◆−剣狼伝〜魔人輪舞曲〜 第2章 1−棒太郎 (2003/9/8 23:20:58) No.26912
 ┣人間関係がちらほらと……−エモーション (2003/9/11 00:11:31) No.26931
 ┃┗Re:人間関係がちらほらと……−棒太郎 (2003/9/11 22:10:04) No.26936
 ┣剣狼伝〜魔人輪舞曲〜 第2章 2−棒太郎 (2003/9/12 17:41:22) No.26941
 ┃┗外道照身霊波光線(深い意味ないです、すみません)−エモーション (2003/9/12 22:17:48) No.26948
 ┃ ┗Re:外道照身霊波光線(深い意味ないです、すみません)−棒太郎 (2003/9/13 23:48:30) No.26959
 ┗剣狼伝〜魔人輪舞曲〜 第2章 3−棒太郎 (2003/9/21 01:26:26) No.27026
  ┗ほんとに大物の飛び入り……−エモーション (2003/9/21 22:46:18) No.27038
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26912剣狼伝〜魔人輪舞曲〜 第2章 1棒太郎 2003/9/8 23:20:58


こんばんわ、棒太郎です。
『座頭市』を観てきました。いや、とても面白かったです。
やっぱチャンバラはいいわ。
それでは、続きをばどうぞ。

*************************************

『剣狼伝〜魔人輪舞曲〜』 第2章 1


「リナさん、ここは如何ですか?」
「あ〜〜、いい具合だわ。」
宿の一室で、うつ伏せに寝転んだリナの体を、ミヤリが揉んでいた。
「ああ〜、いい気持ちだわ。」
「ふふ、これでも少しは自信があるんです。」
「最高ね。」
「コタロウも心得はあるんですが、少々荒っぽくて―――」
ミヤリは苦笑を浮かべた。

「そんじゃ、いくよ〜。」
コタロウの声とともに、首にかけられた手に力が込められた。
ボギッと鈍い音が響く。
「っあ〜〜〜、効く。コタロウくん、もういっちょ頼む。」
そう言い、ヴェルディオスはグルリと肩を回す。
「それにしても、さすが兄ちゃんたちだよな。まだまだかなわないや。」
「いやいや、コタロウくんの腕前もなかなかのものだ。慢心せず修行を積めば、いいものになるよ。」
「おう、そうだな。なかなかいい感じじゃないか?」
ガウリイも感想を述べる。
「ガウリイさん、貴方もなかなかのものですよ。」
やれやれと肩を竦める。
そのとき――
「―――?」
「どうしました、ガウリイさん?」
不意に窓のほうを振り向いたガウリイに、ヴェルディオスは声をかけた。
「いや、なにか気配が―――」
そう呟いた時、窓の外から何かが飛来してきた。
「!?」
ガシャーンと窓を割り、回転するソレは再び外へ消えていった。
そしてそれを追うように、ガウリイたち3人は窓の外へ飛び出した。

街の外れまでやって来た3人は、そこにひとりの少女が立っていた。
「お前は―――!?」
腰には二振りの剣が差してあった。
「リカステか・・・・・」
「・・・・・・・」
呟くようなヴェルディオスの声に、リカステは沈黙で応えた。
「・・・・・誰だっけ?」
そしてガウリイのお約束の言葉が続いた。
「・・・・・兄ちゃん・・・・・ほんとリナ姉ちゃんが言ってた通りなんだね・・・・」
呆れたようなコタロウの声が、静かに響いた。
「あの、かくかくしかじか―――」
「あーーーっ・・・・・そうだったけ。」
そんな二人をよそに、ヴェルディオスとリカステの会話は続く。
「おにいさま・・・・・何故です?何故、神殿を・・・・・・」
「・・・・・・ふん・・・俺が上の連中とそりが合わなかったのは知ってるだろ。神殿にゃもう付いて行く気がしなくなったのさ。」
「だから、おねえさまを見捨てていったのですか!それはあまりにも身勝手です!」
「・・・・・カトレアにはすまないことをしたな。だがな、老先生に出会って見えたんだよ。俺のいく道がな。」
そう言い、背中に背負った大剣に手をかけ、リカステも腰の剣を抜く。
「すまんが、リカステ。俺は引く気はないんだよ。」
「おにいさま・・・・!」
呻くように叫ぶと、リカステは手にした剣の柄同士を合わせた。
「あのねえちゃんの剣、双身剣か・・・!」
リカステの剣が旋風のように空を舞う。
右に左に、上に下にと、次々と刃が襲ってくる。
「結構やるね、あのねえちゃん。」
「ああ、けど―――」
体の捻りとともに、勢いのついた横薙ぎの一撃がヴェルディオスに襲い掛かった。
「・・・・・リカステ。」
そう呟いた次の瞬間、二つの影は通り過ぎるように交錯し、一本の剣が宙を舞った。
「く・・・・」
痺れる右手を押さえ、膝を着いたのはリカステだった。
双身剣は半ばから切られていた。
「悪いな、リカステ。」
「・・・・・おにいさま。」
「・・・・・神殿は何を考えている?」
「・・・・・・・・」
「リカステ・・・・俺は神殿のすべてを否定する気はない。だが、今の体制はおかしい。もし何かを企んでいるならそれを阻止しなければならん。」
「・・・・わかりません。ただ、この国の王に付いているキリウという男に呼ばれてきたのです。なんでも上層部となにかのつながりがあるとかで。」
「キリウ・・・・・?何者だ?」
ヴェルディオスが疑問を口にした時、
「!?ヴェルさん!」
突如ガウリイが叫んだ。
「うっ!!?」
「―――!?っ!リカステ!!」
なにやら背中に鈍い衝撃を受け、リカステが血を吐いた。
「くくく、その行為、神殿への裏切りとみなすぞ。」
「テメエは――!?」
「お初にお目にかかるな。噂はかねがね聞いてるよ、ヴェルディオス殿。俺は神殿親衛隊隊長のエランギスだ。」
「テメエか・・・・親衛隊に油断ならねえ奴が入ったとは聞いたことがあるが・・・・」
その言葉に、エランギスはニヤリと唇の端を歪めた。
「ふん、やはり昔の情にほだされたか。まあいい、”殺戮者(スレイヤー)”も血を欲しがっていたところだ。」
そう言うや、リカステの背中に突き刺さっていた直刀が、逆再生のようにエランギスの持つ鞘へ戻っていった。
「リカステ!リカステ!しっかりしろ!!」
ヴェルディオスの叫びに、弱弱しい光の瞳を向ける。
かなり危険な容態だった。
「早いところ、リナに回復魔法を―――」
「おっと、逃がさんよ。」
剣を抜くガウリイに、エランギスはパチンと指を鳴らした。
「く、またこいつらかよ。」
周りはあの人魔たちが取り囲んでいた。
「やれ。」
エランギスの号令以下、ガウリイたちに襲いかかろうとしたとき―――
「ドラグスレーーーーイブ!!!!」
叫びとともに赤い光弾が人魔を薙ぎ払った。
「ちっ、余計なものがきたか。」
向こうから、リナとミヤリがやって来た。
「ちょっと、一体何やってんのよ!?」
「お嬢さん!よかった、この子に回復魔法をお願いします!」
リナもリカステの容態を一目見て、急いで駆け寄る。
「ふん、まとめて死ね。」
エランギスの声に、残りの人魔が襲いかかろうとする。
だが、その前にミヤリが立ち塞がった。
「ねえちゃん!!まさかっ!!」
コタロウが叫んだ次の瞬間、

 ザグッ  ザシャッ 
 グアアアアァァ

人魔たちが血飛沫をあげて倒れた。
「なんだと!?」
エランギスも驚きの声をあげる。
リナたちからは、ミヤリの背中しか見えないので何があったのかよくわからない。
「小娘!貴様何者だ!!」
剣を抜こうとしたとき、脇から何者かの手がそれを止めた。
「!?」
見るとそこには、黒の絢爛なドレスを着た女性が立っていた。
「マスターからの伝言です。キリウ殿がお呼びなのでお戻りくださいとのことです。」
「・・・・・・・わかった。」
そう言うや、上から降ってきたローブが二人を覆い、そして二人の姿は消えた。



*************************************

ついに、ミヤリの力の片鱗がでました。
次辺りで書ければいいなと思います。
それでは。

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26931人間関係がちらほらと……エモーション E-mail 2003/9/11 00:11:31
記事番号26912へのコメント

棒太郎様、こんばんは。

>こんばんわ、棒太郎です。
>『座頭市』を観てきました。いや、とても面白かったです。
>やっぱチャンバラはいいわ。
>それでは、続きをばどうぞ。

気が付いたら続きがっ?! 少し出遅れ……(TT)
のっけからこんなですが、お待ちしていました。

「座頭市」……ベネチアで賞を取って、話題になっていますね。
黒澤明監督のは見たことがないので、比較のしようがないですが、
(それでも、何度か見た黒澤明監督の映画は確かに面白いし、
凄かったので、偉大さは分かるのですが)
TVの紹介等を見ていても、面白そうだな、と思いました。
……実は北野武さんのは、バイオレンス系が多いので、苦手なんです。


