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11886 | 『想い』と『時』のハザマで | CANARU | 9/15-22:43 |
何書こうかな〜〜〜〜???と思って本棚漁ってると「ナポレオン伝」 なる本を発見しました・・。定価190円・・何年前の本じゃ!! ともあれ・・そのお陰でこんな話が出来ました。 お礼は・・出世払と言う事にしてくれ!!叔父上!!(叔父貴のモンだったらしい・・) 「なあ・・。リナ・・・。お前の宝物ってナンだ〜〜?」 不意に聞かれるその一言・・・・。 真坂・・・。いや・・・絶対に・・。死んでも腐っても!! 『アンタなのよ・・・』なんて事は口が裂けても言えないだろうし・・・。 「なあなあ〜〜ナンなんだよ〜〜〜!!」 なおもしつこく、どきつくンな事を聞いてきやがる・・・・・・・。 どうせアタシは「厄介な妹」程度なんでしょう・・・・・なんて拗ねた言葉を辛うじて飲み込んでみせる。しかし・・更に執拗な追求は・・続く・・・。 だあああ〜〜〜〜〜!!!!!もう、煩い!! 「コレよ!!コレ!!何時しかの誕生日に貰った銀製の懐中時計!!」 片手にチェーンを軽く乗せながらリナはそう呟く。 が・・その手からチェーンの冷たい感触が・・何時の間にか消えている・・? 「も〜〜〜らいっと〜〜♪」 「こらあああああああ〜〜〜〜〜〜!!返せ〜〜〜〜〜〜!!」 ・・・・・返すわけは無い・・・・・・・・・・・。 コレで・・少なくともリナの一番大切なものが手の中の今・・・。 『自分』が『好きなもの』の順位は確実に上昇したからだ!! ミラノから北イタリアの適当な風光明媚な場所に馬を走らせながら・・。 転々と旅を続ける。 それが、気楽なモノならアタシとしても楽しいのだが・・・。 そんな事を考えながらリナはチラリ、と隣に夫人用の馬をノロノロと走らせる 女主人・・ジョゼフィーヌ・・・・フランス最高の軍人にして将軍のナポレオン ・ボナパルトの妻に目をやる。 はあ・・・・・・・・・・・・・・。 自分一人ならこんな気取った夫人の乗馬法・・・・・。 もったいぶった横座りで進まなくても済むのに。 そう考えるとなお更イライラしてくる。 今にも片足を曲げ、もう片方の足を鞍の前輪に架ける『アマゾン乗り』と言う 乗馬法に乗り換えて駆け出したい気持ちを堪える。 「リナ・・・・。」 気だるい南国の雰囲気を湛えた将軍の妻はお共のリナにおっとりとした 口調で尋ねる。 「なんでしょう・・・・?」 半ば欠伸をかみ殺しているのを悟られないように・・・・・・・。 スピードの緩い乗馬の速度を良い事にそれとなく扇でリナは口元を隠す。 「・・・・ねえ、あの人達はなぁに?」 暴走馬・・・・・・・・・。羨ましい。 あんだけの凄まじいスピードでこのロンバルディア地方の平原を駆け抜けたら・・。 さぞかし楽しいだろう・・・・。 などと一瞬くっだらない考えが脳裏を過るが・・・・。 「旦那様からの早馬では・・・?」 まあ、そうとしか考えられない。 彼らの服装から考えて豪華なイタリアの軍団の制服ではなく・・・。 現在このイタリアの土地を舞台に戦いつづけている敵国、オーストリアでも、ない。 フランス軍の質素な軍服の色が僅かに確認出来る。 「何かしらね・・・。あの人は・・・・・・・・・・。」 感心の無さそうな声で将軍の妻は言う。 まあ、無理も無い。あのボナパルト将軍は毎日毎日イヤと言うほど・・・。 酷いときは日に3通はも届くのだ。 少なくとも羨ましいとは思わない。 「ドウ!!ドウ、ドウ!!」 やおら使者はリナとその女主人の一行の前で馬を止める。 どうやら、尋常では無いその様子からして今回はボナパルト将軍からの手紙、 などというフザケタ内容の使者では無さそうである。 「奥方様、至急ミラノにお戻り下さい!!」 ボナパルト将軍の側近であろうか?見覚えの在る男がジョゼフィーヌに告げる。 「何故?」 自分の楽しみを妨げられた。その事実にのみに寄せられる不快を含む声。 「ミラノへの帰路がオーストリア軍に遮断されかけてます。奥方様が捕虜に 囚われるのもこのままでは時間の問題です!!」 「・・・・分かったわ・・。リナ・・・・・・。」 