◆−ナミダ−むくぅ (2002/7/30 14:01:38) No.21285
 ┣フシギナセカイ。−白河綜 (2002/7/30 22:59:05) No.21292
 ┃┗ミョウナバショ−むくぅ (2002/7/31 09:25:54) No.21293
 ┣アールイー−Tsubasa (2002/8/4 12:48:05) No.21324
 ┃┗Re?(笑)−むくぅ (2002/8/4 17:28:25) No.21325
 ┗お久し振り+初めまして−イリス・バイオレット+ユア・ファンティン (2002/8/4 21:39:55) No.21328
  ┗微妙にはじめまして(何)−むくぅ (2002/8/5 20:17:37) No.21331


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21285ナミダむくぅ E-mail URL2002/7/30 14:01:38


 久しぶりにスレイヤーズ投稿! いえいッ!(謎) むくぅなのです!
「いやー。全くもって久しぶりね」
 そうですね。こういう二人で話す形式も久しぶりのような気がしますね。
「ちなみに今回のは読みきりだけど、長編とかはこいつの著者別のほうにあるわ。
 興味ができたら読んでみてね……って、あたしに宣伝さすなぁッ!」
 をを激しいツッコミ。
「しゃーらっぷ! だいたいあんた! こんなワケわかんない文章送っていいと思ってんの!?」
 むくぅ自身話の内容よく解ってないからいいんですっ!
「ンなめちゃくちゃな理屈が通るかぁぁぁぁぁっ!」
 日によっては通ります!
「通らないわよ! ったく!
 しかもいきなりあたし死んでるしッ! 何考えてんのあんたッ!?」
 多分何も考えてないんじゃないかなと……
「胸張って言うことかぁぁぁぁっ!」
 張ってません!
「……いや、そりゃそうだけど……」
 ま、とりあえず。
 スレイヤーズ短編『ナミダ』、よろしければどうぞお付き合いを♪
「見てくれなくても暴れないから好きにしてね♪」
 しくしくしくしくしく……

===================================

 ゆっくりとあたしは起き上がった。
 ……何も聞こえない。何も見えない。それでもあたしは立ち上がる。
 そして歩き出す。
 現実への道を。










ナ ミ ダ









「リナ! リナ=インバース!
 どうして……起きて! 起きてよッ! リナッ!」
 応えない。応えることはない。未だ肌に残るぬくもりは、既に朽ち行くものからの最後の足掻きのように、だんだんと消えてゆく。
 どうしようもない。
 何もできない。
 『復活(リザレクション)』ですら、死んだものをよみがえらせることはできない。
 泣くことしかできない。それも無意味なこと。
 ただ躯を抱きしめるだけ。それも意味のない行為。
「何でッ! どうして!」
 外傷はない。死は病によるものだった。感染性はない。しかし死に至る病。どうしようもない病。
 黒い髪の少女が、嗚咽を上げながら、ただ躯の名を呼んでいた。























 ……あたしは死んだの?
   ――そう。死んだの。もう何もできないの。


 あたしの問いに、静かに声が応えてきた。誰の声かも解らない。
 解らない。何もなく。全てがあり。完全な静寂。そして世界にあるあらゆる音がそこにきこえ。手に触れるものは何もなく。同時にあたしは手に届くところに全てのものがあった。
 ……あたしはさらに呟く。

 ……あたしはまだ死ぬつもりなんかさらさらない。
   ――でもそれが運命。貴方は帰らなくてはならない。ほら。


 見てごらん。


 この世の終わり。深淵が。ぱっくりと口をあけ、今まさに、あたしを包み込もうとしていた。
 それは大きな化け物のように。無機質な『何か』のように。こちらに向かって呼びかけている。
 そんな……
 あたしは死ぬの!?
 まだおいしいものだってたくさん食べたい。
 色々な場所にいって世界を知りたい。
 たくさんのものをみて学びたい。
 ……そして。
 ガウ……









