◆−霊界ハンターSU・TE・RA 第2夜−扇→葵楓 扇(HN少し変わります)(7/21-16:36)No.11094 ┣読みました!−斎藤 由理(7/21-17:22)No.11095 ┃┗どうもですの−葵楓 扇(7/23-01:29)No.11106 ┗霊界ハンターSU・TE・RA 第3夜−葵楓 扇(7/21-19:00)No.11097 ┗霊界ハンターSU・TE・RA 最終夜−葵楓 扇(7/22-00:14)No.11098 ┣霊界ハンターSU・TE・RA 最終夜の感想−斎藤 由理(7/22-03:47)No.11099 ┃┗まいど〜・・・って八百屋?−葵楓 扇(7/23-01:41)No.11107 ┃ ┗Re:まいど〜・・・って八百屋?−斎藤 由理(7/23-12:03)No.11112 ┃ ┗Re:まいど〜・・・って八百屋?−斎藤 由理の代理、桜井 ゆかり(7/23-12:34)No.11113 ┣もう終わっちゃうのですかぁ・・・−れーな(7/23-17:51)No.11118 ┃┗にゃはは、外伝があるから・・・(予定)−葵楓 扇(7/25-14:21)NEWNo.11143 ┗おひさ♪−TRYNEXT(7/23-21:14)No.11122 ┗ふにゅv−葵楓 扇(7/25-15:46)NEWNo.11150
11094 | 霊界ハンターSU・TE・RA 第2夜 | 扇→葵楓 扇(HN少し変わります) | 7/21-16:36 |
思い立ったが運の尽き。なんか、そんな言葉が頭を占めております。 とゆーわけで、HNちょぴぃぃぃぃぃぃぃぃぃっとヒネりました。名字付いただけ、とは言わないで(笑) 葵楓 扇(きふう おうぎ)となりましたです。『あおいかえで』じゃないです(爆) でもでも、いつも通り『扇』でも『セン』でも『せんちゃん』でも、一時期限定『クレミシア扇』でも結構です。 やっぱ今後も、シリーズの始まりだけはクレちゃん扇になりそうです・・・気にいってんだクレミシア・・・。 さぁて、長い前フリはおいといてっ! 霊界ハンターSU・TE・RA、第2夜です。 前話読まないと全然意味わかんないやーたははははははははは(汗) ともかく、お楽しみ下さい・・・すると、扇が喜びます。感想くれるともっと喜びます(欲張り) __________________________________☆ 霊界ハンターSU・TE・RA 第2夜☆『Don’t blue sky 〜花には毒を〜』 幽魔ハンター。 無法都市ステラに住まう霊界の住人・・・幽魔を捕らえ、滅ぼす者。 その手段は本当に様々で、宗教じみたものから、無差別手段まである。 そして。 ここに、一つのハンター事務所がある。 名は、『ハンターステラ』。 超一流の腕を持つハンターが、わずか二人所属する・・・だが、その腕は、並にハンターなど足元にも及ばない。 そして。 この二人は、いずれも・・・・・・ 「くぉら、ハンターステラ!! 責任者出てこぉぉぉぉぉぉぉいっ!!」 やけにうるさいおっさんが、ハンターステラの事務所前で叫んでいる。 そして・・・事務所社長リナ=インバースは、窓からそいつに、冷ややかな視線を送り、言った。 「じゃ、おっぱらうのよろしくね、ガウリイ☆」 「・・・は?」 雑誌から顔を上げて、副社長(兼唯一の社員)ガウリイが間の抜けた声をあげる。 「(ずず〜〜〜っ)おっぱらえ、だとさ」 自称ゲスト、幽魔には忌み嫌われる人間と、人間には忌み嫌われる幽魔のハーフ、ヴァルがお茶を飲みながら言う。 「なんで俺がぁっ!!」 「だって、あいつ見覚え無い?」 リナに促され、窓から叫んでいる男を見る。 ちょいとごつい顔。唾とばすな。 そんな男だった。 「見覚えなんか無い」 「そう言うと思った」 リナが、肩をすくめる。 その小馬鹿にした態度に、ちょっとむっとするガウリイ。 「あいつ、この前ヴァルが居たビルの幽魔退治頼んだ男よ」 「あーあーあーあー・・・・・・ん?」 ガウリイは、そこで気づく。 「俺、あの時の依頼主に会ってないんだぞ? 知ってるわけ無いじゃないか、よく考えれば!!」 「よく考えないとわかんないんじゃないのっ!!」 ちょっと冷や汗を流しつつ、「こいつ大丈夫か」と思いながらリナは言う。きっと大丈夫だ。 「ともかく、お金はもう受け取ってるから、さっさとあの男追っ払って」 「おいおい・・・事後のアフターサービスも商売のうちだろ?」 「なら、あんたが行って。副社長さんv」 リナの言葉についつい、自分で自分を抱くように肩を抱きすくめ、ガウリイは椅子に着く。 「悪いが・・・非常に残念だが、俺にはそれは出来ない」 本当に悲しそうに、ガウリイは首を左右に振る。 「リナも分かると思うが、俺はリナに話しかけられるちょっと前まで、雑誌を見ていた」 「直前まで見てたけど」 リナの言葉を無視し、ガウリイは言葉を続ける。 「ヴァルの入れたお茶が美味くて・・・!!」 「それはどうも(こぽこぽこぽ)」 そう言って、ヴァルはカラになったガウリイのコップにお茶を入れてやる。 その姿は、出逢ったときとは違い透明度は一切無く、額の角さえ隠せば、人間に見えなくもなかった。 「だから、そういうわけだ」 「どういうわけよぉっ!!」 げしっ! リナの見事な蹴りを腰に喰らい、ガウリイは床をのたうち回ることになる。 「・・・とゆーことで、何のようでしょー」 目から涙を止めどなく流し、ガウリイは男に言った。 「何のようでしょうもない!!」 男は相変わらず口角泡を飛ばしながら、大声で怒鳴る。 「お前達に頼んだ、13区のビルの幽魔退治!! まだ幽魔が出るらしいじゃないかっ!!」 「何っ?」 その言葉に、リナも現れる。 (とゆーことはこのおっさん、『幽魔居ないかも知れないけど、居るかも知れないから見に行って』っていう依頼じゃなかったワケね) そうと分かれば、こちらのミスだ。 「わかりました、今から早速、その幽魔を倒しに行ってきます」 「今すぐだぞ、今回のことはそっちのミスだからな、もう金は出ないぞ!!」 ちっ、というリナの舌打ちを、ガウリイは聞いた。 「ああもうっ、どうして教えてくれなかったのよヴァルっ!!」 「俺だって、あそこに幽魔が出るなんて、初めて知ったからな」 ヴァルは、幽稀製の特殊ノートパソコンを持って、言った。 このノートパソコンは、ヴァルの特製だ。リナたちも知らない能力を秘めている・・・らしい。 「俺は、あそこには何も居ないから、あそこにいたんだ」 「なんで、そんなとこに居なきゃならなかったんだ?」 ガウリイの何気ない一言に、ヴァルは俯く。 リナが、ガウリイに必殺スリッパ攻撃を喰らわせる。 「・・・俺は、幽魔と人間のハーフなんだ。どっちにも・・・受け入れられない。だから、あーいうところに隠居していたのさ」 「・・・ごめん」 やっと思いだし、ガウリイが言った。 「いいさ。さぁ社長、幽魔を倒しに行くんなら、早く行こうぜ。俺もゲストとして、ハントに参加させて貰う」 「ええ、無属性の力は計り知れないからね、大歓迎よ」 リナが言う。 だが、その言葉に秘められた意味に気づき、またヴァルは暗くなる。 無属性。 幽魔と人間のハーフにしかあり得ない、全ての種族に嫌われた属性・・・・・・ 魔都ステラには太陽が存在しない。 いや、世界から、太陽自体がない。 常に空には、やけに地に近くなった月が輝いている。 太陽がないのに、どうやって光を反射しているのか疑問に思う者もいるだろうが、理由は簡単。 太陽は存在しているのだ。 だが、数百年前の戦争に使われた、究極破壊兵器『SUTERA』によって生み出された『闇』に遮られ、この地に生きるものには、太陽は見えないだけなのだ。 SUTERAが生み出したもの・・・夜と、霊界の住人。 世界が混沌に包まれ行く。 もう青い空はない。 「・・・なぁ、社長」 砂漠も楽々幽稀製最新車(よく買うお金あったな)に乗り目的地に向かいながら、ヴァルがリナに聞いてきた。 「あんたこの前、子供だったガウリイを拾って育てた、っていってたよな」 「そーだけど?」 運転をガウリイに任せ、リナは後部座席のヴァルを見る。 「あんた、どう見たってガウリイより年下にしか見えないんだ」 「・・・・・・」 「変じゃないか? すごく」 「・・・・・・あっ! ついたわよ」 ばっと前を見て、リナはさっさと車から降りた。 その態度に腹を立てつつ、ヴァルは後に続いた。 何かを隠している。たぶん、ガウリイにも言ってないことを。 ヴァルは隠し事は嫌いだった。 「やっぱり、静かね。幽魔の居る気配なんて、全然ないじゃない」 「・・・だな」 さっきの話を聞いていなかったらしいガウリイが、一応幽稀剣を手にとってリナに続いた。 「幽魔反応・・・1」 ノートパソコンをなにやらカタカタ動かして、ヴァルが言っている。 「何か居る。この階に・・・」 「本当?」 リナが振り返ってくる。 「俺の『電気』の力を使って作り出した、特別製なんだ、このノートパソコンは。俺自体がコンセントとして、常に電池は入らないし、磁力の反発力によって、重さもなく簡単に持ち運び可能!」 