◆−世界が震える瞬間(とき)−むくぅ (2002/8/19 14:56:52) No.21475 ┣えっと・・・・(汗)−まい (2002/8/19 16:46:01) No.21477 ┃┗ご、ごめんなさーいっ!(何)−むくぅ (2002/8/20 12:28:15) No.21487 ┣Re:ををををを!!!!−リナ&キャナ (2002/8/19 18:29:18) No.21480 ┃┗うひぃぃぃいぃっ!?−むくぅ (2002/8/20 12:30:53) No.21488 ┣お久し振り+初めまして−イリス・バイオレット+ユア・ファンティン+アッシュ (2002/8/21 20:39:44) No.21506 ┃┗こんにちはです♪−むくぅ (2002/8/24 17:12:11) No.21527 ┗うふっv(やめろ)−白河綜 (2002/8/21 23:33:34) No.21509 ┗ふふふふふ(待て)−むくぅ (2002/8/24 17:21:51) No.21528
21475 | 世界が震える瞬間(とき) | むくぅ E-mail URL | 2002/8/19 14:56:52 |
突発的に書きたくなった――というわけではないのですが。 前々から書きたくて書きたくてしょうがなく、しかしネタがないのでかけなかったルークさんの話。アレです。十四・十五巻ネタバレ……いや、しかし十五巻発売から一年以上経ってるしもう時効……(ぶつぶつ) 「……ところで、一話(しかもさわり)だけしか書いていなかったシリーズ(妖剣の行末)はどうしたのよ」 そんなのもありましたっけねぇ(遠い目) 「何でもかんでも遠い目すればすむと思ってるなぁッ!」 いや、でも帰省はさみましたし。一週間。気がついたらツリーも落ちてますし。この話を投稿したらまた書き始める予定です。 ルーク(正確に言えばミリーナさんも)さんには色々と思うことがあったんですよねー。正直言って驚くの一言に尽きたので。 「あ・そうそう。「むくぅ? 誰じゃそりゃッ!」っていう人で特にお暇な方は、過去別か著者別を漁ってみてね♪」 それでは、最後に、『暗い話』が嫌いな方はご遠慮いただいたほうがいい……かもです。 よろしければ、『世界が震える瞬間(とき)』、最後までお付き合いください―― =================================== あふれてくるのは悔しさ、悲しさ、怒り――そして。 すまない、と。 ただすまないと。それだけ謝りたくて。 ――でも謝れずに。 謝れるはずがないのだ。 ……謝れるはずがないじゃないか…… 愛してるといったのに。 守って見せると思っていたのに。 救われていたのはいつも自分だけで。 彼女を死なせてしまって。 謝れるはずがない。 守れなかったくせに、謝れるはずがないじゃないか……? 【 世界が震える瞬間(とき) 】 ――鏡に映っていたのは、顔色の悪い男の顔だった。 自分の顔。 …… 「情けねぇ面……」 口の端に自嘲の色を浮かべて呟くと、彼は鏡に手をつき、ため息をついた。 セレンティア。悪夢のような事件が起こり。自分はそこから逃げ出してきた。それから少し。少しだけ経って。 あの街から大分離れた小さな町に、自分は宿を取っていた。 忘れようと思った。 やり直せるはずもないけれど。 でも、忘れようと思った。悪あがきのように。 ――けど。 忘れられない。 どうしようもない。 吐き気がする。 『――にならないで。』 声が響いた。 自分だけにしか聞こえない声――否。 自分しか聴いていない声。 あいつが言っていた言葉。 『嫌いにならないで。ヒトを――』 嫌いにならないで。 呟きは幾度も幾度も繰り返されて、そしてやがて彼女は息を引き取った。 ヒトを嫌いにならないで。 最期の願い。 最期の言葉。 ―― 「無理だよミリーナ……」 鏡に触れる手に力を込める。 ぱき、と音を立てて鏡に無数のひびが走った。 ……ぱたり。 そのひびを伝って流れたものに怪訝な顔をして、掌を見る。 手が切れて、ぽたぽたと血が垂れていた。 痛みがない。 ただ血が流れるだけだ。 このまま血が全て外に出たら、自分は死ねるのだろうか? このまま、逝…… ……ッ…… 血の流れる手で、口を押さえた。 「ぅっ……ぇ……」 吐き気がする。なんで。 ……なんで彼女が死ななきゃならなかったんだろう。 血の流れる手に『治癒(リカバリィ)』をかけることは、その晩とうとうできなかった。 朝。 食堂で、食べたくもない朝食をフォークでつつく。 ……そういえば、昨日は何か食べ物を口に入れただろうか。一昨日は。その前は? 生きる、という行為について、全く興味が失せてしまったようだった。 『それ』を実感するのは、時々訪れる吐き気。それに――彼女の最期の言葉。 褪せていく記憶の波の中で、より鮮明に、鮮烈になっていくのは、彼女との思い出ばかりだった――特に、あの四人でつるんでいたときの。 これは皮肉かもしれない。忘れたいはずの彼女との思い出が、より強くなっていく。 「……」 ため息が漏れた。 『ため息をつくと、幸せが逃げていくのよ』 「……そんなことも言ってたっけな」 聞こえてきた声は、あまり迷信などを好まない彼女が、笑いながらそう言った時のセリフだった。 自分がふと呟いた言葉にぎょっとして、ウェイトレスがせかせかと通り過ぎていく。 …… 彼は立ち上がった。 「……食わねぇのに金払うのか、割りにあわねぇな……」 そう呟いてでもいなければ、どうしようもなくなりそうだった。 ――結局その日も、何も食べなかった。 生きているのか、死んでいるのか、だんだん解らなくなっていくような気がした。 忘れようと思っている……それも嘘だと思えてきた。 ……忘れたくない。 彼女と共にいた思い出を忘れたくない。 自分をあの地獄から引きずり出してくれた、救い上げてくれた彼女を、忘れられるはずがないのだ。 ……本当に。 すまなかった。謝りたかった。 けど―― 彼女はもういない。 いない。 …… 頭から布団をかぶって、彼は静かに嗚咽した。 ……吐き気が……する。 「………」 何か食べないと身体に悪いから、と、結局今日も朝食を食堂で注文する。 けれど食欲がない。普通なら幾日も何も食べていない自分の食欲をそそるはずのハムエッグも、自分の目の前でただ冷めていくだけだった。 ……気持ち悪い。 また吐き気がする。日に日に強くなっていく。 そして。 『――苦しいか?』 初めて、ミリーナのもの『ではない』声が聞こえた。 「――!」 目を見開いて辺りを見回す。