◆−S×リナ−チエ (2003/8/19 01:27:20) No.26735 ┣Re:S×リナ−かぼちゃ (2003/8/19 10:44:22) No.26737 ┃┗ありがとうございます!−チエ (2003/8/19 22:44:29) No.26739 ┗『Darkness』 S×リナ−チエ (2003/8/19 22:50:36) No.26740 ┣また読んじゃいました−かぼちゃ (2003/8/20 20:42:38) No.26746 ┃┗あわわ、再びありがとうございます!−チエ (2003/8/21 19:56:19) No.26760 ┣Re:『Darkness』 S×リナ−まりあ (2003/8/20 20:55:00) No.26747 ┃┗こんにちは−チエ (2003/8/21 20:00:48) No.26761 ┗Re:『Darkness』 S×リナ−渚 (2003/8/21 18:32:41) No.26758 ┗こんばんわ−チエ (2003/8/21 20:06:40) No.26762
26735 | S×リナ | チエ | 2003/8/19 01:27:20 |
は、初めまして!図々しいながらも、初投稿させていただきます! ホントに駄作で申し訳ないですが、S×リナに今現在はまってしまい・・・ すみません、もし目を通された方、ありがとうございます ──────────────────────── 『transitory』 欲したは少女。 金色の魔王に身を渡した少女。 『視た』人間はあまりにも儚すぎた。 自らの『過去』を思い出させるように。 金色のたゆたいし全ての母。 我が王が選びしその望み。 その存在。 それはあまりにも純粋で。 知らず、飛ばした意識の中で立ち止まっていたことを知る。 「・・・・魔王様・・・・?」 声に、我に返った。 『・・・・海王か・・・・』 声には出ず、意識下でその名を呼ぶ。 氷に妨げられ、口が動かせないから。 「どう、なさいましたか・・・?」 『・・・・夢を見ていた』 「夢?」 その問いに答えず、氷の中のオトコはそのまま沈黙した。 金色の母を揺り動かしたその儚き存在。 氷の中のオトコはそれを想う。 少女はあまりにも純粋すぎて。 金色の魔王、そして氷の中のオトコの意識下にその存在の身を置く。 母よ。 金色なりし闇の母よ。 あなたは私を笑いますか? 罵りますか? 『視て』しまったその存在。 それはあまりに儚く美しい。 「魔王様?」 『退け、海王』 「・・・仰せのままに」 金色の母よ。 どうか笑って下さい。 あなたの心を揺さぶられた存在に、私は心奪われました。 e n d ────── あの、あの、これで前半終わりでして・・・ すみません、申し訳ありません。 ステキ群の中に駄作で(ドキドキ) いえあの、もしこのカプに賛同して下さる方がいらっしゃったら嬉しいなぁ・・と。 ホントに失礼しました! |
26737 | Re:S×リナ | かぼちゃ | 2003/8/19 10:44:22 |
記事番号26735へのコメント 初めまして。かぼちゃと申します。さっそく読ませていただきます。 とても綺麗な文章でS様の心情が綴られていて感激しました。異色の組み合わせかと思ったのですが何やら凄く切なくて、いつの間にやら引き込まれてました。 魔王という強い立場の者が人間という弱々しく儚い存在に惹きつけられ、心を奪われる様が何ともいえません。 感想書くの下手で申し訳ありません。短いですがこの辺で失礼致します。 これからも素敵な作品待ってます。応援しております。頑張って下さい。 |
26739 | ありがとうございます! | チエ | 2003/8/19 22:44:29 |
記事番号26737へのコメント 初めまして、どうもです。 読んで頂いただけでなく、勿体ないお言葉の連続をありがとうございます! ホントに勿体なさすぎて、かなり心臓が高鳴りました。 ありがとうございます。 やはり異色カプだと思いますか。 私もそう思います!(ぉぃ) だけども、何故か想いが積もり積もって投稿させていただきました。 私の拙い文章からそこまで解釈していただき、恐縮でありますがとてつもなく、もう心底喜んでおります。 ありがとうございます。 今度は初投稿したのよりもかなり俗っぽくなってしまいますですが・・ そう言って頂けてかなり嬉しいです。 図々しくも、またもや参加しようと企んでますですが、もし、万が一にでもお目を通していただければ幸いです。 ホントに、ホントにありがとうございました。 |
