◆−冥王の騎士:虚像編:2章:緑と紅の狭間にて−D・S・ハイドラント (2003/2/1 18:35:11) No.24585 ┣後書き−D・S・ハイドラント (2003/2/1 19:01:20) No.24586 ┣Re:冥王の騎士:虚像編:2章:緑と紅の狭間にて−エモーション (2003/2/1 22:22:14) No.24594 ┃┗Re:冥王の騎士:虚像編:2章:緑と紅の狭間にて−D・S・ハイドラント (2003/2/2 11:15:14) No.24599 ┗冥王の騎士:虚像編:3章:幻かくも輝かし−D・S・ハイドラント (2003/2/3 17:01:00) No.24620 ┗冥王の騎士:虚像編:4章:輝き終わりて崩壊始まる−D・S・ハイドラント (2003/2/5 21:06:57) No.24640 ┣3+4章の後書き−D・S・ハイドラント (2003/2/5 21:44:05) No.24642 ┣反抗期なアイン君とガラスの十代(笑)なガーヴ様のお話ですね−エモーション (2003/2/5 21:47:31) No.24643 ┃┗Re:反抗期なアイン君とガラスの十代(笑)なガーヴ様のお話ですね−D・S・ハイドラント (2003/2/5 22:00:21) No.24644 ┗冥王の騎士:虚像編:5章:暗闇に囚われし今思う−D・S・ハイドラント (2003/2/7 14:43:32) No.24668 ┣後書き−D・S・ハイドラント (2003/2/7 14:50:19) No.24669 ┣……一体何があったんだ、お前。という感じ−エモーション (2003/2/7 20:49:18) No.24674 ┃┗Re:……一体何があったんだ、お前。という感じ−D・S・ハイドラント (2003/2/7 21:51:29) No.24678 ┣何となく詩−D・S・ハイドラント (2003/2/8 21:18:25) No.24688 ┗冥王の騎士:虚像編:6章:冥き姉弟の輝き−D・S・ハイドラント (2003/2/10 19:33:59) No.24718 ┣後書き−D・S・ハイドラント (2003/2/10 19:43:39) No.24719 ┣Re:冥王の騎士:虚像編:6章:冥き姉弟の輝き−エモーション (2003/2/10 20:57:47) No.24720 ┃┗Re:冥王の騎士:虚像編:6章:冥き姉弟の輝き−D・S・ハイドラント (2003/2/10 22:02:15) No.24725 ┗冥王の騎士:虚像編:7章:ああ愛薫る攻城の日(前編)−D・S・ハイドラント (2003/2/12 18:41:45) No.24745 ┣シェーラちゃん、板挟み−エモーション (2003/2/12 22:12:33) No.24748 ┃┗Re:シェーラちゃん、板挟み−D・S・ハイドラント (2003/2/13 13:30:12) No.24751 ┗冥王の騎士:虚像編:7章:ああ愛薫る攻城の日(後編)−D・S・ハイドラント (2003/2/14 16:39:13) No.24763 ┣後書き−D・S・ハイドラント (2003/2/14 17:05:55) No.24764 ┣手作りがデフォですか……−エモーション (2003/2/14 21:33:11) No.24768 ┃┗Re:手作りがデフォですか……−D・S・ハイドラント (2003/2/14 21:42:41) No.24770 ┗冥王の騎士:虚像編:8章:雨の日の歌−D・S・ハイドラント (2003/2/16 17:00:15) No.24808 ┣後書き−D・S・ハイドラント (2003/2/16 17:03:48) No.24809 ┗冥王の騎士:虚像編:9章:悪魔の氷解−D・S・ハイドラント (2003/2/18 16:02:54) No.24829 ┣Re:冥王の騎士:虚像編:9章:悪魔の氷解−エモーション (2003/2/18 21:11:47) No.24833 ┃┗Re:冥王の騎士:虚像編:9章:悪魔の氷解−D・S・ハイドラント (2003/2/18 21:26:45) No.24834 ┗冥王の騎士:虚像編:10章:光と闇に捕らわれて−D・S・ハイドラント (2003/2/20 18:02:20) No.24858 ┗Re:冥王の騎士:虚像編:10章:光と闇に捕らわれて−エモーション (2003/2/20 22:51:01) No.24871 ┗Re:冥王の騎士:虚像編:10章:光と闇に捕らわれて−D・S・ハイドラント (2003/2/21 09:53:47) NEW No.24876
24585 | 冥王の騎士:虚像編:2章:緑と紅の狭間にて | D・S・ハイドラント | 2003/2/1 18:35:11 |
走りた獣、飛び掛りて、喰らいつかんとせども、生えし牙に迎えられ、それかなうことなし、ただ衝突の響き、轟かさんのみ。 退きて、またも懲りずに凄まじくに駆けん。なおも金の音鳴るもそれで終わらぬ激突。だがやがてに追い討ちかけし獣の牙なおも激しく迫りて、相対せし獣押しゆく。 いかにして鋼打ち合わん。 だが疾風怒濤なるその飛燕の如くの一撃に速くも終止符打たれん。 「・・・負けたか。」 若き騎士、悔いつつも表情に歪み少なくして、それでいて笑顔湛えつつある。 少女、遠慮がちに伏せ、視線の行き場に惑い震えん。 「やはり君には勝てないな。」 煌かす笑顔に陶酔感じさせんも、その魅力ありての上ではさほど不快ではなき。 双眸の紅は血に濡れたそれでなく宝玉の輝き、妖しくも闇へ誘いし魅惑薫らせつつに、少女見やる。だが意味する視線はむしろ優しき。 「えっいえ・・・シェイド殿の魔法の腕にはいつも御驚嘆させていただいてますし・・・。」 声を何とかに紡ぐ。震え混じりに脅えておりて、それがなお魅力放たん若き少女。10の半ばほどでありたが、歳遥かに越した礼節と、至らぬ幼さ混じりて相乗せし。 背後にて三つ編みとなす黒き髪は艶やかなりて緑の双眸、薄き儚さに気丈さ込めて、気品散りばめられていた。 絡み合わんとせし赤き瞳も美しくであるもその緑にけしてかなうことなし。 「やはり君は綺麗だ。僕は運命を呪ってしまうな。宝石はなければどうも思わないだろうけど、手に入れると失うのは惜しい。」 独り語る声、肌の白に似て澄んで、隠れし強さに反して脆き。 「はあ?」 すでに闇へ堕ちゆく騎士、宝石果たして見えているのか。 「そうだ。君、誕生日はいつだい。」 突然なる帰還より突如切り出されん声、戸惑い抑え、 「獣帝月の2日ですけど・・・」 か細く出されし声のその意味、つまりは11月2日、冥王の騎士、序章投稿されし日である。(どうでも良きことであろうが) ちなみに言えば1年は12ヶ月で神帝、氷帝、華帝、虚帝、竜帝、焔帝、霊帝、風帝、雷帝、獣帝、海帝(適当に今考えたので文句付けぬよーに)の12の月であらわす。 「じゃあ一週間後だな。ふふふ楽しみしてろよ。」 微笑み浴びせん、少女、容貌引き攣らし困惑せしも時かくも緩慢なり。 そしてそれ眺めん1対の薄緑。 「シェーラ!」 1人の少年その卓叩かん、怒り、そして悲哀込めて、 ただその衝撃と張り詰めし空気に凍りつかん。 「ひどいじゃないか。」 涙のその兆し、潤い湛えし哀しき双眸、少女見やりて声出でん。 整いし顔立ち美しく、不完全であるために愛らしく、そして究極なる美同時に兼ね備えし・・・。 美しくも棘持ちし美声の前に返す言葉など出せるはずなく、彼女黙るのみ。 「僕に一生仕えたいって言ったじゃない。僕を裏切るつもりなの?」 「あの・・・いや・・・。」 言葉に詰まり、やがて沈黙。だが少年のその眼光なおも収まらず・・・。 「何だよ。僕に反抗するつもりかい。」 鋭き突き見回され後退りせんとするも、 「いえ・・・そんなつもりじゃ・・・。」 「とにかく、あんな男さっさと捨てちゃってよ。」 沈黙流れるも、すべてがその身縛りて、 「・・・はい。フィブリゾ様。」 「ほらシェーラ誕生日プレゼントだ。」 一週間の後、鍛錬に訪れし中庭にて手渡されし包み。 「あっ・・あの・・」 戸惑いて声出せぬ。その身に焔感じてもけして出せぬが一言に少女苦しむ。 「何だ?遠慮するなよ。・・・せっかく用意したんだ・・・。」 哀愁どこかに漂わせし青年のその声、拒絶出来ずに、包み受け取らん。 伝わるは重み・・・驚嘆が走りて、世界揺らぐも持ち直す。 「どうだ・・・開けてみろよ。」 言われるままに包み、かくも丁寧に、それでいて迅速に剥がさんと、箱見えて、さらに開かんば、輝き。 「これは・・・」 美しき刃。 「これはドゥールゴーファ、聖剣と呼ばれるものだよ。結構高かったけど、君の美しさに比べれば些細なものさ。」 その2人なお見つめる視線。 「シェーラひどいじゃないか。」 またもや一週間前の視線。予測し覚悟はありたが、やはりは身刻み凍らせん。 「・・・もう君なんか嫌いだ。」 「あっ・・・」 少女の脇、迅速に避けて、少年駆ける。 停滞の中、溜息1つ。 静寂はかくも哀しく。 (確か次の日にはフィブリゾ様は・・・) 「シェーラおはよう。」 「あっ・・・」 「何だよ。おはようって言ってるじゃないか。」 「あっはい・・・おはようござます。」 「ふふふ、いつも綺麗だよ。」 「・・・あっありがとうございます。」 普段に戻りし2人。 ――今となれば幸せでしかなき ――失いし心はかくも痛き ――焦りは余計に傷うずかせて ――幻想すべて打ち破る ――虚像はすべて涙誘わんのみ。 |
24586 | 後書き | D・S・ハイドラント | 2003/2/1 19:01:20 |
記事番号24585へのコメント フィブリゾ→シェーラ←シェイド(?) にしてもいい加減度最高潮。 特に最後の方・・・。 あそこからフィブリゾとシェーラの仲直りイベントでも立てようとすると中編長編になりかねないかも知れなかったのでやめました。 ただでさえメッキーと神弁とDQ(忘れがちだが)で悪戦苦闘の毎日ですから・・・。 まあ言い訳はこの辺りにして この辺にてさようなら〜 次回は他のメインキャラの過去に迫ろうと思います。 |
24594 | Re:冥王の騎士:虚像編:2章:緑と紅の狭間にて | エモーション E-mail | 2003/2/1 22:22:14 |
記事番号24585へのコメント こんばんは。 シェーラちゃんの元彼のお話ですね。 何だかシェーラちゃんが一方的に言い寄られているような……。 すでにフィブリゾ君がやきもち大爆発しているし(笑) さすがにまだ8〜9歳(ですよね?)では、本編でサイコロ君相手に やったような芸当はできないですね……12歳であれなら充分すぎですが。 もしかしたら、これで経験値積んでいたのかも、フィブリゾ君……(汗) さらに、それが翌日まで持ち越さないのが、やっぱりまだ子どもな感じです。 見ていて微笑ましいですね。 では、短いですがこれで失礼します。 |
24599 | Re:冥王の騎士:虚像編:2章:緑と紅の狭間にて | D・S・ハイドラント | 2003/2/2 11:15:14 |
