◆−サバイバルホラー映画?(ガウリナ度高し?)−稀虹 戯空(11/6-18:36)No.12285
 ┣な・・・長い!!−茅野 美蕗(11/6-20:56)No.12286
 ┃┗長いよーふふふ。−稀虹 戯空(11/8-21:11)No.12293
 ┣面白かったです♪ −時水夜 氷沙梓(11/9-17:49)No.12301
 ┃┗たしかにお久しぶりだなぁ −稀虹 戯空(11/9-18:09)No.12302
 ┗みょわああ〜〜〜〜〜〜〜!!!(TT)−みい(11/10-22:41)No.12308
  ┗ゼロリナなら下♪−稀虹 戯空(11/11-23:42)No.12311


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12285サバイバルホラー映画?(ガウリナ度高し?)稀虹 戯空 11/6-18:36



 どーも。ぎくーです。
 前々から暖めていたサバイバルホラー(?)、ここに投稿させてもらいまーす。
 ちょっとガウリナ度高し?
 長いです。映画化イメージなので(をい)ホラーっぽく仕上げてみました。
 ではでは、どうぞ(^^)

__________________________________


  みうみうサバイバル 〜繁殖生物〜


          いかなる屈強な若者でも
          勝つことの出来ないもの
             『恐怖』


「いい? もう一度ルールの確認をするわよ・・・・・・」
 その場の雰囲気に合わせて、暗くなる声。『仲間』と『敵』のゴクリという喉の音。
 銃を持つ手が震える・・・少し。
「動物の殺害は必要最低限に抑える・・・人間を打つときには、防弾チョッキを着ている躰を狙うこと。と言っても、人を打つのは必要なときでも出来うる限り避けること・・・・・・」
「そして」
 あたしの言葉。続く声。
「相手を全員捕らえたチーム、もしくは先にメンバーが全員行動不能になった方の負け」
「命に関わるような危険な行為を取った者は、失格とする」
「じゃあ、始めるわよ」
 最初の二人の声が誰の者かは、あまりよく判らなかった。

「散れ!」

 これも、誰の声かは判らなかった。
 けれど、考えるより先に、身体が動いた。
 スタートを告げる声がした瞬間から、『ゲーム』は開始する。
 一瞬の油断が、敗北へと繋がるのだ。
 あたしは右へと走った。チームのメンバーが続いた。

 きっと、まだ誰も来たことがないだろう。
 そんな無人島を、あたし達が発見したのは、三日ばかり前のことだった。
「面白そうじゃない。謎と神秘に包まれた、奇妙な島! 燃えるわ〜」
「あんまり調子に乗るなよ」
 あたしがこの島に着いたとたんに、歓声を上げる。
 止めに声を出すガウリイだったけれど、けれどどきどきしている様子には変わりない。
 無人島の、サバイバルゲーム。
 これにハマったのは、いつ頃のことだろうか。
 去年は、ほとんどこればっかりだったと思う。
 今時の流行。
 政府なんかも、天然記念物並の動物に手を出さなければ、ちょっとした大暴れをしても良い、と認めたほど、今の時代サバイバルゲームをやる人は増えている。
 人が死なない程度の威力の銃。銃から身を守る防弾服。非常食、テント。
 全てが、簡単に手に入る時代だった。
 あたし達がこの島へ来た理由も、そのゲームのため。
 一体、何が起こるか本当に判らない島。
 面白そうじゃない、とばかりに、あたし達は挑んでいった。

 ルールは簡単だった。
 相手を捕まえる。殺してはいけない。自分たちは掴まらないようにする。死んだら大変。
 生き残れ。
 そんなものだった。
 あたしのチーム・・・と言っても4人だけだけれど、ともかくあたし達は、何処か安全に寝泊まりできそうな場所を探しにかかる。
「辺りが見渡せるところ・・・辺りが見渡せるところ・・・」
 あたしは呟きながら、道無き道を走っていた。
 敵が奇襲しにくい、広く開けている場所。飲める水が湧く泉などが近くにあると、なおよろしい。野生の植物は食用としてはあまり期待できない。こんな未開拓の島には、どんな毒性植物があるか、判ったものではないのだ。
「おいっ、リナ・・・あんまり走らなくても、ゼル達追ってきてないぞ?」
「そう? ・・・じゃあ、そろそろスピードダウンと行きますか」
 最後尾のガウリイの言葉に、あたしは走りを止める。
「はぁ・・・お前ら・・・相変わらず、体力だけは・・・はーはー・・・有り余ってんな・・・」
 ヴァルが、肩で息をしながら声を絞り出す。
「あんたは、体力がなさすぎるのよ」
「うるせぇ」
「でもリナさん、あんまり走りすぎて体力を消耗しすぎるのは、良くありませんよ」
 ヴァルの毒づきに、アメリアまで味方する。
「はーいはいはい。わっかりましたよ。じゃ、これからはゆっくり行きましょ」
 あたしは肩をすくめ、ゆっくりと歩を進めた。
「・・・・・・む?」
 あたしは、前方にピンク色の丸い物体を見つけ、足を止めた。
「どうした? リナ」
「んー、あれ見て」
 あたしが言うと、ガウリイ達は一斉に視線をピンク色のその物体に注ぐ。
「・・・石の入ったピンクのビニール袋?」
 ガウリイが呟いた。
「内蔵」
「皺のない脳みそ」
 ヴァル、アメリアも続いて言った。
「・・・・・・なんでそういう発想ばっかりなの?」
 あたしが、ちょっぴり呆れて呟く。
 あの綺麗な丸さは、ビニール袋とは思えない。内蔵にはどうあっても見えないし、あれだけ皺のない脳みそは確実にない(と思う)。
 と、なると。
「・・・・・・カバの背中!」
「んなわけねぇだろ」
 あたしの言葉に、すかさずつっこむヴァル。
 こいつ・・・言う準備してたな。
「でも、多分何かの動物だと思うけど・・・もしかしてキノコとか?」
「あんなピンクい動物なんて見たこと無いな・・・」
 あたし達は言い合いながら、徐々にその物体に近づく。
 間近で見ると、大きさはインコとオウムの間くらい。手乗りには少し大きく、肩のりにだいたい良いぐらいの大きさ。首と肩の間に、すっぽりはまりそう。
 ちょんちょん、とあたしは木の枝で突っついてみた。
「みうみう〜・・・?」
 奇妙な鳴き声をあげ、それは顔(?)をあたしへと向けた。
 ピンクの丸い身体。ちょこんと付いた、小さな手足。身体より少し小さいだけの、丸い頭。つぶらな瞳。
『かっ、かわいい・・・』
 あたしとアメリアは、同時に呟いていた。

「・・・・・・で、その丸い物体は何を食べるんだ?」
 結局、あれからゼル達・・・敵チームとは逢わずに、夜がやってきた。
 この島へと来る時に使ったモーターボートからは、だいぶ離れた場所だけれど、少し開けた野原を見つけ、あたし達はそこをキャンプ場に選んだ。
 ヴァル(炊事係)は鍋にお湯を炊き(近くに飲み水の川が流れていてラッキー)中に携帯食料を放り込みながら、あたしへと聞いてきた。
「さぁ。けど、丸い物体って呼ぶの、止めてよ。この子には『みうみう』って名前が有るんだから」
「そうですよねーみうみうv」
 あたしとアメリアが丸い物体改めみうみうを撫でながら、ヴァル(炊事係)へと言った。
 結局あたし達はこのみうみうに一目惚れをしてしまい、連れてきてしまったのだ。
 本当の名前も、正体も何も分からない。ただ、みうみうと鳴くだけ。
 ああっ!! 可愛すぎるっ!!
「けっ。これだから女ってヤツらは嫌いなんだ。可愛いものを見ると、すぐそれだけになる」
「あら〜ぁ」
 あたしはヴァル(炊事係)の言葉に「にやり」と微笑み、言い放った。
「だったら、あんたのスイートハニーはどうなるのよ?」
「フィリアは別(きっぱり)」
 あっさりと言い返された・・・・・・
「あーあ、ゼルガディスさん達、今頃どうしてるでしょうか」
「フィリア・・・ああっ、なんであんな生ごみと同じチームなんだぁぁっ!!」
「あんたらのくじ運が悪いんでしょうがっ! うるさいわよ、場所がばれたらどうするのよ!」
 アメリアが呟き、ヴァル(炊事係)が大声を上げる。この色ボケども・・・(注・色ボケの意味は実は知りません(笑))。
 そう。実はチーム決めはくじ引きだったりする・・・。
「ほーら、さっさと御飯作ってよ! 炊事係!」
「はぁ・・・わーったよ。判った」
 とうとう諦めたように、ヴァルは溜息をついた。

 というわけで、ゼルガディスのチームは今・・・・・・
「・・・・・・ゼロス。毒だけ入れるなよ」
「おやおや、ゼルガディスさんは僕を信用してくれないんですか?」
「当たり前でしょう。誰が、貴方みたいな生ごみを・・・ああ、ヴァル・・・今は何処へ・・・?」
「まったくフィリアさんったら、いっつも自分は悲劇のヒロイン・・・そして僕は炊事係。どっちが本当の不幸人なんでしょう?」
「私に決まってるじゃありませんか(きっぱり)」
「・・・少なくとも、僕の方が貴方よりヒーローヒロイン度は高いですけどね」
「(ぷちっ)あぁーら、何処ぞの生ごみはただ臭いだけ何じゃないんですの?」
「(ぷちっ)おぉーや、何処ぞの自己中心的お嬢さまよりは一般常識はありますけどねー」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・一番不幸なのは俺だな」
 ゼルガディスの呟きが、チームのバランスの悪さを物語っていた・・・。
「まったく。勝手にしろ」
 しばらく口論が終わらない様子の二人に見切りを付け、ゼルガディスは銃を手に立ち上がった。
 しばらくは食事も出来上がらないだろうし、少し辺りを散歩でもしてみようか。そんな想いからだった。
 あまり遠出はしない。そう心に誓い、すぐ其処に見える崖の下へと向かった。
 その時、前方に木々に隠れた洞窟を発見したのは、本当に奇蹟に等しかった。
 明かりはポータブルカンテラのみ。これで、真っ暗な洞窟の中にはいるのは、危険すぎる。
 『あまり遠出はしない』
 そう心に誓いなおし、ゼルガディスは一歩洞窟に踏み込んだ。
 きっと、其処は広い洞窟に違いない。十歩ばかりだけ中に入って、それからすぐ出れば大丈夫。ゼルガディスはそう考えた。
 だが、実際に其処は、それほど広くもなく・・・むしろ、狭かった。絶壁となっている崖の下に、穴を少し掘った程度、としか言えない。洞窟と言うよりも、くぼみ。
 その穴に、「ぎらり」と光る無数の光を見つけ、思いとは関係なく足が止まる。
 だが、冷静になってその光を見つめると、それは蝙蝠の瞳がランプを明かりを反射した程度だった。これ以上先へ進み音を立てれば、一斉に蝙蝠は襲ってくるだろうが。
「・・・なんだ。大したことはない。コウモリじゃないか」
 自らの鼓動が、どくどくとうるさい。
「もう先には進めないな」
 自分に言い訳をするように、ゼルガディスは呟いた。
 実質、蝙蝠達の背後には壁が見える。先に進めたくとも、先がない。
 くるり、とゼルガディスはきびすを返す。
 その時、見えてしまった。
 先ほどまで見えなかった、暗闇の空間・・・左右。

 蝙蝠が飛んでいった。

「んー、よく寝たー!」
 あたしは「ぐぅ〜」と伸びをして、テントの中から出た。
 外はすっかり明るく、お天道様が「おはよう」している。
 あたしの肩の上には、すっぽりとみうみうがはまっている。「みう〜・・・みう〜・・・」と、寝息(?)を立てて、身体を小さく上下させる。
「おはようございます〜リナさん〜あと五分〜」
「・・・・・・アメリア・・・起きてるの? 寝てるの・・・?」
「ふふふ・・・ゼルガディスさん・・・むにぅ」
 アメリアが、口をむにむに動かしながら呟いている。
 寝ている、ととりあえずあたしは判断する。
 けれど、その場を離れようとすると、突然足をアメリアが捕まえる。
「みうみうは〜置いていって下さい〜」
「あんたねぇ・・・」
 あたしが足を振り、手を離させようとする。
 すると突然、首筋に何かが刺さったような「ぷすり」という感じがする。
「つっ・・・」
「・・・ど〜しました〜?」
「ん〜・・・何かの虫かなぁ? みうみうの毛かも」
 あたしが痛みの様な感じを受けたのは、みうみうが乗っている肩の方の首だった。
「何かの虫、って・・・卵植え付けられたりしたらどうするんですか〜? 消毒しないと・・・」
 寝ているのかいないのか、アメリアは目を閉じたままむにむにと喋る。
「そーね。薬塗っておくわ」
 あたしはそう言い放つと、川へと顔を向けた。
 顔を洗いたい・・・アメリアは手を離さない・・・・・・


