-ひまつぶし第3部-里月(5/8-01:13)No.2609
 ┣Re:ひまつぶし第3部-ふぉお(5/8-07:28)No.2616
 ┃┗Re:ひまつぶし第3部-里月(5/9-00:07)No.2623
 ┣Re:ひまつぶし第3部-松原ぼたん(5/9-16:41)No.2629
 ┃┗ぼたんサマ、ありがとうございます-里月(5/10-04:31)No.2641
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 ┃┃┗ふぉおさんへ☆-里月(5/12-00:51)No.2688
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 ┗ひまつぶし第4部-里月(5/13-00:04)No.2698
  ┣Re:ひまつぶし第4部-ふぉお(5/14-19:02)No.2710
  ┃┗いつもありがとうございます♪-里月(5/15-17:19)No.2719
  ┗Re:ひまつぶし3,4-ゆっきー(5/18-12:42)No.2747


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2609ひまつぶし第3部里月 E-mail 5/8-01:13

はいはい、おひさしぶりの『ひまつぶし』の続きです。
忘れてない方は読んでやって下さいな。
あ、そうそう。ゼロリアム、ではなくて、ゼロリオムです。前回のは私の間違いで
すので。



『ひまつぶし第3部』

「どういうことですか!?」
普段は、めったに声を荒げることなどない彼が、城の外まで聞こえるような大きな

で、自分の上司に問う。
「どう……って、言葉どおりよ」
対して、飄々と答えを返すその上司は、笑みさえ浮かべつつ、優雅なしぐさで髪を

き上げた。
「改造人間………と、聞こえたんですけど……」
「だから、その通りだってば」
別に、どこかが変わったようには見えないゼロスは、いまひとつ納得のいかないよ

な顔で、
「ゼロリオムX…………?」
言って、自らの体を動かしてみた。
「しつこい。変身前は普通と変わんないのよ。
 そんなことより、『目覚めのシーン』のやり直しはどぉなったの?」
「え? ああ、はい。では……」
なに一つ疑問の解決しないゼロスではあったが、上司の機嫌を損ねぬように、とり

えずさきほどの続きをすることにした。

「う…う……ん…………」
その場に横たわり、やけに色っぽい声をあげるゼロス。
彼を見つめるゼラスの瞳が、少し揺れ動いたような気がするのは気のせいだろう
か。
―――――流れる沈黙。
薄く眼を開き、ゼラスの表情を伺うゼロス。
彼女は、からかうような、いつもの瞳に戻って、ゼロスの姿を見つめていた。
「あの……」
何も言わない上司に向かって、おずおずと声をかける。
ゼラスは、真っ正面からその視線を受け止め、一言。
「………たのしい?」
………。
「…………しくしく……」

「ねえ、ゼロス。変身してみせて。 まだ、完成した姿は見てないのよね、私」
「はあ……。ところで、どうやるんです?」
揚々と話すゼラスに、もう、やけくそにでもなったか、投げやりな言葉を返すゼロ
ス。
「え゛………? えっとぉ…あは…あはははっ
う〜〜……あ、そうよ、そう!!変身といえば、こう、ペンライトを上に掲げるに
決まってるじゃない」
(…また、てきとうなことを……。)
内心、げっそりとつぶやくゼロス。
それでも、その通りやってしまう自分が、どこか悲しい。頭上にペンライトを掲
げ、
「へんし〜んっ」
なかば、冗談でやったのだが、体の奥が熱くなっていくのを感じた。
少しづつ変化してゆくゼロスの体……。
「うっ!!? これはもしかして………」
その姿を目にして、ゼラスはとてつもなく嫌な予感がした。

徐々におさまりつつある変体の感覚。それから開放されると同時に、少しづつ、
周囲の様子が目に入りはじめる。
なにか、異様な表情でこちらを見ている女性が一人。
「ゼラスさ…ま……?」
「いっ………いやあぁぁぁぁ! こ、こないでちょうだいっっっ!」
「は?」
わけがわからないゼロスは、鏡を求めてさ迷い歩く。
「ひいぃぃぃああぁぁっ あっちいけっ しっしっ」
「ひどいですよ、ゼラス様……」
言いながら、鏡に写したその姿は、ほとんど仮面○イダーののりで、機械と昆虫を

