◆−Legacy of Lunatic Elf 〜白銀の遺産〜 《プロローグ》−柚乃 (2003/1/19 22:02:27) No.24431 ┣Legacy of Lunatic Elf 〜白銀の遺産〜 1−柚乃 (2003/1/19 22:12:45) No.24432 ┃┣がんばってください−エモーション (2003/1/19 23:02:44) No.24434 ┃┃┗がんばります〜。−柚乃 (2003/1/23 17:36:59) No.24480 ┃┣はじめまして。−奈月るり (2003/1/20 22:29:31) No.24441 ┃┃┗こちらこそはじめましてです♪−柚乃 (2003/1/23 17:48:38) No.24481 ┃┗はじめまして(・・だよな?お゛い゛!)−かお(薫) (2003/1/21 10:23:59) No.24446 ┃ ┗はじめましてでオッケーですよ♪−柚乃 (2003/1/23 18:09:09) No.24482 ┗Legacy of Lunatic Elf 〜白銀の遺産〜 2−柚乃 (2003/1/25 18:13:48) No.24505 ┣こんにちは〜♪(←しまりのない顔)−奈月るり (2003/1/25 19:43:59) No.24506 ┃┗即座にレス感謝ですvv−柚乃 (2003/1/25 21:40:31) No.24511 ┗Re:Legacy of Lunatic Elf 〜白銀の遺産〜 2−エモーション (2003/1/26 21:48:57) No.24525 ┗私も一目惚れしましたv(笑)−柚乃 (2003/1/28 18:21:23) No.24544
24431 | Legacy of Lunatic Elf 〜白銀の遺産〜 《プロローグ》 | 柚乃 | 2003/1/19 22:02:27 |
こんにちは。 今までは短編や中編を書いていましたが………今回無謀にも長編を書こうと思いますっ! しかもまだ書き終わっていないどころか最後はともかく、ところどころまだしっかりとプロットにすらなっていないところもあったりして途中で挫折しやしないかとひしひしと不安が込み上げてきたりもするのですが。 とにかくやれるところまでやってみようと思っているので温かい目で見守ってやってくださいね。 それから最初にいくつか注意をば。 たぶんそうとう長くなります。まじで。 シリアスです。感じとしては原作第二部のイメージです。 オリキャラ出まくります。てゆか、スレイヤーズ・キャラとしてはリナとガウリイの二人しか出てこないと思います。 この三つのうち、どれか一つでも『ダメじゃー!』というものがあった人は読まないことをオススメいたします。 ではでは。 まずはプロローグをどうぞ〜。 $$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$ 《プロローグ》 「貴様ら………! 私を殺すのか………! この私を………!」 「………確かにあなたは偉大な方だ。しかし………」 「あなたはやりすぎた。いくら魔族に対抗するためとは言え、容認することはできない」 言いにくそうなまだ若いエルフの言葉を遮るように、人間で言うと四十歳くらいに見えるエルフが事務的な口調で言う。 二人の後ろには十数人のエルフが控え、どんな事態にでも対応できるように戦闘体勢を取っている。 そしてそれほどに彼らが警戒し、意識を向けているのが――― 老いた、たった一人のエルフ。 彼らがその気になれば一瞬で命が奪われる。そんな中で、しかし老エルフは哄笑した。 「きはははははははは! 何がやりすぎなものか! 魔族が本気になれば数百、数千、数万の命が容易く失われる! ならば数十の命など安いものではないか!!」 「それは極論だ。失われる命に重いも軽いもない。あなたならば分かるはずだ。魔族に肉親を奪われたあなたならば」 「そうとも………分かるとも………だからこそ魔族などによって失われる命などあってはならぬのだ! そのために私は生きてきた! それが何故分からぬ!?」 「だからと言ってあなたが他者の命を奪って良いということにはならぬはず。 いや………このようなことを言っても無駄であろうな。もはやあなたに残っているのは魔族を滅ぼすという執念………いや、狂気のみ。 あなたは危険だ………あなたには、この場で死んでいただく」 事務的な口調。しかし最後の言葉を発したとき、その無表情な顔がかすかに歪んだ。 「は………私を殺しても変わらぬ。私を殺せば魔族に対抗できる術が失われるだけ。 いや、逆に永遠に失われることがなくなるやもしれぬな。私を今この場で殺せば研究所の場所を知る術は貴様らにはない。さすればいつか必ず私の研究を継ぐものが現れる!! きはははははははははははは!」 どぅむっ! 狂ったように哄笑をあげる老エルフの胸を―――鈍い音を立てて、魔力塊が貫いた。 枯れ木のような身体が力を失ってとさり、と軽い音を立てて倒れる。 それが―――かつて『偉大なる(グレート)』の名を冠され、家族を魔族によって殺されたために狂気に堕ちたエルフの、あまりにもあっけない最期だった。 「確かに研究所の場所は私たちは知りません………けれど………あなたが私たちに見つからぬよう封印した場所に………あなた以外の誰が入り込めますか………? 師よ………」 悲しみとともに呟いた言葉は―――誰にも届かなかった。 柔らかなひかり苔が照らす洞窟の中で、狂気の哄笑の残響だけが残っていた……… それは、遥か昔の出来事。人間より遥かに長い時を生きるエルフたちにすら忘れられてしまうほどの。 そして―――現在(いま)。 彼の地に、一人の人間の少女が立っていた。 ぱちゃん……… 身体から滴った水滴が地面に落ちて音を立てる。 しかし周りに気を取られている少女はそんなことは気にも留めない。 雨に降られ、雨宿りにと偶然入った洞窟。興味本位で奥に進んでみた少女は、そこがただの自然洞窟ではないことに気が付いた。 壁、天井、床、すべて、見た目には普通の岩壁のように見える。触ってみてもおかしいところはない。 しかし、少女は、何処か違和感を感じていた。 その違和感の正体が分からぬまましばらくあたりを調べ回り―――それを見つけた。 洞窟の壁に生えているひかり苔に埋もれるようにして洞窟の片隅にこっそりと突き立てられた、白い宝玉(オーブ)のついた30cmほどの棒杖(ワンド)。 岩と岩との隙間に隠すように突き立てられ、ひかり苔で完全に覆われ。よほど注意深く見なければ気付くことはなかっただろう。 それを手に取り、よく観察する。 棒杖からは強い魔力が感じられる。より正確に言うと棒杖の先についた宝玉から、だが――― そこまで考えて、少女ははっと気が付いた。 この洞窟に入った時から感じていた違和感。 少女は目を閉じてぶつぶつと呪文を唱えつつ手に持った棒杖に意識と魔力を集中した。空間に満ちる魔力を魔法を使う時の要領で一点―――この場合は宝玉―――に集中させる。 ぱしんっ。 何かがはじけるような音がして―――少女が目を開けると、先程とはまったく違う景色が、そこにはあった。 「幻影(イリュージョン)………」 そう。この洞窟には全体に幻影がかけられていたのだ。たぶん、この宝玉を核として。 しかし、いくら強力な魔法道具(マジック・アイテム)を核としているといっても、これだけの規模の、触覚さえごまかせるような幻影を、しかもおそらくはここに入ってくる人間すべてに対してかけるにはどれほどの魔力がいるか。 少女はそれを想像して背筋が寒くなった。今だって、術がかけられてからそうとうな年月―――おそらくは百年単位―――が経っており、術がかなり緩んでいたから破ることができたのだ。 ………もっとも、それは逆に言えば、それだけの年月が経っても未だ術の効果が切れていなかったというのは恐るべきことなのだが――― 感じていた違和感の正体は、幻影もあるが、それよりも、あまりにも長い間魔力による干渉を受けていたことによる空間そのものの歪み。ほんのかすかなものではあるが、少女はそれを敏感に感じ取っていたのだ。 少女はすっかり面変わりしてしまったあたりを見回した。 さっきまではごつごつとした岩肌だった壁や天井がつるりとした材質のよく分からないものに変化し、ひかり苔がなくなった代わりにまるで空間自体がぼんやりと発光しているかのように明るい。 そして―――行き止まりだったはずの奥には、しっかりした作りの扉が、でんと存在を主張していた。 少女の生来の好奇心と、魔道士としての探究心がうずく。 これほど大がかりな仕掛けが施されていたのだ。何もない、と考える方がバカである。 「これは………行ってみるっきゃないわよね♪」 にやり、と笑みを浮かべると―――少女は扉を開け、奥へと足を踏み出した。 $$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$ |
24432 | Legacy of Lunatic Elf 〜白銀の遺産〜 1 | 柚乃 | 2003/1/19 22:12:45 |
記事番号24431へのコメント 続きです。 $$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$ 「むぅ………そのまんまじゃああんたは良くてもあたしがなんか嫌なのよね………」 腕を組み、難しい顔で首を傾げると、少女のくせのある長い栗色の髪がふわり、と揺れた。 「………うしっ。んじゃあこれからは便宜上『ゼナ』って呼ぶことにするわ」 「ゼナ………?」 「そ。あんたの名前よ。ないと不便でしょ? それとも気に入らない?」 (ゼナ。僕の名前………) 「ううん。気に入った。ありがとう」 そう言うと、銀色の髪と瞳を持った少年は嬉しそうに笑った。 ** ** ** ** ** ** ** ** ** ** ** ** ** 「………うわっ。三流。」 思わずあげたあたしの声に、男たちは硬直した。 「………んだとぉ………?」 ゆるり、と振り返ったのは、顔からしてひたすらごろつきですっ!! と自己主張しているような人相の悪い男が三人。 「今なんつった? お譲ちゃん」 凄む言葉にも芸がない。 まあ顔だけで景観破壊みたいな連中だから、セリフが月並みだろうとなんだろうと普通の人にとっては怖いのかもしれないが………いかんせん、あたしを世間一般の人間と一緒にしてもらっちゃあ困る。 あたしはひょいと肩をすくめ、 「三流だな、って言ったのよ。だってそうでしょ? そんな子供に難癖つけるやつらなんて三流としか呼びようがないでしょうが」 「な………てっめぇ………」 「ねえ、いつも思うんだけど………リナってなんでそうわざわざ挑発するようなもの言いするわけ?」 あたしの言葉に激昂して声を荒げるごろつきAの声と重なったのは、ごろつきに因縁を吹っかけられていた当の本人の声だった。 年の頃なら七、八歳。澄んだ水のような透明さを感じさせる、えらく整った顔立ちの少年である。 綺麗な白銀の髪に、髪とはやや趣が違うもののやはり銀色の瞳。服装はゆったりとした白い貫頭衣にズボン、そして耳まで隠すタイプのクリーム色の帽子。全体的に白い感じのする中で、首にかけた金の鎖の先に紅い宝石のついたペンダントが異彩を放っている。 こういう場面に遭ったら普通は怯えたりするもんだろうが、怯えている様子なんぞは欠片もない。呆れたようにあたしの方を見ている。 「なぁぁに言ってんのよ。 こーゆーやつらはどう言ってもつけ上がるだけなんだから、どう言うかなんて考えるだけ無駄。自分が一番言いやすいように言うのが一番いいの。 あたしの場合、それが他の人が聞くと挑発してるみたいに聞こえるってだけよ」 「なっ………下手に出てりゃあつけ上がりやがって………!」 いつ下手に出た。いつ。 あたしの至極もっともな言葉に何故か怒り狂ってあたしに掴みかかってくるごろつきたち。 ふっ。甘い。 突っかかってきたごろつきの一人をひょいと足を引っかけてすっ転ばせ、倒れたところに蹴りを一発。 あっという間に一人がぶち倒されて動揺する残り二人のうち、片方のみぞおちに膝蹴りをかまし、最後の一人は首筋に肘を叩き込んでやってフィニッシュ。 ミもフタも何もないが、戦士にして魔道士たるこのあたし、リナ=インバースにとってはごろつきの三人程度、魔法を使うまでもない。 まあこのごろつきたちには普段の行いとケンカを売った相手が悪かったと思って諦めてもらおう。 あまりにあっけなく終わってしまった立ち回りに周りに集まり始めていた野次馬たちも拍子抜けした様子で三々五々散って行く。 あとに残ったのは倒れた三人のごろつきと悠然と佇むあたし、そしてごろつきにからまれていた少年。 あたしははふぅ〜、と溜め息を吐くと、嬉しそうにこちらに駆け寄ってくる少年に視線を転じた。 「まったく………少し目を放した隙になんでこうからまれるのかしらね? ゼナ?」 「ああいうやつらのあしらい方は教えたでしょ? 適当に怯えたフリして逃げればいいの。下手に無視したりするとよけいに突っかかってくるんだから」 少し離れた食堂に場所を移し。ティータイム・セットをつつきながらあたしはゼナに向かって言う。 ぴこぴことフォークを揺らすと、その動きに合わせて手首に着けた銀色の腕輪がしゃらん、と軽やかな音を立てた。 言われた当の本人は困ったような、でも実際は全然困ってなさそうな顔で首を傾げた。 「うん、でも………リナじゃないけど、なんかわざわざ相手するのバカらしいような気がして」 「まあその気持ちは分からないでもないけどね―………」 確かにそのとおりだろう。はっきり言ってあの手の輩はまともに相手するだけこちらがバカを見ることになる。実際、あたしはあの手の輩にからまれたときは即座にはり倒して有り金を奪っている。 ちなみにさっきのごろつきたちもきっちり身ぐるみは剥いできた。これはまあ迷惑料兼自分より強いやつなど世の中にはいくらでもいる、という授業料である。 それはさておき。 だがそれはあくまでも適度にしばき倒して、である。ゼナの場合、『適度にしばき倒す』ということができないのだ。 さすがにたかが町のごろつきに因縁をかけられたからといって相手を消し炭にする、というのもちょっと問題なような気がしないでもないわけで……… そうすると結果的にバカは無視する、というベクトルに進んでしまい、さっきのようなことになるのである。 ゼナ自身にあまりそれを矯正しようという意志も見られず、あたしが一緒にいる時はそんなことは考える必要はないことも相まって、さほどうるさく言うことはないのだが……… 「………でもあんたってなんかああいうのにからまれやすいのよねー」 さっきだって、あたしがちょっと魔法道具屋(マジック・ショップ)に用があって外でゼナを待たせていたら、出てきたときにはごろつきに因縁をつけられていたのだ。その間ほんの数分。 ゼナとはここ一ヶ月ほど一緒にいるが、その一ヶ月の間にごろつきにからまれること実に十数回。 まあ人攫いなんぞに狙われそうなタイプではあるが。はっきり言ってそんじょそこらには見られないような美少年なのだ。それも一般的にときどきいるような、かわいい、というタイプではなく、綺麗、といしか言いようがないような。 ………まあ原因はそれだけでもないのだが、それはさておき。 