◆−久方ぶりの・・・漫遊記番外(こら!リレーはどうした!?)−かお(薫) (2003/3/14 10:32:14) No.25168
 ┣エル様漫遊記番外編・第41話(すべて読みきり形式です)−かお(薫) (2003/3/14 10:35:38) No.25169
 ┃┗バンパイアって一体…。−にゅーよーく (2003/3/15 22:38:17) No.25204
 ┗エル様漫遊記番外編・第42話(今回は抹殺指令v)−かお(薫) (2003/3/24 10:32:45) No.25325


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25168久方ぶりの・・・漫遊記番外(こら!リレーはどうした!?)かお(薫) E-mail URL2003/3/14 10:32:14



 こんにちわ。
 またまたやってきています(爆!)
 というか、長編の合間のオアシス?(なのか!?)
 ということで、エル様漫遊記・番外編。
 ちなみに、注記しておきますが(まてまて!)
 このリナ=インバースは、金色の王(エル様)となっています。
 そして、この本編にあたるのは、ここにはまだ投稿してませんので。
 もし、番外編があるなら、本編もあるはず。
 と、捜さないでください・・(汗)
 そのうちに、映画版のを一つ。
 ここにも投稿する気ですので・・・・・。
 本編がどーしても読みたい人は、このしがない私のページからどうぞ(まて!)
 おいおいと更新していますので・・・。
 この番外編。
 主に、スレイヤーズ、スペシャルが主です。
 そして、たまぁぁぁぁに、オリジナルもありますが(爆!)
 上記を納得の人は、お目汚しにまでお読みください・・・・。




#####################################
 こんにちわ♪
 やってきました♪久方ぶりに♪(まて!)
 ちなみに、このエル様漫遊記・番外編。
 以前の話の内容は・・こーなってます(まて!)
 
   第1話・その後前偏・後編 スペシャル7巻   影の鏡
  第2話         デリィシャス4巻  ルナテクヘステバル
  第3話         なし        ☆降魔戦争時☆
  第4話         デリィシャス2巻   呪術士の森
  第5話         なし        ☆ゼリス誕生偏☆
  第6話         スペシャル1巻   ナーガの挑戦
  第7話         スペシャル1巻   セイルーンの王子
  第8話         スペシャル9巻   闇に住まう村
  第9話         スペシャル5巻   ジェフリー君の騎士道
  第10話        RPGゲームブック 目指せサイラーグ
  第11話        スペシャル5巻   レスキュウ作戦
  第12話・前偏・後編  なし        ☆エル樣とユニット様☆
  第13話        スペシャル13巻  BP攻防戦
  第14話        日帰りクエスト(?)☆日帰りクストキャラ☆
  第15話        スペシャル1巻   エルシアの城
  第16話        スペシャル10巻  破壊神はつらいよ
  第17話        スペシャル10巻  歌姫の伝説
  第18話        スペシャル6巻   愛しの根性なし
  第19話        スペシャル11巻  全ては真実のために
  第20話        スペシャル6巻   根性なき戦い
  第21話        スペシャル1巻   ロバーズキラー
  第22話        スペシャル10巻  歌姫の出発
  第23話        スペシャル7巻   頑張れネクロマンサー
  第24話        スペシャル11巻  一把一からあげ
  第25話        スペシャル9巻   イリーズの旅路
  第26話        スペシャル2巻   リトル・プリンセス
  第27話        スペシャル13巻  まったりとしてこくがなく  
  第28話        スペシャル17巻  小さな濃いメロディ  
  第29話        スペシャル一巻   悪役ファイト 
  第30話        スペシャル一巻   りべんじゃあ
  第31話        スペシャル14巻  遠き日の決着
  第32話        スペシャル二巻   白竜の山
  第33話        スペシャル12巻  家政婦はみたかもしんない
  第34話        スペシャル17巻  仁義なき場所とり
  第35話        スペシャル17巻  嵐の前に
  第36話        スペシャル10巻  白い暗殺者
  第37話        スペシャル13巻  仰げば鬱陶し
  第38話        スペシャル19巻  愛は強し
  第39話        スペシャル7巻   ガッツだ!元ネクロマンサー
  第40話     スペシャルまだ未収録   オールディズ・プライド
  以上となってます♪


  ちなみに、今回は♪♪
  
 第41話         スペシャル2巻  ラビリンス
  次回。
  未定・・・。
  の予定です♪ 
  ちなみに、これは、パロディです♪
  それでもって、リナがリナではなく、金色の王であるエル様となってます♪
  それでは♪
  (以前のは、著者別からどーぞ♪)大概すべて読みきりですので♪
  あしからず♪
  ではでは♪
  ちなみに、これ、リクエスト、受付中♪


  それでは、いくのです♪
  

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25169エル様漫遊記番外編・第41話(すべて読みきり形式です)かお(薫) E-mail URL2003/3/14 10:35:38
記事番号25168へのコメント



   こんにちわ♪
   何と、まともに、編集したら・・。
   まだこれ・・打ち込んでなかったんですね・・・あはは(汗)
   というわけで、漫遊記、番外編v
   今回は、2巻のラビリンスv
   OAVにもなってますけど、この話v
   ではではvv

   今回は・・・エル様・・でなかった。
   リナは、・・おとなしめ?(お゛い゛!)
  

###################################



    エル様漫遊記・番外編   〜ラビリンス偏〜



   どぉぉぉぉぉぉんんんんん!!!


   「うわぁ!姉ちゃん!早く逃げろ!」
   爆発と共に。
   巻起こる炎。
   テーブルについているあたしに、言ってくる、
   一人の男性客。
   「まだ食べてないから。」
   いいつつ。
   テーブルに盛られている、スペシャルディナーフルコースAセットを。
   口にと運ぶ。
   さらに続く爆音の音。
   「くぅ!その気持ちは分かるが、
     俺だって、奮発して頼んだ、シメさば定食が!
      しかし、命あってのものだねだ!」
   どごがぁん!
   さらに、飛び火して、引火した炎が。
   あたしがいる宿の一階の食堂を埋め尽くしてゆく。
   『火事だぁぁ!』
   叫びつつ、外に逃げ出す泊まり客。
   「・・まったく。少しは、大人しくしなさいよね。」
   つい。
   手をかざす。
   その刹那。
   ピタリ。
   そのまま、炎が固まったようにと動かなくなる。
   「さって、続きを食べますかv」
   炎を凍らせておいて。
   そのまま、食事にと専念するあたし。
   「・・・・・・え?」
   固まっている炎をなぜか、冷や汗を流して見ている、
   他の客などもいたりするけど。
   ま、関係ないし。
   そのまま、もくもくと食事を続け。
   「よっしv食べたv」
   そして。
   「もう、動いてもいいわよ?」
   そのあたしの言葉を待っていたかのように。
   ごぉぉぉぉぉ!
   どっがぁぁぁぁん!
   この村に一件しかない宿屋が。
   盛大に炎にと包まれてゆく。
   「おーほっほっほっほっほ!」
   宿屋の屋根で。
   高笑いしている人物が一人。
   『誰かいるぞぉ!』
   指を指す見物人たち。
   「あああ!儂の宿がぁあ!」
   絶叫を上げている宿屋の主人。
   目の前では、完全に炎に包まれて。
   焼け落ちていっている宿屋の姿が。
   「おーい、姉ちゃん、あぶないぞぉ!?」
   ガラガラガラ・・・・・。
   ズズズ・・・・・。
   数名が声をかける前で。
   「おーほっほっほっ!・・って・・んきゃぁぁ!?」
   ごぉぉぉぉ・・・。
   そのまま、炎に包まれつつ。
   宿屋と一緒くたにと焼け落ちてゆく、一人の女性。
   

   全身に包帯を巻きつけて。
   松葉杖をつき。
   「まったく、寒いから、暖炉を取ろうとしたら。
     その炎がカーテンに燃え移ったのよね・・。」
   などと、まったく反省の色を見せてない。
   「・・・あのね。暖炉を取るために。
     いちいち、宿屋を燃やすんじゃないの!」
   ま、ナーガだし。
   はっきりいって、一応は。
   とある国の王女というのにも関らずに。
   母親の形見の、殆ど布のない服を着こなし。
   露出度の高いコスチュームに、その胸元には、
   ドクロのペンダント。
   ついでに、肩当の黒いショルターガードには棘が付いていたりする。
   自称、白蛇(サーペント)のナーガ。
   意味もなく、このあたしにくっついて旅をしている人間である。
   「ふっ。甘いわね。リナ。これは、不可抗力というものよ!
    おーほっほっほっほっ!」
   「燃やしてもいいけど、それを再生させる方法くらい、
    いい加減に覚えなさいって・・。」
   まったく。
   これで、すでに何件目のことか。
   「ふっ。おーほっほっほっ!そんなこと、無理に決まってるじゃないのよ!
    おーほっほっほっ!」
   「威張るんじゃない!」
   ごがっ!
   とりあえず、その辺りの空気を集めて。
   ナーガの上にと落としておく。
   「・・まったく。こう暖炉を取ったり、術の研究しているたびに
     宿屋を燃やしてどうするんだか。・・ま、面白いけどv」
   くすくすと少し笑っているあたしと。
   見えない空気の塊に押しつぶされて、ぴくぴくしているなーがの元に。
   「すると、この火事は、その姉ちゃんのせいだってことか!?」
   「どうしてくれるんだ!?たった一件しかない宿屋なんだぞ!?」
   「役人に突き出せ!」
   などと、口々にわめきだす村人達。
   「あー。はいはい。ま、少し静かにしててねv」
   そんな人々を軽く受けながし。
   ぽう。
   手に小さな光の球を出現させ。
   ぽい。
   そのまま瓦礫と化した、燃えつきている宿屋に向かって、
   投げておく。
   その刹那。

   ―カッ!
 
   一瞬の光と共に。
   眩しさに目をつむった村人達の目の前には。
   燃え落ちる前の宿屋の姿が。
   ついでに、殆ど新品同様にしてみたりしたりして。
   『・・・・な・・・・・なにぃぃぃぃぃぃぃぃ!!!!!?』
   なぜか、そんな簡単なことで。
   村人達や、宿屋の主人の絶叫が。
   その場にと響き渡っていた。



