◆−再会−雅(7/23-22:43)No.11123
11123 | 再会 | 雅 E-mail | 7/23-22:43 |
2回目の投稿です。 今回は5年後の話です。 リナがなんかキャラ変わってるし しかも続きです。 再会 「お母さん。リリィのパパはどうしていないの?」 4歳になる娘の言葉には寂しさがでている。 「ごめんね。リリィのパパは遠くにいちゃったのよ。そう。遠くにね」 まるで自分に言い聞かせるように言う。 「ママだけじゃ。やっぱり寂しい?」 「ううん。そんなことないよ。でもパパにあいたかったな。」 思わずリリィを抱きしめて言葉にならない呟きを発する。 ・・・・・・・ごめんね。 リリィ。 「リナ。セイルーンのお姫様から使いが来てるわよ。」 リナの姉であるルナが言う。 「え?アメリアからの・・・・・あいたくない。」 ルナはため息をひとつつき 「そういうとおもってたわ。だからわたしが用件を聞いておいたわよ。」 「・・・・・・・それで。」 「なんでもあなたの仲間の1人。ガウリィさんて言う人が大怪我して意識が戻ら ない状態だとか・・・・」 リナの顔に動揺が走る。 「えっ。ガ、ガウリィが・・・・・・・」 リナの泣きそうな顔。ルナはこの5年間リナの切なそうな顔ばかり見てきた気がする。でもルナにはどうすることも出来ない。 ただ昔と変わらぬよう接することしか。 「今すぐにあなたに来てほしいって。あちこち探し回ってたみたいよ。」 しばしの沈黙の後、リナが発した言葉は 「―――――――行きたくない。」 「リナッ。」 思わず声を荒げるルナ。 「―――――いまさら会えるわけないじゃない。それにアメリア達がいるから怪我なんてすぐに治るわよ。」 ばぁんっ。 リナの頬をルナがひっぱたいた。 「ね、姉ちゃん」 「いつまで意地を張ってるつもり。いいかげんにしなさい。ね、もう大丈夫よ、あなたはよくやったわ。 もう魔族に狙われる必要はないのよ。あなたのおかげで魔王も今後1000年は人間たちに不必要に手を出さないって条約を飲んだんだから。」 ルナの怒り気味の口調がだんだんと柔らかくなる。そしてリナをそっと抱きしめる。 「わかってる。・・・けど」 「リナ。素直になりなさい。あなたが今一番望んでいるものは何?」 「それは―――――」 彼にガウリィに会いたい。―――― 「でも。いまさら許してなんてくれないわよ。それにあたしのことなんてきっと忘れてるわよ。 それはあなたが今ここできめることではないでしょう。それにあの子にも父親は必要よ。」 「――――――――― 」 リナはなにも口にしない。 「行ってきなさいセイルーンに。」 ・・・・・・ありがと。姉ちゃん。 ――――幸せになりなさい。今度こそ。 ルナは妹と姪の幸せを心から想った。 |