そのため、あたしははぐれないためとはぐれた時のために、ゼナに護符を渡してある。リナちゃん特製の宝石の護符(ジュエルズ・アミュレット)で、あたしが持っている魔道具(マジック・アイテム)を使えば『探索』の魔法が簡単にかけられるというスグレモノだ。これではぐれても安心♪ 念のため言っとくが、もちろん護符としても一級品である。売れば原価がメじゃないくらいの値段にはなる。 ちなみにゼナが首にかけている紅い宝石がそれである。あたしはあんまし宝石に詳しくないのでガーネットの一種らしいということくらいしか知らないが、あまり物事に興味を示さないゼナがその明るい深紅の宝石を気に入ったようだったので、それを護符に加工したのだ。 閑話休題。 ゼナは特に気にした様子もなく、目の前に置かれたティータイム・セットをぱくぱくと食べまくっている。ちなみにあたしは五人前、ゼナは八人前である。注文を受けたウェイトレスのねーちゃんが顔を引きつらせていたが………まあ気にしないことにしよう。うん。 まあ確かにぐだぐだ言っても仕方ないことではあるし、あたしもゼナを見習ってティータイム・セットに専念することにする。 しばらくしてティータイム・セットを全部片付けたあたしとゼナの二人は、食堂をあとにした。 ―――そう。二人、である。 今、この場にガウリイはいなかった。 * * * * * * * * * * * * * * * * * * 原因は一ヶ月ほど前にさかのぼる。 「―――ガウリイ!?」 町から町への足が向くまま気が向くままの旅の空。 昼を少し回った頃、ちょっと大きめの町に着いたあたしとガウリイは少々遅めの昼食をとっていた。 そんな、相変わらずそれぞれ6人前くらいづつの定食をたいらげていた時、唐突にかけられた声にガウリイはきょとん、として手を止めた。 「ガウリイ………だよな? 久しぶりだなぁー………ってもしかして覚えてねぇか? 俺のこと」 確かに有り得ないことではない。ガウリイなら。 しかし今回は一応そんなことはなかったようで、困ったような顔で頬をぽりぽりと掻きながら、 「あ、いや………覚えてるよ。クレウスだろ?」 「お、覚えてたか。珍しい」 「………おい………」 「ま、あんたのこと知ってる人なら普通そう思うでしょうね」 「あのなぁ………いくらオレだって一緒に戦ったやつのことぐらい覚えてるさ」 「じゃあ1年半くらい前にソラリアでラーヴァスぶち倒す時に協力したおっちゃんの名前は?」 「えーと………」 それで覚えてるっつーのはいくらなんでも説得力ないぞ、ガウリイ。 そんな会話をしているうちに、先程話しかけてきた男が可笑しそうな表情でがたん、とあたしたちのいる卓につく。 クレウスとか言ったか。見た感じ年の頃は三十前後。ガウリイよりいくつか年上っぽい。燃えるような赤い髪が印象的な野性的なハンサムである。 ガウリイと同じような胸あて(ブレスト・プレート)と腰には長剣(ロング・ソード)。何処からどう見ても傭兵ふうである。 さっきガウリイが一緒に戦ったとかなんとか言ってたところを見ると、ガウリイの昔の傭兵仲間かなんかだろうか。年齢的に考えると先輩とか。昔世話になったとか。 「しかし………意外だな。お前がこんなお譲ちゃんと一緒にいるとはなあ」 むかっ。 お譲ちゃん……… はっきし言おう。あたしはもう十八である。お譲ちゃん、などと言われるような年齢ではない。………まあ、じゃあ昔はお譲ちゃんと言われてもむかっとこなかったのか、と言われるとそうでもないが………乙女心は複雑なのである。 そんなあたしの心の内を知ってか知らずかクレウスは心底意外だと言わんばかりの顔で、 「だいたいお前が誰かと一緒にいるってぇのが意外だな。お前ずっと一人でやってきてただろ? そもそもお前の実力じゃあ生半可なやつじゃあ付き合えねぇしな」 「いや………そういう意味じゃあオレよりリナのほうが上だと思うぞ、たぶん」 ………どういう意味だ。それは。 ジト目で睨むあたしに、ガウリイは慌てた様子で手をパタパタと振った。 「あ、いや、なんつーか………そもそもお前さん妙な事件にやたら縁があると言うか………」 フォローにすらなってないフォローをしてさらに墓穴を広げているガウリイに我ながら剣呑だと思うような目つきで言い返そうとした時。クレウスがその空気をぶち壊すような声を上げた。 「ほー。そいつはすごい。ガウリイにそこまで言わせるとはな。 ………あ、そういや自己紹介がまだだったな。俺はクレウス=ユレックサイト。ガウリイとは昔何度か同じヤマを踏んだことがある」 「あたしはリナ=インバースよ。それとお譲ちゃんってのはやめてほしいんだけど」 「リナ………ってあのリナ=インバースか? へえ。こんなお譲ちゃんがねぇ………」 自慢ではないが、あたしのネーム・バリューはけっこう多い。あたし的にあまし嬉しくないようなものがほとんどだが。 それは分かっていてもやっぱり『あの』というのは気にはなるし、変わらずお譲ちゃん呼ばわりなのも気に入らないが………それは別としても、あたしはこの男がはっきり言って気に入らなかった。何が、と訊かれると困るが………あえて言うなら、目が。 そんなあたしの思いをまったく気付かぬふうでガウリイとクレウスは二人で話している。 そしてふと。あたしは気付いた。 ガウリイはクレウスのことを信用はしているのだろう。警戒している様子はない。しかし、あまり嬉しそうでもないのだ。 普通、久しぶりに友人に会ったら嬉しいものだと思うのだが、はて………? あたしが食後の香茶を飲みながら内心首を傾げていると、話が一段落着いたらしくクレウスがこちらに向き直ってきた。 「お譲ちゃん、悪いんだが………ちょっとばかし席を外してくれないか?」 「………理由を聞かせてもらえるかしら?」 「ちぃとガウリイと仕事の話がしたいんでな。あんまり部外者にはしゃべりたくないんだよ」 あたしはことん、と香茶のカップを置いた。 もう食事は終わっている。席を外すことに不都合はない。が、『席を外してくれ』ということはつまり……… 「あたしは信用できないと?」 「………ま、ありていに言うとそういうこったな」 「おい、クレウス………」 何やら言いかけたガウリイをあたしは手で制し、 「あたしを信用しないってことはガウリイの人を見る目を信じてないってことになるんじゃないの?」 「いや? そういうわけでもないがな。だが俺はガウリイのことは知ってるがあんたのことは知らない………俺は疑り深いんでね」 唐突に。あたしはこの男の何がそんなに気に入らなかったのか悟った。 あたしはカップに残っていた香茶を一息に飲み干すと、がたん、と立ち上がった。 「ガウリイ。あたし、ちょっと散歩行ってくるわ」 「あ、おい、リナ………」 「あたしのことは気にしなくていいわ。ゆっくり話しててちょうだい」 何か言いたげなガウリイを無視して、あたしは食堂を出た。 あたしは通りを歩きながら先程のことを考えていた。 あたしを信用しないというのももちろんむかつくが、それよりあの男のあの目………あれは『所詮は小娘』という目だ。彼はあたしの名前を知っていた。つまりはあたしに関する数々の噂―――あまり良いものではないだろうが。不本意ながら―――を知っていたのだろう。にもかかわらず、あたしのことをかーなーり見下した感じで見ていた。 ガウリイと組んだこともあるくらいだから傭兵としての実力はそうとうあるだろうし、見た目で実力を判断してはいけないということぐらい分かっていそうなもんだが………もしかしたら何か理由があるのかもしれないが、そういう目で見られる方としては腹が立つことこの上ない。 そしてもう一つ。なんとなく………信用できないのだ。これははっきり言ってまったく根拠はない。 