    「実は、折り入ってお願いがあるのですが・・。」
    「おーほっほっほっ!儲け話なら、このナーガ様に任せなさい!」
    ざわめきをみてとり。
    未だに宿屋の前でざわめく村人達の間から。
    この村の村長がやってくる。
    あらv
    お願い=儲け話。
    そう感じとり、一気に回復しているナーガ。
    『うどわ!?』
    あの姉ちゃん・・火傷まで治してるぞ!?
    というか、折れていたはずの骨は!?
    などと、周りから、ナーガの復活に。
    面白いほどに驚愕の声が上がっていたりするけども。
    まあ、ナーガは丈夫だから。
    「え・・・ええと・・その。
      どうやら、かなり実力のある魔道士様達とお見受けしました・・。」
    そういいつつ、汗をぬぐい冷や汗一つ
    周りにいる村人達にと目配せする。
    「村長!?まさかあれを!?依頼する気ですか!?」
    一人の村人が叫ぶ。
    それと同時に。
    ざわっ!
    一気に、その場にいる村人達がざわめきを増してゆく。
    ・・・確かに。
    こんなことができるんだったら・・・・
    あの吸血鬼、退治してもらえるかも!?
    だが、素直に依頼うけてもらえるか?
    今まで吸血鬼と聞いただけで、逃げ出した奴もかなりいるぞ?
    などと、ひそひそと、話しこんでいたるする数名もいるようだけど。
    このあたしに聞こえないと思ってるようだけど。
    このあたしは、聞こえるどころか、その心で思っていることまで。
    全部分かるんだけどねぇ。
    ふふv
    「あれって何よ?儲け話じゃないんだったら。
     話しに乗らないわよ?」
    ずいっ。
    村長の顔の前に顔を突き出すナーガ。
    そんなナーガに多少ひきつつ。
    「い・・・いや、実は・・・あなた方に、人命救助を依頼したくて・・。」
    「・・・人命救助?」
    その言葉に、眉をひそめるナーガ。
    「実は、この村から少し離れた場所にある、
     とある遺跡に、数日前、肝試しと称して。
      出かけていった村人達が、未だに戻ってこないんです・・。」
    いきなり、吸血鬼退治といったら、断られるか。
    もしくは、吹っかけられるから。
    救助依頼ということにしておけば。
    どうにかなるかもしれない。
    などと、心で考えつつ、言葉を選んでいる村長。
    くす。
    「どうして、誰も救助にいかないの?(はあと)」
    分かっているけど、その場の乗りというのは大切だしv
    聞き返すあたしの言葉に。
    ほっと一安心した溜息をつき。
    「いや・・それが、その遺跡には、
      最近、何かよくないものが住みついている・・とかいう噂でして・・。
       救助に向かった村人も・・戻ってこないので・・。」
    などと、口ごもりつつも、言ってくる。
    まあ、嘘とはいえないけど、事実でもないわね。
    救助に向かったのではなく、差し出した。
    という点が異なっているだけで。
    「つまり・・・・その遺跡に行った村人達を助ければいいわけね?」
    笑いそうになるのを何とかこらえて、あたしが言うと。
    「そうです。ちなみに、その遺跡は、かなり昔から・・。
     言い伝えでは、千年前の降魔戦争の当時からあったとか・・。
      こちらの依頼は、人命救助。その遺跡の中にあるかもしれない。
       様々なものは、すべてあなた方に差し上げます。
        とりあえず・・依頼料は・・百でどうでしょうか?」
    そういいつつ。
    ジャラリ。
    金貨の入った袋をあたしにと手渡してくる。
    「おーほっほほっ!任せなさい!この白蛇のナーガ様と。
      その他一名が見事に依頼をこなしてあげるわ!おーほっほっほっ!」
    遺跡の中の品物は、すべて好きにしてもいい。
    その言葉で、ナーガの瞳の色が変わっているし。
    あの遺跡・・・何も残ってないんだけどv
    そういいつつ。
    がし。
    あたしの手をつかんで。
    「おーほっほっほっ!さ、行くわよ!リナ!おーほっほっほっほっ!」
    高笑いしつつ、詳しい説明も聞かないままに、
    駆け出しているナーガの姿がそこにあるし。
    「・・・・あら?」
    引っ張っていたはずのあたしの手が。
    ナーガが引っ張っていたのは。
    ナーガの横にいた、別の人間。
    ナーガに引きずりまわされて。
    目を回しているけど。
    「ま、ほっときましょう。それより、リナ!
     早く、その遺跡というところにいくわよ!」
    目を回している村人を。
    その辺りにそのまま放り投げ。
    くすくすと、しのび笑いをしているあたしにと言ってくるナーガ。
    ま、この辺りは、食人鬼(グール)の生息地だけど。
    別に害があるわけでもないし。
    ほっといたら自分で村に戻るでしょv
    「それより、ナーガ、ちゃんと、説明うけてなかったでしょv
     今から向かう遺跡ってね。
      千年と少し前の神殿の建物が埋没して。
       情けないことに、たったの千年の間に、落盤なんかで。
        その原型はまったくとどめてないし。
         奥もかなり広いわよv」
    くすくすくす。
    忍び笑いをしつつのあたしの説明に。
    「あら、リナ、よくそんなに詳しく聞く暇があったわね。
     ともかく!遺跡のお宝がまってるわぁ!おーほっほっほっ!」
    そう叫びつつ、駆け出してゆくナーガ。
    「・・・説明、聞いたわけじゃ、ないんだけどね(はあと)」
    くすり。
    そう微笑んで小さくつぶやいたあたしの言葉は。
    ナーガには届いていない。



    辺りには、冷たく湿った緑の匂いが立ちこめ。
    遺跡の入り口には、ぴっちりと生えている蔦の山。
    ちょっとした小山程度の大きさのその遺跡。
    そこにある山の形が埋もれた神殿で変形なんかもしているけど。
    その変形した箇所がすべて、神殿の埋もれた部分。
    「ふっ。分かったわ。リナ。
     これ、ドラグスレイブか何かで吹き飛ばして!
      やっばり駄目でした!で終わらせましょう!
       もう依頼料は貰っていることだし!
        おーほっほっほっ!というわけで、アイデア出したこの私に!
         金貨百枚!すべてよこしなさい!リナ!おーほっほっほっ!」
    遺跡を指さし、ぴしっと言い切るナーガ。
    「ふぅん、じゃ、遺跡の中にあるお宝も、
     壊していいんだv」
    ―ピク。
    あたしの言葉にすぐさまに反応して。
    「や・・・やあねぇ。冗談よ。リナ。
     そんなことしたら、人命救助ができないじゃない。おーほっほっほっほっ・・。」
    そういいつつ、額に汗を一筋流しているナーガ。
    今、ナーガ、本気で思っていたわよねv

    この遺跡を呪文で吹き飛ばして、依頼料をそのまま持って。
    立ち去るということを。
    ま、それでも別にいいんだけど。
    やっぱり、ここは、面白そうだし。
    というか、ここにいる奴も変わってるから。
    からかうのも面白いしv
    

    とりあえず、ナーガの気分を変えさせて。
    あたしとナーガは。
    この遺跡の中に、その入り口を覆っている蔦をかきわけて。
    侵入してゆくことにした。



    壁にと掛けられている、魔獣の顔のたいまつ。
    剣の先に掲げた明り(ライティング)の光で。
    奥にと進んでゆくあたし達。
    道に迷わないように。
    ま、あたしには別に関係ないけど。
    壁に魔法でしるしをつけながら。
    ちなみに、つけたその端から。
    これまたナーガが魔法でそれを消していってたりするんだけどね(笑)
    ナーガ・・これが印だって・・まったく気付いてないし。
    だから、このナーガ、面白いんだけど(はあと)
    ふふふふふvvv


    しばらく、瓦礫を掻き分けつつ。
    といっても邪魔なので、道を塞ぐ瓦礫は。
    そのまま、少し力を飛ばしただけで無と化し。
    あっさりと道が開けるその先を滞りなくすすんでゆくことしばし。


     「・・・・声ね。」
     「そうね(はあと)」
     ナーガがふと足を止める。
     少し開けた場所である。
     暗い廊下のその先から、響いてくるのは。
     間違いなく、人の声。
     ・・・・ま、生きている人間の声ではないけど。
     ちなみに、会話をしていたりするんだけど。
     丁度ナーガにとっては、それが。
     ここで迷ったと聞いている人達の声に聞こえていたりするから。
     これが結構面白い。
     ・・違うって教えないでおきましょv
     
     「ちょっとぉ!生きてるのぉ!?」
     ナーガが暗闇に向かって叫ぶと。
     『おおおおお!』
     同時に叫ぶ声と。
     どんどんと扉を叩く音。
     まあ、そこまで、丁寧に・・だから面白いんだけどねv
     その声と音を聞き。
     「ふっ。どうやら生きているようね。
       呼んでも返事しない、死体を捜すのは、
        結構面倒だからね。おーほっほっほっ!」
     そういいつつ、生きていることを確信して。
     笑い声を上げ。
     その笑い声が遺跡の中にと響いていたりするのもまた面白いし。
     くすくすくす。
     「ナーガ、どういう心配してるのよv」
     くすくす笑いつつ、その声のしたほうにと向かうあたし達。
     



     廊下の壁に一枚の大扉。
     その扉に一面の竜の頭が浮き彫りにされている。
     声は、扉の向こうから響いてきている。
     ま、この向こうにいるのは、確かに、村人・・には違いはないんだけどねぇ。
     ふふふふv
     扉の向こうから、どんどんと扉を叩く音。
     「おーほっほっほっ!この、ナーガ様に任せなさい!」
     いいつつ、呪文を唱え始めているナーガ。
     あらvこの呪文はv
     プチリ。
     「い・・・・いたひ・・・。」
     いつものことなんだから、なれればいいのに。
     不便なことに、人間がこの術を発動させるのに。
     身振りが必要。
     そして、恒例のことながら。
     大きく手を振り上げたナーガは。
     いつものように、肩のショルターガードの棘で。
     頬をさして、その痛みでうずくまる。
     ま、いつものこと、いつものこと(はあと)
     「くすくすくす。こういう扉には、仕掛けがあるのよv」
     そんなナーガを笑ってみつつ。
     その壁にある竜の瞳をかちり。
     と一気に押すあたし。
     ゴゴゴ・・・・。
     しっかし。
     これ作った、一応、部下Sなんかを信仰していた・・あの人間。  
     もうちょっと、捻りのある仕掛けくらい作りなさいよね・・・・。
     音を立てて、扉が上にと上ってゆく。
     この仕掛け。
     一度、この部屋の中に入ると。
     中からは、絶対に出れない仕掛け。
     外からでないと無理。
     よくある侵入者対策の仕掛けである。
     どうせだったら、閉じ込められたところに。
     針の嵐を降り注がせたりとか。
     水がその部屋を覆ったりとか。
     毒蛇が部屋に投げ込まれるとか。
     もう少し、罠としてはどれかあっても・・寂しいものがあることには限りない。
     開いてゆく扉の中。
     転がり出てくる、約十数名以上の村人達。
     ごく普通の貫頭衣にズボン。
     ありきたりすぎるほどの村人スタイル。
     「おーほっほっほっ!一人につき、お礼は・・・・。」
     出てきた村人達からも。
     お礼を貰おうとしていたナーガの言葉が。
     言いかけたところで止る。
     出てきた村人達の姿を目にして。
     「んきゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!」
     ナーガの悲鳴が遺跡にとこだまする。

     出てきた村人のすべては。
     全員がゾンビ化しているその姿を目にして。

     ゾンビ。
     一応、かなりポビュラーすぎる定番の存在。
     人の世間の中では、死せる者の中でも一番有名らしいけど
     しかも、あんなに弱いことに事欠かないのに。
     定説では、パワーと生命力がしぶとい。
     そうされていたりする。
     一般のゾンビは動きが鈍いのが通常。
     これもまた情けないんだけどね・・・・。
     どうせだったら!
     生きたままのスピードを出せるようにゾンビ化しなさいよね!
     死んでからでもそんな調整・・簡単でしょぅに・・・・。
     まったく・・・。
     ちなみに、肉体が死んでも、死に切れなかった存在達の成れの果て。
     魔道士や、子供、赤ん坊ですら勝てる存在ではあるが。
     面白いことに、そのインパクトがかなり勝っているので。
     一応嫌われていたりする。
     腐りかけ、半分目や内臓が、すえたような腐ったにおいを撒き散らしつつ。
     歩くたびにぼたぼたと、腐った肉体の一部が床にと落ち。
     歩くたびにピシャ・・・と何かがつぶれる音をさせつつ。
     じりじりと近寄ってくるのは。
     ダダダダダ!
     思わず、その場から駆け出しているナーガだし。
     まったく。
     「はいはい、死んだ人は、きれいに死にましょうねv」
     ボッ!!!!
     あたしの言葉と同時に。
     一瞬のうちに炎に包まれるゾンビ達。
     別にあたしが何かをしたわけではない。
     ただ、その辺りの空気を少し変えて。
     彼らを自然発火させただけのこと。
     
     今だに、心の準備もしてなかったためか。
     遺跡の中を走り回っているナーガ。
     「・・・・とりあえず、追いかけますかv」
     青白い炎の中燃え尽きてゆくゾンビ達の最後を見届けないままに。
     ふい。
     あたしは、その場から、姿をかき消し。
     ナーガの元にと瞬間移動にて移動してゆく。