『一日目
 しまった、と思った。まさか、無人島に漂流するとは思っても見なかった。助けを待つしかない。
 何処か、海のよく見える場所を探しにかかる。生き残った者が私と相棒の二人だけというのが、いささか不安だったが、仕方ない。
 とりあえず、切り立った崖の縁を野宿の場所と選ぶ。本日は、これだけで一日が終わった』


「リナさん!?」
 川で顔を洗い終え、あたしが「すっきりv」と思っているところに、突然聞き覚えのある声が届く。
「フィリア!? やばっ、銃・・・」
「そんな事より、大変ですリナさ・・・・・・」
 あたしが銃を置いてきてしまったことを思い出すと、フィリアがそれを遮って言葉を続けた。
 けれど、それも途中で切る。
「その首のっ・・・もしかして、みうみう鳴きます!?」
「そーだけど・・・何で、知ってるの?」
「そんなことより!」
 フィリアは突然、あたし・・・というより、肩の上のみうみうへと銃口を向ける。
「それを外して下さい! それは・・・」
「ちょ、ちょっと、落ち着きなさいよ」
「早く! じゃないと、撃ち・・・」
 撃ちますよ、と言おうとしたのだろう。
 けれど突然、フィリアの背後から手が伸び、茂みの中へとフィリアを引きずりこんだ!
「ちょっ、フィリア!?」
 あたしは慌ててその後を追おうとした。
 けれど、茂みをかき分けたその先には、もうフィリアも引きずり込んだ奴の姿もなかった・・・・・・


『二日目
 相棒が、奇妙な物体を持って帰ってきた。下記の絵が、それである。みうみう鳴いて、可愛らしい。つい、捨ててこいとは言えない。もしかしたら、何か毒を持っているかもしれないのに。
 食べられそうなキノコを幾つか取ってくる。焼いて食べてみると、結構美味しかった。右記の絵が、そのキノコである』


「変よ!」
 あたしは声をあげる。
 アメリア、ガウリイ、ヴァルも、この自体の大変さ(?)が判っているのだろう。
「俺のフィリアになんて事をっ!」
 ・・・ヴァルは一人、少し違う意味で熱血しているけれど。
「フィリアさん、なんでみうみうを撃とうとしたんでしょうか・・・?」
「それに、そのフィリアを連れ去った奴? 誰なんだ、それは」
「判らないわよ」
 アメリア、ガウリイが口々に言うけれど、あたしはやはり「判らない」としか言いようがない。
「もしかしたら、変質者とか猟奇殺人犯とかがこの島に潜んでいて、わたし達を殺そうとしているとか・・・」
「ちょっ・・・アメリア、あんまり不吉なこと言わないでよ!」
「・・・すいません」
「そうだぞ、アメリア。ボートが無ければ俺たちはこの島から脱出できないとか、ボートは此処からすごく遠いとか、もしそうだったら今頃フィリアは、とかとか、あんまり不吉なことは言うなよ」
「あんたが不吉なこと言いまくってるのよっ!!」
 すぱこっ!
 どんどん問題点を言い連ねるガウリイの後頭部を、あたしはスリッパで殴り倒す。
「ああ、フィリっ・・・」
「うるさいっ!」
 がづっ!
 ガウリイの言葉に触発されたのだろう、再び叫びそうになったヴァルの後頭部を、今度は鍋で殴る。そのまま彼は沈黙する。
「とりあえず、サバイバルゲームは中止よ! 急いでボートの方へと向かいながら、フィリアやゼル達を捜すわよ!!」
 あたしは、声をあげ、ガウリイとアメリアは頷いた。ヴァルは動かない(をい)。
 この時、あたし達はこの事件の本当の意味を知らなかった。
 もしかしたら、肩の上のみうみうは、判っていたかもしれないけれど。


『三日目
 相棒の様子がおかしい。体がだるく、すぐ疲れるという。風邪かも知れない。
 相棒曰く、突然首筋に針を刺したような感じがして、その時は大して気にしていなかったが、数時間経ってから痒みを伴ってきたという。それが怪しい、と言っていた。
 変な虫に刺されたかも知れない。取り敢えず、持っている限りの薬を試し、相棒を崖の下にあった洞窟で寝かせ、私は食料を探しに行った』


 隊列は、最初と同じ。あたし、アメリア、ヴァル、ガウリイ。
 相手を刺激しないように、あえて走らず歩く。銃は常に手の届くところに固定し、あたし達はボートの下へと向かう。
 辺りには、常に視線を向ける。何が待っているか、本当に判らないのだから。
 ちゅんちゅん、と上空から、鳥の鳴き声が聞こえた。つい、あたしはそれを見上げた。
 すると突然、銃声が耳に届いた。
 振り返ると、其処にはアメリアが見えない。
「たぁ〜・・・」
 防弾服に銃弾が当たったのだろう、突然だったせいかアメリアは倒れていた。特に、怪我をしているようではない。最近の防弾服って丈夫・・・。
「一体、何が・・・」
 アメリアが左の方向に倒れていると言うことは、多分右の方から撃たれたのだろう。あたし達は銃を構え、そっちの方角を見る。
「・・・っきゃ!」
 突然、アメリアの声が聞こえ、そして途切れた。
「アメリア!?」
 あたしたちが右を向いていたうちに、後ろとなる方向に倒れていたアメリアの姿が消えていた。今度は、倒れているわけもない。
「・・・くそっ! やられた!! 俺たちの居場所は連中には丸判りだったってワケかよっ!!」
「油断大敵・・・と言うワケか?」
 地団駄を踏むヴァルに、珍しく冷静にガウリイが呟いた。
「おいっ、なんでそんな冷静に居られるんだよ? アメリアが消えたってのに。お前、何か知ってんじゃねぇのか?」
「何言って・・・ちょっとヴァル!」
 突然、ヴァルがガウリイの胸ぐらを掴んだ。持ち上げる、とまではいかなかったけれど。
 あたしが制止すると、ヴァルは口早に言葉を続けた。
「おかしいと思わねぇか? この男・・・あんたが顔を洗いに行って、フィリアが消えた辺りの時刻、こいつも顔を洗うとか水を飲むとか言って、テントから出て行っていたんだぞ? 今のアメリアのだって、こいつは一番後ろにいたんだ。誰も、こいつの行動は見えなかった!!」
「ガウリイ・・・本当なの?」
 ヴァルの言葉に、あたしはガウリイを見た。
 フィリアが突然連れ去られた時、ガウリイはヴァルと同じテントなのだけれど、ガウリイはそのテントにいなかった? しかも、同じく川の方へと行っていた?
 けれど、あたしは行きも帰りもガウリイとは会わなかった。川への道は一本。川は真っ直ぐ流れているから、少し離れたところで水を飲んでいたりしても、十分見つけられる。
「確かに、俺はその時テントには居なかったけど・・・ちょっと用を足しに行ってただけだっ! どうして、俺がフィリアやアメリアを連れ去らなきゃいけないんだ? それに、フィリアが何故みうみうを狙ったとか、アメリアを実際に後ろからどうやって連れ去るとか、謎は全然明かされてないんだぞ? だったら、まだゼルとかゼロスの方が怪しいだろ!」
 ガウリイも、さすがに声を大きくして反論した。
 ヴァルも何か言い返そうと口を開いた。けれど、それより先にあたしが言った。
「ともかく、今はボートの方へと向かいましょ! 相手は、あたし達の居場所に気付いている。こんなトコで仲間割れしている場合じゃないわ!」
 あたしの言葉に、しぶしぶとばかりにヴァルは頷いた。ガウリイも続いた。
 もしかしたら、本当に猟奇犯とかが・・・と、あたしの脳裏に嫌な考えが浮かんだ。
 みうみうは、今だ「みう〜みう〜」と鳴いているだけだった。


『四日目
 相棒の様子は相変わらず良くはならないが、悪くもならない。共に食料を捜しに行き、それ以外はほとんど海を眺める。
 相棒はみうみう鳴く物体を可愛がり、ずっと肩に乗せいている』


 それから、3時間ばかり、あたし達は歩き続けた。
 正体の判らない敵からの奇襲もなく、あたし達の緊張だけが続いた。
 そして、ジャングルのような木々に囲まれた森から、あたし達は丈の長い草ばかりの野原へと出た。ここで、少し休憩することになった。
 理由は二つ。
 一つは、単純に疲れたから。
 そして、もう一つ。
 其処には、明らかに数時間前までキャンプをしていました、という跡があったからだった。
「多分、此処でゼル達が一夜を明かしたんでしょうね」
 あたしは言って、辺りを見渡す。
 眼前には、絶壁としか言いようのない、ぼこぼこした岩壁。根本には、妙に木の茂った陰がある。
「あの陰、無茶苦茶怪しいな」
 ヴァルが言って、其処へ近づこうとした。
「おい、単独で行動するな! 四人で居たのに一人さらわれたくらいだ。一人じゃ危なすぎる!」
 ガウリイが止めたが、効果はなかった。
「あんたに指図されるいわれはない。そうさ、最初からあんたら二人がこんなサバイバルゲームをやろうとしなければ、せめてこんな得体の知れない島じゃ無いところでやれば良かったんだぜ!? これで俺たちが殺されたら、半分はお前らが悪いんだろうが!」
 普段から短気なヴァルだけれど、ずっと続いた緊張と、恋人の安否が判らないと言う不安から、口調がいつもより荒くなる。
 そのまま、ずかずかと草を割って、木々の陰へと向かう。
「・・・どうする?」
「あたしに言わないでよ・・・」
 ガウリイに問われたけれど、あたしはそうとしか言えなかった。
 あたしはみうみうを一度見てから、ヴァルへと視線を移した。
 彼はしばらくの間木のあたりをうろうろした後、その陰へとするりと入っていった。
「・・・洞窟?」
 それを見て、あたしは呟いた。
 確かに、其処には洞窟があった。まるで、木に隠されたような。
 1、2分ばかりしてから、ヴァルが出てきた。
「・・・い・・・・・・二人・・・けが・・・ったぞ!」
 何か叫んでいるが、遠いせいか、良く聞こえない。
「ちょっと、何?」
 あたしとガウリイは、座り込んでいたけれど立ち上がり、ヴァルの元へと近づいていった。
「だからーっ! 二人分の仏サンが・・・」
 ヴァルの声がやっとマトモに聞こえてくると、突然何か耳をつんざく音がする。とたんに、ヴァルが倒れる。
「銃声!?」
 ガウリイが短く言い、疲れているであろうに走り出した。あたしもなんとか続いた。
 けれど、ヴァルが倒れていた場所にたどり着いたけれど、其処にはもうヴァルの姿はなかった・・・。


『七日目
 相棒の首筋が、少し腫れてきた。其処が、数日前何かに刺されたと感じたところらしい。腫れが引けばすぐ治るだろう、と相棒は気楽だった。
 今日も船は見あたらなかった』


 もう、二人だけになってしまった・・・・・・
 あたしとガウリイの脳裏に、「絶望」の二文字が浮かぶ。
 本当に、あたし達は正体の分からない奴らに殺されるって言うの?
「絶対嫌っ! こんなところで死にたくない!!」
 あたしが頭を抱え、叫ぶ。
「・・・・・・リナ」
 あたしの肩・・・みうみうの居ない方の肩に手を置き、ガウリイは呟いた。
「一体、何処の何奴よ! なんで、あたし達がこんな事に・・・・・・」
「リナ!」
 あたしが黙ると、ガウリイはもう一度あたしの名を呼んだ。
 あたしがガウリイの顔を見上げると、彼は力強い意思を秘めた瞳であたしを見た。
「お前は俺が絶対護ってやる・・・」
「・・・・・・え・・・?」
「だから、安心しろ」
 にこっ、とガウリイは微笑んだ。
 顔がちょっと、赤くなる。
「絶対に、アメリア達を助け出して、一緒にこの島から脱出しよう」
「・・・うん」
 あたしは頷いた。
「元気、出たか?」
「・・・・・・うん」
「じゃあ、ちょっと移動しよう」
 ガウリイは言うと、ヴァルがさっき入っていった洞窟を見た。
「二人分の仏さん、って事は・・・誰かの死体って事だよな? この島に、俺たちより先に着た人が居たって事か・・・・・・調べてみるか?」
「一応・・・見て置いた方が良いかも。・・・・・・ゼルやゼロス達じゃ無いと良いけど」
「・・・・・・そうだな」
 あたしの呟きに、その可能性が捨てがたいものだと実感し、ガウリイは呟いた。
 がさり、と枝をかき分け、洞窟へと入ってみる。
 広いと思ったけれど、それほどでもない。むしろ狭い。ランプが必要、と言うほどでもない。
 蝙蝠達が居たような跡が見えるけれど、今は蝙蝠の姿は見えない。
 そして、洞窟の左右に・・・一人分ずつ。
 確かに、死体があった。
 けれど、服装も風化してボロボロだし、死体と言っても肉も皮もない髑髏。無茶苦茶気持ち悪くなる、と言うほどのエグさはあまりない。
 一日ぐらいでこんな骨になってしまうとは思えないし、着ている服も違うので、これはきっとゼル達ではない。少し、安心する。
 片方の髑髏さんは、着ている服がまるで何かに引き裂かれたように滅茶苦茶になっている。もう片方の方はわりと普通の状態だけれど、右手が何か本のようなものを持っていたような形になっている。
「・・・・・・何なんだろ?」
「さぁ、判らないけど・・・・・・とりあえず、今のところはどうにも出来ない。ボートへ向かおう」
 ガウリイが、いささか残酷に思える言葉を放つ。
 けれど、ここで情けをかけて墓を掘っていたりしたら、それこそ後ろから銃で撃たれかねない。今の犯罪時代、防弾服をも貫通する銃だって存在するのだから。
 あたし達は、その場を離れた。
 二つの死体に隠された秘密も知らずに。