むりやり根拠を挙げるとするならば、どうも何か隠し事をしている、ということくらいか。いや、隠し事と言うか………嘘は言っていないが、すべては言っていない、というどこぞのパシリ魔族のような―――まあアレよりはずっとかわいいが―――雰囲気がするのである。ひしひしと。 しかしまあ一番の理由は女の勘、というやつである。気のせいと言ってしまえばそれまでだが、あたしは自分の勘をけっこう信用している―――少なくとも、あの男よりは。 ………まあ深く考えたところで仕方ない。あたしはそのことをあまり深く考えることはせず、露店を冷やかしたり露店で買った串焼きをかじったり魔法道具屋(マジック・ショップ)でさんざん値切りまくって買い物をしたりと適当に時間を潰してから食堂に戻った。 ―――そして。 あたしが食堂に戻ってすぐ、だった。 ガウリイが、仕事の依頼を受けたからしばらく別行動にしよう、と言い出したのは。 もちろんあたしはそれがどんな依頼で、なんであたしはダメなのか訊いた。が、部外者には教えられないの一点張り。ガウリイも困ったような申し訳ないような顔をしてはいるものの教えてくれそうもなく――― 結局、ガウリイが自分で決めたのならあたしにどうこう言う権利があるわけでもなし、一ヶ月後に少し離れた街で合流する、ということにして別れたのだ。 そして――― その、ほんの三日後だった。 森の中、雨宿りにと偶然入った洞窟で、ゼナに出会ったのは。 $$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$ これも導入に近い気がします。 まあそれはさておき、とりあえずオリキャラ二人。次にもう一人出ます。これは予定ではなく決定事項。 とりあえず三人で今考えているオリキャラは終わりですが、これから増えるかは………予定は未定といいますからね(笑) ではでは。 次いつになるか分かりませんができたらまた近いうちに。 柚乃でした〜。 |
24434 | がんばってください | エモーション E-mail | 2003/1/19 23:02:44 |
記事番号24432へのコメント こんばんは。 お待ちしていました。今回は長編なんですね。 エルフでも忘れちゃうような昔の出来事から始まるプロローグ、 そして別行動しなきゃならなくなった、リナとガウリイ。 ああ、どうなるのだろうと楽しんで読ませていただきました。 そしてオリキャラのゼナくん。か、かわいい……。 ごろつき以外の人も絡みたいと思ってるのでは(笑) ただ、彼はその手の人を無意識に刺激する「何か」があるのでしょうね。 精神が逝っちゃったエルフの研究と、ゼナくん、そしてクレウスがガウリイ に持ってきた「仕事」……。 これがそれぞれどんな風に関わってくるのか、楽しみです。 > まあそれはさておき、とりあえずオリキャラ二人。次にもう一人出ます。これは予定ではなく決定事項。 > とりあえず三人で今考えているオリキャラは終わりですが、これから増えるかは………予定は未定といいますからね(笑) まあ、そういうものですよね(笑)気が付くと勝手に出番作ってたり、 当初の予定より動いてくれなかったり、予定通り動いても自分がメインの場面で ここまでやるかい、というくらい大暴走してくれたりと(話の筋を変えないだけ マシですが)色々ありますよね……(遠い目) 逆に、プロット段階で考えていなかった、自然にポンと書いてたキャラの方が 言動や行動が自然で、ストーリー展開を助けられたりしたこともあります。 そう言う部分を自分の楽しみにしながら、書いていってくださいね。 その方が気楽です。 では、短いですがこの辺で失礼します。 続きを楽しみにしていますね。 |
24480 | がんばります〜。 | 柚乃 | 2003/1/23 17:36:59 |
記事番号24434へのコメント こんにちは。レスありがとうございます〜。 >今回は長編なんですね。 はい。長編です。どれくらい長くなるかは本っ気で未定(オイ)。文庫一冊ぶんくらいに収まればいいなあとか思ってたりします。 >エルフでも忘れちゃうような昔の出来事から始まるプロローグ 最初はプロローグは後半部分のみだったんですね。 でも本編の方を書いてる時に、『このままじゃあ最後までいってもたぶん昔の話は出てこねぇよって言うか題名の意味分かんねぇよ』という天からのささやきがあったので急遽むりやりねじ込んだのです。 本当は第一話の書き出しにしようかなーという意見もあったのですが、第一話の書き出しはあれって決めてたので……… おかげで自分的に違和感があったりするのですが。特に違和感なく読んでいただけたのなら幸いですv >そしてオリキャラのゼナくん。か、かわいい……。 なんか妙に嬉しいです(笑) ていうか実は私もお気に入りだったり。基本的に子供はあんまり好きじゃないんですが、素直でいい子は大好きです。 でもオリキャラを気に入ってもらえると子供を誉められた親のような気分で嬉しいですねvvv >まあ、そういうものですよね(笑)気が付くと勝手に出番作ってたり、 >当初の予定より動いてくれなかったり、予定通り動いても自分がメインの場面で >ここまでやるかい、というくらい大暴走してくれたりと(話の筋を変えないだけ >マシですが)色々ありますよね……(遠い目) >逆に、プロット段階で考えていなかった、自然にポンと書いてたキャラの方が >言動や行動が自然で、ストーリー展開を助けられたりしたこともあります。 >そう言う部分を自分の楽しみにしながら、書いていってくださいね。 >その方が気楽です。 はい。そうすることにします。 ていうかマジでそうなりそうです。ゼナくん素直に動いてくれそうにない……… 何はともあれなんとかかんとか早く書くようにしますので見捨てないでやってくださいねっ! ではではっ。 |
24441 | はじめまして。 | 奈月るり E-mail URL | 2003/1/20 22:29:31 |
記事番号24432へのコメント 柚乃さん、はじめまして。 奈月るりという者です。 小説読ませて頂きました。 続きの展開がすごく気になる内容で、とてもおもしろかったです。 特に、オリキャラのゼナ君が最高でした♪ オリキャラ、もうばんばん入れちゃって下さい。大歓迎です♪ 学校では、よく友達とリナ×オリキャラを、よく友達と書いている私なので、いろんな意味でおいしくて素敵なお話です♪(私はリナ総受けですので、どんなカップリングでも大丈夫なのですvv) いろいろと自分勝手な続きを予想していますが、続き楽しみに待っています♪ パソコンに触る頻度が最近少ないので、レスをしそこねることもあるかも知れませんが・・・それでも、絶対に読んでいますので、よろしくお願いします。 それでは。 【奈月るり】 |
24481 | こちらこそはじめましてです♪ | 柚乃 | 2003/1/23 17:48:38 |
記事番号24441へのコメント はじめましてこんにちは。レスありがとうございます〜v >特に、オリキャラのゼナ君が最高でした♪ そう言ってもらえるとすごく嬉しいですvv ゼナはメインのオリキャラたちの中でもメイン中のメインなのでこれからの活躍を見てやってくださいませv >パソコンに触る頻度が最近少ないので、レスをしそこねることもあるかも知れませんが・・・それでも、絶対に読んでいますので、よろしくお願いします。 ああああそんなっ! 読んでもらえるだけでも嬉しいですよ〜! レスなんてたまにで全然オッケーですっ! てゆか私なんか実は今までにいろんな方の投稿を読んではいてもレスは一度もしたことがないという(外道)すさまじく極道な人間なので、人様に何か言える立場では全然ないのです……… ではでは。 これからもお願いします〜。 できるだけ近いうちにまたお会いしましょうv(←つーか早く書け) |