して2で割ったよーな姿。ゼロスも一瞬喋ることを忘れる。
「これはこれは……。なかなか興味深いデザインですねぇ」
「何れーせーに言ってるのよっ、気持ち悪くないの!?」
一体、いつのまに築いたのか、高いバリケードの向こうで、武器を携え叫ぶゼラ
ス。
「御自分でやっておいて………」
「や、やかましいわね! こんな姿になるとは思わなかったのよっ!!」
ゼロスの中で、何やら悪いモノが首を擡げた。
「ゼ〜ラス様(はあと)」
猫撫で声でゼラスに近づいてゆくゼロス。
「ひいぃぃぃ」
一歩一歩後ろに下がることしか出来ないゼラス。
不毛な追いかけっこは、キレたゼラスが、暴走して城を全壊させるまで続いたので
あった。

瓦礫と化した城を、一人立て直しながら、ゼロスは誓った。
もうこの人をからかうことだけは、二度とするまい、と。

                                つづく


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2616Re:ひまつぶし第3部ふぉお E-mail 5/8-07:28
記事番号2609へのコメント

>はいはい、おひさしぶりの『ひまつぶし』の続きです。
>忘れてない方は読んでやって下さいな。
こんにちはー。忘れてないですよー。

>「どういうことですか!?」
>普段は、めったに声を荒げることなどない彼が、城の外まで聞こえるような大きな
>声
>で、自分の上司に問う。
 それだけ動揺してるんですね。

>「しつこい。変身前は普通と変わんないのよ。
 変身?・・・するんですね?

> そんなことより、『目覚めのシーン』のやり直しはどぉなったの?」
 妙なこだわりをみせるお茶目なゼラス様。

>「う…う……ん…………」
>その場に横たわり、やけに色っぽい声をあげるゼロス。
>彼を見つめるゼラスの瞳が、少し揺れ動いたような気がするのは気のせいだろう
>か。
 何を思っていらっしゃる?

>「………たのしい?」
>………。
>「…………しくしく……」
 御自分でやらせておいて(笑)

>なにか、異様な表情でこちらを見ている女性が一人。
>「ゼラスさ…ま……?」
>「いっ………いやあぁぁぁぁ! こ、こないでちょうだいっっっ!」
>「は?」
>わけがわからないゼロスは、鏡を求めてさ迷い歩く。
>「ひいぃぃぃああぁぁっ あっちいけっ しっしっ」
 あっちいけって・・・・ 先ほどまでの余裕はどこへ?

>「ひどいですよ、ゼラス様……」
>言いながら、鏡に写したその姿は、ほとんど仮面○イダーののりで、機械と昆虫を
>た
>して2で割ったよーな姿。ゼロスも一瞬喋ることを忘れる。
 う・・・・。私も一瞬考えることを放棄しました。(笑)

>「これはこれは……。なかなか興味深いデザインですねぇ」
>「何れーせーに言ってるのよっ、気持ち悪くないの!?」
>一体、いつのまに築いたのか、高いバリケードの向こうで、武器を携え叫ぶゼラ
>ス。
>「御自分でやっておいて………」
 同感です。

>「や、やかましいわね! こんな姿になるとは思わなかったのよっ!!」
 予定ではどんな姿に?

>「ゼ〜ラス様(はあと)」
>猫撫で声でゼラスに近づいてゆくゼロス。
>「ひいぃぃぃ」
>一歩一歩後ろに下がることしか出来ないゼラス。
 ゼラス様があとずさるほどの姿・・・・。

>瓦礫と化した城を、一人立て直しながら、ゼロスは誓った。
>もうこの人をからかうことだけは、二度とするまい、と。
 自業自得というか、上司のわがままのあおりをくらったというか(笑)
がんばってたてなおして下さい。

 続き、楽しみにしてます。

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2623Re:ひまつぶし第3部里月 E-mail 5/9-00:07
記事番号2616へのコメント
> こんにちはー。忘れてないですよー。

こんにちは☆
『ひまつぶし』にまで、レスをありがとうございます。早いですねぇ。

> 変身?・・・するんですね?

