◆−はじめして!初投稿、小説です。−ちろき (2003/6/21 20:03:14) No.26303


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26303はじめして!初投稿、小説です。ちろき 2003/6/21 20:03:14


小説 未来の翼


第一章 輝く羽根がある 







名前は七星美咲、七星家の長女、守護神国出身。美咲は、自分で決めたことはちゃんとやらないと気が済まない子で幼い頃から、一人でこそこそと何かをやっていた。それに気づいた母せつなは、美咲に「自分から始めたことは最後までやり通しなさい」と言った。美咲は母さんからのその言葉を胸の中にしまって、本格的にやり始めた。



 朱雀、青龍、玄武、白虎、鳳凰の力と自分の持つ力を一つにして、法願を使いこなせる能力者になるために二年ぐらいかけて、美咲は守護使いになった。美咲は毎週、朱雀達の世話や様子を見に来いている。美咲は四天王の人たちとは仲が良く、一緒に活動をしている。毎日が忙しいけど、やりがいのある仕事だから美咲は頑張っている。



そんなある、金曜日の昼間、神聖の地【朱雀、青龍、玄武、白虎、鳳凰が生息している地域の場所である。

毎日、そこで美咲達は守護神の動物たちの世話をしている。】赤き翼(朱雀)の飛鳥が美咲のところへ来た。





飛鳥は美咲に話しかけた。

「美咲さん、話しがあるんですけど・・・」

「・・・・?」飛鳥は一体何の話しなんだか、わからない美咲は話を聞くことにした。

「飛鳥・・・さん・・・話しって・・・」

「あのー・・・美咲さん・・・」

「はい・・・」

「僕と付き合って・・・ください。」美咲は飛鳥の言った言葉に驚いた。



〈飛鳥さん、本当に私と付き合いたいから言っているのかしら、それとも・・・、嘘なのかなー、よし、聞いてみよう!〉



「飛鳥さん、嘘でもいいから言ってください」

「美咲さん、僕は・・・本当に美咲さんのことが好きで・・・」



飛鳥は照れながら、顔を赤くして、美咲に言った。



〈どうしよう美咲さんにふられたら、あー僕はこんな時に!〉

 

美咲が口を開いた。

「飛鳥さん、わかりました。そんなに照れなくてもいいですから・・」美咲は微笑みながら、飛鳥に笑顔で返した。

「飛鳥さん、何時、どこで、何時に待ち合わせをします?」飛鳥は、美咲の返した言葉に安心した。



〈良かったー、後もう少しで寿命が短くなると思った。〉一息、安心した飛鳥。



飛鳥は一段落をしたように気を失って、倒れた。それを見ていた、美咲は飛鳥を抱きかかえて、助けた。ばさっ! 美咲は飛鳥の体をゆっくりと横にして、自分の膝枕のところに飛鳥の頭を置いて、気が付くまでそのままにしてあげていた。 美咲は、飛鳥の寝顔を見るのが初めてみた。あんまり、男子が仕事場で寝ているところ見たことがないので、ずっと、飛鳥の顔を見つめていた。



「飛鳥さんって、案外、可愛い寝顔をしているんですね。(笑)私〈十八歳〉と同い年の人とは思わないですね・・・。」



その時、飛鳥が目を覚まして、上体を起こした。自分の目の前には美咲が近くにいた。



「あっ!、飛鳥さん、気がつきましたね。もう、大丈夫ですか?」と飛鳥に優しく、声をかけてあげた。

飛鳥は、さっきのことを一瞬思い出した。〈そうだ、僕はさっき、倒れていたんだ!でも、なんで?、僕は・・・美咲さんの側にいるんだ!?〉不思議そうな目をしながら、美咲を見ていた。