     「・・・あ・・・・あれって・・・やっぱり・・・。
       迷い込んだ人達のなのかしら・・・・。」
     肩で息をしつつ、隣にいるはずのあたしにと話しかけるナーガ。
     「ま、そうでしょうね。」
     ふい。
     「・・って!?リナ!?何いきなり、虚空か出現してるのよ!?」
     あたしが、空間から出てきたのに。
     なぜか叫んでいるナーガ。
     「あらvだって、ナーガが、いきなり走っていったんじゃないv
      別に、その場で倒せばいいことなのにvゾンビ程度はv」
     なぜか、額から冷や汗流しているナーガに。
     くすくすと笑いつつ、いうあたし。
     その言葉に。
     「・・ま・・そ・・・そりゃそうなんだけど・・。
      でも、いきなり反則じゃないのよ。
       あの返事は何だったのよ!」
     どうにか気丈に答えてくる。
     「あらv気付いてなかったのv
      あれ、この遺跡の中で浮遊しているゴーストたちの仕業よv」
     にっこりとそういってナーガに微笑む。
     「って・・・知ってたなら教えてよ・・リナちゃん・・。」
     うるうると涙をためて言ってくるナーガだし。
     うーん。
     面白いv
     そんなほのぼのとした会話をしていると。

     しくしくしくしく・・・・・。
     
     あたし達が今いる通路の奥から聞こえてくるすすり泣き。
     通路の途中に、白い靄が人り輪郭をかたどり浮かんでいる。
     「・・・ずいぶんと、自己顕示欲の強い悪霊(ゴースト)ね。
      ふっ。ここは、この私にまかせなさい!」
     いいつつ。
     腕をかざして、呪文を唱え始める。
     だから、その呪文は(笑)
     先ほどと同じく。
     印を結んだ両手を真上に跳ね上げて。
     チクリ。
     先ほどと同じく、その場にとうずくまる。
     先ほどと同じく、呪文の身振りで頬を棘で突き刺しているナーガ。
     少しは学習しましょうvv
     「あのね。さっきもやったでしょ?(はあと)
      ほっぺた突いたの、ショルターガードの棘でv」
     くすくす笑っていうあたしの言葉に。
     「・・・・ひん・・・。」
     情けない声を上げて、泣いているナーガ。
     うーん、面白いv
     「でも、しっかし・・どうせだったら。
       もう少し、力・・付けなさいよね・・。」
     ゆらゆらと、あたしとナーガに向かってくるゴーストの数。
     たったの二ダース程度。
     別にゴースト・・つまり、幽霊がこういった。
     不確定な姿をしてるというわけでなく・・・・。
     ・・・・・はっきりいって!
     こいつらが弱いだけ!
     普通は、生きている人と変わらないように形がとれるのが普通なのに。
     まったく・・・・。
     中には、霊になったら、姿が変えられるというのに気付かないで。
     死んだときの姿のままで。
     頭がぱっくりとはぜ割れたまま、世の中をさまよっていたりする、
     霊なんかもいたりするけど。
     肉体の束縛逃れたんだから。
     自分の思うがままに姿形は代えられるというのに。
     簡単にいうと、精神だけの存在になるわけなんだし。
     ま、でも、ナーガがいることだしねぇ。
     「無魔烈弾波(ナイトブレイザー)v」
     力ある言葉のみを解き放つ。
     かざした右手から、深淵に黒く輝く青黒い光の衝撃波が。
     ゴーストたちの間を駆け抜けてゆく。
     その刹那。
     悲鳴を上げて、簡単に消滅してゆくゴースト達。
     ついでだけど、ああいう輩には、少し死んでからも、
     説得が必要なので。
     とりあえず、カタートにと送り込んでいるあたし。
     精神生命体である魔族にとって。
     結構、魂だけのゴーストって、いろいろと利用価値があるのよね。
     別に今のは、この世界の精霊魔術とかいうのではなく。
     あくまであたしの力の一部。
     ま、この世界そのものの力もまたあたしの力の一部であるんだけど。
     それはそれ。
     無を本質とする、闇の力のその波動。
     それに飲み込まれ、あたしの指示通りに。
     あの程度で多少のダメージ受けて完全消滅をナゼか、しかけつつ。
     カタートにとゴースト達は今の一瞬で送り込まれている。
     ま、しばらく魔族の特訓にでも付き合ってもらいましょうかねv
     ふふv
     だって・・・最近!ここの魔族!かなり弱すぎるのよ!
     くう!お母さん、悲しいわ!
 
     
     『・・・・ふん、少しはやるな・・。』
     そんな和気藹々としているあたし達の後ろから聞こえてくる声。
     あらv
     ようやく出てきたわね。
     「・・・・な゛!?」
     声を感じて、振り向くナーガ。
     その視線の先には当然誰もいるはずなどはない。
     だが、すぐに気を取り直して。
     「ふっ。何処の誰だか知らないけど。
      いきなり話しかけるなんて、礼儀を知らない人ね。」
     ふぁさっ。
     いいつつ、髪をかきあげる。
     『なかなか、元気のいい、生贄だな。
      それでこそ、我が血肉となるのにふさわしい。』
     声は、通路の先にある、銅像の口から漏れている。
     「だから、あなた、礼儀というものを知らないの?
      これだから。私は、白蛇のナーガ。
       その人間性を疑うわね。おーほっほっほっ!」
     そういいつつ、高笑い。
     『くっ!いうたな!人間めが!
      我が名は、シュタインドルフ、この迷宮の主にして、
      高貴なる闇の血を引くもの・・・。』
     「あら、何だ、吸血鬼(バンパイア)じゃないのよ。」
     あきれたように言っているナーガ。
     『ふっ。察しがいいな・・。』
     「あら、当然よ、そのいかにも、まったく似合ってないのに、
      もったいぶったその言い回し!まあ、名前に関しては、
       ほめてあげるわ!おーほっほっほっ!
        いかにもっていう名前だしね!おーほっほっほっ!
         それに、今どき、自分のことを高貴だの、
          闇の血を引くだのと、自らをわきまえずに発言するのは。
           自分をわかっていない、愚かな吸血鬼(バンパイア)
             くらいなものよ!おーほっほっほっほっ!」
     さらりと。
     当然のことを言っているナーガ。
     その言葉に。
     しばし沈黙。
     声の主は、ナーガの高笑いにこめかみを押さえていただけでなく。
     今のナーガの台詞で、声を出しているその部屋から。
     わなわなと手を握り締めていたりするのだけど。
     そんな姿は、当然ナーガには、そこにいないのだから、視えないけどね。
     ま、このあたしには、何処にいようが、
     簡単に視れるんだけどね。
     わなわなと震えつつ。
     『い・・・・言いおったな!!口先だけの人間どもめが!』
     わなわなと震えつつ、怒りでその顔に青筋を立てて。
     怒鳴っているけど。
     ・・・・・・・・ほぉぅ。
     誰に向かって、そんな台詞・・・・吐いているのかしらねぇ(はあと)
     その声と同時に。
     両脇の壁に灯る明りのランプ。
     『ならば来てみるがいい!我が元に!
      暗黒の貴族にふさわしい、我が力!とくと見せ付けてくれるわ!』
     そう叫び、道を作っているけど。
     「・・・ほっときましょ。あんなの。時間の無駄よ。」
     「あら、あんな口を聞かれて、黙っているなんて。
      ナーガらしくないv誰に向かって、あんな台詞を言ったのか。
       十分に理解してもらわないとねぇ(はあと)」
     ふふふふふ。
     にぃぃこりと微笑むあたしに。
     「リ・・リナちゃん・・・・その殺気・・こわひ・・・。」
     なぜか退さるナーガ。
     ちなみに、あたしの目は笑っていない。
     なぜか脂汗を流しつつ。
     「そ・・それもそうね。よく考えてみると。
       古代の遺跡、そこに住み着いたバンバイア・・。
        となれば、ここには、お宝があるのは必死!
         おーほっほっほ!すべてお宝はこのナーガ様のものよ!」
     何気に話題を変えているナーガ。
     


     「ま、結局、あの村長は、救助でなくて。
      このパンパイアを退治して欲しかったようだしね。」
     明りの灯った廊下をあるきつつ、いうあたしの台詞に。
     「?どういうことよ?リナ?」
     理解してないナーガ。
     くす。
     「つまり、彼らは、私達にあいつの、
       始末を依頼したかったんだけど。
        始めは、生贄の代わりに差し出す気のようだったけどねv」
     くすくすくす。
     どうやら、あたしが宿屋を再生させたのをみて。
     宿屋をナーガが燃やした代わりに、村人の代わりに、
     今回の吸血鬼に対する生贄を思いついたようだけど。
     もしかしたら、倒してもらえるんじゃないかな?
     と、当たり前のことを思ったらしく。
     それでも、吸血鬼退治といえば、
     依頼料をかなり弾まないといけないと思い。
     言葉を濁して人命救助。
     という形で依頼してきているあの村の村長。
     「???」
     未だに理解できなくて、首をかしげているナーガに。
     ふふ。
     「つまり、よくあるパターンよ。ワンパターンだけど。
      魔物なんかが山や遺跡に住み着いて。
      近くの村や町に生贄を要求するパターン。
      この遺跡に住み着いた吸血鬼が。
      近くのあの村に、定期的に生贄を要求。
      ま、村からそんなのはあまり差し出したくない彼らは。
      大概、旅人とかを差し出してたんだけど。
      いいように、依頼を持ちかけてね。
      旅の最中で行方不明になっても。
      別にそれはよくあることで、気にもされない。
      中には、本当に吸血鬼のことを知り。
      この遺跡にやってくる腕に覚えのある、魔道士や、剣士。
      なんかが退治に出かけたりするけど。
      未だに戻ってきたものはなし。
      だめもとでまた依頼してきたのよ。あの村長v」
     親切にも詳しく説明するあたし。
     何て心が広いのかしら(はあと)
     「何ですって!?吸血鬼退治で金貨百枚!?
       それって、少なすぎるわよ!?」
     ようやく理解したナーガが叫んでいたりするけど。
     「ま、とりあえず、あんな口を聞いた、あいつ。
      ふふ・・お仕置きは必要よねぇ(はあと)」
     「ふっ。当然よ!すべてお宝をせしめても気がすまないわ!」
     そんな会話をしつつ。
     あたし達は、通路の奥にと進んでゆく。