24446 | はじめまして(・・だよな?お゛い゛!) | かお(薫) E-mail URL | 2003/1/21 10:23:59 |
記事番号24432へのコメント こんにちわ。柚乃さん。 おそらくはじめまして(・・・・多分)←記憶力皆無・・(汗) ゼナちゃんv 気に入りましたv ガウリイとリナが戦うことのないよーに祈っております(汗) (切実に・・・) でも、やっぱり、同じようなことを考える人っているんだなぁ(はあと) と安心もしてたりして・・(まてぃ!) 実話、私もメフィのあの説明(ゼナファ)の巻を読んで・・。 とある話を以前作っている口なのです(笑) まあ、一行もパソに打ち込んではないですけどね(笑) 時代としては、やっぱり・・? セレンティアのあと?それとも、ゼフィーリアに向かう途中? に辺るのでしょうか??←素朴な疑問。 それでは、支離滅裂で感想になってないですが。 続きどぎときしながらお待ちしておりますv それでは。 byかお(薫) |
24482 | はじめましてでオッケーですよ♪ | 柚乃 | 2003/1/23 18:09:09 |
記事番号24446へのコメント はじめましてこんにちは。レスありがとうございますv >ゼナちゃんv >気に入りましたv なんだか皆様ゼナのことを気に入ってくださっているようで。親(?)としては嬉しい限りです〜。 >ガウリイとリナが戦うことのないよーに祈っております(汗) >(切実に・・・) それはない………と思います。たぶん。むしろガウリイの出番がまともにあるかどうかの方が心配だったり(汗)。 >でも、やっぱり、同じようなことを考える人っているんだなぁ(はあと) >と安心もしてたりして・・(まてぃ!) >実話、私もメフィのあの説明(ゼナファ)の巻を読んで・・。 >とある話を以前作っている口なのです(笑) ………えーと………もしかして気付いてます?(汗) まあ名前でそのうち気付く人もいるかなあとかは思ってましたけども。 あ、でもでも。ゼナに関してはずいぶんとオリジナルな設定を作っていますからっ! >時代としては、やっぱり・・? >セレンティアのあと?それとも、ゼフィーリアに向かう途中? >に辺るのでしょうか??←素朴な疑問。 一応こっそりと明記(こっそりという時点で『明』記ではないですね)しておいたつもりなのですが………分かりにくいですかね、やっぱり。 時間軸的には本編最終巻から約半年後です。 私的には本編第一巻〜最終巻まででだいたい二年ちょい経っている、と思ってます。だからリナとガウリイがはじめて会ってから二年半ほど経っていて、リナは現在十八歳と半年くらい。のつもりです。 ではでは。 これからも見捨てずによろしくお願いしますっ!! |
24505 | Legacy of Lunatic Elf 〜白銀の遺産〜 2 | 柚乃 | 2003/1/25 18:13:48 |
記事番号24431へのコメント こんにちは。第二話です♪ 予告どおりオリキャラ三人目登場! ………その代わりと言ってはなんですが、ガウリイが欠片も出てきません(汗) ガウリイファンの方っ! すみませんっっっ!! ではでは。さっそく本編の方にどうぞ〜。 $$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$ ここは………? 身体がふわふわと浮遊しているような、そんな感覚がある。それ以外は何も分からない。 どれくらいそうしていたのか。 ほんの一瞬だったのかもしれないし、もっとずっと長い時間だったのかもしれない。 そんな永劫とも一瞬とも思える時間がただ過ぎ――― 刹那、ぴりっとかすかな―――本当にかすかな衝撃が走った。 決して心地良いものではなかったが―――かと言って不快なものでもなかった。 ゆっくりと意識が覚醒する。 目を開けて最初に飛び込んできたのは………強い輝きを放つ、明るい深紅の瞳だった。 ** ** ** ** ** ** ** ** ** ** ** ** ** ** 今あたしとゼナがいるのは、ガウリイと約束した街だ。今日の昼過ぎあたりに到着し、約束の期日まではあと五日ほどあるが、けっこう大きい街なので退屈することはないだろう。 あたしとゼナは食堂を出て、街の見物をしがてらのんびりと通りを歩いていた。 通りには兵士やら傭兵っぽいのやら、あまり柄のよろしくない連中がけっこういる。昼食をとった食堂で聞いたところによると、彼らはみんなこの街のロードのお抱えらしい。 ロードの評判は良くも悪くもなく普通。しかしだからこそ、何故けっこうなお金をかけて私兵なんぞ雇っているのか、と街ではけっこう噂になっている。 曰く。実はロードには生き別れの兄がいて、その兄がロードの地位を狙っているため自衛のために傭兵を雇った。 曰く。ロードは秘密の魔道実験をしていて彼らはその護衛に当たっている。 曰く。ロードは反乱を企てている。などなど。 笑ってすませられる程度のものからシャレにならないレベルのものまで、大小取り混ぜて様々な噂が飛び交っていたりする。 しかしまああたしたちには関係のないことだし、そんなこともあるんだー、と聞き流しておいたが。 まあ街の見物は明日からにして、とりあえず今日のところは宿を決めてゆっくり休むことにしようか。 ………………しかしあの男。返す返すも腹が立つ。 あたしは通りを歩きながらクレウスのことを思い出してかなり腹を立てていた。 だいたいガウリイもガウリイである。依頼内容が部外者秘、というのはまあ分かるが………なんで一人だけで受けることにしたか、とか、なんであたしはダメなのか、とかくらいは教えてくれても良さそうなものではないか。 まあそれも依頼内容にかかわることなのかもしれないが、あたし自身のことならあたしにも知る権利はあるはずである。別に他人にぺらぺらしゃべるつもりなんかないし――― ………とまあこんなふうに考え事をしながら歩いていたのがいけなかったのだろう。 どんっ! 気が付くと、あたしは誰かとぶつかっていた。 「………ったぁ―………」 「ってぇ………」 「リナ、大丈夫?」 心配そうに訊いてくるゼナに大丈夫、と笑いかけてあたしは立ち上がった。 うう。ぶつかった時にしりもちをついたせいでお尻が痛いよう……… あたしは痛みをこらえつつぶつかった相手の方を見遣った。 先程から通りでよく見かけていた傭兵たちの一人らしい。柄ははっきり言ってあんまり良さそうではない。 むぅ。あたしが全面的に悪いとはまったく思わないが、周りに注意していなかったのも確かだし、何よりあと五日はこの街に滞在することは確定しているのだ。となればロードの私兵にケンカを売るのは得策とは言えない。ここは素直に謝った方がいいだろう。 「えーと………ごめんなさい。よそ見してたわ」 「あぁん? 謝って済むと思ってんのか? お譲ちゃんよ」 しかし、こちらが謝ったというのに男………仮にちんぴらAとしておこう。ちんぴらAは難癖をつけてきた。 「許してほしいんならそれなりの誠意ってもんを見せてもらわねぇとなあ。それが礼儀ってもんだろ?」 言ってちんぴらAは下卑た笑いを浮かべた。 むか。 あたしが珍しく素直に謝ってやったというのにこの反応。だいたいそんな態度で礼儀も何もないもんである。 ………そもそもあたしは今クレウスのことを思い出して機嫌が悪くなっていたのだ。