26740 | 『Darkness』 S×リナ | チエ | 2003/8/19 22:50:36 |
記事番号26735へのコメント こんばんわ、チエです。 またもや身の程知らずにも投稿してしまいました。 ホントに、ホントに申し訳ありません。 だけども・・・Sリナに少しでも感心がある方がいらっしゃったら心底嬉しく思うので・・・ 異色どころか、「なんでだ!?」と突っ込みたくなるようなカプですが、どうぞヨロシクオネガイイタシマス。 ちなみにラブイかもしれませんです・・・・ それこそ「なんで!?」という感じですが・・・ あわわ、すみません。 ──────────────────────── 彼女は眼を開けた。 体が痛みを訴えている。 『Darkness』 見るは闇。 辺りは闇。 『立てる』のだが、地面の感触すらない。 「もし今君は逆さに立っているよ」と言われれば納得すらしてしまうだろう。 まるで無重力。 だけども、足の裏への感触はある。 不可解な空間。 「・・・・どこ?」 無意識に彼女は呟いていた。 眠っていたはずだ。 ならば、どうしてこんなトコにいるのだろうか・・・? 「夢・・・?」 そう考えるのが妥当かもしれない。 彼女は辺りを見回した。 だけども、周りに在るのは闇だけで。 ・・・・否、違う。 後方にうっするらと赤みがさしている。 光だろうか。 彼女はまた無意識にそちらに向かって歩き出していた。 見るは闇。 紅き闇。 僅かな紅い光の放つ氷の塊。 それだけが闇の中、光を放って存在していた。 彼女はよく見えるように更に歩みを早め、近づいた。 キモチが急かされる。 『急げ!』 『早く!』 もうどれだけ歩いたか解らない。 だけども、不思議と疲れることはなかった。 遠めに彼女には点としか見えなかったが、間近で見て巨大な氷の柱だと解る。 彼女はそれにグローブを外して触れようとした。 何故だか、グローブをして触れてはいけないような気がしたから。 その途端、彼女の躰が宙に浮く。 「なっ」 思わずジタバタしてみたが、それでも彼女の躰は上昇していく。 呪文も試してみたが、発動しない。 やがて、諦めたように彼女はその『力』に身を任せた。 理解したのだ。 自分がいくらもがいても敵うような『力』ではないと。 見るモノがないのでとりあえず彼女は上方を見ていた。 氷の中、何かがある。 在る。 彼女は顔を顰め、目を凝らす。 やがてそれを『人型』だと彼女は理解した。 その『人型』の前に浮力は維持して止まる。 目の前に、見知らぬオトコの『人型』がいた。 「・・・・誰?」 それは本当に呟きで。 彼女はまだ左手にはめていたそれを脱ぎ、持っていたグローブと一緒に投げ捨てた。 それはそのまま下方に落ちていく。 なるほど。 『あたし』から離れた『物体』にお呼びではないのか。 彼女は冷静にそんなことを考えた。 そしてまた目の前の『オトコ』に目をやる。 それはキレイな『人型』 それは何処か寂しげで。 彼女は『オトコ』の顔の部分の氷に手をかけた。 それは思ったよりもずっと冷たくて。 だけども手は引っ込めない。 氷に手が吸い付く。 しばし後、それは完全に密着し、手の皮を剥ぎ取らないととれないだろうトコロまで来ていた。 氷は手の平では飽き足らないというように、更に彼女の躰を蝕んでいく。 それでも、彼女はそれを一向に気にしていない。 ただ、目の前の『オトコ』に注意を向けていた。 「・・・あたしを呼んだの?」 その呟きに、『オトコ』は応えない。 それでも、彼女は話しかける。 「ずっと、そこにいたのね・・・」 ふっと、彼女は息を吐き出した。 「冷たい?」 『・・・』 「イタイ?」 『・・・』 「ずっと、あたしを呼んでいたのね」 『・・・』 「・・・あたしはアナタが誰なのか知ってる」 『・・・』 「『アナタ』に会ったのは初めてなのにね」 『・・・』 「でも・・・」 『・・・』 「あたしが『あれ』に乗っ取られた瞬間から、あたしはアナタを感じていた」 『・・・』 「ずっと・・・」 『・・・』 「ずっとあたしはアナタを感じていた・・・」 『・・・』 「アナタを・・・」 『・・・』 「・・・変な感じ・・・」 『・・・』 「アナタとあたしはよほど縁が深いのね」 『・・・』 「・・・あたしはアナタを思いすぎて、限度が無くなってしまった」 『・・・』 「解らないの。