◆−少しの未来−ゆえ (2002/1/21 13:53:42) No.19686
 ┣少しの未来 2−ゆえ (2002/1/21 13:56:29) No.19687
 ┣少しの未来 3−ゆえ (2002/1/21 13:58:12) No.19688
 ┣少しの未来 4−ゆえ (2002/1/21 14:02:11) No.19689
 ┗少しの未来 5−ゆえ (2002/1/21 14:23:12) No.19690
  ┣どうもどうも。−龍崎星海 (2002/1/21 21:21:25) No.19700
  ┃┗ささ、座布団とお茶をvvv−ゆえ (2002/1/21 22:39:37) No.19709
  ┣うふふぅ♪−みてい (2002/1/21 23:48:17) No.19710
  ┃┗てへへへっ♪−ゆえ (2002/1/22 22:11:08) No.19731
  ┗コーヒーもいいけど紅茶も如何です?−ブラッド (2002/1/22 01:49:27) No.19714
   ┗ウコン茶もどうーぞvv(待て)−ゆえ (2002/1/22 22:28:05) No.19732


トップに戻る
19686少しの未来ゆえ E-mail URL2002/1/21 13:53:42


ええっと、大変ご無沙汰ぶりでございます(汗)
初めての方は、こんにちはですv ゆえと申しますvv
知ってる方は突っ込んでください。・・・・書きかけ連載「米な雨」と【遙絆】はどーしたと(滝汗)

実は以前書いて行方不明になっていた話がひょっこり発掘されまして。
せっかくちゃんと完結してるので、今回新たに加筆・修正してみました。
内容はガウリナ。加えてゆえさん恒例のオリキャラ付き(爆)
あ、あのお嬢さんじゃないですのでvちょっと似てキャラかぶってますが(汗)
でわでわ、よかったら読んでやって下さいませv


−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

 【少しの未来】  −1−


 その場にいた全員が一瞬にして目が点に変わった。

「順に並んで――――って、貴方っ――――?!」
「ひっさしぶりだなぁ!どうしてたんだ?」
「が・・・・ガウリイじゃなのっ?!」
 周りの様子などおかまいなしに、満面の笑みを浮かべた剣士が並んだ列などおかまいなしにやって来て、ひとり大盛り上がりをしている。
「しかし驚いたなぁ・・・・・で、こんな所で何やってるんだ、セイラ?」
「いやそれは――――」
「あたしらの今度の仕事を聞きに来たんでしょーがかっっ!!」


 ――――事の起こりは、路銀が尽きた事に始まる。

 旅を続けるには如何せん、資金という物が必要だが、ここの所事件続きだったので仕事らしい仕事もせず、唯一の資金源の盗賊いぢめも自称保護者の名のもと、ストップがかけられてたりする。
 となると需要と供給のバランスはくずれ資金は底をつく。
 ということで、仕方なくこの街の魔道士協会に話を聞くと、ちょうどここのロードから山奥にある古城になにやら魔物が住み着いたらしいので、討伐隊を組織していると言う話だった。
 条件はまあまあなので、話だけでもと依頼主のロードのいる城に来てみたら――――いきなりこれである。
 受付らしい所で数人の役人一緒に他に来ている傭兵などの対応をしていたのが、ガウリイが抱き上げていた彼女―――セイラ=ル・フェさんだったりする。
 白銀の長い髪に透けるような白い肌、紅い瞳のすらりとした体の年の頃20といった所の美人。
 ベージュの貫登衣をきて白いマントを羽織り、腰にはロングソードを刺している。
 ・・・・・しかし・・・・・とにかく、ガウリイをどうにかしないことには話が進まない・・・…

 ・・・・・・・・・・・・・・・。

『・・・・・…いいかげんに話を聞かんかーーーーーーーーーーーーいっっっっっっ!!!!!』

めぎょし!!!!!

 あたしとセイラさんのパンチが同時にガウリイの顔面へと炸裂したのであった。

「あたしはリナ=インバース、で、そこに転がってるのがお供のガウリイ。」
「―――――ほう。あなたが…」
 感嘆の声をあげたのは、やっと立ち直ったセイラさん。
「じゃ、最後はこの二人で決まりと言うことで。二人の実力は私が保証します。後ろにいる一山いくらの方々は雇うだけ無駄ってもんですよ。」
 そう言って役人にニッコリと笑顔できついことを言ってのける。
 あたしもその通りと思うけど、こういう場合・・・…
「おうおう!ちょっとまちなよ、ねぇちゃん!」
 あ、やっぱり出てきた。
 後ろにいた一山いくらのむさい傭兵の一人。まあ、このまま黙ってるわきゃないとは思ったが。
「てめぇ見たいなねぇちゃんになんでそこまで言われなきゃならねぇんだぁ。ああん?!
しかもそこの兄ちゃんならともかく、こんな胸無しのチビガキより俺達が劣るってぇのかぁ?!」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・…ぷち。
「炸弾陣(ティル・ブランド)」
『もげのごわわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ』
 あたしの攻撃呪文一発でものの見事に傭兵さん達は吹っ飛んでいった。




 次の日、あたしたちは古城のあるという森の中にいた。
 今回の依頼内容は、古城に最近魔物らしき物が出没して、森にも近いづけないそうなのだ。
 そこで、森の中と古城にいる魔物を退治してくるというもの。
 先に雇われていた傭兵数人と、あたし達、そして指揮を任されているセイラさんのメンバーでやって来たのだが・・・・・・…

『はひぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃっっっっっ』

 こいつら・・…つ・・・・…つかえんっっっ!!。
 これじゃ一山いくらの雑魚と言われても、したかなかろうて。
 ひょこひょこ出てくる、オーガや狂戦士、たまにレッサーデーモンやブラストデーモンも出てきたりしたが・・・・・・ちったぁ、役にたてよ。おい。
 
 一方、もっぱらの戦力は、あたしの攻撃呪文、そしてガウリイとセイラの剣だ。
 彼女が指揮を取っていたので腕前はどんな物かと思ったら――――この人強い。
 腕はやはりガウリイの方が上だが、それでもスピードあって速い。
 二人でばっさばっさと切り倒していく。

