◆−仲良し四人組が語る!『結婚について』 1−PZWORKS(2/10-19:33)No.13565 ┣はじめまして−一坪(2/11-00:36)No.13578 ┃┗リンクさせていただきました−一坪(2/15-03:25)No.13679 ┗仲良し四人組が語る!『結婚について』 (完結)−PZWORKS(2/13-21:09)No.13631 ┗初めまして!−みてい(2/14-10:19)No.13647 ┗Re:初めまして!−PZWORKS(2/18-01:48)No.13752
13565 | 仲良し四人組が語る!『結婚について』 1 | PZWORKS URL | 2/10-19:33 |
初めまして。PZWORKSです。 この作品は本サイトが初出となります。ついさっき開設したHPにもまだ 掲載していません。ので、HPにおいでいただいてもまだ読めないです。 ご好評をいただけましたら、続きをアップしたいと思います。 それでは。 ----------- 仲良し四人組が語る!『結婚について』 1 「じゃ、おっちゃ〜ん! とりあえず上カルビと上ロースとトルネード焼き、20人前ね!それから飲み物は、メニューに載ってるヤツ全部持ってきて!」 いつもの様に料理のオーダーをすませると、リナ・インバースはテーブルに向き直り、口を開いた。 「久しぶりに集まってもらった理由は他でもないわ」 丸い木のテーブルについた一同を見渡すと、彼女は薄い胸を突き出した。 「みんなに『ケッコン』について討論してもらうためよ!」 緊張した面持ちでリナの言葉に耳を傾けていた一同はそろってずっこけた。 「何を言い出すかと思ったら…」 ガウリイはぽりぽりと頭をかいた。 「結婚かあ。女の子の夢ですよね。」 頬を染めるアメリア。フィリアもうなずく。 「火竜族の結婚の儀式は、それはもう厳かなんですよ。3日3晩、誓いの詠唱が続いて…」 「結婚なんぞ、俺には無縁だ。帰らせてもらうぞ」 そう言い放ち、席を立とうとするゼルガディス。その前に立ちはだかり、リナは言った。 「帰れるモンなら帰ってみなさい、ゼル。そんなことをしたら…」 そして、“コミックとらのあな”と印刷された紙包みからがさごそと本を取り出し、ゼルガディスに突きつけた。 「これをアメリアに読ませるわよ!」 その本の表紙には、『スレイヤーズLOVE ゼル×アメ・18禁』と印刷されていた。 「うっ…」 ゼルガディスがおとなしく席に戻ったのは言うまでもない。 「ガウリイは?何か文句ある?」 後ろ手にスリッパを用意しながらリナは言った。 「えっ?いや、ここ、焼き肉屋だろ? 俺、楽しみにしてたんだ」 本当に嬉しそうにガウリイは言った。 「あっそ」 そんなこったろうと思った。リナは内心でそう呟いていた。 (続く) |
13578 | はじめまして | 一坪 E-mail | 2/11-00:36 |
記事番号13565へのコメント 投稿ありがとうございましたー! あとHP開設おめでとうございます! 【書き殴り】にリンクして下さってるんですね。ありがとうございます! こちらからもリンクさせていただきます。 では、これからもよろしくお願いします。 |
13679 | リンクさせていただきました | 一坪 E-mail | 2/15-03:25 |
記事番号13578へのコメント こんばんは一坪です。 体調不良(いまだにお粥しか食べれない)のため遅くなりましたが、 リンクさせてもらいました。 また、お暇なときにでもご確認下さい。 では、これからもよろしくお願いします。 |
13631 | 仲良し四人組が語る!『結婚について』 (完結) | PZWORKS URL | 2/13-21:09 |
