◆−時を超えた想い−闇竜翔&東琥珀 (2002/12/18 23:15:12) No.23846 ┣儚く散った霞の君よ……(レンオル)−東琥珀 (2002/12/18 23:17:03) No.23847 ┃┣提案いいですか?−ユア・ファンティン+華鏡累 (2002/12/19 14:52:59) No.23853 ┃┃┗おっけぃです。−東琥珀 (2002/12/22 16:33:07) No.23924 ┃┣タイセツなヒト、だぁれ?−東琥珀 (2002/12/22 16:30:26) No.23923 ┃┣レンVSダルフィン?−東琥珀 (2002/12/23 17:39:31) No.23947 ┃┃┗Re:レンVSダルフィン?−ユア・ファンティン+華鏡累 (2002/12/23 20:48:26) No.23948 ┃┗真夜中の訪問者−東琥珀 (2002/12/24 21:15:48) NEW No.23973 ┗記憶の思い人(アセフィア)−闇竜翔 (2002/12/19 23:22:11) No.23864 ┣時は流れ・・・・(アセフィア)−闇竜翔 (2002/12/22 20:30:52) No.23928 ┣失われし記憶の覚醒(アセフィア)−闇竜翔 (2002/12/23 11:18:11) No.23941 ┃┗乙女の言葉は鵜呑みにしては駄目(笑)−かお (2002/12/24 08:33:20) No.23955 ┃ ┗Re:アセルト君はそれがわからないっていう人です−闇竜翔 (2002/12/24 10:22:38) No.23957 ┣邪妖の策略−闇竜翔 (2002/12/24 11:15:09) No.23958 ┃┗Re:邪妖の策略−ユア・ファンティン+華鏡累 (2002/12/24 14:28:20) No.23965 ┃ ┗頼まれたのはここに載せます−闇竜翔 (2002/12/24 22:50:39) NEW No.23977 ┗もう少し素直になりましょう二人とも−闇竜翔 (2002/12/24 21:37:06) NEW No.23974
23846 | 時を超えた想い | 闇竜翔&東琥珀 | 2002/12/18 23:15:12 |
合作劇の様なものです。 レン×オルエン(ジェラルディーン)、アセルト×フィアナの 専用ツリーとでも言いましょうか(笑) |
23847 | 儚く散った霞の君よ……(レンオル) | 東琥珀 | 2002/12/18 23:17:03 |
記事番号23846へのコメント ささ…………… 葉擦れの音が聞こえる。 ちちち……………… 頭上で、鳥の群が飛び立った。 そんな、深い森の中で…………………… レンは、走っていた。 『仕事』を終えた所らしく、彼の上着には返り血が付着している。 暗殺稼業を営む(?)彼にとって、追われる事は日常茶飯事。 この日も……追っ手から逃れる為に、レンはわざと通りにくい道を選んで走っていた。 しばらくは、背後から追っ手達の声が聞こえていたが…… 数分して、追っ手の声も聞こえなくなり、葉擦れと鳥の声が聞こえるのみとなった。 ――――これだけ走れば大丈夫だろう―――― 油断無く辺りを窺いながら、立ち止まるレン。 ほぅ、とタメ息を付き、返り血の付いた上着を脱ぎ捨てる。 その時――… がさっ。 傍の茂みが動き………… 射る様な視線が、レンに向いた。 「!」 反射的にそちらを向くレン。 手が武器に伸びる。 音の原因を目にして――――…… レンは、思わず硬直した。 女の人。 年の頃なら、二十を少し過ぎた位だろうか。 水色の髪を肩口で揃えた、男装の女性。 桜色の唇に、しなやかな四肢。 ぴったりとした軍服に躰を包んではいるものの、かなりのプロポーションの良さが見て取れる。 『女』との付き合いが余り無いレンにも……… その人が、所謂『美人』に属する事が解った。 ――――こんな所に何故女がいる―――― 探る様な視線を、彼女に向けるレン。 じりじり、と、間合いを計る。 「……………………………」 きょとん、とした表情でこちらを見ている女。 動作には警戒心の欠片も無い。 ――――なんだこの女は……… 格好から見て…軍人?いやそれにしては動作に不可解な点がある――――… 疑心暗鬼に陥るレン。 「……………………………」 女は……………………………………… 軽く……………………………………… レンに向かって、微笑んだ。 ……………………………………………………………… ……………………………………………………………… ……………………………………………………………… ……………………………………………………………… ……………………………………………………………… あっけにとられて立ちすくむレン。 ざっ。 踵を返し…………… 更に深い森の中へと、足を進める女。 最後に、ちらり、ともう一度レンを見………… やがて、木々の間へと消えた。 レンが我に返ったのは、それからしばらく後だった。 時間にしておよそ数秒。 しかし、レンには数十分にも感じられた。 ――――なんだったんだ…………一体――――…… 女の微笑み、凛とした動作が、残像の様に彼の瞼の裏に焼き付いていた。 帰宅後。 ――――良く考えれば…………もう一度あの女捜さなきゃならないんじゃ―――― レンは、遅まきながらその事に気付いていた。 足下に投げ捨てていた血塗れの上着に相手が気付いていたかどうかは解らない。 しかし、まがりなりにも『仕事帰り』を見られた相手である。 何らかの形で『口止め』をするべきであった。 ――――全く…どうかしている―――― 彼は、タメ息を付いた。 数日後。 レンは、再びあの森に来ていた。 女と出会った辺りをうろついてみる。 運が良ければまた彼女が来るかもしれない。 その時。 ひとの気配がした。 ほとんど白に近い紫色の髪を、ポニーテールに纏めている女性。 顔つきが、どことなくあの女に似ていた。 背後から忍び寄り…………………… がっ! 「!」 紫髪の女の口を、手で塞ぐ。 「…………………………親族に、水色の髪の女はいないか」 「……………………」 黙って、レンの目を見上げている紫髪。 手振りで、『叫ばない』と示す彼女に、レンは少し迷って……手を離した。 ふぅ、と息を付く彼女。 「いるわよ」 あっさりと答える。 この時――――… レンは、目の前の女が人間でないのに気付いた。 姿形、気配まで人間にそっくりだが……………… 何というか……『匂い』が違う。 何より、普通の人間の女が、こんな森の中でイヴニングドレスなんぞ着ている訳がない。 「………魔族………?」 「正解」 ――――あの女は、人間に思えたのだが―――― 「アンタ、あの子の知り合い?」 まぁ、知り合いといえない事も無かろう。 レンは、こくん、と頷いた。 「あの女の所まで案内して欲しい」 「今から行く所なのよ、付いてきなさい」 女は、蓮っ葉な言葉遣いでそう言うと…くるり、とレンに背を向けて、歩き出した。 「アタシ?リノアン。リノアン、ってのよ。 アンタが言ってるのはぁ………多分、ていうか絶対――…妹よ」 ――――似てないな…特に物腰―――― ツッコミを、心の奥だけにとどめておくレン。 二人は歩き続け……………………………………… やがて、少し開けた広場の様な場所に出た。 太陽の光が燦々と降り注いでいる。 「………………………………………… ほら、アレ」 リノアンがある一点を指し示す。 その一点を見て……………………………………… レンは…………………………………………… 思わず、硬直した。 軽く盛られた土の山。 上に、小さな石が乗せられ……石の周りには、花が沢山添えられている………… 「アンタがあの子の何なのかは知らないけど………残念ね……… 昨日の晩、死んだの。あの子」 土山に歩み寄り、持っていた花束をそっ、と石に添えるリノアン。 レンも、続いて近づき…… 石に刻まれている文字を指先でなぞる。 『オルエン』。 「……死んだ………? あの女が…………?」 レンの脳裏に、彼女の後ろ姿が浮かぶ。 凛とした態度。 柔らかな微笑み。 端麗な姿。 だけど………… 何処か、影を背負った女だった――――……… 「殺されたのよ」 「殺された?」 問い返すレン。 「トチ狂ったカミサマにね」 吐き捨てる様に言うリノアン。 一瞬、憎悪の表情がかすめる。 しかし、すぐに…穏やかな、元の表情に戻った。 ちらっ、とレンを見て……… 「……………………アンタ、オルエンの知り合いなんでしょ? …………………ちょっとでイイから………妹の為に、祈ってくれない?」 「……………………」 「……………………魔族の魂も……………………… ……………………天国に行けるのかな………………………」 黙ったままの、レンの耳に。 リノアンの、呟きが届いた。 「全く…どうかしている…」 レンは、数日前と全く同じセリフを呟いた。 何故、こんなにもあの女が気になる。 職業柄、ひとの死んでいく光景には慣れているのに。 生き物の儚さなど、百も承知もハズなのに………… ハズなのに………………………………………………………………………… 何処か、寂しかった。 それから時は流れに流れ………………………………………………… 数千年の歳月が流れた。 レンは、転生した。 記憶も残っている。 そして、未だ暗殺稼業に勤しんでいる。 そして。 レンは今でも思い出す。 霞の様に儚かった、あの女性の事を。 ある日。 レンは、ある田舎町に寄った。 何と言う事もなく、町中をぶらついていた。 その時…………………………………………… 「………………………転生したのか……………お前も…………………」 聞いた事のない声。 だけど、何処か――――聞き覚えのある様な――――… レンは、振り向いた。 一人の少女が、立っていた。 十二、三歳の、美しい少女――――――………………… 肩口で切りそろえた、水色の髪――――………………… 凛とした、態度――――……………… レンは、思わず立ち止まった。 少女は……………………… 『あの時』と。 全く変わらない笑みを浮かべて見せた――――……………… それはまた、別の話である。 言い訳あんど言い逃れ。 ……は………はわぁぁぁあぁぁぁあっっっっ!!!!! レンくん、書くん難しいぃぃぃぃっっっ!!!! でも、書きがいあるわー。レンくん。マジで。 翔さん、ありがとうございます。 こんな私のキャラとご自分のキャラを………ううっ。感動。 ジェリィとレンくん、うまく行くといいなー。わくわく。 (またレンくんに『酔狂な』って言われそうだ(汗)) で……………………………………………… 折角預けて貰って、出来たのがこんな駄文。(涙) あああ……もっと精進が必要なのだぁね。(涙) 私の文は稚拙すぎるのです。もっと頑張らなくてはならないのですっ。(汗) しかも、私の他作品同様、展開が遅いの何の(汗) 玲奈に『普通の人が原稿用紙一枚で書ける内容をアンタは五枚使って書く』といわれマシた。 ……いや…… 読書感想文とか書く時には便利よ、この特技(笑) 翔さんありがとう、そしてごめんなさい。 レンくんこんなキャラにしちゃったよ(涙) テーマは、『出会い』。 こんな感じだったんじゃ無いかな、っと。イメージ優先で書いてみました。 ………………………………しかし………………………………… これより更に難しいです。『アセルト×フィアナ』。 出会いからして、琥珀はもぉ大苦戦でした。 この話は、ほんの二、三十分で粗筋が出来上がり、肉付けに二時間半くらい、でした。 し・か・し。 これを書き上げた時。 『よっしゃ、次はアセフィアだv』と、書き始め……… 一時間経過。 二時間経過。 『……………だぁぁぁっっ、思い付かねぇぇぇぇぇっっっ!!!!』 全然思い付かないんだ、コレがまた(涙) 私の小説は、ほとんどが直感任せのイメージ任せなんですよ。 でも、この二人は全然イメージが沸かなくて。 机に突っ伏して唸って(注、授業中)、玲奈(すぐ前の席)に心配されました(苦笑) て言うか授業中何やってたんだろうな俺は(汗) ま…まぁ…そう言う事で… アセフィア…今から頑張って書き始めます…(汗) でわっ! すぺしゃるさんくす。 闇竜翔さん…貴方がいないと始まらないッ! ホントにホントにありがとうですぅぅぅvvv(はっ。今一瞬誰かが乗り移った様な(汗)) こういう、ネット上の作家の方とこういうイベントするの、夢だったんです。 はぁv幸せですv(ヲイヲイ…………) こんな稚拙な文の奴に付き合わされて大変だとは思いますが、どうか見捨てないで下さい(汗) 翔さんの文、好きなんですよ本当vv ああ、ホントに夢みたいだ(汗) 愛してます翔さーんっ!(待たんかコラ) 七瀬玲奈…はははははははははははははははははははははははははははははは。 度重なるからかいの言葉ありがとうよ。(目がちっとも笑って無い) カルセリミハケルシュミレミブレリシュ頑張れよ。(私信) ついでに、もうちょっとエーリッヒの扱い良くしてくれ(汗)←(エーリッヒ好きv『逃しませんよ』vv) エリヘルが難しくて仕方ないから…(汗)うぅ、ヘルりん不憫だ、物凄く(汗) あと頼むから早く合作漫画の方仕上げてくれ。一体何週間かかってるんだアンタ。(力一杯私信) 華南…ううっ…友人の中で、私の小説にマトモなコメント下してくれるのって貴女くらいだよ(汗) これからもよろしくね♪(月並み) AND YOU!…やはり、呼んで下さる貴方もとっても大事♪ こんな駄文に目を通して下さり、有り難う御座いました♪ 幕。 |
23853 | 提案いいですか? | ユア・ファンティン+華鏡累 | 2002/12/19 14:52:59 |
記事番号23847へのコメント ユ:提案は 華:後書きでいいますわ。 ユ:人の台詞とるなボケ 華:ま、いいじゃありませんの。 ユ:・・・・(何も言う気力がない) 華:それじゃレスいきます >ささ…………… >葉擦れの音が聞こえる。 >ちちち……………… >頭上で、鳥の群が飛び立った。 >そんな、深い森の中で…………………… >レンは、走っていた。 >『仕事』を終えた所らしく、彼の上着には返り血が付着している。 ユ:(復活)殺しを『仕事』と言い切れるんですね。 華;『仕事』は、しごとでしょvv >暗殺稼業を営む(?)彼にとって、追われる事は日常茶飯事。 >この日も……追っ手から逃れる為に、レンはわざと通りにくい道を選んで走っていた。 >しばらくは、背後から追っ手達の声が聞こえていたが…… >数分して、追っ手の声も聞こえなくなり、葉擦れと鳥の声が聞こえるのみとなった。 > >――――これだけ走れば大丈夫だろう―――― > >油断無く辺りを窺いながら、立ち止まるレン。 >ほぅ、とタメ息を付き、返り血の付いた上着を脱ぎ捨てる。 >その時――… >がさっ。 >傍の茂みが動き………… >射る様な視線が、レンに向いた。 >「!」 >反射的にそちらを向くレン。 >手が武器に伸びる。 >音の原因を目にして――――…… >レンは、思わず硬直した。 > >女の人。 > >年の頃なら、二十を少し過ぎた位だろうか。 >水色の髪を肩口で揃えた、男装の女性。 >桜色の唇に、しなやかな四肢。 >ぴったりとした軍服に躰を包んではいるものの、かなりのプロポーションの良さが見て取れる。 ユ:・・・・・・・・(滝涙&うわ言) 華:ああっ、先輩が壊れましたあ。 ユ:壊れてなんかいないよ。 こう言うところとはいえ生きてるオルエンを見れたからさ・・・・ (また滝涙) >『女』との付き合いが余り無いレンにも……… >その人が、所謂『美人』に属する事が解った。 > >――――こんな所に何故女がいる―――― > >探る様な視線を、彼女に向けるレン。 >じりじり、と、間合いを計る。 >「……………………………」 >きょとん、とした表情でこちらを見ている女。 >動作には警戒心の欠片も無い。 ユ:・・・・・・・!? 華:訳:も、もしかして > >――――なんだこの女は……… > 格好から見て…軍人?いやそれにしては動作に不可解な点がある――――… > >疑心暗鬼に陥るレン。 >「……………………………」 >女は……………………………………… >軽く……………………………………… >レンに向かって、微笑んだ。 ユ:め、珍しい 華:それ酷くない? ユ:でもオルちゃんって、ダルちゃん以外に笑顔見せないようなイメ−ジが在ったから >……………………………………………………………… >……………………………………………………………… >……………………………………………………………… >……………………………………………………………… >……………………………………………………………… >あっけにとられて立ちすくむレン。 > >ざっ。 >踵を返し…………… >更に深い森の中へと、足を進める女。 >最後に、ちらり、ともう一度レンを見………… >やがて、木々の間へと消えた。 >レンが我に返ったのは、それからしばらく後だった。 >時間にしておよそ数秒。 >しかし、レンには数十分にも感じられた。 > >――――なんだったんだ…………一体――――…… > >女の微笑み、凛とした動作が、残像の様に彼の瞼の裏に焼き付いていた。 ユ:この時のレンに送りたい言葉 華:『恋は一瞬・愛は永遠』 ユ:『恋の病は、草津の湯でも治せない』ってやつね。 > > > > > > > > > > > > >帰宅後。 > >――――良く考えれば…………もう一度あの女捜さなきゃならないんじゃ―――― > >レンは、遅まきながらその事に気付いていた。 >足下に投げ捨てていた血塗れの上着に相手が気付いていたかどうかは解らない。 >しかし、まがりなりにも『仕事帰り』を見られた相手である。 >何らかの形で『口止め』をするべきであった。 ユ:つまり『殺し』て、『口止め』ってやつ? 華:せんぱ〜い、戻ってきてくださいよぉ。 > >――――全く…どうかしている―――― > >彼は、タメ息を付いた。 ユ:それとも、もう一度会いたいからかな?レン君? > > > > > > > > > > > >数日後。 >レンは、再びあの森に来ていた。 >女と出会った辺りをうろついてみる。 >運が良ければまた彼女が来るかもしれない。 > >その時。 >ひとの気配がした。 > >ほとんど白に近い紫色の髪を、ポニーテールに纏めている女性。 >顔つきが、どことなくあの女に似ていた。 > >背後から忍び寄り…………………… > >がっ! >「!」 >紫髪の女の口を、手で塞ぐ。 >「…………………………親族に、水色の髪の女はいないか」 >「……………………」 >黙って、レンの目を見上げている紫髪。 >手振りで、『叫ばない』と示す彼女に、レンは少し迷って……手を離した。 >ふぅ、と息を付く彼女。 >「いるわよ」 >あっさりと答える。 >この時――――… >レンは、目の前の女が人間でないのに気付いた。 >姿形、気配まで人間にそっくりだが……………… >何というか……『匂い』が違う。 ユ:なるほどにおいね。 華:雰囲気みたいなものかな? >何より、普通の人間の女が、こんな森の中でイヴニングドレスなんぞ着ている訳がない。 ユ:ビリビリになるものね >「………魔族………?」 >「正解」 > >――――あの女は、人間に思えたのだが―――― > >「アンタ、あの子の知り合い?」 >まぁ、知り合いといえない事も無かろう。 >レンは、こくん、と頷いた。 >「あの女の所まで案内して欲しい」 >「今から行く所なのよ、付いてきなさい」 >女は、蓮っ葉な言葉遣いでそう言うと…くるり、とレンに背を向けて、歩き出した。 ユ:・・・・・・・・(無表情な笑顔) 華:あああああっ、 これの返レス書いている人に、逃げてください 先輩の怒りゲージ勝手な推測でレベルMAXです(涙全開) > > >「アタシ?リノアン。リノアン、ってのよ。 > アンタが言ってるのはぁ………多分、ていうか絶対――…妹よ」 > >――――似てないな…特に物腰―――― > >ツッコミを、心の奥だけにとどめておくレン。 ユ:(変わらぬ表情のまま)うんうん > >二人は歩き続け……………………………………… >やがて、少し開けた広場の様な場所に出た。 >太陽の光が燦々と降り注いでいる。 >「………………………………………… > ほら、アレ」 >リノアンがある一点を指し示す。 >その一点を見て……………………………………… >レンは…………………………………………… >思わず、硬直した。 > >軽く盛られた土の山。 >上に、小さな石が乗せられ……石の周りには、花が沢山添えられている………… >「アンタがあの子の何なのかは知らないけど………残念ね……… > 昨日の晩、死んだの。あの子」 ユ:ふふふふふふふふふふふふふふふふふふ(怪しい笑み+さっきの表情) 華:ああっ〜〜〜。 >土山に歩み寄り、持っていた花束をそっ、と石に添えるリノアン。 >レンも、続いて近づき…… >石に刻まれている文字を指先でなぞる。 > > >『オルエン』。 > > >「……死んだ………? > あの女が…………?」 > >レンの脳裏に、彼女の後ろ姿が浮かぶ。 >凛とした態度。 >柔らかな微笑み。 >端麗な姿。 >だけど………… >何処か、影を背負った女だった――――……… ユ:・・・・辛い運命を自ら背負ったひとだったわね・・・ 華:(逃げ出したいが、腕をつかまれている) (ひ−ん。先輩怖いです。) > >「殺されたのよ」 >「殺された?」 >問い返すレン。 >「トチ狂ったカミサマにね」 ユ:ッふっふふふふふふふふふふふふふっふ 華:だからぁ、無表情のまま水炎竜出さないでえ〜 >吐き捨てる様に言うリノアン。 >一瞬、憎悪の表情がかすめる。 ユ:本当は、千の肉片に裂き 炎で焼き その灰を1万に分け 千の川に流しても飽き足らないでしょうに。 華:だから・・・ ユ:あの小娘許せるの? 華:うんにゃ >しかし、すぐに…穏やかな、元の表情に戻った。 >ちらっ、とレンを見て……… >「……………………アンタ、オルエンの知り合いなんでしょ? > …………………ちょっとでイイから………妹の為に、祈ってくれない?」 >「……………………」 >「……………………魔族の魂も……………………… > ……………………天国に行けるのかな………………………」 >黙ったままの、レンの耳に。 >リノアンの、呟きが届いた。 ユ:いけるといいですね・・・ 華:ああ、先輩が戻ってきた ユ:なんか言った? 華:いいえ。 > > > > > > > > > > > > > >「全く…どうかしている…」 >レンは、数日前と全く同じセリフを呟いた。 > >何故、こんなにもあの女が気になる。 >職業柄、ひとの死んでいく光景には慣れているのに。 >生き物の儚さなど、百も承知もハズなのに………… > >ハズなのに………………………………………………………………………… > >何処か、寂しかった。 ユ:恋は盲目って奴? 華:違うと思う ユ:でも、まっ無くして気付く物だし。 華:大切な者はね。 > > > > > > > > > > > > > >それから時は流れに流れ………………………………………………… > >数千年の歳月が流れた。 > >レンは、転生した。 > >記憶も残っている。 > >そして、未だ暗殺稼業に勤しんでいる。 > >そして。 > >レンは今でも思い出す。 > >霞の様に儚かった、あの女性の事を。 ユ:・・・・・・(遠い目) 華:・・・・・・・ > > > > > > > > > > > > > > >ある日。 > >レンは、ある田舎町に寄った。 >何と言う事もなく、町中をぶらついていた。 >その時…………………………………………… > >「………………………転生したのか……………お前も…………………」 > >聞いた事のない声。 >だけど、何処か――――聞き覚えのある様な――――… > >レンは、振り向いた。 > >一人の少女が、立っていた。 > >十二、三歳の、美しい少女――――――………………… >肩口で切りそろえた、水色の髪――――………………… >凛とした、態度――――……………… > >レンは、思わず立ち止まった。 >少女は……………………… >『あの時』と。 >全く変わらない笑みを浮かべて見せた――――……………… ユ:よかったですね。 華:こくこく(涙で言葉に詰まっている) > > > > > > > > > > > >それはまた、別の話である。 > > > > > > > > > > > > > > > > > > > > > > > > >言い訳あんど言い逃れ。 > > > >……は………はわぁぁぁあぁぁぁあっっっっ!!!!! >レンくん、書くん難しいぃぃぃぃっっっ!!!! >でも、書きがいあるわー。レンくん。マジで。 >翔さん、ありがとうございます。 >こんな私のキャラとご自分のキャラを………ううっ。感動。 >ジェリィとレンくん、うまく行くといいなー。わくわく。 >(またレンくんに『酔狂な』って言われそうだ(汗)) >で……………………………………………… >折角預けて貰って、出来たのがこんな駄文。(涙) >あああ……もっと精進が必要なのだぁね。(涙) >私の文は稚拙すぎるのです。もっと頑張らなくてはならないのですっ。(汗) >しかも、私の他作品同様、展開が遅いの何の(汗) >玲奈に『普通の人が原稿用紙一枚で書ける内容をアンタは五枚使って書く』といわれマシた。 >……いや…… >読書感想文とか書く時には便利よ、この特技(笑) >翔さんありがとう、そしてごめんなさい。 >レンくんこんなキャラにしちゃったよ(涙) > >テーマは、『出会い』。 >こんな感じだったんじゃ無いかな、っと。イメージ優先で書いてみました。 >………………………………しかし………………………………… >これより更に難しいです。『アセルト×フィアナ』。 >出会いからして、琥珀はもぉ大苦戦でした。 >この話は、ほんの二、三十分で粗筋が出来上がり、肉付けに二時間半くらい、でした。 >し・か・し。 >これを書き上げた時。 >『よっしゃ、次はアセフィアだv』と、書き始め……… >一時間経過。 >二時間経過。 >『……………だぁぁぁっっ、思い付かねぇぇぇぇぇっっっ!!!!』 >全然思い付かないんだ、コレがまた(涙) >私の小説は、ほとんどが直感任せのイメージ任せなんですよ。 >でも、この二人は全然イメージが沸かなくて。 >机に突っ伏して唸って(注、授業中)、玲奈(すぐ前の席)に心配されました(苦笑) >て言うか授業中何やってたんだろうな俺は(汗) > >ま…まぁ…そう言う事で… >アセフィア…今から頑張って書き始めます…(汗) >でわっ! > > > > > > > >すぺしゃるさんくす。 > >闇竜翔さん…貴方がいないと始まらないッ! > ホントにホントにありがとうですぅぅぅvvv(はっ。今一瞬誰かが乗り移った様な(汗)) > こういう、ネット上の作家の方とこういうイベントするの、夢だったんです。 > はぁv幸せですv(ヲイヲイ…………) > こんな稚拙な文の奴に付き合わされて大変だとは思いますが、どうか見捨てないで下さい(汗) > 翔さんの文、好きなんですよ本当vv > ああ、ホントに夢みたいだ(汗) > 愛してます翔さーんっ!(待たんかコラ) > >七瀬玲奈…はははははははははははははははははははははははははははははは。 > 度重なるからかいの言葉ありがとうよ。(目がちっとも笑って無い) > カルセリミハケルシュミレミブレリシュ頑張れよ。(私信) > ついでに、もうちょっとエーリッヒの扱い良くしてくれ(汗)←(エーリッヒ好きv『逃しませんよ』vv) > エリヘルが難しくて仕方ないから…(汗)うぅ、ヘルりん不憫だ、物凄く(汗) > あと頼むから早く合作漫画の方仕上げてくれ。一体何週間かかってるんだアンタ。(力一杯私信) > >華南…ううっ…友人の中で、私の小説にマトモなコメント下してくれるのって貴女くらいだよ(汗) > これからもよろしくね♪(月並み) > >AND YOU!…やはり、呼んで下さる貴方もとっても大事♪ > こんな駄文に目を通して下さり、有り難う御座いました♪ > > > > > > > 幕。 華:それでえ提案なんですけど。 ユ:私が、貸して頂いて書いている 『忘却の〜』を今書き直し中なんでして 華:私も手伝ってますよぉ ユ:その時オルの相手役をレン君にやって頂きたいなあと思いまして、 華&ユ:キャラ&カップリングを使わせ下さい おねがいします。 |
23924 | おっけぃです。 | 東琥珀 | 2002/12/22 16:33:07 |
記事番号23853へのコメント お二人とも、お忙しい中有り難う御座いました。 なんかパソコンが凍りやすく、全文レス入れられないので、 こういう形でのレスになる事をご了承下さい。 さて、提案して頂いた内容ですが、 翔さんに相談してみた所、 『別に構わない』との事ですので、許可します。 面白い世界を創り上げてくれる事を期待しております。 それでは、これにて…… |
23923 | タイセツなヒト、だぁれ? | 東琥珀 | 2002/12/22 16:30:26 |
記事番号23847へのコメント ―――――――――――――――――それから―――――――――――――――――…… 五年の歳月が経過した。 レンは二十五歳。 オルエン(と、レンは未だに読んでいる)は、十八歳になった。 彼女は、成長するごとに美しくなり、前世の面影は強くなった。 そして――――――――――背負った影も、どんどん、濃くなっていく―――――――――――――――――… またいつか、あの時の様に、霞みたいに消えてしまうのではないか―――――――――――――――――… レンには、それが心配の種だった。 何かあるごとに(何もなくてもだが)彼女の元に立ち寄った。 同僚にからかわれようが、上司に突っ込まれようが、通い続けた。 ジェラルディーン(転生後の彼女の名前)が、『仕事大丈夫か』と心配するまで通った。 「大丈夫だ、纏めてやるから」 「…纏めて出来るもんなのか?お前の仕事って?」 「上司はシブい顔するがな」 「…そらそーだ…」 何処の世界に、仕事ほっぽって恋人でもない女に会いに来るヤツがいるんだ…… 自分自身でそう思いつつも通っている辺り…重傷である。 「お前の母は、お前が俺と会ってる事に文句は言わないのか? 年頃の娘だろ」 「いや、それがな。 七年くらい前に、兄が好きな女と駆け落ちしてるんだ。 …で、それで耐性付いたみたいなんだなコレが」 「…ヤな耐性だな…」 「………………………………… …………って、もう夜の八時ではないか…………… また今度な」 「………え………ああ」 ジェリィは、最後にレンを、ちらっ、と見ると…窓を閉めた。(ロミジュリの如き会話方法なのである) 何処と無く、追い払われている様な気がして、寂しいレンであった。 無論、何故こんなに寂しいのか、という事は、彼には解らなかったのだが。 つくづく、恋愛沙汰に縁のない男なのである。 ある日………いつもの様に、『追い払われた』後。 彼は、最後に一目、彼女の姿が見たくなった。 そこで、持ち前の運動能力で、彼女の部屋の真上までよじ登り… 驚かせよう、と言う想いで、天窓を覗いたのである。 「オルエ……」 声を掛けようとして―――――――――――――――――…留まった。 彼女が……………………… 泣いていた。 彼女の眼前には………この世界の地図。 彼女は、地図の左…西側に手を付き… そして、こう言ったのである。 ―――――――――――――――――海王様…お会いしとうございます―――――――――――――――――…と。 レンは―――――――――――――――――……… 無性に寂しくなり…その場を去った。 彼女を見る……前よりも、何だか寂しかった。 そして……… はっきりと、解った。 ―――――――――――――――――…オルエン…――――――――――――――――― …好きだ―――――――――――――――――……………………… 「―――――――――――――――――最近、旅支度をしているそうだが」 「―――――――――――――――――あ…ああ、ちょっと、な」 また別の日。 レンの問いに…… ジェリィは、顔を背け、言葉を詰まらせた。 その様子に、何処か腹立たしいものを感じるレン。 「……………………………………………… ひとつ、教えてやろう」 レンの目が…… 急に、険しくなった。 「海王神官リノアンが、滅んだぞ」 ……………………………………………………………………………………………… ……………………………………………………………………………………………… ……………………………………………………………………………………………… ……………………………………………………………………………………………… ……………………………………………………………………………………………… ……………………………………………………………………………………………… ……………………………………………………………………………………………… ぴたっ、と。 ジェリィの動きが、止まった。 構わず、言い募るレン。 「理由は、高位神族の急襲。 『神封じの結界』は、もはや意味を成さない!」 「………………何が、言いたい」 「………冥王軍、魔竜王軍は、既に壊滅。 海王軍は、リノアンに逝かれてもう下手には動けない。 覇王軍も、覇王本人の弱体化プラス覇王将軍シェーラの死滅で動けない。 獣王軍がオーバーワークで破綻を来すのは時間の問題! この意味が、わかるだろう!?お前なら!」 「わからん!」 耳を押さえ、首を左右に振る彼女。 「神魔戦争が再び勃発しようとしている! 神族がこの期を逃すと思えないし! どう考えても魔族の圧倒的不利! お前…今、魔海に行って… 第二次神魔戦争なんて起こったら……絶対に死ぬぞ!」 自分でも変だと思うくらいヒートアップして、レンは叫び続けた。 行って欲しくなかった。 傍にいて欲しかった。 死んで欲しくなかった。 「海王がお前の事を受け入れると思うのか!?そんなワケ無いだろ! アイツは、魔族の中でも人間嫌いで有名だッ!」 「聞きたくない!」 ジェリィの目から、涙が零れる。 ―――――――――――――――――言ってはいけない――――――――――――――――― そう思いながらも… レンは、最後まで、言ってしまった。 「数千年前にあっさり死んだ役立たずの部下が、 今更人間に転生しても、受け入れるはずが無い!」 ――――――――――――――――――――――――――――――――――!!!! ジェリィの瞳が… 憎しみを含んだ色に染まる。 「出て行け! もう二度と、顔も見たくない!」 「ああ、ああ、出て行くとも! お偉い海王将軍サマは、人間の言う事になんか耳貸さないのか!」 ばたん! レンの鼻先で、ドアが閉じられた。 ……………………………………………………………………………………………… 「なんで、こうなるんだ………………」 レンは、深い深い溜息をついた。 「―――――――――――――――――死んで欲しくない、傍にいて欲しい―――――――――――――――――… と、素直に言えばいいのに」 「!」 くるっ、と振り向くレン。 「…アセルト…」 もう、言い返す気力もなく…………………… レンは、深い深い溜息をついた……………………… 言い訳あんど言い逃れ。 コメント避けます(汗) |
23947 | レンVSダルフィン? | 東琥珀 | 2002/12/23 17:39:31 |
記事番号23847へのコメント その後。 一応、自分の世界に帰って――――――――――――――――― ………………………………………………………………………………………… 「うあああああああああああああああああああああああああああああああああああああ」 レンは、呻き続けていた。 理由は… 自分のひねくれっぷりとアホっぷりに呆れて、の事である。 ただ、自分はオルエンを止めたかっただけ…… 死んで欲しくなかっただけ…… 傍にいて欲しいと思ったのに…… 「なんでこうなるんだぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ?!」 ひたすら叫び続けるレンくん。 因みに彼。 声が外に出ていると言う事は気付いていなく、心の中で思っているだけ、と思いこんでいたりする。 と言う訳で先ほどから、文にするのも恥ずかしい様な事を大声で呟いていたりするのだが… 端から見れば面白い事この上ない光景だったりする。 現に今この瞬間、彼の隣では…… 「……なんだ?アレ?」 「色々辛い事があったんですよ」 こぽこぽと、上司にお茶を煎れつつ呟くアセルト。 ミョーに嬉しそうに見えるのは気の所為だろうか。 「アレが、『自分と葛藤する』と言う事なんだと思いますv」 「ふみゅぅ」 良くわからん、と言う顔で、緑茶(茶柱付き)をすするファントム。 「温かく見守る事にしましょうか、取り敢えず」 アセルトは、にこにこ笑いながら呟いたのだった。 ―――――――――――――――――やっぱり謝った方が良いか――――――――――――――――― アセルトの、『温かい見守り』と言う名のからかいの元。 ようやく決心が付いたレンは、彼女の家に向かった。 『二度と顔も見たくない』と言われてはいたものの、やっぱり気になるもんは気になるのだ。 ―――――――――――――――――オルエン―――――――――――――――――…… 一体何を言えばいいのか、と考えながら、 ぶつぶつ呟きつつ歩く。 途中で柱にぶつかるが、それも気にしない。 柱を押しのけ(ヲイ)更に歩く。 ……………………………………………………………………………………… いつもの彼なら絶対に見られない壊れっぷりである。 ―――――――――――――――――アセルトならいいセリフ思い付くんだろうがな………… ………あいつみたいな恥ずかしいセリフ言えるかッ! ああでもやはり、意地張ってないで、仲直りできる方向に持っていくべきか… しかし…………………………………………………うぅん……………………… できることなら、行って欲しくない…………………………………………………… 海王の元へ、帰って欲しくない……………………………………………………… でも、オルエンはやはり帰りたいのだろうな…………………………………………… うあ絶対に意見合わない………また喧嘩だ………………………… いやいっそ、いくら嫌われてでも引き留めた方が良いのか……………………? でも…………………………………………………………………………… うじうじぐずぐずと考えつつ、歩く。 その間にも、街灯やらそこらへんの壁やらが犠牲になっているのだが… ………異様に頑丈なレンであった。 そうこうしている内に………ゼフィーリアに着く。 しかし――――――――――――――――――――――――――――――――――…… 彼女の家の前が、妙に騒がしい。 「?」 気になり、そこらへんの通行人を捕まえるレン。 「あの家で、何かあったのか?」 「なんだ?知らないのか?」 はぁ、やれやれ、とタメ息を付く通行人A。 「……ったく…… あの家の娘が、入水自殺したんだってよ」 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――!!? 言葉を失うレン。 目の前が―――――――――――――――――真っ暗になった気がした。 「オルエン!」 ばんっ! レンは、形振り構わず、家のドアを蹴り開けた。 「―――――――――――――――――アンタ、誰?」 栗色の髪の女性が、レンに問うた。 レンは、答えずに、つかつかつかと女性に歩み寄り、 「オルエンは何処だ」 「は!?」 きょとん、とする女性。 リナ…と言う、ジェリィの母親である。 「オルエンは何処だ、と聞いている!」 余りに焦っている為か…… 『オルエン』が、彼女の転生前の名である事を忘れている様だ。 「オルエン……って、誰よソレ」 ジト目で言う彼女に、ようやくその事を思い出す。 「…………………………あ………………………………… ………………ジェラルディーンは……………………………」 ふぅ、と溜息をつくリナ。 「………アンタ、ジェリィとよく、窓の外で話してたヒトね?」 リナは、直接彼と会った事は無いのである。 「…………………………………」 レンは、こくり、と頷いた。 