◆−ハイドラント風大盛り神魔弁当680円(大嘘):29章:海王軍顔見せ−D・S・ハイドラント (2003/1/3 11:12:35) No.24223
 ┣Re:ハイドラント風大盛り神魔弁当680円(大嘘):29章:海王軍顔見せ−gure-to masa (2003/1/3 13:05:06) No.24224
 ┃┗Re:ハイドラント風大盛り神魔弁当680円(大嘘):29章:海王軍顔見せ−D・S・ハイドラント (2003/1/3 14:04:59) No.24227
 ┣今更ですが、あけましておめでとうございます。−ユア・ファンティン (2003/1/3 13:29:58) No.24225
 ┃┗Re:今更ですが、あけましておめでとうございます。−D・S・ハイドラント (2003/1/3 14:09:37) No.24228
 ┣Re:ハイドラント風大盛り神魔弁当680円(大嘘):29章:海王軍顔見せ−風碧 陽月 (2003/1/3 13:42:17) No.24226
 ┃┗Re:ハイドラント風大盛り神魔弁当680円(大嘘):29章:海王軍顔見せ−D・S・ハイドラント (2003/1/3 14:14:41) No.24229
 ┃ ┗クイズへ−gure-to masa (2003/1/3 15:11:03) No.24230
 ┃  ┗Re:クイズへ−D・S・ハイドラント (2003/1/3 15:48:53) No.24231
 ┣ハイドラント風大盛り神魔弁当680円(大嘘):30章:スカウト天国で−D・S・ハイドラント (2003/1/6 17:52:39) No.24292
 ┣ただ単に出してみたクイズの答え−D・S・ハイドラント (2003/1/6 22:54:02) No.24300
 ┣ハイドラント風大盛り神魔弁当680円(大嘘):31章:お料理の達人?−D・S・ハイドラント (2003/1/9 17:19:09) No.24341
 ┃┣Re:ハイドラント風大盛り神魔弁当680円(大嘘):31章:お料理の達人?−gure-to masa (2003/1/9 20:01:23) No.24342
 ┃┃┗Re:ハイドラント風大盛り神魔弁当680円(大嘘):31章:お料理の達人?−D・S・ハイドラント (2003/1/9 20:12:14) No.24343
 ┃┗ハイドラント風大盛り神魔弁当680円(大嘘):32章:弔いの風−D・S・ハイドラント (2003/1/11 14:50:04) No.24350
 ┃ ┗ハイドラント風大盛り神魔弁当680円(大嘘):33章:無色と白 光と風−D・S・ハイドラント (2003/1/11 15:39:42) No.24351
 ┃  ┗ハイドラント風大盛り神魔弁当680円(大嘘):34章:魔王様怒気最高潮−D・S・ハイドラント (2003/1/12 15:39:29) No.24359
 ┃   ┗ハイドラント風大盛り神魔弁当680円(大嘘):35章:力とは・・・−D・S・ハイドラント (2003/1/14 20:11:51) No.24383
 ┃    ┣ハイドラント風大盛り神魔弁当680円(大嘘):36章:悪神降臨(?)−D・S・ハイドラント (2003/1/14 21:14:29) No.24384
 ┃    ┗Re:ハイドラント風大盛り神魔弁当680円(大嘘):35章:力とは・・・−ユア・ファンティン (2003/1/15 15:45:26) No.24386
 ┃     ┣ミスしちゃいました−ユア・ファンティン (2003/1/15 15:51:09) No.24387
 ┃     ┗Re:ハイドラント風大盛り神魔弁当680円(大嘘):35章:力とは・・・−D・S・ハイドラント (2003/1/15 18:26:47) No.24391
 ┣強さ表っぽいやつ−D・S・ハイドラント (2003/1/15 18:59:19) No.24392
 ┗ハイドラント風大盛り神魔弁当680円(大嘘):37章:獣王本殿の朝か夜−D・S・ハイドラント (2003/1/18 13:44:01) No.24423
  ┗ハイドラント風大盛り神魔弁当680円(大嘘):38章:太陽と月の竜神−D・S・ハイドラント (2003/1/18 20:08:09) No.24424
   ┣Re:ハイドラント風大盛り神魔弁当680円(大嘘):38章:太陽と月の竜神−ユア・ファンティン (2003/1/21 19:13:50) No.24452
   ┃┗Re:ハイドラント風大盛り神魔弁当680円(大嘘):38章:太陽と月の竜神−D・S・ハイドラント (2003/1/21 19:46:56) No.24453
   ┗ハイドラント風大盛り神魔弁当680円(大嘘):39章:邪竜出現注意報−D・S・ハイドラント (2003/1/21 21:37:25) No.24457
    ┣Re:ハイドラント風大盛り神魔弁当680円(大嘘):39章:邪竜出現注意報−gure-to masa (2003/1/21 22:12:51) No.24458
    ┃┗Re:ハイドラント風大盛り神魔弁当680円(大嘘):39章:邪竜出現注意報−D・S・ハイドラント (2003/1/21 23:00:01) No.24462
    ┗ハイドラント風大盛り神魔弁当680円(大嘘):40章:魂の重量測定大会(?)−D・S・ハイドラント (2003/1/22 20:50:55) No.24467
     ┗ハイドラント風大盛り神魔弁当680円(大嘘):41章:縁切れぬ悪友−D・S・ハイドラント (2003/1/23 20:37:16) NEW No.24484


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24223ハイドラント風大盛り神魔弁当680円(大嘘):29章:海王軍顔見せD・S・ハイドラント 2003/1/3 11:12:35


 静寂が漂う広間、黒曜石の床、細長い赤の絨毯が入り口より敷かれている。部屋の主の下へまで・・・。
 「オリオンちゃん遅いわね。」
 ダルフィンの溜息は天井に消えた。
 黄金や数々の宝石を散りばめた玉座に座る、輝く白絹の礼服を纏った20半ばほどの女、長く整った漆黒の髪は艶やかで、白色の肌に、大きく見開いた蒼き慈愛に満ちた双眸、自然的に赤い唇。
 彼女は魔族内でも最高クラスの実力者の証である海王(ディープ・シー)の称号を持つ大魔族である。
 「あのう、あたし探して着ましょうか?」
 突然現れた、1人の少女、年齢は10代の半ばほどであろう。左右への広がりのある黒髪に、海王にも負けぬ優し気な双眸、紫紺の軍服の上着に巫女衣装、漆黒の短いスカートの同色のベルトには、剣が携えられている。    だが華奢な右手には別に黒光りする杖が握られている。
 彼女はウシャナ、これでも海王神官である。
 「ウシャナちゃん、飛び降りるのは駄目だって言ったでしょ、大丈夫?怪我とかない?」
 座から立ち上がり、心配そうに駆け寄る。
 天井には人1人が入るほどの穴。だがそれほど高い天井ではない。
 ダルフィンは慈しみの視線を浴びせつつ、その少女を見つめる。
 「いえ・・・全然大丈夫ですから・・・。」
 引き攣った声とともに笑顔、それを見たダルフィンは・・・。
 「良かった〜!」
 激しい抱擁を喰らわせる。ウシャナはそのまま冷たくなった。
 「まあ、大丈夫?」
 それにいち早く気付き、腕を解く。
 そして・・・。
 「ああどうましょ!救急車何番だったかしら・・・。」
 注:魔族の世界にそのようなものはありません。
 ちなみに海王軍の門限は6時である。とはいえ細かい時間間隔などないこの世界ではダルフィン自身が時計であり、彼女を心配させる前に帰らなくてはならないのだ。いやそれに対して罰はないのだが、彼女に創造されたものたちにはそれが強く分かる。嫌なほど分かるのだ。
 「あのう・・・。」
 「ああウシャナちゃんは倒れるし、オリオンちゃんはいないし、ああ寂しい!」
 そのまま号泣。
 「あの海王様?」
 2度目のその声に・・・。
 「ああごめんなさいエナちゃん!私あなたのことすっかり忘れてたわ」
 ウシャナよりもさらに1つ2つ下ほどのの漆黒の衣装に身を包んだ長い黒髪の少女。
 海王女エレニアである。
 「ああ海王様〜」
 彼女は泣いた・・・。異常なまでの寂しがりやなのであり、しかも嫉妬深い。
 そういえばオリオンはどうしようか、そんな考えが過ぎるも、エレニアから腕を外せずにいた。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

プレゼント(のでない)クイズ
赤の竜神が住まう「常闇の天頂」、なぜ常闇なのでしょう。
正解はいつか・・・。

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24224Re:ハイドラント風大盛り神魔弁当680円(大嘘):29章:海王軍顔見せgure-to masa 2003/1/3 13:05:06
記事番号24223へのコメント

こんにちは!!
いまだ宿題が終わっていません!!
兄弟そろって遊び過ぎ、母がインフルエンザで倒れる始末……
新年早々、我が家は大忙しです!!
今回からは魔族視点ですか……
私的的にはシルバースの登場を心待ちにしています。
では、箱根駅伝を見ながら寝るか!!
(宿題やりながらやれ!!) by兄のつっこみ
では、さいなら!!

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24227Re:ハイドラント風大盛り神魔弁当680円(大嘘):29章:海王軍顔見せD・S・ハイドラント 2003/1/3 14:04:59
記事番号24224へのコメント


>こんにちは!!
こんにちは
>いまだ宿題が終わっていません!!
ではがんばってください(自分がんばらないくせに・・・)
>兄弟そろって遊び過ぎ、母がインフルエンザで倒れる始末……
>新年早々、我が家は大忙しです!!
大変ですね
>今回からは魔族視点ですか……
そうです。海王軍の方も出しておこうと思って・・・。
>私的的にはシルバースの登場を心待ちにしています。
はい。
出番考え中であります
>では、箱根駅伝を見ながら寝るか!!
>(宿題やりながらやれ!!) by兄のつっこみ
宿題がんばってくださいね
>では、さいなら!!
どうもありがとうございます

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24225今更ですが、あけましておめでとうございます。ユア・ファンティン 2003/1/3 13:29:58
記事番号24223へのコメント


D・S・ハイランドさん本年もよろしく


> 静寂が漂う広間、黒曜石の床、細長い赤の絨毯が入り口より敷かれている。部屋の主の下へまで・・・。
> 「オリオンちゃん遅いわね。」
> ダルフィンの溜息は天井に消えた。
> 黄金や数々の宝石を散りばめた玉座に座る、輝く白絹の礼服を纏った20半ばほどの女、長く整った漆黒の髪は艶やかで、白色の肌に、大きく見開いた蒼き慈愛に満ちた双眸、自然的に赤い唇。
> 彼女は魔族内でも最高クラスの実力者の証である海王(ディープ・シー)の称号を持つ大魔族である。

ユ:ダルフ嬢だ。

> 「あのう、あたし探して着ましょうか?」
> 突然現れた、1人の少女、年齢は10代の半ばほどであろう。左右への広がりのある黒髪に、海王にも負けぬ優し気な双眸、紫紺の軍服の上着に巫女衣装、漆黒の短いスカートの同色のベルトには、剣が携えられている。    だが華奢な右手には別に黒光りする杖が握られている。
> 彼女はウシャナ、これでも海王神官である。

ユ:よっしゃ、ウシャナちゃんだ。

> 「ウシャナちゃん、飛び降りるのは駄目だって言ったでしょ、大丈夫?怪我とかない?」
> 座から立ち上がり、心配そうに駆け寄る。

ユ:うち(兄と妹)にこれからでる予定のダルフといい勝負だわ。
  こっちのは、シスコン・・・ディスティアに対してこんな感じです。

> 天井には人1人が入るほどの穴。だがそれほど高い天井ではない。
> ダルフィンは慈しみの視線を浴びせつつ、その少女を見つめる。
> 「いえ・・・全然大丈夫ですから・・・。」
> 引き攣った声とともに笑顔、それを見たダルフィンは・・・。
> 「良かった〜!」
> 激しい抱擁を喰らわせる。ウシャナはそのまま冷たくなった。
> 「まあ、大丈夫?」
> それにいち早く気付き、腕を解く。
> そして・・・。
> 「ああどうましょ!救急車何番だったかしら・・・。」
> 注:魔族の世界にそのようなものはありません。

