◆−【千と千尋の神隠し】−珀 (2001/11/24 02:01:16) No.18397
 ┣ドキワクッ(死語)v−風林みつき (2001/11/24 14:23:21) No.18421
 ┣うっきゃああぁぁぁあああぁぁぁぁあああぁぁぁ!!(照)−白河綜 (2001/11/24 22:38:31) No.18456
 ┣【千と千尋の神隠し】−珀 (2001/11/25 00:57:06) No.18468
 ┃┗バックスはケヴィンが好きv−白河綜 (2001/11/25 01:04:58) No.18470
 ┗Re:【千と千尋の神隠し】−華玉 むつき (2001/12/1 17:41:11) NEW No.18588


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18397【千と千尋の神隠し】E-mail 2001/11/24 02:01:16


「このままここにいてはくれないか、千尋。」

真剣な顔のハクを千はじっと見つめる。ハクの顔を見れば見るほど何かに対する思いは強くなっていく。手に持っていた携帯電話をぎゅっと握り締める。ハクのまっすぐすぎる目が痛い。ハクのそばにいられるならばずっと居たいけれど、千には彼氏が居る。親も居る。このままここにとどまることは絶対に出来ないのだ。

「ハク・・・・・私もね、ここに居たいの。」

「じゃあずっとここに?」

「でもそれは出来ないの。・・・・恋人が居るの。」

そういった千の目をもう一度ハクは見つめる。そしてみるみるうちにその目に怒りのようなものがあふれる。肩を強く握る。そしてハクは千にいった。

「私の気持ちは無視か!?千尋が油屋から居なくなって私はどんなに寂しかったか!!油屋のどこにも千尋の姿が見えないかと思うと切ないにもほどがあった!!片時も忘れたことのないほど私は千尋が好きだったんだぞ!?なのに!千尋は元の世界で私を忘れた!!」

その剣幕に押されるように千の目から大きな涙の粒が落ちる。ハクの口からそんな言葉が出るとは思っていなかったのだ。

「ごめんね、ごめんねハク。私・・・・でも言い訳をさせてもらえるならね、彼氏よりずっとハクが好き。ハクを何の代償にも出来ないほどね。でもお父さんやお母さんが居るの。帰らないと心配するわ。」

「・・・・じゃあ無駄だな、この言葉は。」

そういって静かにハクは立ち上がる。

「この言葉って?」

「いえない。」

「何?」

「いえないさ。言っても無駄だ!!」

「じゃあその無駄な言葉っていうのを言ってみてよ!!」

「私の妻になってほしかった!!!!」

ハクが振り返る。雑に結ばれたポニーテールが月の光を受けてキラキラと光を放つ。遅れ髪が首筋に絡んでいる。千の言葉は封じられた。ハクが、私を?

「結婚してほしかったんだ。そうしたらずっと千尋と一緒にいられると思った。でも駄目なんだな。」

走っていくハクの後姿をじっと見守った。千の目からは涙がこぼれるばかりで、目の前に写るのはハクの顔ばかりで、心に映るのはここにとどまると言う決意ばかりで・・・・。気がつくと、千は走り出していた。ハクの走っていった方向に。そして昔二人で一緒におまじないをかけたおにぎりを食べた垣根のところまできた。ハクの姿はそこに確かにあった。

「ハク。」

千の声に反応してぷいっと向こうを向いてしまった。

「ハク、聞いて。私嬉しいの、すごく。ハクが行っちゃってから少しの時間で決めたわ。私・・・・・ここに残るの。」

ハクが突如こっちを向いた。

「ハクのお嫁さんになろうかなッって思うの。彼氏が居るのは確かだけど、大好きだって思うのはやっぱりハク。だから・・・・・。」

「千尋・・・・。」

座ったままハクがわらう。にこっとわらう。その日の晩はそこで二人で肩を寄せ合って眠った。昔のように。まだ幼いころの恋のように。

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18421ドキワクッ(死語)v風林みつき 2001/11/24 14:23:21
記事番号18397へのコメント

きゃ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜vvv



し、失礼しました・・・。
こんにちは、風林ですぅ。
コンビと・・・・はっ!?恋人よりハクを選んだ千尋!!!
彼女は親に心配をかけさせたまま、こちらの世界に永住するのか!!?


