◆−遙かなる絆9 【再会】−ゆえ(2/3-03:00)No.13416
 ┣このお話はびっくりがいっぱい!!(感動)−あんでぃ(2/3-15:43)No.13427
 ┃┗えっぐりしたなぁもう(撲殺)−ゆえ(2/3-23:57)No.13436
 ┣ぬああああああああんですとおおおおおおおおおおおぉぉぉぉぉぉっっっっっ!!!!???−早坂未森(2/3-22:26)No.13433
 ┃┗かぁんですとぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉつ!!−ゆえ(2/4-00:06)No.13437
 ┣ティルもあごんも喜んでおります(笑)。−あごん(2/4-00:58)No.13443
 ┃┗ゆえは笑っています。(^O^)−ゆえ(2/4-01:28)No.13444
 ┣遙かなる絆10 【風樹の唄】−ゆえ(2/4-01:45)No.13445
 ┃┣父さんララバイ(泣)−あんでぃ(2/4-10:01)No.13447
 ┃┃┗ララバイララバイおやすみよ〜♪−ゆえ(2/5-00:08)No.13462
 ┃┗ひきずりこんじゃうぞっ♪−砂緒(2/4-21:02)No.13457
 ┃ ┗そのまま埋めちゃって♪−ゆえ(2/5-00:18)No.13463
 ┗遙かなる絆11 【来訪者】−ゆえ(2/12-00:49)No.13601
  ┣語りだすと止まりませんっ!!−砂緒(2/12-02:46)No.13607
  ┃┗食べ出すと止まらないっ!−ゆえ(2/12-17:12)NEWNo.13614
  ┣待ってました〜!!−あんでぃ(2/12-08:12)NEWNo.13609
  ┃┣食欲e」ゥゥゥ−ゆえ(2/12-17:29)NEWNo.13615
  ┃┗すみません−一坪(2/12-17:48)NEWNo.13616
  ┃ ┗こちらこそ、すみませんでした・・・−あんでぃ(2/12-19:51)NEWNo.13617
  ┣なんばーわんアイドルはフィリスに決定(笑)!−あごん(2/14-02:58)NEWNo.13641
  ┃┗うーらの畑にビルがたつ♪(ベンベン♪)−ゆえ(2/14-21:56)NEWNo.13666
  ┗はっっっ!!??気が付かなかった!!!(汗−早坂未森(2/14-22:22)NEWNo.13670
   ┗ぎっちょんせーふ〜−ゆえ(2/15-03:09)NEWNo.13677


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13416遙かなる絆9 【再会】ゆえ 2/3-03:00


ツリー落ちそうなので、また自分でたたき落とし(笑)

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遙かなる絆

9.【再会】


山裾を渡り、迷いの森を避けるようにして、一行は目的地である切り立った崖を見上げる位置に辿り着いていた。
あれ以来、不気味な程に彼等の邪魔をする者達は現れなかった。
フィは記憶を頼りに、壁のように立ちはだかる崖をこんこんと叩きながら何かを捜している。
さすがに山中を強行軍で歩き続けたので、セフィルは少し疲れていた。
ガウリイはというと別段することもなく、セフィルの横に並んで座っている。

「セイル。お前って、まほーが使えるんだな。」
彼にとってはよほど以外だったのか、感心したように言う。
「あれって、色々と覚えないといけないんだろ?俺はそーゆーのが苦手だから、大したもんだ。」
セフィルは以前にリナがぼやき交じりに行っていたセリフを思い出した。

(せめてガウリイが、レビテーションぐらい使えたら楽なんだけどねぇ〜〜)

そう思って、リナは一度スパルタ教育で教え込んだのだが、やはり相手は一筋縄ではいかないクラゲのガウリイ。
一晩ぐっすり寝れば、すぴゃぽーーんときれいさっぱり全て忘れていたらしい。
――――馬の耳に念仏、のれんに腕押し、ぬかに釘。ガウリイに魔道―――無駄な努力と、二度と行われることはなかったそーな。

聞いた話での二人の姿を思い浮かべてセフィルはくすりと笑うが、すぐに表情は曇ってしまう。
本来の時代にいる彼等はそんな悠長な事はいってられないのだから。
ささやかな思い出さえも、あの琥珀はリナと共に封じ込めてしまっているのだから。
置いてきた現実を思い、沈んだ表情のセフィルにガウリイは自分が何かまずい事を言ってしまったのかと焦った。

「いや、そのっ、そんなつもりじゃなくてな・・・・・ただ、普通に凄いなーって思っただけで・・・・・悪りぃ・・・・・・」
しどろもどろになりながら何やら自分に言い訳しているガウリイをセフィルはきょとんっと見上げた。

「――――何で謝る?」

「・・・・・・・・・・・魔法の事を言われるの、嫌なのかと思ってな・・・・・・」
ぽりぽりと頭をかき苦笑するガウリイ。

「―――どうして?」

「たぶん・・・・・・・・俺も嫌だからかも知れないな・・・・・・・あの事を言われるのが。」


背中に背負った剣が、ずしりと重みを増してくる。
そんなモノに潰されまいともがいてみるが、もがけばもがくほど剣の重さは増していく。




「ガウリイ。その剣は重い?」


セフィルの思わぬ問いにガウリイの表情が強ばる。
まるで血のような真紅の瞳が、全てを見透かすように自分の弱さを鷲掴みにする。


「背中の剣、嫌い?」


セフィルは喋らないようして男の子を演じることなど飛んでいた。自分の中にあった遠い過去の記憶から聞かずにはいられない。
過去の、いや今目の前の―――光の剣を携えているガウリイの気持ちを。
いつもなら澄んだ空のような蒼い瞳が、今は、まるで真夜中の空―――ミッドナイト・ブルーに染まる。


「――――重い。――かも知れないな・・・・・・嫌いかもしれない・・・・・・。」

誰にも話すことなどなかった、自分の素直な気持ちを口に出したガウリイは、そんな自分自身に驚いた。
先祖伝来の家宝の剣。―――伝説の光の勇者たる伝承者の自分が受け継ぎし――――『光の剣』
その剣を巡ってのごたごたに疲れ嫌気がさして、ガウリイは家を飛び出し旅にでたのだ。


「じゃぁ、その剣はいらない?」


セフィルがさらに聞いてくる。
その瞳は真剣で、まっすぐに自分を見つめて問いかける。
ガウリイはその瞳に正直に答えなければいけない気がした。

「こんな剣が無ければ――と、思ったことは何度もあった。だから捨てようとした――――でも、どうしてか捨てることが、出来ないでいるんだよな・・・・・・・」

自分の前世――ティヌゥヴィエルが、大切な人のために異界の扉を開いて呼び寄せた、烈光の剣――《ゴルン・ノヴァ》
彼女が現世へと覚醒した時、剣を渡したその後を気にして訊ねた事があって、あの時のガウリイは在って良かったと言っていたが、どうもこの時代の彼は否定的のようだ。
そんなガウリイの思いを、セフィルはよく分かる気がした。
「きっと・・・・・・・・・いつか答えが見つかるよ。」
言う言葉は、予言でも神託でもない厳然たる事実。
しかし、ガウリイは占いでも聞いたかのように「ありがとな」と言ってセフィルの頭をぽんっと軽く叩いた。



「話はすんだか?」

タイミングを計ったかのように、フィが二人に声を掛けてきた。
「入り口が見つかった。そろそろ、始めたいんだが――――――いいか――――?」
言い換えれば戦闘開始の号令とも言える言葉をフィは固い口調で告げ、二人は黙って頷いた。
彼はそれを了承と受け取り、セフィルを呼び寄せ崖の中腹辺りを指さした。
「あの、わずかな隙間が、唯一中に進入できる入り口だ。・・・・・・・・・・どうだ、行けるか?」
切り立った崖の壁に、わずかに見える隙間は、子供一人がやっと通れる程の大きさしかない。
セフィルは頷くと、小声で呪文を唱え、ふわりと崖の上へ《浮遊》で上がる。

セフィルが(セイル)として、彼から受けた指示は3つ。
一つは、わずかな入り口から進入して、二人が入れそうな場所か入り口を捜して開くこと。
2つ目は、なるべく見張りを騒がせないようにして黙らせること。これはセイルが《眠り》を使えることを踏まえての指示。

セフィルは隙間に体をねじ込み、脆い岩肌を壊さないように注意して中への進入を成功させた。
辺りは暗く、照明らしきものも見あたらないが、幸いなことにセフィルは夜目が利くので、そのまま次の入り口を捜す。
壁沿いを探りながら歩いていると、その部分だけ妙に不自然な箇所を見つけだした。
横に見張りらしき男もいたが、これはすぐさま《スリーピング》を唱えて眠らせる。
セフィルはゆっくりと、その窓のような入り口の扉を開き、下の方にいた二人に合図を送った。
最初に入った所より右下にあるとはいえ、その入り口に二人が入るためにはロープか何かが必要なのだが、そこはセフィルが《浮遊》で抱えてなんとか、進入に成功した。

「ご苦労さん、セイル。後は俺達でやるから、お前は指示通り、森に沿ってここを離れろ。いいな」
フィが命令口調で言い放つと、くしゃりっとセフィルの頭を乱暴に撫でる。
3つ目に出された指示は、進入に成功したら、自分は全力で逃げろというもの。
「変な事に突き合わせてすまなかったが、助かった。ありがとな。―――――じゃあ、気を付けて戻れよ。―――行くぞ、ガウリイ。」
ガウリイも軽く手を振り、そして二人の男達はセフィル一人をその場に残し、暗闇が支配する廊下を駆け抜けて、奥へと消えていった。



「・・・・・・・・・・・・はい、そうですかって、言うわけないでしょーが・・・・・・」
セフィルはもとより3つ目の指示には従う気などさらさら無かった。
「―――ガウリイの腕と『ゴルン・ノヴァ』があれば心配無いけど・・・・・・・やっぱり、気になるし・・・・・・・・・」
一人ブツブツと呟き、セフィルは追いかけようと決めた瞬間、二人が走っていった方向から、爆発音が響いてきた。
呼び寄せられるようにセフィルは、その音がした方へ駆け出す。
長い廊下の終わりには、広い空間に巻き上がる炎と煙。そして、見たこともない異形の者達が待ち受けていた。


「――――合成獣(キメラ)?!」
セフィルの甲高い声に反応して、その数匹が彼女の方に向かってくる。
呪文を唱えようにも、間合いが狭く間に合わない。
思わずしゃがみ込み身を縮めたその上を、何かが風を切って飛び出していく。


ぎぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃん!!


堅い物がふれあったような鈍い音は、自分の頭上で聞こえて来たことにセフィルは気が付いた。
目の前には熊のような毛むくじゃらの合成獣が、己の爪を刃のように変質させて振り下ろした所だった。
まさに危機一髪の瞬間を救ったのは他でもない、セフィルが腕に付けていた半生体甲冑『ゼナファ・アーマー』が姿を変形させ盾になって彼女を守ったのだ。

「ゼナちゃん!ナイスっ!!」

なんとも妙な呼び名だか、装着者たるセフィルが付けたのだからゼナちゃんはゼナちゃんなのだ。
実は、呼び名というかあだ名はこれだけではないのだが・・・・・・・・・・・今はこちらであっているようだ。
ゼナちゃん・・・・・いや、ゼナファでなんとかその場をやり過ごしながら、セフィルは二人の姿を探し回った。
程なくして剣戟の音が煙の向こうから聞こえてきた。



「ガウリイ!!フィ!!」

とりあえず目の前にいた最後の敵を倒したガウリイは、その声に対して振り向きざまに怒鳴った。
「なんで逃げないでここにいるんだ!!お前は!!」
抜き身の剣をぶら下げてセフィルに向かって駆け寄ると、その背後にいた男をひと薙ぎする。
「おいおいっ!!!セイルがいるのか?!」
奥の方で戦っていたフィも、ガウリイの怒号に駆け寄る。
そしてセフィルを真ん中にして、ガウリイとフィが背中合わせに庇うように、周りの敵と間合いを取る。
「・・・・・・・・・ったく、食えないっつーか、とんでもねぇ嬢ちゃんだなぁ、お前・・・・・・・・」
あきれたように呟くフィのセリフに、一番反応したのは本人ではなくガウリイだった。

「嬢ちゃんって・・・・・・・セイルはオカマなのかっ?!」
「そうそう、ぼくって可愛いから♪いや〜んっ♪・・・・・・・・・・・って、ちがぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁう!!」


げすっ!


思わずニードロツプを決めてしまったセフィルとその場にずりこけるフィ。

「あほかっ!どうしてそうなるっ!嬢ちゃんだ嬢ちゃん!!この子は女の子だ!お前も訳のわからん突っ込み方するなっ!!」
あまりのフィの剣幕に、セフィルとガウリイは思わず謝り倒す。周りの敵さん達も、動けないでいた。
「ったく、気が殺ぐよーな、ボケたこといってんじゃねぇ!――――それより、どうして逃げなかったんだセイル。」
フィの問いかけにセフィルは苦笑して答えるしかなかった。
「・・・・・・セイルが女の子・・・・・・・?オレ、全然気が付かなかったぞ。」
「お前だけだ。気付かないのは。こんなのばればれだろーが。――――にしても、これから一体どうするか・・・・・・」

もはや膠着状態になってしまった戦況にフィが軽く舌打ちをする。
こちらの人数に対して、個々の力では勝っていても数があまりにも多すぎる。セフィルも思うように手が出せないので、困っていた。
「どうするも、こーするも、強行突破しかないだろ。」
ガウリイがぶんっと剣を振り構え直す。
「それに向こう側に、こっちに来る気配が二つ増えたぞ――――かなり・・・・・・・・・・・手強そうだぞ。」
言うなり、ガウリイは気配を感じた方へと切り込んでいく!
セフィルも遅れてその気配を感じとり、驚き慌てて止めるべく大声で叫んだ!!


「二人ともだめぇぇぇぇぇぇぇ!!」


気配のした部屋の柱の影から気合いと共に銀光が閃き残像が弧を描くと、二つの刃が咬み合ったまま止まった。
いや、片方の剣はそのままの勢いで刃をそのまま切り落とした。
――――からん――と切り落とされた剣先が床に転がり、ガウリイは大きく後ろに飛びながら体勢を取り直すが、焦りは隠せない。
が、以外にも相手から敵意はあっさり消え、逆に軽い口調で呟いた。

「あ、悪い。切っちまった。」

ごすっっ!!

