◆−夢、幻の如くなり  六−棒太郎 (2003/5/2 00:11:29) No.25819
 ┣ディルさん、海王さま(涙)−猫楽者 (2003/5/2 12:05:02) No.25820
 ┃┗Re:ディルさん、海王さま(涙)−棒太郎 (2003/5/2 22:16:13) No.25826
 ┣科学者の性ではあるけれど……(__;)−エモーション (2003/5/2 21:23:01) No.25825
 ┃┗Re:科学者の性ではあるけれど……(__;)−棒太郎 (2003/5/2 22:26:14) No.25827
 ┣夢、幻の如くなり  七−棒太郎 (2003/5/3 00:44:28) No.25834
 ┃┣とあるやつを思い出した・・・・。−かお (2003/5/3 07:12:00) No.25837
 ┃┃┗わかる人がいましたか−棒太郎 (2003/5/3 08:49:33) No.25838
 ┃┣辛くても、大切な想いなのですね(泣)−猫楽者 (2003/5/3 21:40:20) No.25846
 ┃┃┗Re:辛くても、大切な想いなのですね(泣)−棒太郎 (2003/5/4 23:23:01) No.25864
 ┃┗敵に回すのが間違いですよね。−エモーション (2003/5/3 22:44:15) No.25849
 ┃ ┣Re:敵に回すのが間違いですよね。−棒太郎 (2003/5/4 23:43:51) No.25865
 ┃ ┗Re:敵に回すのが間違いですよね。−棒太郎 (2003/5/4 23:43:53) No.25866
 ┗夢、幻の如くなり  終−棒太郎 (2003/5/5 23:24:28) No.25882
  ┣完結おめでとうございます。この「現実」がいつまでも続きますように。−猫楽者 (2003/5/6 01:09:45) No.25884
  ┣Re:夢、幻の如くなり  終−オロシ・ハイドラント (2003/5/6 20:32:45) No.25888
  ┗胡蝶の夢−エモーション (2003/5/6 21:46:57) No.25889
   ┗御三方様、まとめてのレスお許しください−棒太郎 (2003/5/13 09:28:30) No.25950


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25819夢、幻の如くなり  六棒太郎 2003/5/2 00:11:29


こんばんわ、棒太郎です。
ツリーがかなり下のほうまで来たので、新しいの立てました。
さて、いよいよクライマックスに突入、か?

*************************************

『夢、幻の如くなり』 六


「ギディアス・・・・・・貴様、あの忌まわしき暗黒の技術を再び世に出そうというのか・・・・・・?」
毒で体が弱りながらも、デイルの目は猛獣のごとき凄まじい眼光を宿していた。
「ははは、貴方もお分かりでしょう?あの知識の凄さ、素晴らしさ。上手くすれば、神族や魔族を上回る力すら可能とできるかも知れないのですよ?」
対するギディアスは、その眼光にも臆することなく、熱をこもった弁を振るう。
「あの”闇黒の瞳”から視える知識はそれだけ計り知れません。話に聞く異界黙示録とやらも前を譲らざるを得ないではないですか?」
陶酔したような響きすら見せるその声は、狂科学者そのものだった。
「だからとて、我らが生命を弄んでいい道理はない!!」
デイルが叫ぶ。
「あの悪魔の所業を繰り返させはせんぞ!!」
「何を仰います。貴方もその一端を担っていたではありませんか。」
デイルの言葉に、冷笑がギディアスの顔に浮かぶ。
「貴方の研究の成果が多くの素晴らしい作品を造りだしました。人体改造、錬金術等、”組織”の技術を高めたのは貴方やそのご友人たちではないですか。」
「・・・・・・・・・そうだ。確かに私は何百、いや何千もの命を弄んだ。・・・・・・私もお前たちと同じ穴のムジナよ。本当なら私もあのとき死んでいた・・・・・・・・だがな!私は生きていた!それは己の愚かな所業を償うためよ!!」
シュッと仕込み杖が抜き放たれた。
「颶風!!」
叫びとともに凄まじい風が吹き荒れ、真空の刃が襲い掛かる。
次々と周りの兵士を切り裂いていく。
「また敵にまわるおつもりですか?残念ですよ、私は今でも貴方に敬意を払っていますのに。」
「ふん!ここでお前たちを野放しにしては、あのとき自らの命を投げ打ったサルバトリアやシャローナに申し訳がたたないのでな!」
そう叫ぶや、弱った病人とは思えぬほどの動きで一足飛びににギディアスに向かっていった。
「破衝!!」
刃とともに凄まじい衝撃がギディアスを襲った――――が、
「なに!?」
その刃をギディアスの腕が受け止めていた。
その腕はドラゴンのように硬い甲殻のものとなっていた。
「それは――!?」
「何故私が生きているのか――でしたね。確かに私はあの時死にました。しかし、そんなときの代わりの器は用意しておくものですね。」
ニヤリと笑みを浮かべる。
「貴様・・・・・・・人を捨てたか・・・・・・」
「人を超えた、と言って頂きたいですね。」
見ると、先ほど切り裂かれた兵たちも次々と立ち上がっていた。
そしてその体はどれも人魔と呼べるようなものだった。
「ふふふ、彼らの国の重鎮たちもこの技術を喜んでくれましてね。これで世界に覇を唱えられるとはしゃいでいましたよ。」
「おのれ・・・・・・お前の思うようにはさせ―――!?」
突如、体を崩し、デイルは大きく咳き込んだ。
口元には薄っすらと血が滲んでいた。
「できますか?今の貴方に。あのとき受けた”組織”の開発した毒は、貴方の生命をほとんど奪っているでしょうに。」
「くっ・・・・・・・だが、甘く見るな。腐っても”血刃”の二つ名は伊達ではないぞ!!」
再び立ち上がると、逆手に持った仕込杖を目の前に構えた。


「・・・・・・・・・ん?」
ダルフィンは作業の手をとめ、顔を上げた。
何かを感じたような気がした。
ふと後ろを振り向いた。
「!?」
振り向いた先には壁があったが、そこに異様に伸びた自分の影があった。
影は蠢き、ダルフィンとは違う人の形となった。
「―――――」
ソレが何かを言った。
その途端、ダルフィンは自分でも知らず駆け出した。

何故だか自分でもわからない。
だが彼女は必死で走った。
そして目の前にデイルの小屋が見えたとき―――――ー
「っ!!?」
そこにはあの盗賊のような体の兵士たちと、そしてその先に血の海に倒れ臥すデイルの姿があった。
「デイルッ!!」
悲痛な叫びを上げて、彼の元へ駆け寄る。
ダルフィンはデイルを抱き起こし、何度も体を揺さぶった。
「・・・・・・・・・・・」
やがて薄っすらとデイルの目が開いた。
「デイル!」
だが、小さく唇が何かを言うように数度動いた後、デイルの全身からすべての力が抜けた。
「――――――!?」
また何度も体を揺さぶるが、何の反応も起きなかった。
ただ、彼女の腕の中には徐々に、徐々に冷たくなってゆく感触だけがあった。
「ほほう、このような美しいお嬢さんと一緒にいなさったとは。」
大仰に悲しむ動作をしながらギディアスはダルフィンを見た。
「嗚呼、悲しきことよ、この生き様。だが、その信念はかくも美しく燃え尽きぬ。」
芝居がかった台詞を、芝居がかった動作で謳いあげる。
そのギディアスに向かって、デイルの仕込み杖を手に取り、刃を突きつけた。
「およしなさい、お嬢さん。貴女では何もできませんよ。」
ダルフィンはやおら突進していった。
「嗚呼、なんたることよ、この悲劇。」
ドンと衝撃が走り、ギディアスの腕がダルフィンの胸を貫いた。
ゴプッと口から大きく血を吐き出す。
「安らかにお眠りなさい。」
そして次の瞬間、炎が彼女の体を包み込んだ。
(これで・・・・・・・これで・・・・終わりなのか・・・・・・・・・・・何もできず・・・・・一太刀も浴びせることも叶わず・・・・・・・・・・こんなにも儚いものなのか・・人間とは・・・・・・・・・・・・・・・・・デイル・・・・・・・・デ・・・・イ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・)



*************************************

7話目でした。
ってエライことになりましたね。
思ったより長くなったので、こんなところで終わります。
あ、7話がですよ。
話自体が終わっちゃったらわたし、多分殺されますね・・・・・・
それでは。

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25820ディルさん、海王さま(涙)猫楽者 E-mail 2003/5/2 12:05:02
記事番号25819へのコメント

>こんばんわ、棒太郎です。
>ツリーがかなり下のほうまで来たので、新しいの立てました。
>さて、いよいよクライマックスに突入、か?

こんにちは、棒太郎さん。
お元気ですか。猫楽者です。
毒に侵され衰弱したお体で戦うデイルさん。
いろいろクライマックスへと突入なのですね。
続き♪ですね♪

>「ギディアス・・・・・・貴様、あの忌まわしき暗黒の技術を再び世に出そうというのか・・・・・・?」
>毒で体が弱りながらも、デイルの目は猛獣のごとき凄まじい眼光を宿していた。
>「ははは、貴方もお分かりでしょう?あの知識の凄さ、素晴らしさ。上手くすれば、神族や魔族を上回る力すら可能とできるかも知れないのですよ?」
>対するギディアスは、その眼光にも臆することなく、熱をこもった弁を振るう。
>「あの”闇黒の瞳”から視える知識はそれだけ計り知れません。話に聞く異界黙示録とやらも前を譲らざるを得ないではないですか?」
>陶酔したような響きすら見せるその声は、狂科学者そのものだった。

邪神・・・・しかも、暗黒の方絡みの知識(汗)
かなり無茶な内容なのでしょうね(滝汗)
そして、その知識を“素晴らしい”と感じてしまっているギディアスさん。
暗黒の知識、力に魅入られてしまっているのでしょうか。

>「だからとて、我らが生命を弄んでいい道理はない!!」
>デイルが叫ぶ。
>「あの悪魔の所業を繰り返させはせんぞ!!」
>「何を仰います。貴方もその一端を担っていたではありませんか。」
>デイルの言葉に、冷笑がギディアスの顔に浮かぶ。
>「貴方の研究の成果が多くの素晴らしい作品を造りだしました。人体改造、錬金術等、”組織”の技術を高めたのは貴方やそのご友人たちではないですか。」
>「・・・・・・・・・そうだ。確かに私は何百、いや何千もの命を弄んだ。・・・・・・私もお前たちと同じ穴のムジナよ。本当なら私もあのとき死んでいた・・・・・・・・だがな!私は生きていた!それは己の愚かな所業を償うためよ!!」

デイルさんは過去の過ちを、自分たちの行いが如何に非道なものかを気付くような
なにかがあったのですね。
自分も偉そうなことは言えませんし、奇麗事かもしれませんが、自分がやられて嫌なことは、やらない。
そうできれば、もう少し平和で暮らしやすくなるのかも・・・・しれませんね。

>シュッと仕込み杖が抜き放たれた。
>「颶風!!」
>叫びとともに凄まじい風が吹き荒れ、真空の刃が襲い掛かる。
>次々と周りの兵士を切り裂いていく。
>「また敵にまわるおつもりですか?残念ですよ、私は今でも貴方に敬意を払っていますのに。」
>「ふん!ここでお前たちを野放しにしては、あのとき自らの命を投げ打ったサルバトリアやシャローナに申し訳がたたないのでな!」
>そう叫ぶや、弱った病人とは思えぬほどの動きで一足飛びににギディアスに向かっていった。

デイルさん。強いですね。
命懸けで戦い、“組織”を倒してくださったサルバトリアさんとシャローナさんの為にも
“組織”の復活を許すわけにはゆかないのですね。

>「破衝!!」
>刃とともに凄まじい衝撃がギディアスを襲った――――が、
>「なに!?」
>その刃をギディアスの腕が受け止めていた。
>その腕はドラゴンのように硬い甲殻のものとなっていた。
>「それは――!?」
>「何故私が生きているのか――でしたね。確かに私はあの時死にました。しかし、そんなときの代わりの器は用意しておくものですね。」
>ニヤリと笑みを浮かべる。
>「貴様・・・・・・・人を捨てたか・・・・・・」
>「人を超えた、と言って頂きたいですね。」

ギディアスさん、既に人間やめているのですね(汗)
もしもの場合に備えて、別の器を用意していたとは、用心深い方ですね。
魂を移すような方法で生き残ったのでしょうか。
もしそうなら、ほとんど不死身ですね。また今度も別の器を用意しているかもしれませんし
ギディアスさん・・・・並みの魔族よりも恐ろしい方ですね(汗)

>見ると、先ほど切り裂かれた兵たちも次々と立ち上がっていた。
>そしてその体はどれも人魔と呼べるようなものだった。
>「ふふふ、彼らの国の重鎮たちもこの技術を喜んでくれましてね。これで世界に覇を唱えられるとはしゃいでいましたよ。」

兵隊さんたちが、自ら望んで人魔に、人ならざる者になったとは思えません。
己の欲望に歪んでしまった国の重鎮たち・・・・・『力』が欲しいのなら
まずは自分自身を人外の者にして、陣頭に立って戦う・・・・・ようなことは無いのでしょうね(溜息)

>「おのれ・・・・・・お前の思うようにはさせ―――!?」
>突如、体を崩し、デイルは大きく咳き込んだ。
>口元には薄っすらと血が滲んでいた。
>「できますか?今の貴方に。あのとき受けた”組織”の開発した毒は、貴方の生命をほとんど奪っているでしょうに。」
>「くっ・・・・・・・だが、甘く見るな。腐っても”血刃”の二つ名は伊達ではないぞ!!」
>再び立ち上がると、逆手に持った仕込杖を目の前に構えた。

厳しい戦いが続いている、この状況で毒の影響が出てしまったのですね。
“組織”の作り上げた毒・・・・異世界の邪神の知識を利用しているのでは
この世界の解毒の呪文や薬を使った、治療の手段はほとんど効果がないのでしょうね。

>「・・・・・・・・・ん?」
>ダルフィンは作業の手をとめ、顔を上げた。
>何かを感じたような気がした。
>ふと後ろを振り向いた。
>「!?」
>振り向いた先には壁があったが、そこに異様に伸びた自分の影があった。
>影は蠢き、ダルフィンとは違う人の形となった。
>「―――――」
>ソレが何かを言った。
>その途端、ダルフィンは自分でも知らず駆け出した。

海王さまの封じられた本来の『力』が、デイルさんの危機を感じ取ったのでしょうか。
もしそうならば、封印が解けて、『力』を取り戻すことが出きると良いですね。
それとも、這い寄る混沌さまが、教えてくださったのですか。
ま・・・・まさか、エルさまが教えてくださったのでしょうか(汗)

>何故だか自分でもわからない。
>だが彼女は必死で走った。
>そして目の前にデイルの小屋が見えたとき―――――ー
>「っ!!?」
>そこにはあの盗賊のような体の兵士たちと、そしてその先に血の海に倒れ臥すデイルの姿があった。
>「デイルッ!!」
>悲痛な叫びを上げて、彼の元へ駆け寄る。
>ダルフィンはデイルを抱き起こし、何度も体を揺さぶった。
>「・・・・・・・・・・・」
>やがて薄っすらとデイルの目が開いた。
>「デイル!」
>だが、小さく唇が何かを言うように数度動いた後、デイルの全身からすべての力が抜けた。
>「――――――!?」
>また何度も体を揺さぶるが、何の反応も起きなかった。
>ただ、彼女の腕の中には徐々に、徐々に冷たくなってゆく感触だけがあった。

デイルさん。毒に侵され、思うように動くことの出来ないお体で戦い。
力尽きてしまったのですね。
海王さまに抱かれ、『人』の温もりに包まれて逝ってしまったのですね(泣)
最後になんと仰ったのでしょうか。
海王さま。人間となり出合った、大切なかけがえの無い存在になっていた
デイルさんと、こういう形で別れることになるとは・・・・・お辛いですね(涙)

>「ほほう、このような美しいお嬢さんと一緒にいなさったとは。」
>大仰に悲しむ動作をしながらギディアスはダルフィンを見た。
>「嗚呼、悲しきことよ、この生き様。だが、その信念はかくも美しく燃え尽きぬ。」
>芝居がかった台詞を、芝居がかった動作で謳いあげる。
>そのギディアスに向かって、デイルの仕込み杖を手に取り、刃を突きつけた。
>「およしなさい、お嬢さん。貴女では何もできませんよ。」

ギディアスさんは、生き残っていたのですね。
この方の口調は丁寧ですが、海王さまの神経を逆撫でしているようなものですね。
人間やめた影響で、こおいう性格になったのでしょうか。

>ダルフィンはやおら突進していった。
>「嗚呼、なんたることよ、この悲劇。」
>ドンと衝撃が走り、ギディアスの腕がダルフィンの胸を貫いた。
>ゴプッと口から大きく血を吐き出す。
>「安らかにお眠りなさい。」
>そして次の瞬間、炎が彼女の体を包み込んだ。
>(これで・・・・・・・これで・・・・終わりなのか・・・・・・・・・・・何もできず・・・・・一太刀も浴びせることも叶わず・・・・・・・・・・こんなにも儚いものなのか・・人間とは・・・・・・・・・・・・・・・・・デイル・・・・・・・・デ・・・・イ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・)