ヴェルディオスさんとリスカテさんの関係。
そしてミヤリさんの力がちらりと覗ける回ですね。
人魔をあっさりと倒すミヤリさんの力……。
本当に凄い力のようですが、コタロウくんの台詞を見ていると、
どうやらミヤリさんにとっては、あまり良くない力のようですね。
リナたちからは見えない、ミヤリさんの様子……。
一体、どうなっているのか楽しみです。


>宿の一室で、うつ伏せに寝転んだリナの体を、ミヤリが揉んでいた。
>「ああ〜、いい気持ちだわ。」
>「ふふ、これでも少しは自信があるんです。」
>「最高ね。」

上手い人は、ほんとに上手いんですよね〜。
これも村の伝統技(?)なのでしょうか。

>「そんじゃ、いくよ〜。」
>コタロウの声とともに、首にかけられた手に力が込められた。
>ボギッと鈍い音が響く。
>「っあ〜〜〜、効く。コタロウくん、もういっちょ頼む。」
>そう言い、ヴェルディオスはグルリと肩を回す。

こちらでも……(笑)
出来る人がいると、ついつい頼んじゃいますよね、確かに。

>そのとき――
>「―――?」
>「どうしました、ガウリイさん?」
>不意に窓のほうを振り向いたガウリイに、ヴェルディオスは声をかけた。
>「いや、なにか気配が―――」

う〜ん、やはり気配を読むのは、ガウリイが一番なんですね。
さすが野生の勘(笑)

>「あの、かくかくしかじか―――」
>「あーーーっ・・・・・そうだったけ。」
>そんな二人をよそに、ヴェルディオスとリカステの会話は続く。
>「おにいさま・・・・・何故です?何故、神殿を・・・・・・」
>「・・・・・・ふん・・・俺が上の連中とそりが合わなかったのは知ってるだろ。神殿にゃもう付いて行く気がしなくなったのさ。」
>「だから、おねえさまを見捨てていったのですか!それはあまりにも身勝手です!」
>「・・・・・カトレアにはすまないことをしたな。だがな、老先生に出会って見えたんだよ。俺のいく道がな。」

お約束な会話中のガウリイとコタロウくんを余所に、会話を始めてしまう
ヴェルディオスさんとリスカテさん。
とりあえず、他の人は眼中にない、というところですね。
ヴェルディオスさんを「おにいさま」、カトレアさんを「おねえさま」と呼ぶリスカテさん。
何となく人間関係が見えてきましたね。ただ、リスカテさんがどちらの「妹」なのかは
分からないですが。
ヴェルディオスさん、カトレアさんとは、恋人同士か何かだったのですね。
それにしてもおじーちゃん……本当に凄い方なのですね。

>そう言い、背中に背負った大剣に手をかけ、リカステも腰の剣を抜く。
>「すまんが、リカステ。俺は引く気はないんだよ。」
>「おにいさま・・・・!」
>呻くように叫ぶと、リカステは手にした剣の柄同士を合わせた。

お互いにちょっと辛い戦いですね。
戦いの場面は、何となく剣舞がイメージに浮かびました。
リスカテさんの場合は、やはり身軽さを生かした戦い方なのだろうな、と思いましたし。

>「リカステ・・・・俺は神殿のすべてを否定する気はない。だが、今の体制はおかしい。もし何かを企んでいるならそれを阻止しなければならん。」
>「・・・・わかりません。ただ、この国の王に付いているキリウという男に呼ばれてきたのです。なんでも上層部となにかのつながりがあるとかで。」

リスカテさんも、どこか迷いや疑問があったのでしょうね。
もしかしたら、ヴェルディオスさんがいなくなってから、ずっと考えていたのかな、
と思いました。表面上は出さなくても、そして何度も何度も考えては打ち消して、
を繰り返してきたのかな、と。

>「―――!?っ!リカステ!!」
>なにやら背中に鈍い衝撃を受け、リカステが血を吐いた。
>「くくく、その行為、神殿への裏切りとみなすぞ。」
>「テメエは――!?」
>「お初にお目にかかるな。噂はかねがね聞いてるよ、ヴェルディオス殿。俺は神殿親衛隊隊長のエランギスだ。」
>「テメエか・・・・親衛隊に油断ならねえ奴が入ったとは聞いたことがあるが・・・・」
>その言葉に、エランギスはニヤリと唇の端を歪めた。
>「ふん、やはり昔の情にほだされたか。まあいい、”殺戮者(スレイヤー)”も血を欲しがっていたところだ。」

背後から不意打ち……悪人の定番ですね♪
ヴェルディオスさんがエランギスさんのことを聞いたのは、神殿にいた頃なのでしょうか。
何にせよ、力はあっても嫌〜なタイプですね(汗)
さらに、剣の名前も物騒です。

>周りはあの人魔たちが取り囲んでいた。
>「やれ。」
>エランギスの号令以下、ガウリイたちに襲いかかろうとしたとき―――
>「ドラグスレーーーーイブ!!!!」
>叫びとともに赤い光弾が人魔を薙ぎ払った。
>「ちっ、余計なものがきたか。」
>向こうから、リナとミヤリがやって来た。

リナとミヤリさん……。窓の割れた音を聞いてから、すぐ追いかけてきたのでしょうけれど、
少し時間が掛かっちゃったのですね。
でもここ一番で間に合うところはさすがです。

> ザグッ  ザシャッ 
> グアアアアァァ
>
>人魔たちが血飛沫をあげて倒れた。
>「なんだと!?」
>エランギスも驚きの声をあげる。
>リナたちからは、ミヤリの背中しか見えないので何があったのかよくわからない。

この人魔は、あの二度殺さないと昇天しない物体Xですよね。
それを一撃で……凄すぎです、ミヤリさん。
でも、本当に一体何をしたのでしょう……?

>見るとそこには、黒の絢爛なドレスを着た女性が立っていた。
>「マスターからの伝言です。キリウ殿がお呼びなのでお戻りくださいとのことです。」
>「・・・・・・・わかった。」
>そう言うや、上から降ってきたローブが二人を覆い、そして二人の姿は消えた。

ジゴマさん……本当に絶妙のタイミングで止めますね。
そしてまた、新たなお人形が。
この女性の人形も、凄い力を持っているのでしょうか。

>ついに、ミヤリの力の片鱗がでました。
>次辺りで書ければいいなと思います。
>それでは。

特に武器を持っていたわけではないのに、人魔を倒したミヤリさんの力……。
どんな力なのか、いろいろ妄想(笑)が頭を駆けめぐっています。
ミヤリさんの力もですが、リスカテさんの方も気になります。
ついでにヴェルディオスさんとカトレアさんの関係も(笑)
続きを楽しみに待っています。

それでは、拙いコメントですがこの辺で失礼いたします。


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26936Re:人間関係がちらほらと……棒太郎 2003/9/11 22:10:04
記事番号26931へのコメント


>棒太郎様、こんばんは。

>気が付いたら続きがっ?! 少し出遅れ……(TT)
>のっけからこんなですが、お待ちしていました。

なはは、最近エモーションさんの隙をつくことが多いですね。
いつもありがとうございます。

>「座頭市」……ベネチアで賞を取って、話題になっていますね。
>黒澤明監督のは見たことがないので、比較のしようがないですが、
>(それでも、何度か見た黒澤明監督の映画は確かに面白いし、
>凄かったので、偉大さは分かるのですが)
>TVの紹介等を見ていても、面白そうだな、と思いました。
>……実は北野武さんのは、バイオレンス系が多いので、苦手なんです。

いや、わたしも黒澤監督のやつは見てないんですよね。
でも面白かった。

>ヴェルディオスさんとリスカテさんの関係。
>そしてミヤリさんの力がちらりと覗ける回ですね。
>人魔をあっさりと倒すミヤリさんの力……。
>本当に凄い力のようですが、コタロウくんの台詞を見ていると、
>どうやらミヤリさんにとっては、あまり良くない力のようですね。
>リナたちからは見えない、ミヤリさんの様子……。
>一体、どうなっているのか楽しみです。

今回、いろいろと匂わせております。
設定盛り込むだけ盛り込んで、後始末苦労しそうですが・・・・・


>>「ふふ、これでも少しは自信があるんです。」
>>「最高ね。」
>
>上手い人は、ほんとに上手いんですよね〜。
>これも村の伝統技(?)なのでしょうか。

上手いマッサージはほんと極楽ですからね。

>>ボギッと鈍い音が響く。
>>「っあ〜〜〜、効く。コタロウくん、もういっちょ頼む。」
>>そう言い、ヴェルディオスはグルリと肩を回す。
>
>こちらでも……(笑)
>出来る人がいると、ついつい頼んじゃいますよね、確かに。