――『認めないッ!』









 叫びが。意識が。はじけ。消え。 あた……しは……無にな……ど……








 …………








 ……女の子が立ってた。
 小さい小さいといわれて育ったようなあたしより、身長はさらに小さい。女の子。十にも齢は届かぬだろう。
 あたしはその子に歩み寄り、近づいて、離れずに、かがみこんだ。
 ねぇ。


 「涙を見せて。
  あたしを呼んだのはあなた?」


 女の子は顔を上げた。
 黄金(きん)の目があたしを見つめる。髪の毛と同じ。キンイロの。

 ――ここには何もなかった。


 女の子は言って視線を映した。あたしもつられる。無が。ただ。無が。そこにはあった。

 「そう。怖いの?」


 そう問うた瞬間、全てが、あたしの目の前に現れた。美しいもの。醜いもの。全てひっくるめて。この子のもの。

 ――怖くはない。寂しくもない。同時にすべてがあったから。


 女の子は言い放った。元の位置に戻した視線はしかしあたしを見てはいない。少女が見ているのは遠く遠い過去。過ぎ去った過ぎることのない過去。

 「そう。それはあなたが作った」


 あたしの問いに女の子は顔をゆがめた。泣いている。怒っている。負の感情。彼女の側面。

 ――寂しくて寂しくてたまらなかった。変わることのない自分変わることのない世界。あたしの世界。だから。
   あたしは全てを作ったの。


 表情は得意げなものに変わり、すぐに憂いに変わる。嬉しさは瞬間のものでしかないのに。悲しみは、空しさは、虚しきは永遠。

 「でも足りなかった?」


 ――寂しさは収まりきらず。
   あんたを呼んだ。




 闇が光に変わりまた闇に堕ちる。その両方を統べ司り。この上何が足りないというの?








 ……何をやっても虚しいこと。
   『願いが叶わないこと』――その望みが叶えられない。







 だからってあたしから全てを奪わないで。
 あたしからあたしを取らないで!






 ……そうね。
  ごめんなさい。我儘で……
   あなたは私を呼べたから、ついつい――甘えてしまうの……
    本当に。ごめんなさい……






 ――!!!






 あたしは目を見開いた。
 混沌が。
 ――『全て』が去ってゆく。
 あたしをおいて。






 ……ッ!
 がばっ!
「っ〜〜!! リナ!」
「あめ――アメリア?!」
 あたしは抱きついてきた少女を見つめて、それからきょろきょろと辺りを見回した。
 セイルーン……?
 そっか、病気になって倒れて、ココに運ばれてきたんだっけ……
 けどあたしは死んでない。
「あたし……呼ばれたの」
「呼ばれた?」
「……あたし、呼ばれたのよ」
「誰に?」
「呼ばれたの――いえ。
 もういいわ」
 あたしは笑んで、ベッドから起き上がった。
「行こう。アメリア。
 ガウリイたちのとこにさ」
「――えぇ」








 ごめん。
 けどあたしはまだそっちに行く気はない。
 まだ、ちっぽけな人間のままで、いたいから……






===================================

「……と言うわけで! 阿呆な話が終わったところで次回予告をさせていただく!」
 テンション高いのに腰低いですッ! そもそもあなた誰ですか!?
「えぇい自分で出しておいて白々しい! そもそも貴様の自キャラだろうが! 覚えておけッ!」
 いえ、ものの弾みというものです。気にしないで下さい。
「……いきなりテンションが下がったな……」
 ともあれ、次回はこの人を中心に(暑苦しく)やっていくつもりです。
 どうかよろしければお付き合いをば。
「……『中心に』と『やって』の間に妙な間がなかったか?」
 完全完璧に気のせいです。ですからその剣をしまって下さい!(汗)
「しまえといわれてしまうかこのたわけッ! 天誅ッ!」
 天誅って属性まるきり反対じゃないですかッ! ひぃぃぃっ!(汗)
 それでは、むくぅなのでしたっ! 逃走ッ!

