◆−ノクターン storyα 〜番外編〜−春祭あられ (2002/3/27 16:18:29) No.20418
 ┗Re:ノクターン storyα 〜番外編〜−羅琴みつき (2002/3/30 23:45:30) No.20451
  ┗らっしゅん。←あだ名らしい(汗)−春祭あられ (2002/4/4 17:29:24) No.20535


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20418ノクターン storyα 〜番外編〜春祭あられ E-mail 2002/3/27 16:18:29


俺とラシュアの出会いは、あの森だった。―――迷いの森。
「ゼルガディスね」
疲れて倒れた俺に向かっててをさしだしたのは初老の女。
柔和な笑みを浮かべ、俺を見つめてる。
本当なら警戒することのないような人だったが、親を殺されたばかりだったがために人間不信に陥っていた。
だから逃げようとしたんだ。
でも。
オリエンタがそれを阻んだ。
行き場所を無くし、どうしようもなかった。仕方なくその女性の顔を見上げると、彼女はまだ笑っていた。
「ゼルガディス・・・よね?間違っていたかしら」
言葉を、声を発する気力なんてなかった。
首を振ると、さしだされた手は後ろへ回り、驚くほど優しく抱きしめられた。
それはまるで、そう―――
「同じ、においがする・・・・・・」
「誰と?」
「母さんと・・・・・・」
母、マリッシュと同じ感覚だった。


「やだ」
あの時、俺は即答した。
なんでかというと、ラシュアが一緒の町に出かけようと言ったからだ。
別にそんなに大それた外出ではない。ただパンを買いに行こう、それだけだったのだ。
「でもね、家にいるだけじゃ身体に悪いわ」
「どうして」
「ちゃんとお天道様に当たらないと弱い体になってしまうのよ?いつか誰かを守るようなことがあったとき、それじゃあ困るでしょう?」
「毎日庭に出て太陽には当たっているし、誰かを守るようなことには僕にはないから」
「ゼルガディス」
「人間とかかわって、いいことなんてないんだ・・・・・・・・・・あ、でも、ラシュアは別だよ」
「まあ、嬉しいわね。じゃあね、いつか私のことを守れるように強くなってちょうだい。今も守れるように。私の小さなボディーガードさん、パンを買いに行くからついてきてちょうだいな」
「・・・・・・」
ふくれっつらをして、しぶしぶついていった俺の顔を見て、苦笑した彼女の顔を今でも覚えている。いや、忘れられない。


その時行ったパン屋は、もちろんカシスの家だった。
街にはそこしかパン屋がないのだから当たり前の話しだと言ったらそうなのかもしれない。
店に入ったとき、俺ははっきりと驚いていた。
見たこともないようなパンがいっぱいそこにはあったのだから。
中には見たことがあるものもあったが、ほとんどは違った。
森を境にした環境は、こんなにも違うものなのかということを思い知らされた気分だった。
「ラシュア、あっちのも見てきてもいい?」
すっかり興奮した俺に、ラシュアは笑って肯いてくれた。
並べられたものはどれも美味しそうだった。
あれもいいな。これもいいな。
子供心に、全部欲しいと思っていた。
「どれも美味そうだろ、それ」
「うん。全部食べたい」
急に聞こえてきた声に答えてからはたと気付いた。
誰?今の。
振り向けば、俺より少し年上そうな男の子がそこに立っていた。
にっこりというよりも、にへらっと笑ったその顔は、妙に人懐っこい。
「お前、誰?」
少し警戒して呟くと、別に気分を害した風でもなくそいつは言った。
「俺?カシスってんだ。ここ、俺んちなの」
「お前が作ってんの?」
「違うよ。父ちゃんが作ってんだ。美味いぞ、ここにあるもの全部。心をこめて作ってるんだぞっていつも言ってるんだ、父ちゃん」
心をこめて作ったって、別に味は変わらないだろ、なんてその時思った。
「で?」
「・・・・・・は?」
「だーかーらー、お前の名前。俺のだけ聞いてはい終わりってわけ?」
「・・・・・・ゼルガディス」
「ぜるでぃがすぅ?」
「ゼルガディス!!」
「あっはっは。そんなに怒んなよ。にしても言いにくいなぁ・・・そう、ゼル!ゼルって呼ぶから」
「短くしすぎ」
「いーじゃないか別に。おーい母ちゃーん!!見て見て、俺の新しい友達!!」
「ちょ、いつから友達になったんだ僕たちは?!」
「え?会った時からだろ?」
「んなわけあるか!!」
店の中で騒いで、さぞ迷惑だったと思うが、ふと横を見たときラシュアがたっていた。
彼女の顔は笑みに溢れていた。
―――思い返して思うのだが、カシスの強引さはちっとも成長していない。
あれから何年経ったと思っているんだか。外見は成長しても中身が成長しなければ意味がない。でもその強引さが、俺には救いだったんだと思う。


毎年、夏の頃のことだ。
一人の少女が、ラシュアの家に遊びに来ていた。
俺は彼女を一目見ただけで部屋に引きこもってしまった。嫌だったのだ、その娘と会うのが。
黒髪で、ラシュアに似て可愛らしい子だったと思う。
別に嫌がる理由なんて何もないのに。むしろラシュアの知り合いとなら会ってもいいなんて思ってもいたのに。
「ゼルガディス?」
夜、小さな彼女が寝静まった頃ラシュアは俺の部屋に来た。
星が好きだったために、わざわざ屋根裏部屋を貸してもらっていた。
「どうしたの?あの子を拒否するなんて」
「わからない。ただ、駄目だ。あの子から隠れていたい」
何でそう思ったのかは今でもわからない。
ただ、もしあの時その娘と―――アメリアと親しくなっていたら、何かが変わっただろうか?


