◆−くだらぬ勝負 前編−エイス(6/11-12:11)No.10455
 ┗くだらぬ勝負 後編−エイス(6/11-19:35)No.10478
  ┗おもしろかったです−月の人(6/16-04:15)NEWNo.10568


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10455くだらぬ勝負 前編エイス E-mail URL6/11-12:11


 こんにちは。エイスです。
 ここに投稿するのは久しぶりな感じがしてちょっとドキドキしてるかも…。
 えっと、一応ゼロリナなのですが…。
ギャグです。しかもつまらないです!しかも何故か前後編です!
 それでもいいとおっしゃってくださる寛大なかたは、読んでやってくださいませ。

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                         くだらぬ勝負 前編

 とある街の宿屋の二階の一室。
そこで、少女と青年が、ただならぬ雰囲気で話し合っていた。
「リナさん。勝負してください。貴方が勝ったら何でも言うことを聞きます。
 でも僕が勝ったら、リナさんを僕にくださ…」
「ヤダ」
間髪言わずに答えるリナ。
どうやら青年が一方的に話し掛けているだけのようである。
「ああっ!最後まで言ってないのにそんな!!」
ゼロスがいじけて床にのの字を書いている。
「のの字のの字」
言うな。
「そんな勝負受けるわけないでしょ?
 絶対あんた、先にこの場所にたどり着いたほうが勝ちとか、あたしが勝てないような勝負内容にするに決まってるもん」
ゼロス信用ないねえ。

 だが、リナの言うことは最もだ。人と魔族では能力に差がありすぎる。
もし”この場所に先にたどり着いたほうが勝ち”などという内容では、一瞬で空間移動できるゼロスが勝つに決まっている。
まあそれはそれでラブラブ路線を突っ走れそうだが。

「そのへんはちゃんと考えてあります」
そう言うとゼロスは、どこからか木の棒みたいなのを取り出した。
「ルールは、僕がこの棒を持って逃げますから、リナさんは剣でも魔法でもでこの棒を切るとか壊すとかしてください。それが勝負内容です」
「……そんなことでいいの?」
リナの呆れた声。

だが、まだ悩んでいる。ゼロスが全力で逃げるのなら、絶対につかまえることなど出来ない。
でもそれはそれでラブラブ路線になるから嬉しいのだがこんなことを言うと殴られるしな…。
…え?しつこいって?いいの。ナレーターだから。

「あ、もちろん、空間転移はしませんし、アストラル界に逃げたりしませんから安心してください。攻撃もしませんから」
リナは悩んだ。
 確かにそのルールなら勝つことも出来るかもしれないが…。やはり何かたくらんでいるようで信用できない。
だが、なんでも言うことを聞いてくれるというのは魅力的だ。
「…よしっ。ここでひいちゃ女がすたるぅ!!その勝負受けて立つわ!!」
リナがそう言うと、ゼロスが満足そうに笑い、ふわりと浮き上がった。
「勝負は明日の3時から夕暮れまでですよ。ちゃんと来て下さいね。
 いいですね?勝負は夕暮れまでですよ?遅れた分リナさんが不利になるんですから」
「はいはい。それじゃあね」
ゼロスはそのまま消えていった。

 そしてそれと入れ替わりに、アメリアが扉から入ってきた。
「あれ?リナさん、今誰かいませんでした?」
「ん?ああ、ゼロスが来たから適当にあしらっておいたわ」
ひどい。
「あ、明日の3時から私いないからね。ゼルと街でも見物してて」
その言葉に、アメリアが赤くなる。
「な、なんでゼルガディスさん限定なんですか!?」
「私は”ゼルと”って言っただけで、”二人で行って来い”なんて言ってないわよ」
アメリアが言葉につまる。
 そんなんだからリナにからかわれるんだよ。アメリアさん。
「り、リナさんこそ。どうしていないんですか?」
顔を引き攣らせながら聞くアメリア。
「あ?ああ、ゼロスの暇つぶしに付き合わされるのよ」
また、アメリアが言葉につまった。
 きっとここでガウリイと〜などと言えば、反撃されたに違いないが、相手がゼロスではデートなど絶対にありえないと思っているのだろう。
それに確かにゼロスはきまぐれな性格だ。そういうことがあっても不思議ではない。
 結局その日、アメリアはリナに勝てないまま、寝床についたのだった。

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 変なところで区切っちゃってすいません。
 後編も今日中に書きます…多分。

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10478くだらぬ勝負 後編エイス E-mail URL6/11-19:35
記事番号10455へのコメント

 後編書きました…。
 何故に前編と後編とでこんなに長さが違うの…?