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21292フシギナセカイ。白河綜 E-mail URL2002/7/30 22:59:05
記事番号21285へのコメント

むくぅさんは No.21285「ナミダ」で書きました。


 にゅにゅっ♪
 なにやらストーカーのごとくむくぅさんの背後をついて回る(爆)毎度お馴染み・白河綜なのですっ!!
 すごいです。
 リハビリが終わってまだ日数が経っていないにも関わらず、早くもスレの読み切りがっ!?
 というわけで、早速レスをばvv


> ……あたしは死んだの?

 と初っ端なかお亡くなり?なリナさん。シリアスな雰囲気にどっきりなのです。 このリナさんとお話なさっているお嬢さんは…………
 …………えっと、あの…………エル様?(汗)
 なんだかいくつか前の読み切り「対等な存在」のシリアスヴァージョンみたいな印象を受けました。
 …………なんだかんだで、「もっといっぱい美味しいモノが」と言うあたり、流石リナさんです(爆)

> ごめん。
> けどあたしはまだそっちに行く気はない。
> まだ、ちっぽけな人間のままで、いたいから……

 この辺もリナさん「らしい」のです♪
 確かにちっぽけな存在のほうが、自分を包み込む世界を冷静に見、堪能することができますしねv
 ああv 素敵vv


 …………っと今回はレス要員なしでのちゃれんぢ! となったわけですが……

  (さくっとね♪)

グ「甘いね」
ウ「ンフv」
グ「あれしきのことで僕達を撒いたつもりだったのかい?」
ウ「いくら何でもお粗末すギネvv」
グ「……って、反応が無いと思ったら、ずいぶんさっくりいってるみたいだね……」
ウ「今ノ首だったかラネェ…………」

グ&ウ「「……………………」」

グ「じゃぁむくぅさん。僕達はこのあたりで失礼するよ」
ウ「相互感謝の小説、も・少しデ書き上がルみたイv も・ちょっとだけ待ってネ♪」

 (レス要員、退場)









 <そっ! それでは!!
  白河綜でしたっ!! …………ってエル様!? ってことは、ココ混沌っ!!?(滝汗)>


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21293ミョウナバショむくぅ E-mail URL2002/7/31 09:25:54
記事番号21292へのコメント

白河綜さんは No.21292「フシギナセカイ。」で書きました。

> にゅにゅっ♪
> なにやらストーカーのごとくむくぅさんの背後をついて回る(爆)毎度お馴染み・白河綜なのですっ!!
> すごいです。
> リハビリが終わってまだ日数が経っていないにも関わらず、早くもスレの読み切りがっ!?
> というわけで、早速レスをばvv

 にょv
 ストーカーなのはこちらも同じなむくぅなのです。毎度おなじみです♪
 リハビリ。終わったなぁと思ったら、急にスレが書きたくなってきて書きました読みきりです。むくぅっぽくない話です。シリアスなので(何)
 早速レス返しをさせていただきます♪

>> ……あたしは死んだの?
>
> と初っ端なかお亡くなり?なリナさん。シリアスな雰囲気にどっきりなのです。 このリナさんとお話なさっているお嬢さんは…………
> …………えっと、あの…………エル様?(汗)
> なんだかいくつか前の読み切り「対等な存在」のシリアスヴァージョンみたいな印象を受けました。
> …………なんだかんだで、「もっといっぱい美味しいモノが」と言うあたり、流石リナさんです(爆)

 エル様です(爆)
 『対等な存在』――た、確かにそんな感じが!?(汗) 全く気がつきませんでした!(爆)
 おいしいものは、リナさんの生きがいの一つですから(笑)