ユ:治安関係もないですねえ
  魔界には・・・

> ちなみに海王軍の門限は6時である。とはいえ細かい時間間隔などないこの世界ではダルフィン自身が時計であり、彼女を心配させる前に帰らなくてはならないのだ。いやそれに対して罰はないのだが、彼女に創造されたものたちにはそれが強く分かる。嫌なほど分かるのだ。

ユ:ああ、上みたいな目に合わせられるわけだ・・・・

> 「あのう・・・。」
> 「ああウシャナちゃんは倒れるし、オリオンちゃんはいないし、ああ寂しい!」
> そのまま号泣。
> 「あの海王様?」
> 2度目のその声に・・・。
> 「ああごめんなさいエナちゃん!私あなたのことすっかり忘れてたわ」
> ウシャナよりもさらに1つ2つ下ほどのの漆黒の衣装に身を包んだ長い黒髪の少女。
> 海王女エレニアである。
> 「ああ海王様〜」
> 彼女は泣いた・・・。異常なまでの寂しがりやなのであり、しかも嫉妬深い。
> そういえばオリオンはどうしようか、そんな考えが過ぎるも、エレニアから腕を外せずにいた。
>
>・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
>
>プレゼント(のでない)クイズ
>赤の竜神が住まう「常闇の天頂」、なぜ常闇なのでしょう。
>正解はいつか・・・。


ユ:面白かったです。
  それとウシャナについてわたしてないものが有りましたのでここに乗せます。

ウシャナ・備考に+

備考+:戦いが嫌いとあって剣と棒術の名手とあるのは・・
    早く言えば、武術系の型を覚えるのは好きでも、
    人(人じゃないけど)を傷つけることは嫌い。
    そこは、海王命で戦ってはいる
    あと、原作・・・・というよりこのこの原型を作った華鏡ちゃん曰く 
    『ウシャナは、死にキャラ・・・・なんだよね
     ほら、海王って極度の人嫌いみたいな記述あったし、
    その理由が、娘(ウシャナ)が滅んだ間接的な原因が人間ってやつだしね』
    というわけで、話上必要あらば滅ぼしてもいいです。
    でも、前回の情報のメガンテモドキ以外では、避けて欲しいです。
 
     
変なレスになりましたが、
最後に追伸:今日入れる兄とは、双子が離れ離れになる話ですので必見です。
暇があればどうぞ。
それでは・・・・・・・・・

    

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24228Re:今更ですが、あけましておめでとうございます。D・S・ハイドラント 2003/1/3 14:09:37
記事番号24225へのコメント


>
>D・S・ハイランドさん本年もよろしく
はい、こちらこそです
>
>
>> 静寂が漂う広間、黒曜石の床、細長い赤の絨毯が入り口より敷かれている。部屋の主の下へまで・・・。
>> 「オリオンちゃん遅いわね。」
>> ダルフィンの溜息は天井に消えた。
>> 黄金や数々の宝石を散りばめた玉座に座る、輝く白絹の礼服を纏った20半ばほどの女、長く整った漆黒の髪は艶やかで、白色の肌に、大きく見開いた蒼き慈愛に満ちた双眸、自然的に赤い唇。
>> 彼女は魔族内でも最高クラスの実力者の証である海王(ディープ・シー)の称号を持つ大魔族である。
>
>ユ:ダルフ嬢だ。
出ました。
>
>> 「あのう、あたし探して着ましょうか?」
>> 突然現れた、1人の少女、年齢は10代の半ばほどであろう。左右への広がりのある黒髪に、海王にも負けぬ優し気な双眸、紫紺の軍服の上着に巫女衣装、漆黒の短いスカートの同色のベルトには、剣が携えられている。    だが華奢な右手には別に黒光りする杖が握られている。
>> 彼女はウシャナ、これでも海王神官である。
>
>ユ:よっしゃ、ウシャナちゃんだ。
登場しました。
>
>> 「ウシャナちゃん、飛び降りるのは駄目だって言ったでしょ、大丈夫?怪我とかない?」
>> 座から立ち上がり、心配そうに駆け寄る。
>
>ユ:うち(兄と妹)にこれからでる予定のダルフといい勝負だわ。
>  こっちのは、シスコン・・・ディスティアに対してこんな感じです。
そうなんですか
>
>> 天井には人1人が入るほどの穴。だがそれほど高い天井ではない。
>> ダルフィンは慈しみの視線を浴びせつつ、その少女を見つめる。
>> 「いえ・・・全然大丈夫ですから・・・。」
>> 引き攣った声とともに笑顔、それを見たダルフィンは・・・。
>> 「良かった〜!」
>> 激しい抱擁を喰らわせる。ウシャナはそのまま冷たくなった。
>> 「まあ、大丈夫?」
>> それにいち早く気付き、腕を解く。
>> そして・・・。
>> 「ああどうましょ!救急車何番だったかしら・・・。」
>> 注:魔族の世界にそのようなものはありません。
>
>ユ:治安関係もないですねえ
>  魔界には・・・
まあ怪我や病気など簡単に個人が治せるでしょうから(精神病は別だと思うけど)
>
>> ちなみに海王軍の門限は6時である。とはいえ細かい時間間隔などないこの世界ではダルフィン自身が時計であり、彼女を心配させる前に帰らなくてはならないのだ。いやそれに対して罰はないのだが、彼女に創造されたものたちにはそれが強く分かる。嫌なほど分かるのだ。
>
>ユ:ああ、上みたいな目に合わせられるわけだ・・・・
そうです
>
>> 「あのう・・・。」
>> 「ああウシャナちゃんは倒れるし、オリオンちゃんはいないし、ああ寂しい!」
>> そのまま号泣。
>> 「あの海王様?」
>> 2度目のその声に・・・。
>> 「ああごめんなさいエナちゃん!私あなたのことすっかり忘れてたわ」
>> ウシャナよりもさらに1つ2つ下ほどのの漆黒の衣装に身を包んだ長い黒髪の少女。
>> 海王女エレニアである。
>> 「ああ海王様〜」
>> 彼女は泣いた・・・。異常なまでの寂しがりやなのであり、しかも嫉妬深い。
>> そういえばオリオンはどうしようか、そんな考えが過ぎるも、エレニアから腕を外せずにいた。
>>
>>・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
>>
>>プレゼント(のでない)クイズ
>>赤の竜神が住まう「常闇の天頂」、なぜ常闇なのでしょう。
>>正解はいつか・・・。
>
>
>ユ:面白かったです。
それはどうもです
>  それとウシャナについてわたしてないものが有りましたのでここに乗せます。
>
>ウシャナ・備考に+
>
>備考+:戦いが嫌いとあって剣と棒術の名手とあるのは・・
>    早く言えば、武術系の型を覚えるのは好きでも、
>    人(人じゃないけど)を傷つけることは嫌い。
>    そこは、海王命で戦ってはいる
>    あと、原作・・・・というよりこのこの原型を作った華鏡ちゃん曰く 
>    『ウシャナは、死にキャラ・・・・なんだよね
>     ほら、海王って極度の人嫌いみたいな記述あったし、
>    その理由が、娘(ウシャナ)が滅んだ間接的な原因が人間ってやつだしね』
>    というわけで、話上必要あらば滅ぼしてもいいです。
ううむ滅亡者リストには載ってませんねえ(おい)
>    でも、前回の情報のメガンテモドキ以外では、避けて欲しいです。
さすがにバランス崩壊になりますからねえ
> 
>     
>変なレスになりましたが、
>最後に追伸:今日入れる兄とは、双子が離れ離れになる話ですので必見です。
>暇があればどうぞ。
はい。出来る限りレス入れます
>それでは・・・・・・・・・
では。
どうもありがとうございます
>    
>

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24226Re:ハイドラント風大盛り神魔弁当680円(大嘘):29章:海王軍顔見せ風碧 陽月 E-mail URL2003/1/3 13:42:17
記事番号24223へのコメント


こんにちは〜。
キャラ募集の時に一度レスしてからそれっきりだったのでレスしますです。
上のURLはうろ覚えです……。クッキーになかったので。
つまり、ホムペ開設後は1の方にはレスしてなかったと……(汗)。
反省します。

では感想行きます。

> 静寂が漂う広間、黒曜石の床、細長い赤の絨毯が入り口より敷かれている。部屋の主の下へまで・・・。
謁見の間ですね。

> 「オリオンちゃん遅いわね。」
ちゃん!?
……いえ、ちょっとびっくり(待てコラ)。

> 「ウシャナちゃん、飛び降りるのは駄目だって言ったでしょ、大丈夫?怪我とかない?」
> 座から立ち上がり、心配そうに駆け寄る。
> 天井には人1人が入るほどの穴。だがそれほど高い天井ではない。
> ダルフィンは慈しみの視線を浴びせつつ、その少女を見つめる。
部下思いのいい方ですね。

> 「いえ・・・全然大丈夫ですから・・・。」
> 引き攣った声とともに笑顔、それを見たダルフィンは・・・。
> 「良かった〜!」
> 激しい抱擁を喰らわせる。ウシャナはそのまま冷たくなった。
それほど強く……。

> 「まあ、大丈夫?」
> それにいち早く気付き、腕を解く。
> そして・・・。
> 「ああどうましょ!救急車何番だったかしら・・・。」
119です(をい)。
通話料かかりません(待て)。

> 注:魔族の世界にそのようなものはありません。
おおぅっ。そうでしたかっ!(更に待て)

> ちなみに海王軍の門限は6時である。とはいえ細かい時間間隔などないこの世界ではダルフィン自身が時計であり、彼女を心配させる前に帰らなくてはならないのだ。いやそれに対して罰はないのだが、彼女に創造されたものたちにはそれが強く分かる。嫌なほど分かるのだ。
門限6時ですか。
子思いな方ですね。

> 「あのう・・・。」
> 「ああウシャナちゃんは倒れるし、オリオンちゃんはいないし、ああ寂しい!」
> そのまま号泣。
も、もしかして親バカっすか?(失礼)

> そういえばオリオンはどうしようか、そんな考えが過ぎるも、エレニアから腕を外せずにいた。
オリオン、確か滅んだのでは………?

>プレゼント(のでない)クイズ
>赤の竜神が住まう「常闇の天頂」、なぜ常闇なのでしょう。
>正解はいつか・・・。
候補もとい答え1:混沌=虚無≒闇。金色の魔王とかけた(をい)。
候補もとい答え2:実は魔王の影響(何)。
候補もとい答え3:竜神の気まぐれ(瞬殺)。


こりはレスなのでしょうか……。

それでは失礼しますです。

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24229Re:ハイドラント風大盛り神魔弁当680円(大嘘):29章:海王軍顔見せD・S・ハイドラント 2003/1/3 14:14:41
記事番号24226へのコメント


>
>こんにちは〜。
>キャラ募集の時に一度レスしてからそれっきりだったのでレスしますです。
>上のURLはうろ覚えです……。クッキーになかったので。
そうなんですか。試しますかな
>つまり、ホムペ開設後は1の方にはレスしてなかったと……(汗)。
>反省します。
いえいえHPがんばってください
>
>では感想行きます。
はい
>
>> 静寂が漂う広間、黒曜石の床、細長い赤の絨毯が入り口より敷かれている。部屋の主の下へまで・・・。
>謁見の間ですね。
そうですねえ。
>
>> 「オリオンちゃん遅いわね。」
>ちゃん!?
>……いえ、ちょっとびっくり(待てコラ)。
まあ海王様の問題ですから・・・
>
>> 「ウシャナちゃん、飛び降りるのは駄目だって言ったでしょ、大丈夫?怪我とかない?」
>> 座から立ち上がり、心配そうに駆け寄る。
>> 天井には人1人が入るほどの穴。だがそれほど高い天井ではない。
>> ダルフィンは慈しみの視線を浴びせつつ、その少女を見つめる。
>部下思いのいい方ですね。
まあ部下思いはあります・・・かなり
>
>> 「いえ・・・全然大丈夫ですから・・・。」
>> 引き攣った声とともに笑顔、それを見たダルフィンは・・・。
>> 「良かった〜!」
>> 激しい抱擁を喰らわせる。ウシャナはそのまま冷たくなった。
>それほど強く……。
強烈です
>
>> 「まあ、大丈夫?」
>> それにいち早く気付き、腕を解く。
>> そして・・・。
>> 「ああどうましょ!救急車何番だったかしら・・・。」
>119です(をい)。
>通話料かかりません(待て)。
おおお得ですね(何が)
>
>> 注:魔族の世界にそのようなものはありません。
>おおぅっ。そうでしたかっ!(更に待て)
緊急的なことならば、魔力で何とかなっちゃう世界ですから
>
>> ちなみに海王軍の門限は6時である。とはいえ細かい時間間隔などないこの世界ではダルフィン自身が時計であり、彼女を心配させる前に帰らなくてはならないのだ。いやそれに対して罰はないのだが、彼女に創造されたものたちにはそれが強く分かる。嫌なほど分かるのだ。
>門限6時ですか。
>子思いな方ですね。
子供思いです・・・かなり
>
>> 「あのう・・・。」
>> 「ああウシャナちゃんは倒れるし、オリオンちゃんはいないし、ああ寂しい!」
>> そのまま号泣。
>も、もしかして親バカっすか?(失礼)
そおかも知んないです。