「飛鳥さん・・・貧血は治りましたか?」

「・・・えっ、?貧血で僕は倒れたんですか?美咲さん!」飛鳥はなんだか疑問に思った。

「そうですけど・・軽い貧血だったので、飛鳥さんが気がつくまで私の側で体を横にして休ませていました。」美咲は飛鳥にそう話して、説明をした。

「美咲さん、こんな時に迷惑をかけて、ごめんなさい。僕のために・・・」

「私もちょうど手が空いていたので、飛鳥さんの看病が出来て良かったです。 せっかくの大切な時間を飛鳥さんと過ごせて、嬉しいです。」

「美咲さん、それは・・・どういう意味ですか? 僕には全くわからないんですが?」

「飛鳥さんが気にすることじゃあないので、仕事が終わったときに話しますね。」

「は・・はい?。」

〈今日の美咲さん、いつもとなにか違うような気がする。なんでだろう〉と心の中で呟いた飛鳥だった。



仕事が終わって、飛鳥が美咲にあのことを聞いてみた。

美咲からの言った言葉に飛鳥は、自分が美咲さんの膝枕で寝ていて、それに「飛鳥さんの寝顔って、可愛いです。」って、美咲さんに言われたことが意外だった。



 僕はそんな美咲さんが、なぜか好きだった。

〈今年、僕が四天王に入って、五ヶ月も経っていないのに美咲さんとの距離が近くなっているのが不思議に思った。まだ、新人の四天王なのに・・・。〉飛鳥は思いこんでいた。

 

「あすかさん、今日は一緒に帰りましょう」美咲は、飛鳥に話しかけた。

「どうしたの?美咲さん。」彼女の顔を見て、不思議に思った飛鳥。



〈いつもなら先に帰っているのにどうしたんだろう?〉



「今日は、飛鳥さんとデートの約束もまだ話していないので・・」

「美咲さん、今日は僕―、陸たちと帰る・・」約束をしていますと言いたかったのに突然、後ろから陸が声をかけてきた。陸は飛鳥と美咲、二人のところに来た。



「飛鳥、美咲さんとデートの約束でも、していたのか」

「いやー、そうじゃあなくて、陸あのねー」飛鳥が慌てていった。

「明日、みんなで一緒にユートピアパークの温水プールに行きましょうって、話していたんですよね。飛鳥さん」美咲が飛鳥に顔を向けた。飛鳥も上手く、話を合わせるためにした。

「あー、実はそんな話をしていたんだよ、陸。」

「そうだったのかーそれじゃあ、明日、何時にユートピアパークに待ち合わせなんだ。」

「え〜と、朝の十時にみんなで集合だから陸」

「了解、みんなにこの事をメールで送るからー、それより飛鳥、帰ろう。」

「わかったよ。陸」

「飛鳥さん、それじゃあ、また明日ユートピアパークで会いましょうね。」

「美咲さん、あの話しはまた明日に・・・」

「そうですね、飛鳥さん。」

「美咲さん、さっきは助かりました。すみません」飛鳥は美咲に謝った。

「いいえ、困っているときはお互い様です。それでは気をつけて帰って下さいね。」

「それじゃあ、お先に失礼します。」陸が言って、あとから飛鳥も言った。

「美咲さん、お先に失礼します。また明日」飛鳥も笑顔で美咲に見せた。

「明日、楽しみに待っていますね。デート」美咲は小さな声で言った。

「美咲さーん、今、なんて言ったんですか!」飛鳥

「飛鳥さん、明日、楽しみですねって、言っただけです。」美咲

「あっ、わかりました。それじゃあー明日に」飛鳥

「はい。」美咲



それぞれ、別々に帰っていった。 美咲は一人で帰ろうとしたときに妹の梨紗は、偶然にも美咲のところに来た。梨紗は美咲と同い年の双子の妹。



「ねえーさん、一緒に帰ろうよ。一人で帰るのが嫌いなんだ。」と美咲に声をかけてあげた。

「良いよ梨紗、一緒に帰りましょう。」美咲は梨紗のこともちゃんと考えてくれるお姉さんなのです。



二人は一緒に仲良く、家まで帰りました。 

 

「ただいまー」梨紗

「ただ今、帰りました。」美咲



美咲と梨紗が帰ってきて、二人の母親のせつなさんが玄関まで行った。



「梨紗―、美咲―お帰りなさいー!」ぎゅっと二人を優しく抱いて、せつなさんは出迎えた。

「お母さーん、もう、いいでしょ」梨紗

「早く、お母さんの手作り料理を食べたいです。」美咲

「あら、ごめんなさい。そうだったわね。」せつな 美咲と梨紗を離してあげた。

「あれ、お母さん、お父さんは帰って来ているんですか?」美咲は聞いた。

「お父さんなら、帰ってきていますよ。お風呂に入浴しているところです。」せつな

「そうですか、わかりました。」美咲



時々、せつなさんは家族みんなが帰ってくるのを待っているときがあって、暖かく迎えてあげるのが好きで、せつなさんが早く、仕事から帰ってきたときにそうしているみたいです。



