-地竜王神殿極東支部の恐ろしく長い1日 巻の伍-準一等聖職位・友希(5/20-18:26)No.2772
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2772地竜王神殿極東支部の恐ろしく長い1日 巻の伍準一等聖職位・友希 5/20-18:26

なんか、ゲスト登場で今後の展開が混乱になりそうな予感なんですが・・・
お願いだから、あまり「出たい」って言わないでね。
それでわ、いいかげん午後に行かないとやばいような気もするのですが、
話を始めたいと思います。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

「さて、書類の整理をしないとね。」
友希は、来年度新人受入名簿と書かれた書類ケースを取り出した。
一応初めに言っておくが、友希は一人で部屋にいる時(まぁ、基本的にこの部屋
では友希は一人で過ごしているのだが・・・)は音響水晶から音楽を流している。
流れる曲も、比較的多岐にわたっている。まぁ、これといってお気に入りもない
みたいだが・・・。
「今年はどんな子がくるのかしらねぇ。」
友希は、履歴書を見ながらそう言葉をこぼしていた・・・。
毎年、友希はこの瞬間を楽しみにしている。友希にしてみれば来年自分の元で見
習いとして巫女の道へと踏みだすもの達である。それだけに自分の心の中でその
見習い希望者はかけがえのない家族のような者である。その家族の履歴である楽
しみにしないわけがなかった。
友希は、自分の元には優秀な人より手のかかる子のほうがむいていると思ってい
るので、比較的成績よりも生活で見習い希望者を集めてきた。しかし、それでも
この極東支部卒業生が非常に良い成績をおさめているのだから友希の実力は本物
かもしれないが・・・。
まぁ、去年まではそうだったんだけど・・・
「なぁによぉ、このメンバー!!」
友希は、完全にきれていた。答えは簡単である。
今年のメンバーはというと、倍率が高いのは分かるけどいくらなんでも成績が良
すぎるのである。どの子も、プレテストで上位を占めているメンバーである。
「長老・・・はかったわね。」
なんでこんなこというのか・・・。
友希は上にも書いたがここ何年か優秀な見習いは受け入れたことがなかった。
しかし、過去に友希が受け持った見習いの中で優秀な見習いでかためられた年
があった。
その年は、友希の教育成績がとてつもなく悪く、お世辞にも極東支部の成績を
あげるものではなかった。そのときは、その見習いが高飛車な態度で学習してたの
である。
それがトラウマとなってか、友希はあまり優秀な成績の見習いは取らないよう
にしているのである。
「別にあたしは成績優秀な生徒が全員高飛車だとは思ってないわ。けど、あたしには成績が優秀な生徒の力を上げる自信がないんです。」
友希が、長老に掛け合った時の言葉である。友希にしてみればそれが建前で事実
がどういうものだか解っているのがどうしても、割り切れない。そんな思いが募っ
ていた。
「・・・本部に、連絡・・・」
と、その時、タイミング良くというか悪くというかドアがノックされた。
「失礼します。」
入ってきたのは、実習生の虹恵(にじえ)だった。
「!!友希様、なんで本部に緊急通信を開いてるんですか!?」
虹恵は思わず自分の目を疑った。
友希は、通常通信ではなく本部長老の元へ緊急通信を開こうとしていた。
友希は完全に本部の意向にキレていた。
「だまってて。もう、頭きた。直訴しちゃる。」
友希の目が全然笑ってないとこ見るとマジである。
「ちょっと待てくださいよぉ。前もおんなじ様な事あったじゃにですかぁ。
あの時友希様は、6ヶ月の減給処置だったんですよ。また繰り返すおつもりで
すか!」
友希は、そんなこと耳にも入っていないようだった。
過去、友希はやはり本部に対し怒りから緊急通信を開き長老に直接抗議をした事
があった。
そのときに、長老は「そんなことで緊急通信を使うな!」と逆に怒ってしまいそ
の後処罰委員会までもが発足。友希に対し6ヶ月の減給処分になったのだった・・・。
もうすぐ、長老の元につながる。そんな時・・・

ぶちっ!!!!