>> ごめん。
>> けどあたしはまだそっちに行く気はない。
>> まだ、ちっぽけな人間のままで、いたいから……
>
> この辺もリナさん「らしい」のです♪
> 確かにちっぽけな存在のほうが、自分を包み込む世界を冷静に見、堪能することができますしねv
> ああv 素敵vv

 リナさんっぽさって大事ですよね。リナさんはリナさんでほかの誰でもない。人間であることが『リナさん』という存在を形作る一つの重要な拠点かも知れません(拠点?)
 ふふふ。素敵ですか。有難うございます♪

> …………っと今回はレス要員なしでのちゃれんぢ! となったわけですが……
>
>  (さくっとね♪)
>
>グ「甘いね」
>ウ「ンフv」
>グ「あれしきのことで僕達を撒いたつもりだったのかい?」
>ウ「いくら何でもお粗末すギネvv」
>グ「……って、反応が無いと思ったら、ずいぶんさっくりいってるみたいだね……」
>ウ「今ノ首だったかラネェ…………」
>
>グ&ウ「「……………………」」
>
>グ「じゃぁむくぅさん。僕達はこのあたりで失礼するよ」
>ウ「相互感謝の小説、も・少しデ書き上がルみたイv も・ちょっとだけ待ってネ♪」
>
> (レス要員、退場)

 あ、あぁぁぁぁッ!? 白河さん!? 白河さん!?(汗)
 首って、首って……!
ぐ「ジャ、コッチもやってみようカ」
評「せぇーのッ!」

 (斬首の達人は首の皮一枚残して首を切るとか切らないとか←何)

ぐ「やっぱり主婦の味方、万能包丁は切れ味がいいネ」
評「生々しい! いま生々しかったよグロゥ!?
  でもやっぱ首の皮一枚って言うか、人間の首って切りにくいね」
ぐ「ま、そのうち復活するからほっとこうか」
評「相互小説、待ってます♪」

 (男は黙って去るのみ背中で語れ!/爆)



> <そっ! それでは!!
>  白河綜でしたっ!! …………ってエル様!? ってことは、ココ混沌っ!!?(滝汗)>

 ……も、もうすぐそっちに逝きそうです。金色の光が見えるッ!(汗)
 それではむくぅでした! でもちょっとあの世は遠慮した……(ぱたり)

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21324アールイーTsubasa 2002/8/4 12:48:05
記事番号21285へのコメント

こんちわ。
いやー、何かいいですね。精神面での戦い。肉体的な戦いとはまた違った良さがある。
ピリピリとした意思と意思のぶつかり合いがダイレクトに伝わってきました。

あー、そう言えば、物語開始時点で主役が死んでる物語って幽遊白書くらいじゃなかろうか。などと思いました。
では、次回作にも期待します。

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21325Re?(笑)むくぅ E-mail URL2002/8/4 17:28:25
記事番号21324へのコメント

Tsubasaさんは No.21324「アールイー」で書きました。

>こんちわ。

 こんにちは。

>いやー、何かいいですね。精神面での戦い。肉体的な戦いとはまた違った良さがある。
>ピリピリとした意思と意思のぶつかり合いがダイレクトに伝わってきました。

 微妙に戦ってるわけでもないのですが、精神と精神でのぶつかり合いは、じっさいのどつき合いと違って解りにくいですね(笑)

>あー、そう言えば、物語開始時点で主役が死んでる物語って幽遊白書くらいじゃなかろうか。などと思いました。
>では、次回作にも期待します。

 幽白は見てないんですよね……一巻だけは呼んだんですが、いきなり死んでるんですよね確かにあれ(笑)
 感想有難うございました。待っていてくだされば幸いです♪
 それでは。

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21328お久し振り+初めましてイリス・バイオレット+ユア・ファンティン 2002/8/4 21:39:55
記事番号21285へのコメント