広くもない食堂はあまり流行っていないようだったが、それでも数人か客はいる。しかし、声は聞こえていないようだった。 (……ついにおれは狂っちまったってのか?) 顔を歪める。 だが。 『――苦しいか?』 声はまた聞こえてきた。 『苦しいか。悔しいか。憎いのか。世界が? 自分が?』 「誰だ……」 呼吸が荒くなっていく。声は問うているのだろうか。確認しているのだろうか。どちらとも取れるし、どちらとも取れない。 「……誰だ!」 『お前の中にいるもの――そして今お前が呼びさました――否』 我は目覚めていた。とっくに。しかし。 ――今完全に。お前に話しかけられるまでになった。 自分の心の中で声が響いた。 どくんっ……心臓がはねた。動いているとも疑わしかったのに。 「誰だと……聞いている……」 声は我ながら乾いていた。解りつつある。この声が、誰なのか。 しかし、認めたくない。 『――人間よ。世界を憎むのであれば、滅ぼしたいのであれば、我の力を欲するがいい。力を貸そう。望みさえ、すれば』 「……」 誰なのか。これが何であるのか。自分は知っている。 これは。 『赤眼の魔王(ルビーアイ)……汝らは我をそう呼ぶ』 やはり…… どくんっ、どくんっ、心臓の音がいやに大きく、早く聞こえる。…… 『今一度、聞こう。人間よ。世界が――憎いか?』 …… 「正直言って解らねぇ……」 ワンテンポおいて、彼はため息混じりに、そう呟いた。 「……けど――そうだな。 俺は死にたい――だが、まだ『死ねない』。だから……」 ……世界を滅ぼすことで、彼女に会えるのなら。 「…………」 そしてふと、目を見開いた。しばし考えるように下唇を噛み締めて、やがて―― 思わず、口の端に笑みを浮かべながら、 「―― 一つ、条件があるんだ」 ――儀式だ。 簡単な儀式。俺が世界と決別するための。 簡単な―― そして。 びくんっ―― 世界が。 震えた。 =================================== で、電波がッ! 電波が飛んできたんですッ!(どんな言い訳だ) というわけで苦情は電波に……(待て待て待て) ……いや、すみません。 ネガティヴな話が書きたかったんです。ルークさんの。 暗い話を書くときはとことん暗く! 救いなしに! がむくぅの理想なんですが……無理です(爆) 何はともあれ、それでは、むくぅなのでした(礼) 逃走ッ! |
21477 | えっと・・・・(汗) | まい E-mail URL | 2002/8/19 16:46:01 |
記事番号21475へのコメント むくぅさんは No.21475「世界が震える瞬間(とき)」で書きました。 > こんにちは。むくぅさん。こちらでは初めまして。 エル:で?むくぅさんへんへのリクはどうしたの? まい:・・・・・・・すみませぇぇぇぇぇん!!!!! 実は未だ決まってませぇぇん!!! 夏祭りの話にしようと思ってももう時期的にすぎちゃったしぃぃぃ!! エル:そんなに悔やむならもっと前に書けば良かったのに・・・(溜息) > 突発的に書きたくなった――というわけではないのですが。 > 前々から書きたくて書きたくてしょうがなく、しかしネタがないのでかけなかったルークさんの話。アレです。十四・十五巻ネタバレ……いや、しかし十五巻発売から一年以上経ってるしもう時効……(ぶつぶつ) まい:・・・時効だと思いますが・・・・ エル:あんたの暇つぶしも事項に近づいてるわよネvv >「……ところで、一話(しかもさわり)だけしか書いていなかったシリーズ(妖剣の行末)はどうしたのよ」 > そんなのもありましたっけねぇ(遠い目) >「何でもかんでも遠い目すればすむと思ってるなぁッ!」 > いや、でも帰省はさみましたし。一週間。気がついたらツリーも落ちてますし。この話を投稿したらまた書き始める予定です。 > ルーク(正確に言えばミリーナさんも)さんには色々と思うことがあったんですよねー。正直言って驚くの一言に尽きたので。 >「あ・そうそう。「むくぅ? 誰じゃそりゃッ!」っていう人で特にお暇な方は、過去別か著者別を漁ってみてね♪」 まい:いえいえvvむくぅさんの話なら全て読み終えてますvv > > それでは、最後に、『暗い話』が嫌いな方はご遠慮いただいたほうがいい……かもです。 > よろしければ、『世界が震える瞬間(とき)』、最後までお付き合いください―― > まい:嫌いじゃないですよvダークはv最近何かいてもダークになってしまう私は嫌いですけど・・・(涙) エル:最近ごっちゃ混ぜ?!しか書かないあんたも嫌いvv まい:ぐっはぁぁぁぁぁぁ!!!!!! >=================================== > > あふれてくるのは悔しさ、悲しさ、怒り――そして。 > > すまない、と。 > > ただすまないと。それだけ謝りたくて。 > ――でも謝れずに。 > > 謝れるはずがないのだ。 > > ……謝れるはずがないじゃないか…… > > 愛してるといったのに。 > 守って見せると思っていたのに。 > 救われていたのはいつも自分だけで。 > > > 彼女を死なせてしまって。 まい:それは・・・っ!!!あの時は仕方がなかったのです!!! 自分を責めないで下さい!!!! エル:大丈夫よvあたしがいるんだしv まい:エル様がいてもこの悲しみは消えない・・・すみません。(目が怖かったらしい) エル:そんな理由で言ったんじゃないわよ。あたしが二人を合わせるんだからね! > > > 謝れるはずがない。 > 守れなかったくせに、謝れるはずがないじゃないか……? まい:でも、謝ったらミリーナは許してくれると思います。 > > ――鏡に映っていたのは、顔色の悪い男の顔だった。 > 自分の顔。 > …… >「情けねぇ面……」 > 口の端に自嘲の色を浮かべて呟くと、彼は鏡に手をつき、ため息をついた。 まい:重症ですね・・・ルーク・・・・ ミレイ:死というものは変えられないシネ・・・・ まい:うをを??!!ミレイ姐!!いつの間に!! > セレンティア。悪夢のような事件が起こり。自分はそこから逃げ出してきた。それから少し。少しだけ経って。 > あの街から大分離れた小さな町に、自分は宿を取っていた。 > 忘れようと思った。 > やり直せるはずもないけれど。 > でも、忘れようと思った。悪あがきのように。 > ――けど。 > 忘れられない。 > どうしようもない。 > 吐き気がする。 まい:ミリーナのことは忘れないで下さい。