「悪いじゃないでしょーがっ!さらに状況悪化させてどうするのよ。」
何時の間にか背後に現れた彼女に思いっきり殴られて、さめた口調で彼を罵倒する。
「だあぁっ!殴るなよっ!って―――――いたっ!!セフ――」


めぎ゛ょっ!


今度は赤ん坊の頭ほどの岩が見事に彼の顔面に命中した。

「ティリス!!!フィリス!!!」

投げた張本人のセフィルが、二人に駆け寄って抱きつく。と、同時に小声で素早く名前を『セイル』と呼ぶように簡単に説明する。
「・・・・・・・・・・なるほど。じゃ、お久しぶりね、セイル。」
さすがに飲み込みの早いフィリスは言い換えると、にこやかにセフィルに笑い掛ける。
「・・・・・・・・・・・感動の再会の場面がこれかよ・・・・・・・まあ、なんにしても見つかってよかったけどな。」
ティリスも顔をさすりながら、照れたようにセフィルの頭を両手でぐちゃぐちゃにかき回す。いつもの彼の癖だ。
「ごめん・・・・・・・・・ありがと。」
声がわずかに震えているのに、フィリスもティリスも彼女が二人と再び会えたことを喜んでいるのがよく分かった。



「えーっと・・・・・その・・・・・・お前さん達って・・・・・・」

すっかりのけ者状態のガウリイがどうしていいのか分からず、おそるおそる声を掛ける。
ティリスとフィリスはその時、始めて向こう側で困ったように頭を書いているガウリイを見る。

「なぁ・・・・・・あれって、まさかとは思うんだが・・・・・・」
「まさか。じゃなくて、間違いなく父さんね。―――ずいぶん若いけど。」

小声で話しながら、目の前にいる自分達と同じ年くらいの父親の姿に、ここが本当に過去の世界なのだと言うことを改めて実感する。
「私はフィリス。こっちはティリス。そこにいるセイルの旅の連れなんだけど、はぐれて捜していたのよ。とう・・・・・・・ガウリイさん。」
こういう場合はフィリスに任せるに限る。
ティリスは自分達の説明をフィリスに任せると、セフィルの顔をまじまじと見下ろした。
「―――――――髪、銀色になっちまったな。」
彼女の束ねた髪を見て、ティリスは眉をよせる。
「色々とあったから。」
セフィルは自分の髪を一房持つと苦笑した。


「大丈夫かっ!?・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・って、あんたらは・・・・・・・・?」
なかなか戻ってこないガウリイとセフィルを心配して、フィもその部屋の中へ飛び込んできたのだが、二人以外の人物に目を丸くした。
セフィルはフィリスに目配せで彼も味方だと合図する。が、実はその辺の事情は、二人とも知っていたりするのだ。

「あんたが、隊長か?」
ティリスが剣を鞘に納めながらフィに話しかける。
「元、だがな。・・・・・・・・・お前達は何モンだ?」
いきなり現れたティリス達に明らかに警戒した様子で、フィは睨み付ける。
「セイルの仲間だそーだ。はぐれたこいつを捜していたんだとさ。」
のほほーんとした口調でガウリイが今聞いたばかりの話を繰り返す。
セフィルもガウリイの言葉を裏付けるように大きく頷き、ティリスとフィリスの真ん中に立つ。
「そうか、セイルの仲間か・・・・・・・・しかし、よくここが分かったな。それに、どうやって進入したんだ?」
「相方がそーゆー裏事情に妙に詳しくってな。その辺の説明は置いといて、場所はあんた達が拠点に使っていた家にあった地図を見た。
 それでこの山に当たりをつけて来てみりゃ、崖しかなくて入り口がないから適当にそのへんに穴を開けて入ってきた。」
おそらくは《ブラスト・ウェイブ》あたりの呪文を使って崖を爆破したのだろう――――セフィルには容易に想像が付いた。
「あの爆発音はおまえらの仕業か・・・・・・・・・・・」
あきれたようにフィがジト目でティリスを見る。
「他にもここに用事があるらしい連中がいたからな。ちまちまと時間かけている暇がなくってな。」
「他の連中・・・・・・・・?」
ガウリイが眉を寄せる。
「あなた方がここに来るのは既に敵に知れていたのよ。お仲間の密告によってね。」
淡々としたフィリスの説明が続く。
「せふ・・・・セイルを捜して拠点の家を訊ねた時、ちょうどその報告の最中でね。この騒動の黒幕ってのにご対面したのよ。そいつから、他の傭兵達を追撃に回したと聞き出して、私達は先回りしてきたのよ。」
「くる途中で見つけた連中は適当に足止めしたきたが、別ルートの方まで手が回らくってな。それで、この事を伝えた方が早いって事で、わざわざ出向いたまでさ。こいつの事も気になってたしな。」
ティリスがぽんとセフィルの頭に手を乗せる。
「――――お人好しいうかとお節介というか・・・・・・・・・・物好きだな。」
あきれたようにフィが言うと、
「遺伝って奴か?親譲りでね。」
にやりっと不敵な笑みを浮かべて入り口近くにいるガウリイを見るティリス。


「俺の動きは知れていたか・・・・・・・・だったら、ここで話し込む訳にもいかないな。」
フィリスの言葉で状況がさらに悪くなった事を知ったフィは険しい顔をして入り口に向かう。
「お節介ついでだ。―――あんたら2人とセイル、それにガウリイの4人はここの下にある、収容所にいって、誘拐された子供達を助け出してくれ。おそらくそこにロードの娘もいるだろう。そのまま、子供達を連れてここから離れてくれ」
「フィ。あんたはどうするつもりなんだ?」
ガウリイが入り口に立ち行く手をふさぐ。背中の向こうでは、まだ残っていた合成獣達の蠢く気配を感じる。

「俺は俺の目的を果たしに行く――――お前とは最初からここで別れるつもりだったしな。ちょうど味方も増えて都合もいい。
ガウリイもセイル達と一緒に行くんだ。―――上手くいったら、例の場所で落ち合おう。―――」
言い切る彼の瞳には、確固たる強い意志の光が輝く。

「目的ってなんだよ!誘拐された子供の救出じゃなかったのか!」
ガウリイは尚も入り口に立ちはだかる。
「第一黒幕とか何なんだよっ!俺にはさっぱりわからないぞっ!」
今度は後方のティリス達に大声を出す。
ふぅ、と息を吐いたのはフィリス。

「黒幕は、ロード自身よ。自分の娘が誘拐されたと言うのはカモフラージュ。ロードは子供を人体実験の材料に使い魔道の研究をここで、やらせていたのよ。中身は知らないけど、外道なことには違いないでしょうね。しかし、どういう訳が、その研究が国王の耳に届いたらしいと聞いたロードは焦り、自分の娘が誘拐されたと偽って、この研究施設を救出にかこつけて、破壊し隠蔽しようと画策したのよ。
外にいた傭兵の中に魔道士が数人いたわ―――おそらくは、子供達ごとここを呪文で吹き飛ばして土に埋め、後はうやむやのうちに事実を闇に葬り去ろうと考えているのでしょうね。」

「じゃぁ、俺はそんな奴に雇われていたってことかっ―――。」
ことの真相に、ガウリイは舌打ちをし、目をそらす。
「そうじゃない。お前は俺が個人的に連れてきたってことにしてある。正式に雇われてはいないから、とがめられることはない。」
フィは自分を攻めているガウリイに対して、今まで隠してきた事実を告げる。

「ガウリイ。お前は傭兵は向いてない。特にあんなロードのような権力者たちに雇われて仕えるのはな。
どうせ仕事をするなら、セイル達の様な仲間と行動しろ。―――――でないと、どうもお前は生き急ぐようだからな。
旅にでて、信頼できる連れでもさがせ。そして、綺羅星をみつけろ。俺が教えてやれるのはここまでだ。」

それはガウリイが出会ったときに感じたそのままの彼の様子。
天衣無縫―――飾り気もなく、実直で自分の思いに素直に行動を移せる男。
その場の誰よりも大人で、男だった。



「そろそろ、貴方の真意をお聞かせ願えませんか――――フィ隊長。―――――いえ、フィガロ=フェラグランドさん。」



―――告げられた彼の名前にセフィルは硬直する。

頭はパニック寸前のようにぐるぐるくと回り、まともに立っていられない。

「おいっセフィル、どうしたんだ?!」
フィリスの言葉を聞いた瞬間、顔が蒼白に変わり、よろよろと後ろに下がり今にも倒れそうなセフィルをティリスは慌てて支える。
その体が小刻みに震えていのにティリスは気付いた。



「連れ去られた、娘を助けにいく―――――――。生まれたばかりの、セフィルをな。」


金色の髪を揺らし、フィガロは研究所の中心部へと消えていった。




*************************************************

あかあげて〜♪しろさげて〜♪じゃんけんぴょんで、すぱぱぴょ〜〜〜〜ん♪

この唄が頭でリフレインしまくりながら、第9話「再会」をお届けまします。

段々と話が別物にすり替わり、神託なんぞどこにいった状態ですが、一応続きですので(苦笑)
ちびがう(実際はでかいでしょーか゜)が悩んでおりまする。若者よっ大いに悩めっ!(あんたも悩め)
て、ことで前世話もちらりとでてますが、その後は例の外伝の某おやぢさまにあうのでしょーな。たぶん。
その前に似たような人にであってたりしますが・・・・・・・・。

フィの正体といいますか、フルネーム『フィガロ=フェラグランド』の名前。覚えておいででしょうか・・・・・・・・いや絶対ないですね・・・・・・
ネタ晴らししますと前作「天空歌集」18話にちらりと名前だけの登場だった、死んだはずたよお父っさん♪のセフィルの父親です。
もちろん人間。
時代参照完全無視の逃げにはいっております。そこ、年表かいてチェックしないように(笑)
つかまってたエルフの子供は、娘っちゅーんですからもちろんセフィルです。まだ赤ん坊、推定7ヶ月(なにを基準に言い切るっ?!)
前作でフォローできなかったセフィルの父親の事をこんな場面で、掘り起こしてしまいました。ほほほほほ(滝汗)
あと、どうにかティリス達とも合流させられました。ああ一安心。(強引ですが)

だから今回のサブタイトル「再会」はティリスとフィリスとの再会と、セフィルと父親とのある意味での再会というーわけです。

あと、多少ですが、セフィルにノリ突っ込みをさせてみましたが・・・・・・・・・・ふっ・・・・・・・(めまい)
どこぞの竜族の長老に負けず劣らずの作品になってしまいました・・・・・・・・すみません。実力不足ですぅ〜〜。
ちなみにセフィルの癖その2、勝手に名付けはとりあえずゼナファは「ゼナちゃん」にしました。ああ単純。


セフィルの不幸話。
妙にうきうきして書いてる私は外道でしょーか・・・・・・・・
などといいつつ、私は愛を求めて彷徨います。
捜さないでっ。

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13427このお話はびっくりがいっぱい!!(感動)あんでぃ 2/3-15:43
記事番号13416へのコメント


こんにちわ!あんでぃです!!
私のつたない話にレスありがとうございます!!(感涙)
あまりにうれしくいので、今から速攻でがんばって続きを考えます!!(それでもいつになるか・・・/汗)

>
>「嬢ちゃんって・・・・・・・セイルはオカマなのかっ?!」
>「そうそう、ぼくって可愛いから♪いや〜んっ♪・・・・・・・・・・・って、ちがぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁう!!」
>
>げすっ!
>
>
>思わずニードロツプを決めてしまったセフィルとその場にずりこけるフィ。


ああっ!セフィルちゃんがノリツッコミを!!
これはかなりの衝撃&感動です!!きっとあごんさんも喜んでいらっしゃると思います!!この調子でいけぇ!セフィルちゃん!!


↓もう一つ私に衝撃を与えた内容は!

>「連れ去られた、娘を助けにいく―――――――。生まれたばかりの、セフィルをな。」
>
>
>金色の髪を揺らし、フィガロは研究所の中心部へと消えていった。
>

ぬぁんですって〜!(←ムンクの叫びのポーズで)
・・・・・・こほん、フィさんはかなりのお気に入りキャラになりつつあります!私的オリキャラランキングで。←どんなやねん(汗)
しかし、セフィルちゃんのおとっつぁんがこんなステキなおぢさま←まだ若いだろ。だなんて♪うらやましぃですなぁ!この親にしてこの子(美形&良い子)あり♪みたいな!

>
>あかあげて〜♪しろさげて〜♪じゃんけんぴょんで、すぱぱぴょ〜〜〜〜ん♪
>
み〜ど〜り〜の〜♪や〜さ〜い〜を〜食べるだぴょ〜ん♪
私もこの部分だけが抜けません(汗)

>
>フィの正体といいますか、フルネーム『フィガロ=フェラグランド』の名前。覚えておいででしょうか・・・・・・・・いや絶対ないですね・・・・・・
>ネタ晴らししますと前作「天空歌集」18話にちらりと名前だけの登場だった、死んだはずたよお父っさん♪のセフィルの父親です。

ああ〜!!私的お気に入りオリキャラランキング上位入賞者が続々と消えていくぅ〜(泣)おとっつぁ〜ん<(T_T)>


>前作でフォローできなかったセフィルの父親の事をこんな場面で、掘り起こしてしまいました。ほほほほほ(滝汗)
>あと、どうにかティリス達とも合流させられました。ああ一安心。(強引ですが)

ティリス〜♪(ティリスとフィリスも私的以下略上位入賞者/もういいって)
なんか前回に増してかっこいいんですが・・・・名誉挽回どころかぐんぐん人気上昇中ではないでしょうか!


>
>あと、多少ですが、セフィルにノリ突っ込みをさせてみました

すごく感動しております!!成長したわねセフィルちゃん!!ぐぅ!
セフィルちゃんどんどんスレワールドになじんできてますね。

>ちなみにセフィルの癖その2、勝手に名付けはとりあえずゼナファは「ゼナちゃん」にしました。ああ単純。

私もだいぶ欲しいです。ゼナちゃん・・・
でも、きちんと創ればこんなに良い子なのに、失敗すればサイラーグを滅ぼす魔獣ザナッファーに・・・・うーん、良い子は創るのは辞めておきましょう。危険なので。

>
>セフィルの不幸話。
>妙にうきうきして書いてる私は外道でしょーか・・・・・・・・
>などといいつつ、私は愛を求めて彷徨います。
>捜さないでっ。
>
ゆえさんは私の師匠ですから、いつまでもどこまでも追いかけますよん。
次のお話を楽しみに――――
お待ちしております!!