そうですね。
やっぱり気持ちいいですから。

>>「どうしました、ガウリイさん?」
>>不意に窓のほうを振り向いたガウリイに、ヴェルディオスは声をかけた。
>>「いや、なにか気配が―――」
>
>う〜ん、やはり気配を読むのは、ガウリイが一番なんですね。
>さすが野生の勘(笑)

あのヴェルディオス以上ですからね(笑)

>>「あの、かくかくしかじか―――」
>>「あーーーっ・・・・・そうだったけ。」
>>そんな二人をよそに、ヴェルディオスとリカステの会話は続く。
>>「おにいさま・・・・・何故です?何故、神殿を・・・・・・」
>>「・・・・・・ふん・・・俺が上の連中とそりが合わなかったのは知ってるだろ。神殿にゃもう付いて行く気がしなくなったのさ。」
>>「だから、おねえさまを見捨てていったのですか!それはあまりにも身勝手です!」
>>「・・・・・カトレアにはすまないことをしたな。だがな、老先生に出会って見えたんだよ。俺のいく道がな。」
>
>お約束な会話中のガウリイとコタロウくんを余所に、会話を始めてしまう
>ヴェルディオスさんとリスカテさん。
>とりあえず、他の人は眼中にない、というところですね。
>ヴェルディオスさんを「おにいさま」、カトレアさんを「おねえさま」と呼ぶリスカテさん。
>何となく人間関係が見えてきましたね。ただ、リスカテさんがどちらの「妹」なのかは
>分からないですが。
>ヴェルディオスさん、カトレアさんとは、恋人同士か何かだったのですね。
>それにしてもおじーちゃん……本当に凄い方なのですね。

やっぱりお約束ですから。
そんな二人をほっぽって、残りの二人も自分達の世界に入ってしまいました。

>>そう言い、背中に背負った大剣に手をかけ、リカステも腰の剣を抜く。
>>「すまんが、リカステ。俺は引く気はないんだよ。」
>>「おにいさま・・・・!」
>>呻くように叫ぶと、リカステは手にした剣の柄同士を合わせた。
>
>お互いにちょっと辛い戦いですね。
>戦いの場面は、何となく剣舞がイメージに浮かびました。
>リスカテさんの場合は、やはり身軽さを生かした戦い方なのだろうな、と思いましたし。

そうですね。香港映画のようなアクションを想像していただければ。

>>「リカステ・・・・俺は神殿のすべてを否定する気はない。だが、今の体制はおかしい。もし何かを企んでいるならそれを阻止しなければならん。」
>>「・・・・わかりません。ただ、この国の王に付いているキリウという男に呼ばれてきたのです。なんでも上層部となにかのつながりがあるとかで。」
>
>リスカテさんも、どこか迷いや疑問があったのでしょうね。
>もしかしたら、ヴェルディオスさんがいなくなってから、ずっと考えていたのかな、
>と思いました。表面上は出さなくても、そして何度も何度も考えては打ち消して、
>を繰り返してきたのかな、と。

リカステも今の体制には疑問を抱いています。
特にヴェルヂオスがいなくなってから、更に強まったようです。

>>「くくく、その行為、神殿への裏切りとみなすぞ。」
>>「テメエは――!?」
>>「お初にお目にかかるな。噂はかねがね聞いてるよ、ヴェルディオス殿。俺は神殿親衛隊隊長のエランギスだ。」
>>「テメエか・・・・親衛隊に油断ならねえ奴が入ったとは聞いたことがあるが・・・・」
>>その言葉に、エランギスはニヤリと唇の端を歪めた。
>>「ふん、やはり昔の情にほだされたか。まあいい、”殺戮者(スレイヤー)”も血を欲しがっていたところだ。」
>
>背後から不意打ち……悪人の定番ですね♪
>ヴェルディオスさんがエランギスさんのことを聞いたのは、神殿にいた頃なのでしょうか。
>何にせよ、力はあっても嫌〜なタイプですね(汗)
>さらに、剣の名前も物騒です。

ヴェルディオスとエランギスは入れ替わりですね。
神殿を出るちょっと前にエランギスが入ってきました。

>>周りはあの人魔たちが取り囲んでいた。
>>「やれ。」
>>エランギスの号令以下、ガウリイたちに襲いかかろうとしたとき―――
>>「ドラグスレーーーーイブ!!!!」
>>叫びとともに赤い光弾が人魔を薙ぎ払った。
>>「ちっ、余計なものがきたか。」
>>向こうから、リナとミヤリがやって来た。
>
>リナとミヤリさん……。窓の割れた音を聞いてから、すぐ追いかけてきたのでしょうけれど、
>少し時間が掛かっちゃったのですね。
>でもここ一番で間に合うところはさすがです。

盲目のミヤリを連れてますので。
少し遅れてしまいました。

>> ザグッ  ザシャッ 
>> グアアアアァァ
>>
>>人魔たちが血飛沫をあげて倒れた。
>>「なんだと!?」
>>エランギスも驚きの声をあげる。
>>リナたちからは、ミヤリの背中しか見えないので何があったのかよくわからない。
>
>この人魔は、あの二度殺さないと昇天しない物体Xですよね。
>それを一撃で……凄すぎです、ミヤリさん。
>でも、本当に一体何をしたのでしょう……?

次辺りで描きたいと思います。
お楽しみに。

>>見るとそこには、黒の絢爛なドレスを着た女性が立っていた。
>>「マスターからの伝言です。キリウ殿がお呼びなのでお戻りくださいとのことです。」
>>「・・・・・・・わかった。」
>>そう言うや、上から降ってきたローブが二人を覆い、そして二人の姿は消えた。
>
>ジゴマさん……本当に絶妙のタイミングで止めますね。
>そしてまた、新たなお人形が。
>この女性の人形も、凄い力を持っているのでしょうか。

前回、櫃の中からリナを攻撃したのは彼女です。
なので、得物はレイピアです。

>>ついに、ミヤリの力の片鱗がでました。
>>次辺りで書ければいいなと思います。
>>それでは。
>
>特に武器を持っていたわけではないのに、人魔を倒したミヤリさんの力……。
>どんな力なのか、いろいろ妄想(笑)が頭を駆けめぐっています。
>ミヤリさんの力もですが、リスカテさんの方も気になります。
>ついでにヴェルディオスさんとカトレアさんの関係も(笑)
>続きを楽しみに待っています。
>
>それでは、拙いコメントですがこの辺で失礼いたします。

いろいろとでてきましたが、後始末が大変そうです。
なんにせよ、少しずつ消化していきたいと思います。
それでは。

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26941剣狼伝〜魔人輪舞曲〜 第2章 2棒太郎 2003/9/12 17:41:22
記事番号26912へのコメント

こんにちわ、棒太郎です。
いろいろと設定が入ってきてますが、よければお付き合いください。
それでは。

*************************************

『剣狼伝〜魔人輪舞曲〜』 第2章 2


ミルトニア皇国の王宮。
その一室に、エランギスは入っていった。
「ああ、エランギス。すまんな、呼び戻してしまって。」
「いえ・・・・・それより何か?」
「うむ、実はな、なにやら別のネズミが入り込んだようなのだ?」
「別のネズミですと?」
怪訝な表情のエランギスに、キリウは大仰に答えた。
「いやいや、つい先程入った話なのですが、神殿の上層部が何者かに襲われたそうでございますよ。」
突然の声に視線を向けると、部屋の隅にいつの間にかジゴマが立っていた。
(・・・・・確かに気配は・・・・・・・・やはり何者だ、こいつ・・・・・)
ジゴマの得体の知れなさに、わずかに眉をしかめながらジゴマの言葉に驚きの色を浮かべる。
「馬鹿な・・・・・・それで神殿は?」
「騎士団が駆けつけたときには、もうすでに上層部は壊滅状態だったそうで。」
「そういうわけだ。何者かは知らんが、必ずこちらにも来るだろう。警戒を強めておかねばならん。」
「わかりました。では、先のネズミのほうは?」
「出る杭は打っておかねばならんが・・・・・神殿を襲った者の解明を優先せねばなんしな・・・・・」
「ならば、奴(やつがれ)が引き受けましょう。」
ニターリとした笑みを浮かべ、ジゴマは櫃を背負って部屋を後にした。


「お嬢さん・・・・・リカステの具合はどうですか?」
「とりあえず、傷は塞いだけどね・・・・・楽観は出来ないわね。」
心配そうに訊ねるヴェルディオスに、リナは難しい顔をした。
「くそっ!あの野郎!!」
ドカッと壁に拳をぶつける。
「ヴェルディオスさん。」
部屋からミヤリが顔を出し、ヴェルディオスを呼んだ。
「リカステさんがお呼びです。」

