◆−題未定・・(1)(ゼロリナ小説)−御華門(5/29-00:55)No.10234
 ┣Re:初めましてっ!−シオン(5/29-15:54)No.10238
 ┃┗Re:初めましてっ!−御華門(5/29-23:12)No.10245
 ┣Re:続きが気になります−tsubame(5/29-18:44)No.10240
 ┃┗Re:続きが気になります−御華門(5/29-23:20)No.10246
 ┣題未定・・(2)(ゼロリナ小説)−御華門(5/30-00:46)No.10247
 ┃┗Re:題が決まったんですね!−tsubame(5/30-17:40)No.10257
 ┣心の行方・・(3)(ゼロリナ小説)−御華門(5/30-20:31)No.10259
 ┃┗Re:は、はやいっ!!−シオン(5/31-17:59)No.10275
 ┗心の行方・・(4)(ゼロリナ小説)−御華門(5/31-23:16)No.10277
  ┗完結おめでとうございます(^^)−高砂 時緒(6/1-00:28)No.10279
   ┗ありがとうございます!−御華門(6/1-01:44)No.10283


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10234題未定・・(1)(ゼロリナ小説)御華門 E-mail 5/29-00:55


はじめまして、の方もこんにちわ、の方もどうも御華門(みかど)です。
再び投稿しにやって参りました。・・・でも実は題はまだ決まっていません。
理由は短編にするつもりだった話が長編になりつつあるから・・・。
ということで今回は続きものです。続きは出来るだけはやくアップするつもり
ですのでどうぞ皆様、御付き合いくださいませm(__)m
では、どうぞ。
*************************************
『題未定(ゼロリナ小説)』

(1)

 とぼとぼ・・・
 とぼとぼ・・・・・・・とぼとぼ・・・・・・
 
 ぴた。
 立ち止まって見上げた空には『これでもかっ!』と言わんばかりに輝く真夏の
太陽があった。

「・・・たく、暑いわねぇ・・・」
 手をかざして顔に影をつくりながらリナがそう漏らすと後ろの三人も同様に
頷いた。顔には疲労の色が濃い。

 はぁぁぁぁぁ・・・・。
 深く、ふか〜くため息をつく。
 
 二日前の元気よ・・・・・・今いずこ・・・・?



 事の起こりは二日前の朝。
 ゼロスの持ってきた情報に端を発する。


 いつもの朝、いつものリナとガウリィの朝食争奪戦・・そこへいつもの笑顔で
登場したゼロス。
「おはようございます、リナさん。ついでに皆さんも」
「俺たちはついでか?」
「はっはっはっ嫌ですねぇ、ゼルガディスさん。そんなの当たり前じゃありませんか」
 ゼルの殺気が膨れ上がった。
 ・・・やれやれ。
「ゼロス。あんたゼルでからかいにわざわざ顔出したの?」
「まさかっ!僕はリナさんの顔を見るために来たんですよ」
ビォーーンッッッ!!
ザクッ!!!
 ゼロスの顔の横の壁にフォークが突き刺さった。
「冗談言ってないでさっさと用件言わないとゼルを放すわよ」
「・・・・・おい」
 リナの言葉にゼルが俺は犬か、とぶつぶつ言っているが無視。
「本当ですよ〜、冗談じゃなくリナさんにお会いしに来たんですから。でも今日は皆さんに耳よりな情報がありまして」
「いらない」
「・・・・・・・・・は?」
 リナの即答にゼロスが笑顔で固まる。
「だってゼロスが持ってくる情報ていっつも厄介ごとなんだもん」
「う゛・・・そ、そんなこと言わないで聞いてくださいよぉー」
「い、や(きっぱり)」
 まさに取り付くしまもないとはこのことだろう。
「なぁ、リナ。聞いてやるぐらい良いじゃないか。ゼロスが可哀そうだろ」
「ガウリィッ!余計なこと言わないのっ!!」
 そりゃあガウリィは持ち前のくらげ頭のおかげで今までのもろもろの厄介ごとを忘れてるからいいかもしれないけど・・。
「・・・・そうですか。異界黙示録の写本のことだったんですが・・・」
「・・でどういう内容なの?」
 ずしゃぁぁぁっっ
 リナのあまりの変わり身のはやさにガウリィが突っ伏す。
「お前なぁ・・・」
「だってゼロスがあたしたちに写本の情報を流すなんて滅多にないことだもん。何か理由があるんでしょ」
「はい」
「たとえば・・・ゼロスの手に入らないところにあるとか?」
「さすが、リナさん♪ご名答です。写本がある場所はわかっているんですが・・その場所の結界が魔族の僕では解くことが出来ないようなんです」
 何時の間にかちゃっかりとリナの隣の席に座り、話を進めるゼロス。
「ふーん・・ゼロスでも解けない結界てどんな・・・」
 やつなの?と続けようとしたリナを遮りアメリアががたん、と椅子を引いて席を立ち、ゼロスを指差した。
「それは即ち正義!!正義の結界に他なりません!!生きとし生ける者の天敵、百害あって一利なし!生ゴミ魔族ゼロスさんには到底解けようもありませんっ!!」
 そう叫ぶと拳を握って遠い目をする。
 取り合えずアメリアは放っておくことにした。相手にしていると話が進まない。
「・・・まぁ、異界黙示録の影響で起きた結界というのが妥当なところでしょう」
「・・・てことは神族の結界?異界黙示録て・・・確か水竜王の知識のかけらでしょう?」
「ええ。確かにそうなんですがどうも写本が人の手を介する間に妙なことになったようで・・・ごちゃごちゃになってまして」
 なんなんだそりは・・・。
「・・・であたしの神滅斬で結界をぶった切ってでも欲しいの?」
「はい」
 にこにこにこ。
「報酬は?」
「・・やはりそうきましたか」
「当然よっ!この天才美少女魔道士リナ=インバース!ただ食いはしてもただ働きは死んでもしないのわっ!!!」
 言い放った少女の言葉に片隅で小さくなっている店主の顔が不安そうになった。
「では、見つかった写本がゼルガディスさんの捜しているものであったときはお見せするというのでは?」
「うーん・・もう一声!だってそれじゃあ本当にその写本に知りたいことが書いてあるのか無いのかわかんないじゃない」
「僕を信用して下さらないんですか?」
「うん」
「しくしくしくしく」
 リナの即答にゼロスがいじけた。
「リナさん!酷いですよ!!こんなにいつも僕はリナさんに尽くしているというのにっ!!」
 いつ尽くした?いつ?
 リナはジト目でゼロスを見つめる。
「・・・わかりました。ではもし僕よりも先に皆さんが写本を見つけられたときはご覧になっても構いません」
「何かあんまり違わない気もするけど・・・ま、いいか。あんたより先に見つければいいんだもんね」
「ええ、その通りです」
 にこにこにこ。
 その笑顔の裏でいったい何を考えているのやら・・・。
「で、その遺跡の場所は?」
「砂漠の中です」
 あっさりと言い放った。


