◆−Curtain Call−かぼちゃ (2003/8/26 18:31:07) No.26832 ┣Re:Curtain Call−氷月椋佳 (2003/8/26 22:53:19) No.26836 ┃┗Re:Curtain Call−かぼちゃ (2003/8/27 17:18:53) No.26846 ┣Re:Curtain Call−アスター (2003/8/27 00:09:09) No.26840 ┃┗Re:Curtain Call−かぼちゃ (2003/8/27 17:28:58) No.26848 ┣第三幕 Do you hear the people sing?−かぼちゃ (2003/8/27 18:53:18) No.26850 ┣Do you hear the people sing?2−かぼちゃ (2003/9/1 18:54:11) No.26874 ┃┗Re:Do you hear the people sing?2−青い月 (2003/9/2 00:09:08) No.26875 ┃ ┗Re:Do you hear the people sing?2−かぼちゃ (2003/9/2 20:31:42) No.26878 ┣Do you hear the people sing? 3−かぼちゃ (2003/9/2 21:28:22) No.26879 ┣Do you hear the people sing? 4−かぼちゃ (2003/9/5 21:02:59) No.26892 ┃┗Re:Do you hear the people sing? 4−青い月 (2003/9/6 00:22:30) No.26893 ┃ ┗Re:Do you hear the people sing? 4−かぼちゃ (2003/9/6 17:53:54) No.26895 ┣Curtain Call−かぼちゃ (2003/9/7 18:29:14) No.26901 ┣第四幕 On my own 1−かぼちゃ (2003/9/9 19:40:30) No.26916 ┣On my own 2−かぼちゃ (2003/9/12 18:10:32) No.26943 ┃┣Re:On my own 2−まりあ (2003/9/13 02:50:28) No.26949 ┃┃┗Re:On my own 2−かぼちゃ (2003/9/13 17:09:47) No.26953 ┃┗Re:On my own 2−青い月 (2003/9/13 11:20:40) No.26951 ┃ ┗Re:On my own 2−かぼちゃ (2003/9/13 17:19:00) No.26954 ┣On my own 3−かぼちゃ (2003/9/13 18:29:03) No.26955 ┣On my own 4−かぼちゃ (2003/9/13 20:55:16) No.26957 ┗On my own 5−かぼちゃ (2003/9/14 20:56:56) No.26965
26832 | Curtain Call | かぼちゃ | 2003/8/26 18:31:07 |
―舞台袖― 幕は上がっている 私の目の前で繰り広げられる物語を 出番を待ちながら見る 私の出番は近い 与えられた役を演じるだけでいい 全てはシナリオ通り 順調に進む物語を 私はまだ見ているだけ まだ客には見られていないシナリオを これから私が演じてみせる ************************************* また訳の解らないものを書いてすみません。 多分、前回の最初にもこんなのが書いてあったと思います。あれも含めて不可解な内容かと存じますが本編を読んだ後で見ると解っていただけるかなぁ・・・と、自信なく思っている次第です。 こんな拙い話でも読んでいただければ至上の喜びです。 |
26836 | Re:Curtain Call | 氷月椋佳 E-mail URL | 2003/8/26 22:53:19 |
記事番号26832へのコメント うっふっふ。ども、氷月です。(怪 いいっすね!舞台袖! >まだ客には見られていないシナリオを > >これから私が演じてみせる なんかこのセリフいいですっ。 こういうのいいなぁ…。書いてみたいなぁ…。 > こんな拙い話でも読んでいただければ至上の喜びです。 読んじゃいました。うはうは。(? ではでは。意味不明なものになってしまいましたが…。 これからも頑張って下さい。 |
26846 | Re:Curtain Call | かぼちゃ | 2003/8/27 17:18:53 |
記事番号26836へのコメント >うっふっふ。ども、氷月です。(怪 > > >いいっすね!舞台袖! >>まだ客には見られていないシナリオを >> >>これから私が演じてみせる >なんかこのセリフいいですっ。 >こういうのいいなぁ…。書いてみたいなぁ…。 去年、部活で演奏会とかやる時に舞台で楽器を吹き鳴らす先輩方を見ていたときの感想なんです・・・。舞台袖にいるときってこんな感じですよ。 緊張と『おっしゃ、こっからが私の出番じゃ!』てな気持ちです(?) >> こんな拙い話でも読んでいただければ至上の喜びです。 >読んじゃいました。うはうは。(? >ではでは。意味不明なものになってしまいましたが…。 >これからも頑張って下さい。 ありがとうございます。感想いただけて嬉しいです! |
26840 | Re:Curtain Call | アスター | 2003/8/27 00:09:09 |
記事番号26832へのコメント 初めまして!かっこい〜文体ですねぃ☆これから一波乱ありそうな展開がありそうでw楽しみです♪ |
26848 | Re:Curtain Call | かぼちゃ | 2003/8/27 17:28:58 |
記事番号26840へのコメント 感想ありがとうございます! こんな調子の文しか書けないワンパターンな人間ですが楽しみにしていて下さる方がいるととても励みになります。 これからの展開は全く不明です。前回、第二幕までを書いてる間に『やっぱりこっちの方が・・・』とか思いながら、話の趣旨が最初と違ってきてますので・・・。これからのことは書いてるこっちもさっぱりです。 こんな情けない私ですがお付き合い願えたらと存じます。 |
26850 | 第三幕 Do you hear the people sing? | かぼちゃ | 2003/8/27 18:53:18 |
