◆−しっぽの先についてるものは・・・−クロ(6/10-01:07)No.10423
 ┗はじめまして−一坪(6/10-07:22)No.10426
  ┗Re:一坪さんへ−クロ(6/12-16:28)No.10491


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10423しっぽの先についてるものは・・・クロ 6/10-01:07


 初めまして。ゼロフィリ+ヴァル(?)の話です。小説を書いたのは初めてで、載せるのもおこがましい位の出来です。果てしなく心の広い方、もしくはとてつもなく暇な方のみお読み下さい。


 ある街角にある小さな骨董屋。そこでは女主人がなにやら楽しげに見入っている。
「お茶の時間はまだなんですか?」
いつもお茶の時間を狙って現れる訪問者は今日に限ってまだの様子のテーブルの上を不思議そうに見ながら、そう問いかける。
「ゼロス、また来たんですか?よっぽど暇なんですね。」
フィリアはいつものように嫌そうな顔をしたが、今日は機嫌が良いらしくすっと立ってお茶の用意を始める。ゼロスは当然のように椅子に腰掛け、先程までフィリアが見ていたものを手に取る。
「何ですか、これは」
ずっしり重いその本は一冊のアルバムだった。
開いてみるとそこには赤ん坊の頃からのヴァルガーヴの写真がびっしり貼ってある。
「へー、なかなかまめなんですね、フィリアさんも。」
ゼロスは感心しながらパラパラとページを捲っていく。だが、不意に奇妙なことに気付く。 もう一度初めから、パラ、パラ。  パラ、パラ、パラ。
「・・・?」
珍しく、難しい顔をして考えこんでいるゼロスにフィリアがティーカップを渡しながら尋ねる。
「どうかしました?」
ゼロスはお茶を受け取ると今開いているページを指差す。
「どうって程のことでもないんですけど。このアルバムの写真には皆、今のヴァルガーヴさんにはない物がついていますよね。」
「どれですか。」フィリアはゼロスの見ている写真を覗き込む。
「ああ、それのこと。」そう言うとフィリアはふっと遠い目をした。
「懐かしいわ、時が経つのは本当に早いものですね。」
違う世界に行ってしまいそうなフィリアを引き止めるようにゼロスは続きを促す。
「で、これは一体」
フィリアは戸惑いがちに答える。
「一体って、リボンですけど?」
「それは見れば分かりますけど、どうしてヴァルガーヴさんについてるんです。」
「だって可愛いじゃないですか。」
「ヴァルガーヴさんは男の方だったと思うんですが。」
「でも可愛いでしょう?それに生まれた時からつけてたんですよ。玉の状態の時には籠に飾ってたんですけど。」
そうである。幼少の頃、まだ人間形態に慣れていなかった頃のヴァルガーヴの写真には、時々フィリアが見せるようなしっぽがついていたのである。しかもその先っぽにはブルーのリボンが結んであったのだ。
「小さい頃は喜んでいたのに、物心つくようになるとどうしても嫌だといって。」
フィリアはそう言うと悲しそうにため息を吐く。
ヴァルガーヴさんの気持ちはよく分かりますけどね。心の中でそう呟くとゼロスは苦笑する。
そうしてあの可愛い生意気な子供の弱点を握ったことに思い至り、今度は満足そうな笑みを浮かべながらフィリアに紅茶のお代わりを頼むのだった。

                            END

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10426はじめまして一坪 E-mail 6/10-07:22
記事番号10423へのコメント

投稿ありがとうございました!!

いやーーーーヴァルがカワイイですねーー!!(≧▽≦)
もう、たまんないです!


>「小さい頃は喜んでいたのに、物心つくようになるとどうしても嫌だといって。」
この嫌がるヴァルも激ぷりvvv


よかったら、また投稿してくださいね。

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10491Re:一坪さんへクロ 6/12-16:28
記事番号10426へのコメント

感想本当に有難うございました。
私はいつも見る方専門だったので、今回とても緊張しました。
返事を書いている今も少し緊張しています。

私の拙い作品でよければ、また載せてやって下さい。
それでは、感謝を込めて。