・・・・というわけで今に至るのである。
 あたしたちは真夏の太陽の下、とぼとぼと砂の上に歩を進めている。
 そこっ!!
『な〜んだ、砂漠かよ』、て馬鹿にしたでしょうっ!!
 ここはただの砂漠じゃない。
 近隣の町や村の人々が「死の砂漠」と呼んで誰も足を立ち入れようとしない禁断の地なんだから!!
 しかしそういう場所だからこそゼロスの話にも信憑性が出てくるというもの。
 暑さなんぞ「ぺぺぺっ!」と吹き飛ばしお宝をあたしのものにっ!!
「・・・・なぁ、リナ・・・遺跡まだかぁ?」
 あたしの隣で半分溶けかかっているガウリィが尋ねてくる。
 う〜ん・・確かにガウリィは魔法使えないぶんあたしたちより暑いだろうし。
 ガウリィ以外は弱冷気の魔法で多少は暑さをしのいでいるぶんまだ元気だ。
(・・・・あくまでガウリィに比べたら、だが)
「ゼロスの話だともうすぐだと思うんだけど・・・」
「何でその当の本人がいないんだ」
 いたらいたでムカツクが、いないのも又ムカツクらしい。
「さぁ・・・また何か企んでんじゃない?」

『おやおや、心外ですね』
「「ゼロスッ!」」

「皆さん、お待ちしてましたよ」
 シュンッと目の前に現れたゼロスが優雅に一礼する。
「お待ちしてました・・・て何もないじゃない」
 360度視線を巡らしても砂以外何一つない。
「いえ、ありますよ」
 そう言うとゼロスは錫杖をトン、と砂についた。
「えっ・・」
「うわっ・・」
「きゃっ・・」
 突然の足元の消失に各々叫び声をあげる。
 視界いっぱいに砂けむりがたちのぼり、あたしたちはどんどん落下していく。
「おっと・・危ないですよ、リナさん♪」
 空中でゼロスに抱きとめられた。
「あ、あんたねぇっ!自分でやっといて危ないも何もないでしょうがっ!!」
「いやぁ、はっはっは・・照れちゃいます」
「誰も褒めてなーーいっっ!!とにかくさっさと放しなさいよっ!!!」
「えぇーっ、いいじゃないですかぁ」
 こ、こひつは・・・・(怒)
「あたしなんか助けるより、ガウリィの奴助けてよ。あいつ魔法使えないんだから」
「嫌です」
「・・あのねぇ・・・」
 こいつあたし以外の奴・・本気でどうでもいいと思ってるな・・・。
「大丈夫ですよ、砂がクッションがわりになりますから」
「っだったら!!」
「リナさんは女性ですから」
「・・・・はぁ?」
「リナさんが運動神経が抜群なのはよくわかってますが万が一ということがありますからね。着地に失敗して腰でも打ったら大変ですから」
「な・・・そ、そんなこと・・・あたしが腰打とうが頭打とうがゼロスには何も関係ないでしょうがっ!」
 腕の中で思いッきし暴れてやる。
「ダメですよ、元気な赤ちゃんが産めなくなったら大変ですから♪」
 僕にとっては重要な問題です・・とゼロスが続ける。
「な・・・なっ、なななななななな」
 顔に火がついたように熱くなる。
「リナさん・・顔、真っ赤ですよvv」
 くすくすくす。
「う、うるさいわねっ!!」
 
                           〜つづく(2)へ〜
*************************************
どうも・・妙なところで終ってすみません。
ここが一番きりがよかったので・・・・。
さて、『題未定』(たぶん最終回に題が決まるのでは・・・)如何でしたでしょうか?続きものは嫌だったんですけどねぇ・・・。
 本当は前の『華宴』と同じ短編で夏をテーマに書いていたんですがゼロスが動かない動かない(T_T) さすが・・言うこと聞いてくれません・・・(笑)
 基本的に自分、プロットというものをたてて書いていかないので先がどうなるかは本人にもわかりません・・シリアスに走るか・・ギャグにいくか・・それは気分しだいでしょう・・・・(ああ、いい加減)
 とにかく続きは出来るだけはやくアップいたしますのでお見捨てなきよう、よろしくお願いいたします〜!
 では、ここまで読んでくださった皆様、ありがとうございましたm(__)m





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10238Re:初めましてっ!シオン 5/29-15:54
記事番号10234へのコメント

どもっ!初めましてっ!シオンという者ですっ!!
題未定のやつ、読ませていただきましたぁっ!!!
とってもいいですっ!!
好きですっ!!こーゆーのっ!!!
ゼロスリナ一筋で、さいこーですっ!!!!
続きたのしみにしてますっ!!

