◆−リクエスト承ります。−オロシ・ハイドラント (2003/5/1 14:11:45) No.25801 ┣え、いいんですか〜v−柳 みよ (2003/5/1 17:21:37) No.25802 ┃┗Re:もちろんです−オロシ・ハイドラント (2003/5/1 18:08:19) No.25804 ┣やった!−水嶋リア (2003/5/1 18:38:24) No.25806 ┃┗Re:(私も)やった!−オロシ・ハイドラント (2003/5/1 20:07:50) No.25810 ┃ ┣Re:あれ?−オロシ・ハイドラント (2003/5/1 21:42:25) No.25814 ┃ ┗Re:(私も)やった!−水嶋リア (2003/5/2 22:51:23) No.25831 ┃ ┗Re:(私も)やった!−オロシ・ハイドラント (2003/5/3 15:35:03) No.25840 ┣柳 みよ様へ:リアル・フィクション−オロシ・ハイドラント (2003/5/3 18:17:04) No.25841 ┃┗うあ〜v−柳 みよ (2003/5/5 09:08:32) No.25870 ┃ ┗Re:どうもでした。−オロシ・ハイドラント (2003/5/5 13:47:18) No.25873 ┣私もいいですか?−潮北 かずら (2003/5/4 00:39:49) No.25854 ┃┗Re:もちろん、大歓迎です。−オロシ・ハイドラント (2003/5/4 09:34:45) No.25855 ┣水嶋リア様へ:エンドレス・ファンタジー−オロシ・ハイドラント (2003/5/4 17:14:20) No.25856 ┃┗ありがとうございます!!−水嶋リア (2003/5/10 16:11:29) No.25928 ┃ ┗Re:いえいえ−オロシ・ハイドラント (2003/5/10 21:49:02) No.25930 ┗潮北かずら様へ:デザート・ウインド−オロシ・ハイドラント (2003/5/5 14:45:37) No.25874 ┗ありがとうございます!!−潮北 かずら (2003/5/6 00:12:15) No.25883 ┗Re:いえ、こちらこそ−オロシ・ハイドラント (2003/5/6 16:20:15) No.25886
25801 | リクエスト承ります。 | オロシ・ハイドラント URL | 2003/5/1 14:11:45 |
こんばんはラントです。 名前難しいのでひらいてみました。 ツクヨノは省き。 というわけで本題に入らせていただきます。 スレイヤーズのすべてのカップリングでの短編(場合によっては超短編になる可能性も)や、 詩(個人でも可。どちらにしても一方→になると思います。) のリクエストを承ります。 条件としては ・完成した作品を読もうと思える方に限ります。 これは読まなければならないということではなく、リクエストする時に少なくとも読もうという意欲を持っている方ということです。 別に読んでみて途中断念しても構いません。 ・私のHPに同じものを掲載させていただきます。 ・今回は先着7名様までにさせていただきます(でもそんなに来ると思えないんですけど・・・。) ・お一人様一つでお願いいたします。 ・完成品に批評は可ですけども、書き直しは致しませんのでご了承ください。 ・私はせっかちですので質は保証出来ません。 それではお気軽にどうぞ。 |
25802 | え、いいんですか〜v | 柳 みよ | 2003/5/1 17:21:37 |
記事番号25801へのコメント >こんばんはラントです。 >名前難しいのでひらいてみました。 >ツクヨノは省き。 あらら・・・また名前を変えたのかと思いましたよ。 > >というわけで本題に入らせていただきます。 >スレイヤーズのすべてのカップリングでの短編(場合によっては超短編になる可能性も)や、 >詩(個人でも可。どちらにしても一方→になると思います。) >のリクエストを承ります。 いいんですかv > >条件としては > >・完成した作品を読もうと思える方に限ります。 >これは読まなければならないということではなく、リクエストする時に少なくとも読もうという意欲を持っている方ということです。 >別に読んでみて途中断念しても構いません。 > >・私のHPに同じものを掲載させていただきます。 > >・今回は先着7名様までにさせていただきます(でもそんなに来ると思えないんですけど・・・。) > >・お一人様一つでお願いいたします。 > >・完成品に批評は可ですけども、書き直しは致しませんのでご了承ください。 > >・私はせっかちですので質は保証出来ません。 > >それではお気軽にどうぞ。 では、ゼルリナの策士なゼルをお願いできますか? |