変身した後の活躍も書きたかったんですけどねぇ。特撮モノ嫌いの私には、描写ができないもん
で……(汗)

>> そんなことより、『目覚めのシーン』のやり直しはどぉなったの?」
> 妙なこだわりをみせるお茶目なゼラス様。

変なトコでしつこいんですよ(笑)

>>「う…う……ん…………」
>>その場に横たわり、やけに色っぽい声をあげるゼロス。
>>彼を見つめるゼラスの瞳が、少し揺れ動いたような気がするのは気のせいだろう
>>か。
> 何を思っていらっしゃる?

いえ、ただ、ちょとドキッとしただけかと……。
基本的には、ゼロスくんを愛しちゃってますから。

>>「………たのしい?」
>>………。
>>「…………しくしく……」
> 御自分でやらせておいて(笑)
たしかに。(笑)
まあ、ドキッとしたことの照れ隠し、とゆうことで。

>>「や、やかましいわね! こんな姿になるとは思わなかったのよっ!!」
> 予定ではどんな姿に?

ゼラス様が、いちいちそんなコトを考えてやっているとでも?

>>瓦礫と化した城を、一人建て直し(←こっちの字ですね)ながら、ゼロスは誓った。
>>もうこの人をからかうことだけは、二度とするまい、と。
> 自業自得というか、上司のわがままのあおりをくらったというか(笑)
>がんばってたてなおして下さい。

ゼラスが上司だったら苦労するだろうなぁ……。もっとも、この人のためなら……(はあと)

でわでは、今回もありがとうございました♪

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2629Re:ひまつぶし第3部松原ぼたん E-mail 5/9-16:41
記事番号2609へのコメント
 面白かったです。

>対して、飄々と答えを返すその上司は、笑みさえ浮かべつつ、優雅なしぐさで髪を
>かき上げた。
 確信犯だからなー。
>「改造人間………と、聞こえたんですけど……」
 ・・・・考えたら改造魔族なんじゃ・・・・(笑)。
>「………たのしい?」
 いぢわる。
>う〜〜……あ、そうよ、そう!!変身といえば、こう、ペンライトを上に掲げるに
>決まってるじゃない」
 ペンライト・・・・存在しているのか。
>その姿を目にして、ゼラスはとてつもなく嫌な予感がした。
 こらこらこらっ。
>「何れーせーに言ってるのよっ、気持ち悪くないの!?」
 ゼラス様・・・・虫系嫌い?
>「や、やかましいわね! こんな姿になるとは思わなかったのよっ!!」
 じゃ、何になると思ってたんだ?
>不毛な追いかけっこは、キレたゼラスが、暴走して城を全壊させるまで続いたので
>あった。
 ゼロス・・・・結構ねちっこいのね。キレるまでおっかけっこするなんて・・・・。

 本当に面白かったです。
 ではまた、ご縁がありましたなら。

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2641ぼたんサマ、ありがとうございます里月 E-mail 5/10-04:31
記事番号2629へのコメント

こんにちは。
特撮ものの描写をさけるために、こんな手を使っちゃいました(汗)

> 確信犯だからなー。
確信犯ってなんです………? いや、本気で無知なもので……(汗)

> ・・・・考えたら改造魔族なんじゃ・・・・(笑)。
うっ……とうとうそのツッコミを……(爆)

>>「………たのしい?」
> いぢわる。
たしかに。
でも、一応ゼラス様の照れ隠しでもあるのです(笑) 色っいゼロスに、思わずドキッとし
ちゃったのがバレないように。

> ペンライト・・・・存在しているのか。
はっ!? そーいえばっ。考えてなかった……(おばか)

>>「何れーせーに言ってるのよっ、気持ち悪くないの!?」
> ゼラス様・・・・虫系嫌い?
むちゃくちゃ虫嫌い。爬虫類も嫌い。単細胞生物も嫌い。

> ゼロス・・・・結構ねちっこいのね。キレるまでおっかけっこするなんて・・・・。
日頃のうらみが…………(笑)

> ではまた、ご縁がありましたなら。
読んで頂いてる上に、毎度のレス、ありがとうございます。

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2637ひまつぶし第4部ぷろろーぐ里月 E-mail 5/10-00:45
記事番号2609へのコメント
『ひまつぶし第4部のぷろろーぐ☆』