仇を討ちたい。なんとか一矢むくいたい、との願いもかなわず・・・・・
魔族、それも魔王さまの腹心である海王さまの方が、とても人間らしく
人魔とはいえ元人間のギディアスさんが、この行いを楽しんでいるかのように感じて、とても怖かったです。
這い寄る混沌さま。もしこれで海王さまが亡くなってしまったりしたら
エルさまを、本気で怒らせることになってしまうのではないでしょうか。

>7話目でした。
>ってエライことになりましたね。
>思ったより長くなったので、こんなところで終わります。
>あ、7話がですよ。
>話自体が終わっちゃったらわたし、多分殺されますね・・・・・・
>それでは。

大変なことになっていますね。
魔族に敵討ち、という感情があるのかはわかりませんが
海王さまに、ここまでのことをしてしまったギディアスさんと“組織”(汗)
下手したら、この世界の全ての魔族を敵にしてしまうことになるのではないでしょうか(滝汗)

5月の11日まで、ずっとお仕事のこと。
大変ですね。どうかお体をお大事に。
では、失礼します。

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25826Re:ディルさん、海王さま(涙)棒太郎 2003/5/2 22:16:13
記事番号25820へのコメント


>こんにちは、棒太郎さん。
>お元気ですか。猫楽者です。
>毒に侵され衰弱したお体で戦うデイルさん。
>いろいろクライマックスへと突入なのですね。
>続き♪ですね♪

こんばんわ、棒太郎です。
デイルが大変なことになってます。このあと彼を待っているのは・・・・・


>>「ははは、貴方もお分かりでしょう?あの知識の凄さ、素晴らしさ。上手くすれば、神族や魔族を上回る力すら可能とできるかも知れないのですよ?」
>>対するギディアスは、その眼光にも臆することなく、熱をこもった弁を振るう。
>>「あの”闇黒の瞳”から視える知識はそれだけ計り知れません。話に聞く異界黙示録とやらも前を譲らざるを得ないではないですか?」
>>陶酔したような響きすら見せるその声は、狂科学者そのものだった。
>
>邪神・・・・しかも、暗黒の方絡みの知識(汗)
>かなり無茶な内容なのでしょうね(滝汗)
>そして、その知識を“素晴らしい”と感じてしまっているギディアスさん。
>暗黒の知識、力に魅入られてしまっているのでしょうか。

このあたりギディアスは倫理よりも科学者としての好奇心を優先させるタイプです。
まあ、科学者の典型的な悪い面です。

>>「貴方の研究の成果が多くの素晴らしい作品を造りだしました。人体改造、錬金術等、”組織”の技術を高めたのは貴方やそのご友人たちではないですか。」
>>「・・・・・・・・・そうだ。確かに私は何百、いや何千もの命を弄んだ。・・・・・・私もお前たちと同じ穴のムジナよ。本当なら私もあのとき死んでいた・・・・・・・・だがな!私は生きていた!それは己の愚かな所業を償うためよ!!」
>
>デイルさんは過去の過ちを、自分たちの行いが如何に非道なものかを気付くような
>なにかがあったのですね。
>自分も偉そうなことは言えませんし、奇麗事かもしれませんが、自分がやられて嫌なことは、やらない。
>そうできれば、もう少し平和で暮らしやすくなるのかも・・・・しれませんね。

人は何かがあって初めて自分の行いに気がつくものです。
気がついたときには、大きなことになっていますが・・・・・

>>「ふん!ここでお前たちを野放しにしては、あのとき自らの命を投げ打ったサルバトリアやシャローナに申し訳がたたないのでな!」
>>そう叫ぶや、弱った病人とは思えぬほどの動きで一足飛びににギディアスに向かっていった。
>
>デイルさん。強いですね。
>命懸けで戦い、“組織”を倒してくださったサルバトリアさんとシャローナさんの為にも
>“組織”の復活を許すわけにはゆかないのですね。

そうです。
彼らの行いが無駄になってしまいますから。

>>「何故私が生きているのか――でしたね。確かに私はあの時死にました。しかし、そんなときの代わりの器は用意しておくものですね。」
>>ニヤリと笑みを浮かべる。
>>「貴様・・・・・・・人を捨てたか・・・・・・」
>>「人を超えた、と言って頂きたいですね。」
>
>ギディアスさん、既に人間やめているのですね(汗)
>もしもの場合に備えて、別の器を用意していたとは、用心深い方ですね。
>魂を移すような方法で生き残ったのでしょうか。
>もしそうなら、ほとんど不死身ですね。また今度も別の器を用意しているかもしれませんし
>ギディアスさん・・・・並みの魔族よりも恐ろしい方ですね(汗)

彼はマッドサイエンティストですので。
いろいろと別の器を用意しているでしょう。

>>見ると、先ほど切り裂かれた兵たちも次々と立ち上がっていた。
>>そしてその体はどれも人魔と呼べるようなものだった。
>>「ふふふ、彼らの国の重鎮たちもこの技術を喜んでくれましてね。これで世界に覇を唱えられるとはしゃいでいましたよ。」
>
>兵隊さんたちが、自ら望んで人魔に、人ならざる者になったとは思えません。
>己の欲望に歪んでしまった国の重鎮たち・・・・・『力』が欲しいのなら
>まずは自分自身を人外の者にして、陣頭に立って戦う・・・・・ようなことは無いのでしょうね(溜息)

真っ先にとばっちりが来るのは、一番下で頑張って働いている者ですから。

>>「できますか?今の貴方に。あのとき受けた”組織”の開発した毒は、貴方の生命をほとんど奪っているでしょうに。」
>>「くっ・・・・・・・だが、甘く見るな。腐っても”血刃”の二つ名は伊達ではないぞ!!」
>>再び立ち上がると、逆手に持った仕込杖を目の前に構えた。
>
>厳しい戦いが続いている、この状況で毒の影響が出てしまったのですね。
>“組織”の作り上げた毒・・・・異世界の邪神の知識を利用しているのでは
>この世界の解毒の呪文や薬を使った、治療の手段はほとんど効果がないのでしょうね。

この世界の理とは異なりますからね。
厄介なこと、この上ないですよ。

>>振り向いた先には壁があったが、そこに異様に伸びた自分の影があった。
>>影は蠢き、ダルフィンとは違う人の形となった。
>>「―――――」
>>ソレが何かを言った。
>>その途端、ダルフィンは自分でも知らず駆け出した。
>
>海王さまの封じられた本来の『力』が、デイルさんの危機を感じ取ったのでしょうか。
>もしそうならば、封印が解けて、『力』を取り戻すことが出きると良いですね。
>それとも、這い寄る混沌さまが、教えてくださったのですか。
>ま・・・・まさか、エルさまが教えてくださったのでしょうか(汗)

これは彼の仕業です。

>>ダルフィンはデイルを抱き起こし、何度も体を揺さぶった。
>>「・・・・・・・・・・・」
>>やがて薄っすらとデイルの目が開いた。
>>「デイル!」
>>だが、小さく唇が何かを言うように数度動いた後、デイルの全身からすべての力が抜けた。
>>「――――――!?」
>>また何度も体を揺さぶるが、何の反応も起きなかった。
>>ただ、彼女の腕の中には徐々に、徐々に冷たくなってゆく感触だけがあった。
>
>デイルさん。毒に侵され、思うように動くことの出来ないお体で戦い。
>力尽きてしまったのですね。
>海王さまに抱かれ、『人』の温もりに包まれて逝ってしまったのですね(泣)
>最後になんと仰ったのでしょうか。
>海王さま。人間となり出合った、大切なかけがえの無い存在になっていた
>デイルさんと、こういう形で別れることになるとは・・・・・お辛いですね(涙)

流石の彼も力及ばなかったようです。
かなり辛い別れです。

>>「ほほう、このような美しいお嬢さんと一緒にいなさったとは。」
>>大仰に悲しむ動作をしながらギディアスはダルフィンを見た。
>>「嗚呼、悲しきことよ、この生き様。だが、その信念はかくも美しく燃え尽きぬ。」
>>芝居がかった台詞を、芝居がかった動作で謳いあげる。
>>そのギディアスに向かって、デイルの仕込み杖を手に取り、刃を突きつけた。
>>「およしなさい、お嬢さん。貴女では何もできませんよ。」
>
>ギディアスさんは、生き残っていたのですね。
>この方の口調は丁寧ですが、海王さまの神経を逆撫でしているようなものですね。
>人間やめた影響で、こおいう性格になったのでしょうか。

もともとこんなイヤミな性格です。

>>ダルフィンはやおら突進していった。
>>「嗚呼、なんたることよ、この悲劇。」
>>ドンと衝撃が走り、ギディアスの腕がダルフィンの胸を貫いた。
>>ゴプッと口から大きく血を吐き出す。
>>「安らかにお眠りなさい。」
>>そして次の瞬間、炎が彼女の体を包み込んだ。
>>(これで・・・・・・・これで・・・・終わりなのか・・・・・・・・・・・何もできず・・・・・一太刀も浴びせることも叶わず・・・・・・・・・・こんなにも儚いものなのか・・人間とは・・・・・・・・・・・・・・・・・デイル・・・・・・・・デ・・・・イ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・)
>
>仇を討ちたい。なんとか一矢むくいたい、との願いもかなわず・・・・・
>魔族、それも魔王さまの腹心である海王さまの方が、とても人間らしく
>人魔とはいえ元人間のギディアスさんが、この行いを楽しんでいるかのように感じて、とても怖かったです。
>這い寄る混沌さま。もしこれで海王さまが亡くなってしまったりしたら
>エルさまを、本気で怒らせることになってしまうのではないでしょうか。

元の立場と正反対の行動ですよね。
このままダルフィンが逝ってしまったら、お仕置きフルコース受けますね。
彼は。

>>7話目でした。
>>ってエライことになりましたね。
>>思ったより長くなったので、こんなところで終わります。
>>あ、7話がですよ。
>>話自体が終わっちゃったらわたし、多分殺されますね・・・・・・
>>それでは。
>
>大変なことになっていますね。
>魔族に敵討ち、という感情があるのかはわかりませんが
>海王さまに、ここまでのことをしてしまったギディアスさんと“組織”(汗)
>下手したら、この世界の全ての魔族を敵にしてしまうことになるのではないでしょうか(滝汗)

無知とは恐ろしいものですね(笑)

>5月の11日まで、ずっとお仕事のこと。
>大変ですね。どうかお体をお大事に。
>では、失礼します。

世間一般の休みが、わたしの休みではありませんから(泣)
ドナドナが響いています・・・・・・・
それでは。

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25825科学者の性ではあるけれど……(__;)エモーション E-mail 2003/5/2 21:23:01
記事番号25819へのコメント

こんばんは。

衝撃の展開!! ……ですね。
毒に蝕まれた身体を押して戦うデイルさん。
そして、仕事中に異変を察知して駆けつけたダルフィン様。
ピンチを通り越してとんでもないことに……(滝汗)
……ところでナイの方は何をしておられるのでしょう? 
何となく、ダルフィン様にデイルさんのピンチを知らせたのは、ナイの方のような
気がするのですが……(引きつり笑い)
もはや遊んでないで、さっさと来てくださいという気分ですが。

>「ははは、貴方もお分かりでしょう?あの知識の凄さ、素晴らしさ。上手くすれば、神族や魔族を上回る力すら可能とできるかも知れないのですよ?」
>対するギディアスは、その眼光にも臆することなく、熱をこもった弁を振るう。
>「あの”闇黒の瞳”から視える知識はそれだけ計り知れません。話に聞く異界黙示録とやらも前を譲らざるを得ないではないですか?」
>陶酔したような響きすら見せるその声は、狂科学者そのものだった。

“闇黒の瞳”は知識の集合体のようなものなんですね。
これまで知らなかったことを知りたい、その知識が本当かどうか確かめたい。
そう思うのは確かにどんな科学者にもある性で本能でしょう。
そうでなければ研究なんてするわけないんですから。
それだけに、理性や分別のない科学者は本当に厄介です。

デイルさんやそのご友人たちは、当初は禍々しさや恐怖よりも知識欲や好奇心を
優先してしまった。その結果、科学者の本能が暴走して“闇黒の瞳”の知識に
夢中になってしまったんですね。
デイルさんたちは途中で冷静になり、自分たちの行っていることがどんな事なのか
気がついたけれど、ギディアスさんの場合は、どうみても野心なんてものが
加わっているうえに、簡単にその辺りは無問題にしてしまえるタイプなのでしょう。
最悪ですね……(ため息)

>「デイル!」
>だが、小さく唇が何かを言うように数度動いた後、デイルの全身からすべての力が抜けた。
>「――――――!?」
>また何度も体を揺さぶるが、何の反応も起きなかった。
>ただ、彼女の腕の中には徐々に、徐々に冷たくなってゆく感触だけがあった。

デイルさんはダルフィン様に自分に構わず逃げてほしい反面、最期に会えて
嬉しかったのかもしれないと、そう思いました。
ダルフィン様が「人間」として初めて経験する「人の死」。
しかも普通に臨終に立ち会うだけでもやりきれないのに、こんな形の別れ……。
仕込み杖を持って突進したときのダルフィン様は、無駄かどうかは関係なく、
そう行動してしまう、悲しくて切なくて辛い、本当に「人間」の行動でしたね。

>そして次の瞬間、炎が彼女の体を包み込んだ。
>(これで・・・・・・・これで・・・・終わりなのか・・・・・・・・・・・何もできず・・・・・一太刀も浴びせることも叶わず・・・・・・・・・・こんなにも儚いものなのか・・人間とは・・・・・・・・・・・・・・・・・デイル・・・・・・・・デ・・・・イ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・)

ダルフィン様……この後どうなってしまうのでしょう。
また、ナイの方はどう絡んでくるのでしょうか。ギディアスさんたちだけを
倒して終わり……というわけにもいかないと思うのですが……(ナイの方は
〃例のブツ(笑)〃を回収できればいいやと思っているかもしれませんが)

>7話目でした。
>ってエライことになりましたね。
>思ったより長くなったので、こんなところで終わります。
>あ、7話がですよ。
>話自体が終わっちゃったらわたし、多分殺されますね・・・・・・
>それでは。

うわあああっ! と思いながら読ませていただきました。
デイルさん……こんな形のお別れ……(泣)
ダルフィン様と出会い、過ごせたことが、デイルさんにとって、救いで
幸せな事であったのなら良いと思います(泣)

お仕事が大変だと思いますが、続きが楽しみです。
それでは、この辺で失礼いたします。

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25827Re:科学者の性ではあるけれど……(__;)棒太郎 2003/5/2 22:26:14
記事番号25825へのコメント


>こんばんは。

こんばんわ、棒太郎です。

>衝撃の展開!! ……ですね。
>毒に蝕まれた身体を押して戦うデイルさん。
>そして、仕事中に異変を察知して駆けつけたダルフィン様。
>ピンチを通り越してとんでもないことに……(滝汗)

なはは、とんでもないことになりました。
ピンチどころかあんな・・・・・・・

>……ところでナイの方は何をしておられるのでしょう? 
>何となく、ダルフィン様にデイルさんのピンチを知らせたのは、ナイの方のような
>気がするのですが……(引きつり笑い)
>もはや遊んでないで、さっさと来てくださいという気分ですが。

確かにデイルのことを知らせたのは、彼です。
彼は悪質な愉快犯です。

>>「ははは、貴方もお分かりでしょう?あの知識の凄さ、素晴らしさ。上手くすれば、神族や魔族を上回る力すら可能とできるかも知れないのですよ?」
>>対するギディアスは、その眼光にも臆することなく、熱をこもった弁を振るう。
>>「あの”闇黒の瞳”から視える知識はそれだけ計り知れません。話に聞く異界黙示録とやらも前を譲らざるを得ないではないですか?」
>>陶酔したような響きすら見せるその声は、狂科学者そのものだった。
>
>“闇黒の瞳”は知識の集合体のようなものなんですね。
>これまで知らなかったことを知りたい、その知識が本当かどうか確かめたい。
>そう思うのは確かにどんな科学者にもある性で本能でしょう。
>そうでなければ研究なんてするわけないんですから。
>それだけに、理性や分別のない科学者は本当に厄介です。

人倫より好奇心を優先させますからね、科学者という人種は。
科学者すべてがそうではないですけど、研究の成果や結果のためなら何してもいいと思ってるんじゃないでしょうか?

