◆−フィルさんの青春恋愛物語を始めます!!!−風林みつき (2001/12/11 23:39:21) No.18812 ┣【オオカミとワルツを】 【1】−風林みつき (2001/12/11 23:41:15) No.18813 ┃┗若かりしフィルさん・・・・・。−たかこ (2001/12/12 15:20:33) No.18817 ┃ ┗ばっちり青春を謳歌vvv−風林みつき (2001/12/15 00:13:15) No.18874 ┗【オオカミとワルツを】 【2】−風林みつき (2001/12/15 23:06:54) NEW No.18901
18812 | フィルさんの青春恋愛物語を始めます!!! | 風林みつき | 2001/12/11 23:39:21 |
こんばんは、幹夫(みきお)です。最近部活の友達にはこう呼ばれることが多いです。ちなみにPNとHNは同じなのですが。 だからどうしたって感じですね。本題に移りましょう。 タイトルどおりです。なんちゅー無謀な・・・。 昨日、何かお話のネタないかなー・・・と神託を待っていたら、来ました!!! キーワードは『オオカミとワルツを』。それでこのお話を考えました。つまり、またしても一発書きです。基本的に構造をねるのが嫌いなので。 フィルさんの青春時代のお話・・・というか、アメリア母との出逢いの物語です。多分。なったらいいなー。 タイトルは神託そのまま オオカミとワルツを です。何か怪しいですが、ドワーフとかトロルってやるのも語呂がなー・・・というわけで、オオカミです。んー、ドワーフでも良かったかなぁ。 ちなみにあたしの理想では、フィルさん若いころからあんな感じだと思ってます。 言葉遣いが難しい〜。 美形フィルさんは想像できませんし。 王女様の名前は、一見、安易ではないですが、グレイシアさんから持ってきたからですね。ちなみにあたしはナーさんとは別人として考えています。 トルキストンという国が出てきますが、ンなものはありません。作ってしまいました(まて)。一般人とでも良かったのですが、いろいろ書きたいことができたので・・・。つくった国の処分(おい)も、ちゃーんと予定では考えてありますので。あくまでも予定ですけれど。 あんまり長くはならないかと。1話ずつがかなり短いですけど、それをふまえても。 そりでは、どぞ。 お気に召したら、幸いです。 |
18813 | 【オオカミとワルツを】 【1】 | 風林みつき | 2001/12/11 23:41:15 |
記事番号18812へのコメント 【オオカミとワルツを】 【1】 「―王子は?」 「またお一人で旅に出てしまわれた」 「すぐ戻るとおっしゃっていましたが・・・」 「本当に、王の若いころにそっくりですな」 「笑ってる場合じゃないですよ」 「王子は優しい心をお持ちだ。しかし、あの外見ゆえ・・・」 「やたらとごろつきにからまれる」 「んーー。森の空気はおいしい。 ずっと城の中にこもりきり、というのはやはり良くない」 老け顔の青年―を、通り越して老け顔の中年。ただし本人は精一杯20歳。 白魔術都市セイルーンの第一王位継承者、フィリオネル=エル=ディ=セイルー ン。勝手にお忍び旅行中。 彼の格好は、決して軽装とは言えない。むしろ戦意むんむんな武装。彼自身は自覚していないが。 既に、盗賊やごろつきに何回か襲われた。 彼―フィリオネルは、そのたびに、正義を唱えながら襲い来る連中を例外なく、返り討ちにしていた。 「しかし、一人旅というのはどうも虚しい。独り言が。かといって大臣を連れて来ても何かとうるさいだけだ。 旅の連れが欲しいなぁ」 全て、独り言である。 つまりフィリオネルは今、かなり虚しかったりする。 けれど、城に戻るのも気が引けた。出てきたばかりなのに格好がつかないし、最近 は結婚しろ結婚しろと大臣が毎日のように言ってきてうんざりしているのだ。