◆−兄を探して三千里 前編−スティック (2003/9/28 12:15:19) No.27149 ┗兄を探して三千里 後編−スティック (2003/9/28 18:35:47) No.27153
27149 | 兄を探して三千里 前編 | スティック | 2003/9/28 12:15:19 |
前書き 登場人物 レミー 刃物マニア リナ 自称「天才美少女魔道士」 ガウリィ 自称「リナの保護者」剣の腕は超一流、ただし頭はクラゲ 時間率 長編八巻と九巻の間くらい ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 「一体兄さんはドコに・・・せっかく腕上げてきたのにぃ!!」 といいながら、意味もなく剣をぶん回している女性 長い黒髪ポニーテールの美人だが、腰に刺した二つの剣、背中の異国風の剣・・・ただの女性でないことは確か 彼女の名前はレミー、とんでもない刃物マニア 「一年に1回・・・自らの腕を上げるためと、ある場所で落ち合い決闘をする・・・・ そう決めたのは兄さんだったのにぃぃ!!!ばかばかばか!!!」 ブンブンブン 木々が倒れ、通りすがりの旅人は逃げ、とことん迷惑なレミー 彼女は、ある場所で兄を待っていたのだが、今年は来なかった・・・と言うことであちこち探しているのだった 「・・・ふぅ・・・ちょっと斬って来るか・・・うふ・・うふふふふふ」 背中の剣、カルマ君を手に取り、完全にいった目をしてほお擦りしている 他の人から見たら果てしなく危ない光景 と、そこへ・・・・ 「よう、ねえちゃん、命が惜しかったら有り金全部置いていきな」 現われたのは、よくいる月並みな盗賊共、こともあろうか今、気が立っている?彼女に声をかけたのだ レミーは、ゆっくりと今言った盗賊の頭っぽい奴の方を向いて ぴきき! そいつらは完全無比に固まった 顔は笑っているが、目が笑ってない・・・とてつもない殺気があたりを覆った 「・・・・みーつけた♪」 「「ぎゃああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!」」 辺りに悲鳴が響き渡る レミーは、スッキリした顔で街道を歩いている 普通に見たら普通の?女性戦士・・・なのだが・・・・ 「ん?兄貴を探してる・・・?」 「そうなの、えっと、やたら陰気・・というか、まぁ・・そんな感じなちょっと危ない雰囲気纏ってる男性 名をロッド」 「・・・ロッド・・ねぇ〜・・・知らないな〜・・・」 説明にちょっと違和感があったような気がしたが、気にしていない模様 ・・・・彼女の兄で、以前アトラスにて、タリムの用心棒をしていた男性・・・で、人斬りマニア 見つからないのも無理が無い・・・彼は、ガウリィとの死闘?で既にこの世にはいない もちろん、彼女はそんなこと知る由もない・・・ 「そう・・・ありがと」 とある町のとある宿屋にて・・・彼女はなにやらペンをとり、兄ロッドの似顔絵を書いていた ラフスケッチだが、これが異様に上手 「やっぱ、こーゆーのがあった方がいいわね・・・以前見たくリナさんやナーガさんがいればもっと早く見つけることが出来ると思うけど」 ふと、かなり前、父親の仇討ちを手伝ってくれた2人の少女と女性を思い出す 「まぁ・・・いいわ・・・これは・・・これだけは、私が探さなきゃ・・・・そして・・・ 兄さんと決闘・・・うふふふふふ・・・想像しただけで血が滾るわ・・・今度こそは私が勝つわよ、兄さん」 1人で含み笑いをして、自分よりあきらかに強い兄に打倒!!を掲げ?愛剣の手入れをして寝る チリチリと、獣脂のやける音がしたが、やがてその音も聞こえなくなる 翌日、レミーの兄探しは続けられた あるいは、野盗や盗賊・・・どーちがうかはわかんないが・・・を切りまくり なにかしら斬れる依頼を聞けば受け、そんなこんなで兄探しの旅は順調に・・・続かなかった 旅自体は、順調だが、肝心の兄の情報がまったくといっていいほど、無い 「・・・・見つからない・・・・一体どこにいったのよ・・・約束を破った挙げ句、連絡すら寄越さないなんて・・・」 ・・・放浪の旅に近いレミーに連絡をつけれるかどうかは別だが・・・ とにかく、その瞳には・・・ 「・・・斬る・・・見つけたら速攻、カルマ君あたりで兄さんの腹を斬る・・・で、ジャック君あたりで・・・」 なんともいえない怒り?