こうやってアナタを目の当たりにして、更に解らなくなっちゃった」 『・・・』 「・・・・アナタは」 『・・・』 「何を望むの?」 『・・・』 「アナタの理想論ではなく、アナタは『あたしに』何を望むの?」 『・・・』 「・・・ここはアナタの空間ね」 『・・・』 「こんなにされても、まだそんな力はあるのね」 『・・・』 「アナタなんか嫌い」 『・・・』 「だけど・・・」 『・・・』 「・・・なんで?どうして・・・こんな感情が生まれるの・・・?」 『人とは不可解なモノ』 『それ』は声ではなく、頭の中に語りかけた。 彼女はハッとして顔を上げる。 だけども、『オトコ』は微動だにしていない。 けれど彼女は『オトコ』の閉じている眼に視線を合わせる。 「あたしにとっては、魔族も『不可解なモノ』よ」 『我にとっても、人にとっても、万物にとって自らの種族以外は不可解なモノ、だろう・・・?』 「・・・そうね・・・でも、あたしたち人間は・・・『他人』も不可解ではあるけれど」 『それは魔族とて同じ事』 「・・・どうして、あたしを呼んだの?」 この闇に。 紅き闇に。 『それを聞くのか、この我に』 「・・・ううん、いい」 彼女はコツン、と氷に額をくっつけた。 先程つけた手の平は、あまりの冷たさに感覚がない。 だけども彼女はそれを不快には思わなかった。 ゆっくりと眼を閉じる。 「アナタに感情はある?」 『それは万物に与えられるモノ』 「でも、あたしはこんな感情なら要らない」 『・・・』 「アナタなんて、知らなければ良かった」 『・・・人間よ』 「・・・ひとくくりにしないで。あたしには名前がある。アナタと同じように・・・」 『・・・存在が違う』 「だけど、イヤなの・・・リナ・インバース。そう呼んで」 『では汝、リナ・インバース・・・・何故我に呼応した?』 「・・・やっぱり、アナタが呼んだのね」 ピシピシとバンダナが音を立てる。 凍っていく。 「アナタが呼んで、あたしがそれに応えた。それだけで充分でしょう・・・?」 多分、今在る感情は同じ。 「安っぽい言葉は要らないわ。今アナタはあたしの頭の中を覗いてるでしょうから」 『・・・なかなか言うな・・・』 「『あたし』だもの」 手が凍っていく。 それは彼女の躰を徐々に蝕んでいった。 これほどまでに冷たいと思うのに、だけども痛みはない。 「アナタは魔王なのにね、シャブラニグドゥ・・・」 『・・・汝は人だ。リナ・インバース・・・』 「こんなにも違うのに」 『・・・存在自体が違うのにな・・・惹かれてしまう』 そう、惹かれる。 この全く違う存在に。 『我は滅びを』 「あたしは生きる道を歩む」 『決して相容れない』 「だけども・・・・こんなにもあたしの中には貴方がいる」 『・・・理不尽なことだ』 「そうね・・・」 彼女は身を引いた。 その際、凍ったバンダナが音を立てて崩れ落ちていく。 彼女の額は少しだけだが、凍っていた。 体を蝕む氷。 それはすでに半身を脅かしている。 彼女は眼を開けた。 目の閉じた『オトコ』を見る。 そしてそのまま口吻を氷越しに送った。 それを境に、氷がぴしりと音を立てる。 それは大きくなり、やがて氷の柱一体に皹が入った。 『我の中には汝が。汝の中には我が』 紅い一対の眼が見開く。 その瞬間、オトコを覆っていた氷が盛大な音を立てて砕け散った。 『オトコ』はゆっくりと手を伸ばす。 彼女はその手を取った。 『今は・・・それだけで充分だ』 彼は彼女の凍った部分に手をかざし、その氷を瞬時に溶かしていった。 彼女は眼を開ける。 『オトコ』と同じ、深い赤の一対の眼。 視線は絡み合い、彼女は『オトコ』の頬に手を添えた。 「あたしは生きるけれど、また、アナタに会いたい」 彼女は笑む。 『汝が生在るうちには再び実体では相まみえまい』 「こうやっては、もう会えない?」 『・・・否』 「なら、今の私にはコレで充分よ」 『夢だけでか?』 「今は・・・・」 『実体を伴うのは再び混沌の中でのことになろう』 「──────じゃぁ、待ってるから」 『・・・汝のその純粋なる願い・・・だからこそ、あの御方も汝のために動いた・・・』 「あたしは『あたし』に忠実なだけよ」 『されば故に。だからこそ、我も惹かれるというモノ・・・』 「・・・魔王にそんなこと言わせちゃうなんて、ね・・・」 『・・・』 「うん、待ってる。ずっと・・・『あれ』の中で」 『・・・何億年かかるやも知れんがな』 「それでもいいの。