     まあ、無意味に広い空間に。
     その中央の祭壇に置かれている黒い棺。
     ・・・どうでもいいけど。
     こんな遺跡の中でいちいち棺に入ってるんじゃない!
     あたし達の目の前で。
     ぎぎぃ・・。
     もったいぶったようにと音を立てて、開いてゆく棺のふた。
     「・・・地下にいるんだから、いちいち棺おけなんかに、
      入っていなくてもいいでしょうに・・。」
     ナーガがそれをみて突っ込みを入れているけど。
     確かにそうよねv
     どうして、こう。
     形にこだわる存在が出来たことやら・・・。
     あたし、こーいうのを期待して創ったんじゃないんだけどねぇ。
     面白そうだから創ったんだけど。
     彼らの種族という輩。
     ナーガの突っ込みに棺おけから覗く手が止まっていたりするけど。
     もったいぶった登場をしようとして突っ込まれたので。
     思いっきり蓋を跳ね除けて。
     そこから出てくる金色の髪を後ろでなでつけ、
     黒いマントを纏った長身の男性。
     そして、うやうやしくお辞儀をして。
     全然似合ってないんだけど?
     ふふv
     あたしとナーガの方にと振り向いて。
     「お初にお目にかかる。
       私がこの迷宮の主、ヴァンパイア、シュタインドルフ・・」
     そういいつつ、言葉を続けようとしているけど。
     「ちょっと、そんなのはどうでもいいから。
       お宝は何処よ!お宝は!」
     「ま、こんな所で迷って住み着いているなんて・・。
      ・・あんた、やめたほうがいいわよ。この吸血鬼生(はあと)」
     ずいっと前に出て言っているナーガに。
     くすくす笑いつついうあたし。
     その言葉にマトモに顔色を変えているシュタイン。
     あ、面白い。
     動揺してる、動揺してるv
     ど・・どうしてこの私が・・。
     この遺跡の中で道に迷って出れなくなってるのを・・。
     知っているんだ!?
     などと、なぜか心で葛藤を繰り広げているし。
     このシュタイン。
     「ふっ。とっととお宝を出さないのなら、
       やるならとっととかかってきなさい。
         この、白蛇のナーガ様、
          バンパイアなんて敵ではないわ!おーほっほっほっ!」
     おーほっほつほ・・・。
     おーほっほっほっほ・・・・。
     部屋にナーガの笑い声がこだましてゆく。
     ひくひくとそんなナーガの高笑いと、言葉に、
     眉を吊り上げて。
     「な・・・なにぃ!?人間風情が!
       そこまでいうならば、我が力、その真実をみて、
        恐怖に震えるがいい!」
     わなわなと震えつつ。
     その身の魔力を開放する。
     ゴゴ・・。
     辺りの壁がその反動で壊れていたりするけど。
     「くっ・・・大きいのがくるわよ!」
     そう言って構えるナーガ。
     ポンv
     かわいい音を立てて。
     魔力をあんなに開放した割りに・・。
     魔力を開放して、その姿を変貌させているシュタイン。
     人としての輪郭が大きく歪み。
     その全身に、黒い獣毛が生え、耳が大きくせり出して。
     ・・まではいいんだけど(はあと)
     「ふはは!みたか!これぞ、我が姿!」
     きゅるん。
     ウルウウル。
     いいつつ、その目の前にいるのは。
     せめて、巨大な蝙蝠とかならまだしも。
     ま、それでもよたよたとする程度しかこいつは変形できないんだけど。
     どうみても、手のひらサイズ。
     しかも、瞳は大きく、うるうるときらきら輝いていたりする。
     「・・・・・・・・・・・・・・・えい。」
     さすがにこれには呆気にとられ。
     その辺りの石ころをそれにと投げるナーガ。
     がごべしゃ!
     その石ころすらもまともに直撃をうけ。
     「ちいちちいちちちい!」
     鳴き声を挙げつつ、撃墜されて床に落ちてるし・・。
     「や・・・やりおったな!
      たかが人間の分際で!こうなれば、
       我が最強の秘術をもって葬ってくれるわ!」
     変形を解き、呪文の詠唱を始めているし。
     「・・・・どーでもいいけど。
       それくらい、力ある言葉だけで発動させなさいなv」
     「・・リナちゃん、それま・・・確かに。
      いちいち、バンバイアが・・カオスワーズ唱えるというのもねぇ・・。」
     それをみてくすくす笑うあたしの台詞に。
     うんうんうなづいているナーガ。
     「でも、こんな所であんな術使ったら・・。」
     あらv
     ナーガにしてはまともな意見v
     「大丈夫よvほらv」
     こんな狭い空間で、炎が炸裂したら、まずこの部屋は壊れる。
     それを怪訝しているナーガに。
     珍しくそんなことを心配してるのねぇ。
     ナーガってば(はあと)
     そういいつつ、目線で示すその先で。
     シュタインの呪文が完成する。
     「ゆくぞ!炎の矢(フレア・アロー)!」
     彼のかざした手の前に。
     ・・・ポンv
     人参よりも短い長さの炎の矢が一本だけ出現し。
     「GO!」
     『・・・・・・・・・・。』
     当然のことながら無言。
     シュタインの言葉にその矢は・・。
     ひょろひょろ・・よたよた。
     まるで、ようやく初めて赤ん坊がはいはいするスピードより。
     緩やかに匍匐前進をこなすスピードよりも遅く。
     ねりねりと空中を這ってくる。
     「ふはは!みたか!あまりの恐怖に声も出まい!」
     この程度で威張っているシュタイン。
     ナーガの目が点になり、よたよたとどうにか、
     空中を進んできているそれをみているけど。
     あたしは、くすくすと含み笑いをこらえている。
     うーん、楽しいv
     ナーガの呆気にとられている感情も面白いしv
     この程度で勝利を確信しているシュタインも・・シュタインよねぇ。
     ふふふふ(はあと)
     「滅びるがいい!我が住まいに迷い込んできた愚かものよ!
      ふはは!」
     ・・・・・・・。
     言いたいことは全部言い切ったのに。
     今だに数センチも進んでいない炎の矢と、自称言っているそれ。
     「―ああ!間がもたん!」
     そういいつつ、ずかずかと。
     祭壇から降りて、わしっと、それを手で掴み。
     そのまま、あたし達の前にと持ってくる。
     「これでよし!」
     「・・・な・・・なかなか器用な炎の矢ね・・。」
     目を点にして言っているナーガ。
     いいつつ、それをつん。
     手で軽くつつく。
     ポテ。
     うねうねうね・・・・。
     ナーガが少しつついただけで。
     床に落ちて、その場でうねうねとうごめいている炎。
     「ああああ!馬鹿な!私の炎の矢が!」
     目の前でそういいつつ、かがみこむ。
     『そんなものを拾うんじゃない!』
     ごげっ!
     あたしの放った空気の塊と。
     ナーガの放った足蹴りが。
     見事にシュタインをヒットしていた。

    
     「・・・ちっ。しけてるわねぇ。」
     ごそごそと。
     棺おけの中にある品物を袋につめつつ言っているナーガ。
     その横では。
     ざくざくざく。
     とりあえず、優しいことに、その辺りに転がっていた、
     木の枝で。
     シュタインを切り刻んでいるあたしの姿が。
     「ちょっとお、リナ、他に何かないか、そいつに聞いてみてよ。」
     いいつつ、ガシャリ。
     そこにある品物すべてを。
     風呂敷に包んで、持ち運びが出来るようにしているナーガ。
     「そうねぇ。ま、あるわけないけどね。
       それより、誰に向かってあんな台詞、言ったのか。
        じっくりと説得させないとねv」
     じわじわと。
     手にしている木の枝が。
     黒く輝いているのは、別にたいしたことではない。
     「ひ・・ひぇぇ!?」
     枝が突き刺さるたびに。
     腕が一つ、なぜか塵と化していたりするけど。
     「あのね。もう少し根性くらいみせなさいねv」
     にっこりと微笑むあたしに。
     「あああ!すいませぇん!」
     こ・・この人間・・・・普通の人間じゃ・・ない!?
     というか・・・何なんだぁ!?
     この力はぁぁぁ!?
     身を蝕む黒い何かに。
     絶叫を上げていたりするし。
     「あのねぇ、この程度は防ぎなさいよねv
       Sとかはこの程度で消滅するようだったら、
        スペシャルお仕置き決定なんだからねv」
     「あ・・あの?そのSって・・・・?」
     「え?シャブラニグドゥのやつv」
     「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。」
     当然のあたしの台詞に。
     なぜかしばし絶句しているシュタイン。
     まったく!
     吸血鬼なんだから!
     たかが、中間管理職のSなんかの名前で凍りつかないの!
     その名前を聞いて、その場で完全に固まってるし・・。
     な・・情けない!
     「まあ、そんなどうでもいいことはおいとくとして。
      リナ、もうここにお宝もないんだったら。
       戻りましょ。最短距離で!」
     いいつつ、天井に向かって呪文を唱え始めるナーガ。
     「うわぁ!?こんな所でそんな術を使ったらぁ!?」
     こら!
     吸血鬼のくせに泣き言を言うんじゃない!
     「そりゃ、確かに、ここは、迷宮になっていて!
      この遺跡を発見した私は、近くの村に、
      月に一度の生贄を要求して、この新しい住処に、
      移り、こうして奥にまで来たのはいいが!
      内部の構造が複雑で、この私ですら道に迷って、
      外に出られない状態ですが!」
     などとわめきつつ。
     呪文を唱えているナーガにすがり付いて、
     止めるように懇願している。
     「ちょっとぉ!放しなさいよ!」
     どがげしっ!
     そんなシュタインを足蹴りしているナーガ。
     「ま、確かに、かなり奥まで来ているからねぇ。
      ここは、ヤッパリv」
     「ちょ・・リナ、まって!?」
     あたしの言葉に顔色を変えて。
     あわてて、結界を張っているナーガの姿。
     意味の分かってないシュタインは。
     キョトンとしているのみ。
     「闇よりも暗きもの・・というわけでv
       ギガ・スレイブv」
     もちろんv
     あたし自身の力を使うんだから、暴走の心配なんかもないしv

     「・・・・・え゛!?(汗)」
     「ちょっ・・リナ!」
     二人の抗議の声も関係なく。

     ボシュ!!


     あたしの手の平に出現した、黒い球は。
     放ったその一瞬で。
     この遺跡そのものを完全に無にと変化させていた。

     ふっ。
     もろいわね・・・。


     「あ・・あは・・・あははは・・。」
     なぜかあの程度で恐怖を感じて。
     一瞬にして、髪の色を真っ白にし。
     しかも、ぺたりと座り込んで、腰を抜かしている、
     情けないバンパイア・シュタインドルフ。
     「おーほっほっほっ!」
     がばっ!
     がらがらがら・・。
     土の中と瓦礫の中から起き上がるナーガ。
     「ちょっと!?リナ!いきなりそんな術、
      使わないでよ!」
     抗議の声を上げてくるけど。
     「いいじゃないvそれより・・・っとv」
     あたし達の周りには、ちょっとした山があったその場所が。
     今や完全に無の空間となり巨大なクレーターと化している。
     そのまま、ふっ。
     横に手をかざし、軽く指を鳴らす。
     その刹那。
     フワ・・・。
     チチ・・。
     何ゴトも無かったかのように。
     そこに、遺跡を除く元の自然がよみがえる。
     「まったく!あなたのせいで死ぬ目をみたじゃない!」
     未だにへたりこんで。
     口を半分あけて、あはあはといっているシュタインの襟首を掴み。
     がくがくとゆするナーガ。
     な・・・この力は・・あ・・・あはは・・。
     あの程度で、なぜか心神喪失状態に陥ってる、このシュタイン。
     「まあまあ、ナーガ。こんな約に立たない輩は。
       カタートにでも飛ばしておけばいいのよv
       ま、月に一度村から送られてくる人間達は。
       自分達で勝手に道に迷って。
       低級霊などに憑依されたりとかして、勝手に、
       ゾンビ化なんかしてたようだし。」
     ここ、数年ほど。
     このシュタイン、はっきりいって食事と言えば。
     遺跡の中にいるねずみの血などを吸う程度。
     後は、遺跡に生えている植物の精気を食べたりとか。
     「それより、こいつ、村に連れ帰って。
       不足分の依頼料、貰うわよ!リナ!」
     がしり。
     ずるずるずる・・・。
     そういいつつ、襟首を掴んで。
     ずるずると引っ張り、その場を後にするナーガ。

     村にバンパイアを連れて戻り。
     村人から、依頼料を別に金貨で千枚ほどせしめて。
     その力の半分の精神をもぎとって。
     半分は、少し特訓させる意味もあり。
     そのまま、Sの元にと送りつけ。
     なぜか、いきなり、吸血鬼の魂だけが送られてきたことに。
     Sは戸惑っている姿がカタートで見受けられていたりするけど。
     力のない吸血鬼を村に引渡し。
     あたし達は、その村を後にする。

     ついでに。
     太陽の光の中でも滅びないようにとすこぉし、
     いじったので。
     その後。
     朝、昼、夜。
     村人達にこき使われているシュタインドルフの姿が。
     見られているようだけど。
     それはそれ。


     しゅうしゅうと、体から煙を出しつつも。
     灰にならないその体。
     「うわぁぁぁぁ!熱いぃぃ!溶けるぅぅ!うわぁぁ!」
     『とっとと働け!』
     どけしっ!
     それより後。
     昼間でも体から煙を吐きつつ、畑仕事などをしている、
     吸血鬼の姿が。
     その村の名物として定着していたりするようだけど。

     
     「あああああもう!全然お金にならないじゃないのよぉ!」
     遺跡から持ち出した品物は。
     ほんの金貨数枚程度にしかならなかったことは、述べておく。


     ま、たまには、こんなのんびりとした出来事もいいでしょうv

     ナーガの絶叫を響かせつつ。
     あたし達はのんびりと気の向くままに足を向ける。
     さてさて。
     次は、何処にいきますかv




                   −ラビランス偏終了v−

##################################


   あとがきもどき:
        ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

      薫:ああああ!無言で大鎌を握らないでくださいぃぃぃ!
     エル:あたしがまったく!
        活躍してないじゃないのよぉぉぉぉぉぉ!!