記事番号24594へのコメント >こんばんは。 こんばんは > >シェーラちゃんの元彼のお話ですね。 そうなります。 >何だかシェーラちゃんが一方的に言い寄られているような……。 この話での彼女が自分から仕掛けるとは思えません。 >すでにフィブリゾ君がやきもち大爆発しているし(笑) この辺りがフィブシェラ・・・。 >さすがにまだ8〜9歳(ですよね?)では、本編でサイコロ君相手に >やったような芸当はできないですね……12歳であれなら充分すぎですが。 この話ではフィブシェラともに年齢上げてます。 本編ではフィブ14、シェラ18、虚像編ではフィブ12、シェラ16です。 ・・・シェイドは当時23。 >もしかしたら、これで経験値積んでいたのかも、フィブリゾ君……(汗) そうですね。 >さらに、それが翌日まで持ち越さないのが、やっぱりまだ子どもな感じです。 >見ていて微笑ましいですね。 シェーラは困惑だろうけど・・・。 > >では、短いですがこれで失礼します。 ご感想どうもありがとうございます。 |
24620 | 冥王の騎士:虚像編:3章:幻かくも輝かし | D・S・ハイドラント | 2003/2/3 17:01:00 |
記事番号24585へのコメント ――18年のその月日逆巻きて蘇らん虚像 「それではブリガミア殿、この子をよろしく頼むよ。」 「任せておけ、お前の父には貸しがあるからな。」 ――交わされし言葉、運命始まらん。 「父さん。この子の名前何にする?」 「そうだな・・・。」 ――そして吐息1つの後に 「アイン・・・この名は悪いか?」 「いや全然・・・でも、父さんにもまともな名前考えられるのね。」 ――そして廻り始めん。 「ふふふアイン・・・今日から私があなたのお姉さんよ。」 ――緩慢なる時は幸福でありて輝かし。 「うええええええええええん。うええええええええええん。」 「アイン・・・良い子だ。・・・だから泣き止め。」 ――優しき時間。願わくばそれ永遠に。 「きゃははは、やったなあ〜」 「あたしに勝とうなんて100年早いわよ。」 「それ!」 「痛っ!」 「油断するからだよ。・・・エル姉ちゃん。」 ――雪降りて遊びしあの日に飛び交う球々。思い出の如くに儚きて 「きゃははははは待て〜」 「待たな〜い♪」 ――追いかけあった残雪の森。 「あなたあたしのクッキー食べたでしょ。」 「え〜僕知らないよ。」 「正直に言いなさい。火焔球(ファイヤー・ボール)が飛ぶわよ。」 「だから知らないって・・・。」 ――いつも年不相応にはしゃぐ姉。太陽の如き少年に魅せられ・・・。 「父ちゃん〜魔法教えて〜」 「エルに教えてもらえ。わしは今から神殿に行って来る。」 「え〜だって姉ちゃん教えてくれないし・・・。」 「ならわしも同じだ。」 ――父、優しきだけではなきけれど・・・ 「ガキがなめやがって!」 「うえ〜ん助けてよ〜姉ちゃん〜。」 「今、あたし悪党に絡まれて助けを求める可憐な美少女役やってるからダメ!」 「何ほざいてやがる!」 「きゃああああ助けて〜」 「解魔放術 風!」 「ぐわあああああああああああ」 「父ちゃん!」 ――それでも父、父でありた。 「きゃははははは、はははははは。」 ――輝き続けよ。永遠に・・・。 ――だが時とは無情なりしもの。 「何で俺が腐った宗教に入らなくちゃなんねえんだよ!」 「わしに口答えする気か!」 「アイン、あなたはそんな子じゃないと信じていたのに!!」 「黙れ馬鹿エル!」 ――いつしか息子、変貌遂げん。 「だから嫌だっていってるだろうが!」 「うるさいわしに従え!」 「そうよアイン。おとなしく運命を受け入れなさい。」 「だからてめえは黙れって言ってるだろうが・・・。」 「そんな・・・姉ちゃん滅茶苦茶哀しいわ。」 「てめえなんざ姉じゃねえ。黙ってろ!」 「アインいい加減にしろ!」 ――波乱。いつからなのだろうか。 「親父てめえとは1度決着付けなきゃなんねえようだな。」 「哀しいがそうなるな。」 ――牙剥く息子。だが父親強し。 「くっ!」 「わしにかなうとでも思ったか馬鹿もの!」 ――そして敗れしアイン。言われるがままに・・・。 ――だがそれこそ大いなる始まり。 ――今に至らんがための・・・。 ――その悲劇。 |
24640 | 冥王の騎士:虚像編:4章:輝き終わりて崩壊始まる | D・S・ハイドラント | 2003/2/5 21:06:57 |
記事番号24620へのコメント ――過ぎし日 輝きばかりでなくとも ――去りし時 それほどに美しきものなき ――過去の幻 今映りしその虚像 ガーヴ――ガーヴ=カオス=ドラゴン=ド=フレア。 その輝きし流れに生まれし黒き澱み。遡らんば今それ見え出でん。 朝は静寂なりた。 ただ過ぎゆく時見送らば、新たな流れ生まれ瞬く間にて死せる今。黄昏への連なり刻々と築かれん。 その世界は15ほどの少年ただ1人――。 「ガーヴ、もう起きてたのか・・・。」 少年の背後に生まれん気配。なおそれに気取られることなくに虚空見やるのみ。だが現在味わうわけでなしに、未来へ手伸ばさん。少年に静かなる焦りありた。ただ内より漏れんはかくも熱き。 「おいガーヴ!」 背後の男、口調強まらん。風帯びて洗練されし厳格なる声。 「あっ起きてたのか・・・父さん。」 散らばめられし美しき焔の髪揺れて、4つの紅玉、互い見やらん。歳違えども、同じ戦士。そう思わせん風貌ありた。その瞳の輝きが何よりだ。 「起きてたのかじゃないだろ。」 「いやそれ父さんも言った。」 声の明暗、分かれども闘うそれに相違なし。 「一体何をしてるんだ。朝食はまだだぞ。」 空はなお赤き残りて清楚なる空間、より鮮やかに見せん。 高価なる硝子大量に用いて、長卓もいくつもの椅子も煌びやかなりて、慎ましき。 広き空間、寒風はむしろ心地良くも、身蝕みしこと確か・・・。 「いや何となく・・・。」 少年自信なくに答えれば、男笑い上げ、 「まあ良い。・・・使用人どもを起こしてくる。」 そして静寂戻らん。視線はなお外れなき。胎動の如きに胸膨れ縮まん。 光溢れん。 輝き満ちん。空も心も・・・。 単調なる音に合わせ、食卓は進行始めん。 沈黙の吐息が何度も聞こえ、消え去らんそれすらも鮮明に思え、それでいて希薄でありた。胸千切れんほどにありても冷静はあくまで停滞にて、自らにも不可思議にあらん。 負なる誕生を抑えんと努めるほどに情景は鮮明になりゆく。 そして心震え絶頂の波――。 流れゆいては荒息立てん。微かな視線に熱帯びようと、かぶり振りて堪え消し去る。 だが巨大なる音。突然にそれ響き渡らん。 ほのかなる熱集まりて身焼き尽くさん。 五感が途切れ、ただ見るは背後、刃刺さりたそれほどに鮮明なりてほぼ現実。 「ガーヴ様♪」 それは今訪れん。緊張が爆発せんほどに膨れ上がりて、熱気が泣き叫ばんほどに燃え上がらん。身震い全身に現れて、思考奔流し混沌に混乱。 「おはようございます。」 潤いに満ちし美しくも儚げなる煌びやかな声。動揺は絶頂にて、消え去り砕けん声へ手伸ばして何とか発さん努力霧散。 だが静寂なる中でやがて紡がん。苦しくも・・・。 「おっおはよう・・・ございます。」 声震わせつつに恐る恐る振り返らんば、見えしはかくも美しき女。 黄金の大河頭上より降りて、白き肌、陽跳ね返さん。20ほどで女神の如くのその美貌に闇へ堕ちん身、必死で支えん。 「ふふふ・・・あんまり畏まらなくて良いですよ。」 「・・・はっはい。」 だが声なお寒空の下。 「ガーヴ、どうだ。もう食べれるか。」 40ほどの気品と強さ持ちし父。光浮かべつつに躍る表情。だが突然に曇りだし。 「っ。」 表情曇らせ、舌打ち1つ。 「義父様もおはようございます。」 だが女神の声に返す言葉なく。むしろ険悪なるは少年。 「どうしたガーヴ?」 だが声向けられんとともに、 「あっいや何でもないよ。」 慌てて掻き消さん。 そしてその視線消えては、恐れつつに笑顔浮かべん。女へ向きし、焦点だけはけして虚空。返されん笑顔に幸福生まれし・・・。 なお時経ちて、父執務へ向かいた。 少年、女と楽しき時、 「じゃあ義父様にもお持ちして来ますのでしばらく待っててくださいね。・・・旦那様。」 女はそうして去らん。 静寂戻りし時、ほの赤き鏡面ただ見詰めるのみの時。それが連ならん。 停滞が続けば運命変わっただろうか・・・。 ――女ネイルは複雑なる事情に置きてでありて婚約者とならん。 ――傭兵より貴族へとなりた父ハウル。事実上、地位にすればさほど――貴族として見れば――の力持たぬものの、能力面ならば優秀なりて才覚に富み、未来には国内でも1,2争わんほどの大貴族にならんと言われしほど・・・。 ――その能力と現状の地位にて家系羨むものおるであろう。 ――だがそのような事情に関係せずに少年ガーヴ、ネイル好いていた。想いていた。身はちきれんほどに・・・。 ――だが悲劇は唐突なり、早すぎたやも知れぬ。 静寂の中に・・・。 「ガーヴ飲むな〜!」 唐突に響きし声。 だがすでに遅く無情にもその時、口にせし紅茶。そして不意に起こるは・・・苦悶。 意識混濁しゆく。 「うわああああああああああああ。」 それとは別なる悲鳴・・・最期に見えしは父突き刺せし愛せしネイルの姿。あまりに狂気に満ちた瞳、他すべて歪もうと最期までそれのみ鮮明に映りた。 自らの黄昏にすべて覚らん・・・。 真の闇へ堕ちゆく。 この日、フレア家は滅び去りた。 混沌の海へ遡らん。 消えゆかん。 死したのだから。 だがそれ真実か。 疑えば・・・光満ちて・・・。 (ここはどこ?) 見えしは闇。 「ようやく、気付いたかの。」 突如に気配、そして声。 老人――人なるものの確かな品持ちていた。 「あんた誰だ?」 闇――闇に満たされし世界に老人1人。黒き鎧のその老人。笑い上げて・・・。 「わしはラルターク。」 これが出会い。闇へ堕ちゆくその始まり・・・。 ――崩壊の運命はこれより紡がれん。 |
24642 | 3+4章の後書き | D・S・ハイドラント | 2003/2/5 21:44:05 |
記事番号24640へのコメント こんばんはD・S・ハイドラントです。 4章――ついに4章。 でも1章は長かったけど他かなり短いのばかりですね。 にしても今回・・・長編にも出来たネタではないでしょうか? まあ長くなったら嫌なので無理して切りました。 いい加減な話になってすみませんです。 にしてもこのガーヴ編。 事実虚像編で一番悩んだ話です。 先にネジュノス編書こうと思いましたけどやはりこっちが先でしょう。 まあ本編の方がより辛いですけど・・・(ペース落ちてます。) 現在6話、30枚ほど。 いい加減にならないよう努力したいです。 後もしかしたらHP作るかもです。 そこに入れるためメッキー修正しています。 出来る限り今の文体に近づけるため・・・。 でも後160話ほど・・・。 にしても昔の私、あんなに下手だったと思えるのはまさに成長の証。 でもあんないい加減な話載せるべきじゃないかも・・・。 それでは次回はネジュノスかアイン単独編になります。 さようなら〜 |
