◆−子育て日記(混沌を育てよう!)プロローグ−パッチー (2003/6/30 16:03:49) No.26420
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  ┗子育て日記 プロローグ3−パッチー (2003/7/8 18:24:45) No.26482


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26420子育て日記(混沌を育てよう!)プロローグパッチー 2003/6/30 16:03:49


まず初めに。
この話の主人公は、旅人の主人公と同姓同名ですが、パクリでは無いので悪しからず。
・・・同一人物ですが・・どらにはOKを貰いましたので、訴えたりしないで下さい。
では、プロローグの始まりです




子育て日記




薄暗く、どこか神聖な空間
そこに、一人の老人と、若い男が座していた。

「・・・・よ。遂に、使命を果たす時が来た。」
老人は、若い男にそう言った。
白ヒゲを蓄えた、たくましい体をした老人である。
腰には剣をさし、槍を手で持っている。
「はっ!父と母の名にかけて、必ずやこの使命をまっとういたします!」
男は意気込んでそう言い、老人に頭を下げ、臣下の礼を取ろうとする。
老人は手でそれを制し、男に選別だ、と言って、手に持っていた槍を渡す。
「こ、これは・・・オーディン様っ!」
慌てて老人・・・オーディンに、その槍を返す男。
「良い。この使命が決められた時、お主はそのグングニルを手にする資格を手に入れた。」
厳かにそう言うと、老人は立ち上がる。
「さあ、虚無の穴を抜け、時の狭間に行くがいい。汝が、使命をまっとうする事を祈る。」
男の目の前に、黒い、闇が広がっている。
多少躊躇し、そして決心を固めると、男は立ち上がり、虚無の穴に入っていった。

薄暗く、どこか神聖な空間。
「・・・・ヴィーザル・・・・我が息子よ・・・・」
息子を思う老人の、声だけが響いていた。




ハア、ハア、ハア

少女は走っていた。ひまわりの様な笑みを顔に浮かべ、手には魔術書を持ち、息を弾ませながら。
「(やった!ついに出来た!お姉ちゃんに、きっと褒めてもらえるっ!)」
普段は優しいが、厳しくもある、姉。
彼女が驚いたように微笑み、自分の頭をなでてくれる様が目に浮かぶ。

彼女は、姉とこの丘にピクニックに来ていた。
と言っても、目的はそうではない。つい最近、理論をやっと理解した魔術、竜破斬を試したかったのだ。
姉には、森を見てくると言っておいた。
かなり大きな音がしたが、まあ大丈夫だろう。
姉を驚かせて、頭を撫でてもらう。
今の少女には、それしか頭に入っていなかった。

・・・・・それが、適わぬなどとは思わずに・・・・・

「リナ〜〜?何所に行ったの〜〜?」
姉が自分を探している。
少女・・リナは、喜び勇んで声のするほうに走る。

・・・・もうすぐ森が終わるっ!そしたら、お姉ちゃんがいるんだっ!

「お姉ちゃ〜んっ!あたしはこ・・・・・・」
いきなり、足が空を切る。
本来なら土がある筈の場所に、黒い、闇が広がっていた。
「!?」
悲鳴を上げるまもなく、彼女の体は闇に消えて行き・・・・闇は、元の地面に戻った。

「リナ〜〜?何所にいるの〜〜?リナ〜〜?」
数十秒後、金髪の少女が、森の中に入ってくる。
彼女は不安だった。
先程の爆音は、妹の起こしたものだろう。
だが、ここまで遅くなるのはおかしい。

もしかしたら、魔物にでも襲われたのでは?
怪我をしているのかも知れない。

「・・・アレは・・・」
すぐ目の前に、見覚えのある物が落ちている。
・・・・先程まで、少女が大事そうに持っていた魔術書である。
彼女はそれを拾い上げ、落とし主を探す。
「リナっ!リナ〜〜!?」

彼女の声に答えるべき者は、すでにこの世界には居なかった。




チチ、チチチ・・・・・

小鳥達がさえずり、花々が咲き乱れる、春の麗らかな一日。

少年は、逃亡していた。

「マキビ=ハリ!抵抗せず、おとなしくお縄につきなさい!」
軍人がそう叫び、銃を乱射してくる。
マキビ=ハリ・・・現在、世界中に指名手配中の逃亡犯・・・
彼の今の肩書きはそうなっている。