『十日目
 相棒の首筋の腫れは引かない。それどころは、どんどん腫れていっている気がする。それなのに、ずっと肩にみうみう鳴く物体を乗せている。
 少し熱っぽい相棒を置いて、今日も食料を捜すか海を眺めるだけだった』


「・・・見えた!」
 あたしが声をあげ、前方を眺める。
 広く広く広がる、砂浜。そのハジのハジに、あたし達が止めたボートが見えた。
「・・・・・・リナさん」
 すると、突然後方・・・森の方から、声がした。
 聞き覚えのある声。
「アメリア!! それにヴァル!!」
 其処に立っていたのは、途中で消えたアメリアとヴァルだった。
「無事だったのね、良かった・・・」
「リナさん、それよりも!」
 アメリアとヴァルは銃を構え、突然あたしへと向けた。
「その丸い物体を殺せ」
「・・・えっ? なんで!?」
 ヴァルの言葉に、あたしは驚愕の声をあげる。
「お前がそれを殺せないなら、俺が殺してやる」
 ヴァルは言うと、銃口をみうみうへ向けた。
「おい、ヴァル!!」
「動かないで下さい」
 ガウリイが止めに入ろうとしたが、アメリアが今度はガウリイに銃を向ける。
「これも、正義の・・・そしてリナさんのためなんです」
「え・・・?」
 アメリアの言葉に、あたしまでもが動けなくなる。
「みうみうは・・・みうみうは、並の毒蛇なんかよりもよっぽどたちの悪い生物なんです!!」
「そうだ。簡単に言うと・・・・・」
 アメリアが叫び、ヴァルが続いた。
 けれど、最後の言葉を言ったのは、全く意外な人物だった。
「『繁殖生物』だ」
 それは、背後から現れたゼルガディスの声だった。


『十五日目
 もっと早くに、その正体に気付くべきだった。
 キノコと、みうみう鳴く物体。その二つに。
 相棒は悲鳴を上げ、胸をかきむしる。服を大きく引きちぎり、そのまま動かなくなった。すると、どんどんと腫れた首筋が大きく盛り上がり、破裂した。血肉が飛び散り、私は大きくその場を離れる。
 その様を見届けたみうみう鳴く物体は、最後に一声鳴くと、そのまま息絶えた。
 相棒の首筋からは、そのみうみう鳴く物体を小さくしたようなものが、無数に蠢き現れた。あの物体は、相棒の首筋に子を植え付けていたのだ。相棒が感じたという、首筋に針を刺したような痛み。その時、卵を産み付けたのだろう。
 無数の子と引き替えに、自らは息絶える。けれど、生まれる数の方が多いから、絶対数が減ることは自然的にはない。むしろ、増える。これを『繁殖生物』と言わずに、何というか。
 けれど、この島には他のこの物体は見つけなかった。きっと、この小さな幼虫達は、成長段階で大量に死に絶えるのであろう。そして、生き残ったわずかが、命を持つ者に卵を植え付ける。その繰り返し。
 私も永くはないであろう、そうあきらめ、いつか誰かがこの日記を読んでくれることを祈る。
 そう、この話をしなければならない。私が食べていた、キノコ。どうやらこれはあのみうみう鳴く物体達のエサらしく、このキノコの元へと群がっていく。そのため、これを食べていた私を、次なる標的と狙っている。このキノコさえなければ、この物体達から逃げ延びることもできたであろうに。
 誰か、この日記を読んだ者よ。この事実を、人々に知らせて欲しい。
 くれぐれも、この『繁殖生物』を、都会へと持ち込まぬよう注意して・・・・・・』


「嘘・・・・・・」
 耳をつんざく音。それが銃声だと気付くまで、しばらくかかった。
 ヴァルが銃を撃ったのだ。そして、それがみうみうを撃ち落とした。
「リナさん!」
 みうみうが背後で絶命したのを見届け、アメリアがあたしのもとへと駆け寄った。
「大丈夫ですか? 首筋痒くないですよね!?」
「うん・・・大丈夫」
 あたしは、どっと流れ出た脂汗を拭いながら、アメリアに言った。
 ふらり、と倒れかける。ガウリイが、すかさず支えてくれた。
「リナ」
 ゼルガディスが言って、あたしへと近づいていった。
 手には、一冊のボロボロな本を持っていた。
「これが、洞窟にいた死体の片割れが書いた日記だ。今説明したことが、ちゃんと書いてある」
 その日記を、あたしへと手渡した。あたしは、震える手で受け取った。
「早く、こんな島は出よう。そして、この日記を偉いさん方にでも見せて、この島を立入禁止にして貰おう。みうみうがもう居ないとは限らないし」
「・・・そうだね」
 ガウリイの言葉に、あたし達は頷いた。
 ゼルガディスの後ろに、フィリアとゼロスが立っていた。ヴァルがすかさず駆け寄る。
 あ、ゼロスはじき出されてる。微笑みが引きつっている。
 あたし達は、ゆっくりとボートへの歩を進めた。
「ねぇ、ゼル。なんで、アメリア達をさらったの?」
「まぁ、数的有利に立とうとしたから、と言うことだな。あとは、お前達を『恐怖』の枠にはめて身動きできなくし、そこであの生物を殺すように説得にかかろうとしたからだ」
 あたしの質問に、ゼルガディスが相変わらずの冷静さで答えた。
「あたし達、ホントに怖かったんだからね」
「それは悪かったな」
 あたしが怒った口調で、けれど微笑んでいった。ゼルガディスも、微笑み答えた。
「で、なんでフィリアを捕まえたんだ?」
「あの時は、あまりにも行動が突然すぎたし、フィリア一人でリナが説得できるとは思えなかった。あそこで突然俺が現れても、さっき言ったが数的有利の事もあるしな、少々手荒だがああいう行動をとったわけだ」
 今度はヴァルが割って入り、ゼルガディスに質問した。
「あっそ」
 ゼルの返答に、ヴァルはあっさりと答えた。
 変に喧嘩にならないだけ、良かった。
 あたし達はモーターボートにたどり着くと、そのまま乗り込み出発した。
 みんな、顔に安堵の微笑みが浮かんでいる。
 そう。恐怖は終わったのだ。終わったに違いない。
 あたしは、遠ざかる島を見つめながら考え、無意識に首へ伸びた手に気付かなかった。
 そう、気付かなかったのだ。
 首筋に、僅かな痒みがあることに・・・・・・・・・・・・


 恐怖は、終わらないかも知れない。


  END...

__________________________________

 疲れたぁぁぁぁぁぁぁっ!!(笑)
 長いですねー。まぁ、とりあえずは『綺麗な薔薇には刺がある』話でした。
 実際に映画化しても、あんまり怖くはないかも・・・いや、ちょっとは怖い? あれ?(をい)
 とりあえず、ゼロスの存在理由はわずかです(笑)数をそろえる。ただそれだけ。リナチームを四人、敵チームを三人にしたかったから・・・(笑)
 この話は、映画『ビーチ』のチラシを見た時に考え出しました。実物の映画は見たこと有りません(をい)。
 ちなみに、本文中の『○日目〜』は、日記の中身ですね。はい。
 けど、ホントに長いわ。前後編の方が良かったかな? ま、いいか。
 最後に。ここまで読んで下さって、本当にありがとうございました。私でさえ疲れたのだから、きっと呼んで下さった方も疲れたでしょう(笑)
 では、また別の時も、よろしく・・・・・・

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12286な・・・長い!!茅野 美蕗 11/6-20:56
記事番号12285へのコメント

 どーも、「私書箱」見て駆けつけましたみふっきーですよ〜。
 私レス下手なんだけど・・・頑張ります。

 長い!!恐い!!グロい!!ガウリナ風味っつーかヴァルフィリに目がいっちゃいます!!

 終わり。(おい;)

 ぎくー、文芸小説に転校しない・・・?
 毎度毎度その構成力&文才にはびっくりです〜。キャラ立ってるし。

 しかし、はっきりいってこーゆーエンドレスみたいな作品は恐くて恐くてダメです。ええ。たとえスレとておっかない。
 2時間かー頑張ったね。まあ私も長々書いちゃうほうだし、コレ前後編に分けられると私は絶対に恐くて読まない。(きっぱり)ひ〜読んじゃったじゃんかよ〜夢に出る〜出る〜!!恐い恐い・・・ぶるぶる。

 いや〜私って文才ナイ。こんなレスでごめん〜読んだの〜感動(心底恐怖)したの〜!!

 では。アホウでした。

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12293長いよーふふふ。稀虹 戯空 11/8-21:11
記事番号12286へのコメント

茅野 美蕗さんは No.12286「な・・・長い!!」で書きました。

> どーも、「私書箱」見て駆けつけましたみふっきーですよ〜。
> 私レス下手なんだけど・・・頑張ります。
 ヘタじゃないよー。頑張ってー。

> 長い!!恐い!!グロい!!ガウリナ風味っつーかヴァルフィリに目がいっちゃいます!!
 そーかやっぱりヴァルフィリか(をい)

> 終わり。(おい;)
 みぢかっ(笑)

> ぎくー、文芸小説に転校しない・・・?
> 毎度毎度その構成力&文才にはびっくりです〜。キャラ立ってるし。
 ありがたう〜。
 でもわたしの夢はファンタジー作家。もしくは作詞家。目標はJ.A.シーザー氏・・・いや、知らなくても良いけど(爆)

> しかし、はっきりいってこーゆーエンドレスみたいな作品は恐くて恐くてダメです。ええ。たとえスレとておっかない。
 まぁ、ネバーエンディングマニアですからわたし(何のマニアやねん)

> 2時間かー頑張ったね。まあ私も長々書いちゃうほうだし、コレ前後編に分けられると私は絶対に恐くて読まない。(きっぱり)ひ〜読んじゃったじゃんかよ〜夢に出る〜出る〜!!恐い恐い・・・ぶるぶる。
 うみゅー、恐ろしいか。うむ。イメージ的にそう思ってくれると成功作だね、こりゃ。

> いや〜私って文才ナイ。こんなレスでごめん〜読んだの〜感動(心底恐怖)したの〜!!
 恐怖・・・わたしが恐怖したのは「チャイルドプレイ(映画)」ですわ。ありゃ怖かった・・・「シックス・センス」はそれほどでもない(何故映画の話・・・?)

> では。アホウでした。
 では、間抜けでした。

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12301面白かったです♪ 時水夜 氷沙梓 11/9-17:49
記事番号12285へのコメント

 今日は!!!時水です(中途半端な略し方)!!!
 お久しぶりのぎくーさんの小説楽しく読ませてもらいました!!
 ・・・・・・・こ、恐い・・・・恐ろしかーーーー!!!!!みうみうちゃん「きゃーーーーーーーめっさラヴリーーーーーー!!!!!!!」
 とか思っていたら、
「きゃーーーーーー繁殖ーーーーーーーーー!!!!!!!(狂)」
 などなど、みうみうちゃんは侮れないと思いました。
 
 私も、ガウリナよりは、ヴァルフィリの方に、目がいってました(^−^)
 さり気なく二人とも切ない思いしてるところがくーーーーーーーーーっっっ!!!!(意味不明)

 スレタワーの方も楽しみにしてます♪
 それでは!サー○ルK寄り道帰りした時水夜でした!!!

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12302たしかにお久しぶりだなぁ 稀虹 戯空 11/9-18:09
記事番号12301へのコメント

時水夜 氷沙梓さんは No.12301「面白かったです♪ 」で書きました。

> 今日は!!!時水です(中途半端な略し方)!!!
 つまり、その略しかたから言うと、名前は「ときみ」ですな?(をい)

> お久しぶりのぎくーさんの小説楽しく読ませてもらいました!!
 たしかに、小説らしい小説は久しぶりだわ・・・

> ・・・・・・・こ、恐い・・・・恐ろしかーーーー!!!!!みうみうちゃん「きゃーーーーーーーめっさラヴリーーーーーー!!!!!!!」
> とか思っていたら、
>「きゃーーーーーー繁殖ーーーーーーーーー!!!!!!!(狂)」
> などなど、みうみうちゃんは侮れないと思いました。
 可愛いブツには裏があるんです(謎)
 
> 私も、ガウリナよりは、ヴァルフィリの方に、目がいってました(^−^)
> さり気なく二人とも切ない思いしてるところがくーーーーーーーーーっっっ!!!!(意味不明)
 そうですか、くーーーーーーーーーーっ!!!! でしたか!!(謎)

 ではっ!