     どぉぉぉぉぉぉんん!
    (言葉と共に、辺りに黒い稲妻が荒れ狂う)

     薫:・・一応、主人公はエル様じゃないですかぁぁ!

    エル:それでも、活躍してないじゃない!
       せめて、OAVの話しでいきなさい!
       あっちなら、少しは、このあたしが活躍できる場。
       儲けられるでしょうが!
     薫:殆どあの話は一緒じゃないですかぁぁぁ(涙)
       小説と・・・(しくしくしく・・)
    エル:ふぅん・・・。
       そーいうことをいうわけだv
       あんたは(はあと)
     薫:・・・ぎ・・・ぎくっ!(汗)
    エル:んっふふふふv
     薫:ああああ!
       すいません、すいません!
        って・・ひゃぁぁぁぁ!


     ―パシュ・・・。
    (何かが掻き消える音・・・)


    エル:・・・まったく。
       さて、今回は、まったく!といっていいほどに。
       このあたしが!活躍していませんでしたねぇ。
       まったく(怒!)
       その辺りの含めてじっくりと説得をするとしますかねv
       なぜか、マトモに編集したら。
       これをまだ打ち込んでない・・というか。
       二巻、三巻、四巻・・・と。
       打ち込んでないのが今さらこいつは気付いて。
       とりあえず、始めのほうからやっつけていくつもりのようです。
       ま、ちなみに。
       恒例通り、リクエストは随時、受け付けているようだけど・。
       もっと、このあたしを活躍させなさい!!
       もう少し根性入れなおしておきましょうv
       それではv
       いつものことながら、こいつの文章は。
       意味になってませんねぇ。
       ではではvまったねv

     
     

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25204バンパイアって一体…。にゅーよーく E-mail 2003/3/15 22:38:17
記事番号25169へのコメント

こんばんわ。
書き殴りではお久ぶりですv
メールいつもありがとうございますっ!
もーすぐ春休みなにゅーよーくです☆

>   そのまま、炎が固まったようにと動かなくなる。
>   「さって、続きを食べますかv」
>   炎を凍らせておいて。

わあvさすがL様v
実際に出来たら消火が楽ですねっ。

>   「ふっ。甘いわね。リナ。これは、不可抗力というものよ!
>    おーほっほっほっほっ!」

違うと思うんだけど…。

>   眩しさに目をつむった村人達の目の前には。
>   燃え落ちる前の宿屋の姿が。
>   ついでに、殆ど新品同様にしてみたりしたりして。

L様〜(TT)
そんな軽軽しくお力を使っていいんですか?

>    あの姉ちゃん・・火傷まで治してるぞ!?
>    というか、折れていたはずの骨は!?
>    などと、周りから、ナーガの復活に。
>    面白いほどに驚愕の声が上がっていたりするけども。
>    まあ、ナーガは丈夫だから。

深く気にしないのが一番ですよねー。

>    「ふっ。分かったわ。リナ。
>     これ、ドラグスレイブか何かで吹き飛ばして!
>      やっばり駄目でした!で終わらせましょう!
>       もう依頼料は貰っていることだし!
>        おーほっほっほっ!というわけで、アイデア出したこの私に!
>         金貨百枚!すべてよこしなさい!リナ!おーほっほっほっ!」

ナーガらしい無茶な理論ですねv

>    壁に魔法でしるしをつけながら。
>    ちなみに、つけたその端から。
>    これまたナーガが魔法でそれを消していってたりするんだけどね(笑)
>    ナーガ・・これが印だって・・まったく気付いてないし。

ナーガと一緒に遭難とかはしたくないー。
絶対余計に迷うしっ!

>     出てきた村人のすべては。
>     全員がゾンビ化しているその姿を目にして。

あうあう…。
やだよー気持ち悪いー。(TT)

>     腕をかざして、呪文を唱え始める。
>     だから、その呪文は(笑)
>     先ほどと同じく。
>     印を結んだ両手を真上に跳ね上げて。
>     チクリ。
>     先ほどと同じく、その場にとうずくまる。
>     先ほどと同じく、呪文の身振りで頬を棘で突き刺しているナーガ。
>     少しは学習しましょうvv

学習能力ゼロって奴ですね!(おい)

>     「あら、当然よ、そのいかにも、まったく似合ってないのに、
>      もったいぶったその言い回し!まあ、名前に関しては、
>       ほめてあげるわ!おーほっほっほっ!
>        いかにもっていう名前だしね!おーほっほっほっ!
>         それに、今どき、自分のことを高貴だの、
>          闇の血を引くだのと、自らをわきまえずに発言するのは。
>           自分をわかっていない、愚かな吸血鬼(バンパイア)
>             くらいなものよ!おーほっほっほっほっ!」

スレイヤ―ズにかかればバンパイアなんて…。
思いっきり弱者っすねv(まて)

>     「・・・地下にいるんだから、いちいち棺おけなんかに、
>      入っていなくてもいいでしょうに・・。」

ごもっともっ!(><)

>     その辺りの石ころをそれにと投げるナーガ。
>     がごべしゃ!
>     その石ころすらもまともに直撃をうけ。
>     「ちいちちいちちちい!」
>     鳴き声を挙げつつ、撃墜されて床に落ちてるし・・。

情けな…。(−゛−)

>     シュタインの言葉にその矢は・・。
>     ひょろひょろ・・よたよた。
>     まるで、ようやく初めて赤ん坊がはいはいするスピードより。
>     緩やかに匍匐前進をこなすスピードよりも遅く。
>     ねりねりと空中を這ってくる。

いやー!
面白すぎっ!

>     「ああああ!馬鹿な!私の炎の矢が!」
>     目の前でそういいつつ、かがみこむ。
>     『そんなものを拾うんじゃない!』

情けないから…。
やめようねバンパイアくん。(^_^;)

>     とりあえず、優しいことに、その辺りに転がっていた、
>     木の枝で。
>     シュタインを切り刻んでいるあたしの姿が。

L様怖いよ〜。
でも当然の報いかも…。(おい)

>     しゅうしゅうと、体から煙を出しつつも。
>     灰にならないその体。
>     「うわぁぁぁぁ!熱いぃぃ!溶けるぅぅ!うわぁぁ!」
>     『とっとと働け!』
>     どけしっ!
>     それより後。
>     昼間でも体から煙を吐きつつ、畑仕事などをしている、
>     吸血鬼の姿が。
>     その村の名物として定着していたりするようだけど。

かわいそうと思えないのは何でだろ?

では。
短くてすみませんっ。
次の作品を楽しみにしつつにゅーよーくでした☆



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25325エル様漫遊記番外編・第42話(今回は抹殺指令v)かお(薫) E-mail URL2003/3/24 10:32:45
記事番号25168へのコメント



   こんにちわのわv
   今日は疲れた・・・。
   というわけで、気分転換にはこれが一番!(まて!)
   というわけで、漫遊記の打ち込みなのですv
   ちなみに。
   これ、未だにリクエスト受け付けておりますv
   まあ・・。
   とりあえずは、始めの巻からやっつけていくのです・・。
   今回はv
   スペシャル2巻の『リナ抹殺指令』となっておりますv
   ドラマCDと小説と。
   ごっちゃになっておりますからねv
   どちらかといえば・・小説より・かな?(まてまてまて!)

##################################


        エル様漫遊記・番外編 〜リナ抹殺指令〜


   
     「でもまさか、魔王召喚なんて・・ねぇ?」
    湖をみつつ。
    つぶやいているアメリア。
     「というか、エルフは何を考えているんだ・・。」
    はぁ。
    溜息ついているゼル。
     「まあまあ、済んだことだし。
      とりあえず、折角全員揃ったんだし。
       のんびりといきましょvのんびりと(はあと)」
    あたしの言葉に。
    「それもそーですね。」
    「・・・何かリナと関っていると・・。
     問答無用で何かが起こるな・・。」
   そう溜息ついているゼル。
   とりあえず、レザ二アムの一件が終わり。
   このあたしの心優しい心遣いによって。
   今回の一件は無事にことなきを済んでいる。
   レザニアムの首飾り。
   とまあ、この世界では伝説と化している、とある品物。
   それに関りちょっとした事件と出くわしたあたし達。
   それを滞りなく解決し。
   今、あたし達は、ラルティーグ王国に来ていたりする。
   「とりあえず、折角ですから。
    皆さんでお食事でもなさいませんか?」
   今回の一件で合流したシルフィール。
   「それもそうですね。」
   「だな。」
   「そーいや、腹へったなぁ。」
   シルフィールの言葉に同意しているアメリア達。
   「じゃ、近くの村にでもいって。
     食事でもしましょ(はあと)」
   あたしの言葉に。
   『賛成(です)!』
   アメリア、ゼルガディス、シルフィール、ガウリイの台詞が。
   完全にと一致していた。
   


