◆−風の舞う丘で−柚乃 (2003/4/7 18:43:33) No.25496 ┣お久しぶりです!o(>▽<)o−奈月るり (2003/4/7 21:38:11) No.25497 ┃┗お、お久しぶりです………(滝汗)−柚乃 (2003/4/8 20:52:15) No.25507 ┗Re:風の舞う丘で−エモーション (2003/4/8 21:22:36) No.25508 ┗レスありがとうです。−柚乃 (2003/4/11 21:03:21) No.25530
25496 | 風の舞う丘で | 柚乃 | 2003/4/7 18:43:33 |
こんにちはお久しぶりです柚乃でございますー! さりげに前回の投稿から軽ーく一ヶ月以上経ってるあたり真剣に久しぶりですが。気にしない方が吉です。ていうか気にしないでください。全身全霊を持って。 えー。今回は長編の番外編だったりします。本編の方は………一応書いてはいますので、もうしばらく待っててください(平謝)。 今回の話ですが。時間軸的には本編がはじまる直前です。よって出てくるのはリナとゼナの二人だけだったりするんですね。それ以外のキャラ―――ガウリイとかは欠片も、名前すら出てきません。なんだかまたガウリイファンにケンカを売っているような気はしますけど……… それはさておき。 この番外編。主役はリナではなくその近くにいるちっこいやつです。でも内容は訳分からーんと思われるかも………ゼナの考え方というか思考回路というか―――が世間とはいまいちずれてる、ってことを書きたかったんですが………なんだか出来上がってみたら書いた本人にもよく分からん話になってました。 まあよく分からん話だなーと思ってさらっと流してもらえればそれでいいです。 ではではそういうことで(どういうことかとは訊かないでください)Legacy of Lunatic Elf 〜白銀の遺産〜 番外編、『風の舞う丘で』どうぞー。 $$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$ ざぁっと音を立てて、丘の上を風が走る。 通り過ぎていった風に乱された長い髪を鬱陶しそうにかきあげながら、彼女が怪訝そうにこちらを見ていた。 「ずっと一緒にいてね―――」 ********** すとん、と理解した。 これから、ということ。未来、ということ。 そして―――変化、ということ。 それまで、大切なのは現在(いま)だけで―――現在(いま)とは違う未来(さき)があるかもしれないなんてことは、考えたこともなかったから。 現在(いま)という時が、ずっと続いていくものだと思っていた。 ======== 風の舞う丘で ======== きっかけは些細なことだった。 偶然立ち寄った村で結婚式があり、村の人たちに是非に、と招待され―――近隣の盗賊団を潰したことに対してのせめてものお礼、ということらしかった―――ゼナ自身まだ結婚式というものを見たことがなかったこともあって、リナと二人で参加することにした。 式自体はさほど面白いものでもなかったけれど、とても不思議な印象を受けた。 疑問を内に溜め込む必要はない、分からなければ訊けばいい―――そう言ったのは彼女だ。だから問うてみた。 ―――何故、こんなことをするのかと。 それに対して、リナは最初はきょとん、とした顔をしていたが、それでもいつものように―――ゼナがどんな質問をしても、彼女はちゃんと答えてくれる。冗談で返される時もときたまあるが―――答えてくれた。 ―――なんか改まってそう言われると困るわねー………でも、そうねぇ………これからずっと一緒にいます、っていう確認みたいなものなんじゃない? 保証っていうか。まあ、あたしもよく分かんないけど。 それはとうてい納得のいく答えではなかったが、彼女自身よく分かっていないようだった………というかむしろあまり考えたことがなさそうだったので、それ以上は困らせるだけかと思い、訊くのを止めた。 もっとも、それは別に考えるのを止めたわけではなく、訊くのを止めただけで、それからもずっと考えていた。 しかし、結局結婚式も終わって、翌日の朝村を出発する時になっても、やはりよく分からなかった。 けれど――― 村を出て、いったん街道に出るよりも森を抜けた方が早いから、と森の中を進んだ。