◆−亜麻色の髪の剣士−むくぅ (2002/7/1 09:31:55) No.21116
 ┣Re:亜麻色の髪の剣士−Tsubasa (2002/7/1 16:31:49) No.21118
 ┃┗はじめまして…?−むくぅ (2002/7/2 21:48:21) No.21126
 ┣Re:亜麻色の髪の剣士−春祭あられ (2002/7/3 13:25:32) No.21128
 ┃┗をぅっ!(何)−むくぅ (2002/7/3 21:00:21) No.21135
 ┣Re:亜麻色の髪の剣士−イリス・バイオレット (2002/7/6 23:18:40) No.21148
 ┃┗はじめましてv−むくぅ (2002/7/7 13:47:52) No.21149
 ┗Re:亜麻色の髪の剣士−椋 蒜悸 (2002/7/10 15:40:49) No.21168
  ┗えーと、えーとっ……!(タイトルに困っているらしい)−むくぅ (2002/7/11 16:13:54) No.21173


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21116亜麻色の髪の剣士むくぅ E-mail URL2002/7/1 09:31:55


 むくぅなのです。こんにちは。
 オリジナルです。
 BGMは『亜麻色の髪の乙女(ドビュッシー)』とかで(笑) お楽しみください(単純すぎ)
 思いっきり暗い話ですが、よろしければどうぞ。

--------------------------------------------------------------------------------



 ……皆が彼を貶しやがて忘れても、僕だけは彼を記憶し、讃えていよう。
   たとえそのことで人々に白い目で見られても。
   彼は愚者なんかじゃ、なかった――








 亜麻色の髪の剣士









 僕が彼に初めて出会ったとき、彼は僕の命の恩人だった。

 ――ちっぽけな、村だった。
 両親とか、親類とか、親友とか――
 知っている人全てが、『あいつら』に殺された。
 魔物――
 世界に寄生しているという点では僕らと同じなのだろう。だが奴らは知能なんかほとんどなく、ただ戦いたい、殺したいという衝動のみに生きる、僕らの捕食者だった。
 皆すべて魔物に貪り食われ、何の運命か、僕の順番が回ってきたその瞬間に――
 彼は、助けに来た。
 目に付く魔物を全て殺し、その血に濡れた彼を、僕は魔物と同じもののように見ていた。呆然と。ただ呆然と――
 黒い髪、紫紺の瞳。驚くほど端正な顔立ち、鍛え上げられてはいるがほっそりとした体は、非現実じみていてそれがとても恐ろしかった。
 『大丈夫か?』――彼がそう言った時も、僕には何かバケモノが自分の獲物の安全を確かめているかのように聞こえていた。
 動くこともできなかった。
 反応しない僕を、彼は首を傾げながらも抱え上げ、そのまま近くの町に連れて行って適当なところ――教会に預けた。
 その瞬間あまりにもあっさりと僕は孤児になった。
 彼はそのまま何処かへと旅立ち、僕はそこでようやく彼に命を助けられたということを実感して、そこの神父に泣きついた。神父は僕の髪をなでながら、何かしら慰めやなだめの言葉を言っていたが、それは良く覚えていない。よく考えたら、その顔すら覚えていない。




 そのまま十年に近い時が過ぎ去って、僕が成人に届くか届かないかの時になるころ。僕はもう一度――そして最後に――生きている彼に出会った。
 僕は商人の見習いをやっていて、その時は大事な積荷を他数人と一緒に運んでいる最中だった。
 また魔物に襲われたのだ。護衛も雇っていたのだが、僕の習っていた商人は人を見る目がなかったらしい。二人のうち二人とも逃げ出してしまった。
 僕らは重い積荷を抱えて逃げることもできず、命の覚悟をしていた――それはそれで荷物を捨てて逃げればよかったものだが――ともあれ、その時である。彼はまた現れた。
 ――奇妙な既視感、作為のようなわざとらしさを感じたが――すぐにそれは気のせいだとわかった。彼は僕を覚えてはいなかったから。
 携えていたのは数年前と同じ片刃の大剣。それを片手で軽々と振り回す様は、凄い、としかいいようがなかった。

 ――女が荷物運びなんて、珍しいな。

 全ての魔物を殺し終え、彼は僕にそう言い放ったのである。
 ……信じられない。
「……僕は男ですよ」
 何で。何で……
 ――僕は彼に助けられてから数年、正直、彼のことばかり考えていた。
 変な意味ではなく、ただ――
 ……どうしてただ一人しか助けられなかったのか。僕だけしか。
 どうして。
 ……一人しか助けられないと解っていたのなら、どうして見捨ててくれなかったのか。どうして僕を死なせてくれなかったのか!
「何であの時僕だけ助けたんです! 貴方は……ッ!」
 いきなり叫んだ僕に、一瞬彼はぽかんとした後、少し厳しい顔をした。
「――お前のいう、『あの時』がどの時なのかは解らないがな……」
 高い視線を僕に合わせ、僕の頭に手を置くと、
「――いいか?
 死にたいって言う奴は馬鹿で、それを受けて死なせる奴は大馬鹿だ。
 ……馬鹿にならなきゃならん時があるのも確かだけどな。
 絶対に、死にたいとか、思っちゃならないんだ。理由は聞かれてもどうしようもない。
 人間が――人間であるためには、そうするしかないんだよ」
 ……ああ。何だろう。
 どうしてなのだろう。そのとき僕は。
 剣士になりたいと思った。
 ……見返してやりたいと思ったのかもしれない。
 同じ場に立ちたかった。
 僕はただ彼の言葉に頷いて、そして彼は苦笑して、
「そうだ。それから……お嬢さん。あんた、俺といつ会ったっけ?」
 僕は黙って首を振った――もう良かった。
 彼はぽりぽりと頬をかき、苦笑してその場から去った。
 ……そしてそれが。
 『彼』と出会った最後になった。