もう穏便にことを収める努力は放棄して、ストレス解消も兼ねてこのむかつくちんぴらAを人間たいまつに変えてしまおうか、などと不穏な考えをかなり本気で考え――― 「リナはちゃんと謝っただろ。だいたいそっちこそぶつかったくせに謝らないなんて礼儀がなってないじゃないか」 しかしあたしがそれを実行に移すより早く、ちんぴらAに食ってかかったのはゼナだった。ゼナもさっきの相手の言い草には腹が立ったのだろう。しかし――― まずい。 かなりまずい。 ゼナが本気で怒ったら、かなりやばいことになる。 さっきまであたし自身似たようなことを考えていたというような些細なことはさておいて、あたしはゼナを止めようと―――しかし、あたしが何か言うより先に、ちんぴらAの方が動いた。 「んだぁ? ガキは引っ込んでろ………!」 言って、乱暴にゼナを払う。 と、その拍子にゼナの帽子が地面に落ちる。 やばっ………! 「あ………!」 「おま………エルフ!?」 帽子が取れ、ゼナの綺麗な白銀の髪と―――髪からぴょこんと突き出た、とがった耳があらわになっていた。 あたしは慌ててゼナを引き寄せると、ゼナを頭からマントで包み込んだ。 ああもうまた厄介なことになりそうな気がするぅ。 「エルフのガキがなんでこんなところに………いや、んなこたぁどうでもいい。おい、そのガキこっちに寄こしな。痛い目見たくねぇんならな」 ちなみにゼナはエルフではない。ハーフ・エルフである。実はそれも厳密に言うと違うのだが、それはさておき。 しかし現状ではそれがどうした、という感じである。 はっきり言ってエルフやハーフ・エルフは人攫いの標的になりやすい。理由は簡単。人間と比べて断然高く売れるから。 人間と比べて魔力が格段に大きいため魔道の研究材料に使われたり、ほぼ例外なく線の細い美人なので道楽者の暇な金持ちが買ったり、稀少なため見世物小屋に売り飛ばされたり。 とにかく、高く売れるは買い手に困らないはと攫う方にとってはこれ以上ないくらいの言い方は悪いが狙いどころなのである。 こいつもそんな良からぬことを考えたのだろう。 ゼナを渡す気なんぞピクシーの爪の垢ほどもないが………どうするべきか。 ここはやっぱり、こいつを人間たいまつに変えてとんずらする、というのが一番だろうか……… 「その辺にしといたら? 騒ぎなんか起こしたら雇い主に怒られるんじゃない?」 まじで実行に移そうと呪文を唱えかけた、まさにその時。タイミングを見計らったかのようにかかった声にあたしはそちらを振り向いた。 年の頃なら二十代後半、といったところだろうか。長く伸ばした黒い髪を後ろで一つにまとめ、普通の旅人ふうの服装に身を包んでいる。 そして、その女性と見まごうばかりの整った顔には、妙に威圧感のある笑みが浮かんでいた。 ………あの。その笑顔、なんとなく郷里の姉ちゃんを連想させて微妙にコワいんですけど。 そんなあたしの内心をまったく知らず、いきなりかかった声に驚いていたちんぴらAだが、どうやら優男、と思ったらしく、途端に強気になって、 「なんだてめぇは!? こっちは取り込み中だ! 野次馬はどっか行ってろ!!」 「ふぅん? でも君の雇い主はこの街のロードだろう? こぉぉぉんな街中で騒ぎを起こしたなんて知れたら大目玉だろうね。下手したらクビになっちゃうかもしれないねー」 「………こっ………てめっ………!」 「それにさっきから見てたけど………ってそんなこと言ってる間に人が集まってきたね。いいのかい?」 その言葉にちんぴらAは慌てて周りを見回して野次馬がかなり集まってきているのを見ると、ぎりぃっと悔しそうに歯軋りして黒髪の男を睨み付け、 「………けっ! 覚えてやがれ!」 芸のない捨てゼリフとともにちんぴらAが去ると、黒髪の男が先程の笑顔とは違う、穏やかな笑みを浮かべた。 「大丈夫だった?」 「あ………ええ。ありがとう。助かったわ」 これは本音である。あのままだったら機嫌が悪かったこともあってかなりの大事になっていただろう。 まあ、あたしやゼナがそれでどうにかなるとは欠片も思わないが、下手をすればロードにケンカを売ったと見なされて、この街にいられなくなったかもしれない。少なくとも五日はこの街にいるつもりのあたしたちとしてはそれは非常に困るわけで。 大事にすることなくことを収められたのは実際助かった。 「たいしたことはしてないよ。ちょっと事実を言ったら勝手にビビって逃げただけだから。 でもちゃんとお礼が言えるってのは偉いね。さっきのバカとは大違いだ」 まったくそのとおり、とあたしが大きく頷くと、マントの内側でゼナも同じように頷いた。それを見て、男はくすくすと笑う。 そのままこちらに近付き、ひょいっと地面に落ちた帽子を拾うと、ぱさ、とゼナの頭にかぶせた。 ゼナがそれをしっかりとかぶり直したのを確認して、あたしはゼナから離れた。 「………とりあえず移動しない? 何区画か離れたところに僕が泊まってる宿があるから。こんなところにいつまでもいるわけにはいかないだろうしね」 あ……… 言われてはじめて思い出したが………周りにはけっこうな人だかりができていた。 ゼナを見ると、ゼナもあたしの方を見て、どうするの? とでも言うように首を傾げた。 「………そうね。とりあえず、移動しましょ」 そう言って。あたしはこくんと頷いた。 「あ、そうだ。自己紹介がまだだったね。僕はヴェルス。君たちは?」 「あたしはリナ。リナ=インバースよ。で、こっちがゼナ」 ヴェルスに案内されて着いた宿屋にて。ついでだから、と部屋をとって、ちょいと早めの夕食をとりながら、あたしたちは自己紹介をしあっていた。 もちろんゼナはきっちり帽子をかぶっている。 あたしの名乗りに、ヴェルスが驚いたように目を見開いた。 「へえ? 君があのリナ=インバース?」 『あの』というのがまたまた気になるが………しかし、まじまじと顔を見てくるヴェルスに、あたしは何故かさほど不快感を感じなかった。 おそらく、あたしを見る目に怯えやら品定めするような感じやらがなかったからだろう。 あたしの名前を知っている相手に名乗ると、たいていの場合まず驚き、次いで怯えるか疑うか………つまりはこちらとしてはひたすら気分の悪くなるような対応をすることがほとんどである。 しかしヴェルスは、最初はもちろん驚いていたが、そのあとあたし自身が気分が悪くなるような感情が浮かばなかったのだ。 「なるほど」 「何が」 何やら勝手に納得しているらしいヴェルスにあたしはすぐさまツッコミを入れた。 いくらさほど不快ではないと言っても、人の顔をじ―――っと見つめたあげく、いきなりわけの分からない納得をされればさすがに気になる。 「ああ、ごめんごめん。気に障ったみたいだね。いや、予想以上だなあと思って。一度会ってみたいとは思っていたんだけど。 でもこんなかわいい娘だとは思わなかったな」 予想以上………って………なんの予想だ、なんの。 「でも僕も君みたいな娘が欲しかったなあ………そうだ。リナちゃん、僕の息子のお嫁さんにならないかい? そうすれば義理の親子だし」 ………ちょっと待て。 「息子………って、あなた子持ちなの!?」 「ん? ああ、息子が一人いるよ。今は事情があって一緒にはいないけどね。今年で二十三歳になるはずだ」 「…………………………………………………あなた、年いくつ?」 「こないだ四十六になったかな」 「…………………………………」 「へえ。あんまりそうは見えないね」 素直な感想を述べるゼナの横で、あたしは沈黙しまくっていた。 全っ然! 見えない。はっきり言ってヴェルスの見た目は二十代後半。いいとこ三十代である。 ………まあ世の中には見た目と実年齢が一致しない人ってのはけっこういるが。何を隠そうあたしの郷里の父ちゃん母ちゃんも、もう四十代だが見た目は二十代、せいぜい三十代前半にしか見えな………あ。 