◆−暮日花−せりあ(11/16-18:36)No.12349
 ┗やっちまったい!!−せりあ(11/16-18:39)No.12351


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12349暮日花せりあ E-mail URL11/16-18:36


皆様こんばんは!せりあです。
今日は親子物語でっす。
父親と母親の名前出してないですけどわかりますよね?(笑
ちなみに子供の名前は2人の名前からとりました。
『・・・・なんてセンスない名前』
といわれそうですが温かく見守っていただければ嬉しいです(汗

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日が西に傾き始める時刻。
一人の男が家路を急いでいた。
彼は毎日仕事が終るとすぐにこうして帰ってくる。
奥さんと子供が自分の帰りを待っているからだ。
・・・・ここまで『マイホームパパ』にあてはまる人物もそうそう居はしまい・・・・。

そんな彼の帰り道。
丘の上の我が家へ通じる道を歩いていると、ふと向こうの方に、目にとまるものがあった。
それは暮れる空を映したかのようなオレンジの小さな花。
「今まで全然気が付かなかったなぁ・・・・・。リナにプレゼントでもしてやるかな?」
そう言うと、彼は珍しく寄り道をしてみることにした。
今夜の夕食のことなんかを考えつつ・・・・・・


さて、そのころ彼の奥さんはというと・・・

「この花なんて名前かな?今まで見たこと無いわよねぇ・・・。リイナにあげよっかな」
細身の花瓶に入ったオレンジの花を見ながら呟く。
ちなみにリイナというのは彼女の娘で、今年8歳になる。
父親ゆずりの金髪に、母親譲りの瞳と性格。
それ故結構学校では有名人だったりもする・・・・
「う〜みゅ・・・・」
彼女はしばらく頬杖をついて見ていたが、
「さて、そろそろ夕食の仕上げでもしますか!」
そう言うとキッチンへ引っ込んでいってしまった。
夕食の味付けなんかを考えつつ・・・・・・


同時刻、リイナはといえば・・・・

「今日はお母さん盗賊いぢめ行くかなぁ??」
窓から暮れる空を眺めつつ、物騒な事をさらりと言い放つ。
ちなみに盗賊いぢめというのは彼女の母親の趣味である。
父親曰く、
『魔法の練習台にはもってこいだろうけど、危ないだろ〜がっ!』
だそうだが、それでもやっぱり毎回ついてくる。
「そういえば、この花どぉしよっかな?」
窓際に飾ってある、オレンジの花を横目で眺めながら呟く。
今日、学校帰りに偶然見つけたものだ。
しばらく唸っていたが、ポンッと手を打つと、
「お父さんにあ〜げよっと♪」
言って嬉しそうに笑い、おいしそうな匂いのしてきた一階へと下りていった。
今晩のおかずのことなんかを考えつつ・・・・・



そうこうしているうちに、外は夜闇に包まれ彼も家に帰ってきた。
「おっかえり〜!!」
まず最初にリイナが飛びついて叫ぶ。
彼が頭をわしゃわしゃと撫でてやると、満足したように離れ、
「おかえり〜!今日は少し遅かったんじゃない?」
キッチンから、ひょっこりと彼の愛する人が顔を出す。
「ん〜、ちょっといいもん見つけてさ」
「「いいもん?!」」
彼の言葉を聞いた途端、目を輝かせて飛びついてくる2人。
「いっとくけど金目のものとかじゃないからな」
一言念押しすると、『な〜んだ』という表情でそれぞれの位置に戻る。
時々けんかをする事もあるが、それはそれで、やっぱり母娘。
同じ動作をしているので思わず吹き出しそうになる。
が、そうすると攻撃呪文の嵐になるのは目に見えているもので、彼は苦笑しながら着替えに行った。