記事番号26832へのコメント Do you haer the people sing? 民衆の歌 「出かけてくる。」 ヴァルは台所で何か作っていたフィリアに背を向けたまま言った。 「何処に行くの?」 フィリアもまた手を止めることなく言う。ヴァルはその言葉を無視して外に出ようとしたが、そのとたんにフィリアは手を止めた。そして僅かに怒りを滲ませた表情でヴァルの元へ向かった。ヴァルは逃げるように外へ急ぐがあっさりと捕まった。 「聞こえたでしょ?何処に行く気なの・・・?」 ヴァルは黙っている。フィリアはヴァルの腕を掴んで放さない。その表情から『訳を言うまで行かせません』という台詞が容易に想像できる。ヴァルは諦めたように溜息を吐く。 「ただ出かけてくるだけだって・・・。」 「またなの?ヴァル、毎日そうやって一人でうろついてないで」 「違う!!」 ヴァルはフィリアの言葉を遮り、強い口調でいった。フィリアは訳も解らないままぽかんとしている。ヴァルは言ってから恥ずかしそうに、それでいてふてくされたように顔を背けた。 「友達が・・・・・・・できたから・・・・・・・・。出かけようって・・・。」 途切れ途切れに言うヴァルの姿にフィリアは驚きを隠せずにいた。 ヴァルに友達が出来た。それだけのことだ。いつも一人で自分の事すらも避けていたヴァルに友達が出来た。それがフィリアにはとても嬉しく感じられた。 「行って来る。」 ヴァルは出て行った。今度はフィリアも止めたりしない。フィリアは出て行くヴァルの姿を眼で追う。外に出たヴァルの事を迎え入れる三人の姿をフィリアは確認した。彼らとヴァルが親しげに話す姿にフィリアはにっこりと微笑んだ。 「悪いな、待たせちまって・・・。」 ヴァルは彼を持つ人に向かって言う。ヴァルを迎えたのはダンテとオーガスタ、そしてもう一人、見知らぬ女。栗色の髪の毛を短く切りそろえた細身で日に焼けた少女。年は十五、六だろう。 「コイツ、グロリアっていうんだ。」 「よろしく!」 ダンテの紹介にグロリアは勢いよく頭を下げ挨拶する。ヴァルも照れくさそうに応える。 「他の連中も紹介してやるよ!来なっ!」 言ってダンテは先に歩き出す。その後にオーガスタとグロリアが続く。ヴァルは一瞬、戸惑うがグロリアがクルリと振り返り、にっこり笑いながら手招きしたので後に続いた。 ダンテたちは町の方へ向かっていた。路地裏に入っていく。ヴァルはこの道を知っている気がした。路地裏など滅多に入らないのに何故だろうかと考えている間にどうやら着いたらしい。 廃屋のように見えた。ダンテもオーガスタも迷わずそこに入っていく。ヴァルも続いて入る。中はほこりっぽくとても生活できるような場所じゃない。 「気にするな。ここじゃない。」 ヴァルの思いを察してオーガスタが言う。そして彼らはボロボロになったカーペットをどかした。そしてそこの床板を外していく。床板が外されるとそこには階段が存在した。 「ここが私たちの住処だよ。」 グロリアが言う。ヴァルは階段を下りながらきょろきょろ辺りを見回していた。地下には思ったよりも広い空間が存在し大勢の人がいた。驚きを隠せないヴァルを見てオーガスタは『無理もないか』とでも言いたげに笑った。 「まぁ、見るモンもないけどゆっくりしていきなよ。」 ダンテは楽しそうに言う。 「ここは町を失って住処を失くした連中の集まりなんだ。」 言ったのはオーガスタだった。少し暗い表情で言う。グロリアが「やめなよ」と話を中断させようとしたがオーガスタは首を横に振った。 「ここができたのはそんなに前の事じゃない。国同士の争いで町に居られなくなった何人かが数年前ここを作った。それ以来、住む場所をなくした奴らは自然にここに集まるようになった。」 「お前も戦争とかに巻き込まれたのか?」 ヴァルの問いにオーガスタは沈黙する。ヴァルは悪いことを聞いてしまったと思いすぐに謝ろうとしたがオーガスタは「違う」と言って制した。 「俺はデーモンの被害で町を滅ぼされてここに来た。」 グロリアが耐えかねてその場から離れていった。そんなグロリアを視線で見送ったダンテもじっとオーガスタを見つめていた。嫌な緊張感があった。ヴァルが口を開こうとした時、奥に居た人物と眼が合った。 「あ・・・・・・。」 その人物もヴァルの姿を見止めると驚いて駆け寄ってきた。 「ヴァル!アンタなんでここにいるの!?」 駆け寄ったラザリを見てヴァルは路地裏の様子に見覚えがあった理由に思い当たった。ラザリを追った時に入った道だったのだ。 ************************************* こんなのでよろしいでしょうか・・・? 最近、ゼロスが出てこなくて淋しいので次はちょっとでも出そうと思ってます。 でも出せるかなぁ・・・。あんまり場にそぐわないようだと困るし・・・。 でもまあ、何れ出てくるでしょう・・・。 |
26874 | Do you hear the people sing?2 | かぼちゃ | 2003/9/1 18:54:11 |
記事番号26832へのコメント Do you hear the people sing? 民衆の歌 久々に空気の暖かさを感じた。たった一人の大事な息子があんな風に笑っているのを見たのは本当に久し振りだった。何も知らず無邪気に笑っていただけのあの頃のようだった。やがて成長し人と触れ合い、傷つく事を知る前のような笑顔。 ヴァルガーヴはあんな風に笑った事があったのだろうか? ふと、フィリアはそんな事を思っていた。満ち足りているはずなのに、ヴァルの姿を見るとそれにヴァルガーヴの姿を重ねてしまう。そんな思いを振り切るため、そして同時に彼を忘れないように、フィリアは彼を『ヴァル』と呼んでいる。 独りになってしまったヴァルガーヴ。独りになってしまったヴァル。彼はたとえ生まれ変わっても幸せにはなれないのだろうかと、フィリアは心を病んでいた。 この日、やっとその思いから開放された。ヴァルと一緒に居た三人もヴァルと同じように笑っていた。その姿にかつての仲間達の事を思い出す。彼らもきっと、あの時旅した仲間達のようにヴァルを支えてくれるだろう。 フィリアは徐々に日が翳ってきた事に気付いた。窓に駆け寄りカーテンを閉めると部屋に戻り、もう一度窓の方へ・・・。何故か震える手で恐る恐るカーテンを開ける。フィリアは疲れたように溜息をつく。 「何してるんですか・・・?」 窓を開け、外に向かって呼びかける。 「いえ、別に・・・。今、ドアの方に回ります。」 庭を横切ろうとする黒い影、言うまでもなくゼロスである。ゼロスは自ら述べた通り、ドアの方に向かっていく。フィリアも急いでドアの方へ向かう。ゼロスがドアノブに手を伸ばすと待ち構えていたようにフィリアがドアを開けた。 「で・・・?」 フィリアはうんざりした顔でゼロスを見る。 「ヴァルさんから何も聞いてないんですか?」 ゼロスは至って普通の口調で言う。