待ってるから」 彼女はそのまま『オトコ』の首に自分の腕を回した。 きつく、抱き締める。 今度会えるまでの感触を確かめるように。 「もう、行かなきゃ」 『・・・解って、いる・・・』 「じゃぁ、また。会いに来るから・・・」 『次は・・・汝らの言う時間帯では半年後に』 「・・・了解」 そして、彼女は眼を閉じた。 『彼女』はうっすらと眼を開けた。 眼を開けて一番、陽の光が入ってきた。 彼女は眩しそうに眼を細める。 「ん・・・」 「リナさん!」 陽の光を遮り、一人の少女がリナの顔を覗き込んだ。 「・・・アメ、リア・・・?」 「もう五日も眠っていたんですよ!?ダイジョブなんですか!?」 「え・・・五日!?」 ガバッとリナは飛び起きた。 体がだるい。 「リナ・・・」 「ガウリイ・・・五日も眠ってたって・・・」 「ああ・・・心配、したんだぞ・・・」 そう心底ほっとしたように言うガウリイに、リナは少しだけ弱く微笑む。 「ん、ごめん・・・」 「大丈夫なのか?」 そう、ぽつりというゼルガディス。 遠巻きにだが、その顔は明らかにリナを心配している。 「ん、もう大丈夫よ・・・」 言うリナに、みんながほっとしたような表情をして見せた。 「でもリナさん・・・なんだって五日も寝てたんでしょうか・・・?心当たりあります?」 「あるわよ?」 さらり、と言うリナに、アメリアの眼が点になった。 まさかそう簡単に返されるとは思っていなかったようだ。 「あ、あるんですか!?」 「うん」 「・・・どう言うことだ?」 低い声で言うゼルガディスに、リナは曖昧に微笑む。 「僕も気になりますね」 シュンといきなり空間から現れたゼロス。 だけども、みんなもうそんなことでは驚かない。 ただ、ゼルガディスとアメリアだけが苦い顔をしていた。 「何しに来たんですか?」 悪意を込めて言うアメリア。 「いやぁ、仕事帰りにあなた達の気配を察知しましてね?それで顔を出したらリナさんが昏睡状態ですし?僕としても気にはなってたんですよ」 「その割にはリナが目覚めてすぐに来たな・・・」 呆れて言うゼルガディス。 「一応気配がしましたので」 「それに、私たちの前に姿を現さなかったくせに!」 「だっていきなり現れたらアメリアさんの生の賛歌の餌食になっちゃいますし・・・」 はっはっはと笑いながら言うゼロスに、彼等は一様にして肩を落とした。 しかし、ガウリイだけがリナをまだ心配そうに見ていた。 それに気づいたリナはパタパタと軽く手を振ってみせる。 「大丈夫だってば、ガウリイ」 「でも・・・」 「もう、いいのよ」 「リナ・・・?」 それでもまだ心配顔のガウリイに、リナは微笑んだ。 何処かふっきれた感じ。 そしてゼロスの方に向き直る。 「どうせまたアンタは面白そうだからとか、そんなので来たんでしょ?」 「まぁ、そういうことです」 「・・・あっさりと肯定しましたねー・・・」 はぁ、とアメリアが肩を落とす。 「それに、あたしの心配するガウリイ達から負の感情も食べてたわね?」 「おや、いい読みですねぇ・・・?」 「あぁあ!もう、やっぱり魔族って最低!」 軽い癇癪を起こしたアメリアに、でもゼロスは笑う。 「ま、魔族はそう言うモノですからねぇ」 まるで挑発した物言いに、アメリアは拳を振り上げた。 が、それを遮ってリナが口を開く。 「アメリア、ゼル、ガウリイ・・・心配かけてゴメンね」 「あの・・・僕も一応心配はしてましたが・・・?」 「アンタは楽しんでただけでしょうが」 きっぱりと言うリナに、ゼロスはそれでも笑っていて。 「それで・・・・どうしたんだ?」 言うゼルガディスに、リナは彼の方に顔を向ける。 「夢をね・・・視てたの」 「夢?」 聞き返すアメリア。 それにリナはコクンと頷いた。 「・・・スキな人の夢・・・。話し込んでたら、時間が経つの忘れちゃったみたい・・・」 何処か夢見るような様子で言うリナに、幾人かが驚きを露わにした。 「スキな・・・・?」 呟くガウリイに、リナは微笑む。 「そう。夢でしか会えないの」 「誰だ!?」 叫んだのはゼルガディス。 その声には、『あのリナに!?』というニュアンスが充分に含まれている。 「・・・どういう意味よ」 はぁ、とリナは溜息を吐いた。 「俺も聞きたい。誰だよ、リナ」 そう、何処か憮然と言うガウリイ。 好奇心からか、アメリアは黙ってリナの次の発言を待っている。 それはゼロスも同じらしい。 「・・・言ったら、ゼロスには大ダメージを与えられるかもね」 精神体だし。 