 ……それからまた数年たって。
 僕が何とか『剣士』と呼べるような腕前になった頃――
 とある村で、彼のことを聞いた。
 ……凶報……だった。


 ……小さな村を助けに行って、死んだとさ――
 ……自分の腕前も考えずに、馬鹿な奴だ……


 ……そんな噂だった。
 信じられなかった。
 ――信じるのがいやだったから、確かめようとしなかった。




 数年、経った。
 それから彼の名は聞かず、どこへ行っても、『村で死んだ』としか――馬鹿だとか、悪口つきの噂しか聞かなかった。
 自分が死んだばかりか、村は滅ぼされた。自分の腕前も知らぬ愚か者、と――
 …………彼の死んだという村に行ってみようと、そこで初めて思った。
 それでもどこかで彼の死は信じられず。
 ……廃虚になった村を見ても。




 転がる死体はほとんど白骨化していた。
 もう大分経っているのだ。今さらそれを確認してため息をつく。
 ……魔物の気配はしなかった。
 一歩ずつ足を進め、眉をしかめながら辺りを見回す。
 昼なのに暗いのは空に立ち込める雲のせいか。時々足元に骨が触れ、からんと乾いた音を立てる。
 ……ふと、視線を移した。
 目に入ってきたのは、片刃の――
 片刃の大剣。
「……ッ――!」
 走り出す。
 角を曲がったところで、ふわりと黒髪が待った。
「…………さん」
 口の中だけでぼそぼそと名前を読んだ。

 ……信じられなかった。

 紫紺の目には生気がない。操られるように大剣を構えているその様は――記憶の中にあるどれか一つと合致した。
 ……屍好蟲(グール・ワーム)……
 きり、と唇を噛む。
 ……屍数蟲とは、死体に寄生する虫の事だ。魔物の一種なのは言うまでもない。寄生された死体は蟲の操り人形と化す――彼のように。
 彼の体が残ってるはずもないから……寄生しているのは骨だろう。血肉の方はおそらく幻覚……
「――どうして。どうして貴方が魔物にやられたりなんかするんです……ッ!」
 無意識に剣を構える。うつむきながら、踏み込みの体勢を取った。
「何で貴方がッ! 貴方が死んでしまうんですかっ!」
 ぎち……っ!
 剣と剣がかみ合った。押されているのはこちらの方。細い剣は今にも折れそうに頼りなく……

 ……それでもやるしかないのだ。

「アァァァァァアァァッ!」
 どっ!
 相手の剣を受け流し、雄叫びを上げながら蹴りを腹の辺りに叩き込む。『彼』は数歩ほどよろめいただけで、持ち直した。
 ――ここじゃ、ない。
 骨を直接蹴った嫌な感触が残る足を引き、再度剣を構える。
「……戦いたくなんかないんですよ」
 呟きに『彼』が答えることはない。
 『彼』もまた表情を変えることなく剣を構え直した。
「……どうしてなんですか」
 剣をはじく。顔をしかめながら、剣の柄を相手の顔に叩き込んだ。だが、彼は動きを止めない。
 ――ココでもない。
 確かめるように心の中で呟いて、数歩引いた。
「何でですか……どうして!
 どうしてこんな戦いをしなきゃいけなくなるんですか!」
「……」
 彼が答えることはない。
 ……いや。
 かすかに彼の口が動いたような気がした。

 幻覚だったのかもしれない。ただ。
「は……は……」
 乾いた笑いを上げる。
「……ッ……」
 ぎり、と歯軋りをして、今一度、剣を構えなおす。
「解りました――」
 無表情に、呟いた。
 ……最後だ。
 なんとなく解ってはいた。それでも最後まで『そこ』を狙うのはためらわれた。たとえ相手が蟲ごときが操り人形だとしても――彼を。
 彼を自分が殺すという感覚がとても恐ろしく感じられて。
 ……それでも。

 それでも――!

 やるしか……ない……!
「おぉぉぉぉおぉぉぉぉぉぉおおッ!」
 叫ぶ。
 ……どうして。
 どうして。
 僕が彼を殺さなくちゃならない……!?


 かんっ……


 鋭い、硬い音がした。
 刃の切っ先を相手の胸――心臓があった部分に叩きつける。
 ……半瞬の後。

 ギイィィィィイィイィィィッ!

 耳障りな甲高い悲鳴が響いた。
 ……次いで、からからん、と骨が地に落ちる。
 膝をつき、うつむいたまま、大きく息をついた。
「……『馬鹿にならなきゃいけないときもある』……ですか」
 独白のように、呟く。
「僕は……馬鹿になんかなりたくなかった……」

 ――殺せ。

 顔を両手で覆う。
 ……何てこった。
 死にたがっちゃならない、そう言ったのは……
 彼では、なかったか……
 答えるものはなかった。
 ただ、骨だけになった躯が、目の前にあるのみだった。












 ……これが後に世界から魔物を一掃し、剣聖(セイント・ソード)と呼ばれることになる男の人生のほんの一部である。
 『彼』の名を知るものはもう少ないだろう。そしてこの歴史が歴史学者たちのなかでまともに論議されることも多くない。それだけ、剣聖の人生の中ではちっぽけな事件だった。
 ……
 ただ。
 全てが終わったその後に、男の家に『彼』の小さな肖像画、大剣が、共に飾られて在ったことは……
 語るべくもない、当然のことだったかもしれない。













 ……皆が彼を貶しやがて忘れても、僕だけは彼を記憶し、讃えていよう。
   たとえそのことで人々に白い目で見られても。
   彼は愚者なんかじゃ、なかった――









--------------------------------------------------------------------------------

後書き。のような。
 久々に書いたような。ギャグなしどシリアスです(この言葉で全てが台無しになるような気がする)
 『彼』の名はちゃんとあります。『アルカス』ってんですが、僕のほうの名前は考えてません。むしろ名前をつけちゃいけないんじゃないか、と思うんですね。なんとなく。だからただ『剣聖(セイント・ソード)』となってます。
 今年(二〇〇二年四月二十日)の『デア バルド』という読み切りマンガを見たとき、凄く感動したんですよ。それで、それに対するオマージュみたいな感じで書きました。あっちは明るく楽しくギャグも入ってたりするし、かなり話も違うし、ていうか大体全然一致点がないしで全然違うんですが、とにかくそういうことです。『こんなものをあのマンガに捧げる気か許さんッ!』という方はどしどしどうぞ。ていうかアドバイスください。
 ちなみに『亜麻色の髪の剣士』とは『僕』の方のことです。『彼』の方は黒髪なので。
 ともあれ、ここまで読んで下さって有難うございました。
 それでは逃走ッ! むくぅなのでした!