>
>> そういえばオリオンはどうしようか、そんな考えが過ぎるも、エレニアから腕を外せずにいた。
>オリオン、確か滅んだのでは………?
何とか生きてるはずです
>
>>プレゼント(のでない)クイズ
>>赤の竜神が住まう「常闇の天頂」、なぜ常闇なのでしょう。
>>正解はいつか・・・。
>候補もとい答え1:混沌=虚無≒闇。金色の魔王とかけた(をい)。
>候補もとい答え2:実は魔王の影響(何)。
>候補もとい答え3:竜神の気まぐれ(瞬殺)。
ううむ残念ながら不正解です。

・・・これってかなり難しいかも。
>
>
>こりはレスなのでしょうか……。
自信を持ちましょう。どちらかに(いや待て)
>
>それでは失礼しますです。
ではどうもありがとうございます

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24230クイズへgure-to masa 2003/1/3 15:11:03
記事番号24229へのコメント

では、クイズに答えてみます!!
候補1――ここが赤の世界だから(そうか?)
候補2――闇を照らす炎だから
候補3――魔王と競り合おうとしているから(おい)
候補4――D・S・ハイドラントさんの気まぐれ(スイマセン)

一応答えてみましたが、当たっているのでしょうか?
結果が楽しみです!!では、さいなら!!

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24231Re:クイズへD・S・ハイドラント 2003/1/3 15:48:53
記事番号24230へのコメント


>では、クイズに答えてみます!!
おおっ
>候補1――ここが赤の世界だから(そうか?)
>候補2――闇を照らす炎だから
>候補3――魔王と競り合おうとしているから(おい)
>候補4――D・S・ハイドラントさんの気まぐれ(スイマセン)
>
>一応答えてみましたが、当たっているのでしょうか?
>結果が楽しみです!!では、さいなら!!
すみませんが不正解です。
正解は滅茶苦茶しょうもないです。
ヒント書けば少しは分かるかもしれません。
多分このままでは正解は難しいかと・・・。

ではご挑戦どうもありがとうございます。

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24292ハイドラント風大盛り神魔弁当680円(大嘘):30章:スカウト天国でD・S・ハイドラント 2003/1/6 17:52:39
記事番号24223へのコメント

薄明かりだけが灯る木で覆われた空間、
「あら、ヴォル君いらっしゃい。」
どこか扇情的な声の黒髪に白い肌の20代後半ほどの美女。
「こんばんはラフェータさん。」
ヴォルケンは軽い口調で答える。
店内を見回せばいかにも荒くれものと思える男達が犇きあっている。
「あのさ・・・お願いがあるんだけど。」
と小さな声でラフェータというらしい女に話し掛ける。
「あなたが言うなら何でもするわよ。」
それを聞いてヴォルケン決心を浮かべ。
「じゃあ・・・あの男達全部もらっていいかな。」
ラフェータは首を傾げた。
「だから親父の仕事で強い男が欲しいって・・・。」
「なるほどね・・・良いわよ。呼び掛けておくから」
焦り混じった声に対し甘美でありながらも冷静な口調で頷く。
「ありがとうございます。」
そう言って店内に歩き出す。
「後・・・あたしで良かったら手伝うけど。」
ヴォルケンは声に振り向き、
「へっ?」
「あたし、これでも少々術の嗜みならあるから・・・。」
この時ヴォルケンはこの女――とはいっても人間ではなく竜人であろう――が、大蛇(おろち)の魔女と呼ばれる、恐るべき妖術師であることを知らずにいた。
「ねえ良いでしょ。ねえ・・・」
ヴォルケンはやがて首を縦に振った。

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24300ただ単に出してみたクイズの答えD・S・ハイドラント 2003/1/6 22:54:02
記事番号24223へのコメント

>プレゼント(のでない)クイズ
>赤の竜神が住まう「常闇の天頂」、なぜ常闇なのでしょう。
という問題でした。
そしてその答えは


























































赤の竜神が常にそこで寝ているから。
つまり目を閉じているから竜神にとっては常闇なわけです。
何かくだらん答えですね。

それでは〜

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24341ハイドラント風大盛り神魔弁当680円(大嘘):31章:お料理の達人?D・S・ハイドラント 2003/1/9 17:19:09
記事番号24223へのコメント

 (う〜ん、何を企んでいるのかしら)
 その黄金の双眸に、快い笑みを滲ませて酒場より出てくる細身の好青年。
 それは透き通った無色の水晶に描かれていた。
 純白の手で宝石の如し輝きを秘めた森の色彩の背にまで届く長髪を愛でるように撫でていく。
 (あの魔女のこと知らせた方が良いかしら?)
 そんなことを思いつつ、椅子から立ち上がる。
 基本的に整頓された部屋だ。
 隅に置かれて机、近くに背の高い観葉植物、中央には大きな円卓。後は別の隅側に本棚があるくらいだ。
 ただ机には意味不明の物体が並んでいる。
 どうやら編物のようだがその形は奇怪である。全く意味不明なのだ。
 姿が消える。

 そして3つの焜炉、水道、食器棚などの台所のような設備がなされているだけの空間に、黒い法服に金の十字架、緑の髪に水晶の如し肌、黄金の瞳を持つ女が現れた。
 壁に掛けられた鍋を取る。
 水の流れる音、即座に水を湛えたそれを火に掛ける。
 同時に指を弾けば、虚空より短い銀の刃が現れる。それは彼女の右手に上手く収まった。
 神刀カオティックブレイカー、それがこの包丁の名である。
 同時に左手に赤、黄、緑の果実のようなものが現れる。
 それが宙を舞った瞬間、カオティックブレイカーがすべてを微塵切りにしていた。
 超高熱の焔が水を沸騰させた瞬間、それらが鍋に吸い込まれた。
 またもや指を弾くと焔の勢いが弱まる。
 それを横目にフライパンを取り出し、虚空より油の雨を落す。
 それも焜炉で火に掛ける。
 虚空から生まれた血と雪の交じり合いが程よい大きな肉がそこで焼かれる。
 さらに作業は続き・・・。

 こうしてジャイアントステーキの四季の彩りスペシャルは完成した。
 「ふう疲れたわね。」
 金の御神(アース・ロード)シルバースは溜息1つの後、その料理皿を持って虚空に消えた。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
ところでgure-to masaさん、シルバースさんによるドルノースの呼称何にします?

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24342Re:ハイドラント風大盛り神魔弁当680円(大嘘):31章:お料理の達人?gure-to masa 2003/1/9 20:01:23
記事番号24341へのコメント

愛称ですか……
ほぼ犬猿の仲の2人ですから、愛称は無いと思います。
しかし、昔はドルとか呼んでいました。

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24343Re:ハイドラント風大盛り神魔弁当680円(大嘘):31章:お料理の達人?D・S・ハイドラント 2003/1/9 20:12:14
記事番号24342へのコメント


>愛称ですか……
>ほぼ犬猿の仲の2人ですから、愛称は無いと思います。
そーいや仲悪かったんですね。
シルバースさんが怒らせ役という気もしましたが・・・。
>しかし、昔はドルとか呼んでいました。
そうなんですか

どうもありがとうございます

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24350ハイドラント風大盛り神魔弁当680円(大嘘):32章:弔いの風D・S・ハイドラント 2003/1/11 14:50:04
記事番号24341へのコメント

 黄昏――感傷を誘う死に晒されし天、風は寂しげで、そして優しい。白銀の三つ編みが揺れる中、ハクアはそれを自分の風と照らし合わせた。
 地は荒涼としている。ただ白でそして自然としては美しいがそれだけだ。抱きしめることなど出来ない。
 溜息は色もなく上空に吸い込まれ、見ることもなく過去の事実と化す。
 見上げれば焔、見下ろせば大地、ただそれだけ・・・。自分だけが違う。
 戦火は始まろうとしている。竜神の意図がたとえ回避だとしても、今さらそれは叶うまい。
 あの時、早くとどめを刺せば良かったのではないか・・・。それが重く圧し掛かる。
 そして魔竜王ガーヴ――純粋な力では互角、けして勝てない相手ではなかった。少なくともあのような無惨な敗北はありえなかった。
 だが何なのだあの相手は、絶望的であった。敗北を確信させた。滅びに晒されたのも、確実にそのせいだ。だがなぜあれほど自分に恐れを抱かせたのだ。
 魔族最強の戦士、今は亡き冥王アプロスとともに最強の神であった虚の御神アウナス、そして時空竜トラインスを倒した男、だがそれが何だというのだ。
 (俺はもうだめなのか・・・。)
 魔と戦う自身も闇に落して来た。
 心が沈む・・・。このままであればやがて滅びを迎えるであろう。それでも良い。そう思った。
 「ハクア・・・。」
 だがふと掛けられた声に闇が払われる。
 振り向けばそこには見知った男、長身に黒髪、白の神官衣の上から夜の色の上着。
 「アル・・・。」
 その瞳は思いつめたものであった。
 「あの件ではすまなかった。」
 「何のことだ?」
 即座に、なだらかな口調で訊ねる。
 「冥王宮奪取の件だ・・・私はどうやらお前の誇りを傷付けたようだ。」
 淡々と話すが、それでも感情が渦巻いていた。
 「いやお前が来なければ俺は滅びていただろう。」
 その虚ろな瞳はそれでも眼前の青年を完璧に射止めていた。
 「だが・・・どちらにしろ謝る必要はあると思う。」
 それに対し、沈黙の後・・・。
 「ならば・・・そう思うのならば・・・」
 そこで切り、天と地、そしてアルティアを見比べ、
 「ならば・・・俺と闘え。」
 冷淡に言い放つ。
 「そうか・・・」
 諦め顔、そしてやがてそれが引き締まり、
 「良いだろう・・・。」
 眼光が鋭く輝き、強烈な力が渦を巻いた。
 虚の御神(アストラルズ・ラグナ)すべてを震撼させる荒ぶる神、天への恐怖の具現体。
 そして同じ偉大なる御神でありながら、色を与えられることなき・・・まさに虚に移されるのは――。
 眩き光に耐え、ハクアは風を生み出した。強烈な風を――。
 それはやがて収束し、1つの剣と化した。
 滅び行くものに捧げる哀歌――弔いの風(キーニング・ウィンド)

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24351ハイドラント風大盛り神魔弁当680円(大嘘):33章:無色と白 光と風D・S・ハイドラント 2003/1/11 15:39:42
記事番号24350へのコメント