>デイルさんやそのご友人たちは、当初は禍々しさや恐怖よりも知識欲や好奇心を
>優先してしまった。その結果、科学者の本能が暴走して“闇黒の瞳”の知識に
>夢中になってしまったんですね。
>デイルさんたちは途中で冷静になり、自分たちの行っていることがどんな事なのか
>気がついたけれど、ギディアスさんの場合は、どうみても野心なんてものが
>加わっているうえに、簡単にその辺りは無問題にしてしまえるタイプなのでしょう。
>最悪ですね……(ため息)

悪い科学者の典型的なタイプです。

>>「デイル!」
>>だが、小さく唇が何かを言うように数度動いた後、デイルの全身からすべての力が抜けた。
>>「――――――!?」
>>また何度も体を揺さぶるが、何の反応も起きなかった。
>>ただ、彼女の腕の中には徐々に、徐々に冷たくなってゆく感触だけがあった。
>
>デイルさんはダルフィン様に自分に構わず逃げてほしい反面、最期に会えて
>嬉しかったのかもしれないと、そう思いました。
>ダルフィン様が「人間」として初めて経験する「人の死」。
>しかも普通に臨終に立ち会うだけでもやりきれないのに、こんな形の別れ……。
>仕込み杖を持って突進したときのダルフィン様は、無駄かどうかは関係なく、
>そう行動してしまう、悲しくて切なくて辛い、本当に「人間」の行動でしたね。

辛いですよね。
そして彼女の起こした行動が「人間」というものですよね。

>>そして次の瞬間、炎が彼女の体を包み込んだ。
>>(これで・・・・・・・これで・・・・終わりなのか・・・・・・・・・・・何もできず・・・・・一太刀も浴びせることも叶わず・・・・・・・・・・こんなにも儚いものなのか・・人間とは・・・・・・・・・・・・・・・・・デイル・・・・・・・・デ・・・・イ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・)
>
>ダルフィン様……この後どうなってしまうのでしょう。
>また、ナイの方はどう絡んでくるのでしょうか。ギディアスさんたちだけを
>倒して終わり……というわけにもいかないと思うのですが……(ナイの方は
>〃例のブツ(笑)〃を回収できればいいやと思っているかもしれませんが)

彼はそう思ってるかもしれませんが、金色のあの御方に睨まれてますから。

>>7話目でした。
>>ってエライことになりましたね。
>>思ったより長くなったので、こんなところで終わります。
>>あ、7話がですよ。
>>話自体が終わっちゃったらわたし、多分殺されますね・・・・・・
>>それでは。
>
>うわあああっ! と思いながら読ませていただきました。
>デイルさん……こんな形のお別れ……(泣)
>ダルフィン様と出会い、過ごせたことが、デイルさんにとって、救いで
>幸せな事であったのなら良いと思います(泣)

デイルは・・・・・・・幸せだったんですかね。
ずっと、罪滅ぼしをして生きていましたから。

>お仕事が大変だと思いますが、続きが楽しみです。
>それでは、この辺で失礼いたします。

ありがとうございます。
とりあえず燃え尽きないように頑張ります。
それでは。

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25834夢、幻の如くなり  七棒太郎 2003/5/3 00:44:28
記事番号25819へのコメント

こんばんわ、棒太郎です。
それでは7話目、どうぞ。

*************************************

『夢、幻の如くなり』 七


「・・・・・・・デ・・・・・・・・・・ル・・・・・・・・・・」
紅蓮の炎に包まれたダルフィンの体が、どさりと膝をついた。
もはや、炎に身を焼かれる苦痛も感じることはなく、ただ意識がスゥッと白くなっていった。
だがそのとき―――

 クカ  クカカカカカカカカカカ

突如、不気味な笑い声が響いた。
それはダルフィンの懐から響いていた。
「なっ!?」
それは炎を引き裂いて現れた。
「闇黒の瞳!?」
ギディアスが叫んだ。

 クカカカカカカカカカ

そこから黒い翼と三つに分かれた燃える瞳が現れた。
そして弾けるように闇が拡がったかと思うと、次の瞬間には消えていた。


「ん・・・・・・・・」
頬を撫でる風に意識が起こされた。
「!?・・・・・・・生きてる。」
「危ないところでしたね、お嬢さん。」
その声にダルフィンが顔を上げると、唇を吊り上げて笑みを浮かべるナイアルラトホテップがいた。
「貴様か・・・・・・余計な真似をしたのは。」
「その割には死にたくなさそうに見えましたが?」
からかうような笑みを浮かべる。
「何をしに来た・・・・・・・」
「何をしに来たと言われますと、貴女の力を戻しにきたのです。」
「なんだと?」
「まあ、金色の魔王殿直々のお達しですから。」
「お母様の―――」
ナイアルラトホテップの言葉にダルフィンは絶句する。
「ふん、だがお前がそう素直に力を戻すとは思えませんわ。」
短い間ながらも、ナイアルラトホテップの性格を理解している。
「いえいえ、戻して差し上げますよ。貴女が持っているその結晶を渡してくれたらですが。」
「!?闇黒の瞳のことを?」
「この世界の者はそう呼んでいますか?」
ニヤリと笑みを浮かべる。
「それの正式な名は”輝くトラペゾヘドロン”と言いましてね。私の力が篭ったものなのですよ。」
「な――!?」
「私のところでちょいとドンパチありましてね、いろいろなものがあちこちに行ってしまったんですよ。それはもともと私の持ち物でしてね。こちらへはそれを探しにきたんですよ。まあ、それは時間と空間のすべてに通じる窓でもありますから、この世界の者には異界を覗けて刺激になったんじゃないですか。」
ケタケタと笑いながら、サラリと言う。
「さて、それを渡してもらえますか?力さえあれば地を這いずり回り、死におびえることもありませんよ。」
「・・・・・・・・・・・・・・」(力があれば・・・・・・・)
ダルフィンは手に持った”輝くトラペゾヘドロン”を差し出す。
それを見てナイアルラトホテップは更に深い笑みを浮かべる。
「ふふふ。今までのことは夢、幻。すべてを忘れ、海王としての存在に戻りなさい。」
「すべてを・・・・・・忘れ・・・?」
「そうです。貴女はもともと『海王』という存在として在るわけです。それが変質するのはイレギュラーなのですよ。あの御方もそれはよく思ってないようですし。」
自分がそうしておきながら、人事のように述べるナイアルラトホテップ。
だが、ダルフィンは”輝くトラペゾヘドロン”を握り、差し出した手を引いた。
「なにを?」
「すべてを忘れるのなら・・・・・・・力など・・・戻らなくてもいい。このまま人間として生きてゆく。」
「何故です?死に怯え、命を削りながら虫けらのように生きていくのですか?」
ダルフィンは小さく笑みを浮かべた。
そして踵を返し、歩き出した。
「どちらへ?」
「奴らを追うわ。例え犬死となろうとも一太刀なりとも浴びせますわ。それとも―――」
ダルフィンは顔を振り向き、澄んだ笑みをナイアルラトホテップに向けた。
「お母様に代わって今ここで私を滅ぼすか?」
そう言った瞬間、ナイアルラトホテップは片手をかざした。
凄まじい衝撃とともにダルフィンの体が吹き飛んだ。
「く・・・・・・・・」
だが、ダルフィンは滅んでいなかった。
「ナイアルラトホテップ・・・・・・・何をした・・・・・」
「力を戻して差し上げました。」
「なに・・・・・・・・」
「くっくっく、金色の魔王殿のお達しですからね。我が主とのこともありますし、聞かないわけにはいかないでしょう。」
ニィッと唇の端を吊り上げた。
「それに人間に目を開いた魔族、というがどうなるのか、面白そうですしね。」
それではごきげんよう、お嬢さん、と”輝くトラペゾヘドロン”を手にし、不気味な笑い声を残してナイアルラトホテップは姿を消した。
「・・・・・・・力が・・・・・・・使えるのか・・・・・?」
手に意識を集中してみる。
すると力の本流が噴き出し、大地を抉った。
「力が・・・・・・・戻った!!」


「まだあの女は見つかりませんか?」
ギディアスは苛立つ感情を抑えながら、言葉を吐き出した。
”闇黒の瞳”をダルフィンが持っていたこともさることながら、唐突に姿が消えたことが不可解だった。
「ギ、ギディアスさま!」
兵士が慌てて部屋に入ってきた。
「どうしました?」
「あああ、あの女が―――」
「まさか、生きていたと。」
ギディアスの目に狂科学者の色が浮かんだ。
「面白い。いい研究対象になりそうだ。」
だが、兵士の顔には恐怖の色が張り付いていた。
「そ、それがああああ、あの女、す、凄まじい力―――」

城一帯は地獄絵図と化していた。
あの人魔と化した兵士たちの屍の山が次々と築かれていた。
いや屍すら残らないもののほうが多かった。
そしてそれを成しているのが、蒼髪の美しい女性だった。
「な、なんという力だ。素晴らしい。」
ギディアスは陶酔した声を上げた。
そのギディアスに向かって、女――ダルフィンは冷たい、だが凄まじい殺気の宿った視線を向けた。
「混沌の淵でデイルに詫びるがいい。」
ドンッと力が迸り、ギディアスの半身が消し飛んだ。
「なっ―――!?」
「滅びるがいい、愚者どもよ。」
スッとダルフィンが両手を天にかざした。
それに応えるように地が割れ、そこから次々と巨大な水柱が噴き出した。
そしてそれは生き物のようにうねり、大津波となり暴れ狂った。
「な、何者だ・・・・・お前は?」
だが、ダルフィンの言葉を聞くまもなく、ギディアスは凄まじい水の牙に呑み込まれ砕かれた。

この日、とある国が突然歴史からその姿を消した。


「ダルフィン。どこに行っていた?部下がてんてこ舞いになってるぞ。」
最近姿を見なかったダルフィンを見かけ、ゼラスは声をかけた。
「ええ、ちょっとしたことがありましたの。」
ダルフィンの言葉に、ゼラスはさほど興味を抱かなかったようだ。
ダルフィンもそのままゼラスの横を通り過ぎる。
「ゼラス・・・・・・・」
「なんだ?」
「いえ・・・・・・なんでもありませんわ・・・・・」
そのままダルフィンは歩いていった。
その頬に大粒の涙が零れていたのを、ゼラスの方から見えなかった。


「ぐ・・・・・・あ・・あの女・・・・・いったい・・・?」
ボロボロの体を引きずりながら、ギディアスは呻いた。
用意していたこのスペアの体もひどい傷を受けた。
「ん?」
そのとき、自分の前に立つ影に気がついた。
異国風の衣装の、闇よりも黒い男だった。
男の浮かべる笑みに、ゾクリと背筋に寒気が走った。
「お前は・・・・・?」
「貴方にはなかなか楽しいませていただきましたからねぇ。お礼を授けに来たのですよ。」
そう言うや服の左裾を開いた。
「な――!?」
その内側には異様な風景が拡がっていた。
それはあの”闇黒の瞳”から見えた風景と同じだった。
そしてそこから奇怪な生物の触手が飛び出し、ギディアスに巻きつき、食らいついた。
「うわ、うわあぁぁぁぁぁぁ!!!!」
「くくく、貴方が望んでいたところへ連れて行ってあげますよ。」
残骸といえるようなギディアスの体はそのまま、その風景の向こうへと連れ去られた。

 クカカカカカカカカカ

後にはナイアルラトホテップの笑い声だけがこだましていた。


*************************************

7話でした。
ギディアスたちの最後、あっけないですが、ダルフィンの本来の力をもってすればこんなもんじゃないでしょうか?
そして最後まででしゃばりな暗黒の人でした。

これで終わりじゃないです。
あと一話、蛇足かも知れないけど書こうかと思ってます。
それでは。


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25837とあるやつを思い出した・・・・。かお E-mail URL2003/5/3 07:12:00
記事番号25834へのコメント

こんにちわ。棒太郎さん。
読み逃げしてました(こらまて!)
久方ぶりのレスですv
>「何をしに来たと言われますと、貴女の力を戻しにきたのです。」
>「なんだと?」
>「まあ、金色の魔王殿直々のお達しですから。」
>「お母様の―――」
>ナイアルラトホテップの言葉にダルフィンは絶句する。
・・・・・まあ、エル様の怒りに触れると・・・・。
・・・・・・・・考えないでおきましょう・・・・。
>「ふん、だがお前がそう素直に力を戻すとは思えませんわ。」
>短い間ながらも、ナイアルラトホテップの性格を理解している。
・・・。
確かに・・・ナイさんですからね・・・・。
>「いえいえ、戻して差し上げますよ。貴女が持っているその結晶を渡してくれたらですが。」
>「!?闇黒の瞳のことを?」
>「この世界の者はそう呼んでいますか?」
>ニヤリと笑みを浮かべる。
>「それの正式な名は”輝くトラペゾヘドロン”と言いましてね。私の力が篭ったものなのですよ。」
>「な――!?」
なるほど。
つまりはゴルとかと同じ感じ・・っと・・。
>「私のところでちょいとドンパチありましてね、いろいろなものがあちこちに行ってしまったんですよ。それはもともと私の持ち物でしてね。こちらへはそれを探しにきたんですよ。まあ、それは時間と空間のすべてに通じる窓でもありますから、この世界の者には異界を覗けて刺激になったんじゃないですか。」
>「ふふふ。今までのことは夢、幻。すべてを忘れ、海王としての存在に戻りなさい。」
・・・・・・それはかなり!?
>「すべてを・・・・・・忘れ・・・?」
>「そうです。貴女はもともと『海王』という存在として在るわけです。それが変質するのはイレギュラーなのですよ。あの御方もそれはよく思ってないようですし。」
>自分がそうしておきながら、人事のように述べるナイアルラトホテップ。
そーかなぁ?
オモシロうだから・・という理由が強いような気が・・・・いえ。
何でもないです(何処からともなく空間から鎌が飛んできた・・)
>「すべてを忘れるのなら・・・・・・・力など・・・戻らなくてもいい。このまま人間として生きてゆく。」
大分人間というものに感化されましたねぇ。
とある漫画の彼を思い出しました・・・(まて!)
>ダルフィンは顔を振り向き、澄んだ笑みをナイアルラトホテップに向けた。
>「お母様に代わって今ここで私を滅ぼすか?」
>そう言った瞬間、ナイアルラトホテップは片手をかざした。
>凄まじい衝撃とともにダルフィンの体が吹き飛んだ。
>「く・・・・・・・・」
>だが、ダルフィンは滅んでいなかった。
>「ナイアルラトホテップ・・・・・・・何をした・・・・・」
>「力を戻して差し上げました。」
>「なに・・・・・・・・」
>「くっくっく、金色の魔王殿のお達しですからね。我が主とのこともありますし、聞かないわけにはいかないでしょう。」
>ニィッと唇の端を吊り上げた。
・・・ここ読んで。
ピグマ○オを思い出した私です(まて!)
・・・・知ってる人・・・いるかなぁ・・・(おい!)
いや、ア○ラスとメデ○ーサを・・(こらこらこら!)
>「それに人間に目を開いた魔族、というがどうなるのか、面白そうですしね。」
>それではごきげんよう、お嬢さん、と”輝くトラペゾヘドロン”を手にし、不気味な笑い声を残してナイアルラトホテップは姿を消した。
>「・・・・・・・力が・・・・・・・使えるのか・・・・・?」
>手に意識を集中してみる。
>すると力の本流が噴き出し、大地を抉った。
>「力が・・・・・・・戻った!!」
・・・・生き返らせることはできないのかなぁ?
・・・・・って話しの展開がじゃ、変わるじゃんか(自分でつっこみ)
>「まだあの女は見つかりませんか?」
>ギディアスは苛立つ感情を抑えながら、言葉を吐き出した。
>”闇黒の瞳”をダルフィンが持っていたこともさることながら、唐突に姿が消えたことが不可解だった。
・・・・ま、そりゃそーでしょうね。
>「まさか、生きていたと。」
>ギディアスの目に狂科学者の色が浮かんだ。
マッド・・・・・・(涙)
ある意味・・かなりタチ・・・わるいぞ・・あーた・・ギディアス・・・。
>「面白い。いい研究対象になりそうだ。」
・・・・人間なんかの手に負えませんってば(笑)
>城一帯は地獄絵図と化していた。
>あの人魔と化した兵士たちの屍の山が次々と築かれていた。
>いや屍すら残らないもののほうが多かった。
ま、海王ですしねぇ。
とんでもない人を怒らせたものです(しみじみ)
>そしてそれを成しているのが、蒼髪の美しい女性だった。
>「な、なんという力だ。素晴らしい。」
>ギディアスは陶酔した声を上げた。
わかってない・・わかってないよ・・この人・・・。
・・・・まあ、魔族自体が伝説上みたいなもので。(いや、事実いるけど)
はっきりいってその腹心なんて人・・出会わないのが普通だから・・
仕方ないのかな?
>「なっ―――!?」
>「滅びるがいい、愚者どもよ。」
>スッとダルフィンが両手を天にかざした。
>それに応えるように地が割れ、そこから次々と巨大な水柱が噴き出した。
>そしてそれは生き物のようにうねり、大津波となり暴れ狂った。
>「な、何者だ・・・・・お前は?」
>だが、ダルフィンの言葉を聞くまもなく、ギディアスは凄まじい水の牙に呑み込まれ砕かれた。
えええええ?
あっさりと滅ぼすのですか?
私としては、未来永劫の苦しみを与えつつ、苦しましてほしいかなぁ・・と。
(かなり鬼畜)
>この日、とある国が突然歴史からその姿を消した。
・・・・まさか、レディウス国・・じゃないよな(まて!)
>「ダルフィン。どこに行っていた?部下がてんてこ舞いになってるぞ。」
>最近姿を見なかったダルフィンを見かけ、ゼラスは声をかけた。
・・・・・同僚があんな目にあってたのに。
そんなことでいいの!?ゼラスさま!?(笑)
>「ええ、ちょっとしたことがありましたの。」
>ダルフィンの言葉に、ゼラスはさほど興味を抱かなかったようだ。
>ダルフィンもそのままゼラスの横を通り過ぎる。
>「ゼラス・・・・・・・」
>「なんだ?」
>「いえ・・・・・・なんでもありませんわ・・・・・」
>そのままダルフィンは歩いていった。
>その頬に大粒の涙が零れていたのを、ゼラスの方から見えなかった。
人とは・・・何なのですか?
と聞きたかったのでしょうか?
うーん・・・・。
人の心を知ってしまったダルフィンさん。
人はもろくも強い心をもってますからねぇ(自分の解釈)
>「ぐ・・・・・・あ・・あの女・・・・・いったい・・・?」
>ボロボロの体を引きずりながら、ギディアスは呻いた。
>用意していたこのスペアの体もひどい傷を受けた。
・・・い・・いったい・・いくつの・・・。
まるで毒○・・(笑)
いや、とある漫画のプア○ンの・・(だからまて!)
>「ん?」
>そのとき、自分の前に立つ影に気がついた。
>異国風の衣装の、闇よりも黒い男だった。
>男の浮かべる笑みに、ゾクリと背筋に寒気が走った。
ふふふ。
どんどんこいつになら何やってもいいですよv
ナイさんv(おい!)
>「お前は・・・・・?」
>「貴方にはなかなか楽しいませていただきましたからねぇ。お礼を授けに来たのですよ。」
>そう言うや服の左裾を開いた。
>「な――!?」
>その内側には異様な風景が拡がっていた。
>それはあの”闇黒の瞳”から見えた風景と同じだった。
>そしてそこから奇怪な生物の触手が飛び出し、ギディアスに巻きつき、食らいついた。
うーん。
表現がすばらしいのです。
脳裏にその光景が浮かびます。
永遠の中で苦しんでくださいvギディアスさん(鬼畜)
(この人には何やってもいいです。はい。)
>「うわ、うわあぁぁぁぁぁぁ!!!!」
>「くくく、貴方が望んでいたところへ連れて行ってあげますよ。」
>残骸といえるようなギディアスの体はそのまま、その風景の向こうへと連れ去られた。
> クカカカカカカカカカ
>後にはナイアルラトホテップの笑い声だけがこだましていた。
うーん。
ま、どんどん彼を使って遊んでください。
ナイアルラトホテップさん。
こーいう人にはお仕置きが必要です(こらまて!)
>7話でした。
はいv朝のぞいたら続きがv
というのでレスです(こらまて!)
>ギディアスたちの最後、あっけないですが、ダルフィンの本来の力をもってすればこんなもんじゃないでしょうか?
ま・・・いくら人となくなってても・・・。
腹心と人では・・ねぇ(リナが特別だってば・・あと、ルナ姉ちゃん・・笑)
>そして最後まででしゃばりな暗黒の人でした。
いいです。ギディアスをこらしめてくれるのであれば。
それがたとえだれであろうとも(こらまて!)
>これで終わりじゃないです。
>あと一話、蛇足かも知れないけど書こうかと思ってます。
>それでは。
はーい。あと一話ですか?
頑張ってください!
読んでいるくせに読み逃げしているかおでした。
それでは。失礼いたしますのです(はあと)
ではではvv