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12308みょわああ〜〜〜〜〜〜〜!!!(TT)みい E-mail 11/10-22:41
記事番号12285へのコメント

稀虹 戯空さんは No.12285「サバイバルホラー映画?(ガウリナ度高し?)」で書きました。

> どーも。ぎくーです。
どうも!お久しぶりのみいでっす!(覚えていらっしゃいますか?)
ご復活おめでとうございます!
> 前々から暖めていたサバイバルホラー(?)、ここに投稿させてもらいまーす。
ドキわくですっ!
> ちょっとガウリナ度高し?
うにゃ〜。(←脱力)
> 長いです。映画化イメージなので(をい)ホラーっぽく仕上げてみました。
ホラーッスか。ちょっと苦手系です。
> ではでは、どうぞ(^^)
はい♪
>__________________________________
>
>
>  みうみうサバイバル 〜繁殖生物〜
みう!?
>
>          いかなる屈強な若者でも
>          勝つことの出来ないもの
>             『恐怖』
>
>
>「いい? もう一度ルールの確認をするわよ・・・・・・」
> その場の雰囲気に合わせて、暗くなる声。『仲間』と『敵』のゴクリという喉の音。
> 銃を持つ手が震える・・・少し。
>「動物の殺害は必要最低限に抑える・・・人間を打つときには、防弾チョッキを着ている躰を狙うこと。と言っても、人を打つのは必要なときでも出来うる限り避けること・・・・・・」
>「そして」
> あたしの言葉。続く声。
『あたし』ってことは、リナちんですなっ!
>「相手を全員捕らえたチーム、もしくは先にメンバーが全員行動不能になった方の負け」
>「命に関わるような危険な行為を取った者は、失格とする」
サバイバルゲーム?あっ!亡霊兵士!!!かねだいちしょうねんのじけんぼ!?(違)
>「じゃあ、始めるわよ」
> 最初の二人の声が誰の者かは、あまりよく判らなかった。
メンバーわかんないんで、推測のしようがないのですが・・・。
>「散れ!」
>
> これも、誰の声かは判らなかった。
いや、誰ですか?!
> けれど、考えるより先に、身体が動いた。
> スタートを告げる声がした瞬間から、『ゲーム』は開始する。
> 一瞬の油断が、敗北へと繋がるのだ。
> あたしは右へと走った。チームのメンバーが続いた。
やっぱし、サバイバルゲームっすね!?(byすーぷー)
> きっと、まだ誰も来たことがないだろう。
> そんな無人島を、あたし達が発見したのは、三日ばかり前のことだった。
>「面白そうじゃない。謎と神秘に包まれた、奇妙な島! 燃えるわ〜」
>「あんまり調子に乗るなよ」
> あたしがこの島に着いたとたんに、歓声を上げる。
> 止めに声を出すガウリイだったけれど、けれどどきどきしている様子には変わりない。
> 無人島の、サバイバルゲーム。
うあ〜い!当たった〜!!!
> これにハマったのは、いつ頃のことだろうか。
> 去年は、ほとんどこればっかりだったと思う。
> 今時の流行。
> 政府なんかも、天然記念物並の動物に手を出さなければ、ちょっとした大暴れをしても良い、と認めたほど、今の時代サバイバルゲームをやる人は増えている。
> 人が死なない程度の威力の銃。銃から身を守る防弾服。非常食、テント。
> 全てが、簡単に手に入る時代だった。
・・・いやかも。。。
> あたし達がこの島へ来た理由も、そのゲームのため。
> 一体、何が起こるか本当に判らない島。
> 面白そうじゃない、とばかりに、あたし達は挑んでいった。
>
> ルールは簡単だった。
> 相手を捕まえる。殺してはいけない。自分たちは掴まらないようにする。死んだら大変。
そりゃそうだ!
> 生き残れ。
> そんなものだった。
> あたしのチーム・・・と言っても4人だけだけれど、ともかくあたし達は、何処か安全に寝泊まりできそうな場所を探しにかかる。
>「辺りが見渡せるところ・・・辺りが見渡せるところ・・・」
> あたしは呟きながら、道無き道を走っていた。
> 敵が奇襲しにくい、広く開けている場所。飲める水が湧く泉などが近くにあると、なおよろしい。野生の植物は食用としてはあまり期待できない。こんな未開拓の島には、どんな毒性植物があるか、判ったものではないのだ。
>「おいっ、リナ・・・あんまり走らなくても、ゼル達追ってきてないぞ?」
>「そう? ・・・じゃあ、そろそろスピードダウンと行きますか」
> 最後尾のガウリイの言葉に、あたしは走りを止める。
>「はぁ・・・お前ら・・・相変わらず、体力だけは・・・はーはー・・・有り余ってんな・・・」
> ヴァルが、肩で息をしながら声を絞り出す。
ヴァル君ごと−じょ−!!!
>「あんたは、体力がなさすぎるのよ」
>「うるせぇ」
>「でもリナさん、あんまり走りすぎて体力を消耗しすぎるのは、良くありませんよ」
> ヴァルの毒づきに、アメリアまで味方する。
姫〜!
>「はーいはいはい。わっかりましたよ。じゃ、これからはゆっくり行きましょ」
> あたしは肩をすくめ、ゆっくりと歩を進めた。
>「・・・・・・む?」
> あたしは、前方にピンク色の丸い物体を見つけ、足を止めた。
>「どうした? リナ」
>「んー、あれ見て」
> あたしが言うと、ガウリイ達は一斉に視線をピンク色のその物体に注ぐ。
>「・・・石の入ったピンクのビニール袋?」
珍しいですよね?ピンクの袋は。
> ガウリイが呟いた。
>「内蔵」
うにゃあ!
>「皺のない脳みそ」
いみゃあああ!!!!!!
姫から変な言葉がァ!!!!
> ヴァル、アメリアも続いて言った。
>「・・・・・・なんでそういう発想ばっかりなの?」
> あたしが、ちょっぴり呆れて呟く。
こくこく。。。
> あの綺麗な丸さは、ビニール袋とは思えない。内蔵にはどうあっても見えないし、あれだけ皺のない脳みそは確実にない(と思う)。
私もそう思います。
> と、なると。
>「・・・・・・カバの背中!」
「ちっが〜う!!!」
>「んなわけねぇだろ」
> あたしの言葉に、すかさずつっこむヴァル。
&私。
> こいつ・・・言う準備してたな。
あは☆
>「でも、多分何かの動物だと思うけど・・・もしかしてキノコとか?」
>「あんなピンクい動物なんて見たこと無いな・・・」
> あたし達は言い合いながら、徐々にその物体に近づく。
> 間近で見ると、大きさはインコとオウムの間くらい。手乗りには少し大きく、肩のりにだいたい良いぐらいの大きさ。首と肩の間に、すっぽりはまりそう。
> ちょんちょん、とあたしは木の枝で突っついてみた。
>「みうみう〜・・・?」
きゃ〜!かわゆい〜!!!
> 奇妙な鳴き声をあげ、それは顔(?)をあたしへと向けた。
> ピンクの丸い身体。ちょこんと付いた、小さな手足。身体より少し小さいだけの、丸い頭。つぶらな瞳。
あああ、かわい〜!
>『かっ、かわいい・・・』
> あたしとアメリアは、同時に呟いていた。
>
>「・・・・・・で、その丸い物体は何を食べるんだ?」
> 結局、あれからゼル達・・・敵チームとは逢わずに、夜がやってきた。
> この島へと来る時に使ったモーターボートからは、だいぶ離れた場所だけれど、少し開けた野原を見つけ、あたし達はそこをキャンプ場に選んだ。
> ヴァル(炊事係)は鍋にお湯を炊き(近くに飲み水の川が流れていてラッキー)中に携帯食料を放り込みながら、あたしへと聞いてきた。
ヴァルって、お料理上手そうですよね!
>「さぁ。けど、丸い物体って呼ぶの、止めてよ。この子には『みうみう』って名前が有るんだから」
っあったの!?
>「そうですよねーみうみうv」
> あたしとアメリアが丸い物体改めみうみうを撫でながら、ヴァル(炊事係)へと言った。
> 結局あたし達はこのみうみうに一目惚れをしてしまい、連れてきてしまったのだ。
> 本当の名前も、正体も何も分からない。ただ、みうみうと鳴くだけ。
そ、それはちょっと危険なのでは?
> ああっ!! 可愛すぎるっ!!
たしかに!!!
>「けっ。これだから女ってヤツらは嫌いなんだ。可愛いものを見ると、すぐそれだけになる」
>「あら〜ぁ」
> あたしはヴァル(炊事係)の言葉に「にやり」と微笑み、言い放った。
うに・・・。(こ、怖い・・・)
>「だったら、あんたのスイートハニーはどうなるのよ?」
>「フィリアは別(きっぱり)」
> あっさりと言い返された・・・・・・
ってゆうか、ヴァルの中では『スウィートハニーv=フィリア』!?
>「あーあ、ゼルガディスさん達、今頃どうしてるでしょうか」
>「フィリア・・・ああっ、なんであんな生ごみと同じチームなんだぁぁっ!!」
ぶっ!生ゴ・・・。ッツーコトは、ゼロさんでるんですね!?
>「あんたらのくじ運が悪いんでしょうがっ! うるさいわよ、場所がばれたらどうするのよ!」
> アメリアが呟き、ヴァル(炊事係)が大声を上げる。この色ボケども・・・(注・色ボケの意味は実は知りません(笑))。
あは☆『色ボケ』は、恋して浮かれてキャ−!って感じの意。(微妙に違う)
> そう。実はチーム決めはくじ引きだったりする・・・。
・・・。いいの?そんなんで。チームワーク悪そうっスよ?
>「ほーら、さっさと御飯作ってよ! 炊事係!」
>「はぁ・・・わーったよ。判った」
> とうとう諦めたように、ヴァルは溜息をついた。
>
> というわけで、ゼルガディスのチームは今・・・・・・
>「・・・・・・ゼロス。毒だけ入れるなよ」
・・・と、言う事は、ゼロさんが、炊事係なのでしょうか?
・・・。毒は入れなくても、食べてダイジョブなもんじゃないと思いますが・・・。
>「おやおや、ゼルガディスさんは僕を信用してくれないんですか?」
できないです〜。
>「当たり前でしょう。誰が、貴方みたいな生ごみを・・・ああ、ヴァル・・・今は何処へ・・・?」
同感です〜。
>「まったくフィリアさんったら、いっつも自分は悲劇のヒロイン・・・そして僕は炊事係。どっちが本当の不幸人なんでしょう?」
あ、嫌な予感。。。
>「私に決まってるじゃありませんか(きっぱり)」
ああ、はじまった。。。
>「・・・少なくとも、僕の方が貴方よりヒーローヒロイン度は高いですけどね」
>「(ぷちっ)あぁーら、何処ぞの生ごみはただ臭いだけ何じゃないんですの?」
>「(ぷちっ)おぉーや、何処ぞの自己中心的お嬢さまよりは一般常識はありますけどねー」
>「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・一番不幸なのは俺だな」
こくこく。。。
> ゼルガディスの呟きが、チームのバランスの悪さを物語っていた・・・。
このメンバーじゃあ・・・ねえ。