苦笑しながら言うリナに、全員が『?』マークを頭に掲げている。 が、ゼロスはその後ハッとしたようにその眼を開けた。 『まさか』とそう顔に書いてある。 それを肯定するように、リナはゼロスに向かって『ニッコリと』微笑んだ。 「ゼロス、正解よ」 「ななななな、なんでですかぁ!!??」 その声に動揺が走る。 しかし、他のみんなはまだ理解できない。 否、ゼロスのその反応と、先程のリナの言葉。 それを推測して、ゼルガディスも青ざめた。 「ま、まさかリナ!」 「多分、ゼルも正解」 「ちょ、ちょっと待て!なんでだ!?」 「え!?ゼルガディスさん、解ったんですか?」 教えて下さい!と強請るように言うアメリアに、しかしゼルガディスはそれどころではない。 ゼロスと一緒に動揺しまくっている。 「なぁリナ。誰なんだ?」 そう言ったのはガウリイ。 まるでというか、全く心当たりがないらしい。 「ちょっと頭を使えばすぐ解る人よ」 否、あれを『人』と言っていいのか解らないが。 だけどもそれが一番伝えやすい。 「俺が頭使えるわけないだろ?」 ムゥっと言うガウリイに、リナは苦笑する。 「じゃぁ、ゼルとゼロスにでも聞いてよ。多分、合ってるから」 「だから、なんでですかぁ!?」 涙ながらに言うゼロスに、リナは微笑む。 「しょうがないじゃない。スキになっちゃったんだから」 「だからって・・・・はっ!もしや、五日間眠りっぱなしだったのも魔王様のお力!?」 さらりと言っているゼロス。 その瞬間、アメリアとゼルガディスの思考が停止した。 「はい、全問正解よ。ゼロス」 「な、なんでですかぁ・・・?というか、どういう接点で・・・それ以前に、どうして人間を・・・?」 何やらブツブツ言っているゼロスを置いて、ガウリイが口を開く。 「・・・魔王?」 「うん。そう」 「って、誰だ!?」 「・・・・このバカクラゲ!前に会ってるでしょう!」 思わず、力一杯突っ込むリナ。 「リリリ、リナさん!?ちょっと待って下さい!」 アメリアが言う。 「何?」 「なんでよりによって魔王なんですかぁ!?生きとし生けるモノの天敵なんですよぉ!?」 「・・・んでも、しょうがないじゃない・・・」 「それで済まさないで下さいー!」 アメリアは思わず涙ぐんで絶叫した。 「リナ、相手が誰だか解ってるのか!?」 言うゼルガディスに、リナは頬をポリポリとかいて目線を泳がせる。 「うん、一応・・・・」 「リナさん!悪いことは言いません!お願いですから、考え直して下さいー!」 絶叫するアメリア。 「いや」 即答。 「折角・・・会えたの」 その表情は、いつもの『リナ』などではなく。 こんなに彼女は綺麗だったのかと、その場にいた全員が息を呑んだ。 「でもリナさん・・・魔王様は・・・」 言いかけるゼロスに、遮るようにリナは口を開く。 「それ以上はあたしじゃなくて、本人に聞いてよ」 言って、リナは笑った。 ゼロスは力無くそうします、とだけいうと、またその場からかき消えた。 多分、上司にでも連絡するつもりだろう。 その時の魔族側の反応は面白いかも知れない。 彼女は他人事のようにそう思った。 アメリア達はまだ騒いでいる。 その混乱をよそに、リナは少し微笑んだ。 何処か夢見がちな表情。 そのことに、ガウリイだけが気が付いた。 彼だけは混乱するような頭の持ち主ではなかったので、じっとリナだけを見ていたのだ。 リナはガウリイの視線に気づかず、そっと窓の外に眼を向けた。 またね。 また、半年後に。 そう呟いたリナの耳に、小さな声が聞こえる。 否、頭の中に。 否、心の中に。 『・・・・またいずれ』 e n d ──────────────────────── お目汚し失礼しました。 だけども・・・・その、今何よりもリナ受けにはまってまして、その上でS×リナは何故かロマンの領域まで来ていて・・・・ あわわ、ホントに済みませんでした! |
26746 | また読んじゃいました | かぼちゃ | 2003/8/20 20:42:38 |