辛くても忘れないで下さい・・・ エル:忘れでもしたらそれはミリーナを本気で愛してなかったという事になるからね。 > > 『――にならないで。』 > > 声が響いた。 > 自分だけにしか聞こえない声――否。 > 自分しか聴いていない声。 > あいつが言っていた言葉。 まい:ミリーナは自分が死ぬ事が怖くは無かったんでしょうか? エル:怖くないなんていうことは無いと思うわ。人間だから。 > > 『嫌いにならないで。ヒトを――』 > > 嫌いにならないで。 > 呟きは幾度も幾度も繰り返されて、そしてやがて彼女は息を引き取った。 > ヒトを嫌いにならないで。 > 最期の願い。 > 最期の言葉。 > ―― >「無理だよミリーナ……」 > 鏡に触れる手に力を込める。 > ぱき、と音を立てて鏡に無数のひびが走った。 まい:切ないぃぃぃぃぃ!!!!切な過ぎますむくぅさん!!! > ……ぱたり。 > そのひびを伝って流れたものに怪訝な顔をして、掌を見る。 > 手が切れて、ぽたぽたと血が垂れていた。 > 痛みがない。 > ただ血が流れるだけだ。 > このまま血が全て外に出たら、自分は死ねるのだろうか? > このまま、逝…… まい:そんな事言ったら、ミリーナに殴られてしまいますよ?!ルーク!! > ……ッ…… > 血の流れる手で、口を押さえた。 >「ぅっ……ぇ……」 > 吐き気がする。なんで。 > > ……なんで彼女が死ななきゃならなかったんだろう。 > > 血の流れる手に『治癒(リカバリィ)』をかけることは、その晩とうとうできなかった。 まい:ルーーーーークーーーーーーーー!!!!!!! エル:ええい!!五月蝿い!!静かに読め!!! > > > 朝。 > 食堂で、食べたくもない朝食をフォークでつつく。 > ……そういえば、昨日は何か食べ物を口に入れただろうか。一昨日は。その前は? > 生きる、という行為について、全く興味が失せてしまったようだった。 > 『それ』を実感するのは、時々訪れる吐き気。それに――彼女の最期の言葉。 > 褪せていく記憶の波の中で、より鮮明に、鮮烈になっていくのは、彼女との思い出ばかりだった――特に、あの四人でつるんでいたときの。 まい:ミリーナとリナとガウリイと四人でいたときのことですよね・・・ > 彼は立ち上がった。 >「……食わねぇのに金払うのか、割りにあわねぇな……」 > そう呟いてでもいなければ、どうしようもなくなりそうだった。 まい:この辺、リナに似てる気が・・・・って!!あああ!すみません!!リナ! リナ:いい度胸ね・・・ふっふっふ・・・・ まい:平に!!平にご容赦をぉぉぉぉ!!! リナ:問答無用!!!吹っ飛べこの野郎ぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!!! > ――結局その日も、何も食べなかった。 > > > > > 生きているのか、死んでいるのか、だんだん解らなくなっていくような気がした。 > 忘れようと思っている……それも嘘だと思えてきた。 > ……忘れたくない。 > 彼女と共にいた思い出を忘れたくない。 > 自分をあの地獄から引きずり出してくれた、救い上げてくれた彼女を、忘れられるはずがないのだ。 まい:忘れない方がいいのです・・・どんなに辛くても・・・・ > > 『――苦しいか?』 > > 初めて、ミリーナのもの『ではない』声が聞こえた。 >「――!」 > 目を見開いて辺りを見回す。広くもない食堂はあまり流行っていないようだったが、それでも数人か客はいる。しかし、声は聞こえていないようだった。 まい:・・・・・・部下S?(ここでその言い方やめんかい) >(……ついにおれは狂っちまったってのか?) > 顔を歪める。 > だが。 > > 『――苦しいか?』 > > 声はまた聞こえてきた。 > > 『苦しいか。悔しいか。憎いのか。世界が? 自分が?』 > >「誰だ……」 > 呼吸が荒くなっていく。声は問うているのだろうか。確認しているのだろうか。どちらとも取れるし、どちらとも取れない。 まい:・・・・こうしていると部下Sも魔王に見えますね〜(ヒドイ) >「……誰だ!」 > > 『お前の中にいるもの――そして今お前が呼びさました――否』 > > 我は目覚めていた。とっくに。しかし。 > ――今完全に。お前に話しかけられるまでになった。 まい:ルークの負の感情を食べたんですかねぇ・・・・ エル:・・・・まあ、結構出してたしね・・・・ > > 自分の心の中で声が響いた。 > どくんっ……心臓がはねた。動いているとも疑わしかったのに。 >「誰だと……聞いている……」 > 声は我ながら乾いていた。解りつつある。この声が、誰なのか。 > しかし、認めたくない。 > > 『――人間よ。世界を憎むのであれば、滅ぼしたいのであれば、我の力を欲するがいい。力を貸そう。望みさえ、すれば』 > >「……」 > 誰なのか。これが何であるのか。自分は知っている。 > これは。 > > 『赤眼の魔王(ルビーアイ)……汝らは我をそう呼ぶ』 > > やはり…… > どくんっ、どくんっ、心臓の音がいやに大きく、早く聞こえる。…… > > 『今一度、聞こう。人間よ。世界が――憎いか?』 まい:部下Sぅぅぅぅぅ!!!!ルークを・・・ルークを誘うな馬鹿やろう〜〜〜!!! (まい、何処からか記憶球を出す) エル:そ・・・それは・・・雄馬さんのところのギャグ大会の記憶球!!! まい:ふっふっふ・・・・・ > > …… >「正直言って解らねぇ……」 > ワンテンポおいて、彼はため息混じりに、そう呟いた。 >「……けど――そうだな。 > 俺は死にたい――だが、まだ『死ねない』。だから……」 > > ……世界を滅ぼすことで、彼女に会えるのなら。 まい:ルーク・・・そっちに行っちゃ駄目だ・・・・ エル:なに人が三途の川を渡るときを見たような言い方してんのよ。 > >「…………」 > そしてふと、目を見開いた。しばし考えるように下唇を噛み締めて、やがて―― > 思わず、口の端に笑みを浮かべながら、 > > > >「―― 一つ、条件があるんだ」 > > > > ――儀式だ。 > 簡単な儀式。俺が世界と決別するための。 > 簡単な―― まい:その条件とは・・・・まさかリナ達と戦う事では!!?? > > そして。 > > > びくんっ―― > > > 世界が。 > 震えた。 まい:この瞬間、ルークは魔王と同化してしまったんですね・・・・(涙) エル:部下Sも変な所で出てくるわよねぇ・・・・ まい:変な所って・・・(汗) >=================================== > > で、電波がッ! 電波が飛んできたんですッ!(どんな言い訳だ) > というわけで苦情は電波に……(待て待て待て) > ……いや、すみません。 > ネガティヴな話が書きたかったんです。ルークさんの。 > 暗い話を書くときはとことん暗く! 救いなしに! がむくぅの理想なんですが……無理です(爆) > > > 何はともあれ、それでは、むくぅなのでした(礼) > 逃走ッ! まい:お疲れ様でした!!とってもダークでいい感じvでした(マテ) エル:うん。どっかのダークもどきよか数倍はよかったわね(にっこり) まい:ええ(にっこり) エル:ふふふ☆ まい:んふふ☆ エル:それではむくぅさん、これで。 まい:とってもよかったですyvv 二人:さよーーならーーー |