> その穴に、「ぎらり」と光る無数の光を見つけ、思いとは関係なく足が止まる。
にょわ〜!!!
> だが、冷静になってその光を見つめると、それは蝙蝠の瞳がランプを明かりを反射した程度だった。これ以上先へ進み音を立てれば、一斉に蝙蝠は襲ってくるだろうが。
こうもり?
>「・・・なんだ。大したことはない。コウモリじゃないか」
> 自らの鼓動が、どくどくとうるさい。
>「もう先には進めないな」
> 自分に言い訳をするように、ゼルガディスは呟いた。
> 実質、蝙蝠達の背後には壁が見える。先に進めたくとも、先がない。
> くるり、とゼルガディスはきびすを返す。
> その時、見えてしまった。
> 先ほどまで見えなかった、暗闇の空間・・・左右。
>
> 蝙蝠が飛んでいった。
なんか怖いッス〜!
>「んー、よく寝たー!」
> あたしは「ぐぅ〜」と伸びをして、テントの中から出た。
> 外はすっかり明るく、お天道様が「おはよう」している。
> あたしの肩の上には、すっぽりとみうみうがはまっている。「みう〜・・・みう〜・・・」と、寝息(?)を立てて、身体を小さく上下させる。
>「おはようございます〜リナさん〜あと五分〜」
>「・・・・・・アメリア・・・起きてるの? 寝てるの・・・?」
>「ふふふ・・・ゼルガディスさん・・・むにぅ」
寝てますね・・・姫。
> アメリアが、口をむにむに動かしながら呟いている。
> 寝ている、ととりあえずあたしは判断する。
> けれど、その場を離れようとすると、突然足をアメリアが捕まえる。
>「みうみうは〜置いていって下さい〜」
起きてますね・・・姫。
>「あんたねぇ・・・」
> あたしが足を振り、手を離させようとする。
> すると突然、首筋に何かが刺さったような「ぷすり」という感じがする。
>「つっ・・・」
『ぷすり』ですか。痛そ〜ですね。
>「・・・ど〜しました〜?」
どっちなんですか〜!姫ぇえ〜!!!
>「ん〜・・・何かの虫かなぁ? みうみうの毛かも」
毛って・・・。あまり痛く無さそうじゃないですか。
> あたしが痛みの様な感じを受けたのは、みうみうが乗っている肩の方の首だった。
>「何かの虫、って・・・卵植え付けられたりしたらどうするんですか〜? 消毒しないと・・・」
消毒で、卵どうにかできるんですか?
> 寝ているのかいないのか、アメリアは目を閉じたままむにむにと喋る。
>「そーね。薬塗っておくわ」
> あたしはそう言い放つと、川へと顔を向けた。
> 顔を洗いたい・・・アメリアは手を離さない・・・・・・
かわいそうに・・・。
>
>『一日目
> しまった、と思った。まさか、無人島に漂流するとは思っても見なかった。助けを待つしかない。
> 何処か、海のよく見える場所を探しにかかる。生き残った者が私と相棒の二人だけというのが、いささか不安だったが、仕方ない。
> とりあえず、切り立った崖の縁を野宿の場所と選ぶ。本日は、これだけで一日が終わった』
>
>
>「リナさん!?」
> 川で顔を洗い終え、あたしが「すっきりv」と思っているところに、突然聞き覚えのある声が届く。
>「フィリア!? やばっ、銃・・・」
>「そんな事より、大変ですリナさ・・・・・・」
> あたしが銃を置いてきてしまったことを思い出すと、フィリアがそれを遮って言葉を続けた。
> けれど、それも途中で切る。
>「その首のっ・・・もしかして、みうみう鳴きます!?」
>「そーだけど・・・何で、知ってるの?」
>「そんなことより!」
> フィリアは突然、あたし・・・というより、肩の上のみうみうへと銃口を向ける。
にゃあ!動物(?)虐待反対!
>「それを外して下さい! それは・・・」
>「ちょ、ちょっと、落ち着きなさいよ」
>「早く! じゃないと、撃ち・・・」
> 撃ちますよ、と言おうとしたのだろう。
> けれど突然、フィリアの背後から手が伸び、茂みの中へとフィリアを引きずりこんだ!
えっ!
>「ちょっ、フィリア!?」
> あたしは慌ててその後を追おうとした。
> けれど、茂みをかき分けたその先には、もうフィリアも引きずり込んだ奴の姿もなかった・・・・・・
>
>
>『二日目
> 相棒が、奇妙な物体を持って帰ってきた。下記の絵が、それである。みうみう鳴いて、可愛らしい。つい、捨ててこいとは言えない。もしかしたら、何か毒を持っているかもしれないのに。
これって『みうみう』!
> 食べられそうなキノコを幾つか取ってくる。焼いて食べてみると、結構美味しかった。右記の絵が、そのキノコである』
>
>
>「変よ!」
> あたしは声をあげる。
> アメリア、ガウリイ、ヴァルも、この自体の大変さ(?)が判っているのだろう。
っ!ガウリイも判ってるんですか!?
>「俺のフィリアになんて事をっ!」
> ・・・ヴァルは一人、少し違う意味で熱血しているけれど。
こくりこくり。。。
>「フィリアさん、なんでみうみうを撃とうとしたんでしょうか・・・?」
>「それに、そのフィリアを連れ去った奴? 誰なんだ、それは」
>「判らないわよ」
> アメリア、ガウリイが口々に言うけれど、あたしはやはり「判らない」としか言いようがない。
>「もしかしたら、変質者とか猟奇殺人犯とかがこの島に潜んでいて、わたし達を殺そうとしているとか・・・」
金○一少年!?
>「ちょっ・・・アメリア、あんまり不吉なこと言わないでよ!」
>「・・・すいません」
>「そうだぞ、アメリア。ボートが無ければ俺たちはこの島から脱出できないとか、ボートは此処からすごく遠いとか、もしそうだったら今頃フィリアは、とかとか、あんまり不吉なことは言うなよ」
・・・
>「あんたが不吉なこと言いまくってるのよっ!!」
> すぱこっ!
> どんどん問題点を言い連ねるガウリイの後頭部を、あたしはスリッパで殴り倒す。
そんな事言ってるやつは、どんどんヤっちゃって下さい!
>「ああ、フィリっ・・・」
>「うるさいっ!」
> がづっ!
『がづっ!』!?なんかヤバそうじゃないですか?その音・・・。
> ガウリイの言葉に触発されたのだろう、再び叫びそうになったヴァルの後頭部を、今度は鍋で殴る。そのまま彼は沈黙する。
なっ!なべ・・・・。<^)/∪ち〜ん>ご愁傷様です。
>「とりあえず、サバイバルゲームは中止よ! 急いでボートの方へと向かいながら、フィリアやゼル達を捜すわよ!!」
> あたしは、声をあげ、ガウリイとアメリアは頷いた。ヴァルは動かない(をい)。
死んでる!?
> この時、あたし達はこの事件の本当の意味を知らなかった。
> もしかしたら、肩の上のみうみうは、判っていたかもしれないけれど。
なぜっ!?
>
>『三日目
> 相棒の様子がおかしい。体がだるく、すぐ疲れるという。風邪かも知れない。
> 相棒曰く、突然首筋に針を刺したような感じがして、その時は大して気にしていなかったが、数時間経ってから痒みを伴ってきたという。それが怪しい、と言っていた。
えっ!それって、りなちんも・・・。
> 変な虫に刺されたかも知れない。取り敢えず、持っている限りの薬を試し、相棒を崖の下にあった洞窟で寝かせ、私は食料を探しに行った』
>

> もしかしたら、本当に猟奇犯とかが・・・と、あたしの脳裏に嫌な考えが浮かんだ。
> みうみうは、今だ「みう〜みう〜」と鳴いているだけだった。
あう〜。。。こわくなってきたあ・・・。

>『七日目
> 相棒の首筋が、少し腫れてきた。其処が、数日前何かに刺されたと感じたところらしい。腫れが引けばすぐ治るだろう、と相棒は気楽だった。
> 今日も船は見あたらなかった』
怖い〜!!!

>「一体、何処の何奴よ! なんで、あたし達がこんな事に・・・・・・」
>「リナ!」
> あたしが黙ると、ガウリイはもう一度あたしの名を呼んだ。
> あたしがガウリイの顔を見上げると、彼は力強い意思を秘めた瞳であたしを見た。
>「お前は俺が絶対護ってやる・・・」
>「・・・・・・え・・・?」
>「だから、安心しろ」
> にこっ、とガウリイは微笑んだ。
> 顔がちょっと、赤くなる。
あ。。。らぶらぶモード全開・・・。
>「絶対に、アメリア達を助け出して、一緒にこの島から脱出しよう」
>「・・・うん」
> あたしは頷いた。
>「元気、出たか?」
>「・・・・・・うん」
>「じゃあ、ちょっと移動しよう」
> ガウリイは言うと、ヴァルがさっき入っていった洞窟を見た。
>「二人分の仏さん、って事は・・・誰かの死体って事だよな? この島に、俺たちより先に着た人が居たって事か・・・・・・調べてみるか?」
>「一応・・・見て置いた方が良いかも。・・・・・・ゼルやゼロス達じゃ無いと良いけど」
>「・・・・・・そうだな」
> あたしの呟きに、その可能性が捨てがたいものだと実感し、ガウリイは呟いた。
> がさり、と枝をかき分け、洞窟へと入ってみる。
> 広いと思ったけれど、それほどでもない。むしろ狭い。ランプが必要、と言うほどでもない。
> 蝙蝠達が居たような跡が見えるけれど、今は蝙蝠の姿は見えない。
> そして、洞窟の左右に・・・一人分ずつ。
> 確かに、死体があった。
> けれど、服装も風化してボロボロだし、死体と言っても肉も皮もない髑髏。無茶苦茶気持ち悪くなる、と言うほどのエグさはあまりない。
> 一日ぐらいでこんな骨になってしまうとは思えないし、着ている服も違うので、これはきっとゼル達ではない。少し、安心する。
> 片方の髑髏さんは、着ている服がまるで何かに引き裂かれたように滅茶苦茶になっている。もう片方の方はわりと普通の状態だけれど、右手が何か本のようなものを持っていたような形になっている。
うにゃあ〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!!!!!!!!!
怖いです〜〜〜〜〜!!!!!!!!!!
>「・・・・・・何なんだろ?」
>「さぁ、判らないけど・・・・・・とりあえず、今のところはどうにも出来ない。ボートへ向かおう」
> ガウリイが、いささか残酷に思える言葉を放つ。
> けれど、ここで情けをかけて墓を掘っていたりしたら、それこそ後ろから銃で撃たれかねない。今の犯罪時代、防弾服をも貫通する銃だって存在するのだから。
> あたし達は、その場を離れた。
> 二つの死体に隠された秘密も知らずに。
秘密ってなんですか!???
>
>『十日目
> 相棒の首筋の腫れは引かない。それどころは、どんどん腫れていっている気がする。それなのに、ずっと肩にみうみう鳴く物体を乗せている。
> 少し熱っぽい相棒を置いて、今日も食料を捜すか海を眺めるだけだった』
>
>
>「・・・見えた!」
> あたしが声をあげ、前方を眺める。
> 広く広く広がる、砂浜。そのハジのハジに、あたし達が止めたボートが見えた。
>「・・・・・・リナさん」
> すると、突然後方・・・森の方から、声がした。
> 聞き覚えのある声。
>「アメリア!! それにヴァル!!」
うにゃあ〜!姫〜!
> 其処に立っていたのは、途中で消えたアメリアとヴァルだった。
>「無事だったのね、良かった・・・」
>「リナさん、それよりも!」
> アメリアとヴァルは銃を構え、突然あたしへと向けた。
>「その丸い物体を殺せ」
>「・・・えっ? なんで!?」
> ヴァルの言葉に、あたしは驚愕の声をあげる。
>「お前がそれを殺せないなら、俺が殺してやる」
> ヴァルは言うと、銃口をみうみうへ向けた。
>「おい、ヴァル!!」
>「動かないで下さい」
> ガウリイが止めに入ろうとしたが、アメリアが今度はガウリイに銃を向ける。
>「これも、正義の・・・そしてリナさんのためなんです」
>「え・・・?」
うにゃ?
> アメリアの言葉に、あたしまでもが動けなくなる。
>「みうみうは・・・みうみうは、並の毒蛇なんかよりもよっぽどたちの悪い生物なんです!!」
>「そうだ。簡単に言うと・・・・・」
> アメリアが叫び、ヴァルが続いた。
> けれど、最後の言葉を言ったのは、全く意外な人物だった。
>「『繁殖生物』だ」
> それは、背後から現れたゼルガディスの声だった。
ゼルやん!?
>
>『十五日目
> もっと早くに、その正体に気付くべきだった。
> キノコと、みうみう鳴く物体。その二つに。
> 相棒は悲鳴を上げ、胸をかきむしる。服を大きく引きちぎり、そのまま動かなくなった。すると、どんどんと腫れた首筋が大きく盛り上がり、破裂した。血肉が飛び散り、私は大きくその場を離れる。
いやあああああああ〜〜〜〜〜!!!!!!
> その様を見届けたみうみう鳴く物体は、最後に一声鳴くと、そのまま息絶えた。
> 相棒の首筋からは、そのみうみう鳴く物体を小さくしたようなものが、無数に蠢き現れた。あの物体は、相棒の首筋に子を植え付けていたのだ。相棒が感じたという、首筋に針を刺したような痛み。その時、卵を産み付けたのだろう。
いやああ〜〜〜〜!リナちんもおお〜〜!!!
> 無数の子と引き替えに、自らは息絶える。けれど、生まれる数の方が多いから、絶対数が減ることは自然的にはない。むしろ、増える。これを『繁殖生物』と言わずに、何というか。
> けれど、この島には他のこの物体は見つけなかった。きっと、この小さな幼虫達は、成長段階で大量に死に絶えるのであろう。そして、生き残ったわずかが、命を持つ者に卵を植え付ける。その繰り返し。
> 私も永くはないであろう、そうあきらめ、いつか誰かがこの日記を読んでくれることを祈る。
> そう、この話をしなければならない。私が食べていた、キノコ。どうやらこれはあのみうみう鳴く物体達のエサらしく、このキノコの元へと群がっていく。そのため、これを食べていた私を、次なる標的と狙っている。このキノコさえなければ、この物体達から逃げ延びることもできたであろうに。
> 誰か、この日記を読んだ者よ。この事実を、人々に知らせて欲しい。
> くれぐれも、この『繁殖生物』を、都会へと持ち込まぬよう注意して・・・・・・』
うにゃあああ〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!!!!
>
>「嘘・・・・・・」
> 耳をつんざく音。それが銃声だと気付くまで、しばらくかかった。
> ヴァルが銃を撃ったのだ。そして、それがみうみうを撃ち落とした。
危ないよお〜、ヴァアル〜〜〜〜!!!
>「リナさん!」
> みうみうが背後で絶命したのを見届け、アメリアがあたしのもとへと駆け寄った。
>「大丈夫ですか? 首筋痒くないですよね!?」
>「うん・・・大丈夫」
> あたしは、どっと流れ出た脂汗を拭いながら、アメリアに言った。
> ふらり、と倒れかける。ガウリイが、すかさず支えてくれた。
>「リナ」
> ゼルガディスが言って、あたしへと近づいていった。
> 手には、一冊のボロボロな本を持っていた。
>「これが、洞窟にいた死体の片割れが書いた日記だ。今説明したことが、ちゃんと書いてある」
うにゃあ。
> その日記を、あたしへと手渡した。あたしは、震える手で受け取った。
>「早く、こんな島は出よう。そして、この日記を偉いさん方にでも見せて、この島を立入禁止にして貰おう。みうみうがもう居ないとは限らないし」
>「・・・そうだね」
> ガウリイの言葉に、あたし達は頷いた。
> ゼルガディスの後ろに、フィリアとゼロスが立っていた。ヴァルがすかさず駆け寄る。
> あ、ゼロスはじき出されてる。微笑みが引きつっている。
ありゃ、ゼロよんかあいそう。。。
> あたし達は、ゆっくりとボートへの歩を進めた。
>「ねぇ、ゼル。なんで、アメリア達をさらったの?」
>「まぁ、数的有利に立とうとしたから、と言うことだな。あとは、お前達を『恐怖』の枠にはめて身動きできなくし、そこであの生物を殺すように説得にかかろうとしたからだ」
怖くし過ぎ〜!!!
> あたしの質問に、ゼルガディスが相変わらずの冷静さで答えた。
>「あたし達、ホントに怖かったんだからね」
>「それは悪かったな」
> あたしが怒った口調で、けれど微笑んでいった。ゼルガディスも、微笑み答えた。
>「で、なんでフィリアを捕まえたんだ?」
>「あの時は、あまりにも行動が突然すぎたし、フィリア一人でリナが説得できるとは思えなかった。あそこで突然俺が現れても、さっき言ったが数的有利の事もあるしな、少々手荒だがああいう行動をとったわけだ」
> 今度はヴァルが割って入り、ゼルガディスに質問した。
>「あっそ」
> ゼルの返答に、ヴァルはあっさりと答えた。
> 変に喧嘩にならないだけ、良かった。
> あたし達はモーターボートにたどり着くと、そのまま乗り込み出発した。
> みんな、顔に安堵の微笑みが浮かんでいる。
> そう。恐怖は終わったのだ。終わったに違いない。
> あたしは、遠ざかる島を見つめながら考え、無意識に首へ伸びた手に気付かなかった。
> そう、気付かなかったのだ。
> 首筋に、僅かな痒みがあることに・・・・・・・・・・・・
それって・・・。
>
> 恐怖は、終わらないかも知れない。
みょはあああ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!!!!!!
>
>  END...
>
>__________________________________
>
> 疲れたぁぁぁぁぁぁぁっ!!(笑)
> 長いですねー。まぁ、とりあえずは『綺麗な薔薇には刺がある』話でした。
怖かったです〜!!!!!
> 実際に映画化しても、あんまり怖くはないかも・・・いや、ちょっとは怖い? あれ?(をい)
じゅうぶんっです!
> とりあえず、ゼロスの存在理由はわずかです(笑)数をそろえる。ただそれだけ。リナチームを四人、敵チームを三人にしたかったから・・・(笑)
> この話は、映画『ビーチ』のチラシを見た時に考え出しました。実物の映画は見たこと有りません(をい)。
私はその映画、知りません
> ちなみに、本文中の『○日目〜』は、日記の中身ですね。はい。
はい。
> けど、ホントに長いわ。前後編の方が良かったかな? ま、いいか。
> 最後に。ここまで読んで下さって、本当にありがとうございました。私でさえ疲れたのだから、きっと呼んで下さった方も疲れたでしょう(笑)
> では、また別の時も、よろしく・・・・・・
はい!感想になってませんが(ただ叫んでただけな気もするが・・・)
コレで失礼します!怖かったです!では!!!

