◆−連載の方とは全く関係ない小説(ヴァルフィリ)−時水夜 氷沙梓(11/22-23:48)No.12439


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12439連載の方とは全く関係ない小説(ヴァルフィリ)時水夜 氷沙梓 11/22-23:48


こんにちは!!時水ですv明日は親にカレー作ろうかどうか迷ってる最中です(をい)。いや、私はキッチンの前で「来ないで!」と叫んでいる男の子役かもです(汗)。あのカレーのCMはほのぼのですv
ぜんぜん関係ない話ですいません。今回(も)私の大好きなヴァルフィリですv
なんか変ですが、このカップリング好きな人に少しでも気に入ってもらえれば嬉しいですv
では、どうぞ・・・・・・

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  裸足の女神

   どれだけ泣けば 朝が包んでくれる
   鏡の中の 濡れた口唇を噛む

 人間が「光の柱」と呼ぶダークスターのゲート。
 その中の祭壇に佇む一人の男性。
 ヴァルガーヴ。
 そして。
 彼が見る先に立っている女性。
 フィリア。
 彼女は彼を追い、ここまで来たが。
 言葉が。
 彼にかけてやる言葉が見つからない。
 ただ、彼を見つめ、じっと佇んでいるだけ。
 戸惑いがちでこちらをみるフィリアを見ながら、彼は静かに言い放った。
「何故ここへ来た?」
 絶対零度の言葉に、フィリアは一瞬びくっとした。

 いつもこうだ。
 彼は思った。
 彼女にいつも声を掛けるときは、冷たい言葉ばかり。
 そんなワケではないのに。
 放たれる言葉はいつも。
 彼女を悲しませた。

「私は・・・あなたを追って来ました」
 言った後、落雷が辺りに鳴り響く。
「・・・何故?」
「わかりません。・・・ただ、あなたを独りにさせたくない」
「・・・同情なんかいらねぇよ」
「同情なんかじゃありません!!!」

   街中が裏切りに溢れてると すねるだけの奴もいるけど
   君はかなり重い恋のダメージを 腹に収め明日を見つめてる

「同情なんかじゃない!!そんなモノじゃない!!」
 フィリアが叫ぶ。
「そんなんじゃない。・・・違う・・・違います」
 急に胸が苦しくなり、右手で強く締め付ける。
 感情が高ぶり、望んでもいないのに涙が流れる。
「何で・・・同情だと・・・思ってしまうんですか?」
 うずくまり、うつむきながら問いかける。
 息苦しくなる。
「・・・そうとしか思えねぇよ」
 ヴァルガーヴが静かに返す。
「一族滅ぼされた相手に、今更そんなコト言われたって・・・同情としか思えねぇよ・・・」
「じゃあ私は・・・あなたにどういった言葉をかければいいんですか?あなたが癒される言葉はあるんですか?」
 彼は無言で何も返さない。
「苦しいです・・・あなたになにも出来ないと・・・私が無力だと思い知らされて・・・私は・・・あなたの力になりたいのに・・・」
 そこで言葉は切れ、沈黙が流れた。

   OH MY 裸足の女神よ 傷を隠さないでいいよ
   痛みを知る眼差しは 深く澄んでもう萎れることはない

 無言のままヴァルガーヴは、うずくまるフィリアに静かに歩み寄った。
「私じゃ・・・あなたの力に・・・なれないんでしょうか?」
 自己嫌悪。
 無力。
 その言葉だけが、フィリアの頭の中に回る。
 ヴァルガーヴはフィリアの目の高さまで腰を下ろした。
 ヴァルガーヴはフィリアの髪に優しく触れた。
 フィリアははっとして顔を上げた。
 今もなお、涙は出続けている。
 ヴァルガーヴは彼女の頬を撫で、涙を拭った。
 彼の表情は、心なしか悲しそうな顔である。
「私はこのまま・・・無力のまま・・・あなたを救えないんでしょうか?」