「ふ……ふふふふ……。
 前回のは失敗だったわ……。良く考えてみたら私、昆虫って苦手なのよね」
とある寂れた宿屋の一室。
どんな場所においても損なわれることのない美しさと、世の中なにがおきよーとも、この
人だけは生き残るぞ、とゆー強さをあわせ持つ女性は、明かりすらつけぬその部屋で、一
人、物思いにふけっていた。
本来、そんな所にいるはずもない女性。
城が壊れたから…とゆうのが彼女の談。
しかし、そもそも精神生命体である純魔族、城があろうと無かろうと、困ることがあるワ
ケもなく、たんにそれは口実にすぎないと思われる。
今、この宿屋にはリナ=インバースが来ていた。
当然、彼女につけたはずの部下の姿もそこに在る。
リナの監視と城の再建。
いままで以上に忙しくなったゼロスは、最近ゼラスに冷たい。

<ゼ〜ロ〜ス〜〜、今度アルカパの街に出来たディスコがね……>
<ゼラス様、今あなたと遊んでる暇はないんです。後にして下さい>

今朝もこんな会話が交わされたばかりであった。
ゼラスはココに、ひまつぶしにきたのだ。前回の雪辱を晴らすべく、ふたたび部下の改造
に手を出すことにしたのである。
近頃つめたくなった部下へのささやかな仕返しでもあったかもしれない。
もう2度と失敗はしない。―――――あくまでも求めるのは、美。
「ふっふっふっふっふ………」
ゼラスは、新たに思い付いた自分の計画に酔いしれ、一人含み笑いをもらしていた…。

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2643Re:ひまつぶし第4部ぷろろーぐふぉお E-mail 5/10-10:02
記事番号2637へのコメント
 こんにちはー。ふぉおです。

>『ひまつぶし第4部のぷろろーぐ☆』  
  ってことはかなり続くのですね?楽しみです(はあと)

>「ふ……ふふふふ……。
> 前回のは失敗だったわ……。良く考えてみたら私、昆虫って苦手なのよね」
 苦手なら作るなぁっっっ!(笑)

>リナの監視と城の再建。
>いままで以上に忙しくなったゼロスは、最近ゼラスに冷たい。
 おまけに改造されてますからねぇ。

>ゼラスはココに、ひまつぶしにきたのだ。前回の雪辱を晴らすべく、ふたたび部下の改造
>に手を出すことにしたのである。
 ゼラス様、懲りてないし。

>近頃つめたくなった部下へのささやかな仕返しでもあったかもしれない。
 つめたくなったって、原因を作られたのは・・・・・。

>もう2度と失敗はしない。―――――あくまでも求めるのは、美。
>「ふっふっふっふっふ………」
>ゼラスは、新たに思い付いた自分の計画に酔いしれ、一人含み笑いをもらしていた…。
 どんな、お茶目なことを思い付かれたのですか?

では、続きを楽しみにしてます。

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2688ふぉおさんへ☆里月 E-mail 5/12-00:51
記事番号2643へのコメント

こんにちは。いつもすまないねえ……(笑)
ここ、レスつけて下さる方、ほとんどいないので、ふぉおさんのレスはかなり救いになってます。
レスが少ないってことは、つまらない、とゆーことなのではないかと、ちょっと落ち込んでたりします
し。

>  ってことはかなり続くのですね?楽しみです(はあと)
いや、あと1〜2回で終わるかと……。まあ、私のことだからわからないけど。

>> 前回のは失敗だったわ……。良く考えてみたら私、昆虫って苦手なのよね」
> 苦手なら作るなぁっっっ!(笑)
ごもっとも。(笑)
でも、きづかなったとゆう……。

>>近頃つめたくなった部下へのささやかな仕返しでもあったかもしれない。
> つめたくなったって、原因を作られたのは・・・・・。

ゼラス「オモチャの分際でさからうなんて、1万年はやいわ」

でわでは、続きで会えたらよいですね。  里月でした。

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2644Re:ひまつぶし第4部ぷろろーぐ松原ぼたん E-mail 5/10-15:03
記事番号2637へのコメント
 面白かったです。