 かくて1日目の夜には傭兵組は3分の1にまで減っていた。
 そのまま野宿となり、あたしとガウリイ、セイラの3人でたき火を囲んでいた。
 出発前、ガウリイか教えてくれた。
「昔オレが傭兵をやってた時に、凄い世話になった人なんだ。
隊のリーダーでセイラといつも一緒だった人がいて・・・…まあセイラの『保護者』ってもんだな。この二人には戦いの場でのいろんな大事な事を教わったし、助けてもらったんだ。・・・・・・・・・・今のオレがあるのはこの二人のお陰みたいなもんだな。
だから前々からもう一度逢いたいって思ってたって訳だ。」
 そのときの過去を懐かしそうに離す彼の表情が少年の様に見えた。
 あたしの知らない昔のガウリイ。
 あれからセイラとガウリイは昔の話で盛り上がっていて、あたしはなかなか入り込めない。
「どうしたんだ?だまりこくって。」
 不意にガウリイがぼーっとしているあたしに声をかける。
「別に。」
 ガウリイから受け取った入れ立てのコーヒーを飲みながら呟く。
「・・・・・・・・…ねぇ、それ誰が飲むの」
 カップのコーヒーに大さじ4杯の砂糖をガウリイが入れているのだ。
「ああ、これか?オレんじゃないぞ。ほれ。」
 そういってその激甘コーヒーを受け取ったのはセイラさん。
「しかし・・・・…相変わらずだなぁ、お前の甘い物好き。」
 呆れた顔をしてこくこくと美味しそうに飲んでいるセイラさんを眺めている。
「いいじゃないのよ。これにあとミルクがたっぷり入ってれば言うこと無しなんだけどな」
 それ以上何入れる。
「・・・…仲、いいんだ・・・」
 思わず意識なく呟いてしまった。
「なんだ?お前さん、もしかして・・・・・・・・…」
「・・・・・・…なによ。」
「・・・・・…あ・…いや・・…なんでもない」
 あたしの睨み付けた目に、ぽりぽりと頭をかきながら押し黙った。
「そーだ、聞こうと思ってたんだが、なんでフェンリルは一緒じゃなんいんだ?」
 いきなり話題そらそうとしたな。
 ちなみにフェンリルと言う人は、前に話していた傭兵時代の隊長さんだ。
 しかし、この問いにぴくんっとセイラさんの体が反応した。
「・・・・・ん、一緒じゃないよ。――――まあ、色々とあってね――――」
「そっか。あの人にも逢いたかったんだけどなぁ・・・・…ま、しょうがないか。」
 ふと、セイラさんの瞳の色が妙に哀しげだったのはあたしの気のせいだろうか。
 とにかく、その夜は交代で見張りをしながら休んだ。
 疲れの中に、みょうなやるせなさも感じたまま・・・・・・・…




トップに戻る
19687少しの未来 2ゆえ E-mail URL2002/1/21 13:56:29
記事番号19686へのコメント

【少しの未来】 −2−


 2日目の昼前には残りの傭兵さんも全滅した。(怪我によるリタイアだが)
 本気っで弱いぞおまえら。

 奥に進むにつれ、敵の数も増えた気もするが、相手が強くなっていくのだ。
 最初はオーガや狂戦士などの雑魚クラスだったのに、だんだんとレッサーデーモンやブラストデーモンが現れるようになった。
 油断しなければ、あたしやガウリイの敵では無いのだが、・・・・…とうとう純魔族まで出てきた。
 低級の奴だが、あたしの背後に突然現れたので、呪文が間に合わない!!!!
 振り向きざまに剣を抜いた時、ガウリイが割って入ってきた。
 その隙にお互いに間合いとり大きく後ろに跳んだ刹那。
 蒼白い光がその純魔族を一閃した!
「セイラ?!」
て っきりガウリイだと思っていたので、思わず唱えていた呪文を中断してしまった。
「はっ!」
 セイラの呼気と共にその体をまっぷたつに切り裂かれ、あっさりと純魔族は滅んでいった。

「おどろいたーっ、ねね、それってもしかして魔力剣?」
 その夜、また野宿となり、たき火の前でずずすっとセイラにあたしが詰め寄っていた。
 レッサーデーモンならともかく、純魔族を切り裂けるのは普通の剣では無理だ。
「ええっ?あ、この剣です?…これは『星月の剣』―イシルディン―って言うんですよ。」
 やはり魔力剣!!それもあの威力しかも名付き。聞いたことないけど、なかなかの逸品と見た!!!!
「へぇぇぇ、でも聞いたことないわねぇ・…、で、セイラちゃん、それ売って(はぁと)」
 ずささささっとその場から勢いよくセイラが下がっていく。
「・・・・・・・・・い、一応・・・…代々伝わる物ですし・・…大事なもんで・…それに、私しか使えないんですよ、これ。」
 私しか使えない?はて?
「その辺で勘弁してやれよ。だいたいもう魔力剣は見つかっただろーに。」
 ガウリイがあきれた風な声で言ってきた。
「いいのっ!こーゆー物はいくつあっても」
「どういう理屈だ。とにかく、そいつはセイラには大事なもんなんだし、諦めろ」
 気が付くとセイラはさらに離れたところで、剣を抱えるようにしてジト目で見ている・・…
 ・・・ちぇっ、諦めるかぁ。
「わかったから、そんなに脅えないで、こっちにもどってきなさいよ。」
 ぱたぱたと手を振って読んでみる。
「・・・・・・・・ホントです?」
 半目で妙に警戒しながら、じりじりと元の位置に帰ってきた。
 信じろっちょゅーにっ。
「そうだ、セイラ、お前なんであんな無茶な突っ込みして行くんだ?」
 ガウリイが突然口を開いた。
 確かにセイラは何度か無茶とも思える突っ込みをして、ガウリイにフォローされてたっけ。
「・・・・そお?――――気のせいよ。」
 じっとたき火の炎を見つめたまま、セイラが呟く。
「変だぞ、前はそんな攻め方しなかったじゃないか。」
「なんでもないって、気のせいよ。疲れたから先に寝るね。」
 そういって、ごろんっとその場に横になってしまった。
 ガウリイはわしわしと自分の頭を書きながら、まだ何か言いたげだったが。
「たく…リナももう寝ろ。見張りは俺がしてるから。」
 ぽんっとあたしに毛布をなげてきた。
「どしたの?えらく気にするじゃないの?」
 ちらりっと横のセイラを見ながら訪ねた。
「うーん、前はこんなメチャな戦い方する奴じゃなかったからなぁ・…なんか引っかかるんだよ。」
「ふーん・・・…そーなんだ。まあ、彼女にも考えがあるんでしょ。じゃ、お休み。」
「おう、お休み」
 そういってあたしはそのまま横になった。