記事番号26740へのコメント こんばんは。再びかぼちゃです。 何やらハマってしまいました。 本日よく見たら『おや?進んでる』と思い読んだところものの見事にハマりました。 今となっては異色の組み合わせどころか何で今までなかったんだろう状態にまで陥りました。基本的に魔族好きなんです。 ゆっくりと味わえる表現の綺麗な文章で読んでいて凄く引き付けられるものがあります。綺麗な言葉で綴られた赤眼の魔王とリナの気持ちは共感できます。一文一文を噛みしめてじっくりと考えながら読むことができました。 前半がずっとシリアスでドキドキしながら読んでいましたが最後の辺りの皆様の会話がいつも通りでそのギャップすら切なく思えました。素敵な仲間がいてその会話の中であまり隠そうともせずにその事を堂々と認めて受け入れたあたり、リナさんらしいです。 その後の魔族スキャンダルも見ものかと・・・(笑)。 やっぱり素敵です。これからの作品も待ってます! では。 |
26760 | あわわ、再びありがとうございます! | チエ | 2003/8/21 19:56:19 |
記事番号26746へのコメント いえ、もう、何てお礼を言ったらいいか! またもや感想を頂けるなんて思ってもみませんでしたので、かなりドキドキです。 ありがとうございますです。 しかも、ハマって下さったとか! あわわ、何かもう、最高のお褒めの言葉を頂いた感覚です。 私も基本的に魔族が大好きですので、かなり魔族贔屓です。 むしろ、だからこそこんな異色のカプになりましたです(笑) 何とも勿体ない感想をすみません、ありがとうございます。 しかも、そこまで深く考えて下さるなんて、胸の高鳴りが抑え切れません。 S×リナなんてカプに、そして私のエスエスにそこまで深読みして下さるなんて・・・っ! 感無量です、投稿してホントによかったです。 後半部分のみなさんは、結構楽しみながら書いたので、そう言ってただけると嬉しいデスv 魔族のスキャンダル・・・まるで芸能人ゴシップのように叩かれながらも、みなさんある意味で抗議できない状態でパニックに陥ってくれたらいいな、と思います!(なんだそれー!) ホントにありがとうございました。 次も、また見かけましたらお眼を汚されるかもしれませんが、どうぞヨロシクオネガイイタシマスです。 それでは、乱文で失礼しました。 |
26747 | Re:『Darkness』 S×リナ | まりあ | 2003/8/20 20:55:00 |
記事番号26740へのコメント >こんばんわ、チエです。 こんにちわ☆ まりあです。 >またもや身の程知らずにも投稿してしまいました。 >ホントに、ホントに申し訳ありません。 >だけども・・・Sリナに少しでも感心がある方がいらっしゃったら心底嬉しく思うので・・・ 関心あります! っていうか、初めて見ます。Sリナ・・・。 >不可解な空間。 アストラル・・・でしょうか? >自分がいくらもがいても敵うような『力』ではないと。 ここからして、『力』の正体は人間じゃないような・・・。 >氷の中、何かがある。 氷といえば、あの人ですね。(人と言って良いものかはわかりませんが) >氷に手が吸い付く。 うっわぁ、冷たそうですね。 >しばし後、それは完全に密着し、手の皮を剥ぎ取らないととれないだろうトコロまで来ていた。 は、剥ぎ取る・・・。いえ、想像するのは止めます。恐ろしいんで・・・。 >「『アナタ』に会ったのは初めてなのにね」 初めて・・・? ああ、これの体に会うのは、ですか。 >「あたしが『あれ』に乗っ取られた瞬間から、あたしはアナタを感じていた」 『あれ』っていうのは・・・聞くまでもありませんね。 >「アナタとあたしはよほど縁が深いのね」 まあ、普通の人間なら会うこともないでしょうけど・・・。リナは二回も会ってますからね。 >『人とは不可解なモノ』 あ、しゃべれたんですね。 > >『それ』は声ではなく、頭の中に語りかけた。 ・・・やっぱし、しゃべれてなかったですね。 >「アナタが呼んで、あたしがそれに応えた。それだけで充分でしょう・・・?」 乙女チックなリナ。見る人によっては恐怖ですね。 >『・・・何億年かかるやも知れんがな』 >「それでもいいの。待ってるから」 なかなか、辛抱強いですね。 >さらり、と言うリナに、アメリアの眼が点になった。 >まさかそう簡単に返されるとは思っていなかったようだ。 普通、思いません。 >「僕も気になりますね」 >シュンといきなり空間から現れたゼロス。 ゼロス・・・。今回の話では出てこないかと思ってました。 >だけども、みんなもうそんなことでは驚かない。 それもそれで、悲しいような。 >「いやぁ、仕事帰りにあなた達の気配を察知しましてね?それで顔を出したらリナさんが昏睡状態ですし?僕としても気にはなってたんですよ」 すごい偶然。