(・・やっぱし今日も早く目がさめる・・汗←まだ気が高ぶっているらしい・・。
  うーみゅ・・・・あうあうあう・・・)
(今だに会社の火災のショックが尾を引いている人・・)
それでは。

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25838わかる人がいましたか棒太郎 2003/5/3 08:49:33
記事番号25837へのコメント


>こんにちわ。棒太郎さん。
>読み逃げしてました(こらまて!)
>久方ぶりのレスですv

こんにちわ、かおさん。
お久しぶりです。


>>「何をしに来たと言われますと、貴女の力を戻しにきたのです。」
>>「なんだと?」
>>「まあ、金色の魔王殿直々のお達しですから。」
>>「お母様の―――」
>>ナイアルラトホテップの言葉にダルフィンは絶句する。
>・・・・・まあ、エル様の怒りに触れると・・・・。
>・・・・・・・・考えないでおきましょう・・・・。

彼女からのお達しなら聞かないわけにはいきますまい。

>>「ふん、だがお前がそう素直に力を戻すとは思えませんわ。」
>>短い間ながらも、ナイアルラトホテップの性格を理解している。
>・・・。
>確かに・・・ナイさんですからね・・・・。

まあ、悪質な愉快犯ですから・・・・・。

>>「いえいえ、戻して差し上げますよ。貴女が持っているその結晶を渡してくれたらですが。」
>>「!?闇黒の瞳のことを?」
>>「この世界の者はそう呼んでいますか?」
>>ニヤリと笑みを浮かべる。
>>「それの正式な名は”輝くトラペゾヘドロン”と言いましてね。私の力が篭ったものなのですよ。」
>>「な――!?」
>なるほど。
>つまりはゴルとかと同じ感じ・・っと・・。

普段は不均整の箱に入っていて、闇の中で開放されるとナイアルラトホテップを召喚するそうです。

>>「私のところでちょいとドンパチありましてね、いろいろなものがあちこちに行ってしまったんですよ。それはもともと私の持ち物でしてね。こちらへはそれを探しにきたんですよ。まあ、それは時間と空間のすべてに通じる窓でもありますから、この世界の者には異界を覗けて刺激になったんじゃないですか。」
>>「ふふふ。今までのことは夢、幻。すべてを忘れ、海王としての存在に戻りなさい。」
>・・・・・・それはかなり!?

面白そう、というのがこの人の行動原理のひとつですね。

>>「すべてを・・・・・・忘れ・・・?」
>>「そうです。貴女はもともと『海王』という存在として在るわけです。それが変質するのはイレギュラーなのですよ。あの御方もそれはよく思ってないようですし。」
>>自分がそうしておきながら、人事のように述べるナイアルラトホテップ。
>そーかなぁ?
>オモシロうだから・・という理由が強いような気が・・・・いえ。
>何でもないです(何処からともなく空間から鎌が飛んできた・・)

自分の造ったものを、他の者にいじられるのがいやなんでしょう。

>>「すべてを忘れるのなら・・・・・・・力など・・・戻らなくてもいい。このまま人間として生きてゆく。」
>大分人間というものに感化されましたねぇ。
>とある漫画の彼を思い出しました・・・(まて!)

む!?知っているのですか?

>>ダルフィンは顔を振り向き、澄んだ笑みをナイアルラトホテップに向けた。
>>「お母様に代わって今ここで私を滅ぼすか?」
>>そう言った瞬間、ナイアルラトホテップは片手をかざした。
>>凄まじい衝撃とともにダルフィンの体が吹き飛んだ。
>>「く・・・・・・・・」
>>だが、ダルフィンは滅んでいなかった。
>>「ナイアルラトホテップ・・・・・・・何をした・・・・・」
>>「力を戻して差し上げました。」
>>「なに・・・・・・・・」
>>「くっくっく、金色の魔王殿のお達しですからね。我が主とのこともありますし、聞かないわけにはいかないでしょう。」
>>ニィッと唇の端を吊り上げた。
>・・・ここ読んで。
>ピグマ○オを思い出した私です(まて!)
>・・・・知ってる人・・・いるかなぁ・・・(おい!)
>いや、ア○ラスとメデ○ーサを・・(こらこらこら!)

ぬお!?知ってる方がいらっしゃるとは!
そうです。ぶっちゃけピグ○リオが元ネタです。

>>「それに人間に目を開いた魔族、というがどうなるのか、面白そうですしね。」
>>それではごきげんよう、お嬢さん、と”輝くトラペゾヘドロン”を手にし、不気味な笑い声を残してナイアルラトホテップは姿を消した。
>>「・・・・・・・力が・・・・・・・使えるのか・・・・・?」
>>手に意識を集中してみる。
>>すると力の本流が噴き出し、大地を抉った。
>>「力が・・・・・・・戻った!!」
>・・・・生き返らせることはできないのかなぁ?
>・・・・・って話しの展開がじゃ、変わるじゃんか(自分でつっこみ)

わたしもそう思ったんですがね・・・・・・やっぱりそれはしないことにしますた。

>>「まだあの女は見つかりませんか?」
>>ギディアスは苛立つ感情を抑えながら、言葉を吐き出した。
>>”闇黒の瞳”をダルフィンが持っていたこともさることながら、唐突に姿が消えたことが不可解だった。
>・・・・ま、そりゃそーでしょうね。

なんの力もない女性が、いきなりそうなったらそう思いますね。

>>「まさか、生きていたと。」
>>ギディアスの目に狂科学者の色が浮かんだ。
>マッド・・・・・・(涙)
>ある意味・・かなりタチ・・・わるいぞ・・あーた・・ギディアス・・・。

そーとータチ悪いです、この人。

>>「面白い。いい研究対象になりそうだ。」
>・・・・人間なんかの手に負えませんってば(笑)

無知とは恐ろしい(笑)

>>城一帯は地獄絵図と化していた。
>>あの人魔と化した兵士たちの屍の山が次々と築かれていた。
>>いや屍すら残らないもののほうが多かった。
>ま、海王ですしねぇ。
>とんでもない人を怒らせたものです(しみじみ)

まあ、不運としかいえませんね。

>>そしてそれを成しているのが、蒼髪の美しい女性だった。
>>「な、なんという力だ。素晴らしい。」
>>ギディアスは陶酔した声を上げた。
>わかってない・・わかってないよ・・この人・・・。
>・・・・まあ、魔族自体が伝説上みたいなもので。(いや、事実いるけど)
>はっきりいってその腹心なんて人・・出会わないのが普通だから・・
>仕方ないのかな?

マッドサイエンティストですから。
目の前の『力』に目を奪われて、危機感が欠如しているのでしょう。

>>「なっ―――!?」
>>「滅びるがいい、愚者どもよ。」
>>スッとダルフィンが両手を天にかざした。
>>それに応えるように地が割れ、そこから次々と巨大な水柱が噴き出した。
>>そしてそれは生き物のようにうねり、大津波となり暴れ狂った。
>>「な、何者だ・・・・・お前は?」
>>だが、ダルフィンの言葉を聞くまもなく、ギディアスは凄まじい水の牙に呑み込まれ砕かれた。
>えええええ?
>あっさりと滅ぼすのですか?
>私としては、未来永劫の苦しみを与えつつ、苦しましてほしいかなぁ・・と。
>(かなり鬼畜)

いえ、このあと酷い目にあいますから。

>>この日、とある国が突然歴史からその姿を消した。
>・・・・まさか、レディウス国・・じゃないよな(まて!)

それはご想像にお任せします。

>>「ダルフィン。どこに行っていた?部下がてんてこ舞いになってるぞ。」
>>最近姿を見なかったダルフィンを見かけ、ゼラスは声をかけた。
>・・・・・同僚があんな目にあってたのに。
>そんなことでいいの!?ゼラスさま!?(笑)

結構ふらりと出かけてることが多いので、しばらく姿を見なくても気にしてないのです。

>>「ええ、ちょっとしたことがありましたの。」
>>ダルフィンの言葉に、ゼラスはさほど興味を抱かなかったようだ。
>>ダルフィンもそのままゼラスの横を通り過ぎる。
>>「ゼラス・・・・・・・」
>>「なんだ?」
>>「いえ・・・・・・なんでもありませんわ・・・・・」
>>そのままダルフィンは歩いていった。
>>その頬に大粒の涙が零れていたのを、ゼラスの方から見えなかった。
>人とは・・・何なのですか?
>と聞きたかったのでしょうか?
>うーん・・・・。
>人の心を知ってしまったダルフィンさん。
>人はもろくも強い心をもってますからねぇ(自分の解釈)

恐らくそうでしょうね。

>>「ぐ・・・・・・あ・・あの女・・・・・いったい・・・?」
>>ボロボロの体を引きずりながら、ギディアスは呻いた。
>>用意していたこのスペアの体もひどい傷を受けた。
>・・・い・・いったい・・いくつの・・・。
>まるで毒○・・(笑)
>いや、とある漫画のプア○ンの・・(だからまて!)

こーゆー輩はなかなか」しぶといものです。

>>「ん?」
>>そのとき、自分の前に立つ影に気がついた。
>>異国風の衣装の、闇よりも黒い男だった。
>>男の浮かべる笑みに、ゾクリと背筋に寒気が走った。
>ふふふ。
>どんどんこいつになら何やってもいいですよv
>ナイさんv(おい!)

お仕置きターイム、スタート♪

>>「お前は・・・・・?」
>>「貴方にはなかなか楽しいませていただきましたからねぇ。お礼を授けに来たのですよ。」
>>そう言うや服の左裾を開いた。
>>「な――!?」
>>その内側には異様な風景が拡がっていた。
>>それはあの”闇黒の瞳”から見えた風景と同じだった。
>>そしてそこから奇怪な生物の触手が飛び出し、ギディアスに巻きつき、食らいついた。
>うーん。
>表現がすばらしいのです。
>脳裏にその光景が浮かびます。
>永遠の中で苦しんでくださいvギディアスさん(鬼畜)
>(この人には何やってもいいです。はい。)

随分と嫌われたもんです、ギディアス。

>>「うわ、うわあぁぁぁぁぁぁ!!!!」
>>「くくく、貴方が望んでいたところへ連れて行ってあげますよ。」
>>残骸といえるようなギディアスの体はそのまま、その風景の向こうへと連れ去られた。
>> クカカカカカカカカカ
>>後にはナイアルラトホテップの笑い声だけがこだましていた。
>うーん。
>ま、どんどん彼を使って遊んでください。
>ナイアルラトホテップさん。
>こーいう人にはお仕置きが必要です(こらまて!)

きっと死んだほうがマシな目に遭っているでしょう。

>>7話でした。
>はいv朝のぞいたら続きがv
>というのでレスです(こらまて!)
>>ギディアスたちの最後、あっけないですが、ダルフィンの本来の力をもってすればこんなもんじゃないでしょうか?
>ま・・・いくら人となくなってても・・・。
>腹心と人では・・ねぇ(リナが特別だってば・・あと、ルナ姉ちゃん・・笑)

まあ、魔王に次ぐ実力の持ち主のひとりですしねえ。

>>そして最後まででしゃばりな暗黒の人でした。
>いいです。ギディアスをこらしめてくれるのであれば。
>それがたとえだれであろうとも(こらまて!)

とことん嫌われたもんだ、ギディアス。(でも別に同情はしない)

>>これで終わりじゃないです。
>>あと一話、蛇足かも知れないけど書こうかと思ってます。
>>それでは。
>はーい。あと一話ですか?
>頑張ってください!
>読んでいるくせに読み逃げしているかおでした。
>それでは。失礼いたしますのです(はあと)
>ではではvv

どうもありがとうございます。
いやはや、元ネタ知ってらっしゃるとは。わたし、あの話がお気に入りなので。
ついついやっちゃいました。

>(・・やっぱし今日も早く目がさめる・・汗←まだ気が高ぶっているらしい・・。
>  うーみゅ・・・・あうあうあう・・・)
>(今だに会社の火災のショックが尾を引いている人・・)
>それでは。

会社が火災に遭ったのですか・・・・・・・大変でしたね。
大事でないことを祈ります。
それでは。

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25846辛くても、大切な想いなのですね(泣)猫楽者 E-mail 2003/5/3 21:40:20
記事番号25834へのコメント


>こんばんわ、棒太郎です。
>それでは7話目、どうぞ。

こんばんは、棒太郎さん。
お元気ですか、猫楽者です。
大変なことになっている海王さまが、どうなるのか。
ナイアルラトホテップさまは、どう動くのか、
続きを読ませて頂けるのを、とても楽しみにしておりました。
1日に1話の投稿、すごいですね。

>「・・・・・・・デ・・・・・・・・・・ル・・・・・・・・・・」
>紅蓮の炎に包まれたダルフィンの体が、どさりと膝をついた。
>もはや、炎に身を焼かれる苦痛も感じることはなく、ただ意識がスゥッと白くなっていった。

人間となり、不安と焦り・・・・なんのあてもなかった海王さまに
救いの手を差し伸べ、何も聴かずに一緒にいてくれたデイルさん。
そのデイルさんが亡くなってしまい・・・・・敵にも今の人の身では・・・・力及ばず・・・・・
意識が途切れるときに、海王さまの心の中には・・・・どんな思いが浮かんでいたのでしょうか。

>だがそのとき―――
>
> クカ  クカカカカカカカカカカ
>
>突如、不気味な笑い声が響いた。
>それはダルフィンの懐から響いていた。
>「なっ!?」
>それは炎を引き裂いて現れた。
>「闇黒の瞳!?」
>ギディアスが叫んだ。

おおおおおお、このタイミングで現れるとは、ナイアルラトホテップさま
本当にギリギリの状態になるまで、様子をうかがうっていたのですね。

> クカカカカカカカカカ
>
>そこから黒い翼と三つに分かれた燃える瞳が現れた。
>そして弾けるように闇が拡がったかと思うと、次の瞬間には消えていた。

ギディアスさんたちは、『黒い翼』と『燃える三眼』の方のこと。
ナイアルラトホテップさまのことは、伝承かなにかでご存知なのでしょうか。
このお方の係わって・・・・・まだ生きているとは・・・・悪運の強い方々ですね(滝汗)

>「ん・・・・・・・・」
>頬を撫でる風に意識が起こされた。
>「!?・・・・・・・生きてる。」
>「危ないところでしたね、お嬢さん。」
>その声にダルフィンが顔を上げると、唇を吊り上げて笑みを浮かべるナイアルラトホテップがいた。
>「貴様か・・・・・・余計な真似をしたのは。」
>「その割には死にたくなさそうに見えましたが?」
>からかうような笑みを浮かべる。

ナイアルラトホテップさまが、海王さまの傷の手当てをさなったのですね。
もし、あのまま海王さまが亡くなってしまったりしたら・・・・お仕置き確実なのでしょうね(汗)
下手したら・・・・・エルさまと『盲目にして』のお方の・・・・戦いになってしまうかも(滝冷汗)