24643 | 反抗期なアイン君とガラスの十代(笑)なガーヴ様のお話ですね | エモーション E-mail | 2003/2/5 21:47:31 |
記事番号24640へのコメント こんばんは。 レスを書くのは数日ぶりです。 アイン君はそれなりに幸せな生活を送っていたんですね。 ……多少ハードですが。 入るように言われていたのは三珍味の神の宗教でしょうか。 色々思うところがあって、拒否したのは分かるのですが、 何だか、ただの反抗期で家出した(爆)ように見えますね、アイン君……。 そしてガーヴ様……。 酷い目にあったことのある、エル様に似た女の話ですね。 今のガーヴ様からは全く想像もつかない、ガーラスのーじゅうーだーいー♪ (今の十代知らないよ……この歌……(滝汗))なガーヴ様……。 豪快なガーヴ様もなかなかですが、このまんま成長していたら、 一体どんな男性になっていたのか、ちょっと気になりました。 > 「まあ良い。・・・使用人どもを起こしてくる。」 すいません、ここちょっと疑問です。……主より遅く起きる使用人って……。 いくらなんでも職務怠慢なのでは……?(滝汗) さて、ネイルさん。婚約者ってガーヴ様の、ですよね? 彼女はどんな事情があったのでしょう。どんな経緯があって、2人を殺害を 実行したのか。その後、彼女はどうなったのか。 殺そうとまで思う相手の子どもの婚約者になった理由や心境を考えると、 ぞくぞくしますね。 書き方によっては彼女主役のお話が一本書けるのでは? ……まあ、どんな事情があるにせよ、ガーヴ様にとっては「信用していた 大好きな相手に裏切られた」という記憶でしかないのでしょうが。 そして現れたラルターク……やっぱり黒幕なんですね、この方……。 ただでさえ、たくさん話を掛け持っているのに、もうちょっと突っ込んで 知りたいと鬼のような事を思ってしまう(特にガーヴ様の方)内容で、 楽しんで読ませていただきました。 本編や他のお話も楽しみにしていますが、無理しないでがんばってくださいね。 では、これで失礼します。 |
24644 | Re:反抗期なアイン君とガラスの十代(笑)なガーヴ様のお話ですね | D・S・ハイドラント | 2003/2/5 22:00:21 |
記事番号24643へのコメント >こんばんは。 こんばんは > >レスを書くのは数日ぶりです。 お久しぶり(?)です。 > >アイン君はそれなりに幸せな生活を送っていたんですね。 >……多少ハードですが。 まあ私だって昔は良かったと思えること多いですし >入るように言われていたのは三珍味の神の宗教でしょうか。 そうでしょう。本編と絡むはずです。 >色々思うところがあって、拒否したのは分かるのですが、 >何だか、ただの反抗期で家出した(爆)ように見えますね、アイン君……。 まあそうですね > >そしてガーヴ様……。 >酷い目にあったことのある、エル様に似た女の話ですね。 一番最近に浮かんだ話です。49章書いてた時ですから・・・。 >今のガーヴ様からは全く想像もつかない、ガーラスのーじゅうーだーいー♪ >(今の十代知らないよ……この歌……(滝汗))なガーヴ様……。 >豪快なガーヴ様もなかなかですが、このまんま成長していたら、 >一体どんな男性になっていたのか、ちょっと気になりました。 確かに・・・。 > >> 「まあ良い。・・・使用人どもを起こしてくる。」 >すいません、ここちょっと疑問です。……主より遅く起きる使用人って……。 >いくらなんでも職務怠慢なのでは……?(滝汗) 確かに・・・まあ朝が早すぎるのかも知れませんが・・・。 > >さて、ネイルさん。婚約者ってガーヴ様の、ですよね? >彼女はどんな事情があったのでしょう。どんな経緯があって、2人を殺害を >実行したのか。その後、彼女はどうなったのか。 >殺そうとまで思う相手の子どもの婚約者になった理由や心境を考えると、 >ぞくぞくしますね。 >書き方によっては彼女主役のお話が一本書けるのでは? 書けそうです。・・・時間と気力とその他諸々があれば・・・。 >……まあ、どんな事情があるにせよ、ガーヴ様にとっては「信用していた >大好きな相手に裏切られた」という記憶でしかないのでしょうが。 そうですね。 > >そして現れたラルターク……やっぱり黒幕なんですね、この方……。 黒幕さんです。本編ではやられちゃいましたけど・・・。 > >ただでさえ、たくさん話を掛け持っているのに、もうちょっと突っ込んで >知りたいと鬼のような事を思ってしまう(特にガーヴ様の方)内容で、 >楽しんで読ませていただきました。 > >本編や他のお話も楽しみにしていますが、無理しないでがんばってくださいね。 >では、これで失礼します。 はいご感想&暖かき御言葉どうもありがとうございます。 |
24668 | 冥王の騎士:虚像編:5章:暗闇に囚われし今思う | D・S・ハイドラント | 2003/2/7 14:43:32 |
記事番号24640へのコメント ――冷たくて ――凍えそうで ――終わらなくて ――終わらすこと出来ないで ――脅えていた ――震えていた ――恐れていた ――嘆いていた ――泣いていた ――だが変わらずに ――変えられずに ――過去の虚像は輝きすぎて ――今の流れが暗闇すぎて ――同じ空だけ眺めていた ――同じ地図だけ辿っていた ――赤き涙は美しすぎて ――今も流れ悪魔酔わせん ――私はそれだけに存在する ――冷たいよ ――凍えるよ ――終わりたいよ ――終わらせられないよ ――怖いよ ――冷たいよ ――恐ろしいよ ――もう嫌だよ ――哀しいよ ――でも変えられないよ ――変えられないよ ――昔は楽しかった ――だけど今は違う ――この窓だけ見てる ――この世界だけ歩いてる ――私の涙はこんなに綺麗 ――でもあなたに捧げるだけ ――私はそれだけの女なの? ――輝きは常にありた。 ――幸せは不変でありた。 ――いつもそこに・・・。 吹き荒れん風など感じぬ。その寒気すら今にはなき。向かう鳥、翼持たぬためにいつしか墜つるであろう。だが感慨持たずに、瞳において大きさ増さんそれ捉えんのみ。 だがそれもすでに遅き、瞬間に視界は黒く染まりて衝撃に滲む冷たさ、鋭き痛み。砕け散りた翼なき鳥。そして見えしは優しく笑わん幼き少年。自分と同じ銀髪、変わらぬ虚ろの瞳に白き肌。ただ活力に満ちている。 「僕の勝ちだね。」 「まだよ!」 素早く視線は地に向きて、白銀に埋め尽くされん。だが僅かな間にて消え去りて、見るは空、移動し少年捉えんば、 「それっ!」 輝きは宙舞いて、 「おっと危ない。」 崩れし欠片、退きてかわせし少年。 「僕の番だ。」 素早く白の塊飛来。対しそれ小さく跳躍せんと――急に焦燥、落下感生まれん。 墜落せしは1つなる銀世界。 「きゃっ!」 衝撃走りて強き冷気全身に伝わらん。 「大丈夫?」 駆け寄り腕伸ばさん少年。か細くもかくも頼れしそれ杖に立ち上がらん。 「全く気をつけてよ・・・。」 溜息1つ。 「ごめんね・・・ノースト。」 「ただいま〜」 声響かせん。流れる如くに透き通りたそれに返るは、 「お帰りネージュ、ノースト。」 優しき母の声。それ消えて後、歩進めん。少年はただ後付くのみ。 母の顔映らん、同じく白肌であろうも力強さはかくも違い、銀髪もまた鉄思わせん。それ見て微笑まんも、だが瞬間のその熱に感じんは悪寒、そして吐き出されん息。強き音立てしそれは――咳。 「・・・ネージュ大丈夫なの?」 その屈強さ帯し顔つき、急激に不安げとなりた。 「あっうん。大丈夫よ。」 と言いつつに咳漏らさん。 「あんた、身体弱いんだから無理しちゃだめよ。」 温かき、声はかくも温かき。少年もまた微笑みて温もり持ちていた。 ――輝きなお終わらん。 ――幸せはなお続かん。 「無理しなくて良いのよ。」 ――優しき母。 「お前とお前の生活は俺が護ってやる。だからあれこれ思い悩むな。」 ――強き父。 「僕はお姉ちゃんを助けるために生まれて来たんだ。辛い時は僕が助けてあげる。」 ――頼もしき弟。 ――病弱なる彼女ネージュはそれでも幸福でありた。 ――だが時は雪の精(ネージュ)の如くに儚くて ――やがて悲劇始まらん 寒空眺めん瞳はなお冷たき輝き持ちたやも知れぬ。だがそれに気付くことなきに荒涼たる遥かな天眺めん。 「姉上、何どうした?」 すでにその少年は見かけに反し強く逞しき――騎士目指さん少年の声は温かき。それに瞳の凍り侵されん。 「ねえノースト・・・お父さんは帰って来るかな?」 その双眸は赤く濡れ、輝き美しく神々しき。 彼女18にて、ノースト17、その時が始まり。その強き姉の弱き涙。闇に沈む身感じん・・・。 「どうしたの?」 「あっいや何でもない。」 だが少年変貌始めつつありた。 そして・・・。 ――ノースポイントの偉大なる3騎士団総力上げての雪影賊の大々的なる討伐計画。 ――それより父無事に帰還せし。 ――だが安堵はすぐに消えん。 ――悲鳴それを聞きた瞬間より始まりを知ることとなろう。 「どういうことなの!?」 地に伏せし父と母。 「答えなさい!どういうこと!?」 赤き海にたゆたわん2人。 「答えなさいノースト!?」 傍らには刃持ちて狂気に震えん少年。まさしくノースト。 「ふふふ、その御顔も美しいですよ。」 そしてそれは変わりすぎた。 「まるで女神のようだ。あなたは・・・。」 近寄り来る。血塗りし腕で、血に濡れしその足で・・・。 「っ・・・来ないで・・・。」 「何を恐れているのですか。大丈夫ですよ。あなたに害なすものからは私が護ります。・・・姉上。」 「ご覧ください。父上も母上もこんなに弱い。そしてこんなに美しいではないですか。・・・このまま飾っておいた方がよほどの役に立ちましょう。」 そして紡がれし声は身を震わせん。 ――変わりすぎた弟。 ――暗き日々はこれより始まらん。 ――暗闇に囚われし今思う。 |
24669 | 後書き | D・S・ハイドラント | 2003/2/7 14:50:19 |
記事番号24668へのコメント こんばんはラントことD・S・ハイドラントです。 今回思うは・・・ノースト変わりすぎ。 まあ人なんて簡単に変わらないようで変わっちゃうものではないですか。 それに精神魔法とか・・・または誰かが(ゼロスとか)裏で絡んでいたり・・・。 まあいろいろありますけど今回はネージュ中心なので語られません。 またノーストサイドで書く予定もないです。(今回微妙にノーストサイドあったっぽいけど) にしても・・・HPってどうやってつくれば良いのか? 何から初めて良いのか全然分かんない。 ううむ完成は・・・いやまず作成開始はいつになろうか・・・。 そろそろメッキー4に一区切りできそうです。 近日公開かも・・・でも後悔にならないようにしっかり見直します。 |
24674 | ……一体何があったんだ、お前。という感じ | エモーション E-mail | 2003/2/7 20:49:18 |