25804 | Re:もちろんです | オロシ・ハイドラント | 2003/5/1 18:08:19 |
記事番号25802へのコメント どうもリクありがとうございます。ゼルリナですね。うまく策士な感じに出来ないかも知れませんが(携帯なせいで改行が…) |
25806 | やった! | 水嶋リア URL | 2003/5/1 18:38:24 |
記事番号25801へのコメント ラントさんにリクが出来るなんて嬉しいです〜v 是非私にもリクさせてくださいませ! えっと、見ててお分かりでしょうが最近のマイブームはアメリナです(言わずもがな?/笑) と言うわけで、アメリナでお願いします! 忙しそうですが無理しないでくださいね〜 気長に待ちますし、一番最後で構いませんのでv それではまた〜♪ |
25810 | Re:(私も)やった! | オロシ・ハイドラント URL | 2003/5/1 20:07:50 |
記事番号25806へのコメント こんばんは >ラントさんにリクが出来るなんて嬉しいです〜v >是非私にもリクさせてくださいませ! えっ本気ですか。 わっ私って幸せ者♪ > >えっと、見ててお分かりでしょうが最近のマイブームはアメリナです(言わずもがな?/笑) >と言うわけで、アメリナでお願いします! >忙しそうですが無理しないでくださいね〜 >気長に待ちますし、一番最後で構いませんのでv 分かりました。 アメリナですね。 じゃあ私は対抗してシルリナで。 > >それではまた〜♪ それではどうもありがとうございました。 |
25814 | Re:あれ? | オロシ・ハイドラント | 2003/5/1 21:42:25 |
記事番号25810へのコメント 意味取り違え?すみませんでした。 |
25831 | Re:(私も)やった! | 水嶋リア URL | 2003/5/2 22:51:23 |
記事番号25810へのコメント またまたこんばんわです〜v 某所のカキコ読みました。 是非、ゼロリナで!(拳つきで元気良く/笑) アメリナでゼロリナって、私的に最高です〜ヽ( ´ー`)ノ ラントさんの文章は真面目に尊敬してるので、本当に楽しみにしてますですv んでえっと。 時間かかるかもしれませんし、てゆっか本気でいつになるか分かりませんが、私なんかが書いてもいいならラントさんのリクお受けしますv いつももらってばかりで悪いので(本気で) シルリナですよね? 初めてもらったリクなんでちょっと楽しみですv それではまた会いませう〜♪ |
25840 | Re:(私も)やった! | オロシ・ハイドラント URL | 2003/5/3 15:35:03 |
記事番号25831へのコメント >またまたこんばんわです〜v こんばんわぁ〜。 >某所のカキコ読みました。 >是非、ゼロリナで!(拳つきで元気良く/笑) >アメリナでゼロリナって、私的に最高です〜ヽ( ´ー`)ノ 大体予想つく内容かと思いますけども・・・。 まあプロットはかなり出来てますので、今日か明日にはいけるかと・・・。 >ラントさんの文章は真面目に尊敬してるので、本当に楽しみにしてますですv そうでございますか。 元々文章下手で、いろんな小説読んで勉強したかいがあったと思います。 > >んでえっと。 >時間かかるかもしれませんし、てゆっか本気でいつになるか分かりませんが、私なんかが書いてもいいならラントさんのリクお受けしますv 良いんですか。良いんですかぁ! かなり期待です。 これも怪我の功名(?) >いつももらってばかりで悪いので(本気で) >シルリナですよね? はい。 無印の最後観たので・・・。 >初めてもらったリクなんでちょっと楽しみですv 忙しい(?)中、どうもありがとうございます。 > >それではまた会いませう〜♪ またあちらにも顔出しますね。 それでは本当にどうもです。 |
25841 | 柳 みよ様へ:リアル・フィクション | オロシ・ハイドラント URL | 2003/5/3 18:17:04 |