「はい・・・・・・・・・・・・・・・。」 事情が事情であるが・・・・・・・・・。 どうやらこのやっかいな横座りとはナンとかオサラバできそうである!! 「ハァ!!!」 手綱を思いっきり握り締めて、鐙に片足を架けるついでに馬のわき腹を蹴り上げる!! 嘶きながら猛スピードで突っ走る白馬!! 夫人用の馬鹿げたポニーとようやっとオサラバ出来たことが嬉しくて仕方ない リナは思わず微笑み、敵軍の銃弾の中を器用に掻い潜って行く。 「オーストリア軍程度の銃弾がアタシに通用するわけ無いでしょ?」 昔から南仏の田舎で馬を馴らしながら生活しているリナである。 ちょっとやそっとの愚連隊の拳銃が彼女に当たるわけが決してありえないという自負は在る。 「待って!!リナ!!」 調子に乗っていて・・忘れていた・・・・・・・・・。 彼女が作った血路を護衛に守られながらノロノロとジョゼフィーヌが続く。 「ったく・・・。」 怒りながらも戻らない訳にはいかない・・・・・・。苛立ちとも諦めともつかない 捨て台詞を吐きながらリナは僅かに馬のスピードを落としたその時だった・・・。 ズガアアアアアアアアアアアアアアアアア〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜ンンンン!! 油断した・・・??????? 不意に白馬が嘶き、その背中からリナは振り落とされそうになる!! 派手に前足を立てて垂直の体勢になった馬から落とされる衝撃は計り知れないだろう!!? そう思いながらも覚悟を決めなければならない・・・・・・。 せめてダメージを最小限に治めて・・頭を保護しなければ・・・・・・・・。 耳にはそんなリナの姿をマジマジと目の前で見てしまっているせいだろう・・・。 女主人の凄まじい金切り声が届く。 「いででででででででででででででででででで・・・・・・・・。」 「ぎゃああああああああ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!」 バッシイイイイイイイイイイイイイイイイイ〜〜〜〜ンンンン!!!! 自分の『尻』の下に居る『ソレ』をリナは思いっきり引っ叩き・・・・。 思わず嫌々履いていた薄い素材のひらひらするスカートの裾を引き寄せるリナ!! 「『ぎゃああああ〜〜〜!!』じゃね〜よ・・。ったった・・・。」 「煩い〜〜!!何人の尻の下に居るのよ!!このくらげ〜〜〜〜!!」 更にパンチをもう一撃!! 「仕方ね〜だろ・・?この場合。お前が落馬しそうになってたし・・・。」 ボナパルト将軍の下士官、ガウリイ・・・・。 ハッキリ言って。リナの「唯一」信頼できる兵隊である。 「どうでも良いけど・・・・・。」 クイっと未だにリナの尻に足を敷かれながらガウリイは在らぬ方向を指差す。 「あ!!!」 護衛の兵隊達の隙をついたのだろう・・・・・。 将軍の奥方が敵の粗末な馬車に押し込められて連れ去られそうになっている? 「ったく!!!!」 これだから援軍であれ護衛で在れ、信頼できないんだ・・・・・。 そう思いながらリナは胸元から一丁のピストルを取り出す!! バキュウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウンンン!!!!!!!! 「・・・やれやれ・・・・。」 ガウリイが呆れたように頭をボリボリと掻き毟る。 「フン。アタシの馬の脚の仇だよ!!」 百発百中、リナの発砲した銃弾は敵の馬車の足を貫通しているのだった。 その隙をついて駆け寄る護衛の兵団。 そして、救出されるジョゼフィーヌ・・・・・・・・・・・・・。 「呆れてモノも言えないわ・・・。」 ハウ・・とガウリイの方を向きながら肩をすくめて溜息をつくリナ。 「どうでもいいけど・・。何時まで俺の足に乗ってるつもりなんだ・・?」 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。 バシイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイインンンン!! 銃弾に勝るとも劣らない音がガウリイの頬で再度発砲されたのはそれから間もなくの 事であった・・・・。 