◆−スレイヤーズサイドストーリー外伝 第1章第3話−水島飛鳥 (2003/5/25 08:32:07) No.26077


トップに戻る
26077スレイヤーズサイドストーリー外伝 第1章第3話水島飛鳥 E-mail 2003/5/25 08:32:07


リ:うあ〜何かやたらと懐かしいし。
月:・・・・・・前回何時だ・・・・・・?
飛:・・・・・うぅ、あ、あまり言わないで・・・・・・・
  そんな訳で(?)やたらと久しぶりのサイドです。
  どうでもいいけど報告事項として、先日メルアドが変わりました。
リ:まあ、本編(外伝だから本編じゃないか)をお楽しみください♪
月:楽しめるような、内容か?

**********************************


スレイヤーズサイドストーリー外伝 第1章第3話


長いので試験と呼んで入るものの、正式には、
『魔道士になるための適性があるか調べる試験』とかいう名前だったりする。

魔道士としての、適性を見る試験なのである。
普通、試験といえば、その時点での能力を見るが・・・
この場合、全員白紙の状態から、才能のあるものを選び取る・・・
しかも扱うものが『魔法』ともなれば、とりあえずやってみる。
などという事も出来ない。

適性試験に受からなかったものは落とされる・・・とはいえ。
『適性試験』という物自体が、あやふやなものなのだ。


「と、言う訳で!!」
試験官は、部屋に入ってくるなり、いきなりそう言った。
「何はともあれ、まず、皆さんには、走ってもらいます!倒れるまで!!」

『待てえぇぇぇぇぇ!!!(一同)』

当然の叫び。だが試験官はその叫びを完璧に無視する。
「じゃあ、中庭に出て下さい。」
そういって、すたすたと出て行ってしまう。

まあ、そんな訳で、其処に居た人は全員、仕方がなく中庭に向かう・・・途中。
こそこそと、移動する列の中に入っていく人影・・・

「あれ?リーシェちゃん・・・だったっけ?
 説明会場に、居なかったの?」

うっ、ヤナ奴に見つかってしまった・・・・・・

「ウェイルスさん・・・でしたよね・・・・・・」
「そうそう(はあと)いや〜、覚えていてくれたんだ!」

いや・・・あれは・・・忘れようが無いと思うんですけれど・・・

バコッ

「あら?リーシェちゃんじゃない?」

慣れているのであろう・・・・・・「とりあえず」と言った態で、
ウェイルスの頭を叩いたのは・・・
案の定と言うべきだろうか・・・・・・トゥイーリアさんだった。

「で、ウェイ?『また』この子にちょっかいかけていたわけ??」
「ちょ、ちょっかいって・・・・俺は、ただ・・・・・・
 リーシェちゃんが、説明聞いてないんじゃないかと思ったから・・・」

意外な事に――本当に、意外な事に・・・
彼は、心底そう思って私に声をかけたらしい・・・というのが。
何となくと言うか・・・分かってしまったのである。
「何言ってんのよあんたは!!」
そういって、首根っこを掴み、がくがくと・・・って・・・・・・・
明らかに、ウェイルスさんのほうが背、高いんですけれど・・・

・・・うぅ・・・・・・・・気は、進まないけれど・・・・・・・

「あの・・・トゥイーリアさん・・・・・・それ、本当のことです・・・・・・」
「リーシェちゃん・・・・・・?こんな奴、庇う必要はないのよ?」

にこやかに微笑んで・・・髪を掴んで振り回す・・・・・・い、痛そう・・・

「あの・・・えと・・・本当です・・・・・・」

別に、ウェイルスさんを庇いたいわけじゃないんだけど・・・・・・
何故か・・・ウェイルスさんが、本当に私を心配して話しかけてきてくれた事・・・
それが分かってしまったからには・・・
このまま放っておくのも後味悪いし・・・



その後、会場(中庭)に向かう途中、何となく、話し合う。
まあ、要は、私が二人に、第一試験の説明を聞いた延長線なのだが。

会場につくまでの短い時間に、私とトゥイーリアさんとは、すっかり意気投合し、
後ろの方で、ウェイルズさんが、トゥイーリアが構ってくれない・・・
とかいじけていたりもしたが。

何はともあれ中庭に到着。そして、先ほどの人の合図で全員が走り始める。
特に全力で走る必要は無い。

自分のペースで走れる限り走って、時間制限無しで沢山走れる事が重要なのだから。
当然全員がゆっくりと自分のペースで・・・個人差はあるものの、ランニングのような調子で走り始める。

 が、その中で一人・・・全力で走っている人間がいた・・・ウェイルズである。


ф      ф      ф

既に日は傾き、今もまだ走っている者は、数える程でしかない。
そんな中、今もまだウェイルズは全力で走っていた・・・

「あの人・・・一体なんなんですか?」(リーシェ)
「さあね・・・・・・実は私もそれが知りたいわ・・・・・・」(トゥイーリア)

因みに、二人とも走りながらの会話である。


ф      ф      ф

「はぁ、はぁ、はぁ、はぁ・・・・・・・」
結局丸一日かけて走り続け、さすがに疲れまくったリーシェは、
宿舎(とは名ばかりで、単に講演用の講堂に、毛布だけ着て雑魚寝している)
に行って、すぐ寝てしまった。

