◆−剣狼伝〜魔人輪舞曲〜 第4章 1−棒太郎 (2003/10/29 23:56:17) No.27816 ┣とりあえずボスキャラはしぶといですね……−エモーション (2003/10/30 21:33:28) No.27829 ┃┗Re:とりあえずボスキャラはしぶといですね……−棒太郎 (2003/11/1 11:39:08) No.27847 ┗剣狼伝〜魔人輪舞曲〜 第4章 2−棒太郎 (2003/11/6 15:40:02) No.27937 ┗辛くて切ない思いをしている二人ですね−エモーション (2003/11/6 22:12:44) No.27952 ┗Re:辛くて切ない思いをしている二人ですね−棒太郎 (2003/11/7 22:33:30) No.27966
27816 | 剣狼伝〜魔人輪舞曲〜 第4章 1 | 棒太郎 | 2003/10/29 23:56:17 |
こんばんは、棒太郎です。 大分長くなってきましたが、続きをどうぞ。 ************************************* 『剣狼伝〜魔人輪舞曲〜』 第4章 1 「修羅の鬼」 「すまん、カトレア。もう大丈夫だ。」 大方の傷が塞がったヴェルディオスは、まだ多少フラつきながらも立ち上がった。 「ヴェルディオス!無茶しないで!」 「俺が大丈夫っつたら大丈夫なんだよ。それに、はやいとこリカステのところに行ってやらなきゃな。」 「・・・・・・ホントに無茶しないでね・・・・・?」 カトレアの言葉に、ヴェルディオスは苦笑を浮かべた。 だが、ふと何かの違和感を感じ、辺りを見回した。 「どうしたの?」 「いや・・・・・・・」 そのとき、ヴェルディオスの目が大きく見開いた。 「・・・・・・・ない。」 「え・・・?」 「奴の死体がない・・・・・!」 グラマトは皇都への道をひた走っていた。 一刻も早く、リカステの元へと向かわねばならなかった。 「お急ぎかしら?」 不意に頭上から声が降りてきた。 「!?」 見上げると、木の枝にまるで羽毛のように重さを感じさせず、貴婦人のような淑女が座っていた。 「なら、近くまで送っていってあげますわよ。神殿騎士団長、グラマト=フィラムさん?」 長煙管から紫煙を吐き、女性はニコリと笑った。 「お前は―――」 言いかけたグラマトの頭上から、突如黒塗りの櫃が覆い被さった。 すっぽりと櫃に入ったグラマトだったが、次の瞬間には櫃はバラけるように開いた。 「な―――!?」 グラマトは絶句した。 先程まで街道にいたはずなのに、今は城の中にいたのだった。 『お探しの子ならそこを左に行った部屋にいるわ。』 ホホホホと笑い声がこだました。 グラマトは警戒しながら、言われた部屋に向かい、ソッと扉を開け中を覗った。 部屋の中央にはベッドのような台が置かれ、その上に何かが横たわっていた。 「リカステッ!!」 グラマトが叫んだ。 それはリカステであった。 両手を頭の上で拘束され、両足もそれぞれ枷に拘束されていた。 「グラマトさん!!」 リカステもグラマトに気づき、叫んだ。 どうやら何もされていないようだった。 「無事か!リカステ!」 リカステの側に駆け寄りった。そのとき、 「無事だよ。今のところはな。」 「!?」 奥から声が聞こえてきた。 そちらを向くと、一人の男が足を組んで、椅子に腰掛けていた。 その男を見たとき、グラマトは再び絶句した。 「くくく・・・・・どうした?そんな顔して?」 「ば、馬鹿な・・・・・お前は・・・・・・」 男は立ち上がり、ゆっくりと近づいてきた。 「確かにその手で殺したはず・・・・・・そう言いたいんだろ?」 そう言い、男――エランギスはニヤリと笑った。 「ひとつ言っておくが、セロジネのようになってるわけじゃないぜ。」 そのとき、ヒュオッとエランギスの胸にグラマトの剣が吸い込まれた。 「ゴフッ。」 「ならばもう一度殺すまでだ。」 だが――― 「甘いなぁ。」 何も感じないかのように、エランギスは笑っていた。 「!?」 ズっと剣が引き抜かれ、横一文字にエランギスの喉を切り裂く。 大きく血が吹き出る。が、またエランギスは笑い、ゆっくりと近づいてくる。 グラマトが更に剣を振り下ろそうとしたとき、胸に何かがぶつかった。 「な・・・・」 見ると、エランギスの剣がそこに突き刺さっていた。 だが彼は剣を抜くそぶりも見せなかった。 「おいおい・・・・・不用意に”殺戮者”の間合いに入るなよ。」 