>「何をしに来た・・・・・・・」
>「何をしに来たと言われますと、貴女の力を戻しにきたのです。」
>「なんだと?」
>「まあ、金色の魔王殿直々のお達しですから。」
>「お母様の―――」
>ナイアルラトホテップの言葉にダルフィンは絶句する。
>「ふん、だがお前がそう素直に力を戻すとは思えませんわ。」
>短い間ながらも、ナイアルラトホテップの性格を理解している。

いかに、ナイアルラトホテップさまとはいえ・・・・・この混沌の世界を統べておられる
エルさまと戦うことになるような事態は、避けたいのでしょうね。

>「いえいえ、戻して差し上げますよ。貴女が持っているその結晶を渡してくれたらですが。」
>「!?闇黒の瞳のことを?」
>「この世界の者はそう呼んでいますか?」
>ニヤリと笑みを浮かべる。
>「それの正式な名は”輝くトラペゾヘドロン”と言いましてね。私の力が篭ったものなのですよ。」
>「な――!?」
>「私のところでちょいとドンパチありましてね、いろいろなものがあちこちに行ってしまったんですよ。それはもともと私の持ち物でしてね。こちらへはそれを探しにきたんですよ。まあ、それは時間と空間のすべてに通じる窓でもありますから、この世界の者には異界を覗けて刺激になったんじゃないですか。」
>ケタケタと笑いながら、サラリと言う。

あの・・・・・いろんなものが・・・どこかへいってしまった・・・って(汗)
いったいどんなものが・・・・・無くなってしまったのでしょうか・・・・・
何も知らないまま・・・・”輝くトラペゾヘドロン”から『燃える三眼』の方が現れたりしたら・・・・(ああああ・・・恐ろしい)
下手な使い方したら・・・・・世界を滅ぼすようなものが・・・・無くなっていないと良いのですが(滝汗)

>「さて、それを渡してもらえますか?力さえあれば地を這いずり回り、死におびえることもありませんよ。」
>「・・・・・・・・・・・・・・」(力があれば・・・・・・・)
>ダルフィンは手に持った”輝くトラペゾヘドロン”を差し出す。
>それを見てナイアルラトホテップは更に深い笑みを浮かべる。
>「ふふふ。今までのことは夢、幻。すべてを忘れ、海王としての存在に戻りなさい。」
>「すべてを・・・・・・忘れ・・・?」
>「そうです。貴女はもともと『海王』という存在として在るわけです。それが変質するのはイレギュラーなのですよ。あの御方もそれはよく思ってないようですし。」
>自分がそうしておきながら、人事のように述べるナイアルラトホテップ。
>だが、ダルフィンは”輝くトラペゾヘドロン”を握り、差し出した手を引いた。
>「なにを?」
>「すべてを忘れるのなら・・・・・・・力など・・・戻らなくてもいい。このまま人間として生きてゆく。」

海王さまは、デイルさんの笑顔を、苦しみに耐えていたお姿を
お話した一言々々を、御一緒に居たときに感じた温もりを忘れたくなかったのでしょうか。
海王さま。お相手の方は、なによりも『人々を狂気に陥れることを好む』ような方なのです・・・・
考え方が普通と違うのは、仕方が無いのかもしれませんが・・・・自分で海王さまの『力』を奪い
『人間』にしておいて・・・・・そおいうことを言いますか。

>「何故です?死に怯え、命を削りながら虫けらのように生きていくのですか?」

外なる神々の使者の方。
確かに、無限の時を生き、強大なる力を御持ちの貴方様に比べれば・・・・
人間などどは、虫けら・・・・単なるオモチャなのかもしれませなが・・・・
あなたには、どうでも良いことでしょうが・・・・あなたの言う、虫けらにも心があります。

>ダルフィンは小さく笑みを浮かべた。
>そして踵を返し、歩き出した。
>「どちらへ?」
>「奴らを追うわ。例え犬死となろうとも一太刀なりとも浴びせますわ。それとも―――」
>ダルフィンは顔を振り向き、澄んだ笑みをナイアルラトホテップに向けた。
>「お母様に代わって今ここで私を滅ぼすか?」
>そう言った瞬間、ナイアルラトホテップは片手をかざした。
>凄まじい衝撃とともにダルフィンの体が吹き飛んだ。

揺るがない思い。海王さま、お強いですね。
すいません(汗)・・・自分の思うように踊らない海王さまを・・・・ナイアルラトホテップさまが・・・・
滅ぼしてしまったのかと思って・・・・すごく焦りました(汗)

>「く・・・・・・・・」
>だが、ダルフィンは滅んでいなかった。
>「ナイアルラトホテップ・・・・・・・何をした・・・・・」
>「力を戻して差し上げました。」
>「なに・・・・・・・・」
>「くっくっく、金色の魔王殿のお達しですからね。我が主とのこともありますし、聞かないわけにはいかないでしょう。」
>ニィッと唇の端を吊り上げた。
>「それに人間に目を開いた魔族、というがどうなるのか、面白そうですしね。」
>それではごきげんよう、お嬢さん、と”輝くトラペゾヘドロン”を手にし、不気味な笑い声を残してナイアルラトホテップは姿を消した。

楽しそうですね。ナイアルラトホテップさま。
目的の品物を取り戻す為に、この世界へ来たついでの余興だったのでしょうけど・・・・・・
人間達の、生き続けようとする存在の心に触れた海王さまが、今後どのような行動をとるのか。
面白そう・・・興味を覚えて・・・・・観察でもなさるつもりなのですか。

>「・・・・・・・力が・・・・・・・使えるのか・・・・・?」
>手に意識を集中してみる。
>すると力の本流が噴き出し、大地を抉った。
>「力が・・・・・・・戻った!!」

力が戻り、魔族として魔王さまの腹心の海王さまに戻られたのですね。
望んでいた力を取り戻し、仇討ちをなさるのですね。
ギディアスさんたち・・・・・迷わず成仏してください。

>「まだあの女は見つかりませんか?」
>ギディアスは苛立つ感情を抑えながら、言葉を吐き出した。
>”闇黒の瞳”をダルフィンが持っていたこともさることながら、唐突に姿が消えたことが不可解だった。
>「ギ、ギディアスさま!」
>兵士が慌てて部屋に入ってきた。
>「どうしました?」
>「あああ、あの女が―――」
>「まさか、生きていたと。」
>ギディアスの目に狂科学者の色が浮かんだ。
>「面白い。いい研究対象になりそうだ。」
>だが、兵士の顔には恐怖の色が張り付いていた。
>「そ、それがああああ、あの女、す、凄まじい力―――」

あの〜ギディアスさん。そんなことを言っていないで、逃げたほうがよいのでは(汗)
まさか、ダルフィンさんが、高位魔族。しかも魔王の腹心の方とは・・・・夢にも思わないのでしょうね。
海王様が見逃してくれないでしょうから・・・・何処にも逃げることはできないでしょうけど。
この世界の魔族のなかで、魔王さまに次ぐ力を御持ちの海王さまを怒らせてしまった方々・・・・。
せめて楽に死ねると良いですね。別に苦しみぬいてくれても、全然かまわないですが(自分、鬼のようなこと言ってますね(^^;))

>城一帯は地獄絵図と化していた。
>あの人魔と化した兵士たちの屍の山が次々と築かれていた。
>いや屍すら残らないもののほうが多かった。
>そしてそれを成しているのが、蒼髪の美しい女性だった。
>「な、なんという力だ。素晴らしい。」
>ギディアスは陶酔した声を上げた。

力の強さ・・・・桁が違いますね。
ギディアスさんは・・・・力を求め、力に酔っているのでしょうか。
味方は総崩れ・・・・・次々と倒されているというのに・・・・・。
そして、目の前の圧倒的な力は・・・・次には、自分に向かって撃ち放たれることになるとは
ギディアスさんは・・・・思ってもいないのでしょうね。

>そのギディアスに向かって、女――ダルフィンは冷たい、だが凄まじい殺気の宿った視線を向けた。
>「混沌の淵でデイルに詫びるがいい。」
>ドンッと力が迸り、ギディアスの半身が消し飛んだ。
>「なっ―――!?」
>「滅びるがいい、愚者どもよ。」
>スッとダルフィンが両手を天にかざした。
>それに応えるように地が割れ、そこから次々と巨大な水柱が噴き出した。
>そしてそれは生き物のようにうねり、大津波となり暴れ狂った。
>「な、何者だ・・・・・お前は?」
>だが、ダルフィンの言葉を聞くまもなく、ギディアスは凄まじい水の牙に呑み込まれ砕かれた。
>
>この日、とある国が突然歴史からその姿を消した。

世界征服すらも考えていたであろう“組織”は、壊滅したのですね。
世界の危機を魔族が、それも魔王さまの腹心のおひとりが救うとは、不思議なことですね。
ギディアスさん、一瞬で逝けたことを感謝してくださいね。
屍肉呪法を掛けて・・・・未来永劫・・・・永遠に時の果てるまで・・・・苦しみ抜かせることも・・・
海王さまには、簡単に出来たのですよ。

>「ダルフィン。どこに行っていた?部下がてんてこ舞いになってるぞ。」
>最近姿を見なかったダルフィンを見かけ、ゼラスは声をかけた。
>「ええ、ちょっとしたことがありましたの。」
>ダルフィンの言葉に、ゼラスはさほど興味を抱かなかったようだ。

魔族の方々(汗)・・・・あの〜・・・・海王さまが行方不明でしたのに・・・・
捜していなかったのでしょうか(汗&汗)
もしかしまして、いつものこと・・・とか思ったのでしょうか。
それとも、ナイアルラトホテップさまが、なにか手をうっていたのでしょうか。

>ダルフィンもそのままゼラスの横を通り過ぎる。
>「ゼラス・・・・・・・」
>「なんだ?」
>「いえ・・・・・・なんでもありませんわ・・・・・」
>そのままダルフィンは歩いていった。
>その頬に大粒の涙が零れていたのを、ゼラスの方から見えなかった。

人間となり、デイルさんと出会い。
本当に様々な御経験をなさった海王さま・・・・・・。
心に芽生えた、生き物達の思いが、今後・・・・海王さまにどんな影響を及ぼすのでしょうか。
獣王さまに話そうとして、思いとどまり・・・・ひとり涙する御姿・・・・切ないですね・・・・・。

>「ぐ・・・・・・あ・・あの女・・・・・いったい・・・?」
>ボロボロの体を引きずりながら、ギディアスは呻いた。
>用意していたこのスペアの体もひどい傷を受けた。

し・・・しぶとい〜・・・・まあだ生きていたのですか。
いったい・・・・いくつのスペアを用意しているのでしょう。
悪の組織のリーダーは、用心深く。どんなときも“自分だけは助かるように”・・・・しているのですね。

>「ん?」
>そのとき、自分の前に立つ影に気がついた。
>異国風の衣装の、闇よりも黒い男だった。
>男の浮かべる笑みに、ゾクリと背筋に寒気が走った。
>「お前は・・・・・?」
>「貴方にはなかなか楽しいませていただきましたからねぇ。お礼を授けに来たのですよ。」
>そう言うや服の左裾を開いた。
>「な――!?」
>その内側には異様な風景が拡がっていた。
>それはあの”闇黒の瞳”から見えた風景と同じだった。
>そしてそこから奇怪な生物の触手が飛び出し、ギディアスに巻きつき、食らいついた。
>「うわ、うわあぁぁぁぁぁぁ!!!!」
>「くくく、貴方が望んでいたところへ連れて行ってあげますよ。」
>残骸といえるようなギディアスの体はそのまま、その風景の向こうへと連れ去られた。

力に魅せられ歪んでしまったギディアスさんは、最後には桁違いの力に呑まれてしまったのですね。
ナイアルラトホテップさま・・・・・きちんと後始末して行くとは・・・・流石ですね(汗)
奇怪な生物(汗)に異世界へと連れ去れらたギディアスさん・・・・・今までの行いのツケを払うときが来ましたね。
いったいどこへと連れて行かれたのでしょうか?
ナイアルラトホテップさまの故郷、と言われている・・・・『シャールノス』・・・とかでしょうか(汗)

> クカカカカカカカカカ
>
>後にはナイアルラトホテップの笑い声だけがこだましていた。

この笑い声・・・・すいません。不気味で無茶苦茶・・・・怖いです(汗)
三眼を燃えさせて、心の底から楽しそうに笑っている御姿を・・・・・想像してしまいました(泣)

>7話でした。
>ギディアスたちの最後、あっけないですが、ダルフィンの本来の力をもってすればこんなもんじゃないでしょうか?
>そして最後まででしゃばりな暗黒の人でした。

面白かったです。そして、とても切なかったです。
御自分の御力を取り戻した海王さま、圧倒的な強さでしたね。
ディルギアさんの甘い言葉に乗せられた方々、代償を自分達の命で支払うことになってしまいましたね。
流石は、『闇の跳梁者』さま。
諸悪の根源ギディアスを見逃しはしないのですね。
別の意味では・・・・・暗黒の人が・・・・諸悪の・・・いっ、いえ・・・何でもありません(滝汗)

海王さま、辛いですね。仇は討つことは出来ましたけど・・・・デイルさんは戻って来てはくださらないですものね。
海王さまは今後、魔族として魔王さまの腹心のおひとりとして
どんな思いを胸に抱いて、歩んで行くのでしょうか。

>これで終わりじゃないです。
>あと一話、蛇足かも知れないけど書こうかと思ってます。

続いてくださるのですね。嬉しいです〜。
どんなお話になるのでしょうか、読ませて頂けるのを、とても楽しみにしております。
今回のお話、海王さまの揺れる心に、自分も一喜一憂させていただきました。
恋愛感情・・・・自分には上手く表現できませんので(汗)
いつも凄いなあと、思いながら読ませていただいております。

>それでは。

朝方に寒くて目を覚ましたりします。
寒暖の差が、まだ大きいようですね。
どうかお体にお気を付けて、お元気で。
では、失礼します。

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25864Re:辛くても、大切な想いなのですね(泣)棒太郎 2003/5/4 23:23:01
記事番号25846へのコメント


>こんばんは、棒太郎さん。
>お元気ですか、猫楽者です。
>大変なことになっている海王さまが、どうなるのか。
>ナイアルラトホテップさまは、どう動くのか、
>続きを読ませて頂けるのを、とても楽しみにしておりました。
>1日に1話の投稿、すごいですね。

こんばんわ、猫楽者さん。
いつも読んでいただきありがとうございます。
今回はネタ帳があったので、投稿は早かったです。

>>紅蓮の炎に包まれたダルフィンの体が、どさりと膝をついた。
>>もはや、炎に身を焼かれる苦痛も感じることはなく、ただ意識がスゥッと白くなっていった。
>
>人間となり、不安と焦り・・・・なんのあてもなかった海王さまに
>救いの手を差し伸べ、何も聴かずに一緒にいてくれたデイルさん。
>そのデイルさんが亡くなってしまい・・・・・敵にも今の人の身では・・・・力及ばず・・・・・
>意識が途切れるときに、海王さまの心の中には・・・・どんな思いが浮かんでいたのでしょうか。

魔族であったころには、決して感じることのなかった重いがああたことでしょう。

>>それは炎を引き裂いて現れた。
>>「闇黒の瞳!?」
>>ギディアスが叫んだ。
>
>おおおおおお、このタイミングで現れるとは、ナイアルラトホテップさま
>本当にギリギリの状態になるまで、様子をうかがうっていたのですね。

やっぱりタチ悪いですね、この人。
ギリギリまで傍観してたんですから。

>> クカカカカカカカカカ
>>
>>そこから黒い翼と三つに分かれた燃える瞳が現れた。
>>そして弾けるように闇が拡がったかと思うと、次の瞬間には消えていた。
>
>ギディアスさんたちは、『黒い翼』と『燃える三眼』の方のこと。
>ナイアルラトホテップさまのことは、伝承かなにかでご存知なのでしょうか。
>このお方の係わって・・・・・まだ生きているとは・・・・悪運の強い方々ですね(滝汗)

こちらの世界には神話の伝承は伝わってませんので、どんなものか彼らは知らないです。

>>「貴様か・・・・・・余計な真似をしたのは。」
>>「その割には死にたくなさそうに見えましたが?」
>>からかうような笑みを浮かべる。
>
>ナイアルラトホテップさまが、海王さまの傷の手当てをさなったのですね。
>もし、あのまま海王さまが亡くなってしまったりしたら・・・・お仕置き確実なのでしょうね(汗)
>下手したら・・・・・エルさまと『盲目にして』のお方の・・・・戦いになってしまうかも(滝冷汗)

あのまま、ダルフィンが死んでたら、彼も口では言えないほどヤバイ目にあわされていたことでしょう。

>>「まあ、金色の魔王殿直々のお達しですから。」
>>「お母様の―――」
>>ナイアルラトホテップの言葉にダルフィンは絶句する。
>>「ふん、だがお前がそう素直に力を戻すとは思えませんわ。」
>>短い間ながらも、ナイアルラトホテップの性格を理解している。
>
>いかに、ナイアルラトホテップさまとはいえ・・・・・この混沌の世界を統べておられる
>エルさまと戦うことになるような事態は、避けたいのでしょうね。