記事番号13565へのコメント こんばんは。PZWORKSです。続き、一挙に行きます。 全体を通してお読みになりたい方、HPにもお越しくださいませ。 「あとがき」は【書き殴り】Onlyのサービス(?)でおつけしました。 それでは。 ※一坪様、ウェルカムメッセージありがとうございます(^^) -------- 「しかし、どうして突然、結婚なんだ?」 キムチを頬張りながら、ガウリイは腑に落ちないという顔をした。リナはあっさりと言った。 「あたし達だって、いつかは誰かと結婚すんのよ? その時が来る前に、みんなでそういう話をしとくのも悪くないじゃない?」 「そうですね〜」 アメリアはにこにこした。総じてこういった話には目がないらしい。 「…くだらん」 ゼルガディスは低く呟いた。それを耳ざとく聞きつけて、リナは声を張り上げた。 「何がくだらないのよ! あんた一生結婚しないわけ?」 「しない」 ゼルガディスは短く答えた。リナはにやりとほくそ笑んだ。 「そーゆーこと言うヤツに限って、真っ先に結婚すんのよ」 「あ、それはあるなあ」 今度はカルビを頬張りながらガウリイが言った。 「そういうリナさんは、結婚をどうお考えなんですか?」 トルネード焼きをぱくつきながらもフィリアがつっこんだ。リナも負けじとロースを自分の皿に確保しながら言った。 「そうね。もちろん相手はお金持ちで、ハンサムで…」 フィリアの睨むような視線にあい、リナは頭をかきながらアハハと引きつった笑いを浮かべた。が、真顔に戻って言った。 「…でも、好きでもないヤツと結婚なんて絶対イヤ。」 その言葉を聞き、フィリアは微笑んだ。 「リナさんなら、きっと素敵な結婚ができます」 「あんたこそ、どうなのよ?ドラゴンの結婚って想像つかないけど」 「私は…」 フィリアは言いよどんだ。 「今の私には、自分の結婚よりも…彼の将来の方が気がかりです」 「彼って…ヴァルガーヴ?」 フィリアはうなずいた。リナはその顔を覗き込んだ。決してうなだれているのではない。決意を秘めた顔だった。リナもうなずいた。 「ロースよりカルビの方が美味いな」 カルビをつつきながらガウリイは御満悦だ。その瞬間、リナの目が光った。 「カルビ、げーっと!!」 「あーっ!! 一度に全部持ってくなよ!!」 いつもの食事風景をバックに、アメリアが問いかけた。 「ゼルガディスさんは、どうして結婚しないんですか?」 アメリアとこんな話をするのは気が進まない。憂鬱な気分でゼルガディスは答えた。 「…キメラの男と結婚する女などいない」 短く答えた後、彼は付け足した。 「元の体に戻れる保証もないしな」 「キメラだったら、何がいけないんですか?」 「…何って…」 「ゼルガディスさん、人間を、人間の愛を侮ってはいけません!」 ああ、始まった。頭を抱える彼の横でアメリアは瞳を燃やしていた。 「キメラかどうかなんて関係ありません。愛と正義があればどんな困難も解決できるのです!愛し合う2人に不可能はありませんっ!」 ゼルガディスは仕方なく、口にしたくもない言葉を吐き出した。 「キメラと人は、異なる生物だぞ。年齢を重ねる早さも違う。子供だって出来ないだろう。それでもキメラと結婚できるか?」 「そんな事」 アメリアはさらりと言った。 「どうにかなりますよ、きっと」 「…ど、どうにか、って、お前な…」 「心配いりません!案ずるより産むが易し、ってね!」 脱力する合成獣の男とは対照的に、豪快に肉をぱくつく姫君の姿がそこにはあった。 --------------------------------------------------------------------- プルルル、プルルル、プルルル。 「あ、あたしだ」 リナは荷物の中から“ケータイ”を取り出した。 「リナ、なんだそれ?」 訝(いぶか)しい表情のガウリイにリナは説明する。 「何って、ケータイよ、ケータイ。知らないの?…って、どわあっ!」 すっと伸ばしたケータイのアンテナの先が不吉な光を発し、見る見るうちに闇色の霧が通話口から漏れ出した。