「うるさい!捕まえた瞬間殺す気の奴に、大人しく投稿するバカが何所にいる!」
マキビ=ハリ・・ハーリーは、そう叫ぶと、手榴弾を投げ、通路をひた走る。

彼は、濡れ衣と言う物を着せられ、世界中から追い掛け回されている。
戦争の英雄、草壁中将殺しの大悪人という事だ。
ハーリーは心の中で毒づく。あの爺さんを殺ったのは、あの黒尽くめ野郎だろうが!
しかし、幾ら弁明しても信じるわけが無い。と言うより、軍が自分に罪を着せたのだ。その付属に近い警察に駆け込んだ所で、いきなり射殺され、世間には警察署を攻撃したテロリスト、マキビ=ハリを、同署勤務の誰かが射殺などとかかれる程度だろう。

「やばい・・・手持ちの手榴弾も少ないか・・・」
補給しなかったツケが、ここで回ってきたようだ。
あの程度の連中ならどうにでもなるが、黒尽くめのテロリストが出てきたりしたら、かなり苦戦するのは必至だ。
どうしようかな・・・・と、頭で策を練っていると・・・・
目の前に、闇が広がっていた。

「・・・・・何だこれ・・・・・?」
電灯の下に、こんな物が出来るわけが無い。
常識ではありえない光景に、ハーリーは半ば呆然としてしまった。

『・・・入れ。逃げたいのだろう。』

闇がそう言ったかのように、ハーリーを誘う。
警戒心は強いが、それ以上に、年相応の好奇心が強くハーリーを動かす。

十分後、追手はハーリーを発見できず、引き上げていった。




あとがきのような舞台裏
ふぃぃ〜〜〜終わったあああ!
パソを打つ手を止めて、オレは少し体操をして、血の巡りが悪かった上半身をほぐす。
以前から考えていたネタを、やっと書けた満足感が、彼を支配する。
どら:おおっ!お前がこの時間で書けたのか!?
どらが意外そうに後ろで言う。
うるさい、と答えて、オレは投稿ボタンを押した。

皆様、つまらない駄文を見ていただき、ありがとうございます。
作者、一生懸命頑張りますので、よろしくお願いします。

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26431子育て日記 プロローグ2パッチー 2003/7/1 20:45:06
記事番号26420へのコメント

ブゥンッ!

=時の狭間=
幾つもの世界の狭間に、それはあると言われている。
時間を統べる女神が住み、その空間にたどり着いた者は、あらゆる時間へと旅立つ事が出来るという。


ブゥン・・・ゴンッ

「つぅ・・・」
頭を打ち、多少涙を流しながら状況確認を行う。
初めて来た所では、まず地形を確認する。
そこそこ長い逃亡生活の中で身に付いた、習慣めいたものである。

「・・・・どうやら、地球じゃないようだけど・・・・と言うか・・・・僕、頭がおかしくなったのかな?」
”地面が存在”しない空間に、彼は座っていた。

リィィィンッ!

鈴の音がハーリーの耳に届く。

リィィィンッ!

今度は、少し近づいている。どうやら、こちらに向かっているようだ。
「これは・・・ラッキーなのかアンラッキーなのか・・・・」
まあ、敵じゃないと思いますが・・と呟き、ハーリーは立ち上がる。
今の服装は、袖の長い真っ白な太極服である。
これ着といてて良かった・・・と、かなり本気で考える。
袖には大量の武器が仕込まれているし、この服にだって防弾、防刃等等、様々な仕掛けを施してある。そうそうやられたりはしないだろう。
まあ、相手に敵意がないなら関係無いが。

リィィィンッ!

