伝説の剣だ」
 いいながら鞘から剣を抜く。
「けど光ってないね。お話とは違うよ」
 どこか不満げな言葉に父親は目を細めた。
「みててごらん」
 一度剣を鞘に戻してから、刀身と柄をばらす。
 少年の目の前ではずされた柄から光が現れた。
「わぁ!」
 感嘆の声をあげる。
「いいなぁ、僕も欲しいなぁ」
「そうだなぁ」
 父親は刃を消して考える仕草をする。
「お前か兄さんか・・・・大人になったとき強かった方にあげよう」
 面白そうに、しかし半ば本気で父親は言った。
「僕、頑張るよ」
 少年は頷いた。

「・・リイ、ガヴ・・」
 身体を揺すられる感覚に少年は目を覚ました。
「・・・・兄さん?」
 まだ寝ぼけているのかぼんやりとした返事をかえす。
「起きろ。さっさと身支度をしろ」
 普段と違う厳しい声に少年は面食らったが、取り合えずその言葉に従う。
「どうしたの?」
 そう尋ねた少年に兄は真剣な顔で『光の剣』を渡す。
「勝手に持ち出したら怒られるよ」
 言いつつも受け取ったのを確認して兄は言った。
「いいか、これと、そこにあるまとめた荷物をもって今すぐ旅に出ろ」
「どうして?」
「・・・いいから行けっ!!」
 兄は怒鳴った。
 少年にはその声がとても冷たく聞こえた。
 少年は思った。
 兄は自分が嫌いになったのだと。
 だからこの家を追い出すのだと。
 少年は泣くまいと歯を食いしばりそれでも涙を流しながら、荷物をひっつかむと走って外へでで行った。
 兄がそれを窓から見送ってしばらくした後――。
 何かの気配が近づいてきた。

 少年は走った。
 兄に嫌われたという思いがたまらなく重かった。
 少年は兄を本当に慕っていた。
 人柄がよく、剣の腕も強い。
 まさに自慢の兄だった。
 欲しかった光の剣だが、それすら兄が持つのならいいとさえ思っていた。
 なのにその兄に嫌われた。
 そこまで考えてハタと気づいた。
 ならは兄はどうして自分に『光の剣』を自分に渡したのだろうか、と。
 多少冷静なり足を止める。
 全力で走ったせいでかなり家から遠ざかってる。
 妙な感じがしたので、ゆっくりと振り返った。
 視界が赤かった。
 それが炎のせいだと気づくのにしばらくかかる。
 燃えているのは――さっき出てきた家だった。
 頭の中が真っ白になる。
 何をしていいのか分からず、少年は呆然とそれを見続けていた。

 やがてその炎が小さくなって来た頃――。
「帰らなきゃ・・・・」
 少年がぼんやりと呟いた。
「帰らなきゃ・・・・、家は何処だっけ?」
 ショックのあまり、今目の前で燃えている家そのものが見えなくなっていた。
「帰ったら、きっと母さんがごちそうつくって待っててくれる。兄さんが笑ってる。父さんに『光の剣』を持ち出した事を謝って、それから、それから・・・・」
 少年はふらふらと歩き出した。
 どこか分からない家に向かって。
 いつか安らげる場所を見つけるために。

 M(仮名)曰く「この少年って誰?」。・・・・・分かってて聞くなよ。確かに性格がかなり違ってるけど(爆)。
 あと「キャラを不幸にするの相変わらず好きだね」とも言われました。ほっとけよ。
 ガウリイの過去について・・・・資料がないので良く分からないので想像です。貴族説が多いみたいですが、あえて逆の説をとりました。父親も言っていた強さ云々に対しての見解からです。ここでの強さと言うのは剣の腕だけでなく、意思の強さなども含めています。M(仮名)の言葉を借りれば「強い力と言うのは人々を畏怖させるが、同時に人々を引きつける。剣をほしさにやってくる輩に勝てる腕力、お金などに心を動かされない精神力、何より事を判断出来る理性がなければ使いこなしているとはいえない。道具の力のみに頼り多少正義を行ったところで、最終的に悪人に剣を奪われ、それ以上の被害を増やすぐらいなら最初からやらない方がいいともある意味いえる」とのことです。うーん、以前やってた魔剣談義がこんなところで役立とうとは(笑)。つまり、ガブリエフ家は使いこなせないと思ったからこそ、世に出さずひっそりと暮らしているということになったんですね。