まあ、自分の主とほとんど同等の力を持つ存在ですからね。
いかに彼でもやり合いたくはないでしょう。

>>「私のところでちょいとドンパチありましてね、いろいろなものがあちこちに行ってしまったんですよ。それはもともと私の持ち物でしてね。こちらへはそれを探しにきたんですよ。まあ、それは時間と空間のすべてに通じる窓でもありますから、この世界の者には異界を覗けて刺激になったんじゃないですか。」
>>ケタケタと笑いながら、サラリと言う。
>
>あの・・・・・いろんなものが・・・どこかへいってしまった・・・って(汗)
>いったいどんなものが・・・・・無くなってしまったのでしょうか・・・・・
>何も知らないまま・・・・”輝くトラペゾヘドロン”から『燃える三眼』の方が現れたりしたら・・・・(ああああ・・・恐ろしい)
>下手な使い方したら・・・・・世界を滅ぼすようなものが・・・・無くなっていないと良いのですが(滝汗)

いろいろなヤバイアイテムがいってしまってるようですが・・・・・・・

>>「ふふふ。今までのことは夢、幻。すべてを忘れ、海王としての存在に戻りなさい。」
>>「すべてを・・・・・・忘れ・・・?」
>>「そうです。貴女はもともと『海王』という存在として在るわけです。それが変質するのはイレギュラーなのですよ。あの御方もそれはよく思ってないようですし。」
>>自分がそうしておきながら、人事のように述べるナイアルラトホテップ。
>>だが、ダルフィンは”輝くトラペゾヘドロン”を握り、差し出した手を引いた。
>>「なにを?」
>>「すべてを忘れるのなら・・・・・・・力など・・・戻らなくてもいい。このまま人間として生きてゆく。」
>
>海王さまは、デイルさんの笑顔を、苦しみに耐えていたお姿を
>お話した一言々々を、御一緒に居たときに感じた温もりを忘れたくなかったのでしょうか。
>海王さま。お相手の方は、なによりも『人々を狂気に陥れることを好む』ような方なのです・・・・
>考え方が普通と違うのは、仕方が無いのかもしれませんが・・・・自分で海王さまの『力』を奪い
>『人間』にしておいて・・・・・そおいうことを言いますか。

彼はそおいう奴です。
なんせ人間界に混乱と死をもたらしたりしますから。

>>「何故です?死に怯え、命を削りながら虫けらのように生きていくのですか?」
>
>外なる神々の使者の方。
>確かに、無限の時を生き、強大なる力を御持ちの貴方様に比べれば・・・・
>人間などどは、虫けら・・・・単なるオモチャなのかもしれませなが・・・・
>あなたには、どうでも良いことでしょうが・・・・あなたの言う、虫けらにも心があります。

彼らにとっては人間はアリンコのようなものなのでしょう。
踏んでしまっても全然気にも留めない、という感じなのでしょう。

>>「奴らを追うわ。例え犬死となろうとも一太刀なりとも浴びせますわ。それとも―――」
>>ダルフィンは顔を振り向き、澄んだ笑みをナイアルラトホテップに向けた。
>>「お母様に代わって今ここで私を滅ぼすか?」
>>そう言った瞬間、ナイアルラトホテップは片手をかざした。
>>凄まじい衝撃とともにダルフィンの体が吹き飛んだ。
>
>揺るがない思い。海王さま、お強いですね。
>すいません(汗)・・・自分の思うように踊らない海王さまを・・・・ナイアルラトホテップさまが・・・・
>滅ぼしてしまったのかと思って・・・・すごく焦りました(汗)

なはは、そうお思いになるのも無理はありませんね。

>>「くっくっく、金色の魔王殿のお達しですからね。我が主とのこともありますし、聞かないわけにはいかないでしょう。」
>>ニィッと唇の端を吊り上げた。
>>「それに人間に目を開いた魔族、というがどうなるのか、面白そうですしね。」
>>それではごきげんよう、お嬢さん、と”輝くトラペゾヘドロン”を手にし、不気味な笑い声を残してナイアルラトホテップは姿を消した。
>
>楽しそうですね。ナイアルラトホテップさま。
>目的の品物を取り戻す為に、この世界へ来たついでの余興だったのでしょうけど・・・・・・
>人間達の、生き続けようとする存在の心に触れた海王さまが、今後どのような行動をとるのか。
>面白そう・・・興味を覚えて・・・・・観察でもなさるつもりなのですか。

余興がここまで面白くなったのだから、そのままいっちゃおう、っていうことで力を戻しました。
悪質な愉快犯ですからね、彼は。

>>「・・・・・・・力が・・・・・・・使えるのか・・・・・?」
>>手に意識を集中してみる。
>>すると力の本流が噴き出し、大地を抉った。
>>「力が・・・・・・・戻った!!」
>
>力が戻り、魔族として魔王さまの腹心の海王さまに戻られたのですね。
>望んでいた力を取り戻し、仇討ちをなさるのですね。
>ギディアスさんたち・・・・・迷わず成仏してください。

もう運命はひとつしかありませんね。

>>「まさか、生きていたと。」
>>ギディアスの目に狂科学者の色が浮かんだ。
>>「面白い。いい研究対象になりそうだ。」
>>だが、兵士の顔には恐怖の色が張り付いていた。
>>「そ、それがああああ、あの女、す、凄まじい力―――」
>
>あの〜ギディアスさん。そんなことを言っていないで、逃げたほうがよいのでは(汗)
>まさか、ダルフィンさんが、高位魔族。しかも魔王の腹心の方とは・・・・夢にも思わないのでしょうね。
>海王様が見逃してくれないでしょうから・・・・何処にも逃げることはできないでしょうけど。
>この世界の魔族のなかで、魔王さまに次ぐ力を御持ちの海王さまを怒らせてしまった方々・・・・。
>せめて楽に死ねると良いですね。別に苦しみぬいてくれても、全然かまわないですが(自分、鬼のようなこと言ってますね(^^;))

大変なひとを怒らせてしまいましたね。
何処へ逃げようと地の果てまでも追ってきますよ。

>>城一帯は地獄絵図と化していた。
>>あの人魔と化した兵士たちの屍の山が次々と築かれていた。
>>いや屍すら残らないもののほうが多かった。
>>そしてそれを成しているのが、蒼髪の美しい女性だった。
>>「な、なんという力だ。素晴らしい。」
>>ギディアスは陶酔した声を上げた。
>
>力の強さ・・・・桁が違いますね。
>ギディアスさんは・・・・力を求め、力に酔っているのでしょうか。
>味方は総崩れ・・・・・次々と倒されているというのに・・・・・。
>そして、目の前の圧倒的な力は・・・・次には、自分に向かって撃ち放たれることになるとは
>ギディアスさんは・・・・思ってもいないのでしょうね。

彼は力の探求に酔ってます。
思ってないっていうか、現実の認識が乏しいんですよね。

>>「滅びるがいい、愚者どもよ。」
>>スッとダルフィンが両手を天にかざした。
>>それに応えるように地が割れ、そこから次々と巨大な水柱が噴き出した。
>>そしてそれは生き物のようにうねり、大津波となり暴れ狂った。
>>「な、何者だ・・・・・お前は?」
>>だが、ダルフィンの言葉を聞くまもなく、ギディアスは凄まじい水の牙に呑み込まれ砕かれた。
>>
>>この日、とある国が突然歴史からその姿を消した。
>
>世界征服すらも考えていたであろう“組織”は、壊滅したのですね。
>世界の危機を魔族が、それも魔王さまの腹心のおひとりが救うとは、不思議なことですね。
>ギディアスさん、一瞬で逝けたことを感謝してくださいね。
>屍肉呪法を掛けて・・・・未来永劫・・・・永遠に時の果てるまで・・・・苦しみ抜かせることも・・・
>海王さまには、簡単に出来たのですよ。

なはは、彼は楽には死ねませんよ。なんせ後にはあのひとが・・・・・・

>>「ダルフィン。どこに行っていた?部下がてんてこ舞いになってるぞ。」
>>最近姿を見なかったダルフィンを見かけ、ゼラスは声をかけた。
>>「ええ、ちょっとしたことがありましたの。」
>>ダルフィンの言葉に、ゼラスはさほど興味を抱かなかったようだ。
>
>魔族の方々(汗)・・・・あの〜・・・・海王さまが行方不明でしたのに・・・・
>捜していなかったのでしょうか(汗&汗)
>もしかしまして、いつものこと・・・とか思ったのでしょうか。
>それとも、ナイアルラトホテップさまが、なにか手をうっていたのでしょうか。

パッとどこかにいなくなるのはいつものことなので、気にしてなかったようです。

>>ダルフィンもそのままゼラスの横を通り過ぎる。
>>「ゼラス・・・・・・・」
>>「なんだ?」
>>「いえ・・・・・・なんでもありませんわ・・・・・」
>>そのままダルフィンは歩いていった。
>>その頬に大粒の涙が零れていたのを、ゼラスの方から見えなかった。
>
>人間となり、デイルさんと出会い。
>本当に様々な御経験をなさった海王さま・・・・・・。
>心に芽生えた、生き物達の思いが、今後・・・・海王さまにどんな影響を及ぼすのでしょうか。
>獣王さまに話そうとして、思いとどまり・・・・ひとり涙する御姿・・・・切ないですね・・・・・。

魔族では全く経験できないことを一気にしましたからね。

>>「ぐ・・・・・・あ・・あの女・・・・・いったい・・・?」
>>ボロボロの体を引きずりながら、ギディアスは呻いた。
>>用意していたこのスペアの体もひどい傷を受けた。
>
>し・・・しぶとい〜・・・・まあだ生きていたのですか。
>いったい・・・・いくつのスペアを用意しているのでしょう。
>悪の組織のリーダーは、用心深く。どんなときも“自分だけは助かるように”・・・・しているのですね。

昔から悪党はしぶとい、と言われてますから。

>>その内側には異様な風景が拡がっていた。
>>それはあの”闇黒の瞳”から見えた風景と同じだった。
>>そしてそこから奇怪な生物の触手が飛び出し、ギディアスに巻きつき、食らいついた。
>>「うわ、うわあぁぁぁぁぁぁ!!!!」
>>「くくく、貴方が望んでいたところへ連れて行ってあげますよ。」
>>残骸といえるようなギディアスの体はそのまま、その風景の向こうへと連れ去られた。
>
>力に魅せられ歪んでしまったギディアスさんは、最後には桁違いの力に呑まれてしまったのですね。
>ナイアルラトホテップさま・・・・・きちんと後始末して行くとは・・・・流石ですね(汗)
>奇怪な生物(汗)に異世界へと連れ去れらたギディアスさん・・・・・今までの行いのツケを払うときが来ましたね。
>いったいどこへと連れて行かれたのでしょうか?
>ナイアルラトホテップさまの故郷、と言われている・・・・『シャールノス』・・・とかでしょうか(汗)

ダルフィンの攻撃であっさり死んでたほうがよかったですね。
何処に連れて行かれたんでしょうねぇ。ユゴス星?レン高原?

>> クカカカカカカカカカ
>>
>>後にはナイアルラトホテップの笑い声だけがこだましていた。
>
>この笑い声・・・・すいません。不気味で無茶苦茶・・・・怖いです(汗)
>三眼を燃えさせて、心の底から楽しそうに笑っている御姿を・・・・・想像してしまいました(泣)

邪神の不気味さが出ているのならよかったです。

>>7話でした。
>>ギディアスたちの最後、あっけないですが、ダルフィンの本来の力をもってすればこんなもんじゃないでしょうか?
>>そして最後まででしゃばりな暗黒の人でした。
>
>面白かったです。そして、とても切なかったです。
>御自分の御力を取り戻した海王さま、圧倒的な強さでしたね。
>ディルギアさんの甘い言葉に乗せられた方々、代償を自分達の命で支払うことになってしまいましたね。
>流石は、『闇の跳梁者』さま。
>諸悪の根源ギディアスを見逃しはしないのですね。
>別の意味では・・・・・暗黒の人が・・・・諸悪の・・・いっ、いえ・・・何でもありません(滝汗)

確かに別の意味ではそうともいえなくないかも・・・・・・・
まあでも、拾った人間たちがあんな風に活用したんですからね。

>海王さま、辛いですね。仇は討つことは出来ましたけど・・・・デイルさんは戻って来てはくださらないですものね。
>海王さまは今後、魔族として魔王さまの腹心のおひとりとして
>どんな思いを胸に抱いて、歩んで行くのでしょうか。

辛く、複雑な思いでしょうね。
すべての人間がデイルのような者じゃないですけど。

>>これで終わりじゃないです。
>>あと一話、蛇足かも知れないけど書こうかと思ってます。
>
>続いてくださるのですね。嬉しいです〜。
>どんなお話になるのでしょうか、読ませて頂けるのを、とても楽しみにしております。
>今回のお話、海王さまの揺れる心に、自分も一喜一憂させていただきました。
>恋愛感情・・・・自分には上手く表現できませんので(汗)
>いつも凄いなあと、思いながら読ませていただいております。

まあ、ぶっちゃけて言えば、今回の話もとある話をパクッてるようなもんなんですが・・・・・・・
でも書きたかったので、やっちゃいました。

>>それでは。
>
>朝方に寒くて目を覚ましたりします。
>寒暖の差が、まだ大きいようですね。
>どうかお体にお気を付けて、お元気で。
>では、失礼します。

早いところ修羅場が終わって欲しいです。
この連休が明けたら更なる地獄が待っていることでしょう。
それでは。

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25849敵に回すのが間違いですよね。エモーション E-mail 2003/5/3 22:44:15
記事番号25834へのコメント

こんばんは。

間一髪、というよりも、しっかり一回死なせているように見えますが、
ナイの方のおかげで助かったダルフィン様。
これまでのことを忘れて魔族に戻ることより、忘れるくらいなら、犬死にでも
ギディアスさんたちに一太刀浴びせると、人間として生きる方を選ぶ……。
人間としてデイルさんと過ごした時間、感じたこと、思ったことは、
ダルフィン様にとって、本当に大切な大切なものになったのですね。

ギディアスさんたちと、〃組織〃のスポンサーをしていた国。何となく
レティディウス公国かな、とも思いましたが、例えそうでなかったとしても、
こんな危険で禍々しいものでしかない技術に頼って、物事がどうにかなると
思っているような国では、今回の末路はいつかくる滅びの時が、ほんの少し
早まっただけのように思えます。


>「それの正式な名は”輝くトラペゾヘドロン”と言いましてね。私の力が篭ったものなのですよ。」
>「な――!?」
>「私のところでちょいとドンパチありましてね、いろいろなものがあちこちに行ってしまったんですよ。それはもともと私の持ち物でしてね。こちらへはそれを探しにきたんですよ。まあ、それは時間と空間のすべてに通じる窓でもありますから、この世界の者には異界を覗けて刺激になったんじゃないですか。」

……刺激……強すぎて副作用だけが大きい、ただの劇薬ですよね(汗)

>「ふふふ。今までのことは夢、幻。すべてを忘れ、海王としての存在に戻りなさい。」
>「すべてを・・・・・・忘れ・・・?」
>「そうです。貴女はもともと『海王』という存在として在るわけです。それが変質するのはイレギュラーなのですよ。あの御方もそれはよく思ってないようですし。」

ふと、ここで「竹取物語」のかぐや姫の昇天場面を思い出しました。
天人の衣をかけられた途端、これまで地上で生きてきたすべてのことを
忘れてしまった場面です。
その直前まで育ててくれた翁たちに対して持っていた愛情も、彼らと別れることになる
悲しみや切なさ、人間らしい感情の一切合切、すべてがかぐや姫の中から
あっさりと消えてしまったあの場面。
現在の物語のように、延々とかぐや姫の心理描写がされているわけではなく、
さらりとそう書かれているのですが、読んでいると妙に切ないんです。
そんな風になると知ったら、それは嫌だと思うのは、やっぱり「人間」の
感情なんでしょうね。
(全然関係ないですが、私は昔話の「かぐや姫」より「竹取物語」の方が
好きです。原文の方が断然面白かったので)

>「くっくっく、金色の魔王殿のお達しですからね。我が主とのこともありますし、聞かないわけにはいかないでしょう。」
>ニィッと唇の端を吊り上げた。
>「それに人間に目を開いた魔族、というがどうなるのか、面白そうですしね。」

忘れるくらいならそのまま、というのはナイの方にとっても意外な選択だった
のでしょうね。本人の希望という面はあっても、やっぱり楽しんでますね。
我が主とのこと……こちらでも「血脈」の方での関係と同じなのでしょうか?