21487 | ご、ごめんなさーいっ!(何) | むくぅ E-mail URL | 2002/8/20 12:28:15 |
記事番号21477へのコメント まいさんは No.21477「えっと・・・・(汗)」で書きました。 > こんにちは。むくぅさん。こちらでは初めまして。 > エル:で?むくぅさんへんへのリクはどうしたの? > まい:・・・・・・・すみませぇぇぇぇぇん!!!!! > 実は未だ決まってませぇぇん!!! > 夏祭りの話にしようと思ってももう時期的にすぎちゃったしぃぃぃ!! > エル:そんなに悔やむならもっと前に書けば良かったのに・・・(溜息) 同じく、よく考えればこちらでははじめまして。よくそんなんで相互の申し込みしたなぁ、と自分の度胸を讃えつつ(激しく待て)むくぅなのです。 「いや、讃えられないから。絶ッ対讃えられないから。それは」 おや、リナさんこんにちは。 「キャラレスが何か頻繁になってきてるわね……ま、出番が増えると思えればそれもいっか♪ って思うけどね」 ちなみに、リク小説、お待ちしておりますので、いくら遅くなってもオッケーですv のんびりとやっていただければと。 それでは、レス返しをさせていただきます♪ >> 前々から書きたくて書きたくてしょうがなく、しかしネタがないのでかけなかったルークさんの話。アレです。十四・十五巻ネタバレ……いや、しかし十五巻発売から一年以上経ってるしもう時効……(ぶつぶつ) > > まい:・・・時効だと思いますが・・・・ > エル:あんたの暇つぶしも事項に近づいてるわよネvv 時効ですねっ! 万歳! 「万歳って……ま、いんだけどさ。別に」 >>「あ・そうそう。「むくぅ? 誰じゃそりゃッ!」っていう人で特にお暇な方は、過去別か著者別を漁ってみてね♪」 > > まい:いえいえvvむくぅさんの話なら全て読み終えてますvv をぅっ!(汗) どうもありがとうございますッ!(感動) 「あんたは?」 ぎくっ。 「あんたはどうなわけ?」 ……スミマセン読んでないところ多々ありますごめんなさい(涙) >> それでは、最後に、『暗い話』が嫌いな方はご遠慮いただいたほうがいい……かもです。 > > まい:嫌いじゃないですよvダークはv最近何かいてもダークになってしまう私は嫌いですけど・・・(涙) > エル:最近ごっちゃ混ぜ?!しか書かないあんたも嫌いvv > まい:ぐっはぁぁぁぁぁぁ!!!!!! そぉですよねっ! 暗い話が噴出するお年頃なんですッ! 「どんな年頃だそれは……」 それは……なんか図らずもいきなり詩が作りたくなったり人生やり直したいなぁとか思ったり、気づいたら縄で輪を作って天井に引っ掛けたりするそんな年頃―― 「おいおいおいおいッ! それ違うでしょっ! 駄目じゃんンなのッ!? ていうかそんな年頃はないっ!」 >> >> >> 彼女を死なせてしまって。 > > まい:それは・・・っ!!!あの時は仕方がなかったのです!!! > 自分を責めないで下さい!!!! > エル:大丈夫よvあたしがいるんだしv > まい:エル様がいてもこの悲しみは消えない・・・すみません。(目が怖かったらしい) > エル:そんな理由で言ったんじゃないわよ。あたしが二人を合わせるんだからね! せめて転生後にお二人に幸せになってくれればなぁと思います。 L「いや。ちょっと難しい」 はいッ!? 今なんていいましたかッ!?(汗々) L「いやだからさ、ミリーナは人として死んで輪廻転生の輪にのったわけだけど、ルークは魔族と同化して神滅斬で滅び混沌の海に落ちてきたわけだから、二人を一緒にするにはもうちょっと時間がかか……」 そぉいう夢のない話はしないでくださぁぁぁぁぁいっ!(汗) >> 謝れるはずがない。 >> 守れなかったくせに、謝れるはずがないじゃないか……? > まい:でも、謝ったらミリーナは許してくれると思います。 L「あいつ(ルーク)もそれには気づいたたんだと思う。 許す許さないの話じゃないってことも。 でも、謝らなきゃ気がすまなかったのと、謝らなくちゃいけない状況になった自分が情けなかったのね」 っをを。珍しくまともな……いや、何でもありません。 >> ――鏡に映っていたのは、顔色の悪い男の顔だった。 >> 自分の顔。 >> …… >>「情けねぇ面……」 >> 口の端に自嘲の色を浮かべて呟くと、彼は鏡に手をつき、ため息をついた。 > まい:重症ですね・・・ルーク・・・・ >ミレイ:死というものは変えられないシネ・・・・ > まい:うをを??!!ミレイ姐!!いつの間に!! 重症です。どの程度重症かというと―― 「いや。言わなくていい。妙な比喩はいいから。マジでいいから」 >> 忘れようと思った。 >> やり直せるはずもないけれど。 >> でも、忘れようと思った。悪あがきのように。 >> ――けど。 >> 忘れられない。 >> どうしようもない。 > まい:ミリーナのことは忘れないで下さい。辛くても忘れないで下さい・・・ > エル:忘れでもしたらそれはミリーナを本気で愛してなかったという事になるからね。 L「心の底では忘れたくないと思ってる。でもそれが自分じゃ解らない――因果なもんね。人間てのは」 > まい:ミリーナは自分が死ぬ事が怖くは無かったんでしょうか? > エル:怖くないなんていうことは無いと思うわ。人間だから。 怖かったでしょうが、それよりも気がかりなこともあった。そういうことだと思います。 彼女は他人のことばかり考えてるような人ではなかったと思うのですが、その逆でもない。自分のことも人のことも、よく考えて、周りが見えていた人だと思うんです(多分) >>「無理だよミリーナ……」 >> 鏡に触れる手に力を込める。 >> ぱき、と音を立てて鏡に無数のひびが走った。 > > まい:切ないぃぃぃぃぃ!!!!切な過ぎますむくぅさん!!! せっ! 切ないですかっ! よ、良かったのか悪かったのかッ!? どっちですかリナさんッ! 「あたしに聞かないでよ。知らないわよ」 >> このまま血が全て外に出たら、自分は死ねるのだろうか? >> このまま、逝…… > > まい:そんな事言ったら、ミリーナに殴られてしまいますよ?!ルーク!! ですね。 自分だけ死ぬという選択肢もあったと思うんですが、ミリーナの最後の言葉が気にかかって、死にたくはなかったと思います。 >> ……ッ…… >> 血の流れる手で、口を押さえた。 >>「ぅっ……ぇ……」 >> 吐き気がする。なんで。 >> >> ……なんで彼女が死ななきゃならなかったんだろう。 > > まい:ルーーーーークーーーーーーーー!!!!!!! > エル:ええい!!五月蝿い!!静かに読め!!! いえっ! 絶叫大歓迎(それもどうかと)ですっ! どんどん叫んじゃって下さいっ! 叫び族ですッ! 「あんただんだん分けわかんなくなってるわよ……」 そういう説もありますっ! >> 褪せていく記憶の波の中で、より鮮明に、鮮烈になっていくのは、彼女との思い出ばかりだった――特に、あの四人でつるんでいたときの。 > まい:ミリーナとリナとガウリイと四人でいたときのことですよね・・・ ですね――やっぱり何だかんだ言って、このときが一番楽しかったんじゃないかと。いい思い出だったと思うんです。 ルークがいつごろに暗殺業をやめたかは解らないんですが、立ち直ってきたのは最近のような気がするんです。 >> 彼は立ち上がった。 >>「……食わねぇのに金払うのか、割りにあわねぇな……」 >> そう呟いてでもいなければ、どうしようもなくなりそうだった。 > まい:この辺、リナに似てる気が・・・・って!!あああ!すみません!!リナ! > リナ:いい度胸ね・・・ふっふっふ・・・・ > まい:平に!!平にご容赦をぉぉぉぉ!!! > リナ:問答無用!!!吹っ飛べこの野郎ぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!!! そういえばっ! 食べられなくてもお金は大事ッ!? 「待テ。こら。」 あぁっ! そういえばこちらにもリナさんはいっ……(バースト・フレア) >> 忘れようと思っている……それも嘘だと思えてきた。 >> ……忘れたくない。 >> 彼女と共にいた思い出を忘れたくない。 >> 自分をあの地獄から引きずり出してくれた、救い上げてくれた彼女を、忘れられるはずがないのだ。 > > まい:忘れない方がいいのです・・・どんなに辛くても・・・・ 忘れた方がいいのか、忘れない方がいいのか。ルークにとっては事実としてあるから忘れられない。どんなに辛い思い出でも、一時幸せであったのなら忘れない方がいい。そう思います。 >> 『苦しいか。悔しいか。憎いのか。世界が? 自分が?』 >> >>「誰だ……」 >> 呼吸が荒くなっていく。声は問うているのだろうか。確認しているのだろうか。どちらとも取れるし、どちらとも取れない。 > > まい:・・・・こうしていると部下Sも魔王に見えますね〜(ヒドイ) 情けないばかりじゃないんですよっ! ということで(爆) むくぅ的には情けないのは北の魔王だけで欠片それぞれ個性があってみんなくっつくと実に平均的な性格のパーフェクト魔王が生まれるという(やめろ) >> 『お前の中にいるもの――そして今お前が呼びさました――否』 >> >> 我は目覚めていた。とっくに。しかし。 >> ――今完全に。お前に話しかけられるまでになった。 > > まい:ルークの負の感情を食べたんですかねぇ・・・・ > エル:・・・・まあ、結構出してたしね・・・・ 負の感情は栄養源ですか。ルークの出した栄養(待て)を食べて魔王が健康になったからルークも食べなくて良かった、とか(違) >> 『赤眼の魔王(ルビーアイ)……汝らは我をそう呼ぶ』 >> >> やはり…… >> どくんっ、どくんっ、心臓の音がいやに大きく、早く聞こえる。…… >> >> 『今一度、聞こう。人間よ。世界が――憎いか?』 > > まい:部下Sぅぅぅぅぅ!!!!ルークを・・・ルークを誘うな馬鹿やろう〜〜〜!!! > (まい、何処からか記憶球を出す) > エル:そ・・・それは・・・雄馬さんのところのギャグ大会の記憶球!!! > まい:ふっふっふ・・・・・ 今それをやったら微妙に未来が変わって妙な感じにっ! どうしますか北の魔王さんッ! S「あのー……そういわれましても、私ルークとか言う人についてたのとは別の欠片ですし、困るんですけど……」 うわ腰低ッ!?(汗) >> >> ……世界を滅ぼすことで、彼女に会えるのなら。 > > まい:ルーク・・・そっちに行っちゃ駄目だ・・・・ > エル:なに人が三途の川を渡るときを見たような言い方してんのよ。 ある意味三途の川渡りかけてます(爆) >> ――儀式だ。 >> 簡単な儀式。俺が世界と決別するための。 >> 簡単な―― > > まい:その条件とは・・・・まさかリナ達と戦う事では!!?? です。 魔王にとってもルークにとっても、マイナスになる『儀式』ではなかったと。 このとき魔王がわずらわしく思っていれば、ルークの自我を消し去って乗っ取っていたかも知れません。そうすれば世界滅んでいたりして――(何) >> びくんっ―― >> >> >> 世界が。 >> 震えた。 > > まい:この瞬間、ルークは魔王と同化してしまったんですね・・・・(涙) > エル:部下Sも変な所で出てくるわよねぇ・・・・ > まい:変な所って・・・(汗) 変なところですね。 「……いや、同意を求められてもこまるっつーか…… ま、いいんだけど? 俺はめでたく滅んでミリーナとらぶらぶv になれるんだろ? またさ」 L「もうちょっとかかるけどね。 その前にあんたの中にある魔王に、へましたお仕置きフルコースを上げなくちゃいけないし」 ……(汗) > まい:お疲れ様でした!!とってもダークでいい感じvでした(マテ) > エル:うん。どっかのダークもどきよか数倍はよかったわね(にっこり) > まい:ええ(にっこり) > エル:ふふふ☆ > まい:んふふ☆ > エル:それではむくぅさん、これで。 > まい:とってもよかったですyvv > 二人:さよーーならーーー 有難うございますッ! ていうかどっかのダークもどき……って? 「いや。ツッコまないでよ。話がこじれるから」 何はともあれ、感想どうもありがとうございましたv それでは。 |