って、こーやって書くと、千尋が悪者みたいですね・・・。すいません。

短いくせに実りのないレスですがこれで!
続き楽しみにしています!

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18456うっきゃああぁぁぁあああぁぁぁぁあああぁぁぁ!!(照)白河綜 E-mail 2001/11/24 22:38:31
記事番号18397へのコメント

珀さんは No.18397「【千と千尋の神隠し】」で書きました。


>「私の妻になってほしかった!!!!」

 きょわわわわわああああぁぁぁぁぁぁぁあぁぁぁぁぁ!!!!(///////)

 は、ハクっ!! そんなとんでもなくだいったぁんな事を!!!!


>「ハクのお嫁さんになろうかなッって思うの。彼氏が居るのは確かだけど、大好きだって思うのはやっぱりハク。だから・・・・・。」

 ち、千尋も!!(汗)
 そんなにもキッパリスッパリ即決断でいいの!!?


 す、すみませんっ、混乱気味です!!

 短いですが、白河綜でした!!

 あわわわわ。



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18468【千と千尋の神隠し】E-mail 2001/11/25 00:57:06
記事番号18397へのコメント

 はっきりいって、まだ千の心の準備はついていなかった。将也のことは諦めざるを得ないとて、母や父のことがある。きっと、今ごろ自分のことを探しているだろう。昼間は寝ている油屋の人のこと。じっとおきて考えていた。ハクの髪の毛がさらさら顔にあたる。肩に顔を乗せて眠っているハクの横顔は、昔と同じだった。千は思った。後何年ここに居たらみんな私のことを忘れてくれるだろう、と。しかしそうはいかないだろう。友人や将也は忘れてくれても親である二人には忘れることなど出来ないのだ。でも決断を下した今、父母に会うを避ける事は出来ない。

「ハク。ハク、おきて?」

優しく肩をゆすって起こすと、ハクは眠い目をこすりながらおきてくれた。

「なに?」

「ねぇ、少しだけここから抜けることは出来ない?お父さんやお母さんに会いたい。訳を話さなきゃ・・・・・。」

「抜けるっていっても、難しいことだよ?」

「お願い!!!お父さんやお母さんに訳を話して分かってもらわなきゃ・・・。絶対ここにこのまま居たら二人ともどうかしちゃうと思うの。お願い、お願いよ、ハク!」

千の懇願にハクは微かな罪悪感を抱いた。腕組みをしてじっと考える。そして数分後、ハクはぎゅっと後ろで髪を縛って立ち上がった。

「行こう、千尋。あの人に会えば、きっと何とかなる。行こう。」

「行くってどこへ?それにあの人って誰なの!?」

「忘れたのか?湯婆婆の姉、銭婆のところさ。」

「銭婆!?」

「あの人は湯婆婆様より数段上の魔術を身に付けている。きっとこの世界から君の父上や母上に連絡をつけてくれるさ。だから行こう。」

「どうやって?」

「私の正体を忘れたのか?白竜だろう?」

「あっ、そうか。」

千がそういうと同時にぶわっと風を起こしてハクは竜へと姿を変えた。千が飛び乗ると同時に空へと高く舞い上がる。透き通った空気がまともに顔に来る。笑顔になる。千が笑うと白竜も高く雄たけびを上げる。しばらくの間飛び続けた。その間、千は歌いっぱなし。浜崎あゆみ、ケミストリー、椎名林檎・・・・最終的にはバックストリート・ボーイズにまで歌が及んだ。

 「着いた・・・・沼の底。」

昔のようにくらい、沼の底。昔はハクを助けるためにここへ来たのに、今はそのハクと二人できている。しっかりと手をつないで。林の中を歩いていくと、一軒の小さな家が見えた。息を飲む。いるだろうか・・・・。”おばあちゃん。”

