◆−セントーサの罠−CANARU(7/9-23:43)No.10938 ┗主導権はやっぱりリナ!−P.I(7/10-00:47)No.10940 ┗やっぱりリナ〜!!(爆笑)−CANARU(7/10-07:58)No.10942
10938 | セントーサの罠 | CANARU E-mail | 7/9-23:43 |
前から昔(と、言っても3年前)修学旅行で行ったシンガポールネタは 書いてみたかったんです!! ナンだか悪人リナちゃん&正義の味方ガウリイになってしまいましたがねえ・・・。 しっかし・・特進組はフランス・・普通部はアジア(はい。アタシは普通部でした) とかなり格差のある学校だったよな・・。うんうん・・・。 ********************** 「セントーサに援軍は置く。なるべくモノレールによる交通は避けるように。」 上司の喧しい声にガウリイは無関心にヘイへイと答える。 「で・・・」 言いながら拳銃をロッカーの鍵を開けながらベルトにさし込む。 「ああ・・・。必要があれば・・『処分』も構わん。」 まあ・・当然だろう。 マフィア相手の国際警察などと言うひちめんどうくさい組織に身を置いていれば。 それくらいの特権くらい許されてもしかるべし、だ。 「じゃ、行って来るぜ。」 無愛想にそう上司に言い放ち、長く無造作に背に流した金色の髪をこれからの任地の気候を考えて軽めに束ねながらガウリイは言った。 「で、今日は何を持ってきてくれたの?悪徳商売人さん。」 言いながらリナは事務的な態度で悪徳商売人・・ことゼロスを会議室に招く。 「貴方にだけは言われたくありませんよ。リナさん。」 「そりゃ・・そうね・・・・。」 アジア全土に根を張るこの犯罪組織『カルタゴ』。 その総統の一人娘にして組織のシンガポール支部の総帥権を託されている人物。 それがこのリナだった。 父親の好みであろうか、派手な紫色の高価なワンピースに腕には純金の装飾品。 髪は宝石製品であろう髪飾りに彩られているが決してケバい印象は与えない。 更にはその態度も父親仕込であろう。 後もう5〜6年もすればハリウッド映画張りの立派な「悪女」も演じられそうな風格である。 が・・・・。 今はまだ幼さを残す容貌と声量がそれらをかえって痛々しい印象に変えていた。 「そうですね。こんな物は如何です?」 ゼロスの商売だって人に言えた事ではないのだが。 相手がリナのような連中ならハッキリいって合法も無法もあったものではない。 何よりも双方の利害が優先されるのだ。 「・・・・・・・・・・・・・。」 差し出されるトランクの中身の隅々にまでリナは目を光らせて見る。 どれもこれも・・・。 ニュースで見たものばかりである。 「どうやった入手したのか・・お聞きしたいんでど?」 「・・・・・・・・罪悪感は無いんですか?」 「アンタに言われたくは無いわ。好奇心よ。」 なるほど・・・と苦笑しながらゼロスは言う。 「警備員を買収させていただきました。」 ふ〜〜〜〜ん・・・。オーソドックスながら確実な手段だこと。 そう思いながらリナは一番大きい、蒼いダイアモンドを手にとって見る。 どれもこれも・・・・・。 ニュースで『盗難』が大騒ぎされている世界各国の宝石である。 「やあ〜お目が高いですね。それは・・12世紀末にインドで発掘された・・。」 「・・・・呪いのダイア・・でしょ?これ。頂くわ。」 そう。 幾人もの持ち主の命を奪った魔性の宝石・・・・。 今のリナにそれほど自分に相応しい品物は無いように思えるのだった。 「ったく・・。暑い暑い・・・。」 『アジアのシャンゼリゼ』呼ばれるほどの美観を誇るこのシンガポールのオーチャード通り。ラッフルズホテルなどの19世紀の有名な建造物も存在するこのとおり。 確かに美しいが北欧産まれのガウリイにはこの暑さは少々キツイものがあった。 しかも・・・・。 