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12311ゼロリナなら下♪稀虹 戯空 11/11-23:42
記事番号12308へのコメント

みいさんは No.12308「みょわああ〜〜〜〜〜〜〜!!!(TT)」で書きました。

>> どーも。ぎくーです。
>どうも!お久しぶりのみいでっす!(覚えていらっしゃいますか?)
>ご復活おめでとうございます!
 お久しぶりっ、もちろん覚えてますわっ♪
 御復活・・・どっこいどっこいですけど復活です♪

>> 前々から暖めていたサバイバルホラー(?)、ここに投稿させてもらいまーす。
>ドキわくですっ!
 怒木枠土器和独(違)

>> ちょっとガウリナ度高し?
>うにゃ〜。(←脱力)
 ゼロリナなら、下の方に連載している『パラレル・クローズの〜』を見よ! です。

>> 長いです。映画化イメージなので(をい)ホラーっぽく仕上げてみました。
>ホラーッスか。ちょっと苦手系です。
 私もあんまり好きでは・・・

>> ではでは、どうぞ(^^)
>はい♪
 ♪

>>__________________________________
>>
>>
>>  みうみうサバイバル 〜繁殖生物〜
>みう!?
 みう!! みうみう〜

>>
>>          いかなる屈強な若者でも
>>          勝つことの出来ないもの
>>             『恐怖』
>>
>>
>>「いい? もう一度ルールの確認をするわよ・・・・・・」
>> その場の雰囲気に合わせて、暗くなる声。『仲間』と『敵』のゴクリという喉の音。
>> 銃を持つ手が震える・・・少し。
>>「動物の殺害は必要最低限に抑える・・・人間を打つときには、防弾チョッキを着ている躰を狙うこと。と言っても、人を打つのは必要なときでも出来うる限り避けること・・・・・・」
>>「そして」
>> あたしの言葉。続く声。
>『あたし』ってことは、リナちんですなっ!
 ですなっ!

>>「相手を全員捕らえたチーム、もしくは先にメンバーが全員行動不能になった方の負け」
>>「命に関わるような危険な行為を取った者は、失格とする」
>サバイバルゲーム?あっ!亡霊兵士!!!かねだいちしょうねんのじけんぼ!?(違)
 かねだ・・・(笑)
 あの話、一番好きやー!!

>>「じゃあ、始めるわよ」
>> 最初の二人の声が誰の者かは、あまりよく判らなかった。
>メンバーわかんないんで、推測のしようがないのですが・・・。
 まぁ、声の主決めてないし・・・(爆)

>>「散れ!」
>>
>> これも、誰の声かは判らなかった。
>いや、誰ですか?!
 決めてません(きっぱり)

>> けれど、考えるより先に、身体が動いた。
>> スタートを告げる声がした瞬間から、『ゲーム』は開始する。
>> 一瞬の油断が、敗北へと繋がるのだ。
>> あたしは右へと走った。チームのメンバーが続いた。
>やっぱし、サバイバルゲームっすね!?(byすーぷー)
 そーっす!!

>> きっと、まだ誰も来たことがないだろう。
>> そんな無人島を、あたし達が発見したのは、三日ばかり前のことだった。
>>「面白そうじゃない。謎と神秘に包まれた、奇妙な島! 燃えるわ〜」
>>「あんまり調子に乗るなよ」
>> あたしがこの島に着いたとたんに、歓声を上げる。
>> 止めに声を出すガウリイだったけれど、けれどどきどきしている様子には変わりない。
>> 無人島の、サバイバルゲーム。
>うあ〜い!当たった〜!!!
 当たり〜♪

>> これにハマったのは、いつ頃のことだろうか。
>> 去年は、ほとんどこればっかりだったと思う。
>> 今時の流行。
>> 政府なんかも、天然記念物並の動物に手を出さなければ、ちょっとした大暴れをしても良い、と認めたほど、今の時代サバイバルゲームをやる人は増えている。
>> 人が死なない程度の威力の銃。銃から身を守る防弾服。非常食、テント。
>> 全てが、簡単に手に入る時代だった。
>・・・いやかも。。。
 ・・・まぁ、近未来こうなる可能性は大。

>> あたし達がこの島へ来た理由も、そのゲームのため。
>> 一体、何が起こるか本当に判らない島。
>> 面白そうじゃない、とばかりに、あたし達は挑んでいった。
>>
>> ルールは簡単だった。
>> 相手を捕まえる。殺してはいけない。自分たちは掴まらないようにする。死んだら大変。
>そりゃそうだ!
 大変大変。変態は虫の姿が変わること(謎)

>> 生き残れ。
>> そんなものだった。
>> あたしのチーム・・・と言っても4人だけだけれど、ともかくあたし達は、何処か安全に寝泊まりできそうな場所を探しにかかる。
>>「辺りが見渡せるところ・・・辺りが見渡せるところ・・・」
>> あたしは呟きながら、道無き道を走っていた。
>> 敵が奇襲しにくい、広く開けている場所。飲める水が湧く泉などが近くにあると、なおよろしい。野生の植物は食用としてはあまり期待できない。こんな未開拓の島には、どんな毒性植物があるか、判ったものではないのだ。
>>「おいっ、リナ・・・あんまり走らなくても、ゼル達追ってきてないぞ?」
>>「そう? ・・・じゃあ、そろそろスピードダウンと行きますか」
>> 最後尾のガウリイの言葉に、あたしは走りを止める。
>>「はぁ・・・お前ら・・・相変わらず、体力だけは・・・はーはー・・・有り余ってんな・・・」
>> ヴァルが、肩で息をしながら声を絞り出す。
>ヴァル君ごと−じょ−!!!
 登場ですわっ!!

>>「あんたは、体力がなさすぎるのよ」
>>「うるせぇ」
>>「でもリナさん、あんまり走りすぎて体力を消耗しすぎるのは、良くありませんよ」
>> ヴァルの毒づきに、アメリアまで味方する。
>姫〜!
 アメリア〜v

>>「はーいはいはい。わっかりましたよ。じゃ、これからはゆっくり行きましょ」
>> あたしは肩をすくめ、ゆっくりと歩を進めた。
>>「・・・・・・む?」
>> あたしは、前方にピンク色の丸い物体を見つけ、足を止めた。
>>「どうした? リナ」
>>「んー、あれ見て」
>> あたしが言うと、ガウリイ達は一斉に視線をピンク色のその物体に注ぐ。
>>「・・・石の入ったピンクのビニール袋?」
>珍しいですよね?ピンクの袋は。
 と言うか、見たこと無い・・・

>> ガウリイが呟いた。
>>「内蔵」
>うにゃあ!
 嫌ぁ。

>>「皺のない脳みそ」
>いみゃあああ!!!!!!
>姫から変な言葉がァ!!!!
 壊れてきたぁぁぁぁ・・・

>> ヴァル、アメリアも続いて言った。
>>「・・・・・・なんでそういう発想ばっかりなの?」
>> あたしが、ちょっぴり呆れて呟く。
>こくこく。。。
 「かなり」呆れようよ・・・リナ・・・

>> あの綺麗な丸さは、ビニール袋とは思えない。内蔵にはどうあっても見えないし、あれだけ皺のない脳みそは確実にない(と思う)。
>私もそう思います。
 わたくしもですわ。

>> と、なると。
>>「・・・・・・カバの背中!」
>「ちっが〜う!!!」
>>「んなわけねぇだろ」
>> あたしの言葉に、すかさずつっこむヴァル。
>&私。
 というわけで、私も。
 「せめて象にしよう!!」(をい)

>> こいつ・・・言う準備してたな。
>あは☆
 ・・・えへ♪

>>「でも、多分何かの動物だと思うけど・・・もしかしてキノコとか?」
>>「あんなピンクい動物なんて見たこと無いな・・・」
>> あたし達は言い合いながら、徐々にその物体に近づく。
>> 間近で見ると、大きさはインコとオウムの間くらい。手乗りには少し大きく、肩のりにだいたい良いぐらいの大きさ。首と肩の間に、すっぽりはまりそう。
>> ちょんちょん、とあたしは木の枝で突っついてみた。
>>「みうみう〜・・・?」
>きゃ〜!かわゆい〜!!!
>> 奇妙な鳴き声をあげ、それは顔(?)をあたしへと向けた。
>> ピンクの丸い身体。ちょこんと付いた、小さな手足。身体より少し小さいだけの、丸い頭。つぶらな瞳。
>あああ、かわい〜!
 可愛いですわ・・・ふふふ・・・
 騙されちゃいけませんけど♪

>>『かっ、かわいい・・・』
>> あたしとアメリアは、同時に呟いていた。
>>
>>「・・・・・・で、その丸い物体は何を食べるんだ?」
>> 結局、あれからゼル達・・・敵チームとは逢わずに、夜がやってきた。
>> この島へと来る時に使ったモーターボートからは、だいぶ離れた場所だけれど、少し開けた野原を見つけ、あたし達はそこをキャンプ場に選んだ。
>> ヴァル(炊事係)は鍋にお湯を炊き(近くに飲み水の川が流れていてラッキー)中に携帯食料を放り込みながら、あたしへと聞いてきた。
>ヴァルって、お料理上手そうですよね!
>>「さぁ。けど、丸い物体って呼ぶの、止めてよ。この子には『みうみう』って名前が有るんだから」
>っあったの!?
 勝手に決めた・・・

>>「そうですよねーみうみうv」
>> あたしとアメリアが丸い物体改めみうみうを撫でながら、ヴァル(炊事係)へと言った。
>> 結局あたし達はこのみうみうに一目惚れをしてしまい、連れてきてしまったのだ。
>> 本当の名前も、正体も何も分からない。ただ、みうみうと鳴くだけ。
>そ、それはちょっと危険なのでは?
 でも、可愛いからOK☆

>> ああっ!! 可愛すぎるっ!!
>たしかに!!!
 だからALL OK!!!