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21118Re:亜麻色の髪の剣士Tsubasa 2002/7/1 16:31:49
記事番号21116へのコメント

こんにちわ、むくぅさん。Tsubasaです。
お話読ませてもらいました。
いやあ、いいお話でした。
なんかこう、どんな凄い奴も凄い事を始めようと思った切っ掛けがある。ってなことを、実感しました。
>皆が彼を貶しやがて忘れても、僕だけは彼を記憶し、讃えていよう。
この当たりなんかもう拍手です。
そういえる素晴らしい人に出会いたいものです。
ではでは。

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21126はじめまして…?むくぅ E-mail URL2002/7/2 21:48:21
記事番号21118へのコメント

Tsubasaさんは No.21118「Re:亜麻色の髪の剣士」で書きました。

>こんにちわ、むくぅさん。Tsubasaです。
>お話読ませてもらいました。

 はじめまして? ですよね。Tsubasaさん。むくぅなのです。こんばんわ。

>いやあ、いいお話でした。
>なんかこう、どんな凄い奴も凄い事を始めようと思った切っ掛けがある。ってなことを、実感しました。

 (照)ありがとうございます。剣聖(名前は相変わらずないらしい)が世界を救っちゃったりなんかするのは、アルカスと正反対の人生を歩ませたかったからなんですが……それでも、凄い奴には変わりないんですよね(笑)

>>皆が彼を貶しやがて忘れても、僕だけは彼を記憶し、讃えていよう。
>この当たりなんかもう拍手です。
>そういえる素晴らしい人に出会いたいものです。

 むくぅはまだ出会えていませんが、少数派なのは事実です(汗)
 マイナーなものばかり好きになるというのも、ある意味そういうことかもしれない(違)

>ではでは。

 それでは、感想どうもありがとうございました。逃走ッ!

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21128Re:亜麻色の髪の剣士春祭あられ E-mail 2002/7/3 13:25:32
記事番号21116へのコメント

むくぅさんは No.21116「亜麻色の髪の剣士」で書きました。
こんにちは。春祭なのです。

> むくぅなのです。こんにちは。
> オリジナルです。
> BGMは『亜麻色の髪の乙女(ドビュッシー)』とかで(笑) お楽しみください(単純すぎ)
> 思いっきり暗い話ですが、よろしければどうぞ。
部屋のステレオに亜麻色の髪の乙女をセットしてきました!!準備OKです!!

> ……皆が彼を貶しやがて忘れても、僕だけは彼を記憶し、讃えていよう。
>   たとえそのことで人々に白い目で見られても。
>   彼は愚者なんかじゃ、なかった――
この科白が、前後に出てきていて(しかもお絵かき掲示板にもありましたね)すごく印象的で良かったです。
先に絵のほうを見ていたからでしょうか、この時点で涙が出てきました。
いや、ほんとですって。

> 久々に書いたような。ギャグなしどシリアスです(この言葉で全てが台無しになるような気がする)
とてもよかったです!

> 『彼』の名はちゃんとあります。『アルカス』ってんですが、僕のほうの名前は考えてません。むしろ名前をつけちゃいけないんじゃないか、と思うんですね。なんとなく。だからただ『剣聖(セイント・ソード)』となってます。
僕の名前・・・・・・やはり気になっていたのですが、聞いても無駄のようですね。(涙)

> 今年(二〇〇二年四月二十日)の『デア バルド』という読み切りマンガを見たとき、凄く感動したんですよ。それで、それに対するオマージュみたいな感じで書きました。あっちは明るく楽しくギャグも入ってたりするし、かなり話も違うし、ていうか大体全然一致点がないしで全然違うんですが、とにかくそういうことです。『こんなものをあのマンガに捧げる気か許さんッ!』という方はどしどしどうぞ。ていうかアドバイスください。
何の読みきりなんですか?
普段連載誌はジャンプとか花ゆめとかしか読まないから・・・・・・
ジャンプでも読みきりとか見てないし。
だからもし良かったらどなたの作品だったとか教えてください。

> ちなみに『亜麻色の髪の剣士』とは『僕』の方のことです。『彼』の方は黒髪なので。
亜麻色。
一昔前(小学生)まで、この色は黒味のある蒼だと思っていた・・・・・・(馬鹿)
だって、曲聞いてると「蒼」って感じしません?!

> ともあれ、ここまで読んで下さって有難うございました。
> それでは逃走ッ! むくぅなのでした!
素晴らしいお話有難うございました!!
なんか感想になっていませんでしたが、私もこれにて。

 春祭あられ


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21135をぅっ!(何)むくぅ E-mail URL2002/7/3 21:00:21
記事番号21128へのコメント

春祭あられさんは No.21128「Re:亜麻色の髪の剣士」で書きました。

>こんにちは。春祭なのです。

 こんにちは。むくぅなのです(礼)

>> BGMは『亜麻色の髪の乙女(ドビュッシー)』とかで(笑) お楽しみください(単純すぎ)
>> 思いっきり暗い話ですが、よろしければどうぞ。
>部屋のステレオに亜麻色の髪の乙女をセットしてきました!!準備OKです!!

 ををっ!(笑) 凄いっ! オッケーですねっ!

>> ……皆が彼を貶しやがて忘れても、僕だけは彼を記憶し、讃えていよう。
>>   たとえそのことで人々に白い目で見られても。
>>   彼は愚者なんかじゃ、なかった――
>この科白が、前後に出てきていて(しかもお絵かき掲示板にもありましたね)すごく印象的で良かったです。
>先に絵のほうを見ていたからでしょうか、この時点で涙が出てきました。
>いや、ほんとですって。

 ええ!? 涙っ! あぁ、ここにあるハンカチを(無理矢理)受け取って下さいッ!(何)
 絵の方はほとんど走り描きで……(汗)

>> 久々に書いたような。ギャグなしどシリアスです(この言葉で全てが台無しになるような気がする)
>とてもよかったです!