記事番号24668へのコメント こんばんは。 今回の虚像編はノーストくんとネージュさんなんですね。 それにしても本当に……、何故なんだスティーブッ!!(古すぎ……)と 思わず絶叫したくなりますね。 ノーストくん……誰からも公認されそうな、天上天下唯我独尊の立派な変質者で、 犯罪やらかす前に檻のついた病院に入院させて、完璧に治るまで出てこないように した方が良い奴リストぶっちぎりナンバーワン!に勝手に認定している彼の 少年時代はむちゃくちゃさわやかですね……。ガーヴ様以上の衝撃です。 これが、あんな風に変わったら、確かにネージュさん、理由分かんない上に 顔見るたびに泣きたくもなりますよね。 何かに取り憑かれたのかとか、よく似た別人が入れ替わって弟のふりをして いるんじゃないかとか、いろいろ考えてしまうでしょうね。 ほんと、凄い変わり様……(滝汗) 驚きました。 では、短いですが、この辺で失礼します。 |
24678 | Re:……一体何があったんだ、お前。という感じ | D・S・ハイドラント | 2003/2/7 21:51:29 |
記事番号24674へのコメント >こんばんは。 こんばんは > >今回の虚像編はノーストくんとネージュさんなんですね。 3では結構目立った上、ネージュは仲間入りとなりましたしすでにメインと域でしょう。 >それにしても本当に……、何故なんだスティーブッ!!(古すぎ……)と >思わず絶叫したくなりますね。 さすがに変えすぎたかも・・・。 > >ノーストくん……誰からも公認されそうな、天上天下唯我独尊の立派な変質者で、 >犯罪やらかす前に檻のついた病院に入院させて、完璧に治るまで出てこないように >した方が良い奴リストぶっちぎりナンバーワン!に勝手に認定している彼の >少年時代はむちゃくちゃさわやかですね……。ガーヴ様以上の衝撃です。 誰でも少年時代は・・・。 > >これが、あんな風に変わったら、確かにネージュさん、理由分かんない上に >顔見るたびに泣きたくもなりますよね。 >何かに取り憑かれたのかとか、よく似た別人が入れ替わって弟のふりをして >いるんじゃないかとか、いろいろ考えてしまうでしょうね。 もう考えるのにもうんざりかも・・・。 > >ほんと、凄い変わり様……(滝汗) >驚きました。 さすがに無理ありすぎ・・・ゼロスと契約とかしたのかも・・・。 > >では、短いですが、この辺で失礼します。 ご感想どうもありがとうございます。 |
24688 | 何となく詩 | D・S・ハイドラント | 2003/2/8 21:18:25 |
記事番号24668へのコメント 輝きは思い出 笑顔は幻 優しきは虚像 頼もしきは微弱 すべて崩れ落ちて すべて消え去って 暗闇に笑う 今はすべて偽り 真実は希薄 今は奉る神 真実は暗闇 何が変えてしまったの 思い出は儚き 幻は消え去る 虚像はあらず 微弱は崩れん すべてすでになくて すべて涙に流され 暗闇に囚われん 明日は何も見えず 絶対の不変 明日も雪は降る 落涙と同じで 心の欠片の屍 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ネジュノスです。でもあまり出来は良くないと思う。 これは良い!と思える表現もないしリズムも今1つのような・・・。 それに5章の初めの部分の方が伝えられること伝えているような気もしますし・・・。 恐らく明日は休憩します。 というか毎週日曜は文書き休むかと・・・。 いや実行出来るか分かりませんけど・・・。 とにかくこの辺りでさようなら〜(やはりメッキー4は1ツリー完結狙うべき?) |
24718 | 冥王の騎士:虚像編:6章:冥き姉弟の輝き | D・S・ハイドラント | 2003/2/10 19:33:59 |
記事番号24668へのコメント ――闇に葬られし過去 ――すでにどれだけ時経とうか・・・。 ――今を悔やむわけでなけれど過去輝かしき ――けして暗黒あれど ――やはりは過去美しき ――それは彼女にも同じ。 どれだけの過去やも知れぬ。魔法使うものおれど、まだ魔道なき時代。魔の力、人に解明されず魔道具もなき。ただ天に従うのみの時代。 「ゼラス〜ゼロス〜帰ったぞ〜」 近くに見し少年少女、彼らに向け叫び、意気揚揚とせし荒れし金髪の男。その背に巨大なる骸引きずりて。 「父さんお帰りなさい・・・」 「お帰り〜」 黄金なる髪、幼くも強さ思わせん少女答えん。それに触発されてか少年もまた。 「今日は父さん特製の熊鍋だ。」 少女それに複雑なる思い。 ――彼女は家事全般がひどく苦手であった。 ――毎日父のいない家庭で母替わりであったのだが・・・。 「とにかく鍋持って来い。」 「はっはい。」 少女、席立たん。さすらば古き木卓、軋み揺れん。少女の背中、黒髪の少年ずっと眺めし。 ――山間の不自由な土地であり生活は貧しかった。 ――だが家庭は幸せなり。 「ゼラス姉様・・・好きだよ。」 衝撃は不意に放たれん。 「痛い・・・何で殴るの?」 少女、頬に熱走りつつ。 「うるさい!」 怒り込め怒鳴らん。 ――時は2人を成長させゆかん。 老いし木々の梢、風激しく吹き荒れん。地はやや不快なる音立てゆく。だがそれら世界のその外。 一撃とともに衝撃、汗滴り、震え、意識遠のかんほどに思えし。何度も上がる吐息。 「どうした?ゼロス。」 軽々しく木切り倒しゆく姉。両手にて一閃せし巨大なる斧。隣の父には及ばぬものの。 「だめだよ。僕には力仕事は向かない。それに木が可哀想じゃないか・・・」 だが遅れて衝撃。 「痛い!また殴った。」 弟の視線、先には何かに震えし姉。 数多くなくも姉の拳は弟に強く残らん。 ――姉ゼラスは強く逞しく ――弟ゼロスは優しく愛らしく ――母と別れし父レイオンのもとで育ちゆく。 ――だが時はやがて・・・。 「父さん・・・しっかりして・・・」 狭き空間、吹きし風、差す淡光。古き寝台に伏せし父、かくも衰弱せし姿。威厳たる黄金の髪も今は昼の光に等しく弱々しき。 「ゼラス・・・俺はもうだめだ。」 壮年となりた父、あまりに早過ぎし別離。 すでに声は届かず。なお幼さ残りし少女哀しみに雨降らさん。それはかくも熱き。 ――父は去りた。 「えっ父様死んじゃったの?」 今にも崩れ落ちん水の宝玉湛えしゼロス。 「そうだ・・・。」 だがゼラスは反面なお強くあった。 「そんな・・・。」 曇りはなお進行せん。 そんな弟、抱きしめ、 「大丈夫だ。お前は私が護ってやる。」 ――いつからだろう・・・あいつが変わったのは・・・。 沈黙、風のみ吹かん。それが長く連なり、やがて弾け、ざわめき。一条の光駆け・・・ 「やった!」 歓喜・・・闇が地に落ちん。ゼロス駆け出し、そして帰還の腕には事切れし鳥の骸。 「姉様。ほら僕にも出来るんだよ。」 姉は陽光浴び、それに負けぬ微笑み湛え続け優しき眼差しにて弟見下ろさん。 すでに幸せ戻り、過去は葬られし・・・。 ――時は流れ、2人ついに成人迎えん。 ――さらなる時、続きゆく。幸福とともに・・・。 ――だが悲劇はこれにて止まらず・・・。 響きし足音不気味に単調。輝きし双眸、魅惑すら感じさせ・・・。暗闇に映えし牙は狂気持ちて、その歩み遅くとも、それでなお烈風の如き。 ――それこそ後に魔王と呼ばれん災厄の魔獣であった。 安息は停滞でそれ最大の至福なり。安堵に優しく思い包まん内、ただ幸福なる外、2人の安眠。何夢見るか・・・。 だが至福の静寂は・・・不意に途切れし。 途端、立ち上がりしゼラス。そして手伸ばさんは手製の剣。見回す世界はあまりに狭き・・・。 轟音・・・そして気配は唐突に生まれ出でん。 ――始まり・・・暗黒の運命の・・・。 魔獣の咆哮激しく天地揺らさん。だがゼロスなお眠り続けし。 その壁の一角崩れ落ち、覘くは夜空、星はかくも少なし、冷たき風吹き込み、意識をなお明白へと・・・。剣構え、黒き魔獣に相対せん。 進歩退歩、繰り返しそして今颶風走りゆく。 ゼラスの剣、鈍く輝き、迷わず魔獣の喉元へ・・・鉄鳴り、だがそれで終わぬ。 「きゃっ!」 硬質なる魔獣、ゼラス弾き返し、床へ叩き付けん。木の床、かくも頑丈と思うはその時のみ。 ――その言葉よぎらん。 ――つまりは死。 だが瞬間、魔獣と彼女その狭間、現れしは1人の少年。幼さ大いに残らん少年。 言葉出ぬ。両者同じ・・・。 少年翳さん、小さき腕。それより闇。そうのみ思えし・・・。 瞬間絶叫。まさしくそれ魔獣のもの。 山羊なる角、凶悪なる爪、牙、獣と人とを足したが如き、悪しき魔獣の骸。そこに眠らん。 「大丈夫?」 少年ゼラスへ歩み寄りゆく。 「あの・・・」 言葉に詰まり、後退り・・・。 「僕はアプロスって言うんだけど・・・君は・・・。」 惑い、迷いて、言葉紡ぎ、ようやく出でし弱き声。 「私は・・・ゼラス。」 「へえ、良い名前だね。」 微笑み。 ――これが始まり。 「本当に良いんだね。」 ――彼持ち出した選択、断ること出来ず。 ――2人、彼とともに・・・。 ――撲殺人参ソード。 ――意味知れぬ組織の始まり。 ――冥王アプロス、冥将軍ゼロス、冥神官ゼロス。 「ゼ〜ロ〜ス。」 怒り・・・動揺せん冥神官。 「姉様・・・どうしたの?」 衝撃走らん。 「痛い・・・また殴る。」 「うるさい、報告と魔獣の数が全然違うぞ。」 「そんなこと言われても・・・。」 ――ゼラスはことあるごとにゼロスを殴り付ける。 ――やがてゼロスはゼラス脅えしように・・・。 ――それ以外は平穏で初めは何も知らず、むしろ退屈な日々。 ――だが・・・。 「初めましてになりますかの・・・。」 ――1人の老人、ラルタークの訪れ・・・。 「それは良い案だね。」 ――覚醒への道標。 ――それは始まる。 焔一閃。 その業火、数多なる魔獣焼き払わん。 ゼラス持つは、彼女の剣にアプロスの魔術と細工受けし魔なる剣、轟焔の剣(ウェルダン)。1振りにて魔王と呼ばれし闇の獣、打ち消す強さ。 彼女はかくも強き。闇の力だけでなし。 ――そして戦いの合間。 「ゼロス!」 ――また彼女はゼロス殴る。 ――撲殺人参ソードに入った後それは幾度と続く。 ――本当に些細なことでも・・・。 ――冥王フィブリゾの覚醒体である大魔王バナナプリンこと魔獣王ヴォルフィード。 ――やがて倒され、平和戻らん。 ――そして・・・。 「ゼロス!」 威圧――眼光のみにてゼロス脅えさせんほどに・・・。 ――だが感じていた。 ――分かっていた。 ――気付いていた。 「また殴るんですか?」 ――拳はだがなお止まず。 ――拳だけでなしに剣すら使用することも・・・。 「ゼロスさあ早くお前の、企みを白状しろ!」 暗闇に煌く白刃、そしてそれより放たれし熱魔なる力帯び、灼熱の轟焔と化さん。 「ひえええええ、だから何度も何度も言うとおり僕ははただ冥王様の完全復活のお祝いの準備をしていただけですってば!」 闇色の神官衣引きずり、必死で迫り来る焔より逃げん。 「いやお前のことだ絶対に何か企んでる間違いない!」 余裕の表情にて焔の魔剣を振り回せし少々大柄なる金髪の美女。そこには笑みも含まれていた。 「そんなのただの偏見ですよ。やめて姉様〜」 ただ逃げ惑う彼に思考などすでに途絶えつつある。 「いい加減楽になったらどうだ。本当に何度でも言うが魔術で逃げられるとでも思うなよ。」 焔はなおも彼を追うように放たれ続けん。 「ひえええええええええええええええ」 悲鳴上げ、ただ走りしゼロスにも、その境界が見え始めゆく。つまりは、逃げ惑う先に見えし体力の限界という虚ろなる壁を・・・。 すでにどれだけ続いたか知れぬその戦いに終止符が打たれよう。 ゼラス溜息の後、 「まあこの辺りで許しておくか。」 消えし焔、視界包む白の世界、耐熱耐煙の魔術の障壁に護られしゼラスは倒れた弟のもとへと少しずつ・・・。 ――そして・・・。 「今日も拷問ですか?」 ゼロスは脅えし、だがそれ以上に・・・。 拳・・・それ走らん。 「今日はこれくらいで許しておいてやる。」 だがゼロスの表情恐ろしきほどに張り詰め、 「あなたは僕を殴りました。・・・それは僕が怖いから、僕に殴られるのが怖いから・・・そうですよね姉様。」 ――恐ろしい表情。 ――静かなる殺気。 ゼラスの拳走らん。 変わり果てし弟のその頬へと・・・。 |
