◆−剣狼伝〜魔人輪舞曲〜 第2章 4−棒太郎 (2003/9/24 19:32:10) No.27077 ┣やっぱりセンサー持ってますね、リュウゼンさん−エモーション (2003/9/25 21:16:16) No.27099 ┃┗Re:やっぱりセンサー持ってますね、リュウゼンさん−棒太郎 (2003/9/26 21:33:56) No.27127 ┣剣狼伝〜魔人輪舞曲〜 第2章 5−棒太郎 (2003/9/28 18:59:10) No.27154 ┃┗ジゴマさんって、一体……(汗)−エモーション (2003/9/28 23:05:29) No.27162 ┃ ┗Re:ジゴマさんって、一体……(汗)−棒太郎 (2003/9/29 21:30:03) No.27183 ┗剣狼伝〜魔人輪舞曲〜 第2章 6−棒太郎 (2003/10/2 19:51:47) No.27231 ┗過去の因縁が垣間見えた感じですね−エモーション (2003/10/2 22:57:37) No.27236 ┗Re:過去の因縁が垣間見えた感じですね−棒太郎 (2003/10/4 23:21:42) No.27260
27077 | 剣狼伝〜魔人輪舞曲〜 第2章 4 | 棒太郎 | 2003/9/24 19:32:10 |
こんにちわ、棒太郎です。 もうそろそろツリーが落ちそうなので、新しく立てました。 それでは、どうぞ。 ************************************* 『剣狼伝〜魔人輪舞曲〜』 第2章 4 倒れたベル=ベージュの側に立ったリュウゼンは、その手から零れ落ちたレイピアを彼女の手に握らせた。 「いい仕合だった。」 そう一言言い、カタナを収めた。 「にいちゃん!」 コタロウが叫んだ。 「もう、戻ってこないのかよ。ねえちゃんの側にいてやってくれよ。」 リュウゼンは静かに瞳を向けていたが、やがて踵を返した。 「にいちゃん!」 「我行くは修羅の道。所詮は交わることかなわぬ星よ・・・・・・」 そう言い残し、リュウゼンの姿は去っていった。 「・・・・・・バカヤロウ・・・・・・・」 それを見つめながら、コタロウはポツリと呟いた。 「ちっ、厄介な場所に連れ込まれちまったな。」 大剣を手にしながら、ヴェルディオスは忌々しげに言葉を吐き出した。 「お嬢さんたちはご無事かな・・・・?」 それに宿にいるはずのリカステのことも気に掛かる。 「くそ、タチが悪いぜ―――ん?」 募る苛立ちを抑えようとした彼の前に、ふと人影が現れた。 黒のシルクハットを被った男であった。 「ようやく、お出迎えか。早いとこ、ここから出させてもらうぜ。」 「・・・・・安心しろ。決着はすぐにつく。」 男は静かにそう言った。 「ま、そりゃそうだ。」 言うが早いか、次の瞬間にはヴェルディオスの間合いは一気に詰まっていた。 そのまま、男は斜め下から切り上げられた。 だが、その手応えにヴェルディオスは違和感を感じた。 (なんだ・・・?あっけなさ過ぎる・・・) そう思った瞬間、男はニヤリと笑った。 「!?」 全身に違和感が生じた。 「な・・・・・・・」 自分であって自分でない、意識がなにか別のものとなっていくような感覚だった。 「我が名はクロックワーク。我が”時の監獄”からは逃れられん。」 ゆっくりと立ち上がり、クロックワークは静かに笑った。 「行けども、行けども似たような景色が続くわねぇ。」 うんざりしたようにリナが呟いた。 魔族の結界と似た感じがしたが、それとは違う。 以前にやった方法を使ってみても、何の変化もなかった。 「何か堂々巡りをしている感じがします。」 辺りを窺うように、ミヤリが呟いた。 目が見えない分、他の感覚が人より優れている。自分達の行く先のほうから何かの音が聞こえた。 「リナさん。何か物音が―――」 そう言ったとき、彼女達の前に黒い甲冑の騎士が何人も吹き飛んできた。 「なっ――!?」 「ふん、つまらない連中だわ。」 その向こうから女の声が聞こえてきた。 リナは聞き覚えのあるこの声にハッとなった。 「ん、お前は―――」 リナたちに女も気づいた。 「あ・・・あんたは・・・・」 リナは顔を強張らせた。そこには蒼い髪をたなびかせ、この場にそぐわない豪華なドレスを着た美女が立っていた。 「あら、リナ=インバースじゃない。」 無邪気ともいえる笑みを浮かべた。 「リナさん・・・・どなたですか?」 「なんで・・・あんたがここにいるのよ。海王ダルフィン!」 リナの言葉にミヤリも衝撃を受ける。 目の前にいる女性が、あの魔王の腹心の一人だというのだ。 「ま・・まさか・・・・・・」 「そのまさかよ・・・・・」 リナはミヤリを庇いながら、キッとダルフィンを睨みつける。 「ふふふ、安心なさいな。今回は別にあなたをどうこうしようという気はないわ。」 愉しげに笑いながら、ダルフィンはリナに言った。 「わたしも別の用事があってね。あなたに会ったのはホントに偶然よ。」 「用事・・・・・?何よ、それ?」 リナの言葉に、ダルフィンは先程と違う凄惨な笑みを浮かべた。 「それをあなたに言わなきゃいけない義理があるのかしら?」 辺りの空気がざわめいた。 「リナさん!」 ミヤリがリナの前に出た。 またあの力を使おうというつもりか。 「あら・・・・・・進んで死にたいの?」 嘲笑うダルフィンに、ミヤリはキッと顔を向けた。 そのとき――― からくり からくり 浮世の糸は 天下を舞わして ひと舞わす 謳い上げるような声が聞こえた。 その声を聞くや、リナとミヤリの姿が消えた。 「・・・・・・何か用かしら?」 そう、ダルフィンが目を向けた先には、愉しそうに笑みを浮かべるジゴマの姿があった。 「おかしな所だな、ここは。」 ノーテンキに呟きながら、ガウリイはさして迷うことなく歩いていた。 ガウリイの勘を持ってしてもなかなか抜け出せない”ダイダロスの迷宮”が凄いのか、”ダイダロスの迷宮”にもさして惑うことのないガウリイの勘が凄いのかどちらであろうか。 「リナたちはどこへいったんだろうな?」 結構歩いたと思うが、リナたちの気配すら感じなかった。 しかし、リナも簡単にどうこうされる人間ではない。 「ま、はやいとこ見つけないとな。保護者やってんだし。」 そう言い、しばらく歩いていたが、ふと足を止めた。 (こいつは・・・・!?) 何かの気配を感じ取った。しかもそれは以前に感じたものと同じだった。 静かに柄に手をかけながら、じっと辺りを窺っていた。 やがてソレはガウリイの前に現れた。 「ほう、これほど早く出会えるとはな。」 「やっぱりお前か・・・・・・」 そこには、ニィッと笑みを浮かべるリュウゼンの姿があった。 「ふふ、一足早くあの日の続きといくか。」 両者の間に早くも不可視の火花が散った。 「ぐ・・・ぐぅ・・・・・・」 「ほう、これほどまで我が”時の監獄”に耐える者がいるか・・・・・」 感心したようにクロックワークが呟いた。 手にしている懐中時計をヴェルディオスに見せる。 「意識を支配下に置き、その時を推し進め、また遡らせるこの技。いかにお前とて完全に耐え切れるものではない。」 時計の針がグルグルと廻ってゆく。 「このまま一気に時間の最果てまで送ってやろう。さあ、これが最後の時の刻みだ。」 意識の時間の行き着く果て、それは”死”である。 時計の針が0時で止まろうとしたとき――― ズン クロックワークの体を何かが貫く衝撃が走った。 「なに?」 その一瞬、意識の束縛が緩んだ。 「!?」 再び意識を捕らえようとしたが、ヴェルディオスの剣がクロックワークの首を跳ね飛ばした。 「ば・・・・馬鹿な・・・・・」 クロックワークの首が地面に落ちると同時に、体は崩れ落ちた。 「秘剣 影法師」 ヴェルディオスが呟いた。 「くそ、修行が足りねえぜ。封印したこの技を使っちまうなんてよ。老先生が大激怒されるぜ。」 やや青ざめた顔をしながらヴェルディオスは、リナたちと合流すべく歩き出した。 ************************************* さて、ついに最後の飛び入りが登場。 ”闇黒の瞳”が出た時点で思った方もおられたかもしれませんが、前の話と少し繋がりがありますね。 そしてガウリイとリュウゼンがエンカウント。 果たしてどうなってしまうのか。 それでは、また次回。 |
27099 | やっぱりセンサー持ってますね、リュウゼンさん | エモーション E-mail | 2003/9/25 21:16:16 |