 ありがとうございます。めちゃめちゃ突発的にがーっと書いた話だったのに気に入ってるので、そういっていただけるとうれしいですv

>> 『彼』の名はちゃんとあります。『アルカス』ってんですが、僕のほうの名前は考えてません。むしろ名前をつけちゃいけないんじゃないか、と思うんですね。なんとなく。だからただ『剣聖(セイント・ソード)』となってます。
>僕の名前・・・・・・やはり気になっていたのですが、聞いても無駄のようですね。(涙)

 えぅ! 涙!? ああやはりハンカチをッ!(やめろ)
 名前の方は、考えつかなかったです。男の何すべきなのか、女の名にすべきなのか迷った(何故)挙句に結局つけませんでした。

>> 今年(二〇〇二年四月二十日)の『デア バルド』という読み切りマンガを見たとき、凄く感動したんですよ。それで、それに対するオマージュみたいな感じで書きました。あっちは明るく楽しくギャグも入ってたりするし、かなり話も違うし、ていうか大体全然一致点がないしで全然違うんですが、とにかくそういうことです。『こんなものをあのマンガに捧げる気か許さんッ!』という方はどしどしどうぞ。ていうかアドバイスください。
>何の読みきりなんですか?
>普段連載誌はジャンプとか花ゆめとかしか読まないから・・・・・・
>ジャンプでも読みきりとか見てないし。
>だからもし良かったらどなたの作品だったとか教えてください。

 ガンガンパワード……っていうんですが、知らないですかね(汗)
 むくぅもいつもは買わないんですが、そのときは好きなマンガの外伝があったので……
 読み切りの作者さんは確か……坂本あきら先生? でしょうか。ゲームの宣伝で、その世界設定の中の話だったんですが、おそらく話のほうはその先生のオリジナルで、凄く感動したんですね。まだその先生にとっては二作目の話だったのですが……

>> ちなみに『亜麻色の髪の剣士』とは『僕』の方のことです。『彼』の方は黒髪なので。
>亜麻色。
>一昔前(小学生)まで、この色は黒味のある蒼だと思っていた・・・・・・(馬鹿)
>だって、曲聞いてると「蒼」って感じしません?!

 静かな感触(?)のある曲は、なんとなく色がつけにくいです。中性色? 薄緑……(何)

>> ともあれ、ここまで読んで下さって有難うございました。
>> それでは逃走ッ! むくぅなのでした!
>素晴らしいお話有難うございました!!
>なんか感想になっていませんでしたが、私もこれにて。
>
> 春祭あられ

 ああっ! 素晴らしいなんて!?
 感想ありがとうございます(礼) それではむくぅなのでした。

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21148Re:亜麻色の髪の剣士イリス・バイオレット 2002/7/6 23:18:40
記事番号21116へのコメント