森を抜けると、すぐ目の前に丘があり、そこを越えれば目的の街はすぐそこのはずだ。 「う………っわぁ………」 ぽつねんと一本、大きな樹が生えた丘を登り―――登り切ったところで、すぐ横で感嘆の声が上がった。 眼下に街があった。中心に城を囲む広い敷地があり、その周りに家々が放射状に立ち並ぶ、ドーナツ状の街並み。 絶景、という言葉がこれほどふさわしい眺めも珍しい。 さあぁぁぁぁぁ……… さほど強くもないが弱いとも言い切れない風が丘の上を走り―――ふと、ゼナはすぐ横にいるリナを見上げた。 穏やかな風が、彼女の長い栗色の髪を揺らして――― ―――とても綺麗だと、思った。 なんとなく離れがたくて、しばらくその場で休憩することにした。 ざぁっと音を立てて、丘の上を先程よりも強い風が走る。 髪を吹き散らされて、リナが眉をひそめた。 それを見て―――何故か。 本当に何故か。 すとん、と理解した。 これから、ということ。未来、ということ。 そして―――変化、ということ。 先程の村で聞いた、彼女の言葉の意味も。 それまで、ゼナにとって大切なのは現在(いま)だけで―――現在(いま)とは違う未来(さき)があるかもしれないなんてことは、考えたこともなかった。 彼女とともに在りたいと望み、そして現在こうして彼女とともに在る。それがもっとも重要なことであり、そしてそれだけがすべてだった。 その現在(いま)という時がずっと続いていくものだと思っていたから。 けれど―――考えてみればそれは当然のことだ。 リナに出会う前と出会った後とでは絶対的に変わっている。取り巻く環境も、自分自身も、すべて。 出会う前の過去にとって、現在は未来。それと同じように、現在(いま)という時が過去になって、現在(いま)とは違う未来がないとは言い切れない。 ―――このまま、ずっとリナと一緒にいられるという保証はない。 それがどれほど気休めであろうとも、確かな何かがあって欲しい。結婚式も、きっとその一つ―――絆の、証。 「どうしたの?」 声に顔を上げると、通り過ぎていった風に乱された長い髪を鬱陶しそうにかきあげながら、リナが怪訝そうにこちらを見ていた。 どう答えようかと思ったゼナの瞳に、掠めた色があった。―――深紅。 いつの間にか握りしめていた、ペンダント。リナがゼナを探すための、そのためだけの魔法の品(マジック・アイテム)。 はぐれてもお互いに探すことを前提として、そのために必要な道具。ともに在ることを認めるもの。目に見える、確かな証。 ふわり、とゼナは微笑んだ。 その唐突な表情の変化にリナはますます不思議そうに首を傾げた。 「なんでもない」 「………そう?」 納得していない様子ではあったが、それ以上の詮索はしてこない。 「ねえ、そろそろ街に行かない? もうお昼だよ」 「そう言えばお腹も空いてきたし………そうね。行きましょうか!」 言ってリナは、ぱっぱっと服を払って立ち上がった。そのまま街に向かって丘を下っていくリナの少し後ろを歩いていたゼナは、ふと立ち止まった。 「ずっと一緒にいてね―――」 「こら―――っ! 置いてくわよ―――っ!?」 かすかに呟いた言葉は風にまぎれてリナのもとには届かなかったらしい。少し離れたところからリナがこちらに向かって呼びかけている。 置いていく、と言いながら、結局はちゃんと待っていてくれるのが彼女らしい。 ゼナの言葉は聞こえていなくても―――それが、彼女の答え。 「―――うん。すぐ行く!」 弾んだ声で答えると、ゼナは跳ねるように駆け出した。 END $$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$ いろいろと設定を考えるのは好きです。でもそれらの設定を本編で全部放出できそうにないので、これからも何話か番外編を書くかもしれません。 ていうかその前に本編を書かないといけないのですが。何はさておき完結させないと……… 本編は現在鋭意執筆中です………たぶん。なんとか。とりあえず第六話は近いうちに投稿できると思います。 それでは。柚乃でした。 |
25497 | お久しぶりです!o(>▽<)o | 奈月るり E-mail URL | 2003/4/7 21:38:11 |