あんでぃでした!


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13436えっぐりしたなぁもう(撲殺)ゆえ 2/3-23:57
記事番号13427へのコメント

こんにちはゆえです〜〜♪

>私のつたない話にレスありがとうございます!!(感涙)
>あまりにうれしくいので、今から速攻でがんばって続きを考えます!!(それでもいつになるか・・・/汗)

おおっ、速攻レスの効用がっ!
ならば次回もアップと同時にレスしますっ。


>ああっ!セフィルちゃんがノリツッコミを!!
>これはかなりの衝撃&感動です!!きっとあごんさんも喜んでいらっしゃると思います!!この調子でいけぇ!セフィルちゃん!!

いやぁ・・・・・・・あれでよかったのかと・・・・・ここは一つあごん師匠にお伺いをたてたいところです。
ノリ突っ込みはしてるは、ティリスの口塞ぎに石投げつけるは・・・・・・・セフィルのリナ化はされられそうにないです(笑)


>ぬぁんですって〜!(←ムンクの叫びのポーズで)
>・・・・・・こほん、フィさんはかなりのお気に入りキャラになりつつあります!私的オリキャラランキングで。←どんなやねん(汗)
>しかし、セフィルちゃんのおとっつぁんがこんなステキなおぢさま←まだ若いだろ。だなんて♪うらやましぃですなぁ!この親にしてこの子(美形&良い子)あり♪みたいな!

このおやぢ像といいますか、ほぼ完璧にリナの父ちゃんが入ってます。
だって理想のおやぢさま〜〜〜♪ということで、セフィルの父ちゃんも似たような正確になってしまいました。



>み〜ど〜り〜の〜♪や〜さ〜い〜を〜食べるだぴょ〜ん♪
>私もこの部分だけが抜けません(汗)

現在のリフレインは「きょう〜人類が始めて〜♪もくせいについたよぉ〜(ついたー)ピテカントロプスになる日も〜ちかずいたんだよぉぉぉぉぉ♪」です。
何故今頃になってこの曲なのか・・・・・・・きっとあの大辞典見たせいです・・・・・(単純)


>ああ〜!!私的お気に入りオリキャラランキング上位入賞者が続々と消えていくぅ〜(泣)おとっつぁ〜ん<(T_T)>

ぽぽぽのぽいっとデリートしちゃうぞ♪(違うっ)


>>ティリス〜♪(ティリスとフィリスも私的以下略上位入賞者/もういいって)
>なんか前回に増してかっこいいんですが・・・・名誉挽回どころかぐんぐん人気上昇中ではないでしょうか!
>

やっと気質になってくれました(や○ざだったのか・・・・)元々正確はいい子とおもっているので。
実はともうしますと、ティリスとフィリスのやり取りなどは、ルークとミリーナをめざしてました。
彼等の掛け合いといいますか、やり取りすきでして。ただ双子の兄妹に「ラブラブ攻撃」をやったら犯罪ですがなってことでありませんけどね(笑)



>すごく感動しております!!成長したわねセフィルちゃん!!ぐぅ!
>セフィルちゃんどんどんスレワールドになじんできてますね。

馴染んでるなじんでる(笑)
でもきっとノリ突っ込みはティリスの方が得意でしょうな。フィリスはひたすら突っ込み職人。



>私もだいぶ欲しいです。ゼナちゃん・・・
>でも、きちんと創ればこんなに良い子なのに、失敗すればサイラーグを滅ぼす魔獣ザナッファーに・・・・うーん、良い子は創るのは辞めておきましょう。危険なので。

今月のふろくは「みんなで作ろう!半生体甲冑ゼナファちゃん♪」*ただし失敗するとザナッファーになりますのでご注意ください。

郵送されてきたら嫌かも(笑)
元々はセフィルにも武器を持たせたいなぁからはじまりまして、彼女に剣というのは今一だったので、エルフだしゼナファつけちゃえ♪という、完全にノリの世界です。
ただ、セフィルのゼナファはメフィの見たいに完全装甲モードになって巨人になってV3は目指しません。(違うっ)じゃなくて、レーザーブレスは吐きませんので。もちろんシンクロ率も関係ないし、ニュータイプにもなれませんって、論点がずれてる気が・・・・・・・・




>ゆえさんは私の師匠ですから、いつまでもどこまでも追いかけますよん。

じつはあんでぃさんちの玄関先に潜んでいたりします。イヒっ♪

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13433ぬああああああああんですとおおおおおおおおおおおぉぉぉぉぉぉっっっっっ!!!!???早坂未森 E-mail URL2/3-22:26
記事番号13416へのコメント

せええええええええええええええええええええええええふぃいいいいいいいいいいいいいいるうううううううううううううううううううううううううううううううちゃあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああんっっっっっ!!!!!!!
ちょっとゆえさんっ!!
>「そろそろ、貴方の真意をお聞かせ願えませんか――――フィ隊長。―――――いえ、フィガロ=フェラグランドさん。」
って、ど――――――――――――――――――――――――――――――――――いう訳なんですか!!!!!!????
フィガロ=フェグラントさんと言えばセフィルちゃんのお父様じゃ―――ありませんかっっっ!!!!!
何故にこの人が出てくる!?
ああもう、ゆえさん貴女って罪な人ねっ!!!未森をこんなにも混乱させるんだから!!!!!!!<やめい
>「連れ去られた、娘を助けにいく―――――――。生まれたばかりの、セフィルをな。」
…過去の、赤ん坊なセフィルちゃんですか?
ああ見たい(ちゅど―――――――――ん!
じょ、冗談です(^^;
しかし、ここでセフィルちゃんのお父さんがでるとわ。うーむ。
…待て次号(違
全然思いもしなかった。全開の暴挙乳魔道士サンもそうだったけど…
う〜〜〜みゅ、続きを待つです。
なんか今回久しぶりの叫びがあったですね(爆

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13437かぁんですとぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉつ!!ゆえ 2/4-00:06
記事番号13433へのコメント

>せええええええええええええええええええええええええふぃいいいいいいいいいいいいいいるうううううううううううううううううううううううううううううううちゃあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああんっっっっっ!!!!!!!


何だかこれ↑聞くと、ああ早坂さまだなぁと感慨深くなる私、ゆえでございます。(うっとり)

>フィガロ=フェグラントさんと言えばセフィルちゃんのお父様じゃ―――ありませんかっっっ!!!!!
>何故にこの人が出てくる!?

何故でしょう?私にも謎です(←をい)
と、いいますか前作で出せなかったので、こっちでだしちゃえっ♪という作者特権の発動です(笑)



>ああもう、ゆえさん貴女って罪な人ねっ!!!未森をこんなにも混乱させるんだから!!!!!!!<やめい

ふふふふふふふふふふふふふふふふふお主も悪よのぅ・・・・・・・(違う。)


>…過去の、赤ん坊なセフィルちゃんですか?
>ああ見たい(ちゅど―――――――――ん!

私もみたぁぁぁぃ!!!現代セフィルとセット希望。
実は赤ん坊ははじめティリス達にするつもりでした。が、全盛期の頃。よーは原作世界の時間でかきたくなったので、何かと都合がいいセフィルにしました。
まあ、とーちゃんだしたかったからというのもありますが・・・・その辺はよしなに♪


>しかし、ここでセフィルちゃんのお父さんがでるとわ。うーむ。
>…待て次号(違


ホントにでるとわ(笑)以下次号ですか、やたらと暗い話ですよ。きっと。
もうオリキャラがメインキャラくいまくってます。ど、どうしよおぉぉぉぉぉぉぉぉ


>なんか今回久しぶりの叫びがあったですね(爆

魂の叫び。しっかりと聞こえました♪
わたしは断末魔の叫びとともに、次回作をつり上げにいってきます・・・・・・・

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13443ティルもあごんも喜んでおります(笑)。あごん E-mail 2/4-00:58
記事番号13416へのコメント

こんばんは、ゆえ様!
あごんでございます!

いやー、まさか本当にノリツッコミをカまして頂けるとは(笑)。
天空駄集書いてよかったです(感涙)。

セフィルが段々壊れていく様は、まるで夜空の星々が輝き旅人を導く優しさを憎む百獣の王ライオンの鋭い牙に血塗られた歴史のごとく私の命を蝕む睡魔が泳ぐ人となって・・・ってそりゃスイマーや!←とゆーかお前が壊れとる。

はっ!今日寝坊して仕事を遅刻した罰で、一日ハナクソ呼ばわりされた後遺症が!!

いやー、フィガロがかっこいいですぅ!!
むきゅ!
私、外伝読んでなにので、おやぢ様知らないんですが。
読みたい〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!

それにしても、ガウリイとティリスって似てるんですよね?
「あれ、こいつ俺に似てるな〜」とかガウリイは思わないんでしょうか?
はっ!ここってつっこんじゃあダメでした(笑)?

ティリフィリ(あやしい)がルクミリモデルとは!
ルクミリ大好きなんです!!
カップリングなら一番好きかもです!!
ああ!すっごい楽しみです!続きが!!
もー、現世のリナなんかどーでもいーや(笑)。
↑おいっ!嘘です!リナも心配ですし。

フィガロとセフィルも心配です!
なるべく不幸(笑)が少ないようにお願いします!
ではでは!あごんでした!

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13444ゆえは笑っています。(^O^)ゆえ 2/4-01:28
記事番号13443へのコメント

こんにちは、ゆえですっ♪

>いやー、まさか本当にノリツッコミをカまして頂けるとは(笑)。
>天空駄集書いてよかったです(感涙)。

もう、やらせるしかないでしょう(笑)
あれで良かったのでしょうか、師匠。


>はっ!今日寝坊して仕事を遅刻した罰で、一日ハナクソ呼ばわりされた後遺症が!!

私は睡眠不足からの、慢性睡魔性居眠りで、よく机の向こうから物が飛んできます。
一日数字の羅列みてたら誰でも眠くなるわいっ!と一人心で毒づきながら、秘か小人さんがやってくれないかと思う今日この頃です。(でも小人さんはすぐに間違い入力をする)



>いやー、フィガロがかっこいいですぅ!!
>むきゅ!
>私、外伝読んでなにので、おやぢ様知らないんですが。
>読みたい〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!


口調的にも、性格的にもおやぢ様にくりそつになりました(笑)
外伝はこれにさらに磨きがかかったお方だと説明いたします。


>それにしても、ガウリイとティリスって似てるんですよね?
>「あれ、こいつ俺に似てるな〜」とかガウリイは思わないんでしょうか?
>はっ!ここってつっこんじゃあダメでした(笑)?

似てる筈です。ただティリスの髪の毛は琥珀色ですし短いショートだからガウリイは気にしないかも。
というより、自分の顔を忘れている可能性も・・・・・・・・・(自爆)


>ティリフィリ(あやしい)がルクミリモデルとは!
>ルクミリ大好きなんです!!
>カップリングなら一番好きかもです!!
>ああ!すっごい楽しみです!続きが!!

ティリスのルーク化は何かと問題もあるので(ラブラブ攻撃とか)フィリスのミリーナ化は早いと思います。とゆーか、既になってるし(笑)
んー、でも兄妹のラブラブって、シスコンみたいな感じですかねぇ・・・・・・あ、ちょっと面白いかも(笑)


>もー、現世のリナなんかどーでもいーや(笑)。
>↑おいっ!嘘です!リナも心配ですし。


既に棚の上状態ですな・・・・・・・なるだけ早めにスポットライト当てます・・・・・


>フィガロとセフィルも心配です!
>なるべく不幸(笑)が少ないようにお願いします!

あー・・・・・・・・・・どうしましょ・・・・・・・次、さらに重いですぅ。。。。。。。

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13445遙かなる絆10 【風樹の唄】ゆえ 2/4-01:45
記事番号13416へのコメント

日がな一日かけて、かきました長々重々でございまする・・・・・・・

****************************************

遙かなる絆

10.【風樹の唄】



既に遠い昔に諦めていた。
それは願っても叶わぬ夢、届かぬ思い。
しかし時の巡り合わせは、彼女にあまりにも無情な出会いを用意した。
それは偶然なのか、あるいは必然なのか。
時の河を渡った者にだけに与えられる、これは試練なのだろうか。


    『樹、静かならんと欲すれど、風止まず
     子、養わんと欲すれど、親待たず』



ぺたり、とその場に座り込み、セフィルはそのまま呆然と部屋を出ていった彼を見ていた。
目の前の光景が、まるで蜃気楼のように思える。
よくよく考えればここは過去なのだから彼が居ても不思議でもないし、おかしくもない。
でも、セフィルにはあまりにも唐突な現実と事実だった。


「セフィル?!おいって、どうしたんだ?!」

 床にへたり込み、動かないセフィルの両肩をティリスは掴んでがくがくと揺らすが、目の焦点は一向に合わない。
 ガウリイは一人で向かっていったフィガロも気になるが、様子のおかしいセフィルも放っておくことができずに動けないでいる。
「―――――ガウリイさん。こちらと子供達は私たちが引き受けます。あなたは彼を追いかけて・・・・・・・・」
 見かねたフィリスがガウリイを促すと、微かに震える声が遮る。

「・・・・・・・・・・・・そっちには、わたしが行く。――――フィリスとガウリイは子供達を」
 ゆらり、とセフィルが俯いたまま立ち上がった。

「今の貴方には無理よっ!」
「お前さんが行くには無茶すぎる。―――俺がフィを追いかける」
止めるフィリスとガウリイに、セフィルは顔を上げ小さく微笑み首を横に振るとすぐに真剣な表情に変わった。

「―――それが一番都合がいいから言っているの。フィリスは白魔術が使えるから、万が一子供達が怪我をしてる時には対処ができるし、治療や移動の最中は剣を使わないから、その剣はガウリイに貸せばいい」

 ガウリイの持っていた剣の刀身は、先ほどティリスの剣に切られ折れて、半分ほどしかない。
 もちろんセフィルは『光の剣』が刀身ではなく、その柄にこそ力があるのは知っているが、ガウリイから聞かされてない以上、知らない振りを決め込む。そうではないと、逆に不審がられてしまう恐れがあるからだ。

「それにガウリイしか彼との合流場所を知らないのよ?だったら子供達をそこに誘導して貰わないと」
 セフィルの瞳が次第に何時もの輝きを取り戻していく。
「彼が向かったのはここの中心部分。と、すればたぶん居ると思うのよね・・・・・・・・・たぶん。だけど」
 言いよどむセフィルの言葉に、フィリスはその意味をくみ取った。
 
