◆−スレイヤーズのドキドキ!バレンタイン!前書き2−RIN (2003/3/8 00:16:35) No.25068
 ┣スレイヤーズのドキドキ!バレンタイン!=その1−7−RIN (2003/3/8 00:19:09) No.25069
 ┣スレイヤーズのドキドキ!バレンタイン!=その1−8−RIN (2003/3/9 12:30:11) No.25089
 ┃┗Re:スレイヤーズのドキドキ!バレンタイン!=その1−8−D・S・ハイドラント (2003/3/9 21:04:29) No.25103
 ┃ ┗Re:スレイヤーズのドキドキ!バレンタイン!=その1−8−RIN (2003/3/9 23:11:37) No.25109
 ┣スレイヤーズのドキドキ!バレンタイン!=その1−9−RIN (2003/3/15 20:07:25) No.25198
 ┗スレイヤーズのドキドキ!バレンタイン!=その1−10−RIN (2003/3/23 13:07:11) NEW No.25316


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25068スレイヤーズのドキドキ!バレンタイン!前書き2RIN E-mail URL2003/3/8 00:16:35



 ―前書き―
 皆様こんばんはRINです!
 『―ドキドキ!バレンタイン!』も遂に7話目突入してしまいました…
 そして…とうとうツリー落ちしてしまいました…
 …バレンタインなんかとっくに終わってますが…取り敢えず…このエピソード=その1だけは『書き殴り』様への投稿を続けようと思います。
 
 ―それでは皆様またの機会に―RIN―


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25069スレイヤーズのドキドキ!バレンタイン!=その1−7RIN URL2003/3/8 00:19:09
記事番号25068へのコメント


 『…あちらの事は取り敢えず獣神官に任せておいて、そなたは兎に角やる事をやってしまうのだな』
 そう言ったのは、黄金の輝きを放つ壮絶な美貌の『女性』だった…
 『女性』が語りかけた相手は『彼女』に似通った面差しの…
 …『彼女』より幾分若い年頃の…銀髪に紅い瞳の少女だった…
 『さっさとルナの命を終わらせ、あの計画を実行に移すのだな、そなたらの計略あたしは結構楽しみにしているのだから…』
 間違っても計画実行前に頓挫などさせないようにと『彼女』は言外に言う…
 「解ってるわよ!大丈夫絶対成功させてみせるから!命令だとか言う以前にあたし自身結構楽しみにしてるんだからね!」
 『彼女』の言葉に、少女はそう言い、軽くウインクして微笑んだ…
 

 スレイヤーズのドキドキ!バレンタイン!=その1


 「リナさんを捜しているんなら、無駄ですよ、もうこの辺りにはいない筈ですから」
 食堂の外―リナを捜してキョロキョロと辺りを見回している正の存在達の背後・店のすぐ前に現れゼロスはそう言った…