エランギスはしょうがないな、というような声で、小さく笑った。 その彼に袈裟斬りに刃が振り下ろされた。 「何故・・・・死なない・・・・・」 そしてグラマトはエランギスの体に起こったことを見た。 彼の体の傷が、逆再生のようにゆっくりと塞がり、消えていった。 「ちょいとワケありでね。」 エランギスは”殺戮者”の柄を握り、笑って言った。 そして”殺戮者”を更に奥へ捻りこんだ。 「グラマトさん!!」 リカステが必死に叫んだ。 エランギスはゆっくりと刃を上へと切り上げていった。 グラマトの体がビクビクと震え、口から大量の血が零れる。 やがて”殺戮者”を引き抜くと、グラマトの体は糸の切れた人形のように、ガクリと倒れた。 「くくく・・・・・・いい夢を。Good Night」 崩れ落ちたグラマトを一瞥してそう言うと、リカステのほうに振り向いた。 「!?」 「さて・・・・・暴力の次は快楽に耽ろうか。」 「!?い、いやっ!いやあぁぁ!!」 リカステの襟を掴むや、一気にそれを引き裂いた。 彼女の双丘が曝される。 サディスティックな笑みを浮かべると、ゆっくりとそれに手を這わせる。 「おっと、いかんな。」 リカステの口にも枷をはめた。 「舌をかんで死なれても困るからな。モルモットの役目もあることだし。」 そして、彼女の首筋へ顔を近づけたとき、 「おや、お楽しみの最中だったか。」 ひとりの男が部屋の中に入ってきた。 「これはキリウ殿。どうされました。」 「いや、なに。例のネズミだが・・・・・」 部屋の惨事に別段気にも留めず、キリウは言葉を続ける。 「ジゴマが突破されたようだ。ひとりも欠けずにな。」 「ほほう、突破されましたか。大きな事を口にする割には、なんともお粗末な。」 あからさまに嘲りを浮かべ、エランギスは笑った。 「しかももう二匹ほど、またやってきたそうだ。」 「ほう。」 「ひとりはよく分からんが、もうひとりはな、私と因縁がある。」 「では、その者以外を殺るとしましょう。所詮、人形遊びなどには無理なことですよ。」 「まあ、好きにしてくれ。」 そう言い、キリウは部屋を後にした。 「と、いうことだ。続きは一仕事終えてからだな。」 ニヤリとリカステの方を見た。 リカステは怒りと憎悪の目を向けている。 「安心しろ。お前のおにいさまとおねえさまの首はちゃんと届けてやるよ。」 クククと笑いながら、エランギスも部屋を出て行った。 (おにいさま・・・・おねえさま・・・・・) 「あの子、どこまで頑張れるかしらねぇ〜。」 不意に横から声がした。 いつの間にか、そこにマダム・ロペティが立っていた。 「危ないところだったわねぇ。まあ、あのままいったとしても、私が止めに入ってあげてたけれど。」 扇を開き、口元にあてホホホと笑う。 「ま、コタロウくんがやられなきゃそれでいいけど。あ〜〜ん、もう待ち遠しいわ〜〜〜。オネエサンが色々キモチイイ事教えてあげるわ〜〜〜。」 クネクネと身悶えする、ロペティをリカステは別の意味で恐ろしく感じたのだった。 ************************************* 第4章まで来てしまいました。 しかも今回あんまり進んでないし・・・・・・・ 次回辺りは、リュウゼンとミヤリの過去を書きたいと思います。 それではまた次回。 |
27829 | とりあえずボスキャラはしぶといですね…… | エモーション E-mail | 2003/10/30 21:33:28 |
記事番号27816へのコメント 棒太郎様、こんばんは。 最近は新規の方が張り切っていらっしゃるので、ツリーが落ちるの、早いですね。 ……でも、去年もこの時期はツリーの流れが速かったような……。 学生さんは夏・秋と休みが続くからでしょうか。 エランギスさん……妙にあっさりと思っていたら……やはりしぶといですね。 必殺死んだふり、または身代わりと言いますか、本体より弱い分身を使用、という ノリかな、と思いました。 >「ヴェルディオス!無茶しないで!」 >「俺が大丈夫っつたら大丈夫なんだよ。それに、はやいとこリカステのところに行ってやらなきゃな。」 >「・・・・・・ホントに無茶しないでね・・・・・?」 >カトレアの言葉に、ヴェルディオスは苦笑を浮かべた。 ああ、ラブラブです(笑) 「いやー、春が来ましたねー」と思わずゼロス風に、まったりとしてしまいました。 >言いかけたグラマトの頭上から、突如黒塗りの櫃が覆い被さった。 >すっぽりと櫃に入ったグラマトだったが、次の瞬間には櫃はバラけるように開いた。 >「な―――!?」 >グラマトは絶句した。 >先程まで街道にいたはずなのに、今は城の中にいたのだった。 この櫃で、魔族の空間移動みたいなことをしたのですね。 「ド○えもんのポ○ット」の如く、色々できるのでしょうか。 >「ば、馬鹿な・・・・・お前は・・・・・・」 >男は立ち上がり、ゆっくりと近づいてきた。 >「確かにその手で殺したはず・・・・・・そう言いたいんだろ?」 >そう言い、男――エランギスはニヤリと笑った。 >「ひとつ言っておくが、セロジネのようになってるわけじゃないぜ。」 う〜ん、魔族と不死の契約でも結んでいるのでしょうか……。 とりあえず「序盤で倒したはずのボスキャラは、後からやたら強くなってご登場」ですね。 >「おいおい・・・・・不用意に”殺戮者”の間合いに入るなよ。」 >エランギスはしょうがないな、というような声で、小さく笑った。 >その彼に袈裟斬りに刃が振り下ろされた。 >「何故・・・・死なない・・・・・」 >そしてグラマトはエランギスの体に起こったことを見た。 >彼の体の傷が、逆再生のようにゆっくりと塞がり、消えていった。 >「ちょいとワケありでね。」 >エランギスは”殺戮者”の柄を握り、笑って言った。 >そして”殺戮者”を更に奥へ捻りこんだ。 >「グラマトさん!!」 >リカステが必死に叫んだ。 >エランギスはゆっくりと刃を上へと切り上げていった。 >グラマトの体がビクビクと震え、口から大量の血が零れる。 >やがて”殺戮者”を引き抜くと、グラマトの体は糸の切れた人形のように、ガクリと倒れた。 グラマトさんが……(汗) リュウゼンさんの場合は単にそう見えるだけで、実際には「目にもとまらぬ早業」 という、実力の賜ですが、エランギスさんの場合は、この剣にかなりの秘密があるようですね。 この剣──“殺戮者”とエランギスさんは、本当に厄介そうです……。 >「さて・・・・・暴力の次は快楽に耽ろうか。」 >「!?い、いやっ!いやあぁぁ!!」 >リカステの襟を掴むや、一気にそれを引き裂いた。 あああああああああ(滝汗) 18才未満お断りモードの悪党の基本をっ!! ……ヴェルディオスさんがこれを知ったら……楽に死なせてくれなさそう……。 >「おや、お楽しみの最中だったか。」 >ひとりの男が部屋の中に入ってきた。 >「これはキリウ殿。どうされました。」 ナイス邪魔! キリウさん!! >「しかももう二匹ほど、またやってきたそうだ。」 >「ほう。」 >「ひとりはよく分からんが、もうひとりはな、私と因縁がある。」 >「では、その者以外を殺るとしましょう。所詮、人形遊びなどには無理なことですよ。」 ジゴマさん、いえ連絡はデッドエンドさんでしょうか。 ダルフィン様の正体は、知らせていないのですね。 それとも、キリウさんがわざとエランギスさんには、伏せて話したのでしょうか。 >「と、いうことだ。続きは一仕事終えてからだな。」 >ニヤリとリカステの方を見た。 >リカステは怒りと憎悪の目を向けている。 気分はもう「逝ってしまえ、二度と戻ってくるな」ですね。 ……ダルフィン様と遭遇したら、さすがに助からないような気がしますが、 最初はどのグループと遭遇するのでしょうか。(行動の把握しやすさでいけば、 リナたちかな……) >いつの間にか、そこにマダム・ロペティが立っていた。 >「危ないところだったわねぇ。まあ、あのままいったとしても、私が止めに入ってあげてたけれど。」 >扇を開き、口元にあてホホホと笑う。 ……服を引き裂かれる前に止めてあげてください、ロペティさん……。(^_^;) >「ま、コタロウくんがやられなきゃそれでいいけど。あ〜〜ん、もう待ち遠しいわ〜〜〜。オネエサンが色々キモチイイ事教えてあげるわ〜〜〜。」 >クネクネと身悶えする、ロペティをリカステは別の意味で恐ろしく感じたのだった。 確かに、違う意味で恐ろしい……(笑) 「青少年保護条例」に引っかかる行動をする気満々ですね、ロペティさん……。 とりあえず、ガンバレ、コタロウ君……。 >第4章まで来てしまいました。 >しかも今回あんまり進んでないし・・・・・・・ >次回辺りは、リュウゼンとミヤリの過去を書きたいと思います。 >それではまた次回。 エランギスさんの謎めいた部分が、ちらほらと出てきた話でしたね。 そして掛け値なしの悪党な行動に、ヴェルディオスさん、徹底的にやっちゃってください、 と思いました。(こう書くとまるで時代劇の「先生! お願いします」「どぉ〜れ」ですが) リカステさんが無事に救出されるのを祈ります。 次回はリュウゼンさんとミヤリさんの過去ですか。 どんな経緯ややりとりがあったのでしょうか。楽しみです。 もう11月になるのですね。天気は良くてもどんどん寒くなってきました。 風邪をぶり返さないように、お気を付け下さいませ。 それでは、今日はこの辺で失礼いたします。 |
