◆−旅人 外伝 神官を従えて−どら・ゴン (2003/7/25 14:42:10) No.26571 ┗旅人 第四章−パッチー (2003/8/6 16:33:11) No.26645
26571 | 旅人 外伝 神官を従えて | どら・ゴン | 2003/7/25 14:42:10 |
この話は、旅人 第三章の外伝的話です。 故に、前話を見ていないとかなり分かりづらいかも知れませんが、見ていない人でも面白い!っと思ってくれるように頑張りますので、どうぞよろしく。 警戒していて正解・・・・神官にそう言わせた少年は、その殺気に思わず苦笑してしまった。 この少年、この世界の人間ではない。 かつて居た世界を追放され、時空の狭間を彷徨っていた所を、L・・肩に止まっている、黄金の不死鳥・・に助けられ、この世界にやってきた。 今は、とある女魔道士と共に、旅をしている。 兎に角、そんな曰く付きの人物なだけに命を狙われても別に不思議は無いのだが・・・・ (聞いて良いか?L。仮にもこの世界の魔族が、何で僕なんかの命を狙ってくるんだ?) (仮にも、神魔族は”私に代わって≠アの世界の管理をやっているんだぞ?貴様如きイレギュラーなぞ、すぐに見つかるわ) その小馬鹿にした態度に、多少ムッとするが、まあ今は抑えておく。 何せ、目の前には殺気全開の魔族が居るのだから。 周り中から殺気が出ている。これは、いつでも、どこからでも攻撃できるぞ、という意思表示だ。 それに気づき、彼はまた苦笑する。 常人なら発狂しかねない殺意の中で苦笑している・・最早、彼も常人ではない。 (しかし・・・僕は普通の子供だったのにな・・・いつからこんな風になったのか・・・) トレードマークになっている苦笑を顔に貼り付け、ハーリーは自らの腕を、太極服の袖に入れる。 これが、彼の戦闘態勢である。 両者がにらみ合ってから数分。 神官が動いた! ハーリーに飛び掛るかのように、一気に間を詰め、手刀を繰り出す。 無論、そのような直線的な攻撃に当たるハーリーではない。 手刀が当たる数インチ手前で避け、攻撃をしかける。 ・・・だが、 ドスゥ!! 鈍い、何かが貫く音と共に、ハーリーの体を、一本の錐が貫いている。 ・・・・神官の本体である。 今までの単純な攻撃はすべて伏線。すべては、この一撃のために行われていたのだ。 「僕の勝ちのようですね。最後に、名前をお教えしましょう。僕はゼロスです。それでは・・・」 ズルゥっという音と共に、ハーリーの体を、錐が抜けていく。 「人間にしては、強い方でしたね。でも、まだまだ青かった。」 そのまま、空間転移して、その場を去ろうとしたゼロスは、あることに気づいた。 「・・・・血が出ていない?」 貫いたはずの体から、全く血が流れてこない。 おかしい。どうも嫌な予感がする。 ゼロスは、その予感が当たらないことを祈りつつ、ハーリーの体に歩み寄った。 瞬間! 一本の糸が、足にまとわりつく!その糸は、きつくゼロスを縛りながら、自由を失わせていく。 「成る程・・・・・不死身か・・・・・悪くない。悪くは無いよ。L」 多少高い、ボーイソプラノの声が当たりに響く。 ゼロスは、目の前で起こっている光景に、目を見開いた。 先ほど、自分が始末したはずの少年が立っている。しかも、腹には傷跡などまるで無い。 悪夢でも見ているのか、いや、自分が夢など見るはずが無い、と自問自答するが、答えは分かりきっている。 目の前の少年は、死んでいなかった。 (ふん、最初は別にいらないと言っていなかったか?) 今度は、若い女性の声。 その声が聞えた瞬間、ゼロスの体に、今まで以上の驚愕が走る! 「こ・・・この声は・・・・まさか、あの方なのか!!!?」 