「おにい、さま・・・・・」
弱々しい声で呼びかける。
「リカステ、どうした・・・・・?」
「おねえさまと・・・・グラマトさんを・・・・・・」
ギュッとヴェルディオスの手を握りながら、言葉を紡ぎだす。
「わかった・・・・・・」
その言葉を聞き、安心したように笑みを浮かべると、リカステはゆっくりとまどろみに落ちていった。
「ヴェルディオスさん・・・・」
大剣を背に背負うヴェルディオスに、ミヤリは声をかけた。
「・・・・・カトレアさんも・・・心の奥では貴方を待っているはずです・・・・何もなく、わからず、独り途方にくれ、迷うのは・・・・・辛いものですよ・・・」
そう口にするミヤリの脳裏には、あの”夢”が浮かんでいた。
「ヴェルディオスのにいちゃん!」
呼ばれて振り向くと、部屋の入り口にコタロウとガウリイが立っていた。
「コタロウくん・・・・ガウリイさん・・・・」
「あんた、行くんだろ?」
「だったら力貸すよ。」
「しかしこれは――――」
「いいって、いいって。義を見てせざるは勇無きなり、ってね。」
コタロウとガウリイが笑みを浮かべる。

「なかなかいいお話だな。」

突如聞こえたその声に振り返ると、壁に背をもたれて、薄く笑う男がいた。
そのすご横には、黒の絢爛なドレスを着たあの女性が立っていた。
「けどなぁ、悪いが先へいかせるわけにはいかんのでなぁ。」
ゆっくりと体を起こし、片手をゴキリと鳴らす。
そして壁に手を当てるや、壁を握りこみ抉り取った。
「カラミティ、お前は必要以上にやりすぎる。注意なさい。」
「ふん、マスターから許可はいただいている。なら、存分に楽しませてもらうぜ、ベル=ベージュ。」
カラミティと呼ばれた男は、ベル=ベージュと呼んだ女性にそう言うや、ガウリイに向かって指先を向けた。
「!?」
カラミティがその指を鉤状に曲げるのと、剣を振るってガウリイが後ろに跳躍したのはほぼ同時だった。
「ほう、俺の”死指”を躱すとはな。こいつはますます楽しめそうだ。」
そう笑うカラミティの視線の先には、何かに抉られたような跡を残している、ガウリイの胸のアーマーがあった。

「・・・・剣を抜く以上はただではすまされないぜ。」
ヴェルディオスは目の前に立つ、ベル=ベージュに低い声で言った。
だが、ベル=ベージュは無言でレイピアを抜いた。
ヴェルディオスも背中の剣に手をかけようとしたとき、
「!?」
咄嗟に、体を横へ傾けた。
遅れてヒュッと空気を切り裂く音が聞こえた。
「いいカンをしている。私の刺突を躱すとは・・・・・」
無表情にベル=ベージュはヴェルディオスの能力を誉める。
(音が遅れてくるとは・・・・なんて刺突だ。しかもほぼ同時に3発もきやがった・・・)
「だが、我が”死の閃光”は必ずお前を仕留める。」
そのとき、ふわりと影がベル=ベージュの頭上を覆った。
「なに!?」
レイピアを握るベル=ベージュの手に、蹴りが放たれた。
「く!?」
「別にタイマンじゃないんだから、周りに注意しないとね。」
降り立った影――コタロウがニカッと笑いながら言った。

「ライトニング!!」
「む!?」
強烈な閃光がカラミティの視界に広がった。
それと同時に、鋭い斬撃が襲い掛かった。
「あたしたちをあんまりなめないで欲しいわね。」
ガウリイの横に立つリナが言った。
「いいコンビネーションだな。」
カラミティはニッと笑みを浮かべると、
「ベル=ベージュ、舞台を変えようぜ。どうせクロックワークもそこで待機してんだろ?」
「・・・・・そうね、わかったわ。」
そう言うや、二人は身を翻して、外へ消えていった。
次の瞬間、凄まじい突風が吹き荒れた。
風が収まり、目を開けるとそこは街の外であった。
「え・・・?なんでこんなところに?」
リナが不思議そうに辺りを見回す。
「リナさんですか?」
声のしたほうを向くと、ミヤリがいた。
「この空気の感じは・・・・街の外にいるのですか?」
「なんかわかんないけど、そうみたいね。」
お互い困惑の色を浮かべる。
「何はともあれ、宿に戻らないと・・・リカステさんのことが心配です。」
「そうね。」
そう言って、歩き出した二人であったが、歩けど歩けど宿には着かない。
それどころかどんどんなにか深みに入っていくようだった。
「なんかヤな予感が・・・・」
リナがそう呟いたとき、
「なんだ、こちらに来たのは女二人だけか。」
二人の前方に、カラミティが立っていた。
「ち、ハズレくじを引いたな。あの金髪か赤毛か小僧だと楽しめたんだがな。」
「あら、言ってくれるじゃない。」
カラミティの言い草に少々カチンときているリナ。
「魔道士なぞ相手にしてもすぐ壊れるからな。楽しむ暇もない。まあ、どのみちマスターの”ダイダロスの迷宮”からは抜け出せんがな。」
「マスターって誰よ?」
「2度ほど会っているはずだが。」
なぜかあの黒子装束の男が思い浮かんだ。
「まあ、とりあえず死ね。」
そう言うと、指先をリナに向けようとする。
「くっ、ラ・ティルト!!」
強烈な衝撃がカラミティに襲い掛かった。
「ぬるいなぁ。」
「!?」
いつの間にかカラミティの姿は、リナの背後に移動していた。
「フレアアロー!!」
火炎の矢がカラミティに襲い掛かる。だが、
 バン
フレアアローはカラミティの突き出した指に弾かれた。
「くくく。俺の”死指”、甘く見ないほうがいいぜ。」
「なっ―――――っ!?」
突如リナは声にならぬ苦痛の呻きをあげた。
「このまま心臓を抉り出してやろうか?」
カラミティが残虐な笑みを浮かべた時、間にミヤリが割って入った。
「ミ・・・・ミヤリさん・・・・・」
「女、苦しまずに死にたかったらどいておくんだな。」
だが、ミヤリは静かに佇んでいた。
「・・・・・それはこちらの台詞です。」
「なに――――っ!?」
カラミティが驚きの表情を浮かべた。
「とくと見よ。」
その言葉とともに、ミヤリの開かぬ目がゆっくりと開いていった。
そして金色に光り輝く瞳が現れた。
その光に中てられた瞬間、凄まじい戦慄が駆け巡った。
「くっ!」
カラミティは指先をミヤリに向け、指を曲げた。
だが、次の瞬間、リナは驚愕に目を見開いた。
無残に抉られていたのは、ミヤリの胸ではなく、カラミティの胸であった。
「ば、馬鹿な―――」
呻くように呟くや、カラミティはミヤリに向かっていった。
ミヤリの顔面に向かって凄まじい勢いの拳が繰り出された。
 グシャッ
だが、砕け散ったのはカラミティの頭であった。
そのままカラミティの体は糸の切れた人形の如く、崩れ落ちた。


*************************************
はい、ついにミヤリの力が全貌を現しました。
元ネタはいま話題の『甲賀忍法帳』です。
もうそのまんまです。
それでは、また次回!

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26948外道照身霊波光線(深い意味ないです、すみません)エモーション E-mail 2003/9/12 22:17:48
記事番号26941へのコメント

>こんにちわ、棒太郎です。
>いろいろと設定が入ってきてますが、よければお付き合いください。
>それでは。

棒太郎様、こんばんは。
やった♪ 今回はレス遅れてない♪


>「別のネズミですと?」
>怪訝な表情のエランギスに、キリウは大仰に答えた。
>「いやいや、つい先程入った話なのですが、神殿の上層部が何者かに襲われたそうでございますよ。」
>突然の声に視線を向けると、部屋の隅にいつの間にかジゴマが立っていた。
>(・・・・・確かに気配は・・・・・・・・やはり何者だ、こいつ・・・・・)
>ジゴマの得体の知れなさに、わずかに眉をしかめながらジゴマの言葉に驚きの色を浮かべる。
>「馬鹿な・・・・・・それで神殿は?」
>「騎士団が駆けつけたときには、もうすでに上層部は壊滅状態だったそうで。」

……一瞬、「別のネズミ」は、最強のじーちゃん(笑)かと思いましたが、
(でも、ベルベインじーちゃんなら、真っ先に皇国を壊滅させそうな気も……)
実はルナさんや、リナ父でも驚きません、とか思ってたりします。もはや……(^_^;)
多分、リュウゼンさんだと思いますが。
でも、誰だとしても、これくらいは軽くやってのけそうなのが(笑)

>「出る杭は打っておかねばならんが・・・・・神殿を襲った者の解明を優先せねばなんしな・・・・・」
>「ならば、奴(やつがれ)が引き受けましょう。」
>ニターリとした笑みを浮かべ、ジゴマは櫃を背負って部屋を後にした。

さすがに、親衛隊であるエランギスさんとしては、神殿優先になりますよね。
とうとう表に出てくるジゴマさん。人形も厄介ですが、この人だけでも十分
厄介そうです。

>「ヴェルディオスさん・・・・」
>大剣を背に背負うヴェルディオスに、ミヤリは声をかけた。
>「・・・・・カトレアさんも・・・心の奥では貴方を待っているはずです・・・・何もなく、わからず、独り途方にくれ、迷うのは・・・・・辛いものですよ・・・」
>そう口にするミヤリの脳裏には、あの”夢”が浮かんでいた。

