◆−関係(教師と生徒)別にそんなにヤバくないっす〜−海ほおずき(12/4-18:12)No.12532
 ┗はじめまちて−一坪(12/10-01:43)NEWNo.12604


トップに戻る
12532関係(教師と生徒)別にそんなにヤバくないっす〜海ほおずき E-mail URL12/4-18:12





誰から見ても、あたしとゼルガディス先生は、『仲の良い教師と生徒』の関係だったと
思う。廊下でふざけ合ったり、授業中、冗談で集中的に当てられたり…。

どう見ても、ただそれだけにしか見えなかったと思う。


でも、今2人の間にあるのは、

    ”恋愛感情”

なのだ。



〜・〜・〜・〜・〜・〜〜・〜・〜・〜・〜・〜〜・〜・〜・〜・〜・〜

幾度となく、肌を合わせてきた。それが目的でもあったし、会う理由でもあった。
お互いに、「抱いて」とか「抱きたい」など口に出した事は、1度もなかった。
ただ、そうすることが、何より自然に思えたからだ。



―最初は保健室でしょ、次は体育館の器具室、その次は音楽室の大きいピアノの下。そして今回は…―



「リナ、好きだ」

その言葉の返事の代わりに、瞼を閉じる。それがあたしの答え。

ゼルガディスはそう言うと、リナを机の上に押し倒すように寝かせ、肩を両手で押さえると、
有無を言わさずキスをする。何処か慣れたような、大人びたキス。
荒々しくは無い。むしろ優しい。

―今回は教室か。もしかして、次は屋上とか。指導室とかも良いかもしんない。

心の中で小さく呟き、為すがままにされる。
その感覚に酔いしれながら。

大人と、特に先生と恋愛するって、なかなか良いものよ。
自分を大人にしてくれるし、何より、こんな場所でのキスやHはあんまし
経験できないし、普通よりドキドキする。
何時人に見付かるか分からないスリル。堪んないかも。

「好きだ」

もう1度、囁く。
今度はさっきとはちょっと違う、甘えたキス。
先生がこんなキスをする時は、あたしにも何かして欲しいって言う、合図。だから。

「あたしもだよ、先生」

反対に。
次はあたしが先生を机の上に押し倒し、覆い被さる形になった。

「先生、大好き」

言葉には一点の偽りも無い。あるのは本音のみ。

互いが互いを作用しあう。振り子が揺れるように。2人は一心同体なのだから。

リナは机の上に片足だけを乗せ、ゼルガディスの頬を両手で包み、天使の微笑みみたいなキスをした。
机に乗せた片足の、太股の付け根部分。ひだスカートが少し捲れ、白く美しい太股全貌を、
露にしていた。
予兆。

よく、”キスの味”なんて言うけれど、例えるなら、これは紛れも無い、”大人の味”がする、とリナ
は思った。
煙草と香水の香りが綺麗に混ざった、大人の匂い。先生があたしを抱きしめる時、何時も必ず
そんな香りがあたしを誘う。

夕焼けをバックにした空が教室中を、あたし達を、紅色で染めて。何だか少し色っぽい。
ここの窓からはグラウンドしか見えなくて殺風景だな。
でも、今は先生しか目に入らない。
この教室にはあたしと先生しか、要らないからかな。

普段騒がしい教室も、消毒や薬の匂いだらけの保健室も、歌や楽器で賑わう音楽室も、
2人が逢い引きする頃には、全て幻の様に消え去っていた。
まるで世界には、あたしと先生しか存在しないみたいだった。
少なくともこうやっている間はそう思えて仕方が無かった。

終わることなく続く関係。無条件。
先生は”若さ”をあたしに求めているだけなのかも、知れない。でも、それでも良い。

ゼルガディスは起き上がりざまにリナの制服の中に指を滑らせ、そっとその身体(からだ)
を這うようになぞり出す。
リナはきゅっと目を閉じ、快感に身を任せる。
ゼルガディスは子悪魔みたいに、いたずらな笑みをうかべ―

「リナ、ちょっと太っただろ?」

と冗談を飛ばす。こんな事を言えるのも、ゼルガディスがリナの身体を知り尽くして
いるからだなのだが…。

「せ…んせぇの…バカぁ…」

しかし声の半分以上は、荒い息によって掻き消されてしまった。怒ることすら叶わない。

先生はとても物知り。勉強の事も、あたしの事も…。何でも知っている。

でも。

もっと教えて、欲しいの。知って、欲しいの。

色んなこと。あたしのこと。


いけないことじゃ、無い筈でしょ?


「確かリナは…ここが感じるんだっけ?」

つう、となぞる指に力を込める。
やっぱり先生は物知りだな。


誰かが、廊下を歩いて来る足音が聴こえる。
同じクラスの生徒だろうか。まだ5時だし可能性は高い。
だんだん近づいて来るようだが…


時には、不思議にも罪悪感に似た感覚に襲われてしまう。
後悔した時に感じる不快感。
先生としている行為がそうさせるのかな。
でも、あたし、悪いコト、してる?
この行為は、後ろめたいコト、ですか?
傍から見たら無料の援助交際みたいだけど。
でも、でも違う。
そんなんじゃない。


        スキダカラキス。


この先、2人は堕ちて行くだけなのだろうか。
堕ちて…ひたすら堕ちて…その先には何が或るのか…快楽、自制、嫉妬、後悔、失態。


「ねえ…センセぇ…あたし達、いつからだっけ…?」


こんな関係になったのは。


きっかけは単純だったと思う。呆れるほどに。

だから堕ちていくのも単純なの?
ねぇ、先生?あたし達、堕ちてゆくだけなの?

        ドウセ堕チテユクノナラ、フタリ一緒ニ

色々な感情がドロドロに混ざり合った中、2人は鋭く切り刻まれたギリギリの淵に立たされている。
何時落ちるかも、知れない。端にしっかり掴って。

足音はリナとゼルガディスの居る教室の前でピタリと止まり。

どう思うかな、この状況を見たら。
驚いて言葉も出ないだろうな。きっと。
だって、こんなHなポーズ、まだ高1のみんなには刺激が強すぎるしね。


またアノ感覚が襲ってきた。罪悪感に似てる。何時も感じてるアレが。

同時に快楽でもある。

もう、遅い。戻れないなら。



「もっと…いっぱい教えて下さい、先生のコト…もっともっと…」

頭が先生だけで埋め尽くすくらい…先生以外見れないくらい…
まだ、まだまだ足りないよ。


ガタッ。


教室の扉を開ける、重く硬い金属的な音が聞こえた。
これから、2人はどうなるのだろうか。
大騒ぎになるよね、当たり前だけど。
明日の話題はこれで持ち切り。芸能人になった気分。

リナはゼルガディスに唇が切れそうな程激しいキスをした。

この時だけは。血の味ではなく、後悔を振り切る為の味がしたと、思う。


どうでも良い。もうどうなっても構わない。でも、今だけは……一緒に…




「ねぇ、教えて」





堕ちていきたい。






(終わり)

トップに戻る
12604はじめまちて一坪 E-mail 12/10-01:43
記事番号12532へのコメント

とーこーありがとでちたっ!

ぼくみたいな、おこちゃまには、ちょっとしげきがつよすぎまちた。
もし、またとーこーしてくれるなら、もうちょっとおこちゃまむけにしてくだちゃい。
よろしくおねがいしまちゅ!