 お付き合い有り難う御座いました。
 ご縁がありましたなら『other side』でお会いしましょう。

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1038Re:小説もどき『いつか安らげる場所を』ガウリイの過去si御茶らちゃ E-mail 1/23-15:19
記事番号1031へのコメント
こんにちはっ!!
読みましたよん。

> 欲しかった光の剣だが、それすら兄が持つのならいいとさえ思っていた。
> なのにその兄に嫌われた。
心優しくてどこか繊細な少年だったんですね。
この話からいくと。

> どこか分からない家に向かって。
> いつか安らげる場所を見つけるために。
お願いだからこのあと迷ったりするなよ。
「ああっ!!しまったあっ!!」
とか言ったりして・・・


> M(仮名)曰く「この少年って誰?」。・・・・・分かってて聞くなよ。確かに性格がかなり違ってるけど(爆)。
まあ、幼い頃ですから。
現在よりはまともだったのではないかと私は思いたい。

> ご縁がありましたなら『other side』でお会いしましょう。
続きまだあるんですか?
がんばってください。
ではまたっ。


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1043御茶らちゃさん有り難う御座います松原ぼたん E-mail 1/23-18:46
記事番号1038へのコメント
 感想有り難う御座います。

>心優しくてどこか繊細な少年だったんですね。
>この話からいくと。
 一説によると声が緒方恵美さん系なんだそうです(笑)。
>お願いだからこのあと迷ったりするなよ。
>「ああっ!!しまったあっ!!」
>とか言ったりして・・・
 記憶の中では迷ったのと変わりないんですけどね(爆)。
 まあ、今のガウリイには「安らげる場所」があるんだから細かい事は気にしないということで(笑)。
>続きまだあるんですか?
 続きというか・・・・番外ですね。完全シュミで書いたシロモノです(爆)。
 一応続きも考えたんでしょうけど・・・・・粗筋M(仮名)に話したら「・・・・・あんたもしかして昼ドラ好き?」って言われました。どぉいう意味だよぉぉ(爆)。

 本当に有り難う御座いました。
 ではまた、ご縁がありましたなら

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1060小説もどき『過去の因縁』ガウリイの過去 other side松原ぼたん E-mail 1/24-21:36
記事番号785へのコメント
 どうも松原です。
 今回は完全にシュミですね。
 よろしければどうぞ。

 『過去の因縁』ガウリイの過去 other side

「では、『光の剣』は渡していただけないと?」
 人の形をした闇が言った。
 正確には黒い法衣をまとう人型をとった魔族だった。
 にこやかに、それ故真意の分からない笑顔を浮かべている。
 彼の上司に賜った命令は「『烈光の剣』を人間の手から取り戻す」こと。「人の手にあれば驚異になりうる」と。
「諄い」
 目の前の男の揺るがない返事を聞いて魔族はほんの少し表情を改める。
「では、仕方ありませんね」
 言葉が終わるか終わらないかのうちに、ぼっと軽い音がした。
「何を!?」
「いえ、古典的な手ですがちょっと家に火を付けさせていただきました」
 にこやかな笑みを浮かべ言う。
「人間と言うものは非常時には大切なものを持ち出すといいますから。ああ、持ち出さなくてもかまいませんよ。炎の中で邪魔されず探すことにしますから」
 男は悔しげに唇をかんだ。
「父さん、早く逃げよう」
 その時おくから青年が現れた。
「おや、初めてお目にかかりますね」
 呑気に挨拶めいた言葉を口にする魔族を青年は睨み付けた。
「残念だったな。『光の剣』は弟に持たせたよ。今頃はどこかへ行っているはずだ」
「良くやった」
「そう言ってくれると思ったよ。母さん達は既に逃がした。さあ早く」
「分かった」
 話をまとめて親子は魔族の目の前を去った。
「おやおや、困りましたね」
 口調ほど困った様子を見せず魔族は呟いた。
 場所が分からないとなると探すのはかなり困難になる。
「あの人達を殺せと言う命令は受けてませんし、ひとまず報告に戻りましょうか」
 そうひとりごちて魔族は精神世界面に身を踊らせた。