21480 | Re:ををををを!!!! | リナ&キャナ E-mail | 2002/8/19 18:29:18 |
記事番号21475へのコメント はじめまして。 隣であほなことを訴えていたりしている、ルーク狂いのリナ&キャナと申します。 ううううううううううううううううううううう・・・・・・・・・ ルーク・・・・・・・悲しすぎ・・・・・・ 鏡を割った冒頭のシーンで、14巻でラーフリーズで凍りついた手を無理やりはがし取ったシーンを思い出しました・・・(涙涙涙) しかも、何日も何も受けつけなかったって・・・それって、『もう魔王が目覚めていた』から・・・?魔族は、普通の食べ物食べる必要ありませんから・・・そうだったら悲しすぎる・・・ あまり言っていると涙が出てくるので、これくらいで失礼します。 うーーー!!!! それでも悲しすぎる〜〜〜!!!! |
21488 | うひぃぃぃいぃっ!? | むくぅ E-mail URL | 2002/8/20 12:30:53 |
記事番号21480へのコメント リナ&キャナさんは No.21480「Re:ををををを!!!!」で書きました。 >はじめまして。 >隣であほなことを訴えていたりしている、ルーク狂いのリナ&キャナと申します。 こちらも――はじめまして?(何。?て) むくぅなのです。こんにちは。 >ううううううううううううううううううううう・・・・・・・・・ >ルーク・・・・・・・悲しすぎ・・・・・・ >鏡を割った冒頭のシーンで、14巻でラーフリーズで凍りついた手を無理やりはがし取ったシーンを思い出しました・・・(涙涙涙) >しかも、何日も何も受けつけなかったって・・・それって、『もう魔王が目覚めていた』から・・・?魔族は、普通の食べ物食べる必要ありませんから・・・そうだったら悲しすぎる・・・ ルークが精神的に受け付けなかったのもあるし、魔王が目覚めていたのもあるかとおもいます。相乗効果……ではないのですが。 十四巻のあの場面は……痛かったです。痛すぎましたあれは。 >あまり言っていると涙が出てくるので、これくらいで失礼します。 > > > >うーーー!!!! >それでも悲しすぎる〜〜〜!!!! 暗い話を書くな自分っ! とツッコミを入れております。 あああっ! なかないで下さいっ! ハンカチ差し上げますッ!(もちろん色は白←やめい) それでは、感想どうもありがとうございました。むくぅなのでした。逃走ッ! |
21506 | お久し振り+初めまして | イリス・バイオレット+ユア・ファンティン+アッシュ | 2002/8/21 20:39:44 |
記事番号21475へのコメント むくぅさんは No.21475「世界が震える瞬間(とき)」で書きました。 > > 突発的に書きたくなった――というわけではないのですが。 > 前々から書きたくて書きたくてしょうがなく、しかしネタがないのでかけなかったルークさんの話。アレです。十四・十五巻ネタバレ……いや、しかし十五巻発売から一年以上経ってるしもう時効……(ぶつぶつ) >「……ところで、一話(しかもさわり)だけしか書いていなかったシリーズ(妖剣の行末)はどうしたのよ」 > そんなのもありましたっけねぇ(遠い目) >「何でもかんでも遠い目すればすむと思ってるなぁッ!」 > いや、でも帰省はさみましたし。一週間。気がついたらツリーも落ちてますし。この話を投稿したらまた書き始める予定です。 > ルーク(正確に言えばミリーナさんも)さんには色々と思うことがあったんですよねー。正直言って驚くの一言に尽きたので。 >「あ・そうそう。「むくぅ? 誰じゃそりゃッ!」っていう人で特にお暇な方は、過去別か著者別を漁ってみてね♪」 > > それでは、最後に、『暗い話』が嫌いな方はご遠慮いただいたほうがいい……かもです。 > よろしければ、『世界が震える瞬間(とき)』、最後までお付き合いください―― ユア;付きあお―う。 イリス:付き合うか。 アッシュ:さわがしくてすまん。 > >=================================== > > あふれてくるのは悔しさ、悲しさ、怒り――そして。 > > すまない、と。 > > ただすまないと。それだけ謝りたくて。 > ――でも謝れずに。 > > 謝れるはずがないのだ。 もういないのだから > > ……謝れるはずがないじゃないか…… > > 愛してるといったのに。 > 守って見せると思っていたのに。 > 救われていたのはいつも自分だけで。 > > > 彼女を死なせてしまって。 > > > 謝れるはずがない。 > 守れなかったくせに、謝れるはずがないじゃないか……? > > > > > > > > > > > > > > 【 世界が震える瞬間(とき) 】 【彼が、目覚めた時】 > > > > > > > > > > > > > ――鏡に映っていたのは、顔色の悪い男の顔だった。 > 自分の顔。 > …… >「情けねぇ面……」 > 口の端に自嘲の色を浮かべて呟くと、彼は鏡に手をつき、ため息をついた。 > セレンティア。悪夢のような事件が起こり。自分はそこから逃げ出してきた。それから少し。少しだけ経って。 > あの街から大分離れた小さな町に、自分は宿を取っていた。 > 忘れようと思った。 > やり直せるはずもないけれど。 > でも、忘れようと思った。悪あがきのように。 > ――けど。 > 忘れられない。 > どうしようもない。 > 吐き気がする。 > > 『――にならないで。』 > > 声が響いた。 > 自分だけにしか聞こえない声――否。 > 自分しか聴いていない声。 > あいつが言っていた言葉。 > > 『嫌いにならないで。ヒトを――』 > > 嫌いにならないで。 > 呟きは幾度も幾度も繰り返されて、そしてやがて彼女は息を引き取った。 > ヒトを嫌いにならないで。 > 最期の願い。 > 最期の言葉。 最後の思い。 > ―― >「無理だよミリーナ……」 > 鏡に触れる手に力を込める。 > ぱき、と音を立てて鏡に無数のひびが走った。 > ……ぱたり。 > そのひびを伝って流れたものに怪訝な顔をして、掌を見る。 > 手が切れて、ぽたぽたと血が垂れていた。 > 痛みがない。 > ただ血が流れるだけだ。 > このまま血が全て外に出たら、自分は死ねるのだろうか? > このまま、逝…… > ……ッ…… > 血の流れる手で、口を押さえた。 >「ぅっ……ぇ……」 > 吐き気がする。なんで。 > > ……なんで彼女が死ななきゃならなかったんだろう。 ・・・…何で俺が死ななかったんだろう。 > > 血の流れる手に『治癒(リカバリィ)』をかけることは、その晩とうとうできなかった。 > > > 朝。 > 食堂で、食べたくもない朝食をフォークでつつく。 > ……そういえば、昨日は何か食べ物を口に入れただろうか。一昨日は。その前は? > 生きる、という行為について、全く興味が失せてしまったようだった。 > 『それ』を実感するのは、時々訪れる吐き気。それに――彼女の最期の言葉。 > 褪せていく記憶の波の中で、より鮮明に、鮮烈になっていくのは、彼女との思い出ばかりだった――特に、あの四人でつるんでいたときの。 > これは皮肉かもしれない。忘れたいはずの彼女との思い出が、より強くなっていく。 >「……」 > ため息が漏れた。 > > 『ため息をつくと、幸せが逃げていくのよ』 > >「……そんなことも言ってたっけな」 > 聞こえてきた声は、あまり迷信などを好まない彼女が、笑いながらそう言った時のセリフだった。 > 自分がふと呟いた言葉にぎょっとして、ウェイトレスがせかせかと通り過ぎていく。 > …… > 彼は立ち上がった。 >「……食わねぇのに金払うのか、割りにあわねぇな……」 > そう呟いてでもいなければ、どうしようもなくなりそうだった。 > ――結局その日も、何も食べなかった。 > > > > > 生きているのか、死んでいるのか、だんだん解らなくなっていくような気がした。 > 忘れようと思っている……それも嘘だと思えてきた。 > ……忘れたくない。 > 彼女と共にいた思い出を忘れたくない。 > 自分をあの地獄から引きずり出してくれた、救い上げてくれた彼女を、忘れられるはずがないのだ。 > ……本当に。 > すまなかった。謝りたかった。 > けど―― > 彼女はもういない。 > いない。 > …… > 頭から布団をかぶって、彼は静かに嗚咽した。 > ……吐き気が……する。 > > > > >「………」 > 何か食べないと身体に悪いから、と、結局今日も朝食を食堂で注文する。 > けれど食欲がない。普通なら幾日も何も食べていない自分の食欲をそそるはずのハムエッグも、自分の目の前でただ冷めていくだけだった。 > ……気持ち悪い。 > また吐き気がする。日に日に強くなっていく。 > そして。 > > 『――苦しいか?』 > > 初めて、ミリーナのもの『ではない』声が聞こえた。 >「――!」 > 目を見開いて辺りを見回す。広くもない食堂はあまり流行っていないようだったが、それでも数人か客はいる。しかし、声は聞こえていないようだった。 >(……ついにおれは狂っちまったってのか?) > 顔を歪める。 > だが。 > > 『――苦しいか?』 > > 声はまた聞こえてきた。 > > 『苦しいか。悔しいか。憎いのか。世界が? 自分が?』 > >「誰だ……」 > 呼吸が荒くなっていく。声は問うているのだろうか。確認しているのだろうか。どちらとも取れるし、どちらとも取れない。 >「……誰だ!」 > > 『お前の中にいるもの――そして今お前が呼びさました――否』 > > 我は目覚めていた。とっくに。しかし。 > ――今完全に。お前に話しかけられるまでになった。 > > 自分の心の中で声が響いた。 > どくんっ……心臓がはねた。動いているとも疑わしかったのに。 >「誰だと……聞いている……」 > 声は我ながら乾いていた。解りつつある。この声が、誰なのか。 > しかし、認めたくない。 > > 『――人間よ。世界を憎むのであれば、滅ぼしたいのであれば、我の力を欲するがいい。力を貸そう。望みさえ、すれば』 > >「……」 > 誰なのか。これが何であるのか。自分は知っている。 > これは。 > > 『赤眼の魔王(ルビーアイ)……汝らは我をそう呼ぶ』 > > やはり…… > どくんっ、どくんっ、心臓の音がいやに大きく、早く聞こえる。…… > > 『今一度、聞こう。人間よ。世界が――憎いか?』 > > …… >「正直言って解らねぇ……」 > ワンテンポおいて、彼はため息混じりに、そう呟いた。 >「……けど――そうだな。 > 俺は死にたい――だが、まだ『死ねない』。だから……」 > > ……世界を滅ぼすことで、彼女に会えるのなら。 > >「…………」 > そしてふと、目を見開いた。しばし考えるように下唇を噛み締めて、やがて―― > 思わず、口の端に笑みを浮かべながら、 > > > >「―― 一つ、条件があるんだ」 > > > > ――儀式だ。 > 簡単な儀式。俺が世界と決別するための。 > 簡単な―― ミリ―ナと出会わせてくれた世界と決別する為の・・・。 > > > > > > > > > そして。 > > > びくんっ―― > > > 世界が。 > 震えた。 > > > > > > > > > >=================================== > > で、電波がッ! 電波が飛んできたんですッ!(どんな言い訳だ) > というわけで苦情は電波に……(待て待て待て) > ……いや、すみません。 > ネガティヴな話が書きたかったんです。ルークさんの。 > 暗い話を書くときはとことん暗く! 救いなしに! がむくぅの理想なんですが……無理です(爆) > > > 何はともあれ、それでは、むくぅなのでした(礼) > 逃走ッ! アッシュ:・・・おもしろかった。 ユア+イリス:楽しかった。 3人で:それでは、またいつか。 |
21527 | こんにちはです♪ | むくぅ E-mail URL | 2002/8/24 17:12:11 |