の色をたたえ、腰のロング・ソードを抜き放ち適当に枝をぶった切る ・・・・刃物マニアというより、彼女も人斬りマニアと化している 「・・・・うふふふふ・・・覚悟してね・・・兄さん」 ロング・ソードをぶら下げながらひたすら歩き進むレミー・・・・ 兄を探して、結構日にちが経っていた そして、とある街の食堂で、彼女の運命は大きく変る・・・かもしれない バタン とにかく、腹が減っては兄探しは出来ぬ・・・と、言うことで手身近な食堂に入る彼女 そして、その表情に驚きの色が浮かんだ ちょうど、彼女が居る辺りから右斜めのテーブル・・・そこには・・・ 「あぁぁぁ!!ちょっと、ガウリィ!それ、あたしのチキン!!」 「どええぇぇ!!リナ、ピーマンなんか入れるな!!」 2人の男女が・・・というより、男性と少女が食事の争奪戦を繰り広げていた レミーには、少女の方に覚えがある 彼女は、静かにそのテーブルに歩み寄る 「リナさん・・・?」 「え・・・?」 レミーの呼びかけに、リナは、フォークをガウリィとかみ合わせたままの格好で振り向く 「え・・っと・・・レミーさん!?どーしたの?」 「知り合いか?」 フォークをテーブルに置き、リナは、レミーに問いかける 1人、取り残されているガウリィ 「・・・えぇ、昔・・・っていうほど昔でもないし、最近ってほどでもないけど・・・以前、ちょっとね」 そう言って、リナは立ったまんまの彼女に目をやる 彼女・・・レミーは、椅子に座り、ガシィ!!とリナの手をとる 「お願い!!兄探しを手伝って!!」 「は・・・・?」 まぬけな声を出すリナ、真剣な目でリナを見据えるレミー 1人、取り残されているガウリィ・・・・すねている・・・ 「ちょ、どーいうこと?」 「そのまんま、兄を探すのを手伝って欲しいの!!もちろん、報酬は払うから・・・ たまたま、つかかって来た盗賊をバッサバッサやったおかげで大分懐もあたたまったし ・・・・本当、あの盗賊達のやられようといったら・・・思い出しただけでも・・・うふふふふ・・・」 「・・・なぁ・・・この果てしなく危ないねーちゃん誰なんだ?」 リナの手をとったまま、含み笑いを漏らすレミー・・・ 周りの客は引いている・・・・そんなことはお構いなしに、リナはガウリィに詳しく話す 「えっとね、彼女は、レミーさんっていって、刃物マニアなのよ・・・あ、今見えている剣以外にも 袖やら懐やらに大小さまざまな剣が入って、それぞれに名前がついてるんだけど・・・」 「とんでもないな・・・」 フォークをもてあそびながら返答するガウリィ 「で?兄を探して欲しいってのは?」 「実は・・・兄とは、互いを高めよう!って、理由で年に一度落ち合って決闘することになってるんだけど・・・」 「「(殺伐としてるなぁ〜)」」 レミーの説明に同じことを思う二人 構わずレミーは・・・ 「今年、来なかったのよ!!一体どこに行ったのか・・・エルメキアあたりで良い剣手に入ったからそれでザクゥ!!とやりたかったのに」 「・・・・自分のお兄さんをコロス気か?あんた」 ガウリィがあきれたような口調で言うが、彼女はゆっくりとかぶりを振り 「いいえ、殺す気で行かなきゃこっちが殺されるわ、なんせ兄さん強いから・・・くやしいけど でも、かならず一刀入れてみせる!!・・・ってな分けで・・・」 レミーは再びリナの方を見る リナは、ふぅ・・とため息をついて・・・ 「まぁ・・・報酬が出るんならいいけど・・・そのお兄さんの特徴とか・・・名前とか・・・」 「そうだよなぁ〜・・・で?どんななんだ?お前の兄さん」 「引き受けてくれるのね!?・・・こんな顔で、名前はロッド」 ピシ!! その似顔絵と名前で見事に氷つく2人・・・・ 無理も無い・・・ロッドを倒したのは、この2人・・・というか、ガウリィであるから さすがのガウリィも、あの時のことは珍しく覚えてるみたいだ 「(なぁ、ロッドって・・・アトラスの・・)」 「(よく覚えたわね〜・・・あんにしては・・・ま、どーでもいいけど、確かにあのロッドね・・・ まさか・・・レミーのお兄さんだったなんて・・・)」 「「・・・・・・・(汗)」」 「・・・リナさん?」 