◆−ひらひら−かぼちゃ (2003/6/14 20:53:54) No.26234


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26234ひらひらかぼちゃ 2003/6/14 20:53:54



「あ。」

ふわりと落ちた雪。

『あたたかさ』を持たないはずの手のひらの上で

それは、溶けてしまいました。

はかなく消えた雪とは違う雪が

ひらひらと舞い落ちてきて

たくさん、たくさん、土の上で消えてしまいました。

「綺麗ですね。」

『彼』は誰にとも無く言いました。

「綺麗ですね。・・・本当に、綺麗です。」

夜色の影に似た『彼』は淋しそうに言いました。

「人間と・・・・・・同じですね。」

たくさんの雪が次々と舞い降りて消えていきました。

「こんなに綺麗なのに・・・・・・」

雪は少しづつ、積もり始めました。

「僕たちは、消してしまおうとしてるんですね。」

『彼』は落ちてくる雪を見つめていました。

いつまでも、いつまでも、見つめていました。

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 一応、ゼロスなイメージで書いた詩にござります。
 感想、苦情、いただけると嬉しいです。では。