はたとあたしは気が付いた。 あたしはヴェルスのことを最初に会った時からあまり警戒していなかった。いくら助けられたとはいえ、そのあとこうして素直に泊まっている宿屋に来て、一緒に食卓を囲んでいるというのはあたしにとってはかなり珍しい。というか普通はまずない。 が、実際は今こうして同じ卓について食事をしている。 それが何故なのか、少々疑問に感じていたのだが……… 似ているのだ。ヴェルスは。郷里の父ちゃんに。 長い黒髪とか、眼の色とか、やたら整った顔立ちとか、ものすごい若づくりとか………そういった外見的な特徴はもちろんだが、雰囲気が。 しゃべり方や顔立ちなんかはずいぶん違うが―――父ちゃんはもっとぞんざいなしゃべり方だし、同じ整った顔立ち、と言っても受ける印象はずいぶんと違う―――なんというか、奥底まで読めない感じというか………とにかくなんとなく似ているのだ。 そうかそうかとあたしが一人納得して頷いていると、ヴェルスがふと思い出したように口を開いた。 「そういえばさ。ゼナくんってハーフ・エルフだよね?」 「………なんでそんなこと訊くの?」 あからさまに警戒した様子で訊き返すゼナ。まあ当然だろう。さっきあんなことがあったばかりなのだ。あたしだって驚いたし。 そもそもいきなり『エルフか』ではなく『ハーフ・エルフか』と訊くあたり、何故分かったのか疑問である。 エルフとハーフ・エルフの差はほとんどない。エルフの方が耳が少し長いとか、ハーフ・エルフの方がエルフよりは身体がしっかりしているとか、その程度。実際に何度かエルフに会ったことのあるあたしはそれでもけっこう見分けがつくが、普通は簡単に分かるものではない。 あたしとゼナの疑惑の視線を感じたのか、ヴェルスが困ったような顔でぱたぱたと手を振った。 「あ、別にさっきのバカみたいに良からぬことは考えてないから。 えーっと………この街のロードが最近私兵を集めてるっていうのは?」 「知ってるわ。さっきのやつもその一人よね」 「じゃあその理由が軍備の増強、特に魔道に力を入れてるってのは?」 「………初耳だわ」 「この街のロードは半年くらい前に代替わりしてね。その頃ってちょうどデーモンが大量発生していた頃だろう? その時にずいぶんとたいへんだったらしくて。今はもうだいぶ落ち着いてるけど、その時の強迫観念が抜けないらしいんだ。 『いつ何があるか分からないから、常にデーモンに勝てる力を保有しておかなくてはいけない』ってね」 その心がけ自体は別にどうということはないし、立派だとも思うが、それでいきなし軍備増強に走るのはどうかと思うのだが。 「で、ロードが目を着けたのが魔道でね。まあ実際デーモンに対抗するには剣より魔道の方が有効だってのは確かだし、それはいいんだけど……… それまでも魔道の研究には力を入れてたらしいけど、最近………って言っても一ヶ月以上前だけど、ある古い文献が見つかったらしいんだ」 「古い文献?」 「うん。ずいぶん昔のエルフが遺したものでね。そのエルフはエルフ族の中でも『偉大なる(グレート)』の名を冠されるほど強い魔力を持っていたらしい。 そしてその文献の中にはそのエルフが作ったという魔道兵器のことが書かれてあった」 ぴたり。 ヴェルスのその言葉を聞いて―――ゼナの動きが一瞬止まった。 しかし、それに気付かぬふうで―――気のせいか一瞬ちらり、とそちらに視線を走らせたような気がしたが―――ヴェルスは言葉を継ぐ。 「一ヶ月くらい前に、それに書かれていた情報をもとにその………魔道兵器を取りに行ったらしいんだ。そこに実際にあったのかはよく分からないんだけど、とにかく何かを見つけたってことは確からしい。 でも問題はそのあと、なんだよね。 どうも………何か良からぬことをしてるらしいんだ。ここのロードは」 「良からぬこと?」 「………最近この近辺で人攫いが続発してるって話は?」 「聞いたことくらいは………ってまさかっ!?」 「その施設で発見した何かをもとに………それが何かは分からないけど何かをしているらしい。そしてそのために人攫いまでやっている―――そういう話だよ。 で、何をしてるのかはまだ分からないけど、人間よりずっと魔力の大きいハーフ・エルフであるゼナくんはもしかしたらロードに狙われるかもしれないと、そういうこと。 そうでなくても心ない魔道士の中には魔道研究のためにエルフやハーフ・エルフを犠牲にするような輩がいるし。 特にさっきのバカも、リナちゃんが言ったとおりロードに雇われてるやつだろうからもうロードに話が行ってるかもしれないしね。十分に気を付けたほうがいい」 そう最後に締めくくって。ヴェルスは口を閉じた。 さっきは動揺していたゼナも、話が終わる頃にはすっかり平静を取り戻していた。いつものようにマイペースで料理をぱくついている。 しかし………それが本当ならたいへんなことである。 一つの街を統べるロードともあろうものがそんなことをするとは………国王にでもばれたら即座に罷免は間違いないだろうし、そもそも人道的に許せるものではない。 それが本当なら、だが。 「………それって本当? 単なる噂、とかじゃあないの? ………だいたいなんであなたはそんなに詳しいわけ?」 「ん―………ちょっとね、依頼を受けたんだ。誘拐事件を調べて欲しいって。で、調べていったらここのロードに行き着いたってわけ。 情報源は確かだから、間違ってる可能性は低いだろうね。 どうやって調べたか、ってことに関してはノーコメント」 「企業秘密ってこと? それともあたしたちには言えないようなことなわけ?」 「うーん………なんて言うか………蛇の道はヘビ、ってね。 昔そういう仕事をしていた時期があって。今でも裏の情報にはけっこう詳しいんだ。 誓って言うけど、嘘は言ってないよ。リナちゃんがそれを信じるかどうかはともかくとしてね」 「………………………………」 あたしの剣呑な視線を笑って流し、ヴェルスは曖昧な答えを返す。 そういう仕事というと、傭兵か………それともヴェルスの奥歯にものの挟まったような物言いからして―――暗殺者とか。 何はともあれ、ヴェルスの言葉を信じる根拠など何処にもない。何処にもないが――― はぅ、と溜め息を一つ吐いて、 「信じるわ」 言ったあたしの一言に、ヴェルスがわずかに笑顔を見せた。 ………最初に会った時、笑い方が郷里の姉ちゃんに似ていると思ったが………こうして見ると、やはり父ちゃんに似ている。 あたしが彼の話を信用した一端はやはりここにもあるのだろうと思う。 しかし、ヴェルスの話が事実だとすると………やっぱり無視するのは後味が悪い。それに、魔道の実験となれば、ゼナはもちろんだが、下手をすればあたしも狙われる可能性がある。はっきり言って自慢だが、あたしの魔力容量(キャパシティ)は並ではない。 もしも、をさほど恐れているわけではないし、自分たちの身の安全だけを考えるのならこの街を離れるのが一番なのだろうが、放っておくのも気分が悪いし………何より実のところ何をしているのか若干の好奇心もある。 ………そういえば。以前にもこんなことがあった。 一度は現ルヴィナガルド共和国、当時は王国だったところで。そしてもう一度はソラリア・シティで――― 思い出して、あたしは軽く頭を振った。あそこで見た光景は、けっして思い出したいものではない。 無数のクリスタル・ケースの中に浮かぶ、かつては人だったはずの『モノ』たち。 もしこの街のロードがあれと似たようなことをしようとしているのなら―――許してはおけない。 あたしは一種悟りの境地で、心の中でまた厄介ごとに巻き込まれるのかな………と呟いた。 ―――いつも、仕方ないな、と苦笑して、それでも律儀に付き合ってくれる相棒が傍らにいないことを、かすかに寂しく思いながら。 $$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$ ヴェルスさん。オリキャラ三人目です。 彼に関しては本当はもっとぞんざいなしゃべり方をさせたかったんですけど………私の文章力では無理でした………(泣) 最初からリナのことをちゃん付けで呼ばせようと思っていたのです。そうしたらいつの間にかあんな口調に……… ていうか、女の子相手にぞんざいなしゃべり方、ってけっこう難しくないです? 少なくとも私にとってはめちゃめちゃ困難でした………ていうかできませんでした……… それにしても今回の話。第一話もそうでしたけど、プロローグその三、みたいな感じですね。話の展開が遅いったら。 ではでは。 今度もまた一週間以内に投稿できるといいなあと思っている柚乃でしたっ! |