自分自身でも声が震えているのが分かる。だが、それをとめる事などできるはずが無い。 「さて・・・・ゼロスさん、お陰で良い体験が出来ました。ありがとうございます。」 少年は、笑ってそう言う。だが、それが外側だけのものであることなど、ゼロスにはわかりきっていた。 「僕としては、何かしらのお礼がしたいんですが・・・・・そうだ!異世界の技を、一つお見せしましょう!!」 まるで、悪戯を思いついた子供のように、彼は笑ってそう言った。 ハーリーは、動けないゼロスの傍に歩み寄っていく。 一歩、二歩、三歩・・・・ そして、ゼロスの前に立つと、彼の腹に自分の右手を当てる。 「・・・・?」 思わず顔に疑問を出したゼロス。だが、その顔が、次の瞬間、驚愕と苦痛の表情になる。 ズドォォォォォンッ!!! ハーリーの腕に、高密度の”気≠ェ集まり、一気にゼロスを吹き飛ばす。 その余りの威力に、ゼロスはチャクラを粉々に砕かれ、余りの激痛に、叫び続ける。 「グゥゥゥガアァァァァァ!!!ウガァァァァ!!!」 地を這いずり、苦悶の叫びを上げ続けるゼロス。 そこでやめるハーリーではない。 彼は、ゼロスの腕を取ると、見せびらかすかのように牙を見せ、思い切り”噛み付いた いきなりの行動に、ゼロスは何がなんだか分からなくなり、思い切り反撃しようとするが、全く功を奏さない。 むしろ、完全に無視されている。 メキメキっ・・・・ブチィィ!! 「ギィィ・・ギャアァァァ!!!」 絶叫し、ゼロスは呻き続ける。 ついに、腕が噛み千切られたのだ。 本来なら、腕がちぎられようが大した事は無いだろう。 だが、この少年の攻撃は、何故か純魔族である自分にもダメージを与えてくるのだ。 悲鳴をあげ続けるが、逃げる事すら許されない。 「どうした?ほら、早くたてよ。まさかこれで終わりなのか?まだ腕が”一本”無くなっただけだよ?早く、さあ、早く!!早く!!」 彼の言葉にただでさえもう残ってなかった戦気が、全くなくなっていく。 ”竜を滅する者≠ニまで呼ばれた自分が、手も足も出ずに、それこそボロ雑巾の如く引き裂かれ、逃げ惑っている。 その事に、彼は戦慄した。この少年は、間違いなく自分の”上司&タみの力を持っている。 ・・・バランスが・・・・崩れる!! 危うい関係だった神魔のバランスが、間違いなく崩れ去る事を、彼は予期した。 (そろそろ、終わったらどうだハーリー。もう夜中だぞ。) 「そうだな。ゼロス、お前、僕の舎弟になれ。」 一方的な命令に、ゼロスは絶句する。 だが、これを受けなければ滅ぼされるだろう。 「・・・・・・分かり・・・ました・・・・・」 「さて、さっさと戻りましょう。」 (そうだな。なにやら大変な事になっているぞ) 雑談しながら、彼は町に戻って行った。 十分後、とんでもない惨事を目にすることになるが、この時はまだそんなことは分からなかった。 あとがきと言うか謝罪 皆様こにゃにゃちわ!!!作者こと、どら・ゴンですぅぅぅ!! パ:何気にハイテンション・・・・しかし、毎度思うんだがオレがここに居ていいのだろうか? 良いわよ。居てもいなくても変わんないんだから。 パ:(のの字を書いてる) しばらく放っときましょう。 さて、やっと書き上げた番外編!今回はゼロスですねぃ!! 皆様、特に読んでくれてた人、後れて申し訳ありません!! どうか、至らぬ作者をお許しください・・・・(平伏) ではでは・・・・ |
26645 | 旅人 第四章 | パッチー | 2003/8/6 16:33:11 |