・・・本当に偶然かどうか、疑いたくなりますね。 >「だっていきなり現れたらアメリアさんの生の賛歌の餌食になっちゃいますし・・・」 それは、魔族でなくとも避けたいと思うでしょう。 >「それに、あたしの心配するガウリイ達から負の感情も食べてたわね?」 食事しに来たんですか。 >「アメリア、ゼル、ガウリイ・・・心配かけてゴメンね」 >「あの・・・僕も一応心配はしてましたが・・・?」 あれで心配してたんですか? >「アンタは楽しんでただけでしょうが」 同感。 >「・・・スキな人の夢・・・。話し込んでたら、時間が経つの忘れちゃったみたい・・・」 >何処か夢見るような様子で言うリナに、幾人かが驚きを露わにした。 驚くのも無理ありません。 >「・・・言ったら、ゼロスには大ダメージを与えられるかもね」 >精神体だし。 ・・・先ほどの二人の様子を見たら、滅びるでしょうね。 >が、ゼロスはその後ハッとしたようにその眼を開けた。 >『まさか』とそう顔に書いてある。 なんで、ここまでの様子でわかるんでしょう? >それを肯定するように、リナはゼロスに向かって『ニッコリと』微笑んだ。 その『ニッコリと』が怖いです・・・。 >「俺が頭使えるわけないだろ?」 自分で言うなよ。自分で。 >「・・・魔王?」 >「うん。そう」 >「って、誰だ!?」 一度、戦ったくせして忘れられてる魔王・・・。ちょっと悲しいような。 >ゼロスは力無くそうします、とだけいうと、またその場からかき消えた。 本当に本人に聞くんでしょうか? >多分、上司にでも連絡するつもりだろう。 ああ、ゼラスが聞くかもしれない・・・。 >その時の魔族側の反応は面白いかも知れない。 パニックになるでしょうね。 >お目汚し失礼しました。 いえいえ、そんな♪ おもしろかったですよ。 >だけども・・・・その、今何よりもリナ受けにはまってまして、その上でS×リナは何故かロマンの領域まで来ていて・・・・ >あわわ、ホントに済みませんでした! 後半部分、笑わせてもらいました。魔族内は、この後どうなったのやら・・・? また、このような作品を作ってくださいね。楽しみにしてます。 |
26761 | こんにちは | チエ | 2003/8/21 20:00:48 |
記事番号26747へのコメント こんにちは、どうも初めまして。 チエともうします。 感想のほうどうもありがとうございました。 エスエスの一文に、コメントをもらえるとは思ってませんでしたので、かなりドキドキしました。 ありがとうございます。 ツッコミ具合が書いてる時の私と同じで、びっくり(笑) ゼロスが気づいたのは・・・その、鋭かったということで勘弁したってくださいです。(笑) こんな異色カプに感想をありがとうございました。 魔族側は・・・この後スキャンダルに会議やら抗議やらでパニックに陥ってくれると信じてます(ぉぃ) それでは、どうもありがとうございました。 |
26758 | Re:『Darkness』 S×リナ | 渚 | 2003/8/21 18:32:41 |
記事番号26740へのコメント >こんばんわ、チエです。 * 今日は初めまして渚でございます。それでは早速読みますね。 リナ:失礼のないように気をつけなさいよ。 >「もし今君は逆さに立っているよ」と言われれば納得すらしてしまうだろう。 >まるで無重力。 >だけども、足の裏への感触はある。 >不可解な空間。 * うーん。一体どんな感じなんだろう。 アメリア:イメージ貧困なあなたには無理かもしれませんね。 * うげぅ(泣 >やがて、諦めたように彼女はその『力』に身を任せた。 >理解したのだ。 >自分がいくらもがいても敵うような『力』ではないと。 * さすがリナ。勘がいいねー。 ゼル :お前に比べれば誰でもいいと思うがな。 フィリア:確かに、ガウリイさんは頭は悪い分、野生の勘が人並みはずれてすごいですからねぇ。 * ・・・・(汗 フィリア、貶してんのか褒てんのか分かんないよ。 >彼女は冷静にそんなことを考えた。 * 怖いほど冷静だー。きっと、なんとなく安心できるんですかねぇ。 ゼロス:その根拠はなんですか? * ・・・・さーて、続き読むか。 リナ: 何も考えてないのね。 >『・・・人間よ』 >「・・・ひとくくりにしないで。あたしには名前がある。アナタと同じように・・・」 >『・・・存在が違う』 >「だけど、イヤなの・・・リナ・インバース。