27847 | Re:とりあえずボスキャラはしぶといですね…… | 棒太郎 | 2003/11/1 11:39:08 |
記事番号27829へのコメント >棒太郎様、こんばんは。 > >最近は新規の方が張り切っていらっしゃるので、ツリーが落ちるの、早いですね。 >……でも、去年もこの時期はツリーの流れが速かったような……。 >学生さんは夏・秋と休みが続くからでしょうか。 こんにちは、エモーションさん。 そうですね。最近、ツリー落ちるの早いですね。 油断してたらあっという間に・・・・・ >エランギスさん……妙にあっさりと思っていたら……やはりしぶといですね。 >必殺死んだふり、または身代わりと言いますか、本体より弱い分身を使用、という >ノリかな、と思いました。 エランギスがあっさりとしてたのは、あーゆーわけだったからです。 一応やられたのも分身ではなく、エランギスの本体です。 >>「・・・・・・ホントに無茶しないでね・・・・・?」 >>カトレアの言葉に、ヴェルディオスは苦笑を浮かべた。 > >ああ、ラブラブです(笑) >「いやー、春が来ましたねー」と思わずゼロス風に、まったりとしてしまいました。 自分で書いといてなんですが、この二人数年の空白を感じさせないほどのラブラブぶりです。 下手すりゃバカップル一歩手前です。 >>「な―――!?」 >>グラマトは絶句した。 >>先程まで街道にいたはずなのに、今は城の中にいたのだった。 > >この櫃で、魔族の空間移動みたいなことをしたのですね。 >「ド○えもんのポ○ット」の如く、色々できるのでしょうか。 そうです。なかなかいろいろな使い方のある櫃です。 人形達もこの中に納まってますし。 >>「確かにその手で殺したはず・・・・・・そう言いたいんだろ?」 >>そう言い、男――エランギスはニヤリと笑った。 >>「ひとつ言っておくが、セロジネのようになってるわけじゃないぜ。」 > >う〜ん、魔族と不死の契約でも結んでいるのでしょうか……。 >とりあえず「序盤で倒したはずのボスキャラは、後からやたら強くなってご登場」ですね。 魔族とは契約を結んでないですが、似たようなものですね。 >>エランギスはゆっくりと刃を上へと切り上げていった。 >>グラマトの体がビクビクと震え、口から大量の血が零れる。 >>やがて”殺戮者”を引き抜くと、グラマトの体は糸の切れた人形のように、ガクリと倒れた。 > >グラマトさんが……(汗) >リュウゼンさんの場合は単にそう見えるだけで、実際には「目にもとまらぬ早業」 >という、実力の賜ですが、エランギスさんの場合は、この剣にかなりの秘密があるようですね。 >この剣──“殺戮者”とエランギスさんは、本当に厄介そうです……。 ぶっちゃけ、この”殺戮者”に秘密があります。 >>「さて・・・・・暴力の次は快楽に耽ろうか。」 >>「!?い、いやっ!いやあぁぁ!!」 >>リカステの襟を掴むや、一気にそれを引き裂いた。 > >あああああああああ(滝汗) >18才未満お断りモードの悪党の基本をっ!! >……ヴェルディオスさんがこれを知ったら……楽に死なせてくれなさそう……。 まさに悪党!な行動です。 ここはよい子も見てるというのに、やってしまいました。 >>「おや、お楽しみの最中だったか。」 >>ひとりの男が部屋の中に入ってきた。 >>「これはキリウ殿。どうされました。」 > >ナイス邪魔! キリウさん!! まあ、これもお約束で。 >>「ひとりはよく分からんが、もうひとりはな、私と因縁がある。」 >>「では、その者以外を殺るとしましょう。所詮、人形遊びなどには無理なことですよ。」 > >ジゴマさん、いえ連絡はデッドエンドさんでしょうか。 >ダルフィン様の正体は、知らせていないのですね。 >それとも、キリウさんがわざとエランギスさんには、伏せて話したのでしょうか。 ダルフィンの正体は知らせてませんね。