何も結婚したくないわけではない。縁がないだけだ。決して童話シンデレラの真似して、舞踏会を開いたら娘が泣いて逃げたわけではない。ないったらない。 「よー、お嬢さん。そんなカッコでこんな森の中いたら、動きにくいぜ?」 前方から声が聞こえた。 (む!?) 平和主義者なフィリオネルは、悪の匂いに反応し、声のした方へ駆け出す! そこには――― ウェディングドレスなのだろう、純白のドレスを着た女性がいた。 「ありがとうございました」 ドレスの女性は言った。 多少驚いたりもしたが、フィリオネルはとりあえず彼女を囲んでいた数人をぷち倒した。彼女はさほどおびえているようには見えなかったが。 というより、森の中で自分に逢って、おどろかない彼女におどろいたのはフィリオネルだった。 「助けていただいて―――あの、お名前は?」 「フィリオネル・・・です」 思わず本名を言ったことにしまったと思ったが、わかりはしないだろうと、たかをくくった。 そのへんの小岩に腰をおろす。 それを見て女性も近くの小岩に腰掛けた。ドレスの裾が土や泥で少し汚れていた。 「まあ!じゃあ、あなたもしかしてセイルーンの?」 「なっっっっっっっ!!!!!!」 ばれた。 「何故・・・?」 女性は嬉しそうに、手をパチンと叩いて言った。 「あら、知らないんですの?セイルーンの王子は、老けたドワーフの鉄砲暴力平和主義者だって言って、王族の間では有名なんですよ。民間の人は白馬の王子を連想なさっているそうですが」 フィリオネルは言葉の一語一語にショックを受けたようだった。 「・・・・・・って、王族?」 「え。あ・・・私、トルキストンの王女です」 トルキストン―――それはかなりの小国で、大陸の外れにあるため、知名度は低く、街と勘違いする人も珍しくないほどだが、安定した治安と政治で、セイルーンの王室には名が届いていた。 「その・・・お名前を聞いてもいいでしょうか?」 とりあえず敬語を使う。たいてい彼はだれにでも敬語なのだが。 「ああっ、失礼しました。自分から名乗らなきゃいけませんのに・・・」 女性はすっと立ち上がり、左手で胸元を指し、名乗った。 「私、トルキストン王国の王女、名をイシア=メリム=トルキストンと申します」 見とれた。 色白の肌に、レモン色の長い髪。意思の強そうな大きい瞳。それは美しさ以上の輝きを放つ。 神々しいその姿に、フィリオネルは見とれた。 それが――― フィリオネル=エル=ディ=セイルーン。20歳。 初恋・・・・・・ではないが、恋の始まりであった。 |
18817 | 若かりしフィルさん・・・・・。 | たかこ | 2001/12/12 15:20:33 |
記事番号18813へのコメント こんにちは。みっきー!!(みっきーで良いと言うのでさっそくv) 若かりし頃のフィルさんですねv この頃、髭はやっぱりなかったのでしょうか・・・・・? >「―王子は?」 >「またお一人で旅に出てしまわれた」 >「すぐ戻るとおっしゃっていましたが・・・」 >「本当に、王の若いころにそっくりですな」 >「笑ってる場合じゃないですよ」 >「王子は優しい心をお持ちだ。しかし、あの外見ゆえ・・・」 >「やたらとごろつきにからまれる」 いや、やっぱし、あの外見じゃあ、ねぇ・・・・・・(汗) 国王もあんな感じだったでしょうか? フィルさんって外見も父親似?! だとしたら、国王様って、結構ゴツイ人?! >「よー、お嬢さん。そんなカッコでこんな森の中いたら、動きにくいぜ?」 >前方から声が聞こえた。 >(む!?) >平和主義者なフィリオネルは、悪の匂いに反応し、声のした方へ駆け出す! >そこには――― >ウェディングドレスなのだろう、純白のドレスを着た女性がいた。 何故に、ウェディングドレス?! 結婚式から逃走してきたのか?! >「ああっ、失礼しました。自分から名乗らなきゃいけませんのに・・・」 >女性はすっと立ち上がり、左手で胸元を指し、名乗った。 >「私、トルキストン王国の王女、名をイシア=メリム=トルキストンと申します」 >見とれた。 >色白の肌に、レモン色の長い髪。意思の強そうな大きい瞳。それは美しさ以上の輝きを放つ。 >神々しいその姿に、フィリオネルは見とれた。 >それが――― >フィリオネル=エル=ディ=セイルーン。20歳。 >初恋・・・・・・ではないが、恋の始まりであった。 王女様〜〜〜vv お綺麗な方なのですねvv きっとアメリアは母親似なのでしょう・・・・・。父親似だったらそれはそれで怖いが・・・・・・(汗) フィルさんの恋物語♪ 続きが楽しみですvv ではでは。 たかこ。 |
18874 | ばっちり青春を謳歌vvv | 風林みつき | 2001/12/15 00:13:15 |
記事番号18817へのコメント たかこさんは No.18817「若かりしフィルさん・・・・・。」で書きました。 > > > こんにちは。みっきー!!(みっきーで良いと言うのでさっそくv) こんばんは!たかこさん。みっきーって呼ばれるのは嬉しいですv > 若かりし頃のフィルさんですねv > この頃、髭はやっぱりなかったのでしょうか・・・・・? まぁ、髭は・・・・・・ でも老けてるしなー・・・(謎ぅ) >>「―王子は?」 >>「またお一人で旅に出てしまわれた」 >>「すぐ戻るとおっしゃっていましたが・・・」 >>「本当に、王の若いころにそっくりですな」 >>「笑ってる場合じゃないですよ」 >>「王子は優しい心をお持ちだ。しかし、あの外見ゆえ・・・」 >>「やたらとごろつきにからまれる」 >いや、やっぱし、あの外見じゃあ、ねぇ・・・・・・(汗) >国王もあんな感じだったでしょうか? >フィルさんって外見も父親似?! >だとしたら、国王様って、結構ゴツイ人?! かもですね¬(ー_−) HAHAHA(客観的)〜。(*_*) >>「よー、お嬢さん。そんなカッコでこんな森の中いたら、動きにくいぜ?」 >>前方から声が聞こえた。 >>(む!?) >>平和主義者なフィリオネルは、悪の匂いに反応し、声のした方へ駆け出す! >>そこには――― >>ウェディングドレスなのだろう、純白のドレスを着た女性がいた。 >何故に、ウェディングドレス?! >結婚式から逃走してきたのか?! 後、明らかにー!!!・・・・・・・・も何も、そのとうりなんですけどね(爆)。というかそれ以前に他にどんな表現を(おい)? >>「ああっ、失礼しました。自分から名乗らなきゃいけませんのに・・・」 >>女性はすっと立ち上がり、左手で胸元を指し、名乗った。 >>「私、トルキストン王国の王女、名をイシア=メリム=トルキストンと申します」 >>見とれた。 >>色白の肌に、レモン色の長い髪。意思の強そうな大きい瞳。それは美しさ以上の輝きを放つ。 >>神々しいその姿に、フィリオネルは見とれた。 >>それが――― >>フィリオネル=エル=ディ=セイルーン。20歳。 >>初恋・・・・・・ではないが、恋の始まりであった。 >王女様〜〜〜vv >お綺麗な方なのですねvv ええv はう びゅ〜てぃふぅる!!! >きっとアメリアは母親似なのでしょう・・・・・。父親似だったらそれはそれで怖いが・・・・・・(汗) 顔立ちとかはそうですね。 フィルさん黒髪なのでイシアさんは金髪(レモンイエロー)ですが。 >フィルさんの恋物語♪ >続きが楽しみですvv そう言っていただけると嬉しいです!頑張ります☆ >ではでは。 >たかこ。 レスどうもでした! であ。 |
18901 | 【オオカミとワルツを】 【2】 | 風林みつき | 2001/12/15 23:06:54 |