「美咲、梨紗、早く、台所に行って、ご飯を食べてください。」せつなは二人に言った。



二人は夕食を食べてから、それぞれ自分たちの部屋に行った。だけど、今日は梨紗が美咲の部屋に行った。

トントン、部屋のドアにノックをして中に入った



「ねえーさん、話したいことがあるんだ。いいかな」色々と話しをしたい顔で美咲に話しかけた。

「どう、最近の飛鳥さんは?」人ごとのように聞き出す梨紗。

「飛鳥さんは、特に変わったことはありませんよ。」

「そうじゃあーなくて、ねえーさん!」何か知りたい顔で梨紗は美咲に言った。

「・・・?」

「告白されたの?」梨紗は美咲に問いかける。

「誰にですか・・・?」

「飛鳥さんに!」 



ぽーと、美咲の顔が赤くなり、昼間のことを一瞬、思い出した。自然消滅しそうな美咲



―「僕と付き合って・・・ください。」

―「飛鳥さん、嘘でもいいから言ってください」

―「美咲さん、僕は・・・本当に美咲さんのことが好きで・・・」





「あー顔が赤くなっている、やっぱりされたんだ!」

「どーして!、そんなことを梨紗が知っているのですか!」梨紗に言われて、慌て出す美咲

「ねえーさんの顔に書いてあるから、わかるのー!」美咲は正直、嘘を隠し通せい性格だった。

「梨紗にわかられては、しかたがありませんね。」美咲は正直、話すことにした。

「ねえーさん、飛鳥さんとのデートの約束はしたの?」梨紗は美咲に聞く。

「デートの約束はしましたよ。」

「それで何時になったのー?」

「明日の土曜日ですけど」

「エー!、明日、いきなりデートなのーどこで!」

「天守国のユートピアパークですよ。」

「ユートピアパークー!!、ねえーさん大丈夫なのー?」

「ついでにだから梨紗も一緒に行きませんか?」なぜか、梨紗を誘いだす美咲。



〈梨紗がいないと淋しいですし、飛鳥さんと一緒に話せない。心強い見方がいないとダメです。〉



「まあー、それはいいけどさー。明日、何時に待ち合わせなの?ねえーさん」

「朝の十時にユートピアパークの入り口で飛鳥さんと会うんです。」



〈梨紗、ありがとう。私も勇気出して、飛鳥さんと付き合えます。〉



「わかった。それじゃあ、また明日にね。」

「梨紗、明日、お願いしますね。」美咲は笑顔で美咲に返した。

「まかしてとおいて、ねえーさん。」



梨紗は話すことも済んで美咲の部屋から退室して自分の部屋に行きました。

今日は、一日疲れたので二人は明日に備え、お風呂に入って就寝した。





約束のデートの日になった。美咲と梨紗の二人は待ち合わせの場所に行った。

ちょうどそこで飛鳥と陸に会うことができた。だけど、あとの拓輝、隼人の二人がいないことに気づいた美咲は陸に聞いた。



「あれ、他の皆さんはどうしたんですか?陸さん」

「あー、拓輝と隼人なら今日、彼女とデートの約束をしたから来れないってさー。」陸は美咲に言った。

「休日の時は、彼女とデートですか。しょうがないですね。」



〈飛鳥さん、照れ屋さんだから、今日は大丈夫かな。〉美咲は不安に思った。



「美咲さん、隣にいる人は誰ですか?」飛鳥は美咲の隣にいる人に気づいた。

「私の妹の、梨紗です。付き添いで来てもらいました。」美咲は飛鳥と陸に妹を紹介して、梨紗は飛鳥と陸に挨拶をした。

「初めまして!妹の梨紗と言います。梨紗と呼んでください。今日一日、よろしくお願いします。」元気良く、挨拶をした梨紗。飛鳥と陸も梨紗に自己紹介をした。



「初めまして、僕は羽井飛鳥と言います。梨紗さん、こちらこそ、よろしくお願いします。」

「俺は、早川陸です。梨紗さん、よろしく!」陸は飛鳥よりも簡単に紹介した。 

「二人の紹介も終わったところですので、着替えてから、落ち合いましょう」美咲

「更衣室の出口で待っているようしよか、それなら良いだろうみんなー!」陸