ジゴマは・・・・・ >>「と、いうことだ。続きは一仕事終えてからだな。」 >>ニヤリとリカステの方を見た。 >>リカステは怒りと憎悪の目を向けている。 > >気分はもう「逝ってしまえ、二度と戻ってくるな」ですね。 >……ダルフィン様と遭遇したら、さすがに助からないような気がしますが、 >最初はどのグループと遭遇するのでしょうか。(行動の把握しやすさでいけば、 >リナたちかな……) さて、どのグループとぶつけましょうか・・・・・ ダルフィンと遭遇する確率は低いとおもわれますが。 >>「危ないところだったわねぇ。まあ、あのままいったとしても、私が止めに入ってあげてたけれど。」 >>扇を開き、口元にあてホホホと笑う。 > >……服を引き裂かれる前に止めてあげてください、ロペティさん……。(^_^;) まだ危険度は大きくないとして、傍観してました。彼女。 >>「ま、コタロウくんがやられなきゃそれでいいけど。あ〜〜ん、もう待ち遠しいわ〜〜〜。オネエサンが色々キモチイイ事教えてあげるわ〜〜〜。」 >>クネクネと身悶えする、ロペティをリカステは別の意味で恐ろしく感じたのだった。 > >確かに、違う意味で恐ろしい……(笑) >「青少年保護条例」に引っかかる行動をする気満々ですね、ロペティさん……。 >とりあえず、ガンバレ、コタロウ君……。 はい、もう行動する気満々です。 >エランギスさんの謎めいた部分が、ちらほらと出てきた話でしたね。 >そして掛け値なしの悪党な行動に、ヴェルディオスさん、徹底的にやっちゃってください、 >と思いました。(こう書くとまるで時代劇の「先生! お願いします」「どぉ〜れ」ですが) >リカステさんが無事に救出されるのを祈ります。 >次回はリュウゼンさんとミヤリさんの過去ですか。 >どんな経緯ややりとりがあったのでしょうか。楽しみです。 エランギスのあれですが、まわりにあーゆー人魔がいるので、ちょっとインパクトが薄くなってしまったような・・・・・・・ まあ、彼は純然たる悪党なのでそれ相応の最後はあるかと。 リュウゼンとミヤリの過去・・・・・・また長くなりそうな予感が・・・・・ >もう11月になるのですね。天気は良くてもどんどん寒くなってきました。 >風邪をぶり返さないように、お気を付け下さいませ。 >それでは、今日はこの辺で失礼いたします。 まだちょっと喉の調子がおかしいです。 まだまだ気をつけねばなりませんね。 それでは。 |
27937 | 剣狼伝〜魔人輪舞曲〜 第4章 2 | 棒太郎 | 2003/11/6 15:40:02 |
記事番号27816へのコメント こんにちは、棒太郎です。 まだまだ先の見えない話ですが、よければお付き合いください。 それでは、どうぞ。 ************************************* 『剣狼伝〜魔人輪舞曲〜』 第4章 2 「皇都まであと少しね。」 一行の先頭を行くリナが呟いた。 あれからジゴマの仕掛けもなく、スムーズに進んでいっていた。 陽もだいぶ西へ傾いてきている。 ミヤリは内心、複雑な思いを抱いた。 夜になれば、彼女の力を使うことが出来、リナたちの足を引っ張ることもない。 (けれど・・・・・・この力のせいで、リュウゼンを修羅の道へと歩ませてしまった・・・・・) ミヤリの表情が暗く沈む。 「・・・・・・・リナさん。」 何かを決心したように、リナを呼んだ。 「どうしたの?ミヤリさん。」 「少し・・・・・昔話を聞いて貰ってよろしいですか?」 「・・・・ねえちゃん。」 その言葉に、コタロウは悲痛そうな表情を浮かべた。 ザシュッ! 銀光が閃き、血飛沫が大きく宙を舞った。 ダラリとカタナの先を地面に向けて、リュウゼンが立っていた。 その周りには、いくつもの人魔の死体が転がっていた。 「これで終わりか?」 まだ立っている者に向かって静かに言った。 その言葉を合図に、彼らはリュウゼンに襲い掛かるが、その変幻自在の切っ先に、ある者は首筋を断たれ、またある者は肩口から胸にかけて斬り下ろされた。 「ほう、見事なものだ。流石は武の神に愛されたと言われただけのことはある。」 そう、奥のほうから聞こえてきた声に、リュウゼンは凍えるような殺気を放った。 「やはり君だったか。ふふ、懐かしいな。」 そこには黒のローブを纏ったキリウがいた。 「やはり・・・・生きておられましたか・・・・・・・」 リュウゼンはキリウに鋭い視線を向け、黒笠をとった。 