フィリアは何のことか解らずに戸惑ったような顔をした。 「何も聞いてないんですね。放っておこうかとも思ったんですが一応伝えておきます。昨日の朝、ヴァルさんは丘の方へ出かけていったはずですね?その時、貴女の同族の方といざこざがあったようですよ。」 「私のの同族が・・・?」 「貴女が知らないということは一族を挙げてという事ではありませんね。」 ゼロスはどこか安心したように言う。フィリアはモーニングスターを構えてゼロスを睨む。『知ってる事を全て話しなさい』の意思表示。ゼロスもすぐにその意図に気付く。 「レザンとかいう人です。多分、個人的な理由でしょう。ヴァル案に攻撃を仕掛けておいて、人が来たら逃げました。」 「ヴァルってばそんな大事なこと言わないで・・・!!貴方も黙ってみてたんですか!?」 「はい。別に関係ないので。」 ゼロスの言葉にフィリアは怒りを露にした。 「あ。それからあの人、会話の流れからいうと、どうやら古代竜のことが気に食わない方らしいですよ。」 「あぁ、もうッ・・・。何で今更こんなことに・・・。」 フィリアは大袈裟に泣き崩れた。ゼロスは厭きれかえってそれを見ていた。 「一つ聞いておきたいのですがヴァルさんは自分の過去について何も知らないんですか?」 フィリアは立ち上がると何度も頷いた。 「そうですか。では、『彼』の事は忘れた方がいいですね。『彼』とヴァルさんはもう完全に別人です。あの事はきっとヴァルさんを傷つけるでしょうから・・・。貴女も望んでないでしょう・・・?」 冷たい口調だった。フィリアはどこか納得いかないまま頷いた。 ゼロスはそのまま帰っていた。最後の方は彼が何を言いたいのかよく解らなかったがフィリアにとってそれは無理な事だった。どんなに息子のヴァルを大切に思っていても、ヴァルガーヴの事を忘れる事はできないのだ。結局フィリアはヴァルガーヴに対する複雑な感情を捨てきれていないのだ。罪悪感と哀れみと・・・一握りの愛情。 もし望むことが許されるならもう一度ヴァルガーヴに会いたい。しかしそれは息子のヴァルを失う事に繋がるのではないかとフィリアは恐れていた。 独りになったのはヴァルだけではなかった事にようやく気付いたのだ。 ************************************* ちょっとヴァルフィリ。 予告通りにゼロスが出せたから満足ですね・・・。 きっとこの後ゼロスは沢山現れてしかも悩み続けるでしょう。 はぁ・・・。短編を書く生活に戻りたい。 新学期も始まっちゃいましたしね・・・・・。 |
26875 | Re:Do you hear the people sing?2 | 青い月 URL | 2003/9/2 00:09:08 |
記事番号26874へのコメント コンニチハ♪ 読ませていただきました〜 わーい、ゼロス登場♪ 私的にツボにハマッテおりますので、次回も楽しみに待っております。 |
26878 | Re:Do you hear the people sing?2 | かぼちゃ | 2003/9/2 20:31:42 |
記事番号26875へのコメント こんにちは! 感想いただけて嬉しい限りです。 気合入れて書いた甲斐があったなぁ・・・と、しみじみ思っています。 長編はこれが初めてで結構必死で内容考えますから・・・。 本当にありがとうございます! |
26879 | Do you hear the people sing? 3 | かぼちゃ | 2003/9/2 21:28:22 |
記事番号26832へのコメント Do you hear the people sing? 民衆の歌 ヴァルにはこれが普通の人が当たり前に感じる事の出来る当たり前な幸せだと解らなかった。それでもこれを幸せと感じる事が出来る今を大切にしたいという想いだけが漠然と存在している。今まで独りだった日々が全て嘘で、昨日から新たに始まった誰かといる毎日だけが真実ならと想う。祈りに近かった。 どんなに望んでも手に入らなかったものをたった二日間でダンテたちは与えてくれたのだ。彼らを信じたのは間違いではなかったと、全ての人間が異種を拒むわけではないと確信できた。 町の地下で出会った新しい中間達との一時を終え、ヴァルは家に向かっていた。久しぶりに清々しい気分になれた。認めて貰うだけではなく、自分自身も彼らを認める事が出来た喜びに思わず笑顔になる。ヴァルはそのままの調子で家の戸を開けた。 「ただいま。」 いつもと同じ口調で言ったつもりだったが幸せが隠しきれていない。フィリアもそれに気付いただろう。 「お帰り。」 しかし帰ってきた返事は意外にも張り詰めた緊張感のある声だった。ヴァルは訝しく思う。 「何で何も説明しなかったの?」 フィリアは言う。洗い物でもしていたのかエプロンの端で手を拭きながらヴァルの方をじっと見つめる。ヴァルは一瞬何のことかと思ったが少し考えて思い当たる。 「だから、友達か出来たから出掛けて来るって言わなかったか?」 「そのことじゃありません!!」 フィリアはきつい口調で言う。ヴァルはその勢いにきょとんとした似合わない間抜けな顔になる。 「さっき、ゼロスから聞きました!丘のところでレザンとか言うのと戦いになったんですって!?」 完全にエキサイトして厳しく問い詰めるフィリアにヴァルの喜びに満ち心は一気に冷めてしまった。ヴァルはフィリアの方を恨めしそうに睨む。水を差されたことへの怒りだった。 「ゼロスって・・・?」 ヴァルはぶっきらぼうに訊ねる。ただ単にフィリアの言葉を遮るための物だった。 「この前、来ていた黒いのです!とにかく・・・どうして何も言わなかったんですか!?」 「母さんに言ったってどうなるってもんでもないだろ!!」 ヴァルもきつい口調になってしまう。頭に血が上ってつい発してしまった言葉だった。全身が火照っている。怒りと情けなさでただ拳を握り締め突っ立っていた。こみ上げていた熱い感情もいっきに凍り付いてしまった。後味の悪さにヴァルはフィリアの横を避けるように通り過ぎていった。 「ヴァル・・・・・・。」 フィリアは何と呼びかけるべきか解らなかった。ヴァルガーヴに何も言い返せなかったときの悔しさまでもが蘇ってきて居た堪れない。 ヴァルは部屋にこもっていた。何であんな事を言ったのか自分でも解らなくなってきた。今更、謝って全てを説明するべきだとわかっていたのに何故か出来なかった。 惨めだった。そんな思いは行き場を失っていた。行き場のない思いはある人物へと向けることで収まった。同時に余計に怒りは増幅された。ゼロスに対して『よくも余計な事を言ってくれたな』という思いだった。 ************************************* う〜ん。ヴァルが反抗期だ・・・。 最近まで私が反抗期迎えてたので容易にかけますね・・・。 |