その霧が徐々に人型(ひとがた)を形取って行く。 次の瞬間、そこには獣神官ゼロスが佇んでいた。 「皆さん、お久しぶりです」 相変わらずの人を食った笑顔で彼は挨拶した。 「お久しぶり、じゃないわよゼロス!なんつーハデな登場するの!」 リナに羽交い締めにされながらもさわやかな笑顔で彼は答えた。 「いやぁ、この辺一帯に、ある種の“気”の様なものが飛び交ってましてね。それに乗って移動するとすごくラクなんですよ。それでつい」 「なるほど、魔族の精神体とは電波の一種なのか」 ゼルガディスが得心してうなずく。ガウリイは更に訝しい表情になり、口を開こうとした。 が、その刹那リナがつっこんだ。 「ガウリイは黙ってて!」 「ところで皆さん、結婚についてお話しているようでしたけど」 影で聞いてたな。 内心つぶやきながらリナは答えた。 「そーよ。でも、魔族のあんたにはキョーミのない話でしょ」 「魔族のあなたには理解もできないはずですっ!」 フィリアがキツい言葉で追い討ちをかける。 「そうですねえ。でも」 言葉を切ると、ゼロスはにっこりした。 「皆さん、知りたくありませんか?自分の結婚がどうなるか。…実は僕、先見(さきみ)の術が少し使えるんです」 リナ・インバースは疑心の目で獣神官を見やった。 「…つまり、その占いの結果を聞いて、負の感情を抱く人間がこの中にいるってことね」 「占いじゃありませんって。先見の術です」 「占いみたいなモンよ!大体、未来なんてちょっとしたきっかけで変化するものなんだから、どんな術を使おうが、その結果の信憑性は占い程度よ」 「や、やだなあ、リナさん。僕がオチに使おうと思っていたセリフを…」 リナは冷や汗を垂らしたゼロスをしばらく横目で眺めていたが、やがて口を開いた。 「…いいわ。じゃ…」 そして、キメラの男を指差した。 「ゼルガディスが、“どんな結婚をするか”を占ってちょうだい」 ゼルガディスはあらかた肉を食べ終え、お茶をすすっていたが、突然の指名に思わず立ち上がった。 「おい、なぜ俺なんだ」 「ゼルはケッコンしないんでしょ?なら、この際、犠牲になりなさい」 リナは仏頂面のゼルガディスにウィンクをして見せた。 「ゼルガディスさんだけでいいんですか?」 「1人だけでも占わせてあげるんだから、文句を言わない」 不満気なゼロスを正面から見据え、リナは言った。 彼は肩をすくめて見せるとゼルガディスに向き直り、持っていた杖を頭上にかざした。杖にはめられた宝玉が妖しく光り出す。 「…終わりました」 がくっ、とこける一同。 「随分、簡単なんですね」 アメリアが笑う。だがその目は動揺のためか、どこか空ろだ。 「で、結果は?」 何だかんだ言っておきながらもわくわくしながらリナが言う。ゼロスはじっと虚空を見つめていたが、やがて口を開いた。 「ゼルガディスさん、あなたは将来…」 「何だ。早く言え」 何と言われても気にしない。そういった風情でゼルガディスは先を促した。 「あなたは将来…“できちゃった結婚”をするようです」 今度こそ、一同は皆そろって見事にずっこけたのだった。 --------------------------------------------------------------------- 「ふぅ。食った食った」 「食べ過ぎちゃいました」 万世ビルを出ると、4人はそれぞれ膨らんだお腹をさすった。 ちなみにフィリアは「ヴァルちゃんの事が気になるから」と既に帰宅してしまったし、ゼロスはゼロスで例の占いを終えた後、種蒔きは済んだとばかりに姿を消してしまった。 日が落ちた今、辺りには肌を刺すような冷気がおりている。 ネオンの洪水が街を彩る時間にさしかかりつつあった。 「じゃ、あたし達、こっちの方向だから」 リナとガウリイは電気街の方角を指差し、手を振った。 「また、誘ってください!」 「おう。今度は鍋ものなんか良いな」 「それじゃな」 「まったねー!」 