 「どういう事だ!?何故ここでお前が現れる!?ゼロス!」
 「人間の娘は何処に行ったのだ、お前は知っているのかゼロスよ」
 突如現れたゼロスと姿を消す前のリナの言葉から、ゼロスが何かを知っているのだろうと考え、ゼルガディスとミルガズィアは口々にそう問い詰める…
 他の者達も口々に『どういうことか』と『リナに何かしたのか』と問い質す…
 皆に取り囲まれ、口々に問い質され、ゼロスは手を振り…
 「まあまあ…落ち着いて下さい皆さん、取り敢えず僕の話を落ち着いて聞いてみませんか?」
 にこにこしながらそう言う。
 「どういう意味だ!?今度は何を企んでいる!?」
 ゼロスの言葉にゼルガディスが詰め寄る!
 「企むだなんて…僕はリナさんが現在何処にいるのかさえ知らないんですよ?」
 そう言ってゼロスは肩を竦めてみせる。
 「…しかし…それならば何故お前はいま此処にいるのだ?」
 「それは秘密です」
 ミルガズィアの問い掛けにゼロスは指を口元にあて、お得意のセリフを言う。
 「なっ!ふざけるなっ!!」
 「別にふざけてなんていませんよ…それよりいいんですか?僕の話聞かないで?リナさんがいない今、僕だけなんですよ、件のイベントの説明が出来るのは…」
 襟を掴み!食ってかかるゼルガディスにゼロスはにこにこ笑顔のまま言う…
 「イベントだと?それがどうした何の関係があるって言うんだ!?」
 そのゼロスの言葉と態度がいつもの事とはいえ、余計に感に障る…
 「第一貴様の説明なんか信用出来ると思うのか!?説明ならリナに聞く!!」
 「おやおや…僕って信用ないんですね〜でもリナさんにはすぐには会えないと思いますよ?それに会えたとしても、僕に聞くように言った以上リナさんが自分から説明するとは思えませんしね」
 「なに!?何故貴様がそんなことを知っている!?」
 「いやですね〜ゼルガディスさん、そんなのリナさんも言っていたでしょう、アストラル・サイドから覗いていたからですよ」
 「あーそう言えばあの後もあの辺りにいたよなーゼロス!リナも気付いてたのか!そっかー!それで結局どうして消えてたんだ?」
 さっきまでボーっとしていたガウリイが、何かを思いついたように言う…
 「…ガ…ガウリイさん…気付いてたんですか?」
 「え?だって気配消してなかっただろう?」
 (…た…確かに完全には消していませんでしたが…でも…読めませんよ…普通…絶対…)
 あっさりとしたガウリイの言葉にゼロスは絶句する…
 「……それは…」
 「…で?どうしてだ?秘密なのか?」
 言いかけたセリフを又もガウリイに先に言われゼロスは思わず座り込み…
 「ガ…ガウリイさんのいじわる…」
 いじいじとオプション付きでいじけ始める…
 「オーイ!大丈夫か?ゼロス?」
 のんきな罪の無い表情でガウリイはゼロスに呼び掛ける…
 「ガウリイさんがそういういじわるをされるからです!」
 「そうなのか?」
 振り返りそう言うゼロスにガウリイはそう問い返す…
 そんなガウリイの言葉にがっくりと肩を落とし…
 「…ああ…もういいです…それよりここでは何ですから、取り敢えず中に戻って、それから話の本題に入りましょう…」
 それだけ言うとゼロスは皆の返事を待たず、さっさと食堂の中へと入って行った…

                                  ―続く―
 

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25089スレイヤーズのドキドキ!バレンタイン!=その1−8RIN URL2003/3/9 12:30:11
記事番号25068へのコメント


 ―食堂に戻り元の席に着く…テーブルの真ん中にそのまま置かれたバスケットに暫し…ゼロスを除いた…全員の視線が集まる…
 …どれ程か…沈黙がその場を支配する…
 …皆が思いだしていたのだ…それを置いた…その時のリナの様子を…

 (…皆さんなかなか美味しい感情出して下さっていますね〜魔族の立場としては、このイベント、あまり喜ばしいものでは無いんですけど…こういう楽しみがあるんなら…まあ獣王様が放っておけと言っていたのも解りますね…今回のこのイベントに併せて、神族が何か企んでいるのは知ってますけど…どうせ大した事では無いんでしょうし…それに…リナさんに貸しを作っておくというのもおもしろいですしね…)
 負の感情を出しまくっている彼等を見つつ、ゼロスはそんな彼等の感情を味わいつつ、彼等の知らない、今回のイベントの背景にある何か…神族の思惑とそれを承知で放っている魔族の思惑…そしてそれに大きく関わっているであろう…一人の人間の少女に想いを馳せつつ…
 「…さて…そろそろ本題に入っても宜しいですか?」
 …その沈黙を破った…


 スレイヤーズのドキドキ!バレンタイン!=その1


 「久し振りv元気そうねvハイvコレあげるv」
 栗色の髪に紅い瞳の魔道士姿の少女がにっこりと天使の様な微笑みを浮かべ、そう言った…
 「……リ…リナ=インバース…お前…一体…どうしたんだ……」
 …声が震える…目の前には数年前に出会い…まあ取り敢えず世話になった女魔道士…
 …しかし…彼女はこんな言動をする性格だっただろうか?
 …否絶対に違う!
 …よしんばしたとしても!そういう時には絶対に何かを企んでいる!
 絶対に裏がある!…そしてそれからは逃れられない!
 …それが…確信できてしまう…
 「そんなに怯えなくても良いわよv今日はあたし仕事で来たんだからv」
 「…し…仕事?」
 …な…何だ?誰かに頼まれたのか?
 「そっ!だからこれ絶対に受け取って食べてねvあっ!別に変な毒とか入ってないから!その点は安心して!味も保証するから!」
 随分と明るく言う…が、その言葉に何か不吉なものを感じ…
 「…ちなみにもし食べなかった場合どうなるんだ?」
 …ついそう聞いてしまった…
 「おっ!恐ろしいこと言わないでよっ!もしそんな事になったら…うぅ…」
 そして後悔する…初めてみる…恐怖するリナ=インバース…この女にこれ程の恐怖を抱かせる存在…恐ろしさの余り感覚が麻痺する…
 「な…なんなんだ…」
 そしてついぽろっと口からこぼれた呟き…
 「聞きたいの?そう…」
 リナ=インバースのその言葉にとことん後悔する…
 「まっ!待てっ!聞きたく……」
 「…そうねー…うーん…その時には…血と涙の雨が降った後…そうね『竜破斬』の嵐が吹き荒れると思うから…覚悟しといてねv」
 「…い…今すぐ食べさせて頂きます!!!」
 聞きたくないと言う言葉を遮ってのリナ=インバースのその言葉に…最早何も考える事が出来なくなって…
 …気が付いたら…そう言って…その一口サイズのチョコレートを口に放り込んでいた…
 