この国シンガポールでは路上にゴミを捨てるなどという行為に及べば即罰金だと言う。 「ったく・・・・。」 ゴミを路上に捨てるような趣味は持ち合わせてはいないが・・・。 あえて『法制化』されていると思うと思わず緊張してしまうのは人情である。 そんな事を思ってガウリイが歩いているまさにその時だった。 ペ!!! 無造作に・・いや・・むしろ乱暴に前を歩いている派手な服装の女性が加えていたタバコを吐きだし・・・・。 面白く無さそうに白い小さなパンプスでそれを踏みつける。 おいおい・・・・・・・・・・・・・。 偶然であろうか? ともあれ、当然といえば当然だが・・・・・。 待機していた警官がその女性の方に詰め寄って行く・・・が・・・・!!! 「すみませんでした!!!!」 平謝りをしたのは警官の方であった・・・・・・??? 何をこんな小柄な女性・・・いや・・・・。 サングラスで被われた顔はまだ少女と言っても過言ではない。 濃い色の栗色の髪で誤魔化してはいるが・・・。 身にまとった衣服のデザインや色合いまでもがこの年頃の彼女にはまったくもって 似つかわしくなく・・・強いて言えば痛々しい。 「・・何も・・顔見ただけでそんなに謝らなくったって・・・。」 リナは警官にそうとだけいう。 何時もそう。権力、富、そんなものを持っているがばかりに。 技と悪ぶった降りをしてきた。 何も自分のしている事を正当化なんかして事は無い。 だって父親に要求される事はそんな事ではなかった・・・。 『誰も怒って』はくれない・・・・・・・・・・・・・・・・・・。 そんな虚しさが悪ぶった態度をしながらもリナの心を何時も占めておいた。 未だに平謝りしている警官を無視してリナは再び歩き出そうとする。 正義を守るとかいうはずの法律も富と裏の絶対権力の前ではこのザマだ・・・。 「おい!!待て!!!!」 そんなリナの腕を不意に誰かが掴みかかる。 「駄目だろ・・・・・・?そんな事しちゃ!!」 対等な人間に対する口の聞き方ではない。 だからと言って決してリナに対して他の人間がするように遜っているものでも ない・・・その年頃の少女を諭すような口調・・・。 金色の長い髪をこの暑さのためだろう。 軽めに束ねた・・・青い瞳の青年・・・・・??? この辺りの人間ではない事は確かである。 「・・・・・・・。ま、とにかく・・罰金払って、払って!!」 隣でリナに対して・・身も知らないとは言えとんでもない事を言っているからであろう。 警官はマトモに怯えて言葉すらつむげないようである。 「変な奴・・・・・・。」 ともあれ・・・罰金を払うことにリナとて依存は無かった・・・・。 「ったく・・。駄目だろ?子供が煙草吸ったり・・。ましてや道に捨てたりしたら、さ。それに・・そんなケバイ服装はいただけないぜ?」 あの場を離れてオーチャード通りにある安っぽい喫茶店の一角にリナとガウリイは居た。 「アンタ・・・。外国人のマッポ?」 変な奴。熱心にアタシの事生活指導するなんて・・・。 可笑しくて可笑しくてたまらない・・けれども不愉快ではない。 そう思いながらリナはがうりいに尋ねる。 「マッポ??」 「サツ・・ポリ公の事。まあ・・・少なくともアタシの事パクろうって気は無いみたいね。」「・・・・・・・・・・。」 見抜かれてる・・・・。、 「ど〜して俺が国際警察って言いきれるんだ?」 「チャカ・・・ハジキが見えてる。ンなモン持ってるの・・アタシ等(マフィア)かマッポ連中くらい、よ。」 「ええええええ!!!!!!」 慌ててガウリイは上着から拳銃が見えているかどうか探って見る!!が・・・。 「ば〜か・・。自分から自白してど〜すんのよ。アタシは発破かけてみただけ。」 言いながらリナは再度可笑しくって仕方ない・・と言う様に笑い出す。 「・・・・・おまえなあ・・・・・・・・・。」 今度はさしものガウリイもつられて苦笑する。 「変な奴。アンタ、名前は?」 「あ・・俺か?俺は・・国際警察の下っ端。