「…………………………………」 リナは、少しの間考え…じろじろと、探る様にレンを見る。 信用できるかどうか、探っているのだろう、と、レンは思った。 「………………………………… アンタ、暗殺者ね?」 リナが……………………………言った。 一瞬戸惑い……頷くレン。 隠しても、無駄だ、と思っての事である。 リナは、はぁ、と溜息をつく。 「……ウチの子に何するつもりかはしんないけど……… でも、この状況、アンタにしか打開できなさそうね…情けない話……」 「?」 首を傾げてみせるレン。 「ジェリィは、まだ生きてるわよ。 すんでの所で、助かったの」 リナの言葉に、安堵の溜息をつくレン。 ―――――――――――――――――良かった――――――――――――――――― まだ、生きている――――――――――――――――― ……生きていさえすれば……なんとかなる―――――――――――――――――… ガラにもなく、楽観的な考えになるレン。 リナが、口を開く。 「アンタの名前…『レン』とかって言う?」 「………………………」 「………………………あの子がね、アンタの名前呟くのよ。 うなされながら、ね」 レンの沈黙を、無言の肯定と受け取り、話を進めるリナ。 「………………………」 「……………それで?」 いきなり言葉を詰まらせたリナに、レンが続きを促す。 リナは、ぎろっ、とレンを見て―――――――――――――――――……… 「責任取れって言ってんのよぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉッッッ!!!!!!!」 リナの手にしたフライパンが、見事なまでのスピードで、レンの頭をどついた。 「………なんだ……ったく………」 許可を貰い、がんがんする頭を抱えて階段を上るレン。 ジェリィの部屋の前に立ち……部屋に入った。 ジェリィは、ベッドに寝かされ、体温計をくわえている。 「…………………………………………… ………………お前か…………………………………………………」 ジェリィは、レンを一瞥すると溜息をついた。 どうやら、怒りも薄らいでいる様である。 起き上がろうとするジェリィを、手で制するレン。 「………………なんで、入水自殺なんて……………?」 率直に、疑問を口に出すレン。 …………………………………くす………………………………… オルエンは、自嘲の笑みを浮かべた。 「………………いや…………………………… 自殺するつもりはなかったんだ…………………… ただ、ちょっと、お前に言われた事が気になってな…………… …………………………………………………………………試して………みたんだ」 オルエンの語った所によると………………………… 「……………………………………は?」 呆れた様な声を出すレン。 「……………………………………お前…………………………………… それ、マジか?」 「マジだ」 軽く、あっさりと言うジェリィ。 「……実際、今の私の水の中での機動力は低かった。 ……水の中で足攣るようじゃな(苦笑)……で、仕方が無くて………… そのままどんぶらこと流れていたら、自殺と思われた」 言って、けらけらと笑う彼女。 レンは、一気に躰の力が抜けていくのを感じていた。 「どうした?」 ずりずりと椅子からずり落ちていくレンに、のほほんと声を掛けるジェリィ。 「………お……お前なぁ…………」 抜けた腰を引っ張り上げ………………………… レンは、いきなりジェリィを抱き締めた。 「………な………何を………」 「………………………………」 抗議の声を上げるジェリィ。 ぎゅぅうぅ、と、ますます力を入れて彼女を抱き締める。 そして………………………………彼女の耳元で、呟いた。 ―――――――――――――――――…俺では………… 俺では、海王の代わりにはなれないのか………………………? ………………………………………………………………………………………………………………………………… ………………………………………………………………………………………………………………………………… ………………………………………………………………………………………………………………………………… ………………………………………………………………………………………………………………………………… ………………………………………………………………………………………………………………………………… 「…………………え?」 問い返すジェリィ。 「…………………………」 レンは、答えなかった……………………… 言い訳あんど言い逃れ。 レンくんキャラ違うってば!(汗) 他にコメントの仕様無いし(涙) うう………変な作者ですまんです………………… 幕。 |
23948 | Re:レンVSダルフィン? | ユア・ファンティン+華鏡累 | 2002/12/23 20:48:26 |
記事番号23947へのコメント >その後。 >一応、自分の世界に帰って――――――――――――――――― >………………………………………………………………………………………… >「うあああああああああああああああああああああああああああああああああああああ」 >レンは、呻き続けていた。 >理由は… >自分のひねくれっぷりとアホっぷりに呆れて、の事である。 ユ:いわゆる好きなこほどいじめたいってやつね 華:先輩話ずれてますよ。 ユ:ま、いいじゃない > >ただ、自分はオルエンを止めたかっただけ…… >死んで欲しくなかっただけ…… >傍にいて欲しいと思ったのに…… ユ:ああ、愛とは偉大なり 華:ちょっと違う・・・・・ > >「なんでこうなるんだぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ?!」 >ひたすら叫び続けるレンくん。 >因みに彼。 >声が外に出ていると言う事は気付いていなく、心の中で思っているだけ、と思いこんでいたりする。 >と言う訳で先ほどから、文にするのも恥ずかしい様な事を大声で呟いていたりするのだが… >端から見れば面白い事この上ない光景だったりする。 ユ:『人の苦悩は蜜の味 人の幸せは青酸の味』だっけ 華:・・・・・まだ合ってますね・・・。 >現に今この瞬間、彼の隣では…… >「……なんだ?アレ?」 >「色々辛い事があったんですよ」 >こぽこぽと、上司にお茶を煎れつつ呟くアセルト。 >ミョーに嬉しそうに見えるのは気の所為だろうか。 >「アレが、『自分と葛藤する』と言う事なんだと思いますv」 >「ふみゅぅ」 >良くわからん、と言う顔で、緑茶(茶柱付き)をすするファントム。 >「温かく見守る事にしましょうか、取り敢えず」 >アセルトは、にこにこ笑いながら呟いたのだった。 ユ:あ、「人の不幸は〜」だった・・・ > > > > > > > > > > > > >―――――――――――――――――やっぱり謝った方が良いか――――――――――――――――― > > >アセルトの、『温かい見守り』と言う名のからかいの元。 >ようやく決心が付いたレンは、彼女の家に向かった。 >『二度と顔も見たくない』と言われてはいたものの、やっぱり気になるもんは気になるのだ。 ミ:青いねえ メ:羨ましいですわ・・・ > > >―――――――――――――――――オルエン―――――――――――――――――…… > > >一体何を言えばいいのか、と考えながら、 >ぶつぶつ呟きつつ歩く。 >途中で柱にぶつかるが、それも気にしない。 >柱を押しのけ(ヲイ)更に歩く。 ユ:お・・・・・い 華:恋は盲目ですね(違う気もするけど) >……………………………………………………………………………………… >いつもの彼なら絶対に見られない壊れっぷりである。 > > >―――――――――――――――――アセルトならいいセリフ思い付くんだろうがな………… > ………あいつみたいな恥ずかしいセリフ言えるかッ! > ああでもやはり、意地張ってないで、仲直りできる方向に持っていくべきか… > しかし…………………………………………………うぅん……………………… > できることなら、行って欲しくない…………………………………………………… > 海王の元へ、帰って欲しくない……………………………………………………… > でも、オルエンはやはり帰りたいのだろうな…………………………………………… ユ:たしかに、『海王様のお側に〜」ってのがあったし・・ 華:もどりたいのだろうさ・・・・・ > うあ絶対に意見合わない………また喧嘩だ………………………… > いやいっそ、いくら嫌われてでも引き留めた方が良いのか……………………? > でも…………………………………………………………………………… > > >うじうじぐずぐずと考えつつ、歩く。 >その間にも、街灯やらそこらへんの壁やらが犠牲になっているのだが… >………異様に頑丈なレンであった。 > >そうこうしている内に………ゼフィーリアに着く。 >しかし――――――――――――――――――――――――――――――――――…… >彼女の家の前が、妙に騒がしい。 >「?」 >気になり、そこらへんの通行人を捕まえるレン。 >「あの家で、何かあったのか?」 >「なんだ?知らないのか?」 >はぁ、やれやれ、とタメ息を付く通行人A。 >「……ったく…… > あの家の娘が、入水自殺したんだってよ」 ユ:はやまっちゃだめだ――――――――――― 華:(スリッパではたく)こらっ、アンタも早まるな ユ:先輩をぶったな・・・・・ 華:うん > > > >―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――!!? > > > >言葉を失うレン。 >目の前が―――――――――――――――――真っ暗になった気がした。 > > > > > >「オルエン!」 >ばんっ! >レンは、形振り構わず、家のドアを蹴り開けた。 >「―――――――――――――――――アンタ、誰?」 >栗色の髪の女性が、レンに問うた。 >レンは、答えずに、つかつかつかと女性に歩み寄り、 >「オルエンは何処だ」 >「は!?」 >きょとん、とする女性。 >リナ…と言う、ジェリィの母親である。 >「オルエンは何処だ、と聞いている!」 >余りに焦っている為か…… >『オルエン』が、彼女の転生前の名である事を忘れている様だ。 >「オルエン……って、誰よソレ」 >ジト目で言う彼女に、ようやくその事を思い出す。 >「…………………………あ………………………………… > ………………ジェラルディーンは……………………………」 >ふぅ、と溜息をつくリナ。 >「………アンタ、ジェリィとよく、窓の外で話してたヒトね?」 >リナは、直接彼と会った事は無いのである。 >「…………………………………」 >レンは、こくり、と頷いた。 >「…………………………………」 >リナは、少しの間考え…じろじろと、探る様にレンを見る。 >信用できるかどうか、探っているのだろう、と、レンは思った。 ユ:あんなでも、母親だしねえ >「………………………………… > アンタ、暗殺者ね?」 >リナが……………………………言った。 >一瞬戸惑い……頷くレン。 >隠しても、無駄だ、と思っての事である。 >リナは、はぁ、と溜息をつく。 >「……ウチの子に何するつもりかはしんないけど……… > でも、この状況、アンタにしか打開できなさそうね…情けない話……」 >「?」 >首を傾げてみせるレン。 >「ジェリィは、まだ生きてるわよ。 > すんでの所で、助かったの」 >リナの言葉に、安堵の溜息をつくレン。 > > >―――――――――――――――――良かった――――――――――――――――― > まだ、生きている――――――――――――――――― > ……生きていさえすれば……なんとかなる―――――――――――――――――… ミ:生きてさえすればねえ んな甘いこと言ってた義弟・・・・母親に殺されたりしてるのにねえ・・・・ > > >ガラにもなく、楽観的な考えになるレン。 >リナが、口を開く。 >「アンタの名前…『レン』とかって言う?」 >「………………………」 >「………………………あの子がね、アンタの名前呟くのよ。 > うなされながら、ね」 >レンの沈黙を、無言の肯定と受け取り、話を進めるリナ。 >「………………………」 >「……………それで?」 >いきなり言葉を詰まらせたリナに、レンが続きを促す。 >リナは、ぎろっ、とレンを見て―――――――――――――――――……… >「責任取れって言ってんのよぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉッッッ!!!!!!!」 >リナの手にしたフライパンが、見事なまでのスピードで、レンの頭をどついた。 ユ:熱してあるとさらにGood 華:死にますって ユ:レンだし大丈夫でしょう > > > > >「………なんだ……ったく………」 >許可を貰い、がんがんする頭を抱えて階段を上るレン。 >ジェリィの部屋の前に立ち……部屋に入った。 >ジェリィは、ベッドに寝かされ、体温計をくわえている。 >「…………………………………………… > ………………お前か…………………………………………………」 >ジェリィは、レンを一瞥すると溜息をついた。 >どうやら、怒りも薄らいでいる様である。 >起き上がろうとするジェリィを、手で制するレン。 >「………………なんで、入水自殺なんて……………?」 >率直に、疑問を口に出すレン。 >…………………………………くす………………………………… >オルエンは、自嘲の笑みを浮かべた。 >「………………いや…………………………… > 自殺するつもりはなかったんだ…………………… > ただ、ちょっと、お前に言われた事が気になってな…………… > …………………………………………………………………試して………みたんだ」 >オルエンの語った所によると………………………… > > > > >「……………………………………は?」 >呆れた様な声を出すレン。 >「……………………………………お前…………………………………… > それ、マジか?」 >「マジだ」 >軽く、あっさりと言うジェリィ。 >「……実際、今の私の水の中での機動力は低かった。 > ……水の中で足攣るようじゃな(苦笑)……で、仕方が無くて………… > そのままどんぶらこと流れていたら、自殺と思われた」 >言って、けらけらと笑う彼女。 >レンは、一気に躰の力が抜けていくのを感じていた。 >「どうした?」 >ずりずりと椅子からずり落ちていくレンに、のほほんと声を掛けるジェリィ。 >「………お……お前なぁ…………」 >抜けた腰を引っ張り上げ………………………… >レンは、いきなりジェリィを抱き締めた。 >「………な………何を………」 >「………………………………」 >抗議の声を上げるジェリィ。 >ぎゅぅうぅ、と、ますます力を入れて彼女を抱き締める。 >そして………………………………彼女の耳元で、呟いた。 > > >―――――――――――――――――…俺では………… > 俺では、海王の代わりにはなれないのか………………………? ユ:甘甘だな・・・・ > > >………………………………………………………………………………………………………………………………… >………………………………………………………………………………………………………………………………… >………………………………………………………………………………………………………………………………… >………………………………………………………………………………………………………………………………… >………………………………………………………………………………………………………………………………… >「…………………え?」 >問い返すジェリィ。 >「…………………………」 >レンは、答えなかった……………………… > > > > > > > > > > > > > > > > > > >言い訳あんど言い逃れ。 > > > >レンくんキャラ違うってば!(汗) >他にコメントの仕様無いし(涙) >うう………変な作者ですまんです………………… > > > > 幕。 ユ:どうにか、レンオル版忘却の彼方入れましたので よろしく 華:それではまたどこかで・・・・ |
23973 | 真夜中の訪問者 | 東琥珀 | 2002/12/24 21:15:48 |
記事番号23847へのコメント …………………………………………………………………………………………………………………………………………………… ジェラルディーンは、自らの精神の乱れを感じていた。 なんというか……不安定。 ちょっとした事でも、感情が揺れ動いてしまう。 つまり―――――――――――――――――…… どんどん、軍人に向かない心に成ってきているのだ。 「―――――――――――――――――…一体、どうした事だ―――――――――――――――――…」 ベッドに突っ伏し、枕を抱き締めながら、ジェリィは誰に言うともなく、呟いた。 俗に言う『独り言』である。 しかし。 「何が?」 返す者がいないはずの言葉に――――――――――――――――― 返事を返す者がいた。 しかも…良く知っている声。 七年ぶりだろうか………………………………………… ころん、と仰向けに寝転がり… 天窓から中を見ている男性と目が合う。 「―――――――――――――――――兄上様……!?」 「しぃっ」 天窓から… 兄、フィリーの顔が、ひょこっ、と覗いている。 「大声出しちゃダメだよ、リナとガウリイ起きちゃうからね」 フィリーの言葉に、自分の唇を手で押さえるジェリィ。 時刻は、既に夜中の十二時を回っている。 天窓を開けるジェリィ。 するり、と、フィリーが中へ入ってくる。 「どうしたのですか?急に………………」 七年前に駆け落ちをして出て行った兄に、問いかける彼女。 「………………………………………」 急にジト目になり、 「まさか、浮気でもして姉上様に家追い出されたとか………」 コケるフィリー。 「あのねぇっ! 一体どういう目で僕を見てるのさキミはっ!?」 そして、顔を赤らめ………………………… 「僕とレノアは、いつだってらぶらぶだよvvv」 ―――――――――――――――――二十四の男のセリフではない。 ―――――――――――――――――ていうかいい加減ときめくな。 ―――――――――――――――――惚気もいい加減に。 色々ツッコミ所のあるセリフをいけしゃあしゃあと吐く。 そこで…ジェリィは、ある事を思い出した。 余りにレンが通ってくる回数が多いので…昨日、『明日は仕事を終えてから来い』と言って置いたのだ。 『十二時過ぎになるが』と言うレンに、『構わん』と返した。 いや実際構わないと思ったのだ。 『ただし、玄関から来るのはリナもうるさいだろうから……… 天窓から来い。 ガラス戸を叩けば入れてやる』 昨日の自分のセリフが蘇る。 ―――――――――――――――――しまった―――――――――――――――――……… 「あ…あの…それで、用件…」 焦り、促すジェリィ。 その態度に、フィリーが顔を歪ませる。 「あー。ジェラルってば冷たぁい。 お兄ちゃんは哀しいよッ」 うるうると泣きマネをする彼。 しかしジェリィにはそれどころではない。 「は……………早く、用件を、兄上様」 促すが―――――――――――――――――……… 遅かった。 「おい」 かなり機嫌の悪い声が、頭上から降ってくる。 びくん、と震えるジェリィ。 「ん?」 見上げるフィリー。 天窓から…黒い髪の青年が、覗いている。 明らかに機嫌が悪い。 その視線は敵意を含み、フィリーを見詰めていた。 「…………………お前…………………… 誰だ………………………………………?」 「………………………レン……………………………これは………………………」 「オルエンは黙ってろ」 「……………………………………………」 やれやれ、と思いつつも素直に口を閉じる彼女。 フィリーとレンは面識がない。 お互いに誰かは解らない。 