                                  ―続く―
 ―あとがき―
 RIN:皆様こんにちは!RINです!
     とうとう前回には我らが『あの御方』が登場されました!
     おめでとうございます!作中に直接出演されたご感想は!?
     どうでしたか!?L様!?
  L様:そうねーようやく出られたのは嬉しいけど…
     でもまだまだ出番が少ないのがね…
 RIN:エ…L様?あの…でも…やっぱり物事には順序と言うか…
     お話には話の流れと言うか…兎に角そう言うものもありますし…
  L様:んっんっんっ!だぁかぁらっ!
     さっさとあたしが主役の話を書けばそれで済むことでしょうがっ!
 RIN:アゥーそれは…そうなんですけど…でも…
  L様:でも?
 RIN:い…一応順番とか考えて書いてますし…
  L様:フーンそう…
 RIN:あ…あのL様!この話L様の出番はむしろこれからですし!
     あの兎に角頑張って続き書きますからっ!
     あのだからっ!どうかお仕置きだけは勘弁して下さい<(_ _)>
  L様:…まあいいわ…なんだかんだ言って前回出られたしね…
     …でも…その代わり…解ってるわよねv
 RIN:ハッ!ハイィー!!頑張って書きます!!
  L様:それじゃあとっとと挨拶してコレ(あとがき)を終わらせなさい!
 RIN:ハイ!解りました(T_T)
     ―えー…それではこの様な駄文をここまでお読み頂き有り難うございました<(_ _)>
     
     ―それではまたの機会に―RIN―

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25103Re:スレイヤーズのドキドキ!バレンタイン!=その1−8D・S・ハイドラント 2003/3/9 21:04:29
記事番号25089へのコメント

こんばんは・・・かなりお久しぶりです(で良かったかな)
D・S・ハイドラント、略してラントです。

> (…皆さんなかなか美味しい感情出して下さっていますね〜魔族の立場としては、このイベント、あまり喜ばしいものでは無いんですけど…こういう楽しみがあるんなら…まあ獣王様が放っておけと言っていたのも解りますね…今回のこのイベントに併せて、神族が何か企んでいるのは知ってますけど…どうせ大した事では無いんでしょうし…それに…リナさんに貸しを作っておくというのもおもしろいですしね…)
> 負の感情を出しまくっている彼等を見つつ、ゼロスはそんな彼等の感情を味わいつつ、彼等の知らない、今回のイベントの背景にある何か…神族の思惑とそれを承知で放っている魔族の思惑…そしてそれに大きく関わっているであろう…一人の人間の少女に想いを馳せつつ…
神族も出てくるんですか?後で・・・。

> そして後悔する…初めてみる…恐怖するリナ=インバース…この女にこれ程の恐怖を抱かせる存在…恐ろしさの余り感覚が麻痺する…
ううむそれほど凄いんですか・・・ならお会いしたくは・・・

> 「…そうねー…うーん…その時には…血と涙の雨が降った後…そうね『竜破斬』の嵐が吹き荒れると思うから…覚悟しといてねv」
・・・うわっ!