短いですけどこの辺で、シオンでした〜。

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10245Re:初めましてっ!御華門 E-mail 5/29-23:12
記事番号10238へのコメント

>どもっ!初めましてっ!シオンという者ですっ!!
こちらこそはじめましてm(__)m

>題未定のやつ、読ませていただきましたぁっ!!!
>とってもいいですっ!!
>好きですっ!!こーゆーのっ!!!
 ありがとうございます!気に入っていただけて嬉しいです!!

>ゼロスリナ一筋で、さいこーですっ!!!!
 一筋ですともっ!!

>続きたのしみにしてますっ!!
 ありがとうございます〜(T_T)

 頑張りますのでよろしくお願いします!!

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10240Re:続きが気になりますtsubame E-mail 5/29-18:44
記事番号10234へのコメント

 こんにちは。tsubameです。こちらの方では、はじめましてですけど…。お話読ませていただきました。前の話は読み逃げしていました。すみません。

 いいですねぇ、ゼロリナ。もう、ゼロスってば、リナにラブラブですね。それにしても、うらやましいです。ラブラブなゼロリナが書けて…。私の場合、ラブラブは書けるかどうか…。な、もんでして(苦笑)

 ギャグでも、シリアスでも、続きを楽しみにしております。がんばって下さい。短い感想ですが、これで。感想はどうも苦手なんです…。すみません。では、tsubameでした。

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10246Re:続きが気になります御華門 E-mail 5/29-23:20
記事番号10240へのコメント


> こんにちは。tsubameです。こちらの方では、はじめましてですけど…。お話読ませていただきました。前の話は読み逃げしていました。すみません。
こんにちは。いえいえ、読んでいただけただけで嬉しいです(●^o^●)

> いいですねぇ、ゼロリナ。もう、ゼロスってば、リナにラブラブですね。それにしても、うらやましいです。ラブラブなゼロリナが書けて…。私の場合、ラブラブは書けるかどうか…。な、もんでして(苦笑)
 いや〜ラブラブというかギャグというか・・・シリアスにしそうになると逃げてしまうんですよね・・・・(T_T)

> ギャグでも、シリアスでも、続きを楽しみにしております。がんばって下さい。短い感想ですが、これで。感想はどうも苦手なんです…。
 苦手な感想ありがとうございました。私も感想て苦手です(笑)
 もう、あの夏休みの感想文の宿題なんて嫌で嫌で「おもしろかった」・・それ以上何を書けと!?とか思ってましたから・・・。簡潔明瞭・・それが一番だと・・
思うんですが・・・如何なものでしょう???
 では、また続きで(^.^)

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10247題未定・・(2)(ゼロリナ小説)御華門 E-mail 5/30-00:46
記事番号10234へのコメント

こんばんわ、御華門です。
題未定(2)です。題未定・・のままだと何ですので『心の行方』と題を決めました。
 今回はあまりゼロス出てこないので・・ちょっとゼロリナ度が低いかもしれませんが・・(私もゼロスがからまないのでちょっと悲しい)まぁ、でも(3)に続くための(2)・・おそらく・・・なのでどうぞよろしくm(__)m
では、どうぞ。
*************************************

『心の行方(2)』

「おーいっ!リナっ、ゼロスっ!何やってんだーっ??」
 あたしとゼロスが言い合っていると先に下に到着(落下?)したらしいガウリィの声がした。
「ほら、ゼロスっ!さっさと降ろしなさいよっ!!」
「もう、リナさん人使いが荒いんですから」
 あんた人じゃないだろうが・・・。
「よっ・・と、皆大丈夫だった?」
「ああ」
「もちろんです!」
 そうよね・・・アメリア高いところ好きだもんね。
 取り合えず皆の無事を確認すると改めて回りに目を走らせた。
「・・何でこんなに明るいの?」
 誰もライティングを使ってる様子はないし・・・。
「光苔だな」
 ガウリィが壁に生えているのを少しとってみせる。
「・・ということはこの周りのやっぱり石なんだ・・・砂じゃなくて」
「黒曜石ですよ」
 ゼロスが答える。
「黒曜石?でもそれって確か・・・もろいでしょう?危なくない?」
 こんなところで砂に埋まって一生を終えるなんて絶対に嫌だ。
「黒曜石は石自体はもろくはありません。非常に硬い石ですよ」
「ふーん・・でも何でそんなものが砂漠の下にあるわけ?」
「元は砂の上にあったんですが時間が経つうちに砂の中に埋まっちゃったみたいですね。はっはっは」
 ・・・・笑い事じゃないだろう。
「それで異界黙示録の写本はどこにあるんだ!」
 ゼルがゼロスにせまる。
 うーん、かなり必死ね。当たり前だけど。
「この先です。ここはちょうど回廊部分にあたりまして先に行くと広間に通じる門があるんですけどそこから例の結界があって入れなくなっているんです」
 話している間にも先に進むあたしたいの足音がカツカツ響く。
 かなり広い空間だ。
 ふと見上げれば時折あちこちから砂が落ちてきている。
 ・・・いったいここが砂に埋もれてどのくらい年月が経っているんだろう。
「ねぇ、ゼロス。ここってもともとは何の遺跡だったの?」
「裁きの庭です」
「・・・何それ?」
 聞きなれない単語に再び尋ねる。
「まぁ、神殿のようなものです。ただし普通の神殿とは違ってここの神殿は人を裁くために設けられたものらしいですが・・」
 話すうちに少し広い場所に出た。
 太い円柱の柱が両脇に並び立ち中央に噴水らしきものが置かれている。
「おい、リナっ!水だぞっ!」
「本当です!リナさん!来て見てくださいっ!」
 はしゃぐな・・ガウリィ、アメリア・・・。
「なに言ってんのよ!こんな砂の下に水なんて・・・・・・・・・・なんで湧いてんのよっ!?」
 近寄ってそのなつかしい青色に驚いた。
 ほら、ずっと黄色の砂ばっかりだったから・・・。
「おや、本当ですね」
 どれどれ、とゼロスが触れてみる。
「普通の水ですね。リナさん水浴びでもされます?」
「・・・あのね・・・・」
 あたしたちは遊びに来たんじゃないのよっ!!まったくどいつもこいつも!!
「それよりゼロス。これだけの遺跡が砂に埋もれるのって結構時間がかかると思うんだけどいったいどのくらい昔のものなのよ?」
「はぁ、確か・・・千年以上は昔だったような・・・」
「千年以上、て・・・もしかして降魔戦争より前のものなの!?」
「はい。まぁ埋まりはじめたのはそれより後ですけどね」
 あたしは拳を握った。
 それってすっごいお宝が眠ってそうじゃないっ♪
「よしっ皆!気合いれていくわよっ!!」
「「おうっ!!」」
 う〜ん、皆欲望に忠実ね。