「『光の剣』持ってるのよ」
「・・・・は・・・・・?」
 栗色の女魔道士の言葉に思わず魔族は間抜けな反応を返した。
 まさかこんなところでその名前を聞くとは思わなかったのだ。
 あの後持ち帰った「行方不明」との報告で、命令はひとまず打ち切られた。
 さほど重要に思ってなかったのかもしれない。
「今命令を受けてない以上、もう少し様子を見ることにしましょう」
 魔族のその呟きは、誰の耳にも届かなかった。

 どこがシュミかと言うと「ゼロスが書きたかんたんだぁぁ」と、言うことで(爆)。
 M(仮名)に「ゼロス・・・・とことんお役所仕事してる」と言われました。あははははははは(爆)。
 このあと兄と再会したガウリイと、リナが・・・・という話も考えたんですが、「・・・・・あんたもしかして昼ドラ好き?」と聞かれるような粗筋だったので・・・・・・書くかどうかは未定です。

 お付き合い有り難う御座いました。
 ではまた、ご縁がありましたなら

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1081ガウリィの過去!むつみ E-mail 1/27-10:01
記事番号1060へのコメント
松原ぼたんさん。ををっ!ちゃんと「一人一ツリー」を順守してらしたんですね!見落とすところでした。
(ツリーの件、何とかならないかな。本当に。過去のツリーみるのが大変で。)
>


>「あの人達を殺せと言う命令は受けてませんし、ひとまず報告に戻りましょうか」
> そうひとりごちて魔族は精神世界面に身を踊らせた。
・・・お役所仕事だね、ゼロス。あんたのそーゆーところ、好きよ。
>
>「『光の剣』持ってるのよ」
>「・・・・は・・・・・?」
あはは。この、「・・・」に、こんな意味があったとは。

>
> どこがシュミかと言うと「ゼロスが書きたかんたんだぁぁ」と、言うことで(爆)。
ゼロス。好きだああああああ。

ところで。なぜ、ガウリイが次男なんですか?よくみる設定なので、どこかにそういう元ネタがあるんだと思うんですが。
少なくとも、原作とアニメにはなかったような・・・。
良かったら、教えてくださいね。

それではまた。
あなたの後ろのストーカー。むつみでした。

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1084むつみさん有り難う御座います松原ぼたん E-mail 1/27-17:18
記事番号1081へのコメント
 お読みくださり有り難う御座います。

>松原ぼたんさん。ををっ!ちゃんと「一人一ツリー」を順守してらしたんですね!見落とすところでした。
 一人一ツリーを守っているというか長いツリーが好きなんですね、単純に。
 あたしは常に [タイトル&コメント] で見てるからあまり見落としませんね。あれなら時間順に読めますから。
>ところで。なぜ、ガウリイが次男なんですか?よくみる設定なので、どこかにそういう元ネタがあるんだと思うんですが。
>少なくとも、原作とアニメにはなかったような・・・。
>良かったら、教えてくださいね。
 実はあたしもよく分からないんですよね。ただ今回は、たとえば妹であの話をやったら・・・・・情けなすぎるぞ、ガウリイ(爆)。と、言うわけです(笑)。
>あなたの後ろのストーカー。むつみでした。
 ストーカーは怖いって(笑)。