>「あああ、あの女が―――」
>「まさか、生きていたと。」
>ギディアスの目に狂科学者の色が浮かんだ。
>「面白い。いい研究対象になりそうだ。」

ダルフィン様をデイルさんが新たに作った実験体だとでも思ったのでしょうか。
それにしても本気で感覚が麻痺しているんですね。

>スッとダルフィンが両手を天にかざした。
>それに応えるように地が割れ、そこから次々と巨大な水柱が噴き出した。
>そしてそれは生き物のようにうねり、大津波となり暴れ狂った。
>「な、何者だ・・・・・お前は?」
>だが、ダルフィンの言葉を聞くまもなく、ギディアスは凄まじい水の牙に呑み込まれ砕かれた。

自分の力だけでなく、こういった自然の物を使った現象を引き起こしたのを見て、
やっと、自分たちの研究とは違うものだと気づいたのでしょうか。

>「ゼラス・・・・・・・」
>「なんだ?」
>「いえ・・・・・・なんでもありませんわ・・・・・」
>そのままダルフィンは歩いていった。
>その頬に大粒の涙が零れていたのを、ゼラスの方から見えなかった。

話をしようとして、やめる。聞いてもらいたいこと、意見を聞きたいことが
あるけれど、自分にもゼラス様にも……魔族である以上は、答はでない。
そう思ったのでしょうか。

>その内側には異様な風景が拡がっていた。
>それはあの”闇黒の瞳”から見えた風景と同じだった。
>そしてそこから奇怪な生物の触手が飛び出し、ギディアスに巻きつき、食らいついた。
>「うわ、うわあぁぁぁぁぁぁ!!!!」
>「くくく、貴方が望んでいたところへ連れて行ってあげますよ。」
>残骸といえるようなギディアスの体はそのまま、その風景の向こうへと連れ去られた。
>
> クカカカカカカカカカ
>
>後にはナイアルラトホテップの笑い声だけがこだましていた。

ギディアスさん……(汗)さしずめ、たまっていたツケを払う時が来たんですね。

>7話でした。
>ギディアスたちの最後、あっけないですが、ダルフィンの本来の力をもってすればこんなもんじゃないでしょうか?
>そして最後まででしゃばりな暗黒の人でした。
>
>これで終わりじゃないです。
>あと一話、蛇足かも知れないけど書こうかと思ってます。
>それでは。

思わずはあ〜っと、ため息をつきました。
魔王の腹心の魔族とナイの方が相手では……あっさり片が付かなければ、
相手に弄ばれているだけのような……。もういっそ楽にして下さいという
気分にしかならないと思います。(滝汗)

まだ続きがあるのですね♪ エピローグというところでしょうか。
楽しみにしています。
それでは、この辺で失礼いたします。

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25865Re:敵に回すのが間違いですよね。棒太郎 2003/5/4 23:43:51
記事番号25849へのコメント


>こんばんは。

こんばんわ、棒太郎です。

>間一髪、というよりも、しっかり一回死なせているように見えますが、
>ナイの方のおかげで助かったダルフィン様。
>これまでのことを忘れて魔族に戻ることより、忘れるくらいなら、犬死にでも
>ギディアスさんたちに一太刀浴びせると、人間として生きる方を選ぶ……。
>人間としてデイルさんと過ごした時間、感じたこと、思ったことは、
>ダルフィン様にとって、本当に大切な大切なものになったのですね。

いつの間にか大きく心を占めるようになっていたのでしょう。
ナイさん、間に合わなかったらとんでもない目にあっていたでしょう。

>ギディアスさんたちと、〃組織〃のスポンサーをしていた国。何となく
>レティディウス公国かな、とも思いましたが、例えそうでなかったとしても、
>こんな危険で禍々しいものでしかない技術に頼って、物事がどうにかなると
>思っているような国では、今回の末路はいつかくる滅びの時が、ほんの少し
>早まっただけのように思えます。

元が異界の邪神の知識ですからね。
人間では扱いがとても危険なものです。形はどうあれ、いつかとんでもないことになっていたでしょう。

>>「私のところでちょいとドンパチありましてね、いろいろなものがあちこちに行ってしまったんですよ。それはもともと私の持ち物でしてね。こちらへはそれを探しにきたんですよ。まあ、それは時間と空間のすべてに通じる窓でもありますから、この世界の者には異界を覗けて刺激になったんじゃないですか。」
>
>……刺激……強すぎて副作用だけが大きい、ただの劇薬ですよね(汗)

人間用ではありませんね。少なくとも彼らレベルでないと。

>>「ふふふ。今までのことは夢、幻。すべてを忘れ、海王としての存在に戻りなさい。」
>>「すべてを・・・・・・忘れ・・・?」
>>「そうです。貴女はもともと『海王』という存在として在るわけです。それが変質するのはイレギュラーなのですよ。あの御方もそれはよく思ってないようですし。」
>
>ふと、ここで「竹取物語」のかぐや姫の昇天場面を思い出しました。
>天人の衣をかけられた途端、これまで地上で生きてきたすべてのことを
>忘れてしまった場面です。
>その直前まで育ててくれた翁たちに対して持っていた愛情も、彼らと別れることになる
>悲しみや切なさ、人間らしい感情の一切合切、すべてがかぐや姫の中から
>あっさりと消えてしまったあの場面。
>現在の物語のように、延々とかぐや姫の心理描写がされているわけではなく、
>さらりとそう書かれているのですが、読んでいると妙に切ないんです。
>そんな風になると知ったら、それは嫌だと思うのは、やっぱり「人間」の
>感情なんでしょうね。
>(全然関係ないですが、私は昔話の「かぐや姫」より「竹取物語」の方が
>好きです。原文の方が断然面白かったので)

「竹取物語」でそんな場面があるのですか。知らなかったです。
なんか切ないですね。

>>「くっくっく、金色の魔王殿のお達しですからね。我が主とのこともありますし、聞かないわけにはいかないでしょう。」
>>ニィッと唇の端を吊り上げた。
>>「それに人間に目を開いた魔族、というがどうなるのか、面白そうですしね。」
>
>忘れるくらいならそのまま、というのはナイの方にとっても意外な選択だった
>のでしょうね。本人の希望という面はあっても、やっぱり楽しんでますね。
>我が主とのこと……こちらでも「血脈」の方での関係と同じなのでしょうか?

きっぱりと楽しんでます。
こちらでの主と金色の魔王、「血脈」と似た様な関係です。

>>「あああ、あの女が―――」
>>「まさか、生きていたと。」
>>ギディアスの目に狂科学者の色が浮かんだ。
>>「面白い。いい研究対象になりそうだ。」
>
>ダルフィン様をデイルさんが新たに作った実験体だとでも思ったのでしょうか。
>それにしても本気で感覚が麻痺しているんですね。

研究という視点でしか物事が見えていません。
こういうのって科学者の欠点じゃないでしょうか?

>>スッとダルフィンが両手を天にかざした。
>>それに応えるように地が割れ、そこから次々と巨大な水柱が噴き出した。
>>そしてそれは生き物のようにうねり、大津波となり暴れ狂った。
>>「な、何者だ・・・・・お前は?」
>>だが、ダルフィンの言葉を聞くまもなく、ギディアスは凄まじい水の牙に呑み込まれ砕かれた。
>
>自分の力だけでなく、こういった自然の物を使った現象を引き起こしたのを見て、
>やっと、自分たちの研究とは違うものだと気づいたのでしょうか。

気づいたときにはすべてが遅すぎましたね。

>>「ゼラス・・・・・・・」
>>「なんだ?」
>>「いえ・・・・・・なんでもありませんわ・・・・・」
>>そのままダルフィンは歩いていった。
>>その頬に大粒の涙が零れていたのを、ゼラスの方から見えなかった。
>
>話をしようとして、やめる。聞いてもらいたいこと、意見を聞きたいことが
>あるけれど、自分にもゼラス様にも……魔族である以上は、答はでない。
>そう思ったのでしょうか。

そうですね。
魔族の考えは、ある意味単純明快ですから。

>>その内側には異様な風景が拡がっていた。
>>それはあの”闇黒の瞳”から見えた風景と同じだった。
>>そしてそこから奇怪な生物の触手が飛び出し、ギディアスに巻きつき、食らいついた。
>>「うわ、うわあぁぁぁぁぁぁ!!!!」
>>「くくく、貴方が望んでいたところへ連れて行ってあげますよ。」
>>残骸といえるようなギディアスの体はそのまま、その風景の向こうへと連れ去られた。
>>
>> クカカカカカカカカカ
>>
>>後にはナイアルラトホテップの笑い声だけがこだましていた。
>
>ギディアスさん……(汗)さしずめ、たまっていたツケを払う時が来たんですね。

変な拾い物をおかしな事に使うのはやめましょう。

>>7話でした。
>>ギディアスたちの最後、あっけないですが、ダルフィンの本来の力をもってすればこんなもんじゃないでしょうか?
>>そして最後まででしゃばりな暗黒の人でした。
>>
>>これで終わりじゃないです。
>>あと一話、蛇足かも知れないけど書こうかと思ってます。
>>それでは。
>
>思わずはあ〜っと、ため息をつきました。
>魔王の腹心の魔族とナイの方が相手では……あっさり片が付かなければ、
>相手に弄ばれているだけのような……。もういっそ楽にして下さいという
>気分にしかならないと思います。(滝汗)

いっそ楽に殺ってもらったほうが、どれだけ楽かわかりませんね。

>まだ続きがあるのですね♪ エピローグというところでしょうか。
>楽しみにしています。
>それでは、この辺で失礼いたします。

そうです、エピローグのようなものを。
早めに書きたいですが、仕事の都合いかんなのでわかりません。
それでは。

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25866Re:敵に回すのが間違いですよね。棒太郎 2003/5/4 23:43:53
記事番号25849へのコメント


>こんばんは。

こんばんわ、棒太郎です。

>間一髪、というよりも、しっかり一回死なせているように見えますが、
>ナイの方のおかげで助かったダルフィン様。
>これまでのことを忘れて魔族に戻ることより、忘れるくらいなら、犬死にでも
>ギディアスさんたちに一太刀浴びせると、人間として生きる方を選ぶ……。
>人間としてデイルさんと過ごした時間、感じたこと、思ったことは、
>ダルフィン様にとって、本当に大切な大切なものになったのですね。

いつの間にか大きく心を占めるようになっていたのでしょう。
ナイさん、間に合わなかったらとんでもない目にあっていたでしょう。

>ギディアスさんたちと、〃組織〃のスポンサーをしていた国。何となく
>レティディウス公国かな、とも思いましたが、例えそうでなかったとしても、
>こんな危険で禍々しいものでしかない技術に頼って、物事がどうにかなると
>思っているような国では、今回の末路はいつかくる滅びの時が、ほんの少し
>早まっただけのように思えます。

元が異界の邪神の知識ですからね。
人間では扱いがとても危険なものです。形はどうあれ、いつかとんでもないことになっていたでしょう。

>>「私のところでちょいとドンパチありましてね、いろいろなものがあちこちに行ってしまったんですよ。それはもともと私の持ち物でしてね。こちらへはそれを探しにきたんですよ。まあ、それは時間と空間のすべてに通じる窓でもありますから、この世界の者には異界を覗けて刺激になったんじゃないですか。」
>
>……刺激……強すぎて副作用だけが大きい、ただの劇薬ですよね(汗)

人間用ではありませんね。少なくとも彼らレベルでないと。

>>「ふふふ。今までのことは夢、幻。すべてを忘れ、海王としての存在に戻りなさい。」
>>「すべてを・・・・・・忘れ・・・?」
>>「そうです。貴女はもともと『海王』という存在として在るわけです。それが変質するのはイレギュラーなのですよ。あの御方もそれはよく思ってないようですし。」
>
>ふと、ここで「竹取物語」のかぐや姫の昇天場面を思い出しました。
>天人の衣をかけられた途端、これまで地上で生きてきたすべてのことを
>忘れてしまった場面です。
>その直前まで育ててくれた翁たちに対して持っていた愛情も、彼らと別れることになる
>悲しみや切なさ、人間らしい感情の一切合切、すべてがかぐや姫の中から
>あっさりと消えてしまったあの場面。
>現在の物語のように、延々とかぐや姫の心理描写がされているわけではなく、
>さらりとそう書かれているのですが、読んでいると妙に切ないんです。
>そんな風になると知ったら、それは嫌だと思うのは、やっぱり「人間」の
>感情なんでしょうね。
>(全然関係ないですが、私は昔話の「かぐや姫」より「竹取物語」の方が
>好きです。原文の方が断然面白かったので)

「竹取物語」でそんな場面があるのですか。知らなかったです。
なんか切ないですね。

>>「くっくっく、金色の魔王殿のお達しですからね。我が主とのこともありますし、聞かないわけにはいかないでしょう。」
>>ニィッと唇の端を吊り上げた。
>>「それに人間に目を開いた魔族、というがどうなるのか、面白そうですしね。」
>
>忘れるくらいならそのまま、というのはナイの方にとっても意外な選択だった
>のでしょうね。本人の希望という面はあっても、やっぱり楽しんでますね。
>我が主とのこと……こちらでも「血脈」の方での関係と同じなのでしょうか?

きっぱりと楽しんでます。
こちらでの主と金色の魔王、「血脈」と似た様な関係です。

>>「あああ、あの女が―――」
>>「まさか、生きていたと。」
>>ギディアスの目に狂科学者の色が浮かんだ。
>>「面白い。いい研究対象になりそうだ。」
>
>ダルフィン様をデイルさんが新たに作った実験体だとでも思ったのでしょうか。
>それにしても本気で感覚が麻痺しているんですね。

研究という視点でしか物事が見えていません。
こういうのって科学者の欠点じゃないでしょうか?

>>スッとダルフィンが両手を天にかざした。
>>それに応えるように地が割れ、そこから次々と巨大な水柱が噴き出した。
>>そしてそれは生き物のようにうねり、大津波となり暴れ狂った。
>>「な、何者だ・・・・・お前は?」
>>だが、ダルフィンの言葉を聞くまもなく、ギディアスは凄まじい水の牙に呑み込まれ砕かれた。
>
>自分の力だけでなく、こういった自然の物を使った現象を引き起こしたのを見て、
>やっと、自分たちの研究とは違うものだと気づいたのでしょうか。

気づいたときにはすべてが遅すぎましたね。

>>「ゼラス・・・・・・・」
>>「なんだ?」
>>「いえ・・・・・・なんでもありませんわ・・・・・」
>>そのままダルフィンは歩いていった。
>>その頬に大粒の涙が零れていたのを、ゼラスの方から見えなかった。
>
>話をしようとして、やめる。聞いてもらいたいこと、意見を聞きたいことが
>あるけれど、自分にもゼラス様にも……魔族である以上は、答はでない。
>そう思ったのでしょうか。

そうですね。
魔族の考えは、ある意味単純明快ですから。

>>その内側には異様な風景が拡がっていた。
>>それはあの”闇黒の瞳”から見えた風景と同じだった。
>>そしてそこから奇怪な生物の触手が飛び出し、ギディアスに巻きつき、食らいついた。
>>「うわ、うわあぁぁぁぁぁぁ!!!!」
>>「くくく、貴方が望んでいたところへ連れて行ってあげますよ。」
>>残骸といえるようなギディアスの体はそのまま、その風景の向こうへと連れ去られた。
>>
>> クカカカカカカカカカ
>>
>>後にはナイアルラトホテップの笑い声だけがこだましていた。
>
>ギディアスさん……(汗)さしずめ、たまっていたツケを払う時が来たんですね。

変な拾い物をおかしな事に使うのはやめましょう。

>>7話でした。
>>ギディアスたちの最後、あっけないですが、ダルフィンの本来の力をもってすればこんなもんじゃないでしょうか?
>>そして最後まででしゃばりな暗黒の人でした。
>>
>>これで終わりじゃないです。
>>あと一話、蛇足かも知れないけど書こうかと思ってます。
>>それでは。
>
>思わずはあ〜っと、ため息をつきました。
>魔王の腹心の魔族とナイの方が相手では……あっさり片が付かなければ、
>相手に弄ばれているだけのような……。もういっそ楽にして下さいという
>気分にしかならないと思います。(滝汗)

いっそ楽に殺ってもらったほうが、どれだけ楽かわかりませんね。

>まだ続きがあるのですね♪ エピローグというところでしょうか。
>楽しみにしています。
>それでは、この辺で失礼いたします。

そうです、エピローグのようなものを。
早めに書きたいですが、仕事の都合いかんなのでわかりません。
それでは。

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25882夢、幻の如くなり  終棒太郎 2003/5/5 23:24:28
記事番号25819へのコメント

こんばんわ、棒太郎です。
いよいよ仕事が修羅場に突入です。
さようならみなさん、さようなら・・・・・・・ってそんな大げさなもんでもないですが。
では、ラストをどうぞ。

*************************************

『夢、幻の如くなり』 終


 憂しもひととき 嬉しきも



 思い醒ませば 夢候よ



塚の傍らに身を横たえていたダルフィンは、薄っすらと目を開けた。
頬を風が静かに触れていく。
あのとき、いつも感じていた風と同じだった。
700年の歳月がたとうともこれだけは変わらなかった。
だが、ともにその風を感じていた者はいない。
この700年の間、どこかで彼の転生に出会えるのではないか、と淡い期待も抱きもした。
しかし、一度として出会うことはなかった。
あのとき、金色の母の意向に背いた罰なのかも知れない――ダルフィンはそう思っていた。
また風が静かに吹いた。
その風が遠くから村の祭りの音を微かに運んできた。
「・・・・・・・・この世はすべて 夢、幻・・・・・・」
それを聞き、昔に聞いた歌をそっと口ずさんだ。

 
 憂しもひととき 嬉しきも


 思い醒ませば―――――ー





「―――――夢・・・・・候・・よ・・・・・・・・・・」
静寂が支配する中で、呟くようなその声ははっきりと響いた。
「・・・・・あれが・・・・・・走馬灯と・・・・いう・・・・もの・・かしら・・・・・・?」
先ほど、脳裏に浮かび消えていった光景を思い出し、呟いた。
もはやわずかの力も入らぬ体。
視線だけをはるか遠くに向けた。
ダルフィンの体にはいくつもの大きな傷が走り、五体満足なものではなかった。