ミヤリさんはカトレアさんの気持ちが、自分の気持ちと重なって見えるのですね。
かなり微妙なものがあると言っても、やはりミヤリさんにとって、リュウゼンさんの
存在は大きいのでしょうね。

>「ヴェルディオスのにいちゃん!」
>呼ばれて振り向くと、部屋の入り口にコタロウとガウリイが立っていた。
>「コタロウくん・・・・ガウリイさん・・・・」
>「あんた、行くんだろ?」
>「だったら力貸すよ。」
>「しかしこれは――――」
>「いいって、いいって。義を見てせざるは勇無きなり、ってね。」
>コタロウとガウリイが笑みを浮かべる。

ヴェルディオスさんは、個人的なことだからと、一人で片を付けようとしていたのですね。
当然のように協力しようとするコタロウくんとガウリイ。リナやミヤリさんも、
それは同じなのでしょう。いい関係です。(ほろり)

>「なかなかいいお話だな。」

……そしてタイミング良く、突っ込む方が出てくるのですね(汗)
気分は「やかましい。ちょっとは浸らせろ」ですね。

>「カラミティ、お前は必要以上にやりすぎる。注意なさい。」
>「ふん、マスターから許可はいただいている。なら、存分に楽しませてもらうぜ、ベル=ベージュ。」

さすがに倒すのが目的なので、一気に二体、ですね。
それでも何となくジゴマさんは、「さて、彼らを倒せるかな?」と
楽しんでいそうな気がしますが。

>カラミティがその指を鉤状に曲げるのと、剣を振るってガウリイが後ろに跳躍したのはほぼ同時だった。
>「ほう、俺の”死指”を躱すとはな。こいつはますます楽しめそうだ。」
>そう笑うカラミティの視線の先には、何かに抉られたような跡を残している、ガウリイの胸のアーマーがあった。

>だが、ベル=ベージュは無言でレイピアを抜いた。
>ヴェルディオスも背中の剣に手をかけようとしたとき、
>「!?」
>咄嗟に、体を横へ傾けた。
>遅れてヒュッと空気を切り裂く音が聞こえた。
>「いいカンをしている。私の刺突を躱すとは・・・・・」

カラミティさんもベル=ベージュさんも、本当にとんでもない相手ですね。
確かにこれでは、ガウリイやヴェルディオスさんくらいの、勘と反射神経がなければ、
ろくに対抗も出来ずに、あっさりと倒されてそうです。

>「あたしたちをあんまりなめないで欲しいわね。」
>ガウリイの横に立つリナが言った。
>「いいコンビネーションだな。」

これは誰もが認めますね♪

>「何はともあれ、宿に戻らないと・・・リカステさんのことが心配です。」
>「そうね。」
>そう言って、歩き出した二人であったが、歩けど歩けど宿には着かない。
>それどころかどんどんなにか深みに入っていくようだった。
>「なんかヤな予感が・・・・」

ノリとしては、魔族の結界に入った時のようなものでしょうか。
リナは何度か経験しているので、気が付いたのですね。

>「ち、ハズレくじを引いたな。あの金髪か赤毛か小僧だと楽しめたんだがな。」

この台詞から考えますと、分断して引き込んだけれど、どちらがくるのかは、
自分で特定できなかったのですね。
その辺りは、さすがに魔族みたいにはいかないのですね。

>「魔道士なぞ相手にしてもすぐ壊れるからな。楽しむ暇もない。まあ、どのみちマスターの”ダイダロスの迷宮”からは抜け出せんがな。」

……〃ダイダロスの迷宮〃……。これを作っているのがマスターなら、
カラミティさんを倒したからと言って、元の場所へ戻れるとは限らないようですね。
これは……戻るのが大変そうですね。

>「くくく。俺の”死指”、甘く見ないほうがいいぜ。」
>「なっ―――――っ!?」
>突如リナは声にならぬ苦痛の呻きをあげた。
>「このまま心臓を抉り出してやろうか?」

……何だか、ほんとに凄まじい技ですね……(滝汗)
これを避けるのは、やっぱりガウリイくらいの勘と反射神経が必要なのですね(滝汗)

>「とくと見よ。」
>その言葉とともに、ミヤリの開かぬ目がゆっくりと開いていった。
>そして金色に光り輝く瞳が現れた。
>その光に中てられた瞬間、凄まじい戦慄が駆け巡った。
>「くっ!」
>カラミティは指先をミヤリに向け、指を曲げた。
>だが、次の瞬間、リナは驚愕に目を見開いた。
>無残に抉られていたのは、ミヤリの胸ではなく、カラミティの胸であった。
>「ば、馬鹿な―――」
>呻くように呟くや、カラミティはミヤリに向かっていった。
>ミヤリの顔面に向かって凄まじい勢いの拳が繰り出された。
> グシャッ
>だが、砕け散ったのはカラミティの頭であった。
>そのままカラミティの体は糸の切れた人形の如く、崩れ落ちた。

金色の瞳……で、一瞬「L様降臨っ?!」とか、思ってしまいました(汗)
ミヤリさんの力……パッと見て「鏡」を連想しました。
「光」が当たった相手の力を、そのまま相手に返す力、なのですね。
だから夜限定なのでしょうか。(昼間は日光で、光が拡散してしまい、
上手く相手に効かなそうですし)

>はい、ついにミヤリの力が全貌を現しました。
>元ネタはいま話題の『甲賀忍法帳』です。
>もうそのまんまです。
>それでは、また次回!

「甲賀忍法帳」……見たことないです……(^_^;)
それにしても……確かに使い方次第では無敵なこの力。
生来のものだとすれば、一体どうしてこんな力が? と思います。
その辺りも絡んでくるのでしょうか。

カラミティさんを倒して、ひとまず一息付けるリナとミヤリさんの女性陣。
さて、次はガウリイ、コタロウくん、ヴェルディオスさんの男性陣の方でしょうか。
そちらはどんな戦いになるのでしょう。楽しみです。

それでは、続きを楽しみにしつつ、この辺で失礼いたします。

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26959Re:外道照身霊波光線(深い意味ないです、すみません)棒太郎 2003/9/13 23:48:30
記事番号26948へのコメント


>棒太郎様、こんばんは。
>やった♪ 今回はレス遅れてない♪

こんばんわ、エモーションさん。
今回は不意をついてなかったようですね。

>>「馬鹿な・・・・・・それで神殿は?」
>>「騎士団が駆けつけたときには、もうすでに上層部は壊滅状態だったそうで。」
>
>……一瞬、「別のネズミ」は、最強のじーちゃん(笑)かと思いましたが、
>(でも、ベルベインじーちゃんなら、真っ先に皇国を壊滅させそうな気も……)
>実はルナさんや、リナ父でも驚きません、とか思ってたりします。もはや……(^_^;)
>多分、リュウゼンさんだと思いますが。
>でも、誰だとしても、これくらいは軽くやってのけそうなのが(笑)

実はこれ、意外な人がやってます。
残念ながらインバース家ではないです。

>>「出る杭は打っておかねばならんが・・・・・神殿を襲った者の解明を優先せねばなんしな・・・・・」
>>「ならば、奴(やつがれ)が引き受けましょう。」
>>ニターリとした笑みを浮かべ、ジゴマは櫃を背負って部屋を後にした。
>
>さすがに、親衛隊であるエランギスさんとしては、神殿優先になりますよね。
>とうとう表に出てくるジゴマさん。人形も厄介ですが、この人だけでも十分
>厄介そうです。

この中で一番のクセ者ですからね。
好き勝手暴れてくれるでしょう。

>>「・・・・・カトレアさんも・・・心の奥では貴方を待っているはずです・・・・何もなく、わからず、独り途方にくれ、迷うのは・・・・・辛いものですよ・・・」
>>そう口にするミヤリの脳裏には、あの”夢”が浮かんでいた。
>
>ミヤリさんはカトレアさんの気持ちが、自分の気持ちと重なって見えるのですね。
>かなり微妙なものがあると言っても、やはりミヤリさんにとって、リュウゼンさんの
>存在は大きいのでしょうね。

そうですね。なんだかんだ言って、かなり心を占めてるでしょう。

>>「あんた、行くんだろ?」
>>「だったら力貸すよ。」
>>「しかしこれは――――」
>>「いいって、いいって。義を見てせざるは勇無きなり、ってね。」
>>コタロウとガウリイが笑みを浮かべる。
>
>ヴェルディオスさんは、個人的なことだからと、一人で片を付けようとしていたのですね。
>当然のように協力しようとするコタロウくんとガウリイ。リナやミヤリさんも、
>それは同じなのでしょう。いい関係です。(ほろり)