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                        くだらぬ勝負 後編

 次の日、おやつの時間(おい)
リナは困っていた。何故なら……。
「勝負ってどこでするの?」
  …ひゅ〜るる〜……
今の季節にしては冷たすぎる風が通り過ぎていく。
「しまった〜〜!!内容の方に気を取られて聞いてなかった〜〜〜〜!!」
本当に間抜けな自分を責めながら、リナは必死に冷静さを取り戻そうと努めた。
「えっと、えと、期限は夕方までで、それで、私が遅れたら私が不利になって、それで、私が負けたら私がゼロスのものに…ぃぃぃぃぃぃ!?」
しっかり混乱しているようだ。
 だが、そんなリナを助けるように、ゼロスが現れた。
「いや、すいません。場所教え忘れてました」
「……助かった」
リナがほっと胸を撫で下ろす。
「と、いうわけで僕が空間転移で連れて行ってあげましょう☆」
その言葉に、リナがとまった。
「……ねえ。空間転移って、人も移動できるの?
 私、ばらばらになりそうなんだけど……」
「さあ?いいんじゃないですか?このほうが話の展開も早いですし」
「……話の展開?」
リナの冷たいつっこみをうけながら、ゼロスが慌てて手を振った。
「あ、いえ。大丈夫ですよ。ちゃんと安全に運んであげますし、それに……」
「それに?」
ゼロスが俯いて、上目遣いにリナを見上げた。
だがそれは、かわいらしくみせるためというよりも、むしろ……。
「ばらばらになったらなった時でその時はその時ですし」
ゼロスの陰のある邪悪な微笑みに、リナの背筋を恐怖が駆け抜けていく。
「い…いよゼロス…場所教えてくれれば……一人でいけるし」
リナが逃げるコマンドを選択して、ぐるっと方向転換して歩き出そうとするが、ゼロスに肩をつかまれてしまう。


   逃げられない!!

   ▽どうしますか?
       ○戦う
       ○魔法
       ●作戦

      ▽どの作戦にしますか?
          ○泣き落とし   ○あきらめる
          ○説得      ○あきらめる
          ○はぐらかす   ○あきらめる
          ○泣き脅し    ○あきらめる
          ○あきらめる   ○もう嫌だ 帰る

「うわ〜〜〜〜〜!!こんなんじゃダメじゃないのよ〜〜〜〜〜!!」
リナが、頭の中で発展している世界を壊すかのように、自分の頭をぐしゃぐしゃとひっかきまわす。
「さ、行きましょうか(にっこり)♪」
「そ、そうよリナ。ばらばらになるとは限らないわ。
 それにこれはギャグよ?そんなどろどろに黒い展開があっていいの?
 そう、大丈夫よ。リナ。ファイトっ」
一人でぶつぶつ言ってるのは恐怖のせいだろうか?

 そう言ってるうちに目的地に到着(早っ)
「リナさん?つきましたよ?」
「……ゼロスっ!勝負よ!!」
「望むところです!!」
何がなんだか解らないうちに始まっちゃった勝負。
「先手必勝!ドラグスレ…」
   べきっ☆
「あ、ひっど〜い。攻撃しないって言ったくせに!!」
「何を言うんですか!!そんな広範囲の攻撃したらリナさんが勝っちゃうに決まってるでしょう!!」
「ちえ〜っ」
いや、それは自業自得だ。
「はい。やりなおし」
その言葉と同時に、リナが息を吸い込んで……。
「……ゼロスっ!勝負よ!!」
「望むところです!!」
またそこからやるのか!?
「エルメキアランス!!」
リナの生み出した光の塊が、ゼロスを貫く!!
 が、貫いただけでダメージは与えられなかった。
「というかリナさん。僕を倒すんじゃなくてこの棒を壊して欲しいんですけど」
「あ、そっか。てへっ☆」
この後の勝負は長いので省略。





 夕暮れが近づいている。それと同時に、リナは次第に焦り始めていた。
先ほどから、自分とゼロスの距離が全然縮まないのだ。
夕暮れが来た途端、リナはゼロスのものになることが決定してしまう。
「……勝負に出るしかないわね…」
リナが舌で自分の唇をなぞった。
「(あれしかない!!)」
きっっ!と強い瞳で睨みつけられて、ゼロスはほう…と興味深そうに笑った。
「まだあきらめてないんですね。そこがリナさんらしいといえばリナさんらしいんですが…」
ゼロスが空中に浮かんだまま、リナを見下ろした。
「もう、あきらめてはいかがですか?」
「誰があきらめるもんですか!!」
負けない。その強い思い。
「誰があんたのものになるかって言うのよ!勝てば負けないんだから絶対勝つわ!!」
確かに。
「でも、どうやって勝つというんですか?そろそろ魔力も薄れてきたでしょう?」
そう、それなのだ。
 リナは魔法のうちっぱなし。どんなに底の無い魔力とて使えば消費する。
長期戦のことを考えながら使ってはいるものの、そろそろ辛くなってきた。
 だがリナはその言葉にふっと笑った。
 ゼロスの顔がいぶかしげに歪む。
「あんた…まだ気付いてないのね……周りを見てごらんなさいよ…」
そう言ってあたりを見回すと…
「魔方陣!?」
そう、このだだっぴろい草原そのものに、聖なる魔方陣が出来上がっていたのだ。
「昨日、アメリアにいろいろ聖なるアイテムを借りてたのよ。
 そして、魔方陣の点となるところにそのアイテムを置いた。これなら、巫女でない私でも魔方陣が作れるわ」
「くっ…やりますね」
いつそういう展開になったのかは知らないが、とりあえずゼロスはくやしそうである。
きっとリナは省略の時にでもそうしてたんでしょう。