「わかったわ。子供達の救出には私と、と・・・・・ガウリイさんが向かうから。――――いいですね、ガウリイさん」
「俺はどうするんだ?」
 頷くガウリイの正面で一人置いてけぼりされたかのように、ティリスが聞いてくる。
「ティリスは私と一緒に来て。合流場所は追いついて彼から聞くし、フィリスがそちらにいれば捜す場合も楽だから。それでいいかな?」
 とても先ほどまで硬直してへたりこんでいた子供とは思えない。
 ガウリイは自分よりずっと小さく華奢な体の銀髪の少女を見下ろす。

「・・・・・・・・・・お前って一体・・・・・・・・・」
「わたしはわたし。ガウリイが助けてくれたセイルって子供よ。まあ、男の振りはしてたけど・・・・・・・それじゃ不満?」
 セフィルの横に並ぶフィリスとティリス。
「どうもあんた達とは始めて合った気がしないんだよなぁ・・・・・・・」
「当たらずも遠からず、ってね。――――――行こう!」
 セフィルの合図と共に、ガウリイはフィリスから剣を受け取り、地下の方へ、セフィルとティスリは奥の中心部分へと駆け出した。



「どうして、俺なんだ?」

 走りながら剣を閃かせ、行く手を遮る者達をなぎ倒しながらティリスは後ろを走るセフィルに訊ねた。

「深い意味はないけど・・・・・・・・ただそうした方がいいと思ったから」
 無表情なまま答えると、セフィルは敵の攻撃をかわしながら中心部へと向かう。

「いいけどさ・・・・・・・・・・・分からないことだらけだぞ・・・・・・・・」
「質問は後。今は、追いつくのが先決でしょ。考えるのは終わってからにして。」
 にべもなく言い切られ、ティリスは仕方なく前方の敵に意識を集中させる。
 彼等が通った後には、合成獣や傭兵、魔道士達の横たわった姿が並ぶ。ほんんどは気を失ったり怪我をして動けないだけだ。
 もっぱららその役目はティリスの方で、セフィルは時折呪文を唱えて合成獣は倒すが、傭兵達には手をださない。
 そんな彼女の態度に、ティリスはまだ魔力が回復していないのだと思い、一人で剣と呪文で道を切り開き突き進んだ。


 フィガロの指示通り、さらわれた子供達は地下の収容所らしき一室に固めて幽閉されていた。
 鍵のかかった扉はフィリスの剣でガウリイが鍵を切り壊して開けた。
フィリスの持つ剣は無銘ではあるがそれなりの魔力剣なので、これにガウリイの腕が加われば朝飯前なのだ。
 開いた扉の向こうには5人の子供達が身を寄せ合うようにして固まっていた。
 フィリスは子供達に怪我や病気で弱った子が居ないことを確認すると、風の結界を張り子供達を守り、その前をガウリイが出てきた敵を沈黙させながら、一気に外へと出た。
 壁をフィリスが呪文で壊し、外に押し出ればそこは森の中。
 ガウリイは前に言われていた通り、山を壁のように見立てて、その壁づたいに歩き森の出口に進んだ。

「このまま真っ直ぐいけば、森の外にでて、崖の真裏に出る。そこには奴らも来ないだろう。お前さんは、子供達とそこで待っててくれ」

 ガウリイは合流地点近くまで子供達を誘導すると、あとはフィリスに任せてきびすを返し、脱出したばかりのアジトに向かう。

「父さんらいしっていうか、若いっていうか・・・・・・・・どうせ止めても聞かないし」

 走るガウリイの背中を眺めてフィリスはひょいと肩をすくめ、子供達を身を隠しやすい林の方へ連れていった。




 追いかけたガウリイは早かった。
 剣はフィリスに返し、自分はその辺にあった手頃な剣の刀身を自分の柄に差し替えて応急処置をする。
 このまま使ってもいいのだろうが、今一それを使う気持ちにはなれなかった。
 とりあえず刀身の付いた剣を片手に、ガウリイは中心部に向かう彼等を捜した。
 矢継ぎ早にくる呪文や、攻撃を交わしたり対抗したりして、気が付くとガウリイは大きな扉のある部屋の前で辿り着いた。
 道は勘だけで走ってきたので正確な位置などは分からないが、彼の勘はここが目的地だと告げていた。
 ゆっくりと気配を察しながら扉を開ける。
暗い部屋は思ったよりも広く、何やら見たこともない道具や器械のようなものが並ぶ。
その一つには水が張られているようだ。

「―――合成獣を作るための『生命の水』だそーだ。奴ら合成獣の合成に、その辺の獣や魔物を使う所を子供で試そうとしてたらしい」

 闇の向こうに明かりが灯り、剣をぶらされげたティリスが水槽の影から出てきた。
「ま、結局はできなかったらしいがな。」
 この時代には、まだ人とデーモンとの合成―人魔−を作る技術は確立していない。それを見越してのティリスの説明だ。
「フィは?」
 この部屋にはティリス以外の気配は感じない。ガウリイはティリスに近づくと、子供達の無事を伝え彼の所在を訊ねる。
「俺もはぐれちまって、この部屋に迷いこんだんだ。ただすっげー怪しい入り口は見つけたけどな。」
 そういってティリスはガウリイを部屋の一番奥の壁の前に連れていく。
「壁。・・・・・・・・・・にしか見えないが」
「ここだけ音が違うんだ。それに妙な気配もするし」
「だな。じぁあここの先に居るのは間違いないだろう。」
「んじゃ、行きますか。ちょいと離れてくれ。と――――あんたは」
父さんと呼ぶわけにも行かないが、どうしてもガウリイと呼ぶのも言いにくいのかティリスはがしがしっと頭をひとかきすると、
「振動弾(ダム・ブラス)!!」
どごおんっ!!!―――――と、呪文一発で壁に大穴を開ける。
 二人の予測通り、そこには長い廊下が口を開けていた。
 誘われるように二人は奥へと進み、そしてようやく彼と彼女の姿を見つけだした。


 フィガロは既に傷を負いながらも、左手には何かを庇うようにして抱えている。
 彼の正面右手には、魔道士が一人倒れていて、その横にはもう一人の魔道士が呪文を唱えていた。

「火炎弾(ファイヤー・ボール)!!!」
「氷結弾(フリーズ・ブリット)!!!」

っきぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃんっ

 魔道士が放った「火炎弾」は、フィガロに届く前にティリスが放った「氷結弾」によって、相殺され消滅する。
 ティリスにしてみればリナから教わっていた魔力の相互干渉作用を使っただけなのだが、そんなものを知らない魔道士には驚異でしかない。明らかに動揺しうろたえる。
 その隙を付いてガウリイが走り込み、魔道士の腹を薙ぐ。
 来ている服や格好からして、ここの責任者とおぼしき魔道士はそのまま崩れ落ち、二度とは起きあがらなかった。
 一方、セフィルはというと、何故だか部屋の片隅一点を睨み付けて動かない。
 ティリスもその気配の存在には気が付いているので迂闊には手が出せない。
 フィガロはがっくりとその場に膝をつき、駆け寄ってきたガウリイにその胸に抱いていたものを手渡す。
「これは・・・・・・・・・・」
 ガウリイは手渡されたもの、いや、赤ん坊を見て言葉を失う。
 透けるような白い肌に真っ赤な瞳が愛くるしい赤ん坊の耳がピンっと尖っていることに。

「・・・・・・・・娘の・・・・・・・セフィルだ・・・・・・たまたま母親が・・・・・エルフってだけの・・・・・ことで連れ去られた・・・・俺の娘だよ・・・・・・」

 傷は深く、呼吸が荒く肩で息をしている。
 ガウリイの腕の中で赤ん坊は何もなかったようにすやすやと寝息をたてている。

「・・・・・・・・その子を・・・・・・・・・アノールにいる・・・・・・アルに届けてくれ・・・・・・・・」
「おいっ!しっかりしろって!!あんたこの子の父親なんだろっ!!」
 ガウリイの必死の呼びかけに、部屋の片隅にいたセフィルがゆっくりと振り向く。
「お前《リザレクション》使えるだろっ!どうしてやらないんだっ!!」
 ティリスが小声でセフィルに言う。
「・・・・・・・・・・・傷は呪文で直せる。・・・・・・・でも・・・・・・・・」
 伏せめがちな視線には、苦渋の色が伺える。

「――――使えヌよナ、小娘よ――――病に犯サれ、寿命つきヨうとスル男に呪文ヲ唱えテも無駄なコト――――」

 部屋の片隅の蟠りから、その魔族はうねうねと蛇のような姿をあらわにした。
「裏で糸を引いてたのは、あんたね・・・・・・・・・」
 セフィルは魔族を睨み付ける。姿からして低級といった所だろう。
「魔族がお食事代わりに、子供達の恐怖を食っていたってことか・・・・・・・・」
 ぎりっと奥歯を噛み締めティスリが剣を構える。

「ソれガどうシタ。人間どモハ、俺が力を貸スといっタラ喜コビ礼ダとイッテ連れテ来たダケだ――――」

 目がニヤリと笑ったような気がした。
「だから自分は悪くないとでも言う気か―――」
いつの間にかティリスの隣にガウリイが赤ん坊を抱いたまま並んでいた。
「悪い、預かっててくれ。」
 ガウリイは赤ん坊をティリスに有無を言わさず預けると、魔族と対峙すねセフィルの前にでた。
「フィを助けられるのなら、助けてやって欲しい。こいつは俺が相手をする。」
 一瞬とまどい、少し考えるとセフィルは頷き後ろに下がった。
「人間ふゼイが、何をすル気ダ」
 嘲笑とも思えるセリフに構うことなく、ガウリイは剣の柄から刀身を外す。

「旅に出で―――こいつを使うのはお前が一番最初だ―――ありがたく受け取りな―――」

 ティリスはガウリイの気に押されるように、下がっている。
 そして、この決着の勝者を確信した。


「光よっ!!!!」


 受け継ぎし彼の呼びかけに応じて現れた青白き光の刃は、せせら笑っていた魔族を真っ直ぐに両断し滅ぼした。

「すげぇ・・・・・・・・・」
 ティリスは始めてみる『光の剣』の威力と、ガウリイの腕に思わず感嘆の声を呟いていた。
 話に聞くだけだったが、こうして目の当たりにすると、その凄さがはっきりと感じ取れる。
 まぎれもなく、目の前にいる彼は『光の勇者』の後継者であり、その後リナと共に『デモン・スレイヤー』のふたつ名を関する人物。
 自分の父親たるガウリイの姿に間違いなかった。
 ガウリイは外した刀身を拾うと、呆然と立ちつくしているティリスから赤ん坊を取る。
「あんまり人には言わないでくれよな」
 ティリスにそう耳打ちすると、ガウリイはフィガロの元へと歩いていった。


 娘を必死で守ったのだろう。
 背中に掛けての傷は深く傍目にはこれが致命傷と思えるのだが、セフィルには本当の理由が分かってしまう。
 自分に出来る事はもう痛みをある程度和らげ、血で汚れた顔を綺麗にしてやることしか無い。
 無力感と、それでいてどこか割り切っている自分にセフィルは、何かが壊れているのではないかと思った。


「――――傷は治りそうか」

 ガウリイが心配そうに顔をのぞき込む。
 しかし、セフィルはゆっくりと首をふり目の前に横たわる彼に話しかけた。

「―――何時から――――気が付いていたんです・・・・・・・・病気のこと」
 セフィルが問いかける彼には既に顔色には赤みがなく、もうすぐその命が消えようとしていた。

「・・・・・・・・アル・・・・・・・嫁さんに・・・・・言われてて・・・・・な・・・・・・もって2ヶ月だと・・・・・・・・どうにか・・・・・・間に合ったな・・・・・・」

ここまで言ってフィガロは突然せき込み、血を吐く。
「―――あんた―――病気だったのかっ――――?!」
 弱々しい笑みと共に、フィガロはガウリイの問いに小さく頷く。
 セフィルは知っている。―――――これは死に至る病だと。そして、もう命の灯が潰えるのも時間の問題だと。
フィガロはそっとガウリイの腕にだかれた赤ん坊の頬に手を伸ばす。

「・・・・・・・・こいつは・・・・これから・・・何かと・・・・・・大変・・・・・だろうが・・・・・・・」

 触れた手が、ゆっくりと力無く床に落ちる。

「・・・・・・・・・・生きて・・・・・・いけよ・・・・・・・・・」

 ティリスはガウリイの肩を叩き、無言でその場を離れるように告げる。
 ガウリイも何かを察したのか、何も言わずにティリスと共に赤ん坊を連れて彼から離れた。




 暗く冷たい空間には、フィガロとセフィルの二人だけ。
 すでに話す力もないのか、フィガロは浅い呼吸を繰り返すだけだ。
 セフィルはただ、じっとその時を待つしか無かった。
 こんなに時の流れが重く、まとわりつくような感覚を味わうのは2度目だ。――――――そして相手は違っても、同じ人。
 すこし痩けたその頬にセフィルは、おそるおそる触れてみた。
 じょりじょりとしたひげの感触。頬に走る刀傷。金色の髪。大きな肩。広い胸。
 覚えているはずのない、その一つ一つがやけに懐かしく思えるから不思議だ。

「・・・・・・・・・・・似てる・・・・・・・な・・・・・・・」

 掠れとぎれとぎれの言葉にセフィルは驚いた。もう喋る力など無いはずなのに。

「・・・・・・・・・・・アル・・・・・ウェン・・・に・・・・・・・」

 澱んで見えるはずのない瞳には、もう逢うことはない美しい妻の面影が見えるのか。
 セフィルは髪を束ねていた紐を外すと、首をふり長く輝く白銀の髪を靡かせた。

「――――――フィガロ」

 穏やかな声で彼の名を呼ぶと、部屋中に静かな旋律が広がる。



   Let your arms enfold us 
   through the dark of night
   will your angels hold us  
   till we see the light  

            “夜の闇の中”
            “あなたの腕が私達を包み込んでくれますように”
            “明かりが見えてくるまで” 
            “あなたの天使達が抱きしめてくれますように”

   Hush-lay down your troubled mind
   The day has vanished and left us behind
   And the wind –whispering soft Lullabies
   will soothe –so close your weary eyes