>>「けっ。これだから女ってヤツらは嫌いなんだ。可愛いものを見ると、すぐそれだけになる」
>>「あら〜ぁ」
>> あたしはヴァル(炊事係)の言葉に「にやり」と微笑み、言い放った。
>うに・・・。(こ、怖い・・・)
 一体、何が・・・

>>「だったら、あんたのスイートハニーはどうなるのよ?」
>>「フィリアは別(きっぱり)」
>> あっさりと言い返された・・・・・・
>ってゆうか、ヴァルの中では『スウィートハニーv=フィリア』!?
 もちろん!!(をい)

>>「あーあ、ゼルガディスさん達、今頃どうしてるでしょうか」
>>「フィリア・・・ああっ、なんであんな生ごみと同じチームなんだぁぁっ!!」
>ぶっ!生ゴ・・・。ッツーコトは、ゼロさんでるんですね!?
 そこにいまーす♪

>>「あんたらのくじ運が悪いんでしょうがっ! うるさいわよ、場所がばれたらどうするのよ!」
>> アメリアが呟き、ヴァル(炊事係)が大声を上げる。この色ボケども・・・(注・色ボケの意味は実は知りません(笑))。
>あは☆『色ボケ』は、恋して浮かれてキャ−!って感じの意。(微妙に違う)
 微妙!? 微妙で良いの!?

>> そう。実はチーム決めはくじ引きだったりする・・・。
>・・・。いいの?そんなんで。チームワーク悪そうっスよ?
 まぁ、毎回チームは違うでしょうから。うん。

>>「ほーら、さっさと御飯作ってよ! 炊事係!」
>>「はぁ・・・わーったよ。判った」
>> とうとう諦めたように、ヴァルは溜息をついた。
>>
>> というわけで、ゼルガディスのチームは今・・・・・・
>>「・・・・・・ゼロス。毒だけ入れるなよ」
>・・・と、言う事は、ゼロさんが、炊事係なのでしょうか?
>・・・。毒は入れなくても、食べてダイジョブなもんじゃないと思いますが・・・。
>>「おやおや、ゼルガディスさんは僕を信用してくれないんですか?」
>できないです〜。
 むつかしいですわね。

>>「当たり前でしょう。誰が、貴方みたいな生ごみを・・・ああ、ヴァル・・・今は何処へ・・・?」
>同感です〜。
 ファンとしてあるまじき言葉(笑)

>>「まったくフィリアさんったら、いっつも自分は悲劇のヒロイン・・・そして僕は炊事係。どっちが本当の不幸人なんでしょう?」
>あ、嫌な予感。。。
 波乱・・・

>>「私に決まってるじゃありませんか(きっぱり)」
>ああ、はじまった。。。
 これこそ波乱・・・

>>「・・・少なくとも、僕の方が貴方よりヒーローヒロイン度は高いですけどね」
>>「(ぷちっ)あぁーら、何処ぞの生ごみはただ臭いだけ何じゃないんですの?」
>>「(ぷちっ)おぉーや、何処ぞの自己中心的お嬢さまよりは一般常識はありますけどねー」
>>「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・一番不幸なのは俺だな」
>こくこく。。。
 納得。

>> ゼルガディスの呟きが、チームのバランスの悪さを物語っていた・・・。
>このメンバーじゃあ・・・ねえ。
 ねえ・・・(誰に聞いてる)

>> その穴に、「ぎらり」と光る無数の光を見つけ、思いとは関係なく足が止まる。
>にょわ〜!!!
 ぎゃーっ!

>> だが、冷静になってその光を見つめると、それは蝙蝠の瞳がランプを明かりを反射した程度だった。これ以上先へ進み音を立てれば、一斉に蝙蝠は襲ってくるだろうが。
>こうもり?
 こーもり。

>>「・・・なんだ。大したことはない。コウモリじゃないか」
>> 自らの鼓動が、どくどくとうるさい。
>>「もう先には進めないな」
>> 自分に言い訳をするように、ゼルガディスは呟いた。
>> 実質、蝙蝠達の背後には壁が見える。先に進めたくとも、先がない。
>> くるり、とゼルガディスはきびすを返す。
>> その時、見えてしまった。
>> 先ほどまで見えなかった、暗闇の空間・・・左右。
>>
>> 蝙蝠が飛んでいった。
>なんか怖いッス〜!
 まぁ、ホラーだし(をい)

>>「んー、よく寝たー!」
>> あたしは「ぐぅ〜」と伸びをして、テントの中から出た。
>> 外はすっかり明るく、お天道様が「おはよう」している。
>> あたしの肩の上には、すっぽりとみうみうがはまっている。「みう〜・・・みう〜・・・」と、寝息(?)を立てて、身体を小さく上下させる。
>>「おはようございます〜リナさん〜あと五分〜」
>>「・・・・・・アメリア・・・起きてるの? 寝てるの・・・?」
>>「ふふふ・・・ゼルガディスさん・・・むにぅ」
>寝てますね・・・姫。
 熟睡中。

>> アメリアが、口をむにむに動かしながら呟いている。
>> 寝ている、ととりあえずあたしは判断する。
>> けれど、その場を離れようとすると、突然足をアメリアが捕まえる。
>>「みうみうは〜置いていって下さい〜」
>起きてますね・・・姫。
 熟睡中。

>>「あんたねぇ・・・」
>> あたしが足を振り、手を離させようとする。
>> すると突然、首筋に何かが刺さったような「ぷすり」という感じがする。
>>「つっ・・・」
>『ぷすり』ですか。痛そ〜ですね。
>>「・・・ど〜しました〜?」
>どっちなんですか〜!姫ぇえ〜!!!
 熟睡中(しつこい)

>>「ん〜・・・何かの虫かなぁ? みうみうの毛かも」
>毛って・・・。あまり痛く無さそうじゃないですか。
 でも、ハリネズミの毛は痛そう・・・

>> あたしが痛みの様な感じを受けたのは、みうみうが乗っている肩の方の首だった。
>>「何かの虫、って・・・卵植え付けられたりしたらどうするんですか〜? 消毒しないと・・・」
>消毒で、卵どうにかできるんですか?
 さぁ・・・まぁ、卵は死ぬんじゃないですか?
 この時代、卵用の薬があるかも知れないし。

>> 寝ているのかいないのか、アメリアは目を閉じたままむにむにと喋る。
>>「そーね。薬塗っておくわ」
>> あたしはそう言い放つと、川へと顔を向けた。
>> 顔を洗いたい・・・アメリアは手を離さない・・・・・・
>かわいそうに・・・。
 熟睡しているはずなのに・・・

>>『一日目
>> しまった、と思った。まさか、無人島に漂流するとは思っても見なかった。助けを待つしかない。
>> 何処か、海のよく見える場所を探しにかかる。生き残った者が私と相棒の二人だけというのが、いささか不安だったが、仕方ない。
>> とりあえず、切り立った崖の縁を野宿の場所と選ぶ。本日は、これだけで一日が終わった』
>>
>>
>>「リナさん!?」
>> 川で顔を洗い終え、あたしが「すっきりv」と思っているところに、突然聞き覚えのある声が届く。
>>「フィリア!? やばっ、銃・・・」
>>「そんな事より、大変ですリナさ・・・・・・」
>> あたしが銃を置いてきてしまったことを思い出すと、フィリアがそれを遮って言葉を続けた。
>> けれど、それも途中で切る。
>>「その首のっ・・・もしかして、みうみう鳴きます!?」
>>「そーだけど・・・何で、知ってるの?」
>>「そんなことより!」
>> フィリアは突然、あたし・・・というより、肩の上のみうみうへと銃口を向ける。
>にゃあ!動物(?)虐待反対!
 動物愛護協会!!?

>>「それを外して下さい! それは・・・」
>>「ちょ、ちょっと、落ち着きなさいよ」
>>「早く! じゃないと、撃ち・・・」
>> 撃ちますよ、と言おうとしたのだろう。
>> けれど突然、フィリアの背後から手が伸び、茂みの中へとフィリアを引きずりこんだ!
>えっ!
 恐怖の始まり〜!

>>「ちょっ、フィリア!?」
>> あたしは慌ててその後を追おうとした。
>> けれど、茂みをかき分けたその先には、もうフィリアも引きずり込んだ奴の姿もなかった・・・・・・
>>
>>
>>『二日目
>> 相棒が、奇妙な物体を持って帰ってきた。下記の絵が、それである。みうみう鳴いて、可愛らしい。つい、捨ててこいとは言えない。もしかしたら、何か毒を持っているかもしれないのに。
>これって『みうみう』!
 の、ようですわ。

>> 食べられそうなキノコを幾つか取ってくる。焼いて食べてみると、結構美味しかった。右記の絵が、そのキノコである』
>>
>>
>>「変よ!」
>> あたしは声をあげる。
>> アメリア、ガウリイ、ヴァルも、この自体の大変さ(?)が判っているのだろう。
>っ!ガウリイも判ってるんですか!?
 とりあえず、「大変なんだなー」とは判るでしょう(笑)

>>「俺のフィリアになんて事をっ!」
>> ・・・ヴァルは一人、少し違う意味で熱血しているけれど。
>こくりこくり。。。
 でも、ヴァルフィリ者の私としては・・・(笑)

>>「フィリアさん、なんでみうみうを撃とうとしたんでしょうか・・・?」
>>「それに、そのフィリアを連れ去った奴? 誰なんだ、それは」
>>「判らないわよ」
>> アメリア、ガウリイが口々に言うけれど、あたしはやはり「判らない」としか言いようがない。
>>「もしかしたら、変質者とか猟奇殺人犯とかがこの島に潜んでいて、わたし達を殺そうとしているとか・・・」
>金○一少年!?
 まぁ、あの話は一部ネタだし(笑)
 あ、かねだいち少年の映画が、今月末あたり金曜ロードショーでやりますね。上海魚人。実物映画で見たけど。

>>「ちょっ・・・アメリア、あんまり不吉なこと言わないでよ!」
>>「・・・すいません」
>>「そうだぞ、アメリア。ボートが無ければ俺たちはこの島から脱出できないとか、ボートは此処からすごく遠いとか、もしそうだったら今頃フィリアは、とかとか、あんまり不吉なことは言うなよ」
>・・・
 うう・・・

>>「あんたが不吉なこと言いまくってるのよっ!!」
>> すぱこっ!
>> どんどん問題点を言い連ねるガウリイの後頭部を、あたしはスリッパで殴り倒す。
>そんな事言ってるやつは、どんどんヤっちゃって下さい!
 良いのか!?