 あたしたちの目の前に現れた門は見上げるほどに高く巨大だった。
 だが、それだけだ。
 一見したところ何か仕掛けがあるようでもないし、何かの魔法がかかっているようにも思えない。ただの黒光りする門だ。
・・・・・ゼロスに担がれたか?
 あたしの視線に気づいたゼロスが、それでは、と前に進みでる。
「皆さん、見ててください」
 ゼロスが門に手を伸ばした。
 その手が触れようとした瞬間、
ビシィィッッッ!!!
 衝撃が走り、ゼロスの手をはじきとばす。
「・・というわけです」
 へぇぇぇぇ!
 あたしは走りよって観察する。
「ゼロスがはじかれるなんて相当強力な結界ね♪」
「何かリナさん嬉しそうなんですが・・・」
「気のせい、気のせい♪」
 適当にゼロスをあしらい、あたしも結界に手を伸ばしてみる。
「気をつけて下さいね、リナさん」
「わかってるわよ」
 ゼロスの言葉にそろ〜と手を近づける。

 するっ。

「え・・っ!?」
 何の抵抗もなくあたしの手は門を・・・・・突き通った!?
「ちょっ・・・!?」
「リナっ!?」
「リナさんっ!?」
 皆の驚く声を聞きながらあたしの体はどんどん門に吸い込まれていく。
 何で・・・何であたしははじかれないのっ!?
 混乱した頭でゼロスに目を向けると、ゼロスもどうやらこの事態は予想していなかったらしく驚きに紫色の瞳を見開いている。
 こらーーっ!!ゼロスっ!!驚いてないで何とかしなさいっっ!!
 そんなあたしの叫びもむなしく・・・とうとうあたしの体は門に全身吸い込まれてしまった。

 
 
 取り敢えず・・・真っ暗な空間にあたしはいた。
「明かりっ!」
 呪文に答えて光が生まれる。
 どうやら魔法は使えるらしい。
 ちょっと安心。
 見回せば広い空間。先ほどと違うのは前面に白壁でひんやりとして空気が漂っていること。
 この空気は・・
「確かに神殿よね〜、この独特の雰囲気。・・・あ、それよりもお宝さんっ♪」
 いきなりのこの事態には少しばかり(どころじゃない)驚いたがゼロスが入ってこれない今こそ絶好の機会っ!!
 これを逃す手はないだろう。

   『リナ=インバース』
 
「・・!誰っ!?」
 突然かかった声は低く重厚に腹に響いた。
 
  『リナ=インバース 汝 罪を犯せし者よ』

 何人もの声が重なったような・・・。
 どこから、いったい誰が発したものなのか・・・?
「ちょっと、勝手に罪人にしないでよっ!姿も見せないで卑怯よっ!!」

 『我ら姿なき裁きを与えるもの 
  法廷に立ち入りし者 リナ=インバース 
  汝の犯した 罪を裁く』

「はっ、勝手なこと言わないでよねっ!何であんたたちなんかにあたしが裁かれなきゃいけないのよ!!」
 自分の言葉を無視する相手にリナの堪忍袋が限界に近づいていた。
 ・・・いや、限界をむかえていた。
 リナの手にカオス=ワーズとともに光が集まっている。
「竜破斬っ!!!」
 赤く集結した光が天井に向かってはしる!!
 たとえこの建物が瓦礫と化そうが知ったことじゃない!!

 ・・だがその予想に反して赤光は白壁に吸収された。
「な・・・っ!?」

 『リナ=インバース ここでは魔法は通用しない
  大人しく裁きを受けるがよい』

「はい、そうですか・・て大人しくできるわけないでしょっ!!突然こんなところに連れてきて裁きを受けよ?ふざけんじゃないわよっ!!!」

 『弁明の余地は与えられる それは裁きを受ける者の権利だ』

「あ、そう・・・。じゃ、もう裁きでも何でもいいからとっととはじめて!!」
 ゼロスの奴・・・後でしばく。絶対しばく。
 こんな事態を招いた要因=元凶であるゼロスに怒りの矛先は向いた。

  『罪状・・・』
 広間に声が波紋のように広がっていく。

  『リナ=インバース 汝の罪は 魔族を愛したこと』

 その言葉にリナは凍りついた。


        
                       『心の行方(3)』に続く
************************************
はい、どうもここまで読んでいただいた皆様、ありがとうございますm(__)m
このぶんだとシリアス一直線、て感じですねぇ。(←他人事みたい)
ちょっとわけわかんない内容になっててすみません。
毎回一度はリナとゼロスのラブラブシーンをっ!!とか思っていたのですが
達成できずです(T_T)
でもでもラストはラブラブになる予定なんですっ!!
ハッピーエンドが私のモットーですので♪
・・・というわけでまだ続きそうですがよろしく御付き合いくださいませ。

では、ごきげんよう。
 
v御華門でしたv








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10257Re:題が決まったんですね!tsubame E-mail 5/30-17:40
記事番号10247へのコメント

 こんにちは、tsubameです。また、お話読ませていただきました。

 なんか、お話がすごい方向に進んで行きますね。リナだけが神殿の中に入れて、入ったら入ったで、リナはいきなり罪人にされていますし、一体どうなるのでしょう?ゼロスはリナに会えるのか?裁きの神殿とは…?すっごく、続きが気になります。