そう呼んで」 * やっぱり『自分』を見て、呼んでほしいですよね、好きな人にはなおさら。 ゼラス:あら、あなたにもそんな乙女心、みたいなものがあるのね。 * そりゃ、私にだって・・・・・パンの残りカスぐらいなら・・・・。 フィブ:つまり、とても小さくて、しかもカスカスなんだ。 言ってて悲しくない? * 分かってんなら何も言わないで。 >『汝が生在るうちには再び実体では相まみえまい』 >「こうやっては、もう会えない?」 >『・・・否』 >「なら、今の私にはコレで充分よ」 *互いの存在は正反対。だから惹かれあったのかもしれない。 現実を見ると会うことさえ難しい相手、だけど。 でもリナにとっては、夢でも、会えるのが幸せなんですねー。悲しいよー。 アメリア:どーしてリナは、こんな辛い恋を・・・・しかも魔族!(害虫以下のシロモノ)と・・・・。 * ふっ。アメリア。恋愛なんてそんなもんなのよ・・・・。 アメリア:何言ってんですか、そんな遠く見つめて。恋愛経験0に等しいくせに。 >「ガウリイ・・・五日も眠ってたって・・・」 >「ああ・・・心配、したんだぞ・・・」 >そう心底ほっとしたように言うガウリイに、リナは少しだけ弱く微笑む。 * 自称保護者のガウリイ君。きっと、あまり寝てないんだろーなー。 ミリーナ:確かではないことをあまり口に出さないほうがいいですよ。 * 私の考えがはずれたことがあるとでも・・・・!? ミリーナ:確かなのは、両手では数えきれないぐらいありますね。 >「僕も気になりますね」 >シュンといきなり空間から現れたゼロス。 >だけども、みんなもうそんなことでは驚かない。 * おおっ、皆さんなれちゃってますねー。嬉しいんだか悲しんだか。 リナ:なんか、そんな嬉そーに言われると、ただの嫌みにしか聞こえないんだけど。 * 嫌みだもん。 ――ぐぎょる。 ガウリイ:おい、リナ。変な音が・・・・しかもこれは・・・・。 リナ :ほっときなさいガウリイ。んなゴミなんか。 >「どうせまたアンタは面白そうだからとか、そんなので来たんでしょ?」 >「まぁ、そういうことです」 * 結構暇なんだ、中間管理職。 アメリア:もう再生したんですか。 * ほっほっほっ。私をなめてもらっちゃあ困るわね。 >「誰だ!?」 >叫んだのはゼルガディス。 >その声には、『あのリナに!?』というニュアンスが充分に含まれている。 * ちっ・・・・。 シルフィール:どうしたんですか?いきなり・・・・。 * いやー。一瞬、ゼルもリナが・・・・。と思ったから。 >「・・・言ったら、ゼロスには大ダメージを与えられるかもね」 * もしかしたら滅びるかも。 フィリア:えっ!?やっとあの魔族、ゼロスが滅びるんですか!? * いや、そーじゃなくて(汗 きーてないや。 >「俺が頭使えるわけないだろ?」 * 自分でんなはっきりと・・・・。 アメリア:ガウリイさんですから。 >その時の魔族側の反応は面白いかも知れない。 *本ト、一体どんな反応するんだろ。 Lほんとーねー。 *・・・・・・・・・・・・・。 Lどーしたの?固まって。 *いやー、L様が感想の最後に出てくると、なんとなく・・・・。 L別にリナちゃんでもよかったんだけど、最期はあたしが絞めよーと思ってね。 *いやん、字が違う・・・・(滝汗 Lさーて、こんなギャグ紛いの感想書いた報い、受けてもうわね。 *え、えへへへへへへへへへへ・・・・・・ ――ぐちゃり。 Lそれでは、ほんとーに変な感想でしてすみません。いつもこんな感じなので。 ま、書いた本人はどこかに逝ったので気にしないで下さい。これも、いつものことなので。 それでは。 |
26762 | こんばんわ | チエ | 2003/8/21 20:06:40 |
記事番号26758へのコメント こんばんわ、ナっちゃん(笑) えと、感想のほうありがとう。 投稿が二本あったけど、こっちに書くね。 まさか対談形式で感想がもらえるとは! ちょっちびっくりしました(笑) ってか、なっちゃんも投稿してたんだv 私は初体験でもう、ドキドキでしたよ。 んでも、まさかこげな駄文に感想もらえるとは思ってなかったので、かなりドキドキです。 前々から投稿したいなぁ・・・と思ってたけど、勇気がなかったんですが・・・ 投稿してよかった。 なっちゃんの新たな部分が見れた(笑) 分かり難い表現があったようで、ゴメンなさい。 んでも、感想ありがとうでした! L様で締められるとは(笑) それでは、どうもありがとうでした! |