   「うーん、いい天気ですぅ。」
   ぽかぽかと日差しが暖かくあたし達を包み込む。
   「この前までの戦いが嘘のようですわ。」
   シルフィールも日差しに包まれてぽかぽかと気分よく浸っていたりする。
   テーブルに並べられた食事を平らげて。
   食後のデザートを食べているあたし達一行。
   ちなみに。
   ゼロスといえば、今回の報告などでちょっと戻っていたりする。
   「もし・・旅の御方・・旅の魔道士の一行とお見受けしましたが・・・。
     おぬしたち、腕に自身がおありですかな?」
   そんなあたし達が座っている席に近づいてくる一人の男性。
   「・・は?」
   思わず、口にケーキをほおばりつつ、聞き返しているアメリア。
   「そりゃ、ないといえば嘘になるわな。」
   のほほんといっているガウリイ。
   「というか、リナ以外に強い魔道士なんているのか?」
   「わたくし、いないような気がします・・。」
   しみじみいっているゼルにシルフィール。
   「あのねぇ。ま、別にいいけど。
     でも、面白い人間もいたわよねぇ(はあと)
      リナ=インバースの名前を語って、
       この辺りを荒らしまわっているなんてv」
  ―――ぷぴっ!
   あたしの言葉に。
   なぜかものの見事に噴出しているゼル、アメリア、シルフィール。
   「ほう、さすがに腕に覚える魔道士さま達とお見受けました。
    すでにご存知でしたか。
     そうです。あなた方も聞いたことがあると思われますが。」
   そういって、言葉を濁せて。
   怯えた表情をしつつ。
   「紅蓮の炎の髪は天を衝き。黒き雷。血を好み、
    生あるものを打ち滅ぼして、大地を昏き荒野と化さん。
    破壊のもうしご、混沌の使者。
    地獄の魔道士リナ=インバース・・その名前を。」
   どぐわがしゃぁぁぁぁん!
   その台詞に。
   まともに、椅子から転げ落ちているアメリア達。
   「な・・・何処のどいつだ!?そんな無謀なことを言っているのは!?」
   顔を真っ青にして叫んでいるゼルに。
   「まあ、混沌・・というのはあたっているにもあらずとおもうが・・。」
   あら。
   鋭いv
   最近、ガウリイ、何となくうすうす感づいてきているのよねぇ。
   あたしのこと(はあと)
   本当、この人間って面白いわよね(はあと)
   「・・・え・・えっと・・。
    『盗賊殺し』とか、『ドラゴンもまたいで通る』とか、
    いう噂はありますが・・・。それは・・・また・・・・(汗)」
   なぜか、額に一筋汗を流しているシルフィール。
   「他にも、そのリナ=インパースの横には。
    凄腕の剣士や、巫女の姿をしているかつては、
     セイルーンの巫女だったという人物がいるそうだが。」
   そう続ける村長の言葉に。
   「なぁぁんですってぇぇぇぇ!!!!?」
   思いっきり叫んでいるアメリア。
   「と・・ともかく、それは、別人です!
     わたくし達は、リナ=インバースさんのことをよく知ってますけど。
      リナさんは、そんなことをする人じゃありません!」
   彼の依頼は至極単純なもの。
   最近、この辺りをあらしている、とある魔道士を追い払って欲しい。
   そういうもの。
   というか・・。
   その人・・・何を考えているんですか!?
   よりによって、リナさんの名前を語るなんて!?
   ・・・・・この国が消滅してもおかしくないんですよ!?
   そう心で叫び絶叫を上げているシルフィールだし。
   ・・・・こら。
   シルフィール。
   何、そんなことを心で思っているのかしらねぇ?(はあと)
   「そうだぞ?悪いことはいわん。
    そんな噂を真に受けるんじゃない。
     俺達はリナのことをよく知っているが・・。
      まずそんなことはしないはずだ。」
   同じようにシルフィールとまったく同じことを思いつつ。
   いっていたりするゼル。
   ・・あのね。
   「すると、あなた方は、リナ=インバースをご存知なのか?」
   そういうその言葉に。
   「ご存知も何も・・。」
   言いかけるアメリア。
   そんな会話をあたし達がしていると。
   ガタン!
   席を立ち上がる音が一つ。
   「私もリナ=インバースの噂を耳にしますが。
     少なくとも、リナはそんなことをする人間ではありません!」
   そういいつつ、カタンと席を立ち上がっているのは。
   銀色で色白のやや華奢な感じの女性。
   あらv
   「そうです!リナさんはそんなことをする人ではありません!
    というか誰が一体そんな無謀なことを言っているんですかぁ!?」
   そういいつつ、叫んでいるアメリアだし。
   そんなアメリアをちらりとみやり。
   村長・・クルスに向き直り。
   「おそらくその魔道士は、この村の人や、自分を倒そうとしてやってくる、
    刺客を脅すために、リナの名前を利用しているに違いありません。」
   そういいつつ拳を握り締め、一人燃え上がっている彼女。
   そして。
   がしっ!
   立ち上がっているアメリアの手を掴み。
   「お願いです!この一件、この私にも協力させてください!」
   瞳をうるうるさせながら、アメリアやあたし達に言ってくる。
   「分かりました!そうと決まればすぐに出発しましょう!
     全員の力を一つにまとめて!この世に破滅をもたらそうとしている、
      その悪の根源を打ち砕くために!」
   「あら、あなた、話が分かりますわね。」
   「あ、私、アメリアといいます。あなたは?」
   「私は名乗るほどのものではありません!
     ただ、リナの名前を語る悪人を放っておけないだけです!」
   「そうなんですか!」
   そういいつつ、がしっ!
   互いに腕を組んで意気投合しているアメリアとこの子。
   ちなみに、名前はリイナ。
   「・・・な・・・何かこのお姉ちゃん・・アメリアとキャラが似てないか?」
   「・・・同感ですわ。」
   つぶやくゼルの言葉に同意しているシルフィール。
   「ま、とりあえず、そいつらのアジトにいきましょv」
   あたしの言葉に。
   その場一同。
   すぐさまに全員うなづいてゆく。



   「でも、リナさんの偽者・・・考えただけで怖いですぅ・・。」
   歩きつつ、そんなことをいっていたりするアメリア。
   「というか、リナ、よくお前、知ってて、放っていたな?」
   あたしをちらりと見て言ってくるゼル。
   「あらvだって、面白そうじゃないv自分から関るほうが(はあと)」
   『・・・・・・(さすがリナ(さん))・・・・。』
   あたしの至極当然な意見に。
   アメリア、ゼル、シルフィールの思いが。
   完全に一致していたりするし。
   「でも、リナさん?どんどん進んでますけど。
     場所わかっているんですか?」
   あたしがずんずん進んでいるので。
   あたしに聞いてきているシルフィール。
   「あら、当たり前でしょ?
    彼女達、こっちにいるわよvこの先にある、搭が彼女達の拠点となってるのよv」
   にっこり微笑むあたしに。
   「そーいや、この先に搭があるなぁ。」
   手をかざしてそんなことを言っているガウリイ。
   ちなみに。
   ここからは数キロ以上その搭は離れていたりする。
   「ま・・・まあ、ガウリイ様が搭があるっていうんですから・・。」
   「・・・・というか、リナ、お前・・何でいつもそう悟っているんだ?(汗)」
   それぞれに違う場所でなぜか驚いているシルフィールとゼルだし。
   「まあまあ、面白いやつもいるからv」
   くす。
   そんなあたしの言葉に。
   ・・・・面白いやつ?
   なぜか、全員の思考が一致していたりするけども。

   何はともあれ。
   あたし達は、このあたしの名前を語っているという。
   その彼女達がいる、そのアジト。
   そこに向かって、足を進めてゆく。

   「かつて、ここ、レテディウスの隠れ里があったのよねぇv」
   ふいと。
   手をかざしただけで。
   鬱蒼と生い茂る木々が、自ら道を明けてゆく。
   なぜか、それをみて、驚いているリィナだけど。
   しばらく進むと、木々の間に搭が見え始めてくる。
   その搭の前に、数名の人影。
   「・・・で?どうやって突入する?」
   その見張りの姿を認めて。
   聞いてくるゼル。
   「他人の名前を語るような輩には、正々堂々!
    真正面から乗り込んで制裁を下すのみ!」
   ぴしっ!
   片手を腰にあてて、もう片方の手を空に伸ばして言っているアメリア。
   そんなアメリアを手で制して。
   「ここは、私に任せてください。」
   そういって前に一歩出てくるリイナ。
   「眠り(スリーピング)。」
  ぱたり。
   リィナが唱えた術によって、見張り全員。
   情けないことにその場に眠りこけたりする。
   「へえ、あなた、やりますわね。
     この術はなかなか何処でも教えてもらえませんのに。」
   感心の声を上げているシルフィール。
   ちなみに。
   この術。
   赤ん坊でも、そのカオスワーズを丸暗記しただけで。
   その仕組みも何もわかっていなくても。
   それがたとえ、赤ん坊でも死人でも、簡単に発動する。
   そのため。
   面白いことに人間が作っている魔道士協会などでは。
   この術は決して何処でも教えているというものでもない。
   大概は、自力で習得するか、または。
   他人が使っているのを覚える。
   そんな経緯で呪文を習得しているここの人間達。
   「たかがかじった程度ですわ。」
   そういいつつ。
   「それよりv早く先にいきましょv」
   その辺りに横になっている人々をそのままに。
   「ふふ、ついに悪と対峙ですね!いきましょう!」
   あたしの言葉に、拳を握り締めて、言っているアメリア。  
   「・・とりあえず、入ってみないと、話にならないということか。」
   「あのぉ、ここから、ドラグスレイブでアジトごと、 
    ふっとばすというのはどうでしょうか?」
   にこやかに提案しているシルフィールのその台詞に。
   「おい、シルフィール、だんだんリナに感化されてきてないか?」
  ぽんとシルフィールの肩に手を置いていっているゼル。
   「あぁらvゼルvどういう意味かしらねぇ?(はあと)」
   にっこり。
   手にした、取り出した大鎌をとりあえずゼルにと突きつける。
   ・・・・いや、だからリナさん・・そんな品物・・一体どこから・・。
   あたしが持っている鎌をみてそんなことを思っているシルフィールだけど。
   
   とりあえず、シルフィールの意見は却下して。
   そのまま、搭の中にと入ってゆくあたし達。
   しばらく進むと。
   搭の中間地点に位置している搭の中では広い部屋にとたどり着く。
   「よくきたな。ガウリイ=ガブリエフ!まっていたぞ!」
   部屋に入るなり、高らかに響き渡る、一つの声。
   そういいつつ。
   奥の部屋から出てくる一つの人影一つ。
   とんがった帽子をかぶり。
   帽子を片手で持ち上げて、にやりと笑っていたりするが。
   『あああああ!?ザングルス(さん)!?』
   同時に叫んでいる、ゼル、シルフィール、アメリアのこの三人。
   「まっていたぞ。ガウリイ。ここで待っていればお前は必ず・・。」
   必ずここに来ると踏んでいた。
   そういいかけるその言葉に。
   「なあ・・・リナ?ゼル?こいつ・・・誰だっけ?」
   ――ズシャ!
   あ、面白い(はあと)
   同時に滑ってこけているあたしとリィナ以外の人間達。
   「ほ・・・本気でいっているのかかかぁぁ!?
    ガウリイ、貴様はぁぁ!?俺は、天才剣士にして
     凄腕の賞金稼ぎのザングルスだ!」
   「・・・・・・なあ、本当に誰だっけ?」
   ずしゃ。
   あ、またこけた。
   「・・・・・・・ガウリイさん・・正義じゃないです・・。」
   「・・・あれほどしつこく追いかけられてたのに・・。
    さすがガウリイ・・・忘れてたか・・・。」
   しみじみいっているアメリアにゼル。
   「それはそうとvまだ夫婦で資金を稼いでいるようねv
    あんた達は(はあと)」
   くすくす笑いつつ、いうあたしの言葉に。
   「まあな。まだまだゾアナの城を再建するのには。
    資金が足りないからな。」
   そういいつつ。
   面白いことに、マントのすそに刺繍している、彼の妻の似顔絵を、
   掴んで軽くキスをしている彼。
   ザングルス。
   以前ちょっとしたことで関りがあったりするのだが。
   「それで?ルナにいわれて、調べていたわけ?
    隠れてないで出てきなさいよねvディルギアvv」
   「・・・・・・・・・(汗)」
   あたしの言葉に。
   柱の影に隠れていた、とある獣人が現われてくるが。
   「・・・・ディルギア!?」
   ゼルが少し警戒していたりするけど。
   「ああ、ゼル、これはスポットよvねvスポット(はあと)」
   「その呼び方はやめてくださいぃぃぃい!」
   あたしの言葉に、なぜか涙をだくだくながして言ってくるそれ。
   かつて、赤法師レゾに使えていた、トロルと狼のハーフの獣人。
   今は、ゼフィーリアのゼフィール・シティで。
   ルナがペットとしてかっていたりするのだが。
   「ルナも時間軸の訂正になぜか追われてるようだけど。
    それで?まさか、あたし達に向かってくるわけじゃないわよねv」
   「・・・・ルナ姐さんより強いリナ様に。
     そんな恐ろしいこと・・。」
   なぜか、ルナがあたしを恐れるので、このスポットまで、
   あたしのことを様付けで呼んでいたりするんだけど。
   『・・・・いや、ルナ(さん)より強いって・・・(汗)』
   そんな言葉に思わず突っ込んでいるシルフィール、ゼル、アメリアの三人。
   「とりあえず、俺は、ここ、給料がいいものでな。」
   軽くそんなことをいっているとんがり帽子をかぶっている男性―ザングルス。
   「んっふふvとりあえず、このあたしの名前を語っている、
    人間に手を貸しているというのは間違いないのよねぇ(はあと)」
   「ああああ!俺は違いますよ!」
   「こら!お前、裏切る気か!?」
   「だって、ルナ姐さんですらかなわないんですよ!?
     赤の竜神の騎士ですら!」
   そんな会話をしていたりする、ザングルスとスポット。
   「・・・・・・え?」
   赤の竜神の騎士?
   気のせいかしら?
   それで済ませているリイナ。
   「とりあえず、とっとと最上階に行くからv
    これででも遊んでてねv」
   そういいつつ。
   パチンv
   あたしが軽く手を鳴らすと。
   部屋に数百個の黒いブーメランが出現し。
   『うわぁぁぁぁぁぁぁぁ!?』
   問答無用にそこにいる生き物全てに切りかかる。
   なぜか、その程度で。
   しばらく、その場は。
   面白い悲鳴が響いていたりするし。
   うーん。
   面白いわね(はあと)



