◆−血の後継者 第13話 〜ロード・オブ・ナイトメア〜−羅琴みつき (2002/1/29 22:22:58) No.19844
 ┗血の後継者 第14話 〜スィーフィード〜−羅琴みつき (2002/1/29 23:08:08) No.19847


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19844血の後継者 第13話 〜ロード・オブ・ナイトメア〜羅琴みつき E-mail 2002/1/29 22:22:58


こんばんみ。羅琴です。
書くたんびにお久しぶりな血継ではありますが、これからは真面目にやりたいとか思ったり。

んで。

真面目宣言しといてアレですが、今回と次回は、都合によりかなり短いです。
こんなんで話数とるなってぐらいに。
……いや、仕方ないことなんですってば(弱気)。その次は多分長め。





『血の後継者』
第13話
〜ロード・オブ・ナイトメア〜


その日。ホールでの集会の後、私、レイファはLさんに呼び止められました。
「…何でしょうか……?」
私はよくみなさんに、会話に沈黙が多いと言われます。
そんなつもりはないのですが。
「レイファ、あんたこの前――てか塔に帰ってきたとき、あたしに謝ってたわよね?」
ああ、言ってしまいましたね。何だか私は、ことが起こってからでは謝れないような気がしたんですよ。
「………………………………はい」
私は頭の中でひとしきり喋ってから、返事だけしておきました。
「まさかとは思うんだけど、」
Lさんは途中で区切って、私の顔をまじまじと見ながら、
「あんた、アイツのアレ…?」
「ええ………そうです…」
この方には、嘘をついても良いこともなければ、悪いこともないので、私は正直に応えました。
でも。
「でも……どうか、お願いですから……みなさんには、言わないでください…」
「ふぅん。
 いるの?この塔にいる、あの子達の中に―――」
これも私は正直に言いました。
「それは……『誰』というのは分かりませんが、たしかに……かすかではありますが…、気を感じるのです………あの方の」
「そう。まあ、良いわ。自分から先に謝るだなんて、気に入ったわ。
 それに………」
「それに?」
「あの子達の中なら、誰がアイツでも、あたしを退屈にはさせないと思うわ。
 面白そうじゃないの。どんな反応するのか」
それは。
とても不真面目に聞こえました。仮にも自分の部下を………でも、私は気づきました。今目の前の彼女が浮かべている、不敵な笑みは、私ではなくて、もっと別の所に向けているんだ、と。
ロード・オブ・ナイトメア。
私は、貴方のもとに来れたことを、誇りに思います。

「ありがとうございます………」

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19847血の後継者 第14話 〜スィーフィード〜羅琴みつき E-mail 2002/1/29 23:08:08
記事番号19844へのコメント

今度はスィーフィードさん。てかよく考えたら彼女は全然L様と対等じゃないんですが;
まあ、もともと原作設定完全無視な自己満足小説ですから、特に問題はないですけどね……。
ちなみにこれの語りはスィーフィードさんです。対談者の方は証せないので。
こちらも恐ろしく短いですが、どぞ。




『血の後継者』
第14話
〜スィーフィード〜


「スィフィード様、話があります」
その日。集会が終わったところで、私は彼女に呼び止められました。
「なあに?」
白の塔の、上級重要天使である彼女は賑やかなタイプじゃないです。地方に行っていたり、あまりアメリアちゃん達とも話さないからちょっと心配。
「黒の塔にいる、〃リナ〃のことです」
この前も聞かれたけれど、それがどうかしたのかしら?
「それがなに?」
「彼女のことについて、知っていることを全て、教えてください!」
「そういわれてもね、私だって特に知っているわけじゃないの」
「……………!!」
私がそう言うと、彼女は本当に悔しそうに、悲しそうな顔をしたんです。
そんな彼女を見るのは初めてで、何だか申し訳なく思えてきました。
何故そなにあの悪魔さんのことを知りたがるのか、聞きたかったんだけれど、私は雰囲気に圧倒されて、聞けなかったのです。
「ああ、そうだ!」
私のあげた声に、彼女は顔をあげました。
聞けないけれど、彼女のためになることをしてあげようと思って。
私は想いだしたことを言いました。
「その悪魔さんのことだったら、アメリアちゃんに聞いた方が、私よりも詳しいかも。アメリアちゃんも私に聞いてきたの。だけど、ただ『知っているか』だけを聞いたから」
「アメリアが!?」
彼女は実に意外そうでした。
それでもその顔は、どこか嬉しそうでした。
聞けないけれど。
良かった。
大丈夫。
この子達は、いつかちゃんと話してくれるから。

「ありがとうございました、スィーフィード様」