26892 | Do you hear the people sing? 4 | かぼちゃ | 2003/9/5 21:02:59 |
記事番号26832へのコメント Do you hear the people sing? 民衆の歌 何故だろうか。彼は感情など持ち合わせてはいなかったはずで計算されたように行動していたはずだった。なのに、どうしてこんな私情の入ったことをしてしまったのだろう。 ゼロスは今更ながらに後悔しているのだ。ヴァルとレザンが戦おうとしていたのをフィリアに伝えてしまった事を。しかしこのまま黙っていてもゼロスは気を病むことになただろう。レザンの言葉に困惑するヴァル。過去の事など何も知らぬ彼にはあまりにも辛い事実を知ってしまうかもしれないと思うとゼロスは耐えられなかった。 本当ならゼロスはあの場でレザンを殺したかもしれない。黄金竜一匹を死なせたところでゼロスには全く関係ないのだから。しかしそれは憚られた。ヴァルにここまでしてやる必要は無い。それにあのまま戦ってもどの道、古代竜であるヴァルが勝つに決まっている。 ゼロスが恐れたのはヴァルが負けることではない。ヴァルが知る事だった。それがフィリアの最も恐れていることであるとゼロスは知っていた。ゼロスは今更ながらに彼らを傷つけたくないと思い始めていたのだ。ヴァルが自分がなんであるか知る事は彼らを傷つける要因となる。ゼロスは恐れていた。 様々な思いを身に背負ったまま、ゼロスはカタートへと戻る。魔の住まう山脈は不気味な静寂に包まれていた。そこに、一人の女性がゼロスの帰りを待つように立っていた。 ゼロスはその姿を見てぎょっとした。 「獣王様・・・。どうかされましたか?」 ゼロスは問う。自分の本心を見透かされぬよう必死になりながら・・・。 「お前の帰りを待っていたのだ。」 獣王は真剣な面持ちだった。ゼロスの内心は恐怖に震えていた。フィリアたちに対する思いに気付かれる事は自分自身の望まぬ反逆行為に繋がってしまうのだから。 「何か・・・?」 「赤眼の魔王様に掛けられた封印をとく。」 獣王の言葉にゼロスの恐怖は吹き飛んだ。喜びと期待と不安と・・・何かもっと別な悲しみが湧き上がる。 「あまり喜ばぬようだな。」 獣王は言う。ゼロスは再び恐怖にとらわれた。喜べるはずが無いのだ。 悲しい事にゼロスは命に近づきすぎた・・・。ヴァルが、フィリアが、全ての生き物が望まぬ事、滅びをゼロスも受け入れがたいものになってしまったのだ。魔族であることも捨てきれず、それでいて滅びを望む事が出来ずにゼロスはひたすら怯えていた。 「言葉もあるませんね・・・。でも、魔力が足りないのにどうやって・・・?」 「足りない魔力を人間たちの発する負の感情、瘴気で補うのだ。そうすれば、どうにかなるかもしれない・・・。」 ゼロスは意識の片隅で泣いた。歪んでいく自分の姿を見た気がした。 「もうすでに、人間たちの町を破壊することによって瘴気を集めている。」 「獣王様・・・。それは・・・・・・・・・・・・・・・・・正しいことなんでしょうか?」 ゼロスは弱々しい声音で言った。何かに怯え、変わりつつある自分に戸惑い、迷いを隠せない声。 「ん?」 獣王は聞き取れなかったらしく問う。その僅かな間に、自分の正直な気持ちを打ち明けようとしたゼロスの心は怖気づいてしまった。 「いえ、何でもありません。」 「そうか。」 獣王は深い溜息をついた。 「覚悟は出来ているのか?」 「え・・・?」 獣王の言葉の意味を図りかねてゼロスは問うが獣王はそれ以上何も言わなかった。 こんなにも自分の存在に悩んだ事は無かった。フィリア達の存在が彼の魔族である事実を鈍らせていた。 ************************************* やっと縦軸と横軸が揃ってきたかもしれません。 この先どうしましょう・・・。 何か漠然と流れだけ思いついいててどう繋げていいか分からなくなってきてるんですよ。 こんな状況ではありますが続きも読んでいただけたらと存じます。 |
26893 | Re:Do you hear the people sing? 4 | 青い月 URL | 2003/9/6 00:22:30 |
記事番号26892へのコメント 読ませていただきました! かぼちゃさんの書かれているゼロスって、少し反抗児的なところがあって、それが私には堪らない魅力になっています♪ クールなようでいて結構感情的なところとか…。 私、魔族の皆さんも好きなので、この展開にワクワクしておりますw 続きを楽しみにしてますねっ! |
26895 | Re:Do you hear the people sing? 4 | かぼちゃ | 2003/9/6 17:53:54 |
記事番号26893へのコメント >読ませていただきました! いつも感想いただき本当に嬉しい限りです! >かぼちゃさんの書かれているゼロスって、少し反抗児的なところがあって、それが私には堪らない魅力になっています♪ >クールなようでいて結構感情的なところとか…。 そう言ってもらえると何か照れますね・・・。 魔族の癖に人間くさいって言う感じなのかなぁ・・・って思いながら書いてる次第です。 >私、魔族の皆さんも好きなので、この展開にワクワクしておりますw >続きを楽しみにしてますねっ! もう感謝感激雨嵐です! |
26901 | Curtain Call | かぼちゃ | 2003/9/7 18:29:14 |
記事番号26832へのコメント ―役者― 光が私を照らす ここにいる全ての人の視線は 私に向けられる この緊張感と興奮 舞台は私だけのものになる いや 私の演じる誰かのものに・・・ この場所は私が中心なのに 誰も私自身を見ない 役者は常に演じるのみ 本当の気持ちを出してはいけない ************************************* ついさっき終わった文化祭の舞台のイメージで書きました。 演劇部でもないのにねぇ・・・。 舞台の上って何か病み付きになっちゃうんですよ。 この話はまだあんまり展開が無いんですがそろそろ何か起こると思います。 |
26916 | 第四幕 On my own 1 | かぼちゃ | 2003/9/9 19:40:30 |