一気に読んでみました。
前から気になっていましたけど、時間と気力の揃う時間がなくて・・・
読むのってそんなに得意じゃないので・・・。

他の話とからんでいる部分があるんですね。
・・・凄いです。

>     ―えー…それではこの様な駄文をここまでお読み頂き有り難うございました<(_ _)>
どういたしまして・・・。

本当に拙い感想になってしまいましてすみません。
それではこれで失礼致します。
引き続きがんばってください

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25109Re:スレイヤーズのドキドキ!バレンタイン!=その1−8RIN URL2003/3/9 23:11:37
記事番号25103へのコメント

 こんばんは!こちらこそお久し振りです!RINです。
 お名前変わられてからは、初めてですよね?改めて宜しくお願いしますD・S・ハイドラント様m(_ _)m

>神族も出てくるんですか?後で・・・。
 ↑
 …ハイ…一応少しですけど…(…でももしかしたらエピソード=その1の中では出てこないかも知れないんですけど…)

>
>一気に読んでみました。
>前から気になっていましたけど、時間と気力の揃う時間がなくて・・・
>読むのってそんなに得意じゃないので・・・。
 ↑
 ありがとうございますv
 読んで頂けた上にレスまで頂けてvとても嬉しいですv
 …レスせず読み逃げしてます…済みません<(_ _)>
 (…ウゥ…時間なくて…いつもタイミング逃してしまうので…〈…言い訳するなよ…〉)
 
>他の話とからんでいる部分があるんですね。
>・・・凄いです。
 ↑
 共通設定使って伏線張りまくっているんですけど…どこがどういう風にリンクしているのかはいずれその内に何らかの形で明らかにするつもりです… 

>>―えー…それではこの様な駄文をここまでお読み頂き有り難うございました<(_ _)>
>どういたしまして・・・。
>
>本当に拙い感想になってしまいましてすみません。
>それではこれで失礼致します。
>引き続きがんばってください
 ↑
 いえいえ、感想どうもありがとうございましたm(_ _)m
 これからもこれを励みにさせて頂き頑張らせて頂きたく思います!
 
 ―それではラント様改めて今後も宜しくお願い致します―RIN―


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25198スレイヤーズのドキドキ!バレンタイン!=その1−9RIN URL2003/3/15 20:07:25
記事番号25068へのコメント


 「……ハア…終わった…ようやく全部…」
 ぽつりと…何か…何処か疲れた様な感じでそう呟いたのは…白銀の髪に紅い瞳の魔道士風の一人の少女だった…
 「あらvようやく終わったのねvイシュv」
 不意に背後から掛けられた声に、少女は慌てて振り向くと、そこには目元まで伸ばされた前髪の為にその目は見えないが…黒い髪を肩頃まで伸ばした、ウェイトレス姿の女性がにこやかな笑みを浮かべて立っていた…
 「…テミス姉ちゃん…何で…ここに…」
 微かに震えながら少女は女性に問い掛ける…
 「準備が出来たから迎えに来たのよvバレンも待ってるしね♪」
 女性はにこやかに明るい感じで言う…
 「バレンが?じゃあそっちの方ももう大丈夫なんだ?」
 …機嫌は良さそうだと…内心でホッとしながら少女は確認の為にそう問う…
 「ええvだから早く帰りましょv本番はこれから何だから♪」
 「…姉ちゃん…あのね…」
 …言おうか言うまいかを僅かに迷いながら…少女はそう話し掛ける…
 「なあに?どうしたの?」
 「…あの…姉ちゃん…怒らないで聞いてね!…あたしがバラした訳じゃないから!…『彼女』から伝言…楽しみにしてるからって…それと自分も参加させろって…その…どうもあの計画バレてるみたいよ…」
 …常と異なる少女の態度に…不信に思う女性に対し…少女は一気にそう告げた…
 「……イシュ…貴女『彼女』って?…まさか!?バレてるって!?『あの御方』の事!?どうしてそんなっ!?今回に限ってっ!?」
 少女の言葉に驚愕を露わにし、女性はそう少女に詰め寄った…


 スレイヤーズのドキドキ!バレンタイン!=その1


 ―テーブルの上のバスケットを見つめつつもそれぞれの心の中には様々な思いが去来していた…
 …ともすれば再び恐怖にのまれそうになっていた一同の重い沈黙を破り、彼等に現状を思い出させたのは…
 ―「…さて…そろそろ本題に入っても宜しいですか?」
 …にこにこと人のよさそうな笑顔を浮かべている…しかし決して油断する事のできる相手では無いと、この場に居る彼等にとっては嫌と言う程解っている相手…
 …しかし唯一この現状打開の鍵を握る存在でもあるもの…
 …魔族の神官…獣神官ゼロスのその言葉だった…