ガウリイ。」 「アタシは・・・。『カルタゴ』のリナ・・よ・・。アンタのお嫌いなこの服装も・・。 親父が今日ムショから娑婆に出て来るんでね。」 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。 情報が本当なら・・・・・・・・・・。 「それって・・・・・?」 「何?ま〜た犯罪大好きな親父をパクろうって言うわけ〜?ま、別にアタシは構わないけど・・・。セントーサ島よ・・・・・・・・。」 其処で・・・・。 引渡しが行われる。国際的な犯罪の総統であるリナの父親。 その為に慎重さが要求されるのは自明の理・・である。 「まあ・・大丈夫だと思うけど。99.999%敵対組織の『テュロス』の連中は この情報は知らないと思うし・・・・・・・。」 ・・・・不意にガウリイの脳裏に本来の使命が蘇る。 セントーサを犯罪組織テュロスの手から死守しろ・・・・・・・・・・・・・。 勿論、このテュロスの連中が敵対組織であるリナの父・・・・。 カルタゴの総統がこの島で釈放される事は知りもしない事実なのか・・・。 あるいはそれを見越した『組織拡大』に見せかけた『暗殺』計画なのか・・。 定かでは無いが・・・・・・・・・・。 「どう?面白そうでしょ?アンタの警察の端くれなら・・。今から一緒に行って見る?」 思いも寄らないリナの申し出。 「ルートは・・・・・・?」 組織同士の抗争か・・或いは暗殺事件へと発展するのか。 定かでは無いが今は目の前に居るリナの事が気がかりである。 それだけであった・・・・・。 「ロープウェイを使ったルートよ。」 成る程・・・・・・・。 確かに車を使うよりも公共のルートのほうが目立つ事は無いだろう。 「分かった・・・・。」 海上からロープウェイを使って本土からセントーサ島へ。 「じゃ、決定ね。」 どことなくリナが面倒くさそうなのは気のせいであろうか? 「すっげ〜〜なあ・・・。」 真下はもはや『海』一色である。 まあ・・本土から島への移動手段である。 それはかなり当たり前な事なのだが・・・・・・・・・・。 一々感激するガウリイをリナは物珍しそうに見遣りながら言う。 「セントーサのほとんどは観光地・・と言っても過言ではないわ。けど・・・。 御覧の通り島一面が開拓されていない部分は密林となっているの。」 言いながらリナはロープウェイから見ることの可能な島の一部の密林を指差す。 「へえ・・・。観光地の部分は?」 「お馴染みのマーライオンがあるわ。伝説・・って言うほどのモンでもないけど。 1年に1度だけこの島のマーライオンは本土の妻であるメスのマーライオンに出会うことが出切るんだって。今日が丁度その日。」 海水の匂いが海面から大分離れたこの空中にまでただ寄ってくる。 大分時間がたっただろう。 ロープウェイの乗り場からかなりの距離ができている。 海面までの距離も大分近いものになってきている。島の岩肌が確認可能な地点にまで辿り付いたようであった。 「・・・・・・・妙ね・・・・・・・。」 不意に何かの変化に気付いたらしいリナが言う・・・・。 「リナ!!!!」 はっとしてガウリイが指差した方向をリナもあわててみやる。 他の乗客の姿が見かけられなかった理由も今更ながら良くわかった・・・・。 「ロープウェイの・・・・・・。」 ワイヤー部分が切れかかっている??? 何者かが手を加えた事はまず間違いが無い!!!! 「ガウリイ・・・・・・・・。」 既にゴンドラ部分は海上の強風に煽られてかなりの揺れが生じてきている。 「く!!!!」 思いっきりの蹴りと共にガウリイがすぐ隣にい在ったドアを見事・・としか言い様の無いほど勢い良く蹴り飛ばし・・・やがてその扉部分は海面に落下する・・。 水音からして・・・・海面はそう遠くは無い。 「飛び降りるぞ・・・・・。」 これくらいならば受ける衝撃は少なくて済みそうである・・・。 「無茶よ!!!」 