            “静かに、悩める頭をそっと寝かせて”  
            “一日が消え、私達を置いて行ったわ”  
            “風が優しい子守歌を囁き”
            “癒してくれる、だから疲れた瞼を閉じて” 

   Let your arms enfold us 
   through the dark of night
   will your angels hold us  
   till we see the light  

            “夜の闇の中”
            “あなたの腕が私達を包み込んでくれますように”
            “明かりが見えてくるまで” 
            “あなたの天使達が抱きしめてくれますように”

   Sleep-angels will watch over you
   and soon beautiful dreams will come true
   Can you feel spirits embracing your soul
   so dream while secrets of darkness unfold

            “眠りなさい、天使達があなたを見守ってくれる”
            “すぐに美しい夢が実現するわ”
            “あなたの心を抱く魂を感じるかしら”
            “闇の秘密が繰り広げられる間、夢を見続けて”







 山の緑は何時までも深く。
 風に揺れる樹は静かに。
 4人は眠る赤子の側で、一人静寂に眠る彼を土へと還した。

「・・・・・・・・・好きな歌だったからって・・・・・・・よく月夜に歌っていたのよ。」
 時が始まったばかりの自分を抱く、その先にある時を生きているセフィル。

「いいんだな」
 ティリスの言葉に小さく微笑み頷くセフィル。
 他の者達より一歩前に歩み出た彼は両腕を掲げ、ゆっくりと呪文の言葉を紡ぎ始める。



「黄昏よりも昏きもの―――――」


 子供達は既に安全な所へ移動して、今頃は親達と再会を喜んでいるだろう。


「血の流れより紅きもの――――」


 全ての企みは、一人の男の最後と引き替えに明るみに露呈し、一行にはそれなりの制裁が下るという。
 子供達を救った勇者としてガウリイは湛え賞賛を浴びたが、そんなものは煩わしいだけだった。


「時の流れに埋もれし 偉大なる汝の名において 我ここに闇に誓わん―――」


 二人と彼女は一切表には出なかった。自分達は本来ならここにはいない存在なのだから。
 もちろん、彼が最後まで守り抜いたあの赤ん坊の存在は、誰も知ることはなかった。


「我らが前に立ち塞がりし 全ての愚かなるものに―――――」


 この事件は全て片が付いた。世間はそう語った。
 しかし、彼等の中ではまだ終わりを告げてはいない。


「我と汝が力もて 等しく滅びを与えんことを―――――」


 ―――あの山に巣くう忌まわしき闇の部屋を消し去って欲しい―――
 彼女の願いを聞き入れて、ティリスは呪文を唱え収束した魔力を、眼前にそびえる山に向かって解き放つ。


「竜破斬(ドラグ・スレイブ)!!!」



 赤き閃光が走り颶風を連れて、彼女の願いのままその姿を消し去り、樹はいつものように風に揺れていた。



****************************************

第10話「風樹の唄」をお送りします。なんとも重い話になっちゃいました。(推定10トン)

「風樹」とは風に揺れる木のことですが、別に亡き親を思う気持ちを差す言葉だそうです。正確には『風樹の嘆』ですが。
冒頭に書いた文が原文です。
最初は「蜃気楼」にしていたのですが、本を読んでいてこれだっと思って差し替えました。

セフィルがフィガロに唄ったのは、シークレット・ガーデンの「祈り」という曲です。
有名な「feel」というリラクゼーションアルバムの中に入っている曲で、前作に使いたかったのに使えなかった曲です。
セフィルの母親であるアルウェンが今は亡き彼を想って唄っていたということで・・・・・・・・・

ここでまた裏設定の話(自滅への道ともいふ)
ラストのドラ・スレはティリスが唱えましたが、セフィルはドラスレ使えません。フィリスもです。ただ彼女達はラ・ティルトがあるので。
それにセフィルには必殺技もご用意いたしておりまする。(か○は○波かっ?!)
その辺の説明とどうするよ、赤ん坊セフィルの扱いに関しましては次回にでも。
次はもちっと明るくしたいなぁと・・・・・・
底なし沼に入ります。
かわぐちぃ〜♪ひろしがぁぁぁぁぁ♪どぉくつにはぁぁぁいるぅぅぅぅぅぅ〜♪

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13447父さんララバイ(泣)あんでぃ 2/4-10:01
記事番号13445へのコメント


こんにちは!あんでぃです。
はう〜しくしく・・・・
悲しい話でしたわー・・・・(泣)

そしてティリス君、本格的に惚れました!!
顔もよくって(ガウリイ似なら)性格もぐ〜!頭も良いから(たぶん)もう完璧!
でもセフィルちゃんとフィリスちゃんのものですかぁ・・・・(くうっ)


>セフィルがフィガロに唄ったのは、シークレット・ガーデンの「祈り」という曲です。
>有名な「feel」というリラクゼーションアルバムの中に入っている曲で、前作に使いたかったのに使えなかった曲です。
>セフィルの母親であるアルウェンが今は亡き彼を想って唄っていたということで・・・・・・・・・

こんな良い曲を癒し系のセフィルちゃんに私も歌ってもらいたい・・・・・
はう・・・レンタルできますか?

>
>ここでまた裏設定の話(自滅への道ともいふ)
>ラストのドラ・スレはティリスが唱えましたが、セフィルはドラスレ使えません。フィリスもです。ただ彼女達はラ・ティルトがあるので。

私ラ・ティルトも好きですが、ドラスレの方が好きなのですv
ラ・ティルトはゼルとアメリアの術って感じで、アニメ無印の中のコピーれぞへんってイメージです。
ドラスレは一番初めの劇場版の中でリナちゃんが使ったイメージです。(あの時も光の剣があったし)
説明わかりにくいですね(汗)ごめんなさい・・・
要するに私はハデ好き?!いやいやそんな事は・・・・・あるかも・・・・(汗)


>それにセフィルには必殺技もご用意いたしておりまする。(か○は○波かっ?!)

セフィルちゃんの目から光線が!?←んな訳無いだろ
でも誰かが目から光線でたら面白いのに・・・・(怖い願望)

>その辺の説明とどうするよ、赤ん坊セフィルの扱いに関しましては次回にでも。
>次はもちっと明るくしたいなぁと・・・・・・
>底なし沼に入ります。

きっと、セフィルちゃんの母親も登場ですね!!
どんな美人か次回が楽しみです(変態)

>かわぐちぃ〜♪ひろしがぁぁぁぁぁ♪どぉくつにはぁぁぁいるぅぅぅぅぅぅ〜♪

『呼んだかいぃぃぃ?(エコーつき)』
ちびまる子ちゃんの父ヒロシがタバコ吸いながらそう言ってるイメージで(←そのヒロシと違うって/汗)

よくわからんレスですが、次回を楽しみに待たせていただいてます!
それでは、あんでぃでした!!

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13462ララバイララバイおやすみよ〜♪ゆえ 2/5-00:08
記事番号13447へのコメント

こんにちわー♪ゆえです。


>はう〜しくしく・・・・
>悲しい話でしたわー・・・・(泣)

ずんどこの話になってしまいました・・・・・・最初に考えた時は、父ちゃんは娘つれて元気に還っていった筈なんですけどねぇ・・・・・
何がどうしてこーなったやら。でも、まあ前作でとっくに永眠させちゃってますから・・・・・・私って鬼畜。



>そしてティリス君、本格的に惚れました!!
>顔もよくって(ガウリイ似なら)性格もぐ〜!頭も良いから(たぶん)もう完璧!
>でもセフィルちゃんとフィリスちゃんのものですかぁ・・・・(くうっ)


やっとこいい人といいますか、ティリスらしく成りました。
性格の基盤は暴走部分はリナですが、ガウリイのクラゲも一部受け継いで、さらにそれにルークもミックスしちゃえっ♪という、むちゃむちゃな設定になっております。(そのうちポロがでるな)
髪は茶金の琥珀色。短くきってるけど顔はガウリイ・・・・・・・って短髪のガウリイが見たくなりました。だれか見せて(おいっ)


>こんな良い曲を癒し系のセフィルちゃんに私も歌ってもらいたい・・・・・
>はう・・・レンタルできますか?


1泊2日で500円です。延長は1日100円(笑)
ここには親子の会話を入れていたのですが、結局唄を唄わせました。
この方がセフィルらしいかなぁと。唄ってこその彼女ですし。
といいつつ、ただ単に私が歌詞ネタを使いたいだけだという噂も・・・・・・



>私ラ・ティルトも好きですが、ドラスレの方が好きなのですv
>ラ・ティルトはゼルとアメリアの術って感じで、アニメ無印の中のコピーれぞへんってイメージです。
>ドラスレは一番初めの劇場版の中でリナちゃんが使ったイメージです。(あの時も光の剣があったし)


分かります分かります。私もリナのドラ・スレは映画の時のイメージが強いですし、かくある呪文の中でもトップクラスのお気に入りです♪
後は、《ラグナ・ブレード》と《ティルブランド》か好き♪
《ラ・ティルト》はやはりゼルアメの色が強いですよね。個人的には《ラザ・クロウヴァ》のアニメ版を見てみたい気が・・・・・・



>セフィルちゃんの目から光線が!?←んな訳無いだろ
>でも誰かが目から光線でたら面白いのに・・・・(怖い願望)

目から光線・・・・・・・・なんか、凄そうですねぇ・・・・・・はははははは(^^;
まあ、目からは出ませんが、似たようなものは出ますので。もう暴走ついでの設定です。出たら指さして笑ってやってください・・・・・



>きっと、セフィルちゃんの母親も登場ですね!!
>どんな美人か次回が楽しみです(変態)

毎回鋭いですっ(笑)さすがでございます。
もう逃げも隠れもいたしませんっ。はい、そのとーり、かーちゃんでます。
次回には出ていただくようにアポは取り付けましたので。(忙しいのかっ?!)
けっこー美人さんに描きたいと思います。ただの美人には成らないとは思いますが(ニヤリ)



>>かわぐちぃ〜♪ひろしがぁぁぁぁぁ♪どぉくつにはぁぁぁいるぅぅぅぅぅぅ〜♪
>
>『呼んだかいぃぃぃ?(エコーつき)』
>ちびまる子ちゃんの父ヒロシがタバコ吸いながらそう言ってるイメージで(←そのヒロシと違うって/汗)


そうきたか(爆笑)
すーぱーひとしクンですわっっ!!

>よくわからんレスですが、次回を楽しみに待たせていただいてます!

ふぁいなるあんさー?(おめーが一番わからん)

次回もよんでレスお待ちしてますぅ♪

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13457ひきずりこんじゃうぞっ♪砂緒 2/4-21:02
記事番号13445へのコメント

こんばんはっ!砂緒です。
最近部活がいそがしかったのですが、ようやくレスできました♪

この前の話でセフィルが乗りツッコミしたときには、本気で「なんですとおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!?」と叫びたくなりましたっ!!
そしてフィガロさん。まさかお父様がこんなところで出てくるとは・・・・。
セフィルちゃんは大河ドラマのような、激動の人生を歩んでますね〜。


>第10話「風樹の唄」をお送りします。なんとも重い話になっちゃいました。(推定10トン)
うくううううううううううううっ!!(←支えようとしているらしい)


>それにセフィルには必殺技もご用意いたしておりまする。(か○は○波かっ?!)
ああ・・・・必殺技ってのに弱いんですよ、わたし。


>その辺の説明とどうするよ、赤ん坊セフィルの扱いに関しましては次回にでも。
セフィルの複雑な心境を思うと、心が痛みます・・・・。ちくちく。
でも、悩むセフィルちゃんも素敵です!!(なに言ってるんだか)


>底なし沼に入ります。
沼の中には砂緒が生息しています。
ひきずりこんじゃうぞっ♪(全国のゆえさまファンを敵にまわす発言)

それでは、砂緒でした。


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13463そのまま埋めちゃって♪ゆえ 2/5-00:18
記事番号13457へのコメント

>こんばんはっ!砂緒です。

こんばんわ〜ゆえです♪

>最近部活がいそがしかったのですが、ようやくレスできました♪

そんなお忙しい中、レスをしていただけるなんてっ。ありがとうございます〜♪


>この前の話でセフィルが乗りツッコミしたときには、本気で「なんですとおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!?」と叫びたくなりましたっ!!

いやー。他の皆さんもおおむね好意的に受けてくださった、セフィルのノリ突っ込み。
ちょうしに乗って、きっとまたやると思います(ゆえもおだてりゃ木に登る)



>そしてフィガロさん。まさかお父様がこんなところで出てくるとは・・・・。
>セフィルちゃんは大河ドラマのような、激動の人生を歩んでますね〜。

おしんに対抗できますかねぇ(笑)(ないない)
セフィルは前作以上に不幸の特盛状態です。さらに、とんでもない事まで考えてる私はやはり鬼畜だ・・・・・・
セフィルファンのみなさまにいつか、殴られると思います・・・・・・逃げよう。




>>第10話「風樹の唄」をお送りします。なんとも重い話になっちゃいました。(推定10トン)
>うくううううううううううううっ!!(←支えようとしているらしい)

私は諦めました。−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−ぷちっ



>>それにセフィルには必殺技もご用意いたしておりまする。(か○は○波かっ?!)
>ああ・・・・必殺技ってのに弱いんですよ、わたし。

ほほほほほほほほほほほほ。セフィルのアーマー進化と私は勝手によんでいます(笑)



>セフィルの複雑な心境を思うと、心が痛みます・・・・。ちくちく。
>でも、悩むセフィルちゃんも素敵です!!(なに言ってるんだか)

ほんとセフィルばかり不幸です。でも次回もけっこー・・・・・・・・


>沼の中には砂緒が生息しています。
>ひきずりこんじゃうぞっ♪(全国のゆえさまファンを敵にまわす発言)

顔だけ半分だして、私が手招きしてます。うへうへうへううへっと笑いながら・・・・


部活のいそがしい中、本当にありがとうございます♪
次回も気合いしれてセフィルを不幸にしますっ!!(←おい)

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13601遙かなる絆11 【来訪者】ゆえ 2/12-00:49
記事番号13416へのコメント