「ゼルガディスさん!!」
ふと呼ばれた声に気付いた。
「ゼルガディスさん?どうかしました?」
目の前にはアメリアの姿。
アメリアだけじゃない。ステラにカシス、カーリーもいる。
俺はそんな全員に心配されるほど物思いにふけっていたんだろうか?
「なんでもない」
かぶりを振ると、アメリアは明らかにほっとした笑みを向けた。
「めずらしいねぇ。ゼルが物思いにふけるなんて」
「ほんとね。いつもなんでも瞬時に判断できる万能マシンかと思ってたのに」
俺は機械か?
「おい、万能マシン」
「・・・・・・」
平然とした声でカーリーがそう呼ぶ。
半眼で睨みつけてもあまり効果はなかった。
「で、今回は何を思い出していたんだ?」
・・・・・・やはりカーリーが俺に一番にているせいなのだろうか。
奴は事あるたびに考えていることを言い当てていく。
ちょっとそこがむかつくが。
「え、考え事じゃなくて思い出ですか?」
まあ、アメリアが全然反対だから気楽にそばにいられるのだろうとは思うが。
「やだ、何思い出してたの?!まさかあたしが川に落ちたときのこと?それともオーブンの中に身体ごと突っ込んだこと?!」
「やだなあ、自分でばらしてどうすんのさ。ステラったらおっちょこちょいさんだなぁ」
このふたりも、そのちょっととぼけたやわらかい雰囲気が好きだ。
俺には無いような気がするから。
ないものねだりというやつなのだろう。
それでもいい。一緒にいることで補っていければ。
風は、運命の風はそんな俺を励ますように優しく吹いてくれる。
木々がさわさわと囁く。
陽が撫でるように笑う。
「ないしょだ」
彼らから学んだことは、今の俺のこの表情に詰まっているから。



              ◇◆◇◆◇◆◇


春祭「いやん。どうも、春祭あられです!なんかしらんが続きではなく番外編なんか書いてしまったあほです。許してください」
フレリオ「ん、だめ。死刑」
春祭「きゃあああああっ!!」
フレリオ「でも、どうして続き早く書かないかなぁ。この間同人で本も出しちゃったんでしょ?このお話」
春祭「うんまぁ。だから早いとこほんとまじで続き書かなきゃなんないんだけど・・・・・・だって五月までに次巻出すから、それまでに余裕で書いてないといけないわけだし・・・・・・げふぅっ」
フレリオ「でもあれでしょ?自分でも早く出すように追い詰める意味でも本出したんでしょ?がんばんなよ」
春祭「ふはははは。ああ、本当だねぇ。(壊)」
フレリオ「・・・・・・おーい。戻っておいでー(汗)」
春祭「くっくっくっくふふふふはははははは」
フレリオ「・・・・・・(滝汗)。しょ、しょうがない。今回は無理やりにでも終わらせよう!それでは皆さん、また会えることを祈ってます!――――――おーい。まじでちょっと正気を取り戻してごらーん(焦)」

 春祭あられ


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20451Re:ノクターン storyα 〜番外編〜羅琴みつき E-mail 2002/3/30 23:45:30
記事番号20418へのコメント


こんばんは、あられんv
みっきーです☆

番外ですねー。
感想を一言で言いましょう。やっぱ小説のレスは下手だから。

『ラシュアさん笑う時ゼル幸せ』

以上です。
観点違うとか言われても、以上です。
ラシュアさん最高です。好きです。あたしは穏やかな人にめちゃめちゃ弱いのです!!良いよーーー。

嗚呼……ラシュアさーーーん!!!!!←叫


――――――さて、叫びました。もう満足であります(迷惑)。

では、そろそろ消えますか。あ、スランプの方は今どんな感じですか?
お大事にー。
ではでは。

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20535らっしゅん。←あだ名らしい(汗)春祭あられ E-mail 2002/4/4 17:29:24
記事番号20451へのコメント

羅琴みつきさんは No.20451「Re:ノクターン storyα 〜番外編〜」で書きました。
>
>
>こんばんは、あられんv
>みっきーです☆
こんばんは。
あられんです。

>番外ですねー。
>感想を一言で言いましょう。やっぱ小説のレスは下手だから。
>
>『ラシュアさん笑う時ゼル幸せ』
>
>以上です。
おう。シンプルイズザベスト。
私的には逆なのですが・・・・・・「ゼル笑うときラシュア幸せ」みたいな。

>観点違うとか言われても、以上です。
いや、いいです。
ラシュアさんと幼いゼルが書きたくての番外編なので。

>ラシュアさん最高です。好きです。あたしは穏やかな人にめちゃめちゃ弱いのです!!良いよーーー。
リギリギ(誰?)とか?
いいなぁ。ほのぼの。

>
>嗚呼……ラシュアさーーーん!!!!!←叫
多分、そのうちラシュアさんの秘密とかやるでしょう。(あんの?)
まあ、特別に教えてあげても良いのですけどぉ・・・・・・ふふ。

>
>
>――――――さて、叫びました。もう満足であります(迷惑)。
>
もっと叫んでもいい象。(ぱおーん)
無音だから別に迷惑じゃないし。(そういう問題か?)

>では、そろそろ消えますか。あ、スランプの方は今どんな感じですか?
>お大事にー。
ありがとうなのです。まだ駄目駄目です。
でもなんとか前よりマシです。

>ではでは。
ではでは。
レスいつも有難うございます!!
そっちへのレスは、(虚像)ちょっと遅れちゃいそうだけど、いつか必ずやるので!!
待っててください!

また会えることを祈って。
 春祭あられ