   「ぜ・・・ぜいぜい・・・・。
     リナさん、いきなり何をするんですかぁ!」
   どうにか、ブーメランの攻撃から逃げ切り。
   別の部屋にと走りこんだアメリアが。
   あたしに抗議の声を上げてきたりするけども。
   ちなみに、スポットは直撃うけて、
   なぜか体を少しばかりの消滅させて、うなっていたりする。
   「まあまあ、アメリア、リナなんだから。
     それくらい慣れないと。」
   ぽんぽんと。
   アメリアの肩に手を置いていっているガウリイ。
   「毎回おもいますが・・リナさんって・・一体・・。」
   なぜか声を震わせているシルフィール。
   「あらvあたしは、あたしよ(はあと)」
   くすり。
   軽く笑って。
   「それより、どうやら、ガウリイの偽者は、ザングルスだったようだけどv
     さぁって、アメリアの偽者がそこにいるわよv」
   くすくすくす。
   ちなみに。
   ザングルスは、以前のあの決闘では、きちんと、
   決着がついていないとか何とかという理由で。
   このあたしの『リナ』の名前を語っている、
   あの女性に自給がいいから。
   という理由で、彼女の部下に雇われとして入っていたりするんだけど。
   その程度のこともアメリア達は分かってないようだけど。
   以前、あのザングルスとは、ちょっとした。
   サイラーグでの事件のときに多少関りがあったりするんだけどねv
   『・・・・・え?』
   あたしの言葉に続くように。
   「ふふふ。きたのね。このアメリアの手にかかる、
    幸運な・・。」
   どしっ。
   そう言いつつ、奥の暗闇から出てくる一人の人物。
   『・・・・・・・・・・・・・・・・。』
   ・・・・・・・・・・お゛い゛。
   ・・・・・・・・はうっ!
   ・・・・・・あ゛〜・・・・・。
   ゼルの目が点となり。
   シルフィールなどはその姿をみて卒倒しかけ。
   ガウリイも唖然としていたりするけど。
   わなわなわな。
   あ、アメリアが震えているv
   「ひどいですぅぅぅぅう!!!
     いくらなんでもぉぉぉぉ!!ファイアーボール!!!!」
   どっごぉぉぉぉぉんんんん!
   アメリアの放った炎の呪文が。
   まともに出てきたそいつにと直撃する。
   ちなみに。
   なぜか、ふりふりの、ピンクのフリルのついている、
   短いスカート。
   確かに、髪の色も黒で、肩の辺りまで伸ばしている。
   ・・・格好的には、確かに女の子。
   だがしかし。
   その見た目が面白い。
   その短いスカートの中からは。
   むきむきと、筋肉質の足が見え。
   全身が脂ぎっている。
   小柄の割りに・・かなり太っていて。
   しかも・・。
   ワンポイントのつもりらしいけど、
   頭につけているこれまたピンクのリボンが。
   面白いほどに似合っていない。
   しかも。
   動くたびに、たぷたぷと、その身を覆っている、
   脂肪の肉が。
   音が聞こえてくるほどに。
   かなり太った、油たぎった・・・年齢は、
   五十代後半、しかも・・男性。
   そんな姿をしているアメリアの偽者がそこにはいた。
   「うげっ!?」
   ごぉぉ・・・。
   名乗るまでもなく、あっさりと呪文の直撃うけて。
   消し炭になっているそいつ。
   「はぁはぁはぁ・・。」
   あ、アメリア、目に涙をためているし。
   「リナさん!ここはヤッパリ悪です!!
     一気につぶしましょう!」
   目に涙をためて、力説するアメリアに。
   「・・・・・気持ちは分かるがな・・・。」
   どこかとおい目をして、ゼルがつぶやいていたりするが。
   「・・インパクトかなりあったなぁ・・。
     ということは、リナの偽者は一体・・。」
   そういいつつ、なぜか冷や汗を流しているガウリイ。
   「?あなたもリナさんというんですか?」
   あたしの方を向いてくるリイナ。
   「まねv」
   まあ、よくある名前だし。
   それで片付けているけども。
   そんな会話をしているあたし達の横では。
   なぜか転がっている黒い墨が一つ。
   とりあえず。
   そのまま、進み。
   各部屋に区切られた、部屋を通り抜け。
   やがて、あたし達は、この搭の最上階に続く、
   階段のある吹き抜けの部屋にとたどり着く。


   がちゃん。
   あたし達がその部屋に入ると。
   扉が閉まる音。
   「しまった!?閉じ込められたか!?」
   その音に気付き、なぜか焦りの声を出しているゼル。
   「まさか、罠ですか!?」
   その声に声を荒げているリイナ。
   「大丈夫ですわ。
    いざとなったら、ドラグスレイブで吹き飛ばして、
     脱出したしましょう。」
   なぜか未だに顔色が悪いシルフィール。
   「あ、それいい手ですね。」
   そんなシルフィールに同意しているアメリア。
   「・・・・お゛い゛。アメリア、シルフィール。
    そんなこといってると・・本当にリナみたいになるぞ?」
   『ええええええ!?それは、困ります!』
   ゼルの突っ込みに悲鳴を上げているアメリアとシルフィールだし。
   ―ザク。
   ピクピクピク。
   「さて、とりあえず上にいきましょv」
   ぱんぱんと手を叩くあたしの横で。
   「おーい・・・・。リナ、やりすぎじゃないかぁ?(汗)」
   脂汗を流していたりするガウリイ。
   あたしの横では。
   なぜか、その辺りの木の枝で。
   全身を串刺しに貫かれている、アメリア達の姿があったりするけど。
   「いいのよ。急所は外しているからv」
   「・・・・そーいう問題なんですか?」
   あたしの言葉に聞いてくるリイナ。
   「そよv」
   しごく当然なことを言っているその最中。
   『・・・ふ・・・・ふっはっはっはっはっ!
     あーはっはっはっはっ!』
   お約束のように、吹き抜けの部屋の上から。
   まるでどこかの弱小組組織首領風の。
   高笑いが聞こえてくる。

   「何ものです!?」
   がばっ!
   あ、復活早いv
   木の枝に貫かれて、ぴくぴくしていたアメリアは。
   その声を聞いて、がばっと起き上がり。
   背中に木の枝を突き刺したまま、辺りを見回していたりするけど。
   アメリアと同じく周りを捜しているリイナ。
   『何処を見ているんだい。上だよ。上。』
   深いハスキーな女性の声が響いてくる。
   見上げると、吹き抜けの最上階に当たるその場所から。
   漏れ出してくる光の筋。
   そこから聞こえてくる声が一つ。
   『あははは。者好きな奴等だねぇ。
     この私をリナ=インバースと知ってのことかい?
      ここに乗り込んでくるとは。』
   そういう声が響いてきていたりするけど。
   さって。
   「とりあえず、姿が見えないことには、話しにならないからねv」   
   にっこりとあたしはそう宣言し。
   「・・ちょ!まった!リナ!」
   なぜか、ガウリイが制止をかけてくるけど。
   「えいv」
   パチンv
   ぶわっ!
   次の瞬間。
   あたし達は、吹き上げる風に乗り。
   一気に最上階までたどり着く。
   なぜかそれで出血多量になって。
   貧血起こしかけてるシルフィールだったりするけど。
   「あ・・あのなぁ!」
   抗議の声を上げようとしたゼルが。
   そのままの姿勢で固まる。
   ちなみに、片手には、今までゼルの体を貫いていた。
   木の枝をもったまま。
   「・・・・・・・・はうっ!」
   シルフィールなどは目を開いて。
   その姿をみて卒倒しているし。
   アメリアもまた目を点としていたりする。
   あたし達の間の前にいる、椅子に座っている女性は。
   カールのかかった紅い髪。
   浅黒く日焼けした肌。
   彼女にとっては、
   鍛錬しているためか、筋肉質と成り果てているその肉体。
   がっしりとした体格の女性がそこにはいた。
   「・・・へえ、少しはやるようだねぇ。
     でも、このリナ=インバースに、
      その程度の呪文で勝てると思っているのかい?」
   かたん。
   そういいつつ立ち上がる。
   『だ・・・・だぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?』
   その言葉に、なぜか、ガウリイ、アメリア、ゼルが。
   その場にうづくまったりしていたりするが。
   「もちろん!あなたが偽者の、リナ=インバースと知っているから。
     私達は必ず勝ちます!」
   ずいっ。
   ぴしっ!
   そんな女性に指を突きつけて宣言しているリイナ。
   その言葉に一瞬顔をこわばらせ。
   「ふふん。一体何のことやらね。
     まあ、何にしても、あんた達には、ここで
      消えてもらうことになるけどね。」
   そういいつつ、わざわざカオスワーズを唱え始めているそいつ。
   「ファイアーボール!」
   次の瞬間。
   彼女の放った術が炸裂し。
   辺りは火の海にと化して・・。
   というのを想像していたようだけど。
   ―パシュ。
   次の瞬間には。
   その呪文が掻き消える。
   ゆら。
   そして、突如として、そこの空間が揺らぎ。
   「あああああ!
    ようやく見つけましたよ!リナさん!
    というか、どうして、いつもそう、
    気配を完全に遮断して、僕がこれないようにしているんですかぁぁあ!」
   なぜか、本気で泣き言をいいつつ。
   瞳にうるうると涙をためて。
   抗議してくる虚空から出てきた黒い物体が一つ。
   「あらvすぐに気付かれたら面白くないでしょv
     このあたしに付き添うんだったら、
     それくらい自力で探し出しなさい(はあと)」
   とても親切なあたしの言葉に。
   「あうあうあう・・。」
   なぜか、すそで涙をぬぐっている黒い服を着た神官風の男性。
   「・・・え・・ええと。
     それはそうと。・・何ですか?この人達?」
   いきなり、何もない場所から。
   この男性が現われたので。
   この程度のことでポカンとしている二人の女性。
   「あ、ゼロスさん、報告は終わったんですか?」
   「ええ。どうにか、後はゼラス様達やルビーアイ様に。
     押し付けてきちゃいました。はっはっはっ(はあと)」
    にこやかに、アメリアの質問に答えているのは。
    お役所仕事の獣神官ゼロス。
    「ま・・まあ、一人増えようが、
      二人増えようが。
       このリナ=インバースにたてついたつみは償ってもらうよ?」
    なぜか額に汗を一筋流して、言ってくる、
    リナの名前を語っている女性。
    サウナ。
    「・・・・・・え゛?(汗)」
    その言葉に。
    なぜか固まっているゼロスだけど。
    「ふっ。悪あがきもやめなさい。
      あなたが偽者であることは間違いありません!」
    そういいつつ、サウナをぴしっと指差して。
    高々と。
    「誰が何と言おうと、あなたはただの偽者です!
      なぜなら!本物がここにいるからです!」
    あ、この人、リナ(さん)のことを知っていたんですね(だな)。
    そのリイナの言葉に安心感を一瞬味わっている、
    アメリア、ゼル、シルフィール。
    どうにか気がついているようだけど。
    シルフィールは。
    そのまま、あたしの方を指差して、本物がここにいる。
    と宣言すると思っているようだけど。
    ところが、そうじゃないのよねぇ(はあと)
    そう高々に宣言し。
    ぴしっと、自分自身を指差して。
    「私こそが、本物のリナ=インバースなのですから!」
    ・・・・・ズベシャ!
    あ、面白い。
    あたし以外。
    ガウリイ、シルフィール、アメリア、ゼル、ゼロスが。
    そのまま、前のめりにツッぶして。
    ぴくぴくと床に倒れこんでいるし。
    リイナの言葉にまともに狼狽しつつ。
    「な・・何をほざく!
      本物はあたしの方さ!」
    サウナは狼狽しつつも呪文を唱える。
    しかも、かなりどうでもいいような呪文の攻防を、
    繰り広げているこの二人。
    「あ・・あの・・・ゼルガディスさん・・。
      私、耳がおかしくなったんでしょうか・・。」
    現実を認めたくないアメリアが、そんなことを言っていたりするけど。
    「俺も確かに聞こえたぞ。」
    「・・・偽者を動揺させるための彼女の手段でしょうか・・。」
    なぜかかすれる声で言っているシルフィール。
    「どういうことなんですかぁ!?
      僕にも分かるように説明してください!
      というか、どうしてリナさんの名前を語っている、 
      人間が恐ろしいことにいるんですか!」
    そういいつつ、絶叫を上げているゼロス。
    下手したら、この星どころか世界まで消失するじゃないですか!
    などと泣き言を心で思っているゼロスだし。
    あのね。 
    確かにそれもいい手だけど。
    そんなことしたら、このあたしが楽しめないじゃないのよv
    「あらv面白いことに簡単よv
      あのサウナはあたしの名前を利用して、
      些細な悪事を行っていただけv
      ついでに、あのリイナは、思い込みねv」
    くすくすと。
    笑いながら、未だにぺたんと力なく座り込んでいる、
    アメリア達をみていうあたし。
    その言葉に。
    『・・・・は?』
    思わずなぜか聞き返してくる。
    「つ・・・つまりは。
      あの人間・・・リナ様の名前を語っているわけですよね?」
    「サウナはねv」
    そういいつつ、リイナと対峙しているサウナを目線で指し示す。
    「ああああももううううう!
      どうして、たかが人間風情が!
      そんな恐れ多いことをするんですかぁぁ!」
    ごぐわっ!
    あ、ゼロス。
    少しキレてるv
    『わきゃぁ!?』
    一瞬はなったゼロスの瘴気に。
    そのまま、壁にと叩きつけられているサウナとリイナ。
    「な・・・何を!?」
    抗議してくるサウナを前に。
    「・・・それはこっちの台詞ですよ・・。
     それでなくても・・・・ふふ・・。」
    そういいつつ、その紫の目を見開いていたりするけど。
    うーん。
    なぜかかなりストレス溜まっているようねぇ。
    ゼロス。
    「あ、ゼロス、最後は殺さない程度にねぇ。
      後で役人に突き出すからv」
    あたしの言葉に。
    「何度か殺して蘇生させるのでもいいですか?」
    とりあえず確認の言葉を取ってくるゼロス。
    「あ、それでもいいわよv」
    ほのぼのとそんな会話をしているあたし達に。
    「・・・リナさん、それ、正義じゃないです・・。」
    「・・・・まあ、しかし、リナの名前を語った、
      あいつが悪いんだ。同情はしないがな。」
    「確かに。二度と、そんな馬鹿なことを思いつかないように。
      徹底的に懲らしめる必要はあるでしょうね(はあと)」
    完全に、意見が一致している、アメリア、ゼル、シルフィール。
    この三人。
    「え・・ちょ・・ちょっと!?」
    目の前にいるゼロスから感じられる瘴気と。
    その気配に
    情けないことに怯えて立ちすくんでいるサウナ。
    「さぁぁて、リナ様の名前を語って・・。
      悪事を働いていたそうですけど・・。
      その償いはきっちりと、させていただきますからね(はあと)」
    にっこりと、その紫の目を見開いて。
    宣言しているゼロス。
    その言葉と同時に。
    ドスッ!
    「・・・・ぐっ!」
    一本の小さな錐が、サウナの体を突き抜ける。
    「くすくすくす。僕・・少し怒っているんですよ?まったく・・。」
    もし、エル様の機嫌が・・悪かったらと思うと・・。
    こら!
    何そんなことを思っているのよ!ゼロス!
    こともあろうにそんなことを思って汗まで具現化させてるゼロスだし。
    