ご無沙汰してます。久々の投稿です・・・・・だれも気が付かないかもしれませんねぇ(笑)
ひっこそりと、第11話をお送りいたします。

***************************************

遙かなる絆

11.【 来訪者 】


「――――ま、なんとかなるだろ」

「頼むから少しは悩んでくれぇぇぇぇぇぇぇぇっ!!」


のほほーんと唐揚げを食べながら言うガウリイにティリスが思わず突っ込んだ。
「今も昔も。結局人間の本質なんて、そーそー変わるもなじゃないってことね」
しごく冷静な口調で納得したようにフィリスは頷きながら、その手はひょいひょいとティリスの皿を浸食していたりする。
「なに冷静に分析してるんだっ!これからどーするかって話だろーが!――って、あんたまで取るなぁぁぁっ!!」
「いやーさっきから叫んでばっかで食べないから、いらんのかと思って」
「ちがぁぁぁぁうっっ!!」


やたら賑やかなテーブルから少し離れた所で、セフィルはチビセフィルにミルクを飲ませている。
「・・・・・・・・・・・・・・ほんと、変わんないよね・・・・・・・・・・・」
テーブルで皿の取り合いをやっているティリスとガウリイ、フィリスに軽い頭痛を覚えながら。


あれから全員は別の街に来ている。
理由は一つ。この赤ん坊、過去のセフィルを母親の所まで連れていくためだ。
しかし肝心の場所を聞いてなかったことに後で気が付いたガウリイだったが、自分が「本人から聞いた」ということで一緒に行動している。
もちろんその目的地はフィガロから聞いたのではなく、元々知っている事なのだが。
しかしその場所にガウリイを連れて行くわけにはいかない。
この時はまだ彼は呪魔の森にあるアノールの村も、ハーフエルフことも、なによりリナの存在すら知らないのだから。
理屈はどうであれ、ここは過去の世界。
ガウリイにとっては未来の事である自分達が、あまりあれこれとひっかきまわさない方がいいのではないか。
・・・・・・・・・まあ、あれだけの事件に関わっておいて今更と言う気もしないでもないが、それでも干渉や接触は最小限にとどめて置くべきだろう。
そう昨晩セフィルが話した事にティリス達も同意見だった。


「セフ・・・・じゃないセイル。こっちは変わるから、あなたも食べてきなさいよ」
食事を終えたフィリスが赤ん坊の相手を交代にやって来た。
ミルクを飲んで満足したのか、チビセフィルはすーすーと寝ている。
「この調子なら大丈夫でしょ。ほら、今のうちに」
セフィルはそっと起こさないようにして、フィリスの腕に預けようとしたのだが・・・・・・・・・・

ふっ・・・・・・・・・

「ふぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇっっ!!」
フィリスに抱かれたとたん、チビセフィルは大声で鳴き始めてしまった。

「あちゃ。やっぱりだめね」
「自分の事ながら・・・・・・・はた迷惑だわ・・・・・・」

もう、うんざりと言った感じの二人。
どういう訳だかチビセフィルは、フィリス達やガウリイが抱くと泣き出してしまうが、セフィル本人だと全然平気なのだ。
したがってセフィルは自分の世話をずっとしている。なんとも妙な話ではあるが。
「またかぁ。しょーがないから、ほら。暫く見てるからとっとと食べてこいよ」
ひょいっとチビセフィルを取り上げるとティリスはそのまま彼女の隣に座る。その方が幾分か泣きやんで落ち着くからだ。


ガウリイはそんな3人のやり取りを頬杖をついたまま眺めている。
突然現れた彼等。見知らぬ来訪者。
そんな出会ったばかりの彼等と一緒に行動をしている自分が不思議だった。
フィガロが最後まで守ろうとした赤ん坊を中心にわいわいと話しているセイル達。

「・・・・・・・・・・・仲間、か」

フィガロがよく自分に言っていたセリフを思い出す。
仲間を見つけろと。守るべきものを探せと―――――――綺羅星を。

(綺羅星ってのは、なんでもいいんだ。仲間や親友や使命でも。でも大概は女の場合が多いし俺もそうだしな。
己の闇に迷わないように、導いてくれる存在や意志みたいなものだな。俺の場合は生きて戦う理由になったがな)

一人で生きる方が気楽だと思っていたが、こうゆうのも悪くないかもな――――。
不思議と懐かしいような、そして妙に親近感のする3人に、ガウリイはこれからの旅の目的を教えられた気がしていた。




次の日――――――――――。

「後はお前さん達に任せる。俺はここから別の道に行くことにするよ」

街道が交差する三叉路の前でガウリイは唐突に告げた。
「いいのか?それで」
心底以外といった感じでティリスが呟いた。
「お前さん達なら大丈夫だろ。その方がいい気もするしな。それに―――」
見下ろすガウリイの視線と見上げたセフィルの目線が重なる。

――――あの後
どんな繋がりなのかは知らないが、フィと知り合いだったらしく、あの後のセイルの笑顔は見ていて痛々しかった。
泣きたいのに泣けない。
哀しいはずなのに哀しめないでいるセイルに、昔の自分が重なってしまう。
そんなセイルに俺はなんにも言ってやれなかったし、出来なかった。
しかし今のセイルの笑顔にはそんなものは感じない。
仲間だという二人の存在がセイルの支えになっていた。

ただそこに、一緒にいるというだけでも。
嬉しくて、そして安心できるんだよ。
そう話すセイルには、こぼれそうな笑顔と涙の粒があった。
そんな奴が俺にはいただろうか?誰かにそう思われた事があったか?
闇雲に剣の存在を疎ましく感じ、自分自身さえ希薄な存在しか感じなかった俺が。

「――――お前さん達みたいな仲間を捜してみようかと思って」

照れながら話すガウリイの瞳には、ミッドナイトブルーの色は無く。いつか出会うでその人へと続く蒼い蒼い空の色。
そんなガウリイにセフィルはちょっと驚いたが、すぐに嬉しそうに笑い掛けた。


「さぁて、俺はどっちに進むとするかなぁ」
ガウリイの前には3つに分岐した街道が伸びる。
「こんな時は由緒正しく『棒倒し』で決めるに限るわ」
何時由緒正しくなったのか不明なフィリスの提案に、ガウリイはポンっと手をと叩いて「そりゃいい」と採用すると、早速道の端から一本の棒きれを持ってくると、三叉路の中心に立たせてガウリイは持っていた手を離す。ぽてっ、と倒れた棒の先が進む方角だ。
そして枯れ木は行く道を指し示すべく、地面へ倒れようとした瞬間。


   びゅおおおおおおおおおおおおおおおおおんっ


タイミング良く吹き荒れた突風に枯れ木はあっさりと吹き飛ばされていった。

「・・・・・・・・・・・・・・・・『棒倒し』じゃなくて『棒飛ばし』だなこりゃ・・・・・・・・・・」
空を見上げ、呟くガウリイ。
「こーゆー場合はやり直しか・・・・・・・・・?」
ティリスはあきれたように棒の飛んでいった先を見ている。ガウリイも困ったようにうーんと呻り頭をかいていると、
「アレでいいんじゃないの。枝は北の方角に飛んでいったんだから、こっちに進めば」
セフィルが左手の街道を指さす。
「こっちだとたしか―――――アトラスって街があったな・・・・・・・・なら決まりだな。こっちだ」
言ってガウリイは迷うことなくすたすたと、左の道を選択して歩き始めた。
「おいおいおいおいっ!そんな決め方でいいのかよっ!」
「セイルもそう言うし。元々別に当てがあるわけでもないしな」
「いや、そうじゃなくて・・・・・・・・・・」
ティリスの言葉をフィリスは視線で遮った。ここで別れた方が後々の為にもいい。目がそう語っている。


「ガウリイ」
セフィルに呼び止められ彼が肩越しに振り向むいた先には、陽の光に照らされ輝く金色の髪の少女。

「彼が・・・・・・・フィがいってた綺羅星。見つかるといいね。・・・・・・・・・・・そしたら、きっと剣も重たくなくなるよ」

「俺もそうなることを願うよ。―――――後はよろしく頼むな、セイル。――じゃ、元気で。―――また――――」

そんな彼女の変化を知ってか知らずか、そのまま軽く手を振りガウリイは一人北へと続く街道を歩いていった。






そして――――その反対側の街道をセフィル達は進んでいた。

「セフィル。さっきの風。あれ、あなたでしょ?」
「あ。やっぱりばれた?」
フィリスの静かな指摘に、セフィルは苦笑して舌をぺろっとだした。
「それよりっ!その髪。どうなってるんだよ」
「あ。これ?」
髪を一房とっていたずらっぽい目で笑うセフィル。
「本当はとっくの前に戻っていたのよ。でもいきなり銀から金色に戻るのも変だし、だから染色の呪文をちょっとアレンジして染めてたのよ」
「んじゃあ、魔力も戻っていたのかよ」
「完璧って程じゃなかったけどね。ごめんね、心配させて」
「・・・・・・・・・ん、まぁ。ならいいけどよ・・・・・・・・・・」
セフィルからそっぽを向き、ぽりぽりと鼻の頭をかくティリス。

「確かアトラスに行く途中よね。父さんと母さんが出会うのって」
「リナさんの話の通りならそのはずよ」
その出会いの場面を見てみたいとちょっと思ったフィリス。

「しっかし、こんな形で父さんの『光の剣』、拝めるとは思わなかったけどな」
ティリスは前々から両親の旅の話に出てくる、『光の剣』を一度見てみたいと思い続けていた。
そんな願いが思わぬ形で実現し、目の当たりにした剣の威力と傭兵時代のガウリイの実力は彼の想像以上だった。



「それより・・・・・・・・いろいろあって聞くのが遅くなったけど。―――どうして、二人は魔法陣の中なんかに飛び込んできたのよ」
歩みを止めずセフィルは少し怒ったような表情で訊ねた。
「無茶もいいところよ・・・・・・・一歩間違えば全員異世界に飛ばされるか、へたすりゃ存在そのものが消し飛んでしまうってのに・・・・・・・」


元々はセフィルが異界の扉を解放し、《ゴルン・ノヴァ》を召還しようとしていたあの時にさかのぼる。
描く魔法陣は五芒星でも六芒星でもなく、魔の力を最大限に引き出すという七芒星の魔法陣。
その強大にして強力な意味と魔力を持つ魔法陣は、世界の全ての力を現し、転じて混沌そのものを意味するという禁呪のもの。
混沌を源に持つ魔術同様、一歩間違えばとんでも無いことになる極めて不安定で不確定な特異な魔法陣なのだ。


「しかし・・・・・・・・・・開いたのが異界ではなく、時限の扉で【時の河】へと続くなんてね・・・・・・・」
ぽつりとセフィルが呟く。
「なあ、その【時の河】ってのはなんなんだ?大体どうして俺達は過去になんか来ているんだ?」
「それにはセフィルの詠唱中に現れた、例の銀髪の女の存在も気になるわよね」
矢継ぎ早に出てくる彼等の疑問ももっともな事だ。
ふうっとセフィルは息を吐くと、堅い表情で語り始めた。


「今いるのが現実世界で、もう一つ精神世界――つまりアストラル・サイドが存在するのは知ってるでしょ?」

うんうんと頷く二人。

「アストラルに似た世界というか、次元は他にもあって、それは異界との繋がっていたり、まったく別世界へと広がっていたりするのよ。
 そんな次元の間を縫うようにして、あらゆる時間と歴史と記憶の奔流――【時の河】が流れているのよ。―――彼方から此方へとね。」
「・・・・・・・・・・・・・・簡単に説明するけどなぁ・・・・・・・それってむちゃくちゃ凄い事なんじゃねーのか・・・・・知ってるのって・・・・・」
「そうでもないよ。実は二人も知ってたりするし。――――そうだねぇ・・・・・《ラ・ティルト》の呪文、思い出してみて」

セフィルの指示にフィリスとティリスは眉を寄せたが素直に言われたとおりに呪文を思い浮かべた。

「あ。」
「・・・・・・なーる・・・・・」
「ま、そんなものよ」
どうやらセフィルが言わんとしている意味が二人にも伝わったようだ。


―――――永久と無限をたゆたいし 全ての心の源よ―――――


「わたしが異界の扉を閉じるために次元の狭間を漂った時、たまたま見て知ったことだけどね―――――」


呪文に対する正確な知識と意味を理解すればこそ言えるセリフと行動。
ハーフエルフとしてのセフィルの能力の高さと、それを支える魔力容量の凄さを改めて思い知らされる二人。


「それでも今回の事はわたしにも良くわかんない。ただ、何か強い意志によってここまで来させられたって気はするけどね・・・・・・」
「誰かが意識的に私達を過去に飛ばしたってこと?」
「そいつって、あの銀髪の女か?・・・・・・・・まさか魔族が絡んでるんじゃねーだろうな」
ティリスの考えにセフィルは頭を横に振り、
「あの女の人は魔族では無いよ。だって『呪歌』を紡いだのよ、あの時・・・・・・・・・・・」
「マジかよっ?!『呪歌』って確かエルフとかしか唄えないんだろ?!」
「万が一彼女がエルフ族だとしても、どうしてエルフが母さんに対してあんな事する必要があるのよ」
「そ、そりぁ・・・・・・・人間を嫌って・・・・・・な、訳ないよなぁ・・・・・・・」
フィリスは何言い出す気だとティリスをきっ、と睨むとティリスは慌てて言葉を付け足した。

そんな二人を見てセフィルは苦笑し、
「フィリス。気にしなくていいよ。エルフの中にはまだそーゆー人達もいるし。・・・・それに・・・・・・・・・・・・・・・」
「え?それになんだって?」
「―――――何でもない」

真顔になった最後の方の言葉を聞き取れなかったティリスは首を傾げている。
フィリスも気にはなったが問い直そうとはしなかった。


(まさか。とは思いたいけどね・・・・・・・・・)

言いかけたセリフの最後の部分。

――――他の所だと、特にそうだから―――――

自分の考えが間違っているとことを願わずにはいられない。
けど、もしそうならば・・・・・・・・・・

「――――ともかく。今はこのチビちゃんを家に返すのが先決よ。それからどうするか考えましょ」
俯き黙り込んだセフィルの考えを止めるようにフィリスはにっこりと笑って言った。




フィリスの腕の中で、チビセフィルがぱちりと目を覚ました。それは深い森への入り口に立った時だ。

「ここが呪魔の森よ。その奥にエルフの村があるだけど、たぶん村にはいないとおもうから。――――それじゃ森に入るけど、この森には外からの進入を阻む為に《魔法迷路 マジックメイズ》の呪文が掛けられてるから、わたしから離れないでね。人間だと一発で迷うから。」