 ゼロスの言葉に皆、微かに固唾を呑む…
 …暫しの沈黙…その後にやがてゼルガディスが口を開いた…
 「……ああ…だがその前に一つだけ確認しておきたい事がある…」
 「…先程も申しましたが、僕は本当に何も企んでいませんよ」
 ゼルガディスがみなまで言う前に、ゼロスはそう言う。
 「…では獣神官よ、腹心はどうなのだ、あまりの事に問い質すのが遅れたが、そもそもお前がここにいると言う事自体が魔族が何かを企んでいるという証明になるのではないか?」
 重々しく、真剣な様子でミルガズィアはそう問い質す。
 「疑り深いですね…でも僕はいま特に獣王様から命令は受けていませんよ…それよりもそろそろ本題に入りませんか?もうあまり時間もありませんし…」
 「…そうか…しかしその時間とはどういう事だ?あの人間の娘も随分と気にしていたが…」
 ゼロスの言葉に釈然としないものを感じながらも一度はそう頷き…そしてふと…何故それほどに時間を気にするのだろうと思い、ミルガズィアはそう問い掛ける。
 「…それはですね…そのチョコレートをあなた方が今日中に食べなかった場合…リナさんが大変な目にあわれるのと…多分確実にその後皆さんも大変な事になるからです…」
 「なに!?それはどういう事だ!?第一それで何故貴様が時間を気にする!!」
 何か複雑そうな様子で説明するゼロスにゼルガディスが食って掛かる。
 「ゼロス本当の事を言って下さい!やっぱり魔族なんて因果な家業だからいけないんです!いますぐ真人間になるためにも!さあ一緒に生の賛歌を歌いましょう!」
 ズイと身を乗り出してゼロスに詰め寄り、凄まじい勢いと迫力でアメリアが一気にそう言う…
 「待って下さい!アメリアさん!無理ですよそんな事したら僕は滅んじゃいます!だっ誰か!ゼルガディスさん!止めて下さい!」
 アメリアの言葉にゼロスは大慌てでそう言う。
 「貴様はそんな程度で滅んだりしないだろう」
 アメリアの暴走を止めて欲しいとゼロスに言われたゼルガディスは、しかしあっさりとゼロスを見捨てる…
 …いやむしろいっそ滅んでしまえと、ゼロスを睨み付けるその視線は言っている…
 「確かにアメリアさんの攻撃では滅びません…でもリナさんがっ!」
 「どういう事だ?何でリナが出てくるんだ?」
 慌てて言ったゼロスの言葉に、ガウリイが口を挟む…
 「…ガウリイ様…さっきまで眠ってらしたんじゃ…」
 シルフィールがそう問い掛ける…確かにさっきまで眠ってたのにと…
 「…ああ…そうなんだけど…なんかリナの事話してたみたいだから一応起きといた方がいいかなと思ったんだ!」
 眠そうに目をこすりながら、ガウリイは…俺保護者だし、自称だけどな…とぽつりと言った…
 「…そうですか…」
 ガウリイの言葉に複雑そうな表情をして、シルフィールは小さくそう呟いた…
 「それで何なんだ?ゼロス?」
 ガウリイがゼロスの方に向き直り、再びそう問い掛ける。
 「…解りました…言います…僕もリナさんから直接聞いたわけではありませんから、はっきりした事は言えませんが…実はリナさんは今年ある人の命令で、そのチョコレートを今日中に皆さん…あのご様子ではまだ他にもいるんでしょうけど…とにかく皆さんに渡し食べて貰う必要があるようで…それで…もしそれに失敗した場合は…リナさんは大変な目に遭われ…そしてそうなれば当然あのリナさんの事…この場にいる僕ら全員、連帯責任でそれ相応の報復をされるだろうと言う事です…」
 「なっ!ちょっと待て!リナが命令だと!?それにリナをそんな目に遭わせる事が出来る奴がいると言うのか!?それにそれのどこが貴様が時間を気にする理由だと言うんだ!」
 複雑そうに言うゼロスをゼルガディスは問い詰める。
 「落ち着いて下さい、ゼルガディスさん、先程も言いましたが、そのあたりの事は僕の推測です…ただ…リナさんは先刻ここを出て行かれる時に何かかなり必死のご様子でした…それであのご様子なら…リナさんはそれぐらいされるんじゃないかなと思ったんです…」
 「リナが必死だっただと!?どういう事だ…」
 ゼロスの説明に、ゼルガディスは困惑してそう言った…