「わかりました!」美咲

「良いよ!」梨紗

「それじゃあ、男女別に更衣室に行こう。」飛鳥



水着に着替えた、飛鳥と陸が先に出口で待っていた。



「飛鳥、まだ美咲さん達が来いないなあ。」

「もうすぐ、ここに来るから待っていようー陸」

「そうだなあ。」

「ねえー、陸」

「なあーに、飛鳥」

「陸、美咲さんと梨紗さんが来たよー!」飛鳥は、美咲と梨紗に気づいた。

「そうかぁ!飛鳥、ありがとう」

「ごめんなさーい!、遅くなって!」梨紗が急いで飛鳥と陸の二人のもとへ行った。

「あれ?、梨紗さん、美咲さんは?」飛鳥が梨紗に話しかけた。

「ねえーさんなら、ほら、飛鳥さんの後にいるよ!」梨紗がそう言うと二人が後を振り向くと・・・美咲がいた!

「遅くなってすみません!」美咲が飛鳥と陸に声をかけた。

「み、美咲さーん!」飛鳥が美咲の可愛い水着姿を見て、困惑状態で開いた口がふさがらない。

「飛鳥―、そんなに驚かなくても・・・」陸が冷静になっていた。

「そうですよ、飛鳥さん!」美咲が飛鳥の手を取り、落ちつかせた。

「あっ、美咲さん。ありがとう!」飛鳥が照れながら言った。

「こちらこそ、ごめんなさい。飛鳥さん」素直に返した美咲。

「それより、行こうか。みんな!」陸がみんなに声をかけた。

「うん!」梨紗

「美咲さん、あのー手を離して下さい。」恥ずかしいそうな飛鳥。

「このまま一緒に歩いて行きましょう、飛鳥さん!」美咲は飛鳥の手を握った。



飛鳥、陸、美咲、梨紗の四人はユートピアパーク内にある、夢の塔に行った。

 飛鳥は夢の塔に着いたとき、あることを思い出していた。



僕は前に夢の塔で、初めて美咲さんと出会った場所だ、あの時のことは覚えている。僕が塔の中で青い白竜が僕の目の前に現れて、未来の自分を見させてくれた時に青い白竜を僕が触ろうとしたときに誰かの手に触れた、青い白竜が消えた瞬間、僕は振り向いた。

未来を見たときに出てきた女の人に間違いない。あの人が僕のことを理解してくれる人なんだと思った。それが本当のことなのかは分からない。まさか、本当になるとは否めない。夢の塔って、自分の将来が見えるが運命の人に出会う事なんて、聞いたことがない。

 飛鳥は、その時のことを不思議に思っていた。





「飛鳥、塔の中にはいるぞ!」

「陸、わかったからそんなに焦らなくても・・・」

「それより、ちょうどこのペアーのままで塔の中に入るから、出口の外でまちあわせをすること」

「陸さん、別行動にしてデートをするんですか!」

「そのつもりだよ、美咲さん」

「え、みんなで仲良く入ったほうが・・・」

「美咲さん、そんな考え方じゃ、効率よく楽しめないですよ。」

「そうですか?陸さん、私はみんなと楽しみたいだけです。」

「高校生集団の気取りでいたくない、それだけです。」陸はいつまでも子共じゃない、少しぐらい大人でいたい早まる気持ちは美咲にも届いた。

「分かりました。」

「美咲さんは話のわかる人ですね」

「私も今の状況そうですから、陸さんの言いたいことぐらいわかりますよ」

「それじゃあ、行こうか!」



飛鳥達は陸のかけ声と共に塔の中に入り、飛鳥と美咲は陸と梨紗と別れて、一緒に行動しています。飛鳥はまた、さっきのことを思い出していた。



あの時の美咲さんは、孤独でいる猫のようだった。とても寂しくて、ひとりぼっちで理解し合える人を捜しているようにしか見えなかった。だけど、こんな事を考えているのも時間の無駄だと僕の中でそう思う。でもこれが、美咲さんのためにも僕が何か出来ることがあれば助けてあげたい、そのために僕は美咲さんの側にいる。そんな美咲さんを理解できるのは自分しかないんだから・・・僕は美咲さんの翼になるんだ。 僕は決意して、美咲さんに交際を申し込んだ事を振り返っていた。





