◆−アクア・クリスタル4〜魔族〜−リル (2003/9/23 18:02:07) No.27065


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27065アクア・クリスタル4〜魔族〜リル 2003/9/23 18:02:07


ええっとぉ。リルです。
一番最初にお詫び申し上げたいと思います。
このアクア・クリスタル、連載が五〜六月だったため、
覚えてる方にはお詫びとお礼申し上げたいと思いますが
この小説を開き、読もうとしている方、どうもありがとうございます。
それでは始めたいと思います。
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第4章
魔族

夜、アメリアはベットに身をゆだねた。
「母さんが現れたのは、なんかの前触れかな」
小さく、眠れぬ気で呟やく。
母はとても強い力をもっていた。そのためよけいそう思う。
現に姉はそのために魔法を学んだのだ。
―亡くなった母を継ぐための修行―
彼女は空を仰ぎ、目をつぶった。

「町探検、ですか?」
ラティナは朝早く起きだして町探検をしよう、とアメリアに告げた。
「はい。広場まででいいですから、お散歩も兼ねて!」
いってラティナは微笑んだ。それにつられてアメリアも微笑む。
「いいですね。行きましょうか。」

アメリアが思わずため息をついた。
清々しい朝である。
小鳥は鳴き、空には雲ひとつない。
しかし。
次の瞬間、この状況はくつがえされた。
グァウッ!
一匹の合成獣によって放たれた火の矢によって。
「危ないっ!」
言ってアメリアは駆け出した。
20Mほど先のラティナの元へ。

アメリア達が広場に着く少し前頃、ゼルガディスは悪寒に襲われていた。
(なんだ……?)
とにかく、ゼルガディスはラティナの言っていた広場に向かうことにする。
「何があるっていうんだ……」
呟きながらゼルガディスはラティナのおいていった地図を握り締めた。

「危ないっ!」
ラティナの顔が恐怖と絶望の色に染まる。
間に合わないっ!
瞬間、白ずくめがラティナを持ち上げた。
へ……?
白ずくめはそのままストンと着地する。
「珍しいな。アメリアが合成獣ごときに苦戦するとは」
「ゼルガディスさん!」
アメリアは白ずくめ―いや、ゼルガディスに呼びかけた。
「今のセリフ、自嘲のようなものですよ!」
「そこから話すなよっ!とりあえず逃げるぞ!」
「なぜですか!悪を倒さなければ……」
ゼルガディスはアメリアの声をさえぎり、
「ラティナを巻き込む必要はないと言っているんだ」
それについてはアメリアも異存はなかった。
確かに彼女を巻き込むのはいけないだろう。しかし―
「逃がさん」
彼らの思考を、声がさえぎった。
声の主の周りだけ、闇が濃くなっている。
「この瘴気―」
「ああ。そうらしいぜ。」
ラティナが小さく呟いた。
「―魔族―」
「グロセアと言う。さて―」
ちらりとグロセアはラティナに目を走らせ、
「そこの小娘を渡してもらおうか」
「断る」
「ほう、なら―」
魔力塊を手に生み
「力ずくでも」