レンにしてみれば―――――――――――――――――…… 夜中に想い人に逢いに来た。 天窓が開いていた。 不審に思って中を覗いた。 知らない男と想い人がいた。 思い人がベッドに座って、困った様な顔をして…………… 見知らぬ男が、彼女を見下ろしていた。 普通の男は―――――――――――――――――………荒れる。 そして、その場合…………………レンは、『普通』に属した。 すたっ、と、天窓から飛び降りるレン。 そして、ぎぬろっ!、と、フィリーを睨む。 「?」 訳が解らず、きょとん、とするフィリー。 しばらくなにやら考えていたが―――――――――――――――――………… にまぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっっっ……………………………… 何やら不吉な笑みが、彼の口元に拡がった。 「……お前、誰だ?」 もう一度、問うレン。 「―――――――――――――――――…キミこそ―――――――――――――――――… その子のなぁに?」 ―――――――――――――――――ああああっ! からかう気だ!からかう気だ!この人はッ! 内心だらだら冷や汗を流すジェリィ。 「………問うているのはこちらだが」 「………そうだね………」 クス、と笑う彼。 ジェリィを指さして―――――――――――――――――…………… 「あの子の―――――――――――――――――……… 良い理解者の一人、かな―――――――――――――――――?」 自分で『良い』言うな自分で! 心の中で突っ込むジェリィ。 そんなジェリィをよそに……………………………… つかつかと、彼女に歩み寄り………………… ちゅv わざと、大きな音と共に、彼女の頬にキスした。 硬直するジェリィ。 硬直するレン。 「じゃあね」 そんな二人に一言言い残し……… フィリーは、とんっ、と地を蹴った。 ふわり、と、宙に浮く様な動きで天窓の縁に捕まり……… 「あっでゅーvv」 そのまま外へ出る。 「………………………………………」 ようやく我に返るレン。 「………………レン……………………?」 「………………殺ス…………………」 「………………………………………」 ジェリィは、彼の周りに、漆黒の炎が揺らめいているのを見た気がした。 「あ。ちょっとレン!」 「…………………………………………………………」 レンも、続いて夜空の中へと消える。 「…………………………………………………………」 流石に放ってはおけず、飛行呪文で追うジェリィ。 少し先の所で…………………………… 「あははははははははははははv楽しいネvv」 「殺スッ!絶対殺スッ!」 しゅたしゅたしゅた、と、屋根の上を飛び回っている二人。 しかも足音立てずに。 レンがホークスを構えてたりしてるが…………………………………… 見なかった事にしよう。 「……………………既に人間じゃ無いな…………二人とも………………」 はぁ、とタメ息を付くジェリィ。 アンタも人の事は言えないだろうが。 どうやら、彼女の心配事はまだまだ尽きそうにない…………………………………… 言い訳あんど言い逃れ。 本当は今回甘くする予定だったんですが…………………… 長くなりすぎちゃうので次回へ繰り越し。 次回は思いっきり甘くする予定ですvv それでは、短いですがコレにて………………………………………………………………… 幕。 |
23864 | 記憶の思い人(アセフィア) | 闇竜翔 E-mail | 2002/12/19 23:22:11 |
記事番号23846へのコメント 「では、これがその例の物なのですね」 「そうです悪夢の王様」 一人の若者と神々しいまでの女性が一つの間で会っている。 一人は言うまでもなく悪夢を統べし者ロードオブナイトメア。そして、もう一人は妖魔族幻神官アセルト。 彼は、彼の上司の上司からの言伝とその例の物を持ってきたのだ。 その例の物が何か詮索する事は許されない。自分がそんな事をしたら滅びるのは目に見えている。 「ありがとうとお伝え願いますか」 「承知しました」 彼はそう言って立ち上がる。 「それでは、私はこれにて・・・・」 「待ちなさい」 彼が立ち上がり、退出しようとしていきなり引き止められる。 「何でしょうか?」 「亜空が乱れてます。今亜空を移動すればどうなるか分かりません」 彼は少し悩み、 「では、少しばかりこちらに居させて頂きます」 彼等妖魔族が彼等の主の元に帰るには、二つの方法がある。 一つは遅いながらも確実に帰れる混沌空間移動方。 もう一つは、早いがその時によって変わる亜空間移動方。 彼のような高位妖魔になればそのどちらでも使うことが出来る。しかし、彼自身としては亜空を移動するほうがはるかに早いのだ。 「では、私が創った世界の見物にでもいってらしゃい」 その言葉は、否定を許さない言葉だった。 暇な彼は赤の世界と言う他に三つの似た異世界を持つ一つに降りた。 「ここの神と魔は確か・・・・」 思い出そうとしてもなかなか出て来ない。 彼の頭の中にはそれこそ何十億とも言われる者達の名前が入っているのだ。 「そうだ。赤眼の魔王と赤き竜神だったかな」 そう言って自らその世界に降り立つ。ただし、できる限り気配を抑えて・・・・ 「さて、何処に行こうか・・・・」 そこまで言って、自分が降り立った場所が赤き竜神が住む地の近くだと言う事に気がついた。 「どうせだ。寄って行くか」 彼はそう言って影に消える。 中に入ると、そこは風が踊り、木の葉が舞う前と変わらぬところだった。しかし、何かが違う・・・・ そう、以前来た時・・・・大体三千年程前と格段に違う所が一つあった。 「そうか・・・・子供たちの声が無いのか」 そこには、子供達はいるが、公園には本があり、何かを熱心に勉強しているような感じだった。 「おもしろくない」 そう、彼にとってはおもしろくない事だった。子供達は遊び、のびのびとしてなくてはならない。そして、笑顔が無ければならない。 しかし、この子達にはそんな笑顔は無い。 あるのは・・・・ 冷徹という仮面をつけたような顔だけ。 「おもしろくない」 彼はもう一度言うと、町の中を歩き出す。 町には、以前在ったような活気はない。 「おもしろくない」 再度そう言うと、彼はさらに奥に歩き、そして、一軒の家の前に出た。 「ここは?」 以前来た時には無かった家だ。 何かあるのかと思い中を覗こうとするが、ご苦労な事にかなり複雑な結界が張ってある。 「まっ、僕の手にかかったら終わりですけどね」 そう言って手を右から左に空気を書くと、一気に霧散する結界。しかし、周りにはまだ存在知るように見せかけている。 自分の邪眼を使って・・・・ 「忌むべき物もこういうときには使えるか」 苦笑しながら屋敷の中に侵入する。 庭に気配を感じたアセルトは一直線に庭に向かう。気配は消してだが・・・・ そこに居たのは、二人の姉妹だった。 一人は金髪の子供。もう一人は、赤い髪の少女といっていいのか分からない微妙な年の者。そう、その気配は神族ではない。まして魔族でもない。 「死神族か・・・・」 アセルトがポツリと言う。 なんとなく興味が湧いた彼は彼女等に直接会ってみる事にした。 ざっ 彼の足に蹴られて草が音を立てる。その瞬間、びくっと目に見えて分かるほど彼女等が身を縮めたのが解かった。 「どうした・・・・」 のだ?と続けたかったが、それはできなかった。いきなり赤い髪の少女がレイピアで切りかかってきたのだ。 「くっ」 一瞬遅れたものの、妖魔の君のひとりといわれるだけあり、彼は即自分の妖魔の剣を呼び出し彼女の剣を受ける。 その時、彼女が悲鳴のように叫ぶ、 「今度は何をしに来た!私達が何をやったというのだ!」 ほとんど半狂で言って来る。 ――――何をしに来ただと? おもしろそうだから見に来ただけじゃないか―――― アセルトは心の中でそう思いながら、彼女が自分を何かと勘違いしているという事に気がついた。そこで、一度彼女を剣ごと押しやる。 そして、少し間合いを取り、剣を構える。 彼女は押されて後ろに何歩かたたらを踏むが何とか体制を立て直してアセルトに切りかかる。正確には、アセルトに突きの構えのままで思いっきり突っ込んできたのだ。 アセルトは剣を握り締め・・・・そして放した。 彼女が驚きの表情を出すが、スピードがついている剣を止める事はできず、そのまま剣の切り先はアセルトの右胸に突き刺さった。 ざしゅ、びちゃっ 肉を切り裂く音がして、剣が右胸を貫通する。そして、そのまま紫の血が剣に伝う。 「あああああ」 腰を抜かしたのか、ペタンと座り込む赤い髪の少女。金髪の子は何が起こったか分からずにきょとんとしている。 アセルトは剣を自分の体から抜く。その瞬間、あふれ出る紫の血。 「あああああ」 赤い髪の少女はその様子を見ながら驚きのため動けない。 「あんた等が何を勘違いしたかは知らないけど、俺は神族じゃないぞ」 そう言って彼女の手に剣を戻してやる。そしてにっこり笑い、 「俺は妖魔族だ」 そう彼が言った瞬間、彼女たちの警戒が取れた。 「できれば君たちの名前を教えてくれると嬉しいな」 あれから、アセルトは自分の傷がすぐに治る事を教え、彼女達を落ち着かせ、一緒に午後のお茶の時間にしているのである。 「私はフィアナだ」 赤い髪の少女の方が答える。 「で?君は?」 アセルトが金髪の子のほうに言うと、 「ライア・・・・らいあ♪」 そう答えてくれた。 「つまり君がフィアナで君がライアだね」 「正確にはライアじゃなくてライアナだがな」 そう言う赤い髪の少女フィアナ。 「ライアナ?」 「そうだ。呼んでやる時にはライアで良いみたいだがな」 そう言って紅茶を飲むフィアナ。ちなみに、この紅茶はアセルトが淹れている。 「ふ〜ん」 お茶をすすりながらそう答えるアセルト。 ――――フィアナ・・・・この子に 何となく惹かれる―――― そんな感情が彼の中にある。そう、その魂の輝きにだ。それ故に、その輝きを消そうとしている赤き竜神に腹が立つ。 本当はそれ以外にも、彼自身の中にほんわりとした感情が出ているが、その感情は自分達妖魔の本能を出しかねない為に、気づかない振りをしている。 ――――こんな純粋無垢な者達を 一体どうしようというのだ?赤き竜神よ いったいどうしてしまったのだお前は?―――― 答えはでない。ただいらいらとするものが心に残るのみ。その時だ、いきなり神族の気配をアセルトは察知した。 自らが張った結界に触れたら分かるのだ。 ――――本人のお出ましか―――― 彼はそう察知して立ち上がる。亜空の乱れはまだ直ってない。 「ほう、これはこれは珍しいお方が居られますな」 そう言って現れたのは赤い髪を持った男。 「久々だな赤き竜神よ」 アセルトが目を細めながら声をかける。 二人の死神は体を寄せ合って震えている。 「お前はこの二人に何やった」 声はいたって静かだが、その響には真実以外は決して許さないという感情が入っている。 「なにって」 そう言って肩をすくめる赤き竜神。 「死神族というものの地位がどれほどまでの」 「そんな事を言うために汝は何をしたというのだ!」 普段冷静な彼には珍しく、怒りを露にしている。赤き竜神は少し驚きの表情をしたが、 「焼印を押したまでですよ」 そう平然と返す。 彼は失礼といいながら、フィアナの額に手を当てる。その瞬間、流れてくるこの頃の記憶。その中に、嫌がる二人に焼印を押している神族の姿があった。 フィアナは何をされているか分からないのかきょとんとしている。 「・・・・」 彼は無言でフィアナの額から手を離し、 「今宵の事は一時の夢。忘れるがよい」 そうフィアナとライアナの額に手を当てる。 ――――今宵の事は一時の夢 何時等が望んだだけの空想の物―――― たとえ真実ではなくとも、アセルトのような者がいるという事は彼女達をさらに苦しめてしまうかもしれない。 ――――忘れるがよい。この夢は永久に忘れるがよい―――― 彼はそう言って彼女達を眠らそうとする。実際にライアナは一瞬で眠りにつく。しかし、 「ア・・・・セ・・・・・ル・・・・・・ト」 フィアナは最後まで抵抗を続ける。 ――――たとえあなたのせいでさらに苦しむ事になろうと 忘れたくない・・・・忘れたくない!―――― しかし、彼女はアセルトの言霊に勝てるはずもなくどんどん今日の事を忘れていく。 ――――いや!嫌だ嫌だ!忘れたくない あなたの事を覚えていたい!―――― 最後の抵抗に手を伸ばすが、 「眠りなさい。・・・・私は君の苦しみを増やす事はできないんです」 そう言って、彼はもう一度言霊を送り出す。 ――――眠りなさい そして忘れなさい 今宵は一時の夢 汝が見せた空想―――― 最後の抵抗に伸ばしたフィアナの手が地に落ちた・・・・ アセルトはそんな彼女を腕に抱き、立ち上がる。 「おやおや、たかが死神の娘に夢中のようですな。それだから幻の君の部下は・・・・」 「黙れ」 彼の声は穏やかだったが、それは本来の彼の怒りを表している。 決して表に出さない氷の怒り・・・・月光の王、今宵の覇者と恐れられ、その実力ゆえに妖魔族の仲では別格の妖魔の君と同格に扱われてきた妖魔本来の怒り。 「私を侮辱する事はまだ少しは許しましょう。だけど・・・・」 そこまで言って自分の妖魔の剣を虚空から呼び出す。 「幻の君様への侮辱は許さぬ」 そう言って、フィアナを左手に抱えたまま右手で剣を構える。 「ほう、私ごときは右手一本で戦えると」 赤き竜神はそう笑い、自らの剣を虚空から呼び出す。 「滅んでください」 そう言って一気にアセルトとの間を詰める赤き竜神。しかし、 「天地万来の主達よ いにしえの契約果たすため 今我に力を捧げよ」 アセルトが言うと同時に、大地、大気、全ての精霊達が咆哮を上げる。 「何!?」 驚きの声を上げる赤き竜神。 「永遠と無限をたゆたいし 暁と黄昏の光よ 焔の魂持ちし者が命ず 今月光の御名により 我が前に立ち塞がりし者たちに」 そこまで言ってアセルトは赤き竜神に右手を向ける。その手からは、剣は消え去っている。そして、彼は最後の言葉を述べる。 「滅びを」 その瞬間、赤き竜神が住む地が一気に崩れ去っていく。それどころではない。空に逃げようとした者達は空気によって叩きつけられ、原子から消去される。逃げようとする者達にも炎や水などが消去する。 【天地滅斬】そう呼ばれる妖魔族の魔法である。 アセルト自身の結界の張ってあったフィアナとライアナは被害を逃れる。 彼は、亜空の乱れが無くなった事に気がついた。 「たとえあなた方が私を忘れようと、私はあなた達の事を忘れない」 そこまで言って彼女達を自らの近くに引き寄せる。 「私は、妖魔のプライドと紫の血。そして、我が従う幻の君により誓う」 そう言ってフィアナに口付けして亜空に消えるアセルト。 それから、しばらくして神魔大戦と言うものが起こった事を聞いたのは神魔大戦が終わった百年後だった。 それまでは、激務に終われていたため、彼としては珍しく動向に疎かったのだ。 そこで、初めて気になった。そう、彼女達の事だ。 ――――二人とも大丈夫かな? できれば、もう一度会いたいな。 たとえ相手が忘れていても・・・・―――― その思いは日に日に強くなった。 そんなある日、 「悪夢の王様にこれを持っていってくれ」 ファントム様にお使いを頼まれた。 「承知しました」 アセルトは、内心喜んだ。 「では、行って参ります」 そう彼は言って亜空を渡った。 「何をそんなに急いでいるのか」 ファントムは呆れながら自分の次の任務についた。 用事を済まし、神族では親しかったものがいなかったから、仕方なく魔族の冥王に会いに行く事にした。 「すみません。妖魔族のアセルトですが、冥王はいますか?」 アセルトがそう言って門番に聞くと、中に通された。 そこには、 「ふむ、そなたが冥王に会いに来たのか」 赤い髪を持った一人の女性だった。 魔力波動は同じ、ただ死神の気配が消え魔族の気配になっている。そして、何千年も前に記憶を無くさせた一人、そして・・・・ 一番会いたかった者・・・・ 出会いから、何千年もの間止まっていた歯車が回り始める ただ、それはまた別の話である。 あとがきらしき物体 かなり書くの疲れた・・・・ まさかここまでプレッシャーが掛かる物とは思いませんでした。 フィアナ性格変わってるし・・・・すみません琥珀さん 絶対こんなのを琥珀さんのと比べたら・・・・ やっぱり精進あるのみですね この話しは、やはりアセルトというキャラが個性的過ぎるので自分が書く事にしました。 っていうかアセルトって僕にそっくり。まあ、僕はあんな気障じゃないですけどね。 にしてもこんな出会いってありですかと自分で思う・・・・ それに再会の所が絶対おかしいし・・・・ 反省あるのみですね。 アセルト:そう思うんならもう少しまともな文書いたらどう? ううううう、そう思ってもなかなか大変なんですよこれ アセルト:僕は知らないな しっかし、ここまで長い文スレイで書くの初めて・・・・ レイ×オルの方は全然アイディア思いつかないし・・・・それはそれで困った事です。 まあ、これからも頑張って書きます。 それでは今回はこの辺で・・・・・ |
23928 | 時は流れ・・・・(アセフィア) | 闇竜翔 E-mail | 2002/12/22 20:30:52 |