超便利だな、それ。 ともかく、ヴァルが自信満々に言った。 ぴこーんぴこーん、とソートパソコンが音を立てる。 「近づいている・・・位置はガウリイの右後方・・・属性は・・・」 ガウリイが、後ろを振り返る。 「属性は『火炎』!」 ゴォォォォォォォォォォ!! 激しい炎が、突然起こる。 「今の今まで、空気中の熱に変じて姿と気配を消してた、ってトコか。俺のパソコン『ラミア』を見くびったのが運の尽きだな」 「はぁっ!!」 ガウリイが、幽稀剣で空を切る。 だが、それは正確に幽魔に一撃を加えていた。 『ぎぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃっ』 いつまでも耳に残る悲鳴を上げて、幽魔が砂のようになり、風に消える。 「どうやら、野生の類のようだ・・・人格も、意思もない」 ガウリイが言う。 リナが続いた。 「けど、それらを統一しているヤツが・・・このビルのどっかに居る、ってわけね」 幽稀銃を取り出し、リナも構える。 「さぁ、二階へ行くわよ!」 二階、三階・・・と登って行くが、リーダーらしい幽魔は見あたらず、ザコばかりだった。 「きぃぃぃぃぃぃぃぃっ!!」 とうとうキレたリナが叫ぶ。 「飽きたー帰りたいー疲れたー眠いーおなかすいたー」 「・・・・・・我が儘」 「なによヴァル、文句有るの?」 ぎろっ、と睨まれ、ヴァルは黙る。 「ああっ、もう! いつまで続くのよ、このビルは!」 最上階が、果てしなく遠くに思えた。 「いつまでだと、思う?」 何かに気づいたヴァルが、面白そうに言う。 「知らないわよぉ」 「俺もわかんない」 ガウリイまで、話に加わってきた。 ヴァルが、にこっと笑む。 「次が最後だ」 「最上階〜〜〜〜〜〜〜〜〜ッ!! 万歳っ!!」 リナが、両手を上げて叫ぶ。 ヴァルは、その見慣れた風景に、つい微笑む。 ちょっと埃がたまってしまった、けれど今だぴかぴかな床。 部屋の奥に開いた大穴が、少し気になる。 「さぁて、何処に大物幽魔が居るのかしら?」 リナが言って、ヴァルがノートパソコンで反応検索をかける。 「・・・・・・? 遅いな・・・・・・」 やけに情報処理に時間がかかり、ヴァルは疑問符を浮かべる。 そこで、はっと気づき、顔を上げる。 びぃぃぃぃぃぃぃっ!! 甲高い音を立てるパソコン。 「ガウリイ後ろ!!」 ヴァルが叫ぶ。 ガウリイが、後ろに向けて剣を突き立てようとする。 ダメだ、間に合わない。 ばうぅんっ!! リナが発砲する。 『ぎぃぃぃぃぃっ!!』 奇妙な声をあげ、そいつ・・・幽魔は姿を現した。 薄ぼんやりとしたその姿・・・。 「あんたも、電気属性ねっ!!」 だから、ヴァルのパソコンの反応を遅らせた。 『その通り・・・・・・』 幽魔が、ぬらりと一歩歩んでくる。 『我が名はヅァヌグ・・・そこのハーフがこのビルを去ったことにより、此処の主となった・・・』 「つまり、強いヤツの後がま狙った弱虫、ってことね」 ぴぴくぅっ!! ヅァヌグが顔をしかめる。肩を弾かせる。 『ふ・・・ふん・・・オツムが弱い人間どもは、これだから・・・』 「じゃぁ、そのオツムの弱い人間の言葉に図星なあんたは、もっともっとオツムが弱い幽魔なのね」 ぴぴぴぴぴくぅっ!! ヅァヌグが、更に反応を起こす。 「幽魔の恥さらしねー」 びぐぅっ! ヴァルが、続いていった。 「・・・おふくろ、こーいうヤツらの何処が良かったんだ・・・」 ばふぅっ。 ヅァヌグが、床に顔をぶつける。埃が舞う。 リナが顔をしかめた。 「ぷはぁ・・・汚いヤツ」 ガウリイの言葉がとどめだった。 『貴様ら殺ぉぉぉぉぉぉぉぉぉすッ!!』 「ヤれるもんならヤってみなさい!!」 ガシャぁぁぁッ!! リナが撃った幽稀銃からは銃声がせず、だがヅァヌグを連れて壁にぶちあたる。 『貴様・・・人間如きが!!』 「だからなんなのよ!!」 リナの銃がうなる。 カン、と甲高い音だけが響く。 「あんた達霊界の住人さえ居なければ・・・!!」 『がぁぁぁぁぁぁぁっ!!』 ヅァヌグが電気を発する。 死に際の一撃、というヤツだ。 「はぁっ!!」 目に見えない衝撃波を、埃の動きで見極め、ガウリイが幽稀剣の一閃で切り裂く。 『何っ!!?』 これほどまでの剣の使い手、そして幽稀剣の高度な性能に、ヅァヌグが声をあげる。 「俺の剣は特別製でね・・・一昨日ヴァルに改造して貰ったばかりだけどっ!」 「・・・ガウリイ、一昨々日だ・・・」 ヴァルが小さく、呆れて言う。 その手は、ノートパソコンのエンターキーの上にあった。 「俺の『ラミア』に手ぇ付けたんだ。慰謝料は・・・お前の命!」 ヴァルが、そのボタンを押した。 電気の流れが、ヅァヌグに逆流する。 相手が電気属性の幽魔でなければ使えない技だ。 『ぁぁぁぁぁあああああああああっ』 意識が、遠のいていくのが分かる。 身体が、崩れる。 ぱーん。 花火が、空にあがる。 「・・・今日って、何かお祭りだっけ?」 「さぁ・・・」 ビルの最上階の、先日リナが開けた大穴から、遠くで登っていく花火を見つめる。 「・・・毒々しい」 「ん?」 ヴァルのつぶやきが聞こえる。 「まるで、毒の花みたいだ。いや・・・花に毒を、か・・・」 「・・・たしかに、ね」 空は、闇に青さが僅かに混じり、色が毒々しかった。 全て、SUTERAのせいなんだ、とガウリイは思った。 TO BE CONTINUED! __________________________________ 葵楓になった扇の初仕事。 いまいち話がまとまってないなぁ、と思う。 パソコンが『ラミア』な理由。ヴァルの相棒っつったら、こいつしか思いつかなかった。 次回、とうとうゼル登場編です。お楽しみに。 ・・・なんか、ロス・ユニみたいになってるような(泣) 個人的イメージはFF7かもしれないんですけど・・・(やっぱ謎) ではでは、扇でした〜☆ |
11095 | 読みました! | 斎藤 由理 | 7/21-17:22 |
記事番号11094へのコメント はじめまして、斎藤 由理といいます。 翁さんの作品おもしろかったのでコメントをいれました。 3話目もがんばって下さい。 今日の追試をのがしてしまった斎藤 由理でした。 |
11106 | どうもですの | 葵楓 扇 | 7/23-01:29 |
記事番号11095へのコメント 斎藤 由理さんは No.11095「読みました!」で書きました。 >はじめまして、斎藤 由理といいます。 はじめまして、キフーオーギですぅ。 小説2で斎藤さんの小説、影ながら応援させて貰っております! >翁さんの作品おもしろかったのでコメントをいれました。 ありがとうございます! ・・・『扇』ですぅ・・・これで翁と間違えられたの二度目・・・ >3話目もがんばって下さい。 はい! ・・・って、もうアップしてますけどね(^^) >今日の追試をのがしてしまった斎藤 由理でした。 がんばって! ファイト! ではでは、扇でした〜☆ |
11097 | 霊界ハンターSU・TE・RA 第3夜 | 葵楓 扇 | 7/21-19:00 |
記事番号11094へのコメント こんにちはっ、扇にしては珍しい、連載もの連続投稿です。 いつも一つの小説書くのに一時間強から二時間弱まで時間がかかっているため、いつもは一つ書いたらばたんきゅーなんですが・・・。 どーやら扇は、この新HNが気に入ったようで、使い回りたいようです(謎) とゆーことでSU・TE・RA第3夜、どうして『第○夜』の夜が一発で出てくれないのか疑問に思いつつ、お楽しみいただけると幸いです。 __________________________________☆ 霊界ハンターSU・TE・RA 第3夜☆『The cold blood 〜終わりのない 迷い道〜』 その夜は・・・夜といっても、太陽のないこの世界では時間上のことだが・・・ともかくその夜は、風が強かった。 その男は、草原の中央に立ち、何かを見ていた。 15年前一人の少年がこれに近づいたことにより行方不明になったため、強化されたバリケード。 その中に眠る・・・究極破壊兵器『SUTERA』。 世界から太陽の光を奪い、霊界への門を開き、今なお放射能のようなエネルギーを発し、触れた者に『後遺症』を与える・・・悪魔の機械。 ばさばさとマントをならして、男は見つめていた。 草が渦巻き、音を立てる。 それは、夜に脅える子供の悲鳴のようでもあった。 野生の幽魔が人を襲い、それによる興奮の雄叫びにも聞こえる。 どちらにせよ、おめでたいものとは思えない金切り声のような音の中心に、その男は立っていた。 一瞬後、その姿は消えた。 「夜な夜なSUTERAの前に現れる不振な男ぉ?」 幽魔ハンターステラの社長リナが、おせんべいを食べながら不信気な声をあげた。 ちゃぶだい一つを挟んだ、向こうがわに座る男は、自称ステラのゲスト、ハーフのヴァルが入れたお茶をすすっていた。 その隣では、納得のいかなそうな顔で、しかしぼりぼりとせんべいを食べる少女と言えるほどの、若い女性。 