虹恵が切断したのだった。緊急通信用のコードを。
なぜか、緊急通信は魔力による言霊通信ではなくコードを使っていた。
それが、良かったみたいである。結果として、長老の元には通信が開かれる事は
なかった。
だが、友希の怒りのはけぐちがなくなっただけで、友希の怒りは根本的におさま
ってはいない。
友希は、いつもとは全く違った雰囲気を出しながら神殿長室を後にした。
当然、虹恵が何をするために部屋を訪れたのかを聞くようなまもなくである。
ただ、この極東支部ではもはや常識であった。

「・・・友希様が、怒っている時は絶対に何もしないでいる事!」

さて、友希が向かった場所はというと・・・
極東支部で、唯一友希が鍵を持っていて友希のみが入れる部屋・・・。
というより、友希が入る時は怒ってる時だけなので、その中がどうなってるかを
見ようにも見れないという方が近いのだが・・・。
通称・お怒り部屋。
友希は怒っている時必ずここに入っていく。
まぁ、ここから出る時には友希の怒りもおさまっているのでそれはそれでよしと
しよう。
「絶対、策略だわ。あの長老、何考えてるのよ・・・」
そう、荒れまくっているのである。昼食前にこれでは、午後のおつとめは大変な
事になるかもしれないけど・・・。

ばんっ!!!

友希は、ひいきめに見ても怒っているのがわかるくらいに力一杯ドアを閉めた。
友希が入っていった「お怒り部屋」では、何やらすごい音がしはじめていた。

・ ・・友希、相当荒れてるみたいです。

さて、お怒り部屋の中きになるでしょ?
ちょっと潜入してみましょう。

「・・・!」

△▼△▼しばらくお待ちください!!▲▽▲▽

もう、身も心もぼろぼろでし・・・。
結局、潜入したものの友希にボコボコにされたというのが事の真相である。
友希が怒ってる時は近づかないようにしましょう!!

もとい!!!!!

友希は、とりあえずお怒り部屋から出てきた。
いつもの、穏やかな顔をたたえて・・・。
「ふぅ、すっきりした。でも、長老とは一回掛け合わないとね。」
友希が部屋に戻ると虹恵は少しおびえた様子を見せながらも用件を切り出した。
「あのぉ・・・先ほどのお客様、水竜王様の神殿の方ですよね。」
「ええ、そうですよ。」
友希は、さっきまでとは全く違う口調で答えを返した・・・。
「実は、私友希様にお願いがあるんです。」
「お願いって・・・、なに?」
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
さて、今回はここまで。
なんか、本当に長くなってきてしまいましたが・・・。
まだまだ続きます。ただ、次回あたり昼食かなぁ、とか思ってます。
でも、長い一日ですから。
最後に友希から一言あるそうです・・・
「あたしを怒らせないでね。」
・・・今回を読めばそんなの当たり前じゃん。
あんなんじゃそのうち、誰も近づかなくなるぞ。
「なんですって・・・・・!!」
やば、・・・とりあえず、皆さんさよならっ!!(といって素早く逃げる作者)
「あっ。さようならですぅ。」(といって、顔を本気で高揚させ作者を追いかける友希)


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2790Re:地竜王神殿極東支部の恐ろしく長い1日 巻の伍松原ぼたん E-mail 5/21-22:45
記事番号2772へのコメント
 面白かったです。

>お願いだから、あまり「出たい」って言わないでね。
 楽しいお知り合いじゃないですか(笑)。
>友希は、自分の元には優秀な人より手のかかる子のほうがむいていると思ってい
>るので、比較的成績よりも生活で見習い希望者を集めてきた。しかし、それでも
>この極東支部卒業生が非常に良い成績をおさめているのだから友希の実力は本物
>かもしれないが・・・。
 すごいんですねぇ。
>「だまってて。もう、頭きた。直訴しちゃる。」
 やっちゃえ、やゃっちゃえ。
>「ちょっと待てくださいよぉ。前もおんなじ様な事あったじゃにですかぁ。
>あの時友希様は、6ヶ月の減給処置だったんですよ。また繰り返すおつもりで
>すか!」
 ・・・・やったことあったのね(^^;)。
>なぜか、緊急通信は魔力による言霊通信ではなくコードを使っていた。
 コードのほうが確実なの?
>「・・・友希様が、怒っている時は絶対に何もしないでいる事!」
 ・・・・なるほど。
>友希が部屋に戻ると虹恵は少しおびえた様子を見せながらも用件を切り出した。
 ・・・・なれてたりする?

 本当に面白かったです。
 ではまた、ご縁がありましたなら。