記事番号26571へのコメント 諸君 私は戦争が好きだ 諸君 私は戦争が好きだ 諸君 私は戦争が大好きだ 殲滅戦が好きだ 電撃戦が好きだ 打撃戦が好きだ 防衛戦が好きだ 包囲戦が好きだ 突破戦が好きだ 退却戦が好きだ 掃討戦が好きだ 撤退戦が好きだ 平原で 街道で 塹壕で 草原で 凍土で 砂漠で 海上で 空中で 泥中で 湿原で この地上で行われるありとあらゆる戦争行動が大好きだ 戦列をならべた砲兵の一斉発射が轟音と共に敵陣を吹き飛ばすのが好きだ 空中高く放り上げられた敵兵が効力射でばらばらになった時など心がおどる 戦車兵の操るティーゲルの88mmが敵戦車を撃破するのが好きだ 悲鳴を上げて燃えさかる戦車から飛び出してきた敵兵をMGでなぎ倒した時など胸がすくような気持ちだった 銃剣先をそろえた歩兵の横隊が敵の戦列を蹂躙するのが好きだ 恐慌状態の新兵が既に息絶えた敵兵を何度も何度も刺突している様など感動すら覚える 敗北主義の逃亡兵達を街灯上に吊るし上げていく様などはもうたまらない 泣き叫ぶ捕虜達が私の振り下ろした手の平とともに金切り声を上げるシュマイザーにばたばたと薙ぎ倒されるのも最高だ 哀れな抵抗者達が雑多な小火器で健気にも立ち上がってきたのを80cm列車砲の4.8t榴爆弾が都市区画ごと木端微塵に粉砕した時など絶頂すら覚える 露助の機甲師団に滅茶苦茶にされるのが好きだ 必死に守るはずだった村々が蹂躙され女子供が犯され殺されていく様はとてもとても悲しいものだ 英米の物量に押し潰されて殲滅されるのが好きだ 英米攻撃機に追いまわされ害虫の様に地べたを這い回るのは屈辱の極みだ 諸君 私は戦争を地獄の様な戦争を望んでいる 諸君 私に付き従う大隊戦友諸君 君達は一体何を望んでいる? 更なる戦争を望むか? 情け容赦のない糞の様な戦争を望むか? 鉄風雷火の限りを尽くし三千世界の鴉を殺す嵐の様な闘争を望むか? 『戦争! 戦争! 戦争!』 よろしい ならば戦争だ 我々は渾身の力をこめて今まさに振り降ろさんとする握り拳だ だがこの暗い闇の底で半世紀もの間堪え続けてきた我々にただの戦争ではもはや足りない!! 大戦争を!! 一心不乱の大戦争を!! 我らはわずかに一個大隊 千人に満たぬ敗残兵に過ぎない だが諸君は一騎当千の古強者だと私は信仰している ならば我らは諸君と私で総力100万と1人の軍集団となる 我々を忘却の彼方へと追いやり眠りこけている連中を叩き起こそう 髪の毛をつかんで引きずり降ろし眼を開けさせ思い出させよう 連中に恐怖の味を思い出させてやる 連中に我々の軍靴の音を思い出させてやる 天と地のはざまには奴らの哲学では思いもよらない事があることを思い出させてやる 一千人の吸血鬼の戦闘団で 世界を燃やし尽くしてやる 「最後の大隊大隊指揮官より全空中艦隊へ」 目標英国本土ロンドン首都上空!! 第二次ゼーレヴェー作戦 状況を開始せよ 征くぞ 諸君 『ヘルシング』4巻186P 少佐 まるで夢の中に居るような錯覚を受け、彼は自分の唇を噛み締める ギシィ、ギシィ、ギシィ・・・・・ ベッドが軋む音だけが、彼の耳に入ってくる。 うそだうそだうそだうそだ。 少年はそう呟き続ける。 だが、そう呟き続けても、何も変わらないし、終わりもしない。 乱れ舞う銀の髪が、少年の心に深く刻み込まれた。 夜 彼はベッドから起き上がり、乱れた息を整える 酷く体が疼く。 となりの部屋に居るリナとナーガが寝ているのは、すでに”分かっている” 彼は三階の窓から飛び降り、道路に着地する。 音一つ起こさずに舞い降りた少年に、通行人がギョッ、とするが、気にせず町に繰り出していった。 大通りを少し見て、この町の構造を把握した後、彼は目的の地域に足を踏み入れる。 闇通りだ。 白い太極服をなびかせながら、悠々と歩くハーリー。 何人かの愚か者が、彼に近づこうとする。が、すぐさま足を押さえ、落ちた腕を拾い、逃げ帰る。失神したものも居る 。 