 ハクアは右手に持ったその白銀の剣キーニング・ウィンドを見えない世界に一閃させる。強烈な風が巻き起こり、光を切り裂いていく。
 (何て力だ・・・)
 だが抵抗も大きい、魔力を振り絞り、その風の勢いに拍車を掛ける。
 そして空間転移、光が破られると、ハクアは対する虚の御神、アルティアの背後に姿を現す。
 素早くキーニング・ウィンドを垂直に相手の頭上へと振り下ろす。
 かきぃん!
 だがそこに闇が生まれた、虚空より現れしハデスベリー、主の手にあらずともその斬撃を受け止めた。
 その長剣は滑るようにアルティアの手に渡ると、彼は振り向き様にハデスベリーの一撃を放つ。
 きぃぃん!
それよりも速く繰り出されていたキーニング・ウィンドの一撃と交差し、白と黒の火花が散る。
アルティアは同時に空いた右手をハクアに翳す、そこより生まれた光の白刃、ハクアは咄嗟に転移、横方から現れる。死角の位置だ。
すっ!
だが僅かに後退しただけでハクアを捉えたアルティアは両手持ちにしたハデスベリーを上方より放つ、同時にその刃から闇の触手が無数に生まれハクアを絡めとらんとしてきた。
刃は届かぬ・・・しかし触手はハクアに攻め込んでくる。
(アウナス・・・より強いのか?)
ぶしゅぶしゅ!
触手を切り払いゆくハクアを涼しげな視線で見守りつつも、右手をハデスベリーから離し、素早くサインを描いた。
「ぐわっ!」
突然電流・・・。
慌てて転移・・・。先ほどより繰り返しているため魔力消費はかなりのものであろう。対してアルティアは転移を全く使用していない。そしてなお攻撃の主導権を握っている。
「そろそろ終わりにするか?」
まだ幾分余力は残っている。両者ともにだ・・・。
「まだだ始まったばかりだろ。」
ハクアにより強い力が生まれた。
「風よ、すべてを引き裂け!」
離れた位置、それも虚空に転移してきたハクアは左手より可視の風の球を生み出す。
それが手を離れると同時に、空を駆け、アルティアへ向かう。
びゅおおおおーん!
風の球は音を立て、やがて1つの巨大な輪となる。そして勢いを増し、アルティアを取り囲んだ。
アルティアは光の壁を生み出し、それにて風の進行を塞ぐ。
そしてサインを描いてハデスベリーより焔の球をハクアへと放つ。
ひゅーんぼぼぼぼーん!
その爆焔とともに消えたハクア、だが転移の助けもなく、それをかわしていた。
素早く光を生み出す。虚の御神・・・その透明に映るのは光だ。
最強の証でもあるその輝きを全力で放つ。
それが世界を埋め尽くした。黄昏も何も確認出来はしない。
「本気か?」
だがその中から聞こえるハクアの声は余裕に満ちていた。
「「終わりだ!!」」
それは2人同時に放たれた声。
光は完全ですべてを覆い尽くしている。アルティアのその力はダイヤモンドナルシスを持ったアウナスの力を凌ぐ勢いだ。このままハクアを滅ぼしかねない。
しかし・・・。
「お前の負けだ・・・アル。」
そう呟くと、ハクアはその無明の輝きの中でも確かなそれを強く握り締め、一閃、
「弔いの風(キーニング・ウィンド)よ!」
それが放たれる場は――アルティア。
そこにある極限の光の中に確かにあった――闇。
キーニング・ウィンドの一撃はその闇を打ち砕いていた。
「ぐあああああああああああ」
絶叫とともに戦いは終わりを告げた。

「負けてしまったようだな。」
虚空にそう呟く、傷は癒えてはいない。
「こんなことに付き合ってもらった悪かった。」
「いや良い私の方が悪いんだよ。」
その表情をしばらく眺めたハクアは、
「・・・・ありがとう。」
温かであった。
「私はこれで去る。また会おう。」
「ああ。」
アルティアは・・・光の神は去った。
(俺はハクア・・・白の御神。)
拳を握り締め、ハクアは勝利の余韻を噛み締めた。

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24359ハイドラント風大盛り神魔弁当680円(大嘘):34章:魔王様怒気最高潮D・S・ハイドラント 2003/1/12 15:39:29
記事番号24351へのコメント

 浮遊感がより強く、地上はより小さく、ついに魔族界の5大島が見下ろせるほどになった。
 そしてやがて闇が支配する領域に・・・まさにこの大樹の名である常闇、無明の葉を生い茂らせ、隠り世へと誘う。世界に黄昏をもたらさんとする魔族達の長の住む地「黄昏の隠り世」へとフィブリゾは昇っていった。
 
 その台地にいた。闇放つ太陽を背に帯びて邪悪に煌く王。
 そこはけして広くないものの、極限の安らぎ。魔族としてのそれを持っていた。
 「フィブリゾか。」
 煌びやかで妖しげな王座に腰掛ける男。冷酷と激情、焔と氷、青の長髪と赤の瞳、頑強な肉体を覆う赤と青に染まった闇、そして老いと若き・・・。
 赤眼の魔王(ルビーアイ)――それがこの男であった。
 「何の用だ。」
 冷気と熱気が同時に押し寄せる。その真紅の眼(ルビーアイ)はフィブリゾを慈愛と拒絶の感情で見つめている。
 「魔王様・・・僕」
 そして言葉を途切らせた。強まる怒気を感じる中、自分の沈黙に耐え、それを破る苦しみに抗おうとしている。魔王は無言だ。音1つ立てることもない。
 「魔王様・・・僕、強くなりたいんです。」
 やがて言葉を紡ぐ。
 「そうか・・・。」
 慈愛が強まる。静寂はなおだが・・・。
 魔王は何かを考え込むようにした後、
 「なぜ強くなりたいのだ。」
 比較的穏やかな声だがその通りではけしてないだろう。
 「襲ってきた神族に勝てなかったんです。結局魔竜王に助けられました。それと・・・。」 
 「それと何なのだ。」
 魔王は即座に聞く。口調は随分鋭い。大きく変化したわけではないのだが・・・。
 「ディスティアやアプロスの配下に避けられてるようで・・・もし強くなればと・・・。」
 慌て気味でもあったが概ね冷静。
 「そうか仕方ない。ならば任務を与えよう。・・・ガーヴよ来るがいい。」
 と突然、光の柱がフィブリゾの隣に降りる。そしてそこから現れたのはまさしく魔竜王ガーヴ。
 「何だいきなりこんなことしやが・・・あっ魔王様でしたか。」
 不機嫌な表情を急速に隠し引き攣った笑顔となる。
 「ガーヴよ。いきなりで悪いかも知れんが、そなたに任務を与える。」
 「どうぞご自由にお申し付けください。」
 不気味にへりくだった笑顔はあの時のガーヴとは全く違っていた。何者も恐れぬようなあの勇姿は欠片も見えない。
 「おっ昨日の坊主じゃねえか。」
 とフィブリゾの頭を撫でる。
 「やめてよ。」
 その手を振り払い、1度睨み付けた後、視線を虚空へと・・・。
 「どうしたのだガーヴよ。お前の言う「愛人の子」とそんな親しいとは・・・。」
 ガーヴは少々考え込んだ後、
 「そーいや、お前もしかしてあの時もあっか?」
 「うーん。」
 考え始めるフィブリゾの表情がやがて嫌悪に・・・。
 「まさかあの時の誘拐犯!」
 「そうだ。よく思い出したな・・・ガーヴ、お前がディスティアとフィブリゾを人質にしてアプロスに挑んだが呆気なく負けたあの時だ・・・。」
 魔王が懐かしむ表情に小さく笑い。
 「あははそういえば、あの時の負け顔面白かったよ。」
 「何だと!てめえ。」
 ガーヴが怒りを浮かべ始める。
 「僕は被害者だよ・・・ひどいな。」
 冷たい声で返す。
 「知るかてめえなんぞ。ここで息の根とめてやっても良いんだぜ。」
 「魔族に息の根も何もないと思うけど・・。」
 なおもガーヴの怒りを煽る。
 「ええい焔の魔神よ!」
 強烈な焔の力が大爆発を起こす。
 そして・・・。
 「ガーヴよ・・・この地でよくもこんなことが出来たものだな。」
 その後には、荒い息のガーヴ、余裕の笑みを浮かべるフィブリゾ、そして・・・殺意に満ちた魔王。
 「あっすいません魔王様。」
 だが魔王の感情は晴れず、それはやがて哄笑へと・・・。
 「がはははははガーヴよ俺様に喧嘩売ったことを徹底的に後悔させてやるぜ!」
 魔王の怒りは爆発していた。

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24383ハイドラント風大盛り神魔弁当680円(大嘘):35章:力とは・・・D・S・ハイドラント 2003/1/14 20:11:51
記事番号24359へのコメント

 「とにかく任務について説明する。」
 満身創痍のガーヴと、それに対し悪質な笑みを浮かべているフィブリゾに重く、そして温かな声を掛ける。頷く2人。
 「大変残念なことだが、先日銀鱗竜退治に出た覇王(ダイナスト)グラウシェラーの軍が深手を負ったのだ。」
 銀鱗竜は最近魔族領を侵し始めた竜族である。鋼の創造主と名乗る神より賜った≪銃≫を利用し、黙認できぬ被害をもたらした。最近は高位魔族すら出向くこととなった。だが神側はそのことについて知らぬと言い張るのみ。それにより疑惑が強まり、神魔間の仲は著しく悪化している。
 「そして同時に覇王神官ダイが滅び、同職のグラウも再起不能なほどの大傷を負わされ、そして、ヒムドやグラウシェラー自身もしばらくは戦場復帰出来まい。」
 戦慄が走る。覇王軍といえば腹心の中でも最も実戦に置いて機能すると言われる軍であった。元より他の腹心よりも大きな基本魔力を宿していがゆえ、4人もの配下も創造して置きながら、その各自の力は海王将軍オリオンや竜将軍ラーシャートに匹敵するほど。
 「あの野郎が倒れただと!」
 ガーヴは唾を散らしつつ声を放つ。
 「グラウシェラー自身の傷はそうも深くはない。ただ帰還後、別任務を任されていた覇王将軍の2人が行方不明となった。」
 重い言葉。事実それは覇王軍の戦力が皆無となったのにほぼ等しいであろう。
 「さらに海王軍の方でもオリオンが深い傷を負った状態で、神魔領の狭間に倒れていたという報告もある。」
 唾を飲み、フィブリゾはまた次を待つ。恐れつつも・・・。
 「それらの証言から得られたのは、倒されたもの達はすべて巨大な竜にやられたと言っている。もしや冥王アプロスを滅ぼしたのも同一犯であるかも知れん。いやむしろグラウシェラーを返り討ちにする相手だ。その可能性は高いだろう。」
 アプロス・・・その単語から心で像が生まれる。優しい兄、そして憧れの対象であり、ライバルであり、最も憎い奴でもあった。双子であったが違い過ぎた2人。
 「そこでそなたら、2人を遣わすことにしたのだ。分かるな・・・。」
 冷酷と慈愛が同時に響く。
 「ですが!」
 ガーヴが声を上げる。
 「何だ、泣いて頼めば傷など治してやろうぞ。」
 そして冷気が強まる。
 「だからそのことではなく・・・。」
 「そうか・・・怖いのか。」
 冷酷な笑みを浮かべる魔王。
 「まさかアプロスのライバルを名乗っていたものが、その竜に勝てる自信などないと言い張ろうとでも言うのか。・・・存在意義の否定は滅びだ。分かっているだろう魔竜王よ。そなたに断る権利はない。」
 そして視線を動かし、
 「あるとすればそなただ。フィブリゾよ、兄の仇を討たねばならんという決まりは魔族間にはないぞ、ただ行けばそなたが力に出会うであろう。自分自身に秘められし力にな。・・・その身が惜しくなければ行くが良いぞはははははは。」
 哄笑だがそれだけではなく、内には何かしらの別の感情が隠されているのであろう。だがそれを2人が思うこともないが・・・。
 「自分自身の力?僕に力があるとでも言うのですか。」
 悔しいが自分が無力なのは事実。表情を翳りと期待で包みながら、言葉を紡ぎ上げた。
 「そうだ、そなたは強い。恐らく私に次ぐほどにな。」
 魔王の姿は遠いものに思えた。見上げれば微かに煌くだけの巨大な星のように・・・。
 「僕が強い?でも神族にやられ掛けましたし・・・。」
 情けないと思いながらも事実を告げる。ガーヴが横で密かに笑っている。
 「力とはどういうものか知っているのか。・・・ガーヴ答えてみろ。」
 即座に頷き、
 「魔族の基本的な力を表わす要素は4つあります。・・・・」
 