むくぅさんは No.21285「ナミダ」で書きました。
>
> 久しぶりにスレイヤーズ投稿! いえいッ!(謎) むくぅなのです!
>「いやー。全くもって久しぶりね」
お久、イリスだよっ。
初めまして、ユアと言います。
> そうですね。こういう二人で話す形式も久しぶりのような気がしますね。
>「ちなみに今回のは読みきりだけど、長編とかはこいつの著者別のほうにあるわ。
> 興味ができたら読んでみてね……って、あたしに宣伝さすなぁッ!」
> をを激しいツッコミ。
ユア:仲いいですねぇ。
イリス:・・少しずれてるぞ。ユア。
(溜息をつく、イリス)
>「しゃーらっぷ! だいたいあんた! こんなワケわかんない文章送っていいと思ってんの!?」
イリス:私は、いいと思うが。
ユア:そうですわね。
> むくぅ自身話の内容よく解ってないからいいんですっ!
>「ンなめちゃくちゃな理屈が通るかぁぁぁぁぁっ!」
> 日によっては通ります!
>「通らないわよ! ったく!
> しかもいきなりあたし死んでるしッ! 何考えてんのあんたッ!?」
> 多分何も考えてないんじゃないかなと……
>「胸張って言うことかぁぁぁぁっ!」
> 張ってません!
>「……いや、そりゃそうだけど……」
> ま、とりあえず。
> スレイヤーズ短編『ナミダ』、よろしければどうぞお付き合いを♪
>「見てくれなくても暴れないから好きにしてね♪」
> しくしくしくしくしく……
>
>===================================
>
> ゆっくりとあたしは起き上がった。
> ……何も聞こえない。何も見えない。それでもあたしは立ち上がる。
> そして歩き出す。
> 現実への道を。
イリス;ゆっくりでも、・・
ユア:ちゃんと、ね。
>
>
>
>
>
>
>
>
>
>ナ ミ ダ
2人:それは、哀しみ。
>
>
>
>
>
>
>
>
>「リナ! リナ=インバース!
> どうして……起きて! 起きてよッ! リナッ!」
> 応えない。応えることはない。未だ肌に残るぬくもりは、既に朽ち行くものからの最後の足掻きのように、だんだんと消えてゆく。
> どうしようもない。
> 何もできない。
> 『復活(リザレクション)』ですら、死んだものをよみがえらせることはできない。
ユア:それは、理に反する事。
イリス:それは、私たちが、しようとしたこと。
> 泣くことしかできない。それも無意味なこと。
> ただ躯を抱きしめるだけ。それも意味のない行為。
>「何でッ! どうして!」
> 外傷はない。死は病によるものだった。感染性はない。しかし死に至る病。どうしようもない病。
> 黒い髪の少女が、嗚咽を上げながら、ただ躯の名を呼んでいた。
2人:それも、1つの理・・・。
>
>
>
>
>
>
>
>
>
>
>
>
>
>
>
>
>
>
>
>
>
>
> ……あたしは死んだの?
>   ――そう。死んだの。もう何もできないの。
2人:もう返る事しか―。
>
> あたしの問いに、静かに声が応えてきた。誰の声かも解らない。
> 解らない。何もなく。全てがあり。完全な静寂。そして世界にあるあらゆる音がそこにきこえ。手に触れるものは何もなく。同時にあたしは手に届くところに全てのものがあった。
> ……あたしはさらに呟く。
>
> ……あたしはまだ死ぬつもりなんかさらさらない。
>   ――でもそれが運命。貴方は帰らなくてはならない。ほら。
2人:リナさんは、強い・。
>
> 見てごらん。
>
>
> この世の終わり。深淵が。ぱっくりと口をあけ、今まさに、あたしを包み込もうとしていた。
> それは大きな化け物のように。無機質な『何か』のように。こちらに向かって呼びかけている。
> そんな……
> あたしは死ぬの!?
> まだおいしいものだってたくさん食べたい。
ガウリィと食べたい・・・
> 色々な場所にいって世界を知りたい。
ガウリィと行きたい・・・。
> たくさんのものをみて学びたい。
> ……そして。
> ガウ……
私は、・・
>
>
>
>
>
>
>
>
>――『認めないッ!』
絶対に・・
>
>
>
>
>
>
>
>
> 叫びが。意識が。はじけ。消え。 あた……しは……無にな……ど……
返らない。
>
>
>
>
>
>
>
> …………
返りたくない。
>
>
>
>
>
>
>
> ……女の子が立ってた。
> 小さい小さいといわれて育ったようなあたしより、身長はさらに小さい。女の子。十にも齢は届かぬだろう。