マントーヴァはこの時代、世界屈指の城砦都市としてその名前を馳せていた。 先日、オーストリアの皇帝からミラノと言う領地を奪い入城したナポレオンがこの マントーヴァに狙いを定めてどのくらいの日数が経つだろう? この城の包囲は成功していた。 しかし、オーストリア皇帝はミラノ、マントーヴァに通じる道を完全に遮断 してしまったのである。 従って退路は無く、城を包囲しながらも自分たちも包囲されていると言う状況に フランスの軍勢は追いやられていたのだ・・・。 「はあ・・・。」 久々にリナに会った後、この暗い雰囲気の漂う陣地に戻るのはつらい・・・・。 そんな事を考えながらガウリイは配置につく。 下士官の彼にはどうせ雑用しか回ってこないのが関の山なのだが。 「橋の見張り、交代の時間だぞ。」 仲間の兵士が戻ったガウリイにそう言う。 「分かった・・・。」 このマントーヴァからミラノに通じる一つの橋・・・・・・・。 それさえフランス軍が手中に収めてしまえばどうとでも戦況は有利に変化する。 が、そんな事をオーストリアの軍勢が許すはずも無い・・。死守に攻撃・・。 読んで字の如く『攻防戦』が日夜展開されているのだった。 そんなこんなな毎日・・・・。 「あ〜〜あ・・・・・。」 下士官の彼に任せられる仕事と言ったら敵の出方を夜間に監視すること 程度だった。 まあ・・・。 夜襲の恐れは常にはらんでいる展開なので重要な仕事と言えば重要なのだが・・・。 「つまらね〜事にはかわらないな・・・・・。」 一人になって初めてそんな事をボヤいてみせる。 「そ〜ね・・・・。確かにつまらない・・・。」 不意に・・隣には誰も居ないハズなのに・・すぐ傍で聞こえる声・・・。 そういえば・・・。昨夜はオーストリア、フランス合わせて大体二桁の人間が戦死したっけ・・・・・? それに・・16世紀にもこの辺りは激戦地に・・・・・・・・・・・・・。 そんな下らない考えが不意にガウリイの頭を過る・・・・・・・。 恐る恐るギギギギギギギギギギギギギギギギギギギギギギギギギ〜〜〜〜・・ っと顔を其方の方に向けてみせるガウリイ!! 「わあああああ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜ぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」 「ぎゃあああああああああああああ〜〜〜〜〜〜ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」 脅かしの声に、脅かされた声である絶叫が三日月の中で見事にハモる!! 「・・えへへ〜〜♪ビックリした?」 笑いながら声をかけてくるその人物・・・・・・・・・・。 「り・・りなぁ〜〜〜〜〜?????????」 こんな所に居るはずも無い彼女が何故ココに?????? 思わずガウリイは目を見張ってします。 「アタシも暇だったのよ。だから、アンタに会いに来たの。」 笑いながらガウリイにリナはそう言う。 「会いに着たって・・・・・・・(汗)・・・・・・。」 「敵軍は正面以外手薄だからね・・・。フェイントついて向こう岸・・・。 つまり反対方向から迂回してここまで着たのよ・・・・。」 「・・・・・・。おまえなあ・・・・・・・・・・・・・・・・。」 「大丈夫。イザってときの事考えて陸地は通らないでポー河を渡ってきたわ。」 笑いながらガウリイの手から双眼鏡を奪い取るリナ。 「あ、こら!!敵襲があったらど〜すんだ!!」 「・・下士官のアンタに何が出来るってのよ〜♪」 「・・・うぐ・・・・・・・・・・・・。」 痛い所をつかれたガウリイは思わずうめき声で答えるしななかった・・。 「冗談。アンタが守ってくれるでしょ。」 嬉しいような事を言ってくれるが・・・・。『下士官』と気になる事を言ってくれた 恨みがある・・・・。 「ま、お前さんの尻の下敷きになるのはご免だがな〜〜!!」 パコ!!!!!!! 手加減無しの双眼鏡の一撃がガウリイの頭で炸裂する!! 「お前なあああああああああああああ〜〜〜〜〜〜〜!!双眼鏡が壊れたらどうすんだ!」「大丈夫!!ウニクラゲの柔らかい頭じゃ双眼鏡で綿をブツようなもんよ!!」 ・・・・・・・・・コイツに毒舌で勝とうと思った俺が馬鹿だった・・。 そう思いながらガウリイはゴロリ、と石の上に横になる。 彼の心情を知ってか知らずか・・・・・・・・・・・。 リナは双眼鏡を弄くりまくり、あちこちを眺めては歓声をあげている。 「ま・・。退屈なご婦人方の相手じゃ・・・。」 脱走したくもなるだろう・・・。そう思ってそんなリナを苦笑しながら眺めるガウリイ。「ねえ、ガウリイ。城砦って簡単には落ちないの?」 不意にリナが無邪気な質問をあびせかける。 「ま〜なあ・・・。落ちればこんな俺達が包囲されるまでこんな所に居ないって。」 欠伸をかみ殺しながらガウリイは答える。 「ふ〜〜ん・・・・・。昔・・ここマントーヴァの公爵夫人・・・・。彼女の弟は隣のフェラーラ公国の公爵様でね・・・。大砲狂いだったていうのよ・・。大砲遣えば簡単に城砦なんてぶっ壊せるモノだと思ってたけど・・。アタシの認識不足かしら・・。」 大砲ねえ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。 見た事は在るが・・・実際あんまりいじくられているブツじゃないな・・・。 そんな事を考えながらもガウリイは・・。 「素人・・ましてや女のコがそんな物騒な戦法の話言うなよ・・・・。」 「そね・・・・・・・・・・・・・・。」 多少男女差別っぽいがリナとこんなヤボな話はしたくない。 「貸して見ろ。いいか・・。これが北極星。船乗りは道に迷ったら・・。」 「年中無休で動かない位置にあるんでしょ?餓鬼の頃から30回目。」 「・・・・そっか・・・。あれは・・・・・・・。」 「アレはオリオン座。夏の蠍からず〜〜っと逃げてる星座。死ぬほど聞かされた。」 「・・・・・・悪かったな・・・。」 天文学の話は結構子供の頃からリナに話していたらしい。 あの頃は少なくとも「お兄ちゃん」ぶれたのに今じゃこのリナの方が遥かに知識が ある・・・・・・・。 「クラゲ」「ウニ」「軍事馬鹿」と5つも年下のリナに怒鳴られるなんて日常茶飯事 の事である・・・・・・・・。 「ねえ・・・ガウリイ・・・。何時フランスには帰れるの・・・?」 「さあ・・・な・・・・・・・・・・。」 こんなときはこんなときで楽しい・・・。 口に出しては言えないけれども・・・。今は・・ただそれだけである・・・。 「ガウリイが!!!??」 マントーヴァからミラノへの道のりを繋ぐ一本の橋・・・。 そして、そのマントーヴァと言う市はフランス軍の手に落ちた・・・。 しかし・・・それには『恐るべき戦法』を伴って・・の事である・・・・。 「ええ・・・。貴方の知り合いも・・・。『楽隊』として参戦しらしいわね・・・・・。 まあ・・下士官の地位から考えて・・・。それが関の山でしょうけど・・・。」 暢気に紅茶を飲みながらリナに告げる女主人。 彼女があの事件以来すっかり外出を嫌うようになりリナはすっかり戦況の状況を掴む事が不可能な状態になっていたのだ・・・・。 こっそりこのミラノを脱走してガウリイの居る所にまで駆け出して行った・・・。 あの時以来。 「いい加減にこの戦況をナンとか出来ないもんかなあ〜〜〜・・・。」 兵隊の間でもこの長期戦に愚痴の声が聞こえ始める。 「なあ・・・。もしも・・だぞ・・?手薄に成ってる向う岸から敵兵を攻めるってのは 出来ないのか・・・?」 不意にガウリイが思い出した様に仲間とサイコロをしながら言ってみる。 「・・・援軍がくれば・・可能かもナ・・。さもなければ・・。此方の兵の数を多く見せる事だ・・・。」 言いながらガウリイのサイコロよりも多い目を出した仲間は意気揚揚と駒を進める。 「そっか・・・・。じゃあ。大砲をつかうのは・・・?」 言いながら今度のターンは逆転を狙う。 「ば〜〜か・・・。あんな命中率も定かでないモン・・。遣えるかよ・・。」 今度は仲間の方が苦虫を噛み潰したような顔をする。 「じゃ、コイツは返してもうらうぜ?」 言ってガウリイはニヤリと微笑む。 酒のノリとはいえ・・折角リナから強奪・・もとい・・・。 貰った大き目のシルバーの懐中時計をみすみすとられてはたまったモノではない・・。 あんな事を言ったのは自分・・・。 大砲を遣った攻撃・・更には橋の向う岸から攻め・・橋を奪回する・・・・・・。 