24719 | 後書き | D・S・ハイドラント | 2003/2/10 19:43:39 |
記事番号24718へのコメント こんばんはHP作るとか言いつつまだ何も始めていないラントです。 今回はゼラゼロ・・・。 これって引き伸ばせばかなりの長編になる話。 本気で最初から最後まで書いたらもしやメッキー本編越えたりして・・・。 にしても1部使いまわし(しかもリクの)がありますけど・・・。 ゼロスの幼い頃ってフィブ様的。 にしても長かった今回。 一応これは一日置きにですが先日は自主的に休憩とったので間が開きました。 そろそろ虚像編も終わりですかね。 相変わらずメッキーは1話5枚1日1〜2話ペースで書いてます。 最近は1日1話ばかりですけど(3話書けた日もありましたけど) それではこの辺りでさようなら〜 |
24720 | Re:冥王の騎士:虚像編:6章:冥き姉弟の輝き | エモーション E-mail | 2003/2/10 20:57:47 |
記事番号24718へのコメント こんばんは。 ゼラス様&ゼロス……何だか猛獣とその調教師みたいな関係の姉弟ですね(汗) 躾をするときは視線をそらしちゃいけないそうですよ、ゼラス様。 でも、叩き過ぎも逆効果ですが。 悪いことをしたらすぐにその場で厳しく叱ること。そして良いことをしたら 大げさなくらいちゃんと誉めましょう♪ ……あ、これ子犬の躾の仕方だ……(笑) > どれだけの過去やも知れぬ。魔法使うものおれど、まだ魔道なき時代。魔の力、人に解明されず魔道具もなき。ただ天に従うのみの時代。 一体どれほど昔なのでしょう……。ゼラス様たちは不老の種族なのでしょうか? 熊鍋って……(汗)毛皮は売るのでしょうか……。肝臓とかは薬になるはず……。 人里離れている、というのもあるのでしょうが、少年時代のゼロスって…… シスコン入ってますね。……ノーストくんレベルまで行かなくて良かった……。 ゼラス様はゼロスの怖い部分に気が付いてたんでしょうか。 このままでは、生命の恩人でもあるアプロスにすら、何かしでかすんじゃないかと、 不安だったのでしょうか。 ゼロスはゼロスで、何だか分からなくて悲しかったのかもしれませんね。 やっと理由が分かって……何だか暴走始めた感じにも見えますし……。 「冥王の騎士 4」が楽しみになってきました。 では、拙いコメントですがこれで失礼します。 |
24725 | Re:冥王の騎士:虚像編:6章:冥き姉弟の輝き | D・S・ハイドラント | 2003/2/10 22:02:15 |
記事番号24720へのコメント >こんばんは。 こんばんは > >ゼラス様&ゼロス……何だか猛獣とその調教師みたいな関係の姉弟ですね(汗) まあ姉弟は3種類(1つだけ実ではないですけど)ありますけど三者三様ですね。 >躾をするときは視線をそらしちゃいけないそうですよ、ゼラス様。 >でも、叩き過ぎも逆効果ですが。 >悪いことをしたらすぐにその場で厳しく叱ること。そして良いことをしたら >大げさなくらいちゃんと誉めましょう♪ >……あ、これ子犬の躾の仕方だ……(笑) まあゼロスも狂わせなければ子犬のようなものですし(?) にしてもあれは恐らく躾失敗ですかね。 > >> どれだけの過去やも知れぬ。魔法使うものおれど、まだ魔道なき時代。魔の力、人に解明されず魔道具もなき。ただ天に従うのみの時代。 >一体どれほど昔なのでしょう……。ゼラス様たちは不老の種族なのでしょうか? スレイヤーズ世界でいう魔族みたいなものになって歳は取らないのでしょう。 ということはガーヴも・・・。 つまりはガーエルは若さを永遠に保つカップリング(?) いや全然関係ないですね。 >熊鍋って……(汗)毛皮は売るのでしょうか……。肝臓とかは薬になるはず……。 書かれてませんけど恐らく・・・。 > >人里離れている、というのもあるのでしょうが、少年時代のゼロスって…… >シスコン入ってますね。……ノーストくんレベルまで行かなくて良かった……。 確かに・・・あれが2人になるのは・・・。 > >ゼラス様はゼロスの怖い部分に気が付いてたんでしょうか。 最近やっと気付いたというところでしょうか・・・。 単に自分があれほど暴力振るったからその復讐が怖かっただけかも知れませんけど・・・。 >このままでは、生命の恩人でもあるアプロスにすら、何かしでかすんじゃないかと、 >不安だったのでしょうか。 まあそっちの可能性もあるでしょうねえ。 乙女心(?)は複雑です。 >ゼロスはゼロスで、何だか分からなくて悲しかったのかもしれませんね。 それはあるかも・・・。 > >やっと理由が分かって……何だか暴走始めた感じにも見えますし……。 4はようやくゼロスが目立てるかと・・・。 >「冥王の騎士 4」が楽しみになってきました。 もう終わらせて一気にアップするつもりです。 少々遅れますが(1は4ツリー、2は3ツリー、3は2ツリーで完結してますので是非4は1ツリーでということで・・・) >では、拙いコメントですがこれで失礼します。 ご感想どうもありがとうございます。 |
24745 | 冥王の騎士:虚像編:7章:ああ愛薫る攻城の日(前編) | D・S・ハイドラント | 2003/2/12 18:41:45 |
記事番号24718へのコメント 静かと喧騒乱れし中、輝く飛輪覘かせし、蒼穹の白ただ眺め、途切れた金音気にさせぬ。 氷帝の月、冷気残るも微かなる風。それかくも安らかにて平穏の時、身に染みん。輝きのみが今ありて、静寂、喧騒、皆幸せ。 「あの初めまして・・・シェーラ殿ですか?」 唐突に声、さながら霹靂。だが声麗しく、遅れて覚醒、視線降ろさば、世界見回し。 「そうですけど・・・あなたは?」 捉えし姿、1人の少女、歳彼女よりも僅か上ほど、赤き長髪流れ煌き、対なす紅玉(ルビー)の双眸麗し、白き肌、痩身に見えんも鍛えられ、強さ放たん。どこか中性思わせし勇ましき風貌。 「それがしはルビー・・・ルビー・コランダムと申すものです。」 強き中に脆さ持ちし刃の如し美しき少女。その衣服、金と緑に彩られし、シェーラのそれと同じくも、色彩真紅なり。 「あの・・もしやフレア侯領の方でしょうか・・・。」 つまりはカタート南部の騎士かと問わん。 「はい、ここに訪れたのは侯爵様の護衛としてなのですが・・・それがしまだ未熟者でありますが、騎士としての誇りを守り、騎士である誇りを大切にしようと日頃より心掛けております。」 「・・・はあ。」 口調堅く、そして鋭き。 「ところでシェーラ殿は大陸有数の剣技を持っておられると噂に名高いですが、少々お手合わせ願えないでしょうか。」 「いえ・・・そこまでは・・・」 シェーラ困惑、だが確かな熱気。 「ご謙遜なさらぬよう。・・・それでお答えの方は・・・」 口調かくも不変なり、シェーラ視界歪ませつつ、 「ええ、良いですけど・・・」 立ち上がらん。辺り見回せば剣術練習せし騎士達、すでにさほど多くなき。上質なる木製ベンチより数歩進みて、 「この辺りで始めましょう。」 シェーラの声、互い腰より剣抜かん。 白刃、冬の天光強く帯びし、さながら祝福。洗われん如きに空美しき。 白き猛き美しき獣。輝く白刃、シェーラ一閃、飛燕の如くに素早く鋭く。だが速き風、衝撃走らん。ルビーの剣、刹那に防御、風とともに退歩せし後、颶風の如き、疾駆、斬撃。 重き一撃、シェーラ、射止め、半歩退けば巻き返し。疾風迅雷、輝き散りて、剣重なる、刹那の瞬間。間合いはかりてまたもや交差、打ち合い鳴る音、遥かに連なり。衝撃重くも、力シェーラ上。されど剣技両者互角なり。 相手疲労強まりしはず。すかさず強撃放たんば、剣押して退歩させん。自ら下がり、顔色確認。しかし瞬間心に熱。 (えっ!) 瞬く間、間合い消え去り、そして煌き。 「・・・負けました。」 さすらば声漏らさん。 「一体どうなされたのですかシェーラ殿。」 激昂なくも声は冷たし、熱き鼓動苦痛伴いて心凍らしゆく。 「いえ・・・あの?」 言葉に詰まり視線逃がすも、それけしてかなわずに・・・。 「シェーラ殿の腕前ならば、あの後、素早く追い討ちを掛ければそれがしに勝つのも容易かったはず・・・なぜ動きを止めたのです?」 声、鋭く強く、拍車掛かりゆかん。 「そっそれは・・・」 虚空見回す。答えなど出ず。迷い惑いて辛き時越す。 その時、不意に・・・。 「シェ・・シェーラ!」 若きその声――。 「シェイド殿!」 輝きの笑み、ルビー視線強まらん。 魔道騎士シェイド若き男訪れし。さながらそれ大魔王滅ぼせし伝説の勇者。 思わずにその声の昏きと焦り掴み逃す。 シェイドの両腕、肩に伸びんば、 「ひどいじゃないかシェーラ!」 激震の中、不意に疑問、シェイド見据えん。 「どうかしました?」 「どうかしました?・・じゃないって。誰だいそっちの子?」 「彼女は・・・あの・・・」 だがすでに声など届かぬ。 「全くバレンタインも近いと言うのに、浮気だなんて・・・まさか君、本気で僕を捨てるつもりかい?」 「だから・・・あのう・・」 「とにかく、明後日までには絶対別れておくんだからね。絶対にね・・・。」 「・・・はい。」 思わず答えん。 「あっチョコは絶対本命だよ。」 沈黙――だがそれ続くのみ。 沈黙――なおそれ連なり世界停滞。 「・・・・・・・・・・はい。」 シェイド去らんば、深き溜息。 そしてルビーへ視線。 「まっまさか・・・シェーラ殿。」 だが不意に震えしルビー。 「あなたまでそれがしにそんな感情を・・・」 その勇ましき姿、今崩れ、瞳に湛えしは涙なり・・・。 「あの・・・」 だが走り去るルビー、静寂消す音今は微か。 「そういえば・・・もう氷帝の月も後半分と少しだね。」 静かなる部屋、ただ2人。 「ええ。」 王子フィブリゾそして微笑み。 「バレンタインにはチョコよろしくね。」 そして沈黙、だが間短く、 「あっ絶対本命じゃないと嫌だよ。」 シェーラに思考巡りゆき、 「えっ・・はっはい。」 長くして答えん。 「あっ言っておくけど、本命チョコ2人以上にあげたらどうなるか分かってるよね。特にシェの付く人にあげたら・・・殺すよ。」 無邪気な仮面、その奥に恐ろしき邪気。 「・・・はっはい。」 引き攣り笑みでそして答えん。 ――バレンタインデー―― 氷帝の月のその14の日。 大陸南部の強国の1つ、カーネリアン神聖帝国の皇帝バレンタインの誕生日にとある貴族夫人が最高級チョコレートを贈ったところ、皇帝は喜んで食し、やがて鼻血を出し、出血多量で死亡した。 理由知れぬもその日、やがて女性が男性にチョコレートという名の菓子贈る日となりゆいた。 ◇◆◇◆ 足音反響、やがてそれ2つ。 少年、青年、やがて交差。 そこに生まれし冷たき戦場。 一瞥数多の兵焼かん焔。 ――恐怖の日まで後2日―― ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 間書き こんばんはラントです。 バレンタインネタ・・・いち早くお届け致します。 まあ私としては何も気にしていませんが2月14日。 ついに訪れしシェーラの危機。どう切り抜けるのでしょうか・・・。 多分そんな凄い!って思えるものにはなりません。・・・私の性質上。 にしてもフィブ様&シェイド、あれは少々・・・まああれくらいでないとシェーラ落城(?)は無理なのでしょう。 それにこちらの世界とまた別物かも知れませんし・・・。 由来からして縁起の良いものではないですし・・・。 また今回は神魔弁当の方よりルビー登場。 これ以上の活躍あるのか疑問ですが・・・にしてもシェーラクラスの腕あるのは凄い。若くて女性で生ける伝説級に強くて、それなのにあんまり有名じゃないのも凄いと言えるかも・・・。なぜか女性を惹き付けてしまう少々不幸かも知れない人です。 後編はまだ1文字すら書いてません。 大体は浮かんでいる自信はありますけど・・・。 それではこの辺りでさようなら〜 |