記事番号23864へのコメント アセルトとフィアナは付き合いを続けていた。 といってもフィアナはアセルトの事を知らないので、彼がよく冥王の所に遊びに来ているので、冥王の友達だろうとフィアナは思っている。 アセルトとフィブリゾでは地位的でも力でも比べ物にならないが・・・・・・ 「で?アセルト様この頃何のために来ておられるのですか?」 冥王が呆れたように聞いてくる。 「まあ、気にするな」 アセルトはそう言いい、出された紅茶を優雅に飲む。 「まあ、いいですけど・・・・・・」 そう言ってクッキーを食べる冥王。 「元気が無いな」 アセルトが驚いたように言う。すると、 「まあ、あの神魔大戦の時にかなりの痛手を蒙りましたからね」 そう言って、遠い目をする冥王。滅んでしまった娘達を思い出しているのだろう。 そうなると、アセルトが居づらくなる。 「邪魔したな。俺はそろそろ帰る。溜まっていた仕事もあるしな」 そう言って立ち上がるアセルト。 確かに彼は、冥王の所にくるために直通の道を作っていたためかなり仕事がたまっている。それこそ、冗談じゃないぐらいに、もう大量に。 ファントムこと幻の君が文句を言わなかったのが不思議なぐらいに溜まっていた。 「おや、もう帰るのか?」 フィアナが廊下に出たアセルトに聞く。 「ああ、もう帰ります。フィブは何かを悩んでいるようなので、聞こえないでしょう」 「そうだな」 そう言って笑う二人。アセルトはいいとしてもフィアナは自分の上司を笑って良いのだろうか? 「じゃあ、またきます」 「まっ、気が向いたら来てくれ」 フィアナにそう言われ、後ろ髪を惹かれる思いでアセルトは亜空に消えた。 「ふむ、何だこの胸の動機は?」 アセルトが帰った後、首を捻って考えるフィアナ。 「何やってるのフィアナ?」 冥王がドアから首を出して聞く。 「い、いや何も無い」 何となくごまかすフィアナ。 「そう?じゃあいいけど・・・・・・」 そう言って再び部屋に入ってう〜ん、う〜んと唸り始める冥王。 フィアナはホッとすると同時に、なぜ自分が隠さなければいけないかを悩むはめになり、上司と部下とが廊下と部屋で悩んでいるという事になってしまった。 「ただいま戻りました!」 アセルトがそう言って、自分の部屋に入ると、 「うぐっ」 机の上に、これでもかとばかりに詰まれた書類の山。そして、その横で無表情のままじっと睨みつけている自分の上司の姿があった。多分心の優しい上司の事だ。自分の分を済ませた後、アセルトの分もいくらか済ませたのだろう。 「ア〜セ〜ル〜ト〜」 まるで地獄から響いてくるような上司の声にアセルトは身を竦ました。しかし、帰ってきたのは盛大なため息だった。そして、 「ついにお前も好きな奴ができたか」 このセリフに、今まで肩を竦ませてたアセルトは盛大に床に突っ伏した。 「で?寵姫にするのか?」 このセリフにまたもや床を滑るアセルト。 「おや?違うのか?」 「違います!って言うか何で知ってるんですか!」 半分狂いながら言うアセルトに、 「お前の波動をたどっていれば分かるだろう?」 ファントムが何ともないというように言う。 「・・・・・・」 しばらくアセルトは機能を停止した。というよりかよく考えればというのが彼の頭の中に流れている。 「・・・・・・分かったら仕事に入れ。って言うか任務があるぞ」 「はい?」 まだ半分呆けている状態なのでアセルトは生返事を返すだけ。 「聞いてるか?」 ファントムが言っても呆然としている。 「ふむ、赤の世界に関係する事なのにな」 そこまで言った時、アセルトがようやく反応する。 「なんていいました!?」 「大声を出すな!」 アセルトの大声で、床に落ちる数多の書類。 「・・・・・・すみません」 素直に言うアセルト。 「まあいい。今回の任務はかなり大変なものだ」 「はっ」 ファントムは前置きをすると、内容を言い出す。 「内容は邪妖の始末だ。 しかし、今回の邪妖は生半可な奴じゃない。・・・・・・蒼風の君ラスタバンという奴を知ってるか?」 「あの蒼風の君ですか!?変革が必要だった妖魔の土地に改革を起こしたというあの!?」 アセルトが驚愕の声をだす。ファントムはこくりと頷き、 「その蒼風の君が邪妖になった」 その時のアセルトの驚きは生半可なものではなかった。 「な、なんですって?」 彼らしくもなく、驚きのあまり目を見開いたのだ。 「どちらにしても、現在行方をくらましている。そして、最後に波動を掴んだのが悪夢の王様が統べる赤の地だ」 ファントムはそう言うと、アセルスに蒼風の君の魔力波動を渡す。 「もしかしたら隠れているかもしれない。探し出してできれば生け捕りに、もし抵抗などし、やむなければ滅びをということだ」 ファントムはそう言い、 「彼は偉大な革命者だと思ったのだがな」 そう言うと、静かに虚空からワインを取り出す。そして、ファントムは静かにグラスを原子から作り出しそれにワインを注ぐ。 「この頃は色々なことがおきるな」 彼はそう言ってワインを一気に飲み干す。 「まあ、お前の彼女を危険な目に会わせんように」 「だから彼女じゃないですってば!」 アセルトがいくら言い訳してもファントムは聞く耳を持たない。 「さっさと行ってこい。俺はお前の他にも協力を要請しなきゃならない所があるんだ。ファクト様に言ってさっさと依頼をこなして来い」 そう言うと同時に、部屋からほっぽり出されるアセルト。 渋々ながら、―――内心は喜びながらだが―――彼は何時もの直通の道で赤の世界に降り立った。 冥王城の主は、何も言わず、何時もの通りお茶の用意をしてくれた。 フィアナもそのそばに居る。 アセルトは、冥王に話し掛ける。 「邪妖が出たそうだ」 その一言で、冥王は事の深刻さを解かったのか背筋を伸ばす。 「それで?」 真剣に聞いてくる冥王。 アセルトは魔力波動を冥王にコピーして渡し、 「名前は蒼風の君ラスタバン。格は妖魔の君の中級だ」 妖魔にもランクがある。 亜族、下級妖魔、中級妖魔、上級妖魔、高位妖魔、そして、妖魔の君だ。 妖魔の君は妖魔族の中でも別格に扱われる。そして、妖魔の君にも下級、中級、上級、高位の四つのランクに分けれる。 普通の魔王達のレベルは大体が妖魔の君の中級レベルだ。 アセルトやファントムは高等の中でも最上級に近いランクを持っている。 ラスタバンはこの場合魔王レベルの存在ということだ。 「最後に波動がつかめたのはここだから、見つけたら報告してくれ」 彼はそう言って紅茶を啜り、 「ただし、決して無理はしないこと」 彼はそう言って、冥王に釘をさす。 「了解しましたよ」 そう言って空間移動して赤眼の魔王に会いにいった冥王。後には、アセルトとフィアナが残される。 「・・・・・・」 「・・・・・・」 何となく沈黙があたりに漂う。 「あ、あのだな」 沈黙を破ったのはフィアナだった。 「さっきの邪妖ってなんなのだ?」 あまりの事にアセルトは目を見開いた。しかし、丁寧に説明する。 「邪妖って言うのは妖魔族の中で、堕落した妖魔を指す言葉なんだ。元は高位妖魔でも時々邪妖になってしまう事もある」 そこまで言って言葉をきり、 「そして、邪妖は俺達に反乱をおこす。だから、俺達は邪妖が出たらできるだけその邪妖達を捕まえなければいけないんだ」 そう言って俯く。 「彼等は自分の絶対の力に酔いしれて破壊や殺戮をなんとも思わなくなる」 「だから罰するのか?」 フィアナがそう聞く。 「ああ、そうだ」 アセルトはそう言って俯く。 痛いほどの沈黙がおとづれる。 ――――ちょっとこの沈黙は辛いな・・・・・・ 何を考えてるんだろうか彼女は・・・・―――― ――――どこかで・・・・・・どこかで見たような 一体何処だ?私は何を覚えている?―――― 彼女が自分を思い出そうとしてるとは夢にも思わず、アセルトは露も知らず話し掛ける。 「確か神魔大戦って言ったっけ?あの前は君はいなかったよね」 「え?ええ。まあいろいろあったから」 「へ〜、まっ、いいや」 そう言って、お茶を啜るアセルト。 少しばかりフィアナはアセルトを見て、 「気にならないのか?」 そう聞く。すると、 「君が聞かれたくなさそうだったしさ。心の中に残しておきたい事は一人一人あるさ」 『俺もだけどな』そう心の中で続けてアセルトはクッキーを一つ摘む。 フィアナはう〜むと何かを悩んでいるが、アセルトは気にせず優雅にお茶を飲みつづける。 そして、 「アセルト様!頼まれた気配の残留思念が発見出来ました!」 冥王が、そう言って空間移動してきた。 あとがきらしき物体 闇:前書きを書かなかったから少なくともこっちは書こう アセルト:・・・・全然進展無しだね 闇:落ち着け、そのうち進展する予定だから アセルト:あんたの予定は信用できん! 闇:・・・・そこまで力いっぱい叫ばなくても アセルト:そう言われるのは自業自得だと思うけど・・・・ 闇:・・・・それでは、今回はこの辺で アセルト:あっ、逃げようとするな! (闇竜が必死になって逃げていく。その後を追いかけるアセルト) |
23941 | 失われし記憶の覚醒(アセフィア) | 闇竜翔 E-mail | 2002/12/23 11:18:11 |
記事番号23864へのコメント 彼は一つの赤の地の一つの場所に降り立つ。 そこは何も生えてない不毛の地、砂漠といわれる地帯である。 「こっちです」 冥王が先頭に立って案内する。そして、見えた先には、いくつかの中級魔族の群れがいた。 「あの付近です」 そう言って指差す。 「ふむ、何もないように見えるな」 なぜかついてきたフィアナがそう言う。 「君は黙っていて」 そう冥王に言われて黙るフィアナ。 アセルトはその様子を横目に見ながらその問題の場所に下りてみる。 確かに残留思念が残っている。そして、ある一致点でポツリと切れている。そう、魔族などではそう見えるかもしれない。 「亜空を渡りやがったな」 アセルトの口調が変わる。そう、その地点から亜空を覗くと、亜空に残留思念がつながっている。 「どうしました?」 冥王が聞いてくる。 「奴は亜空を渡ったみたいだ。後を追ってみる。あんた達はここで待機していてくれ」 そうアセルトは言うと、呪を唱え始める。 「天と地の狭間の世よ 夢の中にたゆたいし存在・・・・」 彼自身呪は唱えなくても渡れるのに気づいてない。 「今我が焔の君が命ず 今我の為にそなたの道を」 そこまで言って手を前に上げ、 「開きたまえ」 その途端、アセルトの周りの空間が歪み、次の瞬間には彼の回りは、赤が渦巻くようになっていた。 「行くぞ」 彼はそう言って、ラスタバンの残留思念を追って走り出した。 ――――彼は何処に行ったのだろう―――― フィアナの心の中に言葉が現れる。しかしその答えは出るはずもない。 ――――そう言えば彼はなんなのだろう そして、この胸の痛みは?―――― どんどん押し寄せる自分の質問。しかしその答えは出るはずもない。う〜んと悩んでいると目の前に冥王が居た。 「うわっ」 「大丈夫?フィアナ?さっきから読んでるのに全然気づかないしさ」 そうって、少しすねた風をする冥王。フィアナは苦笑しながら冥王に聞き返す。 「何だ?フィブリゾ。ちょっと考え事をしててな」 そう笑うフィアナを前に、フィブリゾは笑いながら、 「言いにくいけど」 そう言いながら笑っている。 「どうやら誰かの結界に取り込まれちゃったみたいvvv。てへっ」 『・・・・・・・・ええええ!』 その場にいた全員が悲鳴をあげた。 「ここで切れているか・・・・」 アセルトは、最終的に魔界への入り口で切れた亜空を眺めながらそう言った。 「八方塞だな」 彼はそう言うと、もう一度冥王達の所に戻ってみる事にした。 「まあ、どうにかなるだろう」 そんな事を思いながら冥王の所に戻るための亜空に近づいたその時、 びちっ 「いてっ」 何か見えない壁か何かにぶち当たるアセルト、 「何だ?」 そう言って目を凝らすが何も見えない。しかし、 「いやああああああああ!」 結界の向こうから小さいながらも悲鳴を察知する。その声の持ち主は・・・・ 「フィアナ!」 彼は無意識のうちに結界を木っ端微塵にして亜空から現実空間に飛び込んでいた。 フィアナとフィブリゾが構えた瞬間、切り刻まれ始めるレッサーデーモンや冥王の配下の中級魔族達。 「なっ」 絶句するフィアナ。しかし、 「フィアナ気を確かに張って!これはまやかしだよ!」 冥王がそう叫び、現実に戻させる。 「フィブリゾ、この結界は破れないのか?」 フィアナがそう聞くが、 「僕以上の力を持つ者だよ。それも魔王様と同じくらいの実力者じゃあ勝ち目ないって」 そう言って自分の魔力で結界を張り、 「今できる事は、アセルト様が帰ってくるまで耐え切る事だけさ」 そう言った時、せっかく冥王が張った結界も崩れ去る。そして、フィアナの前に現れるのは、数人の神族。それも、焼印を押した実行犯達である。 「い、いや」 恐怖に目を見開くフィアナ。しかし、彼女は腕を捕まれる。そして、徐々に迫ってくる焼印。 「いやああああああああ!」 フィアナがそう叫んだ時、悪夢の結界が割れた。 次にラスタバンが見たのは、フィアナといわれていた女の魔族を一人の男が左手で抱え、フィブリゾといわれるこの世界の冥王を後ろに隠している姿だった。 しかし、唯一違うのは、フィアナと呼ばれていた者は気絶をしていて、フィブリゾはどうにか正気を保っているものの、かなりのダメージを受けたのか膝をついている。 「な、何者だ」 自分の結界を壊されたからなのかアセルトに警戒心を与えている。 「蒼風の君ラスタバンだな」 アセルトが地獄をも凍らせそうな声で言う。 「そ、そのとおりだ。この高位なる妖魔の名をみだりに唱えるな!」 ラスタバンが怒るが、 「ふんっ、所詮中級の妖魔の君風情が」 そう言って右手を突き出し、 「この我も知らぬと申すか!」 その瞬間、彼の右腕から現れる炎の剣。彼が扱う妖魔の剣、その名もラグナログ。 全ての終わりを意味する剣は焔の君の剣を象徴するかのように輝く、かなりの大剣だ。 「何!?」 ラスタバンが驚きの声を上げるが、 「わが名は焔の君。汝を断罪する」 そう声を張り上げる。 「我が剣よ、罪の重さを量る天秤を呼び出したまえ!」 そう叫ぶと共に現れる黄金の天秤。『罪量りの天秤』といわれる断罪用の器具だ。 その天秤を前にした途端、本能的に逃げ出そうとするラスタバン。しかし、 「誰がこの場から去ってよいといった!」 アセルトの一括と共に放たれたグレイプニスといわれる糸がラスタバンの体に絡みつき動きの自由を奪う。 「天秤よ!罪の重さを量りたまえ!」 そう言うと同時に、片方に自分の血を入れる。天秤は、何も入れてない方に傾く。 「ひいい」 ラスタバンが情けない声を上げるが、アセルトは気にせず、自らの右目をカッと開く。 「我が忌々しき右目よ、今罪犯したる者に相応の罰を与えよ!」 そう言うと同時に、黒い目が緑色に染まる。 ――――眠れ!そして、罪を償え!―――― アセルトの言霊とともにだされた邪眼の光は、ラスタバンを貫く。 そして、 「ぎゃああああああああ」 いきなり頭を抱えてのた打ち回るラスタバン。 アセルトの邪眼の中でも最悪の『死狂』を掛けられたのだ。 「永久にその罪償うが良い」 そう言ってアセルトは言霊を送る。 ――――今宵は一時の夢、汝は罪を犯したる者 永久にその悪夢から寝覚めぬがよい 我が命尽き果てるまで、永久に―――― 彼はこの言霊を送り、呪文を唱え始める。 「闇よりなお暗きもの 深溝よりなお深きとこ 暗黒の海に染まりし 無限に連なる扉よ 今この罰を受けし者を 永久の底に連れ去りたまえ 闇迷宮」 彼がそう唱えると共に、ラスタバンの底に開く暗い穴。 「ぎゃああああああああ」 叫び声を上げながらラスタバンは闇迷宮に落ちていった。 「ふう」 アセルトはため息をつき、 「あの時の者だったのか」 気絶していたはずのフィアナが突如口を開いた。 ちょっと時は遡り、フィアナが目覚めたのは、誰かに抱えれられていた。 誰の腕か分からないけど、とても居心地が良かった。 しかし、突如響いた声にびくっと身を竦めた。 「わが名は焔の君。汝を断罪する」 その声自体は別段大きな声とは言わないが、内部に含まれた殺気を察知する事は容易にできた。そして、その声の持ち主は何時も冥王に会いに遊びに来ている人、そして、今抱きかかえている人・・・・ 「我が剣よ、罪の重さを量る天秤を呼び出したまえ!」 彼がそう言うと、彼の前に現れる黄金の天秤。しかし、気づくと、ラスタバンという奴は逃げ出そうとしている。 「誰がこの場から去ってよいといった!」 彼の一括と共に動かなくなるラスタバン。何をやったのかは興味があったが、別段気にしないフィアナ。そして、 「天秤よ!罪の重さを量りたまえ!」 そう彼がいい、彼が自分の指を切る。そこから出てきたのは、紫の血。自分の持っている赤い血ではなく紫の血。それが指す所は一つ。・・・・妖魔族だ ラスタバンという者が情けない声を上げるが、それもフィアナの耳に入ってなかった。 妖魔族・・・・自分とは違う種族だということが寂しかった。そして、悲しかった。 「我が忌々しき右目よ、今罪犯したる者に相応の罰を与えよ!」 彼がそう言った時、ラスタバンという奴が頭を抱えて地面を転がる。そして、頭に響いた言葉、 ――――眠れ!そして、罪を償え!―――― 彼女は目をしかめた、何かを、そう何かを思い出そうとしている。 頭ががんがんとして、まるで割れるように痛い。 「永久にその罪償うが良い」 彼がそう言って、またもや頭に響く言葉、 ――――今宵は一時の夢、汝は罪を犯したる者 永久にその悪夢から寝覚めぬがよい 我が命尽き果てるまで、永久に―――― びぎびぎびぎ 頭の中で、何かの殻が割れるような音がする。 「くうう」 小さい声で、呻き声をだすが、アセルトには聞こえてないのか振り向かない。 ――――今宵・・・・―――― 頭の中でその一言のみが回転する。 ――――今宵は一時の夢 汝が見せた空想―――― 記憶の殻が壊れた・・・・ しかし、フィアナは黙っていた。彼が何かを唱えているからである。そして、 「・・・・・闇迷宮」 そう彼が言ったとき、ラスタバンが地に消える。 「ふう」 彼がため息をついたとき、フィアナは声を出した。 「あの時の者だったのか」 その瞬間、アセルトは凍った。 アセルトの手を抜け出して、フィアナは彼の前に立った。 彼は驚きの顔でフィアナを見ている。 「何で私の記憶を奪っていた!」 目に涙を貯めて下向き加減で言うフィアナ。 「・・・・」 対するアセルトは驚きのため無言だ。 「なぜだ!」 フィアナは叫ぶ。 「・・・・あの記憶を覚えていたら、きっと君たちは悲しい思いに捕らわれると思って・・・・」 「あの記憶さえあればライアナは狂わなくても良かったのだぞ!」 フィアナは心の中でいいすぎだと分かっていたが出てしまった言葉は止まらない。 「お前があの記憶を無くさなければ、ライアナは狂わなくて済んだんだ!お前のせいで!」 ――――違う!言いたいのはこんな事じゃない―――― たとえ心の中でそう思っていても言葉は続く。そして、 「お前の顔なんて見たくない!消えろ!もう2度と顔を出すな!」 口から出てしまったセリフを止める事はできない。 「・・・・解かった。もう2度と会わん」 アセルトはそう悲しそうにいうと、光の残像を遺して亜空に消えた。 それから毎日のように冥王城に来ていたアセルトは、ぱったり姿を見せなくなった・・・・ あとがきという物体 ・・・・許可があったので逃げます(をい) |
23955 | 乙女の言葉は鵜呑みにしては駄目(笑) | かお E-mail URL | 2002/12/24 08:33:20 |
記事番号23941へのコメント こんくにちわ。闇竜翔さん。 久方ぶりのレスです・・・すいません・・。 しかも、時間がない(あと数分したら仕事にいかないと・・こら!) あ、オリジなるの小説、ありがとうございました! ふふふふふ♪ いやぁ、文章力、分けて欲しいです、切実に・・・。 それでは、感想、いっきます! >「蒼風の君ラスタバンだな」 >アセルトが地獄をも凍らせそうな声で言う。 >「そ、そのとおりだ。この高位なる妖魔の名をみだりに唱えるな!」 >ラスタバンが怒るが、 >「ふんっ、所詮中級の妖魔の君風情が」 ・・・・上層部に対して、あーた、んな言葉・・・。 即座に完全に消滅させられても文句はいえないぞ? >そう叫ぶと共に現れる黄金の天秤。『罪量りの天秤』といわれる断罪用の器具だ。 ・・・・・・遊戯王の千年秤???(まてまてまて!) >――――今宵は一時の夢、汝は罪を犯したる者 > 永久にその悪夢から寝覚めぬがよい > 我が命尽き果てるまで、永久に―――― きゃぁぁぁ!素敵な言霊v >彼はこの言霊を送り、呪文を唱え始める。 >「闇よりなお暗きもの 深溝よりなお深きとこ > 暗黒の海に染まりし 無限に連なる扉よ > 今この罰を受けし者を 永久の底に連れ去りたまえ > 闇迷宮」 素敵な呪文なのですv よくこんな素敵な呪文、おもいつきますねぇ。 いいなぁ・・・・・・。 >「・・・・あの記憶を覚えていたら、きっと君たちは悲しい思いに捕らわれると思って・・・・」 >「あの記憶さえあればライアナは狂わなくても良かったのだぞ!」 >フィアナは心の中でいいすぎだと分かっていたが出てしまった言葉は止まらない。 >「お前があの記憶を無くさなければ、ライアナは狂わなくて済んだんだ!お前のせいで!」 > >――――違う!言いたいのはこんな事じゃない―――― 気持ちとは裏腹の言葉を言ってるのですね。 乙女にはよくあること(らしい)←今だに経験がないのでわからない。 >たとえ心の中でそう思っていても言葉は続く。そして、 >「お前の顔なんて見たくない!消えろ!もう2度と顔を出すな!」 >口から出てしまったセリフを止める事はできない。 >「・・・・解かった。もう2度と会わん」 >アセルトはそう悲しそうにいうと、光の残像を遺して亜空に消えた。 こらこららここら! 乙女の言葉は鵜呑みにしないよーに!! 来るな!というんだったら、きてほしい。 という意味合いのときもあるのよぉ? ・・・・・アセルトさん・・・・・。 後悔・・・・しますよ・・・・(もーしてるか) うう・・・・。 何か、折角の両想い(多分)なのに・・・。 すれ違うのね・・・。 何か、今回、感想になってないなぁ・・・・すいません・・(汗) レスしてないだけで、いつも読んでます(こら!) それでは、短く、感想になってないですが。 ごみ箱にでもうっちゃってくださいな・・(汗) それでは、続きv楽しみにしておりますv それでは。 失礼しますのですv あ・・仕事いかなきゃ・・!遅刻するぅぅぅ!!!!(爆!) それでは! |
23957 | Re:アセルト君はそれがわからないっていう人です | 闇竜翔 E-mail | 2002/12/24 10:22:38 |