 眠ったまま、妙にもやもやしたものがあたし中にあることを考えていた。
 ガウリイのセイラに対する態度だ。
 ガウリイが彼女から二人の関係を聞かれていた時、いつもなら「保護者」と名乗るのに、
「・・・…ん・・・・・まあな。」
 と言葉を濁してぽりぽりと頭をかくだけだったのだ。
 その様子をたまたま遠くからあたしは見ていて違和感を感じていた。
 その態度をみて、くすくすと笑っていたセイラだったが、それを見ていたあたしに
(おっ、あの二人できてんな?嬢ちゃんふられたなぁ)
 と、傭兵のおおっさんにからかわれたのである。(もちろんその場ではり倒したが)
 華奢な女性らしいライン、すける様な白い肌、深い藍色の瞳、白銀に輝く長い髪。
 どことなくエルフを思わせるような綺麗な女性。胸もおっきいし・・・…
 ガウリイと二人で並んでいて、お似合い…かな・・・…思わず思ってしまった。
 ・・・・・・・・・・そーいえば、セイラ見たとき嬉しそうだったもんなぁ・・・・・…
 明らかに今まで逢ってきた女の人と態度が全く違う。
 あのシルフィールでさえ、ここまで親しげな態度は取らなかったし。
 最近は子供扱いはさほどしなくなったが、だからといって、大人の女としても扱ってもらえない。
 ・・・・・・まあ、いきなり大人の女としてあらか様に扱われてもこまるけど・・・・…

 あの時ガウリイは言ってくれた。



 ―――オレはお前さんの保護者だからな。
     お前さんの未来を、運命を、運なんぞにまかせるわけにはいかないんだよ。
       だから―――オレの手でなんとかできる今のうちに―――――なんとかする


 正直、嬉しかった。
 だからあたしも戦うことができた。心を押し殺して。
 でも、その後どうこうなったかといったら、今まで通り。
 ・・・・・・・・・でも、あたしの中でガウリイに対する気持ちは変わってきてるのかも知れない。
 じゃあ、ガウリイは・・・・・・・・・・?
 悶々とした考えだけが頭の中をぐるぐる回っていた。




 ・・・・・・・・・眠れない・・・・・・・・・・

 がばっと体を起こすと、横にいるはずのセイラがいない。
 そして見張りをしていたガウリイまで。
「・・・・・・・・・・・・・・?」
 きょろきょろと辺りを見渡しても気配はない。
 へんだなぁ、水でも飲みにいったのかな?
 妙な胸騒ぎがして、近くを探してあるいていると、林の奥から声が聞こえた。


 ――――そうして逃げ続けるのか。
 ――――ほっといてよ!・・・…もう・・…もう…・
 ――――そう、素直に泣けば良いんだよ。

 二人で言い争っている様な声と嗚咽の聞こえる方へと歩いき、目の前が開けた刹那。
 あたしの目に飛び込んできたのは―――――――――――
 
 見たくなかった物。

 ガウリイがセイラを胸に抱きしめている場面。

「―――――――――――あ。」

 思わず呻くような呟きが漏れると、ガウリイと目があった。
 その瞬間、反射的あたしは反対方向へと駆け出していた。
 頭の中は真っ白で何も考えなれない。ただ、あの場面が・・…二人が焼き付いて―――――――――

・・・・・ナニ、イマノ?
ダッテ・・・・・・ジャァ、アタシハ・・・・・・・?

 何が何だか解らなかった。
 ただその場に居たくなかった。見たくなかった。信じたくなかった。
 そして・・・・・・・・・・自分の中にあったものにやっと気が付いた。
 それがよけいに混乱に拍車を掛けた。
 遠くに行きたいのなら飛べばいいのに、それすら思いつかなかった。
 ただひたすら森の中へと走り続けていく。

「・・・・・・・・やだ・・・・・・・・」
 悲鳴にも近いあたしの声。
 ・・・・・・涙が・・・・・・・後から後からあふれてくる。

 誰にも触れて欲しくなかった。
 あたしだけを見ていて欲しかった。
 ずっとそばに居て欲しかった。
 今頃気づくなんて、こんな風に気が付くなんて。
 最低最悪だ。

 ・・・・・・・あたしは・・・・・・・あたしはガウリイが好きなんだ・・・・・・・



トップに戻る
19688少しの未来 3ゆえ E-mail URL2002/1/21 13:58:12
記事番号19686へのコメント

【少しの未来】  −3−

「リナっっっっ!!」

 気が付くと何時のまにか追いかけてきたガウリイに腕を捕まれていた。
「リナ!待て!話を聞けって!!」
 ぎゅっと強くあたしの右腕をつかんだまま離そうとはしない。
「・・・・・・・・・・・・」
「リナ。」
「・・・・・・・・・離して。」
「いやだ。」
「離してよ。」
「離したら、逃げようとするだろ。」
「離してったら!!!!」
 腕を振り払おうと振り返って手をあげた瞬間、叫び声が響いた――――

「逃げて!!」

どぉぉぉぉぉぉんんんんんん

 声が聞こえると同時にあたしとガウリイの間になにかか爆発した!
 着弾する直前に手を離し、お互い大きく後ろに跳んだので巻き込まれはしなかったが。
 夢中になって気が付かなかったが、どうやら古城の前まで走って来ていたようだ。
 ということは、この攻撃は・・・・・
「おやおや、痴話喧嘩のじゃましちゃいましたか?」
 攻撃が来た方を見ると、黒い短髪のやたら顔色の悪い男。
 しかし、この気配――――――魔族。しかも中級クラスか。
「捜し物のじゃまはしないで貰いたいのだが、リナ=インバース。そして―――――」
 ついっと視線を向けた先には、さっきの叫び声の持ち主、
「やはり来ましたか。セイラ=ル・フェ。―――――ハーフエルフの娘さん。」

――――――――――なっ―――――?!
 セイラがエルフ?!しかもハーフ?!
 もともと少ないエルフ事態滅多に姿を見せないけど………しかもハーフエルフなんて……・
「・・・・・・・・ハーフじゃなくて、クォーターよ。」
 ぎりっと奥歯を噛みしめるように呟き、剣を構えたまま魔族から視線は離さず、あたしの方に近づく。
 ガウリイも剣を構えたまま、動けないでいる。
「まあ、どちらでもかまわないですけどね。取りあえず・・・…ご退場願いましょうか。」
 にやりと不気味口の端をあげ手をすっとあげると同時に、あたしとセイラに3方向から黒い球が飛んできた!!
『――――っ!』
 同時に驚きの声をあげたが、逃げるタイミングを外した!!!

「リナぁぁぁぁ!!!!」

 ずごぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉん!