「・・・運が良くてもこのままじゃ海面落下・・・。最悪は島の岩肌に激突だ!!」 ・・・・・・・・・・・・・・・・。 さしものリナもその一言には黙らなければならなくなった・・・・・。 「大丈夫だ!!!!」 「分かった!!!!」 ギリギリまでガウリイのことを信じなければ・・100%助かる事は不可能だろう・・。 ・・・・・・・・・頭が痛い・・・・・・・。 空中から海面にダイブして・・。その衝撃から一瞬気を失いかけたけれども・・。 ガウリイによって島に引き上げられて・・・。 暫く茫然自失してから不意に襲ってきた頭痛。 ともあれ・・全身ずぶ濡れで少々体から衝撃が抜け切らないが・・・。 『助かった』事は確実のようである。 「おいおい・・よ〜やく我に返ったようだな〜♪」 暢気にもガウリイはリナを見ながらそう言う。 髪を束ねていた紐は解けて紛失したらしい。長い金色の髪が肩から背,体中に へばりついて少々邪魔そうである。 もっとも・・リナ自身もかなりの量の髪なので同じ状況である事は変わり無いのだが。 「そのようね・・でも・・なんで飛び込む気になんかなったのよ?」 「ん・・・。あの程度の高さならせいぜい暫く意識は失う程度・・って前聞いたからなあ・・。」 「警察の訓練か何か?」 「・・・『世界、衝撃映像』とかいうテレビ番組の実証実験。」 「・・・・・・・・・あ・・っそう・・・・・。」 それだけの情報・・(しかも下らない入手のし方)でよくもあそこまでの英断ができたものである・・・・・・・。 「・・・・・・・・・・・・・・・・。腕・・・・・・・・・・。」 今更ながら気付いた事実・・・・。 先程からガウリイは片腕を押さえている? 「ああ・・・・骨折か・・運が良くって打撲かな・・・?」 少々のかすり傷も確認できる・・・。 「貸して!!!!」 悲しい事ながら・・こ〜ゆ〜『手当て』はお手のもの・・である。 「上手いモンだな・・・・・・。」 「チャカが当たったときの手当てなんて日常茶飯事。」 そう思うと・・すっかり忘れかけた居た虚しさが不意に蘇る。 「・・・・・・そっか・・・・・。」 心なしかガウリイも遠い目をする。 「こっち見ないでヨ!!!」 「は〜いはいはいはい・・・・・・・・・・。」 岩陰に隠れながらもハジキだけはきっちりこっちり向けているリナ・・・。 ずぶ濡れになった服を観光客用のお土産用の服に着替える最中のリナがガウリイに 向かって必至でこっちを見るな・・と言っている。 「第一・・お前さんみたいなおガキ様・・・・。」 ガシャアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアンン!! ガウリイが言うよりも早くハジキが飛んできた・・・。 「・・・・痛いんですけど・・・リナ・・・。」 「今度はハジキ本体じゃなくって弾丸アンタの頭にぶちこんでそのクラゲノーミソ 蜂の巣にするわよ・・・・・???」 「・・・・。それは・・困る・・・。」 勢いに押されてガウリイは怯えた声で誤魔化すのだった・・・。 「へえ〜〜・・・」 「何よ・・・・・?」 ケバくないインドネシア風の民族衣装・・・。こっちの方がよっぽども似合っている。 そう言いたいがそんな事を言った途端蜂の巣にされそうなので一応ガウリイは止めておく。 「・・・・別に・・。でもさ・・お前、ペンダントとハジキだけは持ってるんだな・・」 「・・・まあ・・・ね。」 ペンダントは買ったばかり・・(不正な手口でだけど)物で手放したくは無い。 チャカは・・・何と無く無いと落ち着かないから。それだけである。 「待たせたな・・・・。」 警察らしき連中に連行されながら目つきの悪い一人の男が連行されてくる。 「・・・・・・母親似だろ?お前・・。でもって・・。あの親父はかなりの面食い。」 「良く分かるじゃないの・・・。」 いや・・リナとあの親父の顔を比較すれば一目瞭然の事実なのだが。 