記事番号25801へのコメント カタカタカタカタ…… 冷たい音が耳を打つ。 それはけして止まることはない。 感情を感じさせないあまりに無機質で残酷な音。だが彼は、止めはしない。 境界に冷たい壁が立ちはだかっている。 あたしはもうしばらく、彼とは話をしていない。 彼はただ、モニターに向かって仮想の空間で様々な相手と取引をしている。 機械音だけが部屋の静寂を浸食する。 あたしはこの日、何度目かの溜息をついた。 発端はあたしの浮気からだった。 だが、それ以前からも彼の態度は冷たかった。 結局、それが浮気の原因なのだ。 ただ、後悔はしている。 彼は何かに取り憑かれたように、キーボードを叩いている。 それにより彼の運営する仮想企業はかなりの利益を上げているようだが、顔にはけして表れていない。 さらなる野望があるのだろうか。 ベッドにも冷たい線が敷かれている。 見えない境界線。 限りない冷気を放っている。 彼の顔さえ布団に包まれ見えはしない。 彼は外には出かけない。 日中、モニターに向かっている。 例外はトイレとお風呂だけだ。 放っておけば食事さえ取らない。 あたしの手料理も褒めてくれない。 それでも、あたしは彼の脇にいる。 別れようなんて思ったこともない。 あたしはせめてと、料理の腕を磨いた。 そして家事も怠らず真面目におこなった。 それでも変化の兆しもない。 彼の会社の資産だけが伸びている。 それではあたしは不満なのだ。 彼とあたしは、五年前に知り合った。 ちょうど大学生の頃だ。 彼は感情を表に出す性質ではなかったが、あたしを気にしていたことは明白だった。 彼はあたしと同じ学年だった。 だが歳は、同じではない。 確か高校で一年、留年していたはずだ。 何でも、一つ上と一つ下に苦手なタイプの女の子がいたという。 あたしは、あたしを気に掛ける彼に声を掛けてみた。 彼はひどく動揺した。 元々、会話が苦手なのだろう。 クラスでは孤立していた。 別に大して珍しくはない。 ただ顔が良いせいか、一方的に話し掛けてくる女の先輩は多数いたが、そんなタイプも過去に見たことはある。 結局、何度かは無視された。 上手く言葉が出なかったのだろう。 言葉を聞くのに随分掛かった。 だが、それが終わればあたし達の中は飛躍的に進展した。 先輩に嫌な目で見られたりもした。 でも睨み返した時の動揺ぶりは面白かった。 彼に叱られたが・・・。 不思議なことに彼との時間の共有はあまりにも長く続いた。 いや、終わりを迎えなかった。 気付けばあたし達は結婚していた。 あれから五年。 奇跡の数字。 だが花は凍り付いた。 愛の花は冬に枯れた。 彼はそう思っているに違いない。 彼はあたしなどどうでも良いのだろう。 だが、あたしは違う。 言ってみようと思う。 奇跡を起こしたあの時と同じ言葉を……。 伝えてみようと思う。 一縷の望みに掛けて……。 あたしが新しい花を咲かす。 五年。それが花の寿命? 「ゼル……」 ◇◆☆◇◆◇◆☆◇◆◇◆☆◇◆◇◆☆◇◆ 「ふう……後一息ね」 溜息が昇った。 「これから二人はどうなるんですか?」 しばしの沈黙。そして、 「ゼルは、実は主人公――リナというんですけど――が好きで、振り向かせるためにあんな態度を取っていたんですよ。 リナがゼルに思いを伝えて、一段落です。 まだ続くんですけど……」 力強い言葉を発した。 「へえ……」 またもや沈黙。 だがすぐに言葉は生まれる。 「この作品にモデルなどは……」 「ああ、ゼルは高校時代に好きだった人をモチーフにしたんですよ。 リナは完全なオリジナルです」 「そうですか……」 「では僕はこれで……」 「あっはい。さようなら……絶露主(ゼロス)さん」 男が立ち上がった。 部屋の出口へ歩き出す。 そして夕闇に姿が消される直前。 「でも天理愛(アメリア)さん。 ……リナは実在しますよ」 「えっ!?」 「……ですよね。……璃納(リナ)さん」 その呟きはあまりに微か。 「何か……言いました?」 突かれ男は動揺を見せたが、 「いえ……何でもないですよ。 小説がんばってくださいね」 言ってすぐさま闇に溶けた。 「…………」 しばし音声が滞った。 物語は紡がれる。 この世界に生きる二人のために……。 ◇◆☆◇◆◇◆☆◇◆◇◆☆◇◆◇◆☆◇◆ こんばんはラントです。 すみません。 一応ゼルリナですけども……。 策士ってどんな感じか分からなかったので、とりあえずリナの気を引くような行動を取らせてみました。失敗か成功か分からないのですけど……。 ちなみに、ゼロスは作中のリナの浮気相手です。 それではリクエストどうもありがとうございました。 |
