-ヴァルガーブ君家の家庭の事情〜時代劇〜-セラフィム(3/13-21:05)No.1729
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1729ヴァルガーブ君家の家庭の事情〜時代劇〜セラフィム 3/13-21:05

ツリーがない。あああ。
でもシリーズものだから掲載開始します。


 こんにちは。
 俺、ヴァルガーブ。
 フィリアと一緒に暮らしている。
 よくフィリアのとこには遊びに来る人がいる。
 リナ、ガウリイ、ゼルガディス、アメリアである。
 なんか最近一人増えたらしい。
 フィリア曰く、汚らわしい口にするのも目にするのも厭わしい獣神官ゼロス。
 リナ達曰く悲しき中間管理職。
 四人の腹心に次ぐ超高位魔族。
 フィリアが目の敵にしているけど、他のみんなは別に気にしてないみたいだ・・・
 なんで魔族っていけないんだろ・・・・??




「ゼロス!!離れなさい!!」
 甲高い悲鳴のような叫び声が響く。
 ゼロスが俺を抱き上げてそれを見つけたフィリアである。
 もうこれには慣れた。
 そしてこのあとの行為も分かり切っていた。
 俺はいつもと一緒でフィリアの腕の中にいた。
 ・・・・いつも思うんだけどどうしてこの二人って会えば同じ事しかしないんだろう? 不思議に思い、じっと俺は二人を交互に見つめる。
 ゼロスが俺の視線に気づいて俺をのぞき込む。
 俺は構わずじっと見る。
 魔族魔族って言うけど俺達と変わんない。 
「いやあ、かわいいですねぇ」
 いつのまにか俺はゼロスの腕の中にいた。
「???」
「ほんと愛らしいですねぇ」
 俺の髪を一房掴む。
 そして俺の頬に手を当てる。
 ???
 ・・・・愛らしいって男に使う言葉じゃないんじゃ
「ええ、もうヴァルは愛らしくて愛らしくて来る人みんな可愛い可愛いって褒めてくれるんですのよ」
 うっとりとフィリアが言う。
 だから、愛らしいや可愛いは男に使う言葉では・・・
「それに外に出るとみんなヴァルのこと見ますのよ」
 ・・・・最近あんまり用もないのに俺を連れて出かけるのって。
 フィリアがハッとして我に返ったようだ。
「そんなことより、早くヴァルガーブをお返しなさい!!」
 なおも離さず、俺を抱き上げて髪を撫でているぞこの男。
 あ、やばい。
 きれかかっている。
 ぶちっ!!
 フィリアが切れた。
「あ、なんか音がしましたね」
 のんびりと声がする。
 ゼロスである。
「もう帰った方がいいよ」
 俺はさりげなく忠告をする。
 そう、目の前にはモーニングスターを持ったフィリアがいた。
 ・・・・目が血走ってるぅ
 フィリア、モーニングスターは俺もやめてほしい・・・
「ヴァルをあなた達の毒牙にはかけません」
 ・・・毒牙って。
「ヴァル、今助けますから」
 それ、俺も巻き添え食うんじゃあ・・・
 とりあえず、状況を改善しよう。
「フィリア、毒牙って俺女じゃあるまいし・・・」
「いえ、僕達魔族は精神生命体ですから男とか女とか関係ないんですが・・・・」
 にこにこ笑いながらやんわりとゼロスが訂正する。
「ぬぅあんですってぇ」
 フィリアの中はこことは別の映像が浮かんでいた。
 『だめ』
 『いいじゃないですか』
 抗うヴァルガーブ、それを押さえつけるゼロス。
 ヴァルガーブは到底ゼロスにはかなわない。
────フィリアの妄想がばくしんしているので自主規制をさせていただきます。
 悪徳悪代官とそれに手込めをされる美人な町娘の構図である。
「あのぉ、言っておきますがヴァルガーブさんを手に入れたがってらっしゃるのは僕ではなく獣王様ですから」
「え゛え゛っっ!?」
 『あ、そんな・・・』
 『大人の悦びを教えて上げるわ』
 戸惑うヴァルガーブを問答無用で組み敷く獣王。
 『や、やだ・・・』
 『大丈夫よ。私が可愛がって上げるわ』
──── 以下、妄想中。
 大奥の権力者の御局様が好みの若衆を手込めにする構図である。
「とりあえず、ヴァルガーブさんの言うとおり僕、一旦帰ります。」
 そう言って消える。
 フィリアは・・・
──── 妄想中だった。
「フィリア、ゼロスは帰ったよ」
 声をかける。
「ああぁぁっっっ!!ヴァルガーブ!!あなたは私が必ず守りますから!」
 がばぁっと抱きつく。
「いい、自分の身ぐらいは自分で守る」
 にっと笑ってみせる。
 確かに姿は子供。
 ・・・・・だが。
 その姿に確かに相見えた青年のヴァルガーブを見た気がした。
────ああ、貴方はここにいるのですね。
 何故か胸がときめいた。
「ええそうですね」
 にっこりと笑う。
「フィリアはそうしてるほうがいい」
 どきん、とした。
 この二人が結ばれるのはまだまだ先のことである。
 とりあえず大円団である。 