ティリスとフィリスは真顔で頷くと、セフィルの後に続いて森に分けはいる。
絡みつく下草、何処までも立ち並ぶ林は自分の方向感覚をどんどん麻痺させていく。ついさっき通ってきた道でさえ、次の瞬間には分からなくなってしまうのだ。
天然の迷路を利用しさらにエルフ達によって仕組まれた《マジック・メイズ》の森。噂や話では知っていたが、ここまでとは・・・・・・・・
ティリスもフィリスも始めて体験する森の迷路に完全に自分達の居所を見失っていた。
それでも不安に成らずに進んでいけるのは、一重にセフィルの存在があるからこそ。
セフィルはわずかに漂う出口への風の流れを感じ取り、その糸口を読みとって正しい道順を進んでいく。
チビセフィルも家が近づいているのが分かっているのか、次第にご機嫌になっていた。



一時して、森の奥深くまで進んだときセフィルは立ち止まりある樹を指さした。

「あのひときわ大きな樹の下に、一軒の家があるわ。そこがこの子の・・・・・・わたしの家よ」

言われた先には確かに木々の間から突出した巨木の枝葉が見て取れる。
セフィルはその場で大きく深呼吸した。

「セフィル?」
何度も深呼吸を繰り返す彼女にティリスが訊ねた。

「・・・・・・・あ・・・・・・いや・・・・・その。母さんに会わなきゃ行けないからね・・・・・・覚悟は付いてたんだけど、いざってなると・・・・・・さ」

苦笑するセフィルにティリスはぽすっと、手を頭に乗せると、
「無理すんな。場所さえ教えてもらったら後は俺達だけで行くから」
「そうよ。赤ちゃんは私達から渡せぱいいんだし。セフィルは家の近くまででいいわよ」

ティリス達はガウリイから彼女の母親の話を聞いて、過去に賊に襲われて亡くなっている事は知っている。
セフィルはつい先日に会えるはずのなかった父親の最後に立ち会ったが、彼女自身にほとんど父親の記憶が無かったのが唯一の不幸の幸いかもしれない。
しかし今度はずっと一緒に暮らしてきた上に、その最後の瞬間を見ていた母親に会うのだ。
セフィルにとって、それはあまりにも非情な再会。


「・・・・・・・・ううん。わたし行く。・・・・・・・・・行って・・・・・・・・逢わなきゃいけないのよ」

真っ直ぐにその方向を見るセフィルの瞳に強い意志と、決心が見える。
「わかった。なら、行こうか」
ティリスもその方向に向き直り、全員歩き出した。

「セフィル。でもあの『逢わなきゃいけない』って、どういう意味なの?」
フィリスがそっと歩きながらセフィルに訊ねる。
「逢ったらわかるよ」
セフィルは短く答える。
そのまま3人は無言のまま大きな樹の見える方向に進み、程なくしてその樹の下にある小さな家に辿り着いた。


「・・・・・・・・・・・昔のまんま・・・・・・・ね」

ぽつりとセフィルから無意識のうちに言葉が漏れる。
彼女の記憶にあるそのままに家は立っていた。
ティリス達の視線にセフィルは頷くと、彼はおもむろに入り口のドアをノックした。

「すみませーん。どなたかいらっしゃいませんか?」

ドンドンとドアを叩いて呼びかけてみるが、一向に返事が来ない。

「おかしいわね。家の中からは人の気配がするのだけども・・・・・・・」
フィリスは眉を寄せながらチビセフィルの顔を見るとふにゃっと笑い掛けてくる。
「わたしは裏の小屋を見てくるから。ティリス達はそこにいて」
セフィルはそう言って家の右側から裏に回り込んでいった。
「居ないのかな。すみませーーーーーーんっ!怪しいもんじゃないですから〜」
「そう言う奴が一番怪しいって」
フィリスが突っ込んた時、ドアの方からやっと声が帰ってきた。が、




「・・・・・・・・・・・・・・・・・・まにあってますぅ・・・・・・・・・」





「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・をい」
「ふっ。言ったとおり」
「なに胸張って納得してるんだよっ!だぁぁぁ違いますっ!俺達フィガロさんに頼まれて来たもんですっ!ここを開けてくれませんか?!」
的外れな返事に一瞬硬直したティリスだが、すぐに持ち直して再びドアの向こうに呼びかける。

「――――フィガロに?」

「ええ、そうです。娘さんをここに届けるように頼まれました。込み入ったお話もありますし、なにより娘さんをお渡ししたいので開けてくださいませんか?」
フィリスの静かな呼びかけの後に、チビセフィルがあう〜と声を上げた。

「・・・・・・・・・・・・わかりました。今ドアを開けます」

ようやく理解してくれたらしく、細い声で返事の後ゆっくりと開かれたドアの目の前の姿に、ティリスは我が目を疑った。


「―――セフィル。おかえりなさい―――よく無事で――――」
フィリスから受け取った我が子を彼女はぎゅうっと抱きしめた。
ティリスは彼女を凝視したまま動けないでいた。

透き通る白い肌。少し黄色みを帯びた茜色の瞳。
流れるようにうねる白銀の、いや絹のごとき白く長い髪。その間からは長く尖った耳が覗く、美しきエルフの女性。
すらりとした細い腕が伸びる華奢な体には、紫紺の色のローブが纏われていた。

「似てる・・・・・・・・・・・」
呻くようなティリスの呟きにフィリスは小声で聞く。
「誰に?」
「・・・・・・・・・アルって名乗ったあの銀髪の女にだよ・・・・・・・・・」
せせら笑うような彼女の姿を思いだし、奥歯を噛み締めるティリス。
しかしここに居るのはセフィルの母親であるエルフのアルウェンなのだ。
ふと、二人の話が聞こえたのか、彼女は娘を抱きしめたまま二人の方に顔を向けた。
そのまま二人の顔をじっと見つめ続けると、今度は目を閉じて何かを考えているようだった。
「あの・・・・・・・・?アルウェン・・・・さん。ですよね・・・・・・・」
様子がおかしいのにフィリスも不審に思ったのか、おそるおそる訊ねると同時に彼女の目が開いた。


「―――――あなた方は先の世界から来られたのですね」


穏やかな口調に対して、彼女は真顔のまま告げる。

「お待ちしていました、彼方よりの来訪者のあなた方を――――どうぞお入りなさい」
彼女はそのまま振り返ると家の中へと進んでいく。
ティリスとフィリスはお互いの顔を見合わせた。

「どういう事だよ」
「さあね・・・・・・・でもセフィルが『逢わなきゃいけない』っていった意味はわかった気がする」
「なんなんだよ、それは」

ぼそぼそと話て入り口から来ない二人に対して彼女はあくまで穏やかな口調で、


「――――あなた方が知りたい事がいくつか分かりますよ―――もう一人の来訪者が来たら全てお話します」

「どういう意味ですか・・・・・・・・?それは」
「あんたいったい何者なんだよっ!!」
アルウェンの態度にティリスは警戒して大声を上げる。




「―――アルウェン=フィラ=ティリス。精霊使いにして巫女であるエルフの女性。―――――間違いなくわたしの母親よ―――」


「いらっしゃい。私の娘――――大きなセフィル」

ティリス達の後ろに立っていたセフィルに、アルウェンは手を伸ばしにっこりと微笑み掛けた。



「やっぱりね・・・・・・・向こうで名前が出たからもしかして、とは思っていたけど」

元々の世界。現在の世界で母の名前が出たことには意味が在るのではないのか。
セフィルはこの過去の来てから考えていて、父親との出会いで確信に近いものを得ていた。
誘っていたのだ。母の存在を思い出させ、過去でしか会えない母の元を訊ねろと。
だから、セフィルは『逢わなくちゃいけない』と呟いたのだ。




部屋の中に通された3人は、テーブルに付くように進められて素直に椅子に腰掛けた。
アルウェンはチビセフィルを部屋に寝かせてくると、お茶を持って自分もテーブルに付いた。

「どうして、わたし達か訊ねてくるって知ってたの・・・・・・・・」

ポットから注がれるお茶の香りは、遠い記憶にもある彼女が一番すきなお茶の香り。
「大体父さまのこと・・・・・・・聞かないの?」

セフィルの問いかけにアルウェンはそのまま作業を続ける。
注ぎ終わったカップをそれぞれに配り終えてからやっと彼女は口を開いた。


「フィガロの事は大体わかっているわ。あの人は残された時を娘の為に使ったのよ。それが彼の望みでもあり、私の願いでもあったから」
「でも病に犯された体で、行くなんて無茶すぎる!」
ティリスの言葉にも動じることはなくアルウェンは、

「なら、もし自分に残された時がわずかと知った時、漫然とやってくる死を迎えるか、そのわずかでも残った時を自分の大切な何かの為に使い切るか。貴方ならどちらを選びますか?」

訊ねられた問いにティリスは答えられなかった。
「彼は後者を選択し、私も彼の考えに賛成した。後は私がやって上げられるのは彼の病による痛みを少しでも和らげる事と、託された娘をしっかりと育てていくこと。それだけなのよ」
そこには母親として、妻として最愛の夫の最後を理解していた大人の女性がいた。




「彼の話はこれでお終い。――――そろそろ本題にはいりましょうか」

アルウェンはそう告げると両手をテーブルの上にあげ掌を握り、何かを唱えるとそっとその掌を開いた。
ぽおっとした光の玉が現れると、その光の玉はふわりと浮かび上がりセフィルの目の高さで止まった。


「私はさるお方から、伝言を言付かっています。彼方から――遙か時の河を渡ってきた未来の貴方達へのメッセージを伝えよと。
 それをそのまま私は伝えます。その後どうするのか決めるのは、あなた方次第です」


何が起きようとしているのか。
彼女は一体何を告げるのか。
アルウェンが告げた言葉にティリス達は負わず息を飲み込んだ。









そして、時を隔て、アルウェンと同じ内容を告げるものがいた。


「リナ=インバースは今、岐路に立たされている。―――それは彼女のこれからを―――彼女の全てに関わる、いわば分岐点」


――――――――――今、何が起こっているのか。それだけはお伝えしましょう

下ろされぬフードの間から銀色の髪がこぼれ落ちるのを押さえつつ、静かな口調で彼女はそう告げた。
琥珀の石柱に手を触れながら、彼女はその場の全員にではなく。
ただ一人、ガウリイに向けて。



「彼女の精神―――心はその岐路を選ぶべく、今、体から離れています。この瘴気に充たされようとする体から――――」


紫紺のロープを身に纏いし、銀髪の彼女は語り始めた。




***************************************************

だぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!
ごぶさたしておりましたっ。「遙か〜」第11話「来訪者」をよーやっとお届けいたします。

読むことは出来ても、なかなか投稿できずにいた数日間。悶々とした日々をおくっておりました。
理由はいろいろとありますが・・・・・・最大の理由は『息詰まっちゃった♪てへ♪』ってやつです。はい。(←やっぱり沈め)
全体の話の流れは決まっているものの、どうしたことかこの回の話にはえらく煮詰まりまして。
書き直すこと何回目か。ようやっと形になりました。
書き直し前はやたらとセフィルが暗くて、ガウリイもくらーい、じめじめした内容だったもので・・・・・・・
まあこれも対して明るくはないですが・・・・・・
あと悩みの種のサブタイトル。これは5つ目のタイトルです。別にそんなものに余力をつかわんでもいいのに・・・・・
ついついこだわってる自分が妙に笑えます。

セフィルの父親に対する心情を詳しく書こうかとおもったけどやめました。
じゃないと話が続かないし、きっとセフィル自身も父親の存在は唐突過ぎてわかんないんじゃないかと。
ただ単に私が書ききれないって話もありますが・・・・・・・・・こそこそ。

なにはともあれ、やっとこリナの事件に話が戻りました。
次回は舞台を現代。琥珀入りのリナの居る現在の世界にぐぐっともどします。
一人称も3人称もごちゃまぜです。(笑)

あまりの久しぶりにもはや見捨てられているのも覚悟ですが、懲りずに投稿はしますので・・・・・
よかったら、まだまだおつき合いくださりませ。

しかし、どうして他の話はぽこぽこでてくるんだろう・・・・・・?

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13607語りだすと止まりませんっ!!砂緒 E-mail 2/12-02:46
記事番号13601へのコメント

きゃああああああああああああああああああああああああああああああああ!!(嬉)
待ってました!待ってました!!待ってました!!!(←しつこいな)
おひさしぶりです、砂緒です〜♪
レス書き逃げするつもりだったのに、ひっかかっちゃいました(笑)
今夜は徹夜決定です。しかしそれも青春。(意味不明)

ええと、個人的にちょっと驚いたのは、セフィルちゃんの髪の毛もとに戻ってたことです。
ひょっとして信託の最後の一文と絡んでるのかなぁ、とか思ってたんで。(はくぎんとかこんじきとか)
深読みするのがわたしの悪い癖です(苦笑)

そして、リナはどうなってしまうんでしょうっ!?ああ心配♪(←おひ)
・・・・・・すいません。なんか妙にハイテンションです。
とゆーか、こっちに書けばよかったんですね・・・・・・勝手に次回予告。
うう。ゆえさまのレスに興奮してあわてて書いたものですから・・・・・・。

もっと語りたいとこなのですが、止まらなくなりそうなのでやめておきます(笑)
ではでは。砂緒でした!

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13614食べ出すと止まらないっ!ゆえ 2/12-17:12
記事番号13607へのコメント

>きゃああああああああああああああああああああああああああああああああ!!(嬉)
>待ってました!待ってました!!待ってました!!!(←しつこいな)

うひょょょょょょょょょょょょょん(号泣)
もう忘れ去られたかとおもってました♪ああよかった♪
ということで、こんにちはゆえですぅ。


>今夜は徹夜決定です。しかしそれも青春。(意味不明)

これも青春♪あれも青春♪
太陽が黄色く見えるようになるとちとやばりかも(笑)
私もこれさいわいと徹夜・・・・・・ぐーっ。


>ええと、個人的にちょっと驚いたのは、セフィルちゃんの髪の毛もとに戻ってたことです。
>ひょっとして信託の最後の一文と絡んでるのかなぁ、とか思ってたんで。(はくぎんとかこんじきとか)
>深読みするのがわたしの悪い癖です(苦笑)


男と女の間には、暗くて深い溝がある(←なんじゃこりゃ)
・・・・・・・・・するどいですねぇ(苦笑)
と、ゆーか私の書き方か下手なのですよね。どんどこ深読みしてください。
ものは限りなく浅いですが(笑)



>そして、リナはどうなってしまうんでしょうっ!?ああ心配♪(←おひ)

すっかりリナを忘れてました(←をい)
こ、これはまずいっと一気に話を引き戻しました。
そろそろリナちゃんにも動いて頂こうかと。しかしゲルゲル琥珀の中でどうすんだか。
かなーり・・・・・・分厚い壁を自ら作ってます。はうっ。



>とゆーか、こっちに書けばよかったんですね・・・・・・勝手に次回予告。
>うう。ゆえさまのレスに興奮してあわてて書いたものですから・・・・・・。

その「勝手に次回予告」みてみたぁぃ♪
もうそしたら、ユズハとかグリースとか他の方々のオリキャラでやりまくり♪
あ、そーだ、今度からのサブタイトルはこれで決めよう。うんうん。(←いいのかそれでっ!?)