24748 | シェーラちゃん、板挟み | エモーション E-mail | 2003/2/12 22:12:33 |
記事番号24745へのコメント こんばんは。 こちらでも女の子にモテモテなルビーさん……。(すいません、あちらには ろくにレスをしていなくて……。でも、ちゃんと読んでます) シェーラちゃんすら、少しくらっときちゃうんですか。 ……女性限定の九十九十九(つくも・じゅうく)ですね……ほとんど……。 本家の九十九十九は性別年齢国籍問わずですが……。 思いっきり勘違いしまくりのシェイドさんが笑えます。 でも、しっかり「本命チョコ」要求……。 あ、実はあの「浮気しないで」は、勘違いしたふりしているだけの、 ただの口実かな? 完璧にダシに使われたルビーさんは、ひたすら可哀相かも……。 フィブリゾ君も……気持ちは分かるけれど、脅してどーする(滝汗) シェーラちゃん、胃に穴でも開けそうです。 >――バレンタインデー―― > 氷帝の月のその14の日。 > 大陸南部の強国の1つ、カーネリアン神聖帝国の皇帝バレンタインの誕生日にとある貴族夫人が最高級チョコレートを贈ったところ、皇帝は喜んで食し、やがて鼻血を出し、出血多量で死亡した。 > > 理由知れぬもその日、やがて女性が男性にチョコレートという名の菓子贈る日となりゆいた。 これ、爆笑しました!!! 最後に「民明書房.刊 『知られざる年中行事の由来』より」とか入れたく なりました!!(……知らないですよね……「魁!男塾」……) 現実の方は「兵士に対する結婚禁止令(理由:結婚すると兵士たちが、妻を 気にして真面目に戦わなくなるから。無茶苦茶ですね)」を破って、恋人同士を 結婚させたヴァレンティヌス神父が処刑された日ですが。 フィブリゾ君とシェイドさんが何だか怖いですが(笑)、続きを楽しみに しています。 では、これで失礼します。 |
24751 | Re:シェーラちゃん、板挟み | D・S・ハイドラント | 2003/2/13 13:30:12 |
記事番号24748へのコメント >こんばんは。 こんばんは > >こちらでも女の子にモテモテなルビーさん……。(すいません、あちらには >ろくにレスをしていなくて……。でも、ちゃんと読んでます) いえ読んで下さってどうもありがとうございます。 >シェーラちゃんすら、少しくらっときちゃうんですか。 多分抵抗力弱いですから・・・ >……女性限定の九十九十九(つくも・じゅうく)ですね……ほとんど……。 >本家の九十九十九は性別年齢国籍問わずですが……。 ・・・ううむ凄い。 >思いっきり勘違いしまくりのシェイドさんが笑えます。 >でも、しっかり「本命チョコ」要求……。 >あ、実はあの「浮気しないで」は、勘違いしたふりしているだけの、 >ただの口実かな? どちらにも取れるかも知れません。 >完璧にダシに使われたルビーさんは、ひたすら可哀相かも……。 >フィブリゾ君も……気持ちは分かるけれど、脅してどーする(滝汗) >シェーラちゃん、胃に穴でも開けそうです。 ううむ・・・あの歳で・・・。 > >>――バレンタインデー―― >> 氷帝の月のその14の日。 >> 大陸南部の強国の1つ、カーネリアン神聖帝国の皇帝バレンタインの誕生日にとある貴族夫人が最高級チョコレートを贈ったところ、皇帝は喜んで食し、やがて鼻血を出し、出血多量で死亡した。 >> >> 理由知れぬもその日、やがて女性が男性にチョコレートという名の菓子贈る日となりゆいた。 >これ、爆笑しました!!! >最後に「民明書房.刊 『知られざる年中行事の由来』より」とか入れたく >なりました!!(……知らないですよね……「魁!男塾」……) 名前のみ聞いたことがあるという程度です。 >現実の方は「兵士に対する結婚禁止令(理由:結婚すると兵士たちが、妻を >気にして真面目に戦わなくなるから。無茶苦茶ですね)」を破って、恋人同士を >結婚させたヴァレンティヌス神父が処刑された日ですが。 まあその話は忘れてましたし、やはり「本命チョコ」を要求するような滅茶苦茶な世界ですから、バレンタインもまともな日ではないでしょう。 > >フィブリゾ君とシェイドさんが何だか怖いですが(笑)、続きを楽しみに >しています。 虚像編最強のライバル、フィブVSダイに似てるかも――もうシェーラの気持ちなんて眼中になさそうですね。 さながら女の戦い(?) メッキー2にてシェイドがフィブ君を刺した(うわっ相当古っ!)のはこれとの関連が・・・? >では、これで失礼します。 ご感想どうもありがとうございます。 |
24763 | 冥王の騎士:虚像編:7章:ああ愛薫る攻城の日(後編) | D・S・ハイドラント | 2003/2/14 16:39:13 |
記事番号24745へのコメント 氷帝の空、すでに光戻り。蒼穹に雲、少し肌寒き。だが追い風心地良く。前日の苦労、前々日の苦悩。すべて過去だ。今晴れやかなり。 回廊踏み締め音の響き、それすら軽やか、安堵鮮明。ゆく先に待つ黒き獣に足震わせしこと今はなき。 ・・・だが瞬間逆巻く青天、突如に暗雲、轟く雷鳴。震えし鼓動。 (大丈夫・・・大丈夫なはず。) 言い聞かせん声すら希薄。巡る世界、激しく混沌。 (大丈夫・・・大丈夫なはず。) 誇り高き騎士、剣煌かせ、若き女騎士、輝く衣纏い。後手そこには1つの小包。真紅のリボンそこに巻き付き。 不意に足音、焦り躍動。視界激動、震え止まらず。内より聞こえし微かなる音、それも恐怖。今ただ願わん。だが何願う?永遠の時?それとも決意?消えてしまうことか? (大丈夫よ・・・。) 足音過ぎ去り平穏なりし・・・。 シェーラ踏み出す。冥き獣住まう地へ。昇天せんほど脅えつつ。 扉閉まりし、もう逃げられぬ。静寂張り詰め、すべて牙剥く。凶獣の穴、瞬くその間に喰われん精神、静かな値定め。いつ襲い来るか・・・。 「・・・来たね。」 張り詰めし声、衝撃走らん。即立て直し、瞳見つめん。邪悪な緑、麗し美し。だが惹かれぬよう、そして狂わぬよう。喰らわれぬよう。ただ凝視。眼光希薄、あるのは惑い。 踏み出せし音、僅かに退き。沈黙一瞬。その間に唾のみ。 走らん駆けん風の如く、烈風、颶風、すべて越えし速度。 「フィブリゾ様・・・これ・・・」 亜音速にて突き出されしは小さき包み、色彩純白、真紅のリボンただ彩りて、鮮やかなりしそれに感嘆。 安堵瞬時生まれ来る。掴む音すら鮮明なりた。 「・・・ありがとう。」 やがて浮かびしその微笑みは何より輝く一時幸せ。 溜息吐きて、表情整え。微笑み返す至福のその時。 「やっぱり僕らの愛は不変だね。」 瞳輝き突進し来る、掴む腕より逃げられぬ。幼き少年、内は暗黒。動揺走らんすでに恐怖。 「・・・え、でも・・・」 「良いから・・・」 王子フィブリゾその美貌迫る。煌き無限、シェーラ動揺。 「やっやめてください・・・」 「良いじゃないかこれくらい。」 激しく葛藤、激しき激突。熱き想いと拒絶の心。瞳潤ませ、全身震わせ・・・。 「・・・やめてください・・・フィブリゾ様・・・。」 だが視線、少年凝視。それやがて浸透、フィブリゾ暗く。 「・・・分かったよ。ごめん。」 手放し早くシェーラ浮遊感。慌て体勢整えん。 「でも・・・シェの付く恐怖の化け物の方にいっちゃったら・・・本気でただじゃおかないよ。」 邪悪なる笑み、生まれし陰に煌く眼閃。 「えっでもシェイド殿は・・・」 脅えるシェーラ、恐怖それあり。 「え、今何か言った?」 邪気拍車・・・悪魔の如きフィブリゾの笑み。 「・・・いえ何も・・・」 恐怖・・・すでにシェーラその虜。 「・・・ふふふ、シェーラ、君は永遠に僕のもの、誰にも渡しはしない。絶対に逃がさないよ。」 恐ろしき少年。すでにフィブリゾ人と思えぬ。 「分かったね。」 想像絶するその剣幕に、 「・・・はい。」 返せし言葉それのみだ。 青天それ明白に取れし、真昼の練習、中庭満員。(果たして本当に中庭でやるものなのか?・・・騎士達の剣練習) 打ち合う鋼に思うは永遠。幾重に響きて正午彩らん。熱き全身冷めゆかす風、小箱に盛られし煌めく食材それフォークで啄ばみつつに、苦しみ去るのをただ待たん。 そんな中に1つの気配。 「シェーラ。」 声に振り向き、遥かな動揺。見えしは赤き輝きなり。紅玉のそれ、魅了誘わん。 「シェイド殿!」 叫び動揺押し殺さん。さすらばその騎士、金髪掻き揚げ、 「やっぱり君に会えるのも運命の賜物だな。」 芝居掛かりし声、そして眼光鋭く研ぎ澄まされゆき。 「じゃあチョコ。」 だが彼に渡すチョコけしてなき。 「あの・・・。」 輝く瞳に押されつつに微かに上げしそんな声。 「・・・何だい?」 だがそこに浅き動揺。 「・・・すみません!」 そして上げし声、潤い混じり、 「どっどうしたんだい?」 激しく驚き、麗しくもどこか滑稽。 「・・・あの・・・実は・・・」 途切れ途切れに紡がれゆく声。だが沈黙、そこにて沈黙。時だけ無情に流れゆかん。 「どうしたの?一体どうしたの?」 焦り強まるシェイドの容貌。それなおシェーラに焔灯さん。消さねば焼け死ぬ時の焔。 「すみません!」 耐え切れられずに上げしその声を・・・。 「だっだっだから一体何なのさ?」 シェイドも慌てし。シェーラそれなお。 「本当に・・・すみません。」 そして沈黙、真なる沈黙。剣の音のみ鮮明に、やがてそれも希薄に感じ堕ちたる闇のその中で必死に紡ぐその言葉。 「すみません・・・実は私チョコ作れないんです。」 沈黙・・・停滞。どこかでそれ消え、 「そっそっそうだったのか!」 シェイド輝く、瞬時に極光。 「ごめん無理させてたみたいだね。仕方ないよ。」 肩掴み腕にて揺すらん。それやがて終わり・・・。 「でも・・・来年は絶対だからね。僕も男に磨き掛けるからちゃんとチョコ作れるようになっておくんだよ。」 「・・・はい。」 シェーラ笑顔なり。台風一過安堵の溜息、不安すべて打ち砕く。 陰より覘く一条の視線。緑の輝き、だがそれ微笑み。シェーラ気付くことなき。 そしてシェイドの愛の攻城戦、まだ始まりみせたのみ。 次の年・・・シェーラは地獄を見る。 そしてさらなる年・・・その時は何待つのだろうか・・・。 ◇◆◇◆ 「きゃああルビーお姉様〜」 幾重に響かんその声に溜息1つのルビーあり。 「これもらってください〜」 同じ包み、微かに違えど所詮同じ。 「これだからバレンタインは嫌いだ。」 ルビーの悪夢、いつまで続くか。 ――ああ愛薫る攻城の日:おひまい―― |