 お話楽しみにしております。がんばって下さい。短い感想ですが、これで。では、tsubameでした。

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10259心の行方・・(3)(ゼロリナ小説)御華門 E-mail 5/30-20:31
記事番号10234へのコメント

こんにちわ!御華門です!
今日もやって参りました(笑)!
今回はリナちゃんに大いに語っていただきましたっ!
登場人物少なくてゼロスが最後にちょびっと出てくるだけですけど
今回はもうっっゼロリナっ!!・・を目指してみました(あくまで試み)・・。
如何なものとなりましたか・・ではでは先にお進みくださいm(__)m

*************************************

「心の行方(3)」

 
  『リナ=インバース 汝の罪は 魔族を愛したこと』
 
 その言葉はリナに信じられないほどの衝撃をもたらした。
・・・・・・魔族を・・・愛、した?
・・・・・・誰が?
・・・・・あ、たし・・・が?
「な、にを・・・・」
 何を馬鹿なことを・・・そう言いたいのに口の中はからからに渇いて言葉が出てこない。

  『リナ=インバース ここでは己の心を偽ることはできない』

「は・・何を偽るっていうのよ。別にあたしは魔族なんて・・・・」
 だが、脳裏に浮かんだ・・・・闇の影。

(リナさん・・・)
 あたしを呼ぶ・・・・・・・・

(リナさん・・・)
 形を成す闇。

・・・・・・・・・・・・・ゼロス。



 最初の出会いは偶然。
 妙に胡散臭い謎の僧侶。
 口癖は・・・・・
(それは、秘密です♪)

「あたしは、魔族なんて・・・・・・」

 二度目は・・・必然、謀られた出会い。
 あたしを利用するために現れたあいつ。
 魔族だ、て・・・・わかってた。
 わかって、利用された。
               ・・・・・・・・だってそうするしかなかった。

・・・・・・・否。
・・・・・一緒に、いたかった・・・・・・
 
 はりついた笑顔を・・・・不快に思い始めたのはいつだったろう。
 あたしだけにみせる笑顔を・・・・嬉しく思ったのは・・・?
 時折みせる魔族の・・・・冷酷な表情さえ・・・・・
 暗紫色の瞳に・・・・・心臓が脈打った・・・・

 これは・・・・
 この想いは・・・・・

「う、そ・・・・・・」
 
 庇われて・・・・守られて・・・・傷つけられて・・・・・
 
 それでも消えない・・・・この胸を貫く、この『想い』は・・・・・・

「あ、たし、は・・・・・」
 
 ゼロスを・・・・・・

「愛して、る・・・・・?」

 そう・・・愛してる。すとん、と胸に落ちてくる。
 言葉にして・・・初めて自分の想いに気がついた。

 愛してる 愛してる 愛してる 愛してる 愛してる 愛してる

 想いが体中にあふれて・・・目頭があつくなった。
「あたしはゼロスを愛してるわ」

  『認めるのだな その想いを リナ=インバースよ』

「ええ・・認めてあげるわよっ!」

  『  魔族を愛するということは 破滅を愛すること
       永劫に巡る 輪廻を断ち切り
          世界に 災いを もたらす      』

「だから、罪だって言うのっ!?」

  『その通りだ リナ=インバース』
 
「馬鹿なこと言わないでよっ!人を愛することが罪だなんて・・そんなこと・・・そんなことあるわけないでしょっ!!」

  『人 ではない 魔 だ』

「あげ足とんないでよ。あたしには人だろうと魔族だろうと関係ないわよっ!愛、ていうのは対象を決めてするもんじゃないっ!!相手がどんな奴だろうと・・はじまっちゃったら終らない、終れない・・・何よりも・・・何よりも強い想いなんだからっ!!!」

  『災いを招く  愛  だとしても』

「そんなのあたしの知ったことじゃないわよっ!!だいたいどうしてこの想いが災いを招くって断言できるのよっ!!」

  『魔族は 愛を 知らない』

「それならあたしが教えてやるわっ!!」

  『強さ のみが 至上』

「結構っ!!あたしはもっと強くなってやるわっ!!」

  『滅ぶことを 願う 人とは 反対のもの』

「そんなもの怖くないっ!!怖いのは・・・あたしがあたしでなくなること・・・この想いを・・・・殺してしまうことよっ!!!」
 そう、罪だからといってこの想いを消してしまうことはできない。
 それは自分を否定することだから。



  『リナ=インバース 汝 強き想いを持ちたる者
   生を愛し  滅びを恐れぬ  輝ける魂   』


  『汝の前に 我らの想いは あまりに 儚い 』


 リナの耳に何かが・・・崩れる音がした。
ピシ・・・
  ピシ・・・ッ
 どんどん音は大きくなって振動がリナを襲った。
「きゃっ!!」
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴ・・・・・・・・・・・・
「な、何っ!?」

  『不要なるものは 破棄される』

「ちょ・・・っあたしはどうなるのよっ!?」

  『リナ=インバースよ その想いを 忘れるな』

「へっ!?」
ガーーンッッッ!!!!!
 リナの背後に天井の壁が落ちてきた。
 あ、危ないわねーーっっ!!
 危機一髪のところで避けたあたしは、ふと影を感じて見上げると・・・巨大な壁!?
 呪文が間に合わないーーっ!!