 その4つの要素とは、『生命力』『魔力』『魔力制御能力』『運動能力』である。
 生命力は、傷による戦闘能力低下を軽減し、大きな傷による滅びを防ぐためのもの、魔竜王ガーヴはこの値が非常に高い。
 魔力はより強力な術を、より大量に使用するための力。覇王グラウシェラーはこの値が高く、部下の質が高いのもこのためである。
 魔力制御能力は、戦闘時の魔力の無駄な消費を抑え、そしてより複雑な術を使用するためのものであり海王ダルフィンのこの力が最も高い。
 運動能力は、つまりそのまま戦闘技術に繋がるものだ。獣王ゼラスはこの値で最強である。
 その4つは位の上の魔族ほど基本的に総合値が高い。神族も似たようなもんである。
 この辺りまでがガーヴの語った部分。

 「そう博識だな。・・・魔族一の馬鹿だと心の底から思っていたからな・・・。」
 「ひどいですよ魔王様。」
 傷だらけのガーヴの声は悲哀を含んでいた。
 「アプロスはすべての面で最も優秀だ。そしてフィブリゾ、そなたはすべて腹心としては最もこれらの数値が低いそしてしほ。」
 ガーヴを無視し、フィブリゾに向けた視線が鋭く重い。
 「じゃあ僕は弱いんですね。」
 「そう言っておらん。」
 光のように思えたその声、
 「この4つだけが力の要素ではないぞ。その答えは戦いの中で見つけるが良い。」
 輝き・・・。フィブリゾは頷いた。

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24384ハイドラント風大盛り神魔弁当680円(大嘘):36章:悪神降臨(?)D・S・ハイドラント 2003/1/14 21:14:29
記事番号24383へのコメント

 過ぎ去った後には静寂。ただ魔王はそれに浸るのみ・・・のはずだった。
 「よう。」
 突然、現れた気配に魔王はすぐさま気付く。そこには黒革の服に身を包んでおり、少しだけ長い渦巻くような黒髪、黒目の男、20前後ほどで、目付きは刃のように鋭かった。そして首元には2本の山羊の角にさらに正面より短い角、人の眼に、歪んだ口元から牙、そして獅子を思わせる全貌――それは・・・。
 「何者だ!」
 赤い瞳は、金属によりで象られた悪魔を睨みつけていた。
 「そう警戒するもんじゃねえぜ、一国一城の天下の魔王サマがよ。」
 友好的にも取れる笑みを浮かべつつ、魔王の元へとゆっくり歩き出す。
 「何者だと訊いている!」
 その叫びに、男はにやりと笑い、
 「アイン・・・これで分かるか?」
 と鎖に繋がったペンダントを持ち上げ見せる。
 「アインだと!」
 驚愕であった。そしてその男からは強烈な力が確かに感じられる。
 「まさか本当にあの悪神が・・・」
 たった1人で5000の世界を滅ぼした金色の魔王に並ぶ最強の悪魔。
 その戦慄にアインは笑みを浮かべ、
 「・・・ああ、あれね。」
 そしてしばしの間の後、
 「あんな冗談間に受けるやつがいるとは驚きだな。」
 その言葉に魔王は自らの精神に亀裂を感じた。
 「何だと・・・どういうことだ!」
 再び驚き、
 「ちょっと大げさに言ってみたわけだ。実際今の俺はてめえの倍ほどあるかないか、くらいだな。」
 簡単に言うが、赤眼の魔王の倍の力といえばかなりのものである。混沌に繋ぎとめられ、幻影としてしか移ろうことの出来ない金色の魔王。その幻影も力も魔王である彼とそう変わらないほどのものである。
 「そうだな・・・イクシオムって知ってるだろ。」
 「ああ精霊王のことだな。」
 そう金色の魔王に呪いを掛けた張本人、原初の民の長である。
 「そいつに何とか敵わねえくらいだ。まあ大して違わねえはずだ。」
 事実であろうそのことは・・・。
 「で何の用なのだ。」
 はっとしたアインは、
 「そうだ、俺はてめえらに忠告しに来たんだよ。あの馬鹿Lの代わりにな!」
 と吐き捨て、
 「この世界の均衡はすでに崩れてやがる。そしてやべえことになりそうなんだよ。」

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24386Re:ハイドラント風大盛り神魔弁当680円(大嘘):35章:力とは・・・ユア・ファンティン 2003/1/15 15:45:26
記事番号24383へのコメント


> 「とにかく任務について説明する。」
> 満身創痍のガーヴと、それに対し悪質な笑みを浮かべているフィブリゾに重く、そして温かな声を掛ける。頷く2人。
> 「大変残念なことだが、先日銀鱗竜退治に出た覇王(ダイナスト)グラウシェラーの軍が深手を負ったのだ。」

ユ:あの馬鹿が?(失礼)

> 銀鱗竜は最近魔族領を侵し始めた竜族である。鋼の創造主と名乗る神より賜った≪銃≫を利用し、黙認できぬ被害をもたらした。最近は高位魔族すら出向くこととなった。だが神側はそのことについて知らぬと言い張るのみ。それにより疑惑が強まり、神魔間の仲は著しく悪化している。

ユ:裏で糸引いているのは、あの女・・(ス−ちゃん)かしら・・・?・・

> 「そして同時に覇王神官ダイが滅び、同職のグラウも再起不能なほどの大傷を負わされ、そして、ヒムドやグラウシェラー自身もしばらくは戦場復帰出来まい。」
> 戦慄が走る。覇王軍といえば腹心の中でも最も実戦に置いて機能すると言われる軍であった。元より他の腹心よりも大きな基本魔力を宿していがゆえ、4人もの配下も創造して置きながら、その各自の力は海王将軍オリオンや竜将軍ラーシャートに匹敵するほど。

ユ:ゼロスには及ばないけど、かなりの強さですよね(またまた失礼)

> 「あの野郎が倒れただと!」
> ガーヴは唾を散らしつつ声を放つ。
> 「グラウシェラー自身の傷はそうも深くはない。ただ帰還後、別任務を任されていた覇王将軍の2人が行方不明となった。」
> 重い言葉。事実それは覇王軍の戦力が皆無となったのにほぼ等しいであろう。
> 「さらに海王軍の方でもオリオンが深い傷を負った状態で、神魔領の狭間に倒れていたという報告もある。」
> 唾を飲み、フィブリゾはまた次を待つ。恐れつつも・・・。
> 「それらの証言から得られたのは、倒されたもの達はすべて巨大な竜にやられたと言っている。もしや冥王アプロスを滅ぼしたのも同一犯であるかも知れん。いやむしろグラウシェラーを返り討ちにする相手だ。その可能性は高いだろう。」
> アプロス・・・その単語から心で像が生まれる。優しい兄、そして憧れの対象であり、ライバルであり、最も憎い奴でもあった。双子であったが違い過ぎた2人。

ユ:うち(兄と妹)のセレスとフィブよりは良好な関係なんですね。

> 「そこでそなたら、2人を遣わすことにしたのだ。分かるな・・・。」
> 冷酷と慈愛が同時に響く。
> 「ですが!」
> ガーヴが声を上げる。
> 「何だ、泣いて頼めば傷など治してやろうぞ。」
> そして冷気が強まる。
> 「だからそのことではなく・・・。」
> 「そうか・・・怖いのか。」
> 冷酷な笑みを浮かべる魔王。
> 「まさかアプロスのライバルを名乗っていたものが、その竜に勝てる自信などないと言い張ろうとでも言うのか。・・・存在意義の否定は滅びだ。分かっているだろう魔竜王よ。そなたに断る権利はない。」
> そして視線を動かし、
> 「あるとすればそなただ。フィブリゾよ、兄の仇を討たねばならんという決まりは魔族間にはないぞ、ただ行けばそなたが力に出会うであろう。自分自身に秘められし力にな。・・・その身が惜しくなければ行くが良いぞはははははは。」
> 哄笑だがそれだけではなく、内には何かしらの別の感情が隠されているのであろう。だがそれを2人が思うこともないが・・・。
> 「自分自身の力?僕に力があるとでも言うのですか。」
> 悔しいが自分が無力なのは事実。表情を翳りと期待で包みながら、言葉を紡ぎ上げた。
> 「そうだ、そなたは強い。恐らく私に次ぐほどにな。」
> 魔王の姿は遠いものに思えた。見上げれば微かに煌くだけの巨大な星のように・・・。
> 「僕が強い?でも神族にやられ掛けましたし・・・。」
> 情けないと思いながらも事実を告げる。ガーヴが横で密かに笑っている。
> 「力とはどういうものか知っているのか。・・・ガーヴ答えてみろ。」
> 即座に頷き、
> 「魔族の基本的な力を表わす要素は4つあります。・・・・」
> 
> その4つの要素とは、『生命力』『魔力』『魔力制御能力』『運動能力』である。
> 生命力は、傷による戦闘能力低下を軽減し、大きな傷による滅びを防ぐためのもの、魔竜王ガーヴはこの値が非常に高い。

ユ:ゴキブリよりしぶとそうだしね

> 魔力はより強力な術を、より大量に使用するための力。覇王グラウシェラーはこの値が高く、部下の質が高いのもこのためである。

ユ:リナ達で言う所のキャパシティ?

> 魔力制御能力は、戦闘時の魔力の無駄な消費を抑え、そしてより複雑な術を使用するためのものであり海王ダルフィンのこの力が最も高い。

ユ:かなり強そうですね・・・・

> 運動能力は、つまりそのまま戦闘技術に繋がるものだ。獣王ゼラスはこの値で最強である。
> その4つは位の上の魔族ほど基本的に総合値が高い。神族も似たようなもんである。
> この辺りまでがガーヴの語った部分。
>
> 「そう博識だな。・・・魔族一の馬鹿だと心の底から思っていたからな・・・。」
> 「ひどいですよ魔王様。」
> 傷だらけのガーヴの声は悲哀を含んでいた。

ユ:うんにゃ、ガ−ヴは勉強的に馬鹿だと思う。
  (覇王は、性格的に馬鹿)

> 「アプロスはすべての面で最も優秀だ。そしてフィブリゾ、そなたはすべて腹心としては最もこれらの数値が低いそしてしほ。」
> ガーヴを無視し、フィブリゾに向けた視線が鋭く重い。
> 「じゃあ僕は弱いんですね。」
> 「そう言っておらん。」
> 光のように思えたその声、
> 「この4つだけが力の要素ではないぞ。その答えは戦いの中で見つけるが良い。」
> 輝き・・・。フィブリゾは頷いた。

ユ:強い意志だねえ
>







ユ:何の因果がこの因果ッというわけで、
  このレスは、昨日の昼から打ち込み始めてゴタゴタで、
  今入れるという次第でっさ。

  それと兄と妹のディスティア編で、やっと告白シ−ン出ましたので、
  暇があれば、レスをお願いします。

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24387ミスしちゃいましたユア・ファンティン 2003/1/15 15:51:09
記事番号24386へのコメント


>
>ユ:何の因果がこの因果ッというわけで、
>  このレスは、昨日の昼から打ち込み始めてゴタゴタで、
>  今入れるという次第でっさ。


ユ:ここは、これレスは、昨日の夜から〜です。
>
>  それと兄と妹のディスティア編で、やっと告白シ−ン出ましたので、
>  暇があれば、レスをお願いします。
>
ユ:すみませんでした。

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24391Re:ハイドラント風大盛り神魔弁当680円(大嘘):35章:力とは・・・D・S・ハイドラント 2003/1/15 18:26:47
記事番号24386へのコメント