その為には・・あの軍勢の数では「カモフラージュ」が必用だろう・・。 そのための「楽団」軍隊・・・・・・・・・・・・・・・。 敵の注意を今までどおりの陣地に向けさせ・・・。武装しない、単なる楽器・・・。 進軍ラッパにドラム・・・・。 そのようなものしか持たせない部隊をいかにも援軍が来たかのように仕立て上げ・・。 敵の発砲の銃弾が尽きるまで『的』として遣うのだ・・・。 そして・・彼らが全滅した時・・初めて本陣を出動させる。 リナの言ったこの戦法をガウリイが上官に告げたとはまず思えない・・。 第一彼が提唱していたのなら彼は下士官から少なくともペーペークラスの指揮官・・ 伍長程度には昇進していたであろう・・・・・・。 恐らく・・適当に無駄話をしてこの戦法を言い・・・・。 どこかの上官が自分のアイディアであるかのように戦法に用いる様にボナパルト将軍に告げたに違いない・・・・・・・・。 「ガウリイ!!!!!!!」 マントーヴァ市にボナパルト将軍の入場準備が整っていた。 しかし、周囲を囲んでいるのは上等兵ばかりである・・・。 ガウリイの姿は何処にも見かけることが出来ない・・・・・・・・・・・・・・。 「ガウリイ!!!」 無駄だとは思えないリナは再度大声でガウリイの名前を呼んでみる。 橋は完全にフランス軍の手には落ちていた・・・。 しかし・・その場には累々と血糊がこびり付き大砲で石造りの部分は見事に破損 されていた。 「いで・・・ででででで・・・・・・・。」 派手にぶっ飛ばしてくれたもんである・・・・・・・・・。 「あ〜〜!!信じらんね!!」 ちょうど橋の上で自分の乗っていた部分が大砲によって破損され、足場が砕けて 河に見事落ちた・・・・・・・・・・・・・。 しかし、その衝撃はかなりの物の上、折角リナから強奪・・・・・。 もとい!!貰った大切な時計が破損してしまった、と言う訳である。 「ガウリイ!!!!!!!」 不意に聞こえるよく見知った声!! 河の水に浸かったままガウリイは思わず其方の方向を見遣る。 ついでに周囲をキョロッキョロとして見ればかなりの数の仲間たちも 助かっている様子である。 リナの声とガウリイの名前・・・。 その二つのキー・センテンスを聞きながら彼らもニヤけ、ガウリイにさっさと行くように 目で捲くし立てている。 「ああ〜〜。分かった分かった。俺だって何時までも水なんぞに浸かって居たくないからな〜。」 言いながらガウリイは大河ポーの冷たい水を見事に泳いで掻き分けながら進む。 「ガウリイ!!??」 確証は・・持てない・・・・・・・・・・・・・・・・。 だが、今確かに水面で金色の物が光った・・ような気がする!! 「こうしちゃいられないわ!!」 思わず石造りの橋の柵をリナは乗り越えて・・・・・・・・・・・・・・・・。 ドゲラシャアアアアアアアアアアアアアア〜〜〜〜〜〜〜ンンンンンンンンンン!!!! 「いでええええええええええええええ・・・・・・・・・。」 「ぎゃあああああああああああああああ〜〜〜〜〜〜〜!!!!!」 ばっしいいいいいいいいいいいいいいいいい〜〜〜〜〜〜〜〜〜んんんん!!!!!!!!! 「何やってるのよ!!このヌレネズミクラゲ〜〜〜〜〜〜〜〜!!!」 懐かしの平手ビンタがガウリイの顔を直撃する!! 「だああ〜〜!!人を尻に敷きながら何言うかな〜〜〜〜〜!!」 「煩い!!このクラゲ!!生きてると分かったからには手加減無用よ!!」 言いながらリナは思いっきりガウリイの髪の毛を引っ張る!! 「・・・・・・ったく・・。お前は・・・。俺、怪我人だぜ??」 「ならば!!さっさと直しなさいよ!!回復したら思う存分・・。うふふふふ・・。」 苦笑しながら立ちあがるガウリイ・・・・。 怪我は・・・・・・・。 リナのハンカチを強奪・・・もとい・・・・。 献身的な看護ですぐに直るだろう・・・・・・・・・・・。 ただ、回復した後に命の保証が無い事は・・事実だが・・・。 「ま。それもそれで・・・。」 その時にナンとかなるだろう。そう思いながらリナに髪を引っ張られたままガウリイは 苦笑するのだった・・・。 (お終い。ついでに言えば・・出世払は無理ですね・・。たはは・・) ついでに言えば・・・。ナポレオンのお后の名前をあえて・・・。 「女主人」と表現させてもらいました。 だって・・「あの人」と一緒にされちゃたまりませんぜ・・・。 皆様なら分かりますよね(苦笑) |