 本当に有り難う御座いました。
 ではまた、ご縁がありましたなら。



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1087小説もどき『暴走!? お宝争奪戦』(前編)松原ぼたん E-mail 1/27-20:06
記事番号785へのコメント
 どうも松原です。今回はすぺしゃるのパロですね。
 よろしければどうぞ。

 『暴走!? お宝争奪戦』(前編)

「で、何ですって!?」
 あたしは眉がぴくりとけいれんするのを感じた。
「ですから・・・・」
 あたしの剣幕を感じ取ったのか、今まで尊大だったおっちゃんの態度がみょーに丁寧になっているのかおもしろいと言えばおもしろかったのだが、それぐらいで機嫌が治るわけではない。
「こいつが無銭飲食をしまして・・・・、保護者の名前はリナ=インバース。つまりあなた様だと・・・・」
「ふっ、その通りよリナ」
 ふさぁと髪を掻き上げながら格子の向こうの人物が言う。
『いばるなぁぁぁっ!!』
 あたしと役人のおっちゃんの声はものの見事にハモったのだった。

 事の起こりは・・・・・正直あたしにも良く分からないのだが・・・・・。
 食堂でくつろいでいると「リナ=インバースを知らないか?」と問われ、うっかり返事したのが運の尽き、訳の分からないままここにつれてこられたのだ。
 ・・・・まぁ、その気になって火炎球の一つも使えば逃げることなど簡単なのだが、あたしはどこかの誰かさんと違って常識なく町中で術を使ったりはしない。
 ・・・・信じてね。
「で、何であたしがあんたの食い逃げを弁償しなきゃならないのよ!?」
 あたしは、牢があまりにも似合いすぎる悪の魔道士ルックに身を包んだ、自称あたしの最強のライバル、実のところは金魚のうんちの白蛇のナーガに向かって言った。
「決まってるじゃない」
 ナーガが無意味に胸を張る。
「あんたのものはわたしのもの、わたしのものはわたしのものだからよっ」
「んな理屈があるかぁぁぁっ!!」
 と、つっこんだのはあたしじゃなくおっちゃんだった。
 ・・・・あたしに関してはあってもいいと思うけど・・・・。
 それはとにかくとして。
「分かりました。こんなんでよかったら何日でも泊めてやってください」
「いや、よくないんですけど・・・・」
 おっちゃんがひきつった笑顔を浮かべているがトーゼン無視である。
「その方が世のため人のためですし、本人にとっても犬小屋で寝るなどと言うことにならなくて幸せでしょう」
「ちょっとリナぁ・・・・」
 ナーガが情けない声を出しているが、無論こっちも無視である。
「じゃあナーガ、しっかり更正するのよ」
 無理だろうけどと心の中で付け加えつつ、あたしはさっさとその場を後にしようとした。
「お宝の在処、知りたくない?」
 ナーガのその言葉を聞くまでは。
「どう言うこと?」
 足を止めて尋ねる。
「元はといえば」
 しかし聞いていないのか、ナーガは自分の話を進めている。
「この騒ぎも元はといえば同じ宝をねらう連中に仕掛けられた罠だったのよ」
「宝をねらう連中?」
 ・・・・まぁ、ナーガの話だから罠云々は話半分にしても、同じく宝を奪う連中がいるとなればかなり価値があるものだと言うことが予想がつく。
「詳しく話を聞かせてもらいましょうか」
「いいわよ、ここから出してくれたらね」
 言うなりナーガは自分の勝利を見たのか高笑いを始めた。
 狭い場所なので声がわんわんと響く。
 あああ、鬱陶しい。
「・・・・分け前、あたしが九割でよかったら考えるわ」
「ふっ、多くても山分けね」
「八割九分」
「なにみみっちいこと言ってるの。五割一分ね」
「どっちが」
 かくて。
 あたしとナーガは役人のおっちゃんの立ち会い(?)のもと、格子をはさんで延々割合論争を繰り広げたのだった。