    「と・・ところで報酬はどうするんですか?。」
    とりあえず。
    なぜかキレているゼロスをその場に残して。
    搭から出るあたし達。
    「ああ、それは気にしないでください。
      元々、いわれな気汚名をそそぐためにやったことですし。
      あなた方にはお世話になりましたし。
      あれはやはり偽者だったのだと村人達に伝えておいて下されば。
      それで十分です。」
    シルフィールの言葉に答えているリイナ。
    「・・で?少し聞きたいが。
      お前、本当に本物のリナ=インバースなのか?」
    じと目でそんなリイナをみていっているゼル。
    その辺りが少しばかり気になっていたみたいだけど。
    その言葉にくるりと向き直り。
    あたし達に向かってにっこりと笑い。
    「―私の本当の名前は。
      リイナ=サンバースといいます。」
    ぶっ!
    その言葉に同時に噴出している、アメリア、ゼル、
    シルフィールにガウリイ。
    この四人。
    そんな彼らには一向に構うことなく続けるリイナ。
    「あのリナ=インバースというのは。
      この名前がなまって言われたものなのです。
      女伊達らに旅の冒険者などをやっているせいで。
      必要以上に有名になってしまったのですわ。」
    ・・・・この人・・完全な自意識過剰ですね・・。
    ・・・・決め付けるなよな・・。
    その言葉に思わず心で突っ込みを入れているアメリアとゼルだけど。
    なぜか疲れているらしく言葉にはしていない。
    そんなゼル達の心情を知らない彼女は。
    さらに言葉を続けてゆく。
    「噂の方でも尾ひれがついて。
      セイルーンのお家騒動を解決したとか。
      この世界の魔の結界を取り除いたとか。
      以前数件ばかり盗賊団を懲らしめただけなのに。
      いつもまにか吹聴されて数百、数千単位になっていたり。
      やってもいない噂まで伝わっていたりするんですけどね。」
    そういいつつ、溜息を軽くついているリイナ。
    「・・・・普通、それだけ話しが食い違うと・・。
      変だとか思わなかったのか?この姉ちゃんは・・・」
    目を点にしてつぶやくガウリイの台詞に。  
    「旦那に言われるとは・・というか、同感だな。」
    ガウリイの言葉につぶやいているゼル。
    「ガウリイ様がそんなまともなことをいうなんて。
     でも確かにその通りですわよね・・。」
    「ガウリイさんでもたまにはまともなことを言うことがあるんですね。   
     あ、だからリナさんの偽者なんか出てきたんでしょうか?」
    的確に表現しているシルフィールとアメリア。
    「・・オマエラ・・俺のことを何だと・・。」
    その言葉に多少あきれた声を出しているガウリイ。
    ま、ガウリイだしv
    『言葉の通り(だ)(です)(ですわ)。』
    きっちりはっきり。
    アメリア達三人の声が重なって。
    さらにガウリイに追い討ちを掛けていたりするけども。
    「???では、私はこれで。
      また会うこともあるでしょう。」
    そういって、キビスを返して。
    夕日に向かって去ってゆくリイナ。
    まったく思い込みだというのに気付くこともなく。
    
    「・・あの人・・これからも。
      リナさんの噂を自分のことと信じて生きていくんでしょうか?」
    そんなリイナの後姿を眺めて。
    呆然とつぶやくシルフィール。
    「・・・・誰かあいつに本当のことを教えてやらないのか?」
    つぶやくゼルの言葉に。
    「あらv彼女には言っても無駄よv
      彼女、リイナは、一度思い込んだら、それ
      まず覆さないからね(はあと)」
    くすくすというあたしの言葉に。
    『・・・・だから、どうしていつも、リナ(さん)は。
      そんなことまで分かる(んですか)(んだ)?』
    なぜか。
    アメリア、ゼル、シルフィールの声が。
    完全に一致していた。

    搭から響いてくる悲鳴が。
    辺りに心地よく響いてゆくのをサウンドに。
    リイナはそのまま。
    何事もなくその場から。
    立ち去ってゆく。


    しばらく後。
    なぜか、精神崩壊を起こしたサウナの姿が。
    役人に引き渡されたそこで。
    見受けられていたりもするけど。
    関係ないし。
    

    依頼料を村から貰い。
    あたし達は再び、目的も決まってないけど歩き始める。
    さって。
    次はどの一件に首を突っ込みましょうかねv
   
    しばらく。
    サウナの行動によって、この辺りに広まっていた噂が。
    とある神官の手によって。
    それが嘘だと訂正される姿が。
    この辺りでは見受けられていたりするけど。
    変なところでこのゼロスはマメよねぇ(はあと)

    深く、リイナのことを気にしないことにしたらしく。
    そのことに触れないまま。
    無言でそのことに一切触れてこないアメリア達。
    ま、今回は少しおとなしく解決したから。
    少し遊び足りなかったかしら?
    ま、いっか(はあと)

    さて、次は何をしましょうかね(はあと)
    ふふふふふvvv


                     −リナ抹殺指令終了ー

################################

 あとがきもどき:
      エル:・・・ザングルス達・・意味がないんじゃ?
         出てきたのは?
       姫:というか、どうしてドラマCDののりでいかないの?
       薫:・・・・本編とあれはかち合わないからです(まて!)
         それに・・。
         シルフィール・・・・ガウリイと一緒にいてもいい。
         といわれたからって・・。
         リナ・いえ、エル様にあんなことしでかしたら・・。
         命・・・ないんじゃ?(汗)    
     エル:あらvそんなことはないわよv
        多少数千年くらいお仕置きするでしょうけどv
      薫:・・・・人はそんなに生きられません・・。
     エル:あらv肉体がなくなっても魂があるしv
        あ、でも、肉体と魂に与えるお仕置きがいいのよねv
        その間は生かしておくということでv
      薫:・・・・・え・・・えっと・・。
        深く考えないことにします・・・。
      姫:ま、何はともあれ。
         今回のこれは。
        殆どといって、小説のままでしたv
     エル:まあ、こいつは。
        もともと小説の設定で。
        漫遊記も、この番外編も。
        考えてた口だからねぇ。
        この抹殺指令だけで。
        まずドラマに、小説のままに。
        後は、今回打ち込んだこれ。
        などと、いくつかの一つの話しでバージョン考えてるし。
      薫:・・あはははは(汗)
        ま、それは、本編でもいえることですので(まてこら!)
     エル:・・だったら、書き殴りにも。
        あたしの本編・・投稿なさいよね・・。
      薫:・・・ぎくっ!(滝汗)
        ま・・・まあ、とりあえず。
        後、この2巻で打ち込んでないのは・・。
        ザ・チャイルドとリトルプリンセス2ですね。
        (何気に話題転換する薫)
        三巻と四巻なんて・・一つも打ち込んでないのが判明(汗)
        ・・・・復讐の刃・・打ち込んだつもりだったのに・。
        ・・・・ノートに書いただけだったんですね(お゛い゛!)
        まあ、何はともあれ。
        おいおいと行くのです。
        あ、ちなみに。
      姫:これ、未だにリクエスト受け付けているからねv
      薫:あ゛あ゛!私の台詞をぉ!
        前回貰った、例の書物の話しと。
        チャイルドの話しは。
        次にでもチャイルドはやるとして・・。
        書物・・・。
        ・・・・ナーガバージョン、
        もしくはアメリア達バージョンでいくか・・。
        (こらこらこらこらこら!)
      姫:何か、未だに悩んでいる薫はおいといてv
     エル:それでは、またどこかでお会いしましょうv
   エル&姫:それでは、まったねv

    (薫、未だに悩んでいる・・・・)