>>「ああ、フィリっ・・・」
>>「うるさいっ!」
>> がづっ!
>『がづっ!』!?なんかヤバそうじゃないですか?その音・・・。
 かなりやばい・・・目の前に星が飛ぶくらい。

>> ガウリイの言葉に触発されたのだろう、再び叫びそうになったヴァルの後頭部を、今度は鍋で殴る。そのまま彼は沈黙する。
>なっ!なべ・・・・。<^)/∪ち〜ん>ご愁傷様です。
 合掌。

>>「とりあえず、サバイバルゲームは中止よ! 急いでボートの方へと向かいながら、フィリアやゼル達を捜すわよ!!」
>> あたしは、声をあげ、ガウリイとアメリアは頷いた。ヴァルは動かない(をい)。
>死んでる!?
 かも(笑)

>> この時、あたし達はこの事件の本当の意味を知らなかった。
>> もしかしたら、肩の上のみうみうは、判っていたかもしれないけれど。
>なぜっ!?
 ・・・まぁ、犯人は現場に帰る、と(ちょっと違う)

>>『三日目
>> 相棒の様子がおかしい。体がだるく、すぐ疲れるという。風邪かも知れない。
>> 相棒曰く、突然首筋に針を刺したような感じがして、その時は大して気にしていなかったが、数時間経ってから痒みを伴ってきたという。それが怪しい、と言っていた。
>えっ!それって、りなちんも・・・。
 ・・・・・・・・・・・・

>> 変な虫に刺されたかも知れない。取り敢えず、持っている限りの薬を試し、相棒を崖の下にあった洞窟で寝かせ、私は食料を探しに行った』
>>
>
>> もしかしたら、本当に猟奇犯とかが・・・と、あたしの脳裏に嫌な考えが浮かんだ。
>> みうみうは、今だ「みう〜みう〜」と鳴いているだけだった。
>あう〜。。。こわくなってきたあ・・・。
 ホラーですし(二回目)

>>『七日目
>> 相棒の首筋が、少し腫れてきた。其処が、数日前何かに刺されたと感じたところらしい。腫れが引けばすぐ治るだろう、と相棒は気楽だった。
>> 今日も船は見あたらなかった』
>怖い〜!!!
 この辺はワンピース(をい)

>>「一体、何処の何奴よ! なんで、あたし達がこんな事に・・・・・・」
>>「リナ!」
>> あたしが黙ると、ガウリイはもう一度あたしの名を呼んだ。
>> あたしがガウリイの顔を見上げると、彼は力強い意思を秘めた瞳であたしを見た。
>>「お前は俺が絶対護ってやる・・・」
>>「・・・・・・え・・・?」
>>「だから、安心しろ」
>> にこっ、とガウリイは微笑んだ。
>> 顔がちょっと、赤くなる。
>あ。。。らぶらぶモード全開・・・。
 とりあえず、半開きv

>>「絶対に、アメリア達を助け出して、一緒にこの島から脱出しよう」
>>「・・・うん」
>> あたしは頷いた。
>>「元気、出たか?」
>>「・・・・・・うん」
>>「じゃあ、ちょっと移動しよう」
>> ガウリイは言うと、ヴァルがさっき入っていった洞窟を見た。
>>「二人分の仏さん、って事は・・・誰かの死体って事だよな? この島に、俺たちより先に着た人が居たって事か・・・・・・調べてみるか?」
>>「一応・・・見て置いた方が良いかも。・・・・・・ゼルやゼロス達じゃ無いと良いけど」
>>「・・・・・・そうだな」
>> あたしの呟きに、その可能性が捨てがたいものだと実感し、ガウリイは呟いた。
>> がさり、と枝をかき分け、洞窟へと入ってみる。
>> 広いと思ったけれど、それほどでもない。むしろ狭い。ランプが必要、と言うほどでもない。
>> 蝙蝠達が居たような跡が見えるけれど、今は蝙蝠の姿は見えない。
>> そして、洞窟の左右に・・・一人分ずつ。
>> 確かに、死体があった。
>> けれど、服装も風化してボロボロだし、死体と言っても肉も皮もない髑髏。無茶苦茶気持ち悪くなる、と言うほどのエグさはあまりない。
>> 一日ぐらいでこんな骨になってしまうとは思えないし、着ている服も違うので、これはきっとゼル達ではない。少し、安心する。
>> 片方の髑髏さんは、着ている服がまるで何かに引き裂かれたように滅茶苦茶になっている。もう片方の方はわりと普通の状態だけれど、右手が何か本のようなものを持っていたような形になっている。
>うにゃあ〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!!!!!!!!!
>怖いです〜〜〜〜〜!!!!!!!!!!
 髑髏だし・・・(汗)

>>「・・・・・・何なんだろ?」
>>「さぁ、判らないけど・・・・・・とりあえず、今のところはどうにも出来ない。ボートへ向かおう」
>> ガウリイが、いささか残酷に思える言葉を放つ。
>> けれど、ここで情けをかけて墓を掘っていたりしたら、それこそ後ろから銃で撃たれかねない。今の犯罪時代、防弾服をも貫通する銃だって存在するのだから。
>> あたし達は、その場を離れた。
>> 二つの死体に隠された秘密も知らずに。
>秘密ってなんですか!???
 とりあえず、謎の日記参照のこと。

>>『十日目
>> 相棒の首筋の腫れは引かない。それどころは、どんどん腫れていっている気がする。それなのに、ずっと肩にみうみう鳴く物体を乗せている。
>> 少し熱っぽい相棒を置いて、今日も食料を捜すか海を眺めるだけだった』
>>
>>
>>「・・・見えた!」
>> あたしが声をあげ、前方を眺める。
>> 広く広く広がる、砂浜。そのハジのハジに、あたし達が止めたボートが見えた。
>>「・・・・・・リナさん」
>> すると、突然後方・・・森の方から、声がした。
>> 聞き覚えのある声。
>>「アメリア!! それにヴァル!!」
>うにゃあ〜!姫〜!
 姫&ヴァル現る!!

>> 其処に立っていたのは、途中で消えたアメリアとヴァルだった。
>>「無事だったのね、良かった・・・」
>>「リナさん、それよりも!」
>> アメリアとヴァルは銃を構え、突然あたしへと向けた。
>>「その丸い物体を殺せ」
>>「・・・えっ? なんで!?」
>> ヴァルの言葉に、あたしは驚愕の声をあげる。
>>「お前がそれを殺せないなら、俺が殺してやる」
>> ヴァルは言うと、銃口をみうみうへ向けた。
>>「おい、ヴァル!!」
>>「動かないで下さい」
>> ガウリイが止めに入ろうとしたが、アメリアが今度はガウリイに銃を向ける。
>>「これも、正義の・・・そしてリナさんのためなんです」
>>「え・・・?」
>うにゃ?
 うにゅ。

>> アメリアの言葉に、あたしまでもが動けなくなる。
>>「みうみうは・・・みうみうは、並の毒蛇なんかよりもよっぽどたちの悪い生物なんです!!」
>>「そうだ。簡単に言うと・・・・・」
>> アメリアが叫び、ヴァルが続いた。
>> けれど、最後の言葉を言ったのは、全く意外な人物だった。
>>「『繁殖生物』だ」
>> それは、背後から現れたゼルガディスの声だった。
>ゼルやん!?
 ゼルガディス・登場!!!

>>『十五日目
>> もっと早くに、その正体に気付くべきだった。
>> キノコと、みうみう鳴く物体。その二つに。
>> 相棒は悲鳴を上げ、胸をかきむしる。服を大きく引きちぎり、そのまま動かなくなった。すると、どんどんと腫れた首筋が大きく盛り上がり、破裂した。血肉が飛び散り、私は大きくその場を離れる。
>いやあああああああ〜〜〜〜〜!!!!!!
 スプラッタ〜〜〜〜〜〜〜・・・

>> その様を見届けたみうみう鳴く物体は、最後に一声鳴くと、そのまま息絶えた。
>> 相棒の首筋からは、そのみうみう鳴く物体を小さくしたようなものが、無数に蠢き現れた。あの物体は、相棒の首筋に子を植え付けていたのだ。相棒が感じたという、首筋に針を刺したような痛み。その時、卵を産み付けたのだろう。
>いやああ〜〜〜〜!リナちんもおお〜〜!!!
 さぁ、それは・・・・・・

>> 無数の子と引き替えに、自らは息絶える。けれど、生まれる数の方が多いから、絶対数が減ることは自然的にはない。むしろ、増える。これを『繁殖生物』と言わずに、何というか。
>> けれど、この島には他のこの物体は見つけなかった。きっと、この小さな幼虫達は、成長段階で大量に死に絶えるのであろう。そして、生き残ったわずかが、命を持つ者に卵を植え付ける。その繰り返し。
>> 私も永くはないであろう、そうあきらめ、いつか誰かがこの日記を読んでくれることを祈る。
>> そう、この話をしなければならない。私が食べていた、キノコ。どうやらこれはあのみうみう鳴く物体達のエサらしく、このキノコの元へと群がっていく。そのため、これを食べていた私を、次なる標的と狙っている。このキノコさえなければ、この物体達から逃げ延びることもできたであろうに。
>> 誰か、この日記を読んだ者よ。この事実を、人々に知らせて欲しい。
>> くれぐれも、この『繁殖生物』を、都会へと持ち込まぬよう注意して・・・・・・』
>うにゃあああ〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!!!!
 今回の本質ですな・・・

>>「嘘・・・・・・」
>> 耳をつんざく音。それが銃声だと気付くまで、しばらくかかった。
>> ヴァルが銃を撃ったのだ。そして、それがみうみうを撃ち落とした。
>危ないよお〜、ヴァアル〜〜〜〜!!!
 とりあえず、銃の腕はなかなか良さそうですけど。

>>「リナさん!」
>> みうみうが背後で絶命したのを見届け、アメリアがあたしのもとへと駆け寄った。
>>「大丈夫ですか? 首筋痒くないですよね!?」
>>「うん・・・大丈夫」
>> あたしは、どっと流れ出た脂汗を拭いながら、アメリアに言った。
>> ふらり、と倒れかける。ガウリイが、すかさず支えてくれた。
>>「リナ」
>> ゼルガディスが言って、あたしへと近づいていった。
>> 手には、一冊のボロボロな本を持っていた。
>>「これが、洞窟にいた死体の片割れが書いた日記だ。今説明したことが、ちゃんと書いてある」
>うにゃあ。
 にゃうあ。

>> その日記を、あたしへと手渡した。あたしは、震える手で受け取った。
>>「早く、こんな島は出よう。そして、この日記を偉いさん方にでも見せて、この島を立入禁止にして貰おう。みうみうがもう居ないとは限らないし」
>>「・・・そうだね」
>> ガウリイの言葉に、あたし達は頷いた。
>> ゼルガディスの後ろに、フィリアとゼロスが立っていた。ヴァルがすかさず駆け寄る。
>> あ、ゼロスはじき出されてる。微笑みが引きつっている。
>ありゃ、ゼロよんかあいそう。。。
 まぁ、ヴァルフィリ者としては・・・(二回目)

>> あたし達は、ゆっくりとボートへの歩を進めた。
>>「ねぇ、ゼル。なんで、アメリア達をさらったの?」
>>「まぁ、数的有利に立とうとしたから、と言うことだな。あとは、お前達を『恐怖』の枠にはめて身動きできなくし、そこであの生物を殺すように説得にかかろうとしたからだ」
>怖くし過ぎ〜!!!
 これくらいしないと、物語が盛り上がらない!(盛り上げんでも、無事が一番・・・)

>> あたしの質問に、ゼルガディスが相変わらずの冷静さで答えた。
>>「あたし達、ホントに怖かったんだからね」
>>「それは悪かったな」
>> あたしが怒った口調で、けれど微笑んでいった。ゼルガディスも、微笑み答えた。
>>「で、なんでフィリアを捕まえたんだ?」
>>「あの時は、あまりにも行動が突然すぎたし、フィリア一人でリナが説得できるとは思えなかった。あそこで突然俺が現れても、さっき言ったが数的有利の事もあるしな、少々手荒だがああいう行動をとったわけだ」
>> 今度はヴァルが割って入り、ゼルガディスに質問した。
>>「あっそ」
>> ゼルの返答に、ヴァルはあっさりと答えた。
>> 変に喧嘩にならないだけ、良かった。
>> あたし達はモーターボートにたどり着くと、そのまま乗り込み出発した。
>> みんな、顔に安堵の微笑みが浮かんでいる。
>> そう。恐怖は終わったのだ。終わったに違いない。
>> あたしは、遠ざかる島を見つめながら考え、無意識に首へ伸びた手に気付かなかった。
>> そう、気付かなかったのだ。
>> 首筋に、僅かな痒みがあることに・・・・・・・・・・・・
>それって・・・。
 ・・・・・・・・・・・・。

>> 恐怖は、終わらないかも知れない。
>みょはあああ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!!!!!!
 ねばーえんでぃんぐすとーりー!!

>>  END...
>>
>>__________________________________
>>
>> 疲れたぁぁぁぁぁぁぁっ!!(笑)
>> 長いですねー。まぁ、とりあえずは『綺麗な薔薇には刺がある』話でした。
>怖かったです〜!!!!!
 私も、怖いのは結構苦手・・・

>> 実際に映画化しても、あんまり怖くはないかも・・・いや、ちょっとは怖い? あれ?(をい)
>じゅうぶんっです!
 良かった(^^)

>> とりあえず、ゼロスの存在理由はわずかです(笑)数をそろえる。ただそれだけ。リナチームを四人、敵チームを三人にしたかったから・・・(笑)
>> この話は、映画『ビーチ』のチラシを見た時に考え出しました。実物の映画は見たこと有りません(をい)。
>私はその映画、知りません
 最近ビデオになった外国の映画です。

>> ちなみに、本文中の『○日目〜』は、日記の中身ですね。はい。
>はい。
 へい。

>> けど、ホントに長いわ。前後編の方が良かったかな? ま、いいか。
>> 最後に。ここまで読んで下さって、本当にありがとうございました。私でさえ疲れたのだから、きっと呼んで下さった方も疲れたでしょう(笑)
>> では、また別の時も、よろしく・・・・・・
>はい!感想になってませんが(ただ叫んでただけな気もするが・・・)
>コレで失礼します!怖かったです!では!!!
 怖い、と思ってくれれば成功ですから、良いですよ(^^)
 では、また・・・。