「リナさんっ!!」
「ゼロスっ!!」
 ちょっと・・・離れていただけなのに・・こんなに懐かしい・・・。
「しっかり掴まっててください。外にとびますから」
「うん・・・」
 ゼロスの腕に包まれて・・・あたしはすっごく安心していた。


                       「心の行方(4)」に続く
************************************
ここまで読んでくださった皆様、ありがとうございましたm(__)m
今回はリナちゃんにゼロスへの気持ちを自覚していただきました。
ゼロスが本当にちょっぴりしか出てこなかったんですが・・・・ゼロリナしてたと私は思うのですが・・・如何でしたでしょう??
次回で最終回です。
最後までよろしく御付き合いのほどを♪♪

では、皆様・・・ごきげんよう。        *御華門でした*









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10275Re:は、はやいっ!!シオン 5/31-17:59
記事番号10259へのコメント

御華門さんは No.10259「心の行方・・(3)(ゼロリナ小説)」で書きました。
>
>こんにちわ!御華門です!
こんちわっ!!シオンですっ!!!
>今日もやって参りました(笑)!
出すの早いっすねぇ、ここきたら3まで出てるし・・・。
>今回はリナちゃんに大いに語っていただきましたっ!
ウフ♪(←バカ)
>登場人物少なくてゼロスが最後にちょびっと出てくるだけですけど
それでもゼロリナ(はぁと)
>今回はもうっっゼロリナっ!!・・を目指してみました(あくまで試み)・・。
いいっす、いいっすっ!それでいいっすっ!!!

>************************************

>ここまで読んでくださった皆様、ありがとうございましたm(__)m
はぁぁああっ!!いいっすねぇ〜っ!!リナちゃん認めたところっ!!
くぅっ!!早くくっついてほしぃっ!!
>ゼロスが本当にちょっぴりしか出てこなかったんですが・・・・ゼロリナしてたと私は思うのですが・・・如何でしたでしょう??
いや、さいこーっ!
>次回で最終回です。
ああっ!早く見たいっ!!
続き楽しみにしていますっ!!!
>最後までよろしく御付き合いのほどを♪♪
イエッサァっ!!
>
>では、皆様・・・ごきげんよう。        *御華門でした*
ごきげんようっ!!!      シオンでしたぁ★
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10277心の行方・・(4)(ゼロリナ小説)御華門 E-mail 5/31-23:16
記事番号10234へのコメント

こんにちわ!御華門です!!
毎日書き込みに来るのって楽しいですけど・・・ちょっとしんどいですね(^^ゞ
でもついに今回で『心の行方』は終わりです。
では、皆様今少し御付き合いのほどを・・・・・m(__)m

*−*−*−*−*−*−*−*−*ー*−*−*−*−*−*−*−*ー*−*

『心の行方(4)』
 

 そっと目を開けるとゼロスの笑った顔があった。
 あたしだけに見せる・・・・『特別』な笑顔。 

「危なかったですね、リナさん」
「うん・・・」
 まわりを見れば中天にあった太陽はすでに傾き砂漠を朱に染めつつあった。
「・・・でもあんた、どうして?入れないはずじゃ・・・・」
「それがリナさんが門に吸い込まれてしばらくして突然神殿が崩れ始めたらと思いましたら結界も崩れたようでして・・・」
「・・・で、助けにきたわけ?」
「はい、きっと困ってらっしゃるだろうなぁと思いまして」
「当然よっ!いったい誰のせいでこんなことになったと思ってんのよっ!まったくえらい目にあったわっ!!」
「ほう・・・・たとえば?」
「え゛・・・」
 ま、まずひ・・・よ、余計なことを・・・
「リナさん?」
「な、な何でもないわよっ!!」
 今さらながらに自分が言ったことが思い出されて顔があつくなる。

『あたしはゼロスを愛してる』

 あ、あたしったら何てことを・・・っっ!!(///)
「そうですかぁ?」
「そ、そうよっ!」
 ゼロスが意味ありげにのぞきこんでくる。
「も、いいでしょっ!い、いい加減放してよっ!」
 いまだにゼロスの腕の中にいたあたしはいたたまれず暴れだした。
「暴れると危ないですよ、リナさん♪」
・・・・・びくともしないくせによく言うわ・・・・・・
「皆は?」
「皆さん神殿が崩れるときに脱出なさっていたようですよ」
 ゼロスの言葉に空中から下を眺めてみる。
 う〜〜んと・・・・・・・・・あっ!いたっっ!!
「ガウリィっ!ゼルっ!アメリアっ!!」
 あたしの言葉に合わせてゼロスが3人の目の前に移動する。
・・・・・ホント便利な奴よねぇ・・・・・・・
「リナっ!!」
「リナさんっ!無事だったんですねっ!!心配しましたっ!」
「ごめん、ごめん。皆も無事みたいで良かったわ」
 多少砂ぼこりはかかってるみたいだけど・・・
「しかし、いったい何がどうなったんだ?」
 ゼルが事情が全くわからんという表情で尋ねてくる。
「う〜ん、それがねぇ・・・・」

  (不要なものは 破棄される)
 