 あたし達がいた場所は跡形もなく吹っ飛んでいた。
 あの攻撃で足もとの地面が崩れて、どうやら地下室か何かに落っこちたようだ。
 その瞬間、ガウリイが飛び込んであたしを抱きかかえたまま下に落ちたのだ。
「・・・・・・・・・っ痛――――――リナ、大丈夫か。」
 瓦礫の中から上半身を起こす。ガウリイはあたしの下敷きなになっていた。
「・・・・・・・・・なんで?」
「あ?何がだ?」
「・・・・・・どうして・・・・・・・何で、あたしをかばうの!?」
「んー。体が勝手に動いちまうんだよ。」
「・・・・・なにそれ・・・・・あたしの・…あたしの保護者だから!?ほっとけ無いからなの!?
そんな・・・・・・アタシは子供じゃない!保護者なんていらない!だからほっといてよ!」
「保護者なんて関係ない!リナが大切だから、リナの側に居たいから、守りたいからだ!」
 突然ぎゅうっとガウリイに抱き締められた。
 息が止まる、苦しくなる。
 胸が大きく鼓動する。
「お前さん、さっきのセイラのこと、気にしてるんだろ。」
 抱きしめる腕に力が入る。
「・・・・・・・・・」
 いつの間にか瞳から涙がぽろぽろと雫になって零れていた。
 あの場面は何?
 聞きたいのに怖くて聞けない……
「あれは、リナが思ってるような事じゃない。あとでちゃんと説明してやる。」
「・・・・・・けど・・・・」
 ふぅ、とガウリイからため息が漏れた。
「まあ、端からみたらそう思うわな。・・・・あいつには大切な人がいた。だが、その人は居なくなってしまった。そして自分の存在を責めた。」
 抱きしめたまま、髪を撫でて静かに語る。
「自分の存在を否定する。それが魔力を使わないことだと言った。でもそれは違うとオレは思った。」
「・・・・…なんで、そう思うの?・・・・…」
 胸に顔を埋めたまま、呟くように聞いた。
「存在を否定することは、自分とその人の心も否定することだと思うからと。そう言ったら、泣いたんだ。やっとな。――――――誰かさんに似て、強情っばりだからな。オレの妹さんは。」
「いもうと?」
「ホントのじゃないけどな。ま、自称らしいが。」
 そういうと苦笑しながら、抱きしめていた腕をゆるめて、あたしの顔をじっと見つめいた。
「解ったな。だから、信用しろって。」
「・・・・・・・・・・だって」
 まっすぐな透きとおる様な蒼い瞳、やさしい瞳。
「何時だってオレはリナを信じてる。リナはオレを信じてくれないのか?」
 何時だって、どんなときだってガウリイはあたしを信頼して一緒に旅して、戦ってきた。
 なのにあたしは?
 勝手に思いこんで、何も聞かないで、真実を知ろうともしないで・・・・…逃げたんだ。
 そして、また逃げるの?

「セイラを助けにいく。気持ちが落ち着かないのなら、ここにいろ。」
 座り込んだままのあたしの髪をくしゃっと撫でると、そのまま上へと走りだしていた。

 一人その場で呆然と動けないでいた。
 ガウリイは自分を信じろっていった。
 あたしが大切だと。守りたい、ずっと側に居たいと……
 それならあたしは?
 どうしたかったの?どうして欲しかったの?………どうしたいの?

 ――――――クス。

「・・・・・ばっかみたい」

 何を疑うんだろう。
 何を迷うんだろう。
 答えはすぐ側にあったんだ。


トップに戻る
19689少しの未来 4ゆえ E-mail URL2002/1/21 14:02:11
記事番号19686へのコメント

【少しの未来】  −4−

「どうです?我らと共に来ませんか?」

 瓦礫の山と化した地下室から《浮遊(レビテーション)》で上がると、飛び込んで来たのはあの魔族の声だった。
「人間にも、エルフにも忌み嫌われ行く場もない。哀しいでしょ?悔しいでしょ?憎いでしょ?
その感情を開放すればいいんですよ。―――貴方の大切な方を殺した者に、自分に復讐したいと。」
 傷だらけで座り込んだまま俯いたまま、だまってセイラは聞いていた。
「貴方が呪文を唱えないのも、その血を、存在を否定している証拠。全てを闇に委ねてしまえばそんなに苦しまなくてもすみますよ。」
「なにバカなこといってんのよ。」
『リナ!』
 瓦礫の山陰から現れたあたしをみて二人が声を上げた。
 セイラは驚いた顔をしてあたしを見つめ、ガウリイはセイラを庇うように、魔族との間合いを取っている。
「―――ほう、なにがバカなことだと。その方は否定してるんですよ。ご自分を。」
 くっくっくと低い声で嘲り笑り冷たい視線を送る。
 ―――――ふっ。
「・・・・・何がおかしいんです。」
 あたしに嘲笑され、魔族の表情に苛立ちが見える。

「じゃあ、全てを否定した者が、どうして今日まで生きてあんたなんかと戦ってるのよ。」

 疑って、迷って、逃げたって何も始まらない。

「そんなことで、彼女は全てを諦めないわ。」
 魔族にまっすぐな視線を向けたまま、あたしはきっぱりと言い切った。
「愚かな。貴方に何が解るというんです。その娘の闇を。」
 怒りにもにた瘴気が辺りに充満していく。
「・・・・・・・・あんたなんかに察して貰う義理は無いわ。」
 きっぱりと言い立ち上がる彼女の表情には、もう迷いの色は見えなかった。
「そーいうことだ。誰もお前の話しにはのらないのさ!」
 そういってガウリイが魔族に向かって切り込む!
 刹那、魔族から黒い魔力球がいくつも飛んでくる!
「虚霊障界(グームエオン)!!」
 あたしとガウリイの周り突如、防御障壁が現れた!
 これはセイラの防御呪文!
 しかも普通の物より強力ときたもんだ。
「やればできるじゃないの。行ける?」
 正面の敵から視線を外さずに、後ろのセイラに訪ねた。
「愚問ですよ。」
 苦笑しているがセイラの瞳には強い意志の力を感じた。
「それじゃぁ、さくさくっとやるわよ!!!行くわよ、ガウリイ!」
「おう!」
 左右にあたしとガウリイは跳びながら、魔族に攻撃していく。

 ほらね。

 何も言わなくてもガウリイは一緒に戦ってくれる。
 本当は危ない目に合わせているだけかもしれない。
 そう思って、悩んだ時期もあった。
 だけど、危ないからといって彼は戦うことを、一緒にいることを辞めないだろう。
 だって、もし逆にあたしでもそうだと思うから。
 少し未来も、そしてきっとその先にある遠い未来を得る為に。
 一緒に過ごす、大切な時間と意味を守るために。