「で、一体どんな罠を仕掛けられたって言うのよ?」
 結局八割で折り合いをつけ・・・・まあ、今後の宿代と飯代を楯に脅したとも世間様では言うらしいけど、ナーガ自身が犬小屋で寝るのを嫌がったんだから、これは駆け引きと言うものである。
 とにかく、その後牢から出たナーガとともに町をうろついているわけである。
「ふっ、聞いて驚きなさい」
 何故か自慢げにナーガが言う。
「気がついたら財布の中身をすりとられていたのよ」
「おひおひ」
 サイフごとならとにかく、中身だけするスリはそうはいないと思うぞ。
 こうなると話自体が怪しくなってくる。
「・・・・宝をねらうヤツなんてホントにいるわけ?」
「当たり前じゃない。現に・・・・」
 言いつつナーガはあたりに視線を走らせる。
「そう」
 あたしは呟いた。
「これがそうなのね」
 あたしたちはすでに囲まれていた。

「宝を探すのはあきらめてもらおうか」
 気配の中から一人の男が進み出て、低い声でそう言った。
 全身黒ずくめでご丁寧にマスクで顔を隠している。
 暗殺者スタイルと言っても差し支えはないのだが・・・・いかんせん日の光がさんさんと降り注ぐところで見ると暑苦しいだけでしかない。
 異様と言えば異様な光景なのだがなれているのかあたりの人たちは何一つ特殊なリアクションを示さない。
 ・・・・考えるとかなり間抜けである。
「あの神像は我らが手にあってこそ宝」
 しかし自分の世界に入っているらしく、言葉を続けている。
「そーなの?」
 ナーガに尋ねる。
「そんなこと知るわけないじゃない。わたしはただお宝の話を立ち聞きしただけよ」
 ・・・・んなことだろうと思ってたけど。
「我々は・・・・」
 しかしとことん自分のペースをくずさんな、おっさん。
「宗教団体『紅の白兎』だ」
 ずべしっ!!
 ・・・・あたしがこけたとしても無理はないと思う。

「なにかおかしいか?」
 と、真剣な雰囲気で尋ねるおっさん。
「・・・・あのねぇ、そもそも『紅』と『白』って別物でしょーが」
 だいだい宗教の名前がそんなんでいひのか?
「あら、いい名前じゃないの」
「おひおひ」
 やっぱりナーガのセンスは謎でしかない。
 しかし・・・・。
「ねえ、お宝がホントに神像だったとして・・・・売れるの?」
 こういうセンスのマイナー宗教の神像なんて美術品としても神像としても価値がないんじゃなかろうか?
「あれは我々の手にあってこそ・・・・」
「ふっ、愚問ねリナ」
 おっさんのセリフをナーガが遮る。
「いざとなったらこの人たちに売りつければすむ事じゃないの」
 ぽん!
「そうね、その通りだわ」
『こらこらこらっ』
 あたしのセリフにつっこむおっさん。
 それにハモる声。
「これくらいで同様するなんてまだまだね」
 そして響くナーガの高笑い。
「じゃ、そーゆーことで」
 言ってあたしは歩き出した。
 ナーガも後から笑いながらついてくる。
「まてっ!!」
 ちぃぃ、気づかれたか。
「爆裂陣」
 呪文とともにあたしとナーガの周りの土砂が吹きあがる。
 が、おっさんを含め周りの人には無傷どころか当たってもいない。
「こけおどしか・・・・」
 おっさんはニヒルに笑った・・・・つもりらしいが、マスクのせいで表情はよく見えない。
 が。
「何!? いない!?」
 術が収まったあと、そこにあたしたちの姿はなかった。
 ・・・・単に浮遊で真上に飛び上がっただけなんだけど。
「ええい、探せっ!!」
 苛だだしげに叫んで走るおっさん。
 まあ、上なんか見るわけないと思ったからこそあたしもこういう方法を取ったわけだし。
 しっかし、あたしたちを探す暇があったらとっととお宝を何とかすればいいような気がずるぞ、おっさん。
 ・・・・好都合だけど。
「やったわねリナ。オーッ・・・・」
 みつかるだろーが、おまいはっ!!
 思わず高笑いをしかけたナーガの頭を殴る。
「あ・・・・」
 手を離してしまった事に気づいた時には、すでにナーガは地面に激突していた。
 ・・・・まぁ、見つからなかったからいいんだけど。