義理に厚い二人。
やっぱりこういう人間関係が一番いいですね。

>>「なかなかいいお話だな。」
>
>……そしてタイミング良く、突っ込む方が出てくるのですね(汗)
>気分は「やかましい。ちょっとは浸らせろ」ですね。

タイミングよすぎですね。
感動の場面にいらん横槍いれてまるようなもんです。

>>「カラミティ、お前は必要以上にやりすぎる。注意なさい。」
>>「ふん、マスターから許可はいただいている。なら、存分に楽しませてもらうぜ、ベル=ベージュ。」
>
>さすがに倒すのが目的なので、一気に二体、ですね。
>それでも何となくジゴマさんは、「さて、彼らを倒せるかな?」と
>楽しんでいそうな気がしますが。

まさにその通りですね。
ジゴマはある意味愉快犯みたいなもんです。

>>「ほう、俺の”死指”を躱すとはな。こいつはますます楽しめそうだ。」
>>そう笑うカラミティの視線の先には、何かに抉られたような跡を残している、ガウリイの胸のアーマーがあった。
>
>>遅れてヒュッと空気を切り裂く音が聞こえた。
>>「いいカンをしている。私の刺突を躱すとは・・・・・」
>
>カラミティさんもベル=ベージュさんも、本当にとんでもない相手ですね。
>確かにこれでは、ガウリイやヴェルディオスさんくらいの、勘と反射神経がなければ、
>ろくに対抗も出来ずに、あっさりと倒されてそうです。

自慢の一品ですから。
そこらへんの人形とは一味違います。

>>「あたしたちをあんまりなめないで欲しいわね。」
>>ガウリイの横に立つリナが言った。
>>「いいコンビネーションだな。」
>
>これは誰もが認めますね♪

もう周知の事実ですね。

>>そう言って、歩き出した二人であったが、歩けど歩けど宿には着かない。
>>それどころかどんどんなにか深みに入っていくようだった。
>>「なんかヤな予感が・・・・」
>
>ノリとしては、魔族の結界に入った時のようなものでしょうか。
>リナは何度か経験しているので、気が付いたのですね。

現実とはどこか少し違うような違和感を感じたのでしょう。

>>「ち、ハズレくじを引いたな。あの金髪か赤毛か小僧だと楽しめたんだがな。」
>
>この台詞から考えますと、分断して引き込んだけれど、どちらがくるのかは、
>自分で特定できなかったのですね。
>その辺りは、さすがに魔族みたいにはいかないのですね。

分断したのはジゴマですので、カラミティたちはポイントで待ってるだけですので、特定はできなかったんです。
まあ、やって来てのお楽しみってやつです。

>>「魔道士なぞ相手にしてもすぐ壊れるからな。楽しむ暇もない。まあ、どのみちマスターの”ダイダロスの迷宮”からは抜け出せんがな。」
>
>……〃ダイダロスの迷宮〃……。これを作っているのがマスターなら、
>カラミティさんを倒したからと言って、元の場所へ戻れるとは限らないようですね。
>これは……戻るのが大変そうですね。

仕掛けているのが、ジゴマですから。カラミティを倒しても戻れるわけではないです。
ちなみにダイダロスは、ギリシャ神話のミノタウロスを閉じ込めた迷宮の設計者です。

>>「くくく。俺の”死指”、甘く見ないほうがいいぜ。」
>>「なっ―――――っ!?」
>>突如リナは声にならぬ苦痛の呻きをあげた。
>>「このまま心臓を抉り出してやろうか?」
>
>……何だか、ほんとに凄まじい技ですね……(滝汗)
>これを避けるのは、やっぱりガウリイくらいの勘と反射神経が必要なのですね(滝汗)

並大抵の人間じゃ、餌食になっちゃうだけです。

>>「とくと見よ。」
>>その言葉とともに、ミヤリの開かぬ目がゆっくりと開いていった。
>>そして金色に光り輝く瞳が現れた。
>>その光に中てられた瞬間、凄まじい戦慄が駆け巡った。
>>「くっ!」
>>カラミティは指先をミヤリに向け、指を曲げた。
>>だが、次の瞬間、リナは驚愕に目を見開いた。
>>無残に抉られていたのは、ミヤリの胸ではなく、カラミティの胸であった。
>>「ば、馬鹿な―――」
>>呻くように呟くや、カラミティはミヤリに向かっていった。
>>ミヤリの顔面に向かって凄まじい勢いの拳が繰り出された。
>> グシャッ
>>だが、砕け散ったのはカラミティの頭であった。
>>そのままカラミティの体は糸の切れた人形の如く、崩れ落ちた。
>
>金色の瞳……で、一瞬「L様降臨っ?!」とか、思ってしまいました(汗)
>ミヤリさんの力……パッと見て「鏡」を連想しました。
>「光」が当たった相手の力を、そのまま相手に返す力、なのですね。
>だから夜限定なのでしょうか。(昼間は日光で、光が拡散してしまい、
>上手く相手に効かなそうですし)

やっぱり金色ってそう思いますよね・・・・・
一応設定としては、夜のみ目が開くということになってまして、ただそれだけなんです。(深く考えてないです、すいません)

>>はい、ついにミヤリの力が全貌を現しました。
>>元ネタはいま話題の『甲賀忍法帳』です。
>>もうそのまんまです。
>>それでは、また次回!
>
>「甲賀忍法帳」……見たことないです……(^_^;)
>それにしても……確かに使い方次第では無敵なこの力。
>生来のものだとすれば、一体どうしてこんな力が? と思います。
>その辺りも絡んでくるのでしょうか。

ミヤリの「目」の元ネタは、『甲賀忍法帳』の室賀豹馬というキャラです。
この人も普段は盲目ですが、夜にのみその目が開きます。

>カラミティさんを倒して、ひとまず一息付けるリナとミヤリさんの女性陣。
>さて、次はガウリイ、コタロウくん、ヴェルディオスさんの男性陣の方でしょうか。
>そちらはどんな戦いになるのでしょう。楽しみです。
>
>それでは、続きを楽しみにしつつ、この辺で失礼いたします。

そうです。次は男性陣です。
久々にあの人も登場するかもしれません。
それでは。

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27026剣狼伝〜魔人輪舞曲〜 第2章 3棒太郎 2003/9/21 01:26:26
記事番号26912へのコメント

こんばんわ、棒太郎です。
それでは、続きどうぞ。

*************************************

『剣狼伝〜魔人輪舞曲〜』第2章 3


時は少し前に遡る――
リナたちがエランギスと会う少し前。

「う・・・・・・あ・・・・・・・・・」
「これで全部かしら?」
その人物は、足元に転がる赤い肉塊を気にも留めず、目の前に積まれた書物を見やった。
「は、はい・・・・・・・」
「ふん・・・・・・・」
凍てつくような視線を向け、震える男の顔に手を当てた。
「もう用はないわ。」
そう言うや、男の体は爆ぜるように四散した。
「・・・・・・・残りは・・・・確かミルトニアと言っていたわね・・・・・・」
そう言い、遠く彼方に思いを馳せるように目を向けた。
そして蒼髪をたなびかせ、地獄絵図と化した神殿の一室を去っていった。


「ミヤリさん・・・・・・今のは・・・・?」
リナの声にミヤリが振り向いた。
その目はすでに固く閉じられていた。
「先程のあれが・・・・・私の力です。」
「じゃあ、リュウゼンを倒すために選ばれたのも―――」
「・・・・はい。里の中で確実にリュウゼンを破れるといえるのは私だけだと・・・・・・普段は盲目ですが、この目は夜のみ開くことが出来ます。そしてこの眼光を受けた者は、私に向けた敵意・殺意のある攻撃が自身に返ります。」
フゥッと疲労の息を吐く。
「コタロウは昼間の私の護衛でもあるわけです。」
「確かにほとんど無敵な感じだけど・・・・・・」
リナはミヤリの顔に浮かんだ疲労の色を見て取った。
それなりの精神力を使うようだった。
「取り敢えずは宿を目指しましょうか。」
「そうですね。」