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1735Re:ヴァルガーブ君家の家庭の事情〜時代劇〜松原ぼたん E-mail 3/14-19:50
記事番号1729へのコメント
 面白かったです。

> フィリアが目の敵にしているけど、他のみんなは別に気にしてないみたいだ・・・
 目の敵というか、習慣というか・・・・(笑)。
> ・・・・最近あんまり用もないのに俺を連れて出かけるのって。
 確かにやってみたいかも(笑)。
> ────フィリアの妄想がばくしんしているので自主規制をさせていただきます。
 をひ。
> ──── 以下、妄想中。
 をひをひ。
> ──── 妄想中だった。
 をひをひをひ。フィリアって想像力豊かなのね。
> とりあえず大円団である。 
 よかった、よかった。

 本当に面白かったです。
 ではまた、ご縁がありましたなら。

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1806Re:ヴァルガーブ君家の家庭の事情〜時代劇〜鳳魅雷児 E-mail 3/19-14:15
記事番号1729へのコメント
> 『だめ』
> 『いいじゃないですか』
> 抗うヴァルガーブ、それを押さえつけるゼロス。
> ヴァルガーブは到底ゼロスにはかなわない。
> ────フィリアの妄想がばくしんしているので自主規制をさせていただきます。
> 悪徳悪代官とそれに手込めをされる美人な町娘の構図である。
フィリア・・・(汗)
> 『あ、そんな・・・』
> 『大人の悦びを教えて上げるわ』
> 戸惑うヴァルガーブを問答無用で組み敷く獣王。
> 『や、やだ・・・』
> 『大丈夫よ。私が可愛がって上げるわ』
> ──── 以下、妄想中。

フィリアってこういうキャラに見られがちですよね。え?私?
・・・私もそんな感じで見ますよ(死)あっははー
にしても爆笑させていただきました(^−^)フフフ
また何か書いてくださいね(^ ^)/バイバイ

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1818Re:ヴァルガーブ君家の家庭の事情〜時代劇〜さぼてん 3/20-07:31
記事番号1729へのコメント
セラフィムさんどうもこんにちはさぼてんです。

>ツリーがない。あああ。
>でもシリーズものだから掲載開始します。

はいどうぞ。


> ・・・・愛らしいって男に使う言葉じゃないんじゃ

・・・・・・・・・・・・(笑)
>「ええ、もうヴァルは愛らしくて愛らしくて来る人みんな可愛い可愛いって褒めてくれるんですのよ」
> うっとりとフィリアが言う。
> だから、愛らしいや可愛いは男に使う言葉では・・・

フィリア母親してるなぁ・・・

> あ、やばい。
> きれかかっている。
> ぶちっ!!
> フィリアが切れた。

TRYで出てきたあの状態かぁ・・・

うーんやっぱいいですねぇ・・・フィリアとゼロスの口喧嘩(?)私は個人的に好きなんで・・・
何かゆっくり読める小説ですね。
では次回の作品を期待しております。

それでは