  次回予告

 ナーガが聞いたお宝、神像とは!?
 それを狙う宗教団体『紅の白兎』とは!?
 オチが見えたぞ、どうする作者!?
 次回『暴走!? お宝争奪戦』(後編)
 いつになるかは神のみぞ知る

 ・・・・次回予告はM(仮名)が考えてくれました。・・・・・正直すぎるぞ(爆)。
 後編は3日後ぐらいでしょうか。いくら何でも神のみぞ知るなどどいう事はないでしょう、たぶん(乾いた笑)。

 お付き合い有り難う御座いました。
 ではまた、ご縁がありましたなら。

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1089Re:小説もどき『暴走!? お宝争奪戦』(前編)さぼてん 1/27-22:10
記事番号1087へのコメント
> どうも松原です。
どーもっさぼてんともーしますっ。
そーいえば松原ぼたんさんの小説にコメント出すのは初めてですね。あ、でも前々から読んでました。
今回のもおもしろかったです。

>「あんたのものはわたしのもの、わたしのものはわたしのものだからよっ」

ナーガらしいセリフってかんじです。

> ・・・・あたしに関してはあってもいいと思うけど・・・・。

はははははは
リナ&ナーガってゆうコンビの小説、書き殴りの小説読み始めて今回初めてみます。
あっ こーゆーコンビもあったかな?ってかんじで……(笑)
次回の作品も楽しみにしてます。

                      それでは

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1091さぼてんさん有り難う御座います松原ぼたん E-mail 1/27-23:39
記事番号1089へのコメント
 お読みくださって有り難う御座います。

>そーいえば松原ぼたんさんの小説にコメント出すのは初めてですね。あ、でも前々から読んでました。
 有り難う御座います。
>ナーガらしいセリフってかんじです。
 元は別の某マンガのキャラがいってたんですけどね(^^;)。
>リナ&ナーガってゆうコンビの小説、書き殴りの小説読み始めて今回初めてみます。
 そう言えばそうですね。某所では結構あったからあんま思わなかったけど。

 本当に有り難う御座いました。
 ではまた、ご縁がありましたなら。

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1098読ませていただきました。むつみ E-mail 1/28-08:01
記事番号1087へのコメント
松原ぼたんさんのすぺしゃるネタ!わ〜い。ナーガ強いぞ無敵だぞ。このノリの良さ、すごいなあ。
後編を楽しみに待っています。

>「分かりました。こんなんでよかったら何日でも泊めてやってください」
>「いや、よくないんですけど・・・・」
 その気持ちは分かるぞ。うん。


> あたしとナーガは役人のおっちゃんの立ち会い(?)のもと、格子をはさんで延々割合論争を繰り広げたのだった。
 役人のおっちゃんも災難だ。
>


>「宗教団体『紅の白兎』だ」
> ずべしっ!!
> ・・・・あたしがこけたとしても無理はないと思う。
 私もこけました。
>


>  次回予告
>
> ナーガが聞いたお宝、神像とは!?
> それを狙う宗教団体『紅の白兎』とは!?
> オチが見えたぞ、どうする作者!?
> 次回『暴走!? お宝争奪戦』(後編)
> いつになるかは神のみぞ知る
>
・・・たのしみだなあ。それでは。

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1106むつみさん有り難う御座います松原ぼたん E-mail 1/28-14:09
記事番号1098へのコメント
 お読みくださり有り難う御座います。