> 前回のは失敗だったわ……。良く考えてみたら私、昆虫って苦手なのよね」
 それでも作るか・・・・基本に忠実なのね。
>どんな場所においても損なわれることのない美しさと、世の中なにがおきよーとも、この
>人だけは生き残るぞ、とゆー強さをあわせ持つ女性は、明かりすらつけぬその部屋で、一
>人、物思いにふけっていた。
 生き残るって・・・・魔族では?(笑)。
>リナの監視と城の再建。
 監視って・・・・リナをヒロインに仕立て上げようとか言う事じゃないでしょうね。
>ゼラスは、新たに思い付いた自分の計画に酔いしれ、一人含み笑いをもらしていた…。
 うわ、あんまお近づきになりたいと思われないタイプだわ。

 本当に面白かったです。
 ではまた、ご縁がありましたなら。

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2689松原ぼたんサマへ里月 E-mail 5/12-02:17
記事番号2644へのコメント
>> 前回のは失敗だったわ……。良く考えてみたら私、昆虫って苦手なのよね」
> それでも作るか・・・・基本に忠実なのね。
基本………(笑)
スレイヤーズの基本って一体………(笑)

> 生き残るって・・・・魔族では?(笑)
まあ、そうなんですけどね……(笑)
何故か、ゼロス様とゼラス様は、滅びを望むのが似合わない気がして。
いえ、滅びの時がきたら、それはもちろん受け入れるんでしょーけど。

>>リナの監視と城の再建。
> 監視って・・・・リナをヒロインに仕立て上げようとか言う事じゃないでしょうね。
ぎぎぎぎくうっ(汗汗汗汗、大量の汗)
次回からはリナの一人称になります(爆)


たんなる短いプロローグにまで、レスをありがとうございました。
私のツリー、レスつけて下さる方、めったにいないので(まあ、私に原因があるんですけど)
ぼたんさんのレスも、心のオアシスになってます(涙)本当に感謝。 里月でした。

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2698ひまつぶし第4部里月 E-mail 5/13-00:04
記事番号2609へのコメント
こんにちは。今回、おもいっきし反則わざ。途中からいきなしリナの一人称へ変更
―――――を
やります(爆)

『ひまつぶし第4部』

朝の光。
澄んだ空気。
今日も元気だごはんがウマイ!
「おばちゃーん、こっちスペシャル朝食セット10人前追加ねー!!」
「まだ食べるんですか!?」
機嫌よくご飯を食べるさわやかな朝に、余計なツッコミをいれたのは他でもない
フィリアだった。
「まだ………って、5人前しか食べてないわよ」
「俺もまだ6人前しか……」
「私なんか、4人前……」
口々に呟くガウリイとアメリア。
加えて、思わず不機嫌になったあたしの口調に、フィリアは怯むことなく声を荒げる。
「じゅーぶんですっ!
だいたい、ここの払いを誰が受け持つと思ってるんですか!!
前みたいに、神殿で必要経費として落とす―――ってワケにはいかないんですよ!?
 あああぁ、このままじゃ私………だいたいリナさんは少し遠慮って言葉をっ…」
「おはようございます」
このまま、聞きたくもないお説教になだれこむかと思われたフィリアの言葉は、状況をわ
かっているのかいないのか、ゼロスの妙にのほほんとした挨拶によって中断される。
よっしゃぁっ、ナイスタイミングだゼロス。
あたしは運ばれてきたばかりの、まだ湯気を立てているスープをすくいながら軽く振り返
り、挨拶を……
「おは……って、ゼロス!?」
言葉を失う、とゆうのはこういう時のことを言うのだろうか。
目の前に居る、ソレは、あまりにも絵になる………それでいて何処か不自然な姿。
―――――ゼロスの背に、燦然と輝く純白の翼。
「すばらしいですっ、ゼロスさん!
ついに魔族なんてやめて、正義の使者として働く決心がついたんですね!!」
―――――そんなワケあるかい。
瞳をキラキラさせながらその翼に触れるアメリアに、さすがに言葉にはならないま
でも、心ではしっかりとツッコミを入れる。
「なめてんのか、キサマ…」
ここに在って唯一普通の反応。
ゼルの一睨みに、ゼロスは言い訳するように少しあわてて、
「いえ、あの…………気付いたら あったんです。
…………別に邪魔にもなりませんし、そのままにしておいたのですが………
似合いませんか?」
「……似合うとか似合わないとか、そぉゆう問題じゃないと思うんだが……」
たしかに、似合ってはいた。見事なまでに。
しかし、
「だああぁぁぁ、もうっ!
トロルを素手で殴り倒す平和主義者や、子供より弱い戦士の他に、天使みたいな羽
の生えた高位魔族までいるのか、この世界はっ!?」
しかし、やっぱり納得のいかないものではある。
―――――当たり前だが。