「飛鳥さん、もう、手を離してあげますから先に白竜のところに行って下さい」

「え、僕は別に構わないですよ。」

「あ、あっやっぱり、いいです。」

「急にどうしたんですか?、美咲さん!」

「ただ、前に飛鳥さんと会ったことがあるなあと思い出して・・」あやふやな記憶を辿って思い出している美咲〈なんだろう、どうして、私はあの時のことを思いだし始めたのか、わからない。〉

「美咲さん、もしかして、あの時のことを思い出したとか?」

「青い白竜と私の前に現れた飛鳥さん・・・」

「美咲さんも覚えていたんですか?・・・あの時のこと」

「あの時の人って・・・飛鳥さん!」

「信じられないと思うけど・・・美咲さん」

「あの時はただ偶然、出会ったことですよね・・・。私は初めて飛鳥さんにお会いして、〈仕事の時に見たことがある、いつも琥珀の側にいる人だ。確か、琥珀にも兄弟がいることを瑠依から聞いた。と言うことは琥珀のお兄さんなのか・・。〉見たときは驚きました。この人が良き私の理解者だと教えてもらいました。」

「僕は君の翼になりたい。美咲さん、僕のそばにいて下さい。」

「飛鳥さん、まずはお互いのことを理解してからにして下さいね。恋愛ドラマみたいなことは辞めて、夢未来の魔法陣に行きましょう。プロポーズをするのはまだ早いですよ飛鳥さん(笑)。」美咲は明るく笑顔をしながら飛鳥に言った。



美咲は恋愛ものが嫌いでファンタジーやラブコメディーが好きな女の子です。日頃、小説などを読んでいるのでよくありそうなパターンを見分ける力が身に付いている。ちなみに飛鳥は推理小説を良く読んでいる。二人はお互いのことを理解しあえるのかな。



「美咲さん、夢未来の魔法陣に行くのは分かっています。恋愛ドラマシーンをやっていないですよ、僕は!」

 「君の翼になりたい・・僕のそばにいてって、プロポーズの言葉ですよね。」

 「ち、違いますよ!」

 「飛鳥さん、顔が赤くなっていますよ!」

「そうじゃあなくて、迷子になるから一緒にって・・」

「そうですかー」美咲は飛鳥の顔をのぞき込んだ。

「美咲さん、こんなところで辞めて下さいよ。早く、白竜のところに」

「はーいはい、飛鳥さんわかりましたよ。行きましょう」美咲は飛鳥から離れて、先に歩き始めた。〈飛鳥さんの目が左側に寄っていた、何か隠しているに違いない。嘘をついているときの人の目は左側にある。本当に何かを思い出すときは目が右側にあるはずなのに私と似て、正直者なんですね。〉