>
>> 「とにかく任務について説明する。」
>> 満身創痍のガーヴと、それに対し悪質な笑みを浮かべているフィブリゾに重く、そして温かな声を掛ける。頷く2人。
>> 「大変残念なことだが、先日銀鱗竜退治に出た覇王(ダイナスト)グラウシェラーの軍が深手を負ったのだ。」
>
>ユ:あの馬鹿が?(失礼)
まあキャラはどんな感じか分かんないですけど(多分終盤登場)
>
>> 銀鱗竜は最近魔族領を侵し始めた竜族である。鋼の創造主と名乗る神より賜った≪銃≫を利用し、黙認できぬ被害をもたらした。最近は高位魔族すら出向くこととなった。だが神側はそのことについて知らぬと言い張るのみ。それにより疑惑が強まり、神魔間の仲は著しく悪化している。
>
>ユ:裏で糸引いているのは、あの女・・(ス−ちゃん)かしら・・・?・・
ちがうっぽいです。
>
>> 「そして同時に覇王神官ダイが滅び、同職のグラウも再起不能なほどの大傷を負わされ、そして、ヒムドやグラウシェラー自身もしばらくは戦場復帰出来まい。」
>> 戦慄が走る。覇王軍といえば腹心の中でも最も実戦に置いて機能すると言われる軍であった。元より他の腹心よりも大きな基本魔力を宿していがゆえ、4人もの配下も創造して置きながら、その各自の力は海王将軍オリオンや竜将軍ラーシャートに匹敵するほど。
>
>ユ:ゼロスには及ばないけど、かなりの強さですよね(またまた失礼)
まあそうですね。
>
>> 「あの野郎が倒れただと!」
>> ガーヴは唾を散らしつつ声を放つ。
>> 「グラウシェラー自身の傷はそうも深くはない。ただ帰還後、別任務を任されていた覇王将軍の2人が行方不明となった。」
>> 重い言葉。事実それは覇王軍の戦力が皆無となったのにほぼ等しいであろう。
>> 「さらに海王軍の方でもオリオンが深い傷を負った状態で、神魔領の狭間に倒れていたという報告もある。」
>> 唾を飲み、フィブリゾはまた次を待つ。恐れつつも・・・。
>> 「それらの証言から得られたのは、倒されたもの達はすべて巨大な竜にやられたと言っている。もしや冥王アプロスを滅ぼしたのも同一犯であるかも知れん。いやむしろグラウシェラーを返り討ちにする相手だ。その可能性は高いだろう。」
>> アプロス・・・その単語から心で像が生まれる。優しい兄、そして憧れの対象であり、ライバルであり、最も憎い奴でもあった。双子であったが違い過ぎた2人。
>
>ユ:うち(兄と妹)のセレスとフィブよりは良好な関係なんですね。
まあ嫉妬みたいな感情を持っているくらいです。
>
>> 「そこでそなたら、2人を遣わすことにしたのだ。分かるな・・・。」
>> 冷酷と慈愛が同時に響く。
>> 「ですが!」
>> ガーヴが声を上げる。
>> 「何だ、泣いて頼めば傷など治してやろうぞ。」
>> そして冷気が強まる。
>> 「だからそのことではなく・・・。」
>> 「そうか・・・怖いのか。」
>> 冷酷な笑みを浮かべる魔王。
>> 「まさかアプロスのライバルを名乗っていたものが、その竜に勝てる自信などないと言い張ろうとでも言うのか。・・・存在意義の否定は滅びだ。分かっているだろう魔竜王よ。そなたに断る権利はない。」
>> そして視線を動かし、
>> 「あるとすればそなただ。フィブリゾよ、兄の仇を討たねばならんという決まりは魔族間にはないぞ、ただ行けばそなたが力に出会うであろう。自分自身に秘められし力にな。・・・その身が惜しくなければ行くが良いぞはははははは。」
>> 哄笑だがそれだけではなく、内には何かしらの別の感情が隠されているのであろう。だがそれを2人が思うこともないが・・・。
>> 「自分自身の力?僕に力があるとでも言うのですか。」
>> 悔しいが自分が無力なのは事実。表情を翳りと期待で包みながら、言葉を紡ぎ上げた。
>> 「そうだ、そなたは強い。恐らく私に次ぐほどにな。」
>> 魔王の姿は遠いものに思えた。見上げれば微かに煌くだけの巨大な星のように・・・。
>> 「僕が強い?でも神族にやられ掛けましたし・・・。」
>> 情けないと思いながらも事実を告げる。ガーヴが横で密かに笑っている。
>> 「力とはどういうものか知っているのか。・・・ガーヴ答えてみろ。」
>> 即座に頷き、
>> 「魔族の基本的な力を表わす要素は4つあります。・・・・」
>> 
>> その4つの要素とは、『生命力』『魔力』『魔力制御能力』『運動能力』である。
>> 生命力は、傷による戦闘能力低下を軽減し、大きな傷による滅びを防ぐためのもの、魔竜王ガーヴはこの値が非常に高い。
>
>ユ:ゴキブリよりしぶとそうだしね
持久戦向けに創られているっぽいです。
ゼロスもこの値高そう。
>
>> 魔力はより強力な術を、より大量に使用するための力。覇王グラウシェラーはこの値が高く、部下の質が高いのもこのためである。
>
>ユ:リナ達で言う所のキャパシティ?
最大魔力の方ですかねえ・・・。
魔族になるとキャパシティとか関係ないという可能性もあるでしょうし
>
>> 魔力制御能力は、戦闘時の魔力の無駄な消費を抑え、そしてより複雑な術を使用するためのものであり海王ダルフィンのこの力が最も高い。
>
>ユ:かなり強そうですね・・・・
そうですね。
単純攻撃のガーヴには恐らく苦手な相手でしょう。
>
>> 運動能力は、つまりそのまま戦闘技術に繋がるものだ。獣王ゼラスはこの値で最強である。
>> その4つは位の上の魔族ほど基本的に総合値が高い。神族も似たようなもんである。
>> この辺りまでがガーヴの語った部分。
>>
>> 「そう博識だな。・・・魔族一の馬鹿だと心の底から思っていたからな・・・。」
>> 「ひどいですよ魔王様。」
>> 傷だらけのガーヴの声は悲哀を含んでいた。
>
>ユ:うんにゃ、ガ−ヴは勉強的に馬鹿だと思う。
>  (覇王は、性格的に馬鹿)
まあ自分の馬鹿に多い体力を利用して、相手と自分に大ダメージを与える術をしようしたし、本能的には馬鹿ではなさそうですけど・・・。
>
>> 「アプロスはすべての面で最も優秀だ。そしてフィブリゾ、そなたはすべて腹心としては最もこれらの数値が低いそしてしほ。」
>> ガーヴを無視し、フィブリゾに向けた視線が鋭く重い。
>> 「じゃあ僕は弱いんですね。」
>> 「そう言っておらん。」
>> 光のように思えたその声、
>> 「この4つだけが力の要素ではないぞ。その答えは戦いの中で見つけるが良い。」
>> 輝き・・・。フィブリゾは頷いた。
>
>ユ:強い意志だねえ
そうですね。
>>
>
>
>
>
>
>
>
>ユ:何の因果がこの因果ッというわけで、
>  このレスは、昨日の昼から打ち込み始めてゴタゴタで、
>  今入れるという次第でっさ。
>
>  それと兄と妹のディスティア編で、やっと告白シ−ン出ましたので、
>  暇があれば、レスをお願いします。
これからもがんばってくださいね。


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24392強さ表っぽいやつD・S・ハイドラント 2003/1/15 18:59:19
記事番号24223へのコメント

金色の魔王(つまりL様完全体):500(勘)

天使(過去にL様と闘って負けた最強兵器):450(これも勘)

金色の魔王二分の一:250(またまた勘)

イクシオム(L様の敵):14

アイン(こちらでもL様の弟かも知んない):12

金色の魔王幻影体(別名エルちゃん一号):10

赤眼の魔王:7(いや微妙に違ってるかも知んないけど)

赤眼の魔王7分の1:1(基準)

(魔王と腹心の差はちょっと分かんないので、これ以下は数字なし)

アプロス(あっさり滅びたけど)

ガーヴ→ゼラス→グラウシェラー→ダルフィン→ガーヴ・・・(力→技→魔力→魔技→力・・・)

フィブリゾ(現在)

ヒムド(異世界の冥王的存在な魔族の1人っ子なのでゼロスより少し上)

ゼロス(謎の神官強し)

ディスティア(これくらいかな)

ルビー、ガーネット(アプロスの魔力が高いため)

オリオン、ウシャナ、ラーシャート、ラルターク、グラウ、ダイ、シェーラ、ノースト(強さは微妙に違うと思うけど)

ライエル(知力中心なのであんまり力なし)

シェイナ、エレニア(共に愛玩用なので戦力外)

混沌大宮に努める人(こちらの力が低いのはむしろ、金色の魔王の創造の技術が優れているからであって、普通の魔族にはあまりにも弱いものは創造不可能。)

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24423ハイドラント風大盛り神魔弁当680円(大嘘):37章:獣王本殿の朝か夜D・S・ハイドラント 2003/1/18 13:44:01
記事番号24223へのコメント

 魔族界の最南端、再び神々との戦乱の兆しが見えつつある今、まさに最前線と言えるその地、獣王島。聳え立つ巨大なそれこそ、天上天下に名だたる獣王神殿。魔族前線指揮官および情報管理最高責任者および悪神教教主を務める魔王の腹心、獣王(グレータービースト)ゼラスの本拠地。
 突然だが獣王配下は数が多い、それも下級、中級、準高位と幅広い層より構成されている。これは他の腹心には見られぬことだ。
 下層のいわゆる「落ちこぼれ魔族」などは中級、純高位の配下になるか、比較的緩やかで部下の魔族権を重んじる海王配下などに集まり易い。
覇王や魔竜王の下に就くものは、好戦的であったり、冷酷であったりと、魔族らしき魔族が多い。
冥王軍は元より優れた部下のみしか求めておらぬ。
確かに、獣王自身の人気や最前線で戦うため募集数の多さなどもあるのだが、最大の理由は、この地が神殿あるためである。
 魔族が唯一奉ずる神、母なる金色の王と並ぶほどの大悪魔、太古に数多の世界を滅ぼし、神も魔も分け隔てなく喰らい尽くし、力求めるものにはそれを例外なく与えたとされている。ここはその悪神、アインを奉る地なのである。その悪神教は赤眼の魔王や蒼穹の王すらも絶賛した最強の宗教なのだ。
 だが事実、本殿は彼女ゼラスとその直属の配下である獣神官ゼロスのみの空間である。
 
 「ゼロス、調子は?」
 優しくも強くある声、流れるように、温かく響く、まさに母なる声。
 「はい現在、冥王124宮および覇王、魔竜王72宮を調べ終えたところです。」
 やや冷たいが明白な声、
 「そう?まあがんばって」
 白銀に近きほどの淡い金色の長く伸びた髪にはくせ掛かっており、白の上品な薄着に眠気を帯びた深海の色の瞳、
 「私寝るから」
 欠伸をしつつ、彼女は去った。獣王ゼラスは――。
 風が吹いて、ただ独り、静寂の中で魔道式コンピューターに向かう、男の神官衣と夜色の髪が揺れる。

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24424ハイドラント風大盛り神魔弁当680円(大嘘):38章:太陽と月の竜神D・S・ハイドラント 2003/1/18 20:08:09
記事番号24423へのコメント

 闇迫り来る刻 黄昏の焔 消し飛ばんすれば 暁の王 常闇を去りて 月の巫女とともに世界に輝きもたらさん しかし黒き星 天に在れば その望み 潰えよう
                ――赤き星の大精霊ミックスの神託 第38章 太陽王の覚醒――
 
 映し出される世界、向かい合う少女と真紅の巨竜。
 「どうだ、子の様子は・・・」
 竜が沈黙を破る。重い声だ。その後に天を仰ぎ、音もなく立ち上がる。そのまま同じ床に腰掛ける。
 少女に脅えた様子はない。平静を完全に保っている。けしてそれ以外ではない。
 「ハクアは力を取り戻したようです。ドルノースはあなたの通りに動くようです。シルバースとフィーンは・・・」
 「違う!私が聞いているのはお前の子のことだ。」
 勢いはあったが怒りではない。むしろ冷静だ。少女よりも・・・。
 「平和の子のことですか・・・。」
 少女に変化はない。移ろうのは時と、竜の微動ほどでしかない。
 「私にしてみれば忌み嫌うべき子でしかないがな。・・・お前の頼みでなければあのようなやつはとうに喰らっておるわ。」
 と勇ましき雄叫び、そして台座よりも金の音が鳴り響く。
 「あの子は普段通りかと思いますが・・・」
 雄々しき竜に臆すことはおろか、動ずることもまるでなき少女は冷淡に答える。
 「そうか・・・。やつは完全なる我等のものではない、最悪、裏切りや私の枷になりかねん。見張っておけ。」
 少女は頷き、
 「分かりました。・・・それではこの辺りで」
 そして踵を返した。
 「待て。」
 少女は立ち止まると竜に向き直り、
 「・・・何でしょう。」
 竜は視線をゆっくりと合わせ、
 「例の竜のことだ。新たな情報は入っておらぬか?」
 「いいえ。」
 答えると竜はそのまま伏して、
 「そうか・・・では行け、スィーフィード、いやルナよ。」
 竜はどこか寂しげ、そして哀しげであった。
 「ええ・・・ソル。」
 だが少女にさほどの変わりはない。
 2人の赤の竜神(スィーフィード)天頂に住まう、太陽と月は再び別れ・・・。
 輝きを生みし王、ソルは溜息とともに眠りについた。
 輝きを戴きし巫女、ルナ溜息とともに微笑みを浮かべた。
 2つであり1つである竜神、夢見るものと夢との邂逅はそしてまた1度終わりを告げた。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
赤の竜神は、ソル=♂、ルナ=♀となっております。
これ今日、突然浮かびました。ロスユニのキャナルと乗りもんのような感じですかね。
♀の方と某赤の竜神の騎士との名前の一致は、私としては偶然の説を・・・。
スィーフィードとしか残っていないようですし・・・。
もしや♂の方の名のキャラが出るかも・・・。

・・・太陽王の覚醒って私が某所で立ち読みしたモンコレの5巻のタイトルだし
それにミックスって・・・やはりそれらしい名前浮かばなかったし(まあ使いまわしはよくあることです。って分かんない方もいるか)

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24452Re:ハイドラント風大盛り神魔弁当680円(大嘘):38章:太陽と月の竜神ユア・ファンティン 2003/1/21 19:13:50
記事番号24424へのコメント


> 闇迫り来る刻 黄昏の焔 消し飛ばんすれば 暁の王 常闇を去りて 月の巫女とともに世界に輝きもたらさん しかし黒き星 天に在れば その望み 潰えよう
>                ――赤き星の大精霊ミックスの神託 第38章 太陽王の覚醒―

メッキ―のですか?