「ゼロスさんゼロスさん、これなんかつけたらどうです?」
いかにも『愛と正義』が似合いそうな翼付きゼロスを相手に、一人盛上るアメリア。
一体どこから持ってきたのか、仮装用の天使の輪っかをゼロスの頭にのせる。
天使の輪を頭上に浮かべ、真っ白な翼をひろげる魔族が一人。
「なかなかいいんじゃないか?」
ガウリイがボケた答えを返す。
「そうですか?
それじゃあ、ちょっとこれをお借りして……」
おまけにゼロスまで悪ノリしてきたらしく、ゼルの白いローブをはおってみせる。
「きゃあぁぁ 似合いますっ(はあと)なんだか天使みたい。いい人に見えますよ!」
「ありがとうございます♪」
―――――魔族がいい人に見られて喜ぶなよ……
声に出そうとしたその瞬間に、ふと気付くとまわりの視線。
旅人のざわめきに満ちていた食堂も、今はただ、はしゃぐアメリアの声がこだまする
のみ。
「と、とにかくゼロス、その目立つ羽を何とかしなさい」
言ったあたしに、
「ええっ!? せっかく似合ってるのにぃっ」
反対するアメリア。
「だから、そおゆう問題じゃなくって……」
「そうです!! 生ゴミ同然の魔族に、翼だなんて、図々しいにもほどがあります」
突然横から乱入したのはフィリア。
……そおいえば今まで何処にいたんだろう……ゼロスが来てから見かけなかったけ
ど…………。
「おや、フィリアさん。いたんですか」
ひききっ
ゼロスの一言に、まともに顔を引きつらせつつ、不自然な笑みを浮かべるフィリア。
「ええ。一度は、おぞましいモノに出会って、店を出かけたけれど、何も私が出て
いくことはない、と、考え直したのです!」
やおら始まった、二人のギスギスした会話に、ますます集まりつつある、数多の視線。
ああ…、この二人の喧嘩には、関わりたくない……。
はう。
あたしは、小さなため息を一つもらし、窓の外に視線を送った。

広い意味では、つづく。




今回のお話は、私がアメリアに
「すばらしいですっ、ゼロスさん!
ついに魔族なんてやめて、正義の使者として働く決心がついたんですね!!」
とゆーセリフを言わせたくて、それだけの理由で書いた話です(笑)

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2710Re:ひまつぶし第4部ふぉお E-mail 5/14-19:02
記事番号2698へのコメント
お世話様です。ふぉおです。

>目の前に居る、ソレは、あまりにも絵になる………それでいて何処か不自然な姿。
>―――――ゼロスの背に、燦然と輝く純白の翼。
 はう。うっとり。

>「すばらしいですっ、ゼロスさん!
>ついに魔族なんてやめて、正義の使者として働く決心がついたんですね!!」
>―――――そんなワケあるかい。
 めーいっぱい、うっとりしているアメリアが目にうかぶ。

>「なめてんのか、キサマ…」
>ここに在って唯一普通の反応。
  アメリア取られて不機嫌な様にも見えるのですが(笑)

>「いえ、あの…………気付いたら あったんです。
>…………別に邪魔にもなりませんし、そのままにしておいたのですが………
>似合いませんか?」
 そして、あるがままを受け入れてしまうゼロス。(笑)でも、背中にはねがあったら邪魔なんじゃ・・・・。

>「だああぁぁぁ、もうっ!
>トロルを素手で殴り倒す平和主義者や、子供より弱い戦士の他に、天使みたいな羽
>の生えた高位魔族までいるのか、この世界はっ!?」
あははははははは(大笑)

>「ゼロスさんゼロスさん、これなんかつけたらどうです?」
>いかにも『愛と正義』が似合いそうな翼付きゼロスを相手に、一人盛上るアメリア。
>一体どこから持ってきたのか、仮装用の天使の輪っかをゼロスの頭にのせる。
>天使の輪を頭上に浮かべ、真っ白な翼をひろげる魔族が一人。
 ・・・・・・・・・・・・・。(コメント出来ないほど笑い転げている)