記事番号26832へのコメント On my own 一人ぼっち 「おりょ?ヴァル、今日、元気ないじゃん。」 心配している割には軽薄な口調。不機嫌そうに椅子に腰掛けたヴァルの隣に図々しく座り込む。彼の名はグランテールといった。グランテールは愛嬌ある顔でヴァルの顔を覗き込んだ。その態度にヴァルはますます不機嫌そうに顔を背けた。 「気に入らない奴が家に来てるそうだ。」 そんなやりとりを見かねたオーガスタが声を掛けた。 「んなことで気ぃ落としてんのか?」 差して気にしてもいない口調で言うグランテールをオーガスタは咎める様な眼つきで睨んだ。ヴァルは二人を無視して席を立った。グランテールが慌ててそれを追おうとしたがオーガスタに止められた。 ヴァルは二人から離れた場所で溜息を吐いた。ヴァルにとって彼らは決して鬱陶しい存在ではない。むしろその逆だ。この地下に住む人々は町に居た人たちに比べてずっと親切だった。今の二人などヴァルがここで出会った中でも特に仲の良い者だった。 そんな二人にまで冷たい態度を見せたことをヴァルは後悔した。 「謝ってくれば?」 不意にかかった声にヴァルはぎょっとした。壁よりかかったままラザリが笑っていた。 「そうする。」 「あたしにまでそういう態度するのかい?」 ラザリは笑いながら言う。ヴァルは申し訳なさそうな表情をした。 「ここに来るようになってから、町に居た頃よりずっと幸せなのにな。それでもこの性格はどうにもならないらしい。」 「いいって、いいって。そのままで充分。とりあえず、あの二人もアンタの事心配して言ってくれてるんだからさ、早く謝ってきな。」 けらけらと楽しそうにい言うラザリ。ラザリはここの事をよく知らないヴァル色々と教えてくれた。ラザリはとても気がきき、ヴァルの悩み事などにもすぐに反応し助言をくれた。それがヴァルにとってとても嬉しい事だった。 ヴァルはやっと出来た友を失いたくなかったのだ。そんなヴァルはその事を本当に嬉しく思っているのがラザリの方だという事など全く気付いていなかった。 「ありがとな。」 さり気なく言ったヴァルの言葉にラザリの頬は朱に染まった。 その日、ヴァルはグランテールとオーガスタに謝るとそのまま帰っていった。だが、ここでヴァルが帰ったのは間違いだったかもしれない。 ヴァルは帰り着いた瞬間に不機嫌の原因に出くわした。即ち獣神官ゼロス。 「おや?お帰りなさい。」 まるで自分の家であるようなゼロスの振る舞いにヴァルは怒りを覚えた。仲間たちとの会話で徐々に沈下されていたはずのものが再びこみ上げる。ニコニコと笑いかけるゼロスの穏やかな表情もヴァルの神経を逆撫でするだけだった。 「てめぇ、目障りだから帰れよ。」 つい本音を言ってしまうヴァル。そんなヴァルにゼロスは一瞬、驚いたように滅多に開く事のない瞳を開けヴァルを見た。 「はいはい。すぐに帰りますよ。」 ゼロスはいつもの仕草を装い空間を渡った。 「気にいらねぇ・・・。」 ゼロスの消えたその場所を見てヴァルは呟いた。 ************************************* 話が展開しないです・・・。 どうしましょう。もっと派手な事件とか起こしたいです。 でも前置きがないと書くに書けないし・・・。 文才が欲しいです・・・(泣) |
26943 | On my own 2 | かぼちゃ | 2003/9/12 18:10:32 |
記事番号26832へのコメント On my own 一人ぼっち ゼロスはフィリア達の住む家から少し離れた場所で溜息を吐いた。ヴァルの帰りがもう少し遅れたら自分はガーヴと同じ運命をたどっていたかもしれない。 複雑な気持ちだった。 魔王を復活させる計画を聞いたゼロスは激しく動揺し、フィリア達にこの事を伝えるべきか悩んでいた。勿論こんな事が魔族に許されるはずは無い。これは立派な反逆行為だ。 理性では魔族の計画を最優先しているはずなのに何か別の感情がそれを拒んでいた。計画を実行すれば世界は滅びる。魔族全ての望みがかなう。だが、そうなればあの親子の願いはどうなる・・・? ゼロスは計画の事を聞いてから何度も葛藤を繰り返し、フィリアに計画を打ち明けようとした。しかしそれを行った後どうなるかと言う恐怖に駆られ実際には何も話していない。ガーヴの手の者を狩っていた自分が今度は逆の立場になるのだ。 死よりも確実な恐怖は獣王を裏切ると言う事実だが、やっと自分の道を踏みしめたヴァルとそれによって罪が拭われようとしているフィリアの人生を踏みにじるようなまねはしたくなかった。犠牲など幾ら払っても良いはずなのにそれを行うにはゼロスは優しすぎた。 生まれて初めて魔族であるその身を呪った。獣神官ゼロスの名も・・・それを名付けた獣王も、今はゼロスにとって自らを悩ませる要因に過ぎなかった。 だがゼロスは生きる意味を知っただけに過ぎなかったのだ。その中にある人間的な感情にほんの少し触れただけで彼自身の本質は何一つ変わっていない。その感情をどう処理していいのか分からずに戸惑っているに過ぎない。 そんなゼロスの心を獣王が知ったら何と思うだろうか。仕えるべき者にして母。そんな獣王を裏切る事がゼロスに出来よう筈もない。獣王もそうと信じていると言うのに・・・。 「何故ですか・・・?」 ゼロスは誰にと言う事は無く言った。それはどこか悲痛な響きを持っていた。例えるなら死を前に喘ぐ者の微かな悲鳴。弱々しく、深い悲しみを秘めた途切れてしまいそうな声。 「何故、僕はこんなにも自らを穢しているのですか・・・?」 ゼロスの虚ろに見開かれた紫色の瞳から一筋の涙が零れ落ちた。ゼロスは自らの頬を伝うそれを見て驚愕した。本来魔族に涙など存在しない。悲しみすら感じる事の無い種には不要なもの。それが自分の感情に呼応して顔面に集まった熱と共に瞳から流れ出る。 ゼロスはそのことの苦しさを知った。締め付けられるような内側からの痛みは心の弱ったゼロスには耐えがたい苦痛だった。魔族であり続けることが出来たなら感じずに済んだはずの痛み。 ただどうしようもなく苦しくてこみ上げるものの止め方が解らず、その場に立ち尽くした。自分の精神を染め上げる暖かな感情に涙は余計に溢れ出した。 「何故・・・・・・・・・ですか・・・・・・?」 声は誰にも届かない。 「・・・・・・・何故・・・なんですか・・・・・? 答え・・・を・・・・・・・・・答えをください・・・・・・・」 『僕はどうすれば』最後に発しようとしたその一言は声にならなかった。 そこからあまり離れていない場所でグランテールは足を止めた。見慣れぬ金髪の男の姿があった。 「ヴァルと言う人を知っていますか?」 男は問う。グランテールは何も考えずに頷いた。 「あぁ・・・。知ってるよ。」 ************************************* 学校始まってから書き続けるのはきついですね・・・。 最近は体育祭やら文化祭やらで早く帰れるのですがこれからどうなるか・・・。 情景描写のネタも尽きてきてます。 心理描写ばかりで話を進めるのも限界がありますし・・・。 難しいです、長編って・・・。書いてみて初めて解りましたよ・・・。 こんな私ですがどうか最後まで読んでやってください・・・。 |