記事番号23955へのコメント >こんくにちわ。闇竜翔さん。 >久方ぶりのレスです・・・すいません・・。 闇:こちらこそレスしてなくてすみません!!!(フォーエバー読むのが嫌でもこの時間になる) >しかも、時間がない(あと数分したら仕事にいかないと・・こら!) 闇:大変ですね〜(学生で冬休みに入った) >あ、オリジなるの小説、ありがとうございました! >ふふふふふ♪ >いやぁ、文章力、分けて欲しいです、切実に・・・。 闇:う〜みゅ、それだけは分けれませんね >それでは、感想、いっきます! >>「蒼風の君ラスタバンだな」 >>アセルトが地獄をも凍らせそうな声で言う。 >>「そ、そのとおりだ。この高位なる妖魔の名をみだりに唱えるな!」 >>ラスタバンが怒るが、 >>「ふんっ、所詮中級の妖魔の君風情が」 >・・・・上層部に対して、あーた、んな言葉・・・。 >即座に完全に消滅させられても文句はいえないぞ? 闇:アセルト君は結構有名なはずなんですけどね〜所詮ラスタバンですから >>そう叫ぶと共に現れる黄金の天秤。『罪量りの天秤』といわれる断罪用の器具だ。 >・・・・・・遊戯王の千年秤???(まてまてまて!) 闇:モデルはそうです。 正確には、古代エジプトの冥府に行く時の途中、心臓と重りとを量る場所がありますよね(壁画で) その所を基盤として一応創りました >>――――今宵は一時の夢、汝は罪を犯したる者 >> 永久にその悪夢から寝覚めぬがよい >> 我が命尽き果てるまで、永久に―――― >きゃぁぁぁ!素敵な言霊v 闇:いえ、掛けられた方はいい迷惑ですよ。 自分が死の宣告を受けたんですからね〜まあ、所詮ラスタバンだし〜いいや(おい) >>彼はこの言霊を送り、呪文を唱え始める。 >>「闇よりなお暗きもの 深溝よりなお深きとこ >> 暗黒の海に染まりし 無限に連なる扉よ >> 今この罰を受けし者を 永久の底に連れ去りたまえ >> 闇迷宮」 >素敵な呪文なのですv >よくこんな素敵な呪文、おもいつきますねぇ。 >いいなぁ・・・・・・。 闇:変な事に・・・・他にもかなり多くあったりします(種類が) >>「・・・・あの記憶を覚えていたら、きっと君たちは悲しい思いに捕らわれると思って・・・・」 >>「あの記憶さえあればライアナは狂わなくても良かったのだぞ!」 >>フィアナは心の中でいいすぎだと分かっていたが出てしまった言葉は止まらない。 >>「お前があの記憶を無くさなければ、ライアナは狂わなくて済んだんだ!お前のせいで!」 >> >>――――違う!言いたいのはこんな事じゃない―――― >気持ちとは裏腹の言葉を言ってるのですね。 >乙女にはよくあること(らしい)←今だに経験がないのでわからない。 闇:うみゅ、アセルトは自分そっくりに作ってありますからね。(気障な所野は違う) 他人の事にはとても敏感なのに自分の事にはかなり鈍いですから・・・・ >>たとえ心の中でそう思っていても言葉は続く。そして、 >>「お前の顔なんて見たくない!消えろ!もう2度と顔を出すな!」 >>口から出てしまったセリフを止める事はできない。 >>「・・・・解かった。もう2度と会わん」 >>アセルトはそう悲しそうにいうと、光の残像を遺して亜空に消えた。 >こらこららここら! >乙女の言葉は鵜呑みにしないよーに!! >来るな!というんだったら、きてほしい。 >という意味合いのときもあるのよぉ? 闇:・・・・それがわからないのがアセルトです >・・・・・アセルトさん・・・・・。 >後悔・・・・しますよ・・・・(もーしてるか) >うう・・・・。 >何か、折角の両想い(多分)なのに・・・。 >すれ違うのね・・・。 闇:そうですね >何か、今回、感想になってないなぁ・・・・すいません・・(汗) >レスしてないだけで、いつも読んでます(こら!) >それでは、短く、感想になってないですが。 >ごみ箱にでもうっちゃってくださいな・・(汗) 闇:いえいえ、文を読んでくださってどうもありがとうございます >それでは、続きv楽しみにしておりますv >それでは。 >失礼しますのですv 闇:は〜い、かおさんも頑張ってください >あ・・仕事いかなきゃ・・!遅刻するぅぅぅ!!!!(爆!) >それでは! 闇:お仕事大変なんですね〜(現在中二)レスどうもありがとうございました(ぺこり)それでは、こんかいはこれで・・・・ |
23958 | 邪妖の策略 | 闇竜翔 E-mail | 2002/12/24 11:15:09 |
記事番号23864へのコメント あれから、毎日のように来ていた人懐こい陽気な妖魔はこなくなった。 最初のうちはそのうち来るだろうと思っていたフィアナも、流石に3週間以上来ないと悲しくなった。そして、日に日に毎に増す心の痛み・・・・ 「一体なんだと言うのだこの痛みは」 否、心の中ではそんなこととっくに分かっている。ただ、それが叶わぬ事だとしてって居るから逃げているだけ。そう思いながらフィアナは今日も来るのでは無いかと思いお茶を用意する。と言っても自分が入れたお茶ではなく、お茶の葉とティーカップを用意するのだ。 あれからフィアナはフィブリゾを問い詰め、アセルトがなぜ彼の記憶があると悲しまなければならなかったかを知る事になった。 答えは簡単、彼が断罪の一族だからである。 断罪の一族は、邪妖を始末する一族である。それゆえに妖魔族の中でも嫌われる立場にある。そう、神族の時の死神に対するように・・・・ ただ一つ違うのは、彼ら断罪の一族は、普通の妖魔以上の力を持っているため恐れられているということだ。 「しかし・・・・あんな事を言わなければ良かった」 言ってしまってから、彼のかなり傷ついた顔は今でも忘れれない。自分の言いたかった事はあんな事では無い。 彼女はテラスに着くと、数日前まではフィブリゾと彼と一緒に話していた机の自分の位置に座る。 「寂しい」 心の中は、ぽっかり穴が開いたよう。 「なぜあんな事を言ってしまったんだ」 後悔が津波のように圧し掛かる。彼女は机に突っ伏しながらさらに続ける。 「会いたい・・・・もう一度会って話しをしたい。前のようにお茶を飲みたい・・・・」 何時の間にか彼女の目には涙が溜まっている。 「会いたいよ〜。もう一度、もう一度だけでもいいから会いたいよ・・・・」 そう言うが、帰って来る陽気な妖魔の返事は無い。 「アセルス・・・・」 彼女の忍び泣く声がテラスに響いた。 「この頃アセルトが出かけませんね」 「そう言えばそうだな」 こっちでは、ファントムとその上司ファクトが日本茶と和菓子を食べながら話していた。 「ついこの間までは目を離した隙にどこかに行っていたのにな」 「そうですね。仕事が溜まりすぎて大変だったんですけどね、今じゃあ、その出かける前と同じく、いやへたすれば前以上の量をこなしてますよ」 その話題の部下は、自分の部屋の机で大量の資料や書類を黙々とこなしている。 「しかし、一日中外に出ずに部屋に閉じこもっていていいのか?」 「その点は注意してるんですけどね・・・・全然聞かないんですよ。この間なんて久々に体を動かすために訓練場に行かないかといったら書類が溜まっているのでといって避けていくんですよ」 そう言ってファントムは和菓子を食べる。 「まったく・・・・上司命令だって言ってやっと聞いたんですけどね」 「最終的には連れ出したのか」 ファクトが苦笑しながら言う 「ええ、でもなんかボーとしているというか、行ったはいいけどやってないという状況でしたからね」 そう言ってお茶をズズズと飲むファントム。 「俺からも注意した方がいいか?」 「頼みますファクト様。と言ってもあの調子じゃあ休暇をやっても何もせずにボーと過ごしそうですけどね」 そう言って黙り込むファントム。 「どうにかする手は無いかな」 ファクトがそう言いながら和菓子を一つ摘んだ。 「そうそう、そろそろ悪夢の王との定期連絡だ。アセルトを行かせてくれ」 「今回は行きたくないようです。何度言っても拒否してるんで火竜の君に行かせる事にしました」 火竜の君とは、アセルト直属の部下でもう一人水竜の君と互角の力を持つものである。しかし、二人とも誰に似たのか頑張りやで、それでいて欲が無いという困るほどの上司似なのだ。 「ふむ、結構奴も頑張り者だからな」 ファクトはそう言ってお茶を飲む。 「でも奴等は欲がないんですよね」 ファントムがそう言って和菓子をもう一個摘む。 「そうだな。あいつ等はアセルトの下について働くのを生きがいとしているからな」 ファクトが苦笑しながら言う。 「アセルトの事もそのうちどうにかなるでしょう」 ファントムはたいして心配してない様子でマイペースに自分の上司とお茶を飲んでいる。 その頃、その話題の部下は・・・・ 異世界を覗ける私的な硝子棒はすべて破棄した。 あの世界に行くための直通の道も帰ってくるときに形さえ残らないように破壊した。 亜空の歪みも直した。自分の部屋から空間移動できないようにもした。 思い出の品もすべて封印した。流石に破棄する事は躊躇われた。 それでも・・・・・・・・思い出してしまう。あの笑顔を・・・・あの表情を。 「くそっ」 グラスを一気に傾けた。中に入っている赤い液体が喉に流し込まれる。 会いたくないと思ったことは無い。逆に、今すぐにでも会いに行きたい。たとえ嫌われてもいい。彼女を攫ってしまいたいぐらいだ。しかし、 『お前の顔なんて見たくない!消えろ!もう2度と顔を出すな!』 あの言葉が耳から離れない・・・・ 拒絶・・・・ あの瞬間、目の前が真っ暗になった。これが人間で言う絶望だと解かった。 かすれた声でぎりぎりの薄っぺらい威厳を保ち、 『・・・・解かった。もう2度と会わん』 そう言う事しかできなかった・・・・ 唯一の希望は、今まで彼女の所に通っていた期間分の書類が溜まっていた事。 無心になって書類を片付けた。幸い書類は山ほどある。 どんどん書類を片付けていった。ただ一つ、なぜか流れてくる悪夢の王様の所の書類は除いて・・・・ 「・・・・どうすればいいのだ?」 壁に立てかけてある相棒の剣ラグナログに聞く。 ここしばらく使ってないせいか輝きもだんだん悪くなっている。 今の俺はたとえるとしたら魂の抜けた者・・・・人形と同じだ。 いや、人形の方がまだましかもしれない・・・・ ついこの間には、ついに二人の部下にまで心配されてしまい、仕事を取り上げられた。確か、その時の言葉が少しは休んでくださいだったかな? そう言えばこの頃体を動かしてない。相棒も使ってない・・・・ 前回ファントム様に誘われて(命令されて)訓練場に言ったときも何もしなかった記憶がある。 久々に体を動かすか・・・・ そう決めると、俺は部屋に書き置きをして相棒をもち訓練場に向かった。 「次!」 アセルトがそう言うと同時に現れるグリフィン。 それをまたしても一太刀で滅ぼしてアセルトは叫ぶ。 「次!」 もう何体倒したか記憶にないほどアセルトは無心の心で敵と戦っていた。周りに相当なギャラリーがいるのにも気がついてないほどの無心の心だ。その姿は鬼神と呼ばれるに等しいものだ。 「ラスト!」 自分の体に鞭打って彼は叫ぶ。 最後に出てきたヒュドラを倒した時は流石に地面に座ったアセルトだった。 「何体抜きだ?」 アセルトが訓練場の主に聞くと、 「260体抜きです」 そう言う風な返事が返ってきた。 「260か・・・・落ちたな」 体を動かしたのが久々だったアセルトは自己最高記録の278を越えることができなかったのだ。 「未熟だな」 そう言って自嘲の笑いをこぼす。全てにおいて目標者つまり幻の君には叶わないアセルト。 「すべてにおいてだ・・・・」 そう言って彼は座り込んだまま空を見上げる。五紡の月の内、白と赤と青の三つの月が昇っていた。 「我はどうすればいい?」 自らが称える白き古を司る月に問うアセルト。しかし、返事は無い。 「誰か・・・・教えてくれ・・・・」 彼がこう言っている時、突如彼の前に現れる直属の部下水竜の君。 「アセルト様!緊急事態でございます!」 彼女らしくも無く慌てた風に言う。 「どうした?」 半分自分に呆れながらアセルトが答えると、 「急いでファクト様の謁見の間に!」 かなり慌てて取り乱している。 「よし、行くぞ」 アセルトはそう言って、急いでファクトの謁見の間に飛んだ。 謁見の間にはもう皆が揃っていた。アセルトは自らの決められた席に座ると、自らの部下の火竜の君を見た。 どうやら、彼も慌てているようだ。 「火竜の君よ。その急ぎの用件を申せ」 ファクト様がそう命ず。 「はっ、今日の未明、大量の邪妖達の気配を悪夢の王様が察知されたとの事です。そして、察知した気配の中には、今まで行方が知れなかった前魅惑の君の邪妖アジフの存在が確認されたとの事です」 この報告に、謁見の間にいた者達がざわめく。アジフは前回のラスタバンのように改革を起こしアジフの前の魅惑の君を潰したのだ。ランクはラスタバンと同じ妖魔の君の中級。 問題なのは彼についていた全ての妖魔族が邪妖になったのだ。 そんな出来事が十年前に起こっている。 ファクトはそんな事を気にしてないかのように火竜の君に聞く。 「して、どの世界のどの場所だ?」 断罪の妖魔がいるのはこのファクトの世界でしかない。それ故に邪妖の始末のすべてはファクトに入るのだ。それゆえに、どの世界にいるかというのは伝令しか分からない。 「そ、それが・・・・」 言い渋る火竜の君。 「どうした?さっさと言え」 アセルトがそう命令する。すると、 「四界の世界、赤の世界の冥王城の近くの森といわれております」 そのセリフに、アセルトは腰を浮かせそうになったが、どうにか堪える。 「それで?狙いは何なのだ?」 自分でも感心するぐらい冷静な声で言うアセルト。しかし、 「・・・・冥王城の乗っ取り、そして、悪夢の王様の反乱や断罪の妖魔たちへの反乱らしいです」 このセリフに、アセルトはいきよい良く立ち上がった。椅子が反動で飛んだがそれさえ聞こえてなかった。彼に聞こえたのは冥王城乗っ取りという単語だけ・・・・ 「その者達への滅びを巻く事は私が引き受けた!」 そう言い放つと、自分の相棒を背負い、一気に走り出し、ドアを開けようとするが開かない。 「我はお前に任すとは言ってい無いが?」 ファクトが右手を出しながら言う。どうやら、自分の魔力でドアを押し止めているらしい。しかし、 「ならば、私の独断でやらせていただきます。それと、鏡の間を使わせていただきます」 そう言って、本気の魔力を扉にぶつける。 それによって、ファクトが抑えていた扉は粉々に吹き飛んだ。 「これにてご免」 そう言ってアセルトは走り出す。 「焔の君様!」 「お待ちください!」 部下の二人も後を追う。後には沈黙が残った。 「で?行かせても良いんですか?」 ファントムが聞く。 「奴が本気になれば止めても無駄だ」 ファクトはそう言って肩を竦め、 「では、本日の緊急会議は終決とする。各自解散」 そう言うファクト。 ファントムは無言で走り出す。しかし、 「ファントム、手出しは無用だぞ」 ファクトがそう言う。皆の間に緊張が走る。しかし、 「そのセリフは、私の部下が危険に会わないときだけの事。それ以外は約束できかねません」 そう言って後に振り向かず走り出すファントム。その腰に滅多に出さない妖魔剣『幻魔』が下げられていたのは気のせいでは無い。 しばし皆の間に沈黙が下り、 「やれやれ、誰に似たものか・・・・」 ファクトが漏らす。あんただろうがと言うのが皆の心の心境だったことは述べておく。 ――――くそ、くそっ、彼女に何かあったら・・・・ それこそ冗談じゃねえ―――― それが彼の心の中だった。後悔の波が彼に押し寄せる。 自分が私的な硝子棒を廃棄してなければ一番に気づいたのは自分だ。 あの直通の道を破壊しなければすぐにでも駆けつけれたものを壊してしまったのも自分だ。 それよりまず、彼女に拒絶の言葉を吐かれなければ・・・・彼女を危険にさらす事は無かったはず。 くそっ 彼の心の中には後悔と自分に対する怒りが充満していた。そんな彼の心の中で決めたことは一つ。 ――――たとえ再び拒絶されてもいい それこそ憎まれても構わない だが今回は、今回こそは 彼女を守ってみせる―――― 鏡の間と言われるさまざまな混沌に飛ぶ間から謁見の間までは少しの距離しかない。しかし、アセルトはその間が何十年にも思えた。本当は、十数秒も無かったぐらいなのだが・・・・ ようやくたどり着いた鏡の間の一つの鏡。そこから悪夢の王様が統べる混沌に飛ぶことが出来る。 「わが名は焔の君アセルト!道を開け!」 そう言うと同時に『道』が出来る。アセルトはその『道』を急いで駆け抜け、悪夢の王様の挨拶も早々に急いで赤の世界に行くため亜空を飛ぶ。 その十数秒後、『道』から飛び出す三つの影。アセルトの部下達はファントムと共に道を渡り、これまた悪夢の王様への挨拶も早々にアセルトを追ったのだ。 冥王城は耐えていた。いや、ホントにぎりぎりで耐えていた。 敵は何十匹もいる大群。そのほとんどが自分達を超えている。 赤眼の魔王の力をもってぎりぎり耐えていたのだ。 相手の要求は一つ、焔の君アセルトに対抗するため、彼が心を寄せていると言う魔族を差し出せ。 この要求にこたえる人物は一人、フィアナのみ。 フィアナはその要求にこたえてやると言った。 「彼が私の事をどう思っているかは知らぬが、奴等が私を差し出せと言っている以上私が行けばすべてうまくゆく」 しかし、このフィアナの意見はフィブリゾにより却下された。 それにより、今現在フィアナを自分の部屋に監禁し(ほっておくと自分だけで人質に行きそうだったから)大奮戦と言う事になっているのだ。 しかし、ついに冥王の城は落されそうになっている。フィアナは同僚の張った結界をぶち破り、城のテラスに出た。そこでは、必死になって戦闘をしている両軍の姿があった。 「待て!お前等が言っている私はここにいるぞ!」 フィアナがそう声を張り上げる。 「フィアナ!出てきたらだめって言っただろ!」 フィブリゾがそう言うが、フィアナは無視する。 「ふふふふふ、自ら現れるとは勇ましい事ですな。さあ、こちらに来てもらいましょうか」 大将らしき者がそう言う。フィアナはテラスの欄干に手を掛け、 「そこまでだ」 後ろに引き戻された。その声は、何時も紅茶を飲みに来ていた懐かしい者の声。 フィアナが後ろを向くと、そこには、一番会いたかった者の顔。 「アセル・・・・」 しかしフィアナは最後まで言わせてもらえなかった。 「恨み言も拒絶の言葉も後で聞く。今は黙ってろ」 彼のその目に見抜かれて彼女は座り込む。 彼は、フィアナを席に座らせた後、自らが欄干に立ち言い放つ。 「聞け愚か者どもよ!汝に下されたのは断罪ではなく滅びだ」 その声は冷ややかだったが、知る人ぞ知る。焔の君、今宵の覇者と恐れられ、鬼神とも噂される彼の本気の怒りだ。 「我が手によって、塵も残さずに消してやる!」 そう言い放つアセルト。 「弓を引け!奴を射るのだ!」 大将らしき者がそう言い、突如アセルトに襲い掛かる何千もの矢。一つ一つに怨念の篭った魔力が乗せてある。しかし、 「愚かな!」 彼の一括とともに一閃したラグナログの衝撃波ですべてが地上に叩き落される。 「すごい・・・・」 冥王軍の誰かが言った。 「我に歯向かった事、後悔しながら滅べ!」 彼がそう言った時、 「まあまあ落ち着け」 横から出てくる手、持ち主は幻の君。 「ファントム様、邪魔はしないでください」 彼が切れかけているのはファントムは分かっている。 「・・・・少なくともあいつ等の大将は俺が滅ぼさせていただくぜ」 ファントムはそう言って地上に降りる。 「あああああああああ!!!!!」 ファントムの姿を見て、指を指している大将。 「久々だなアジフ。俺が出ていたのはどう言うことか分かるな」 そう言って彼は剣を抜き放つ。妖魔剣『幻魔』。赤き硝子のような刀身が目を引き、銀の鍔がきらめく。 「あああああああああ!!!!!」 アジフはまだ叫び声を上げているが、 「我等が前に立ち塞がりし者に滅びを・・・・それが俺だって言ったよな」 そう言って一歩近づくファントム。 「あああああああああ!!!!!!!!!」 アジフはさらに叫び声を上げるが、 「終わりだ」 ファントムはそう言い、一気に間合いを詰め、 「グランドロザリオン」 アジフの体が、十字に切られ、塵も残さずに消された。 「うわあああああああ」 逃げ始める邪妖達。しかし、 「逃がすわけ無いだろう」 完全にぶちぎれているアセルトを前に、彼らは確実に、一番惨い方法で滅ぼされていった。 あるものは死邪眼を受け、闇の迷宮に閉じ込められた。 あるものは肉体をばらばらに千切られながらも逝き絶える事を許されなかった。 あるものは木っ端微塵になるまで切り刻まれ続けた。 あるものは精神からどんどん滅ぼされ最後に肉体も滅ぼされた。 あるものは肉体のみに邪眼を受け精神が生きているのに苦しみにのた打ち回った。 そして、それらの最後は決まっていた。 「地獄への誘い」 その妖魔術の魔法によって、最後は恐怖を味わいながら地獄に落されていった。 無限地獄・・・・決して悪夢が終わる事も無く、永久に苦しむ場所へと・・・・ それこそ、今宵の覇者と恐れられ、普通の妖魔とは別格の妖魔の君の中でも最上級の位置付けをされている者の実力だった。いや、怒りだった。ちなみに、ファントムは何もしてなかった。アセルトの怒りは彼にも解かったからだ。 彼がした事と言えば、逃げようとしているものを、術によって動けないようにする事だけだった。それもそれで酷な話だが・・・・ちなみに、アセルトの部下二人もファントムの作業を手伝っていたのは言うまでもない。 「俺達は先に帰るからな」 ファントムはそう言い、アセルトの部下二人の首筋を持って悪夢の王様の元に向かった。結果などを報告するためだ。 「・・・・」 アセルトは無言で空間を渡り、テラスに飛んだ。 あとがきと言う物質 闇:・・・・・アセルト君・・・・・一体君に何があった アセルト:あん?僕に聞かないでよ。って言うか僕って怒らせると怖いね〜 闇:自分で納得していてどうすんだよ! アセルト:・・・・君が書いている文でしょ 闇:まあそれは置いておいて、ふう・・・・暴走しすぎだし・・・・ アセルト:そんなこと言われても・・・・ 闇:普段のアセルトなんかじゃ思えないほど恐ろしいし アセルト:・・・・僕って君の頭の中では化け物と同化してない? 闇:している(きっぱり) アセルト:しくしくしく 闇:アセルトの異名の焔の君・・・・あれって実は煌きの君と迷ったんだよね アセルト:へっ?何で突然? 闇:いや、途中で煌きっていうのが出てきただろ? アセルト:いつ? 闇:ほら、『赤き硝子のような刀身が目を引き、銀の鍔がきらめく』って言う所で アセルト:『幻魔』の説明ときの鍔か!? 闇:まあ、焔の君の理由は焔のごとき魂を持った君と言う意味なんだ。 で、煌く魂を持った君でもいいんじゃないかな〜と思って・・・・ アセルト:・・・・迷ったんだ 闇:最終的には焔の魂になったけどね アセルト:・・・・それは嬉しい事なのかな? 闇:嬉しい事なんでしょう。それでは、今回はこの辺で終わりにしましょう アセルト&闇:さようなら〜 |