25870 | うあ〜v | 柳 みよ | 2003/5/5 09:08:32 |
記事番号25841へのコメント はう〜よっかったです。 まさにあたしの中のゼルリナです。 この続きあったら読みたいかも・・・ うーん、ラントさん上手すぎ。 よーっし、あたしもラントさんに負けないように、小説書くぞ。(やめぃ) では・・・ |
25873 | Re:どうもでした。 | オロシ・ハイドラント URL | 2003/5/5 13:47:18 |
記事番号25870へのコメント こんばんは >はう〜よっかったです。 >まさにあたしの中のゼルリナです。 そっ、そうでございましたか。 下手にラブラヴモォドにしなくて正解だったかも…… >この続きあったら読みたいかも・・・ ううむ、自分でも続き分からないです。本気で……(無責任な作者) 作家のアメリア先生に頼みましょう(かなり待て) >うーん、ラントさん上手すぎ。 >よーっし、あたしもラントさんに負けないように、小説書くぞ。(やめぃ) えっと、私のことは置いておくとして……本を読むと上手くなると思いますよ。 薄い本でも良いので、どこか一部分を気にしながら読んだりしてると良いんじゃないかと思います。 それを繰り返せば…… >では・・・ ではどうもどうもありがとうございました。 |
25854 | 私もいいですか? | 潮北 かずら | 2003/5/4 00:39:49 |
記事番号25801へのコメント こん○○わ、ラントさん。 >名前難しいのでひらいてみました。 >ツクヨノは省き。 本当に改名されたんですね。でも、表示はラントさんのままなので、誰か分かりやすくてよかった……。 さて、私もリクエストしてみてもいいですか? というか、リクエストしてみたいので、一応、ダメ元で提案してます。(世間ではコレを押し付けと言いますが、まぁ、気になさりませんように ^^;) えーと……。 カップリングはガーヴァル……いや、悩まれると困るのでゼロリナで……。 『壷の中から現れたゼロス(リナでも可)が、呼び出したリナ(ゼロスでも可)の願いを三つ叶えると言い出して……』 という設定で、なんか書いて頂けないでしょうか? 短編でも掌編でも何でも構いませんので、いつか書いてくだされば、幸いです。 星に願いを:どうか、受け流して無かったことにされませんように……(爆) |
25855 | Re:もちろん、大歓迎です。 | オロシ・ハイドラント URL | 2003/5/4 09:34:45 |
記事番号25854へのコメント >こん○○わ、ラントさん。 ○んばん○。かずらさん。 >>名前難しいのでひらいてみました。 >>ツクヨノは省き。 >本当に改名されたんですね。でも、表示はラントさんのままなので、誰か分かりやすくてよかった……。 まあ改名か微妙ですけども・・・。 > >さて、私もリクエストしてみてもいいですか? >というか、リクエストしてみたいので、一応、ダメ元で提案してます。(世間ではコレを押し付けと言いますが、まぁ、気になさりませんように ^^;) むしろ嬉しいです。 > >えーと……。 >カップリングはガーヴァル……いや、悩まれると困るのでゼロリナで……。 > >『壷の中から現れたゼロス(リナでも可)が、呼び出したリナ(ゼロスでも可)の願いを三つ叶えると言い出して……』 >という設定で、なんか書いて頂けないでしょうか? 大丈夫ですよ。 くだらないギャグになるかも知れませんけど・・・。 > >短編でも掌編でも何でも構いませんので、いつか書いてくだされば、幸いです。 > > > >星に願いを:どうか、受け流して無かったことにされませんように……(爆) では、何か親が日中いるせいで、中々パソがやりにくいんですけども、近い内には書く予定ですので・・・。 それではリクどうもありがとうございました。 |
25856 | 水嶋リア様へ:エンドレス・ファンタジー | オロシ・ハイドラント URL | 2003/5/4 17:14:20 |