>「そうですか?
>それじゃあ、ちょっとこれをお借りして……」
>おまけにゼロスまで悪ノリしてきたらしく、ゼルの白いローブをはおってみせる。
>「きゃあぁぁ 似合いますっ(はあと)なんだか天使みたい。いい人に見えますよ!」
>「ありがとうございます♪」
>―――――魔族がいい人に見られて喜ぶなよ……
 いい魔族(大笑)でも、中身は?(笑)

>「と、とにかくゼロス、その目立つ羽を何とかしなさい」
>言ったあたしに、
>「ええっ!? せっかく似合ってるのにぃっ」
>反対するアメリア。
>「だから、そおゆう問題じゃなくって……」
 おおお、リナが常識人に見えます。

 朝から(読んだのは朝)大笑いさせていただきました。真っ白いゼロス・・・・・・・。
 美しいです、ゼラス様。(はあと)
 ところで、誰の仕業かわかってるんでしょうか?(笑)でも、虫よりは・・・(笑)
 では、次回、楽しみにしてます。

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2719いつもありがとうございます♪里月 E-mail 5/15-17:19
記事番号2710へのコメント

こんにちは。こちらこそ、いつもお世話になってます。

>>「すばらしいですっ、ゼロスさん!
>>ついに魔族なんてやめて、正義の使者として働く決心がついたんですね!!」
> めーいっぱい、うっとりしているアメリアが目にうかぶ。

好きそうですものねえ……そおゆうの。

>>「なめてんのか、キサマ…」
>>ここに在って唯一普通の反応。
>  アメリア取られて不機嫌な様にも見えるのですが(笑)

あ、なるほど。ふぉおさんってば、作者も考えてないような設定教えてくれるから、ためになるわ(笑)

>>「いえ、あの…………気付いたら あったんです。
>>…………別に邪魔にもなりませんし、そのままにしておいたのですが………
>>似合いませんか?」
> そして、あるがままを受け入れてしまうゼロス。(笑)でも、背中にはねがあったら邪魔なんじゃ・・・・。

いや、けっこう気に入ってるのかも……(爆)似合いませんか? って、聞くし。

>>「だああぁぁぁ、もうっ!
>>トロルを素手で殴り倒す平和主義者や、子供より弱い戦士の他に、天使みたいな羽
>>の生えた高位魔族までいるのか、この世界はっ!?」
> あははははははは(大笑)

たのしんでいただけたようで、うれしいです。

>>一体どこから持ってきたのか、仮装用の天使の輪っかをゼロスの頭にのせる。
>>天使の輪を頭上に浮かべ、真っ白な翼をひろげる魔族が一人。
> ・・・・・・・・・・・・・。(コメント出来ないほど笑い転げている)

…………(^^;;)ほんと、ありがたいですう。
今気づいたけど、私って『一人』って、表現使いすぎかも。
一人盛り上がるアメリア、とか。魔族が一人。それから、ぷろろーぐで、ゼラス様にも使ったような……。

>>「だから、そおゆう問題じゃなくって……」
> おおお、リナが常識人に見えます。

リナっていったい……。

> 朝から(読んだのは朝)大笑いさせていただきました。真っ白いゼロス・・・・・・・。
> 美しいです、ゼラス様。(はあと)

ゼラス「あたりまえよ。私が作ったんだから」

>でも、虫よりは・・・(笑)

ゼラス「そ………、それは言わないで……。2度と思い出したくないわ……」

でわでわ、また次回にお会いしましょう。
……………って、今、Word 使えなくなってるのよね……。しかも、書きかけたやつが全て消えたせいで、もう一度書
く気力失ってるし……。
とーぶん、アップできないと思われます。早く、パソの復活作業を終えねば……(涙)

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2747Re:ひまつぶし3,4ゆっきー 5/18-12:42
記事番号2698へのコメント
ひまつぶし 3・4

>はいはい、おひさしぶりの『ひまつぶし』の続きです。
>忘れてない方は読んでやって下さいな。
おひさしぶりです。忘れてはいませんよ!それではさっそく読みます!

『ひまつぶし第3部』

>「どういうことですか!?」
>普段は、めったに声を荒げることなどない彼が、城の外まで聞こえるような大きな
>声で、自分の上司に問う。
おっ?たしかにめずらしいです。よっぽど驚きになされたのですね?