神と魔の最終戦争(ハルマゲドン)。
この、おそらく最後の光と闇の戦いの中で、ダルフィン率いる海王軍は火竜王の軍勢と激突した。
そして彼女は、火竜王を討ち果たしたが、自身も火竜王の攻撃を受け、もはや静かに滅び行く身となった。
だが、ダルフィンの心は不思議と落ち着いていた。
(・・・・・・・・ゼラスやグラウはまだ頑張っているでしょうね・・・・・・この戦いの結末が見られないのは残念ですけど・・・・・・・)
そう呟き、小さく笑みを浮かべた。
(一足先に・・・・・・還っていますわ・・・・・・・・・・)
スッと意識が白くなってゆく。
その刹那、彼女の脳裏にひとりの男の顔が浮かんだ。
(・・・・・もし・・・・・・・・次は別の存在として・・・・・・・・生まれたなら・・・・・・・・もう一度・・・・会えるだろうか・・・・・・・・)
そして彼女の意識は白い闇の中に落ちた。














   さん





 ―――さん






 ―――あさん











「おかあさん。」
「ハッ――――」


テーブルに臥していた顔を上げ、驚きと困惑の色を浮かべながら、ダルフィンは周りを見渡した。
「おかあさん、どうしたの?」
彼女のそばにいた、少女が不思議そうに尋ねる。
蒼い髪の、どこかダルフィンに似た顔をしている。
「ここは・・・・・?私は・・・・・・最終戦争で滅んだはず・・・・・・?」
今の自分の現状が飲み込めず、混乱した声を上げる。

「どうしたんだ?」

不意に後ろから声が聞こえた。
それは自分のよく知る声だった。
「あ、おとうさん!」
「ただいま、ニーヤ。」
駆け寄ってくる娘を抱き上げ、幸せそうな笑みを浮かべる。
「デイ・・・・ル・・・・・・・・」
ダルフィンは絶句した。
あの時と変わらぬ――いや、毒に蝕まれていない壮健なデイルがいた。
「どうしたんだ、かあさん?」
「わかんないの。お昼寝してて起きたらああなの。」
「まだ寝ぼけてるのかもしれないな。」
ハハハと笑いながら、ニーヤを下ろす。
「おにいちゃんは?」
「ゲルヴァももうすぐ帰ってくるよ。」
「わーーい♪」
嬉しそうに笑うニーヤを見て、デイルも笑みを浮かべる。
「ダルフィン、大丈夫かい?」
優しげな目を向け、彼女を気遣う。
「え、ええ・・・・・・・大丈夫ですわ。ちょっと寝ぼけていたみたい。」
「お前は頑張り屋だからな。少し疲れがあったんだろう。」
ダルフィンは澄んだような笑みを向け、椅子から立ち上がった。
「すぐに夕食にしますわ。ちょっと待っててね。」
そういうとエプロンを締め、台所へ向かった。

(これがなんであろうと構わない・・・・・・・例え夢、幻であろうとも・・・・・・・・・・・・いま私がいるこのときこそが、私の「現実」なのだ・・・・・・・・・・・・・)










 憂しもひととき 嬉しきも


 
 思い醒ませば 夢候よ



 なにしようぞ くすんで



 一期は夢よ
  


 ただくるへ

 




*************************************

はい、なんとか終了です。
予想より長くなったけど、それでも今回は形が大分はっきりしていたので、そう迷うことはなかったです。

最後の最後に特別ゲスト(?)出演。
まあ、彼らにも幸せな人生を、ということで。

それでは、ここまでお読みくださった方々。
大変ありがとうございました。

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25884完結おめでとうございます。この「現実」がいつまでも続きますように。猫楽者 E-mail 2003/5/6 01:09:45
記事番号25882へのコメント


>こんばんわ、棒太郎です。
>いよいよ仕事が修羅場に突入です。
>さようならみなさん、さようなら・・・・・・・ってそんな大げさなもんでもないですが。
>では、ラストをどうぞ。

こんばんは、棒太郎さん。
お元気ですか、猫楽者です。
『夢、幻の如くなり』の完結おめでとうございます。
お仕事。修羅場へ突入なのですか。
どうかご無理をなさらずに、お体を大事にしてください。
二転三転さなり、おおおおおお、どうなるのだろうとドキドキ読ませて頂きました。
とても切なく、そして驚きました。
最後には、皆さんの『幸せ』な御姿を読ませて頂きまして
胸と目頭が、じ〜んと熱くなりました。
本当に本当に、良かったです。

>頬を風が静かに触れていく。
>あのとき、いつも感じていた風と同じだった。
>700年の歳月がたとうともこれだけは変わらなかった。
>だが、ともにその風を感じていた者はいない。
>この700年の間、どこかで彼の転生に出会えるのではないか、と淡い期待も抱きもした。
>しかし、一度として出会うことはなかった。
>あのとき、金色の母の意向に背いた罰なのかも知れない――ダルフィンはそう思っていた。

月日はめぐり、時代が変わっても“風”は変わることがないのですね。
いつか何処かで、デイルさんと再び会えることを願う海王さま。切ないですね。
海王さまが、デイルさんと過ごした日々のことを忘れたくないと願ったのは
とても純粋な願いだったのではないでしょうか。
金色の母さまは純粋な願いを、純粋な想いをむげにしないのではないでしょうか。
そう思ってしまいました。

>「―――――夢・・・・・候・・よ・・・・・・・・・・」
>静寂が支配する中で、呟くようなその声ははっきりと響いた。
>「・・・・・あれが・・・・・・走馬灯と・・・・いう・・・・もの・・かしら・・・・・・?」
>先ほど、脳裏に浮かび消えていった光景を思い出し、呟いた。
>もはやわずかの力も入らぬ体。
>視線だけをはるか遠くに向けた。
>ダルフィンの体にはいくつもの大きな傷が走り、五体満足なものではなかった。
>
>神と魔の最終戦争(ハルマゲドン)。
>この、おそらく最後の光と闇の戦いの中で、ダルフィン率いる海王軍は火竜王の軍勢と激突した。
>そして彼女は、火竜王を討ち果たしたが、自身も火竜王の攻撃を受け、もはや静かに滅び行く身となった。

走馬灯、海王さまの過ごした来られた『とき』のなかで
1番大切な想いが、浮かんでいったのですね。
最終戦争・・・・・海王さまと火竜王は互角の戦いとなってしまったのですね。

>だが、ダルフィンの心は不思議と落ち着いていた。
>(・・・・・・・・ゼラスやグラウはまだ頑張っているでしょうね・・・・・・この戦いの結末が見られないのは残念ですけど・・・・・・・)
>そう呟き、小さく笑みを浮かべた。
>(一足先に・・・・・・還っていますわ・・・・・・・・・・)
>スッと意識が白くなってゆく。
>その刹那、彼女の脳裏にひとりの男の顔が浮かんだ。
>(・・・・・もし・・・・・・・・次は別の存在として・・・・・・・・生まれたなら・・・・・・・・もう一度・・・・会えるだろうか・・・・・・・・)
>そして彼女の意識は白い闇の中に落ちた。

仲間の腹心の方々へ別れを告げ、逝かれるときに最後の最後に
思い描くのは、デイルさんのこと・・・・・なのですね。
海王さまの、この場面・・・すごく切なかったです。
もう一度、会わせてあげてください。思わず、そう願っていました。

>「どうしたんだ?」
>
>不意に後ろから声が聞こえた。
>それは自分のよく知る声だった。
>「あ、おとうさん!」
>「ただいま、ニーヤ。」
>駆け寄ってくる娘を抱き上げ、幸せそうな笑みを浮かべる。
>「デイ・・・・ル・・・・・・・・」
>ダルフィンは絶句した。
>あの時と変わらぬ――いや、毒に蝕まれていない壮健なデイルがいた。
>「どうしたんだ、かあさん?」
>「わかんないの。お昼寝してて起きたらああなの。」
>「まだ寝ぼけてるのかもしれないな。」
>ハハハと笑いながら、ニーヤを下ろす。
>「おにいちゃんは?」
>「ゲルヴァももうすぐ帰ってくるよ。」
>「わーーい♪」
>嬉しそうに笑うニーヤを見て、デイルも笑みを浮かべる。
>「ダルフィン、大丈夫かい?」
>優しげな目を向け、彼女を気遣う。
>「え、ええ・・・・・・・大丈夫ですわ。ちょっと寝ぼけていたみたい。」
>「お前は頑張り屋だからな。少し疲れがあったんだろう。」
>ダルフィンは澄んだような笑みを向け、椅子から立ち上がった。
>「すぐに夕食にしますわ。ちょっと待っててね。」
>そういうとエプロンを締め、台所へ向かった。
>
>(これがなんであろうと構わない・・・・・・・例え夢、幻であろうとも・・・・・・・・・・・・いま私がいるこのときこそが、私の「現実」なのだ・・・・・・・・・・・・・)

海王さまがデイルさんとご夫婦となられて、しかもお子様がゲルヴァさんとニーヤちゃん。
嬉しくて、本当に嬉しくて・・・・・泣きそうになりました。
海王さまが、塚の傍らでデイルさんと共に過ごしたときのことを思い出している。
そう思っておりましたら、最終戦争で滅んで逝くときの走馬灯となっていて
最後の最後に、幸せなご家庭で見ていた『夢』。
金色の母さま、そして棒太郎さんはとても粋なことをなさいますね。
海王さまたちご家族の「現実」が、いつまでも幸せなとき、でありますように。

>最後の最後に特別ゲスト(?)出演。
>まあ、彼らにも幸せな人生を、ということで。

ゲルヴァさんとニーヤちゃんの幸せな御姿を見ることが出来ました。
本当に良かったです。
棒太郎さん。ありがとうございました。

>それでは、ここまでお読みくださった方々。
>大変ありがとうございました。

お疲れ様でした。
毎回、とても楽しく読ませて頂きました。
金色の母さまは、海王さまが魔族としての魔族生(?)を、まっとうなさるまでは
デイルさんとふたたび巡り合うことが、無いようにはしたけれど
魔族としての生を終えたときに、海王さまとデイルさんの純粋な願いを叶えてくださったのでしょうか。
本当に幸せな御姿を、見せていただけて良かったのです。

お仕事が、とてもお忙しいとのこと。
どうかお体を大切にしてください。
次回作を読ませて頂けるのを、とても楽しみにお待ちしております。
風邪が、また流行って来ているようですので、お体にお気を付けて、お元気で。
では、失礼します。

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25888Re:夢、幻の如くなり  終オロシ・ハイドラント URL2003/5/6 20:32:45
記事番号25882へのコメント

こんばんはラントです。

ついに完結ですね。
戦争の最中だったとは・・・。

そして転生?
それともただの夢であるのか。
まあ結局は心も持ちようでしょう。
たとえ傍でむなしくとも信じることは大切。
って関係ないようですけども・・・。

そしてラストに打ち震えました。
私は、感動作を書くのは苦手でスペースや効果音をうまく使う技術がないので羨ましい限りです。

そしてこの長さでまとまるのも凄いです。
私が書くと最近は(原稿用紙換算で)200枚や300枚いきますし、1000枚に達した時もありました。
そして短編を書くと20枚ほどでどうしても終わりますし・・・。
こーいう長さの話もたまには書いてみたいですけども・・・。

それではこれで・・・

お疲れ様でした。

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25889胡蝶の夢エモーション E-mail 2003/5/6 21:46:57
記事番号25882へのコメント

こんばんは。

>こんばんわ、棒太郎です。
>いよいよ仕事が修羅場に突入です。
>さようならみなさん、さようなら・・・・・・・ってそんな大げさなもんでもないですが。
>では、ラストをどうぞ。

お仕事、お疲れさまです。かなりお忙しい中の投稿、本当に凄いです。
無事に完結、お疲れさまでした! 
ゆるやかな終わり方なのかな、と思っていましたら……エピローグまでしっかり
展開が変わって……凄かったです。
読み終えて、「胡蝶の夢」を思い出しました。「自分が蝶になって花の上を
舞った夢を見たのか、蝶が夢を見て自分になっているのか分からない」
……というあの故事です。
ラストのダルフィン様は、そんな感じがしたのかも、と。
でもダルフィン様が思った通り、今自分がいる場所が「現実」。
それで良いのでしょうね。

>700年の歳月がたとうともこれだけは変わらなかった。
>だが、ともにその風を感じていた者はいない。
>この700年の間、どこかで彼の転生に出会えるのではないか、と淡い期待も抱きもした。
>しかし、一度として出会うことはなかった。

ほとんど寿命のない存在だけに、こういった想いを持っていると、辛いですね。
人間なら、忘れるわけではないけれど、それなりに区切りはつけられる。
でも、魔族の場合は……そうもいかないんでしょうね。

>スッと意識が白くなってゆく。
>その刹那、彼女の脳裏にひとりの男の顔が浮かんだ。
>(・・・・・もし・・・・・・・・次は別の存在として・・・・・・・・生まれたなら・・・・・・・・もう一度・・・・会えるだろうか・・・・・・・・)
>そして彼女の意識は白い闇の中に落ちた。

塚での回想と思っていたら、ずっと先の未来の神と魔の戦いで滅びかけて
いる中での回想……。
ゼラス様たちのことを気にしつつ、でも最後の最後に想ったのはデイルさん。
この場面、凄く切なかったです。

>嬉しそうに笑うニーヤを見て、デイルも笑みを浮かべる。
>「ダルフィン、大丈夫かい?」
>優しげな目を向け、彼女を気遣う。
>「え、ええ・・・・・・・大丈夫ですわ。ちょっと寝ぼけていたみたい。」
>「お前は頑張り屋だからな。少し疲れがあったんだろう。」
>ダルフィンは澄んだような笑みを向け、椅子から立ち上がった。
>「すぐに夕食にしますわ。ちょっと待っててね。」
>そういうとエプロンを締め、台所へ向かった。
>
>(これがなんであろうと構わない・・・・・・・例え夢、幻であろうとも・・・・・・・・・・・・いま私がいるこのときこそが、私の「現実」なのだ・・・・・・・・・・・・・)

初めはどうなったのかと思ったこの展開。
夢でも何でも、再び巡り会うことの出来たデイルさんとダルフィン様に……(ほろり)
お二人の子どもがゲルヴァさんとニーヤちゃんなのにも、もう良かったとしか……。
別の世で、辛く苦しい思いをした4人がささやかに、でも幸せに暮らしている。
粋な展開です(感涙)
彼らがずっと幸せでいられるようにと、本当にそう思います。

>はい、なんとか終了です。
>予想より長くなったけど、それでも今回は形が大分はっきりしていたので、そう迷うことはなかったです。
>
>最後の最後に特別ゲスト(?)出演。
>まあ、彼らにも幸せな人生を、ということで。
>
>それでは、ここまでお読みくださった方々。
>大変ありがとうございました。

感動いたしました(うるうる)
毎回、どうなるのかなと思いながら読んでいました。
こんなに素敵な終わらせ方……凄いです。
作中に書かれた歌はオリジナルでしょうか。ああ、なるほど、と思える歌でした。

本当に、面白く、素敵なお話を読ませていただきまして、ありがとうございました。
お忙しい中で大変だとは思いつつも、次の作品を楽しみにしています。
それでは、この辺で失礼いたします。

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25950御三方様、まとめてのレスお許しください棒太郎 2003/5/13 09:28:30
記事番号25889へのコメント

こんにちわ、棒太郎です。
ようやく仕事のほうもひと段落つきました。
流石に10連勤はきつかったです。とくに後半・・・・・・・
終わった途端、気が抜けたのか、今まで溜まっていた疲れが一気に押し寄せてきたらしく、体が油切れをおこした機械のようにギクシャクしております。
せっかくご感想をいただいたのに、遅くなってすみません。
まだ体がへたっているので、まとめてのレス、お許しください。

猫楽者さま
粋だなんて、勿体無いお言葉ありがとうございます。
最終話の展開は、一番初めのプロットでは塚での回想の場面だけでしたが、いったいどれが「現実」なのか、という感じをだそうと思い、ああなりました。
あと、最後の特別ゲスト(笑)
ちょっと反則かな?と思いましたが、出しちゃいました。
二人目のお子様がお生まれになるそうで。おめでとうございます。

オロシ・ハイドラントさま
わたしのへっぽこ文才にあのようなお言葉、ありがとうございます。
今回は元ネタの話の筋を結構引用(言い換えればパクリ)したので、わたしの作品の中では、一番しっかりとまとまったと思います。
「彼方の血脈」のときは、話の筋がほとんど決まっていないのに書き始めたから、物凄い苦労しました。
余白とかはビジュアルを意識していれております。
わたしは拙いながら絵を描いておりましたので、ビジュアルを思い浮かべてそれを文章に置き換える、という風にしております。(上手くできてるとは言いがたいですが)

エモーションさま
仰られている通り、「胡蝶の夢」が入っております。
あの詩、結構好きです。(知ったのは「女神異聞録 ペルソナ」でですが)
無意識のうちにそんな感じにしたようです。
作中の歌ですが、あれはオリジナルではなく、確か司馬遼太郎の「妖怪」だったと思うのですが、その中の一節に出てくる歌です。
元は何かの歌集の歌のようです。
この歌も好きなので、使っちゃいました。

まとめてのレスになり、申し訳ありません。
そして最後まで読んでくださり、ありがとうございました。
また懲りずに次の話を朧気に妄想しております。
それでは。