「覇王雷撃陣(ダイナストブラス)!」
 あたしの術が完成する!
 まともに喰らえば中級魔族とはいえ、ダメージは少なくない!
「ぐっ!」
 多少ダメージはあった様だが、盾の様なものを出して威力を殺いでいる。
 しかし体勢が崩れた瞬間を見逃さず、ガウリイが一閃する。
「はっ!」
 裂帛の気合いと共に切り込み胴を凪ぐ!
 そして、大きく後ろへと跳んで間合いをとるが、表情は堅い。
「こいつ…あんまし効いて無いぞ。」
 中の下とはいえ、さすがに手強い。
「青魔烈弾波(プラムブレイザー)!」
 横からセイラの術が解き放たれるが・・…これが「青魔烈弾波」?!
 その威力ははっきりいってあたしの物の倍以上。
 本人は一度は否定したエルフの血のお陰で、魔力容量(キャパシティ)が人の倍以上ある為だろう。
 魔族が目を付けるわけだ。
 敵はまともに喰らった様でダメージも少ないようだ。
「……今のは多少答えましたよ」
 魔族は焦りの色を浮かべながらも口元かにやりと緩み、ふらりと後ろに下がっていく。
 あたしとガウリイは背後にセイラを守る様にして、構える。
 どうも攻撃がセイラに集中している気がしたのだ……・でも何故?
「お前だけでも殺す・・・・…。その力とあの呪文は我々の驚異となりうるからな・・・…」
 勝手なことを言っている。
 けど『その力』って?
「リナ。あのラグなんとかって奴で、切れないのか?」
 ガウリイが正面を向いたまま訪ねてくる。
 たしかに《神滅斬(ラグナブレード)》なら一発で倒せるが…間合いが難しい。
 ガウリイが切り込んでいく前に攻撃を仕掛けられるとやっかいだし・・・…
「無理よ。増幅できないから」
 しかしどうする?
 《竜破斬(ドラ・スレ)》でもいいが、後ろにある領主の城まで吹っ飛んじゃうのは、ちとまずいし。
 次の手をどうするか考えあぐねていた時、背後から声を掛けられた。
「リナさん。私の術と同時にリナさんの術をたたき込んで下さい。」
 そういってニッコリと笑ってガウリイに視線を移す。
「ガウリイ、時間が少しだけ欲しいの。……アレ使うから。」
「わかった。頼むぞ。」
 一言だけいうと理解したのか、ガウリイはダッシュで魔族の方へ駆け出していく。
 セイラが何を考えているのかあたしには解らなかったが、今はとにかくやるしかない。
 あたしがの呪文の詠唱に入ると、風に乗り聞こえて来くるのは聞き慣れない呪文。
 セイラの周りに魔力が集束していく。
 ―――これは―――

「―――我、汝等と共に在る者。汝等を知る者―――誓約の証は此処に。証は赤き流れ。古の果て。
 我が声に応えよ―――風精霊―――シルフ!!」

 
 ぱりっと空気が張りつめたその瞬間、ガウリイは大きく後ろに跳び、そこへセイラの術が発動する!
「―――汝が力を此処にっ!!―――雷鼓呪陣(ライトニング・ゲージ)!」

ばばばばばばばしぃぃぃっっっ!!!

 セイラの『力在る言葉』が解き放たれると同時に、眩い蒼白い雷鳴が檻の様に魔族の取り囲み雷を打つ!
 
「・・・・・・・・こ、これは精霊召喚っ?!―――やはり貴様っ――― ぐあっっっ!!」
「リナさんっ!あの檻は魔力も中に封じますっ!中に封じた力は周囲に作用させないんですっ!」
 てことは、ぶっ放しても魔族のみにしか力が行かないということかっ!
 ならば驚愕と憎悪の表情を浮かべ完全に動きを止めた今だ!
 すかさずあたしは呪文詠唱を終えた術を解き放つ!
 
「竜破斬(ドラグ・スレイブ)!!!!」
「―――――――――!」

 放たれた魔力の赤光は雷の檻の中に捉えられ、囚われし魔族を消滅させた。

トップに戻る
19690少しの未来 5ゆえ E-mail URL2002/1/21 14:23:12
記事番号19686へのコメント

【少しの未来】  −5−

「・・・・色々と、ごめんなさい。そして―――ありがとう」

 少し儚げに微笑むセイラに、あたしはぽりぽりと頭をかいていた。

 あれから、領主へ報告に行って報酬も頂き、町外れの宿に落ち着いた。
 結局、あの魔族が何をしていたのかは解らず仕舞い。
 ただセイラがハーフエルフと言う事実には驚いたけど・・・・・…。
 ・・・・・・・・・・・本人はクォーターだと突っ込むが。―――あの呪文もエルフの血があるから使えるんです―――と苦笑しながら教えてくれた。




 ふと、何かがドアの下に白い物が挟まっているのが見えた。

「・・・・・・・・・・・・・・手紙?」

 緩やかな風が通り抜けていき、さわりと草が揺れる小高い丘の上に一本の木が立っていた。
 月光に照らされた木の下には先客がいた。
「いよ。」
 ふわりと金色の髪をなびかせてガウリイがひょいっと片手をあげた。
「…………やられた。」
 あたしの手にはさっきの手紙が握られていた。

   『―― お渡ししたい物があるので、後で丘の上にある木の下に来て下さい ――― セイラ』

 もしかして、エルフのお宝とかあの魔力剣くれるとか。
 そんな甘い期待を胸に抱きつつ、指定の場所にやって来たら・・・・・・・これかい。
「そんなところに突っ立ってないで、座れよ。」
 ぽんぽんと自分の横の地面を叩いて満面の笑みを浮かべているガウリイ。
 仕方なく指定されたその場所から少し離れた所に腰を下ろす。
 丘の上には満点の星空が輝いていた。
「いいもんもあるぞ。飲むか?」
 何処から持ってきたのかバスケットを取り出すと、中からチーズとワインそしてグラスが2つ。
「だいたいなんで、あんたがここに居るのよ。それにこれ。」
 人の返事を待たずに渡されたグラスにはルビーのような色をした赤ワイン。
「呼び出されて来たら、ここに置いてあったんだよ。」
「んな、怪しいもん飲むか普通。だいたい誰に呼び出されたのよ。」
「リナ。」
「へっ?」
「部屋に手紙があって、お前さんがここに来いって書いてあったんだよ。」
「あ、あたしそんなモン書いてないわよ!」
「みたいだな。酒と一緒にこいつが入ってたからな。犯人の目星はついたさ。」
 ひょいっと渡されたカードには、