> 
> 映し出される世界、向かい合う少女と真紅の巨竜。
> 「どうだ、子の様子は・・・」
> 竜が沈黙を破る。重い声だ。その後に天を仰ぎ、音もなく立ち上がる。そのまま同じ床に腰掛ける。
> 少女に脅えた様子はない。平静を完全に保っている。けしてそれ以外ではない。
> 「ハクアは力を取り戻したようです。ドルノースはあなたの通りに動くようです。シルバースとフィーンは・・・」
> 「違う!私が聞いているのはお前の子のことだ。」
> 勢いはあったが怒りではない。むしろ冷静だ。少女よりも・・・。
> 「平和の子のことですか・・・。」

アルのこと?

> 少女に変化はない。移ろうのは時と、竜の微動ほどでしかない。
> 「私にしてみれば忌み嫌うべき子でしかないがな。・・・お前の頼みでなければあのようなやつはとうに喰らっておるわ。」
> と勇ましき雄叫び、そして台座よりも金の音が鳴り響く。
> 「あの子は普段通りかと思いますが・・・」
> 雄々しき竜に臆すことはおろか、動ずることもまるでなき少女は冷淡に答える。
> 「そうか・・・。やつは完全なる我等のものではない、最悪、裏切りや私の枷になりかねん。見張っておけ。」
> 少女は頷き、
> 「分かりました。・・・それではこの辺りで」
> そして踵を返した。
> 「待て。」
> 少女は立ち止まると竜に向き直り、
> 「・・・何でしょう。」
> 竜は視線をゆっくりと合わせ、
> 「例の竜のことだ。新たな情報は入っておらぬか?」

アプロスを殺した馬鹿のことでしょうねぇ

> 「いいえ。」
> 答えると竜はそのまま伏して、
> 「そうか・・・では行け、スィーフィード、いやルナよ。」
> 竜はどこか寂しげ、そして哀しげであった。
> 「ええ・・・ソル。」
> だが少女にさほどの変わりはない。
> 2人の赤の竜神(スィーフィード)天頂に住まう、太陽と月は再び別れ・・・。
> 輝きを生みし王、ソルは溜息とともに眠りについた。
> 輝きを戴きし巫女、ルナ溜息とともに微笑みを浮かべた。
> 2つであり1つである竜神、夢見るものと夢との邂逅はそしてまた1度終わりを告げた。

ス―ちゃんあいも変わらずですねえ

>
>・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
>赤の竜神は、ソル=♂、ルナ=♀となっております。
>これ今日、突然浮かびました。ロスユニのキャナルと乗りもんのような感じですかね。

なるほど

>♀の方と某赤の竜神の騎士との名前の一致は、私としては偶然の説を・・・。
>スィーフィードとしか残っていないようですし・・・。
>もしや♂の方の名のキャラが出るかも・・・。
>
>
私の方も似たような事になってますし。
からだが別なだけこの2人は良しとしましょう

『兄と妹』も最新章は、純粋な話の部分が少ないのに、割と突っ込んだ内容となっています。
一応ノ―ストは出ますが、お借りしたノ−ストではないのでご安心を。

風邪など召されませぬように
流行っているみたいですし。
それでは・・・・・・・

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24453Re:ハイドラント風大盛り神魔弁当680円(大嘘):38章:太陽と月の竜神D・S・ハイドラント 2003/1/21 19:46:56
記事番号24452へのコメント


>
>> 闇迫り来る刻 黄昏の焔 消し飛ばんすれば 暁の王 常闇を去りて 月の巫女とともに世界に輝きもたらさん しかし黒き星 天に在れば その望み 潰えよう
>>                ――赤き星の大精霊ミックスの神託 第38章 太陽王の覚醒―
>
>メッキ―のですか?
どーしても名前浮かばなかったので・・・。まあ名前だけです。このキャラ登場しないでしょうし・・・。
>
>> 
>> 映し出される世界、向かい合う少女と真紅の巨竜。
>> 「どうだ、子の様子は・・・」
>> 竜が沈黙を破る。重い声だ。その後に天を仰ぎ、音もなく立ち上がる。そのまま同じ床に腰掛ける。
>> 少女に脅えた様子はない。平静を完全に保っている。けしてそれ以外ではない。
>> 「ハクアは力を取り戻したようです。ドルノースはあなたの通りに動くようです。シルバースとフィーンは・・・」
>> 「違う!私が聞いているのはお前の子のことだ。」
>> 勢いはあったが怒りではない。むしろ冷静だ。少女よりも・・・。
>> 「平和の子のことですか・・・。」
>
>アルのこと?
・・・恐らく。
>
>> 少女に変化はない。移ろうのは時と、竜の微動ほどでしかない。
>> 「私にしてみれば忌み嫌うべき子でしかないがな。・・・お前の頼みでなければあのようなやつはとうに喰らっておるわ。」
>> と勇ましき雄叫び、そして台座よりも金の音が鳴り響く。
>> 「あの子は普段通りかと思いますが・・・」
>> 雄々しき竜に臆すことはおろか、動ずることもまるでなき少女は冷淡に答える。
>> 「そうか・・・。やつは完全なる我等のものではない、最悪、裏切りや私の枷になりかねん。見張っておけ。」
>> 少女は頷き、
>> 「分かりました。・・・それではこの辺りで」
>> そして踵を返した。
>> 「待て。」
>> 少女は立ち止まると竜に向き直り、
>> 「・・・何でしょう。」
>> 竜は視線をゆっくりと合わせ、
>> 「例の竜のことだ。新たな情報は入っておらぬか?」
>
>アプロスを殺した馬鹿のことでしょうねぇ
そうですね。何者かはまだ秘密です。
>
>> 「いいえ。」
>> 答えると竜はそのまま伏して、
>> 「そうか・・・では行け、スィーフィード、いやルナよ。」
>> 竜はどこか寂しげ、そして哀しげであった。
>> 「ええ・・・ソル。」
>> だが少女にさほどの変わりはない。
>> 2人の赤の竜神(スィーフィード)天頂に住まう、太陽と月は再び別れ・・・。
>> 輝きを生みし王、ソルは溜息とともに眠りについた。
>> 輝きを戴きし巫女、ルナ溜息とともに微笑みを浮かべた。
>> 2つであり1つである竜神、夢見るものと夢との邂逅はそしてまた1度終わりを告げた。
>
>ス―ちゃんあいも変わらずですねえ
まあ、焦りまくるのも問題ありでしょうし・・・。
>
>>
>>・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
>>赤の竜神は、ソル=♂、ルナ=♀となっております。
>>これ今日、突然浮かびました。ロスユニのキャナルと乗りもんのような感じですかね。
>
>なるほど
こう閃きました。
太陽=ソルは検索で見つけました。
>
>>♀の方と某赤の竜神の騎士との名前の一致は、私としては偶然の説を・・・。
>>スィーフィードとしか残っていないようですし・・・。
>>もしや♂の方の名のキャラが出るかも・・・。
>>
>>
>私の方も似たような事になってますし。
そうですか・・・。
>からだが別なだけこの2人は良しとしましょう
まあ発展しまくった2重人格みたいな感じかも知れませんけど・・・。
>
>『兄と妹』も最新章は、純粋な話の部分が少ないのに、割と突っ込んだ内容となっています。
様々な理由でレスできないでいました。機会作ってしておきます。
>一応ノ―ストは出ますが、お借りしたノ−ストではないのでご安心を。
まああれそのものはどうかと思いますし・・・。
>
>風邪など召されませぬように
>流行っているみたいですし。
はい気をつけます。
>それでは・・・・・・・
>
それではどうもありがとうございます。

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24457ハイドラント風大盛り神魔弁当680円(大嘘):39章:邪竜出現注意報D・S・ハイドラント 2003/1/21 21:37:25
記事番号24424へのコメント

 風が吹き荒れる、錯覚であったのだろうか。それとも早くも襲撃なのだろうか。静寂のはずの偽りの虚無の中を進む2人。
 「おい愛人の・・・じゃねえ陰険野郎。」
 前方を歩くは、若き冥王フィブリゾ、背後より声を響かせるは、熟練の戦士魔竜王ガーヴ。生まれてからの歳としてはさして変わらず、むしろフィブリゾが数分数秒ながら早くであろうが――もともとフィブリゾはアプロスを創り出した時、魔王の創造技能の未熟さによる精神集中の不安定により生まれた子であり、望まれた子ではけしてなかった――実際の経験としては不完全な能力と次冥王というけして良きものではない冠のフィブリゾよりも、対持久戦闘用として正確に創り出された少々性格に問題あれど、戦士としての資格は充分であり、魔竜王という第一級の名を持つガーヴの方が遥かに上であろう。
 「何だよお?」
 不機嫌そうなしかめ面で渇ききった声を流す。
 「・・・そろそろ休憩しようぜ。」
 疲労の色は強いものの、確かな期待感があった。
 「でもここで休憩したら魔力が減ってくだけだよ。元の空間に戻ったらまたここに干渉する魔法使わないといけないしさあ。」
 疲弊しているのは同じく。魔力とともに体力も貪られる。その2人の歩はけして早きものではなかったが、それは特殊空間にいるためであり、現実空間では、空間転移に次ぐ速度で移動している。さらに途中の障害――とはいえ実際この辺りで障害となるのは敵対する神々や竜のみであるのだが――をこちらの空間へも反映させるというものだ。
 とにかくフィブリゾの声は面倒そうであった。事実彼らにはこのような術による消耗など滄海の一栗、混沌の一星でしかない。だがそれを軽んじるべからず、結局辛いものは辛い、痛いものは痛いのだ。精神体であるため精神的苦痛はやはり堪える。
 「大丈夫だ。こんな時のために名酒≪大蛇の帝≫に≪混沌湯煙≫それに≪天使の阿鼻叫喚≫まであるぞ。」
 ガーヴは満面の笑みを浮かべ、2つの酒瓶を空中で弄ぶ。
 「・・・僕は魔造酒しか飲まないんだけどなあ。」
 と表情もさして変えず言葉をもらした。
 「つれねえこというんじゃねえよ。てめえまさか俺様の酒が飲めねえのかおい。」
 すでにガーヴは酒瓶を前に瞳を煌かせている。
 「そーいう台詞は、お酒飲んでからにしてもよ。、もう・・・。」
 フィブリゾの疲労に対し、ガーヴは泥酔状態に等しい。その輝きに目を奪われ、すでに恍惚としていた。
 「もう飲む前から酔うなんて君らしくないよ。」
 すでに足元は地面に照準、合わされておらず、ふらつく足元。フィブリゾのその声が届いているのかどうかも知れぬ。
 だがその時、気配。
 「ガーヴ、起きて!誰か来るよ。」
 感覚が戦闘でのそれになる。フィブリゾにとって戦う経験などなきに等しいのであるが、それでも自信があった。自らの力には・・・。
 「なんだあ陰険野郎が!俺様に口出しするのは十万年早えぞ、このぼけが!」
 ガーヴはそして歩を進めるとそのまま平衡感覚を完全に失い、地に墜つる鳥――ではなく竜。転倒した。拍子に響き渡る音声は胸部を刺激するもの。酒瓶は例外なく破損し、薄色の液が虚空を確かに濡らしていた。
 「何だ!何があった!」
 突然起き上がったガーヴに初め見えたのは震えるフィブリゾの後姿。そしてその次瞬に見上げれば――それは巨大なる竜の陰。それは彼の心を鷲掴み、そして戦慄かせる。
 「とりあえず・・・術解こっか。」
 「ああ」
 だが彼らが初めに下したのは最も冷静で正確な判断。無駄に体力魔力消費する。高速移動世界よりの脱出――実際戦闘時は空間転移や倍速の方が役立つだろう――。
 そして世界は大空の背景と変わる。そこには変わらぬ竜が立ち塞がり、そしてその傍らには・・・。
 「シェーラ!」
 地に伏すは黒髪を後で三つ編みにし、輝きの持った薄緑の覇王宮正装衣を身に着けている。覇王将軍の印としてグラウシェラー勝手に作った、獅子の前方に2本の剣が交差する紋章が、胸元に貼り付けられている。
 「冥王・・・様。」
 そして満身創痍で表情も苦痛に歪んでいる。ただその一言に希望の色が鮮明に映されていた。
 「愚かなる魔のもの達よ、やがては世界の覇者となる俺の栄えある贄となりに来たか。安心しろ貴様等はこの俺エルダー様が滅びを下してくれるわ!」
 翼持ちし巨大なる黒竜、瞳は金色、爪、牙は白銀、そしてその力は計り知れぬ。