アメリアとゼルガディスも手を振り返すと、交通博物館の方角へ歩き出した。 背後から声がする。 「ゼル、襲っちゃダメだよー!」 「誰がだっ!」 思わず振り返り、応酬するゼルガディス。横でアメリアは笑うと、ふうっと息をついて言った。 「良かった」 「何が」 「占いの結果が、ゼルガディスさんが結婚しない、ってならなくて」 「あんなもの、当てにはならん」 「そうですけど…」 アメリアはゼルガディスの不機嫌そうな横顔に、言い聞かせる様に言った。 「良い結果なら、信じておくものです。そうすれば、きっと実現しますから」 「どこが良い結果なんだ」 ゼルガディスは別の意味でむくれていた。 「いいじゃないですか。“できちゃった結婚”。子供が授からなくて悩んでいるご夫婦だっているんですよ」 「うるさいっ」 2人の後ろ姿が宵闇に紛れて遠ざかってゆく。その闇から染み出る様に現れた人影があった。 後ろ姿を見送りながら、ぺろりと唇をなめるとゼロスは――それは言うまでもなく獣神官ゼロスだった――こう呟いた。 「毎度毎度、ご馳走様」 電気街の光と喧騒の中、リナとガウリイは歩を進めていた。 「しっかし、アメリアって可愛い顔して結構やるわね」 リナは嘆息しつつ、言った。ガウリイが心得顔で答える。 「あいつらも苦労してるからなあ。うまく行けばいいんだが」 突然冴えわたる彼の洞察力にリナはぎょっとした。が、本当に心配そうな彼の表情を見て、苦笑しながらそっと呟いた。 (わかってるんだか、いないんだか) 彼女はぽつりと言った。 「そー言えばあんたにだけ、聞いてなかったわね」 「結婚のことか?」 うなずくリナ。頬が赤いのはネオンの照り返しのせいなのだろう、きっと。 「う〜ん、そうだな。結婚するなら…」 ガウリイはちょっと考えて、言った。 「美味いものを食べさせてくれる人がいいな」 「…あっそ」 そんなこったろうと思ってはいたが、やはり疲れを隠し切れないリナであった。 (2001年1月7日 東京・秋葉原にて収録) --------------------------------------------------------------------- あとがきといいわけ 「他愛のない話」というコンセプトですので、動機づけを深く考えるのはやめました。自分で気に入っているのはアメリアの「どうにかなりますよ、きっと」というくだり。アメリアにはこれ位大きい器を持って欲しいです。 舞台を秋葉原にしたのは私の馴染みの街だから、それだけです。が、万世には行ったことないんですよねえ。 場所に合わせてゼロスはデジタルデビル(って、古い…)みたいな描写を入れてみました。 |
13647 | 初めまして! | みてい | 2/14-10:19 |
記事番号13631へのコメント PZWORKさん、はじめまして。 みていと言うまだまだ若輩者でございます。 若輩者であるにもかかわらず、前回書いた話の続きとしてそのあたりの話を考えていたところだったので、「そういうのもありかぁ」とふみふみ読ませていただきました。 いずれ出来上がる(だろう)話をみてひっくりかえられるかもしれませんが、そこはそれということで… ではでは、みていでございました。 またの話、楽しみにしてます。 |
13752 | Re:初めまして! | PZWORKS URL | 2/18-01:48 |
記事番号13647へのコメント こんばんは、みていさん。PZWORKSです。 つたない作品にコメントをありがとうございます。 Familiar1、読ませていただきました。長編ですね。 私は長いのダメなんです。体力が続かないというか、構成力不足というか。 長編を書くにあたってプロットのようなものを作っておられるのですか? 作っておられるなら、ぜひ公開してください。参考にしたいです。 (他力本願(^^;)) それでは。 |