「人魔を苦も無く倒す、修羅のごとき者。君ならば納得するよ。」 「あなたもあのときと全く変わりはない・・・・・・この傷が疼きますよ。レンマ殿。」 笠を取り、露わとなったリュウゼンの左目は閉じられており、その上に大きな裂傷が走っていた。 「ふふ、懐かしい名だ。だが、レンマはあのとき死んだ。」 「いえ、生きていますよ。この傷が疼きをあげる限り。」 リュウゼンが八双にカタナを構えた。 「ここでけじめをつけさせてもらいます。」 「惜しいな。君ほどの者を倒さねばならないとは。」 辺りは緊迫した空気に包まれていった。 「私のこの力は生来のものではありません。」 ミヤリが静かに語りだした。 「私たちの里は、戦うための一族でした。各地を流浪して、技を磨き、様々な武を取り込み、新たな武をつくりだし、昇華させていました。 ひとつの地に定着した今でも、代々伝えられた技を受け継ぎ、磨き上げていっています。そして、武により人の身をどれだけ昇華させることができるのか、どれほどの高みへいくことが出来るのか、それが里の者たちにある意識です。」 ミヤリの言葉に、コタロウもうんうんと頷く。 「私の父も、そんな一人でした。そしてある時、旅先から帰ってきた父は、ある研究を始めました。旅先で手に入れた古文書を、来る日も来る日も解読していました。」 ミヤリはひとつ、重い息を吐いた。 「父は根本たる人の肉体自体の能力を向上させ、それに里の武技を合わせれば、比べ物にならないほどの力となると昔から考えていました。 あのときの旅も、それを求めてのものだったと思います。 けれど、父が持ち帰ったそれは恐ろしいものでした。かつての昔、闇に封じられたという禁断の知識のことが記されていたものだったようです。 そして、父は解読した技術を実際に人の身に施しました・・・・・・・・・」 ミヤリの体が細かく震える。 「ミヤリさん・・・・・・・まさか・・・・・・・」 「はい・・・・・・・そのとき、施された人間が私と私の母でした・・・・・・」 リナたちに衝撃が走った。 「けれども・・・・・それは失敗し・・・・・・・母は異形の者へと変じてしまいました・・・・・私も前後不覚に陥り、発狂しそうな苦しみに悶えました・・・・・・そしてそのとき、この力を暴走させ、私たちを止めに来たリュウゼンの父を・・・・・・殺めてしまったのです・・・・・・・・」 「そう・・・・だったの・・・・・・・・」 「そして・・・・・母は・・・・・リュウゼンが斬りました・・・・・・・・あのとき、すでに里の一番の使い手は彼でしたから・・・・・・・リュウゼンもなんとか母を止めようとしたのですが・・・・・・・やむなく・・・・・・・」 ウッと言葉を詰まらせ、拳を握り締める。 「・・・・・・父もリュウゼンによって斬られ・・・・・・谷に落ちていきました・・・・・・・私はそのあとリュウゼンの師に引き取られました。そして、リュウゼンが今のように強者を求め、己の剣を振るっていくようになったのも・・・・・その時からでした・・・・・・」 語り終えたミヤリの話に、沈黙が包んだ。 「・・・・・・あんたのオフクロさんを止められなかったために、より力を求めた、か・・・・・・・」 ポツリとガウリイが呟いた。 「己の無力を嘆き、そして心に鬼を宿した・・・・・・・・」 じっと虚空の一点を見つめながら、ガウリイは言葉を口にした。 リナもかける言葉がなかなか見つからず、押し黙っている。 「いやはや、なんとも波乱万丈の過去でございますね。」 唐突に聞こえてきた声に、リナたちは身構えた。 「そこか!!」 ガウリイが剣を振るうや、影が大きく跳躍した。 「勘の鋭い方ですなぁ。」 感心したように呟くその影は、黒塗りの櫃を背負ったジゴマであった。 「あんた・・・・・!!ちょうどいいわ。いろいろとお礼をしたかったのよ。」 リナが魔力を集中させる。 「それはありがたいことですが、こちらもしくじり続きでどうにも体裁が悪いもので。ここはひとつクライマックスへと雪崩れ込ませてもらいます。」 そう言うや、ひょいと櫃を下ろすと自分の前へと持ってきた。 「ではどんでん返しと参ります。」 そして、櫃の蓋が開くや辺りが白く染まった。 ************************************* 二人の過去でしたが・・・・・・・重い・・・・・・・・・ そして次はまた各人入り乱れていきそうです。 それでは、また次回。 |