  『―― お詫びの印です。 がんばってねっv ――――』

 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・をひ。
「まあ、いいじゃないか。食べ物には罪は無いんだし。いただこうぜ。」
「・・・・…しゃーない、ご招待に預かりますか。」
 そう言うと、ガウリイがキンッとグラスを合わせくいっと一口飲んだ。
 お、口当たりもよくてこれはなかなかいける。そう思ってこくこくとしばらく飲んでいたが、なかなか言い出す様子がない。
 結局あたしがしびれを切らした。
「んで、後から説明するって話、どうなったのよ。」
「へっ?オレそんなこと言ったかぁ。」
 ぽへらっとした顔をして、首を傾げる。
「言ったわよ!!今日の言ったことも覚えてられない訳?この寒天頭っっ!!」
 懐からスリッパを出そうとするとあわてて
「冗談だよ、覚えてるって。あのことだろ。」
 ほれ、とあたしのグラスと自分のグラスにワインを注ぐ。
「でも、大体は聞いたんだろ。本人に。」
「まあね……」
 あれから帰る道すがら、セイラから大体の事情は聞いていた。
 自分は人とエルフの混血ハーフエルフとの間の子だということ。なので本人はクォーター(4分の1)だと言ったのだ。
 そして今まで一緒にいた人が自分を庇い還らぬ人となってしまったこと。
 全ての元凶は己の血の為だと思い、自己嫌悪という呪縛にかんじがらめになっている時、ガウリイがそんな自分を叱り、怒り、慰めてくれたと。
 その瞬間、張りつめていた物がぷつんと切れて泣き崩れた時、あたしが現れた。
 なんともタイミングの良いような、悪いような……・
「・・・…なんか一人でバカみたい。」
 くすくすと笑いながら膝を抱え込み手にしたグラスの中の赤い液体を眺めていた。
「セイラも色々とあって辛かったんだ。誰にも話せないし。そんな状態の時にタイミング良く現れたってことさ。」
 ひょいっと肩をすくめる。
「さすが正義の味方のお兄さん。」
「なんだそりゃ。」
「でも、よかったんじゃないの、今逢えて。彼女もどうやら落ち着いたみたいだし、もう大丈夫でしょ。」
 グラスの残りを飲み干すと、夜風にあたしの髪とガウリイの髪がなびいている。
 お互い何も言わずしばらく星空を仰ぎ見ていた。
 瞬く星の光を眺めていると、ぽつりと呟いた彼女の言葉とあの瞳の面影を思い出す。
「ねえ、もしもあたしが先に死んじゃったらどうする?」
「それはあり得ないな。」
 あたしの問いに対して、何の躊躇もなく即答してきた。
「なんでよ」
「そりゃ、オレが守るから。だからそんなことはあり得ない。」
 にっこりと微笑んだガウリイを見て赤くなったのはお酒のせい?
「大した自信ねー。あたしに助けられたこともあったくせに。」
「そうだったけか?」
「くらげ。それに自分の事ぐらい自分でどーにかするわよ」
 ぶすっとしたあたしの顔をみてくっくっくっとガウリイが笑っている。
「じゃあ、逆ならどうだ?」
 唐突に切り替えされて、一瞬とまどってしまった。
「・・・・・・・・・・・どうもしない。」
 ぷいっと横をみると、曲げた膝の上に顔を乗せる。
 今回の事で思い知らされた、あたしの中のガウリイへの想い。
 でもそれを口にだすのは………考えただけでも赤くなる。
 そんな彼がいなくなったら……・あたしはどうなるだろう。

 泣く?
 逃げる?
 追いかける?
 忘れる?

 どうするなんて解らない。でも解ることもある。
「………どうもしないけど………嫌。」
 顔を伏せたまま呟くとぽんっとガウリイの手かあたしの髪を撫でる。
「オレも嫌だな、どっちも。だから守って守られて、戦って、生きて行くんだよ。」

 残して逝く者、残される者、どちらが辛いのだろう。

 ―――どちらも辛いですよ。でも一番辛いのは……想いを伝えられなかった真実が残ったこと。
  ―――そんな後悔が残っていることが。………時もその人も還ってはきませんからね―――

 遠くに逝って二度と伝えられぬ想いに、哀しみの色をした微笑みをうかべた彼女。
「……そだね。」
 伏せた顔をあげ、じっとガウリイを見つめる。

    ―――リナさん『呪文』ってなんでしょうね

セイラがあたしに聞いてきたセリフだ。


 ―――人は『呪文』を唱えて魔力を呼び『力ある言葉』として、現した時この世に在らざる力が発動する―――これが魔法。
 ―――じゃあ同じように『想い』を『言葉』にして表さないと、伝わり発動しない真実もあるんじゃないですか?


「リナ、お前さんあれってやきもち焼いてくれてたんだな。」
 いきなりガウリイがにこやかに言う。
「なあっ!?なにぉ・・・…ば、ばかなこと……・」
 言い切れなかった。だって……・ホントの事だったから。
「じゃあ、オレ自信もってもいいんだな。」
「・・・・・・・・・・・・なんのよ」
「リナにやきもち焼かれるほど想われてるって事♪」
 あまりに嬉しそうに、やさしい瞳で言ってくるので突っ込みを入れられない。
「・・・・ば、ばかっ」
 真っ赤になったまま視線から顔をそらすと、何かがふっと覆い被さって―――

 次の瞬間、唇に暖かいものが触れていた。


 確かに伝えて欲しい言葉もある。
 伝えなきゃいけない言葉もある。
 でも、言葉にしなくても伝わる想いもあると思う。


 少し先の未来も、遠い未来も一緒に歩いて行こう。
 だって真実は手に入れたから。

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

・・・・・・・・(汗)
あああっ、お嬢の飲むコーヒーより甘いわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ(爆)←ちなみにカップ一杯に砂糖4杯ミルク大量
最初にも書いていましたが、これは私が話を書き始めた頃に書いたものでして。
しかし書いたはいいが、投稿しようかどうしようかと迷っているうちに行方知れずになっりまして、この度ひょっこりと見つかったものです。
いや、このころはガウリナ王道つっぱしりですなー(笑)でもしっかりオリキャラだしてる辺りが、さすが私です(苦笑)
えー、オリキャラのセイラさんですが、私の連載ものをご存じの方は気づかれたかもですが(いないって)、【遙絆】にてでますハーフエルフのお嬢さんとかなりキャラがかぶってます(^^;
どーにもハーフエルフという設定が好きみたいです、私。他にもボツネタが幾つもありますし(汗)

内容ですが、えー魔族さんの目的はなんだとかはパスします(待て)・・・・いえ、ただセイラさんを利用したかっただけなんです。
セイラさん、ハーフのハーフでクォーターというややこしい設定ですが、魔力は人よりも多くて、精霊召喚なんてできたりします。
で、あのなんじゃこらのオリジナル呪文【雷鼓呪陣】ですが、本当は最初別の呪文でした。某RPGゲームの呪文なのですが・・・・は、【遙絆】とかぶってた(汗)こりゃ地雷どころじゃないと、今回自分で作ってみました。
ようは雷の檻の中で、敵に雷撃しまくり。さらに結界となって外からの魔力攻撃も取り込んでしまうという、とんでもねー術です(^^;
・・・・・しかし気に入ったので、その後【遙絆】にでてきたりして(待て)