> あたしはその子に歩み寄り、近づいて、離れずに、かがみこんだ。
> ねぇ。
>
>
> 「涙を見せて。
>  あたしを呼んだのはあなた?」
>
>
> 女の子は顔を上げた。
> 黄金(きん)の目があたしを見つめる。髪の毛と同じ。キンイロの。
>
> ――ここには何もなかった。
>
>
> 女の子は言って視線を映した。あたしもつられる。無が。ただ。無が。そこにはあった。
>
> 「そう。怖いの?」
>
>
> そう問うた瞬間、全てが、あたしの目の前に現れた。美しいもの。醜いもの。全てひっくるめて。この子のもの。
>
> ――怖くはない。寂しくもない。同時にすべてがあったから。
>
>
> 女の子は言い放った。元の位置に戻した視線はしかしあたしを見てはいない。少女が見ているのは遠く遠い過去。過ぎ去った過ぎることのない過去。
>
> 「そう。それはあなたが作った」
>
>
> あたしの問いに女の子は顔をゆがめた。泣いている。怒っている。負の感情。彼女の側面。
>
> ――寂しくて寂しくてたまらなかった。変わることのない自分変わることのない世界。あたしの世界。だから。
>   あたしは全てを作ったの。
    あたしはすべての母なの。
>
> 表情は得意げなものに変わり、すぐに憂いに変わる。嬉しさは瞬間のものでしかないのに。悲しみは、空しさは、虚しきは永遠。
>
> 「でも足りなかった?」
>
>
> ――寂しさは収まりきらず。
>   あんたを呼んだ。
・・・でもかわらなかった。
>
>
>
> 闇が光に変わりまた闇に堕ちる。その両方を統べ司り。この上何が足りないというの?
両方だから・・・。
>
>
>
>
>
>
>
> ……何をやっても虚しいこと。
>   『願いが叶わないこと』――その望みが叶えられない。
だから、悲しいの。
>
>
>
>
>
>
> だからってあたしから全てを奪わないで。
> あたしからあたしを取らないで!
 あたしからガウリィを取らないで。
>
>
>
>
>
> ……そうね。
>  ごめんなさい。我儘で……
>   あなたは私を呼べたから、ついつい――甘えてしまうの……
>    本当に。ごめんなさい……
・・・・・・寂しかったから、ね・・
>
>
>
>
>
> ――!!!
>
>
>
>
>
>
> あたしは目を見開いた。
> 混沌が。
> ――『全て』が去ってゆく。
> あたしをおいて。
>
>
>
>
>
>
> ……ッ!
> がばっ!
>「っ〜〜!! リナ!」
>「あめ――アメリア?!」
> あたしは抱きついてきた少女を見つめて、それからきょろきょろと辺りを見回した。
> セイルーン……?
> そっか、病気になって倒れて、ココに運ばれてきたんだっけ……
> けどあたしは死んでない。
>「あたし……呼ばれたの」
>「呼ばれた?」
>「……あたし、呼ばれたのよ」
>「誰に?」
>「呼ばれたの――いえ。
> もういいわ」
> あたしは笑んで、ベッドから起き上がった。
>「行こう。アメリア。
> ガウリイたちのとこにさ」
>「――えぇ」
>
>
>
>
>
>
>
>
> ごめん。
> けどあたしはまだそっちに行く気はない。
> まだ、ちっぽけな人間のままで、いたいから……
  ガウリィが好きだから、
>
>
>
>
>
>===================================
>
>「……と言うわけで! 阿呆な話が終わったところで次回予告をさせていただく!」
ユア:結構いいですわよ。
イリス:そうだな。楽しかったな。
> テンション高いのに腰低いですッ! そもそもあなた誰ですか!?
>「えぇい自分で出しておいて白々しい! そもそも貴様の自キャラだろうが! 覚えておけッ!」
> いえ、ものの弾みというものです。気にしないで下さい。
>「……いきなりテンションが下がったな……」
> ともあれ、次回はこの人を中心に(暑苦しく)やっていくつもりです。
> どうかよろしければお付き合いをば。
>「……『中心に』と『やって』の間に妙な間がなかったか?」
> 完全完璧に気のせいです。ですからその剣をしまって下さい!(汗)
>「しまえといわれてしまうかこのたわけッ! 天誅ッ!」
2人:むくぅさんっ。
> 天誅って属性まるきり反対じゃないですかッ! ひぃぃぃっ!(汗)
> それでは、むくぅなのでしたっ! 逃走ッ!
2人:頑張って逃げてください。
   むくぅさん。
   そして次の作品で。
   それでは、イリス+ユアでした。