むくぅさんは No.21116「亜麻色の髪の剣士」で書きました。
>
> むくぅなのです。こんにちは。
始めまして、イリスバイオレットです。
> オリジナルです。
> BGMは『亜麻色の髪の乙女(ドビュッシー)』とかで(笑) お楽しみください(単純すぎ)
> 思いっきり暗い話ですが、よろしければどうぞ。
はい、読みますね☆
>--------------------------------------------------------------------------------
>
>
>
> ……皆が彼を貶しやがて忘れても、僕だけは彼を記憶し、讃えていよう。
>   たとえそのことで人々に白い目で見られても。
>   彼は愚者なんかじゃ、なかった――
いい言葉ですね。
誰が行ったかは忘れましたけどね、
「私は、大勢よりも、たった1人に覚えていて欲しい。」
って言葉を思い出しました。
>
>
>
>
>
>
> 亜麻色の髪の剣士
>
>
>
>
>
>
>
>
>
> 僕が彼に初めて出会ったとき、彼は僕の命の恩人だった。
>
> ――ちっぽけな、村だった。
> 両親とか、親類とか、親友とか――
> 知っている人全てが、『あいつら』に殺された。
> 魔物――
> 世界に寄生しているという点では僕らと同じなのだろう。だが奴らは知能なんかほとんどなく、ただ戦いたい、殺したいという衝動のみに生きる、僕らの捕食者だった。
> 皆すべて魔物に貪り食われ、何の運命か、僕の順番が回ってきたその瞬間に――
> 彼は、助けに来た。
> 目に付く魔物を全て殺し、その血に濡れた彼を、僕は魔物と同じもののように見ていた。呆然と。ただ呆然と――
> 黒い髪、紫紺の瞳。驚くほど端正な顔立ち、鍛え上げられてはいるがほっそりとした体は、非現実じみていてそれがとても恐ろしかった。
> 『大丈夫か?』――彼がそう言った時も、僕には何かバケモノが自分の獲物の安全を確かめているかのように聞こえていた。
> 動くこともできなかった。
> 反応しない僕を、彼は首を傾げながらも抱え上げ、そのまま近くの町に連れて行って適当なところ――教会に預けた。
> その瞬間あまりにもあっさりと僕は孤児になった。
> 彼はそのまま何処かへと旅立ち、僕はそこでようやく彼に命を助けられたということを実感して、そこの神父に泣きついた。神父は僕の髪をなでながら、何かしら慰めやなだめの言葉を言っていたが、それは良く覚えていない。よく考えたら、その顔すら覚えていない。
>
>
>
>
> そのまま十年に近い時が過ぎ去って、僕が成人に届くか届かないかの時になるころ。僕はもう一度――そして最後に――生きている彼に出会った。
> 僕は商人の見習いをやっていて、その時は大事な積荷を他数人と一緒に運んでいる最中だった。
> また魔物に襲われたのだ。護衛も雇っていたのだが、僕の習っていた商人は人を見る目がなかったらしい。二人のうち二人とも逃げ出してしまった。
> 僕らは重い積荷を抱えて逃げることもできず、命の覚悟をしていた――それはそれで荷物を捨てて逃げればよかったものだが――ともあれ、その時である。彼はまた現れた。
> ――奇妙な既視感、作為のようなわざとらしさを感じたが――すぐにそれは気のせいだとわかった。彼は僕を覚えてはいなかったから。
> 携えていたのは数年前と同じ片刃の大剣。それを片手で軽々と振り回す様は、凄い、としかいいようがなかった。
>
> ――女が荷物運びなんて、珍しいな。
>
> 全ての魔物を殺し終え、彼は僕にそう言い放ったのである。
> ……信じられない。
>「……僕は男ですよ」
> 何で。何で……
> ――僕は彼に助けられてから数年、正直、彼のことばかり考えていた。
> 変な意味ではなく、ただ――
> ……どうしてただ一人しか助けられなかったのか。僕だけしか。
> どうして。
> ……一人しか助けられないと解っていたのなら、どうして見捨ててくれなかったのか。どうして僕を死なせてくれなかったのか!
>「何であの時僕だけ助けたんです! 貴方は……ッ!」
> いきなり叫んだ僕に、一瞬彼はぽかんとした後、少し厳しい顔をした。
>「――お前のいう、『あの時』がどの時なのかは解らないがな……」
> 高い視線を僕に合わせ、僕の頭に手を置くと、
>「――いいか?
> 死にたいって言う奴は馬鹿で、それを受けて死なせる奴は大馬鹿だ。
> ……馬鹿にならなきゃならん時があるのも確かだけどな。
> 絶対に、死にたいとか、思っちゃならないんだ。理由は聞かれてもどうしようもない。
> 人間が――人間であるためには、そうするしかないんだよ」
> ……ああ。何だろう。
> どうしてなのだろう。そのとき僕は。
> 剣士になりたいと思った。
> ……見返してやりたいと思ったのかもしれない。
> 同じ場に立ちたかった。
> 僕はただ彼の言葉に頷いて、そして彼は苦笑して、
>「そうだ。それから……お嬢さん。あんた、俺といつ会ったっけ?」
> 僕は黙って首を振った――もう良かった。
> 彼はぽりぽりと頬をかき、苦笑してその場から去った。
> ……そしてそれが。
> 『彼』と出会った最後になった。
多少、残念な気もしますけど後の事考えたら・・・ね。
>
>
>
> ……それからまた数年たって。
> 僕が何とか『剣士』と呼べるような腕前になった頃――
> とある村で、彼のことを聞いた。
> ……凶報……だった。
>
>
> ……小さな村を助けに行って、死んだとさ――
> ……自分の腕前も考えずに、馬鹿な奴だ……
>
>
> ……そんな噂だった。
> 信じられなかった。
> ――信じるのがいやだったから、確かめようとしなかった。
>
>
>
>
> 数年、経った。
> それから彼の名は聞かず、どこへ行っても、『村で死んだ』としか――馬鹿だとか、悪口つきの噂しか聞かなかった。
> 自分が死んだばかりか、村は滅ぼされた。自分の腕前も知らぬ愚か者、と――
> …………彼の死んだという村に行ってみようと、そこで初めて思った。
> それでもどこかで彼の死は信じられず。
> ……廃虚になった村を見ても。
人って、嬉しいことや、楽しい事はすぐ忘れるけど、
悲しい事ほど忘れず、確かめませんね。
>
>
>
> 転がる死体はほとんど白骨化していた。
> もう大分経っているのだ。今さらそれを確認してため息をつく。
> ……魔物の気配はしなかった。
> 一歩ずつ足を進め、眉をしかめながら辺りを見回す。
> 昼なのに暗いのは空に立ち込める雲のせいか。時々足元に骨が触れ、からんと乾いた音を立てる。
> ……ふと、視線を移した。
> 目に入ってきたのは、片刃の――
> 片刃の大剣。
>「……ッ――!」
> 走り出す。
> 角を曲がったところで、ふわりと黒髪が待った。
>「…………さん」
> 口の中だけでぼそぼそと名前を読んだ。
>
> ……信じられなかった。
でしょうね。
> 紫紺の目には生気がない。操られるように大剣を構えているその様は――記憶の中にあるどれか一つと合致した。
> ……屍好蟲(グール・ワーム)……
> きり、と唇を噛む。
> ……屍数蟲とは、死体に寄生する虫の事だ。魔物の一種なのは言うまでもない。寄生された死体は蟲の操り人形と化す――彼のように。
> 彼の体が残ってるはずもないから……寄生しているのは骨だろう。血肉の方はおそらく幻覚……
>「――どうして。どうして貴方が魔物にやられたりなんかするんです……ッ!」
> 無意識に剣を構える。うつむきながら、踏み込みの体勢を取った。
>「何で貴方がッ! 貴方が死んでしまうんですかっ!」
> ぎち……っ!
> 剣と剣がかみ合った。押されているのはこちらの方。細い剣は今にも折れそうに頼りなく……
>
> ……それでもやるしかないのだ。
>
>「アァァァァァアァァッ!」
> どっ!
> 相手の剣を受け流し、雄叫びを上げながら蹴りを腹の辺りに叩き込む。『彼』は数歩ほどよろめいただけで、持ち直した。
> ――ここじゃ、ない。
> 骨を直接蹴った嫌な感触が残る足を引き、再度剣を構える。
>「……戦いたくなんかないんですよ」
> 呟きに『彼』が答えることはない。
> 『彼』もまた表情を変えることなく剣を構え直した。
>「……どうしてなんですか」
> 剣をはじく。顔をしかめながら、剣の柄を相手の顔に叩き込んだ。だが、彼は動きを止めない。
> ――ココでもない。
> 確かめるように心の中で呟いて、数歩引いた。
>「何でですか……どうして!
> どうしてこんな戦いをしなきゃいけなくなるんですか!」
>「……」
> 彼が答えることはない。
> ……いや。
> かすかに彼の口が動いたような気がした。
>
> 幻覚だったのかもしれない。ただ。
>「は……は……」
> 乾いた笑いを上げる。
>「……ッ……」
> ぎり、と歯軋りをして、今一度、剣を構えなおす。
>「解りました――」
> 無表情に、呟いた。
> ……最後だ。
> なんとなく解ってはいた。それでも最後まで『そこ』を狙うのはためらわれた。たとえ相手が蟲ごときが操り人形だとしても――彼を。
> 彼を自分が殺すという感覚がとても恐ろしく感じられて。
> ……それでも。
>
> それでも――!
>
> やるしか……ない……!
>「おぉぉぉぉおぉぉぉぉぉぉおおッ!」
> 叫ぶ。
> ……どうして。
> どうして。
> 僕が彼を殺さなくちゃならない……!?
>
>
> かんっ……
>
>
> 鋭い、硬い音がした。
> 刃の切っ先を相手の胸――心臓があった部分に叩きつける。
> ……半瞬の後。
>
> ギイィィィィイィイィィィッ!
>
> 耳障りな甲高い悲鳴が響いた。
> ……次いで、からからん、と骨が地に落ちる。
> 膝をつき、うつむいたまま、大きく息をついた。
>「……『馬鹿にならなきゃいけないときもある』……ですか」
> 独白のように、呟く。
>「僕は……馬鹿になんかなりたくなかった……」
>
> ――殺せ。
>
> 顔を両手で覆う。
> ……何てこった。
> 死にたがっちゃならない、そう言ったのは……
> 彼では、なかったか……
> 答えるものはなかった。
> ただ、骨だけになった躯が、目の前にあるのみだった。
くぅぅうぅぅぅ―――――――――。
あたいが物読んで、目にためたの。初めてだよ、センセ。
『僕』は、目標の『彼』を
『殺し』たのではなく、『救った』のではないしょうか。
そう思わないと、
・・・・・・・うぇぇぇぇ―――――――――ん(泣き音)
>
>
>
>
>
>
>
>
>
> ……これが後に世界から魔物を一掃し、剣聖(セイント・ソード)と呼ばれることになる男の人生のほんの一部である。
> 『彼』の名を知るものはもう少ないだろう。そしてこの歴史が歴史学者たちのなかでまともに論議されることも多くない。それだけ、剣聖の人生の中ではちっぽけな事件だった。
> ……
> ただ。
> 全てが終わったその後に、男の家に『彼』の小さな肖像画、大剣が、共に飾られて在ったことは……
> 語るべくもない、当然のことだったかもしれない。
ちっぽけだろうと、目標との決別・・・・ですしね。
>
>
>
>
>
>
>
>
>
>
>
>
> ……皆が彼を貶しやがて忘れても、僕だけは彼を記憶し、讃えていよう。
>   たとえそのことで人々に白い目で見られても。
>   彼は愚者なんかじゃ、なかった――
そうです、『彼』は、英雄、もしくは、
≪剣聖≫の育ての親です。
>
>
>
>
>
>
>
>
>--------------------------------------------------------------------------------
>
>後書き。のような。
> 久々に書いたような。ギャグなしどシリアスです(この言葉で全てが台無しになるような気がする)
> 『彼』の名はちゃんとあります。『アルカス』ってんですが、僕のほうの名前は考えてません。むしろ名前をつけちゃいけないんじゃないか、と思うんですね。なんとなく。だからただ『剣聖(セイント・ソード)』となってます。
≪剣聖≫で思い出して、『僕』に、ふさわしい(と思う)
名前で、ク・ホリンて言うのはどうですか。
> 今年(二〇〇二年四月二十日)の『デア バルド』という読み切りマンガを見たとき、凄く感動したんですよ。それで、それに対するオマージュみたいな感じで書きました。あっちは明るく楽しくギャグも入ってたりするし、かなり話も違うし、ていうか大体全然一致点がないしで全然違うんですが、とにかくそういうことです。『こんなものをあのマンガに捧げる気か許さんッ!』という方はどしどしどうぞ。ていうかアドバイスください。
> ちなみに『亜麻色の髪の剣士』とは『僕』の方のことです。『彼』の方は黒髪なので。
> ともあれ、ここまで読んで下さって有難うございました。
> それでは逃走ッ! むくぅなのでした!
っここまでチェックしてくれたら有難う。
がらにも無く、
・・・・・・そのぉ・・
・・感動してしまいました。