なにはともあれ、やはり完結するっていいですねっvvv(滝汗)
・・・・がんばろう、私(泣)

ではでは、ここまでおつきあい下さいまして、ありがとうございましたv

トップに戻る
19700どうもどうも。龍崎星海 2002/1/21 21:21:25
記事番号19690へのコメント

どうもどうも、龍崎です。
お久しぶりのような、お久しぶりでないような‥微妙な所ですが。
それはともかく。ゆえさんもこーゆー話、書いてらしたんですねえ。
ある意味、新鮮でした。

>あああっ、お嬢の飲むコーヒーより甘いわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ(爆)←ちなみにカップ一杯に砂糖4杯ミルク大量

私の飲むコーヒーとあまり変わりませんね(爆)
私も大の甘党なもので‥で、あんまり砂糖入れるとコーヒー飲む意味がないので、喫茶店行ってもコーヒーはあまり頼みません。
主にココアか、ミルクティーだったりして。
コーヒー飲むなら、やっぱりコーヒー牛乳が一番(笑)

>えー、オリキャラのセイラさんですが、私の連載ものをご存じの方は気づかれたかもですが(いないって)、【遙絆】にてでますハーフエルフのお嬢さんとかなりキャラがかぶってます(^^;
>どーにもハーフエルフという設定が好きみたいです、私。他にもボツネタが幾つもありますし(汗)

ハーフエルフと言えば、有名な所ではバスタードのネイですかね。
後はロードス島戦記にも出てきますし、ドラゴンランスにも出てきます。
で、みなさん、葛藤を抱えている、という‥
「どちらにも属しているけど、どちらにも受け入れてはもらえない」ってあたりの設定は、みんな同じだったりして。
だからこそ、「自分のいるべき場所」を強く求めるんですけど。
まあ、そーゆー役回りなのかもしれませんね、ハーフエルフって。

それでは、それでは、これにて。
と、唐突に終わってみたりして。

トップに戻る
19709ささ、座布団とお茶をvvvゆえ E-mail URL2002/1/21 22:39:37
記事番号19700へのコメント

>どうもどうも、龍崎です。

どうもどうものゆえですvv

>お久しぶりのような、お久しぶりでないような‥微妙な所ですが。

げふっ(汗)・・・・・HPの方もご無沙汰なら、投稿はさらにご無沙汰どころじゃないですからねぇ(滝汗)


>それはともかく。ゆえさんもこーゆー話、書いてらしたんですねえ。
>ある意味、新鮮でした。

書いてたんですねぇ(他人事かい)
書き始めた頃はバリバリのガウリナラブラブ路線だったのだと、今回他の発掘話も読んで、我ながらすごいなーと(爆)
今はもー照れちゃって書けなくなっちってます(^^;
この話も投稿した後に、すんごい照れました・・・・修正してるときもですが(汗)



>>あああっ、お嬢の飲むコーヒーより甘いわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ(爆)←ちなみにカップ一杯に砂糖4杯ミルク大量
>
>私の飲むコーヒーとあまり変わりませんね(爆)

私のコーヒーも同じ状態です(笑)
ぱる○いーとと、ク○ープは必須ですっ。

>コーヒー飲むなら、やっぱりコーヒー牛乳が一番(笑)

そぉですっ!!腰に手を置き、風呂上がりに一本っ!!!(待て)


>で、みなさん、葛藤を抱えている、という‥
>「どちらにも属しているけど、どちらにも受け入れてはもらえない」ってあたりの設定は、みんな同じだったりして。
>だからこそ、「自分のいるべき場所」を強く求めるんですけど。
>まあ、そーゆー役回りなのかもしれませんね、ハーフエルフって。

ハーフエルフの設定って確かにそうですね。
状況も身の内にも葛藤がある、けどそこから自分達なりに答えを見つけようとがんばってるんだろうな、と。
今回はクォーターさんでしたが、でも二つのものが混じり合うというのに妙に弾かれてるので、これからもハーフエルフ熱は冷めそうもないです(笑)

レス、ありがとうございましたvvv

トップに戻る
19710うふふぅ♪みてい 2002/1/21 23:48:17
記事番号19690へのコメント

こんにちは、ゆえさん。
みていですっ!

あああああああ、甘いっ☆
どこぞの甘いもの書き魔人も萌え萌えになる甘さですっ。
やきもちリナちゃんがかわういしv
ガウリイかっこいいしvv
セイラさんステキだしvvv

私はコーヒーはブラックでお菓子付属派なんですが、ぱっかぱっか砂糖放り込むのも嫌いではないんです。
明日の朝は砂糖入れてコーヒー飲もうv

はっ。話逸れてしまいました。
自分の気持ちに気がついたリナが普段ならしそうにない思い込みをしてしまう…というのも変ですね、リナもオトメゴコロの前には一人の女の子になっちゃうんですねぇ。
初々しくて、いいです♪

ではでは、はなはだ短いですがみていでした。
『遥絆』も『米な雨』も『蒼穹』も楽しみにしてますわv←なにげに増やしている



トップに戻る
19731てへへへっ♪ゆえ E-mail URL2002/1/22 22:11:08
記事番号19710へのコメント

>こんにちは、ゆえさん。
>みていですっ!

こんばんわっ、みていさんっ!
発破野郎ですっ!(ノ・・)ノ)))))))))) ●~*●~*●~*●~*●~*


>あああああああ、甘いっ☆
>どこぞの甘いもの書き魔人も萌え萌えになる甘さですっ。

胃薬持参が必須です。
よくもまあ此処まで甘くしたもんだと。(^^;


>私はコーヒーはブラックでお菓子付属派なんですが、ぱっかぱっか砂糖放り込むのも嫌いではないんです。

コーヒーはミルク+砂糖なしでは飲めませんっっ。紅茶は入れたり、入れなかったり。
緑茶はOKなんですけどねぇ・・・・あと麦茶とウーロン茶も(待て)


>はっ。話逸れてしまいました。
>自分の気持ちに気がついたリナが普段ならしそうにない思い込みをしてしまう…というのも変ですね、リナもオトメゴコロの前には一人の女の子になっちゃうんですねぇ。
>初々しくて、いいです♪

乙女心は複雑ですっvv
自覚して焦っちゃったんでしょうねぇ(笑)
いやっ、リナちゃん女の子っvv


>ではでは、はなはだ短いですがみていでした。
>『遥絆』も『米な雨』も『蒼穹』も楽しみにしてますわv←なにげに増やしている

げがふっっ(爆)
増殖すれど、先に進まず完結遠い連載軍団(汗)が、がむばりますっっ!