魔都ステラ専属特殊警備隊、通称ステラポリスの警部・・・ともかく偉い男、そしてハンターステラの天敵であるはずの警部補・・・ゼルガディスと、アメリア。 その二人が、『幽魔大量虐殺犯』とも言えるリナ=インバースの前に座り・・・依頼要請していた。 「その男が何を考えているかは分からないが、SUTERAを悪用でもされたら、それこそ世界が今度は滅びるかもしれん」 男・・・ゼルガディスは、悪人とも言えるリナを前にしても一切の感情を表さず、ただ淡々と語る。 アメリアは前に何度か、ゼルガディスとリナは古い知り合い同士だ、という話を聞いたことがあった。 だからといって、尊敬している(愛しの?)ゼルガディス警部が、いつもいつもアメリアを出し抜いてコケにしている一ハンターにすぎないリナに頭をさげるなんて、アメリアには耐え難いものだった。 もしこの場にゼルガディスが居なかったら、何をしでかすかなぁ、と考え・・・逃げ出すだろうな、と結論を出した。 「じゃぁ、今回の依頼は・・・あたし達に、その男を調査しろ、ってことね」 「違う」 ごんっ。 その言葉に、リナは頭をちゃぶ台にぶつけた。 「まぁ、完全に的外れではないが」 「何なのよ一体」 怒りのマークを浮かべつつ、リナは言った。 「我々ステラポリスの特殊部隊として・・・アメリアの中隊と一緒に、その男の調査をしてほしい」 『ええええええええええええええっ!?』 この叫びは、リナだけでなくアメリアも一緒だった。 「な、なんで私が、リナさん達と!?」 「上からの提案だ」 ゼルガディスはその様子を面白そうに見ながら、言葉を続けた。 「なんでも、『お前らもーちょっと仲良くしてくれ』だと」 「余計なお世話ですぅぅぅぅぅぅぅぅぅっ!!」 アメリアの悲鳴が響くが、この今の状態で拒否権を持っているのは、リナだけだった。 破格の報酬につられて、リナはこの依頼を受け、アメリアはその夜、枕を濡らして過ごすことになった。 「ポリ公と共同戦線?」 ヴァルが、思いっっっっきり顔をしかめて言った。 「嫌なら別に良いのよ、あんたうちの正式社員じゃないし」 「そーゆーわけにもいかないだろ」 ヴァルは、ここに居候させて貰ってるわけだし、と付け加えた。 実際は単に、ヴァルはガウリイになついているから置いてけぼりが嫌なだけなのだが。 「けど、一緒に行動するのがアメリアってのはなぁ」 「破格の報酬一番」 ガウリイが困ったように言った言葉に、リナは返す。 「お前だって、アメリアとあんまり仲良く無いじゃないか」 「破格の報酬一番」 「だいたい、夜な夜な現れる不審人物? ステラポリスだけで捕まえられないのか?」 「破格の報酬一番」 ガウリイはそこで疑問に思い、言ってみた。 「で、どうしてそんな依頼受けたんだ?」 「破格の報酬一番・・・じゃない、こーいう時ぐらいステラポリスに恩売っとかないと、そのうちあたし達、本当に大目玉食らわせられるだろうから・・・」 嘘つきリナ、とガウリイとヴァルは心の中で復唱した。 翌日、リナたち三人は、「特殊部隊って言うからには、正体ばれちゃダメよね」というリナの提案により、普段着を着てきた。 リナは革ジャンジーパンと、昔のヤクザを彷彿させる服装。似合ってる似合ってないは、別として。 革ジャンの裏ポケットには、幽稀銃が忍ばせてあった。 ガウリイは普通のトレシャツトレパン、ただ腰の小さなポーチが気になるところ。 その中には、おきまり通り幽稀剣が隠れていた。 幽稀剣は意思によりエネルギーソードを現すため、普段は折り畳み式の柄だけを持ち運べばいいのだ。 そしてヴァルは、いつもの半分だけ袖半分だけズボン(半袖半ズボンじゃない)ではなく、クリーム色のハイネック、半ズボンだった。 そして、角隠しの帽子。縦に長い物のため端から見ると少し変だが、ここで半幽魔とばれるわけにはいかない。 肩から下げた、薄いバッグが気になる。中身はもちろん幽稀製ノートパソコン『ラミア』。 そこからどうみても、バラバラだったら普通に見えなくもないが、集まっていると非常に怪しい集団と化していた。 だが、対するアメリア、そして何故か居るゼルガディスも、なかなかのものだった。 アメリアは薄ピンクのワンピースだが、飾りといったら胸元のリボンと腰のバッグしかない。 しかも、バッグの中身は警察手帳に手錠・・・。 ゼルガディスの方は、目深に被った帽子と、暗いのにサングラス、服も黒一色だった。 これでは、誰が見たって警察とは分からないだろう。考えもしないはずだ。当たり前だが。 「あらアメリア、めずらしい。警察官誰も連れてないなんて」 こう見えてもアメリアは、一個中隊の隊長なのだ。といっても、軍隊ではなく、中隊の隊長である、ということがその者の位を表しているようなものにすぎない。 「特殊部隊ですから」 対するアメリアは、リナの皮肉にも、笑顔で答える。 『ゼルガディスさんと一緒にお仕事v』という一文が、頭を占めていた。 「さて、今は・・・P.M.10時・・・SUTERAの所へ行くぞ」 ゼルガディスは腕時計を見た後、さっさと言って、さっさと行った。 一同も後に続く。 ヴァルは、何となく嫌な予感がした。 数百メートル先に、SUTERAが見えた。 強化されているバリケード。ガウリイ本人は、これが自分のせいだと気づいていない。 「止まれ」 ヴァルのつぶやきに、他の者が足を止める。 「どしたの?」 「これ以上進んだら・・・その例の男が逃げるかも知れないだろ?」 ヴァルはそう言って、『ラミア』をとりだし、生命体反応検索をかける。 ぴぴぴ、と小さな音がする。 生命反応・・・『自分』のまわりに、4つ。ヴァル自身のものは表示されない。それでいい。 ヅァヌグとの戦いで壊れていなかった、と一安心する。 自分を中心に半径3キロほどまで検索できるのだが、ほかに生命反応はない。 「生命反応はない・・・となると、その例の男ってのは霊界の住人だな」 「ちゃんとした人間の姿をとってたってことは、そういう種類のヤツなのか、はたまた高位の幽魔なのか・・・」 ゼルガディスが、顎に手を当て考える。 ぽーっと見つめるアメリアの視線にも気づかない。 (格好いいです、ゼルガディスさん!) 心の中でゼルガディスを呼ぶときだけ、アメリアはさん付けにする。 (まわりに、暴走破壊魔が居るせいで、よけい引き立てられている気がしますっ!) 暴走破壊魔とは、どうあってもリナのことだろうが。 「じゃぁ、どうするの?」 リナが問いかけてくる。 「幽魔反応かけてみる」 ぴぴぴ、とまた小さな音がして、ヴァルの入力に答える。 反応は、また無い。 「今は誰も居ないんじゃないか?」 ガウリイがあっさり提案する。 「そうかもしれないな」 「じゃあ、もっとSUTERAの方へ行って、張り込みしましょう!」 ゼルガディスの言葉に、アメリアが続く。 「じゃ、行ってみますか!」 しゃがんでいたリナが立ち上がった。 数歩歩く。 そして、彼らは足を止めた。 そこには・・・一人の男が立っていた。 『エージェント?』 少女の問いかけに、彼は答えた。 『そうです。これから、貴方も僕も、SUTERAのエージェントとなります』 『面倒くさー』 彼女は言う。 その言動も、姿自体もどう考えても子供だが、彼女は彼の二倍近くは生きている。 『けれど、仕方のないことですよ。SUTERAの暴走により、霊界の門が開いたとあっては、僕たちSUTERA開発本部が、その尻拭いをしなければ。ましてや貴方は、開発本部の部長・・・責任者なんですよ?』 『あーはいはい、わかってるってば』 彼女は一房の金色の髪をくるくると指で巻き、彼の言葉を遮ろうと足早にその場を去る。 誰も、彼女が歴史的天才とも言える、SUTERAの制作者だとは思うまい。 彼は嘆息して、解けかけた髪を結い直した。 リナは、その男に見覚えがあった。 髪の長さなど多少記憶とは違う点があるが、そんな長髪が短髪になったなんて、不思議でも何でもない。 いや、短髪ではなくおかっぱ・・・そんな、紫闇色の髪をしている男が、黒いマントをばさばさと鳴らして立っていた。 その男は振り返った。だが、目はリナにではなく、ヴァルに向けられていた。 「・・・待っていましたよ・・・『歴史的遺産』・・・」 「は?」 ヴァルが声をあげる。 「歴史的遺産?」 「貴方のことですよ・・・」 その男は、ひょろひょろとした様にヴァルに近づいていった。 「霊界の住人と人間のハーフ・・・そうですね、やはり普通につがえさせて誕生させれば良かったのですね・・・今まで僕たち『開発本部』が行ってきた研究は全てパーになりますが」 「研究・・・?」 今度は、アメリアが声をあげた。 「そう、歴史的研究です。末代にまで継いでほしい、歴史に残る・・・ね。素晴らしい研究ですよ・・・『霊界の住人と人間のハーフを作る』研究」 「何?」 ゼルガディスが声を出した。 歴史に残る研究・・・それほど大きなものが、そうそう簡単に出来るものか。バックになにか、巨大なものがついているのではないか? 警察に登録出がなければ、大事になる。だから、警部として反応せずにいられなかった。 「そんなことが可能なのか?」 「ええ・・・まぁ、今まで成功したのは一人、ですが」 そう言って、その男は手を挙げた。 