それに、
かなり自分でも、敬語になってしまいました。

小説2の周・蓮花さんの
「思い・気持ち」シリ−ズも
(0−1・ル−クの思いは、別ツリ―ですので。)
あたいのも、読んで、レスを入れてくれたら、
幸いです。

応援するぜ、むくぅセンセ。

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21149はじめましてvむくぅ E-mail URL2002/7/7 13:47:52
記事番号21148へのコメント

イリス・バイオレットさんは No.21148「Re:亜麻色の髪の剣士」で書きました。

>> むくぅなのです。こんにちは。
>始めまして、イリスバイオレットです。

 はじめましてイリス・バイオレットさん(イリスさん?) むくぅと申します。

>> ……皆が彼を貶しやがて忘れても、僕だけは彼を記憶し、讃えていよう。
>>   たとえそのことで人々に白い目で見られても。
>>   彼は愚者なんかじゃ、なかった――
>いい言葉ですね。
>誰が行ったかは忘れましたけどね、
>「私は、大勢よりも、たった1人に覚えていて欲しい。」
>って言葉を思い出しました。

 有難うございます♪
 けっこう色々なことを意識して書いたので、そういってもらえると嬉しいです。

>> ……そしてそれが。
>> 『彼』と出会った最後になった。
>多少、残念な気もしますけど後の事考えたら・・・ね。

 『間』がやたらと多い話なんですよね。もう少し長くすれば色々もっと盛り込めたかもしれない………しまったなぁ(爆)

>> …………彼の死んだという村に行ってみようと、そこで初めて思った。
>> それでもどこかで彼の死は信じられず。
>> ……廃虚になった村を見ても。
>人って、嬉しいことや、楽しい事はすぐ忘れるけど、
>悲しい事ほど忘れず、確かめませんね。