その言葉に、2人は決意を固め・・・ 「レミーさん、落ち着いて聞いてね・・・そのロッドなんだけど・・・」 「俺が倒した」 しばしの沈黙 「は・・・?」 レミーは聞き返す ガウリィは、もう一回・・・ 「だから、俺が倒した・・・試合を申し込まれたんでな」 「・・・そう・・そうだったの・・・うふふふふふ・・・」 「あぁぁぁ!!落ち着いてぇぇぇ!!!」 リナが叫ぶが、レミーは、ビシ!と指を差し・・・ ガウリィに向って 「兄さんの仇!!たとえ兄さんが満足でも、あたしは不満足!!勝負よ!」 「「おい」」 とまぁ、そんなこんなでレミーはガウリィと対決することに・・・ さすがに断れないガウリィであった・・・・。 続く ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ L様の後書き 来たわね・・・レミー・・・ 兄を打ち負かしたガウリィに勝負を挑む・・・なんとも泣かせる話ね〜・・・ 勝負編は後編で・・・タブン、短くなるけどね |
27153 | 兄を探して三千里 後編 | スティック | 2003/9/28 18:35:47 |
記事番号27149へのコメント 前書き レミー対ガウリィ!!レミーはうさんばらし・・・もとい、仇を取れるか!? っていう、ノリがよくありますよね? ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ひゅぅ〜るるるるる 風が2人の間を吹き抜ける 突如、兄(ロッド)を倒したガウリィに勝負を申し込んだレミーは、エルメキアで仕入れた銀に輝く綺麗な刀(レミー談)を構えている 対してガウリィは、そこいらで売っている魔法剣 以前持っていた光の剣こと裂光の剣(ゴルン・ノヴァ)は分けあって元の世界へ・・・ 魔族につうじる武器がないんじゃ役立たず!ってことで、リナが買った物 「うふふふ・・・兄さん・・・今、仇を取るわよ」 ペロリと刀をなめる・・・ 「・・なぁ〜、リナぁ〜・・・このねーちゃん危ないよぉ〜」 「だぁー!子供みたいなこと言うな!!大丈夫、死んだら埋葬してあげるから♪」 「なんちゅー薄情な・・・・」 「やかまし!!そもそも、レミーさんのお兄さんだってあんたがやったんでしょ!?大人しく勝負しなさい!!」 男性・・・ガウリィに向って怒鳴り散らしているのは、魔道士のリナ そんなやりとりを聞いては・・・いないレミーは、なにやらぶつぶつ言っている とことん怪しいというか恐い光景・・・・さすがわ人斬りマニアのロッドの妹 「じゃぁ、いくわよ!はぁ!!」 気合と共に真正面から突っ込むレミー ガッキィン と、刃と刃のかみ合う音・・・リナは・・・茶飲んでのほほんと戦いを見ていた その光景を見たガウリィとレミーは一瞬気が散るが・・・・ 「よっと」 「うきゃ!!」 すぐさま戦いに集中、力押しだったが、さきに後ろへ下がったのはガウリィ リナの行動に気をとられていたためか、一瞬バランスを崩すレミー、その一瞬をついて、ガウリィが横に剣をなぎ払う! 「なんのぉ!!」 が、レミーはすぐさま下にしゃがんでこれを交わす そのまま、切り上げるようにして刀を一閃!それを寸での所で後ろへ避けるガウリィ だが、はっきり言って剣の腕は、ガウリィの方が圧倒的?に上 レミーの攻撃はことごとく交わされる!! 「くっ・・・ちょっと、マジメにやってよ!!」 一旦、両者共間合いの外へと下がる その時、レミーが声をあげた・・・・その言葉に、ガウリィは困ったように頭を掻き 「ん〜・・・とはいってもなぁ〜・・・お前相手に本気出せないし・・・」 とあっさり言う 「な・・・確かに、私は兄さんと比べてもまだまだだし、その兄さんに勝ったあんたには勝てるとは思ってないけど・・・」 「・・・・レミーさん?」 今まで完全に他人事のように見ていたリナは、レミーの様子に思わず呟く 「・・・けど・・・」 「けど?」 ガウリィが聞く・・・その言葉を合図に、バラバラと剣が地面に落ちる!! 「うおおぅ!!レミーさんったら・・・剣の数増えたわね・・・」 そう、ドコに隠し持っていたのかは知らないが、袖やら懐やら背中やら・・・ありとあらゆる場所から落ちてくる無数の剣 大小会わせて・・・確実に、以前よりも数が増えていた 「そんなに・・・一体ドコに持ってたんだ?」 