「それが僕です」 「ゼロス―――!!」 リナが声をあげた。 「ドクター・リナ。まったく、貴方は早とちりが多い」 その男が上げた手に、力が集まっていくのが、ヴァルには分かった。 「僕は『ゼロス』じゃありません」 「同じ様なものよっ!!」 リナが叫んだ。 「人間『ゼロス』と幽魔『ステラ』を元に作られた・・・違う。『ゼロス』の中に『ステラ』の力を注入して作られた・・・人工的ハーフ! たしかに、あんたはそうだけど・・・その身体はゼロスのものじゃない!!」 「そうですね、たしかに僕はゼロスです。身体はもちろんそうですし、僕は記憶もちゃんとある。ただ・・・」 無属性の力を手に入れた。 リナが過去、唯一見た無属性の力を持つ者・・・ゼロス。 SUTERA開発本部が、SUTERAの次に始めた研究、ハーフを作ること。 そして、リナは・・・・・・ 「リナ・・・どういうことなんだ?」 ガウリイが、「ちんぷんかんぷん」とばかりに尋ねる。 ふぅ・・・と、リナのため息が聞こえる。 ゼロスの手に集まっていた力が四散する。その話を、聞こうというのだ。 「元々の始まりは・・・すっごく昔になるのよ」 リナは、細かく色々思いだそうとして、だが頭が痛くなる。 頭を抱えて、うずくまる。 「リナ・・・!」 ガウリイが抱え上げる。 「・・・ごめん、ガウリイ。あんたがそんな身体になったのは・・・あたしのせい」 リナが、ゼルガディスを向いて言った。 「ゼル・・・あたしのせいで、この魔都ステラもSUTERAも出来た。だからあんたはステラポリスになった」 リナが、今度はアメリアを向いて言った。 「あたしは、SUTERAのエージェント。そして、SUTERA開発本部部長・・・SUTERAを作った博士。ドクター・リナ、とか呼ばれてる」 ゼロスが近づいてきた。 「あたしは・・・ううん、SUTERA開発本部のヤツはみんなエージェントとなって、幽魔ハンターをやっている。SUTERAの尻拭い・・・SUTERAがあるから幽魔が居る。だから、幽魔を倒していく」 リナは、ヴァルの顔を見た。 そして、そこで不審に思った。 ヴァルが、『ラミア』を抱えた手を振るわせている。 「・・・あんたが・・・SUTERA開発本部部長・・・」 「そうよ」 ヴァルが睨んできた。 今まで何度か睨まれたことはあったが、その中で最もすごみがあった。 「俺・・・このことは、絶対に言いたくなかったけど・・・仕方ないな」 ヴァルが、『ラミア』から何かのデータを引き出した。 「俺のおふくろの死因」 嫌な予感がした。 いつだったか、見たことがあったのだ。 『最強の電気使い』といわれた幽魔。 彼はSUTERAの、そのハーフ実験に使われ、命を落とした。 彼を捕らえるために、一人の女性が殺された、と聞いた。 「俺の親父もおふくろもお前に殺されたのか・・・!!」 『ラミア』は、15年前に新聞に載った、女性行方不明事件の記事を載せていた。 その隣に、行方不明少年の記事があった。 TO BE CONTINUED! __________________________________ ぐはぁっ、急展開過ぎ。すみませんなぁ。 SUTERA・・・次回で終わりです。早いなぁ。 無茶苦茶に謎を残したまま『次回へ続く』にしたのは、意地悪といえば意地悪ですが・・・。 ゼロス出てきたなぁ。次に出すつもりだったのに。 予定は未定だ・・・ちょっと未定すぎた・・・。 ともかく、次回もよろしくです。がんばって、全ての謎が解けるようにします。 ではでは、扇でした〜☆ (ヴァルの服、みぃぃぃんな雷ねーさまの絵からとりました(爆)) |
11098 | 霊界ハンターSU・TE・RA 最終夜 | 葵楓 扇 | 7/22-00:14 |
記事番号11097へのコメント こんばんは、扇です。 霊界ハンターSU・TE・RA。もう最終夜です。はやいなぁ、一日に三話投稿・・・って、あと10分もしないで次の日だわ(笑・現在11:53) というわけで、最終夜。たぶん、謎は全部解いた・・・つもりです。 まだ分からないところがあったら、どしどし質問して下さい。 ゼロス人間にしたらなんかゼロリナっぽくなったけれど(一方通行な片思いだけど)特にそーいう話じゃないので、お楽しみいただけたら光栄です。 __________________________________☆ 霊界ハンターSU・TE・RA 最終夜☆『Christ look 〜わたしに刃を〜』 「あんたが俺の親父とおふくろを殺したのか・・・!!」 ヴァルの声が、遠くから聞こえた・・・気がした。 一瞬後殺気を感じ、リナは頭痛など忘れ、その場を退いた。 そしてさらに一瞬後、リナがいた場所は、しゅうしゅうと煙を立て、焼けこげていた。 瞬間的な電気は、最強とも言える。 水による窒息や、炎による熱死、大地の落石や風のかまいたちなどよりも、殺傷能力は高く、強力だ。 だからやっかいなのよね・・・リナは、心の中で毒づいた。 「どうします? ドクター・リナ」 ゼロスが言ってきた。 「どーする、って・・・」 リナが何か答えるより早く。 「ヴァル、止めろ!」 ガウリイの声に、ヴァルは動きを止めた。 「・・・お前が、リナを恨んでいるのは分かった。けど、両親が死んだ理由も分からずにリナを殺すのは、後味悪いだろ? それに・・・」 リナは、なんだかんだ言ってもガウリイの恩人なのだ。 目の前で突然殺されでもしたら、それこそ本当に後味悪い。 「リナ、正直に話してくれ。お前の過去。どうして、ヴァルを殺したか・・・それに、SUTERAのこと、あいつのこと」 そう言って、ガウリイはゼロスを指さした。 リナはおとなしく頷いた。 夕日色の髪、その中に一房混ざった金髪。 そんな色の長い髪を持った女性が居た。 彼女の名はステラ。ステラ=ファーラースト。 究極破壊兵器『SUTERA』の発動後、一番最初にこの世界へ来た霊界 の住人。幽魔。 当時名もなき『兵器』ですまされる所だったその破壊兵器に、自らの名を与え、本人も幽稀を使ってこの地の工業発展を促した。 人は彼女をドクター・ステラと呼び、幽魔の中で唯一の『人間との共存者』を認められた。 そんななか、彼女は一つの実験を始めた。 それは・・・幽魔と人間の、ハーフを作り出すこと。 『・・・また失敗だわ』 ステラのつぶやきを、彼女の助手とされたゼロスは、いつも聞いていた。 ゼロスは人間ながら、高度な知性を持つと、ステラに認められた者なのだ。 『今回は、最強の電気使いまで使ったのに・・・その為に、邪魔してきた人間まで殺したのに!』 『ならば・・・電気使いを、その人間と一緒にすれば良かったんじゃないですか?』 ゼロスはふと思いついていったが、ステラは首を左右に振った。 『適性というものがあるのよ、こういう実験には。適性が必要のないハーフの誕生のさせかたなんて・・・実際に二人が結婚でもしない限り、無理ね』 ステラの実験は、片方の力をもう片方に注入するなど、少々乱暴なものが多かったが、だがその方が成功率が高いのも事実だった。 『しょうがないわ・・・最後の手段と行くわ』 最後の手段。それが一体どういうものなのか、ゼロスはそこでは質問しなかった。 まさか、それが自分の運命を狂わせるものだとは、思っても見なかったから。 『まさか・・・ステラ! ドクター・ステラ!!』 ゼロスの叫びが、下から聞こえた。 『冗談でしょう!? こんなことは・・・!!』 『あたしは・・・これが、最良の手段だと思うの』 ステラが、まだ若い顔を微笑ませた。残忍な笑みだった。 『大丈夫よ・・・あたしも、貴方の力を使って・・・貴方を追うから・・・』 『そんな・・・!!』 ゼロスの叫びなど、聞いていなかった。 ステラは、手元のボタンを押した。 『ありがと、ゼロス』 ステラは、目の前の『それ』・・・ゼロスに微笑んでいった。 ゼロスは何も言わなかった。その顔に表情はなかった。 『実験は成功よ。そして、あたしの方も。あたしは人間じゃないから貴方みたいに倒れちゃう事はなかったけど、大丈夫。貴方もすぐ、今まで通りになるわ』 くすっ、とステラは微笑んだ。 『一気に二人も・・・『ハーフ』が出来るなんて、ラッキーだわ』 その実験は、成功していなかった。 ステラには、思いもしなかった副作用が起こった。 過去の記憶を失う・・・最大の、副作用。 だが、彼女自身の、記憶には関係ない高度な知識は残っていた。 『エージェント?』 彼女は尋ねてきた。 『そうです。これから、貴方も僕もSUTERAのエージェントとなり、SUTERAの尻拭いとして幽魔を・・・いえ、霊界をハンターしていきます』 『なによ、それ』 彼女は顔をしかめた。 同族殺しをやれ、といってきているのだ。頷けるはずがない。 だが・・・・・・。 『首を縦に振って貰わなければ、困りますよ』 ゼロスのその笑みは、かつてのステラよりも残忍なものだった。 ゼロスに力が集まっていると、ステラは気づいた。 なぜ自分はハーフになることにより、力を手に入れなかったのだろう。 ステラは、決して老いない、そして人間と同じ生命力を持った身体を手に入れただけだった。 