27952 | 辛くて切ない思いをしている二人ですね | エモーション E-mail | 2003/11/6 22:12:44 |
記事番号27937へのコメント 棒太郎様、こんばんは。 重い……重い過去ですね……。 ミヤリさんとリュウゼンさん。二人とも、互いに相手に対して負い目を持っていて、 でも、負い目以上に互いを大切に思っているのではないかと、そう思いました。 そしてやはり出てきたジゴマさん。今度は何を仕掛けてくるのでしょう……。 >笠を取り、露わとなったリュウゼンの左目は閉じられており、その上に大きな裂傷が走っていた。 >「ふふ、懐かしい名だ。だが、レンマはあのとき死んだ。」 >「いえ、生きていますよ。この傷が疼きをあげる限り。」 >リュウゼンが八双にカタナを構えた。 >「ここでけじめをつけさせてもらいます。」 >「惜しいな。君ほどの者を倒さねばならないとは。」 >辺りは緊迫した空気に包まれていった。 リュウゼンさんは隻眼だったのですか。(ここで伊達政宗を思い出す辺り、 つくづく私は仙台人……) キリウさんは、レンマというのが本名だったのですね。そして会話から察するに、 リュウゼンさんに傷を負わせた張本人……。 何だか、凄いバトルになりそうですね(汗) >けれど、父が持ち帰ったそれは恐ろしいものでした。かつての昔、闇に封じられたという禁断の知識のことが記されていたものだったようです。 えっと……(汗)まさかそれは“闇黒の瞳”からの知識の……(滝汗) ミヤリさんのお父さんは、科学者的な方でもあったのですね。 >「ミヤリさん・・・・・・・まさか・・・・・・・」 >「はい・・・・・・・そのとき、施された人間が私と私の母でした・・・・・・」 ……元々こーゆー事をしかねない人だったのか、それともその知識に触れて、 夢中になったが故に、おかしくなってしまったのか……。何にせよ、悲劇ですね……。 >「・・・・・・父もリュウゼンによって斬られ・・・・・・谷に落ちていきました・・・・・・・私はそのあとリュウゼンの師に引き取られました。そして、リュウゼンが今のように強者を求め、己の剣を振るっていくようになったのも・・・・・その時からでした・・・・・・」 リュウゼンさんは、自分の腕が未熟だったばかりに、と思ったのですね。 また……ミヤリさんのお父さんって………………キリウさん……?(汗) >「己の無力を嘆き、そして心に鬼を宿した・・・・・・・・」 >じっと虚空の一点を見つめながら、ガウリイは言葉を口にした。 ガウリイ……。自分も同じようになってしまうかもしれない、と思ったのでしょうか。 もし、リナとリナにとって大切なものを、同じように守れなかったら、と。 もっとも、リナは「何で一人で戦おうとするの! 一人じゃ無理なことでも、 二人なら何とかなるかもしんないでしょ!」と無力感をどっかに吹き飛ばしそうです。 >「それはありがたいことですが、こちらもしくじり続きでどうにも体裁が悪いもので。ここはひとつクライマックスへと雪崩れ込ませてもらいます。」 >そう言うや、ひょいと櫃を下ろすと自分の前へと持ってきた。 >「ではどんでん返しと参ります。」 >そして、櫃の蓋が開くや辺りが白く染まった。 ジゴマさん……。一体何をする気なのでしょう……。 そして、これがジゴマさんたちとの最後の戦いになるのでしょうか。 >二人の過去でしたが・・・・・・・重い・・・・・・・・・ >そして次はまた各人入り乱れていきそうです。 >それでは、また次回。 ミヤリさんとリュウゼンさん……。切なくて辛い思いを抱えているのですね。 すべてが終わったとき、少しでも良い方へ向かってほしいものです。 次はダルフィン様やヴェルディオスさんたちも、何かしら起きるのでしょうか。 どきどきしながら、続きをお待ちしています。 それでは、今日はこの辺で失礼いたします。 |
27966 | Re:辛くて切ない思いをしている二人ですね | 棒太郎 | 2003/11/7 22:33:30 |