「さあ…思いっきり聞きなさい…聖なる神の賛歌を!!」
リナは、どこからかラジカセ(あるのか?)を取り出した。
 そして、その上部に設置されたボタンを、静かに、押した。
『人生って素晴らしい!!』
途端、アメリアの歌声が大音量で聞こえてきた。
しかもコーラスつき。
「ぐはぁっ…やりますね…リナさん…」
やはり心なしか、というか、完璧苦しそうである。
「うふふっ…これ、100番まであるのよ……私と共に果てなさい…」
「ひ〜〜〜〜〜〜〜〜!!」
…というか、魔方陣のほうは何なんだろうか?特に何もしてないと思うのだが…。
 それはともかく、ゼロスはばたりと倒れた。
 歌からのダメージと、それを100番まで聞かなければいけないという恐ろしさからだろう。
 リナはそんなゼロスにそろそろと近づいた。
「…やっぱり魔力が施してある。これじゃドラグスレイブでも壊せないわね」
ゼロスは最初からこれを狙っていたのだろう。だからあんな勝負を挑んできたのだ。
「…ラグナブレード」
こんなことのために使うな。そんな呪文。
 というナレーターのつっこみを無視して、リナは手の平サイズの闇の剣を生み出した。
「えいっ」
魔力を有したただの木の棒は、あっけなく最後をとげた。
「……勝ったわ…」
思わずガッツポーズをして空を見上げるリナの背中では、綺麗な夕日があった。



 その後幾日間か、ゼロスは姿を見せなかった。
 幾日を過ぎたらきっちり現れるようになったが、心なしかリナを恐れている感じがする。
 そう、勝負の後、リナが何を望んだのか
      そして、空白の幾日間のことは
          リナとゼロス以外、誰も知らない……。

                        くだらぬ勝負、終わり

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 本当にくだらねえ…。
これ、私が見た夢が元です。
 何故かゼロスとリナが決闘みたいなのをしていて、そしてゼロスを張り倒して持ってる棒を切るという…。
一体あの夢はなんだったんでしょう(爆)
 まあネタになってくれたので、嬉しいといえば嬉しいんですけれど。

 それでは。
    エイス

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10568おもしろかったです月の人 E-mail 6/16-04:15
記事番号10478へのコメント

こんばんは、お久しぶりです、月の人です。
かなり遅くなりましたが、感想です。

ゼロス様ったら、勝負に勝ったらリナちゃんをくださいだなんて、はっきり言いますね。でも、全部は言わせてもらえずのの字を書いていたようですね。
拗ねちゃってますね、でも、可愛いです。(はぁと)

ゼロス様の事だから、裏がありそうですよね。リナちゃん、警戒してますしね。
でも、その勝負の内容が・・・リナちゃん、呆れてます。

アメリアちゃんをからかうリナちゃん、アメリアちゃんって本当に素直で正直で可愛いですよね。本気だと思うんだけどなぁ、ゼロス様、まっ魔族ですけど、リナちゃんに対しては捨ててる時もあるんじゃないかと・・・(壊れモード突入中)
リナちゃん、私がからかってあげますわ。覚悟してね。(かなり本気)

コマンド選択、楽しかったです。RPGをしてる感じで・・・
そして、混乱するリナちゃんが可愛い〜っ(はぁと)
おおっ、このままゼロス様の勝利か・・・なんて甘かったわ私、あのリナちゃんですからね、まさか、魔方陣+聖なる神の賛歌とは・・・お見事です。
しかも、アメリアちゃんの歌声にコーラスまでついて、威力倍増ですね。
ゼロス様、倒れました、さすがにこれは効きますねぇ。

棒に魔力を施していたんですね、さすがだゼロス様、やっぱり裏がありましたね。
でも、負けちゃ意味がないじゃないですか、頑張れゼロス様、私が応援してるからね。

頑張れゼロス君に通じるものがありましたね、今回のお話、ナレーターさん、突っ込んでるし、ゼロス様、不幸だし・・・
リナちゃんを手に入れるまで、頑張れゼロス様!

とてもおもしろかったです。夢で見たんですか?すごいですね、私の場合は、二人ともラブラブなんです。頭、壊れてますわ、私・・・(救いようがない)

では、体には気をつけてくださいね。
素敵な小説、ありがとうございました。