23965 | Re:邪妖の策略 | ユア・ファンティン+華鏡累 | 2002/12/24 14:28:20 |
記事番号23958へのコメント ユ:ユアッです 華:累です ユ&華:2人あわせて・・ ユ:(スリッパではたく)って、何言わせんじゃい 華:いいじゃありませんか ユ:レス行くぞ 華:は―いvv > > >あれから、毎日のように来ていた人懐こい陽気な妖魔はこなくなった。 >最初のうちはそのうち来るだろうと思っていたフィアナも、流石に3週間以上来ないと悲しくなった。そして、日に日に毎に増す心の痛み・・・・ >「一体なんだと言うのだこの痛みは」 ユ:誰が言ったか忘れたけど 『恋はもっとも恐ろしい毒薬』だっけ 華:そうですよね 治す方法がないんですから。 >否、心の中ではそんなこととっくに分かっている。ただ、それが叶わぬ事だとしてって居るから逃げているだけ。そう思いながらフィアナは今日も来るのでは無いかと思いお茶を用意する。と言っても自分が入れたお茶ではなく、お茶の葉とティーカップを用意するのだ。 >あれからフィアナはフィブリゾを問い詰め、アセルトがなぜ彼の記憶があると悲しまなければならなかったかを知る事になった。 >答えは簡単、彼が断罪の一族だからである。 >断罪の一族は、邪妖を始末する一族である。それゆえに妖魔族の中でも嫌われる立場にある。そう、神族の時の死神に対するように・・・・ >ただ一つ違うのは、彼ら断罪の一族は、普通の妖魔以上の力を持っているため恐れられているということだ。 ユ:同じ境遇の人なんですよねえ 華:人ちゃいます。 ユ:ツッコミどころ違います。 >「しかし・・・・あんな事を言わなければ良かった」 >言ってしまってから、彼のかなり傷ついた顔は今でも忘れれない。自分の言いたかった事はあんな事では無い。 >彼女はテラスに着くと、数日前まではフィブリゾと彼と一緒に話していた机の自分の位置に座る。 >「寂しい」 >心の中は、ぽっかり穴が開いたよう。 >「なぜあんな事を言ってしまったんだ」 >後悔が津波のように圧し掛かる。彼女は机に突っ伏しながらさらに続ける。 >「会いたい・・・・もう一度会って話しをしたい。前のようにお茶を飲みたい・・・・」 >何時の間にか彼女の目には涙が溜まっている。 >「会いたいよ〜。もう一度、もう一度だけでもいいから会いたいよ・・・・」 >そう言うが、帰って来る陽気な妖魔の返事は無い。 >「アセルス・・・・」 >彼女の忍び泣く声がテラスに響いた。 ユ:・・・・・・・・・・・・(無表情のまま滝涙) 華:先輩? ユ:ある意味で私のとこのディスちゃんとケイトに似てるな・・と思って > > > > >「この頃アセルトが出かけませんね」 >「そう言えばそうだな」 >こっちでは、ファントムとその上司ファクトが日本茶と和菓子を食べながら話していた。 華:何故、日本茶&和菓子? ユ:作者の趣味か地元のが有名だからでしょう >「ついこの間までは目を離した隙にどこかに行っていたのにな」 >「そうですね。仕事が溜まりすぎて大変だったんですけどね、今じゃあ、その出かける前と同じく、いやへたすれば前以上の量をこなしてますよ」 >その話題の部下は、自分の部屋の机で大量の資料や書類を黙々とこなしている。 >「しかし、一日中外に出ずに部屋に閉じこもっていていいのか?」 >「その点は注意してるんですけどね・・・・全然聞かないんですよ。この間なんて久々に体を動かすために訓練場に行かないかといったら書類が溜まっているのでといって避けていくんですよ」 >そう言ってファントムは和菓子を食べる。 >「まったく・・・・上司命令だって言ってやっと聞いたんですけどね」 >「最終的には連れ出したのか」 >ファクトが苦笑しながら言う >「ええ、でもなんかボーとしているというか、行ったはいいけどやってないという状況でしたからね」 >そう言ってお茶をズズズと飲むファントム。 >「俺からも注意した方がいいか?」 >「頼みますファクト様。と言ってもあの調子じゃあ休暇をやっても何もせずにボーと過ごしそうですけどね」 >そう言って黙り込むファントム。 >「どうにかする手は無いかな」 >ファクトがそう言いながら和菓子を一つ摘んだ。 >「そうそう、そろそろ悪夢の王との定期連絡だ。アセルトを行かせてくれ」 >「今回は行きたくないようです。何度言っても拒否してるんで火竜の君に行かせる事にしました」 >火竜の君とは、アセルト直属の部下でもう一人水竜の君と互角の力を持つものである。しかし、二人とも誰に似たのか頑張りやで、それでいて欲が無いという困るほどの上司似なのだ。 >「ふむ、結構奴も頑張り者だからな」 >ファクトはそう言ってお茶を飲む。 >「でも奴等は欲がないんですよね」 >ファントムがそう言って和菓子をもう一個摘む。 >「そうだな。あいつ等はアセルトの下について働くのを生きがいとしているからな」 >ファクトが苦笑しながら言う。 >「アセルトの事もそのうちどうにかなるでしょう」 >ファントムはたいして心配してない様子でマイペースに自分の上司とお茶を飲んでいる。 ユ;部下の事信頼しているんですね。 > > >その頃、その話題の部下は・・・・ > > >異世界を覗ける私的な硝子棒はすべて破棄した。 >あの世界に行くための直通の道も帰ってくるときに形さえ残らないように破壊した。 >亜空の歪みも直した。自分の部屋から空間移動できないようにもした。 >思い出の品もすべて封印した。流石に破棄する事は躊躇われた。 華:無駄なことするよねえ メ:それで忘れられたら・・・・・ 華:って、アンタ誰? メ:琥珀の姐御の借り物のオルエンちゃんの話用に最初創られた ≪混沌の双子≫のミリルティ―ナ・ロ―ディア 悪夢の王様の娘みたいなものかな。 ちなみに姉はミリルティ―ナよ。 華:でそれで忘れられたらって・・・・・・・イ―フリ−トのこと? ミ:そう、あの女に殺されたあの女の息子・・・・・ ユ:話づれてるからつぎつぎ >それでも・・・・・・・・思い出してしまう。あの笑顔を・・・・あの表情を。 >「くそっ」 >グラスを一気に傾けた。中に入っている赤い液体が喉に流し込まれる。 >会いたくないと思ったことは無い。逆に、今すぐにでも会いに行きたい。たとえ嫌われてもいい。彼女を攫ってしまいたいぐらいだ。しかし、 >『お前の顔なんて見たくない!消えろ!もう2度と顔を出すな!』 >あの言葉が耳から離れない・・・・ >拒絶・・・・ >あの瞬間、目の前が真っ暗になった。これが人間で言う絶望だと解かった。 >かすれた声でぎりぎりの薄っぺらい威厳を保ち、 >『・・・・解かった。もう2度と会わん』 >そう言う事しかできなかった・・・・ >唯一の希望は、今まで彼女の所に通っていた期間分の書類が溜まっていた事。 >無心になって書類を片付けた。幸い書類は山ほどある。 ユ:忙しさが救いか・・・・ >どんどん書類を片付けていった。ただ一つ、なぜか流れてくる悪夢の王様の所の書類は除いて・・・・ >「・・・・どうすればいいのだ?」 >壁に立てかけてある相棒の剣ラグナログに聞く。 >ここしばらく使ってないせいか輝きもだんだん悪くなっている。 >今の俺はたとえるとしたら魂の抜けた者・・・・人形と同じだ。 >いや、人形の方がまだましかもしれない・・・・ >ついこの間には、ついに二人の部下にまで心配されてしまい、仕事を取り上げられた。確か、その時の言葉が少しは休んでくださいだったかな? >そう言えばこの頃体を動かしてない。相棒も使ってない・・・・ >前回ファントム様に誘われて(命令されて)訓練場に言ったときも何もしなかった記憶がある。 >久々に体を動かすか・・・・ >そう決めると、俺は部屋に書き置きをして相棒をもち訓練場に向かった。 > > > > >「次!」 >アセルトがそう言うと同時に現れるグリフィン。 >それをまたしても一太刀で滅ぼしてアセルトは叫ぶ。 >「次!」 >もう何体倒したか記憶にないほどアセルトは無心の心で敵と戦っていた。周りに相当なギャラリーがいるのにも気がついてないほどの無心の心だ。その姿は鬼神と呼ばれるに等しいものだ。 >「ラスト!」 >自分の体に鞭打って彼は叫ぶ。 >最後に出てきたヒュドラを倒した時は流石に地面に座ったアセルトだった。 >「何体抜きだ?」 >アセルトが訓練場の主に聞くと、 >「260体抜きです」 >そう言う風な返事が返ってきた。 >「260か・・・・落ちたな」 >体を動かしたのが久々だったアセルトは自己最高記録の278を越えることができなかったのだ。 >「未熟だな」 >そう言って自嘲の笑いをこぼす。全てにおいて目標者つまり幻の君には叶わないアセルト。 >「すべてにおいてだ・・・・」 >そう言って彼は座り込んだまま空を見上げる。五紡の月の内、白と赤と青の三つの月が昇っていた。 >「我はどうすればいい?」 >自らが称える白き古を司る月に問うアセルト。しかし、返事は無い。 >「誰か・・・・教えてくれ・・・・」 >彼がこう言っている時、突如彼の前に現れる直属の部下水竜の君。 >「アセルト様!緊急事態でございます!」 >彼女らしくも無く慌てた風に言う。 >「どうした?」 >半分自分に呆れながらアセルトが答えると、 >「急いでファクト様の謁見の間に!」 >かなり慌てて取り乱している。 >「よし、行くぞ」 >アセルトはそう言って、急いでファクトの謁見の間に飛んだ。 ユ:何があったんでしょうねえ? 華:楽しげに言うな楽しげに > > > > >謁見の間にはもう皆が揃っていた。アセルトは自らの決められた席に座ると、自らの部下の火竜の君を見た。 >どうやら、彼も慌てているようだ。 >「火竜の君よ。その急ぎの用件を申せ」 >ファクト様がそう命ず。 >「はっ、今日の未明、大量の邪妖達の気配を悪夢の王様が察知されたとの事です。そして、察知した気配の中には、今まで行方が知れなかった前魅惑の君の邪妖アジフの存在が確認されたとの事です」 >この報告に、謁見の間にいた者達がざわめく。アジフは前回のラスタバンのように改革を起こしアジフの前の魅惑の君を潰したのだ。ランクはラスタバンと同じ妖魔の君の中級。 >問題なのは彼についていた全ての妖魔族が邪妖になったのだ。 ユ:なんでそうなったのか? ミ&メ:お母さん悲しいわ >そんな出来事が十年前に起こっている。 >ファクトはそんな事を気にしてないかのように火竜の君に聞く。 >「して、どの世界のどの場所だ?」 >断罪の妖魔がいるのはこのファクトの世界でしかない。それ故に邪妖の始末のすべてはファクトに入るのだ。それゆえに、どの世界にいるかというのは伝令しか分からない。 >「そ、それが・・・・」 >言い渋る火竜の君。 >「どうした?さっさと言え」 >アセルトがそう命令する。すると、 >「四界の世界、赤の世界の冥王城の近くの森といわれております」 >そのセリフに、アセルトは腰を浮かせそうになったが、どうにか堪える。 >「それで?狙いは何なのだ?」 >自分でも感心するぐらい冷静な声で言うアセルト。しかし、 >「・・・・冥王城の乗っ取り、そして、悪夢の王様の反乱や断罪の妖魔たちへの反乱らしいです」 >このセリフに、アセルトはいきよい良く立ち上がった。椅子が反動で飛んだがそれさえ聞こえてなかった。彼に聞こえたのは冥王城乗っ取りという単語だけ・・・・ >「その者達への滅びを巻く事は私が引き受けた!」 >そう言い放つと、自分の相棒を背負い、一気に走り出し、ドアを開けようとするが開かない。 >「我はお前に任すとは言ってい無いが?」 >ファクトが右手を出しながら言う。どうやら、自分の魔力でドアを押し止めているらしい。しかし、 >「ならば、私の独断でやらせていただきます。それと、鏡の間を使わせていただきます」 >そう言って、本気の魔力を扉にぶつける。 >それによって、ファクトが抑えていた扉は粉々に吹き飛んだ。 >「これにてご免」 >そう言ってアセルトは走り出す。 >「焔の君様!」 >「お待ちください!」 >部下の二人も後を追う。後には沈黙が残った。 >「で?行かせても良いんですか?」 >ファントムが聞く。 >「奴が本気になれば止めても無駄だ」 >ファクトはそう言って肩を竦め、 >「では、本日の緊急会議は終決とする。各自解散」 >そう言うファクト。 >ファントムは無言で走り出す。しかし、 >「ファントム、手出しは無用だぞ」 >ファクトがそう言う。皆の間に緊張が走る。しかし、 >「そのセリフは、私の部下が危険に会わないときだけの事。それ以外は約束できかねません」 >そう言って後に振り向かず走り出すファントム。その腰に滅多に出さない妖魔剣『幻魔』が下げられていたのは気のせいでは無い。 >しばし皆の間に沈黙が下り、 >「やれやれ、誰に似たものか・・・・」 >ファクトが漏らす。あんただろうがと言うのが皆の心の心境だったことは述べておく。 ユ:子は親に似るか・・ ミ:全然似てないわよ。 メ:そうそう、ロ−ディアさまににてるのよねえ。 華:死人は黙ってれば? (注:メリルは、神魔戦争初期に死んでいます) > > > > >――――くそ、くそっ、彼女に何かあったら・・・・ >それこそ冗談じゃねえ―――― > >それが彼の心の中だった。後悔の波が彼に押し寄せる。 >自分が私的な硝子棒を廃棄してなければ一番に気づいたのは自分だ。 >あの直通の道を破壊しなければすぐにでも駆けつけれたものを壊してしまったのも自分だ。 >それよりまず、彼女に拒絶の言葉を吐かれなければ・・・・彼女を危険にさらす事は無かったはず。 >くそっ >彼の心の中には後悔と自分に対する怒りが充満していた。そんな彼の心の中で決めたことは一つ。 > >――――たとえ再び拒絶されてもいい > それこそ憎まれても構わない > だが今回は、今回こそは > 彼女を守ってみせる―――― > >鏡の間と言われるさまざまな混沌に飛ぶ間から謁見の間までは少しの距離しかない。しかし、アセルトはその間が何十年にも思えた。本当は、十数秒も無かったぐらいなのだが・・・・ >ようやくたどり着いた鏡の間の一つの鏡。そこから悪夢の王様が統べる混沌に飛ぶことが出来る。 >「わが名は焔の君アセルト!道を開け!」 >そう言うと同時に『道』が出来る。アセルトはその『道』を急いで駆け抜け、悪夢の王様の挨拶も早々に急いで赤の世界に行くため亜空を飛ぶ。 >その十数秒後、『道』から飛び出す三つの影。アセルトの部下達はファントムと共に道を渡り、これまた悪夢の王様への挨拶も早々にアセルトを追ったのだ。 > > > > >冥王城は耐えていた。いや、ホントにぎりぎりで耐えていた。 >敵は何十匹もいる大群。そのほとんどが自分達を超えている。 >赤眼の魔王の力をもってぎりぎり耐えていたのだ。 >相手の要求は一つ、焔の君アセルトに対抗するため、彼が心を寄せていると言う魔族を差し出せ。 ミ:下劣だねえ メ:人質取らずに勝てないなら、滅んだらいいでしょうに。 >この要求にこたえる人物は一人、フィアナのみ。 >フィアナはその要求にこたえてやると言った。 >「彼が私の事をどう思っているかは知らぬが、奴等が私を差し出せと言っている以上私が行けばすべてうまくゆく」 >しかし、このフィアナの意見はフィブリゾにより却下された。 >それにより、今現在フィアナを自分の部屋に監禁し(ほっておくと自分だけで人質に行きそうだったから)大奮戦と言う事になっているのだ。 >しかし、ついに冥王の城は落されそうになっている。フィアナは同僚の張った結界をぶち破り、城のテラスに出た。そこでは、必死になって戦闘をしている両軍の姿があった。 >「待て!お前等が言っている私はここにいるぞ!」 >フィアナがそう声を張り上げる。 >「フィアナ!出てきたらだめって言っただろ!」 >フィブリゾがそう言うが、フィアナは無視する。 >「ふふふふふ、自ら現れるとは勇ましい事ですな。さあ、こちらに来てもらいましょうか」 >大将らしき者がそう言う。フィアナはテラスの欄干に手を掛け、 >「そこまでだ」 >後ろに引き戻された。その声は、何時も紅茶を飲みに来ていた懐かしい者の声。 >フィアナが後ろを向くと、そこには、一番会いたかった者の顔。 >「アセル・・・・」 >しかしフィアナは最後まで言わせてもらえなかった。 >「恨み言も拒絶の言葉も後で聞く。今は黙ってろ」 >彼のその目に見抜かれて彼女は座り込む。 >彼は、フィアナを席に座らせた後、自らが欄干に立ち言い放つ。 >「聞け愚か者どもよ!汝に下されたのは断罪ではなく滅びだ」 >その声は冷ややかだったが、知る人ぞ知る。焔の君、今宵の覇者と恐れられ、鬼神とも噂される彼の本気の怒りだ。 ユ:ある意味での私にも似ている・・・(タロットの次話掲載予定) >「我が手によって、塵も残さずに消してやる!」 >そう言い放つアセルト。 >「弓を引け!奴を射るのだ!」 >大将らしき者がそう言い、突如アセルトに襲い掛かる何千もの矢。一つ一つに怨念の篭った魔力が乗せてある。しかし、 >「愚かな!」 >彼の一括とともに一閃したラグナログの衝撃波ですべてが地上に叩き落される。 >「すごい・・・・」 >冥王軍の誰かが言った。 >「我に歯向かった事、後悔しながら滅べ!」 >彼がそう言った時、 >「まあまあ落ち着け」 >横から出てくる手、持ち主は幻の君。 >「ファントム様、邪魔はしないでください」 >彼が切れかけているのはファントムは分かっている。 >「・・・・少なくともあいつ等の大将は俺が滅ぼさせていただくぜ」 >ファントムはそう言って地上に降りる。 >「あああああああああ!!!!!」 >ファントムの姿を見て、指を指している大将。 >「久々だなアジフ。俺が出ていたのはどう言うことか分かるな」 >そう言って彼は剣を抜き放つ。妖魔剣『幻魔』。赤き硝子のような刀身が目を引き、銀の鍔がきらめく。 >「あああああああああ!!!!!」 >アジフはまだ叫び声を上げているが、 >「我等が前に立ち塞がりし者に滅びを・・・・それが俺だって言ったよな」 >そう言って一歩近づくファントム。 >「あああああああああ!!!!!!!!!」 >アジフはさらに叫び声を上げるが、 >「終わりだ」 >ファントムはそう言い、一気に間合いを詰め、 >「グランドロザリオン」 >アジフの体が、十字に切られ、塵も残さずに消された。 >「うわあああああああ」 >逃げ始める邪妖達。しかし、 >「逃がすわけ無いだろう」 >完全にぶちぎれているアセルトを前に、彼らは確実に、一番惨い方法で滅ぼされていった。 >あるものは死邪眼を受け、闇の迷宮に閉じ込められた。 >あるものは肉体をばらばらに千切られながらも逝き絶える事を許されなかった。 >あるものは木っ端微塵になるまで切り刻まれ続けた。 >あるものは精神からどんどん滅ぼされ最後に肉体も滅ぼされた。 >あるものは肉体のみに邪眼を受け精神が生きているのに苦しみにのた打ち回った。 >そして、それらの最後は決まっていた。 >「地獄への誘い」 ユ:面白いねえ ミ:L様に今度進言して メ:Sにやってみようかしら? >その妖魔術の魔法によって、最後は恐怖を味わいながら地獄に落されていった。 >無限地獄・・・・決して悪夢が終わる事も無く、永久に苦しむ場所へと・・・・ >それこそ、今宵の覇者と恐れられ、普通の妖魔とは別格の妖魔の君の中でも最上級の位置付けをされている者の実力だった。いや、怒りだった。ちなみに、ファントムは何もしてなかった。アセルトの怒りは彼にも解かったからだ。 >彼がした事と言えば、逃げようとしているものを、術によって動けないようにする事だけだった。それもそれで酷な話だが・・・・ちなみに、アセルトの部下二人もファントムの作業を手伝っていたのは言うまでもない。 華:怒りがわかるからこそか・・・・ >「俺達は先に帰るからな」 >ファントムはそう言い、アセルトの部下二人の首筋を持って悪夢の王様の元に向かった。結果などを報告するためだ。 >「・・・・」 >アセルトは無言で空間を渡り、テラスに飛んだ。 > > > > > > > > > >あとがきと言う物質 > >闇:・・・・・アセルト君・・・・・一体君に何があった >アセルト:あん?僕に聞かないでよ。って言うか僕って怒らせると怖いね〜 >闇:自分で納得していてどうすんだよ! >アセルト:・・・・君が書いている文でしょ >闇:まあそれは置いておいて、ふう・・・・暴走しすぎだし・・・・ >アセルト:そんなこと言われても・・・・ >闇:普段のアセルトなんかじゃ思えないほど恐ろしいし >アセルト:・・・・僕って君の頭の中では化け物と同化してない? >闇:している(きっぱり) >アセルト:しくしくしく >闇:アセルトの異名の焔の君・・・・あれって実は煌きの君と迷ったんだよね >アセルト:へっ?何で突然? >闇:いや、途中で煌きっていうのが出てきただろ? >アセルト:いつ? >闇:ほら、『赤き硝子のような刀身が目を引き、銀の鍔がきらめく』って言う所で >アセルト:『幻魔』の説明ときの鍔か!? >闇:まあ、焔の君の理由は焔のごとき魂を持った君と言う意味なんだ。 > で、煌く魂を持った君でもいいんじゃないかな〜と思って・・・・ >アセルト:・・・・迷ったんだ >闇:最終的には焔の魂になったけどね >アセルト:・・・・それは嬉しい事なのかな? >闇:嬉しい事なんでしょう。それでは、今回はこの辺で終わりにしましょう >アセルト&闇:さようなら〜 > ユ:闇竜の兄貴、一つお願いでやんす 華:レンのばらせる程度の(公表されているものなど)プロフィ―ルを ユ&華:下さい。 ユ:四でも頭に整理しきれないので 華:下されば、キャラを1人プレゼントしますので。 ユ:お願いします。 ユ&華:よろしくお願いします。 ユ:後、『タロット〜』も入れてあるのでどうぞ、おひまでしたら ユ &:それでは・・・・・・・・・・・・・ 華 |
23977 | 頼まれたのはここに載せます | 闇竜翔 E-mail | 2002/12/24 22:50:39 |
記事番号23965へのコメント > > >ユ:ユアッです >華:累です >ユ&華:2人あわせて・・ 闇:合わせて? >ユ:(スリッパではたく)って、何言わせんじゃい >華:いいじゃありませんか >ユ:レス行くぞ >華:は―いvv 闇:ありがとうございます >>「一体なんだと言うのだこの痛みは」 > >ユ:誰が言ったか忘れたけど > 『恋はもっとも恐ろしい毒薬』だっけ 闇:毒薬ですか? >華:そうですよね > 治す方法がないんですから。 闇:うみゅ >>答えは簡単、彼が断罪の一族だからである。 >>断罪の一族は、邪妖を始末する一族である。それゆえに妖魔族の中でも嫌われる立場にある。そう、神族の時の死神に対するように・・・・ >>ただ一つ違うのは、彼ら断罪の一族は、普通の妖魔以上の力を持っているため恐れられているということだ。 > >ユ:同じ境遇の人なんですよねえ 闇:へたしたら、彼女以上のひどい目にあってます >華:人ちゃいます。 >ユ:ツッコミどころ違います。 闇:う〜ん、確かに人とは違いますがね >>そう言うが、帰って来る陽気な妖魔の返事は無い。 >>「アセルス・・・・」 >>彼女の忍び泣く声がテラスに響いた。 > >ユ:・・・・・・・・・・・・(無表情のまま滝涙) >華:先輩? >ユ:ある意味で私のとこのディスちゃんとケイトに似てるな・・と思って 闇:・・・・似てるんですか? >>「この頃アセルトが出かけませんね」 >>「そう言えばそうだな」 >>こっちでは、ファントムとその上司ファクトが日本茶と和菓子を食べながら話していた。 > >華:何故、日本茶&和菓子? >ユ:作者の趣味か地元のが有名だからでしょう 闇:・・・・もう一つの選択肢、気まぐれ >>ファクトが苦笑しながら言う。 >>「アセルトの事もそのうちどうにかなるでしょう」 >>ファントムはたいして心配してない様子でマイペースに自分の上司とお茶を飲んでいる。 > >ユ;部下の事信頼しているんですね。 闇:ただ単にほっておいてもどうにかなるだろうという楽観的なものです >>異世界を覗ける私的な硝子棒はすべて破棄した。 >>あの世界に行くための直通の道も帰ってくるときに形さえ残らないように破壊した。 >>亜空の歪みも直した。自分の部屋から空間移動できないようにもした。 >>思い出の品もすべて封印した。流石に破棄する事は躊躇われた。 > >華:無駄なことするよねえ >メ:それで忘れられたら・・・・・ 闇:それでも、彼にとっては大切なものをなくすのと変わりありませんからね >華:って、アンタ誰? >メ:琥珀の姐御の借り物のオルエンちゃんの話用に最初創られた > ≪混沌の双子≫のミリルティ―ナ・ロ―ディア > 悪夢の王様の娘みたいなものかな。 > ちなみに姉はミリルティ―ナよ。 闇:琥珀の姉御って・・・・ >華:でそれで忘れられたらって・・・・・・・イ―フリ−トのこと? >ミ:そう、あの女に殺されたあの女の息子・・・・・ >ユ:話づれてるからつぎつぎ 闇:う〜ん、怖い >>無心になって書類を片付けた。幸い書類は山ほどある。 > >ユ:忙しさが救いか・・・・ 闇:一種の逃げですね >>「よし、行くぞ」 >>アセルトはそう言って、急いでファクトの謁見の間に飛んだ。 > >ユ:何があったんでしょうねえ? >華:楽しげに言うな楽しげに 闇:それは秘密です(ヲイ) >>問題なのは彼についていた全ての妖魔族が邪妖になったのだ。 > >ユ:なんでそうなったのか? >ミ&メ:お母さん悲しいわ 闇:・・・・彼の理想と合う者達が多かっただけです >>「やれやれ、誰に似たものか・・・・」 >>ファクトが漏らす。あんただろうがと言うのが皆の心の心境だったことは述べておく。 > >ユ:子は親に似るか・・ 闇:彼らは似すぎです >ミ:全然似てないわよ。 >メ:そうそう、ロ−ディアさまににてるのよねえ。 >華:死人は黙ってれば? >(注:メリルは、神魔戦争初期に死んでいます) 闇:何となく怖い >>冥王城は耐えていた。いや、ホントにぎりぎりで耐えていた。 >>敵は何十匹もいる大群。そのほとんどが自分達を超えている。 >>赤眼の魔王の力をもってぎりぎり耐えていたのだ。 >>相手の要求は一つ、焔の君アセルトに対抗するため、彼が心を寄せていると言う魔族を差し出せ。 > >ミ:下劣だねえ >メ:人質取らずに勝てないなら、滅んだらいいでしょうに。 闇:邪妖ですからね。彼らにまともな物はありません >>その声は冷ややかだったが、知る人ぞ知る。焔の君、今宵の覇者と恐れられ、鬼神とも噂される彼の本気の怒りだ。 > >ユ:ある意味での私にも似ている・・・(タロットの次話掲載予定) 闇:・・・・彼が本気で怒るとはっきりいってかなりひどい目にあいますからね。 前なんて・・・・一つの銀河が木っ端微塵に崩壊しましたからね >>あるものは死邪眼を受け、闇の迷宮に閉じ込められた。 >>あるものは肉体をばらばらに千切られながらも逝き絶える事を許されなかった。 >>あるものは木っ端微塵になるまで切り刻まれ続けた。 >>あるものは精神からどんどん滅ぼされ最後に肉体も滅ぼされた。 >>あるものは肉体のみに邪眼を受け精神が生きているのに苦しみにのた打ち回った。 >>そして、それらの最後は決まっていた。 >>「地獄への誘い」 > >ユ:面白いねえ >ミ:L様に今度進言して >メ:Sにやってみようかしら? 闇:部下S・・・・どうにか無事でいろ >>彼がした事と言えば、逃げようとしているものを、術によって動けないようにする事だけだった。それもそれで酷な話だが・・・・ちなみに、アセルトの部下二人もファントムの作業を手伝っていたのは言うまでもない。 > >華:怒りがわかるからこそか・・・・ 闇:それの彼の怒りはそれが現実となったからですからね > >ユ:闇竜の兄貴、一つお願いでやんす 闇:・・・・なぜ兄貴? >華:レンのばらせる程度の(公表されているものなど)プロフィ―ルを >ユ&華:下さい。 闇:はあ >ユ:四でも頭に整理しきれないので >華:下されば、キャラを1人プレゼントしますので。 >ユ:お願いします。 > >ユ&華:よろしくお願いします。 > > >ユ:後、『タロット〜』も入れてあるのでどうぞ、おひまでしたら > >ユ >&:それでは・・・・・・・・・・・・・ >華 闇:はあ、別段構いませんが・・・・載せますよ ケセド=メゾ=シャダイ 暗殺者時の名前はレン。新月煉。 人間で、職業は暗殺者。 年齢25歳 身長185cm 体重68キロ 別名に蒼穹の稲妻、月光の魔術師、実際はキングオブアサシンのアシスタント。3人のグループの中の『ジャック』で、王の騎士とも言われる。 彼は、小説1の方で十二番目の覚醒者として現れます。 小説1を読めばわかりますが、天真修は『キング』。10人目の覚醒者の吉田昇院は『ジョーカー』と言われる。 普通の時から滅多に表情を変えない。いつも無表情。暗殺技術は修と同等の暗殺技術。 だが、女子供は決して殺さない。って言うか暴力で訴えたりしない。本人の意思を尊重する。 とび色の眼、黒い髪を短く立てている。体格はかなりがっしりしている。健康そうな人 家事などはまったく持ってできない。 親の仇を取るために暗殺者になった。親の仇は修達と仲間になってから取った。 もっとも得意とする武器は、修が持っているホークスKIL3025。 借りは返す主義。一番切れるときは、大切な者達(友や、いないけど恋人)などに手を出されたとき。 闇:一応これがレンのプロフールですね レン:・・・・ 闇:ちなみに、女の遍歴というのは レン:(身を竦ませる)・・・・よせ 闇:情報入手のためならなんでもやりました レン:・・・・がちゃ(ホークスを構える) 闇:そ、それではレンが怖いのでこれで失礼! レン:・・・・逃がさん・・・・殺す・・・・ (二人が仲良く追いかけっこをしながら退場していく) |
23974 | もう少し素直になりましょう二人とも | 闇竜翔 E-mail | 2002/12/24 21:37:06 |
記事番号23864へのコメント アセルトがテラスに移動すると、そこにはたくさんの魔族が集まっていた。 もちろん冥王もその場にいる。 「お疲れ様でしたアセルト様。ご迷惑かけました」 そう言う冥王。アセルトは一つ頷き、 「フィアナと二人で話しをしたい、二人きりになれる場所は無いか?」 そう聞いた。しかし、抜き身の刀をぶら下げられたまま言われたら結構迫力あるぞ。 案の定、冥王はフィアナの部屋に案内してくれた。 「フィアナ入るよ」 冥王が声をかける。 「構わぬ」 中からそう言われる。 「じゃあ入るぞ」 アセルトがそう言って、ドアに手を掛けた。 「えっ?」 驚きの為、一瞬硬直するフィアナ。その隙にアセルトは部屋の中に体を滑り込ませ、自分のかなり複雑な結界を部屋に展開させる。 「はあ、フィアナが元気を取り戻すと良いけど・・・・」 そう言って冥王は部屋を後にした。 フィアナの部屋に侵入を果たしたアセルトは、目の前にいるフィアナと対面していた。 「・・・・」 「・・・・」 気まずい沈黙が流れる。お互いにお互いが悪いと思っているのだ。 「・・・・」 「・・・・まあ、お茶でもどうだ?」 フィアナが口を開き、お茶の準備を始める。しかし、 「俺に恨みがあるんじゃなかったのか?拒絶の言葉を吐いたくせにここにいる俺に何か言わないのか?俺を憎んでいるんじゃないのか?」 立ったまま冷たい声で言うアセルト。 ――――くそっ、何時ものような陽気さが出ない―――― 心の中で悔やみ、心がいたんでも彼は表情一つ変える事は無い。 フィアナのお茶の手がぴたっと止まった。 「そんなこと・・・・」 「現にお前は一度俺を拒絶している。ならなぜ拒絶し続けずに今度は俺のために茶など入れている!」 何時もの彼とは考えれないほどアセルトは冷たい声で言った。 「私は客人が着た時のそうとうの・・・・」 「何が客人だ!恨んでいる者だろうが!」 このセリフに、フィアナはかなり悲しそうな顔をした。 ――――違うのに彼が来たからその為のお茶なのに―――― 彼女の顔を見て、流石にアセルトは言い過ぎたと思い謝る。 「すまなかった」 「お前こそ・・・・」 フィアナが今度は言う。 「お前こそ拒絶の言葉を吐かれた私の所に来るとは何か策略でもあるのか!」 ――――違う!まただ・・・・なぜ本心が言えない!―――― フィアナの心の中に冷たい吹雪が吹き荒れる。 「そこまでお前はプライドが無いのか!」 「うるさい!お前に我のプライドなどが分かるか!」 ――――心で言いたいのはこんな事じゃないのに―――― ――――なぜ彼女を傷つける言葉しか出てこない?―――― 「どうせ誇り高き高位妖魔族は私の心なぞ分からんだろうが!」 「ああ、わからねえよ!一度は拒絶されたようなやつの事なんてな!」 怒鳴りあう二人とも、アセルトの結界があるおかげで外にはその声が響いてないが、もし響いてたら冥王やファントムがすぐにでも飛んできそうな気配だ。 「何だと・・・・」 「ああ?何か俺の言い分に比があるか!?」 アセルトのほうが生きている分が長い分、言い負かされるフィアナ。しかし、 「もういい」 突然フィアナが静かにいう。 「ああ?」 アセルトがまだ怒りがさめない様子で言うと、 「もういい!死んでやる!」 フィアナが目から涙を流してそう言い、自らのレイピアを抜き放つ。 「よせ!やめるんだ!」 アセルトが、そう言って、駆け寄る。 彼女はレイピアを自分の左胸目掛けて思いっきり引き寄せるが、 一瞬早くアセルトがそのレイピアを握り締める。そして、そのレイピアを思いっきり遠くへ投げ捨てる。しかし、そのままの勢いがつき、二人は、もつれ合って床に倒れる。体制としては、アセルトがフィアナを押し倒している状況だ。 「離れろ!私の事なんでどうでも良いんだろ!さっさと死なせてくれ!」 「落ち着け!誰もそんな事は言ってない!」 アセルトは、ようやく冷静になっていく。そして、自分の言葉がどれほどまで彼女を追い詰めたかもようやく理解した。 「すまなかった」 彼はそう言うと、彼女を自分に抱き寄せる。 「何の真似だ!さっさと死なせてくれ!」 彼女はそう言ってまだ暴れるが、 「止してくれ!自分を傷つけるなんてやめてくれ!」 アセルトはそう言い、思いっきりに力を入れて抱きしめる。それでもフィアナはまだもがく。しかし、 「君の事が好きだ」 アセルトの突然の告白。それによって、動きを止めるフィアナ。 「な、なにを・・・・」 「君の事が好きだ。忘れれるわけが無い」 そう言ってさらにきつく抱きしめる。 「それこそすぐにでも攫って、自分の姫にしていたかった位だ」 そう言って腕を緩め、彼女の顔を見る。そして、 「もし嫌なら、拒絶の言葉を吐いてくれたらいい、そしたら、心から俺は消滅できるからな」 そう悲しそうな顔でフィアナに言う。 フィアナはアセルトの事を睨みつけ、 「あほ」 一言言った。そして、続ける。 「そんな事言われたら私が言えなくなってしまうでは無いか。私がここまで悩んだのを知らないくせに」 そう言ってため息をつく。 「私もだ」 そう言って、目を伏せ、 「私もおまえの事が好きだ。ただ、最初にあんな事を言われたから拒絶されたのかと思ったぞ」 そう言って頬を膨らますフィアナ。 「悪い悪い」 そう言って謝るアセルト。そして、 「改めて言わせてもらう。俺は君の事が好きだ。君はどう答えてくれる?」 アセルトがそう言って笑う。すると、 「私はあなたの事が好き、愛してるわ」 そう言って、自分もアセルトに口付けする。 「これからよろしくなフィアナ」 「ええ、よろしくアセルト」 フィアナとアセルトは再び抱き合い口付けを交わした。 「ファクト様前に戻りましたね」 「まあ、ちゃんと仕事はこなしているからいいだろう」 ファントムとファクトは午後の紅茶を楽しんでいた。 あれからアセルトはちょくちょく部屋を留守にしている。しかし、ちゃんと以前と同じ仕事量はしているので誰も文句を言わない。 「世界は一応平和ですしね」 「うむ、今はまだ恋人でいいだろう」 そう言って紅茶を飲むファクト。 「まあ、そうですね」 ファントムも納得してお茶を飲む。 「事を急ぎすぎては仕損じる事もある」 「そうかもしれませんね〜」 ファントムはそう言い、クッキーを摘んだ。 「そう、時間はあるんだ。ゆっくりやればいい」 ファントムはすべてを見る父のような目で虚空に言う。 「そうですね」 ファントムも納得して席を立つが、 「お前も早く恋人の一人か二人作れよ」 「何言ってるんですか!僕は寵姫を創りたくないって言うのは分かっているでしょう!」 ファントムが本気になってファクトに言うが、 「冗談だ。気にするな」 そう言って笑うファクト、ファントムは憮然としたまま退出した。 「さて・・・・楽しませてくれよ二人とも」 ファクトがそんなセリフを言ったのは誰にも聞かれることはなかった。 あとがきという名の戯言 某月某日チャット内で・・・・ 闇竜:では、チャットの内容書かせていただきます。ふふふふふ、協力してもらいます皆様 琥珀さん:ひえ(汗) 琥珀さん:…そういえば、前から思ってたんですけど…… フィアナ:ん? 琥珀さん:アセルトの一人称って、『僕』なの『俺』なの? アセルト:僕は、普通の冷静な時は僕を使います。でも切れた時には俺になります 琥珀さん:はう アセルト:見栄を張るときは俺になるかな? フィアナ:へぇ 琥珀さん:私がアセフィア書こうとした時、一番詰まったの、そこなんですよ(汗) フィアナ:『アセルトの一人称が解らない』で詰まったのか? 琥珀さん:うん(汗) 闇竜:あ〜、そういえば自分も考えるのに疲れました 琥珀さん:で、仕方ないからレンオル書いてたら…意外とあっさり出来たから。レンオル担当になりました。 闇竜:ありがとうございます 琥珀さん:ですね〜 でも私、アセルトくん好きだな。 フィアナ:アセルトは渡さないッ! 琥珀さん:いやいや、そういう意味で無くて(苦笑) 闇竜:それでは、紙片もかなり使いましたからこれで切りますか? 琥珀さん:はい、良いと想いますよvv 闇竜:では、今回はこの辺で・・・・ |