> その気持ちは分かるぞ。うん。
 もし何日かあそこにいたら夜な夜な高笑いが響く牢として恐れられたでしょうねぇ(笑)。
> 役人のおっちゃんも災難だ。
 まったくだわ(爆)。

 本当に有り難う御座いました。
 ではまた、ご縁がありましたなら。

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1171小説もどき『暴走!? お宝争奪戦』(後編)松原ぼたん E-mail 1/30-23:33
記事番号785へのコメント
 どうも松原です。誰かあたしの脳味噌入れ替えてください(爆)。
 後編お送りします。内容は・・・・・言わぬが(読まぬが?)花と言うことで(核爆)。
 それでもよろしければどうぞ。

  『暴走!? お宝争奪戦』(後編)

「ここが宝がある場所なのよね」
 あたしは木陰からそこを見ていた。
「そうよ、ちゃんと聞いたから間違いないわよ」
 と、あっさり回復したナーガ。
「でしょうね」
 あたしはあきれつつ呟いた。
 そこにはあのおっさんと同じように全身黒ずくめの格好をした人が数人いた。
「侮れないわね」
 ・・・・一体何がだよ。
「で、あの人たち何してるわけ?」
「見て分からない? 穴を掘っているのよ」
「・・・・いや、それは見れば分かるんだけど・・・・」
 どうしてそんなことをしているかが分からないだけで。
「ふふん、知りたい?」
「いい」
 得意げに言うナーガにあたしはきっぱりと言った。
 穴を掘っている以上、このあたりに何かが埋まっているという事は簡単に予想がつく。
 あ、ナーガいじけてやんの。
「で、どうする気?」
「もちろん術で穴を掘るに決まってるじゃない」
 やたらと嬉しそうにナーガが返事をする。
 確かに地精道の一つも唱えれば楽勝かもしれないが・・・・・。
「ナーガ、あの呪文使えたっけ?」
「ふっ、任せたわよリナ」
 おいおい。
 ・・・・ひょっとして最初からあたしをあてにしてたのか?
「ナーガ」
「何よ?」
「もしあたしがこなかったらどうする気だった?」
「えっ?」
 ぴきんと顔が凍る。
 なにを隠そう、あたしが来たのは完全に偶然である。
「あたしがこなかったら捕まったままだったろうし」
 ナーガの運がいいんだか、あたしの運が悪いんだか。
「えーっとー」
 言いつつナーガの頬には一筋の汗が流れている。
 ・・・・さては何も考えてなかったな。
「そっ、そんなことないわよ」
 そう言うと顔をひきつらせつつ、それでも否定した。
「ほー」
 どう考えても無理がありすぎる。
「たっ、たとえば・・・・」
 取り繕おうとしているのか見え見えである。
「あの土をゴーレムに変えてしまうとか」
 おや、苦し紛れにしては割とまともではなかろうか。
「ふむ、我ながらいいアイデアね」
 ナーガは悦に入っている。
「やってみようかしら」
 ・・・・おひこら。
 そんな危ないことさせられるかぁぁぁ。
 あたしがナーガを必死で止めたのは言うまでもない。