そして・・・・・・ 『貴方の金髪と、僕の一生を奪った分、ちゃんと働いて下さいよ』 この実験により、ステラの髪は全てが、夕日のような栗色になった。 『僕は、この魔都ステラを闇から牛耳る者として、別にこのままの名前でも良いんですけど・・・ドクター、貴方は偽名を使った方が良いですね』 ゼロスはそう言って、一枚の紙を取り出した。 『どうです? SUTERAを創った女性の名・・・リナ=インバース、なんて』 その日から、彼女は幽魔ハンター・・・いや。 霊界ハンターとなった。 ふぅ・・・と、リナのため息が聞こえた。 「あたしの身体は、幽魔であって幽魔でない。過去の記憶がないから、良くわかんないけど・・・」 リナは、ゼロスの方を向いた。 「ともかく、あたしは幽魔達を滅ぼさなきゃいけないのよ」 それきり、リナは黙った。 「・・・まさか、リナさんがそういう人だったなんて・・・」 アメリアの、何とも言えない声がする。 「SUTERAを創った人間の名か・・・そういえば、誰も知らない名だ・・・俺はてっきり、ステラという人間が作った物だと思っていた」 ゼルガディスも続いた。 「僕は、この街を闇から牛耳っているハンター・・・ただ、最近は毎夜毎夜SUTERAを見に来てますけどね」 ゼロスが言った。 「理由、分かります?」 誰も、首を縦に振らなかった。 「貴方を待っていたんですよ」 (あたしか・・・) ゼロスの言葉に、リナは復讐されるかな、と思った。 今の自分にはよく分からないが、ステラは強引にゼロスを半幽魔にしたのだ。 許されるとは思っていない。 しかし・・・・・・ 「待っていましたよ。 ・ ・・・・・半幽魔、電気使いのヴァルさん・・・・・・」 ヴァルが顔を上げた。 泣きそうな顔だった。 両親が殺された事実に対する思いもあるだろう。 だが、今はそれよりも、何故自分が呼ばれたか、という思いが胸を占めている。 「なん・・・だよ・・・」 「ずっと、貴方を待っていたんです」 ゼロスが手を伸ばしてくる。 「僕の仲間となってくれそうな方を・・・」 そうか。 リナは気づいた。 ゼロスの目的・・・それは、やはりリナに・・・いや、ステラに復讐すること。 同じ、ステラに恨みを持つ者を仲間にして・・・。 「ヤだ」 ・・・・・・・・・・・・。 ヴァルの言葉に、一同が固まった。 「悪いけど、俺は復讐なんか手伝わないからな」 「なっ・・・あ、貴方、両親が殺されて恨みはないんですかっ!?」 予想外の反応に、ゼロスが叫ぶ。 「だって、俺の両親を殺したのは、リナじゃなくてステラってやつなんだろ? で、今はもうそのステラってヤツは居ない。だったら、リナを殺そうとするのは、八つ当たりだろ」 リナは、意外な言葉に呆然としていた。 まさか・・・ヴァルが、ガウリイにでなく、リナにそんな声をかけてくれるとは思っても見なかった。 「だいたいさぁ、ゼロス・・・だっけ。あんた、リナを殺したら、自分の仕事が増えるんじゃないか? あんたが、もっと沢山の幽魔を倒さなきゃなんなくなるんだし」 「そ・・・それはどうですけど・・・」 「それに、あんた」 ヴァルが、言葉を続けた。 意外な言葉だった。 「あんた、リナを恨んでいるようには見えない」 「ははっ・・・はははははっ!」 ゼロスの嘲笑が聞こえた。 きっと、嘲っているのは・・・自分。 「ははは・・・失礼・・・意外だったので、つい」 目に涙までためて、ゼロスは笑っていた。 「あなたは、何を根拠に僕がドクター・リナを恨んでいないと思うのです?」 「あんた見てると、そう思うけど」 『ラミア』を枕のように抱いて、ヴァルは言った。 今度ばかりは、ゼロスも固まった。 「だってあんた、あんたは無属性の力を使いこなせるんだろ? だったら、俺なんか仲間に入れなくたって、さっさと殺せるはずだ。・・・ううん、もっともっと大昔に殺してたはずだ」 「・・・・・・」 「でも、あんたは殺さなかった」 「・・・・・・・・・・・・」 「あんたは、絶望していたんだ」 「・・・・・・・・・・・・違う・・・・・・」 「あんたは、自分が裏切られたと思った」 「・・・・・・そうじゃ・・・ない・・・・・・」 「あんた、ステラってヤツ、好きか何かだったんじゃないか?」 「違うんですっ!!」 ゼロスが叫び声を上げた。 「違うんです・・・絶望何かしていない・・・裏切られたなんて、思ってないっ・・・! 今でも・・・希望を持ってます・・・」 いつか、ステラに戻ってくれることを。 そこまで言って。 ゼロスは、辺りの視線に気づく。 じと目。 白い目。 「あ・・・いや、その・・・えーと・・・」 ゼロスが、必死に取り繕うとする。 「なーんだ、人の恋愛ごとだったんですね。私みたいな部外者は、居ない方が良いですね。帰ります」 アメリアが、さっさと去っていった。 「・・・SUTERA本体に用がないんだったら、俺たちが出動するほどでもないな・・・俺も帰る」 「あ、だったらゼルガディスさん、一緒に行きましょうv」 アメリアがはぁとマークを浮かべて、ゼルガディスと一緒に去っていった。 「・・・俺も、早く帰って剣の整備を・・・」 「・・・俺も、『ラミア』の微調整を・・・」 いまいち意味を理解していないガウリイと、当てずっぽうで言った言葉が嘘から出た真になってしまって焦っているヴァルも、背を向ける。 「あたしも・・・」 「ま、待って下さいよぉっ」 泣きそうな声をあげて、ゼロスが言ってリナを引き留める。 「な、なんかその、慰めの言葉とか、そういうのないんですか!? 僕、騙された気がしますけど、一応さっきのって貴方に対しての告白じゃぁ・・・」 「全然違う」 リナは振り向いて、そして微笑んで言った。 「あたしの名前は、リナ=インバース。究極破壊兵器を創っちゃったから、しょうがないからその尻拭いにハンターをやっている、『SUTERAの影響による後遺症で年をとらなくなった』人間よ」 「まさか・・・!」 ゼロスは、頭に奇妙な予感がよぎった。 リナ=インバースは、SUTERAを発動させ被害を受けたことにより、行方不明となった。 書類などでは、死亡扱いされている。 それが、まさか・・・・・・。 「ステラは、自らを使ったハーフ実験で・・・ゼロスの力ではなく、SUTERAに残っていたとされる、リナ=インバースの血を使った。そして彼女は、ちょっと特殊な力を持つ、『人間』となった・・・」 「そんなことが・・・」 ゼロスの声は、絶望と言うより、なにか吹っ切れた感じがした。 いつまでも一人の人間にぐだぐだこだわっているより、こういう形で相手のことを忘れる方が楽だった。 「あたしの名前は、リナ=インバース」 彼女は、繰り返すように言った。 「霊界ハンターステラの社長、リナ=インバースよ!!」 彼女なら・・・と、ゼロスは思った。 自分に向けられる刃を、いとも簡単に折るだろうな・・・と。 「ただいまー!」 ハンター事務所ステラの扉を開けて、リナ=インバースが入ってきた。 「おっ、お帰り!」 「意外。早かったな」 ガウリイが笑顔で、ヴァルが無表情で出迎えてくれる。 やっぱあたしには此処しかないな、とリナは思った。 ゼロスが気づかないで良かった・・・と、リナは思った。 そのことは、ガウリイでさえ気づいていないようだけれど。 リナ=インバースは、人に危害を加える幽魔しか倒さない。 無差別じゃないんだ、と。 彼女が、歴史に名高いハンターとなるまで、そう時間はかからなかった。 人は、彼女をこう呼んだ。 霊界ハンターSUTERA、と・・・・・・・・・ THE EMD☆ __________________________________ くはぅあっ、まとまってねぇかもっ!! 『Christ look』・・・救世主を見た、ってこんなんでいいの!? ホントに!? ラストのラスト、設定まるまる全部変えて、ステラという新キャラを出したのも悪いか・・・うみゅ。精進せねば。 結構、気に入ってるんですけどね。 『闇夜を駆けるお仕事人』が書きたかったんですけど・・・全然そうじゃない・・・もしかしたらSUTERAは、外伝書くかも知れませんです。 あ、そうそう。『天国〜』の外伝、三作程出来たので、時間が出来たら掲載します。 次回は、兼ねてから言っていた(?)天使物です。 主役ガウリイ、影の主役リナと、立場逆転ものです。 私の小説に置いては数少ない、ルーク&ミリーナと、ヴァル&フィリアが同時に登場する小説です。更にミルガズィア&メンフィスも。 登場人物多いかも〜フィブリゾ出てくるし・・・(笑) ともかく、期待してくれると嬉しいな、と思います。 (これの)感想お待ちしてます〜☆ ではでは、扇でした〜☆ |
11099 | 霊界ハンターSU・TE・RA 最終夜の感想 | 斎藤 由理 | 7/22-03:47 |