>「う…う……ん…………」
>その場に横たわり、やけに色っぽい声をあげるゼロス。
どきどき……(はぁと)

>彼を見つめるゼラスの瞳が、少し揺れ動いたような気がするのは気のせいだろうか。
どっ、どうなされたのですか?ゼラス様は?

>ゼラスは、真っ正面からその視線を受け止め、一言。
>「………たのしい?」
>………。
>「…………しくしく……」
うるうる……。ゼラスさまぁ、ゼロス様はゼラス様の機嫌を損ねないようにがんばってやっているんですぅ。ゼロスさまぁ、ふぁいとですぅ(涙)

>それでも、その通りやってしまう自分が、どこか悲しい。頭上にペンライトを掲げ、
>「へんし〜んっ」
はははっ(笑)……ってわらっちゃいかん!!
ゼラス様の命令とあれば、なんでもしちゃうんですねえ?

>「ひいぃぃぃああぁぁっ あっちいけっ しっしっ」
>「ひどいですよ、ゼラス様……」
ゼラス様ぁ、しっしっ、て……(涙)

>言いながら、鏡に写したその姿は、ほとんど仮面○イダーののりで、機械と昆虫を
>たして2で割ったよーな姿。ゼロスも一瞬喋ることを忘れる。
……………(ノーコメント)

>「ゼ〜ラス様(はあと)」
>猫撫で声でゼラスに近づいてゆくゼロス。
>「ひいぃぃぃ」
>一歩一歩後ろに下がることしか出来ないゼラス。
うにゃぁ!こわいですぅ!

>不毛な追いかけっこは、キレたゼラスが、暴走して城を全壊させるまで続いたので
>あった。
ありゃりゃ?やってしまったのね?

>瓦礫と化した城を、一人立て直しながら、ゼロスは誓った。
>もうこの人をからかうことだけは、二度とするまい、と。
うむ、懸命な考えです。また、後かたづけはしたくないですからね?
えっ?そういう問題じゃないって?


『ひまつぶし第4部』

>「まだ………って、5人前しか食べてないわよ」
>「俺もまだ6人前しか……」
>「私なんか、4人前……」
>口々に呟くガウリイとアメリア。
たしかに『まだ』の量ですね?リナがガウリイより少ないなんて?リナも女の子か?

>目の前に居る、ソレは、あまりにも絵になる………それでいて何処か不自然な姿。
>―――――ゼロスの背に、燦然と輝く純白の翼。
へっ……?その姿はまるで、天使!?魔族が!?

>「すばらしいですっ、ゼロスさん!
>ついに魔族なんてやめて、正義の使者として働く決心がついたんですね!!」
>―――――そんなワケあるかい。
うむ。もし、そうだったら……ひじょーに怖いものを感じるのだけど(汗)

>「だああぁぁぁ、もうっ!
>トロルを素手で殴り倒す平和主義者や、子供より弱い戦士の他に、天使みたいな羽
>の生えた高位魔族までいるのか、この世界はっ!?」
この世界じゃ、こういうこともあるのね……うんうん(頷いている)

>おまけにゼロスまで悪ノリしてきたらしく、ゼルの白いローブをはおってみせる。
>「きゃあぁぁ 似合いますっ(はあと)なんだか天使みたい。いい人に見えますよ!」
>「ありがとうございます♪」
>―――――魔族がいい人に見られて喜ぶなよ……
うむぅ……本人が喜んでいればいいとおもうけど?
天使の姿のゼロス様、見てみたい(はぁと)

>突然横から乱入したのはフィリア。
>……そおいえば今まで何処にいたんだろう……ゼロスが来てから見かけなかったけ
>ど…………。
そういえば、確かにいままで姿がみえなかった。


>今回のお話は、私がアメリアに
>「すばらしいですっ、ゼロスさん!
>ついに魔族なんてやめて、正義の使者として働く決心がついたんですね!!」
>とゆーセリフを言わせたくて、それだけの理由で書いた話です(笑)
なるほど。アメリアが天使のようなゼロス様をみれば、きっと喜んでそのセリフといってくれるでしょう!
おもしろかったです!ゼラス様、この姿きっと評判いいでしょう!