「火炎球」
「氷結弾」
 唱えた術であっさりと穴を掘っていた人たちは逃げたした。
 ・・・・実のところ相互作用を起こして水蒸気が立ちこめているだけなのだが、見た目が派手なので脅しにはちょうどいい。
「ふっ、たわいもないわね」
 ナーガがふさぁっと髪を掻き上げる。
 今度ばかりはあたしも同感だった。
「さてっと」
 あたしは彼らが掘っていたあたりの土に近づく。
「このあたりを掘ればいいわけなのね」
「そうよ」
 なら。
「地精道」
 ぽこぽこと土がえぐられていく。ちょうどトンネルを掘るような形で。
 固まっているのか崩れる気配はない。
「行くわよリナ」
「行くって?」
「この奥が洞窟になっているのよ」
「って、ナーガ何でそんなこと知ってるのよ?」
「リナ聞かなかったじゃない」
 うぐっ、そうだった。
 ・・・・穴、縦に掘ってたら・・・・間抜けだったろうな。
「で、何でそんな場所に宝があるわけ?」
「ふっ、それはね・・・」
 おっし、話を逸らすの成功。
「元々ここはあの宗教団体にとって神聖な場所だったのよ。ところが先日の大雨で土砂が崩れて入り口が埋まったらしいのよ」
「そうなんだ。・・・・けどそれって不法侵入って言わない?」
「いいのよ、洞窟にお宝が落ちてるだけなんだから」
「それもそーね」
 あたしはあっさりと納得した。
「明かり」
 術で出した『明かり』をショートソードの先にともす。
 そのままナーガと奥に進んでゆき――。
「これは・・・・?」
 あたしはあたりを見回した。
 かなり大きな洞窟である。
 が。
「なんか手が入ってる様にはみえないわねぇ」
 人の出入りがあるためか、多少それらしき特徴は見られるが、それだけなのである。
「自然を自然のままつかうってのが教義何じゃないの?」
 とナーガがもっともらしく無責任なことを言うが、あたしは違うとおもう。
 何となく嫌な予感を抱えつつ、あたしはさらに進み、奥を覗いた。
 一番奥には祭壇らしき木箱があり――。
「って」
 あたしは木箱に駆け寄った。
 ・・・・もしかしてこの上に乗っている木彫りの訳の分からないシロモノって・・・・。
「それが我々の神像『緑の狐』だ」
 いつの間にか来ていた、似たような格好をしているから良くは分からないが、おそらくさっきのおっさんが言った。
 ・・・・いや、おっさん。
 他人の宗教にとやかく言うのは何だと思うけど・・・・。
 いくら何でも『紅の白兎』って教団名で、神像が『緑の狐』ってのはあまりに節操なさすぎるぞ。
 しっかし、ホントにこれはおっさん達以外に売りつけようがないな。
 こんな像、他に誰がほしがると言うのだ。
「素敵だわ」
「はいいいっ!?」
 なんか今とんでもない言葉を聞いたよーな・・・・?
「この洗練されたフォルム。何ともいえぬ色合い。何よりもすばらしいこのデザイン・・・・」
「・・・・いや、これはそう言うものではないのだが・・・・」
 ナーガの言葉におっさんまでもが動揺する。
「ふっ、決めたわ」
 びしぃっとナーガが言い放つ。
「これはわたしがもらったわ」
 にゃにぃぃぃ!?
 一瞬の隙をついてナーガが像を持って逃げ出した。
 おにょれ、逃がすか。8割はあたしのもんだ。
「あのー、我々はどうすれば・・・・・」
 おっさんの声が遠くから聞こえだが、無論そんなことをあたしが知るわけはなかった。
「まちなさいっ!!」

 数ヶ月後、ナーガから像をとりかえしたあたしが戻ったところ、すでに教団は借金により解散していた。
 ・・・・やっぱり単なるビンボーだったんでやんの。しくしく。

                     めでたくなひ、めでたくなひ。

 M(仮名)曰く「落ちてないわよ」しくしく。「と、いうか山場がないから落ちようがないのよね。借金でつぶれる宗教団体ってあんまにないと思うし」しくしくしく。「だいたいナーガとゲストキャラ(?)がいまいち地味なのよ」・・・・だって暴走をし始めたらそれを止める自信がなかったんだもん「なんかモデルに出来そうな知り合いとかいないわけ?」あんたとか? 「・・・・ごめん、あたしが悪かった」ふっ、勝った。M(仮名)って自分の事書かれるの特殊な場合を除き嫌がるんですよ、実は。・・・・見てないわよね(^^;)。

 お付き合い有り難う御座いました。
 ではまた、ご縁がありましたなら。