記事番号11098へのコメント > 『闇夜を駆けるお仕事人』が書きたかったんですけど・・・全然そうじゃない・・・もしかしたらSUTERAは、外伝書くかも知れませんです。 __外伝書くんですか?私SUTERAすごくきにいりました!だから楽しみにまってます。___ > あ、そうそう。『天国〜』の外伝、三作程出来たので、時間が出来たら掲載します。 ___こっちも好きです!掲載されたら絶対に読みます。___ > 次回は、兼ねてから言っていた(?)天使物です。 > 主役ガウリイ、影の主役リナと、立場逆転ものです。 ___天使ものですか?それも主役がガウリイさん、、、おもしろそうですね、、、やっぱりボケのガウリイさんですか?____ > 私の小説に置いては数少ない、ルーク&ミリーナと、ヴァル&フィリアが同時に登場する小説です。更にミルガズィア&メンフィスも。 > 登場人物多いかも〜フィブリゾ出てくるし・・・(笑) ____すごいですね。(パチパチ)ところで、シルフィールさんは、でないんですか?____ > ともかく、期待してくれると嬉しいな、と思います。 __すごく期待します。___ > (これの)感想お待ちしてます〜☆ ___感想じゃあなかったようですが、あまり気にしないでください。 では、変な時間に起きてしまった斎藤 由理でした。___ |
11107 | まいど〜・・・って八百屋? | 葵楓 扇 | 7/23-01:41 |
記事番号11099へのコメント 斎藤 由理さんは No.11099「霊界ハンターSU・TE・RA 最終夜の感想」で書きました。 >> 『闇夜を駆けるお仕事人』が書きたかったんですけど・・・全然そうじゃない・・・もしかしたらSUTERAは、外伝書くかも知れませんです。 >__外伝書くんですか?私SUTERAすごくきにいりました!だから楽しみにまってます。___ はい、これは書くのが確定しましたから。だいたいストーリーも、10分足らずでできたし(笑) とりあえず、タイトルを・・・『魔都ハンターKU・RU・SU』! 全然前作から進歩してませんなぁ(笑) 今度の舞台は十字(クルス)の街とゆーところです。 SUTERAじゃ書けなかった、ハンターらしい仕事している三人をかいてやるぅっ! >> あ、そうそう。『天国〜』の外伝、三作程出来たので、時間が出来たら掲載します。 >___こっちも好きです!掲載されたら絶対に読みます。___ ありがとうですっ! とりあえず、今のところアメリア、ゼル、ヴァル、ゼロスと、新しく一つ追加して4種類出来ました。 がんばれ我〜(笑) >> 次回は、兼ねてから言っていた(?)天使物です。 >> 主役ガウリイ、影の主役リナと、立場逆転ものです。 >___天使ものですか?それも主役がガウリイさん、、、おもしろそうですね、、、やっぱりボケのガウリイさんですか?____ ボケとシリアス、2種類ですぅ。 二重人格みたいなもので・・・。 >> 私の小説に置いては数少ない、ルーク&ミリーナと、ヴァル&フィリアが同時に登場する小説です。更にミルガズィア&メンフィスも。 >> 登場人物多いかも〜フィブリゾ出てくるし・・・(笑) >____すごいですね。(パチパチ)ところで、シルフィールさんは、でないんですか?____ 今のところ、予定はないです。 というより、役に余裕がないし(笑) ガウリイのカップリングはガウリナ以外考えつかない私なので、シルフィールの存在はちょいとやっかい・・・ああっ、すいませんっ! >> ともかく、期待してくれると嬉しいな、と思います。 >__すごく期待します。___ ありがとうございます〜! >> (これの)感想お待ちしてます〜☆ >___感想じゃあなかったようですが、あまり気にしないでください。 いえいえいえ、立派な感想ですぅっ! ・・・いや、本文についてはあまりないかも知れませんが(^^;) でもでも、ありがとうございますっ! >では、変な時間に起きてしまった斎藤 由理でした。___ ではでは、もう寝ようと考えている扇でした〜☆ |
11112 | Re:まいど〜・・・って八百屋? | 斎藤 由理 | 7/23-12:03 |
記事番号11107へのコメント >>> 『闇夜を駆けるお仕事人』が書きたかったんですけど・・・全然そうじゃない・・・もしかしたらSUTERAは、外伝書くかも知れませんです。 >>__外伝書くんですか?私SUTERAすごくきにいりました!だから楽しみにまってます。___ > はい、これは書くのが確定しましたから。だいたいストーリーも、10分足らずでできたし(笑) 10分足らずでですか!?すごいです。 > とりあえず、タイトルを・・・『魔都ハンターKU・RU・SU』! > 全然前作から進歩してませんなぁ(笑) それならサブタイトルをつけたらどうです? > 今度の舞台は十字(クルス)の街とゆーところです。 > SUTERAじゃ書けなかった、ハンターらしい仕事している三人をかいてやるぅっ! おおーー!!(パチパチ) > とりあえず、今のところアメリア、ゼル、ヴァル、ゼロスと、新しく一つ追加して4種類出来ました。 > がんばれ我〜(笑) がんばって下さい!翁さん!! >>> 次回は、兼ねてから言っていた(?)天使物です。 >>> 主役ガウリイ、影の主役リナと、立場逆転ものです。 >>___天使ものですか?それも主役がガウリイさん、、、おもしろそうですね、、、やっぱりボケのガウリイさんですか?____ > ボケとシリアス、2種類ですぅ。 > 二重人格みたいなもので・・・。 二重人格!?ガウリイさんが!?(ビックリ) >>> 私の小説に置いては数少ない、ルーク&ミリーナと、ヴァル&フィリアが同時に登場する小説です。更にミルガズィア&メンフィスも。 >>> 登場人物多いかも〜フィブリゾ出てくるし・・・(笑) >>____すごいですね。(パチパチ)ところで、シルフィールさんは、でないんですか?____ > 今のところ、予定はないです。 > というより、役に余裕がないし(笑) > ガウリイのカップリングはガウリナ以外考えつかない私なので、シルフィールの存在はちょいとやっかい・・・ああっ、すいませんっ! 私もシルフィ−ルさんはあまり、、、、、(シルフィ−ルさんのファンの皆様ごめんなさい) 私は、ガウリナ、ゼルアメ好き(それ以外はちょっと、、)なのです。 >>___感想じゃあなかったようですが、あまり気にしないでください。 > いえいえいえ、立派な感想ですぅっ! > ・・・いや、本文についてはあまりないかも知れませんが(^^;) やっぱりそうですよね。私そうゆう(感想or作文)のあまり書けなくて、、、、、、、と、いうか苦手なのです、、、、 > でもでも、ありがとうございますっ どうもです。 では、今日も元気な斎藤 由理でした。 |
11113 | Re:まいど〜・・・って八百屋? | 斎藤 由理の代理、桜井 ゆかり | 7/23-12:34 |
記事番号11112へのコメント またもや名前を間違えてしまいました。(斎藤 由理からです) 本当にすいませんでした。代理としてお詫び申し上げます。 あと、第1夜の方の感想にコメントをいただきありがとうございます。(さっき見たようです) え?ああ。私は、「魔法都市」を書いている者の1人です。扇さんが応援してくだり、私達も力が入ると思います。 では、由理共々扇さんを応援させていただきます。 桜井 ゆかりでした。 |
11118 | もう終わっちゃうのですかぁ・・・ | れーな | 7/23-17:51 |
記事番号11098へのコメント 葵楓 扇さんは No.11098「霊界ハンターSU・TE・RA 最終夜」で書きました。 > こんばんは、扇です。 はりょーっ!れーなですっ! > 霊界ハンターSU・TE・RA。もう最終夜です。はやいなぁ、一日に三話投稿・・・って、あと10分もしないで次の日だわ(笑・現在11:53) もう終わっちゃうのですかぁ・・・ 早いですねぇ。全4話・・・あたしも見習うべきかしら・・・ > というわけで、最終夜。たぶん、謎は全部解いた・・・つもりです。 > まだ分からないところがあったら、どしどし質問して下さい。 おいっす! > ゼロス人間にしたらなんかゼロリナっぽくなったけれど(一方通行な片思いだけど)特にそーいう話じゃないので、お楽しみいただけたら光栄です。 ゼロリナっぽい♪ゼロリナっぽいのねっ♪ >__________________________________☆ > 霊界ハンターSU・TE・RA > 最終夜☆『Christ look 〜わたしに刃を〜』 > > > 一瞬後殺気を感じ、リナは頭痛など忘れ、その場を退いた。 > そしてさらに一瞬後、リナがいた場所は、しゅうしゅうと煙を立て、焼けこげていた。 > 瞬間的な電気は、最強とも言える。 > 水による窒息や、炎による熱死、大地の落石や風のかまいたちなどよりも、殺傷能力は高く、強力だ。 ヴァル君怖いわ・・・本気で売ってるし・・・ >『・・・また失敗だわ』 > ステラのつぶやきを、彼女の助手とされたゼロスは、いつも聞いていた。 あっ!ゼロス君だぁっ! >『まさか・・・ステラ! ドクター・ステラ!!』 > ゼロスの叫びが、下から聞こえた。 >『冗談でしょう!? こんなことは・・・!!』 >『あたしは・・・これが、最良の手段だと思うの』 > ステラが、まだ若い顔を微笑ませた。残忍な笑みだった。 >『大丈夫よ・・・あたしも、貴方の力を使って・・・貴方を追うから・・・』 >『そんな・・・!!』 >ゼロスの叫びなど、聞いていなかった。 > ステラは、手元のボタンを押した。 なに?!あーたあたしの(?)ゼロス君になにするつもりよぅっ?! >『ありがと、ゼロス』 > ステラは、目の前の『それ』・・・ゼロスに微笑んでいった。 > ゼロスは何も言わなかった。その顔に表情はなかった。 >『実験は成功よ。そして、あたしの方も。あたしは人間じゃないから貴方みたいに倒れちゃう事はなかったけど、大丈夫。貴方もすぐ、今まで通りになるわ』 > くすっ、とステラは微笑んだ。 >『一気に二人も・・・『ハーフ』が出来るなんて、ラッキーだわ』 むぅ・・・やな感じだわー。 あたし、この女の人好きじゃない・・・ >『首を縦に振って貰わなければ、困りますよ』 > ゼロスのその笑みは、かつてのステラよりも残忍なものだった。 そーゆーゼロス君も好きだわvv(ばか) >『貴方の金髪と、僕の一生を奪った分、ちゃんと働いて下さいよ』 > この実験により、ステラの髪は全てが、夕日のような栗色になった。 ・・・なんで? >『僕は、この魔都ステラを闇から牛耳る者として、別にこのままの名前でも良いんですけど・・・ドクター、貴方は偽名を使った方が良いですね』 > ゼロスはそう言って、一枚の紙を取り出した。 >『どうです? SUTERAを創った女性の名・・・リナ=インバース、なんて』 ・・・っリナちゃんっ?! >「貴方を待っていたんですよ」 >(あたしか・・・) > ゼロスの言葉に、リナは復讐されるかな、と思った。 > 今の自分にはよく分からないが、ステラは強引にゼロスを半幽魔にしたのだ。 > 許されるとは思っていない。 > しかし・・・・・・ >「待っていましたよ。 >・ ・・・・・半幽魔、電気使いのヴァルさん・・・・・・」 ヴァルなんかい。リナちゃんじゃないのか! >「ヤだ」 > ・・・・・・・・・・・・。 > ヴァルの言葉に、一同が固まった。 >「悪いけど、俺は復讐なんか手伝わないからな」 >「なっ・・・あ、貴方、両親が殺されて恨みはないんですかっ!?」 > 予想外の反応に、ゼロスが叫ぶ。 >「だって、俺の両親を殺したのは、リナじゃなくてステラってやつなんだろ? で、今はもうそのステラってヤツは居ない。だったら、リナを殺そうとするのは、八つ当たりだろ」 ををっ!えらいぞヴァル!なんかいい奴じゃないのっ! >「なーんだ、人の恋愛ごとだったんですね。私みたいな部外者は、居ない方が良いですね。帰ります」 > アメリアが、さっさと去っていった。 >「・・・SUTERA本体に用がないんだったら、俺たちが出動するほどでもないな・・・俺も帰る」 >「あ、だったらゼルガディスさん、一緒に行きましょうv」 > アメリアがはぁとマークを浮かべて、ゼルガディスと一緒に去っていった。 >「・・・俺も、早く帰って剣の整備を・・・」 >「・・・俺も、『ラミア』の微調整を・・・」 あ。みんな帰ってくし。まー、分かるけどねー。 > いまいち意味を理解していないガウリイと、当てずっぽうで言った言葉が嘘から出た真になってしまって焦っているヴァルも、背を向ける。 あてずっぽうだったのか?! >「ステラは、自らを使ったハーフ実験で・・・ゼロスの力ではなく、SUTERAに残っていたとされる、リナ=インバースの血を使った。そして彼女は、ちょっと特殊な力を持つ、『人間』となった・・・」 んじゃ、やっぱリナちゃんは人間ってことでしょーか? >「霊界ハンターステラの社長、リナ=インバースよ!!」 > 彼女なら・・・と、ゼロスは思った。 > 自分に向けられる刃を、いとも簡単に折るだろうな・・・と。 それでこそリナちゃんだわっ!! > 彼女が、歴史に名高いハンターとなるまで、そう時間はかからなかった。 > 人は、彼女をこう呼んだ。 > > 霊界ハンターSUTERA、と・・・・・・・・・ ひゃー!!イイかんじですわっ!! もー、リナちゃんってば有名になっちゃって!(あんまし関係ない) > THE EMD☆ > >__________________________________ > > くはぅあっ、まとまってねぇかもっ!! そんなことないっ! > 『Christ look』・・・救世主を見た、ってこんなんでいいの!? ホントに!? ・・・あ。キリスト、だったの・・・ > ラストのラスト、設定まるまる全部変えて、ステラという新キャラを出したのも悪いか・・・うみゅ。精進せねば。 ・・・悪いのですか?! ・・・じゃああたしが書くのって何?!駄文の中の駄文?! > 結構、気に入ってるんですけどね。 > 『闇夜を駆けるお仕事人』が書きたかったんですけど・・・全然そうじゃない・・・もしかしたらSUTERAは、外伝書くかも知れませんです。 > あ、そうそう。『天国〜』の外伝、三作程出来たので、時間が出来たら掲載します。 わ〜いvv > 次回は、兼ねてから言っていた(?)天使物です。 ・・・天使、ですか? あたしも天使好きだけど。 > 主役ガウリイ、影の主役リナと、立場逆転ものです。 > 私の小説に置いては数少ない、ルーク&ミリーナと、ヴァル&フィリアが同時に登場する小説です。更にミルガズィア&メンフィスも。 > 登場人物多いかも〜フィブリゾ出てくるし・・・(笑) > ともかく、期待してくれると嬉しいな、と思います。 > (これの)感想お待ちしてます〜☆ > ではでは、扇でした〜☆ 期待してますよぉ〜♪ あたし、ミルさんとメフィ、結構好きなんです! ガウリイが主役ですかぁ・・・ やっぱカップリングはガウリナでしょーか? それともカップリング無し?それもいーですねぇ・・・ とにかく待ってまーす!れーなでしたぁ☆ |
11143 | にゃはは、外伝があるから・・・(予定) | 葵楓 扇 | 7/25-14:21 |
記事番号11118へのコメント れーなさんは No.11118「もう終わっちゃうのですかぁ・・・」で書きました。 >> こんばんは、扇です。 >はりょーっ!れーなですっ! おハローっ、せんちゃんですっ☆ >> 霊界ハンターSU・TE・RA。もう最終夜です。はやいなぁ、一日に三話投稿・・・って、あと10分もしないで次の日だわ(笑・現在11:53) >もう終わっちゃうのですかぁ・・・ >早いですねぇ。全4話・・・あたしも見習うべきかしら・・・ いやいや、本当は長ぁい話を書きたかったんですけどね・・・ 『天国〜』で死にかけたので(笑)今回は短め、次回の天使は結構長いほうです。 まぁ・・・私、最高42話くらいまで書いた小説ありますけど・・・(しかも続編も長い) >> というわけで、最終夜。たぶん、謎は全部解いた・・・つもりです。 >> まだ分からないところがあったら、どしどし質問して下さい。 >おいっす! ういっす! >> ゼロス人間にしたらなんかゼロリナっぽくなったけれど(一方通行な片思いだけど)特にそーいう話じゃないので、お楽しみいただけたら光栄です。 >ゼロリナっぽい♪ゼロリナっぽいのねっ♪ っぽいです♪ >>__________________________________☆ >> 霊界ハンターSU・TE・RA >> 最終夜☆『Christ look 〜わたしに刃を〜』 >> >> >> 一瞬後殺気を感じ、リナは頭痛など忘れ、その場を退いた。 >> そしてさらに一瞬後、リナがいた場所は、しゅうしゅうと煙を立て、焼けこげていた。 >> 瞬間的な電気は、最強とも言える。 >> 水による窒息や、炎による熱死、大地の落石や風のかまいたちなどよりも、殺傷能力は高く、強力だ。 >ヴァル君怖いわ・・・本気で売ってるし・・・ 本気だわ・・・ >>『・・・また失敗だわ』 >> ステラのつぶやきを、彼女の助手とされたゼロスは、いつも聞いていた。 >あっ!ゼロス君だぁっ! 人間のゼロス君だぁっ! たぶん、人間のゼロスを書いたのは、これが初めて・・・(『天国〜』でも、数少ないの人間外だったし) >>『まさか・・・ステラ! ドクター・ステラ!!』 >> ゼロスの叫びが、下から聞こえた。 >>『冗談でしょう!? こんなことは・・・!!』 >>『あたしは・・・これが、最良の手段だと思うの』 >> ステラが、まだ若い顔を微笑ませた。残忍な笑みだった。 >>『大丈夫よ・・・あたしも、貴方の力を使って・・・貴方を追うから・・・』 >>『そんな・・・!!』 >>ゼロスの叫びなど、聞いていなかった。 >> ステラは、手元のボタンを押した。 >なに?!あーたあたしの(?)ゼロス君になにするつもりよぅっ?! ちょっと力を付けてあげようとしてるだけよv(byステラ) >>『ありがと、ゼロス』 >> ステラは、目の前の『それ』・・・ゼロスに微笑んでいった。 >> ゼロスは何も言わなかった。その顔に表情はなかった。 >>『実験は成功よ。そして、あたしの方も。あたしは人間じゃないから貴方みたいに倒れちゃう事はなかったけど、大丈夫。貴方もすぐ、今まで通りになるわ』 >> くすっ、とステラは微笑んだ。 >>『一気に二人も・・・『ハーフ』が出来るなんて、ラッキーだわ』 >むぅ・・・やな感じだわー。 >あたし、この女の人好きじゃない・・・ まぁ、『ステラ』は幽霊だし、幽霊はひねくれてないと・・・じゃない、現世に未練がないと、幽霊になりませんからねぇ。 性格はいいハズがないんですな(笑) でも、実験台に自分を使うってトコが、凄い。 >>『首を縦に振って貰わなければ、困りますよ』 >> ゼロスのその笑みは、かつてのステラよりも残忍なものだった。 >そーゆーゼロス君も好きだわvv(ばか) ゼロスは、お茶目でちょっとおどじでおかっぱでカツ残忍じゃなきゃv(謎) >>『貴方の金髪と、僕の一生を奪った分、ちゃんと働いて下さいよ』 >> この実験により、ステラの髪は全てが、夕日のような栗色になった。 >・・・なんで? ほら、変な薬を飲むと、髪が脱色しちゃうのとか、無いですか? そーいうトコで、実験による副作用です。 >>『僕は、この魔都ステラを闇から牛耳る者として、別にこのままの名前でも良いんですけど・・・ドクター、貴方は偽名を使った方が良いですね』 >> ゼロスはそう言って、一枚の紙を取り出した。 >>『どうです? SUTERAを創った女性の名・・・リナ=インバース、なんて』 >・・・っリナちゃんっ?! リナちゃんっ!! >>「貴方を待っていたんですよ」 >>(あたしか・・・) >> ゼロスの言葉に、リナは復讐されるかな、と思った。 >> 今の自分にはよく分からないが、ステラは強引にゼロスを半幽魔にしたのだ。 >> 許されるとは思っていない。 >> しかし・・・・・・ >>「待っていましたよ。 >>・ ・・・・・半幽魔、電気使いのヴァルさん・・・・・・」 >ヴァルなんかい。リナちゃんじゃないのか! 心の奥底では、リナを待ちまくっているんでしょうね(笑) >>「ヤだ」 >> ・・・・・・・・・・・・。 >> ヴァルの言葉に、一同が固まった。 >>「悪いけど、俺は復讐なんか手伝わないからな」 >>「なっ・・・あ、貴方、両親が殺されて恨みはないんですかっ!?」 >> 予想外の反応に、ゼロスが叫ぶ。 >>「だって、俺の両親を殺したのは、リナじゃなくてステラってやつなんだろ? で、今はもうそのステラってヤツは居ない。だったら、リナを殺そうとするのは、八つ当たりだろ」 >ををっ!えらいぞヴァル!なんかいい奴じゃないのっ! ええ、いいヤツですのっ!! >>「なーんだ、人の恋愛ごとだったんですね。私みたいな部外者は、居ない方が良いですね。帰ります」 >> アメリアが、さっさと去っていった。 >>「・・・SUTERA本体に用がないんだったら、俺たちが出動するほどでもないな・・・俺も帰る」 >>「あ、だったらゼルガディスさん、一緒に行きましょうv」 >> アメリアがはぁとマークを浮かべて、ゼルガディスと一緒に去っていった。 >>「・・・俺も、早く帰って剣の整備を・・・」 >>「・・・俺も、『ラミア』の微調整を・・・」 >あ。みんな帰ってくし。まー、分かるけどねー。 人の色恋沙汰で徹夜するのは嫌なんでしょう(笑) >> いまいち意味を理解していないガウリイと、当てずっぽうで言った言葉が嘘から出た真になってしまって焦っているヴァルも、背を向ける。 >あてずっぽうだったのか?! そのよーです(笑) >>「ステラは、自らを使ったハーフ実験で・・・ゼロスの力ではなく、SUTERAに残っていたとされる、リナ=インバースの血を使った。そして彼女は、ちょっと特殊な力を持つ、『人間』となった・・・」 >んじゃ、やっぱリナちゃんは人間ってことでしょーか? 半分・・・ってトコ? でもまぁ、そういうのは気持ち次第なんですよ。 外見が何であろうと、心が人間であれば、その人は人間なんです。そういうものです。 >>「霊界ハンターステラの社長、リナ=インバースよ!!」 >> 彼女なら・・・と、ゼロスは思った。 >> 自分に向けられる刃を、いとも簡単に折るだろうな・・・と。 >それでこそリナちゃんだわっ!! そーよねっ!! >> 彼女が、歴史に名高いハンターとなるまで、そう時間はかからなかった。 >> 人は、彼女をこう呼んだ。 >> >> 霊界ハンターSUTERA、と・・・・・・・・・ >ひゃー!!イイかんじですわっ!! >もー、リナちゃんってば有名になっちゃって!(あんまし関係ない) デモン・スレイヤーよりは良しっ!! >> THE EMD☆ >> >>__________________________________ >> >> くはぅあっ、まとまってねぇかもっ!! >そんなことないっ! ありがとっ!! >> 『Christ look』・・・救世主を見た、ってこんなんでいいの!? ホントに!? >・・・あ。キリスト、だったの・・・ うみゅ、そーとも読めるです。個人的には『クライスト』ですけど(変わりなし) >> ラストのラスト、設定まるまる全部変えて、ステラという新キャラを出したのも悪いか・・・うみゅ。精進せねば。 >・・・悪いのですか?! >・・・じゃああたしが書くのって何?!駄文の中の駄文?! いやいやいやいや、そんなことは・・・!! >> 結構、気に入ってるんですけどね。 >> 『闇夜を駆けるお仕事人』が書きたかったんですけど・・・全然そうじゃない・・・もしかしたらSUTERAは、外伝書くかも知れませんです。 >> あ、そうそう。『天国〜』の外伝、三作程出来たので、時間が出来たら掲載します。 >わ〜いvv 四作に増えましたけど(笑) >> 次回は、兼ねてから言っていた(?)天使物です。 >・・・天使、ですか? >あたしも天使好きだけど。 とりあえず、必死に全キャラを天使(数名悪魔、神なんかも)に当てはめました(笑) これから投稿しまぁす。 >> 主役ガウリイ、影の主役リナと、立場逆転ものです。 >> 私の小説に置いては数少ない、ルーク&ミリーナと、ヴァル&フィリアが同時に登場する小説です。更にミルガズィア&メンフィスも。 >> 登場人物多いかも〜フィブリゾ出てくるし・・・(笑) >> ともかく、期待してくれると嬉しいな、と思います。 >> (これの)感想お待ちしてます〜☆ >> ではでは、扇でした〜☆ >期待してますよぉ〜♪ >あたし、ミルさんとメフィ、結構好きなんです! >ガウリイが主役ですかぁ・・・ >やっぱカップリングはガウリナでしょーか? >それともカップリング無し?それもいーですねぇ・・・ うみゅ、無しでしょうな、カップリングは。 ヴァルフィリ、ルクミリはアリですけど(笑) >とにかく待ってまーす!れーなでしたぁ☆ ではでは、扇でした〜☆ |
11122 | おひさ♪ | TRYNEXT E-mail | 7/23-21:14 |
記事番号11098へのコメント おひさ♪TRYNEXTです♪ 夢モノ(^^)お疲れさんでした。 なかなか面白かったです! 話数が少なかったのは意外でしたが。 (シリーズっぽかったので。) ヴァルが特にいいキャラになってて、 いい感じでした。(^^) SUTERAの設定辺りも面白かったです♪ 個人的には、ガウリイ君がもうちょい活躍して欲しかったです(涙) 次は頑張ろうね、ガウリイ君(笑) ただ今テスト期間中です。 うちの大学、試験遅いっての・・・・・・(笑) 夏休みはもう少し先のこと。 おかげで文章制作すすまない(涙) ・・・・・・ついでに、気分がすっごく憂鬱だし。 元気に夏を過ごしたいものです。 おっと、よけいなことを。 それでは、次回作楽しみにしてますね〜♪ でわでわ。 |
11150 | ふにゅv | 葵楓 扇 | 7/25-15:46 |
記事番号11122へのコメント TRYNEXTさんは No.11122「おひさ♪」で書きました。 >おひさ♪TRYNEXTです♪ おヒサ、キフーオーギです☆ >なかなか面白かったです! >話数が少なかったのは意外でしたが。 ホントは、全5話くらいのつもりでしたからね・・・そのかわり、外伝に期待! >ヴァルが特にいいキャラになってて、 >いい感じでした。(^^) ヴァル好きなのさっ!! HAHAHA! >SUTERAの設定辺りも面白かったです♪ ありがとです☆ >個人的には、ガウリイ君がもうちょい活躍して欲しかったです(涙) >次は頑張ろうね、ガウリイ君(笑) 次は頑張ろう! 狼になりまくれ!!(笑) >ただ今テスト期間中です。 >うちの大学、試験遅いっての・・・・・・(笑) >夏休みはもう少し先のこと。 >おかげで文章制作すすまない(涙) >・・・・・・ついでに、気分がすっごく憂鬱だし。 >元気に夏を過ごしたいものです。 頑張ってねっ! 応援してるよっ!! >おっと、よけいなことを。 >それでは、次回作楽しみにしてますね〜♪ >でわでわ。 ありがと〜です〜! ではでは、扇でした〜☆ |