そう思いながらガウリイは再度注意に巡らす。 どうやら・・『テュロス』の連中が潜伏している様子は見当たらない。 「・・・親父をさっさと釈放していただきましょうか?」 手錠をされた自分の父親を・・そしてされを連行している男達を見遣りながらリナ。 だが・・・・。その父親が不意に声を発したのはまさに自分が釈放されると言う時であった。 「逃げるんだ!!リナ!!」 へ・・・・・・・??? 彼女が声を発するか発しないかのその時である・・。 今まで警官だと思っていた連中が急にリナの首筋にナイフを付きつけてくる? 「・・・迂闊だったわ・・・。」 そんな状況にも落ち着き払った態度でリナ。 「アンタ達・・。『テュロス』の人間でしょ・・・・。」 「く!!!!!!!!!」 落ち着き払っていたのも無理は無い。何時の間にか背後に回ったガウリイが指をトン、と衝いただけでリナを拘束していた人物は刃物諸共地面に倒れる。 「・・・お前は・・・・。」 リナの父親の問いかけにガウリイは不愉快極まり無さそうに・・。 「ああ〜〜・・・。昔アンタにフられた・・・。ブランカ=カーサ・・。 今はブランカ=カーサ=ガブリエフ・・と言うべきかな・・・。ともかく・・。 アンタにフられてヤケになって・・・。国際警察の所長に嫁いだ女の息子だよ!!」 そう・・・・・。 まったくもって下らない因縁である。 「それは・・丁度良い。これで・・お前がウチの娘にフられでもすれば・・。なお更面白い展開になるな・・・・。」 「そ〜はいかないと思うけど?俺が叱ってやったとき・・・。」 リナは妙に嬉しそうだった・・・。 一体この男はどんな育て方をリナに対してしたのやら・・・・。 「勝手に決めないでくれない?」 父親と・・・ナンとも言えない関係の男の内輪もめを制止とも無視ともつかない 口調でリナが遮る。 言ってる間にもハジキの動きは止めてはいない。 正確に・・しかし確実に敵の急所を外しながら敵を行動不能に陥らせて行く。 「おいおい・・・・。」 その腕にはガウリイも脱帽を余儀なくされる。 「パクられんのはアタシだってご免だからね・・。ったく・・。下らない抗争によりによって国際警察がお出ましなんてええええええええええええ〜〜〜〜〜〜!!!!」 かなり彼女がヤケになっている事は否めない。 父親譲りの無言にも似た威圧的な冷徹さが既に消え去っている。 「ったく・・。短期逆上娘に任せてられるかよ!!!」 言いながらガウリイも加勢に加わる。が・・・・・・・・・・・。 「馬鹿!!!!!!!」 狙いは・・・腕??骨折している所を狙われては一溜まりも無い!!? どうする・・・・・??? だが・・ガウリイは動じる様子も無く・・いとも簡単に敵を退治していく。 その動きは早く・・リナですら追うことが出来ない!! 「な・・・・・・・・・。」 呆気に囚われ・・一瞬の油断が生じる・・・・・・・。 ガイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイ!!! 金属音・・・?いや・・・。違う・・・・・・。 慌ててその音の聞こえる方向をガウリイが振り返る・・・。 「リナ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」 その胸には・・深深と先程のナイフが突き刺さっている・・・・??? 応援の警察が駆けつけたのはそれから間もなくの事であった。 とりあえず…『テュロス』の連中を全員逮捕して・・・・・。 「まだ・・息は在る・・・・。」 リナの口元に手を翳しながらガウリイは言う。 「・・・う・・・・ん・・・・・。」 やおら抱えられたガウリイの腕の中で身じろぎをするリナ・・・。 「へ・・・・・?????」 「・・・・そう言えば・・・血すら流していないのは・・・妙だな・・。」 リナの父親に言われて・・冷静になってガウリイははじめてその事実に気付く。 