◆−スパイ大作戦っ!−シャーリーン (2003/3/1 18:36:36) No.24974 ┗Re:スパイ大作戦っ!−おや (2003/3/4 17:32:23) No.25005
24974 | スパイ大作戦っ! | シャーリーン | 2003/3/1 18:36:36 |
ここでははじめましてですね。まだまだ未熟者ですので、なんかあったらどしどしご意見お願いします。 「・・・潜入調査ですか」 「うむ」 魔道士協会から要請を受けてロード・キュレイザスのもとに来たあたし達。 来るなりしちめんどくさそーな任務を言い渡されて、少し憮然として、 「なら、そちらの諜報員を使えばいいではないですか」 「勿論、最初は彼らを向かわせたのだが・・・返り討ちになったのか、一人も帰って来なかったのだ。」 ロードは消沈した面持ちで、さらに続ける。 「貴殿の前にも何人か雇って向かわせたのだ。それでも、一人しか帰って来なかった上に、帰ってきた一人も怯えて行きたがらない有り様でな。そんな時に、貴殿がこの街にいる、と聞いてな。あちらに言って呼ばせてもらったのだ」 「な・・・なるほどー・・・」 ・・・使えんな・・・ここの諜報員・・・ 「・・・で、依頼料は?」 「あ、ああ・・・」 と、ロードが提示した金額は、なかなかの額だった。 「分かりました。この依頼、受けましょう。」 「おお!助かる。それでは・・・」 「その前に。その、一人だけ帰ってきた人って、今どこにいるんですか?」 「ん?確か、光輪亭とかいう宿屋にいたはずだが・・・どうするのだ?」 「もちろん、情報収集です」 こんっ、こんっ。 「・・・はい」 あたしのノックに、女の子の声がかえってきた。・・・って、ちょっと待った。 「何ですか?」 と言ってドアから顔をだしたのは、声の主なのだろうブロンドの女の子。 「えっと・・・ここに、ロードの依頼を受けたひとがいる、って聞いたんだけど・・・」 なにしろ潜入先はヴィシャス伯とやらの城。バレてはマズい、ということであまりおおっぴらには聞き込めないのだ。 「イ、イヤよ。あたしもう行かないんだから」 女の子はドアを閉めようとし――ガウリイのつま先がそれを阻止する。 「いやぁ、そういう話をしに来たんじゃないんだ、オレ達」 「あなたなの?あそこに行って帰ってきたって人」 「・・・?そうだけど・・・」 「あたし達、その依頼を受けてね。城の構造とか聞きたいの」 「あ・・・あなたが?」 女の子は明らかに動揺した。 「やめなさいって。ヤバイのよ、あそこ」 「ヤバイって、何が?」 聞いたあたしに、しばらく黙り込み、やがて口を開く。 「・・・悪魔がいるの、あそこ」 ・・・なんか影薄いわね、ガウリイ・・・。 まあ、交渉の時って出られないんだけど、あの人。 では、いつになるか分かんないけど、続きをお楽しみに〜♪ |
25005 | Re:スパイ大作戦っ! | おや | 2003/3/4 17:32:23 |
記事番号24974へのコメント 何か、思ったよりはやく時間できたわねー。 じゃ、いきますか。 「あたしがあそかに行ったのは、11日前のことよ。」 ファリスと名乗った女の子は、その夜の出来事を話してくれた。 「ちょっと侵入してなんか重要そうな書類持ってくればいいんだって思って、気楽に行ったわ。見張りさんはかわしたり濠に突き落としたりして、簡単に入れた の。」 ・・・死んでるぞ・・・その見張り・・・ 「で、執務室っぽいとこにきて、さあ証拠あさりよ、とか思ったとたん――――」 ファリスは肩を抱いて震えた。 「あの男がやって来たの。 あたしも最初は『ちっ、見つかったか』くらいにしか思わなくて、さっさと適当 な書類とって逃げようとしたの。そしたら・・・」 「何が起こったの?」 「・・・分かんない。何だか、自分が自分じゃなくなったみたいな感覚がして・・・気付いたら、壁際に追い詰められてたの。」 ・・・ふうん。幻術の類か? 「それで、お札みたいなものを貼り付けられそうになったけど、なぜかシャンデリアが落っこちてきて、で、そのスキに逃げてきたの」 「なるほどー。大変だったんだな」 「ガウリイは黙ってて。・・・なるほど、向こうには腕のいい魔道士がいるのね。やっぱり何かあるんだわ」 「あ、あのね・・・アイツ、ホントにヤバイわよ。目の色おかしかったんだもん。絶対まともな人ならつきあいたくないタイプよ」 なるほど、道理でファリスが二度と行きたがらないわけだ。しかし――― 「・・・いいの?ファリス」 「え・・・?」 あたしはファリスの両肩に手を置いて、さらにたたみかける。 「あなたはこのままならもうそいつに会う事はないでしょうね。でも、それは同時に他の誰かが犠牲になったって事よ」 「・・・・・・」 「あなたそれでも知らん顔できるの?自分には関係ないって、そう言うの?」 「う・・・それは・・・」 よぉしっ!あと一押し! 「だから今ここで誰かがそれをとめなくちゃなんないのよ。あたし達にはその力があるの。だから、ね?あなた一人でムリでも、今はあたし達がいるのよ」 「あ・・・あたし・・・」 しばらくうつむいて―――きっ、と顔を上げる。 「・・・つまり、あたし達がここで引導を渡せばいいのよね?」 「え?・・・ま、まあね」 「そぉう・・・」 にいっ、と唇だけで笑う。 「分かったわ。あたしも行く。・・・ふふふ、覚悟しなさいよ、あたしが必ず地獄へ追い落としてみせるわよぉ・・・」 「・・・やりすぎだろ。リナ」 「・・・あたしも今そう思ったとこ・・・」 あさっての方をむいてブキミに笑うファリスの姿を眺めて、あたしはちょっぴり反省したのだった。 にゅおおおおっ!ガウリイ!また出番がないぢゃないっ! 次はいっぱい出したいなー・・・。 ではまた〜♪ |