24764 | 後書き | D・S・ハイドラント | 2003/2/14 17:05:55 |
記事番号24763へのコメント こんばんはラントです。 前後編になりましたこの7章、ついに完結です。 でも最初の方でページ取りまくったルビー、最後の方にちょっと出ただけ・・・。 だって絡ませるの難しいんだもん♪(何?) まあシェーラとの戦闘も繰り広げましたし(私の書く戦闘シーンって何でこんなに短いんだろうか・・・まあ剣の戦いだと速攻で着いたりしそうですが・・・) にしても戦闘シーンはでたらめ、剣術なんてもん微塵にも知りません。 後半では心理戦闘、シェーラの気持ちは私の経験を生かして(腐らせて?)書いてます。 まさしくフィブリゾVSシェイド、女の戦い。恋する男も強いんです(か?) シェーラの気持ち動くぞ順位表 1位フィブリゾ 2位ダイ 3位ルビー(おい) 4位シェイド(哀) 多分シェイド殿、女に負けてます。 にしてもフィブ様恐い恐い・・・現在編と随分違うな。 伝説の騎士を脅えさせる少年。 まあ実はアレだけど(ネタバレのため伏せ) さて、虚像編は後どれだけ続くのでしょうか・・・まあ少なくとも本編完結前後には終わらせたいです。 メッキーは今のところまだまだという感じですね。ついに100枚越えたけどまだこれからって感じです。1ツリーで終わらせるため書きに書きます。 ちなみに神魔弁当が止まっているのはメッキーに忙しいためであり、DQが止まっているのは心理的なものと掛け持ちの辛さゆえにです(よし、言い訳完了♪←待て) それでは〜 |
24768 | 手作りがデフォですか…… | エモーション E-mail | 2003/2/14 21:33:11 |
記事番号24763へのコメント こんばんは。 チョコは手作りがデフォルトですか。……買ったものは駄目なのね。 シェイドさん、確か元彼……だったはず……(笑) あっさりフィブリゾ君に負けてますね。 ……やはり第一部でフィブリゾ君を刺したのは、これの恨みでしょうか。 結構根に持ちそうですしね。 ……サイコロ君がフィブリゾ君に負けつつもルビーさんに勝つくらい(笑) 健闘しているのは、シェーラちゃんにこーゆー無意味なプレッシャーを かけないこともあるのかも(笑) でも、それがフィブリゾ君に一歩負ける敗因なのかもしれないですが。 ルビーさんの悪夢……さっさと彼氏作れば少しは……変わらないかも(爆) 楽しませていただきました〜。 では、短いですがこの辺で失礼します。 |
24770 | Re:手作りがデフォですか…… | D・S・ハイドラント | 2003/2/14 21:42:41 |
記事番号24768へのコメント >こんばんは。 こんばんは・・・。 > >チョコは手作りがデフォルトですか。……買ったものは駄目なのね。 そうなのでしょう・・・。 ただ、バレンタイン誕生話で皇帝に渡していたのは買ったものっぽいですが・・・。 > >シェイドさん、確か元彼……だったはず……(笑) >あっさりフィブリゾ君に負けてますね。 実は思い込み・・・だったりして・・・。 もしかしたら進展するかも知れませんけど・・・フィブ君の目を逃れるのは難しそうですし・・・。 >……やはり第一部でフィブリゾ君を刺したのは、これの恨みでしょうか。 >結構根に持ちそうですしね。 ありえますね。 >……サイコロ君がフィブリゾ君に負けつつもルビーさんに勝つくらい(笑) >健闘しているのは、シェーラちゃんにこーゆー無意味なプレッシャーを >かけないこともあるのかも(笑) そうですね・・・。まあまともな方ですし・・・。 >でも、それがフィブリゾ君に一歩負ける敗因なのかもしれないですが。 確かにそれはありえますね。 > >ルビーさんの悪夢……さっさと彼氏作れば少しは……変わらないかも(爆) 裏設定として何度もふられて恐怖症になってたりします。 > >楽しませていただきました〜。 大変嬉しいです。 > >では、短いですがこの辺で失礼します。 それではどうもありがとうございます。 |
24808 | 冥王の騎士:虚像編:8章:雨の日の歌 | D・S・ハイドラント | 2003/2/16 17:00:15 |
記事番号24763へのコメント 虚ろなる世界、昏き空に雨は降りて・・・。 灰色に染まるその中、無数に落ちゆく透明な鳥。命は持たぬ。だが哀しき。 涙は浮かばぬ。だが哀しき。 紡ぐ。歌う。 ――静かな夜に瞬くは星 終わらぬ夜を見詰めるは僕 彼方に見えるあの綺麗な花 どうして僕には届かないのか 輝く視線はどうして濡れてる? 見えない涙流れて欲しいの? 彼方に見える思い出の星 どうして僕から逃げていくのか―― 意味など知らぬ。ただ聞いたその歌。ただ覚えたその歌。紡ぐそれのみ。 剣の躍動それ思い出し。噛み合うことなきそんな歌にて・・・。 幼きシェーラはただ歌う。雨なる日々はただ歌う。 どこで知りたやも分からぬ歌。 ――今やそれ過去なる虚像。 ――庭は草木青く生い茂り、そこに優しき戦いの跡垣間見えし。 ――今やそれ思い出し苦笑。 ――だがどこか哀しきなり。 |
24809 | 後書き | D・S・ハイドラント | 2003/2/16 17:03:48 |
記事番号24808へのコメント こんばんはラントです。 シェーラちゃんの幼き日のこと。 ・・・凄い短い。 どうもすみません。 昨日の疲れ残ったか? とにかく今日はあんまり書いてない。 にしてもそろそろ虚像編も終わりかも・・・。 本編は微妙・・・まだ終わんないよ。 それではこの辺りでさようなら〜 |
24829 | 冥王の騎士:虚像編:9章:悪魔の氷解 | D・S・ハイドラント | 2003/2/18 16:02:54 |
記事番号24808へのコメント ――あの日、寒き日でありたろうか。 ――冷たき風の吹き荒れし中、冥き天仰ぎて、白と黒の世界歩いた。 ――何度も死にゆく。 ――もはやそれで良きとも思えしほどに・・・。 ――幼き日々より見詰めた友人。 ――今や手に傷負うこともなく、優しきお前とともにいられる。 ――忌みの獣、銀光の悪魔。お前とともにずっといられる。 ――そのまま死にゆく。 ――それ良きたはずなり。 ――だが生きた。 ――奇跡なくとも、歩き生きた。 ――少年の身体、ひどく蝕まれ、凍える旅路ついに耐え切り。 ――輝くその街今辿り着かん。 白き風が吹き去りゆいた。黒き空が光に消えた。それ終わるその頃、熱持つ輝き。 冥き世界に鮮明に映りし雪原のオアシス。暖かき風吹く。 少年は汚れし。血に染まりし悪魔そのもの。冷たき心持つ魔人。そうさえ我が身の罵りた。だがそんな小さき刃傷、容易く消し去る偉大なる光。神覚えし、初めて知る神。広がる世界へただ駆けた。疲れも忘れ無邪気な過去の光の虚像のその如くに・・・。 ――罪を忘れし白銀の悪魔。 ――弱き少年自分へ烙印。 ――輝き微かでも取り戻せし時。 ――そんな今に少年罰す。 ――それが死線へ赴かせた。 暗黒、雪畳ただ月光反射する明かり。そんな世界に少年は立つ。 「何だ・・・このガキ。」 嘲笑いしいくつもの影、少年その中囲まれし。だが恐怖も悔やみもけして思えぬ。4人――数すら鮮明に数えしほどなり。 「良いカモじゃねえか。」 浴びせし笑み、煽るは怒り。自らへのその戒め、凶悪なるもの住む区画へと足踏み入れさせん。そのためのみに・・・。 近寄り来るその4人――だがもたらすは嫌悪感のみ。地蹴りた。浮遊、風は速き。 小さき拳、しかし勢い乗せ、男の1人へ激しき一撃。 「いってえ・・・このガキ!」 手ごたえ強くありたものの、男倒すにけして至らぬ。反動、少年倒れ崩れん。 「手加減するんじゃねえ!ぶち殺せ!!」 瞬間戦慄、遅れず衝撃それ激しく強大なり。倒れし身への無慈悲な一撃。雪の冷気すでに希薄。 連なり来る連続攻撃、あまりに速く意識崩れ去らんほど。 「おらおら・・・どうした?」 嘲笑、悔しき少年歯噛み。 だがそれも罰と思いて打ち消さん。そこへ追撃、横殴りの蹴りなり。そしてなお連なりゆかん。 少年世界も消え掛けし中、 (これくらいで・・・良いか?) どこかへ呟き。声にはならぬ。 返る言葉なき――だがそれ肯定、そう思えし。 (分かった・・・。) すでに意識半壊、届く声すら無音なりた。 そんな中急に鮮明その意識。白紙の画用紙なりた。 無意識に浮かべる。すべて焼く焔。 ――自らの罪燃やす最期の焔でありたやも知れぬ。 「燃えろ焔!」 生まれしその声――鮮明に響き。 「うわああああああああああああ」 1人の叫び。 「何だ今の!」 明らかなる全員の動揺。 「てめえら全員殺してやるぜ。」 少年立ち上がり不敵なる眼光。 「ひっひええええええええ」 ――だが少年、男1人殺してしまいた。 ――それも屍すら残さずに・・・。 「契約司りし神の使いよ。今ここに出でよ。」 叫ぶ声・・・そして光。意識飲まれゆき白紙の世界。だが違うは輝き。 「契約を望むものよ・・・。さあ魔法を唱えるが良い。」 そこにて紡ぎた。焔の魔法を――男殺せしその焔。それ紡ぎ終え、 「爆裂弾!(メガ・バースト)」 焔生まれゆく。それは虚空へと・・・。 「それで良いな。」 響くその声。 「ああこれで良いぜ。」 そして契約は終わりた。 「よくやったねアイン君。」 「ああ師匠、あんたのお陰だ。」 「師匠にそう言う口利くのも相変わらずだね。」 少年そこにて踵返さん。 「じゃあな・・・俺はこれでいくぜ。」 「そう・・・でも魔法を使って悪いことしちゃだめだよ。」 師匠の優しきそんな声。銀の悪魔握り締め、笑顔。 「ああ、こいつに賭けて約束するぜ。」 ――アインの旅はなお続く。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ こんばんはラントです。 今度はアイン編。 アインが家出した後の話です。 まあこれがすべてじゃありませんが・・・今回はアイン魔法を覚えるの巻。 魔法は基本的には万能(ただ魔力消費が激しいものが多すぎるので実質全然そうじゃないけど)ですけど、普通に使うのは消費も多くなりますし構成も困難。 そこで契約魔法を使用します。契約相手は神の使いと言ってますけど実際は自分の意識の中と・・・。 こーいう構成でこういう呪文だとこーなるとかそーいうのを教えておきます。 ちなみにカタートの国は日本語が共通語ですが魔法とかカタカナの文字が多いのは他国への憧れです。 ラルタークとエイム(確かそうだったはず)とかが日本語で使ってるのはそのためです。 なんとなく魔術士オーフェンの魔術に似てるかも知れませんね。 違うところ複雑なこと出来て、消費多くて、呪文が完璧に決まってる辺りくらいでしょうか。 長くなりました。それではこの辺りで・・・次回はまたフィブシェラシェイドかも それでは〜 |