記事番号27952へのコメント >棒太郎様、こんばんは。 > >重い……重い過去ですね……。 >ミヤリさんとリュウゼンさん。二人とも、互いに相手に対して負い目を持っていて、 >でも、負い目以上に互いを大切に思っているのではないかと、そう思いました。 >そしてやはり出てきたジゴマさん。今度は何を仕掛けてくるのでしょう……。 こんばんは、エモーションさん。 もう、重いです。作者のわたしでさえ、ここまでの重さになるとは思ってませんでした。 ミヤリとリュウゼン・・・・・・二人ともお互いを想いあっているが故のすれ違いですね。 >>笠を取り、露わとなったリュウゼンの左目は閉じられており、その上に大きな裂傷が走っていた。 >>「ふふ、懐かしい名だ。だが、レンマはあのとき死んだ。」 >>「いえ、生きていますよ。この傷が疼きをあげる限り。」 >>リュウゼンが八双にカタナを構えた。 >>「ここでけじめをつけさせてもらいます。」 >>「惜しいな。君ほどの者を倒さねばならないとは。」 >>辺りは緊迫した空気に包まれていった。 > >リュウゼンさんは隻眼だったのですか。(ここで伊達政宗を思い出す辺り、 >つくづく私は仙台人……) >キリウさんは、レンマというのが本名だったのですね。そして会話から察するに、 >リュウゼンさんに傷を負わせた張本人……。 >何だか、凄いバトルになりそうですね(汗) 隻眼のキャラってなんか好きなんですよ。なのでリュウゼンも隻眼になりました。 リュウゼンの傷は、キリウが直接負わせたわけではないですが、間接的な原因となっています。 >>けれど、父が持ち帰ったそれは恐ろしいものでした。かつての昔、闇に封じられたという禁断の知識のことが記されていたものだったようです。 > >えっと……(汗)まさかそれは“闇黒の瞳”からの知識の……(滝汗) >ミヤリさんのお父さんは、科学者的な方でもあったのですね。 はい。”闇黒の瞳”からの知識のものです。 >>「ミヤリさん・・・・・・・まさか・・・・・・・」 >>「はい・・・・・・・そのとき、施された人間が私と私の母でした・・・・・・」 > >……元々こーゆー事をしかねない人だったのか、それともその知識に触れて、 >夢中になったが故に、おかしくなってしまったのか……。何にせよ、悲劇ですね……。 知識に触れていくうちに、それに呑まれていったんですね。 >>「・・・・・・父もリュウゼンによって斬られ・・・・・・谷に落ちていきました・・・・・・・私はそのあとリュウゼンの師に引き取られました。そして、リュウゼンが今のように強者を求め、己の剣を振るっていくようになったのも・・・・・その時からでした・・・・・・」 > >リュウゼンさんは、自分の腕が未熟だったばかりに、と思ったのですね。 >また……ミヤリさんのお父さんって………………キリウさん……?(汗) 次辺りで明らかになると思いますが、そうです。 >>「己の無力を嘆き、そして心に鬼を宿した・・・・・・・・」 >>じっと虚空の一点を見つめながら、ガウリイは言葉を口にした。 > >ガウリイ……。自分も同じようになってしまうかもしれない、と思ったのでしょうか。 >もし、リナとリナにとって大切なものを、同じように守れなかったら、と。 >もっとも、リナは「何で一人で戦おうとするの! 一人じゃ無理なことでも、 >二人なら何とかなるかもしんないでしょ!」と無力感をどっかに吹き飛ばしそうです。 同じような性質ですから、リュウゼンがそうなっていったのがよくわかるんですね。 リュウゼンはガウリイにとって、もうひとりの自分なんですね。 >>「それはありがたいことですが、こちらもしくじり続きでどうにも体裁が悪いもので。ここはひとつクライマックスへと雪崩れ込ませてもらいます。」 >>そう言うや、ひょいと櫃を下ろすと自分の前へと持ってきた。 >>「ではどんでん返しと参ります。」 >>そして、櫃の蓋が開くや辺りが白く染まった。 > >ジゴマさん……。一体何をする気なのでしょう……。 >そして、これがジゴマさんたちとの最後の戦いになるのでしょうか。 そうですね。戦いもクライマックス、そして最終章が近づいてきています。 >>二人の過去でしたが・・・・・・・重い・・・・・・・・・ >>そして次はまた各人入り乱れていきそうです。 >>それでは、また次回。 > >ミヤリさんとリュウゼンさん……。切なくて辛い思いを抱えているのですね。 >すべてが終わったとき、少しでも良い方へ向かってほしいものです。 >次はダルフィン様やヴェルディオスさんたちも、何かしら起きるのでしょうか。 >どきどきしながら、続きをお待ちしています。 > >それでは、今日はこの辺で失礼いたします。 この二人・・・・・凄まじい過去になってしまいました。 こういうのは頭の中にあるときはそうでもなくても、書き出すと辛いものになりますね。 それでは。 |