記事番号25496へのコメント こんにちは、柚乃さん。 お久しぶりです。お待ちしておりました! 今日ここを訪れた瞬間に、『ゼナ君だゼナ君だわーい♪』と小躍り (ノ^▽^)ノ♪ してしまいました。 ゼナ君、いとかわゆいですv リナさんも可愛くて素敵ですvv リナさんとゼナ君が進む先に、二人が共にある未来があると良いですねv 心よりお祈り申し上げます(祈)。羽´)゜(←お祈りポーズ) 私のお気に入りの小説で、とある軍の秘密兵器として作られた生物と主人公という組み合わせのお話があるのですが、それでは最後にその秘密兵器の生物は主人公を守るために死んでしまうのです。(<。)しくしく この二人がそんな悲しい未来を迎えないとも限らない。ふとそう思い、ディスプレイが滲んで見えました。 番外編は他にも出るそうで、今から楽しみなのです♪(^^) 本編は現在鋭意執筆中とのことなので、頑張って下さい! それでは、相変わらず短い感想もどきですが、これで。 長編の続きお待ちしております! 【奈月るり】 |
25507 | お、お久しぶりです………(滝汗) | 柚乃 | 2003/4/8 20:52:15 |
記事番号25497へのコメント 奈月るりさん、レスありがとうございます〜。 っていうか忘れられてなくてホッとしましたぁ(ていうか長らく放っといた私が悪いんですけど)。感謝です。 > 番外編は他にも出るそうで、今から楽しみなのです♪(^^) とりあえず考えてるので本編終わってその後と、ガウリイくんの話、それからリナとゼナが会ってそれほど経ってない頃の話、ですかね……… ガウリイの話。ガウリイが本編であまり出番がないというか………特に最初の方なんか全然出てないので、そのマスト・フォローのような感じで(汗)。うう。最初は、ガウリイがクレウスとどんな会話してたとか本編で触れるつもりだったんですぅ。でもなんだか書く機会を逸してしまって………のでいっそのこと番外の形にしてしまおうかなー、と。 その後の話。………少なくとも完結するまでは意味のない予定ですね。まあ気分転換に完結前に書いてる可能性は多分にありますけど。 ………っていうか。今回の話も本編書いててあまりに暗かった………というか重かったんで気分転換に書いたんですけど。ちなみに所要時間一時間ほど。早ッ! > 本編は現在鋭意執筆中とのことなので、頑張って下さい! えいいしっぴつちゅう………思わずひらがなになってしまいましたが。 実は第八話くらいまではだいたい書きあがってるのですが………ほとんど殴り書きに近い状態なので、これから話の筋道合わせと文章構成にいったいどれだけの時間がかかることやら………まあでも第六話に関しては、あとは誤字脱字の確認、訂正だけなので今週中には投稿できるかと。 とまあそんなわけで(どんなわけかは訊かないでプリーズ)とりあえず待っていてくれているらしい人が一人はいる、ということを励みにして続きを書きますのでっ。見捨てないでくださいね。 ではではっ。柚乃でした〜。 |
25508 | Re:風の舞う丘で | エモーション E-mail | 2003/4/8 21:22:36 |
記事番号25496へのコメント お久しぶりです、こんばんは。 お待ちしていましたよ♪ 今回は番外編なんですね。 結婚式を不思議に思うゼナくん。 確かに初めて見たら謎でしょうね、こういうものは。 さらに改めて聞かれると困惑するものでもあります。 私も上手く説明できないでしょう。 リナの言葉で、「今」だけじゃなく「これから」も考えるようになったゼナくん。 人間の子どももそうですが、「これから」をはっきりと意識するかしないかが、 精神的な部分での、成長の度合いのひとつだとか。 ゼナくんがさりげなく、ひとつ成長した話なんですね。 それでは本編の続きを楽しみにしています。 かなり難しい展開になっていくようなので、焦らずに書いてくださいね。 では短いですが、これで失礼いたします。 |
25530 | レスありがとうです。 | 柚乃 | 2003/4/11 21:03:21 |
記事番号25508へのコメント エモーションさんこんばんは。レスありがとうございます。 これで少なくとも二人『楽しみにしている』と言ってくれる人がいることが判明しました。それを励みにしてがしがし書き進めたいと思いますっ! かつてないほどに短いですが(爆)、これにて失礼いたします。 ではではっ。柚乃でした〜。 |