彼は何もしていない。少なくとも、表面上は何もしていない様に見える。 常人には見えない程度に右指が動いていた事など、誰にも分かりはしないだろう。 バー・ロイヤル その看板にはそう書かれている。 食堂にでも入るかのごとく、彼はドアをくぐった。 店には十人前後の客が入っていた。 その全員が、賞金でもかけられていそうな人相をしている。 どうやら、当たりの様だ。 奇異の眼差しで見られながら、ハーリーはカウンターに腰掛けた。 ない、と一言で答え、マスターはグラスを磨き続ける。 笑いが起こった。 「坊主!ママのおっぱいが欲しいんなら、さっさとおうちに帰りなっ!」 後ろで、背の低い、金髪の男が嘲笑してくる。 それを無視して、かわりに頼んだソーダ水を口に含む。 右手がわずかに動いているが、誰にも分からないだろう。 しばらく男の罵詈雑言は続いていたが、しばらくすると急に途絶えた。 いえないのだ。首を絞められて。 男はまるでロープで縛られるかのごとく首をかきむしり、何かをはずそうとする。 暫くほうっておくと、土煙色になった唇から、泡が出始めた。 そこで、男は地面に倒れふす。 賢い読者はお分かりだろう。この所業は、全てハーリーが起こしたものだ。 彼の暗器術の中でも、最も得意な糸、剣糸。 それを用いた業である。 倒れた男を、マスターは外に放り出した。 ハイエナ共が彼をあさろうとも、このバーには関係ない、というわけだ。 「お客さん、意外と腕が立つようだな。仕事を探しているのかい?」 マスターの問いに、首を縦に振って答える。 やっと、目的を達する事が出来たというわけだ。 「で、どんな仕事を探してるんだ?今の技からすれば、暗殺か?」 確かに今の技は暗殺術だ。だが、彼は別に殺人狂ではない。 いちいち、手のかかる暗殺などやりたくはない。 「この年齢で暗殺者になりたくはないな。マン・サーチ(人探し)の仕事はあるか?出来るだけ危険な」 報酬は度外視しても良い、と付け加え、彼は残ったソーダ水を一気にあおる 「あるにはあるぜ。飛びっきりのがな。今までの連中、全員半殺しにされちまってな。誰も手をつけねぇ」 こけた顔に笑みを浮かべ、マスターはそう言った。 急に弁舌になたマスターに苦笑し、彼はおかわりを頼んだ。 「人探しで半殺しにあうとはな。 かわいそうに。 その相手、ギャングにでも囲われているのか?」 苦笑しながらそう尋ねるハーリー。 ギャングが相手なら、金で解決するだろう。 吹っかけてくるなら、多少痛めつけてやっても良い。 「いんや。探した相手が問題なのさ。その相手に半殺しにされたんだよ」 探した相手に半殺しにされるとは、災難に・・・ と心の中で呟き、ハーリーはまた苦笑する。 「で・・・理由は?」 「依頼人は、その男に振られたようでな。それも、連絡もよこさずに。 本人に会って問いただしたい、ってことなんだが、本人が会う気が無い。 依頼人を連れて行こうとすれば逃げちまうし、本人を依頼人の所へ連れて行こうとすれば半殺しだ。やってっれんさ」 肩をすくめ、マスターはグラスを棚に片付ける 「アンタ、この仕事受けるんだろ?気ィつけなよ。 何せ、相手はあの『剣師』(ソード・マスター)ガウリイ=ガブリエフだからな」 あとがき お久しゅうございます。皆様。どらでございます そして、ただでさえ少ない話なのに、あんな馬鹿長い引用を使った事をお詫びいたします。 さて、今回、わたしはある試みに挑戦しました。 で・・・・失敗したのかどうか、ビミョウなところなんですよね・・・ 誰かが面白いと言ってくれたら、完全に成功ですが、多分今回はそれは無いでしょう。 これからもいろいろ挑戦していきますんで、皆様、末永く見守ってください。 ではでは・・・・・ |