「お待ちしておりました。真備ハリ様。」
綺麗な茶髪の髪に髪飾りを付け、服は見たことも無い、奇妙な巫女服。
だが、それらも、その美貌の前には霞んでしまうだろう。

「いいえ。僕は真備ハリと言う名じゃありません。」
「・・・・はい?」

キッパリと否定したハーリーに、思わず聞き返す女性。
だが、いきなり名前を言われて、素直に「僕がマキビ=ハリです」なんて言う訳が無い。
・・・・ヒネてるな・・・本当に。

「あらら・・・そうだったのですか・・・・どうしましょう・・・・」
本気で悩んでいる様子なので、仕方なく冗談ですよ、と言っておく。
どうやら、かなり天然らしい・・・・

「確かに僕はマキビ=ハリです。で、貴方は?」
今の今まで名前すら言わなかった女性にそう尋ねる。
「あら、申し訳ありません。私はヴェルダンディと申します。貴方を迎えに来ました。」
「ヴェ、ヴェルダンディ!?ノルンの三姉妹じゃないですか!?」
北欧神話に登場する中でも、運命を司るこの姉妹には、最高神ですらひざを曲げたと言う。その女神が、目の前に存在するのだ。

「あら、知っていらしたのですか?」
・・・・この空間に入ったとき、もう何がおきても驚く事はあるまいと思っていた。だが。
・・・・目の前の天然ボケが”あの”ヴェルダンディとはとても信じられず、彼は頭をかいた。



「来たか・・・・これで全員だな」
赤い髪をした、ヴェルダンディと同じ服を着た女性が、ハーリーを見てそう一人ごちる。
[お姉さま。リナ様には、お話しましたの?」
ヴェルダンディはそう尋ね、相手もああ、と答える。
多分、この女性が長女のウルドだろう。
「では・・・・これからお前がすべき事を、話してやろう」
ウルドはそう言って、ハーリーに座るよう勧めた。

「まず、何故お前が連れてこられたのか、教えてやろう。簡単な事だ。連れてこられるのは、”死に行く運命の者”だけだ。特に、有能な者をな。
お前はあと数分で、敵に殺される運命だった。だから、あの虚無の穴はお前を連れてきた。」
大した事では無い、と言う風にウルドは話す。
・・・つまり、あの穴に入らなければ、とっくに死んでたってわけか・・・
多少背筋に寒気が走る。
「これからお前がやるべき事は、簡単に言えば教育だ。これからお前達を過去に送り込む。そこで、お前は八人の子供を育てる事になる。
・・・・・この世界の王達をな」
ウルドはそう言って、ハーリーについて来い、と言うと、通路を歩き出した。


そこは、かなり広い空間であった。
・・・・壁があるところとしては・・・だが。
中央に、先に来ていたヴェルダンディと、他に三名の男女が居た。
一人はヴェルダンディたちと同じ服を着た女性だ。多分、三女のスクルドだろう。
もう一人は、二十前半の青年だ。かなり整った顔立ちで、逞しい体をしている。手には、長い槍を持っていた。
最後は、何故か普通の少女だった。栗色の髪をしていて、顔も美少女に分類されるだろう。年はどうやらハーリーより下らしい。
「あの二人が、お前と共に過去へ行く。仲良くなっておけよ。長い付き合いになるだろうからな。」
ウルドはそう言い、ヴェルダンディ達に合図する。

「お前が最後の一人か?俺はヴィザール。よろしく頼む。」
「あたしはリナ。リナ=インバースよ。よろしく」
槍をもった青年と、栗髪の少女が挨拶をしてくれた。
ハーリーも簡単に挨拶を返し、三姉妹が何をやるか、興味深く観察を始める。

「始めるぞ。」
ウルドがそう言うと同時に、場の雰囲気が変わる。

『汝らの未来への道を閉じる。』
スクルドがそう言うと、今度はヴェルダンディが口を開く。
『汝らの現在(今)を止める。』
ヴェルダンディがそう言い、最後にウルドが口を開く。
『汝らに時渡りの法を与えん!』

スクルド、ヴェルダンディ、ウルドの三人が作り出した三角形・・・ハーリーたちを中心とした三角形に、光が生じ始める。
それはドンドン強く、輝きを増していく。

「ハリ。引き返すなら、今の内だぞ。」
ヴィザールが、そう尋ねてくる。
ハーリーはその問いに多少首をかしげ、こう答えた。
「戻ってもどうせ犯罪人ですよ。それなら、コッチの方が千倍ましです。」
真顔でそう言ったハーリーに、ヴィザールは思わずふき出した。
「そうか・・・クク・・・分かった。じゃあ、行こうか・・・混沌が生まれし瞬間に!」