ф      ф      ф
翌朝。起きはしたが未だ頭がぼんやりしている。
殆ど無意識に周りを見渡し・・・・・・
「ああああああああああ!!!!」
思い出した。確か昨夜、疲れ果ててそのまま此処に来て寝てしまったのである。
普通なら問題ない。問題無いのだが・・・・・・
脳裏に、ルナさんの笑顔が浮かぶ。
知り合って未だ余り経ってはいないが、その間、ずっと居候・・・寝食共にしてきたのである。『ルナさんの恐ろしさ』は身に染み付いて分かっている。

(ど、如何しよう・・・・・・)

宿舎というのは、一応用意されているが、別に其処に泊まらなくてはならない訳ではない。
宿に焙れた人、試験期間、ずっと宿に泊まっていると、金銭的にキツイ。つまり試験に合格した際、高額の受講料を払えなくなるかもしれないような人たちなどの為に用意されているのである。
脳裏に、『試験に出向く前、家から送り出してくれたときの』ルナさんが浮かぶ。

「早く帰ってらっしゃい♪」

確かに・・・・・・そういっていた。
って事は・・・・・・・

「む、無断外泊!!!???」

ヤバイヤバイヤバイヤバイ・・・明らかに拙過ぎ!!

(と、ともあれ・・・・・・)

今からでもインバース家に出向いて、ちゃんとルナさんに謝って・・・・・・

はっきり言ってやりたく無い事この上ないが、だからと言って本当にやらなかった場合、
更に恐ろしい事になるであろう事は分かりきっている。

「うぅ・・・行きたくないよぅ・・・でも、ルナさん怖いし・・・あ!でもホラ、
もう真夜中だったから、逆に出歩いたら危なかったかもしれないし!!
ってことでルナさん許してくれないかなぁ・・・・・・
・・・・・・みゅぅ。駄目な気がする・・・てか余計怒られそ・・・・・・」
殆ど無意識でぶつぶつ言いながら、とぼとぼと歩いてゆく。

「あら?リーシェちゃん?リーシェちゃんじゃない!?」

(やっぱり素直に謝るしか・・・・・・でも、それでそう簡単に許してくれるかなぁ?)

「ちょ、リーシェちゃん!聞こえてる!?こっちだってこっち!
右後ろの方のレストラン!!!」

(あぅ。どうせならリナさんに相談してみればよかった・・・・・・
 妹って言うなら、やっぱルナさんのことにも詳しいだろうし・・・・・・)

「ねえ・・・・・・本当に聞いてる?」

(あ!そういえばリナさんと、碌に話してないや。まあ、試験が長引いちゃったから、
しょうがないといえばしょうがないんだけど・・・・・・)

「り・い・しぇ・ちゃん?(はあと)」

バンッ!!

「キャっ!・・・・・・って、トゥイーリアさんじゃないですか!!
何するんですか!!??」
「何するも何も・・・さっきからずっと呼んでたのに、そっちが無視したんでしょう?」
「え!?呼んでた・・・・・んですか?」

どうも自分の考えに没頭していて気付かなかった・・・らしい。

「え、え〜と・・・・な、何の用です?」
「うっ!い、いや・・・・ちょっと見かけたから声をかけただけだったんだけど・・・・・・
 なんと言うか、その、ちょっとまあ、無視されたもんだから意地になって・・・・・」

要するに、特に何か用があるという訳ではないらしい。

「そういえば、リーシェちゃんは何処行くの?」
「うっ、そ、それは・・・・・・・ちょっと用がありまして・・・・・・・
 って、トゥイーリアさんこそ何処に行くんですか?」

ごまかしごまかし。
って、こんなんで誤魔化されるかどうかは分かんないけど。

案の定トゥイーリアさんは私に疑わしそうな目を向けたまま、
それでも一応自分の用について話してくれた。
「私は・・・ね。ちょっとその、探している人がいて・・・・・・
 インバース商会って所まで行こうとして・・・」
「インバース商会!!??」

インバース商会。
つまり、私が現在お世話になっている、インバース家のやっている店である。
「そうだけど・・・・場所を知っているの?ルナさんって人に用があるんだけど、
 リアランサーっていうレストランに行ったら、休みを取ってるって・・・・・・」

ル、ルナさんって・・・・・・

「・・・・・・今私、そのルナさんに会いに行く所なんですけど・・・・・・」

**********************************

月:又随分中途半端な・・・・・・
飛:一応区切りが中途半端なのは故意なんですがね。
リ:話の予定、随分長くなってない?
飛:(ギクッ)
月:で、続きは何時アップだ?
  それに、今試験中じゃなかったのか?
飛:(ギギクゥッ)
?:ていっ!

   ドカバキゴキメシャ!!!

リ:え、える様!?
月:リフ・・・・・・・一体何しとるんだ・・・・・・
L:んふふふふふふふふ。
  こいつが何時まで経っても次書かないから、
  欄外(前書きと後書きの事)にすら出番がなかったじゃないのよ!
月:・・・・・・まあ、別にどうでもいいんだが・・・・・・
  もう終わりだぞ?
L:くっ、なんですって!?
リ:其れでは。皆さんさようなら〜♪
L:って!ちょっとリーシェ!!挨拶ぐらいさせなさいぃぃっ!!!

 (幕/なんだかばたばたしてる)