記事番号25801へのコメント 街角の陽だまりの中、照らされた身体に熱が浸透して来る。 だが、それのみでは凍えそうで、背中に回された一本の腕が離れるなど、考えたくもない。 思考はそれほどに達していた。 「ねえ……ゼロス」 不意に言葉が生まれた。 その響きは確かに伝わる。 「何ですか? ……リナさん」 ふと出た声に返されて一瞬戸惑った。 「あっ……何でもないわ」 そう答えるのみ。 だが彼は微笑んで、 「そうですか」 そのまま時が続いた。 ただ、彼女だけはその視線に気付いていた。 至福には至れない。 翌日の昼、彼女は友人のアメリアと野に二人座っていた。 だがけして平穏ではない。 「……どうして、あんなやつと付き合っているの!?」 津波の如き声が彼女へと迫る。 その潮に溺れつつも、 「そっ、それは……」 必死で言葉を求めた。 「あんな邪悪で、悪辣で、魔族で、ペテン師なゼロスさんのどこが良いんですかっ!?」 だが、海嘯に飲まれ、もがくのみ。 言葉は出ない。 そのまま時が続いた。 「あのね。……ゼロス」 すでに世界は闇に幽閉され、沈黙をただ続けている。 哀しみの涙を、寂しげな旋律に乗せ、人々の感傷を煽る中、二人は同じ輝きを見ていた。 冷たい砂漠。 今宵の月は黄金色に染まり、思いのほか明るげだ。 「実は……」 「実は?」 彼は訊き返す、どこか悪戯気なのだが温もりは確かに込められている。 (やっぱり、あたしが惹かれるのも……) 風が身を打つ。 冷気が半ば火照った身体に潜り込み、熱を冷ます。 「……」 だがそれ以上は無言。 時は風に似て、流れ続ける。止められない。 「どうしました? ……あなたらしくもない。」 優しい言葉もすべて棘。 彼女はひどく震えていた。 (こんなはずじゃない……) だが言葉は出ない。 (いつから、あたしは……) 言葉が出ない。 「・・・何でもないわ」 そんな自分へ掴み掛かりたい思いに駆られつつ・・・。 次の日のアメリアは無言だった。 それが刺すように痛い。 言葉は生まれない。 罪悪の焔に彼女は焼かれていた。 ゼロスとアメリア、その二人の狭間に彼女は常にいた。 逃れるなど思考にはない。 それはけして望みではない。 思い出される数多の言葉。 独りきりで咀嚼していた。 「いつから……あたしはこんなに……」 果てしなく壮大な高原。 だが天が答えを知らせることはない。 むなしい無音が跳ね返るのみ。 「……あたしはどうすれば良いの!!」 誰もいない広い世界。 彼女の言葉が強く響いた。 だがそれは空を切り、宙を越え、風となって突き進む。 矢は的をいた。 「リナ……」 それは成された。 さらに翌日。 百花の咲く園。 「あのね。……リナ」 その日のアメリアは穏やかであった。 形容するならば天使。 だが天が答えを知らせることはない。 「何?」 簡単に出でた声。 それが逆に屈辱でもあった。 だがアメリアは彼女など見ず、虚空で視線を震わせて、 「……ごめんなさい」 そして定めてそう答えた。 二つの視界が交錯している。 彼女はただ次の言葉を待った。 それはしばしの時を要して、 「……ゼロスさんのこと、好きなのよね」 衝撃とともに放たれた。 「アメリア……」 空気が曇る。 「良いの。……私が馬鹿だったのよ」 「ううん。確かにゼロスってどっか怪しいし、心配も無理もないわ」 いつしか彼女に光が灯っていた。 優位の逆転。そう思い掛けたが即座に消し去る。 だが感情は変わることなく、 「でも、あたしは……ゼロスが好き。 理屈抜きで好きなのよ」 「リナ……」 そして満面の笑顔で、 「分かってよ。……アメリア」 だが、 「ダメ! 絶対にダメなの!!」 アメリアはそう叫んでいた。 それは呼吸の如く自然に、だがけして意思ではなく……。 「どうして? ……アメリア」 それにアメリアはしばし思考を巡らせ、思い切ったように、 「リナみたいに綺麗で、行動的で、自信家で、……とにかくリナみたいな……女の人……あゼロスさんみたいな……」 だが震えつつ発する。 「とにかく……絶対に嫌! ゼロスさんとなんて……」 「アメリア……」 張り詰めた空気の中で、彼女はアメリアを見詰め続けた。 涙が滴り落ちる瞬間も……。 「どうしてなの!?」 だが憤慨の言葉が出でる自分がもどかしい。 アメリアはさらに沈黙。 津波は陸から海へと向かう。 「私は……私は……」 その中でやはりアメリアも言葉を求めていた。 彼女は見守った。 だが沈黙も重い。 「私……リナのこと………………」 そして彼女は光に包まれた。 ◇◆☆◇◆◇◆☆◇◆◇◆☆◇◆◇◆☆◇◆ 「うっ、ううん」 眩き光が迸り、彼女の夜が逃げていく。 帰還を求める意識が混沌の中でもがいている。 だがその中でも鮮明な光景。 (また……あの夢) すべてが過去の記憶と繋がる。 だが救いの手は届かない。 「リナさん。起きてくださぁ〜い!!」 扉越しに声が響いている。 頭痛を誘うようなノック音を伴って……。 「起きてるわよ!!」 笑顔混じりで怒鳴り返し、布団から這い出て、ベッドを降りる。 (本当に……これで良いのかしら?) ――ねえ……アメリア? ◇◆☆◇◆◇◆☆◇◆◇◆☆◇◆◇◆☆◇◆ こんばんはラントです。 すみません、すみません、ゼロリナ強すぎたかも……。 まあ個人的にはアメリナ、だと思ってます。 最後は夢オチ。 いやゼロスとくっ付くリナを引き止めるアメリアなんてありがちすぎるかと思ったので……。 一応、ガウリイとかがいないとか、情景がコロコロ変わってる辺りが伏線(そんなに大したものじゃないかも知れない)です。 にしても雰囲気出てるかなあ。 文章参考者の手塚一郎先生には遠く遥かに及ばないだろうけども…… それではこれで…… リクありがとうございました。 |
25928 | ありがとうございます!! | 水嶋リア URL | 2003/5/10 16:11:29 |
記事番号25856へのコメント こんにちわ!! ラントさんっ素敵な小説をありがとうございます! 内容もさることながら、やっぱり技術にものすごい感心してます。 情景が変わる瞬間とかのキレがなんとも言えません。(←え?) 夢オチってところも色々な意味合いにとれていい感じです。 > 眩き光が迸り、彼女の夜が逃げていく。 特にここが凄い好きです! 夢から覚める瞬間が光に包まれていて。彼女が今まで夜の中に居たんだってことが分かるのとか。 アメリアとの思い出が彼女にとっては何度でも戻ってくる夜のようなものって言う感じが・・・ ああ!本当に素敵なものありがとうございました! |
25930 | Re:いえいえ | オロシ・ハイドラント URL | 2003/5/10 21:49:02 |
記事番号25928へのコメント >こんにちわ!! こんにちは >ラントさんっ素敵な小説をありがとうございます! 凄い……ですか? 錯覚ですよぉ〜(何) >内容もさることながら、やっぱり技術にものすごい感心してます。 技術……そんなものないんですけどねえ多分。 リアさんの方が凄いと思いますよ。 私の一歩間違えれば意味不明だし。 自分にしか理解出来ないものとかあったし…… >情景が変わる瞬間とかのキレがなんとも言えません。(←え?) まああれは後で付け足したわけですけども……。 >夢オチってところも色々な意味合いにとれていい感じです。 「夢オチはやっちゃいけない」 とか目にしたり、耳にした時、生まれた 「夢オチで良いもの書いてやる!!」 って感じのしょうもない反抗心を引っ張りだしてみました。 > >> 眩き光が迸り、彼女の夜が逃げていく。 >特にここが凄い好きです! 実は密かに良いと思ってたり……私も。 >夢から覚める瞬間が光に包まれていて。彼女が今まで夜の中に居たんだってことが分かるのとか。 >アメリアとの思い出が彼女にとっては何度でも戻ってくる夜のようなものって言う感じが・・・ そんな感じですね多分。 > >ああ!本当に素敵なものありがとうございました! いえリクがなければ何も生まれませんでした。 これが良いのかは分かりませんけど、私の短編では最高クラスの出来だと思っています。 こちらこそどうもありがとうございました。 > > |
25874 | 潮北かずら様へ:デザート・ウインド | オロシ・ハイドラント URL | 2003/5/5 14:45:37 |
記事番号25801へのコメント 古びた銅製の壷だ。 そこに巻き付く巨大な蛇の細工は秀麗。 すでに過去など失われている。 彼女の世界はそれ一つ。 すべて壷の世界に飲み込まれた。 そっと、腕が伸びる。 空気の波紋。期待に全身が波立った。 気持ちは高ぶり、心の焔は激しく燃ゆる。 刻み続ける熱い鼓動。 呼吸は荒く、恍惚に似て。 震える指達は無意味に金属音を奏でつつも、静かにその蓋を持ち上げた。 瞬間、心に抱いた光が激しく迸る。 視界は薄れ、ただ白く眩い。 「こんばんは……ご主人様」 壷は街角で拾った。 哀しげな風の吹く夕刻。 感傷が誘うように痛い。 闇が降り注ぐ中、それは彼女の視界に鮮明に映ったのだ。 思考などない。 ただ無意識にそれを自宅へ持ち帰ったのだ。 「はあぁ……一体、何?」 いつしか現実に引き戻されていた。 そこは六畳一間の狭い部屋。 「僕は鬼神(イフリート)のゼロスというものです」 彼女の眼前に立つ神官衣を着た青年は慇懃にそう答えた。 「はあ、いふりぃとぉ? ……最終幻想とかに出て来るやつはもっとごっついわよ」 返すと、青年はやや溜息を吐く。 「心外ですね。……鬼神(イフリート)というのはつまり精霊(ジン)の一種です。 