コタロウは短刀を構え、周りを窺った。
周りは何もない平地が拡がっている。
この町のどこにそんな場所があるのか、疑問が浮かぶ。
そして目の前には、黒の絢爛なドレスの女性――ベル=ベージュが立っていた。
その手にはコタロウの身長はあろうかというレイピアが握られていた。
(まっずいな〜、まともに向かい合えばあの刺突の餌食だし・・・なら!)
キッと見据えるや、コタロウは凄まじいフットワークで、ベル=ベージュの周りを駆け回り始めた。
右に左に不規則に移動する。
「なかなか見事なものだ・・・・・だが!」
ベル=ベージュがレイピアを繰り出そうとした瞬間、不意にベル=ベージュの視界からコタロウの姿が消えた。
「!?」
そのコタロウは滑り込むように、ベル=ベージュに突進していた。
横の動きに目を慣らさせて、縦の動きを入れて不意をついたのだった。
コタロウの短刀が膝を割ると思った瞬間、コタロウの肩に灼熱の衝撃が走った。
「いい腕だわ、少年。あと10年もすれば、いい使い手になるだろう。だが、我が”死の閃光”は獲物を逃がしはしない。」
痺れる左肩を押さえ、コタロウはなお闘志の衰えぬ目を向ける。
だが今の状態では、あの神速ともいえる恐るべき刺突に対することは難しい。
「さらばだ、少年。」
そのとき、突如烈風のような剣気がぶつかってきた。
「なに!?」
驚きの声をあげ、ベル=ベージュはその方向を向いた。
「ほう、なにやらおかしな場所に来たと思ったら、面白い者がいるな。」
そこには、黒笠を目深に被った男がいた。右の破れ目から、澄んだ殺気を見せる瞳が見えた。
「何者だ、貴様。」
「にいちゃん・・・・・・・」
コタロウが男――リュウゼンの名を呟いた。
「コタロウ、お前がいるということはあの男たちも来ているわけだな。」
リュウゼンはニッと笑みを浮かべた。
「貴様も彼らの一味か?」
ベル=ベージュの言葉に、リュウゼンはただ笑みを浮かべ、腰に差したカタナに手をかけた。
「おぬし、人ではないか・・・・・だがなかなかの遣い手よな。一手仕合ってもらおうか。」
そう言うや、静かな殺気が辺りを支配した。
ベル=ベージュも無言でレイピアを構える。
それを見たリュウゼンは、カタナを鞘に収めたまま、静かに腰を落とし構えた。
「愚かな。剣を抜かずに私と対峙する気か。」
リュウゼンは鯉口を切り、柄に手をかけたまま不動となっていた。
お互い動かぬまま、じっと対峙している。
数秒が数分、数十分にも感じるような感覚だった。
その時―――

 ヒュッ      チン

切り裂くように空気が鳴ったと思うと、二人の位置は正反対となり、お互い背を向けていた。
「ば・・・・馬鹿な・・・・・・」
呻くように呟いたベル=ベージュが振り返り、レイピアを構えようとした時、彼女の上半身は見事な切り口を見せ、地面に落ちた。
「私の・・・・”死の閃光”よりも早く・・・・・私を・・・切り伏せるなんて・・・・」
(流石にいちゃんの居合いだ・・・・・・相手が斬られて、はじめて抜いたと分かった・・・)
コタロウの頬に、一筋の汗が流れた。
「我が剣に後手はない。」
リュウゼンはベル=ベージュの側まで歩み寄り、そう言った。
「マスターの・・・・・・ご命令を・・・果たせぬのは・・・・・・無念だが・・・・・・・貴方のような・・・・剣士と仕合えたことに・・・・・感謝する・・・・・・・」
そう言うや、ベル=ベージュはただその形をした人形となった。





「ほほう、カラミティが破れ、ベル=ベージュも破れたかい。」
切れた繰り糸を見つめながら、ジゴマは面白そうに笑った。
「続いてまたどでかい飛び入りが来なさるとはねぇ。こいつは大荒れの舞台となりそうだ。いや、愉快、愉快。」
そして何かを見つけたように遠くを見やると、櫃を背負って立ち上がった。
「さて、次の幕の用意をしなけりゃならんかもな。それにあとひとり、でかい飛び入りが来なさるかね。」
くつくつと笑うと、闇に溶け込むように消えていった。


*************************************

はい、久々にあの人の登場でした。
そしてあと一人の飛び入り・・・・・・・もう誰かは察しは付いておられるでしょう。
それではまた次回で。

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27038ほんとに大物の飛び入り……エモーション E-mail 2003/9/21 22:46:18
記事番号27026へのコメント

棒太郎様、こんばんは。


お待ちしていました〜♪
飛び入りはどなたかな〜と思っていましたら……。
本当に豪華な受付嬢ならぬ豪華な飛び入り……(汗)
やはり「闇黒の瞳」に関わる事には黙っていられない、と言うことでしょうか。

>「・・・・・・・残りは・・・・確かミルトニアと言っていたわね・・・・・・」
>そう言い、遠く彼方に思いを馳せるように目を向けた。
>そして蒼髪をたなびかせ、地獄絵図と化した神殿の一室を去っていった。

もしかしたら、この件に関しては、ナイの方以上に容赦しないのかもしれないですね……(滝汗)

>「・・・・はい。里の中で確実にリュウゼンを破れるといえるのは私だけだと・・・・・・普段は盲目ですが、この目は夜のみ開くことが出来ます。そしてこの眼光を受けた者は、私に向けた敵意・殺意のある攻撃が自身に返ります。」
>フゥッと疲労の息を吐く。
>「コタロウは昼間の私の護衛でもあるわけです。」
>「確かにほとんど無敵な感じだけど・・・・・・」
>リナはミヤリの顔に浮かんだ疲労の色を見て取った。
>それなりの精神力を使うようだった。

夜のみ開く……不思議な力ですね。そして、かなり負担がかかる力……。
何だか本人の生命力とかを削っている力のようにも思えて、そうと知っても
単純に喜べない感じですね。
さて、リナとミヤリさんは、無事にガウリイたちと会えるでしょうか。

>コタロウは短刀を構え、周りを窺った。
>周りは何もない平地が拡がっている。
>この町のどこにそんな場所があるのか、疑問が浮かぶ。
>そして目の前には、黒の絢爛なドレスの女性――ベル=ベージュが立っていた。

ガウリイたち男性陣は、一緒だと思っていましたら、バラバラになっているのですね……。
そしてコタロウくんの前にいるのはベル=ベージュさん……(汗)
ガウリイかヴェルディオスさんの、せめてどちらか一人でも一緒なら、
また違ったのでしょうけれど……ピンチですね。

>そのコタロウは滑り込むように、ベル=ベージュに突進していた。
>横の動きに目を慣らさせて、縦の動きを入れて不意をついたのだった。
>コタロウの短刀が膝を割ると思った瞬間、コタロウの肩に灼熱の衝撃が走った。
>「いい腕だわ、少年。あと10年もすれば、いい使い手になるだろう。だが、我が”死の閃光”は獲物を逃がしはしない。」

それでもさすがといいますか、コタロウくん。冷静に相手と自分の力量差などを
考えて、行動しますね。
でも、やはりベル=ベージュさんの方が一枚上手だったのですね。

>「ほう、なにやらおかしな場所に来たと思ったら、面白い者がいるな。」
>そこには、黒笠を目深に被った男がいた。右の破れ目から、澄んだ殺気を見せる瞳が見えた。
>「何者だ、貴様。」
>「にいちゃん・・・・・・・」
>コタロウが男――リュウゼンの名を呟いた。

……リュウゼンさんも思いっきり引き込まれたのですね……。
ジゴマさん、芸が細かいです。

>「コタロウ、お前がいるということはあの男たちも来ているわけだな。」
>リュウゼンはニッと笑みを浮かべた。

……真っ先に聞くのがそれですか、リュウゼンさん……。(汗)

>「貴様も彼らの一味か?」
>ベル=ベージュの言葉に、リュウゼンはただ笑みを浮かべ、腰に差したカタナに手をかけた。
>「おぬし、人ではないか・・・・・だがなかなかの遣い手よな。一手仕合ってもらおうか。」
>そう言うや、静かな殺気が辺りを支配した。

……そして、やっぱりこうなるんですね……(^_^;)
剣術馬鹿一代と言いますか、サ○ヤ人と言いますか……本当に戦うのが好きなんですね。
それも強い相手であればあるほど。

>リュウゼンは鯉口を切り、柄に手をかけたまま不動となっていた。
>お互い動かぬまま、じっと対峙している。
>数秒が数分、数十分にも感じるような感覚だった。
>その時―――
>
> ヒュッ      チン
>
>切り裂くように空気が鳴ったと思うと、二人の位置は正反対となり、お互い背を向けていた。
>「ば・・・・馬鹿な・・・・・・」
>呻くように呟いたベル=ベージュが振り返り、レイピアを構えようとした時、彼女の上半身は見事な切り口を見せ、地面に落ちた。
>「私の・・・・”死の閃光”よりも早く・・・・・私を・・・切り伏せるなんて・・・・」
>(流石にいちゃんの居合いだ・・・・・・相手が斬られて、はじめて抜いたと分かった・・・)
>コタロウの頬に、一筋の汗が流れた。
>「我が剣に後手はない。」

……凄いです……この場面……。イメージ映像が脳裏に浮かびました。
何となく、演出:黒○明という感じで。
そう言えば今日は「御法度」放送してた……って、それは監督:大○渚。(そして内容は腐女子御用達ネタ)
何にせよ、リュウゼンさん、無茶苦茶強いです。

>「ほほう、カラミティが破れ、ベル=ベージュも破れたかい。」
>切れた繰り糸を見つめながら、ジゴマは面白そうに笑った。
>「続いてまたどでかい飛び入りが来なさるとはねぇ。こいつは大荒れの舞台となりそうだ。いや、愉快、愉快。」
>そして何かを見つけたように遠くを見やると、櫃を背負って立ち上がった。
>「さて、次の幕の用意をしなけりゃならんかもな。それにあとひとり、でかい飛び入りが来なさるかね。」
>くつくつと笑うと、闇に溶け込むように消えていった。