記事番号18812へのコメント こんばんちゃー。 昨日、初雪が降りました。そして今日も。 あたしの住んでいる所って、あんまり雪降らないんですけど、降ったら降ったですごいです。しかも大粒で水分多いので、積もらないかわりに水でびたびた。 それでは、ワルツ2をお届けします。この話はかなり手短に終わるのでは? 【オオカミとワルツを】 【2】 「―ところでイシア嬢」 「イシアで結構ですよ、フィリオネル王子」 ――――――――――――!!!! はっきり言って、素直に彼のことを『王子』と呼んだ女性はイシアが初めてだった。 その衝撃に、フィリオネルは少なからず驚いた。 「あ・・・それではイシア」 『さん』を付けなかったが、やはりセイルーンという大国の要人であり、普段年上の人を呼び捨てることが多いことからの癖だろう。 「はい?」 「その・・・何故そのような格好を?」 無論、身長は彼の方が高いのだが、少しばかり上目遣いで言った。体格に似合わない小さな声で。 「ああ・・・やっぱり変ですよねぇ。山中でウェディングドレスなんて」 「イヤ、似合っている」 「光栄ですわ、フィリオネル王子」 謙遜しないあたりが王族育ちの気高さか。それでも決して嫌みに聞こえなかった。 「私のことも、フィルとでも呼んでくれて結構だ。それにどうも・・・・・・王子と呼ばれるのに慣れてないのだ」 イシアは楽しそうに笑った。 「それでは・・・僭越ながら、フィルさんとお呼び致しましょう。私は王族とは言え、無名小国の姫。大国の王子に失礼とは思いますが・・・」 「気にしなくてもいい」 自分がタメ口なので、フィリオネルはイシアの敬語が気になりはしたが、あえて変えさせようとは思わなかった。つくりやかぶりではない、典型的な王女様―だと思ったから―は簡単に敬語が抜けないし、気を使わせると思ったのだ。 「それで・・・話がそれたが」 「そうですね、私はわかりやすく言うところの、脱走花嫁ですの」 イシアはドレスの裾を指でつまんでみせる。それだけのことだ。何の意味があるかわからないが。 「よくわからん」 身も蓋もない。 フィリオネルとはこういう奴だ。 「つまり、好きでもない方と今日、突然結婚させられそうになったんで、教会を飛び出してこんな山の中へ」 「ほう。なるほど」 頷きながらも彼は何か違和感を感じていた。 あまり気にしなくていいのだが。 「両親は、結婚を最後の手段として、出来るならそんなことしなくても済むように・・・と頑張ってくれていたんです。 ですからそのぶん、両親には悪いことをしたと思っています」 イシアはもう一度小岩に座り直すと、膝の上に手をそっと置き、伏し目がちに呟いた。 「私は―――――― 籠の中の鳥には、なりたくなかったんです―――」 悲しそうでいて、強そうだった。 「私にはやりたいことがあるんですよ」 「聞いても良いだろうか」 「ええ」 イシアは顔をあげ、おだやかな笑顔で言った。 「城を出て、束縛されることなく、旅をするんです」 それは決して―――満面の笑みではなかったが、微笑だったが、意思の強さを確かにどこかで感じた。 「何故だ?」 しつこいかとは思いつつ聞いていた。するとイシアは待っていたように、喋り出す。 「王宮で縛られていたわけではないのです。退屈だった・・・わけでもありませんわ。でも・・・いつも私が何かやろうとすると、みんなが心配して自由にはやらせてくれませんでした。もしかしたら、それを〃縛る〃というのかもしれませんが」 フィリオネルは大臣を思い浮かべながら、「わかる」と相づちを打った。 「ですから私は、〃王女〃ではなく、人として旅をして、正義を貫きたいのです」 「強い〃王女様〃だ。トルキストンの治安が良いわけだな」 素直に思ったことを言った。 イシアの表情が曇る。また、違和感。 「じゃあこれからどうするんだ?」 「服を変えて、旅に出ようかと。親が心配するので言わなければなりませんが」 「では私と旅路を共にしないか?」 「え・・・?」 「お互い同じ思いを味わったことがある。 束縛しないで済むだろうし、一人旅がつまらなくなった所だったのだ。 もちろん無理にとは言わないが」 「光栄です」 |