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21331微妙にはじめまして(何)むくぅ E-mail URL2002/8/5 20:17:37
記事番号21328へのコメント

イリス・バイオレット+ユア・ファンティンさんは No.21328「お久し振り+初めまして」で書きました。

>> 久しぶりにスレイヤーズ投稿! いえいッ!(謎) むくぅなのです!
>>「いやー。全くもって久しぶりね」
>お久、イリスだよっ。
>初めまして、ユアと言います。

 お久しぶりですイリスさん&はじめまして、ユアさん。むくぅなのです。

>> そうですね。こういう二人で話す形式も久しぶりのような気がしますね。
>>「ちなみに今回のは読みきりだけど、長編とかはこいつの著者別のほうにあるわ。
>> 興味ができたら読んでみてね……って、あたしに宣伝さすなぁッ!」
>> をを激しいツッコミ。
>ユア:仲いいですねぇ。
>イリス:・・少しずれてるぞ。ユア。
>(溜息をつく、イリス)

 いえ、仲が良いというよりはむくぅが一方的にいぢめられ……
リナ「あんったはッ!(アッパー) 余計な……いや、嘘言ってるんじゃないわよ嘘! いいッ!? 嘘だからね!? 嘘ッ! 解った!?」

>>「しゃーらっぷ! だいたいあんた! こんなワケわかんない文章送っていいと思ってんの!?」
>イリス:私は、いいと思うが。
>ユア:そうですわね。

 あああ、有難うございます(感涙) そういっていただけると嬉しいですっ!

>> ゆっくりとあたしは起き上がった。
>> ……何も聞こえない。何も見えない。それでもあたしは立ち上がる。
>> そして歩き出す。
>> 現実への道を。
>イリス;ゆっくりでも、・・
>ユア:ちゃんと、ね。

 ……リナさんの性格からすると障害物を確実に取り除きつつ驀進していきそうな予感が……
リナ「コホン(咳払い)……どうあっても死にたいらしいわね。あんた」
 ああっ!?  リナさんその呪文詠唱って(竜破斬)

>>ナ ミ ダ
>2人:それは、哀しみ。

 悲哀。避けられないもの……
 って、死は得意ではないんですが(うわぶち壊し)

>> どうしようもない。
>> 何もできない。
>> 『復活(リザレクション)』ですら、死んだものをよみがえらせることはできない。
>ユア:それは、理に反する事。
>イリス:それは、私たちが、しようとしたこと。