記事番号27077へのコメント 棒太郎様、こんばんは。 さっそく続きですね♪ 見事にバラバラな男性陣。そしてリナといいガウリイといい、何故こうも 厄介そうな方とエンカウントしやすいのでしょうか。 ……でも、今回敵じゃないだけ、リナの方がマシかもしれないと思いました。 >倒れたベル=ベージュの側に立ったリュウゼンは、その手から零れ落ちたレイピアを彼女の手に握らせた。 一定レベルの相手に対する礼儀、のようなものでしょうか。 戦って満足出来るような相手には、一応敬意を払うのですね。 >「我行くは修羅の道。所詮は交わることかなわぬ星よ・・・・・・」 >そう言い残し、リュウゼンの姿は去っていった。 >「・・・・・・バカヤロウ・・・・・・・」 >それを見つめながら、コタロウはポツリと呟いた。 ……浸っている、というより心底そう思って、行動しまくってる方ですから、 止められるものじゃないですしね。 コタロウくん同様に、「バカヤロウ」しか言えませんね(汗)ほんと。 でも、ミヤリさんにちゃんと自分の口から別れを言ったのかな、本気で突き進むなら、 尚更言わなきゃミヤリさんだって、困るだろうと思いました。 ……言われたあと、どう行動するかはミヤリさん次第ですが。 >「我が名はクロックワーク。我が”時の監獄”からは逃れられん。」 >ゆっくりと立ち上がり、クロックワークは静かに笑った。 ヴェルディオスさんの相手は、クロックワークさん……。 さっそく、厄介な技をかけられたようです。 ……本当に、ジゴマさんのお人形は芸が凝ってますね(汗) >リナは顔を強張らせた。そこには蒼い髪をたなびかせ、この場にそぐわない豪華なドレスを着た美女が立っていた。 >「あら、リナ=インバースじゃない。」 >無邪気ともいえる笑みを浮かべた。 >「リナさん・・・・どなたですか?」 >「なんで・・・あんたがここにいるのよ。海王ダルフィン!」 ……まあ、普通はそう言いますよね(汗) ゼロスならともかく(苦笑)腹心が気軽にほいほい出歩くと思いませんし(汗) >ミヤリがリナの前に出た。 >またあの力を使おうというつもりか。 >「あら・・・・・・進んで死にたいの?」 >嘲笑うダルフィンに、ミヤリはキッと顔を向けた。 さすがに、この辺りはダルフィン様、魔族ですね。 また、ダルフィン様が相手では、ミヤリさんの力も半分でも通じれば、 良い方じゃないかと思いました。 >謳い上げるような声が聞こえた。 >その声を聞くや、リナとミヤリの姿が消えた。 >「・・・・・・何か用かしら?」 >そう、ダルフィンが目を向けた先には、愉しそうに笑みを浮かべるジゴマの姿があった。 相手がダルフィン様では、さすがに主自らホスト役、ですね。 ジゴマさんは何の目的で、ダルフィン様の前に現れたのでしょう。 何だかさらに厄介なことになりそうな……(汗) >「おかしな所だな、ここは。」 >ノーテンキに呟きながら、ガウリイはさして迷うことなく歩いていた。 ……抜け出せなくても、迷わない辺りが凄いです、ガウリイ……(^_^;) >ガウリイの勘を持ってしてもなかなか抜け出せない”ダイダロスの迷宮”が凄いのか、”ダイダロスの迷宮”にもさして惑うことのないガウリイの勘が凄いのかどちらであろうか。 もはや鶏と卵のような感じですね。ジゴマさんにとっても以外かも。 >やがてソレはガウリイの前に現れた。 >「ほう、これほど早く出会えるとはな。」 >「やっぱりお前か・・・・・・」 >そこには、ニィッと笑みを浮かべるリュウゼンの姿があった。 >「ふふ、一足早くあの日の続きといくか。」 >両者の間に早くも不可視の火花が散った。 やっぱりセンサー内蔵してますね……リュウゼンさん……。 そして、戦えるのなら、状況もあまり気にしないのですね、リュウゼンさん……。 いえ、彼にとってはどれほど戦っても、衛兵などの邪魔が入らない、 最高の場所なのかも……。 何にせよ、ガウリイ、ぴーんち!! >「意識を支配下に置き、その時を推し進め、また遡らせるこの技。いかにお前とて完全に耐え切れるものではない。」 >時計の針がグルグルと廻ってゆく。 >「このまま一気に時間の最果てまで送ってやろう。さあ、これが最後の時の刻みだ。」 >意識の時間の行き着く果て、それは”死”である。 うわあ……本当にこれまた厄介な技ですね……(汗) それに耐えてしまうヴェルディオスさんも凄いです。 >クロックワークの体を何かが貫く衝撃が走った。 >「なに?」 >その一瞬、意識の束縛が緩んだ。 >「!?」 >再び意識を捕らえようとしたが、ヴェルディオスの剣がクロックワークの首を跳ね飛ばした。 >「ば・・・・馬鹿な・・・・・」 >クロックワークの首が地面に落ちると同時に、体は崩れ落ちた。 >「秘剣 影法師」 >ヴェルディオスが呟いた。 >「くそ、修行が足りねえぜ。封印したこの技を使っちまうなんてよ。老先生が大激怒されるぜ。」 凄い技です、「秘剣 影法師」……。そして封印した技をつい使ってしまうほど、 ヴェルディオスさんが追いつめられたクロックワークさんの技……。 つくづく、リナやコタロウくんの相手じゃなくて良かったな、と言う感じです。 でもそれ以上に……おそらく「秘剣 影法師」すら、ものともしなかったのだろうと 予測される、最強じーちゃん、ベルベインさんって一体……(汗) >さて、ついに最後の飛び入りが登場。 >”闇黒の瞳”が出た時点で思った方もおられたかもしれませんが、前の話と少し繋がりがありますね。 >そしてガウリイとリュウゼンがエンカウント。 >果たしてどうなってしまうのか。 >それでは、また次回。 本当にどうなるのかな、という状況で、盛り上がってきましたね(^.^) ジゴマさんがダルフィン様の前に現れた目的、そして、とうとうエンカウント しちゃったよ(汗)な状況のガウリイとリュウゼンさん。 再びどこかへ飛ばされたような、リナとミヤリさんも気になります。 ジゴマさんのお人形は、あとどのくらいあるのでしょうか。 一応今まで主に出てきたものは倒されてますが。 また、「夢、幻〜」との繋がりも楽しみです。 それでは、今日はこの辺で失礼いたします。 続きを楽しみにしています。 |
27127 | Re:やっぱりセンサー持ってますね、リュウゼンさん | 棒太郎 | 2003/9/26 21:33:56 |
記事番号27099へのコメント >棒太郎様、こんばんは。 > >さっそく続きですね♪ >見事にバラバラな男性陣。そしてリナといいガウリイといい、何故こうも >厄介そうな方とエンカウントしやすいのでしょうか。 >……でも、今回敵じゃないだけ、リナの方がマシかもしれないと思いました。 こんばんわ、エモーションさん。 確かに今回は(も?)リナもガウリイも厄介な人たちと遭遇しますね。 そんな星の下に生まれちゃったのかしら? >>倒れたベル=ベージュの側に立ったリュウゼンは、その手から零れ落ちたレイピアを彼女の手に握らせた。 > >一定レベルの相手に対する礼儀、のようなものでしょうか。 >戦って満足出来るような相手には、一応敬意を払うのですね。 どれほどの修羅道に入っていようとも、剣士としての礼儀は払います。 >>「我行くは修羅の道。所詮は交わることかなわぬ星よ・・・・・・」 >>そう言い残し、リュウゼンの姿は去っていった。 >>「・・・・・・バカヤロウ・・・・・・・」 >>それを見つめながら、コタロウはポツリと呟いた。 > >……浸っている、というより心底そう思って、行動しまくってる方ですから、 >止められるものじゃないですしね。 >コタロウくん同様に、「バカヤロウ」しか言えませんね(汗)ほんと。 >でも、ミヤリさんにちゃんと自分の口から別れを言ったのかな、本気で突き進むなら、 >尚更言わなきゃミヤリさんだって、困るだろうと思いました。 >……言われたあと、どう行動するかはミヤリさん次第ですが。 ま、善悪の関係なく純粋に強さを求めている人ですからねぇ。 生半なことじゃ止められないでしょう。 ミヤリとのことはまた後に・・・・・ >>「我が名はクロックワーク。我が”時の監獄”からは逃れられん。」 >>ゆっくりと立ち上がり、クロックワークは静かに笑った。 > >ヴェルディオスさんの相手は、クロックワークさん……。 >さっそく、厄介な技をかけられたようです。 >……本当に、ジゴマさんのお人形は芸が凝ってますね(汗) 嫌んなるくらい芸が細かいです、彼の人形は。 からくり師としての真骨頂でしょうかね。 >>リナは顔を強張らせた。そこには蒼い髪をたなびかせ、この場にそぐわない豪華なドレスを着た美女が立っていた。 >>「あら、リナ=インバースじゃない。」 >>無邪気ともいえる笑みを浮かべた。 >>「リナさん・・・・どなたですか?」 >>「なんで・・・あんたがここにいるのよ。海王ダルフィン!」 > >……まあ、普通はそう言いますよね(汗) >ゼロスならともかく(苦笑)腹心が気軽にほいほい出歩くと思いませんし(汗) そうですね。 というか、半ば伝説のような存在でしょうし。 >>ミヤリがリナの前に出た。 >>またあの力を使おうというつもりか。 >>「あら・・・・・・進んで死にたいの?」 >>嘲笑うダルフィンに、ミヤリはキッと顔を向けた。 > >さすがに、この辺りはダルフィン様、魔族ですね。 >また、ダルフィン様が相手では、ミヤリさんの力も半分でも通じれば、 >良い方じゃないかと思いました。 腹心相手にどれほど通じるのか興味深いところですが・・・・ ミヤリの力もそう侮れないものです。 >>謳い上げるような声が聞こえた。 >>その声を聞くや、リナとミヤリの姿が消えた。 >>「・・・・・・何か用かしら?」 >>そう、ダルフィンが目を向けた先には、愉しそうに笑みを浮かべるジゴマの姿があった。 > >相手がダルフィン様では、さすがに主自らホスト役、ですね。 >ジゴマさんは何の目的で、ダルフィン様の前に現れたのでしょう。 >何だかさらに厄介なことになりそうな……(汗) ダルフィンのような存在がやってきたのが、面白そうなので顔を出しました。 愉快犯な奴ですからね、彼も。 >>「おかしな所だな、ここは。」 >>ノーテンキに呟きながら、ガウリイはさして迷うことなく歩いていた。 > >……抜け出せなくても、迷わない辺りが凄いです、ガウリイ……(^_^;) そこらへんはもう、流石というしかないですね。 >>ガウリイの勘を持ってしてもなかなか抜け出せない”ダイダロスの迷宮”が凄いのか、”ダイダロスの迷宮”にもさして惑うことのないガウリイの勘が凄いのかどちらであろうか。 > >もはや鶏と卵のような感じですね。ジゴマさんにとっても以外かも。 どっちも甲乙つけ難いといった感じです。 >>やがてソレはガウリイの前に現れた。 >>「ほう、これほど早く出会えるとはな。」 >>「やっぱりお前か・・・・・・」 >>そこには、ニィッと笑みを浮かべるリュウゼンの姿があった。 >>「ふふ、一足早くあの日の続きといくか。」 >>両者の間に早くも不可視の火花が散った。 > >やっぱりセンサー内蔵してますね……リュウゼンさん……。 >そして、戦えるのなら、状況もあまり気にしないのですね、リュウゼンさん……。 >いえ、彼にとってはどれほど戦っても、衛兵などの邪魔が入らない、 >最高の場所なのかも……。 >何にせよ、ガウリイ、ぴーんち!! 一流の格闘家(グラップラー)同士は互いに惹かれ合う、という感じです。 リュウゼンにとっては、ガウリイと戦えるのであれば、周りはさして関係ないですね。 >>「意識を支配下に置き、その時を推し進め、また遡らせるこの技。いかにお前とて完全に耐え切れるものではない。」 >>時計の針がグルグルと廻ってゆく。 >>「このまま一気に時間の最果てまで送ってやろう。さあ、これが最後の時の刻みだ。」 >>意識の時間の行き着く果て、それは”死”である。 > >うわあ……本当にこれまた厄介な技ですね……(汗) >それに耐えてしまうヴェルディオスさんも凄いです。 まあ、あのじーちゃんの弟子ですからね。 >>クロックワークの体を何かが貫く衝撃が走った。 >>「なに?」 >>その一瞬、意識の束縛が緩んだ。 >>「!?」 >>再び意識を捕らえようとしたが、ヴェルディオスの剣がクロックワークの首を跳ね飛ばした。 >>「ば・・・・馬鹿な・・・・・」 >>クロックワークの首が地面に落ちると同時に、体は崩れ落ちた。 >>「秘剣 影法師」 >>ヴェルディオスが呟いた。 >>「くそ、修行が足りねえぜ。封印したこの技を使っちまうなんてよ。老先生が大激怒されるぜ。」 > >凄い技です、「秘剣 影法師」……。そして封印した技をつい使ってしまうほど、 >ヴェルディオスさんが追いつめられたクロックワークさんの技……。 >つくづく、リナやコタロウくんの相手じゃなくて良かったな、と言う感じです。 >でもそれ以上に……おそらく「秘剣 影法師」すら、ものともしなかったのだろうと >予測される、最強じーちゃん、ベルベインさんって一体……(汗) 確かにクロックワークは技ははまれば、3人の中では最強かも知れないです。 そういう点では、男性陣のクジ運は良かったのかもしれないですね。 そして、じーちゃん・・・・・・世界最強の生物の一人になっていってますね・・・ >>さて、ついに最後の飛び入りが登場。 >>”闇黒の瞳”が出た時点で思った方もおられたかもしれませんが、前の話と少し繋がりがありますね。 >>そしてガウリイとリュウゼンがエンカウント。 >>果たしてどうなってしまうのか。 >>それでは、また次回。 > >本当にどうなるのかな、という状況で、盛り上がってきましたね(^.^) >ジゴマさんがダルフィン様の前に現れた目的、そして、とうとうエンカウント >しちゃったよ(汗)な状況のガウリイとリュウゼンさん。 >再びどこかへ飛ばされたような、リナとミヤリさんも気になります。 >ジゴマさんのお人形は、あとどのくらいあるのでしょうか。 >一応今まで主に出てきたものは倒されてますが。 >また、「夢、幻〜」との繋がりも楽しみです。 >それでは、今日はこの辺で失礼いたします。 >続きを楽しみにしています。 なんだか山場を一度に2,3もつくっちゃってます。 リナ、ミヤリ、ダルフィン、ガウリイ、リュウゼン、ジゴマ・・・・・ もう入り乱れてますね。 ややこしいかも知れませんが、お付き合いください。 それでは。 |
27154 | 剣狼伝〜魔人輪舞曲〜 第2章 5 | 棒太郎 | 2003/9/28 18:59:10 |
記事番号27077へのコメント こんにちわ、棒太郎です。 なんか色々とゴチャゴチャしてきましたが、よければお付き合いください。 それでは、どうぞ。 ************************************* 『剣狼伝〜魔人輪舞曲〜』 第2章 5 ガウリイとリュウゼン――― 互いに向かい合う二人の剣士の間に、不可視の火花が飛び散る。 辺りの空気は、二人の迸る殺気にピンと張り詰めている。 ガウリイが柄に手をかけ、リュウゼンは鯉口を切る。 そうして二人はじっと睨みあっていた。 時だけが静かに過ぎていく。 「なあ―――」 ややあって、ガウリイが口を開いた。 「あんたにひとつ聞きたいんだが。」 「ほう、何を聞く?」 構えを崩さず、睨みあったまま声だけが響く。 「あんた・・・・・どうしてあの娘をわざと突き放そうとしてるんだ?」 ガウリイの言葉に、リュウゼンはわずかに目を見開いた。 「俺もな・・・・・あんたには及ばないかもしれないが、長年剣術をやってきたんだ。だから、人がわかってしまうんだよ。」 「ふ、ふふふ―――」 リュウゼンの口から、笑い声がこぼれた。 「やはり私の見立ては間違いなかったようだな。見事な洞察力よ。」 ニッと唇の端が上がる。 「ならば、私もおぬしに問う。それほどの実力を持ちながら何故愚者を装う?」 「―――!?」 リュウゼンの言葉に、ガウリイも目を見開く。 「見えるのだよ、おぬしの中の修羅が。その修羅を解き放たば、あのヴェルディオス以上の実力であろうに。」 「・・・・・・・もう昔の俺は捨てたんだよ。」 ガウリイが静かに呟く。 「あんたを見てると、昔の俺を思い出すようだぜ。もし、あのままだったら俺は剣鬼になっていただろうな。」 「・・・・・・・・」 「だがな、俺は違う道を見つけることができた。昔の俺とは違う道を、リナや旅の仲間達によってな。あんたが剣を極めようとする心もわかる。けど、そこへ行こうとする俺の道はあんたとは違う。」 「ふふ・・・・・・・面白いものだ。私とおぬし、そしてルナ=インバース。同じ性質ながら、皆異なるとは。」 くつくつと笑い声が響く。 「ならば、あの少女――リナ=インバースを斬ったなら、おぬしは昔のおぬしに戻るか?」 「貴様っ!?」 ガウリイの殺気が膨れ上がる。 「おぬしも私と同じ抜き身の刃よ。