ジゴマさん……本当に楽しんでいますね……。ナイの方同様に、愉快犯ですね。
あのとびっきりの飛び入り……相手にできるんですか、ジゴマさん……。
さらにもう一人とびっきり追加ですか……。
その方々、大荒れどころか、舞台荒らしな役者なのでは……。

>はい、久々にあの人の登場でした。
>そしてあと一人の飛び入り・・・・・・・もう誰かは察しは付いておられるでしょう。
>それではまた次回で。

本当に、飛び入りがあの方とは思いませんでした。「夢、幻の如くなり」と
設定が繋がっていたのですね。
さらに大きな飛び入り……いえ、まさかね……(汗)もうブツはないですし……(汗)

今回も楽しませていただきました。本当に、リュウゼンさんは凄い剣豪だと、
しみじみ実感しました。ガウリイ、さすがに今のままでは分が悪いかな。やっぱり。
それでは、飛び入りの正体と続きを楽しみにしつつ、今日はこれで失礼いたします。

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27070Re:ほんとに大物の飛び入り……棒太郎 2003/9/23 23:16:30
記事番号27038へのコメント


>棒太郎様、こんばんは。
>
>お待ちしていました〜♪
>飛び入りはどなたかな〜と思っていましたら……。
>本当に豪華な受付嬢ならぬ豪華な飛び入り……(汗)
>やはり「闇黒の瞳」に関わる事には黙っていられない、と言うことでしょうか。

こんばんわ、エモーションさん。
はい、飛び入り・・・・・もうかなりの大物でございます。

>>そう言い、遠く彼方に思いを馳せるように目を向けた。
>>そして蒼髪をたなびかせ、地獄絵図と化した神殿の一室を去っていった。
>
>もしかしたら、この件に関しては、ナイの方以上に容赦しないのかもしれないですね……(滝汗)

容赦しないでしょうね。
というか、ナイの方は面白がってるだけですが。

>>「・・・・はい。里の中で確実にリュウゼンを破れるといえるのは私だけだと・・・・・・普段は盲目ですが、この目は夜のみ開くことが出来ます。そしてこの眼光を受けた者は、私に向けた敵意・殺意のある攻撃が自身に返ります。」
>>フゥッと疲労の息を吐く。
>>「コタロウは昼間の私の護衛でもあるわけです。」
>>「確かにほとんど無敵な感じだけど・・・・・・」
>>リナはミヤリの顔に浮かんだ疲労の色を見て取った。
>>それなりの精神力を使うようだった。
>
>夜のみ開く……不思議な力ですね。そして、かなり負担がかかる力……。
>何だか本人の生命力とかを削っている力のようにも思えて、そうと知っても
>単純に喜べない感じですね。
>さて、リナとミヤリさんは、無事にガウリイたちと会えるでしょうか。

確かに凄まじいけれど、精神の消費量もそれ相応ですので。
まずはこの”ダイダロスの迷宮”を抜け出さないといけません。

>>コタロウは短刀を構え、周りを窺った。
>>周りは何もない平地が拡がっている。
>>この町のどこにそんな場所があるのか、疑問が浮かぶ。
>>そして目の前には、黒の絢爛なドレスの女性――ベル=ベージュが立っていた。
>
>ガウリイたち男性陣は、一緒だと思っていましたら、バラバラになっているのですね……。
>そしてコタロウくんの前にいるのはベル=ベージュさん……(汗)
>ガウリイかヴェルディオスさんの、せめてどちらか一人でも一緒なら、
>また違ったのでしょうけれど……ピンチですね。

男性陣はバラバラになってしまいました。
そしてコタロウくん。エライ相手と戦う羽目になってしまいました。

>>コタロウの短刀が膝を割ると思った瞬間、コタロウの肩に灼熱の衝撃が走った。
>>「いい腕だわ、少年。あと10年もすれば、いい使い手になるだろう。だが、我が”死の閃光”は獲物を逃がしはしない。」
>
>それでもさすがといいますか、コタロウくん。冷静に相手と自分の力量差などを
>考えて、行動しますね。
>でも、やはりベル=ベージュさんの方が一枚上手だったのですね。

単に相手と戦うだけでなく、いかに自分に有利なようにするかという、兵法、軍学を考えていますので。
でも経験の差でしょうね。

>>「ほう、なにやらおかしな場所に来たと思ったら、面白い者がいるな。」
>>そこには、黒笠を目深に被った男がいた。右の破れ目から、澄んだ殺気を見せる瞳が見えた。
>>「何者だ、貴様。」
>>「にいちゃん・・・・・・・」
>>コタロウが男――リュウゼンの名を呟いた。
>
>……リュウゼンさんも思いっきり引き込まれたのですね……。
>ジゴマさん、芸が細かいです。

ジゴマの言っていた飛び入りの一人がこの人です。

>>「コタロウ、お前がいるということはあの男たちも来ているわけだな。」
>>リュウゼンはニッと笑みを浮かべた。
>
>……真っ先に聞くのがそれですか、リュウゼンさん……。(汗)

それですね・・・・・リュウゼン・・・・・

>>「おぬし、人ではないか・・・・・だがなかなかの遣い手よな。一手仕合ってもらおうか。」
>>そう言うや、静かな殺気が辺りを支配した。
>
>……そして、やっぱりこうなるんですね……(^_^;)
>剣術馬鹿一代と言いますか、サ○ヤ人と言いますか……本当に戦うのが好きなんですね。
>それも強い相手であればあるほど。

やはりデキる相手を見ると戦いたくなるのが、武芸者の性でしょう。

>>リュウゼンは鯉口を切り、柄に手をかけたまま不動となっていた。
>>お互い動かぬまま、じっと対峙している。
>>数秒が数分、数十分にも感じるような感覚だった。
>>その時―――
>>
>> ヒュッ      チン
>>
>>切り裂くように空気が鳴ったと思うと、二人の位置は正反対となり、お互い背を向けていた。
>>「ば・・・・馬鹿な・・・・・・」
>>呻くように呟いたベル=ベージュが振り返り、レイピアを構えようとした時、彼女の上半身は見事な切り口を見せ、地面に落ちた。
>>「私の・・・・”死の閃光”よりも早く・・・・・私を・・・切り伏せるなんて・・・・」
>>(流石にいちゃんの居合いだ・・・・・・相手が斬られて、はじめて抜いたと分かった・・・)
>>コタロウの頬に、一筋の汗が流れた。
>>「我が剣に後手はない。」
>
>……凄いです……この場面……。イメージ映像が脳裏に浮かびました。
>何となく、演出:黒○明という感じで。
>そう言えば今日は「御法度」放送してた……って、それは監督:大○渚。(そして内容は腐女子御用達ネタ)
>何にせよ、リュウゼンさん、無茶苦茶強いです。

息を呑む戦いの場面が、少しでも表現できたなら幸いです。
やっぱりこういう一瞬の勝負というのは、花火のようなものですね。

>>「ほほう、カラミティが破れ、ベル=ベージュも破れたかい。」
>>切れた繰り糸を見つめながら、ジゴマは面白そうに笑った。
>>「続いてまたどでかい飛び入りが来なさるとはねぇ。こいつは大荒れの舞台となりそうだ。いや、愉快、愉快。」
>>そして何かを見つけたように遠くを見やると、櫃を背負って立ち上がった。
>>「さて、次の幕の用意をしなけりゃならんかもな。それにあとひとり、でかい飛び入りが来なさるかね。」
>>くつくつと笑うと、闇に溶け込むように消えていった。
>
>ジゴマさん……本当に楽しんでいますね……。ナイの方同様に、愉快犯ですね。
>あのとびっきりの飛び入り……相手にできるんですか、ジゴマさん……。
>さらにもう一人とびっきり追加ですか……。
>その方々、大荒れどころか、舞台荒らしな役者なのでは……。

はい、彼も愉快犯でしょう。
さて、この先飛び入り二人も巻き込んでどうなるか。

>>はい、久々にあの人の登場でした。
>>そしてあと一人の飛び入り・・・・・・・もう誰かは察しは付いておられるでしょう。
>>それではまた次回で。
>
>本当に、飛び入りがあの方とは思いませんでした。「夢、幻の如くなり」と
>設定が繋がっていたのですね。
>さらに大きな飛び入り……いえ、まさかね……(汗)もうブツはないですし……(汗)

どうしよっかな〜〜〜、と思っていたのですが、あの人使って書きたい場面があるので、設定繋げちゃいました。
一応、残りの飛び入りはリュウゼンとあの人なので、黒の方は残念ながら今回はお休みです。

>今回も楽しませていただきました。本当に、リュウゼンさんは凄い剣豪だと、
>しみじみ実感しました。ガウリイ、さすがに今のままでは分が悪いかな。やっぱり。
>それでは、飛び入りの正体と続きを楽しみにしつつ、今日はこれで失礼いたします。

ガウリイはリュウゼンに勝てるのでしょうか?
書いてる本人も不安です。
なんにせよ、これからどんどん入り乱れていくことになると思います。
それでは、また。