24833 | Re:冥王の騎士:虚像編:9章:悪魔の氷解 | エモーション E-mail | 2003/2/18 21:11:47 |
記事番号24829へのコメント こんばんは。 アイン君、家出後、ですか。 それなりに鍛えられていたでしょうから、速攻で行き倒れ、と言う事態には ならないのでしょうけれど、やっぱり苦労したんでしょうね……。 そして見事に裏街道まっしぐら(?)……。 …………すみません、今脳裏に某銀髪執事の「名付けてポチ」と言う単語が 浮かびました…………(滝汗) アイン君にも師匠がいたんですか。私は魔術の類は親から教わったものばかりかと 思ってました。プラス、多少自分で研究開発したのかなーと。 アイン君の師匠……拾ってある程度1人で生きていけるようにした方なんですね。 もうでてきている方でしょうか? それともこれからでしょうか? どちらにしても、アイン君、頭上がらないですよね。 > 長くなりました。それではこの辺りで・・・次回はまたフィブシェラシェイドかも シェーラちゃんが無意味にプレッシャーかけられる組み合わせ、ですね。 「元彼」、実はシェイドさんの脳内設定疑惑が確定するのか、払拭されるのか、 楽しみにしています。 では、この辺で失礼します。 |
24834 | Re:冥王の騎士:虚像編:9章:悪魔の氷解 | D・S・ハイドラント | 2003/2/18 21:26:45 |
記事番号24833へのコメント >こんばんは。 こんばんは > >アイン君、家出後、ですか。 そうなりますね >それなりに鍛えられていたでしょうから、速攻で行き倒れ、と言う事態には >ならないのでしょうけれど、やっぱり苦労したんでしょうね……。 苦労は結構したのでしょう >そして見事に裏街道まっしぐら(?)……。 まあ堕落していきます。 >…………すみません、今脳裏に某銀髪執事の「名付けてポチ」と言う単語が >浮かびました…………(滝汗) ・・・ううむ。 > >アイン君にも師匠がいたんですか。私は魔術の類は親から教わったものばかりかと >思ってました。プラス、多少自分で研究開発したのかなーと。 まあ自分でやった部分も結構多いです。基本中の基本学んだくらいですし・・・。 まあ結構早く習得したっぽいし才能はあるようですね。 >アイン君の師匠……拾ってある程度1人で生きていけるようにした方なんですね。 魔法面だけかと・・・恐らく。 >もうでてきている方でしょうか? それともこれからでしょうか? ・・・出ないと思います。 名前出さなかったのももう登場させる気がなかったからです。 >どちらにしても、アイン君、頭上がらないですよね。 まあ。 > >> 長くなりました。それではこの辺りで・・・次回はまたフィブシェラシェイドかも >シェーラちゃんが無意味にプレッシャーかけられる組み合わせ、ですね。 そうですね。 >「元彼」、実はシェイドさんの脳内設定疑惑が確定するのか、払拭されるのか、 >楽しみにしています。 どうなっていきますやら。 > >では、この辺で失礼します。 ご感想どうもありがとうございます。 |
24858 | 冥王の騎士:虚像編:10章:光と闇に捕らわれて | D・S・ハイドラント | 2003/2/20 18:02:20 |
記事番号24829へのコメント 「シェーラ・・・お願いがあるんだけど」 いつもの光景なり。だがその空間に見知らぬ言葉。 「・・・何でしょう?」 動揺隠しつつ、速やかに答えん。沈黙は罪とそう思えし。 「・・・王都の街を見にいきたいな。」 少年の笑顔――無邪気なりて輝かしき。だがそれでいて邪悪なる笑み。驚愕に沈黙せんもその笑顔に逆らえず。 「・・・今回だけですよ。」 俯き昏き言葉放たんば、 (すみません・・・陛下。) 溜息昇りゆかん。 「わあ、ありがとシェーラ♪」 飛輪の如くに絶頂の輝き浴びせしフィブリゾがいた。誰が逆らうこと出来よう。シェーラ独り心地ん。 回廊歩きて奏でし音は不変なるとも、鮮明なるそれ響くの恐れし心。行き交う人々の眼差し感じ張り詰めゆく心。それら今生まれし。 「ねえ楽しみだね。」 踊る心、反面それも伝わりし。上気微かに感じられん。だがそれ激しく打ち消せし。けして抱いてならぬ感情を・・・。 「そうですね・・・。」 答えたところで背後に気配、震え、冷気伝わり来ん。 「お〜い、シェ〜ーラ〜」 静寂を打ち消さんほど輝かしき声、即座に背後へと振り向かん。だが・・・その寸前。 「振り向かないで」 嫌に冷めたる少年の声。それひどく恐ろし気なり。戦慄感じ行動阻止され、 「おいシェーラ!」 強まりゆく声。思わずそれに反応し掛け、 「振り向いたらお仕置き♪」 笑顔混じりの邪悪な声に再び萎縮。心で思うは・・・。 (すみませんシェイド殿。・・・私はどうしてもこの方には逆らえないようです。) 誇り高く若き魔道騎士、国内有数たる強き彼女たるとも、彼フィブリゾに逆らいかなわず。すでにそれ慣れ、恐ろしきものなり。シェーラはまだ知らもののある意味フィブリゾ最強であるが・・・。 「シェーラ、せっかく僕に会えたのにひどいじゃないか。」 哀しげたる声、 「しぇ・・・」 だが言葉無情に封じられし。小さきその手にて・・・。 「僕は君を・・・運命の赤茶色っぽい糸で絡めとってるというのに・・・。」 「ふぇいどどどぞれぢがう」 シェイド殿それ違う――その言葉すら許されぬ。 「あっ・・・フィブリゾ殿下いらっしゃられたのですか。」 突如シェイド視線向けるは少年へ――シェーラには五感外でのみ察知出来る程度だが――。 だがフィブリゾ反応せぬ。表情見ればあからさまなる嫌悪感。シェーラ恐怖すら覚え始め・・・。 「まさか・・・シェーラ、殿下との逃避行を・・・」 驚愕に震えしシェイド、それでもどこかに芝居思わせん。 「・・・そうだとすれば僕は陛下にそのことをお伝えしなければ・・・」 「あっ待ってください。」 「あっちょっ・・・」 フィブリゾの手振り切りて声上げんば、 「あっシェーラ奇遇だな。」 突如にシェイドの表情、激変せし。 「はっはい・・・こんにちは。」 だがその会話見やりしどす黒き視線。シェーラ早くにそれ察知。 「そうだ、これから一緒に練習しないかい。暇なんだろ。」 シェーラ口篭る。光の視線と闇の視線。それら感じしシェーラ、ただ時流れゆくこと幸いなりて、一瞬ごとに心に溜息付き連ならん。 2つの視線なお襲い掛かり来る。 (・・・私って何でこんなに不幸なの?) 消えゆく雪それ思わす美女知らずに独り嘆かん少女。 シェーラ若き騎士。幼き頃より騎士になりし。そのため世間やはりは厳しく、激しき風に身蝕まれ、凍てつく風に心傷付けられ。心半ば閉ざし掛けん。そして気持ち隠しゆくことに・・・。光あれどその光、心より信頼出来ぬ。そのため会話することひどく恐ろしき。 光はやがて冷気解かすもそれも完全でなくに、受け入れも拒みも出来ずにいた。そのため2人より好かれても断ることなどけして出来ぬ。独りそうも思いた。 「シェーラ!」 「シェーラ!」 冥き海、揺蕩うシェーラ。そして響く声希薄になりゆき。暗黒へ堕ちん。 ――どれほど彷徨いたか。 「シェーラ!!!」 それ定まりゆきて見えしは薄明かりなりた。 「シェーラ大丈夫?」 気付けば寝台、そして見回せば窓の外、赤き焔に包まれし。そして風は冷たくありた。 「・・・フィブリゾ様。」 上気せし顔、少年見詰めて・・・。 「僕もいるよシェーラ。」 声に視線走らせばシェイド。 これより来る激しく冷たきその戦い。シェーラは耐えゆくことになりし。 ――次回へ続かない―― 後書き こんばんはラントです。 予告通りフィブシェラシェイドに・・・。 でもそろそろ虚像編限界です。 まあそろそろメッキー4祈りの結末(今日決めた仮題)が投稿出来るかも知れないです。 現在約200枚ほど、いよいよクライマックス突入する1個前くらいって状況です。 ただ・・・シェーラが目立ってないよ。 まあアインとかエルとかガーヴみたいな喋りまくるキャラに対し、シェーラはあんまり話掛けるのとか苦手だし・・・。 なぜか今回意味なく本編に連なるネタが・・・。 まあ全然無意味ですけど・・・。 先日は奇跡的に45枚も見直し(ただしいい加減)出来たので一部くらいなら明後日にでも出来るかも知れないです。 虚像編はどこまで続くか分かりません。 これが最終話かも知れないです。 それではこの辺りでさようなら〜 |
24871 | Re:冥王の騎士:虚像編:10章:光と闇に捕らわれて | エモーション E-mail | 2003/2/20 22:51:01 |
記事番号24858へのコメント こんばんは。 ツリー表示だと次になっていたので見逃すところでした。 ひたすら……ひたすらシェーラちゃんが不幸なだけのお話でしたね……(滝汗) おしのびで城下などを回って、見聞を広めるのは良いことです。 でも、変装くらいは必要だと思うの、フィブリゾ様。 ところでシェイドさん、運命の赤茶色っぽい糸っていったい……。何か激烈に 嫌な色……。 冥王の騎士4、もうじきですか?楽しみにしています。 では、短いですがこの辺で失礼します。 |
24876 | Re:冥王の騎士:虚像編:10章:光と闇に捕らわれて | D・S・ハイドラント | 2003/2/21 09:53:47 |
記事番号24871へのコメント >こんばんは。 こんばんは > >ツリー表示だと次になっていたので見逃すところでした。 そういえばそうなんですよね。 私のところはほぼ全部表示されるように設定していましたから気づきませんでしたけど・・・。 > >ひたすら……ひたすらシェーラちゃんが不幸なだけのお話でしたね……(滝汗) 性格的にも不幸になりやすい(?)キャラかと思います・・・。 >おしのびで城下などを回って、見聞を広めるのは良いことです。 >でも、変装くらいは必要だと思うの、フィブリゾ様。 まあまだ12歳ですから考えが回らなくても・・・シェーラは戸惑いまくって思考も出来ない状態 >ところでシェイドさん、運命の赤茶色っぽい糸っていったい……。何か激烈に >嫌な色……。 謎です・・・まあまともなキャラじゃないでしょうし・・・。 赤茶色の意味するものは一体・・・。 > >冥王の騎士4、もうじきですか?楽しみにしています。 もしかしたら土曜日に10話ほど(多すぎ)いけるかも知れません。 本当なら、30,40話一気に投稿したいですが(かなり待て) >では、短いですがこの辺で失礼します。 いえご感想どうもありがとうございます。 |