「大丈夫だよ、銭婆はきっといる。」

ハクの手に力がはいる。千も手に力をこめた。そしてたどり着いた、門の前。一歩一歩歩を進める。ドアの前に来て再度気合を入れなおす。そしてたたいた、扉。中から聞こえたのはあの声。

「お客さんだね。昔ここへ来た白竜と誰だろう、あの女の子は。」

ドアが開く。ハクが先に中へ入った。二人とも入った時点でばんっと扉が閉まる。奥の部屋から毛糸を持って現れたのは銭婆。めがねの奥であの優しい目が光る。ハクが深々と頭を下げると、座るように促す。

「白竜、久しぶりだね。そのこは誰だい?自己紹介しな。」

「おばあちゃん、私よ。昔ここへハクの代わりにハンコを返しにきた、千・・・千尋・・・・。」

「千尋・・・・?千尋!!!あらあら、また迷い込んだのね、この世界に。でもまぁ大きくなって。美人になってたから分からなかったわ。元気だった?」

「うん。すごく!!!」

「それはよかった。お茶でも飲みなさい。もっておいで!!」

銭婆がぱんぱんと手をたたくと、おくから奴が現れた。仮面を被ったような、あの生き物。

「カオナシ!!!!」

千は思わず席を立ってしまった。そしてその方向へ歩いていくと、カオナシはすぐ思い出したといわんばかりにお茶をテーブルに置き、千の手を握る。

「あ、あ・・・・・あ・・え、ええ・・・」

嬉しそうな二人を横目に、ハクは銭婆にことのすべてを話し始めた。

「銭婆様。私達、結婚することになりました。」

「あら!そうなのかい?おめでたいじゃないの。」

「ですが・・・・。千尋はなにぶん、人間です。元の世界に残してきた父母が心残りのようで・・・・。」

「それはそうよ。自分の親ですものね。それで、私に如何しろと。」

「貴女様なら湯婆婆様以上の魔術をもっていらっしゃると思いました。それで、彼女に元の世界との通信手段を何とかして与えてあげるわけには行かないでしょうか。」

「私は確かに妹よりは魔術の嗜みはあるけれどね。う〜ん・・どうしようねぇ。」

「私、このままだったらハクのお嫁さんにはなれない。」

千の必死の目に押されるように銭婆は席を立つ。そして奥の部屋から人方の紙を持ってきた。二人には見覚えがある。ハクにまとわりついていたあの紙の鳥。

「これを千尋に置き換えて現実世界へと飛ばすのさ。そうしてそこで訳を話す。そうすればここに居られるよ。ここから無許可で抜け出すのは命にかかわるんだからね。さぁ、ここにあんたの息をふきかけな。」

千はふっと息を吹きかける。ハクも吹きかけなければならないようで吹きかける。そして外へ出た。銭婆が指を一振りすると、突風が吹いた。そして、人方の紙は空高く飛び上がったのだ。人間世界へと飛び立ったのだ。話すわけをしっかり考えて、涙を浮かべながら千はその姿を見守った。

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18470バックスはケヴィンが好きv白河綜 E-mail 2001/11/25 01:04:58
記事番号18468へのコメント



 うふふふv はっけーんvv

 今回は銭婆婆とカオナシですねv(待て)

 しかし…………ほんとに結婚するのか、千尋(滝汗)

 ああ、今回はいつもにまして短いですが、すいません。時間が時間なので、もう寝ないと。(汗)

 それでは。

 白河綜でしたvv



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18588Re:【千と千尋の神隠し】華玉 むつき 2001/12/1 17:41:11
記事番号18397へのコメント

この話を見て私かなりドキドキしました!
珀さん!ありがとう!!!
私映画を見てこんな風になったらどんだけいいだろうと思いました!
感謝感謝です!
続きがあったらもっと嬉しいです。
続き書いてください!
華玉でした。