〈美咲さんにプロポーズを言うわけでもなかったのにはやとちりをした自分が恥ずかしい。〉飛鳥は反省をしていた。



二人はそんなこんなで夢未来の魔法陣に行った。白竜に会い、今後の自分たちを見ていた。





  未来



「ただいま、仕事から戻ってきましたー!」

「お帰りないさいませ、美咲様―!」

「風子さん、いつも出迎えてくれて、ありがとう御座います」

「美咲様と飛鳥様お二人の子供が七月の十七日に生まれるのですから、美咲様にもあまり負担をかけないようにわたくしもサーポートしていきます。」

「風子さん、ありがとう。ところで飛鳥さんは、どちらにいますか?」

「飛鳥様ならご自分のお部屋にいらしゃいますよ、美咲様。」

「そうですか・・・」

「もし、よかったら美咲様、私が飛鳥様に美咲様の部屋まで来るように伝えておきますね。」

「そんな風子さん、私が自分で行きますからいいですよ」

「美咲様は無理をせずにお部屋で休んで下さい。わたくしも出来る限りことをやりますわ」

「それではお言葉に甘えて、お願いします。風子さん」

「はい、かしこまりました美咲様」

〈美咲様ったら、可愛い人ですね。飛鳥様は美咲様の優しさに心を奪われたのかもしれませんわきっと・・・。〉

トントン「美咲さん、入るよ。」飛鳥がドアノックして、美咲の部屋に入ってきた。

「美咲さん、僕に話があるって、風子さんから聞いたけど、どうしたの?藪から棒に」

「飛鳥さん、今度の土曜日に二人で買い物に行きましょう」

「そうだね。美咲さん無理しないで下さい」

「飛鳥さん、わかっていますよ。」

「今度の土曜日は、僕がちゃんとついていますから安心してください。」

「ありがとうー!飛鳥!」

「美咲さん、ゆっくり休んでください。」

「飛鳥もね。」にこっり

「何だよ。美咲、相変わらず可愛い猫だよ。」

「あー、あの時も猫って言いましたね。」

「別にいいじゃ、ないか(笑)」

「そうだね。」



楽しい夫婦の時間を過ごしている、美咲と飛鳥だった。



二人は未来では結ばれた。どうして、そうなったのだろうか不思議だ。

飛鳥と美咲は夢を見たあとに塔の出口で陸と梨紗を待っていた。待っている間、夢とは何かを二人で語っていた。



「美咲さんは夢って、どんなものだと思います?」

「夢ですか、ハッキリ言えば未来ですよ。輝く羽根ですよ」

「輝く羽根って、言うよりも未来ですよ。ほら、夢は希望に満ちている未来だって」

「夢は希望に満ちている・・・未来は自分で切り開いていく羽根がある」

「あー美咲さん、その言葉、李杏が夢の中で言っていた!」

「飛鳥さん、もしかして!守神夢騎士の李杏に会ったんですか、凄いですね。」

「えっ李杏って、そんな人だったんだですか?知らなかった・・・・。」

〈何で、美咲さんがそう言うことを知っているのかな?僕にはわからない〉

「李杏は、それぞれ未来を見る人の夢の中で守ってくれる守護神なんですよ。青い白竜も李杏の守護使いの動物です。」

「そうなんですか、美咲さん。ありがとう!」

「いーえ、どういたしまして」

「ねえーさん、飛鳥さん、お待たせ!さあー早く温水プールで遊ぼうよー!」



梨紗たちもタイミング声をかけて来てくれたおかげで飛鳥たちも助かった。



「わかりました、梨紗。」

「行こうか、陸、梨紗さん、美咲さん」

「うん!飛鳥、今日はやけに輝いているなあ。」

「そうかな、気のせいだよ陸」

「んーまあ、いっか、行こうぜ!」

「みんなで楽しむよー!」



四人は一緒に楽しいデートの一日を過ごした。

  その帰りに飛鳥は美咲と一緒に帰り、家の近くまで送った。



「飛鳥さん、じゃあ私はココでいいでので、今日一日楽しかったですね。」

「美咲さん、またみんなで一緒にでかけようか。」

「そうですね(笑)。それでは、失礼します。」

「それじゃあ、また月曜日に仕事で会おう。夕方だから気をつけて」

「はい、飛鳥さんもね。」



美咲は飛鳥に手を振って、家に帰った。

飛鳥は、美咲と別れてすぐに予告状が出された現場に急いで向かった。



予告状 

午後七時、運命の水晶を頂く

            シーク 



「瑠依、予定通りに行きますよ」

「美咲、今日は四天王達の警備が凄いわよ。」

「大丈夫ですよ。私たちは今まで何のために怪盗をやっているんですか、依頼主から頼まれたものを奪還しに来ているんですからね。」

「そうだけど、美咲いつも言うけど」

「わかっています、無理なことだけはしませんよ。弱気ものを助けるために・・・」

「美咲くれぐれも気をつけてね。」

「瑠依もね。計画通りに実行します」

「了解。予告時間だし、そろそろ行きますか。」

「そうですね。瑠依」美咲がシークに変身した。全くの別人の姿となった。

「運命の水晶のは、依頼主に転送するからね。それじゃあ、いってらっしゃーい」

「いってきます」





予告状どおりにはじまり、風のように早くターゲットを盗み出し、依頼主に返した。

美咲の一日も終わった。