26949 | Re:On my own 2 | まりあ | 2003/9/13 02:50:28 |
記事番号26943へのコメント 久しぶりにコメントいれさせてもらいます。 > ゼロスはフィリア達の住む家から少し離れた場所で溜息を吐いた。ヴァルの帰りがもう少し遅れたら自分はガーヴと同じ運命をたどっていたかもしれない。 すなわち―――――滅び、ですか。 > 理性では魔族の計画を最優先しているはずなのに何か別の感情がそれを拒んでいた。計画を実行すれば世界は滅びる。魔族全ての望みがかなう。だが、そうなればあの親子の願いはどうなる・・・? 意外とゼロスって他人思いで、優しいんですね。あ、魔族に優しいってのは誉め言葉になりませんか・・・・・・。 > ゼロスは計画の事を聞いてから何度も葛藤を繰り返し、フィリアに計画を打ち明けようとした。しかしそれを行った後どうなるかと言う恐怖に駆られ実際には何も話していない。ガーヴの手の者を狩っていた自分が今度は逆の立場になるのだ。 ゼロスが狩られるとなると、腹心レベルが動くことになりますから、獣王がみずから出陣でしょうか? > 死よりも確実な恐怖は獣王を裏切ると言う事実だが、やっと自分の道を踏みしめたヴァルとそれによって罪が拭われようとしているフィリアの人生を踏みにじるようなまねはしたくなかった。犠牲など幾ら払っても良いはずなのにそれを行うにはゼロスは優しすぎた。 優しすぎますね、確かに。いつか、優しいがために己の身を滅ぼすタイプですね。 > 生まれて初めて魔族であるその身を呪った。獣神官ゼロスの名も・・・それを名付けた獣王も、今はゼロスにとって自らを悩ませる要因に過ぎなかった。 名を貰った時は、嬉しかったんでしょうが・・・・。時の流れは人を変えますね。(この場合、人といって良いのかわかりませんが) > だがゼロスは生きる意味を知っただけに過ぎなかったのだ。その中にある人間的な感情にほんの少し触れただけで彼自身の本質は何一つ変わっていない。その感情をどう処理していいのか分からずに戸惑っているに過ぎない。 未知の感情との遭遇、ですか。知らなければ、悩むこともなかったのに。知らなければ・・・・・・何も知らなければ、普通に魔族として行動できたのに・・・・。 知ることは悪いことじゃないのに、なんか悲しいです。 > そんなゼロスの心を獣王が知ったら何と思うだろうか。仕えるべき者にして母。そんな獣王を裏切る事がゼロスに出来よう筈もない。獣王もそうと信じていると言うのに・・・。 親の信用をとるか、仲間の平和をとるか・・・・・・。難しい選択です。両方を選ぶことは出来ないのでしょうか・・・・? >「何故ですか・・・?」 >ゼロスは誰にと言う事は無く言った。それはどこか悲痛な響きを持っていた。例えるなら死を前に喘ぐ者の微かな悲鳴。弱々しく、深い悲しみを秘めた途切れてしまいそうな声。 辛いんですね・・・。生についての感情を、少しでも持ってしまったから。何かを裏切らないと、何も守れないから・・・・・。 >「何故、僕はこんなにも自らを穢しているのですか・・・?」 >ゼロスの虚ろに見開かれた紫色の瞳から一筋の涙が零れ落ちた。ゼロスは自らの頬を伝うそれを見て驚愕した。本来魔族に涙など存在しない。悲しみすら感じる事の無い種には不要なもの。それが自分の感情に呼応して顔面に集まった熱と共に瞳から流れ出る。 涙は、人の心を静める働きがあるそうですが、魔族にも効果があるのでしょうか・・・・? これで、少しでも心が静まれば良いのですが。 > ゼロスはそのことの苦しさを知った。締め付けられるような内側からの痛みは心の弱ったゼロスには耐えがたい苦痛だった。魔族であり続けることが出来たなら感じずに済んだはずの痛み。 魔族ゆえの苦痛。魔族ゆえの痛み。けど・・・・・・・何も感じないよりは、ただ単に苦しいよりは、心が晴れる気がします。 > ただどうしようもなく苦しくてこみ上げるものの止め方が解らず、その場に立ち尽くした。自分の精神を染め上げる暖かな感情に涙は余計に溢れ出した。 ゼロスは、泣くのが初めてなのですね・・・・・。魔族が泣くのは珍しいのでしょう。 >「何故・・・・・・・・・ですか・・・・・・?」 >声は誰にも届かない。 届いたら、それはそれで問題になるような・・・・。ま、相手にもよりますか。 >「・・・・・・・何故・・・なんですか・・・・・? > 答え・・・を・・・・・・・・・答えをください・・・・・・・」 >『僕はどうすれば』最後に発しようとしたその一言は声にならなかった。 この様子を、あの方は見ておられるのでしょうか? 答えは自分で見つけるしかないですが、せめて、少しでもゼロスを救う未来を与えてくださらないのでしょうか・・・・? > > そこからあまり離れていない場所でグランテールは足を止めた。見慣れぬ金髪の男の姿があった。 ガウリイ・・・・? は、もう死んでますよね。他には・・・・・・ミルガズィアさん? >「ヴァルと言う人を知っていますか?」 >男は問う。グランテールは何も考えずに頷いた。 あ、口調からして違いましたね。オリキャラでしょうか? >************************************* >学校始まってから書き続けるのはきついですね・・・。 わかります! 大変なんですよね。 >最近は体育祭やら文化祭やらで早く帰れるのですがこれからどうなるか・・・。 ・・・体育祭を今やってるのですか? 私のところはもう終わりましたが・・・。 文化祭をもう? 私のところは来月から準備を始めるのですが・・・・・? >心理描写ばかりで話を進めるのも限界がありますし・・・。 あ、けど私好きですよ。こういうの。見てて泣いちゃいましたし。 >難しいです、長編って・・・。書いてみて初めて解りましたよ・・・。 >こんな私ですがどうか最後まで読んでやってください・・・。 はい、がんばってください。楽しみに今後とも読ませてもらいます。 |
26953 | Re:On my own 2 | かぼちゃ | 2003/9/13 17:09:47 |
記事番号26949へのコメント お久しぶりです! 感想いただけて舞い上がっております。 まりあ様のレスは的確に次の展開読んでたりするので 毎回、ネタばれしないよう冷や冷やしてます。 私の駄文からここまで読み取っていただけて嬉しいです。 現在、文化祭・体育祭共に終わったばかりで 普段よりずっと楽なので今のうちにガンガン書こうと思っています。 よろしくお願いします! |
26951 | Re:On my own 2 | 青い月 URL | 2003/9/13 11:20:40 |