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13609待ってました〜!!あんでぃ 2/12-08:12
記事番号13601へのコメント
こんにちは!あんでぃです。
待ちにまったこのお話の続きが出ました!
いやっほーぅ!!すごく嬉しいです!!

遅くなったと言っていらっしゃいますが、私なんて一話目からこんな調子ですから(笑)あまり気になさらずに、自分のペースでゆっくり書いてくださいませv

ティリスがだんだんかっこよくなってきておりますv成長ってヤツですねv
しかしミニセフィルちゃんは、あまり人になつきませんねぇ(汗)人間を怖がるのでしょうか?まあ誘拐された訳ですから、当然といえば当然ですが。

そして予告通りのセフィルママが出てきました。
毎日、何かのセールスの受けているのでしょうか・・・?
可哀想かも・・・
それはさておき、あの方は過去から三人が来る事を知っていたんですね!
そして琥珀に取り込まれてしまった(?)リナちゃんは一体どうなるのでしょうか!?

次回を楽しみに待たせていただいてます!!
私もがんばろー・・・・と思いますので・・・
部活へ行ってきます!!ふぅ・・・(泣)
それでは!!あんでぃでした。

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13615食欲e」ゥゥゥゆえ 2/12-17:29
記事番号13609へのコメント

誰か♪ろまんちっく♪止めて♪ロマンチック♪むーねがぁ〜(むねが)♪くるしっくなぁるぅぅぅ♪

はっ、のっけからまた唄ってしまいました。しかも古い。
そろそろ年代がばれそうなゆえでございます。(既にばれてるかも)

>待ちにまったこのお話の続きが出ました!
>いやっほーぅ!!すごく嬉しいです!!

うう、ありがとうございます。
今回はほんと難産でした。どうもイベント(?)の間と間を繋ぐのがもんのずごく苦手だと分かりました。
しかし、なんでこんなに遅くなったか・・・・・
連休初日の温泉ツアーも原因ですな。。。。



>遅くなったと言っていらっしゃいますが、私なんて二話目からこんな調子ですから(笑)あまり気になさらずに、自分のペースでゆっくり書いてくださいませv

ありがとうございますっ。
最近、寝不足がこたえる今日この頃。つろーございますっっ。
それに如何せん時間が無い。ああ、一日中ネット三昧の日々を過ごしたいです〜〜


>ティリスがだんだんかっこよくなってきておりますv成長ってヤツですねv
>しかしミニセフィルちゃんは、あまり人になつきませんねぇ(汗)人間を怖がるのでしょうか?まあ誘拐された訳ですから、当然といえば当然ですが。

ティリスがちょーっとかっこよすぎだなぁと思い、またいらんことを考えてしまいます。うふふふふふふふふふふ。
ミニセフィルは完璧にアイテムで終わってしまいました(滝汗)
もう少し大きいセフィルとの事を書こうかとおもったのですが、ここで話の時間をさいてもなぁと、ぺぺぺいっとカットしました。
人という人間全般に対してのトラウマだともおってやってください・・・・・


>そして予告通りのセフィルママが出てきました。
>毎日、何かのセールスの受けているのでしょうか・・・?
>可哀想かも・・・

あんな森の中、しかも迷うのにも関わらず、セールスマンはどこまでもやって来ます!!!
新聞(ホントは取りたい)にN○K(天敵)、布団に幸せの壺まで。(←こわいって)
本当はセフィルママ、ボケキャラなんですよ。いきなりシリアスモードですが(笑)
どっかの若ボケのエルフほどではないですが、彼女けっこー天然はいってます(笑)
次回以降にはセフィル達のと華麗なるボケ・突っ込みを予感させるキャラです。って、いいのか書いて、私・・・・・・


>それはさておき、あの方は過去から三人が来る事を知っていたんですね!
>そして琥珀に取り込まれてしまった(?)リナちゃんは一体どうなるのでしょうか!?

どうなるんでしょう(←考えてるのかかなり怪しい)
そろそろリナの方に話を戻さないとスリッパが飛んできそうですし(笑)
次回にはリナの状況をお話できると思います。
まぁた地雷踏んでますが・・・・・



>次回を楽しみに待たせていただいてます!!
>私もがんばろー・・・・と思いますので・・・

あんでぃさんの話もたのしみにしておりますっ!
私の次回は・・・・・・・・あ、流れ星♪(←現実逃避したらしい)


>部活へ行ってきます!!ふぅ・・・(泣)

部活がんばってくださいね♪
私は・・・・・あ゛。HPの更新しないと・・・・・・

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13616すみません一坪 E-mail 2/12-17:48
記事番号13609へのコメント

こんばんは。
修正したんですが、ゆえさんのレスのが早かったようで……。
ゴメンナサイ。

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13617こちらこそ、すみませんでした・・・あんでぃ 2/12-19:51
記事番号13616へのコメント


>こんばんは。
>修正したんですが、ゆえさんのレスのが早かったようで……。
>ゴメンナサイ。
>
こんばんわ!ごめんなさい!!
ご迷惑をおかけいたしました(涙)

こんなに早く直していただけたのには感動です・・・
本当にありがとうございましたm(_ _)m

これからもがんばってください!!
それでは、あんでぃでした。

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13641なんばーわんアイドルはフィリスに決定(笑)!あごん E-mail 2/14-02:58
記事番号13601へのコメント

やった!やった!やったやったやった♪
葉っぱ隊の歌と共にあごんのとーじょーですわ!!

こんばんは!!あごんでしゅっ!
嬉しい〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜vvvvv
遥かなる絆11!!
もーすんごい待っておりました!!
の、ワリにはレス遅れて申し訳ないです・・・(トホホ)。
しっ・・仕事が・・・(号泣)!
バイト君が次々と辞めてしまい、その分こっちの仕事が増えるとゆー・・・。

話が逸れてしまいました(反省)。

アルウェン(セフィルママ)は白髪なんですねぇ。
とゆーか!美人さんなのですねっ!!
セフィルはアルウェン似なのでしょーか。
髪はどーやら父上のようですが・・・。
将来が楽しみですねぇ♪うきうきわくわく!

ティリスよりもフィリスの方がなんだか好きだったりします(笑)。
頭の回転の速い女の子に弱い傾向が(笑)。

とーとー過去と現実がリンクし始めましたねっ!
過去編もそろそろ終わりでしょーか。
リナとガウリイの出会いをほのめかしてあったりして、素敵ですね!
それにしても。
どんな顔で出会いの話をしたのだろーか、リナ(笑)。
それにしても、銀髪のおんなが気になります・・・。
アルウェンの血縁関係者とか・・・。
うう!駄目だ!仕事が出来ないほど気になる(イヤしろよ仕事)!

ではでは!寝すぎで眠いあごんでした!
なんだか難産のようですが、いつまでもお待ちしてますので!

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13666うーらの畑にビルがたつ♪(ベンベン♪)ゆえ E-mail 2/14-21:56
記事番号13641へのコメント

いや、このタイトル・・・・・ある一定年代のかなりコアな方々しか知らんぞ・・・・

>やった!やった!やったやったやった♪

これが、あの名作奇作のヤッ○ーマンに聞こえてるので・・・・ちなみに私のはイッ○ツマンのED・・・・・さらにコア(引き)

と、いうことで今週のびっくりどっきりメカと共にゆえは退散します(一応戻ってこい)


>しっ・・仕事が・・・(号泣)!
>バイト君が次々と辞めてしまい、その分こっちの仕事が増えるとゆー・・・。

な・・・・・なんだか妙に親近感のあるお話ですねぇ・・・・・私の方は同僚が辞めて、その補充がないので仕事がずどどんっと増えまして・・・・・うう。
お互いがんばりましょう!!ふぁいとぉ〜!お−−−−−−−−−−−−−−−−さだはる(←寒っ!)



>話が逸れてしまいました(反省)。
私もですね・・・・・・(猛反)



>アルウェン(セフィルママ)は白髪なんですねぇ。
>とゆーか!美人さんなのですねっ!!
>セフィルはアルウェン似なのでしょーか。
>髪はどーやら父上のようですが・・・。
>将来が楽しみですねぇ♪うきうきわくわく!


かぁなりの美人さんです。プラチナブロンド=銀髪なのでしょうが、銀ってより彼女には白髪のイメージしか湧かなくて。一歩間違えばやたら老けて見えそうですが(笑)



>ティリスよりもフィリスの方がなんだか好きだったりします(笑)。
>頭の回転の速い女の子に弱い傾向が(笑)。

フィリスのモデルというか、目指すはミリーナです。別に生まれ変わりとかそんなんじゃなくて、ただ私があの彼女の正確が気に入っているだけで(^^)。
リナの回転の良さに落ち着いた感じを足すとあーなると。けど、たまにぶっ飛んでますが(笑)


>とーとー過去と現実がリンクし始めましたねっ!
>過去編もそろそろ終わりでしょーか。

これが終わらなかったりします・・・・・・にょほほほ。
暫くは過去と現在が同時進行といいますか、交互に登場します。しまいにゃとぉんでもない所まで行っちゃったりして・・・・・まだ私にもわかりませが、ちょこっと思いついちゃったので今後どう動くやら。(だから思いつきで進めると最後に苦しくなるぞって)前回の反省なんぞ、クラゲとともに溶けてます。。。



>リナとガウリイの出会いをほのめかしてあったりして、素敵ですね!
>それにしても。
>どんな顔で出会いの話をしたのだろーか、リナ(笑)。


お酒飲まして上機嫌にさせといてフィリスが誘導尋問して聞き出したのです!!
動機は簡単。ただ単に知りたかったのと、リナをからかうため(笑)よくよく考えれば飛んでもなく恐ろしい行為なのでずか、そこはリナの子供達ですから上手く逃げたんでしょう。
顔はもちろん真っ赤っか♪いつまでたってもリナの照れ性は治らないでしょうし。



>それにしても、銀髪のおんなが気になります・・・。
>アルウェンの血縁関係者とか・・・。

次回に銀髪のねーちゃんの正体がちらり分かります。
しかし、このねーちゃんの呼び名にいささか頭を痛めてまして。『銀髪の女』とか彼女とか呼ぶのもなぁと。まあ本人がアルウェンをなのったし便宜上『アル』かなぁとかってに一人壁に向かって話しかけてます・・・・・ぶつぶつ



>うう!駄目だ!仕事が出来ないほど気になる(イヤしろよ仕事)!

仕事なんてららら〜ららら〜らら〜〜〜〜♪


>なんだか難産のようですが、いつまでもお待ちしてますので!

ひっひっふぅぅぅぅぅぅ。はいっ、ひっひっふぅぅぅぅぅぅ〜。
ううう、ホント難産です〜。なのに別の話は出来てくる・・・・しくしく。

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13670はっっっ!!??気が付かなかった!!!(汗早坂未森 E-mail URL2/14-22:22
記事番号13601へのコメント

これに気がつかなかった未森です(爆
いえ、結局は気付いたんですけど(死
おお、お母様と再会ですか!!??
つらい、ですよね。わかりますセフィルちゃんの気持ち。
もういなくなってしまった人と会うなんて、ちょっと、戸惑いますよね。
ちょっと、というか、かなりですけど。
未森の場合会った途端説教食らいそうですが(汗
ところで、ホンマにあの銀髪の女性は誰なんでしょう??
前回レスをさぼった(ついでに赤い糸のもまだι)未森でございますが…見捨てにならないでねぇぇぇぇ、ゆえサマ!!!!!
ホントに、ゆえさんの小説は素晴らしいですよう
ゆえさんの小説を印刷してあげた友人に最近「続きまだ?」って言われております。
ああ同志がいるってよいわね(泣
にしても、ホントに、愛しのリナちゃん(をい)、どーなっちゃうんですかぁぁ???

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13677ぎっちょんせーふ〜ゆえ E-mail 2/15-03:09
記事番号13670へのコメント

>これに気がつかなかった未森です(爆
>いえ、結局は気付いたんですけど(死

あやうく私も自分でツリー落としてレスを出来なくするところでした。ほっ。


>つらい、ですよね。わかりますセフィルちゃんの気持ち。
>もういなくなってしまった人と会うなんて、ちょっと、戸惑いますよね。
>ちょっと、というか、かなりですけど。

相変わらずセフィルには不幸が似合うなと思う私です(こら)
父親は顔すら知らないのでショックもさほどではなかったようですが、今度は母親、その未来の結果も知っているだけに彼女も大変です。
この辺はちゃんと書き切れたらいいなぁと・・・・・・・・


>ところで、ホンマにあの銀髪の女性は誰なんでしょう??

ふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふ。だれでしょう〜って、すぐにばれると思いますが(笑)
取りあえずちまっと正体は次回にあかしますので。
さらに次回にはあの彼女も復活でございます。そう、突っ込みを極めにいったあの彼女が・・・・・・(何かが違う気が)
もう既になんでもアリになってきてます。ほーっほほほほほほほほほほほほほほほほ。(切れた)


>前回レスをさぼった(ついでに赤い糸のもまだι)未森でございますが…見捨てにならないでねぇぇぇぇ、ゆえサマ!!!!!

見捨てるなんてそんなっ!!!!
私と未森さまとは赤いワイヤーでつながっているんですよーん♪



>ゆえさんの小説を印刷してあげた友人に最近「続きまだ?」って言われております。
うひょっ?!印刷して友達にも見せて頂いてるんですかっ。うう、ありがたいかぎりです。


>にしても、ホントに、愛しのリナちゃん(をい)、どーなっちゃうんですかぁぁ???

取りあえず・・・・・・・・・・次回には出ますので。きっと。たぶん。だといいなぁ・・・・・(←をい)

なのに、私はバレンタインの話を書いてます。うう。ちゃんとこっちも書いてますのでもうちょっとお待ち下さりませ。