「それは秘密」 どこぞの神官の様な台詞を言って、バラバラと落ちた中から数本剣を取り出した それを、愛しいように抱え、キッ!とガウリィを見る 一瞬たじろぐガウリィ!! 「けどね・・・せっかく対兄さん用に揃えたこのコ達が使えないのはいやなのよ!! だから、貴方にはこのコ達の餌食になってもらわなきゃなんないの!!」 ひゅるるるるるるぅぅぅ 「・・・う〜・・ん・・・でもなぁ〜・・・」 「とにかく、この!色に刃の滑らかなラインのスター君でザクゥ!!とやってあげるわ!! ザクゥ!!とね・・・それから、このエルメキア製の刀のサムライ君でズバ!!っととどめを・・・ うふ・・うふふふふ・・・・」 「とことん危ないねーちゃんだな・・・しゃーないか」 今だ怪しい含み笑いをしているレミーに剣の切っ先を向けて 「じゃぁ、ちゃんとやってやるよ・・・そこまで熱が入ってんじゃぁ、ちょっと・・・」 最後の方はほぼ小声、その言葉にレミーは、心底嬉しそうな顔をして、その身体全体から滲み出るような殺気を出す ・・・嬉しそうなとは言ったが、目は笑ってない・・・ 「・・・・やばひ・・・レミーさん本気だ・・・っていうかとてつもなくこわひ」 顔を少々青ざめながらも、残ったお茶をいっきに飲み干すリナ ガウリィとレミーの決戦は、ついに大詰め!! 「じゃぁ、いくぞ・・・はぁ!!」 「なんの!!」 ガキ!! ぱっきいぃぃん 「あら・・・」 まず、刃と刃のかみ合う音、そして、澄んだ音を立てて、刀身の真ん中あたりから折れたのは、レミーの剣 リナは、あまりにあっけない結末に反射的に声を出した・・・・ 「くッ・・・剣でいったら、私の方が良質なのに・・・剣の腕では、やっぱまだダメね・・・」 ガクッ!と、その場に崩れ落ちる カチン!と剣を鞘に収めたガウリィは、レミーのカタをポンポンと叩き 「ま、お前さんならまだ強く慣れるさ・・・それに、ロッドの奴、たしかに強かったし 非常なまでの手段を選んだが、結局最後には笑って倒れたよ」 「・・・兄さん・・・私・・・」 その場で泣き崩れるレミー・・・とかいうのだったら盛り上がっただろうが・・・ レミーは、いきなりスク!と立ち上がり、散らばっていた愛剣達をしまい 空の一点を見上げて・・・・ 「私・・・いつか、兄さんを越えて、この男をズババ!!っと今度こそ斬り刻むわ!!」 ずてぇ!!! リナとガウリィがこけたのは言うまでも無い・・・・ 「って、ことで、いつか、また・・・お手合せ願います!!そして、その時こそあなたの・・・ふふ・・うふふふふ・・」 と言って笑い出す 「いや・・・恐いから・・・」 この兄妹とはやっぱ、二度は戦いたくない・・・ とか思っているガウリィ 続いて・・・・ 「で、リナさん、また会いましょうね」 もういやじゃ!! そんなことを思っているリナの心境をいざ知らず、ドコゾへと旅立って行くレミー その背を夕日に紅く染めて・・・・ 姿が見えなくなり、ふぅ・・と一息入れたリナは・・・ 「ま、なにはともあれ、無事に終わってよかったわ・・・」 などと言っていた 「・・・あ〜・・恐い兄妹だったぁ〜・・・・」 どっかに向ってしみじみ頷くガウリィ(既に過去形だし)・・・・彼等もまた、ガウリィの新しい魔力剣を探して旅に出るのだった めでたしめでたし ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ L様の後書き う〜ん、スティックにしては、めずらしく戦闘シーン打ち込んだわね この調子であたしの独占読みきり小説も打ち込んで欲しいわね〜・・・・ などとしみじみ思う今日この頃・・・皆さんいかがおすごしでしょうか? レミーのその後のお話でした、彼女はまた、どこかで腕を磨いていたりします 次に、ガウリィと合間見える時はいつか・・・・ま、その時になったらガウリィの奴・・・忘れてるかもね でも、あの刃物マニアっぷりにはどこか恐ろしさを感じさせてたシ・・・もしかしたら覚えてるかも・・・ これからも、誰かのその後のお話(だいたいはすぺしゃる出演の人々)を打ち込んでいく予定見たいね ・・・連載物、やるとかいってたのに・・・いつになるやら・・・・・・・ まぁ、こんな奴が連載始めようがなんだろうがどーでもいいけどね♪ (酷いですよ・・・) なんか、泣いてる物体は無視して、Lのあとがきでした、またね〜♪ |