 あの言葉が脳裏をかすめる。
「たぶん・・・神殿の存在する意味が無くなっちゃったんだと思う。それと寿命・・かな?」
 きっとあたしを裁くことの出来なかったあの神殿はその存在意義を失ったのだ。
「リナさんがまた竜破斬でも打ったのかと思ってました」
「アメリア〜〜」
 ・・・いや、まぁ確かに打つには打ったけどね・・・・
「何はともあれリナさんがご無事で何よりでした。吸い込まれたときはさすがにどうしようかと思いましたからね、はっはっはっ」
 お゛い・・・。
「ゼロスっ!!元はといえばあんたがこんなガセネタ持ってくるのが悪いんでしょっ!!異界黙示録の写本なんてなかったしっ!!」
 ゼロスの襟を掴んでがくがく揺さぶってやる。
 そう、一応あたしはそれらしきものが無いかどうか捜しはしたのだ。
 ・・・・・・・・・期待してたお宝も無かったし(泣)
「リ、リナさんっ・・・そんなに怒らないで下さいよ〜。今回のことは僕も驚いたんですから。それに写本ならありましたよ」
「そう、ある・・・・・・・・・・・あるぅっ!?何よそれっっ!?」
 ゼロスの手に古びた本が現れる。
 こいつ・・・・いつの間に・・・・
「はい、ここに」
 にこにこ顔で・・・・・。
「渡しては・・・・・くれないんでしょうね」
「はい♪」
 そんなにはっきりくっきり言われるのも何かむかつくんだけど・・・。
 ゼロスの返答に背後のゼルの殺気がふくれあがる。
「貴様・・・・っ」
 あたしは手をあげてゼルをなだめつつゼロスに微笑む。特上の微笑み。
「ねぇ・・・ゼロスぅ?」
「リナさん・・・何だか怖いです(汗)」
 ゼロスの顔がひきつっている。
「ゼ〜ロ〜ス〜ぅ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・大好き(はぁと)」
「・・・・・・・・。・・・・・・・・・・・は?」
 紫の瞳が点になる。
 おしっ!もう一押し!!
「愛してるわ、ゼロス(はぁと)」
「・・・・・・・。・・・・・・・・・・・・・・」
 ゼロスは完全に石化した。
「隙ありっ!!」
 あたしはゼロスが呆けているうちにその手から写本を奪い取った。
「あっ!リナさんっ!!」
「あたしが手に入れたら見てもいいって言ったわよね?」
「う゛・・・」
「ま〜さ〜か〜嘘でした、なぁんてことは言わないわよね〜?」
「・・・・・・・」
 おおっ!これはかなり困った顔してるぞっ!!
「・・・・・リナ、お前ちょっとそれは卑怯だぞ・・・」
「・・・正義じゃないです・・・・」
「うるさいわよっ!ガウリィっ!アメリアっ!!」
 ついでにゼルは沈黙を守っている。
「約束は守らないとねぇ、ゼロス」
「・・・しくしくしく」
「泣きまねしたって駄目なんだからっ!!」
 あたしは写本を奪い返されないように胸にしっかり抱いている。
「・・・・・・・・・わかりました。その代わり見るのはリナさんだけということで」
「・・・・なにっ!」
 ゼルが身を乗り出す。
「もしリナさん以外の方がご覧になったら・・・・」
「なったら?」
「ん〜仕方がありません。始末させていただきます。それが僕のお仕事ですので♪」
 ・・・・・・んな明るく言うことじゃないだろ・・・・・・
「リナさんは・・・・特別です(はぁと)」
「・・・・・・。・・・・」
 嬉しいような・・・すっごく悲しいような・・・・複雑な気分だわ・・・・。
 ま、気をとりなおして。
「じゃ、ゼロスの気がかわらないうちにっ♪」
 ゼルに役立つことなら後で教えればいいんだし♪
 何しろ古い本なのでそっと破かないようにページをめくる。その途端・・・

 サラサラサラ〜〜〜〜・・・・・・・・・・

「え゛・・・」
 読もうとしたあたしの手の中で写本はどんどん塵と化して行く・・・・・!!!
「ちょっ・・・・!?」
 慌てているうちにどんどん写本は塵となって・・・・・・消えてしまった・・・
 これはいったい!?
「ゼロスっ!!!」
 思いあたる原因といえばこいつしかいないっ!!
「ぼ、僕は何もしてませんっ!本当ですっ!!」
 ジト〜〜〜・・・
「信じてくださいっ!!!」
・・・・・・・・・・・・・・魔族が言うか、そのセリフ・・・・・・・・・
「ほんっと〜にっ!何もしてないんでしょうねっ!!」
「本当ですっ!!」
「じゃあ、どうしてこんなことになったわけっ!?」
「おそらく・・・この写本は神殿と同調していたのでは。そのため神殿が崩れると同時に写本も消えたのでしょう」
「・・・・でしょう、じゃないわよっ!!」
 キレた。あたしはもう〜キレた。
「ここに来るのにどんなに大変だったか!しかもあ〜んな目にもあってっ!!いったい何のためにここに来たのかわかんないわよっ!!それもこれもぜ〜〜んぶゼロスのせいなんだからっ!!覚悟しなさいよっ!!!」
「お、おいリナ・・・」
「り、リナさん・・・」
「だ〜〜っっ放しなさいよっ!!!今日という今日こそ許さないんだからっ!!こらっゼロスっ!!逃げるんじゃないわよっ!!!」
 怒りまくって呪文を連発しようとするあたしをガウリィたちが慌てて押しとどめる。
 その間にゼロスは宙に浮いている。
 くそ〜空間渡って逃げるつもりねっ!!
「降りてきなさいっゼロスっ!!」
「いえいえ、遠慮しておきますよ、リナさん。それより・・・」
 その余裕綽々な笑顔が腹立つのよっ!!
「ゼロスっっ!!!」
 シュンッ、と姿を消したゼロスはいきなりあたしの目の前に現れた。
 そして・・・
 耳元で囁いた。

「僕に・・・『愛』を教えて下さるんでしょう」

「な、なななななななななな!!!!」
 顔が一瞬にして朱に染まったのがわかった。
「ゼゼ、ゼロス・・・あ、あんた・・・」
 あれを聴いてたのか!?

 くすくすくす。
「またリナさんにお会いしに来ますからその時によろしくお願いしますねっ♪」
「っっ!!!!!!」
 はうぅぅぅぅっっっっ!!!!
 ゼロスの姿はそう言うと一瞬にして消えうせた。
「リナっ?」
「リナさんっ?」
 皆のあたしを呼ぶ声は耳から耳へ。
 あたしはあまりの衝撃にしばらく呆然と立ち尽くしていたのだった。



(おまけ)
 それからあたしは戦々恐々と毎日を過ごしている。
 いつゼロスがあたしに会いに来るのか・・・・そればかりを考えながら。


                                 おわり♪

*************************************

終わりました!(T_T)やっと・・・・っ!!
ここまで御付き合いくださった皆様、本当にっありがとうございました!!
最後は甘々で終れたと思うのですが如何でしたでしょうか?
シリアスなゼロリナもいいですけど、やっぱり最後は幸せにvvv
ちょっとはゼロスとリナの関係も進みそうな気配ですし(笑)。