                                  ―続く―
 ―あとがき―
 RIN:皆様、こんばんは!RINです、お久し振りですv
     ようやくゼロスの説明が始まりました。
  L様:でも説明って言ってもまだ本題(バレヌゥスの奇蹟記念日=バレンタイン)
     の説明には入ってないじゃない。
 RIN:ヴッ!L様…まあ…確かにそうなんですけど…うう…
     …でも次回には…多分…
  L様:…ふぅん…でも確か予定ではこの話もっと短い筈だったわよねぇ?
     …一体どうしてこんなに長くなったのかしら?
 RIN:…アウ…それは…所でL様…その巨大な氷の塊は一体…
  L様:ああこれ?これはこの前Sの奴のとこに行って来た時にとってきたのよ♪
 RIN:…あのL様…私目が悪いんで…気のせいかもしれないんですけど…
     …あの…その氷の中で…魔王が泣いてる様な…
  L様:気の所為よ!(きっぱり!)
 RIN:そ…ですか……それでなんでその氷私の頭上近くに浮いてるんでしょうか…
  L様:あらvそんなの決まってるでしょv
     分かり切った事を聞くの、あんたの悪い癖よv
 RIN:アウアウ…
  L様:それじゃあ覚悟は良いわね♪
 RIN:よっ!良くありませっ…ドゴガシャン!!!
 ―そしてRINは沈黙した…
 ―部下Sは目を回している…
  L様:あらあらv二人とも読者様を放ってあの程度で気絶なんかして…
     仕方ないわね…
     …では皆さん何故か気絶したRINに代わって、
     ここまでお読み下さり有り難うございますvそれではまた次回v

 ―一礼するL様…ゆっくりと下りてくる幕…

                                  ―幕―
 
 ―それではまたの機会に―RIN―

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25316スレイヤーズのドキドキ!バレンタイン!=その1−10RIN URL2003/3/23 13:07:11
記事番号25068へのコメント


 ―目の前でたっぷりと負の感情を出している彼等を見ながらゼロスは考えを巡らせていた…僅かに己自身も負の感情を出しながら…

 …うーん…少し喋り過ぎちゃいましたかねぇ?
 …でもそろそろ本当に時間もなくなってきましたし…
 …本題に入った方が良いんでしょうね…
 …もう少し皆さんの負の感情を味わっていたいんですけど…
 それで皆さんが『あれ』を今日中に食べなかった場合…
 …うっ…あまり考えたく無いですね…
 ……まあ…いくらなんでも…本気で『殺されたり』『滅ぼされたり』なんてしないでしょうけど…
 …でも…やっぱり確実に…僕も責任を追及されるんでしょうね…
 …あのリナさんですし…

 …仕方ありません…食事は止めて、そろそろ本当に本題に入りますか…


 スレイヤーズのドキドキ!バレンタイン!=その1  


 ―あの時…あのリナが必死だった…

 ゼロスの言葉に皆が凄まじい衝撃を受けた…
 自分たちはまるで気付かなかった…
 …だが…いま思えば…確かにリナの様子は普段とは違っていた…
 …あの時は…余りの事にそこまで気が回らなかったが…
 …ただいつもと違うリナの様子を…単純に突如現れた…やはりいつもと異なる動きを見せるゼロスに何かがあるのではないかと思っていたが…
 …それが実は…何かがあったのはリナ自身で…ゼロスは関係ないなど…思いも寄らなかった…

 押し黙る皆を前にしてゼロスが口を開いた…
 「…とにかく…僕は今回何も企んでませんし、リナさんが何処かに行かれたのは、リナさんご自身の意志であって、決して僕達魔族が何かしたと言う訳ではありません、ですからご用が済めば戻って来られると思います、ですからそろそろ本当に本題に入りませんか?」
 ゼロスのその言葉に皆一様に顔を見合わせ、そしてそれぞれ頷く…
 「…では…まずは僕から…今回のこのイベント…神官・バレン=ティンの奇蹟記念日について説明しますので、納得が出来ましたら、皆さんどうか『それ』を食べて下さい…」
 そう言いおいて、ゼロスは説明を開始した…

                                  ―続く―
 ―あとがき―
 皆様こんにちはRINですm(_ _)m
 早いもので…とうとう十話です…うう…終わりませんでした…(…と言うか…この分だとまだまだ続きそうです…)
 …アウ…バレンタインどころかホワイトデーも終わったのに…(T_T)

 …では…そろそろ…終わりにします…L様が来られる前に逃げたいと思いますので…

 ―それではまたの機会に―RIN―