って……そんなこと知らないですよね」 「知るわけないじゃない。……馬っ鹿じゃないのあんた」 青年の心は沈む一途。 だがそれでも、言葉を絞り上げ、 「まあ、とにかく……あなたに三つの願いごとをして欲しいんですよ」 切り出した。 すると、彼女は、困惑を消すための怒りなど忘れ、邪悪げにも思える笑みを浮かべた。 「ふふふっ……良いのね? どんな願いでも」 そして訊く。確信を確信せんがために……。 「ええ……」 青年の顔にもどこか希望。 思考は続いた。 唸り声を漏らしつつ、長き時間を掛けて彼女は理想の願いを絞り出さんとする。 青年は迷惑げな表情でそれを見守り、時折、欠伸や溜息を見せた。 緩慢な流れは同じでも、二人の心の照度は対比的。 そしてそれでも時はけして止まらず、 「決まったわ」 彼女は勝利の笑みを浮かべた。 「……ほう」 青年は感嘆の息を漏らした。 興奮が高まる。 鼓動は急速。 「……お金よ、お金! とにかくいっぱいね!!」 そして強き言葉を放った。哄笑、混じりで……。 青年は笑みを堪えて静かに頷き、そして彼女へ近付いていく。 彼女の期待が膨れていく。 そして、互いの息が通じ合う距離。 鬼神は跳ぶ。 獣のように素早く、しかし風に揺れる花に似て、自然的に……。 その唇は、彼女の頬に優しく辺り、弾いた口元から弦の音が鳴る。 全身が急速に沸騰した。 世界が混濁していく。 それでも、寒風に冷まされ、即座に覚醒。 青年はやや距離を置いていた。 だが煌き一つも感じられない。 「え?」 焦りとともに浮かぶのは疑問。 それに気付き青年は、 「ああ、……お金より愛と言いますからねえ♪」 指一つ立てて、笑顔で言った。 だが、 「ふざけんじゃないわよ!!」 彼女は完全に怒りと化した熱を持って、拳を突き出した。 グボボボッバシュ!!! 凄まじき音ともに青年は崩れ落ちる。 「全く。……次いくわよ。次!」 彼女はひどく不機嫌であった。 さすがに青年も深く俯いている。 絶望にも似た昏さ。 それを浴びつつ彼女は思考し、しばしの時間を掛けて発する。 「あたしを、世界の支配者にしてっ!! ……ちょっとありきたりだけど気にしないわ。」 やや自棄的に……。 だがその言葉を訊くと、青年は嬉々とし出し、やや恥ずかしげな彼女に向けて、 「……僕の愛を受ければ、世界を支配なんて・・・グベボッ」 言ったが、瞬間、拳打の猛襲。 ズシャ、ズシャ、グサグサグサ、バリバリバリ、ギギギギギギ、グチョ!! 「……何であんたはそうなのよ!」 憤慨。すでに高揚感など欠片もない。 だが声を放った瞬間、気付くのは異変。 青年の顔はひどく昏い。 瞳は虚ろで彼女をけして捉えてはいまい。 沈黙。ひどく圧し掛かる。 彼女もその空気に飲まれ、闇に侵食されていく。 青年の顔は宵の色彩。 それに彼女はばつの悪そうな表情をとった。 虚空を見合う。 だがやがて沈黙は破れた。 なお重い声を持って・・・。 「……すみません」 そして無明。 だが人は求める。 「……どうしたの? あんたに昏い顔は似合わないわよ」 「そうですか……」 だがそれが真実であるかのよう。 剥がれた仮面。奥は闇。 「…………」 沈黙。だが停滞ではない。 光を模索する。 常闇ではないはずだ。 そしてしばしの思考を持って、 「……あんた何ものなの?」 青年は答えた。 「……鬼神(イフリート)のゼロスです」 一瞬、世界は止まったが、 「じゃあもう一つ訊くけど、イフリートって何?」 再び廻る。 「壷に封印されていて、開けた人に願いごとを三つ叶える……」 「じゃあ、何で壷に封印されてるの?」 「それは……」 口篭ったが、 「言いなさいよ! どうして封印されたの?」 「…………シャブラニグドゥ様が…………」 やがて魔法も解ける。 不思議と青年は解放感を感じていた。 「分かったわ。最後の願いごととして、そのシャブなんとかいうやつのところにあたしを連れてってよ……。理由は分からないけどあんたみたいなのを封印するなんて許せないわ。 別にあんた悪いことしたわけじゃないでしょ」 「まあ僕は……善良な精霊(ジン)ですけど……」 「よし、じゃあいくわよ。あんたの愛を受けるつもりはないけど同情はするわ! どんな手を使ってもあんあたを解放してあげる。」 すでに歯車は止められぬ。 (どんな手でもね……。) 覚った青年は、 「……仕方ありません」 時は風となり、やがて砂を大地へ運ぶ。 砂は光を闇に閉ざし、すべての過去を埋め尽くす。 やがて新しき光が生まれ、そして叡智は蘇る。 