「あれ・・・・・そっか・・。ナイフが当たった衝撃で気絶しちゃったのねえ・・。」 不意に目を開けたリナは何故か一人だけで納得した世にウンウンっと頷き・・・。 バッシイイイイイイイイイイイイイイイイイ〜〜〜〜ン!!! 次ぎの瞬間・・ガウリイの頬に平手打ちが炸裂する!! 「いでえええええええええええええええええ〜〜〜〜〜!!! 何すんだあああああああああああああ〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!」 「いっつまでこ〜してんの!!こんのミソクラゲ!!!!」 言いながらリナはガウリイの腕をいとも簡単に振りほどく・・。 そして・・・更に・・・・。 「いでえええええええええええええええええええええええええええええええ えええええええええええええええええええええええええええええ!!!」 「あ・・・ご免・・・・・・・。」 骨折していた事を忘れていた・・・(汗) 「うんうん!!リナ!!それでこそ俺の娘だああ!!」 「るせ〜〜〜!!クソ親父!!世話かけるんぢゃね〜〜〜よおおおおお!!!!!」 これが・・娘の父に対する遅い反抗期の始まりであった・・・・。 「しっかし・・。リナ・・。ど〜してお前助かったんだ?」 泣きながら・・(それが何故かはリナはもはや知ろうとも思わない)部下におやぢぢぃ を回収させたその後・・・。 二人だけ担った場所でガウリイはリナにはじめて尋ねて見る。 「ああ・・・。これ・・ね・・・・・。」 「・・・・・。お前・・コレ・・・・・。」 そう・・非合法犯罪ルートで入手したことは疑いの無いでっかいブルー・ダイア・・。 「・・・・・あ・・・・・・。」 迂闊だった・・・・。こんなモン見せた日には・・。逮捕は確実・・である・・。 「お前なあ・・・。ともかく・・。コレで助かったのか?」 僅かにダイヤを彩っていた金細工が欠けている。 「ええ・・。持つものを何人も死に追いやった・・。呪いのダイヤよ。」 リナの一言にサア〜〜〜っと蒼くなり・・・。 さっさとソレを海に捨ててしまうガウリイ・・・・。 「ちょっと!!何するのよ!!」 「黙れ〜〜!!この世に必要も無い呪いを抹消しただけだ!!!」 かなり息が上がってる所を見るとこのテの話しは苦手なタチらしい。 「だからって!!!!!!!」 言いかけるリナをガウリイがさっさと捕まえて歩き出す。 「はいはい〜♪犯罪者のリナ=インバース。法的には容認するけど・・・。 俺が個人的に今日から逮捕する!!」 言うが早いかガウリイはリナの手を更に掴んで何処へとも無く歩き出す。 「だあああああああああああああ!!!離せ!!」 「お前の親父さんから(無理やり)許可は貰ったから〜♪」 「くそおやぢいいいいいいいいいいいいいいいいいいいい!!!!!!!」 口とは裏腹にリナとて笑いは止まらない。 もう・・これからは虚勢を張って生きる事は必要ないだろう。 そう思いながら青い空の下を歩いて行った・・・。 「で・・・これからど〜すんだ・・・?」 不意に尋ねられるガウリイの一言に・・・。 ドゲラシャアアアアアアアアア〜〜〜〜ンン!!! リナは見事にコケる!! 「あんたねえ〜〜〜〜!!人を引きずる回すくらいなら!!これからの事は考えなさいよね!!ったく〜〜〜!!!!」 「うああ〜〜。だって!!俺この土地のこと疎いんだぜ!!頼む!!そのチャカ引っ込めてくれ!!」 はあ・・・。 当面の表面上の主導権は此方に属す事になりそうである・・・。 「そね・・。そろそろ夕方だし。この島の観光イベントの『ミュージック・ファウンテン』なら無料で見れるから見て帰りましょう。サザンクロスも光と音楽のイルミネーションは最高よ!!」 「よっしゃ!!!」 「帰りは陸路だし・・ついでに病院寄って行きましょうね!!ス・テ・キな接骨医院紹介してあげるわ!!」 「りなああああああ〜〜〜(涙!!)」 どうやら・・このテの事柄も苦手・・らしい・・・。 早くもガウリイの弱みを掴んだリナは何時に無く意気揚揚としているのだった。 (お終い) 余談ですがロープウェイは100%安全です・・・。 高所恐怖症のアタシがおバカにもこ〜ゆ〜心配したから書いたまで・・ のことでッス!!念の為!!では!! |