トップに戻る
19714コーヒーもいいけど紅茶も如何です?ブラッド 2002/1/22 01:49:27
記事番号19690へのコメント

こんにちはっvブラッドです。
いやいや、もう甘いわっ♪もう、甘くて甘くてブラッドも影響うけて甘いの書いてしまいそうになってます(笑)

>あああっ、お嬢の飲むコーヒーより甘いわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ(爆)←ちなみにカップ一杯に砂糖4杯ミルク大量
珈琲は一年前はブラック派でしたけど、今はあんまりのまないっすねぇ(苦笑)
やっぱり、コーヒー牛乳じゃないと♪←何故か徹夜するときは、大抵コーヒー牛乳を飲む奴

もうもうもうっ、やっぱりガウリナといえばゆえさんですねっ。
王道ですっvこれぞガウリナですっ。って感じでした。
ゆえさんの書くガウリイはとってもかっこよくて、いつもすごいなぁ、と感心しながら読んでます。

シリアスにギャグに甘いのまで、もうゆえさんの書く話はどれも素敵ですわっ。惚れ惚れしちゃいます。


>えー、オリキャラのセイラさんですが、私の連載ものをご存じの方は気づかれたかもですが(いないって)、【遙絆】にてでますハーフエルフのお嬢さんとかなりキャラがかぶってます(^^;
あの歌がとってもお上手なお嬢さんですねっ♪
セイラさん、なんか素敵でしたっ。
焼き餅やくリナちゃんがなんだか可愛くてって、切なくって、思わず読みながら「リナァァァァァァァァ」と心の中で叫んでおりました(笑)←最近叫ぶのを控えているらしい

>どーにもハーフエルフという設定が好きみたいです、私。他にもボツネタが幾つもありますし(汗)
私はナルシストと言う設定が好きみたいです(聞いてないって)
ハーフエルフかぁ。でも、確かに魅力的な題材ですよね。
で、そのボツネタが見たいなぁ、等と思ったりしてるんですが♪

>ようは雷の檻の中で、敵に雷撃しまくり。さらに結界となって外からの魔力攻撃も取り込んでしまうという、とんでもねー術です(^^;
…………かっこいい☆(をい)

>・・・・・しかし気に入ったので、その後【遙絆】にでてきたりして(待て)
ををっでて来るんですかっ?
もう期待して待っちゃってます。

>なにはともあれ、やはり完結するっていいですねっvvv(滝汗)
>・・・・がんばろう、私(泣)
そうですよねぇ。完結って(遠い目)
私も頑張ろう。

『遥絆』に『米な雨』に『蒼穹』楽しみにしてますっv

それでは、ブラッドでした。
これからもよろしく御願いいたします(ぺこり)

トップに戻る
19732ウコン茶もどうーぞvv(待て)ゆえ E-mail URL2002/1/22 22:28:05
記事番号19714へのコメント

>こんにちはっvブラッドです。

こんにちはっ、甘味女王ですっ!!(待て)


>いやいや、もう甘いわっ♪もう、甘くて甘くてブラッドも影響うけて甘いの書いてしまいそうになってます(笑)

ああっ影響がありましたかっっ!
くぅっ、ここはやはり甘いもの繋がりで是非書いてくださいvvv


>珈琲は一年前はブラック派でしたけど、今はあんまりのまないっすねぇ(苦笑)
>やっぱり、コーヒー牛乳じゃないと♪←何故か徹夜するときは、大抵コーヒー牛乳を飲む奴

風呂上がりには一杯のコーヒー牛乳。・・・・でもビールも可(爆)
かうひぃ。ブラックで飲めないこともないのですが、やはり辛いです(^^;
なのでカフェオレも好きですっv


>もうもうもうっ、やっぱりガウリナといえばゆえさんですねっ。
>王道ですっvこれぞガウリナですっ。って感じでした。
>ゆえさんの書くガウリイはとってもかっこよくて、いつもすごいなぁ、と感心しながら読んでます。

とんでもないですよぉぉっ(汗)
最近ガウリナまともに書いてないですしっっ!
でも嬉しいですっvv


>シリアスにギャグに甘いのまで、もうゆえさんの書く話はどれも素敵ですわっ。惚れ惚れしちゃいます。

あああああああああああっっっ
(ノ・・)ノ)))))))))) ●~*●~*●~*●~*●~*←照れ隠し発破(爆)


>あの歌がとってもお上手なお嬢さんですねっ♪
>セイラさん、なんか素敵でしたっ。

はい、あの激甘党のお嬢さんです(笑)
セイラさん。名付け理由が、もはや隣で初代が○だむ見てたからなんて事は語らない方がいいでしょうねぇ・・・・(をい)


>焼き餅やくリナちゃんがなんだか可愛くてって、切なくって、思わず読みながら「リナァァァァァァァァ」と心の中で叫んでおりました(笑)←最近叫ぶのを控えているらしい

私はひたすら「甘いぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃっっ」と叫んでました(笑)
ああ、昔の私はなんてリナちゃんを女の子女の子に書けてたんだろう・・・・。


>私はナルシストと言う設定が好きみたいです(聞いてないって)

ブラッドさんのナルちゃん(ナルシストの事らしい)大好きですっvv
とくにあの二人の会話がっvv


>で、そのボツネタが見たいなぁ、等と思ったりしてるんですが♪

・・・・・・パンドラの箱と化してます(汗)
ボツネタは素直に発破して、供養します(^^;

>>ようは雷の檻の中で、敵に雷撃しまくり。さらに結界となって外からの魔力攻撃も取り込んでしまうという、とんでもねー術です(^^;
>…………かっこいい☆(をい)

んたば、一撃お試しになります?(笑)

>>・・・・・しかし気に入ったので、その後【遙絆】にでてきたりして(待て)
>ををっでて来るんですかっ?
>もう期待して待っちゃってます。

ああっ期待されてしまったっ(汗)
出すタメには、話を書かないとですねぇ・・・・・あうっ(爆)


>そうですよねぇ。完結って(遠い目)
>私も頑張ろう。

「微笑」ラストに向かって話が佳境にはいってきて、目が離せませんっ!
完結に向けてがんばってくださいねっvvv


>『遥絆』に『米な雨』に『蒼穹』楽しみにしてますっv

ひとつ山こしゃほんだらほいっほいっ(爆)
ああああっがんばりたいですぅぅぅぅぅぅっ(希望かい)

>
>それでは、ブラッドでした。
>これからもよろしく御願いいたします(ぺこり)

こちらこそ、これからもよろしくお願いしますっvv