だが、おぬしには鞘がある・・・・・・」 そう呟かれた言葉に、ガウリイは膨れ上がった殺気を収めた。 「あんたもあるはずだぜ・・・・・・すぐ近くに・・・・・・・」 「いや・・・・・・私の”刃”は彼女を傷つけてしまう・・・・・・側にいてやることはできぬ・・・・・」 「だから、修羅道を行くってのか・・・・・?そいつは卑怯者だぜ。」 途端に、辺りを支配していた殺気が膨れ上がった。 「戯れはここまでだ・・・・・・・さあ、いざ!」 「バカヤロウが!」 ガウリイの怒号とともに、ふたつの殺気が激しくぶつかり合った。 「これはどうもお初にお目にかかります。奴はからくり師のジゴマと申します者で。」 軽い口調で、ジゴマはダルフィンに深々と頭を下げた。 「これもあなたの仕業かしら?」 そう言い、あの黒騎士の残骸をジゴマの前に放り投げた。 「つまらない連中だわ。暇つぶしにもならないわね。」 「いや、申し訳ございません。恐縮至極にございます。」 言葉と裏腹に、軽く笑いながらぺこりと頭を下げる。 「しかし、貴女様のようなお方がいらっしゃいますとは驚きでございますよ。このような下等な者の小競り合いなど、貴女様が気にすることではないのでは?」 「・・・・・・・・」 「何ゆえ、神殿の上層部を襲ったのか。この舞台、まさに大荒れ――――」 そのとき、ジゴマの頭が弾けとんだ。 ダルフィンは冷たい瞳で、それを見ていた。 「お前を見ていると、奴を思い出してムカついてくるわ。」 吐き捨てるようにそう言った。 「お前達のやろうとしていることは・・・・・・700年前、己の命を投げ打った男の思いを汚すものだ・・・・・・・・・・」 ダルフィンの視線の果てに、ひとりの男の姿が浮かんだ。 「あ、ヴェルディオスのにいちゃん!」 「お、コタロウくんか。」 ヴェルディオスとコタロウが、お互いの姿を認めてその名を呼んだ。 「急に辺りの感じが元に戻ったな。」 周りを見回しながら、ヴェルディオスが呟いた。 「はやいとこ、ガウリイのにいちゃんを探さなきゃ。」 コタロウが、ヴェルディオスを促す。 「どうしたんだい?」 「にいちゃんと遭ったんだよ!」 「何っ!!?」 「タイマンじゃ勝ち目はないよ。」 「くそっ!コタロウくん、急ごう!」 二人は身を翻し、疾風のように駆け出した。 「!?」 「これは・・・?」 対峙していたガウリイとリュウゼンも、辺りの感覚が元に戻ったのを感じた。 「リナたちか・・・・・・?」 「ふ・・・・・・だが、我らの仕合にどうということはない。」 手にした刀を下げ、無形の位に構えたまま、ニヤリと笑った。 ガウリイも剣を正眼に構えたままである。 そのとき――― 「ガウリイッ!!!」 「!?リナか!?」 ふたりの前にリナとミヤリが現れた。 「なによ。いきなりこんな場所に出てくるなんて・・・・」 「リュウゼン・・・・・・」 名を呼ぶミヤリを、リュウゼンはただじっと見つめていた。 「リュウゼン・・・・・・私は・・・・・・」 「ミヤリ・・・・・・・」 ミヤリの言葉をリュウゼンは遮った。 「言ったはずだ・・・・・・・お前のせいではない、と・・・・・・・それならばお前の母を、養父を斬った私こそが責められるべきものだろうに。」 「でも養父は貴方の剣の師。剣士として戦うようなことがあれば、それは覚悟していた。それに母は―――!」 「ミヤリ!!」 リュウゼンの叫びに、ミヤリは言葉を詰まらせた。 「すべてお前が責を負うことではない。それにこれは私が進んで選んだ道だ。」 そう言うや、リュウゼンはカタナを鞘に納めた。 「ガウリイ=ガブリエフ、この仕合しばし預けた。」 そう言い、リュウゼンは踵を返した。 「待って!リュウゼン!」 ミヤリの悲痛ともいえる叫びを余所に、リュウゼンは町外れの向こうへと消えていった。 「やれやれ。”ダイダロスの迷宮”が解けちまいましたか。」 聞こえてきた声に、ダルフィンは無表情に見据えていた。 そこには、残った唇が笑みの形をつくっている、頭の吹き飛んだジゴマの姿があった。 ダルフィンは何の感情も浮かべず、ソレを見ていた。 あるいは、この男はこれぐらいのことはして当たり前だと思っていたのか。 「ならば、次の幕の準備をしなけりゃいけませんな。」 懐から取り出した黒子の覆面を首の上に置き、よっ、と上に持ち上げるようにすると、そこに吹き飛んだはずの顔があった。 しかもその顔はダルフィンと瓜二つであった。 「そんな座興、受けないわ。」 「これは手厳しい。」 声もダルフィンの声であった。 「しかしながら、次はお楽しみ頂けると思いますよ。」 ダルフィンが浮かべないような笑みを”ダルフィン”は浮かべる。 「それでは、ごめんなすって。」 そう言うや、背中の櫃がふわりと中を舞い、スポッとジゴマを飲み込むように落ちた。 そして櫃がパカッと割れると、ジゴマの姿はどこにもなくなっていた。 ************************************* なんだか、どんどん話が大きくなっていくような気がします。 『彼方の血脈』と同じ轍を踏みそうだ・・・・・・ それでは、また次回。 |
27162 | ジゴマさんって、一体……(汗) | エモーション E-mail | 2003/9/28 23:05:29 |
記事番号27154へのコメント こんばんは。 続きを見つけてにんまりしてます。(……自分のはどーなっているのだと、 自分でツッコミして自爆……) ガウリイとリュウゼンさんの、思わせぶりな会話がいいですね。 そしてダルフィン様……ああ、純愛です。 >ガウリイとリュウゼン――― >互いに向かい合う二人の剣士の間に、不可視の火花が飛び散る。 >辺りの空気は、二人の迸る殺気にピンと張り詰めている。 >ガウリイが柄に手をかけ、リュウゼンは鯉口を切る。 >そうして二人はじっと睨みあっていた。 >時だけが静かに過ぎていく。 緊迫した空気です。誰にも邪魔できない二人の世界……じゃなくて、 真剣勝負の世界……。 もし他に誰かいたとしても……動けないでしょうね……。 >「あんた・・・・・どうしてあの娘をわざと突き放そうとしてるんだ?」 >ガウリイの言葉に、リュウゼンはわずかに目を見開いた。 >「俺もな・・・・・あんたには及ばないかもしれないが、長年剣術をやってきたんだ。だから、人がわかってしまうんだよ。」 さすがガウリイです……。この手のことは、もの凄く良く見てますよね。 >「ならば、私もおぬしに問う。それほどの実力を持ちながら何故愚者を装う?」 >「―――!?」 >リュウゼンの言葉に、ガウリイも目を見開く。 リュウゼンさんも、しっかり見ている方ですね。原作を読んでいると、 ガウリイは確かに「天然」の部分があるけれど、半分以上はわざと そうしているようなところが、さりげなく見え隠れしてますし。 >「あんたを見てると、昔の俺を思い出すようだぜ。もし、あのままだったら俺は剣鬼になっていただろうな。」 >「・・・・・・・・」 >「だがな、俺は違う道を見つけることができた。昔の俺とは違う道を、リナや旅の仲間達によってな。あんたが剣を極めようとする心もわかる。けど、そこへ行こうとする俺の道はあんたとは違う。」 >「ふふ・・・・・・・面白いものだ。私とおぬし、そしてルナ=インバース。同じ性質ながら、皆異なるとは。」 ガウリイにとって、リュウゼンさんは「こうなったかも知れない、 もう一人の自分」なのですね。 そして、おそらくルナさんにとっても。 >「おぬしも私と同じ抜き身の刃よ。だが、おぬしには鞘がある・・・・・・」 >そう呟かれた言葉に、ガウリイは膨れ上がった殺気を収めた。 >「あんたもあるはずだぜ・・・・・・すぐ近くに・・・・・・・」 >「いや・・・・・・私の”刃”は彼女を傷つけてしまう・・・・・・側にいてやることはできぬ・・・・・」 >「だから、修羅道を行くってのか・・・・・?そいつは卑怯者だぜ。」 >途端に、辺りを支配していた殺気が膨れ上がった。 一瞬、とんでもないことを言い出したので、リナピンチかと思いましたが、 一応さすがのリュウゼンさんも、そこまでイッてないようで、ホッとしました。 ガウリイの言ったことは、自分でも分かっていて、まさに図星さされたのですね。 >「しかし、貴女様のようなお方がいらっしゃいますとは驚きでございますよ。このような下等な者の小競り合いなど、貴女様が気にすることではないのでは?」 >「・・・・・・・・」 >「何ゆえ、神殿の上層部を襲ったのか。この舞台、まさに大荒れ――――」 >そのとき、ジゴマの頭が弾けとんだ。 >ダルフィンは冷たい瞳で、それを見ていた。 >「お前を見ていると、奴を思い出してムカついてくるわ。」 ……ダルフィン様から見ても、ジゴマさんの言動は異界の誰かさん(笑)を 連想するのですね……。無理もないですが。 >「お前達のやろうとしていることは・・・・・・700年前、己の命を投げ打った男の思いを汚すものだ・・・・・・・・・・」 >ダルフィンの視線の果てに、ひとりの男の姿が浮かんだ。 ダルフィン様……(ほろり)。デイルさんの思いを無駄にしたくないのですね。 >「はやいとこ、ガウリイのにいちゃんを探さなきゃ。」 >コタロウが、ヴェルディオスを促す。 >「どうしたんだい?」 >「にいちゃんと遭ったんだよ!」 >「何っ!!?」 >「タイマンじゃ勝ち目はないよ。」 >「くそっ!コタロウくん、急ごう!」 さすがに、すでにエンカウントしているとは思わないですよね……(汗) >「リュウゼン・・・・・・私は・・・・・・」 >「ミヤリ・・・・・・・」 >ミヤリの言葉をリュウゼンは遮った。 >「言ったはずだ・・・・・・・お前のせいではない、と・・・・・・・それならばお前の母を、養父を斬った私こそが責められるべきものだろうに。」 >「でも養父は貴方の剣の師。剣士として戦うようなことがあれば、それは覚悟していた。それに母は―――!」 >「ミヤリ!!」 >リュウゼンの叫びに、ミヤリは言葉を詰まらせた。 >「すべてお前が責を負うことではない。それにこれは私が進んで選んだ道だ。」 思わせぶりな会話です。リュウゼンさんがミヤリさんの養父と母親を斬ったのには、 単純に剣士だから、というだけのものではないようですね。 とんでもなく複雑な事情がありそうです。 >「やれやれ。”ダイダロスの迷宮”が解けちまいましたか。」 >聞こえてきた声に、ダルフィンは無表情に見据えていた。 >そこには、残った唇が笑みの形をつくっている、頭の吹き飛んだジゴマの姿があった。 どうして空間が元に戻ったのかと思いましたら……ジゴマさんがダメージを 受けていたのですね。それにしても……想像すると不気味ですね、この様子……。 >懐から取り出した黒子の覆面を首の上に置き、よっ、と上に持ち上げるようにすると、そこに吹き飛んだはずの顔があった。 >しかもその顔はダルフィンと瓜二つであった。 こんな事をやってのけるジゴマさんって、本当に何者なのでしょう……(汗) そして、ダルフィン様の顔になって、何かをやらかす気なのでしょうか。 何だか、この辺りを見ていて、ジゴマさんはその気になれば、誰にでも 化けられそうな気がしてますし、この身体も人形のひとつで、本来の(?) ジゴマさんそのものは、別の場所にいるのかな、と思いました。 >なんだか、どんどん話が大きくなっていくような気がします。 >『彼方の血脈』と同じ轍を踏みそうだ・・・・・・ >それでは、また次回。 今回は本当にそれぞれ謎を持っている方々が、思わせぶりな事を話していますね。 神殿や皇国が行おうとしていることに、ジゴマさんの目的とリュウゼンさんと ミヤリさんの事情が、どう絡んでくるのでしょうか。 続きが楽しみです。 それでは、今日はこの辺で失礼いたします。 |
27183 | Re:ジゴマさんって、一体……(汗) | 棒太郎 | 2003/9/29 21:30:03 |
記事番号27162へのコメント >こんばんは。 > >続きを見つけてにんまりしてます。(……自分のはどーなっているのだと、 >自分でツッコミして自爆……) >ガウリイとリュウゼンさんの、思わせぶりな会話がいいですね。 >そしてダルフィン様……ああ、純愛です。 こんばんわ、エモーションさん。 今回はガウリイの知られざる姿を、ということで、リュウゼンと問答させました。 あと、リュウゼンのほうももう少し肉付けをと思いまして。 ダルフィンはもう、愛ですね。愛。 >>ガウリイとリュウゼン――― >>互いに向かい合う二人の剣士の間に、不可視の火花が飛び散る。 >>辺りの空気は、二人の迸る殺気にピンと張り詰めている。 >>ガウリイが柄に手をかけ、リュウゼンは鯉口を切る。 >>そうして二人はじっと睨みあっていた。 >>時だけが静かに過ぎていく。 > >緊迫した空気です。誰にも邪魔できない二人の世界……じゃなくて、 >真剣勝負の世界……。 >もし他に誰かいたとしても……動けないでしょうね……。 他の誰も邪魔はできません。 まさに男と男の真剣勝負です。 >>「あんた・・・・・どうしてあの娘をわざと突き放そうとしてるんだ?」 >>ガウリイの言葉に、リュウゼンはわずかに目を見開いた。 >>「俺もな・・・・・あんたには及ばないかもしれないが、長年剣術をやってきたんだ。だから、人がわかってしまうんだよ。」 > >さすがガウリイです……。この手のことは、もの凄く良く見てますよね。 飄々としているようで、実は物事良く見てるんじゃないでしょうか、彼って。 >>「ならば、私もおぬしに問う。それほどの実力を持ちながら何故愚者を装う?」 >>「―――!?」 >>リュウゼンの言葉に、ガウリイも目を見開く。 > >リュウゼンさんも、しっかり見ている方ですね。原作を読んでいると、 >ガウリイは確かに「天然」の部分があるけれど、半分以上はわざと >そうしているようなところが、さりげなく見え隠れしてますし。 リュウゼンの洞察力も只者ではありません。 ガウリイも”芝居”の部分が結構あると感じじゃないでしょうかね。 >>「あんたを見てると、昔の俺を思い出すようだぜ。もし、あのままだったら俺は剣鬼になっていただろうな。」 >>「・・・・・・・・」 >>「だがな、俺は違う道を見つけることができた。昔の俺とは違う道を、リナや旅の仲間達によってな。あんたが剣を極めようとする心もわかる。けど、そこへ行こうとする俺の道はあんたとは違う。」 >>「ふふ・・・・・・・面白いものだ。私とおぬし、そしてルナ=インバース。同じ性質ながら、皆異なるとは。」 > >ガウリイにとって、リュウゼンさんは「こうなったかも知れない、 >もう一人の自分」なのですね。 >そして、おそらくルナさんにとっても。 そうですね。ガウリイにとってリュウゼンは、可能性のひとつですからね。 >>「おぬしも私と同じ抜き身の刃よ。だが、おぬしには鞘がある・・・・・・」 >>そう呟かれた言葉に、ガウリイは膨れ上がった殺気を収めた。 >>「あんたもあるはずだぜ・・・・・・すぐ近くに・・・・・・・」 >>「いや・・・・・・私の”刃”は彼女を傷つけてしまう・・・・・・側にいてやることはできぬ・・・・・」 >>「だから、修羅道を行くってのか・・・・・?そいつは卑怯者だぜ。」 >>途端に、辺りを支配していた殺気が膨れ上がった。 > >一瞬、とんでもないことを言い出したので、リナピンチかと思いましたが、 >一応さすがのリュウゼンさんも、そこまでイッてないようで、ホッとしました。 >ガウリイの言ったことは、自分でも分かっていて、まさに図星さされたのですね。 そこまで狂剣ではないです。 ミヤリのことは、自分でもいやというほどわかってますから。 >>「しかし、貴女様のようなお方がいらっしゃいますとは驚きでございますよ。このような下等な者の小競り合いなど、貴女様が気にすることではないのでは?」 >>「・・・・・・・・」 >>「何ゆえ、神殿の上層部を襲ったのか。この舞台、まさに大荒れ――――」 >>そのとき、ジゴマの頭が弾けとんだ。 >>ダルフィンは冷たい瞳で、それを見ていた。 >>「お前を見ていると、奴を思い出してムカついてくるわ。」 > >……ダルフィン様から見ても、ジゴマさんの言動は異界の誰かさん(笑)を >連想するのですね……。無理もないですが。 そうですね。すっかり嫌われちゃってます。暗黒のお方。 >>「お前達のやろうとしていることは・・・・・・700年前、己の命を投げ打った男の思いを汚すものだ・・・・・・・・・・」 >>ダルフィンの視線の果てに、ひとりの男の姿が浮かんだ。 > >ダルフィン様……(ほろり)。デイルさんの思いを無駄にしたくないのですね。 ダルフィンにとっては悲しく、しかし大切な想いですからね。 >>「はやいとこ、ガウリイのにいちゃんを探さなきゃ。」 >>コタロウが、ヴェルディオスを促す。 >>「どうしたんだい?」 >>「にいちゃんと遭ったんだよ!」 >>「何っ!!?」 >>「タイマンじゃ勝ち目はないよ。」 >>「くそっ!コタロウくん、急ごう!」 > >さすがに、すでにエンカウントしているとは思わないですよね……(汗) まさに予想外すぎる事態ですから。 >>「リュウゼン・・・・・・私は・・・・・・」 >>「ミヤリ・・・・・・・」 >>ミヤリの言葉をリュウゼンは遮った。 >>「言ったはずだ・・・・・・・お前のせいではない、と・・・・・・・それならばお前の母を、養父を斬った私こそが責められるべきものだろうに。」 >>「でも養父は貴方の剣の師。剣士として戦うようなことがあれば、それは覚悟していた。それに母は―――!」 >>「ミヤリ!!」 >>リュウゼンの叫びに、ミヤリは言葉を詰まらせた。 >>「すべてお前が責を負うことではない。それにこれは私が進んで選んだ道だ。」 > >思わせぶりな会話です。リュウゼンさんがミヤリさんの養父と母親を斬ったのには、 >単純に剣士だから、というだけのものではないようですね。 >とんでもなく複雑な事情がありそうです。 リュウゼンの里の出奔、ミヤリの「目」や、今回の人魔にも関わってきます。 >>「やれやれ。”ダイダロスの迷宮”が解けちまいましたか。」 >>聞こえてきた声に、ダルフィンは無表情に見据えていた。 >>そこには、残った唇が笑みの形をつくっている、頭の吹き飛んだジゴマの姿があった。 > >どうして空間が元に戻ったのかと思いましたら……ジゴマさんがダメージを >受けていたのですね。それにしても……想像すると不気味ですね、この様子……。 はい、ダメージを受けて、解けてしまいました。 偶然とはいえ、リナ達にはラッキーなことでした。 >>懐から取り出した黒子の覆面を首の上に置き、よっ、と上に持ち上げるようにすると、そこに吹き飛んだはずの顔があった。 >>しかもその顔はダルフィンと瓜二つであった。 > >こんな事をやってのけるジゴマさんって、本当に何者なのでしょう……(汗) >そして、ダルフィン様の顔になって、何かをやらかす気なのでしょうか。 >何だか、この辺りを見ていて、ジゴマさんはその気になれば、誰にでも >化けられそうな気がしてますし、この身体も人形のひとつで、本来の(?) >ジゴマさんそのものは、別の場所にいるのかな、と思いました。 ほんとに何者なんでしょうね。(オイ) ダルフィンの顔になったのは、ほんのお遊びです。 まあ、からくり師ですからこの程度の芸当は朝飯前なのでしょう。 >>なんだか、どんどん話が大きくなっていくような気がします。 >>『彼方の血脈』と同じ轍を踏みそうだ・・・・・・ >>それでは、また次回。 > >今回は本当にそれぞれ謎を持っている方々が、思わせぶりな事を話していますね。 >神殿や皇国が行おうとしていることに、ジゴマさんの目的とリュウゼンさんと >ミヤリさんの事情が、どう絡んでくるのでしょうか。 >続きが楽しみです。 >それでは、今日はこの辺で失礼いたします。 また話が大きくなってきました。 きちんとプロット立ててないから、こうなっちゃうんですよね。 ま、なんとか頑張ります。 それでは。 |
27231 | 剣狼伝〜魔人輪舞曲〜 第2章 6 | 棒太郎 | 2003/10/2 19:51:47 |
記事番号27077へのコメント こんにちは、棒太郎です。 また話が大きくなっていきそうで、まとめるのに時間が掛かってしまいそうです。 もう出たとこ勝負になってます。(前からだけど) それでは、どうぞ。 ************************************* 『剣狼伝〜魔人輪舞曲〜』 第2章 6 「・・・・・・リュウゼン・・・・」 リュウゼンの去っていった方向に顔を向けながら、ミヤリは悲しげに呟いた。 「ミヤリさん・・・・・」 「・・・・・・・・・・」 リナがミヤリに声をかけようとしたとき、 「あ、いたいた!」 「お嬢さんたちまで・・・・・ご無事ですか!?」 コタロウとヴェルディオスが駆けつけてきた。 「あ、ヴェルさん。うん・・・・・あたしたちは大丈夫よ。」 「ガウリイさん、リュウゼンが現れませんでしたか?」 「ああ・・・・会ったぜ。けど、ついさっき行っちまったよ。」 ガウリイは静かにそう言った。 じっと佇むミヤリに、コタロウはどこか辛そうな視線を向けた。 「ねえちゃん・・・・・・」 「・・・・・・・みなさん・・・戻りましょう。リカステさんが心配です。」 「・・・・・そうですね。」 ヴェルディオスは何も訊かず、一行は宿のほうへと歩き出した。 「・・・・・・ぅう」 ベッドに伏せていたリカステは、ふと目を覚ました。 「おにいさま・・・?」 辺りの静かな気配に不思議に思い、体を起こした。 「あら?お目覚めかしら?」 「!?」 横から知らない声が聞こえてきた。 見ると、そこに優雅な貴婦人と言える女性が腰掛けていた。 「あ、あなたは―――?」 「うふふ、怖がらなくていいのよ。貴女を迎えに来ただけだから。」 真紅の色に塗られた唇が、笑みの形をつくった。 「さ、帰りましょう。」 そう言うと、手に持っていた長煙管を咥え、フーッと紫煙を吐いた。 風が静かに鐘楼を吹き抜けていく。 その屋根の上に、町を見下ろすように腰を下ろしている男がいた。 「さてさて、クロックワークまでも破れて、彼らに欠員はなし。それに、飛び入りが更に二人。」 愉しそうに笑みを浮かべるその男はジゴマであった。 「では、次の幕を用意するかね。次の駒は出ているしな。」 カチャカチャと櫃の中をまさぐり、そして繰り糸を取り出す。 「それでは、第二幕の開幕といきますか。からくりショー”ノスタルジア”ショーーターーイム!!」 「リカステッ!!」 宿の部屋に戻った一行であったが、リカステの姿がどこにもいなくなっていた。 「部屋に荒らされたような跡はないけどな・・・・・」 「でもあの傷よ。そうそう動けないわ。」 部屋を見渡しながら、ガウリイとリナが呟く。 「くっ、エランギスのヤローの仕業か!」 ヴェルディオスは拳を壁を打ち付ける。 「ふふ、大丈夫よ。彼女の命は保障するわ。」 部屋に別の女性の声が響いた。 まるで最初からそこにいたかのように、一人の女性が腰掛けていた。 「貴様はっ!?」 (こいつ・・・・) (何モンよ・・・・・ガウリイやヴェルさんが察知できなかったなんて・・・) 上流階級の貴婦人を思わせるような気品に溢れており、優雅に笑みを浮かべた。 「うふふ、初めまして皆さん。わたくしはマダム・ロペティと呼ばれてますわ。」 ファサァッと扇を広げ、口元にあてた。 「あのリトル・レディなら安心なさい。丁重にお連れしたわ。」 「貴様もジゴマとかいう奴の一味か?」 ドスの効いたヴェルディオスの声が、低く響いた。 「ええ、そうよ。マスターのエージェントたる人形団、その上位ですわ。」 ほほほ、とロペティは笑った。 「カラミティ、ベル=ベージュ、クロックワーク――――この3人を破ったのは大したものね。まさかわたくしまで出てくるなんて思わなかったわ。」 「ふん、そっちの都合なんざ知らねえな。本当にリカステは無事なんだろうな。」 「だから安心なさいな。手負いをいたぶるなんて趣味じゃないわ。」 長煙管を咥え、静かに紫煙を吐き出す。 「あの子は皇都のほうにいるわ。でもあなたたち、辿り着けるかしら―――――」 そう言い終わろうとしたとき、ヴェルディオスの刺突がロペティの胸を貫いた。 「あら、乱暴ね。」 だが、剣はロペティを貫いていなかった。その刃の上に、ロペティは立っていた。 「シッ!」 鋭い呼気とともにコタロウの蹴りが放たれた。が――― 「うふふ、その年でなかなかの腕前ね。」 いつの間にかロペティは、コタロウの背後に立っていた。 「くっ!」 スグ目の前にロペティの顔がある。 「うふふ、いいわ坊や。貴方、わたくしの好みだわ♪」 そう言うや、チュッとコタロウの唇に自分の唇を合わせた。 「!!!????」 さすがのコタロウも、こういう戦歴はないらしくただただ驚くのみであった。 「ふふ、できたら皇都でまた会いたいわ。頑張ってね。」 そう言い、もう一度コタロウにキスをして、窓の向こうに身を翻した。 リナたちが窓の外を覗いた時には、なんの姿かたちもなかった。 「キリウ殿・・・・・・あの男に任せておいて大丈夫なのですか?」 エランギスがキリウに訊ねた。 やはりジゴマへの不審の念を拭えないようだ。 「ふふ、確かに得体の知れないところはあるが、それを言えば私も君も似たようなものだろ?」 「まあ、そうですが――――」 「それに腕は確かだ。」 「その通り。」 