10940 | 主導権はやっぱりリナ! | P.I E-mail | 7/10-00:47 |
記事番号10938へのコメント CANARUさん、こんばんは〜♪ 今回は現代モノ、しかもアジアですか〜! 修学旅行でアジア・・・・近頃の高校生ってばインターナショナル。 いいなぁ〜(^^;) さて、悪人リナちゃんに正義ガウ・・・似合いすぎですって(笑) ガウリイ、はたしてリナを更正させられるのかっ!? ・・・でもしっかり主導権握られちゃったし、逆にマフィアに引きずり込まれ るかも。マフィアの婿養子ガウ・・・それもいいかなぁ(^0^) 今のままだと、町歩いててもリナの情人(イロ)としか見られないんじゃ・・・ 個人的キャスティング。 リナパパ:部下S ガウパパ:スィーフィード ガウママ:L様(爆!) フラれた腹いせに息子を国際警察官に育て上げる母・・・・ リナが嫁にいったらなんか意気投合しそう(笑)そして二人に引きずり回されて やっぱり苦労するガウ・・・(爆笑!) あとは・・・ 発破をかける・・・気合いをかける 鎌をかける・・・・あることを聞き出そうとたくらみ、それとなく話しかける。 です。これだけちょっと気になったもので(^^;) それではまた(早くも)次の作品を楽しみにしてます〜♪ |
10942 | やっぱりリナ〜!!(爆笑) | CANARU E-mail | 7/10-07:58 |
記事番号10940へのコメント >CANARUさん、こんばんは〜♪ >今回は現代モノ、しかもアジアですか〜! はい〜〜♪ しかし・・当時ベルバラにハマっていたのにフランスに行けない〜〜!! 自分の無能さを痛感してました(涙) >修学旅行でアジア・・・・近頃の高校生ってばインターナショナル。 >いいなぁ〜(^^;) はううう!! ぢつは・・下手に英語使うより商売人の皆様は日本語ペラペラでした!! ああ・・ヴェネツィア商人を彷彿・・・(涙) >さて、悪人リナちゃんに正義ガウ・・・似合いすぎですって(笑) >ガウリイ、はたしてリナを更正させられるのかっ!? ガウリイ!!あのぐれてるリナちゃんを更正できたら一流ですうう!! 下っ端から中級くらいに昇格!!? >・・・でもしっかり主導権握られちゃったし、逆にマフィアに引きずり込まれ >るかも。マフィアの婿養子ガウ・・・それもいいかなぁ(^0^) あ・・・それも見てみたいdっす〜〜!! すっかり負けてるガウリイ!! >今のままだと、町歩いててもリナの情人(イロ)としか見られないんじゃ・・・ ありえますうう〜〜〜〜!! 町の皆様の視線を想像すると・・ケケケケ〜〜!!! >個人的キャスティング。 > リナパパ:部下S ガウパパ:スィーフィード ガウママ:L様(爆!) >フラれた腹いせに息子を国際警察官に育て上げる母・・・・ う〜〜みゅ・・・。 ものすっごい強いママを想像してしまいまいました!! これにはリナパパ部下Sも負け腰!!? >リナが嫁にいったらなんか意気投合しそう(笑)そして二人に引きずり回されて >やっぱり苦労するガウ・・・(爆笑!) ですねえ〜〜♪ 妻と母親に年中おもちゃにされて・・ですねえ・・。 >あとは・・・ > 発破をかける・・・気合いをかける > 鎌をかける・・・・あることを聞き出そうとたくらみ、それとなく話しかける。 >です。これだけちょっと気になったもので(^^;) はうううう!!ちと反省でっす!! リナのガラ悪くしたかったので〜〜(汗) >それではまた(早くも)次の作品を楽しみにしてます〜♪ ではでは〜〜!! また近いうちに!! |