ヒュウウウウゥゥゥゥ・・・・・・

風が吹くような音がして、光は消え去る。
後には、ノルンの三姉妹のみ残されていた。



あとがきのような・・・・・舞台裏

パ:肩が・・・肩が・・・
うち終わってすぐ、もんどりうって倒れる。
そこには丁度良いソファがあり、疲れた彼を癒してくれる。
どらが居ないと言うパラダイスの中、思い切りパソをやり続け、遂に肩が痛くなった。
パ:や、やっと更新・・しかも意味分からん・・・どうしよう・・・
その問いに答えるものは居ない。
オレは、そろそろ飯食おう・・・と、台所へ入っていった。

見てくださった方、いましたらありがとうございます!
やっと更新できた・・・苦節数時間に及ぶ邪魔が入り、かなり時間を使いましたが・・・・(涙)
それでは、次回をお楽しみにしていてください!

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26482子育て日記 プロローグ3パッチー 2003/7/8 18:24:45
記事番号26431へのコメント

・・・・ハーリー・・・・早くおいでよ・・・・
うるさい!僕に構うな!!ほうっておいてくれ!!
・・・・僕と君は・・・・トモダチじゃないか・・・・
黙れっ!この・・・・・死神め!!!



ガバッ!
強制的に夢を打ち切り、起き上がる。
時刻を調べようとして、彼はそれが無意味だと思い出した。

何せ、今現在彼は時間軸には、存在していないのだから。



「おうっ!起きたか。」
先に起き上がっていたらしいヴィザールが、知らない女性と話をしていた。
「ええ。お陰様で”中々の$Q心地でした。」
ハーリーがそう言うと、ヴィザールは苦笑してハーリーに詫びる。

ハーリーが寝ている間、彼はずっと槍をハーリーの下に置いていたのだ。
お陰で妙な体勢で寝ることになった。

「・・・・そちらのお嬢さん、こんな男に引っ掛けられたら駄目ですよ。」
忠告めいたハーリーの言葉に、ヴィザールと女性は思わず噴出した。
「「そんな訳無いだろうがっ!!」」
思わず突っ込むが、ハーリーは何所吹く風・・・である。
二人を無視して、ハーリーは、八人の”王室≠ノ入っていった。



そこは、暗い空間だった。
巨大な門があるだけの、何も無い空間。
光すらない、闇の空間。
・・・・まさしく、虚無である。

彼等は、門を開けてやってきた。
天界より堕とされし、真なる王の継承者達・・・・それが彼等である。
金、銀、赤、青、紫、緑、橙、白・・・それぞれの光を纏い、彼等は降り立った。

ハーリーは、腕の中に下りてきた、金と白の光を放つ二人の赤ん坊を見て、こう誓った。
「・・・君達は、絶対に守り通すから・・・」
と・・・・・・・・



そして、一日が経ち(あくまでも彼等の時間で・・である。)ハーリーは改めて彼等の前に立った。
それぞれの光は薄れ、ヴェールの如く赤ん坊達を包んでいた。
美しい、まるでオーロラのような風景である。
これ以上無いほどに、神秘的な風景である。

「リナぁ〜!早くミルク持って来てぇぇ〜!」

・・・雰囲気と言う言葉を、彼は知っているのだろうか?

「はいはい!分かってるわよ!・・・さってと・・・今日は何を混ぜようかな〜♪」

・・・・彼等に育てられる事になった八人の王に、合掌。



あとがきのような舞台裏
どら:さて今回は・・三点!!まず、短い上に面白くない!以上!!
おい、何時の間にお前が品評するようになった?・・まあ、短いのは当たってると思うが・・・・
どら:良いじゃん!適とー適とー
・・・・百パーセント嫌がらせだな。
どら:気づかなかったの?
・・・・・・じ、次回は、やっと本編です!!
どら:やっとだもんね・・・
・・・・・・表に出ろ・・・・・・
どら:望む所♪

以後、一時間ほどの格闘が会ったとか無かったとか・・・・

続く