その言葉に応えるように、別の男の声が聞こえてきた。 「!?」 見ると、黒のコートを着た静かな、しかしどこか禍々しい空気をもった男がいた。 「お前は・・・・・?」 「・・・・・そちらとマスターとの連絡役だ。マスターからの伝言がある。」 「ほう・・・・何か?」 「神殿を襲った者がやって来た、との事だ。」 「何だと・・・・?」 エランギスの目の色が変わる。 「・・・・・・・それともう一人。漆黒の、修羅の化身のごとき剣士がやって来た、との事。以上だ。」 「剣士・・・・・・」 キリウは、その言葉に何かを考え込むように眉を寄せた。 「剣士・・・・・・人魔を倒す・・・・・・・なるほど、彼ならあるいは・・・・・・」 何かの結論に達したのか、キリウはニヤリと笑った。 漆黒の闇夜の道を、まるで昼間のような足取りでリュウゼンは歩いていた。 その瞳の先に映っているのは、ただ目の前の景色ではないだろう。 「・・・・・・ミヤリ。」 そうポツリと呟いた。 『お前には、ミヤリの伴侶としてともにいて欲しいのだが――――』 師の言葉が脳裏に蘇る。 『私はお前を修羅にしてしまった・・・・・・それほどの才を持ちながら修羅道に堕ちるか、我が弟子よ・・・・・・』 リュウゼンは無言で、遠くを見つけた。 「・・・・・・・私と彼女の道はあのときから異なった・・・・・だが、あの男が生きているのなら、そのケジメはつけておかねばならない・・・・・」 リュウゼンの姿は、闇夜の向こうに消えていった。 ************************************* なんかあまり進んでないですね・・・・・・ というか、またいろんなのがでてきた。 自分で自分の首、絞めまくりです。 それでは。 |
27236 | 過去の因縁が垣間見えた感じですね | エモーション E-mail | 2003/10/2 22:57:37 |
記事番号27231へのコメント 棒太郎様、こんばんは。 一段落ついた……と思いきや、新たに現れたお人形、そして連れ去られた リスカテさんはどうなったのか? 今回は、次の展開への導入なのですね。 >「・・・・・・リュウゼン・・・・」 >リュウゼンの去っていった方向に顔を向けながら、ミヤリは悲しげに呟いた。 >「ミヤリさん・・・・・」 ミヤリさん、辛いですね。彼女としては、それでも一緒にいたい、付いていきたいと 思ってしまうのでしょうから……。 ガウリイと合う前の、まだこういう面ではお子様だったリナなら、ばっさりと 明快に「あーゆー我が道歩いてるのを思っても、どうにもならないでしょう」的な ことを言ったかもしれないですが、今のリナは……そういう気持ちも分かるから、 何も言えないのでしょうね。 >見ると、そこに優雅な貴婦人と言える女性が腰掛けていた。 >「あ、あなたは―――?」 >「うふふ、怖がらなくていいのよ。貴女を迎えに来ただけだから。」 >真紅の色に塗られた唇が、笑みの形をつくった。 新たな方のご登場……。わざわざ連れ帰りに来た、と言う辺り、これ以上リナ達に 情報を与えたくない&おびき寄せる囮、という意味があるのでしょうね。 >「では、次の幕を用意するかね。次の駒は出ているしな。」 >カチャカチャと櫃の中をまさぐり、そして繰り糸を取り出す。 >「それでは、第二幕の開幕といきますか。からくりショー”ノスタルジア”ショーーターーイム!!」 ジゴマさん……(汗)この人の目的は、本当に何なのでしょう……。 ひたすら事態の展開と状況を演出することを、楽しんでいるのは確かのようですが……。 “ノスタルジア”……次の展開には、それぞれの過去が、心理的に絡んでくるものに なるのでしょうか。 >「うふふ、初めまして皆さん。わたくしはマダム・ロペティと呼ばれてますわ。」 >ファサァッと扇を広げ、口元にあてた。 >「あのリトル・レディなら安心なさい。丁重にお連れしたわ。」 ……この方にかかると、推定二十歳以上のリスカテさんも「リトル・レディ」に なるのですか……(汗)これだけで十分手強そうです。 >「ええ、そうよ。マスターのエージェントたる人形団、その上位ですわ。」 >ほほほ、とロペティは笑った。 >「カラミティ、ベル=ベージュ、クロックワーク――――この3人を破ったのは大したものね。まさかわたくしまで出てくるなんて思わなかったわ。」 この3人が倒れたとき、自動的に外へ出てくるようになっているのでしょうか……。 口調から察するに、事態は全部把握しているようですね。 >そう言い終わろうとしたとき、ヴェルディオスの刺突がロペティの胸を貫いた。 >「あら、乱暴ね。」 >だが、剣はロペティを貫いていなかった。その刃の上に、ロペティは立っていた。 >「シッ!」 >鋭い呼気とともにコタロウの蹴りが放たれた。が――― >「うふふ、その年でなかなかの腕前ね。」 >いつの間にかロペティは、コタロウの背後に立っていた。 やはり、上位だけあって、ヴェルディオスさんもコタロウくんの不意をついた攻撃も、 難なくかわしちゃうのですね。……戦うの、大変そうです。 >「うふふ、いいわ坊や。貴方、わたくしの好みだわ♪」 >そう言うや、チュッとコタロウの唇に自分の唇を合わせた。 >「!!!????」 >さすがのコタロウも、こういう戦歴はないらしくただただ驚くのみであった。 ……あったら、それはそれで末恐ろしいものが(笑) 目指すはポプラン、もしくはシェーンコップな未来でしょうから(笑) >「ふふ、できたら皇都でまた会いたいわ。頑張ってね。」 >そう言い、もう一度コタロウにキスをして、窓の向こうに身を翻した。 ロペティさん、もしかしてショタ……いえいえ、単に将来有望そうなのが好きなのかな。 どっちにしても、いいように遊ばれた感じですね。 >「キリウ殿・・・・・・あの男に任せておいて大丈夫なのですか?」 >エランギスがキリウに訊ねた。 >やはりジゴマへの不審の念を拭えないようだ。 >「ふふ、確かに得体の知れないところはあるが、それを言えば私も君も似たようなものだろ?」 >「まあ、そうですが――――」 エランギスさんはジゴマさんに、「得体が知れない」という点では自分たちと 同じでも、根本的な部分で自分たちとは何かが決定的に違う、というものを 感じとっているのですね。 キリウさんはその辺りを分かっていて使っているのでしょうか……。 >見ると、黒のコートを着た静かな、しかしどこか禍々しい空気をもった男がいた。 >「お前は・・・・・?」 >「・・・・・そちらとマスターとの連絡役だ。マスターからの伝言がある。」 新たに現れた二人目のお人形……。クロックワークさんの代わりの連絡役、 になったのですね。 この方はどんな力を持っているのでしょう。 >キリウは、その言葉に何かを考え込むように眉を寄せた。 >「剣士・・・・・・人魔を倒す・・・・・・・なるほど、彼ならあるいは・・・・・・」 >何かの結論に達したのか、キリウはニヤリと笑った。 キリウさんは、リュウゼンさんを知っているのですね。 過去に関わりがあったのでしょうか。 >『私はお前を修羅にしてしまった・・・・・・それほどの才を持ちながら修羅道に堕ちるか、我が弟子よ・・・・・・』 >リュウゼンは無言で、遠くを見つけた。 >「・・・・・・・私と彼女の道はあのときから異なった・・・・・だが、あの男が生きているのなら、そのケジメはつけておかねばならない・・・・・」 リュウゼンさんはリュウゼンさんで、思い悩んだ結果なのでしょうけれど……。 本当に、一体何があったのでしょうか。あの男……キリウさんかな、と思いましたが、 リュウゼンさんとキリウさんの間には、何やら因縁があるのでしょうか。 そして、それにミヤリさんのことも絡むのでしょうか。 何となく、勝手にそのような妄想を致しました。 >なんかあまり進んでないですね・・・・・・ >というか、またいろんなのがでてきた。 >自分で自分の首、絞めまくりです。 >それでは。 後々への展開への導入と、全体の内容の伏線が、ちらほらと垣間見えたお話でしたね。 個人的には、最初は物騒で怪しい剣術馬鹿一代にしか見えなかった、リュウゼンさんの 内面がちらりと出てきたのが、読んでいて楽しかったです。 いろいろと、また新たな方々もご登場で手綱を取るのが大変だと思いますが、 がんばってくださいませ。 それでは、今日はこの辺で失礼いたします。続きを楽しみにしていますね。 |
27260 | Re:過去の因縁が垣間見えた感じですね | 棒太郎 | 2003/10/4 23:21:42 |