   どこまで走れば あの人に会える
   知らず知らず 優しさ求め彷徨う

「あなたは・・・何かを望んではいないのですか?何も望んではいないのですか?」
「俺は・・・この世界の浄化以外、何も望んじゃいなかった」
「他にはないのですか?」
 ヴァルガーヴは何も返さない。
「ゴールドドラゴンである・・・私を殺そうとは?」
「・・・いや・・・」
 ヴァルガーヴは首を横に振った。
「確かにお前はゴールドドラゴンで、俺の仇だが、何故かお前を殺そうとは・・・全く思わなかった」
「女だから・・・ですか?」
「それも違うな・・・自分でも良く分からねぇよ」
「分からないんですか?」
「ああ・・・」
 そう言って。
 彼はふっと笑う。
「ひょっとしたら・・・」
「ひょっとしたら?」
「仇討ちの憎悪じゃ無くて、別の感情があるのかも知れねぇな」
「?どういうコトですか?」

   はかないだけの強がりに見えるなら いっそ誰かに抱きつきゃいい
   情けないヤジばかり飛ばすだけの 暇人なんかよりよっぽどいいから

 ヴァルガーヴはフィリアの腰の方に手を回し、静かに彼女を抱き寄せた。
「な・・・ヴァルガーヴ!!!?」
 フィリアは顔を真っ赤にして抵抗しようとするが。
 もうすでに彼の腕の中。
 身動きすら殆どとれない。
「ヴァルガー・・・・・・」
「まだ分かんねぇか?別の感情っていうのは?」
「何となくなら・・・分かります・・・」
「じゃあ諦めて、大人しく捕まってろ」
「・・・・・・・・・・」
 心臓の音が彼に伝わっているかもしれない。
 ものすごい速さで動いている。
 彼は自分と同じ感情を持っていた。
 持っていてくれた!
 最高に心地よい嬉しさが。
 フィリアを温かく包んだ。

   OH MY 裸足の女神よ 傷を隠さないでいいよ
   風に消されることのない 喜びさがそう

「ねぇ、ヴァルガーヴ・・・」
「何だ?」
 フィリアは一瞬、言葉を出すのに戸惑ったが。
 勇気を振り絞り声を出した。
「ヴァルガーヴ・・・私、あなたのことが好きです」
 ヴァルガーヴは少し目を見開いた。
 心臓が張り裂けそうなほど緊張した。
 が、そんな気持ちを押さえ。
 フィリアは言葉を続けた。
「あなたのことを、今、一番に想っています。想っているからこそ、あなたの望みを叶えたい。いつか願いが出来たとき、いつでも願いをかなえたい・・・」
 少し戸惑い気味だったヴァルガーヴが、やがて口を開く。
「じゃあ・・・一つだけ言う。」
「はい・・・」
 ヴァルガーヴはフィリアを抱いていた手を離し、少し照れくささもはいったような口調で言った。
「俺が死ぬまで・・・ずっと一緒に居てくれないか?」
「え・・・」
 顔中がみるみる熱くなる。

   DON’T YOU CLY MY 裸足の女神よ
   一人で泣かないでもいいよ
   心から他人(だれか)に微笑む 君の肩を引き寄せたい

「・・・だめか?」
「え!!?」
 固まっているフィリアをヴルガーヴがのぞき込む。
 その瞳は限りなく綺麗に透き通っている。
 この瞳に嘘はつけない。
「こちらこそ・・・よろしくお願いします!」
 言ってフィリアはにこやかに笑った。
 それを見てヴァルガーヴは。
 ちょっと驚いたような顔をしてから。
 静かに笑った。
「あ・・・ヴァルガーヴ!今・・・笑いましたね!!!?」
「笑ってねぇよ」
「笑いました!!!絶対笑い・・・・・・・」
「うるせぇよ!」
 なおも詰め寄るフィリアを。
 ヴァルガーヴは彼女の唇を塞いで黙らせた。

                     END

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すいません。長い上に内容・・・・・・・・・
とりあえずフィリア、ヴァルをくっつけたい一心で・・・・・・

あ、ついでに、この小説の中に出てた曲は、B'zの「裸足の女神」です。
すごくいい歌ですv
それではこの辺で・・・・・・・