記事番号26943へのコメント コンニチハ♪ 読ませていただきました。 ゼロス…悩んでますね。 彼がフィリアとヴァルに対して、そんな優しい感情を持っているなんて、ちょっと意外でした。 それと、身体を締め付けるような痛みと泪に耐えているゼロスを想像(妄想w)してドキドキしてしまいましたw 金髪のお兄さんはレザンさんでしょうか。 続きが気になります… 気長に待ってますので、ガンバッテ書いて下さいね。 それでは〜♪ |
26954 | Re:On my own 2 | かぼちゃ | 2003/9/13 17:19:00 |
記事番号26951へのコメント >コンニチハ♪ >読ませていただきました。 こんにちは。感想ありがとうございます。 >ゼロス…悩んでますね。 >彼がフィリアとヴァルに対して、そんな優しい感情を持っているなんて、ちょっと意外でした。 はい・・・。『こうだったらいいなv』ってノリで書いてます。 >それと、身体を締め付けるような痛みと泪に耐えているゼロスを想像(妄想w)してドキドキしてしまいましたw 今回、完全に趣味に走って書かせていただきましたからv >金髪のお兄さんはレザンさんでしょうか。 >続きが気になります… やっと物語が前置き抜けましたからね・・・。 今後はゼロスがどう考え行動するかにかかってます。 金髪のお兄さんの正体は割とすぐに明かされるはずです。 >気長に待ってますので、ガンバッテ書いて下さいね。 >それでは〜♪ 嬉しいお言葉ありがとうございます! これからも頑張ります。 |
26955 | On my own 3 | かぼちゃ | 2003/9/13 18:29:03 |
記事番号26832へのコメント On my own 一人ぼっち 「ヴァル、随分と不機嫌ね。」 フィリアは食卓に並んだ食べ物を適当に突付いているヴァルを見て言った。ヴァルはフィリアに視線を合わせようとはせずテーブルに視線を落とし黙っていた。重々しい空気が辺りを満たしている。少なくても家族団らんという雰囲気ではない。 「そんなにゼロスが苦手?」 「自分もだろ?」 会話を繋ごうと発した言葉だったがヴァルの受け答えに図星を付かれてフィリアは口を閉ざした。 「アイツ魔族だろ?何であんなに普通に家に出入りしてんだ?」 やがてヴァルの方から口を開いた。妙な緊迫感のある声でフィリアは一瞬、変な気になった。ヴァルは相変わらず不機嫌そうに食事に手を伸ばしている。因みに、まずそうに・・・。フィリアは少し淋しくなる。 「確かにゼロスとは一度旅してたくらいでその後は音信不通でした。それが今頃になってから通いつめてるのもおかしな話ですね。」 そう言いつつもフィリアには多少心当たりがあった。かつてのゼロスの目的はヴァルガーヴを魔族に引き入れるまたは殺すのが目的だった。ヴァルが成長した今、再びそれを実行に移したのであれば納得がいく。 もしそれが本当だったとしたら、自分はどうすればいい?フィリアはゼロスに立ち向かうには限りなく無力な存在だ。それでも母としてヴァルを守ることが出来るのだろうか。無謀なのは火を見るより明らか。 「ヴァル。もうこの話はやめましょう。」 フィリアは神妙な面持ちで言う。 「でも・・・。」 「やめましょう。」 今度はぴしゃりと冷たく言い放つ。それは決してヴァルに対してではなく、自分自身の考えてしまった最悪の結果を頭からたたき出すためだった。しかし、その一言はヴァルの精神を怒りとして貫いた。 ヴァルは静かに席を立つ。フィリアは何も言わない。ただ苦しげな表情で見つめていた。 「出かけてくる・・・。」 ヴァルはドアの方へ向かった。フィリアはその姿を目で追う。 ヴァルが家を出たあと、フィリアは一人頭を抱えた。誰もいなくなったその空間でフィリアは痛みに耐えているような表情で食器をかたし始めた。料理は全て冷え切っていて最近増え始めた残り物の量にフィリアは悩まされている。 夜風が冷たく火照った頬に心地よかった。しかしそれによって少し冷静さを取り戻したヴァルは自分の愚かさを噛みしめた。フィリアは本当に良い母親だった。にも拘らず、反抗的な態度を取る自分がいるのも事実。考えようによってはそういう時期なのかもしれないが原因は別のところにある。 突然現れて今までの自分の生活をかき乱した奴ら。レザン、ゼロス、この二人をヴァルは心底憎んでいた。それは憎悪だとはっきりと理解できた。一人でいることに慣れてしまっていたヴァルにとって彼らは邪魔者以外の何者でもなかった。 だが、ヴァルはレザンにある意味では感謝している。ダンテやオーガスタに出会えたのはレザンのおかげのようなものだ。 ヴァルは今、ダンテたちのもとへ向かっていた。少しは気が紛らわせると思ったのだ。心を支えるものを得てヴァルは救われた。もし彼らがいなければヴァルはどこまでも堕ちていたことだろう。 路地裏に入り、例の廃屋を目指す。心なしか歩調が早まる。町の明かりが徐々に減り始めた場所でヴァルは一度足を止める。微かだが異質な気配を感じた。何か知っているものの気配。しかしそれもすぐに無くなったのでヴァルは気にすることなく廃屋へと入って行った。 カーペットを剥がし秘密の階段を下っていくと何やら下が騒がしかった。いつもの事ではあるが雰囲気が違う。明るく活気溢れた普段とは違って張り詰めた空気。 「・・だいたい・・・・・・・・!・・・がっ・・・・・・・もし・・・・・!」 途切れ途切れにオーガスタの声が聞こえる。彼がこんな風に怒鳴っているのは珍しい。それに応戦するかのようなグランテールの声も徐々に混じり始めた。ヴァルは急いで会談を駆け下りる。 「ヴァルっ!!良かった・・・。アンタ、無事だったんだね!!」 ヴァルの姿を見るなりラザリが言った。どこか悲鳴に近い必死な声だった。ヴァルは訳もわからずにラザリを落ち着かせようとした。そんな様子にどうやらオーガスタ達も気付いたらしい。 「オーガスタ・・・。何かあったのか?」 ヴァルは問う。オーガスタはヴァルの様子を見て何か安心したようだったがすぐにまた厳しい表情に変わった。 |
26957 | On my own 4 | かぼちゃ | 2003/9/13 20:55:16 |
