◆−◎森とガウリイと食料と◎−神崎 瑠璃 (2003/8/27 15:07:57) No.26845 ┗◎森とガウリイと食料と◎2−神崎 瑠璃 (2003/8/28 14:17:48) No.26858
26845 | ◎森とガウリイと食料と◎ | 神崎 瑠璃 | 2003/8/27 15:07:57 |
「一体…ここは何処なんだ?」 彼はこの広い森を当ても無く、さまよっていた… 「あれ?ガウリイさんは?」 アメリアは言った。 「いないのか?」 それに応え、辺りを見回すゼル。 「ったく、何処に行ったんだか」 振り向き様にいうあたし。 この森に入って既に三日が経った。 気が付いてみればいつの間にやらガウリイの姿は無く、今ここにいるのはアメリアとゼル、あたしの三人だけ。 「ガウリイさん、無事でしょうか?」 「大丈夫じゃないの?ガウリイなら」 「でも、食料は全部ガウリイさんが持ってたんですよ」 「…う゛…」 そ、そう言われると… 「そ、そうだったかしら〜」 急いでとぼけるが既に遅し。 「どういう事だ、リナ」 ゼルの鋭い質問にどう答えたらいいものやら… 「う〜ん………」 この事態をどう言えばいいのか、やはり正直に話す方が正しいのか。 「………」 「リナさん…」 不意に彼女の声が掛かる。 「え…あ、アメリア…」 顔を上げると何かじれったそうに覗き込むアメリアの姿が在った。 「本当の事を言うんですか?」 「…そう…ね…」 仕方ないか。やっぱり、言おう。 「分かったわ、言うわよ、本当の事」 「リナさんっ!?」 〜〜〜〜続く〜〜〜〜 考えに考えた末の作です。 まだまだ続きますよ、もちろん。 では、次回をお楽しみに☆ |
26858 | ◎森とガウリイと食料と◎2 | 神崎 瑠璃 | 2003/8/28 14:17:48 |
記事番号26845へのコメント 「昨日の夜、あたしたちより早く寝たわよね?ゼル」 「あぁ」 「あの後の事よ………」 〜〜〜〜〜回想モード〜〜〜〜〜 夜。森は闇に覆われ、明かりは目の前に在る焚き火のみ。 周りには少しばかりの食料が積まれている。 「ガウリイ」 静かな時を破ったのはあたしが口にしたその一言。 「なんだ?リナ」 「言いにくいんだけど…」 「どうしたんだ、遠慮することないじゃないか」 「じゃあ…」 あたしは息を吸い込む。思いっきり。 「?」 よし、今だ。 「魔風!!!」 「なっ、なんだぁ!!」 焚き火は消えて、代わりに光り出すもの… …光り苔… ふっふっふ、見える見える。 あれもこれも…… 「何をしてるんですか?」 突然声がした。 「アメリア!?」 振り返ると、彼女の手に遥かに明るい光球が… 『明かり』っ!? 「あ〜〜!?」 「リナっ、おまえ…」 …ばれたか… 今、私の手元には数々の食べ物が握られている。 「てへへ♪」 「『♪』じゃありませんよ!!」 「そうだぞ、リナ。食べ物少ないんだからな」 「それを言うなら食料でしょ、ガウリイ」 間髪入れず、間違いを指摘するあたし。 「とにかくだ!」 「なによ〜」 「食料は俺が預かる」 いきなり宣言するガウリイ。 「でも、預かるからって全部食べちゃダメよ」 「大丈夫だ。心配するな」 ホントに大丈夫なんだろーか… 「じゃあ明日から荷物持ちはガウリイさんに決定ですね」 「えぇ!!」 「食料を預かるんだから、荷物を預かるって事よね〜」 一応とどめを刺しておく。 「じゃ、夜更かしはお肌の大敵だからあたしはそろそろ寝るわね」 立ち上がり、ひらひらと手を振りながら寝床へと向かう。 「私も行きますね。おやすみなさい、ガウリイさん」 アメリアがあたしの後に続く。 「をい、リナっ!?」 ガウリイの声がだんだん遠くなる。 暗くて、足元が見えない。 「…『明かり』!!」 後にはガウリイと未だに輝き続ける『明かり』とがあった。 〜〜〜〜〜回想モード終了〜〜〜〜〜 「………と、こういう訳よ」 話し終ると、辺りに静けさが降りた。 「よくもそんなに喋れるもんだな」 「ゼルちゃん、解ってくれた?」 「をい」 「………ダメ?」 瞳をウルウルにさせながら見つめる。 「あのな〜」 やっぱり駄目か。 「心が狭いわね〜。これくらいの事で怒るなんて」 「リナさんが食料を盗もうとしなければこんな事にはならなかったんですよ」 アメリアが言う。 「と、とにかくここに居たって何も始まらないし…、ま、先に進みましょ?」 「はい…」 そしてあたしたちはその場を後にしたのだった。 〜〜〜〜〜〜続く〜〜〜〜〜〜〜 小説が長くなってPCの使用時間でも他人にも迷惑かけまくっている私。 はぁ…、どうにかしなければ!!! |