記事番号21506へのコメント イリス・バイオレット+ユア・ファンティン+アッシュさんは No.21506「お久し振り+初めまして」で書きました。 >> よろしければ、『世界が震える瞬間(とき)』、最後までお付き合いください―― >ユア;付きあお―う。 >イリス:付き合うか。 >アッシュ:さわがしくてすまん。 よろしくお願いします♪ 付き合ってくださって感謝ですvv >> あふれてくるのは悔しさ、悲しさ、怒り――そして。 >> >> すまない、と。 >> >> ただすまないと。それだけ謝りたくて。 >> ――でも謝れずに。 >> >> 謝れるはずがないのだ。 > >もういないのだから 既に過ぎゆいてしまったことだから。 >> 【 世界が震える瞬間(とき) 】 > 【彼が、目覚めた時】 そして終わりが始まる。 >> 最期の願い。 >> 最期の言葉。 > 最後の思い。 ……最後の。 それは最後だったろうか。始まりだっただろうか。 その言葉はぼやけ、しかしいつまでも消え去らぬ。 >> ……なんで彼女が死ななきゃならなかったんだろう。 > > ・・・…何で俺が死ななかったんだろう。 どうして彼女を守ってやれなかった。守って死ねなかった? >> ――儀式だ。 >> 簡単な儀式。俺が世界と決別するための。 >> 簡単な―― > > > ミリ―ナと出会わせてくれた世界と決別する為の・・・。 ……『俺』を殺すための? >アッシュ:・・・おもしろかった。 >ユア+イリス:楽しかった。 > > >3人で:それでは、またいつか。 読んでいただいて有難うございました(礼) それでは。お三方とも。またいつか♪ |
21509 | うふっv(やめろ) | 白河綜 E-mail URL | 2002/8/21 23:33:34 |
記事番号21475へのコメント むくぅさんは No.21475「世界が震える瞬間(とき)」で書きました ふふふ。乗り遅れ一号、ここに見参(爆) というわけでこんにちは! 風は涼しいが日差しは強い。晩夏特有の赤とんぼの大群さんに襲撃をうけましたっっ! 近状報告なんぞしつつ白河綜なのですっ!! ウ「いやアノ……つっこみドコロ満載なんだけド、何? その『赤とんぼの大群』っテ……(汗)」 橋の上を自転車こいで通過してみてください。 確実に、私の台詞の意味がわかります。 ウ「…………止めとク。襲われたくなイシ」 いつかひきずってってあげますv さて。さっそくレスをば。 > 愛してるといったのに。 > 守って見せると思っていたのに。 > 救われていたのはいつも自分だけで。 > > > 彼女を死なせてしまって。 > > > 謝れるはずがない。 > 守れなかったくせに、謝れるはずがないじゃないか……? 切ない……切ないです、ルークさん(涙) ウ「ううううううううう(涙)」 ……というわけで、涙腺の緩いウィンちゃんは号泣してます(待て) >「―― 一つ、条件があるんだ」 > > > > ――儀式だ。 > 簡単な儀式。俺が世界と決別するための。 > 簡単な―― 魔王に対し、たった一つの条件を提示したことが、彼の最後の理性だったのかもしれませんね(涙) 基本的にお人好しで優しい心の持ち主である彼の心のバランスが崩れ、魔王が覚醒したのであっても、やはり魔王を完全には覚醒させなかったのも彼。 スレイヤーズのメインキャラでは、一番深い傷を負ったのは彼のような気がします。 ウ「ウン。絶対転生できたら、今度こそ幸せニなっテ欲しいネェ……(涙)」 ですね。 ではでは。 短くて申し訳在りません(汗) 白河綜と ウ「涙だばだばのウィンでしタ……うう(滝涙)」 |
21528 | ふふふふふ(待て) | むくぅ E-mail URL | 2002/8/24 17:21:51 |
記事番号21509へのコメント 白河綜さんは No.21509「うふっv(やめろ)」で書きました。 > ふふふ。乗り遅れ一号、ここに見参(爆) > というわけでこんにちは! 風は涼しいが日差しは強い。晩夏特有の赤とんぼの大群さんに襲撃をうけましたっっ! 近状報告なんぞしつつ白河綜なのですっ!! >ウ「いやアノ……つっこみドコロ満載なんだけド、何? その『赤とんぼの大群』っテ……(汗)」 > 橋の上を自転車こいで通過してみてください。 > 確実に、私の台詞の意味がわかります。 >ウ「…………止めとク。襲われたくなイシ」 > いつかひきずってってあげますv > さて。さっそくレスをば。 トンボについてのちょっぴし苦い思い出↓ ――それは私が小学二年生くらいの時のことだったでしょうか――(何気に怪談風味) その夏はトンボがやたらと多く飛んでいて、虫取り網を持って走り回ったものです。 そして、たくさん捕まえて虫かごに詰まったトンボたちをふと見ると―― 共食い(爆) もちろん急いで逃がしましたっ! ということでむくぅなのですッ! 「よく解らない挨拶だね……」 「ていうか怪談風味でもなんでもないしネ」 トンボについては誰しもいろいろな思いがあるもんです(遠い目←何) 何はともあれレス返しをっ!(汗) >> 愛してるといったのに。 >> 守って見せると思っていたのに。 >> 救われていたのはいつも自分だけで。 >> >> >> 彼女を死なせてしまって。 >> >> >> 謝れるはずがない。 >> 守れなかったくせに、謝れるはずがないじゃないか……? > > 切ない……切ないです、ルークさん(涙) >ウ「ううううううううう(涙)」 > ……というわけで、涙腺の緩いウィンちゃんは号泣してます(待て) 泣かせた方が勝ちッ!(何ですか自分) 「話がシリアスなのに全くちっともむくぅは真面目じゃないよね」 「きっと何か根本的に人として間違ってるヨ」 >>「―― 一つ、条件があるんだ」 >> >> >> >> ――儀式だ。 >> 簡単な儀式。俺が世界と決別するための。 >> 簡単な―― > > 魔王に対し、たった一つの条件を提示したことが、彼の最後の理性だったのかもしれませんね(涙) > 基本的にお人好しで優しい心の持ち主である彼の心のバランスが崩れ、魔王が覚醒したのであっても、やはり魔王を完全には覚醒させなかったのも彼。 > スレイヤーズのメインキャラでは、一番深い傷を負ったのは彼のような気がします。 >ウ「ウン。絶対転生できたら、今度こそ幸せニなっテ欲しいネェ……(涙)」 > ですね。 私がスレイヤーズに触れた頃は既に十四巻まで出ていて、一気に読んで何度も読み返し、十四巻でのた打ち回って(何) 十五間早く出ろ早く出ろと念じていた記憶があります(爆) ……いや、ほのぼのした笑い話になってますけど、それだけひたすらルークのことがショックでした。悲しかったです。 とにかくとにかくやり切れなかったのを覚えています。 きっと基本的には『いい奴』なんですよね。それゆえに、ああいう選択をしてしまったのかもしれないです。 転生後のルークさんとミリーナさんの幸せを祈ってます。本気で。 > ではでは。 > 短くて申し訳在りません(汗) > > > 白河綜と >ウ「涙だばだばのウィンでしタ……うう(滝涙)」 いや、感想どうもありがとうございました(礼) それでは、むくぅと。 「シリアスっぽくないいつものメンバーでした」 「デハ」 |