 嫌なことからは目を背けたい一方、忘れることはできないものですね。
 ルークさんも言ってます。『時が解決するのは嘘だ』と(意味合いが微妙に違いますが)
 嬉しいこと、楽しいことは、辛い局面に初めて思い出すことだと思います。『あの時は良かった』と後悔するときもあるかもしれません。

>> ……何てこった。
>> 死にたがっちゃならない、そう言ったのは……
>> 彼では、なかったか……
>> 答えるものはなかった。
>> ただ、骨だけになった躯が、目の前にあるのみだった。
>くぅぅうぅぅぅ―――――――――。
>あたいが物読んで、目にためたの。初めてだよ、センセ。
>『僕』は、目標の『彼』を
>『殺し』たのではなく、『救った』のではないしょうか。
>そう思わないと、
>・・・・・・・うぇぇぇぇ―――――――――ん(泣き音)

 せ、先生ッ!?(汗)
 いいんですか!? そんな風に読んだら調子に乗りま(以下略)
 それはともかく、泣いてくれて有難うというべきなのかどうなのか(何)
 ハンカチをお貸しします!(前にもやったネタだろうに)

>> ……これが後に世界から魔物を一掃し、剣聖(セイント・ソード)と呼ばれることになる男の人生のほんの一部である。
>> 『彼』の名を知るものはもう少ないだろう。そしてこの歴史が歴史学者たちのなかでまともに論議されることも多くない。それだけ、剣聖の人生の中ではちっぽけな事件だった。
>> ……
>> ただ。
>> 全てが終わったその後に、男の家に『彼』の小さな肖像画、大剣が、共に飾られて在ったことは……
>> 語るべくもない、当然のことだったかもしれない。
>ちっぽけだろうと、目標との決別・・・・ですしね。

 目標を失ったとき、どうしようもなくなるんですが、この人の場合世界を救ってしまったという稀有な存在です(爆)

>> ……皆が彼を貶しやがて忘れても、僕だけは彼を記憶し、讃えていよう。
>>   たとえそのことで人々に白い目で見られても。
>>   彼は愚者なんかじゃ、なかった――
>そうです、『彼』は、英雄、もしくは、
>≪剣聖≫の育ての親です。

 たった一度も道を示しはしなかったけど、それでも剣聖は彼を目指したと……何故か(何)

>> 『彼』の名はちゃんとあります。『アルカス』ってんですが、僕のほうの名前は考えてません。むしろ名前をつけちゃいけないんじゃないか、と思うんですね。なんとなく。だからただ『剣聖(セイント・ソード)』となってます。
>≪剣聖≫で思い出して、『僕』に、ふさわしい(と思う)
>名前で、ク・ホリンて言うのはどうですか。

 名前一文字ってウチのキャラにいませんねー……よく考えれば。
 『僕』の名前はいくつもあって一つもないみたいな感じなので、名前の一つではあるかもしれません(何だよ)

>> ともあれ、ここまで読んで下さって有難うございました。
>> それでは逃走ッ! むくぅなのでした!
>っここまでチェックしてくれたら有難う。
>がらにも無く、
>・・・・・・そのぉ・・
>・・感動してしまいました。
>
>それに、
>かなり自分でも、敬語になってしまいました。

 有難うございます! そういっていただけると嬉しいです♪>感動
 
>小説2の周・蓮花さんの
>「思い・気持ち」シリ−ズも
>(0−1・ル−クの思いは、別ツリ―ですので。)
>あたいのも、読んで、レスを入れてくれたら、
>幸いです。
>
>応援するぜ、むくぅセンセ。

 応援っ!? いいんですか調子に乗りますよ!?(それはもういいから)
 読みました。が、レスはもう少し経ってからになると思いますぜイリスさん(爆)
 感想がなにぶん苦手な性質なので、上手く感想を送れるのかはわかりませんが……

 それでは、むくぅなのでした(礼)

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21168Re:亜麻色の髪の剣士椋 蒜悸 2002/7/10 15:40:49
記事番号21116へのコメント

こんにちはっ。
何とか戻って参りました椋蒜悸です。
いや、まあ自分の事は置いといて…

> ……皆が彼を貶しやがて忘れても、僕だけは彼を記憶し、讃えていよう。
>   たとえそのことで人々に白い目で見られても。
>   彼は愚者なんかじゃ、なかった――
うわあ。
何かもうドキドキします。
上手く言えないんですけども、こんなモノローグって個人的に大好きなんですよ。
切ない想い、と言うか何と言うか…
少し寂しくなったりもしますけど、それでもどこかに残ってるような感じが。
あう、意味不明ですね。

> ……ああ。何だろう。
> どうしてなのだろう。そのとき僕は。
> 剣士になりたいと思った。
> ……見返してやりたいと思ったのかもしれない。
> 同じ場に立ちたかった。
同じです〜。
蒜悸にも居たんですよ、そういう人が。
尤も、リナの姉ちゃんみたくあっちは私を歯牙にも掛けない態度でしたけどね(泣)
何とか追いついて見返してやりたいと思ってたんですけど、追いつけないばかりか馬鹿にされて馬鹿にされて馬鹿にされてされまくって…
…腹立ってきました。
ああっ、済みません。
これじゃあ蒜悸の愚痴ですね。

> ……どうして。
> どうして。
> 僕が彼を殺さなくちゃならない……!?
ここら辺、泣けてきました。
まだこんな経験はありませんけど(当たり前)、気持ちが何となく伝わってきます。
やりたくない事。
でも、やらなくちゃいけない事。
自分は嫌なのに、通らなくちゃいけない道ってのはあるんですよね(ニュアンス的に違う気もしますが)

> 顔を両手で覆う。
> ……何てこった。
> 死にたがっちゃならない、そう言ったのは……
> 彼では、なかったか……
> 答えるものはなかった。
> ただ、骨だけになった躯が、目の前にあるのみだった。
ふにゃ(涙)
何ででしょうね。
矛盾性を含んだ真実、と言うか。
自分がどう思っていても、完璧な選択は赦されないんでしょうか。
『彼』の願い、優しいけど『僕』にとっては残酷で傲慢な物なのかも…
やっぱり、意味不明です。
…済みませ〜ん。