24506 | こんにちは〜♪(←しまりのない顔) | 奈月るり E-mail URL | 2003/1/25 19:43:59 |
記事番号24505へのコメント こんにちは、柚乃さん。 早速『Legacy of Lunatic Elf 〜白銀の遺産〜 2』読みました。 ゼナ君はハーフ・エルフだったのですね。厳密には違うようですが、それは今後の展開に期待したいと思います♪ 新しいオリキャラは、ちんぴらA・・・げふげふ・・・失礼しました。ヴェルスさんですね。 ・・・ルナさんを彷彿とさせる笑顔・・・怖いです・・・・・・でも、よく見ると、リナさんのお父さん似だとか?私は『刃の先に見えるもの』を読んでいないので、リナ父のことはよく知らないのですが、こんな感じだったら好感持てていいだろうなー、と思います。自分の身近にも欲しいかもです♪ それから、ふと思いついたことを少し・・・ 無視してもALL O.Kです♪いや。むしろしてやって下さい。 ゼナ君の名前はリナさんがつけたみたいですね。 そこから考えたんですが、意味深なプロローグや、今回のお話の >「ずいぶん昔のエルフが遺したものでね。そのエルフはエルフ族の中でも『偉大なる(グレート)』の名を冠されるほど強い魔力を持っていたらしい。 > そしてその文献の中にはそのエルフが作ったという魔道兵器のことが書かれてあった」 > ぴたり。 > ヴェルスのその言葉を聞いて―――ゼナの動きが一瞬止まった。 > しかし、それに気付かぬふうで―――気のせいか一瞬ちらり、とそちらに視線を走らせたような気がしたが―――ヴェルスは言葉を継ぐ。 ということから考えると、ゼナ君はひょっとしたら昔の『偉大なる(グレート)』の名を冠されたエルフの作った、対魔族兵器?という考えがむくむくと・・・・・・ 違ったら、兵器呼ばわりしてごめんなさい、ゼナ君! ガウリイさんに依頼されたお仕事や、ヴェルスさんのお仕事もここに絡んでくるのでしょうか?ヴェルスさんは何か知っていそうですし・・・ 兎にも角にも、生殺しになりながら、続きお待ちしております! それでは。 【奈月るり】 最後にこっそり・・・ ゼナ君がリナさんのこと好きだと良いな♪(←おい) 以上、私欲をはっきりと書くことが出来なかった奈月るりでした。 |
24511 | 即座にレス感謝ですvv | 柚乃 | 2003/1/25 21:40:31 |
記事番号24506へのコメント こんにちは。レスありがとうございますv > ・・・ルナさんを彷彿とさせる笑顔・・・怖いです・・・・・・でも、よく見ると、リナさんのお父さん似だとか?私は『刃の先に見えるもの』を読んでいないので、リナ父のことはよく知らないのですが、こんな感じだったら好感持てていいだろうなー、と思います。自分の身近にも欲しいかもです♪ 実は私も友人に借りて一回ざっと読んだだけだったりします。 だからところどころおぼろげ……… 2月に出るスレイヤーズSPの最新刊に収録されていることを熱烈に希望中ですっ!! ゼナに関してはこれから順々に明かしていく………というか話的には彼が重要な位置を占めまくってますから! とにかく、明かしていくのでまあそれはおいおいということで。 >最後にこっそり・・・ >ゼナ君がリナさんのこと好きだと良いな♪(←おい) ………どうなんでしょうね(笑) たぶん恋愛感情………ではないと思います。たぶん。なにぶんゼナはまだ情緒面で未発達なので、恋愛感情を理解してるのかも不明だったり。 ゼナとリナの関係は半分刷り込みに近いんじゃないかなあとかも思ってたりするのですが(笑) 少なくともリナはゼナに恋愛感情は抱いてません。弟、みたいな感覚でしょうか。 ではでは。 またなるべく近いうちに お会いしましょう! というかできるようにがんばりますっ! 柚乃でした。 |
24525 | Re:Legacy of Lunatic Elf 〜白銀の遺産〜 2 | エモーション E-mail | 2003/1/26 21:48:57 |
記事番号24505へのコメント こんばんは。 三人目のオリキャラ、ヴェルスさん。 かっこいいですね〜。 ガウリイ主役の短編で、リナパパに一目惚れした私には、何だか嬉しいキャラです。 ……ガウリイ、さっさと出てこないと、人生の経験値(笑)の差で ヴェルスさんに保護者の地位取られるよ(笑)リナちゃん、絶対ファザコンだし。 ゼナくん、ハーフ・エルフなんですね。 ということは、エルフほどではないけれど、リナよりは年上なんですね。 他にも色々秘密はあるようですが。 約束した街は、何だかとっても不穏な様子……。 ルヴィナガルドやソラリアを連想させるような状況って、 リナからすれば本当に嫌な感じでしょうね。 何だか無事にガウリイと合流できるのか、不安になってきました。 では、短いですが、この辺で失礼します。 続きを楽しみにしていますね。 |
24544 | 私も一目惚れしましたv(笑) | 柚乃 | 2003/1/28 18:21:23 |
記事番号24525へのコメント こんにちは。レスありがとうございますv >……ガウリイ、さっさと出てこないと、人生の経験値(笑)の差で >ヴェルスさんに保護者の地位取られるよ(笑)リナちゃん、絶対ファザコンだし。 ファザコン(笑)。そこまであっさり言っちゃうとあれですね(笑) まあでもあれだけ素敵なお父さまだったらファザコンになっても当然(オイ)ですよね♪ てかリナって男性に対してすごい厳しそうですよね。だって基準があの人じゃあね……… >ゼナくん、ハーフ・エルフなんですね。 >ということは、エルフほどではないけれど、リナよりは年上なんですね。 >他にも色々秘密はあるようですが。 年上………あえて『ゼナはリナより年上である』とは断言はいたしません。まあ生まれてからの年数はリナより断然上ですけど。 ただ一つ言っておきますと、ゼナの精神年齢はすごく不安定ではありますがかなり幼いです。 >約束した街は、何だかとっても不穏な様子……。 >ルヴィナガルドやソラリアを連想させるような状況って、 >リナからすれば本当に嫌な感じでしょうね。 魔道実験&誘拐事件→連想、という感じです。だから本当はアトラス・シティでも良かったんですけどね。でもアトラス・シティではロードではなかったし、当の本人は傭兵とか雇ってたわけじゃありませんでしたから。 次の回の話もぼちぼち書いてはいるんですが………なんだかやたら長くなりそうな上にこれからしばらくテストのため書けなくなりそうでちょっと遅くなりそうな予感……… なんとかこのツリーが落ちる前に投稿したいと思ってますので、温かい目で見守ってやってくださいねっ! ではでは。 柚乃でした〜。 |