だがそれもやがて、時が風となり、やがて砂が降り注ぎ、闇に閉ざされる。 時は廻る。 止まることなき渇いた大河。 湛えられし水もなく、ただ砂を運ぶ風。 時は動く。 見えることなき激しき大戦。 常に闇が光に勝ちて、次の光に破れてゆく。 時は流れる。 そして物語はそれでも絶えず。 百年もの時を越え、やがて千年へと至らん。 そして蘇る。 古びた銅製の壷だ。 そこに巻き付く巨大な蛇の細工は秀麗。 すでに過去など失われている。 彼の世界はそれ一つ。 すべて壷の世界に飲み込まれた。 そっと、腕が伸びる。 空気の波紋。期待に全身が波立った。 気持ちは高ぶり、心の焔は激しく燃ゆる。 刻み続ける熱い鼓動。 呼吸は荒く、恍惚に似て。 震える指達は無意味に金属音を奏でつつも、静かにその蓋を持ち上げた。 瞬間、心に抱いた光が激しく迸る。 視界は薄れ、ただ白く眩い。 「こんばんは、ご主人様……って!!」 ――千年振りですね。……リナさん。 ◇◆☆◇◆◇◆☆◇◆◇◆☆◇◆◇◆☆◇◆ こんばんはラントです。 一応、こんな感じに……。 まあ三つの願いもゼロリナも大体出来たのではないでしょうか。 ちなみに本来ならばゼロスを封印したのはスレイマンにするべきなのですが、スレイヤーズ的にしようと思い魔王様の名にしました。 それではリクどうもありがとうございました。 |
25883 | ありがとうございます!! | 潮北 かずら | 2003/5/6 00:12:15 |
記事番号25874へのコメント こん○○わー。 早速書いてくださってありがとうございます! リクエストを受けてくださるってコメントを頂いたときは、『いつまでも待つぞ〜』っと思っておりましたが、こんなにも早く、翌日に読めるとは……(^^;) ラントさんの筆の速さには恐れ入りました。 どんな話になるかな〜っと期待していましたので……。 面白かったですよ〜! 昨日までは、頭のどこかで『自分ならどう書くかな?』と、考えたりとしましたが、他の方が書かれると、やっぱり自分の想像力の範囲外のネタが色々あり、「そういう手があった! 考えもしなかった……」と、感激してます! ちなみに、 > それに気付き青年は、 >「ああ、……お金より愛と言いますからねえ♪」 > 指一つ立てて、笑顔で言った。 > だが、 >「ふざけんじゃないわよ!!」 > 彼女は完全に怒りと化した熱を持って、拳を突き出した。 この辺りとかがそれにあたります……(^^;) 「お金より愛」とは、考えもしませんでした。(笑) 十分、笑わせていただきました。 おもしろかったです。 |
25886 | Re:いえ、こちらこそ | オロシ・ハイドラント URL | 2003/5/6 16:20:15 |
記事番号25883へのコメント >こん○○わー。 コンヴァンウワァ〜。 >早速書いてくださってありがとうございます! いえこれでも遅れました。 > >リクエストを受けてくださるってコメントを頂いたときは、『いつまでも待つぞ〜』っと思っておりましたが、こんなにも早く、翌日に読めるとは……(^^;) >ラントさんの筆の速さには恐れ入りました。 でもその反面、見直し嫌いで不正確ですし……。 > >どんな話になるかな〜っと期待していましたので……。 >面白かったですよ〜! ありがとうございます。 >昨日までは、頭のどこかで『自分ならどう書くかな?』と、考えたりとしましたが、他の方が書かれると、やっぱり自分の想像力の範囲外のネタが色々あり、「そういう手があった! 考えもしなかった……」と、感激してます! 読んだ本の影響です。 まあ、読んだ本にあったネタではなく、そこで感じたものを形にしたのですから自分のネタなのでしょうけど……。 >ちなみに、 >> それに気付き青年は、 >>「ああ、……お金より愛と言いますからねえ♪」 >> 指一つ立てて、笑顔で言った。 >> だが、 >>「ふざけんじゃないわよ!!」 >> 彼女は完全に怒りと化した熱を持って、拳を突き出した。 >この辺りとかがそれにあたります……(^^;) >「お金より愛」とは、考えもしませんでした。(笑) まあこれは始めに浮かんだくだらないネタです。 こーいうギャグを始めにやって暗い部分との落差をつけたかったんですけど、あんまり暗くならないなあ、と。 最後の部分は気に入ってますが結局手抜きでしかありません。 ちなみに間はご自身の想像で…… > >十分、笑わせていただきました。 >おもしろかったです。 どうもリクありがとうございました。 |