記事番号26832へのコメント On my own 一人ぼっち 耳が痛くなるほどの静寂が続いた。ラザリはそんな空気に耐え切れずそわそわしている。ダンテやグロリアも心配そうにことの成り行きを見つめた。 「お前と始めてあった時にいた奴、レザンとか言った奴だ。アイツにお前の居場所が知れた。」 口を開くと同時にオーガスタは一気にまくし立てるように話した。ヴァルは別に驚きもせずオーガスタの表情を観察した。オーガスタはグランテールに侮蔑の眼差しを送った。その様子を見てヴァルはようやく何が起こっていたか理解した。 「ヴァル・・・オレの不注意でこんな事になって・・・・・・・。」 グランテールがヴァルに許しを請うような口調で言う。ヴァルはそれをろくに聞いてはいなかった。グランテールは悲しげにヴァルを見た。彼の目にヴァルの姿はやけに神々しく写っていた。 「別にいいさ。」 ヴァルはどこか怯えたようなグランテールに穏やかな口調で言った。いつもの厳しい響きはどこにも無く何か諦めたような響きだった。ただひたすらに穏やかな声にグランテールは情けなさがこみ上げ徐々に涙目になっていた。 「ごめんよ・・・。」 グランテールは小声で弱々しく謝った。 「謝ってすむ問題じゃないだろ!?」 オーガスタはそんなグランテールの胸倉を掴んで喚き散らした。グロリアが止めようと駆け寄るが勢いに押され何も出来なかった。悲しげに後ずさりしたグロリアをダンテが何も言わず視線だけで慰める。 「貴様には何でもないことだがヴァルにとっては命に関わる事だ!それが解っているのか・・・!?」 「――オーガスタ・・・。」 グランテールに罵声を浴びせ続けるオーガスタの態度を見かねてヴァルは強い口調で言う。叱咤の声の近い。まるで諭すような声音だ。オーガスタはその声にビクッと身を震わせた。静かにヴァルの方を見る。 「グランテールは知らなかったんだ。そうだろ?」 ヴァルの言葉にオーガスタは頷いた。その横でグランテールは人目を気にする事も忘れて子供のように涙を流した。 「ところでヴァル。ここに来るまで何も変な事は無かった?」 話題を逸らそうと気を利かせたグロリアが問う。ヴァルは路地裏で感じた妙な気配の事が気になったがここにいる皆に心配を掛けたくなくて黙っていることにした。 「特に何も無かった。」 「良かった。」 グロリアを含めその場にいた全てのものが安心したようだった。 「でも注意した方がいいな。」 そう言ったのはオーガスタだった。慎重な性格の彼はヴァルの今後を案じていた。 「居場所がばれたって事はここにいるとヴァルは危険だもんね・・・。」 何処か淋しげにラザリが言う。ヴァルはその次に来る言葉を予測した。何故か胸が締め付けられるようだった。予想どうりも言葉が来ないように必死で願う。 「アタシが何言いたいか解る?」 ラザリは自分で言うのを避けているようだった。苦しそうに言葉を搾り出しているように思える。 「もう、あんまりココにこない方がいいんじゃないかな・・・?」 ラザリが必死でいった一言にオーガスタは「同感だ」と淋しそうにいった。ダンテは顔を伏せている。グランテールはヴァルが視線を向けるとすぐに目を逸らした。 ヴァルは完全に居場所を失ったように感じた。体内を引き裂かれるような、まさに断腸の思いだった。その静寂にヴァルは気が滅入った。 「アタシ・・・こんな事言いたくないんだけど、背に腹は変えられないよ・・・。命の方か大事だって・・・・・・。」 「ラザリ・・・・・・・・。解ってる。」 ヴァルはその場にいる人たちの顔を見渡した。誰もが暗い顔をしていた。ヴァルはそんな仲間達に背を向けた。 ************************************* あぁ・・・。ヴァルがだんだん一人に・・・。 ゼロスもお悩みの御様子ですし・・・。 次でOn my ownは終わりかな? この曲、好きなんです。切ない曲なんですよね。 ラザリのキャラはこの曲のイメージです。興味のある方、聞いてみてください。 |
26965 | On my own 5 | かぼちゃ | 2003/9/14 20:56:56 |
記事番号26832へのコメント On my own 一人ぼっち 「ラザリ、あんたさぁヴァルに惚れてるでしょ?」 グロリアに冗談ぽくそんな事を言われたのはいつだっただろう。ラザリは誰も居ない部屋の真ん中で仰向けに転がり天井を見ながら思った。その時は何も思わなかったが今になればグロリアの言った事は見事に当てはまる。 ラザリがここに来たのもそれほど前ではなかった。故郷にいた時からラザリの家は貧しく、一日を生き延びるのもやっとだった。そんな時、彼女の故郷は魔族の襲撃に遭い彼女と数名の人々が生き残った。その時ですらラザリは涙を流さなかったのにヴァルが去った後、一人になった途端、涙が止まらなくなった。 人前で泣く事は彼女の負けず嫌いな性格が許さなかった。今更、ヴァルに帰って来い等と言えるはずも無く、ラザリは涙に暮れた。 確かにヴァルがここに居られなくなる原因を作ったのはグランテールだ。しかしここに居るべきでは無いと宣言したのはラザリだった。要するにラザリはヴァルがここを訪れなくなるように止めを刺したのだ。 ヴァルはラザリのその言葉に酷く傷ついたように見えた。悔しいと言う思いがこみ上げてくる。傍に居て欲しい相手を自分が突き放したのだ。理由は誰もが理解していて、それはヴァルの身の安全の為に仕方ない事なのに辛かった。引き裂かれるような痛みがあった。 「ラザリ・・・・・・入るよ?」 グロリアの声。扉の開く音。 「ラザリ何やってるの・・・!?」 グロリアはラザリの様子に驚いてすぐに駆け寄った。ラザリはそれに気付くと素早く起き上がり、涙でぐしゃぐしゃになった顔を拭いた。 「ごめん、グロリア・・・・・・。悪いけど出てってくんない?」 「いいけど、ラザリ・・・。アンタ、どうしたのよ?」 グロリアの問いにラザリは顔を伏せた。回答を避けているようだった。グロリアは急に口調を強める。 「話して。」 低く、よく通る声で言うグロリアの真剣な態度を見てラザリはしばらく悩んでから口を開く。 「グロリア・・・・・・・。やっぱり、淋しいよ・・・・・。」 いつものラザリには似合わない消え入りそうな微かな声音だった。グロリアは慰めるように右手をラザリの肩に置いた。ラザリは嗚咽を漏らし始める。 「・・・・・・・・・あたし・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ヴァルが好きだよ・・・・・・。」 グロリアはこんなに弱々しいラザリの姿を始めてみた。ラザリは少し混乱しているようだった。そういえばヴァルが出て行った直後も取り乱していた。 「ラザリ。高が黄金竜でしょ?すぐに解決するって。そしたらまた前みたいに遊びに来てくれるよ。」 ラザリは自らに納得させるように何度も頷いた。だが彼女はグロリアのような楽天的な性格を持ち合わせていない。そんなラザリはどこまで立ち直る事が出来るかとグロリアは心配でならなかった。 ************************************* だんだん短くなっていく・・・。 何か皆様を追い込むだけ追い込んでますけど最後立ち直れるかなぁ・・・? 自分で書いてて混乱してきます。 頻繁にオリキャラの名前、忘れますし。 |