> ……これが後に世界から魔物を一掃し、剣聖(セイント・ソード)と呼ばれることになる男の人生のほんの一部である。
> 『彼』の名を知るものはもう少ないだろう。そしてこの歴史が歴史学者たちのなかでまともに論議されることも多くない。それだけ、剣聖の人生の中ではちっぽけな事件だった。
> ……
> ただ。
> 全てが終わったその後に、男の家に『彼』の小さな肖像画、大剣が、共に飾られて在ったことは……
> 語るべくもない、当然のことだったかもしれない。
どれだけちっぽけでも、人の人生一つ変えるには充分な事だったんでしょうか。
それでも、誰かが忘れずにいてくれるってのは素晴らしい事ですよね。
それが凶事であれ何であれ、その人だけは覚えていてくれるんですから。

涙ものです。
でも、後味の悪い想いはないんですよね。
何と言おうか、じーんと夢の余韻に浸っているような感じです。
そこら辺は、さすがむくぅさん。
素敵なお話です。
意味不明でしたが、それでは。

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21173えーと、えーとっ……!(タイトルに困っているらしい)むくぅ E-mail URL2002/7/11 16:13:54
記事番号21168へのコメント

椋 蒜悸さんは No.21168「Re:亜麻色の髪の剣士」で書きました。

>こんにちはっ。
>何とか戻って参りました椋蒜悸です。
>いや、まあ自分の事は置いといて…

 こんにちは!
 帰還(何)おめでとうございます、むくぅなのです(礼)

>> ……皆が彼を貶しやがて忘れても、僕だけは彼を記憶し、讃えていよう。
>>   たとえそのことで人々に白い目で見られても。
>>   彼は愚者なんかじゃ、なかった――
>うわあ。
>何かもうドキドキします。
>上手く言えないんですけども、こんなモノローグって個人的に大好きなんですよ。
>切ない想い、と言うか何と言うか…
>少し寂しくなったりもしますけど、それでもどこかに残ってるような感じが。
>あう、意味不明ですね。

 意味不明なこたありません! 意味不明なことそれ自体が意味なんですッ!(謎)
 ココの部分は色々考えて書いたのですが……きちんとその人によって意味を取ってくれているみたいで、嬉しいのです♪

>> ……ああ。何だろう。
>> どうしてなのだろう。そのとき僕は。
>> 剣士になりたいと思った。
>> ……見返してやりたいと思ったのかもしれない。
>> 同じ場に立ちたかった。
>同じです〜。
>蒜悸にも居たんですよ、そういう人が。
>尤も、リナの姉ちゃんみたくあっちは私を歯牙にも掛けない態度でしたけどね(泣)
>何とか追いついて見返してやりたいと思ってたんですけど、追いつけないばかりか馬鹿にされて馬鹿にされて馬鹿にされてされまくって…
>…腹立ってきました。
>ああっ、済みません。
>これじゃあ蒜悸の愚痴ですね。

 追いつきたい、と思ったことは鬼ごっこの時ぐらいしかむくぅにはありません(爆) 足が遅いので。
 ……ま、まぁ、そんなあほなむくぅの人生はさておいて、人を目指したいと思うのはいいことだと思います……

>> ……どうして。
>> どうして。
>> 僕が彼を殺さなくちゃならない……!?
>ここら辺、泣けてきました。
>まだこんな経験はありませんけど(当たり前)、気持ちが何となく伝わってきます。
>やりたくない事。
>でも、やらなくちゃいけない事。
>自分は嫌なのに、通らなくちゃいけない道ってのはあるんですよね(ニュアンス的に違う気もしますが)

 このとき、『彼』は既に死んでいるんですが、それでも『僕』にとっては彼を殺す行為に他ならないわけで……それが辛かったんだと思います。
 やらなくてはならない、やりたくない、心の中ではやってはいけないと思っているんだと思います。

>> 顔を両手で覆う。
>> ……何てこった。
>> 死にたがっちゃならない、そう言ったのは……
>> 彼では、なかったか……
>> 答えるものはなかった。
>> ただ、骨だけになった躯が、目の前にあるのみだった。
>ふにゃ(涙)
>何ででしょうね。
>矛盾性を含んだ真実、と言うか。
>自分がどう思っていても、完璧な選択は赦されないんでしょうか。
>『彼』の願い、優しいけど『僕』にとっては残酷で傲慢な物なのかも…
>やっぱり、意味不明です。
>…済みませ〜ん。

 『僕』は『彼』に完璧を求めていたのかもしれません。命の恩人で、自分の考えを否定し得るアンチテーゼを述べられた男ですから。『彼』は。
 それだからこそ、彼を殺すのがためらわれたというのもあるのかもしれません(こっちこそ意味不明ですね。すいません)

>> ……これが後に世界から魔物を一掃し、剣聖(セイント・ソード)と呼ばれることになる男の人生のほんの一部である。
>> 『彼』の名を知るものはもう少ないだろう。そしてこの歴史が歴史学者たちのなかでまともに論議されることも多くない。それだけ、剣聖の人生の中ではちっぽけな事件だった。
>> ……
>> ただ。
>> 全てが終わったその後に、男の家に『彼』の小さな肖像画、大剣が、共に飾られて在ったことは……
>> 語るべくもない、当然のことだったかもしれない。
>どれだけちっぽけでも、人の人生一つ変えるには充分な事だったんでしょうか。
>それでも、誰かが忘れずにいてくれるってのは素晴らしい事ですよね。
>それが凶事であれ何であれ、その人だけは覚えていてくれるんですから。
>
>涙ものです。
>でも、後味の悪い想いはないんですよね。
>何と言おうか、じーんと夢の余韻に浸っているような感じです。
>そこら辺は、さすがむくぅさん。
>素敵なお話です。
>意味不明でしたが、それでは。

 どうもありがとうございますッ!
 なにやら後からじんわりと来る話らしいです……一気に書いた話にしては……
 なんだかよく解らない戯言を残したまま去ることにします。
 それでは、感想、どうも有難うございました。むくぅなのでした。