記事番号27236へのコメント >棒太郎様、こんばんは。 > >一段落ついた……と思いきや、新たに現れたお人形、そして連れ去られた >リスカテさんはどうなったのか? >今回は、次の展開への導入なのですね。 こんばんは、エモーションさん。 物語はまた、次の展開へと移りました。 というか、あの二人の人形、出てくる予定はなかったのに・・・・・ >>「・・・・・・リュウゼン・・・・」 >>リュウゼンの去っていった方向に顔を向けながら、ミヤリは悲しげに呟いた。 >>「ミヤリさん・・・・・」 > >ミヤリさん、辛いですね。彼女としては、それでも一緒にいたい、付いていきたいと >思ってしまうのでしょうから……。 >ガウリイと合う前の、まだこういう面ではお子様だったリナなら、ばっさりと >明快に「あーゆー我が道歩いてるのを思っても、どうにもならないでしょう」的な >ことを言ったかもしれないですが、今のリナは……そういう気持ちも分かるから、 >何も言えないのでしょうね。 彼女はリュウゼンに負い目を感じていますから、余計にです。 二人の過去については、後の話で書きます。 >>見ると、そこに優雅な貴婦人と言える女性が腰掛けていた。 >>「あ、あなたは―――?」 >>「うふふ、怖がらなくていいのよ。貴女を迎えに来ただけだから。」 >>真紅の色に塗られた唇が、笑みの形をつくった。 > >新たな方のご登場……。わざわざ連れ帰りに来た、と言う辺り、これ以上リナ達に >情報を与えたくない&おびき寄せる囮、という意味があるのでしょうね。 そうですね。 ただこれには、ジゴマが絡んでますので、単なる囮というわけでもないでしょう。 >>「では、次の幕を用意するかね。次の駒は出ているしな。」 >>カチャカチャと櫃の中をまさぐり、そして繰り糸を取り出す。 >>「それでは、第二幕の開幕といきますか。からくりショー”ノスタルジア”ショーーターーイム!!」 > >ジゴマさん……(汗)この人の目的は、本当に何なのでしょう……。 >ひたすら事態の展開と状況を演出することを、楽しんでいるのは確かのようですが……。 >“ノスタルジア”……次の展開には、それぞれの過去が、心理的に絡んでくるものに >なるのでしょうか。 ジゴマ・・・・本当に好き勝手動いてます。 ”ノスタルジア”はご想像の通りです。やはり、一番辛いのはあの人だと・・・・ >>「うふふ、初めまして皆さん。わたくしはマダム・ロペティと呼ばれてますわ。」 >>ファサァッと扇を広げ、口元にあてた。 >>「あのリトル・レディなら安心なさい。丁重にお連れしたわ。」 > >……この方にかかると、推定二十歳以上のリスカテさんも「リトル・レディ」に >なるのですか……(汗)これだけで十分手強そうです。 物凄い余裕が窺えます。 >>「ええ、そうよ。マスターのエージェントたる人形団、その上位ですわ。」 >>ほほほ、とロペティは笑った。 >>「カラミティ、ベル=ベージュ、クロックワーク――――この3人を破ったのは大したものね。まさかわたくしまで出てくるなんて思わなかったわ。」 > >この3人が倒れたとき、自動的に外へ出てくるようになっているのでしょうか……。 >口調から察するに、事態は全部把握しているようですね。 彼女はジゴマの人形の中でも、トランプのエースのようなものですから。 まあ、大抵はあの3人で事足りていたので、あんまり表に出ることはなかったようです。 >>そう言い終わろうとしたとき、ヴェルディオスの刺突がロペティの胸を貫いた。 >>「あら、乱暴ね。」 >>だが、剣はロペティを貫いていなかった。その刃の上に、ロペティは立っていた。 >>「シッ!」 >>鋭い呼気とともにコタロウの蹴りが放たれた。が――― >>「うふふ、その年でなかなかの腕前ね。」 >>いつの間にかロペティは、コタロウの背後に立っていた。 > >やはり、上位だけあって、ヴェルディオスさんもコタロウくんの不意をついた攻撃も、 >難なくかわしちゃうのですね。……戦うの、大変そうです。 あの3人より、上ですからね。 楽な戦いではないです。 >>「うふふ、いいわ坊や。貴方、わたくしの好みだわ♪」 >>そう言うや、チュッとコタロウの唇に自分の唇を合わせた。 >>「!!!????」 >>さすがのコタロウも、こういう戦歴はないらしくただただ驚くのみであった。 > >……あったら、それはそれで末恐ろしいものが(笑) >目指すはポプラン、もしくはシェーンコップな未来でしょうから(笑) まあ、一途に武に打ち込んできましたから。 その分、そういうところはまだまだ未知のところでしょう。 >>「ふふ、できたら皇都でまた会いたいわ。頑張ってね。」 >>そう言い、もう一度コタロウにキスをして、窓の向こうに身を翻した。 > >ロペティさん、もしかしてショタ……いえいえ、単に将来有望そうなのが好きなのかな。 >どっちにしても、いいように遊ばれた感じですね。 ショタというか、まあコタロウがモロに好みのツボに入っていましたので。 愛に年の差なんて(笑) >>「キリウ殿・・・・・・あの男に任せておいて大丈夫なのですか?」 >>エランギスがキリウに訊ねた。 >>やはりジゴマへの不審の念を拭えないようだ。 >>「ふふ、確かに得体の知れないところはあるが、それを言えば私も君も似たようなものだろ?」 >>「まあ、そうですが――――」 > >エランギスさんはジゴマさんに、「得体が知れない」という点では自分たちと >同じでも、根本的な部分で自分たちとは何かが決定的に違う、というものを >感じとっているのですね。 >キリウさんはその辺りを分かっていて使っているのでしょうか……。 キリウはキリウでジゴマの「得体の知れなさ」を理解してますが、互いの利益のために利用しあっているといった関係です。 >>見ると、黒のコートを着た静かな、しかしどこか禍々しい空気をもった男がいた。 >>「お前は・・・・・?」 >>「・・・・・そちらとマスターとの連絡役だ。マスターからの伝言がある。」 > >新たに現れた二人目のお人形……。クロックワークさんの代わりの連絡役、 >になったのですね。 >この方はどんな力を持っているのでしょう。 後の話ででますが、かなりの強敵です。 トランプでいえば、ジョーカーのようなものです。 >>キリウは、その言葉に何かを考え込むように眉を寄せた。 >>「剣士・・・・・・人魔を倒す・・・・・・・なるほど、彼ならあるいは・・・・・・」 >>何かの結論に達したのか、キリウはニヤリと笑った。 > >キリウさんは、リュウゼンさんを知っているのですね。 >過去に関わりがあったのでしょうか。 知ってます。 過去のことは後ほどに。 >>『私はお前を修羅にしてしまった・・・・・・それほどの才を持ちながら修羅道に堕ちるか、我が弟子よ・・・・・・』 >>リュウゼンは無言で、遠くを見つけた。 >>「・・・・・・・私と彼女の道はあのときから異なった・・・・・だが、あの男が生きているのなら、そのケジメはつけておかねばならない・・・・・」 > >リュウゼンさんはリュウゼンさんで、思い悩んだ結果なのでしょうけれど……。 >本当に、一体何があったのでしょうか。あの男……キリウさんかな、と思いましたが、 >リュウゼンさんとキリウさんの間には、何やら因縁があるのでしょうか。 >そして、それにミヤリさんのことも絡むのでしょうか。 >何となく、勝手にそのような妄想を致しました。 「あの男」はキリウのことです。 過去に何があったのか、それはまた後ほど明らかに。 >>なんかあまり進んでないですね・・・・・・ >>というか、またいろんなのがでてきた。 >>自分で自分の首、絞めまくりです。 >>それでは。 > >後々への展開への導入と、全体の内容の伏線が、ちらほらと垣間見えたお話でしたね。 >個人的には、最初は物騒で怪しい剣術馬鹿一代にしか見えなかった、リュウゼンさんの >内面がちらりと出てきたのが、読んでいて楽しかったです。 >いろいろと、また新たな方々もご登場で手綱を取るのが大変だと思いますが、 >がんばってくださいませ。 > >それでは、今日はこの辺で失礼いたします。続きを楽しみにしていますね。 リュウゼンのキャラづけが少しは出来てきたと思います。 まあ、あれじゃ確かに人斬りにしかみえないですよね。 ジゴマもいろいろ動くし、また人形は出てくるはでごちゃごちゃしてますが、どうぞよろしくです。 それでは。 |