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24458Re:ハイドラント風大盛り神魔弁当680円(大嘘):39章:邪竜出現注意報gure-to masa 2003/1/21 22:12:51
記事番号24457へのコメント

遂に親玉らしき物が出てきましたね!!
しかし、ガーヴ様はよくあんなに高そうな酒持ってますね。
フィブも酒ぐらい飲めないのか!!(魔族なんだから)
では、次回作を待ってます!!
(私的的に、ドルノース∩シルバースの登場も期待しています)

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24462Re:ハイドラント風大盛り神魔弁当680円(大嘘):39章:邪竜出現注意報D・S・ハイドラント 2003/1/21 23:00:01
記事番号24458へのコメント


>遂に親玉らしき物が出てきましたね!!
ついにです。
>しかし、ガーヴ様はよくあんなに高そうな酒持ってますね。
まあ酒好きっぽいですから
>フィブも酒ぐらい飲めないのか!!(魔族なんだから)
いえ、日本酒的なものは嫌いなようです。
>では、次回作を待ってます!!
>(私的的に、ドルノース∩シルバースの登場も期待しています)
ではそちらにもスポットを当ててみます。

どうもありがとうございます。

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24467ハイドラント風大盛り神魔弁当680円(大嘘):40章:魂の重量測定大会(?)D・S・ハイドラント 2003/1/22 20:50:55
記事番号24457へのコメント

 「隊長、かなりデカイです。どうします?」
 鋼鉄の如き短髪の、彫りの深い顔立ちに貫禄を秘めた男、赤の御神ドルノース配下の部隊の1つである銀弧隊隊長であるヴェザルドは、脅える兵士の1人を一瞥し、
 「大丈夫だ。やつは所詮ただの竜。我等高貴なる竜人の敵ではない。」
 兵士は極少数、大軍を率いれば、調査対象を発見する前に、魔族への牽制となり、両者間の仲を険悪化させかねない。あくまでも少数部隊をいくつかに分け大量投入する。真に大軍を送るのは相手が危険対象と判明した後にだ。調査員としては隠密の心得のあるものか、本軍とは関係のない傭兵などである。この銀弧隊の派遣は無論前者であるためだ。
 「隊長、竜人が高貴って言いました?」
 兵の1人が声を出す。たとえ結界を張り、巨大な竜から姿を隠しているとはいえ、声は当然密やかなものとなる。
 「ああ言ったが。」
 と、簡単に言い流す。むしろ兵の発言につまらぬ類の疑問を持っていた。
 「隊長、竜も竜人も同じ命あるもの、竜人に同じく竜の命も尊いのです。そんな自分達が高貴だ何て奢るのはやめてください。ただ汚らしいだけです。」
 と精一杯の力で言葉を放つ。
 「で、あの竜の尊い命を奪うのは相手の権利を侵すことだから、今日のところは尻尾を巻いて逃げたいと、お前はそう言いたいのだな。」
 その兵士は無言で頷く。
 「で、本音を言ってみろ。」
 と、冷淡に言い、沈黙を生み出す。
 「・・・。」
 沈黙はなおも続いた。
 「隊長である私が変わりに言う。つまり自分達の命もまた尊いものだから無闇に犠牲にしてはいけない、とこれで大体合っているな。」
 またもや兵は頷く。
 「まあ良い・・・私も同意見だ。」
 場は凍りつく。
 「さっきからゴチャゴチャうるさい。消えろ!」
 と、黒竜は、その空間に向けてブレスを放つ。
 「隊長である私にはあの竜に我々がすでに発見されているように見えるのだが・・・」
 その口調は一分の焦りを持ちながらも極めて冷静。だが、むしろ滑稽であったが・・・。
 「たっ隊長、私、ドルノース様に報告してきます。」
 焦る口調の兵士。
 「あっ僕も」
 「俺もいきます。」
 「私も・・・」
 「それがしも言って参ります。」
 「自分もいくであります。」
 と、兵は口をそろえて転移を始めようとする。半ば消えかかる、その本当に早き瞬間の一部。素早く姿を変貌させた。
 6本腕の銀竜と化してすべての兵を闇色のブレスの方向へと投げ去る。
 「では私はドルノース様へ報告しにいく。せめて成仏しろよ。」
 そしてあの黒竜とは比べようもなく小さすぎた銀竜は虚空へ消えた。
 
    ◇◆◇◆

 「ぐはははは俺様自慢の破壊の吐息(バスタード・ブレス)の威力はどうだ。貴様等も同じく滅ぼしてやろう。」
 哄笑を響かせ、天を仰ぐ、敵意の眼差しにて――。だが次の瞬間、迫るのは衝撃。そう彼の胸元には焔の球と暗黒弾が炸裂していた。
 大爆発が世界を埋め尽くす。
 「油断は禁物だね。」
 「全く馬鹿な野郎だ。」
 フィブリゾとガーヴは同じく吐き捨て、勝利の余韻を噛み締める。
 「誰が馬鹿なのだ。」
 だがそこには傷1つ感じられない黒竜が飄々と浮遊していた。強い笑みを浮かべつつ・・・。」
 驚愕とともに戦慄。
 「まさか、この程度で俺様がくたばると思っていたのか。せっかくアプロスを滅ぼしてやったのにまだ油断してくれる。魔族とは愚かなものだな。」
 哀しげでもあったその表情。だがすぐに殺意のそれに変貌。その眼光のみで2人の心は戦慄き、そして身体は震え動かない。
 「くっ・・・」
 声を出すこともかなわず。
 「さて、まとめて滅ぼしてやろう。自慢のブレスも良いが、どうせならばアプロスを屠ったこの爪で八つ裂きにしてくれよう。」
 殺戮者は笑っていた。苦しむ2人を楽しげに・・・。

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24484ハイドラント風大盛り神魔弁当680円(大嘘):41章:縁切れぬ悪友D・S・ハイドラント 2003/1/23 20:37:16
記事番号24467へのコメント
 「こうして顔を見合すのはお久しぶりですね。懐かしいとも言えるかも知れない。」
 歪みし空間は1人の男を映し出す。氷柱の連なりの如し、白銀の短髪に、雪の肌、氷の瞳、純白の高貴なる覇王将軍衣とは違った衣服、そして唯一温もり持ちし赤き唇、そう覇王将軍であるノーストだ。彼は冷ややかに微笑んでいた。
 「そうなるな・・・。」
 だが口調には刃仕込み、嫌悪が抜けていない。落ち着かず視線を泳がしていたアルティアは、ノーストを睨み付け、
 「わざわざ掟を破って迎え入れたのだ。目的くらいは聞かせてもらおう。」
 冷めた太陽の眼差し、漆黒の髪房を掻き揚げ、時を待った。沈黙は重く、ノーストの薄笑いは不気味で仕方ない。だが停滞に屈することはなく、やがてノーストは笑みを微かに強め、
 「戦争の終結ですよ。」
 歪んだ表情でそう告げた。余韻がなおも鳴り響く。アルティアは溜息1つの後、
 「我等を・・・内から滅ぼすつもりか!」
 その行く末も見、すぐに向き直る。
 「そのような方法は取りません。危害は加えない。そう誓いましょう、魔族としての全尊厳に掛けてね。」
 だが笑っている。その内は見通すこと出来ず不安募るのみだった。
 「まあ取り合えず、これを受け取っていただきたい。」
 と、ノーストは虚空より何かを取り出す。
 「これは・・・?」
 宙に浮くは、紅蓮、蒼穹、純白、透き通り、輝き湛える水晶。
 「それぞれ魔竜王様、海王様、覇王様の宮殿より持ち出したものです。後は獣王様と冥王様の元より手に入れる必要があります。」
 淡々と言い終えたノーストはそれを浮遊させアルティアの元へと運ばせた。
 「まあ良い、これを預かれば良いのだな。」
 不安がなお増す。
 「ええ、後もう1つ・・・。」
 「何だ?」
 アルティアが未知なる脅えを振り切り訊ねると、ノーストは辺りを見回し、そして・・・。
 「しばし、貴殿の魔の力の内に潜ませていただきたい。神々の地では思うように歩くことも出来ませんから・・・。」
 「何だと!」
 不安・・・これは的中と言えるのだろうか。そのような行為、反逆罪になりかねない。
 「ああ、断ることは出来ませんよ。契りは絶対。分かっていますね。」
 恐怖・・・その眼差しにはそれがあった。
 アルティアは――無言で頷く。
 
     ◇◆◇◆

 「スィーフィード様。」
 陽光に輝く河川の如き金色の髪が吹き荒れる風になびく。それを気にすることなく彼女は跪くまま、純白の肌に埋め込まれし1対の、深海の宝玉に1人の少女を捉えていた。
 「ルナで結構です。私はソルと違ってその竜神の名に値するほどのものではありません。」
 薄絹のドレスに身を包んだ永遠の少女、閉ざしたままの瞳、純白の肌、美しき金色の長髪。言葉には神秘性、強さ、脆さ、彫像の如くであってその器を超えている。恐らく同名の某姉ちゃんは絶対のこんな人ではなかろうが、この方はあくまで別人である。
 「ではルナ様、報告があります。」
 その女、蒼の御神(シースレイヤー)フィーンはそう強めた口調にて言葉を流す。だが表情は変わらず整っていて美しい。
 「どうぞ・・・。」
 そして沈黙・・・だが気にも留めずフィーンは始める。
 「今年度の竜及び特殊神族の心身調査、結果がついに完成致しました。」
 そして虚空より用紙を出現させた。それは狂いなく赤の竜神の1人、ルナへと届く。
 「このようなことならば、ソルの方に言っても良かったのではないですか?」
 と、言いつつ、少女は紙面に目を通していた。
 「ですが、ルナ様はソル様に比べ謁見が困難でなく、それにルナ様の方が情報面に関しては正直優れています。」
 そして微かに笑みを浮かべる。
 「あなたはやはり優秀ですね。これよりも期待しておりますよ。・・・では下がりなさい。」
 フィーンは一礼すると、そのまま消え去った。
 ルナはなおも資料を見続けている。そしてそれが一点にて静止した。
 「平和の子・・・やっぱり魔の力が増している・・・。」

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次回はフィブリゾ&ガーヴに戻るか、ドルノースさん側かになると思います。