11889 | 30年前の文庫のお値段? | P.I E-mail | 9/16-01:35 |
記事番号11886へのコメント CANARUさん、こんばんは〜! うふふ、いじっぱりリナちん、かあいかったです〜〜(はぁと!) 素直に「あんたなのよ」な〜んて言われたら、ガウりん溶けちゃいますね〜♪ それにしても、ガウりん・・・自分の順位上げるためにリナの一番大切なモノを 強奪だぁ〜!?・・・セコい・・・・セコすぎるぅぅぅっっ!!(ばったり!) ケガが治った後も、時計壊しちゃったことでさんざんひっぱたかれたでしょーね (^^;)ま、それは自業自得として(笑)お返しに自分の一番大事なモノを 教えてあげるなんてことは・・・ムリそーだなぁ〜このおニブガウじゃ(大笑) ナポレオンの奥さん・・・もし「あの人」だったならフランス軍は 橋をぶっこわすまでもなくオーストリア軍に圧勝していたのでは・・・(笑) 覆面してトゲ付きハンマァでオーストリア軍をなぎ倒すジョセフィーヌ・・・ あ、なんかボナパルトがジェフリーくんのイメージに・・・(汗) ガウリイの描かれ方って、薄給の小役人か王様or英雄の両極端ですね〜。 これはクラゲの度合いによるものでしょーか?(^^;) それではまた次回作待ってます〜♪ P.S. 10/9のおんり〜・・・行きたい・・・すっごく行きたいけど、 ちょっとムリかもしんない・・・(涙)3月までイベントはお預けかも〜 (えぐえぐえぐ T0T)ハッキリしたらおしらせしますね〜! |
11890 | 190円でしたわあ〜〜〜(汗) | CANARU | 9/16-09:27 |
記事番号11889へのコメント >CANARUさん、こんばんは〜! >うふふ、いじっぱりリナちん、かあいかったです〜〜(はぁと!) わ〜〜い!! 実は冒頭の会話は全文を通して読みなおして・・・。 更にくわえてみたモノだったりします〜〜♪ >素直に「あんたなのよ」な〜んて言われたら、ガウりん溶けちゃいますね〜♪ わ〜〜い!! 溶けるくらげさんですねえ〜〜〜!!原子炉溶解!! >それにしても、ガウりん・・・自分の順位上げるためにリナの一番大切なモノを >強奪だぁ〜!?・・・セコい・・・・セコすぎるぅぅぅっっ!!(ばったり!) みゃあああああ〜〜〜(汗) 常に頭の中はセコイ作戦で埋め尽くされているんですね!! ガウリイ〜〜〜〜〜!!!! >ケガが治った後も、時計壊しちゃったことでさんざんひっぱたかれたでしょーね >(^^;)ま、それは自業自得として(笑)お返しに自分の一番大事なモノを >教えてあげるなんてことは・・・ムリそーだなぁ〜このおニブガウじゃ(大笑) 今回はニブガウでしたねえ〜〜〜(汗) 時計・・壊れた事を知られる前に修理に出してるがガウリイの 姿が目に浮かびます・・・。逆に其処から足がついて・・(合掌)・・。 >ナポレオンの奥さん・・・もし「あの人」だったならフランス軍は >橋をぶっこわすまでもなくオーストリア軍に圧勝していたのでは・・・(笑) あ・・・・。 ありえますううううう〜〜〜!! それどころか味方の軍隊までに精神的な被害が・・・・。 戦況は五分五分ですね!! >覆面してトゲ付きハンマァでオーストリア軍をなぎ倒すジョセフィーヌ・・・ >あ、なんかボナパルトがジェフリーくんのイメージに・・・(汗) ・・・分かります〜〜〜!! ナポレオンは小柄だったようですしねえ・・とほほ・・・。 >ガウリイの描かれ方って、薄給の小役人か王様or英雄の両極端ですね〜。 >これはクラゲの度合いによるものでしょーか?(^^;) はい〜〜♪ クラゲの度合いですね!! >それではまた次回作待ってます〜♪ > >P.S. >10/9のおんり〜・・・行きたい・・・すっごく行きたいけど、 >ちょっとムリかもしんない・・・(涙)3月までイベントはお預けかも〜 >(えぐえぐえぐ T0T)ハッキリしたらおしらせしますね〜! うえええ〜〜ん!! またいつかイベントで会ってやってくださいいいいい〜〜〜!! 三月・・大丈夫かな〜〜などと思いつつ!! |