では、ここまでお読みくださった皆様、改めてありがとうございましたm(__)m
また次回作でお会いできることを願いながら・・・・。

           ごきげんよう♪


                            v御華門でしたv




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10279完結おめでとうございます(^^)高砂 時緒 E-mail URL6/1-00:28
記事番号10277へのコメント

こんにちは、高砂時緒です。
実は中間Pテストの余波をまともに食らっていまいちネットが出来ない状況だったので、今まで見逃していたのですが……
一度も感想を書かないままツリーが落ちることがなくて本当に良かった……っ(安堵)
今回のお話もしっかり読ませていただきました♪
それでは、感想です〜。

> そっと目を開けるとゼロスの笑った顔があった。
> あたしだけに見せる・・・・『特別』な笑顔。 
 これは……ゼロリナにはたまらなくツボな言葉ですね(笑)

>「ゼ〜ロ〜ス〜ぅ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・大好き(はぁと)」
>「・・・・・・・・。・・・・・・・・・・・は?」
> 紫の瞳が点になる。
> おしっ!もう一押し!!
>「愛してるわ、ゼロス(はぁと)」
>「・・・・・・・。・・・・・・・・・・・・・・」
> ゼロスは完全に石化した。
>「隙ありっ!!」
 ゼロスさんって、ひょっとして押しに弱いタイプ??――ではなくて(笑)
 やっぱり魔族に愛の言葉はというのはキツいものがあるんですかねぇ(^ー^)

>「ん〜仕方がありません。始末させていただきます。それが僕のお仕事ですので♪」
 おちゃらけながらすっごい台詞(苦笑)
 でもこれがゼロスさん、というか獣神官ですからね。

>「僕に・・・『愛』を教えて下さるんでしょう」
 ゼロスさんだけのリナ先生の特別授業です(にやり)
 もうしぃ〜〜っかりと教えてもらってくださいな♪

> それからあたしは戦々恐々と毎日を過ごしている。
> いつゼロスがあたしに会いに来るのか・・・・そればかりを考えながら。
 ……か、かわいらしいではないですか!リナちゃん!
 これも乙女ゴコロのなせる技??( ̄ー ̄ゞ

前半はシリアスな展開でしたが最後は甘々が入っていて、
一粒で二度美味しいお話でした(^^)
某委員会に送られたお話も読ませていただきました。
セリス君が再び大活躍!でちょっと嬉しかったです←実はファン(笑)
親子三人川の字って……ゼロスさんもなかなか可愛らしいことをおっしゃる。
―――やれば良かったのに、リナちゃん(爆)

それでは、このへんで失礼いたします。
ときおりぶっ飛んだ発言とかも出て、たいへん申し訳ない感想になってしまいましたが(ーー;
次回作もぜひ読ませていただきます!
ではでは、これからも頑張ってください。



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10283ありがとうございます!御華門 E-mail 6/1-01:44
記事番号10279へのコメント

>こんにちは、高砂時緒です。
 こんにちは、御華門です!

>今回のお話もしっかり読ませていただきました♪
 ありがとうございます!!

>> そっと目を開けるとゼロスの笑った顔があった。
>> あたしだけに見せる・・・・『特別』な笑顔。 
> これは……ゼロリナにはたまらなくツボな言葉ですね(笑)
 やっぱりリナは特別扱いじゃないと駄目でしょう(笑)!

>>「ゼ〜ロ〜ス〜ぅ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・大好き(はぁと)」
>>「・・・・・・・・。・・・・・・・・・・・は?」
>> 紫の瞳が点になる。
>> おしっ!もう一押し!!
>>「愛してるわ、ゼロス(はぁと)」
>>「・・・・・・・。・・・・・・・・・・・・・・」
>> ゼロスは完全に石化した。
>>「隙ありっ!!」
> ゼロスさんって、ひょっとして押しに弱いタイプ??――ではなくて(笑)
> やっぱり魔族に愛の言葉はというのはキツいものがあるんですかねぇ(^ー^)
  まさかリナがそんな言葉を言うとは思ってもみなかった、てのもあります(笑)。普段は意地っ張りで、とてもそんなこと頼んでも言ってくれませんから。

>>「ん〜仕方がありません。始末させていただきます。それが僕のお仕事ですので♪」
> おちゃらけながらすっごい台詞(苦笑)
> でもこれがゼロスさん、というか獣神官ですからね。
 ええ、ええっ!密かにダークなゼロスも大好きなんです(はぁと)でもリナちゃんだけは特別なの♪・・・ていうところが私のツボです(笑)。

>>「僕に・・・『愛』を教えて下さるんでしょう」
> ゼロスさんだけのリナ先生の特別授業です(にやり)
> もうしぃ〜〜っかりと教えてもらってくださいな♪
  もうし〜かりっと教えるつもりが教えられたりして・・・(ニヤリ)

>前半はシリアスな展開でしたが最後は甘々が入っていて、
>一粒で二度美味しいお話でした(^^)
 そう言っていただけると毎日書き込みにきたかいがありますっ(T_T)

>某委員会に送られたお話も読ませていただきました。
 ありがとうございます!

>セリス君が再び大活躍!でちょっと嬉しかったです←実はファン(笑)
 ありがとうございます。次回はもっと活躍かも・・・です。

>親子三人川の字って……ゼロスさんもなかなか可愛らしいことをおっしゃる。
>―――やれば良かったのに、リナちゃん(爆)
 やっぱりそこはリナちゃん照れ屋さんですから(笑)。

>それでは、このへんで失礼いたします。
>ときおりぶっ飛んだ発言とかも出て、たいへん申し訳ない感想になってしまいましたが(ーー;
 いえいえ、とんでもありませんっ!!

>次回作もぜひ読ませていただきます!
>ではでは、これからも頑張ってください。
 本当に感想ありがとうございましたm(__)m
 とっても嬉しかったです(はぁと)これからもよろしくお願いします。