「ね、お父さんのいいもんって何かな??」
父親が居なくなったのを確認してリイナが言う。
それに返ってきた答えは、
「さぁ?くらげのえさとかじゃないの??」
というものだった。
「くらげのえさってお母さんひどひ・・・・・・。そりゃお父さんは頭使うことに関しちゃ北京原人よりも疎いかも知んないけどさ。やっぱりいくらなんでもえさってことは無いと思うのよ」
母親に突っ込みながらも、自分も結構な言葉を連ねる。
だが、本人には全くそんな自覚は無いらしく、父親の言う『いいもん』の答え探しに必死になっている。
女二人のそんな謎解きは、噂の人物がキッチンに戻ってくるまでの間続けられた。




テーブル狭しとならぶ料理は、一般家庭の5倍はあるのではないかと思える量である。
親子そろって食べる量が半端ではないからだ。

「「「いっただきま〜っす!!!」」」
声と共に始まるお食事バトル。
手を動かしつつ口を動かすというのはあたりまえのことで、
「それあたしの!!・・・ってすきありっ!!!」
だの、
「ああ!!俺が楽しみとっておいたもの〜〜!」
だの、
「あたしは育ち盛りなんだからちょうだいね〜♪」
という言葉とこもに、ナイフ、スプーン、フォーク・・・ありとあらゆる物が飛ぶ。
普通の人が見たらまず開いた口が塞がらなくなるだろうが、これも彼らにとってはごく普通の事。
ものが飛び交うのが止まったのは、それから1時間後の事だった・・・・・・



食後のくつろぎタイム。
3人ともソファーに座り好きな事をやっている。
そこへ彼への質問がわいた。
「そういえば、あんたあれどういう意味??」
「あれってなんだ??」
突然の質問に、意味がわからずきょとん、とした表情で答える。
それに補足説明をするリイナ。
「ほら、帰ってくるの遅かった理由で『いいもんを見つけたから』って言ってたじゃない?それが一体何なのかってこと」
彼女の言葉に暫く彼は黙り込んでいたが、
「おお!そういえば言ったような気がするぞ!!」
とってうんうんと頷く。
だが。
「・・・・・自分で言っといて忘れるな〜!!!!!」
という言葉と一緒に。
彼は空の星となったのだった・・・・・・

「で?そのいいもんってのはなんなのかしら?」
無事生還した(時間にして3秒ちょっと・・・)彼に、半ば脅しのような科白。
その隣ではリイナがにこにこしながら立っている。
はたから見ると微笑ましい光景だが、彼らのことを知るものにはこれほど怖いものはないだろう・・・。
彼はため息を一つつくと一言。
「オレンジの可愛い花見つけたんだよ」
それにかえってきたのは、
「「オレンジの花・・・・・?」」
という間の抜けた2人分の声だった・・・・・




「う〜ん。じゃあ3人しておなじこと考えてたんだぁ・・・・」
嬉しそうなつまらなそうな複雑な表情をしながらリイナが言う。
その前には3つに増えたオレンジの花。
「どうするんだ?」
言ってちらりと隣を見ると、
「簡単な事よ。考えてたとおりにプレゼントすればいいんだわ」
「そうだよね。何かこのまんまって勿体無いもん」
「まあな」
花を指差しながら提案された意見通り。
ちょっとした偶然で3人の手に迷い込んだ花は、それぞれの予定通りの人へと渡される事になった。




その花は、毎年その時期になると咲くもので、暮日花――くれひばな――という名の花だった。
さて、そんな暮日花。
こんなことがあってからというもの、毎年3本彼らの家に招かれる事になった。
丘の上の小さな家に。
またひとつちょっとした記念日が増えた。


今年もまた、夕焼け空を映した花が、秋風と笑顔に乗って小さな幸せを運んでくる・・・・・・



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・・・えと、如何でしたでしょうか??
何だかこのくらいの長さのもの書くのは久々なんでちょっと・・・・いやかなり変な部分あると思われます(−−;
見つけたら、回しげり食らわせつつ教えてやってくださいませ!
それでは塾行ってきま〜すっ!!

+せりあ+


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12351やっちまったい!!せりあ E-mail URL11/16-18:39
記事番号12349へのコメント

名前出してないつもりが・・・・・やっちまいました・・・・
見つけたら指差してわらってやってくださいませ・・・・v
あうあう(T×T
それだけなんですけど・・・・v
でわでわ〜!!