 殺すもまた理に反し。死に行くは理に適い。それの何と残酷なことか。

>>「何でッ! どうして!」
>> 外傷はない。死は病によるものだった。感染性はない。しかし死に至る病。どうしようもない病。
>> 黒い髪の少女が、嗚咽を上げながら、ただ躯の名を呼んでいた。
>2人:それも、1つの理・・・。

 理は誰が作るのか。
 『理』――そんな勝手なものを認めるのは誰なのか。
 必要なのは理ではないのに。

>> ……あたしは死んだの?
>>   ――そう。死んだの。もう何もできないの。
>2人:もう返る事しか―。

 そう、還ることしかできぬ。

>> ……あたしはまだ死ぬつもりなんかさらさらない。
>>   ――でもそれが運命。貴方は帰らなくてはならない。ほら。
>2人:リナさんは、強い・。

 決して褒められた強さではないかもしれないけれど。

>> そんな……
>> あたしは死ぬの!?
>> まだおいしいものだってたくさん食べたい。
>ガウリィと食べたい・・・
>> 色々な場所にいって世界を知りたい。
>ガウリィと行きたい・・・。
>> たくさんのものをみて学びたい。
>> ……そして。
>> ガウ……
>私は、・・

 彼があたしのすべてと言うわけじゃない。縛られたくはない。それでも――
 どこかで彼を考える。

>>――『認めないッ!』
>絶対に・・

 認めることなどできない。
 認めることは崩壊を意味するから。

>> 叫びが。意識が。はじけ。消え。 あた……しは……無にな……ど……
>返らない。

 帰るわけには行かない。

>> …………
>返りたくない。

 誰であろうと逆らってみせる。

>> あたしの問いに女の子は顔をゆがめた。泣いている。怒っている。負の感情。彼女の側面。
>>
>> ――寂しくて寂しくてたまらなかった。変わることのない自分変わることのない世界。あたしの世界。だから。
>>   あたしは全てを作ったの。
>    あたしはすべての母なの。

 あたしに従ってよ――従わないでよ。
 あたしの言うことを聞いて――聞かないで?

>> ――寂しさは収まりきらず。
>>   あんたを呼んだ。
>・・・でもかわらなかった。

 それでも足りない。
 足りないのだ。満ちることなどない。
 満ちていることは無なのだから。

>> 闇が光に変わりまた闇に堕ちる。その両方を統べ司り。この上何が足りないというの?
>両方だから・・・。

 共に在るがゆえ。

>> ……何をやっても虚しいこと。
>>   『願いが叶わないこと』――その望みが叶えられない。
>だから、悲しいの。

 それは単なる傲慢かも知れない。それでも。

>> だからってあたしから全てを奪わないで。
>> あたしからあたしを取らないで!
> あたしからガウリィを取らないで。

 ガウリイからあたしを奪わないで。

>> ……そうね。
>>  ごめんなさい。我儘で……
>>   あなたは私を呼べたから、ついつい――甘えてしまうの……
>>    本当に。ごめんなさい……
>・・・・・・寂しかったから、ね・・

 それは罪だと解っていたのに。

>> ごめん。
>> けどあたしはまだそっちに行く気はない。
>> まだ、ちっぽけな人間のままで、いたいから……
>  ガウリィが好きだから、

 それが人だから。

>>「……と言うわけで! 阿呆な話が終わったところで次回予告をさせていただく!」
>ユア:結構いいですわよ。
>イリス:そうだな。楽しかったな。

 有難うございます。だから詩は苦手なんですって(爆)

>>「しまえといわれてしまうかこのたわけッ! 天誅ッ!」
>2人:むくぅさんっ。
>> 天誅って属性まるきり反対じゃないですかッ! ひぃぃぃっ!(汗)
>> それでは、むくぅなのでしたっ! 逃走ッ!
>2人:頑張って逃げてください。
>   むくぅさん。
>   そして次の作品で。
>   それでは、イリス+ユアでした。

 感想どうも有難うござい♪
 それでは、むくぅなのでした。逃走ッ!